JP6651112B2 - 表面被覆無機繊維及びその製造方法、並びに複合材料 - Google Patents

表面被覆無機繊維及びその製造方法、並びに複合材料 Download PDF

Info

Publication number
JP6651112B2
JP6651112B2 JP2015035658A JP2015035658A JP6651112B2 JP 6651112 B2 JP6651112 B2 JP 6651112B2 JP 2015035658 A JP2015035658 A JP 2015035658A JP 2015035658 A JP2015035658 A JP 2015035658A JP 6651112 B2 JP6651112 B2 JP 6651112B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fiber
coated
inorganic fiber
inorganic
silicon carbide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015035658A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016156109A (ja
Inventor
克己 吉田
克己 吉田
豊彦 矢野
豊彦 矢野
政規 小谷
政規 小谷
小笠原 俊夫
俊夫 小笠原
卓哉 青木
卓哉 青木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Aerospace Exploration Agency JAXA
Tokyo Institute of Technology NUC
Original Assignee
Japan Aerospace Exploration Agency JAXA
Tokyo Institute of Technology NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Aerospace Exploration Agency JAXA, Tokyo Institute of Technology NUC filed Critical Japan Aerospace Exploration Agency JAXA
Priority to JP2015035658A priority Critical patent/JP6651112B2/ja
Publication of JP2016156109A publication Critical patent/JP2016156109A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6651112B2 publication Critical patent/JP6651112B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、表面被覆無機繊維及びその製造方法、並びに複合材料に関するものである。
セラミックス基繊維強化複合材料は、複数の無機繊維と、無機繊維間を充填するマトリックス材料と、無機繊維とマトリックス材料との界面に設けられた界面層とを備えて概略構成されており、機械的特性に優れた材料として知られている。
このセラミックス基繊維強化複合材料の製造方法としては、例えば、無機繊維の表面に潤滑性物質からなる被覆層を形成し、被覆層が設けられた複数の無機繊維をマトリックス材料で固定化することにより複合化する。ここで、無機繊維の表面に設けられた被覆層は、当該複合材料中において界面層として機能する。
セラミックス基繊維強化複合材料の機械的特性の向上には、無機繊維とマトリックス材料との間に設けられた界面層(すなわち、無機繊維の表面に設けられた被覆層)が重要な役割を担っている。繊維表面への被覆層の形成には、化学気相堆積(CVD)法や化学気相浸透(CVI)法等の気相法や、ポリマー溶液被覆―熱分解法等の液相法が用いられている。
しかしながら、これらの方法は、被覆層の形成・析出速度が遅く、製造に長時間を要するという問題があった。また、装置が複雑となる、製造コストが高い、原料収率が低い、原料の取り扱いが難しい、製造中に有害なガスを排出するために環境負荷が大きい等の、多くの問題があった。
一方、CVD法やCVI法以外の、繊維表面への被覆層の形成方法としては、電気泳動法により被覆する方法が検討されている。
例えば、特許文献1には、電気泳動法により、Si、C、O及びZrを含有する無機物質で形成された無機繊維の外側に、ジルコン粉末等の無機材料を付着させる方法が開示されている。
また、特許文献2には、電気泳動法により、導電性のファイバーコアに金属酸化物を電着させる方法が開示されている。
また、非特許文献1には、炭化ケイ素基板中にカーボン等を被覆した炭化ケイ素繊維を含有させることにより、機械的特性を向上した複合材料が開示されている。
国際公開第2010/143608号 特開平7−310239号公報
K.Yoshida,et.al.,Key Eng. Mat.,(2007)vol.352,pp.77−80.
しかしながら、特許文献1に開示されている方法では、無機繊維に導電性がない、または低いため、無機繊維の表面に十分な量の無機材料を均一に付着させることができないという問題があった。
また、特許文献2に開示されている方法では、導電性のある繊維を用いる必要があり、導電性の低い繊維材料には適応することができないという問題があった。
また、非特許文献1に開示されている複合材料では、炭化ケイ素繊維の表面に十分な量のカーボン等が均一に被覆されていないため、炭化ケイ素基板と炭化ケイ素繊維との界面でのき裂偏向が十分に行われず、複合材料の機械的特性を十分に向上させることができないという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、繊維表面全体に十分な量の潤滑性物質が均一に被覆された表面被覆無機繊維、及びその製造方法を提供することを課題とする。
また、本発明は、機械的特性に優れる複合材料を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、繊維径が5〜150μmの無機繊維と、前記無機繊維の表面を均一に被覆する被覆層と、前記無機繊維と前記被覆層との間に導電性ポリマー層と、を備え、前記被覆層が潤滑性物質を含み、前記被覆層の厚さが、40nm以上100nm以下であり、前記導電性ポリマー層の厚さが、50nm以上500nm以下である、表面被覆無機繊維である。
また、請求項に係る発明は、前記被覆層の表面が、うろこ状である、請求項に記載の表面被覆無機繊維である。
また、請求項に係る発明は、潤滑性物質が分散している懸濁液中において、導電性ポリマーで被覆された無機繊維と対極とを対向させ、前記無機繊維と前記対極との間に電場を印加することにより、前記無機繊維に潤滑性物質を被覆する工程と、前記無機繊維に潤滑性物質を被覆する工程の前に、酸化剤及びドープ剤を溶解した水溶液中に前記無機繊維を浸漬した後に、当該水溶液中にモノマーを添加して、前記導電性ポリマーを被覆する工程と、を含む、表面被覆無機繊維の製造方法である。
また、請求項に係る発明は、前記無機繊維に潤滑性物質を被覆する工程の後に、前記潤滑性物質を被覆した前記無機繊維を加熱することで、前記導電性ポリマーを除去する工程をさらに含む、請求項に記載の表面被覆無機繊維の製造方法である。
また、請求項に係る発明は、前記無機繊維に被覆された前記導電性ポリマーの層の厚みが50〜500nmである、請求項又はに記載の表面被覆無機繊維の製造方法である。
本発明の表面被覆無機繊維は、低導電性の無機繊維と、無機繊維の表面を被覆する被覆層とを備え、被覆層が潤滑性物質を含む構成となっており、繊維表面全体に十分な量の潤滑性物質が均一に被覆された無機繊維を提供することができる。
また、本発明の表面被覆無機繊維の製造方法は、潤滑性物質が分散している懸濁液中において、導電性ポリマーで被覆された無機繊維と対極とを対向させ、無機繊維と対極との間に電場を印加することにより、無機繊維に潤滑性物質を被覆する工程を含む構成となっている。そのため、繊維表面全体に十分な量の潤滑性物質が均一に被覆された無機繊維を製造することができる。
また、本発明の複合材料は、低導電性の無機繊維と、無機繊維の表面を被覆する被覆層と、を備える複数の表面被覆無機繊維と、表面被覆無機繊維間を充填するマトリックス材料とを含み、上記被覆層が無機繊維とマトリックス材料との界面に設けられた界面層を構成している。そのため、機械的特性に優れた複合材料を提供することができる。
ポリピロール被覆炭化ケイ素繊維のSEM写真である。 カーボン被覆炭化ケイ素繊維及び炭化ケイ素繊維の表面のSEM写真である。 室温における3点曲げ試験での荷重―クロスヘッド変位曲線を示すグラフである。 EPD法により作製した窒化ホウ素被覆炭化ケイ素繊維とCVD法により作製した窒化ホウ素被覆炭化ケイ素繊維の表面のSEM写真である。
以下、本発明の適用した一実施形態である表面被覆無機繊維及びその製造方法、並びに複合材料について詳細に説明する。
<表面被覆無機繊維>
(第1の実施形態)
先ず、本発明を適用した第1の実施形態である表面被覆無機繊維について説明する。
第1の実施形態の表面被覆無機繊維は、低導電性の無機繊維と、潤滑性物質を含有する被覆層と、を備えて概略構成されている。
第1の実施形態の表面被覆無機繊維は、繊維表面全体に十分な量の潤滑性物質が均一に被覆されている。
(無機繊維)
無機繊維は、材料に含有させることで、材料の機械的特性を向上させることができる。第1の実施形態で用いる無機繊維としては、低導電性の無機繊維であり、具体的には、例えば、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維、ガラス繊維、ムライト繊維等が挙げられる。
また、無機繊維の繊維径としては、特に限定されないが、具体的には、例えば、繊維径が5〜150μmの無機繊維等を用いる事ができる。
また、無機繊維の繊維長としては、特に限定されない。
(被覆層)
被覆層は、上述の無機繊維の表面を被覆するように設けられており、無機繊維を材料に含有する際は、界面層として機能する。界面層の働きにより、材料と無機繊維との界面に到達したき裂を偏向させることができるため、材料の機械的特性をより向上させることができる。
また、被覆層は潤滑性物質を含有しており、潤滑性物質としては、後述のEPD法に用いる懸濁液が調製できるものであれば特に限定されないが、具体的には、例えば、カーボン、窒化ホウ素、リン酸ランタン等が挙げられる。
また、潤滑性物質の形態としては、特に限定されないが、具体的には、例えば、板状粒子等が好ましい。
また、被覆層の厚さは、複合材料中において界面層として機能する際に、充分な潤滑性を発揮できる厚さであれば、特に限定されるものではない。具体的には、例えば、40〜1000nmの範囲であればよい。また、複合材料の耐酸化特性の観点からは、40〜100nmの範囲が好ましい。これにより、複合材料内への酸素の侵入を抑制することができる。
ところで、上述したCVD法やCVI法といった従来の被覆方法では、100nm以下の厚さの被覆層を堆積させる際に、潤滑性物質が堆積した箇所と堆積しなかった箇所とで海島構造を形成してしまい、無機繊維の全方向全域に潤滑性物質を堆積させることが困難であった。そのため、従来法で作製した表面被覆無機繊維は、100nm以下の厚さの被覆層を備える場合、無機繊維の表面に被覆された潤滑性物質は海島構造を形成している。
これに対して、本実施形態の表面被覆無機繊維は、被覆層が100nm以下の厚さであっても、無機繊維の表面に均一に潤滑性物質を被覆することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明を適用した第2の実施形態である表面被覆無機繊維について説明する。
第2の実施形態の表面被覆無機繊維は、低導電性の無機繊維と、潤滑性物質を含有する被覆層と、無機繊維と被覆層との間に導電性ポリマー層と、を備えて概略構成されている。
第2の実施形態の表面被覆無機繊維は、第1の実施形態と同様に、繊維表面全体に十分な量の潤滑性物質が均一に被覆されている。
なお、第2の実施形態の表面被覆無機繊維は、導電性ポリマー層を備えること以外は、第1の実施形態と同様であり、無機繊維と被覆層に関しては、上述した第1の実施形態と同様の構成であるため、説明を省略する。
(導電性ポリマー層)
導電性ポリマー層は、無機繊維と被覆層との間に備えられており、低導電性の無機繊維に導電性を付与する働きをする。無機繊維に導電性を付与することで、後述するEPD法により、繊維表面全体に十分な量の潤滑性物質を均一に被覆させることができる。
また、導電性ポリマー層を形成する導電性ポリマーとしては、無機繊維に導電性を付与することができるものであれば特に限定されないが、例えば、ポリアニリン系、ポリピロール系、ポリチオフェン系、ポリアセチレン系等のポリマーが挙げられる。
また、導電性ポリマー層の厚さとしては、具体的には、例えば、50〜500nmであることが好ましい。50nm以上にすることで、潤滑性物質を均一に堆積させるために十分な導電性を無機繊維に付与することができる。
<表面被覆無機繊維の製造方法>
次に、本実施形態の表面被覆無機繊維の製造方法について詳細に説明する。
本実施形態の表面被覆無機繊維の製造方法は、無機繊維を導電性ポリマーで被覆する工程(導電性ポリマー被覆工程)と、電気泳動堆積(EPD)法により無機繊維を潤滑性物質でさらに被覆する工程(電気泳動堆積工程)と、加熱により導電性ポリマーを除去する工程(加熱工程)と、を含む。
本実施形態の表面被覆無機繊維の製造方法は、低導電性の無機繊維の表面に、EPD法により潤滑性物質を堆積させて被覆するための方法である。
(導電性ポリマー被覆工程)
導電性ポリマー被覆工程では、無機繊維を導電性ポリマーで被覆する。具体的には、先ず、酸化剤及びドープ剤を溶解した水溶液中に、無機繊維を浸漬する。次に、上記水溶液にモノマーを添加し、重合させる。その後、室温で乾燥することにより、導電性ポリマーで被覆された無機繊維を得ることができる。
無機繊維及び導電性ポリマーとしては、上述した無機繊維及び導電性ポリマーを用いる事ができる。
ポリマーを重合させるために添加するモノマーの量は、特に限定されるものではなく、無機繊維及び導電性ポリマーの種類や組合せ、並びに導電性ポリマー層の厚さに応じて適宜選択することができる。モノマーの添加量としては、具体的には、例えば、溶液中での濃度が、0.003〜0.015mol/Lとなるように添加するのが好ましい。0.003mol/L以上にすることで、導電性を付与するのに十分な厚さの導電性ポリマー層を形成することができる。一方、0.015mol/L以下にすることで、高い導電性を有する均一なポリマー層を形成することができる。
ドープ剤を水中に溶解させることで、無機繊維に被覆した導電性ポリマー層にドープ剤を注入することができ、これにより導電性ポリマー層の導電性を上げることができる。
ドープ剤としては、特に限定されないが、具体的には、例えば、2,6−ナフタレンスルホン酸ナトリウム、5-スルホイソフタル酸ナトリウム塩、ドデシルベンゼンスルホン酸、塩酸、硫酸等を用いる事ができる。
また、ドープ剤の濃度としては、特に限定されないが、具体的には、例えば、溶液中での濃度が、0.003〜0.015mol/Lとなるように添加することができる。
酸化剤としては、特に限定されないが、具体的には、例えば、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、塩化鉄(III)、ヨウ素酸カリウム等を用いる事ができる。
また、酸化剤の濃度としては、特に限定されないが、具体的には、例えば、溶液中での濃度が、0.003〜0.015mol/Lとなるように添加することができる。
上述したドープ剤及び酸化剤は、被覆する導電性ポリマーの種類により、適宜選択することができる。例えば、被覆する導電性ポリマーがポリピロールの場合、ドープ剤として2,6−ナフタレンスルホン酸ナトリウム、酸化剤としてペルオキソ二硫酸アンモニウムを用いる事ができる。また、被覆する導電性ポリマーがポリアニリンの場合、ドープ剤として塩酸、酸化剤としてペルオキソ二硫酸アンモニウムを用いる事ができる。
(電気泳動堆積工程)
電気泳動堆積工程では、上述した導電性ポリマー被覆工程により導電性ポリマーで被覆した無機繊維を、潤滑性物質でさらに被覆する。具体的には、先ず、導電性ポリマーで被覆した無機繊維を、潤滑性物質が分散した懸濁液に浸漬する。次に、潤滑性物質がマイナスに帯電している場合、導電性ポリマーで被覆した無機繊維を陽極とし、対極を陰極として電場を印加することにより、導電性ポリマーで被覆した無機繊維を、潤滑性物質でさらに被覆する。これに対して、潤滑性物質がプラスに帯電している場合、導電性ポリマーで被覆した無機繊維を陰極とし、対極を陽極として電場を印加することにより、導電性ポリマーで被覆した無機繊維を、潤滑性物質でさらに被覆してもよい。
なお、本発明において、上記方法により無機繊維に潤滑性物質を被覆する方法を「電気泳動堆積(EPD)法」と記す。
潤滑性物質としては、上述した潤滑性物質を用いる事ができる。
懸濁液中の潤滑性物質の濃度としては、0.1〜0.5wt%が好ましい。0.1wt%以上にすることで、潤滑性物質を被覆した効果を得るのに十分な厚さの層を被覆させることができる。
潤滑性物質を分散させる液体としては、特に限定されないが、具体的には、例えば、水、エタノール、アセトン等を用いる事ができる。
懸濁液に浸漬させる際の無機繊維の形態としては、特に限定されないが、具体的には、例えば、無機繊維を一方向に並べて束にして、当該束を織り込んで作製した繊維プリフォーム等が挙げられる。
対極としては、特に限定されないが、具体的には、例えば、カーボン板、白金板、チタン板、ステンレス板等が挙げられる。
EPD法を行う際の条件としては、特に限定されないが、具体的には、例えば、水系懸濁液の場合には、泳動電圧3〜5V/cm、泳動時間60分以下で行う。EPD法により、懸濁液中において、マイナスに帯電した潤滑性物質を、陽極である無機繊維に堆積させることができる。これに対して、潤滑性物質をプラスに帯電させている場合は、無機繊維を陰極として用いることができる。
ところで、CVI法によって無機繊維に潤滑性物質を被覆する場合には、例えば、室温から900〜1000℃に加熱し、10〜20時間蒸着処理し、その後、冷却を行う必要があった。このため、最低でも数十時間を要していた。
これに対して、EPD法を用いることにより、上述したように60分以下で無機繊維に潤滑性物質を被覆することができるため、被覆に要する時間を短縮することができる。
(加熱工程)
加熱工程では、上述した電気泳動堆積工程により潤滑性物質で被覆した無機繊維を、加熱することにより、無機繊維に被覆した導電性ポリマー層を除去する。導電性ポリマー層の除去後は、被覆層が収縮することにより、被覆層が無機繊維と直接接触する。
加熱温度としては、導電性ポリマー層を除去することができる温度であれば特に限定されないが、具体的には、例えば、300〜500℃程度で行う。
なお、加熱工程は必須の工程ではなく、製造工程を簡略化するために省略することができる。
<複合材料>
次に、本実施形態の複合材料について詳細に説明する。
本実施形態の複合材料は、低導電性の無機繊維と、無機繊維の表面を被覆する被覆層と、を備える複数の表面被覆無機繊維と、表面被覆無機繊維間を充填するマトリックス材料と、を含み、被覆層が無機繊維とマトリックス材料との界面に設けられた界面層を構成して概略構成されている。つまり、本実施形態の複合材料は、複数の上述した表面被覆無機繊維と、マトリックス材料と、界面層と、を含んで概略構成されている。
本実施形態の複合材料は、上述した表面被覆無機繊維を含むため、機械的特性に優れる。
(マトリックス材料)
マトリックス材料としては、複数の表面被覆無機繊維間を充填することができるものであれば特に限定されないが、具体的には、例えば、炭化ケイ素、窒化ケイ素等の非酸化物や、酸化アルミニウム、ムライト等の酸化物が挙げられる。
(界面層)
本実施形態の複合材料では、表面被覆無機繊維の被覆層が、マトリックス材料と界面を形成し、界面層として機能する。界面層の働きにより、マトリックス材料と無機繊維との界面に到達したき裂を偏向させることができるため、複合材料の機械的強度を向上することができる。
<複合材料の製造方法>
次に、本実施形態の複合材料を製造するために用いられる製造方法について詳細に説明する。
具体的には、先ず、上述した表面被覆無機繊維の製造方法により製造した繊維プリフォームを、マトリックス材料が分散した水系懸濁液に浸漬する。次に、繊維プリフォームを陽極とし、カーボン板を陰極として、EPD法により、繊維間隔にマトリックス材料を含浸する。
次に、マトリックス材料を含浸した繊維プリフォームと無機シートとを交互に積層し、脱脂後、ホットプレス焼結することにより、複合材料を製造する。
マトリックス材料としては、上述したマトリックス材料を用いる事ができる。
マトリックス材料を分散させる溶液としては、特に限定されないが、具体的には、例えば、水、エタノール、アセトン等が挙げられる。
なお、上記溶液は、pHを調整したものであってもよい。
無機シートとしては、特に限定されないが、具体的には、例えば、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸化アルミニウム、ムライト等をテープキャスティングによりシート状にしたもの等が挙げられる。上記シートには、酸化アルミニウム、酸化イットリウム、炭酸カルシウム等の焼結助剤を含有させてもよい。
なお、上述した複合材料の製造方法は一例であり、繊維プリフォームにマトリックス材料を含浸する方法は、EPD法による製造方法に限定されない。他の繊維プリフォームにマトリックス材料を含浸する方法としては、具体的には、例えば、CVI法、溶融含浸法、ポリマー溶液含浸−熱分解(PIP)法等が挙げられる。
以上説明したように、本実施形態の表面被覆無機繊維によれば、低導電性の無機繊維と、無機繊維の表面を被覆する被覆層とを備え、被覆層が潤滑性物質を含む構成となっており、繊維表面全体に十分な量の潤滑性物質が均一に被覆された無機繊維を提供することができる。
また、本実施形態の表面被覆無機繊維の製造方法によれば、潤滑性物質が分散している懸濁液中において、導電性ポリマーで被覆された無機繊維と対極とを対向させ、前記無機繊維と前記対極との間に電場を印加することにより、無機繊維に潤滑性物質を被覆する工程を含む構成となっている。そのため、繊維表面全体に十分な量の潤滑性物質が均一に被覆された無機繊維を製造することができる。さらに、短時間で無機繊維に潤滑性物質を被覆することができる。
また、本実施形態の複合材料によれば、低導電性の無機繊維と、無機繊維の表面を被覆する被覆層と、を備える複数の表面被覆無機繊維と、表面被覆無機繊維間を充填するマトリックス材料とを含み、上記被覆層が無機繊維とマトリックス材料との界面に設けられた界面層を構成している。そのため、機械的特性に優れた複合材料を提供することができる。
以上、この発明の実施形態について詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。例えば、上述した表面被覆無機繊維の製造方法では、電気泳動堆積工程の後に、加熱工程により、無機繊維に被覆した導電性ポリマー層を除去したが、加熱工程を行わなくても良い。これにより、製造工程を簡略化することができる。
<導電性ポリマーで被覆された無機繊維の作製>
(実施例1)
先ず、蒸留水に、酸化剤としてペルオキソ二硫酸アンモニウム、ドープ剤として2,6−ナフタレンスルホン酸ナトリウムをそれぞれ0.01mol/Lとなるように溶解させた。次に、非晶質炭化ケイ素繊維を上記水溶液に浸漬し、その後、導電性ポリマーを被覆するためのモノマーとして、ピロールを0.01mol/Lとなるように添加した。重合時間は18時間とした。重合後、室温で乾燥した。以上の操作により、導電性ポリマー層としてポリピロール層を備えた無機繊維である、ポリピロール被覆炭化ケイ素繊維を得た。
電界放射型走査型電子顕微鏡(S−4800、日立製作所製)により、炭化ケイ素繊維の表面に被覆したポリピロール被覆層の厚さを測定したところ、厚さは300〜500nmであった。
<導電性ポリマー層の観察>
図1は、実施例1で作製したポリピロール被覆炭化ケイ素繊維の表面のSEM写真である。SEM写真は電界放射型走査型電子顕微鏡(S−4800、日立製作所製)により撮影した。
図1より、ポリピロール被覆炭化ケイ素繊維の表面全体に均一にポリピロールが被覆されていることを確認した。
<表面被覆無機繊維の作製>
(実施例2)
実施例1で作製したポリピロール被覆炭化ケイ素繊維を一方向に並べて束にして、繊維プリフォームを作製した。次に、潤滑性物質としてカーボン粒子を0.3wt%分散した水系懸濁液をpH10となるように調整し、この水系懸濁液中に上記繊維プリフォームを浸漬した。次に、対極としてカーボン板を用いて、繊維プリフォームを陽極、カーボン板を陰極とし、EPD法により、泳動電圧5〜6V/cm、泳動時間60分の条件で、炭化ケイ素繊維表面にカーボンを被覆した。以上の操作により、被覆層としてカーボンを含む層を備えた無機繊維である、カーボン被覆炭化ケイ素繊維を作製した。
(実施例3)
繊維プリフォームを0.4wt%カーボン粒子水系懸濁液(pH10)に浸漬したこと以外は、実施例2と同様にしてカーボン被覆炭化ケイ素繊維を作製した。
(実施例4)
繊維プリフォームを0.5wt%カーボン粒子水系懸濁液(pH10)に浸漬したこと以外は、実施例2と同様にしてカーボン被覆炭化ケイ素繊維を作製した。
(比較例1)
ポリピロール等の導電性ポリマーを被覆していない炭化ケイ素繊維を一方向に並べて束にして、繊維プリフォームを作製した。次に、潤滑性物質としてカーボン粒子を0.3wt%分散した水系懸濁液をpH10となるように調整し、この水系懸濁液中に上記繊維プリフォームを浸漬した。次に、対極としてカーボン板を用いて、繊維プリフォームを陽極、カーボン板を陰極とし、EPD法により、泳動電圧5〜6V/cm、泳動時間60分の条件で、炭化ケイ素繊維表面にカーボンを被覆した。以上の操作により、被覆層としてカーボンを含む層を備えた無機繊維である、カーボン被覆炭化ケイ素繊維を作製した。
<繊維表面の観察>
図2(a)、(b)は、それぞれ実施例2、比較例1で作製したカーボン被覆炭化ケイ素繊維の表面のSEM写真である。また、参考として図2(c)に被覆層及び導電性ポリマーを被覆していない炭化ケイ素繊維の表面のSEM写真を示す。SEM写真は電界放射型走査型電子顕微鏡(S−4800、日立製作所製)により撮影した。
比較例1で作製したカーボン被覆炭化ケイ素繊維では、繊維表面へのカーボン被覆が不十分であり、繊維がむき出しになっている箇所が多く見られるのに対し、実施例1で作製したカーボン被覆炭化ケイ素繊維では、繊維表面全体に均一にカーボン被覆が施されていることがわかる。以上の結果から、本発明の製造方法により、繊維表面全体に潤滑性物質であるカーボンを均一に被覆することができることを確認した。
<被覆層厚さの測定>
表1に、実施例2〜4、比較例1で作製した各カーボン被覆炭化ケイ素繊維の被覆層厚さを示す。なお、カーボン被覆炭化ケイ素繊維の表面に被覆した被覆層の厚さは、電界放射型走査型電子顕微鏡(S−4800、日立製作所製)により測定した。
実施例2の被覆層厚さが40〜100nmであるのに対し、比較例1の被覆層厚さが0〜50nmであることから、本発明の製造方法により、繊維表面全体に十分な量の潤滑性物質であるカーボンを被覆することができたことを確認した。また、実施例2〜4の被覆層厚さが順に、40〜100nm、50〜200nm、50〜400nmであることから、懸濁液中のカーボンの濃度が高くなると被覆層が厚くなることを確認した。
<複合材料の作製>
(実施例5)
実施例2で作製したカーボン被覆炭化ケイ素繊維の繊維プリフォームを、マトリックス材料としてβ型炭化ケイ素及び酸化物(酸化アルミニウム、酸化イットリウム、炭酸カルシウム)が分散した水系懸濁液(pH10)に浸漬した。対極としてカーボン板を用い、繊維プリフォームを陽極、カーボン板を陰極とし、EPD法により、泳動電圧5V/cm、泳動時間60分の条件で、炭化ケイ素繊維間隙に炭化ケイ素マトリックスを含浸した。
次に、炭化ケイ素マトリックス材料を含浸した繊維プリフォームと、テープキャスティングにより作製した酸化物(酸化アルミニウム、酸化イットリウム、炭酸カルシウム)含有炭化ケイ素シートと、を交互に積層し、脱脂後、1700Cの温度でホットプレス焼結した。以上の操作により、1次元炭化ケイ素繊維強化炭化ケイ素基複合材料を作製した。
(実施例6)
実施例3で作製したカーボン被覆炭化ケイ素繊維の繊維プリフォームを用いたこと以外は、実施例5と同様にして1次元炭化ケイ素繊維強化炭化ケイ素基複合材料を作製した。
(実施例7)
実施例4で作製したカーボン被覆炭化ケイ素繊維の繊維プリフォームを用いたこと以外は、実施例5と同様にして1次元炭化ケイ素繊維強化炭化ケイ素基複合材料を作製した。
(比較例2)
比較例1で作製したカーボン被覆炭化ケイ素繊維の繊維プリフォームを、マトリックス材料としてβ型炭化ケイ素及び酸化物(酸化アルミニウム、酸化イットリウム、炭酸カルシウム)が分散した水系懸濁液(pH10)に浸漬した。対極としてカーボン板を用い、繊維プリフォームを陽極、カーボン板を陰極とし、EPD法により、泳動電圧5V/cm、泳動時間60分の条件で、炭化ケイ素繊維間隙に炭化ケイ素マトリックスを含浸した。
次に、炭化ケイ素マトリックス材料を含浸した繊維プリフォームと、テープキャスティングにより作製した酸化物(酸化アルミニウム、酸化イットリウム、炭酸カルシウム)含有炭化ケイ素シートと、を交互に積層し、脱脂後、1700Cの温度でホットプレス焼結した、以上の操作により、1次元炭化ケイ素繊維強化炭化ケイ素基複合材料を作製した。
<3点曲げ試験>
図3に、室温における、実施例5及び実施例7、比較例2で作製した1次元炭化ケイ素繊維強化炭化ケイ素基複合材料の、3点曲げ試験での荷重―クロスヘッド変位曲線を示す。また、表2に実施例5〜7、比較例2で作製した複合材料の、繊維含有率、曲げ強度、破壊エネルギーを示す。なお、3点曲げ強度の測定は、万能材料試験機(1185型、インストロン製)により行った。また、繊維含有率は、繊維の添加量と複合材の体積から求めた。
図3より、室温での3点曲げ試験を行った結果、比較例2で作製した1次元炭化ケイ素繊維強化炭化ケイ素基複合材料では、脆性的な破壊挙動を示したのに対し、実施例5及び実施例7で作製した1次元炭化ケイ素繊維強化炭化ケイ素基複合材料では非脆性的な破壊挙動を示した。
また、表2より、比較例2で作製した1次元炭化ケイ素繊維強化炭化ケイ素基複合材料の3点曲げ強度は110MPaであったのに対し、実施例5、実施例6、及び実施例7で作製した1次元炭化ケイ素繊維強化炭化ケイ素基複合材料は150〜190MPaであり、高い曲げ強度を示した。
さらに、表2より、比較例2で作製した1次元炭化ケイ素繊維強化炭化ケイ素基複合材料の破壊エネルギーは420J/mであったのに対し、実施例5、実施例6、及び実施例7で作製した1次元炭化ケイ素繊維強化炭化ケイ素基複合材料では850〜1160J/mであり、2倍以上の値を示した。
以上の結果より、本発明の複合材料は機械的特性に優れることを確認した。
<表面被覆無機繊維の作製>
(実施例8)
先ず、実施例1と同様の方法により、ポリピロール被覆炭化ケイ素繊維を得た。
次に、ポリピロール被覆炭化ケイ素繊維を一方向に並べて束にして、繊維プリフォームを作製した。次に、潤滑性物質として窒化ホウ素粒子を0.3wt%分散した水系懸濁液をpH10となるように調整し、この水系懸濁液中に上記繊維プリフォームを浸漬した。次に、対極としてカーボン板を用いて、繊維プリフォームを陽極、カーボン板を陰極とし、EPD法により、泳動電圧5〜6V/cm、泳動時間60分の条件で、炭化ケイ素繊維表面に窒化ホウ素を被覆した。以上の操作により、被覆層として窒化ホウ素を含む層を備えた無機繊維である、窒化ホウ素被覆炭化ケイ素繊維を作製した。
(比較例3)
比較例3として、CVD法により炭化ケイ素繊維表面に窒化ホウ素を被覆した、窒化ホウ素被覆炭化ケイ素繊維(Hi-Nicalon、日本カーボン製)を用意した。
<繊維表面の観察>
図4(a)、(b)は、それぞれ実施例8、比較例3で作製した窒化ホウ素被覆炭化ケイ素繊維の表面のSEM写真である。SEM写真は電界放射型走査型電子顕微鏡(S−4800、日立製作所製)により撮影した。
比較例3で作製した窒化ホウ素被覆炭化ケイ素繊維の表面は凹凸がなく滑らかであるのに対し、実施例8で作製した窒化ホウ素被覆炭化ケイ素繊維の表面はうろこ状であった。この結果から、本発明で作製した窒化ホウ素被覆炭化ケイ素繊維とCVD法で作製した窒化ホウ素被覆炭化ケイ素繊維とでは、表面の形状が全く異なることを確認した。
本発明の表面被覆無機繊維の製造方法は、種々の無機繊維(炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維、ガラス繊維等)に適用可能である。また、本発明の複合材料は、高信頼性耐熱材料として期待されており、特に炭化ケイ素系複合材料は、航空宇宙産業、原子力分野、高温ガスタービン等の部材として有用である。

Claims (5)

  1. 繊維径が5〜150μmの無機繊維と、前記無機繊維の表面を均一に被覆する被覆層と、前記無機繊維と前記被覆層との間に導電性ポリマー層と、を備え、
    前記被覆層が潤滑性物質を含み、
    前記被覆層の厚さが、40nm以上100nm以下であり、
    前記導電性ポリマー層の厚さが、50nm以上500nm以下である、表面被覆無機繊維。
  2. 前記被覆層の表面が、うろこ状である、請求項に記載の表面被覆無機繊維。
  3. 潤滑性物質が分散している懸濁液中において、導電性ポリマーで被覆された無機繊維と対極とを対向させ、前記無機繊維と前記対極との間に電場を印加することにより、前記無機繊維に潤滑性物質を被覆する工程と、
    前記無機繊維に潤滑性物質を被覆する工程の前に、酸化剤及びドープ剤を溶解した水溶液中に前記無機繊維を浸漬した後に、当該水溶液中にモノマーを添加して、前記導電性ポリマーを被覆する工程と、を含む、表面被覆無機繊維の製造方法。
  4. 前記無機繊維に潤滑性物質を被覆する工程の後に、前記潤滑性物質を被覆した前記無機繊維を加熱することで、前記導電性ポリマーを除去する工程をさらに含む、請求項に記載の表面被覆無機繊維の製造方法。
  5. 前記無機繊維に被覆された前記導電性ポリマーの層の厚みが50〜500nmである、請求項又はに記載の表面被覆無機繊維の製造方法。
JP2015035658A 2015-02-25 2015-02-25 表面被覆無機繊維及びその製造方法、並びに複合材料 Active JP6651112B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015035658A JP6651112B2 (ja) 2015-02-25 2015-02-25 表面被覆無機繊維及びその製造方法、並びに複合材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015035658A JP6651112B2 (ja) 2015-02-25 2015-02-25 表面被覆無機繊維及びその製造方法、並びに複合材料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016156109A JP2016156109A (ja) 2016-09-01
JP6651112B2 true JP6651112B2 (ja) 2020-02-19

Family

ID=56825333

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015035658A Active JP6651112B2 (ja) 2015-02-25 2015-02-25 表面被覆無機繊維及びその製造方法、並びに複合材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6651112B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6914098B2 (ja) * 2017-05-25 2021-08-04 イビデン株式会社 SiC/SiC複合材の製造方法
JP6944345B2 (ja) * 2017-11-06 2021-10-06 クアーズテック株式会社 SiC繊維強化複合材用SiC繊維束及びその製造方法
WO2022065205A1 (ja) * 2020-09-23 2022-03-31 東ソー株式会社 被覆層付セラミックス連続繊維及びその製造方法、並びにセラミックマトリックス複合材料及びその製造方法
CN114481603B (zh) * 2022-01-25 2024-02-13 武汉纺织大学 涤纶/氮化硼/聚吡咯复合导电纤维及纤维基神经突触晶体管器件

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63110549A (ja) * 1986-10-29 1988-05-16 Mitsubishi Petrochem Co Ltd 電極材料の製造方法
JPH03295852A (ja) * 1990-04-11 1991-12-26 Sumitomo Metal Ind Ltd セラミクス複合体及びその製造方法
US5336381A (en) * 1991-01-07 1994-08-09 United Technologies Corporation Electrophoresis process for preparation of ceramic fibers
GB9124822D0 (en) * 1991-11-22 1992-01-15 Rolls Royce Plc Method of manufacturing a composite material
US5468358A (en) * 1993-07-06 1995-11-21 General Atomics Fabrication of fiber-reinforced composites
CA2308092C (en) * 2000-05-10 2008-10-21 Partho Sarkar Production of hollow ceramic membranes by electrophoretic deposition
JP2003176182A (ja) * 2001-12-07 2003-06-24 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd セラミックス複合材料とその材料製のタービン部材
WO2009153361A1 (es) * 2008-06-19 2009-12-23 Fundacion Cidetec Procedimiento para recubrir un sustrato aislante por vía electroquímica

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016156109A (ja) 2016-09-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6651112B2 (ja) 表面被覆無機繊維及びその製造方法、並びに複合材料
JP3971903B2 (ja) SiC繊維強化型SiC複合材料の製造方法
Li et al. A SiC-ZrB2-ZrC coating toughened by electrophoretically-deposited SiC nanowires to protect C/C composites against thermal shock and oxidation
US9028914B2 (en) Method for manufacturing high-density fiber reinforced ceramic composite materials
US5067999A (en) Method for providing a silicon carbide matrix in carbon-fiber reinforced composites
US20100009143A1 (en) Process for manufacturing a part made of a ceramic matrix composite containing matrix phases for healing and deflecting cracks
RU2668431C2 (ru) Способ получения деталей из композитного материала путем пропитки композицией с низкой температурой плавления
CN105016759A (zh) 一种C/SiC复合材料的快速制备方法
CN105503227A (zh) 一种立体织物增强碳化硅-金刚石复合材料的制备方法
Yoshida Development of silicon carbide fiber-reinforced silicon carbide matrix composites with high performance based on interfacial and microstructure control
CN103724033B (zh) 一种立体织物增强氮化硅-碳化硅陶瓷复合材料及其制备方法
CN110304932B (zh) 一种具有HfB2界面的Cf/SiC复合材料的制备方法
EP2549001A1 (en) Inorganic fibers for fiber bundles, process for production of the inorganic fibers, inorganic fiber bundles for composite material produced using the inorganic fibers, and ceramic-based composite material reinforced by the fiber bundles
JP6559473B2 (ja) 炭化珪素系複合体の製造方法
Novak et al. Fabrication of SiCf/SiC composites by SITE-P process
JP6862280B2 (ja) SiC/SiC複合材の製造方法
JP2012012240A (ja) 繊維強化複合セラミックス材料の製造方法、及び繊維強化複合セラミックス材料
Lin et al. Electrolytic deposition of PZT on carbon fibers for fabricating multifunctional composites
WO2010143608A1 (ja) 複合化無機繊維及びその製造方法、並びに複合化無機繊維加工品及びその製造方法
Manocha et al. Silica/silica composites through electrophoretic infiltration-Effect of processing conditions on densification of composites
JP2019172503A (ja) SiC繊維強化SiC複合材料の製造方法
Yoshida et al. Formation of carbon interphase on low electric conductive SiC fibers for SiCf/SiC composites by electrophoretic deposition process and their mechanical properties
Bao et al. Conductive, polypyrrole coating on mullite/alumina fibers for electrophoretic deposition of oxide matrices
CN110424161B (zh) 一种碳纤维表面HfZrB2-SiBNC复合涂层的制备方法
CN115385703B (zh) 一种高导热石墨烯板制备方法和石墨烯复合膜

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150306

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150326

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190205

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190408

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190813

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191108

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20191118

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191210

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191224

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6651112

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250