JP6650620B2 - 冷凍システム - Google Patents

冷凍システム Download PDF

Info

Publication number
JP6650620B2
JP6650620B2 JP2016048846A JP2016048846A JP6650620B2 JP 6650620 B2 JP6650620 B2 JP 6650620B2 JP 2016048846 A JP2016048846 A JP 2016048846A JP 2016048846 A JP2016048846 A JP 2016048846A JP 6650620 B2 JP6650620 B2 JP 6650620B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
showcase
control unit
individual
cooled
cycle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016048846A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017161207A (ja
Inventor
映子 長田
映子 長田
三原 一彦
一彦 三原
柴田 勲男
勲男 柴田
小柴 勝
勝 小柴
誠 横塚
誠 横塚
三井 健太郎
健太郎 三井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority to JP2016048846A priority Critical patent/JP6650620B2/ja
Publication of JP2017161207A publication Critical patent/JP2017161207A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6650620B2 publication Critical patent/JP6650620B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Devices That Are Associated With Refrigeration Equipment (AREA)
  • Cold Air Circulating Systems And Constructional Details In Refrigerators (AREA)

Description

本発明は、冷凍システムに係り、特に、ショーケースの異常を適正に判断して優先度に応じてショーケースの動作を自動調整することを可能とした冷凍システムに関する。
従来、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどに設置される冷凍設備の監視・管理手段は、設備の異常を判定する手段として、ショーケースや冷蔵庫の庫内に取り付けた温度センサなどの検出器によって庫内温度を測定し、庫内温度が異常な温度にあるのを検知し、ランプやブザーなどによって警報を発するようにしたものが一般的であった。
このような監視を行う冷凍システムとして、従来、例えば、スーパーマーケットなどの店舗に設置された冷凍・冷蔵ショーケース、冷凍・冷蔵庫、冷凍機などの各種冷凍設備の庫内温度を測定し、測定した庫内平均温度、庫内最高温度、庫内最低温度と、庫内温度設定値、庫内平均温度許容温度差、庫内最高・最低温度許容温度差とを比較することにより、冷凍設備の運転状況を監視・管理するシステムが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−061814号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載の技術では、冷凍設備の異常を判定する場合に、誤報を少なくするために、それぞれの冷凍設備の庫内温度の平均温度、最高温度、最低温度とその許容温度差といった複数のパラメータを複数の機器と関連付けて判定する等、複雑な判断が必要である。また、異常を判定した場合に、被冷却空間の冷却をできるだけ維持することが要求される。
本発明は、前記した事情に鑑みてなされたものであり、異常を適正に判断して、異常を判断した後も、被冷却空間の冷却をできるだけ維持する運転を行うことのできる冷凍システムを提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するため、本発明に係る冷凍システムは、圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器により冷媒回路を構成するとともに、前記蒸発器により冷却される複数の被冷却空間を備え、前記圧縮機の低圧側圧力および設定圧力に基づいて前記圧縮機の容量を制御するとともに、第1の周期で前記被冷却空間の温度と設定温度との偏差に基づいて前記設定圧力を変更する制御部を備えた冷凍システムにおいて、前記制御部は、前記第1の周期より長く第2の周期以下の第3の周期の範囲で、前記第1の周期で取得した前記被冷却空間ごとの個別偏差を積算して第3の周期ごとの個別偏差積算値を求め、前記制御部は、前記被冷却空間ごとに運転パラメータの自動調整を行う際の優先度を設定し、前記個別偏差積算値があらかじめ設定された個別管理値の範囲外となった場合に、当該被冷却空間の冷却異常と判断し、異常である旨を報知する報知部を備えるとともに、前記制御部は、異常である旨を報知した前記被冷却空間と同じ冷媒回路にある前記被冷却空間の運転パラメータを自動調整し、前記制御部は、前記個別管理値の範囲内にある前記被冷却空間の優先度を新たに低く設定し、当該優先度が最低優先度となった場合に、運転パラメータの自動制御を終了することを特徴とする。
これによれば、制御部により、異常である旨を報知した被冷却空間と同じ冷媒回路にある被冷却空間の運転パラメータを自動調整するので、異常が改善されるまでの間の冷却状態を維持することができる。
本発明によれば、被冷却空間の冷却運転における異常を検知し、報知した後、被冷却空間の運転パラメータを調整することで、異常が改善されるまでの間の冷却状態を維持することができる。
本発明に係る冷凍システムの実施形態を示す冷凍サイクルの回路図 本実施形態におけるコントローラを示すブロック図 本実施形態におけるショーケースの温度制御を示す説明図 本実施形態における偏差温度eの変動の例を示す説明図 本実施形態におけるシステム偏差積算値e’の変動の例を示す説明図 本実施形態におけるショーケースごとの個別偏差e’’nの変動の例を示す説明図 本実施形態におけるシステム偏差積算値e’とシステム管理値との関係および個別偏差と個別管理値との関係に基づいてシステム全体およびショーケースごとの状態の指標を示す説明図 本実施形態における各ショーケースの状態判断の制御動作を示すフローチャート 本実施形態における運転パラメータの自動調整動作を示すフローチャート 本実施形態におけるシステムに警報が発生した場合の動作を示すフローチャート
第1の発明は、圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器により冷媒回路を構成するとともに、前記蒸発器により冷却される複数の被冷却空間を備え、前記圧縮機の低圧側圧力および設定圧力に基づいて前記圧縮機の容量を制御するとともに、第1の周期で前記被冷却空間の温度と設定温度との偏差に基づいて前記設定圧力を変更する制御部を備えた冷凍システムにおいて、前記制御部は、前記第1の周期より長く第2の周期以下の第3の周期の範囲で、前記第1の周期で取得した前記被冷却空間ごとの個別偏差を積算して個別偏差積算値を求め、前記個別偏差積算値があらかじめ設定された個別管理値の範囲外となった場合に、当該被冷却空間の冷却異常と判断し、異常である旨を報知する報知部を備えるとともに、前記制御部は、異常である旨を報知した前記被冷却空間と同じ冷媒回路にある前記被冷却空間の運転パラメータを自動調整する。
これにより、圧縮機の制御で使用している偏差温度を利用し、偏差温度を求める周期よりも長い周期で偏差温度の積算値を求め、履歴を取ることにより、被冷却空間の冷却運転における異常を検知し、報知した後、被冷却空間の運転パラメータを調整することで、異常が改善されるまでの間の冷却状態を維持することができる。
また、第2の周期は、デフロスト運転後のプルダウン運転が終了した時から次のデフロスト運転が開始されるまでの期間内で設定されるので、デフロスト運転およびプルダウン運転を除いた期間で安定してシステム偏差積算値を得ることができる。
また、制御部31により、第1の周期より長い第2の周期の範囲で、第1の周期で取得した偏差を積算してシステム偏差積算値を求め、システム偏差積算値が予め設定されたシステム管理値を超えた場合に、システム異常と判断し、制御部31は、システム異常を解消するように自動調整するようにしているので、システム全体の冷却状態を維持しようとするように動作することができる。
第2の発明は、前記第1の周期よりも長い第2の周期の範囲で、偏差を被冷却空間毎に積算した前記被冷却空間ごとの個別偏差積算値を求め、前記制御部による運転パラメータの自動調整は、前記第2の周期における個別偏差積算値の個別管理値に応じて行う。
これにより、第2の周期における個別偏差積算値の個別管理値に応じて行うことで、各被冷却空間ごとの状態をある程度判断することが可能となり、必要な調整方法を判定することができる。
第3の発明は、前記制御部による運転パラメータの自動調整は、あらかじめ設定された前記被冷却空間の優先度に応じて行う。
これにより、被冷却空間の異常があった場合に、被冷却空間の優先度に応じて運転パラメータの自動調整を行うので、優先度の高い被冷却空間の冷却状態を維持することができる。
第4の発明は、システムを構成する機器に異常が発生して前記報知部により警報が発生している場合は、前記制御部は、前記個別偏差積算値があらかじめ設定された前記個別管理値の範囲外となった前記被冷却空間と同じ冷媒回路にある前記被冷却空間の運転パラメータを自動調整する。
これにより、個別偏差積算値があらかじめ設定された個別管理値の範囲外となった被冷却空間と同じ冷媒回路にある被冷却空間の運転パラメータを自動調整するようにしているので、1つの冷媒回路における被冷却空間の冷却状態を維持することができる。
第5の発明は、前記制御部による運転パラメータの自動調整は、該当する前記被冷却空間の過熱度を個別偏差積算値から調整量を求めて調整することにより行う。
これにより、制御部による運転パラメータの自動調整は、該当する前記被冷却空間の過熱度を個別偏差積算値から調整量を求めて調整するようにしているので、過熱度の調整により被冷却空間の冷却状態を調整することができる。
第6の発明は、前記制御部による運転パラメータの自動調整は、該当する前記被冷却空間の弁開度を個別偏差積算値から調整量を求めて調整することにより行う。
これにより、制御部による運転パラメータの自動調整は、該当する被冷却空間の弁開度を個別偏差積算値から調整量を求めて調整することにより行うようにしているので、弁開度の調整により被冷却空間の冷却状態を調整することができる。
第7の発明は、前記制御部による運転パラメータの自動調整は、該当する前記被冷却空間における前記蒸発器の室内用ファンの回転数を個別偏差積算値から調整量を求めて調整することにより行う。
これにより、制御部による運転パラメータの自動調整は、該当する被冷却空間における前記蒸発器の室内用ファンの回転数を個別偏差積算値から調整量を求めて調整することにより行うようにしているので、室内用ファンの回転量の調整により被冷却空間の冷却状態を調整することができる。
第8の発明は、前記制御部による運転パラメータの自動調整は、該当する前記被冷却空間の設定温度を増減して調整することにより行う。
これにより、制御部による運転パラメータの自動調整は、該当する被冷却空間の設定温度を増減して調整することにより行うようにしているので、被冷却空間の設定温度の調整により被冷却空間の冷却状態を調整することができる。
第9の発明は、前記制御部による運転パラメータの自動調整は、該当する冷凍機における前記圧縮機の低圧圧力設定値を増減して調整することにより行う。
これにより、制御部による運転パラメータの自動調整は、該当する冷凍機における圧縮機の低圧圧力設定値を増減して調整することにより行うようにしているので、低圧圧力の調整により、被冷却空間の冷却状態を調整することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る冷凍システムの実施形態を示す冷凍サイクルの回路図である。
冷凍システムは、室外に設置される冷凍機1と、例えば、コンビニエンスストアやスーパーマーケットなどの店舗施設に設置される室内ユニット2とを備えている。室内ユニット2には、被冷却空間としての複数のショーケース3が設置されている。
冷凍機1は、例えば、出力を可変することのできるインバータ式の圧縮機10を備えており、圧縮機10の出力を細かく調整することができるように構成されている。
また、冷凍機1は、凝縮器11と、室外用ファン12とを備えている。
また、室内ユニット2のショーケース3は、蒸発器15と、室内用ファン16と、室内用膨張弁17と、室内用電動弁18とを備えている。
そして、圧縮機10から凝縮器11を経て送られる冷媒は、冷媒配管19を介して、室内ユニット2の室内用電動弁18および室内用膨張弁17を介して蒸発器15に送られ、再び、冷媒配管19を介して圧縮機10に戻される冷媒回路とされている。
また、冷凍機1の圧縮機10の冷媒流入側には、圧縮機10に流入する冷媒圧力を検出する低圧センサ20が設けられており、圧縮機10の冷媒吐出側には、圧縮機10から吐出される冷媒圧力を検出する高圧センサ21が設けられている。さらに、圧縮機10の吐出側には、圧縮機10から吐出される冷媒の温度を検出する吐出温度センサ22が設けられている。
冷凍機1の外部には、外気温を検出する外気温センサ23が設けられている。
また、ショーケース3には、ショーケース3の庫内温度を検出する庫内温度センサ24が設けられている。ショーケース3には、ショーケース3の蒸発器15の流入側における冷媒温度を検出する入口温度センサ25および蒸発器15の流出側における冷媒温度を検出する出口温度センサ26が設けられている。
また、本実施形態においては、冷凍システムには、統合コントローラ30が設けられている。
図2は本発明の冷凍システムの制御構成を示すブロック図である。図2に示すように、統合コントローラ30は、所定の制御や演算処理などを総括して行うための制御部31と、所定の情報を記憶する記憶部32と、報知部33と、を備えている。
制御部31は、冷凍機1の低圧センサ20、高圧センサ21、吐出温度センサ22、外気温センサ23からの情報を取得する冷凍機情報取得部34と、ショーケース3の庫内温度センサ24、入口温度センサ25、出口温度センサ26からの情報を取得するショーケース情報取得部35とを備えており、制御部31は、これら冷凍機情報取得部34およびショーケース情報取得部35で取得した情報に基づいてシステムの状態を演算するように構成されている。
さらに、制御部31は、システムの状態を判断し、その判断の結果に基づいて、システムの運転条件を設定して、冷凍機1およびショーケース3に出力する設定条件出力部37を備えている。
また、記憶部32は、履歴記憶部36を備えている。記憶部32には、例えば、後述するシステム管理値や個別管理値などの情報が記憶されている。
また、冷凍機1は、冷凍機制御部38を備えている。冷凍機1は、低圧センサ20、高圧センサ21、吐出温度センサ22および外気温センサ23による検出値を出力する冷凍機出力部40を備えている。
また、冷凍機制御部38は、冷凍機出力部40から出力される低圧センサ20、高圧センサ21、吐出温度センサ22および外気温センサ23の検出値を統合コントローラ30の冷凍機情報取得部34に送るように構成されている。
冷凍機制御部38は、冷凍機出力部40の低圧センサ20、高圧センサ21、吐出温度センサ22および外気温センサ23から出力される検出値および設定条件出力部37から送られる設定条件に基づいて、圧縮機10および室外用ファン12の動作を制御するように構成されている。
また、ショーケース3は、ショーケース制御部39を備えている。ショーケース3は、庫内温度センサ24、入口温度センサ25および出口温度センサ26による検出値を出力するショーケース出力部41を備えている。
また、ショーケース制御部39は、ショーケース出力部41から出力される庫内温度センサ24、入口温度センサ25および出口温度センサ26の検出値を統合コントローラのショーケース情報取得部35に送るように構成されている。
ショーケース制御部39は、ショーケース出力部41の庫内温度センサ24、入口温度センサ25および出口温度センサ26から出力される検出値および設定条件出力部37から送られる設定条件に基づいて、室内用ファン16および室内用膨張弁17の動作を制御するように構成されている。
図3は、ショーケース3の温度制御を示す説明図である。図3に示すように、デフロスト運転を開始してからプルダウン運転が終了するまでの間の期間を除いたサーモサイクル運転期間において、制御部31の冷凍機情報取得部34は、冷凍機制御部38から冷凍機1の低圧センサ20、高圧センサ21、吐出温度センサ22、外気温センサ23の検出値を取得するとともに、ショーケース情報取得部35は、ショーケース制御部39から、ショーケース3の庫内温度センサ24、入口温度センサ25、出口温度センサ26の検出値を取得する。
そして、制御部31は、前述の各検出値に基づいて、システムの情報を判断し、判断結果に基づいてシステムの運転条件を設定し、設定条件出力部37により、冷凍機制御部38およびショーケース制御部39に送る。冷凍機制御部38およびショーケース制御部39は、設定条件出力部37から送られる設定条件に基づいて、ショーケース3の庫内温度が設定温度となるように、圧縮機10、室外用ファン12、室内用ファン16および各室内用膨張弁17を駆動制御するものである。
本実施形態においては、制御部31のショーケース情報取得部35は、原則として、同一の冷媒配管19に接続されたショーケース3の設定温度および庫内温度センサ24で検出された庫内温度を取得する。
ショーケース情報取得部35は、例えば、10秒間隔など所定の周期で庫内温度センサ24により、ショーケース3の庫内温度を取得するものである。
制御部31は、取得した温度情報に基づいて、第1の周期ごとに移動平均温度TPを求める。ここで、第1の周期は、任意に設定することができるものであるが、例えば、15分とされる。また、移動平均温度TPを求めるのは、例えば、商品陳列のためにショーケース3の扉が開かれた状態とされた場合など、外乱による温度変化を取り除くためである。
そして、制御部31は、移動平均温度TPと設定温度TSとの差である偏差温度e(e=TPA−TS)を算出する。
図4は、偏差温度eの変動の例を示す説明図である。図4に示すように、偏差温度eは、15分間の移動平均温度を算出するものであるため、偏差温度eの変動はかなり小さいものとなる。
そして、制御部31は、偏差温度eに基づいて、圧縮機10の低圧圧力の設定圧力を変更するように制御する。
この偏差温度eは、各ショーケース3ごとに求めるようになっている。
偏差温度eは、通常であれば、図4に示すように、設定温度に対して±1℃あるいは±2℃程度の小さい温度幅で変動するものであり、偏差温度eだけではショーケース3の異常を判断することが困難である。
そのため、本実施形態においては、制御部31は、第1の周期より長い第2の周期で、下記式に示すように、前述の各ショーケース3における偏差温度eを積算したショーケース3ごとの個別偏差e’xを算出する。
e’1=第2の周期における前の周期の偏差温度積算値e’1+偏差温度e1
e’2=第2の周期における前の周期の偏差温度積算値e’2+偏差温度e2
ここで、第2の周期とは、ショーケース3のデフロスト終了後のプルダウン運転終了時からデフロスト開始時までの時間内で任意に設定することができる周期である。例えば、1時間、2時間など任意に設定することができるものであり、最大で、プルダウン運転終了時からデフロスト開始時までの時間となる。
さらに、制御部31は、下記式に示すように、各ショーケース3ごとの偏差温度e1〜exを積算したシステム偏差Eおよびシステム偏差積算値E’を求める。
システム偏差E=e1+e2+…+ex
システム偏差積算値E’=第2の周期における前の周期のシステム偏差積算値e’+システム偏差E
=e’1+e’2+e’3+…+e’x
そして、制御部31は、このシステム偏差積算値E’があらかじめ設定されたシステム管理値βを超えたか否かを判断し、システム偏差積算値E’がシステム管理値βを超える現象が検知された場合に、同一の冷媒配管19内におけるシステム全体の異常と判断するように構成されている。
すなわち、図5に示すように、システム偏差積算値E’がシステム管理値βの範囲(±β)にあれば、制御部31は、同一の冷媒配管19内におけるシステム全体の冷却状態が正常であると判断するものである。
例えば、図5に示す場合において、制御部31は、システム偏差積算値E’がシステム管理値の上限(+β)を超えた場合には、システム全体として冷えが悪い傾向にあり、システム偏差積算値E’がシステム管理値の下限(−β)未満の場合には、システム全体として冷えすぎの傾向にあるとして異常と判断するものである。
図7は、システム偏差積算値E’と個別偏差積算値e’を利用して判断する例であるので、第3の周期での判定の説明は後述する。
まず、第2の周期で、システム偏差積算値と個別偏差積算値で判断する場合について説明する。
各ショーケース3ごとの個別偏差積算値e’は、例えば、図6に示すように、ショーケース3がケース1からケース4まであるとした場合、制御部31は、ケース1で個別偏差積算値e’1が、+αを超えているため、冷えが悪い傾向にあると判断し、ケース4では、個別偏差積算値e’4が−α未満なので、冷えすぎの傾向にあると判断するものである。なお、ケース2およびケース3は、個別偏差積算値e’が±αの範囲内にあるので、正常であると判断される。
また、制御部31は、システム偏差積算値E’および個別偏差積算値e’1〜e’4を、システム管理値および個別管理値と比較することにより、同一の冷媒配管19内のシステム全体および各ショーケース3が、どのような状態にあるかを判断することが可能となる。
図7は、システム偏差積算値とシステム管理値との関係および個別偏差積算値と個別管理値との関係に基づいてシステム全体およびショーケース3ごとの状態の指標を示す説明図である。なお、図7において、記載されている指標は、一例にすぎず、システム構成、制御プログラムなどによって変動するものである。
具体的には、図7に示すように、システム偏差積算値E’が±βの範囲にある場合、−β未満の場合、+βを超える場合に分けるとともに、個別偏差積算値e’1〜e’4が全て±αの範囲内にある場合、個別偏差積算値e’1〜e’4が−α未満のものと±αの範囲内のものである場合(+αを超えるものがない)、個別偏差積算値e’1〜e’4が、+αを超えるものと±αの範囲内のものである場合(−α未満がない)、個別偏差積算値e’1〜e’4が−α未満のものと+αを超えるものが混在する場合に分けることで、これらの組み合わせでシステム全体およびケース1〜ケース4の状態をある程度判断することが可能となる。
例えば、システム偏差積算値E’が±βの範囲にある場合で、個別偏差積算値e’1〜e’4が全て±αの範囲内の場合、システム全体として正常であると判断することができる。
また、システム偏差積算値E’が−β未満の場合で、個別偏差積算値e’1〜e’4が全て±αの範囲内の場合、システム全体として冷えすぎの傾向にあると判断することができる。
システム偏差積算値E’が+βを超える場合で、個別偏差積算値e’1〜e’4が全て±αの範囲内の場合、システム全体として冷えが悪い傾向にあると判断することができる。
同様に、システム偏差積算値E’が±βの範囲にある場合で、個別偏差積算値e’1〜e’4が−α未満のものと±αの範囲内のものである場合、個別偏差積算値が−α未満のケースは冷え気味であると判断することができる。
システム偏差積算値E’が−β未満の場合で、個別偏差積算値e’1〜e’4が−α未満のものと±αの範囲内のものである場合、個別偏差積算値が−α未満のケースは冷えすぎであると判断することができる。
システム偏差積算値E’が+βを超える場合で、個別偏差積算値e’1〜e’4が−α未満のものと±αの範囲内のものである場合、個別偏差積算値が±αの範囲内のケースに冷えが悪い傾向にあるものがあると判断することができる。
システム偏差積算値E’が±βの範囲にある場合で、個別偏差積算値e’1〜e’4が+αを超えるものと±αの範囲内のものである場合、個別偏差積算値が+αを超えるケースは冷えが悪いと判断することができる。
システム偏差積算値E’が−β未満の場合で、個別偏差積算値e’1〜e’4が+αを超えるものと±αの範囲内のものである場合、個別偏差積算値が+αを超えるケースは冷えが悪いと判断することができる。この場合には、+αを超えるケースがなんらかの影響を及ぼし、他のケースを冷えすぎにさせている可能性が高い。
システム偏差積算値E’が+βを超える場合で、個別偏差積算値e’1〜e’4が+αを超えるものと±αの範囲内のものである場合、システム全体として冷えが悪い傾向にあると判断することができる。
システム偏差積算値E’が±βの範囲にある場合で、個別偏差積算値e’1〜e’4が−α未満のものや+αを超えるものが混在する場合、個別偏差積算値が+αを超えるケースは冷えが悪い傾向にあり、個別偏差積算値が−α未満のケースは冷え気味であり、システム全体としてバランスが悪い状態と判断することができる。
システム偏差積算値E’が−β未満の場合で、個別偏差積算値e’1〜e’4が−α未満のものや+αを超えるものが混在する場合、個別偏差積算値が+αを超えるケースは冷えが悪く、このケースがなんらかの影響を及ぼし、システム全体を冷えすぎにさせている可能性が高い、と判断することができる。
システム偏差積算値E’が+βを超える場合で、個別偏差積算値e’1〜e’4が−α未満のものや+αを超えるものが混在する場合、システム全体として冷えが悪い傾向にあると判断することができる。
さらに、制御部31は、第3の周期で、下記式に示すように、第1の周期ごとに記録した偏差温度eから各ショーケース3ごとの個別偏差積算値e’’1〜e’’xを求める。
e’’1=第3の周期における前の周期の偏差温度積算値e’’1+偏差温度e1
e’’2=第3の周期における前の周期の偏差温度積算値e’’2+偏差温度e2
ここで、第3の周期とは、第1の周期より長く第2の周期以下の周期であり、適宜設定されるものであり、第2の周期と同一であってもよい。
そして、制御部31は、第3の周期の個別偏差積算値e’’nと、ショーケース3ごとに設定された個別管理値α’とを比較し、個別管理値α’を超える現象が検知された場合や、所定の回数連続して超える現象が発生した場合に、当該ショーケース3の自動調整が必要であると判断し、自動調整制御を行うように構成されている。
このように第2の周期でのシステム偏差積算値E’および個別偏差積算値e’nをそれぞれ求めることにより、システム全体および各ショーケース3ごとの状態をある程度判断することが可能となり、必要な調整方法を判定することができる。
また、第3の周期での個別偏差積算値e’’をそれぞれ求めることにより、各ショーケース3ごとに必要な調整方法を判定することが可能になる。
そして、制御部31は、個別偏差積算値e’nに基づいて、ショーケース3が異常であると判断した場合には、報知部33により、異常である旨を報知するように構成されている。
そして、制御部31がショーケースの異常であると判断した場合には、設定条件出力部37により、異常状態を解消するための運転条件を設定し、ショーケース制御部39に送る。ショーケース制御部39は、設定条件に基づいてショーケース3の運転パラメータの自動調整を行うように構成されている。
なお、ショーケース3の運転パラメータの自動調整は、異常である旨を報知したショーケース3と同じ冷媒回路にあるショーケース3に対して行われる。
また、本実施形態においては、ショーケース3ごとに運転パラメータの自動調整を行う際の優先度をあらかじめ設定しておく。すなわち、ショーケース制御部39は、ショーケース3ごとの優先度に応じて、ショーケース3の自動調整を行うものであり、システムの異常が発生した場合でも、優先度の高いショーケース3の冷却状態を維持するように構成されている。
例えば、肉、魚あるいは野菜など鮮度を維持する必要がある商品を陳列するショーケース3においては、優先度を高く設定し、ジュースなど多少温度が上昇しても商品の鮮度への影響が少ないショーケース3においては、優先度を低く設定する。また、自動調整を行わないショーケース3については、優先度を設定しない。
そして、制御部31は、各ショーケース3ごとの状態を判断し、優先度を設定したショーケース3のうち、個別偏差積算値e’nが個別管理値αを超えた場合または個別管理値−α未満のショーケース3について、ショーケース3の運転パラメータを自動調整するように構成されている。
なお、ショーケース3の個別偏差の演算は、優先度にかかわらず、すべてのショーケース3を対象に行われる。
例えば、図6に示すように、ケース2およびケース4を優先度が高いショーケース3として設定し、ケース1について優先度およびケース3を優先度が低いショーケース3として設定した場合の例を示している。
この例では、ケース1およびケース2が個別管理値αを超えており、ケース4が個別管理値−α未満となっているが、本実施形態においては、ケース2およびケース4を優先して、運転パラメータを自動調整するものである。
なお、運転パラメータの自動調整は、異常である旨を報知した後でも、可能であれば個別偏差積算値e’nが個別管理値±αの範囲内に収まるように、個別管理値αに応じて運転パラメータの調整を行う。
本実施形態においては、優先度Pは、例えば、1〜3のレベルで設定することが可能である。この場合に、優先度Pが1の場合に最も優先度が高く、優先度Pが3の場合には優先度が低いことを表している。
制御部31は、優先度Pが最高の優先度である1であるショーケース3について、運転パラメータを自動調整し、異常状態から解消した場合には、新たな優先度Pで絞り込み(自動調整の対象を増やす)を行う。
例えば、「P+1」を新たな「P」として設定する。これにより、優先度Pが1で設定されていた場合、新たな優先度Pは2に設定され、優先度が2のショーケース3について、再度自動調整を試みるように構成されている。
すなわち、制御部31によりショーケース3が異常であると判断され、報知部33により異常である旨を報知された場合、報知が解除されることはなく、作業者などにより点検または修理が行われることになる。
そのため、本実施形態の運転パラメータの自動調整は、点検または修理が行われるまでの間、優先度の高いショーケース3の冷却状態を可能な限り維持するための行われるものである。
この場合に、前述のように優先度Pの絞り込み(自動調整の対象を減らす)を行うのは、異常状態が解消しないとき、または、一定時間を経過してもなお、異常状態が解消しないときとなる。
また、優先度が設定されていないショーケース3については、運転パラメータの自動調整は行われない。
そして、本実施形態においては、制御部31は、優先度の高いショーケース3のうち、冷え気味や冷えすぎ、冷えが悪いと判断されたときに、該当するショーケース3について、例えば、過熱度を調整するように構成されている。
具体的には、冷え気味や冷えすぎの場合は、該当するショーケース3の過熱度を大きくするように調整し、冷えが悪い場合は、過熱度を小さくするように調整する。
また、制御部31は、各ショーケース3のうち、個別偏差積算値e’’nが個別管理値−α’未満の場合または所定の回数連続して個別管理値−α’未満であったショーケース3に対し、過熱度を大きくするように調整し、個別偏差積算値e’’nが個別管理値+α’を超えた場合または所定の回数連続して個別管理値+α’超えたショーケース3に対し、過熱度を小さくするように調整する。
また、冷え気味や冷えすぎと判断されたショーケース3や、個別偏差積算値e’’nが個別管理値−α’未満の場合または所定の回数連続して個別管理値−α’未満であったショーケース3に対し、室内用電動弁18の開度を閉じて、ショーケース3の蒸発器15に流れる冷媒量を減少させるようにする。
逆に、冷えが悪いと判断されたショーケース3や、個別偏差積算値e’’nが個別管理値+α’を超えた場合または所定の回数連続して個別管理値+α’を超えたショーケース3に対し、室内用電動弁18の開度を開いて、ショーケース3の蒸発器15に流れる冷媒量を増大させるようにする。
なお、ショーケース3の過熱度を調整する他の手段としては、例えば、室内用ファン16の風量を調整することにより行うようにしてもよい。
この場合は、個別偏差積算値e’nが個別管理値−α’未満の場合または所定の回数連続して個別管理値−α’未満であったショーケース3に対し、過熱度を大きくするように、室内用ファン16の回転数を低減させて、ショーケース3の蒸発器15における熱交換量を減少させるようにする。
逆に、個別偏差積算値e’nが個別管理値+α’を超えた場合または所定の回数連続して個別管理値+α’超えたショーケース3に対し、過熱度を小さくするように、室内用ファン16の回転数を増大させて、ショーケース3の蒸発器15における熱交換量を増大させるようにする。
また、ショーケース3の自動調整を行う他の手段としては、例えば、ショーケース3の設定温度を調整することにより行うようにしてもよい。
この場合は、ショーケース3の個別偏差積算値e’nが個別管理値αを超えた場合は、冷えが悪い傾向にあるので、ショーケース3の設定温度を低く設定する。
逆に、個別偏差積算値e’nが個別管理値−α未満の場合は、冷えすぎの傾向があるので、ショーケース3の設定温度を高く設定する。
さらに、ショーケース3の自動調整を行う他の手段としては、例えば、冷凍機の低圧圧力を調整することにより行うようにしてもよい。
この場合は、ショーケース3の個別偏差積算値e’nが個別管理値+αを超えた場合は、冷えが悪い傾向にあるので、圧縮機10の低圧圧力の設定を下げるように調整し、これにより、圧縮機10の運転周波数が上がり、ショーケース3の冷却が行われる。
逆に、個別偏差積算値e’nが個別管理値−α未満の場合は、冷えすぎの傾向があるので、圧縮機10の低圧圧力の設定を上げるように調整し、これにより、圧縮機10の運転周波数が下がり、ショーケース3の冷却を弱めることができる。
なお、本実施形態においては、冷凍機1や室内ユニット2において、何らかの異常が発生し、報知部33により警報が発生した場合にも、ショーケース3の優先度に応じて、運転パラメータの自動調整を行うようにしてもよい。
次に、本実施形態の動作について説明する。
本実施形態においては、冷蔵・冷凍用サイクルにおいては、圧縮機10を駆動させることにより、高圧冷媒を室外熱交換器に送り、この室外熱交換器により外気と熱交換して凝縮された冷媒は、ショーケース3の室内用膨張弁17により減圧された後、蒸発器15に送られる。この冷媒は、蒸発器15によりショーケース3の庫内空気と熱交換してショーケース3の庫内を冷却した後、圧縮機10に戻される。
次に、各ショーケース3の状態判断における動作について、図8に示すフローチャートを参照して説明する。
本実施形態においては、冷凍システムを運転している場合には、ショーケース制御部39によりショーケース3ごとに庫内温度が制御されている。ショーケース制御部39により、所定の設定温度に基づいて、ショーケース3ごとに庫内温度制御を開始すると、まず、庫内温度センサ24により庫内温度を検出し、ショーケース制御部39を介してショーケース情報取得部35により各ショーケース3の庫内温度を取得する(ST1)。
そして、第1の周期の時間が経過した場合には(ST2:YES)、制御部31は、ショーケース情報取得部35が取得した庫内温度に基づいて、ショーケース3ごとに第1の周期における庫内温度の移動平均温度TPAを算出する(ST3)。
制御部31は、庫内温度の移動平均温度TPAに基づいて、ショーケース3ごとの偏差温度eを算出する(ST4)。
そして、第2の周期の時間が経過した場合には(ST5:YES)、制御部31は、ショーケース3ごとの偏差温度eを積算した個別偏差e’xを算出する(ST6)。
さらに、制御部31は、同一の冷媒配管19内におけるすべてのショーケース3のシステム偏差Eおよびシステム偏差積算値e’を算出する(ST7)。
そして、制御部31は、偏差温度の履歴を履歴記憶部36に記憶させる(ST8)。
制御部31は、ショーケース3の個別偏差積算値e’nが個別管理値±αの範囲にあるか否かを判断し(ST9)、個別偏差積算値e’nが個別管理値+αを超えた場合または個別管理値−α未満の場合に(ST9:YES)、ショーケース3が異常であると判断する。
そして、優先度Pのショーケース3が異常であると判断した場合には、制御部31は、報知部33により、異常である旨を報知させる(ST10)。
制御部31は、異常であると判断した場合には、ショーケース3の運転パラメータの自動調整を行う(ST11)。
次に、優先度に応じたショーケースの運転パラメータの自動調整動作について、図9に示すフローチャートを参照して説明する。
運転パラメータの自動運転中の場合は(ST20:YES)、優先度Pに1(最高優先度)を設定し(ST21)、優先度Pが1であるショーケース3の個別偏差積算値e’nが個別管理値±αの範囲にあるか否かを判断する(ST22)。そして、個別偏差積算値e’nが個別管理値±αの範囲外であると判断した場合(ST22:YES)、
個別管理値の範囲外になる最も優先度の高いショーケースの優先度をPに設定し(ST23)、優先度がPであるショーケース3の運転パラメータの自動調整を行う(ST24)。
この場合おいて、個別管理値の範囲内に収まっていた優先度の高いショーケース3が、後述するST25で優先度を下げた場合に、個別管理値の範囲外になってしまう場合が考えられる。そのため、ST23においてショーケース3の優先度を設定することで、個別管理値の範囲外になる最も優先度の高いショーケースの優先度をPに再度設定することで、常に、最も優先度の高いショーケース3の運転パラメータの自動調整を行うことが可能となる。
また、優先度Pが1であるショーケース3の個別偏差積算値e’nが個別管理値±αの範囲内であると判断した場合(ST22:NO)、優先度P+1を新たなP(例えば、2)として設定する(ST25)。
そして、優先度Pが最低優先度Pr(例えば、3)より大きい場合は(ST26:YES)、最高優先度から優先度Pまで(例えば、優先度1、2)のショーケース3の個別偏差積算値e’nが個別管理値±αの範囲にあるか否かを判断する(ST22)。
これらの動作を最低優先度Prになるまで、繰り返して行う。優先度Pが最低優先度Prになったら(ST26:NO)、運転パラメータの自動制御は終了する。
また、図10は、冷凍機1やショーケース3において、何らかの異常が発生し、報知部33により警報が発生した場合の動作を示すフローチャートである。
図10に示すように、運転を行っている場合に、冷凍機1や室内ユニット2において、何らかの異常が発生し、報知部33により警報が発生した場合(ST30:YES)、ショーケースの運転パラメータの自動調整を行う(ST31)。
なお、運転パラメータの自動調整動作は、図9に示す動作と同様に行われる。
以上説明したように、本実施形態によれば、制御部31は、第1の周期より長く第2の周期以下の第3の周期の範囲で、第1の周期で取得したショーケース3ごとの個別偏差を積算して個別偏差積算値を求め、個別偏差積算値があらかじめ設定された個別管理値の範囲外となった場合に、当該ショーケース3の冷却異常と判断し、異常である旨を報知する報知部33を備えるとともに、制御部31は、異常である旨を報知したショーケース3と同じ冷媒回路にあるショーケース3の運転パラメータを自動調整する。
これによれば、圧縮機10の制御で使用している偏差温度を利用し、偏差温度を求める周期よりも長い周期で偏差温度の積算値を求め、履歴を取ることにより、ショーケース3の冷却運転における異常を検知し、報知した後、ショーケース3の運転パラメータを調整することで、異常が改善されるまでの間の冷却状態を維持することができる。
本実施形態においては、第1の周期よりも長い第2の周期の範囲で、偏差をショーケース3毎に積算したショーケース3ごとの個別偏差積算値を求め、制御部31による運転パラメータの自動調整は、第2の周期における個別偏差積算値の個別管理値に応じて行う。
これによれば、第2の周期における個別偏差積算値の個別管理値に応じて行うことで、各ショーケース3ごとの状態をある程度判断することが可能となり、必要な調整方法を判定することができる。
本実施形態においては、制御部31による運転パラメータの自動調整は、あらかじめ設定されたショーケース3の優先度に応じて行う。
これによれば、ショーケース3の異常があった場合に、ショーケース3の優先度に応じて運転パラメータの自動調整を行うので、優先度の高いショーケース3の冷却状態を維持することができる。
本実施形態においては、システムを構成する機器に異常が発生して報知部33により警報が発生している場合は、制御部31は、個別偏差積算値があらかじめ設定された個別管理値の範囲外となったショーケース3と同じ冷媒回路にあるショーケース3の運転パラメータを自動調整する。
これによれば、個別偏差積算値があらかじめ設定された個別管理値の範囲外となったショーケース3と同じ冷媒回路にあるショーケース3の運転パラメータを自動調整するようにしているので、1つの冷媒回路におけるショーケース3の冷却状態を維持することができる。
本実施形態においては、制御部31による運転パラメータの自動調整は、該当するショーケース3の過熱度を個別偏差積算値から調整量を求めて調整することにより行う。
これによれば、制御部31による運転パラメータの自動調整は、該当するショーケース3の過熱度を個別偏差積算値から調整量を求めて調整するようにしているので、過熱度の調整によりショーケース3の冷却状態を調整することができる。
本実施形態においては、制御部31による運転パラメータの自動調整は、該当するショーケース3の室内用膨張弁17の弁開度を個別偏差積算値から調整量を求めて調整することにより行う。
これによれば、制御部31による運転パラメータの自動調整は、該当するショーケース3の弁開度を個別偏差積算値から調整量を求めて調整することにより行うようにしているので、弁開度の調整によりショーケース3の冷却状態を調整することができる。
本実施形態においては、制御部31による運転パラメータの自動調整は、該当するショーケース3における蒸発器の室内用ファン16の回転数を個別偏差積算値から調整量を求めて調整することにより行う。
これによれば、制御部31による運転パラメータの自動調整は、該当するショーケース3における蒸発器の室内用ファン16の回転数を個別偏差積算値から調整量を求めて調整することにより行うようにしているので、室内用ファン16の回転量の調整によりショーケース3の冷却状態を調整することができる。
本実施形態においては、制御部31による運転パラメータの自動調整は、該当するショーケース3の設定温度を増減して調整することにより行う。
これによれば、制御部31による運転パラメータの自動調整は、該当するショーケース3の設定温度を増減して調整することにより行うようにしているので、ショーケース3の設定温度の調整によりショーケース3の冷却状態を調整することができる。
本実施形態においては、制御部31による運転パラメータの自動調整は、該当する冷凍機1における圧縮機10の低圧圧力設定値を増減して調整することにより行う。
これにより、制御部31による運転パラメータの自動調整は、該当する冷凍機1における圧縮機10の低圧圧力設定値を増減して調整することにより行うようにしているので、低圧圧力の調整により、ショーケース3の冷却状態を調整することができる。
なお、本実施形態の冷凍システムでは、統合コントローラ30の制御部31がショーケース情報取得部35が所定の周期で庫内温度センサ24により取得したショーケース3の設定温度TPと設定温度TSから第1の周期ごとに移動平均温度TP、ならびに、移動平均温度TPと設定温度TSの差である偏差温度eを算出していたが、移動平均温度TPならびに偏差温度eの算出を各ショーケース3のショーケース制御部39で行うようにしてもよい。
また、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々変更が可能である。
1 冷凍機
2 室内ユニット
3 ショーケース
10 圧縮機
11 凝縮器
12 室外用ファン
15 蒸発器
16 室内用ファン
17 室内用膨張弁
18 室内用電動弁
19 冷媒配管
20 低圧センサ
21 高圧センサ
22 吐出温度センサ
23 外気温センサ
24 庫内温度センサ
25 入口温度センサ
26 出口温度センサ
30 統合コントローラ
31 制御部
32 記憶部
33 報知部
34 冷凍機情報取得部
35 ショーケース情報取得部
37 設定条件出力部
38 冷凍機制御部
39 ショーケース制御部

Claims (7)

  1. 圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器により冷媒回路を構成するとともに、前記蒸発器により冷却される複数の被冷却空間を備え、
    前記圧縮機の低圧側圧力および設定圧力に基づいて前記圧縮機の容量を制御するとともに、第1の周期で前記被冷却空間の温度と設定温度との偏差に基づいて前記設定圧力を変更する制御部を備えた冷凍システムにおいて、
    前記制御部は、前記第1の周期より長く第2の周期以下の第3の周期の範囲で、前記第1の周期で取得した前記被冷却空間ごとの個別偏差を積算して前記第3の周期ごとの個別偏差積算値を求め、
    前記制御部は、前記被冷却空間ごとに運転パラメータの自動調整を行う際の優先度を設定し、前記個別偏差積算値があらかじめ設定された個別管理値の範囲外となった場合に、当該被冷却空間の冷却異常と判断し、
    異常である旨を報知する報知部を備えるとともに、
    前記制御部は、異常である旨を報知した前記被冷却空間と同じ冷媒回路にある前記被冷却空間の運転パラメータを自動調整し、
    前記制御部は、前記個別管理値の範囲内にある前記被冷却空間の優先度を新たに低く設定し、当該優先度が最低優先度となった場合に、運転パラメータの自動制御を終了することを特徴とする冷凍システム。
  2. システムを構成する機器に異常が発生して前記報知部により警報が発生している場合は、
    前記制御部は、前記個別偏差積算値があらかじめ設定された前記個別管理値の範囲外となった前記被冷却空間と同じ冷媒回路にある前記被冷却空間の運転パラメータを自動調整することを特徴とする請求項1に記載の冷凍システム。
  3. 前記制御部による運転パラメータの自動調整は、該当する前記被冷却空間の過熱度を個別偏差積算値から調整量を求めて調整することにより行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の冷凍システム。
  4. 前記制御部による運転パラメータの自動調整は、該当する前記被冷却空間の弁開度を個別偏差積算値から調整量を求めて調整することにより行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の冷凍システム。
  5. 前記制御部による運転パラメータの自動調整は、該当する前記被冷却空間における前記蒸発器の室内用ファンの回転数を個別偏差積算値から調整量を求めて調整することにより行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の冷凍システム。
  6. 前記制御部による運転パラメータの自動調整は、該当する前記被冷却空間の設定温度を増減して調整することにより行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の冷凍システム。
  7. 前記制御部による運転パラメータの自動調整は、該当する冷凍機における前記圧縮機の低圧圧力設定値を増減して調整することにより行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の冷凍システム。
JP2016048846A 2016-03-11 2016-03-11 冷凍システム Active JP6650620B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016048846A JP6650620B2 (ja) 2016-03-11 2016-03-11 冷凍システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016048846A JP6650620B2 (ja) 2016-03-11 2016-03-11 冷凍システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017161207A JP2017161207A (ja) 2017-09-14
JP6650620B2 true JP6650620B2 (ja) 2020-02-19

Family

ID=59857685

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016048846A Active JP6650620B2 (ja) 2016-03-11 2016-03-11 冷凍システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6650620B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017161207A (ja) 2017-09-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7992396B2 (en) Method of analysing a refrigeration system and a method of controlling a refrigeration system
US11125483B2 (en) Refrigeration system with condenser temperature differential setpoint control
US7992398B2 (en) Refrigeration control system
JP2020128870A (ja) 冷却システムを作動させるシステムおよび方法
JP2013228130A (ja) 冷凍装置
JP6948237B2 (ja) 冷凍装置
KR20120024351A (ko) 터보 냉동기의 성능 평가 장치
JP6344785B1 (ja) ショーケース警報システム、方法及びプログラム
JP4572447B2 (ja) 故障診断方法、故障診断装置、及び記録媒体
JP4136574B2 (ja) メンテナンス時期判定方法、故障診断装置、プログラム
JP5541945B2 (ja) ガス漏れ検知方法
JP6583779B2 (ja) 冷凍システム
JP6916083B2 (ja) 保冷庫
JP7246518B2 (ja) 冷凍サイクル装置の制御装置および冷凍サイクル装置
JP2014126337A (ja) 冷凍装置及び冷凍装置の冷媒漏れ検知方法
JP6650620B2 (ja) 冷凍システム
JP3604905B2 (ja) 故障判定システム
JP5912848B2 (ja) ショーケースの制御装置
WO2023151839A1 (en) A method for generating early temperature warning in a vapour compression system
JP6587131B2 (ja) 冷凍システム
JP6610998B2 (ja) 冷凍システム
WO2011105489A1 (ja) 冷設機器の制御装置
JP2019060602A (ja) 異常検知システム、冷凍サイクル装置、及び異常検知方法
JPH02217769A (ja) 冷凍装置の冷媒回路異常管理システム
JP2005037022A (ja) 機器管理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190917

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190911

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191114

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191203

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191227

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6650620

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151