JP6651344B2 - パティキュレートフィルタ - Google Patents

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本発明は、排気ガス中のパティキュレートを捕集するフィルタの排気ガス通路壁にパティキュレートを燃焼させるための触媒が設けられたパティキュレートフィルタに関する。
ディーゼルエンジン等の希薄燃焼エンジンを搭載した自動車の排気ガス通路には、排気ガス中のパティキュレート(炭素質微粒子等のParticulate matter,以下、「PM」という。)を捕集するフィルタが設けられている。フィルタのPM堆積量が多くなると、エンジンの排気下流の圧力損失が高くなり、その結果、燃費の悪化を招く。そのため、フィルタのPM堆積量が所定値になった時点で、エンジンの燃料噴射制御(燃料増量や後噴射等)によって、フィルタに到達する排気ガスの温度を高め、PMを燃焼させてフィルタから除去するようになされている。しかし、そのための燃料噴射制御は燃料消費量の増大を招くため、PMができるだけ低い温度で燃焼するように、フィルタにPM燃焼触媒が担持されている。
例えば、特許文献1には、排気ガス中のPMを捕集するフィルタの排気ガス通路壁に、活性アルミナ及び触媒金属を含有し、さらに、Ce含有複合酸化物及びZr含有複合酸化物を含有する触媒を担持した触媒付パティキュレートフィルタが開示されている。Ce含有複合酸化物及びZr含有複合酸化物は酸素吸放出能を有し、PMの燃焼温度の低減に有利になる。
また、酸素吸放出能を有する代表的な酸化物としてCe含有酸化物が一般に知られている。特許文献2には、PM燃焼触媒ではないが、ZrO粒子にCeOナノ粒子を担持した排気ガス浄化触媒用担体であって、CeOナノ粒子が{100}面からなる立方体状に結晶自形を有し、且つCe、Zr及びO(酸素)からなる固溶体を含むものが記載されている。特許文献3には、平均粒径が100nm未満のCoナノ粒子上に平均粒径が20nm未満のCeOナノ粒子が分散している排気ガス浄化用触媒が記載されている。
特開2009−039632号公報 特開2014−104451号公報 特開2013−103143号公報
本発明は、パティキュレートフィルタのPM燃焼触媒の活性を向上させること、特に低温活性の向上を図ることを課題とする。
本発明は、上記課題を解決するために、酸素イオン伝導性を有するペロブスカイト型の複合酸化物にCe含有酸化物のナノキューブを担持した。
すなわち、ここに開示するパティキュレートフィルタは、排気ガス中のPMを捕集するフィルタの排気ガス通路壁にPMを燃焼させるための触媒が設けられたものであって、
上記触媒は、希土類金属を含まないSrFe系の酸素イオン伝導性を有するペロブスカイト型複合酸化物にCe含有酸化物のナノ粒子を担持してなる触媒成分を含有し、上記ペロブスカイト型複合酸化物に担持されている上記Ce含有酸化物のナノ粒子は、{100}面(数値「100」はミラー指数)が露出していることを特徴とする。
上記ペロブスカイト型複合酸化物は、酸素イオン伝導性を有することから、酸素過剰雰囲気において周囲の酸素を粒子内に取り込んで内部から活性な酸素を放出する酸素交換反応特性を有することでPMの燃焼に寄与する。一方、Ce含有酸化物も同様に、酸素交換反応特性を有することが知られており、ナノ粒子(1〜100nm)であることから、表面積が大きく、しかも、表面エネルギーが高い{100}面が露出していることから、低温でも活性な酸素の放出能力に優れる。
そうして、この{100}面が露出したCe含有酸化物のナノ粒子が上記ペロブスカイト型複合酸化物に担持されていることにより、該ペロブスカイト型複合酸化物の活性が高くなる(Ce含有酸化物のナノ粒子が酸素の出入り口として機能し、ぺロブスカイト型複合酸化物からの活性な酸素の放出が促進される。)。その結果、当該触媒成分を含有する触媒は低温においても高い活性を示す。パティキュレートフィルタにPMが所定量堆積すると、エンジンシリンダ内でポスト噴射などを行うことにより、未燃燃料を生じさせ、パティキュレートフィルタに流入する排ガスの温度を上昇させる自動再生を実施するが、低温でのPM燃焼活性が高いことで、フィルタへのPM堆積を生じにくくすることができ、自動再生の頻度を低減することができるため、燃料の消費量を少なくすることができる.また、自動再生時における昇温温度を下げられることも、燃料消費量の低減につながる。さらに、触媒におけるPt等の高価な貴金属や希土類金属の使用量を減らすことができ、或いはそのような貴金属や希土類金属を使用せずとも、フィルタからPMを速やかに燃焼させて除去することが可能になる。よって、本発明によれば、触媒コストの低減及び燃費の改善に有利になる。
好ましい実施形態では、上記複合酸化物が、希土類金属を含まないSrFeCo系のペロブスカイト型複合酸化物である。これにより、希土類金属を使用せずに、活性な酸素を放出させることができ、触媒コストの低減に有利になる。
好ましい実施形態では、上記Ce含有酸化物のナノ粒子の平均粒径が10nm以下であることを特徴とする。これにより、該ナノ粒子の表面積が大きくなり、触媒活性の向上に有利になる。
好ましい実施形態では、上記Ce含有酸化物のナノ粒子が立方体状であることを特徴とする。これにより、表面エネルギーが高い{100}面の露出が多くなり、触媒活性の向上に有利になる。好ましいのは、上記Ce含有酸化物のナノ粒子として、比表面積が大きいCeOを採用することである。
本発明によれば、排気ガス中のPMを捕集するフィルタの排気ガス通路壁に設けた触媒成分が、希土類金属を含まないSrFe系の酸素イオン伝導性を有するペロブスカイト型複合酸化物に、{100}面が露出したCe含有酸化物のナノ粒子を担持してなるから、ペロブスカイト型複合酸化物の活性が高くなってPM燃焼触媒の低温活性の向上が図れ、よって、触媒コストの低減及び燃費の改善に有利になる。
パティキュレートフィルタをエンジンの排気ガス通路に配置した状態を示す図。 同フィルタを模式的に示す正面図。 同フィルタを模式的に示す縦断面図。 同フィルタの排気ガス通路壁を模式的に示す拡大断面図。 同排気ガス通路壁に担持された触媒を模式的に示す図。 Ce含有酸化物ナノキューブのXRDパターンを示すグラフ図。 CeOナノキューブの顕微鏡写真。 Ce0.8Zr0.2ナノキューブの顕微鏡写真。 Ce0.8Pr0.2ナノキューブの顕微鏡写真。 Ce0.85Sm0.15ナノキューブの顕微鏡写真。 CeOナノキューブの粒度分布を示すグラフ図。 Ce0.8Zr0.2ナノキューブの粒度分布を示すグラフ図。 Ce0.8Pr0.2ナノキューブの粒度分布を示すグラフ図。 Ce0.85Sm0.15ナノキューブの粒度分布を示すグラフ図。 Ce含有酸化物ナノキューブ担持触媒のXRDパターンを示すグラフ図。 燃焼開始温度Ti及び燃焼終了温度Tcの求め方を示す説明図。 Ce含有酸化物ナノキューブ担持触媒のTG曲線及び及びCO(質量数44)生成量を示すグラフ図。 Ce含有酸化物ナノキューブ担持触媒の酸素に係るTPD曲線を示すグラフ図。 図18のTPD曲線の200℃付近を拡大したグラフ図。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
<パティキュレートフィルタの構造>
図1に示すように、触媒付パティキュレートフィルタ(以下、単に「触媒付フィルタ」という。)10は、ディーゼルエンジン等の排気ガス通路11に配置され、排気ガス中のPMを捕集する。触媒付フィルタ10よりも排気ガス流の上流側の排気ガス通路11には、酸化物等からなるサポート材にPt、Pd等に代表される触媒金属を担持した酸化触媒(図示省略)を配置することができる。このような酸化触媒を触媒付フィルタ10の上流側に配置するときは、該酸化触媒によって排気ガス中のHC、COを酸化させ、その酸化燃焼熱で触媒付フィルタ10に流入する排気ガス温度を高めて触媒付フィルタ10を加熱することができ、PMの燃焼除去に有利になる。また、排気ガス中のNOが酸化触媒でNOに酸化され、該NOが触媒付フィルタ10にPMを燃焼させる酸化剤として供給されることになる。
図2及び図3に模式的に示すように、触媒付フィルタ10は、ハニカム構造をなしており、互いに平行に延びる多数の排気ガス通路12、13を備えている。すなわち、触媒付フィルタ10は、下流端が栓14により閉塞された排気ガス流入路12と、上流端が栓14により閉塞された排気ガス流出路13とが交互に設けられ、排気ガス流入路12と排気ガス流出路13とは薄肉の隔壁(排気ガス通路壁)15を介して隔てられている。図2においてハッチングを付した部分は排気ガス流出路13の上流端の栓14を示している。
触媒付フィルタ10は、隔壁15を含むフィルタ本体がコージェライト、SiC、Si、サイアロン、AlTiOのような無機多孔質材料から形成されている。排気ガス流入路12内に流入した排気ガスは図3において矢印で示したように周囲の隔壁15を通って隣接する排気ガス流出路13内に流出する。すなわち、図4に示すように、隔壁15は排気ガス流入路12と排気ガス流出路13とを連通する微小な細孔(排気ガス通路)16を有し、この細孔16を排気ガスが通る。PMは主に排気ガス流入路12及び細孔16の壁部に捕捉され堆積する。
上記フィルタ本体の排気ガス通路(排気ガス流入路12、排気ガス流出路13及び細孔16)を形成する壁面には触媒20が担持されている。なお、排気ガス流出路13側の壁面に触媒を担持することは必ずしも要しない。
<触媒について>
次に触媒20の構成について説明する。
図5に模式的に示すように、触媒20は、希土類金属を含まないSrFe系の酸素イオン伝導性を有するペロブスカイト型複合酸化物21に、{100}面が露出したCe含有酸化物のナノ粒子22を高分散に担持してなる触媒成分23を含有する。触媒20は、触媒金属(Pt等の貴金属)を活性アルミナ、Zr系複合酸化物等のサポート材に担持してなる他の触媒成分を含有することができる。
[触媒成分23の調製]
複合酸化物21としてペロブスカイト型SrFe系複合酸化物を採用し、ナノ粒子22としてCeOナノ粒子を採用する例において触媒成分23の調製法を具体的に説明する。
−SrFe系複合酸化物の固相法による調製−
硝酸ストロンチウム、硝酸鉄(III)九水和物、硝酸コバルト(III)六水和物を蒸留水に溶かして混合し、蒸発乾固した。得られた乾固物を空気中で400℃の温度に2時間保持する仮焼成した後、空気中で1000℃の温度に6時間保持する本焼成を行なって、ペロブスカイト型のSrFe0.85Co0.153−δ(以下、「SFC」という。)を得た。なお、「δ」は酸素欠損による変動であり、電気的中性条件を満たすように定まる値である。
−CeOナノ粒子の水熱合成法による調製−
硝酸セリウム(III)六水和物を蒸留水に溶かした水溶液と、キャッピング材としてのC1733COONaを蒸留水に溶かした水溶液を準備した。この両水溶液を反応容器に入れて混合し、この混合溶液にアンモニア水を添加し、反応容器を密封し、200℃の温度に30時間加熱保持した。得られた生成物を蒸留水で洗浄した後、空気中で85℃の温度に保持して乾燥させることによりCeOナノ粒子を得た。このCeOナノ粒子をシクロヘキサンに分散させた。
−CeOナノ粒子のSFCへの担持−
シクロヘキサンに分散させたCeOナノ粒子とSFCとを混合し、蒸発乾固した。しかる後、650℃の温度に4時間保持する焼成を行なうことにより、SFCにCeOナノ粒子が担持した触媒成分を得た。
[他のCe含有酸化物のナノ粒子の調製及びSFCへの担持]
上記CeOナノ粒子と同様の水熱合成法によって、CeZr複合酸化物、CePr複合酸化物及びCeSm複合酸化物の各ナノ粒子を調製した。Zr源、Pr源及びSm源としては硝酸塩を用い、これら硝酸塩を硝酸セリウム(III)六水和物と共に蒸留水に溶かして混合した。これら3種類の複合酸化物の調製においては、Zr源及びPr源はZr及びPr各々が20mol.%となり、Ceが80mol.%となるように添加し、Sm源はSmが15mol.%となり、Ceが85mol.%となるように添加した。上記3種類の複合酸化物ナノ粒子を上記CeOナノ粒子の場合と同様の方法によってSFCに担持した。
[Ce含有酸化物のXRDパターン]
上記水熱合成で得た4種類のCe含有酸化物(CeO、CeZr複合酸化物、CePr複合酸化物及びCeSm複合酸化物)のナノ粒子のXRDパターンを図6に示す。CeOのXRDパターンと上記3種類の複合酸化物のXRDパターンを比較すると、Zr源、Pr源及びSm源を添加しても新たな結晶相は出ていないことから、上記3種類の複合酸化物では、Zr、Pr及びSmがCeO結晶に固溶していることがわかる。また、ICP発光分光分析により、各複合酸化物では、Ceと添加元素(Zr、Pr及びSm)が仕込み比の通りに含まれていることを確認した。すなわち、得られた各複合酸化物の組成は、Ce0.8Zr0.2、Ce0.8Pr0.2、Ce0.85Sm0.15であった。
[Ce含有酸化物のナノ粒子のTEM画像及び粒度分布]
上記4種類のCe含有酸化物ナノ粒子のTEM画像を図7乃至図10に示す。同図から、上記水熱合成によって上記各Ce含有酸化物のナノキューブが生成していることがわかる。すなわち、これら各ナノ粒子は、その結晶が立方体状になっているから、{100}面が露出していること、そして、実質的に六面全てが{100}面で構成されていることがわかる。図11乃至図14はこれら各ナノキューブの粒度分布を示す。CeOナノキューブの平均粒径は8.9nm、Ce0.8Zr0.2ナノキューブの平均粒径は9.8nm、Ce0.8Pr0.2ナノキューブの平均粒径は8.9nm、Ce0.85Sm0.15ナノキューブの平均粒径は7.6nmである。
以下では、便宜上、SFCにCeOナノキューブを担持した触媒成分を「nanocube-CeO/SFC」、SFCにCe0.8Zr0.2ナノキューブを担持した触媒成分を「nanocube-CeZrO/SFC」、SFCにCe0.8Pr0.2ナノキューブを担持した触媒成分を「nanocube-CePrO/SFC」、SFCにCe0.85Sm0.15ナノキューブを担持した触媒成分を「nanocube-CeSmO/SFC」という。
[各触媒成分のXRDパターン]
上記4種類の触媒成分のXRDパターンを、上記ナノキューブを担持していない担持前SFCのXRDパターンと共に図15に示す。上記4種類の触媒成分はSFCへのナノキューブの担持量をいずれも5質量%とした。図15によれば、上記ナノキューブを担持した各SFCでは、28.5゜付近及び57゜付近にピークが現れ、そのようなピークが担持前SFCでは現れていないことから、SFCにCeO型の結晶構造を有する上記ナノキューブが担持されていることがわかる。
[触媒成分のTGによる活性評価及び比表面積]
上記Ce含有酸化物ナノキューブをSFCに担持した4種類の触媒成分及び当該ナノキューブを担持していないSFCのみの触媒成分について、そのPM燃焼触媒としての活性をTG−MSにより評価した。PMとしてはカーボンブラックを採用し、各触媒成分とカーボンブラックは98:2の質量比で且つタイトコンタクトで混合(めのう乳鉢で混合)したサンプルを調製した。各サンプルを反応容器に充填し、空気を20ml/分の速度で供給しながら、2℃/分の速度で昇温してサンプルの重量変化を測定した。そして、TG曲線に基づいて、カーボンブラックの燃焼開始温度Ti及び燃焼終了温度Tcを求めた。
図16はTi及びTcの求め方を示すグラフである。Tiについては、昇温開始点から延びるTG曲線の傾きが略一定である部分に対して直線を引き、その直線とTG 曲線の離れ際の点の温度とした。Tcについては、TG曲線における屈曲点間(重量減少が大きくなった部分)の勾配が最大になるように引いた接線と、重量減少が小さくなった部分のTG曲線の傾きが略一定である部分に対して引いた直線との交点の温度とした。図16にはカーボンブラック(Carbon)のみのTG曲線とカーボンブラックと触媒を混合したケース(Catalyst+Carbon)のTG曲線を示すが、後者のTG曲線は上記4種類の触媒成分とは関係がない説明のための単なる例示である。
図17は、上記Ce含有酸化物ナノキューブをSFCに担持した4種類の触媒成分とカーボンブラックをタイトコンタクトで混合した各サンプル、並びに上記ナノキューブを担持していないSFCとカーボンブラックをタイトコンタクトで混合したサンプルのTG曲線及びCO(質量数44)生成量を示す。図17のTG曲線より求めた燃焼開始温度Ti及び燃焼終了温度Tcを触媒成分の比表面積と共に表1に示す。
nanocube-CeO/SFC、nanocube-CeZrO/SFC、nanocube-CePrO/SFC及びnanocube-CeSmO/SFCはいずれも、SFCのみに比べて、燃焼開始温度Ti及び燃焼終了温度Tcが低下しており、Ce含有酸化物のナノキューブの担持によってPM燃焼の活性が向上することがわかる。nanocube-CeZrO/SFC、nanocube-CePrO/SFC及びnanocube-CeSmO/SFCは、nanocube-CeO/SFCに比べると、活性の向上度合が低いが、これは、比表面積が小さくなっていることが一因と考えられる。
[触媒成分のTPDによる酸素放出特性の評価]
上記Ce含有酸化物ナノキューブをSFCに担持した4種類の触媒成分及び当該ナノキューブを担持してないSFCのみの酸素放出特性をTPD試験により評価した。すなわち、酸素含有ガス(酸素:20質量%,残He)中で室温から600℃まで昇温し、当該温度に所定時間保持する前処理を行なった後、温度を室温まで下げた。次いで、真空引きによって酸素パージを行なった後、室温から750℃まで昇温していき、その際の酸素放出量を求めた。結果を図18及び図19に示す。図19は図18の200℃付近の拡大図である。
nanocube-CeO/SFC、nanocube-CeZrO/SFC及びnanocube-CeSmO/SFCは、SFCのみの場合よりも、低い温度から酸素の放出が始まっており、PM燃焼の低温活性が向上することがわかる。特に、nanocube-CeZrO/SFC及びnanocube-CeSmO/SFCは酸素放出温度の低くなる傾向が顕著である、nanocube-CePrO/SFCの酸素放出開始温度はSFCのみと略同じであるが、300℃以上になると、nanocube-CePrO/SFCでは、SFCのみよりも酸素放出量が多くなっており、PM燃焼に有利であることがわかる。
10 パティキュレートフィルタ
11 排気ガス通路
12 排気ガス流入路(排気ガス通路)
13 排気ガス流出路(排気ガス通路)
14 栓
15 隔壁
16 細孔(排気ガス通路)
20 触媒
21 ペロブスカイト型複合酸化物
22 Ce含有酸化物ナノキューブ
23 触媒成分

Claims (5)

  1. 排気ガス中のパティキュレートを捕集するフィルタの排気ガス通路壁にパティキュレートを燃焼させるための触媒が設けられたパティキュレートフィルタであって、
    上記触媒は、希土類金属を含まないSrFe系の酸素イオン伝導性を有するペロブスカイト型複合酸化物にCe含有酸化物のナノ粒子を担持してなる触媒成分を含有し、
    上記ペロブスカイト型複合酸化物に担持されている上記Ce含有酸化物のナノ粒子は、{100}面が露出していることを特徴とするパティキュレートフィルタ。
  2. 請求項1において、
    上記複合酸化物がSrFeCo系のペロブスカイト型複合酸化物であることを特徴とするパティキュレートフィルタ。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    上記Ce含有酸化物のナノ粒子の平均粒径が10nm以下であることを特徴とするパティキュレートフィルタ。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一において、
    上記Ce含有酸化物のナノ粒子が立方体状であることを特徴とするパティキュレートフィルタ。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一において、
    上記Ce含有酸化物のナノ粒子がCeOよりなることを特徴とするパティキュレートフィルタ。
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