JP6651728B2 - エアコンプレッサ - Google Patents

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Description

本発明は、エアコンプレッサに関し、より詳細には、モータの駆動に使用される駆動電流値に応じてモータの駆動制御を行うエアコンプレッサに関する。
圧縮空気を利用した釘打機等の駆動工具を建築現場で利用する場合には、駆動工具に対して圧縮空気を供給するエアコンプレッサを設置する必要がある。エアコンプレッサは、モータ部を駆動させることによって圧縮空気生成部で圧縮空気を生成し、生成させた空気をタンク部に貯留することによって、所定圧力の圧縮空気を駆動工具に提供する構造となっている。ここで、エアコンプレッサは、一般的なコンセント(交流電源)用のプラグを備えており、プラグをコンセントに接続することによって、モータ部を駆動させるための駆動電流の供給を受けている(例えば、特許文献1参照)。
一方で、コンセントを備えた交流電源では、使用可能な電流値を超えた場合に電力供給を一時的に遮断するためのブレーカが、通常設けられている。このため、一般的なエアコンプレッサでは、ブレーカを駆動させないようにするため、予め設定される電流値以下になるように、駆動電流の制限を行っている。また、同様に、コンセントプラグやコードにおいても許容電流が設定されているため、エアコンプレッサにおける駆動電流は、一定値以下に制限される構成となっている。一般的なエアコンプレッサでは、駆動電流を、交流15A以下に制限する構成となっている。
特開2006−54941号公報(第3頁〜第4頁、第6図参照)
しかしながら、エアコンプレッサに用いられる構成部品では、構成部品毎に消費電流のバラツキが生じる傾向がある。このため、コンプレッサの駆動電流を交流15A以下に制限するためには、構成部品における消費電流のバラツキを加味する必要があった。従って、構成部品のバラツキを考慮すると、交流15Aのぎりぎりまで駆動電流を使用することができず、エアコンプレッサの能力を最大限まで引き出して使用することができないおそれがあった。
また、各構成部品間における負荷バラツキも存在するため、この負荷バラツキによっても電流消費量が大きく変化してしまうおそれがあった。
このような構成部品等のバラツキを低減するために、消費電流の誤差の少ない構成部品、システム電源等を用いることによって、全体的な消費電流のバラツキを低減させる方法が提案されている。また、オペアンプ2つを用いてバラツキを低減させる作動増幅処理によって、全体的な消費電流のバラツキを低減させる方法が提案されている。しかしながら、誤差の少ない構成部品等を用いたり、作動増幅処理等の方法を用いたりして、消費電流のバラツキを低減させる方法では、エアコンプレッサのコスト上昇を招くという問題があった。
また、フィードバック制御を用いることにより、ソフトウェア的に全体的な消費電流のバラツキを低減させる方法も考えられるが、フィードバックによる処理では、十分な低減効果を得られない場合も存在する。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、構成部品等における消費電流のバラツキを考慮した上で、モータの駆動に使用される駆動電流値を求めて、求められた駆動電流値に応じてモータの駆動制御を行うことが可能なエアコンプレッサを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明に係るエアコンプレッサは、モータの駆動電流を生成する駆動電流生成手段と、該駆動電流生成手段の制御を行うことにより前記モータを駆動させる制御手段と、前記駆動電流生成手段に対して電源より供給される電圧を検出するための抵抗部と、前記モータが駆動していない状態において、当該モータの駆動に用いられる電圧値が0電位よりも高い所定の基礎電圧値になるように電圧値の補正を行った上で、前記モータの駆動状態において前記抵抗部に印加される電圧値を検出することにより、検出電圧値を求める電圧検出手段と、該電圧検出手段により求められた前記検出電圧値と、前記モータの駆動に使用される駆動電流値との対応関係を記録した対応関係記録手段とを備え、前記制御手段は、前記対応関係記録手段に記録される前記対応関係に基づいて、前記電圧検出手段により求められた前記検出電圧値に対応する駆動電流値を求めて、前記駆動電流生成手段の制御を行うことを特徴とする。
本発明に係るエアコンプレッサでは、電圧検出手段において、モータが駆動していない状態において、モータの駆動に用いられる電圧値が0電位(0V)よりも高い所定の基礎電圧値になるように電圧値の補正を行った上で、抵抗部に印加される電圧値を検出することにより、検出電圧値を求める。
このように、モータが駆動していない状態でモータの駆動に用いられる電圧値が所定の基礎電圧値になるように補正することによって、モータ手段が駆動する前であって駆動電流が0Aの状態の検出電圧を、0電位(0V)よりも高いプラスの値に補正することができる。このため、構成部品等における消費電流にバラツキがある場合であっても、駆動電流が0Aであるときの検出電圧に基づいて、バラツキを補正した駆動電流値を求めることができ、駆動電流の制限を考慮しつつ、制御手段で駆動電流生成手段の制御を行うことにより、能力を最大限まで発揮できるようにしてモータを駆動させることが可能となる。
さらに、検出電圧が0電位よりも高い所定の基礎電圧値になるように補正されるので、構成部品等における消費電流のバラツキが本来の消費電流よりも多い場合(プラス側にばらつく場合)だけでなく、本来の消費電流よりも少ない場合(マイナス側にばらつく場合)であっても、バラツキを補正した駆動電流値を求めることが可能となる。このため、制御手段は、モータを駆動させる場合において、駆動電流が制限値(例えば15A)を超えないように、バラツキを考慮した駆動制御を行うことが可能となる。従って、制御手段では、駆動電流値の制限を考慮しつつ、モータの能力を最大限まで発揮できるように、駆動電流生成手段を制御することが可能になる。
また、上述したエアコンプレッサにおいて、前記制御手段は、前記モータが駆動していない状態で前記電圧検出手段により求められた前記検出電圧値が、前記基礎電圧値と異なる値である場合に、当該検出電圧値と前記基礎電圧値との電圧差を求めるとともに、前記モータの駆動状態において、前記対応関係記録手段に記録される前記対応関係に基づいて求められた前記駆動電流値を、前記電圧差を用いて補正するものであってもよい。
本発明に係るエアコンプレッサでは、制御手段が、モータが駆動していない状態で検出された検出電圧値と基礎電圧値との電圧差を求めて、対応関係に基づいて求められたモータの駆動状態における駆動電流値を、電圧差を用いて補正する。このように駆動電流値を補正することによって、構成部品等における消費電流のバラツキを補正した正確な駆動電流値を求めることが可能になる。
さらに、上述したエアコンプレッサにおいて、前記対応関係記録手段に記録される前記対応関係は、正確な電流値の設定が可能な電源によって供給される規定の電流値と、当該規定の電流値を前記モータの駆動電流として用いた状態において前記電圧検出手段で検出される前記検出電圧値との関係に基づいて決定されるものであってもよい。
本発明に係るエアコンプレッサでは、対応関係記録手段に記録される対応関係が、モータに規定の電流値を入力させて電圧検出手段で検出された検出電圧値と、規定電流値との関係に基づいて決定される。このため、制御手段は、駆動電流と検出電圧との正確な対応関係に基づいて、モータの駆動制御を行うことが可能である。
本発明に係るエアコンプレッサでは、モータが駆動していない状態でモータの駆動に用いられる電圧値が所定の基礎電圧値になるように補正することによって、モータ手段が駆動する前であって駆動電流が0Aの状態の検出電圧を、0電位(0V)よりも高いプラスの値に補正することができる。このため、構成部品等における消費電流にバラツキがある場合であっても、駆動電流が0Aであるときの検出電圧に基づいて、バラツキを補正した駆動電流値を求めることができ、駆動電流の制限を考慮しつつ、制御手段で駆動電流生成手段の制御を行うことにより、能力を最大限まで発揮できるようにしてモータを駆動させることが可能となる。
さらに、検出電圧が0電位よりも高い所定の基礎電圧値になるように補正されるので、構成部品等における消費電流のバラツキが本来の消費電流よりも多い場合(プラス側にばらつく場合)だけでなく、本来の消費電流よりも少ない場合(マイナス側にばらつく場合)であっても、バラツキを補正した駆動電流値を求めることが可能となる。このため、制御手段は、モータを駆動させる場合において、駆動電流が制限値(例えば15A)を超えないように、バラツキを考慮した駆動制御を行うことが可能となる。従って、制御手段では、駆動電流値の制限を考慮しつつ、モータの能力を最大限まで発揮できるように、駆動電流生成手段を制御することが可能になる。
実施の形態に係るエアコンプレッサを示した外観斜視図である。 実施の形態に係るエアコンプレッサの概略構成を示すブロック図である。 実施の形態に係るエアコンプレッサの制御回路部を示すブロック図である。 実施の形態に係る補正電圧検出部の概略構成を示した図である。 実施の形態に係る検出電圧と交流電流(駆動電流)との対応関係を示したグラフである。
以下、本発明に係るエアコンプレッサに関してその一例を示し、図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係るエアコンプレッサを示した外観斜視図であり、図2は、概略構成を示したブロック図である。エアコンプレッサ1は、タンク部2と、圧縮空気生成部3と、モータ部(モータ)4と、制御回路部5とによって概略構成されている。
タンク部2は、圧縮空気を貯留するための貯留タンク8を有している。貯留タンク8には、圧縮空気生成部3により生成された一定圧力の圧縮空気が蓄えられており、通常3.9MPa〜4.4MPa程度の圧力に維持されている。
貯留タンク8には、複数の圧縮空気取出口9が設けられている。本実施の形態においては、高圧の圧縮空気を取り出すための高圧取出口9aと、常圧の圧縮空気を取り出すための常圧取出口9bとが設けられている。各取出口9a、9bには、それぞれの取出口9a、9bより得られる圧縮空気を所望の圧力に減圧させるための減圧弁10a、10bが設けられている。
貯留タンク8内の圧縮空気は、上述したように通常3.9MPa〜4.4MPa程度の圧力に維持されるため、高圧取出口9aから取り出され圧縮空気も常圧取出口9bから取り出される圧縮空気も、上述した所望の圧力を減圧弁10a、10bによって維持することが可能となる。また、各取出口9a、9bには、減圧弁10a、10bにより減圧された圧縮空気を釘打機等の駆動工具に供給するために、エアホース(図示省略)を着脱することが可能となっている。
圧縮空気生成部3は、シリンダ内に設けられるピストンを往復運動させ、シリンダの吸気弁からシリンダ内に引き込まれた空気を圧縮することによって圧縮空気を生成する構造を備えている。圧縮された空気は、連結パイプ14を介してタンク部2の貯留タンク8へと供給される。
モータ部4は、圧縮空気生成部3のピストンを往復運動させるための駆動力を発生させる役割を有している。モータ部4には、駆動力を発生させるためのステータ16とロータ17とが設けられている。ステータ16には、U相、V相、W相の巻線16a、16b、16cが形成されており、これらの巻線16a〜16cに対して電流を流すことによって回転磁界が形成される。
ロータ17は、永久磁石によって構成されており、ステータ16の巻線16a、16b、16cを流れる電流によって形成される回転磁界により、ロータ17の回転が行われる。また、モータ部4には、ロータ17の回転を検出するための回転数検出部18が設けられている。回転数検出部18には、ホールICが設けられており、このホールICを用いてロータ17における磁界の変化を検出することによってロータ17の回転数を検出する。
制御回路部5は、図3に示すように、マイクロプロセッサ(MPU:Micro Processing Unit、制御手段)20と、コンバータ回路(駆動電流生成手段)21と、インバータ回路(駆動電流生成手段)22とによって概略構成されている。
コンバータ回路21は、整流回路24と昇圧回路25と平滑回路26とにより概略構成されており、このコンバータ回路21によっていわゆるPAM(Pulse Amplitude Modulation)制御が実行される。ここで、PAM制御とは、コンバータ回路21によって出力電圧のパルスの高さを変化させることにより、モータ部4の回転数を制御する方法である。一方で、インバータ回路22では、いわゆるPWM(Pulse Width Modulation)制御が実行される。PWM制御とは、出力電圧のパルス幅を変化させてモータ部4の回転数を制御させる方法である。
PAM制御は、PWM制御に比べて、モータ部4における低回転時の効率低下が少なく、電圧を上げることによって高回転にも対応することが可能であるという特性を有しているため、高出力時および定常運転時に主として用いられる制御方法である。一方で、PWM制御は、起動時や電圧低下時などにおいて主として用いられる制御方法である。マイクロプロセッサ20は、エアコンプレッサ1の運転状態に応じて、コンバータ回路21によるPAM制御とインバータ回路22によるPWM制御とを好適に切り替えて制御を実行する。
コンバータ回路21の整流回路24および平滑回路26は、エアコンプレッサ1の駆動源となる交流電源(電源)29を整流・平滑することによって直流電圧に変換する役割を有している。昇圧回路25の内部には、スイッチング素子25aが設けられており、マイクロプロセッサ20の制御命令に応じて直流電圧の振幅制御を行う役割を有している。昇圧回路25は、マイクロプロセッサ20のPAM命令を受けた昇圧コントローラ27を介して制御されている。
なお、コンバータ回路21の整流回路24と昇圧回路25との間には、補正電圧検出部(電圧検出手段)28が設けられている。補正電圧検出部28において検出された電圧値は、マイクロプロセッサ20へ出力される構造となっている。補正電圧検出部28の詳細については後述する。
インバータ回路22は、コンバータ回路21によって変換された直流電圧のパルスを一定周期で正負変換させるとともに、パルス幅を変換させることによって直流電圧を擬似的な正弦波を備える交流電圧に変換する役割を有している。このパルス幅を調整することによって、上述したようにモータ部4の回転数制御を行うことが可能となる。マイクロプロセッサ20は、モータ部4の操作量(制御量)を調整することによってインバータ回路22の制御を行う。
マイクロプロセッサ20は、コンバータ回路21およびインバータ回路22の駆動制御を行うことによって、タンク部2の圧縮空気の圧力を3.9MPa〜4.4MPaに安定させるための制御手段である。マイクロプロセッサ20は、演算処理ユニット(CPU:Central Processing Unit)、ワークメモリ等の一時記憶領域として利用されるRAM(Random Access Memory)、さまざまな情報が記録されるROM(Read Only Memory:対応関係記録手段)等の機能が、1チップのLSIにより実現されたものである。ROMには、例えば、補正電圧検出部28により検出された検出電圧値とモータの駆動に使用される駆動電流値との対応関係を示した変換テーブル(後述する図5参照)や、モータ部4の制御処理行うための制御処理プログラム等が記録される。この変換テーブルを記録するROMは、対応関係記録手段として機能する。
マイクロプロセッサ20には、回転数検出部18によって検出されたモータ部4(より詳細にはロータ17)の回転数情報(駆動回転数の情報)が入力されると共に、補正電圧検出部28で検出された検出電圧値が入力される。一方でマイクロプロセッサ20は、制御情報(PAM命令、PWM命令)をコンバータ回路21およびインバータ回路22に対して出力することが可能な構成となっている。コンバータ回路21およびインバータ回路22では、マイクロプロセッサ20によって出力された制御情報に基づいて、モータ部4の駆動制御を実行する。
マイクロプロセッサ20は、昇圧コントローラ27にPAM命令を出力することによって、昇圧コントローラ27を介して昇圧回路25のスイッチング素子25aを制御して、コンバータ回路21の駆動制御を行う。また、同様に、マイクロプロセッサ20は、インバータ回路22に対してPWM命令を出力することによってインバータ回路22の制御を行う。
マイクロプロセッサ20では、PAM制御またはPWM制御を行う場合、補正電圧検出部28により検出される検出電圧値と、回転数検出部18により検出されるモータ部4の駆動回転数とに基づいて、コンバータ回路21およびインバータ回路22の操作量を決定する。
図4は、補正電圧検出部28の概略構造を示した図である。補正電圧検出部28は、シャント抵抗(抵抗部)31と、差分増幅回路部(電圧検出手段)32と、フィルタ部33とを有している。シャント抵抗31とは、コンバータ回路21の整流回路24と昇圧回路25との間に設置される抵抗値の小さい抵抗である。シャント抵抗31により、コンバータ回路21に対して交流電流29より供給される電圧の検出を行うことが可能になる。シャント抵抗31の両端部に印加された電圧は、差分増幅回路部32により検出され、増幅される。シャント抵抗31の抵抗値は大変小さい値であるため、検出される電圧値も小さな値となる。
差分増幅回路部32は、オペアンプOPと4つの抵抗R1〜R4により構成された一般的な差分増幅回路である。差分増幅回路部32は、シャント抵抗31に印加された電圧を検出すると共に、増幅させる役割を有している。ここで、差分増幅回路部32の抵抗R1は、シャント抵抗31に印加された電圧を0.5Vだけ高い電圧値に補正するための抵抗である。
モータ部4が全く駆動していない状態で、シャント抵抗31に電流が流れず、印加される電圧を検出しても、十分な電圧を検出することができない。より詳細には、シャント抵抗31によって僅かな電圧を検出することが可能であっても、シャント抵抗31の抵抗値が僅かであるため、検出される電圧値は大変小さな値となり、実質的に0Vとして検出されてしまう傾向がある。
このため、本実施の形態に係る補正電圧検出部28では、差分増幅回路部32において検出された電圧値の増幅を行う。また差分増幅回路部32では、電圧値の増幅を行うに際して、抵抗R1を用いることによって、電圧を0.5Vだけ高い値に補正(シフト)する。従って、モータ部4が駆動していない状態であっても、補正電圧検出部28で検出される電圧値は、0V(0電位)ではなく、0.5Vになる。この抵抗R1により補正される電圧値0.5Vの値は、予め規定された電圧値であり、本発明に係る基礎電圧値に該当する。このように補正される電圧値(基礎電圧値)は、抵抗R1の抵抗値を変更することにより調整することができ、0.5V以外の値に設定することも可能である。
フィルタ部33は、抵抗とコンデンサとにより構成されており、検出された電圧値の平滑化を図って検出電圧を直流化することにより、ノイズ除去を行う役割を有している。フィルタ部33においてノイズ除去処理された検出電圧は、マイクロプロセッサ20へと出力される。
図5は、マイクロプロセッサ20のROMに記録される変換テーブル(変換図)である。変換テーブルは、補正電圧検出部28より入力される検出電圧値と、モータ部4の駆動に使用される駆動電流値との対応関係を示したものである。
抵抗R1による検出電圧の補正が行われない場合であって、モータ部4が駆動していない状態(モータ部4の駆動電流が0Aである場合)には、シャント抵抗31の出力も0Vとなるため、検出電圧も0Vになる。エアコンプレッサ1のモータ部4等が駆動制御されて駆動電流が流れる場合には、シャント抵抗31に電圧が印可されることになるため、差分増幅回路部32で電圧値が増幅されて、検出電圧が検出されることになる。図5における「補正なし」のグラフは、抵抗R1による電圧値の補正がなされていない状態の検出電圧と駆動電流との関係を示したものである。
一方で、抵抗R1による検出電圧の補正が行われる場合には、上述したように、モータ部4が駆動していない状態(モータ部4の駆動電流が0Aである場合)であっても、抵抗R1により検出電圧の補正が行われるため、0.5Vの検出電圧が検出される。エアコンプレッサ1のモータ部4等が駆動されて駆動電流が流れる場合には、シャント抵抗31に電圧が印可されることになるが、同時に抵抗R1による補正も行われるため、実際の電圧値に対して0.5Vの補正がされた電圧値が、検出電圧の値として検出されることになる。図5における「補正あり」のグラフは、抵抗R1による電圧値の補正がなされた状態における検出電圧と駆動電流との関係を示したものである。
図5における検出電圧と駆動電流と対応関係は、エアコンプレッサ1の工場出荷時に正確な電流値の設定が可能な電源より、規定の交流電流値(例えば、0A、5A、15A、20A・・・)を補正電圧検出部28のシャント抵抗31に通電させた場合に、補正電圧検出部28の差分増幅回路部32において検出・増幅され、フィルタ部33において出力された検出電圧を抽出することにより決定される。決定された検出電圧と交流電流との対応関係は、マイクロプロセッサ20のROMに記録される。図5に示される「補正あり」の場合のグラフの傾きと、「補正なし」の場合のグラフの傾きとが異なっているのは、抵抗R1の有無等により生ずるものである。このように傾きが異なっていても、規定の交流電流値との対応を明確にすることによって、検出電圧と交流電流(駆動電流)との正確な対応関係を求めることが可能である。
補正電圧検出部28の出荷状態において、抵抗R1を用いて0.5V補正を行うことにより、エアコンプレッサ1の構成部品等に消費電流のバラツキが生じなければ、モータ部4が駆動していない状態(駆動電流が0Aの状態)で0.5Vの検出電圧(基礎電圧値)を検出することが可能である。しかしながら、エアコンプレッサ1の構成部品には消費電流のバラツキがある場合も存在する。このように構成部品にバラツキがある場合には、モータ部4が駆動していない状態(駆動電流が0Aの状態)で検出電圧の検出を行っても、0.5Vよりも大きい値が検出されたり、又は、小さな値が検出されたりするおそれがある。
一般的な消費電流のバラツキは、エアコンプレッサ1に用いられるオペアンプ等の温度特性により生ずることが多い。このため、モータ部4を駆動する前であって、エアコンプレッサ1の構成部品が温度上昇する前に、毎回検出電圧を検出して補正値を取得することによってバラツキを補正することが可能である。
温度上昇を考慮した補正値を用いても、モータ部4が駆動していない状態の検出電圧として、0.5Vよりも高い値、あるいは低い値が検出される場合には、構成部品の消費電流にバラツキが含まれていると判断することができる。この場合には、モータ部4が駆動していない状態において、実際に補正電圧検出部28で検出される検出電圧の値を求めて、基礎電圧値(本実施の形態では0.5V)と検出された検出電圧の値との差を電圧差として求める。そして、この電圧差を用いて駆動電流(図5の交流電流)が0Aの出力のときに、検出電圧が0.5Vだけ検出されたものと判断できるように補正して、「補正あり」のグラフの対応関係に基づいて駆動電流の値を検出する。
例えば、モータ部4が停止している状態において、検出電圧が0.7Vとして検出される場合には、基礎電圧値(0.5V)に比べて+0.2Vの電圧差が検出されることになる。この電圧差は、エアコンプレッサ1の構成部品等におけるバラツキの影響によるものと判断することができる。このため、モータ部4の駆動時の検出電圧が、例えば4.0Vであった場合には、検出電圧から電圧差分だけ補正した(4.0Vから0.2V低減して3.8Vに補正した)上で、図5に示される「補正あり」のグラフから、対応する駆動電流(交流電流)の値を検出する。このようにして検出電圧の電圧差を考慮して駆動電流(交流電流)の値を求めることによって、バラツキを考慮した正確な駆動電流(交流電流)の値を求めることが可能になる。
また、抵抗R1によって、駆動電流が0Aである場合の検出電圧をプラスの値である0.5Vに補正しているので、構成部品の消費電流のバラツキが検出電圧値のマイナス側に生じる場合であっても、0〜0.5V以下の検出電圧をマイナス側に生じたバラツキとして検出することができる。このため、構成部品等における消費電流のバラツキが0.5V以下の場合には、駆動電流におけるマイナス側のバラツキを求めることが可能になる。
以上説明したように、本発明に係るエアコンプレッサ1では、補正電圧検出部28の抵抗R1によって0.5Vだけ高い値に検出電圧値の補正を行うことができる。このため、構成部品等の消費電流にバラツキが存在する場合には、バラツキがプラス側に生じる場合だけでなく、マイナス側に生じる場合であっても、バラツキの存在確認することが可能となる。
特に、モータ部4が停止している状態で検出された検出電圧値が、基礎電圧値と異なる場合には、検出電圧値と基礎電圧値と電圧差に基づいて、検出電圧と駆動電流との対応関係を補正しながら、駆動電流値を求めることができる。従って、電圧差に基づいて、構成部品等の消費電流のバラツキを考慮した正確な駆動電流値を求めることが可能となる。このため、本実施の形態に係るマイクロプロセッサ20では、コンバータ回路21およびインバータ回路22を用いたモータ部4の駆動制御において、駆動電流値が15Aを超えないように、バラツキを考慮してモータ部4の駆動制御を行うことが可能となり、モータ部4の能力を最大限まで引き出すようにして、モータ部4を駆動制御することが可能となる。
さらに、モータ部4の駆動前に検出電圧の検出を行うことによって、構成部品等の温度上昇の影響が最小限に抑えられた状態で、検出電圧の検出を行うことが可能である。このように、構成部品等の温度上昇の影響を最小限に抑えることができるので、使用環境による駆動電流の誤差を低減することが可能になる。
さらに、エアコンプレッサ1の工場出荷時に正確な電流値の設定が可能な電源より、規定の電流値を補正電圧検出部28に入力させて、補正電圧検出部28で検出された検出電圧を検出することにより、検出電圧と交流電流(駆動電流)との正確な対応関係を求めることが可能になる。このため、正確な検出電圧と交流電流との対応関係に基づいて、マイクロプロセッサ20がモータ部4の駆動制御を行うことが可能になる。
また、検出電圧と交流電流(駆動電流)との正確な対応関係により、検出電圧に基づいて正確な駆動電流を求めることができるので、工場出荷前の生産時において構成部品等の消費電流のバラツキ精度を必要以上に高めなくても、正確な駆動電流を求めることができる。このため生産時におけるバラツキ低減に関する負担(手間)等を抑えることが可能となる。
以上、本発明に係るエアコンプレッサについて、図面を用いて詳細に説明を行ったが、本発明に係るエアコンプレッサは、上述したものに限定されるものではない。いわゆる当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかである。
例えば、さらに、モータ部4が駆動される前に検出電圧の検出を行うことによって、構成部品の温度上昇の影響を最小限にすることが可能であるが、モータ部4の駆動前に検出された検出電圧の平均値や積算値等を用いて、マイクロプロセッサ20で補正を行う構成にすることも可能である。また、検出された検出電圧の値が、バラツキ理論値として理論上許容される検出電圧値の範囲を超えている場合や、駆動電流(交流電流)が0Aとなる検出電圧値が安定して得られない場合には、安定して検出電圧値を取得できるまでモータ部4の起動を待つか、あるいは、デフォルト値である0.5Vを用いて駆動電流の検出を行う方法を用いることも可能である。
さらに、消費電流のバラツキはエアコンプレッサ1の温度によって大きく異なるため、モータ部4の起動後の時間(動作時間)を考慮して温度上昇に伴うバラツキの補正を行ったり、あるいは、サーミスタを用いて筐体内部の構成部品等の温度上昇を直接検出したりすることによって、バラツキの補正を行うことも可能である。
1 …エアコンプレッサ
2 …タンク部
3 …圧縮空気生成部
4 …モータ部(モータ)
5 …制御回路部
8 …貯留タンク
9 …圧縮空気取出口
9a,9b …取出口
10a,10b …減圧弁
14 …連結パイプ
16 …ステータ
16a,16b,16c …巻線
17 …ロータ
18 …回転数検出部
20 …マイクロプロセッサ(制御手段、対応関係記録手段)
21 …コンバータ回路(駆動電流生成手段)
22 …インバータ回路(駆動電流生成手段)
24 …整流回路
25 …昇圧回路
25a …スイッチング素子
26 …平滑回路
27 …昇圧コントローラ
28 …補正電圧検出部
29 …交流電源(電源)
31 …シャント抵抗(抵抗部)
32 …差分増幅回路部(電圧検出手段)
33 …フィルタ部
OP …オペアンプ
R1〜R4 …抵抗

Claims (4)

  1. モータの駆動電流を生成する駆動電流生成手段と、
    該駆動電流生成手段の制御を行うことにより前記モータを駆動させる制御手段と、
    前記駆動電流生成手段に対して電源より供給される電圧を検出するための抵抗部と、
    前記モータが駆動していない状態において、当該モータの駆動に用いられる電圧値が0電位よりも高い所定の基礎電圧値になるように電圧値の補正を行った上で、前記モータの駆動状態において前記抵抗部に印加される電圧値を検出することにより、検出電圧値を求める電圧検出手段と、
    該電圧検出手段により求められた前記検出電圧値と、前記モータの駆動に使用される駆動電流値との対応関係を記録した対応関係記録手段とを備え、
    前記制御手段は、
    前記対応関係記録手段に記録される前記対応関係に基づいて、前記電圧検出手段により求められた前記検出電圧値に対応する駆動電流値を求めて、前記駆動電流生成手段の制御を行い、
    前記モータが駆動していない状態で前記電圧検出手段により求められた前記検出電圧値が、前記基礎電圧値と異なる値である場合に、当該検出電圧値と前記基礎電圧値との電圧差を求めるとともに、前記モータの駆動状態において、前記対応関係記録手段に記録される前記対応関係に基づいて求められた前記駆動電流値を、前記電圧差を用いて補正すること
    を特徴とするエアコンプレッサ。
  2. 前記制御手段は、
    前記モータが駆動を開始してからの時間に応じて、前記駆動電流値を補正すること
    を特徴とする請求項1に記載のエアコンプレッサ。
  3. 前記エアコンプレッサの筐体内部の温度を検出するサーミスタ
    を備え、
    前記制御手段は、
    前記サーミスタにより検出された前記温度に応じて、前記駆動電流値を補正すること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載のエアコンプレッサ。
  4. 前記対応関係記録手段に記録される前記対応関係は、
    正確な電流値の設定が可能な電源によって供給される規定の電流値と、
    当該規定の電流値を前記モータの駆動電流として用いた状態において前記電圧検出手段で検出される前記検出電圧値との関係に基づいて決定されること
    を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のエアコンプレッサ。
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