JP6650254B2 - 車両の走行制御装置 - Google Patents

車両の走行制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6650254B2
JP6650254B2 JP2015230227A JP2015230227A JP6650254B2 JP 6650254 B2 JP6650254 B2 JP 6650254B2 JP 2015230227 A JP2015230227 A JP 2015230227A JP 2015230227 A JP2015230227 A JP 2015230227A JP 6650254 B2 JP6650254 B2 JP 6650254B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
coasting
engine
predetermined
range
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015230227A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017094981A (ja
Inventor
哲郎 小関
哲郎 小関
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mercedes Benz Group AG
Original Assignee
Daimler AG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daimler AG filed Critical Daimler AG
Priority to JP2015230227A priority Critical patent/JP6650254B2/ja
Publication of JP2017094981A publication Critical patent/JP2017094981A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6650254B2 publication Critical patent/JP6650254B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/40Engine management systems
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect

Description

本発明は、車両の走行制御装置に係り、詳しくはオートクルーズ制御中の惰性走行制御に関する。
車両の自動変速機として、変速ギヤの切り替え及びクラッチの断接を自動で行う、いわゆるAMT(Automated Manual Transmission)が開発されている。AMTは運転者によるクラッチ操作が不要でありながら、トルクコンバータを用いた自動変速機よりも動力伝達におけるロスが少なく燃費が向上するという利点がある。
このようなAMTでは、運転者がアクセルペダルもブレーキペダルも踏み込んでいないときに、自動的にクラッチを切断状態又は変速機のギヤをニュートラル状態とすることで、エンジンのフリクションを駆動系から切り離した惰性走行を行うことができる。これにより、走行の負荷を低減し、エンジンブレーキによる速度低下及びその後の速度復帰のための再加速を回避できることで燃費の向上を図ることができる。
例えば、特許文献1には、運転者が設定した目標車速を維持するよう車両の駆動力を制御するオートクルーズ制御を実行可能なハイブリッド車両において、目標車速を維持するように、加速走行と惰性走行とを交互に行う走行制御技術が開示されている。
特開2010−280281号公報
特許文献1の技術では、所定の車速範囲を維持するため、運転者がアクセルペダルもブレーキペダルも踏み込んでいないときであって、下り勾配路ではないときに惰性走行を行うこととしている。
惰性走行を実行する条件としてはこの他にも種々考えられるが、特にトラック等の大型車両では、積荷を積み込んだ積車状態であるときと、積荷を積んでいない空車状態であるときとでは車重が大きく異なり、車両の走行状態も変化する。また、近年、燃費指向の走行モードであるいわゆるエコモード等を選択可能な車両が開発されており、このような走行モードに応じても車両の走行状態は変化する。
このように車重や走行モードを考慮せずに惰性走行の条件を設定すると、必要なときに惰性走行が実施されなかったり、不要なときに惰性走行が行われたりして、燃費が却って悪化する等の問題が生じるおそれがある。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、車両の状態に応じた適切な時期に惰性走行を行うことで、燃費を向上させることができる車両の走行制御装置を提供することにある。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様又は適用例として実現することができる。
(1)本適用例に係る車両の走行制御装置は、駆動源であるエンジンがクラッチを介して自動変速機と接続されている車両の走行制御装置であって、前記車両の重量を算出する車重算出手段と、運転者により設定された目標車速を維持するように前記車両の駆動力を調整するオートクルーズ制御を行うオートクルーズ制御手段と、前記オートクルーズ制御手段によるオートクルーズ制御中に、所定の惰性走行条件が成立したときに、前記クラッチの切断状態及び前記自動変速機のギヤのニュートラル状態の少なくともいずれかの状態とすることで惰性走行を実施する惰性走行制御手段と、前記エンジンのエンジントルクを算出するエンジントルク算出手段と、を備え、前記所定の惰性走行条件には、エンジントルク算出手段により算出されるエンジントルクが所定トルク範囲内である場合に前記惰性走行を実行可能とする、エンジントルクに応じた条件が含まれ、前記惰性走行制御手段は、前記車重算出手段により検出される車重が重いほど前記所定トルク範囲を拡大する。
上記手段を用いる本発明によれば、車両の状態に応じた適切な時期に惰性走行を行うことで、燃費を向上させることができる。
本発明の一実施形態における車両の走行制御装置を備えた車両の駆動系を示す概略構成図である。 本発明の一実施形態における車両の走行制御装置のECUが実行するオートクルーズ制御中の惰性走行制御ルーチンを示すフローチャートである。 車重に応じた所定トルク範囲を示すマップである。
以下、本発明を具体化した車両の走行制御装置の一実施形態を説明する。
図1は本実施形態の車両の走行制御装置を備えた車両の駆動系を示す概略構成図であり、以下同図に基づき本実施形態の構成について説明する。
本実施形態における車両1はトラックであり、走行用動力源としてディーゼルエンジン(以下、エンジンという)2が搭載されている。エンジン2の出力軸2aにはクラッチ装置3を介して自動変速機(以下、単に変速機という)4の入力軸4aが接続され、クラッチ装置3の接続時にエンジン2の回転が変速機4に伝達されるようになっている。当該変速機4は、例えば前進12段及び後進1段を備えた手動式変速機をベースとしたものであり、以下に述べるように、その変速操作及び変速に伴うクラッチ装置3の断接操作を自動化した、いわゆるAMT(Automated Manual Transmission)である。
クラッチ装置3は、フライホイール5にクラッチ板6をプレッシャスプリング7により圧接させて接続される一方、フライホイール5からクラッチ板6を離間させることにより切断される摩擦式クラッチとして構成されている。クラッチ板6にはアウタレバー8を介してエアシリンダ9が連結され、エアシリンダ9には電磁弁10が介装されたエア通路11を介して圧縮エアを充填したエアタンク12が接続されている。
電磁弁10の開弁時にはエアタンク12からエア通路11を介してエアシリンダ9に圧縮エアが供給され、エアシリンダ9が作動してアウタレバー8を介してクラッチ板6をフライホイール5から離間させ、これによりクラッチ装置3が接続状態から切断状態に切り替えられる。一方、電磁弁10が閉弁すると、圧縮エアの供給中止によりエアシリンダ9が作動しなくなることから、クラッチ板6はプレッシャスプリング7によりフライホイール5に圧接され、これによりクラッチ装置3は切断状態から接続状態に切り替えられる。このように電磁弁10の開閉に応じてエアシリンダ9が作動して、クラッチ装置3を自動的に断接操作可能になっている。
変速機4には変速段を切り替えるためのギヤシフトユニット13が設けられ、図示はしないがギヤシフトユニット13は、変速機4内の各変速段に対応するシフトフォークを作動させる複数のエアシリンダ、及び各エアシリンダを作動させる複数の電磁弁を内蔵している。ギヤシフトユニット13はエア通路14を介して上記したエアタンク12と接続されており、各電磁弁の開閉に応じてエアタンク12からの圧縮エアが対応するエアシリンダに供給され、そのエアシリンダが作動して対応するシフトフォークを切替操作すると、切替操作に応じて変速機4の変速段のギヤ入れが行われる。このようにギヤシフトユニット13の電磁弁の開閉に応じてエアシリンダが作動して、変速機4を自動的に変速操作可能になっている。なお、本実施形態では主にエアによりクラッチ装置3及び変速機4を作動させているが、作動方式はこれに限られず、例えば油圧を用いてもよい。
車両1内には、図示しない入出力装置、制御プログラムや制御マップ等の記憶に供される記憶装置(ROM、RAMなど)、中央処理装置(CPU)、タイマカウンタなどを備えたECU(制御ユニット)20が設置されており、エンジン2、クラッチ装置3、変速機4の総合的な制御を行う。
ECU20の入力側には、例えば、運転席に設けられたシフトレバー15の切替位置を検出するレバー位置センサ21、アクセルペダル16の操作量(アクセル開度)を検出するアクセルセンサ22、ブレーキペダル17の操作を検出するブレーキスイッチ23、変速機4の現変速段を検出する変速段センサ24、車両1が走行している路面の勾配を検出する勾配センサ25、エンジン2の回転速度からエンジン回転数を検出するエンジン回転数センサ26、変速機4の出力軸4bに設けられて出力軸回転速度から車速を検出する車速センサ27、車両1の加速度を検出する加速度センサ28(加速度検出手段)、などのセンサ類が接続されている。
また、ECU20の出力側には、上記したクラッチ装置3の電磁弁10、ギヤシフトユニット13の各電磁弁などが接続されると共に、図示はしないが、エンジン2の燃料噴射弁などが接続されている。なお、このように単一のECU20で総合的に制御することなく、例えばECU20とは別にエンジン制御専用のECUを備えるようにしてもよい。
そして、例えばECU20は、エンジン回転数センサ26により検出されたエンジン回転数及びアクセルセンサ22により検出されたアクセル開度に基づき、図示しないマップからエンジン2の各気筒への燃料噴射量を算出すると共に、エンジン回転数及び燃料噴射量に基づき図示しないマップから燃料噴射時期を算出する。そして、これらの算出値に基づき各気筒の燃料噴射弁を駆動制御しながらエンジン2を運転する。
また、ECU20は、レバー位置センサ21によりシフトレバー15のD(ドライブ)レンジへの切替が検出されているときには自動変速モードを実行し、アクセル開度及び車速センサ27により検出された車速に基づき、シフトマップから目標変速段を算出する。そして、クラッチ装置3の電磁弁10を開閉してエアシリンダ9によりクラッチ装置3を断接操作させながら、ギヤシフトユニット13の所定の電磁弁を開閉してエアシリンダにより対応するシフトフォークを切替操作して目標変速段にギヤ入れし、これにより常に適切な変速段をもって車両を走行させる。
なお、シフトレバー15が選択可能なシフト位置としては、駐車時に選択するP(パーキング)レンジ、変速機4のギヤをニュートラルとするN(ニュートラル)レンジ、前進走行時に選択するD(ドライブ)レンジ、後進時に選択するR(リバース)レンジ、手動で変速段をシフトアップ又はシフトダウン可能なM(マニュアル)レンジ等がある。
また、車両1は、運転者の操作によりエコモードのオン、オフを行うエコモードスイッチ29を備えている。エコモードは、燃費指向の走行モードであり、ECU20はエコモードスイッチ29がオン状態であるときは、オフ状態であるときに比べて積極的に惰性走行を行う等、燃費を優先した走行を行う。
さらに、車両1は、運転者の操作により惰性走行制御のオン、オフを行う惰性走行スイッチ30、運転者の操作により補助ブレーキ18の制御のオン、オフを行う補助ブレーキスイッチ31も備えている。
補助ブレーキ18は、ブレーキペダル17の操作に応じ車輪に対し制動力を付与する主ブレーキ19以外で制動力を生じさせるものであり、具体的には、排気ブレーキ、エンジン2の圧縮開放ブレーキ、リターダ等、エンジンにかかるフリクションを増大させるものである。補助ブレーキスイッチ31は補助ブレーキ18による制動力の度合いを、段階的に選択可能なスイッチである。また、本実施形態のECU20はブレーキペダル17の操作に関わらず、主ブレーキ19の制御も可能である。
さらに、ECU20は、運転者により設定された目標車速を維持するようにエンジン2を制御するオートクルーズ制御を実行可能である(オートクルーズ制御手段)。運転者により図示しないオートクルーズ制御の実行スイッチが操作されて目標車速が設定されると、ECU20は車速を目標車速から一定の範囲の車速を保つようエンジン2のトルクや制動力を制御して加速及び減速を行う。
さらに、ECU20は、車両走行中に以下に説明する各種条件からなる所定の惰性走行条件が成立した際に、変速機4のギヤをニュートラル状態とし、且つクラッチ装置3を接続状態とすることで惰性走行を実行する(惰性走行制御手段)。
ここで、図2にはECU20が実行するオートクルーズ制御中の惰性走行制御ルーチンを表すフローチャートが示され、図3には車重に応じた所定トルク範囲を示すマップが示されており、以下途中で図3を参照しつつ図2のフローチャートに沿って惰性走行制御について詳しく説明する。
まず、ECU20は、ステップS1として、惰性走行を実行しているか否かを判別する。当該判別結果が偽(No)である場合は、ステップS2に進む。これ以降のステップS2からS12は惰性走行条件に相当する。
ステップS2においてECU20は、車両1がキーオン状態であり、エンジン2が稼働中であるか否かを判別する。当該判別結果が偽(No)である場合、即ち車両1が駐車中でキーオフ状態である場合や、エンジン2が停止している場合には惰性走行を実行できないため当該ルーチンをリターンする。一方、当該判別結果が真(Yes)である場合は、ステップS3に進む。
ステップS3においてECU20は、惰性走行スイッチ30がオン状態であり、且つ補助ブレーキスイッチ31がオフ状態であるか否かを判別する。当該判別結果が偽(No)である場合、即ち運転者により惰性走行スイッチ30がオフ状態に操作されている場合や、補助ブレーキ18を使用すべく補助ブレーキスイッチ31がオン状態である場合には、運転者に惰性走行を行う意思はないと推定できるため、当該ルーチンをリターンする。一方、当該判別結果が真(Yes)である場合は、運転者には惰性走行を行う意思はあると推定できることから、次のステップS4に進む。
ステップS4においてECU20は、レバー位置センサ21の情報からシフトレバー15がDレンジにあるか、アクセルセンサ22の情報からアクセル開度が0(アクセルオフ状態)であるか、ブレーキスイッチ23の情報からブレーキオフ状態であるか否かを判別する。当該判別結果が偽(No)である場合、即ちシフト位置がDレンジ以外である場合や、アクセルペダル16又はブレーキペダル17の踏み込みがある場合には惰性走行は行わず、当該ルーチンをリターンする。一方、当該判別結果が真(Yes)である場合、即ち自動変速を行うDレンジであり、アクセルペダル16及びブレーキペダル17の踏み込みがない場合には、ステップS5に進む。
ステップS5においてECU20は、上述したオートクルーズ制御を実行中であるか否かを判別する。当該判別結果が偽(No)である場合、即ちオートクルーズ制御を実行していない場合は、当該ルーチンをリターンする。当該判別結果が真(Yes)である場合はステップS6に進む。
ステップS6においてECU20は、変速段センサ24の情報から現在選択されている変速段が予め定めた所定変速段以上であるか否かを判別する。この所定変速段はエンジンブレーキの影響が少ない変速段(例えば7速)に設定される。当該判別結果が偽(No)である場合、即ちエンジンブレーキの影響が大きい比較的低速段である場合は、惰性走行を実行するとエンジンブレーキによる制動力が大幅に低減され、運転者に違和感を与えるおそれがあるため、惰性走行を行わず当該ルーチンをリターンする。一方、当該判別結果が真(Yes)である場合は、エンジンブレーキの影響が少なく、惰性走行を行ったとしても運転者に違和感を与えにくいことから、次のステップS7に進む。
ステップS7においてECU20は、勾配センサ25の情報から現在車両1が走行している路面の勾配が予め定めた所定勾配範囲内であるか否かを判別する。この所定勾配範囲は緩い登坂路から緩い降坂路に相当する範囲(例えば−5%〜+5%)に設定されている。当該判別結果が偽(No)である場合、即ち所定勾配範囲外の登坂路や降坂路である場合は、惰性走行を実行しエンジン2を駆動系から切り離すことで車速が大きく変動し運転者に違和感を与えるおそれがあることから、惰性走行を実行することなく当該ルーチンをリターンする。一方、当該判別結果が真(Yes)である場合、即ち勾配が平坦路近辺である場合には、惰性走行実行時の車速の変動が少なく運転者に違和感与えにくいことから、次のステップS8に進む。
ステップS8においてECU20は、エンジン回転数センサ26の情報から現在のエンジン回転数が予め定めた所定回転数以下であるか否かを判別する。当該所定回転数はエンジンブレーキの影響が少ない回転数(例えば1000rpm)に設定される。当該判別結果が偽(No)である場合、即ちエンジン回転数が比較的高いとエンジンブレーキによる制動力も大きく、その状態で惰性走行を実行すれば急に制動力が失われ運転者に違和感を与えることから、惰性走行を行わずに当該ルーチンをリターンする。一方、当該判別結果が真(Yes)である場合、即ちエンジン回転数が比較的低い場合には、エンジンブレーキの影響も少なく、惰性走行実行による制動力の変化も少なく運転者に違和感を与えにくいことから、次のステップS9に進む。
ステップS9においてECU20は、車速センサ27の情報から現在の車速が所定車速範囲内であるか否かを判別する。当該所定車速範囲は、例えば停車相当の速度(例えば4km/h)から高速走行(例えば90km/h)の範囲である。当該判別結果が偽(No)である場合、即ち停車直前の極低車速時には惰性走行による燃費向上効果が低く、高速走行時は安全性を考慮しエンジンブレーキによる制動力が失われないよう、惰性走行は行わず当該ルーチンをリターンする。一方、当該判別結果が真(Yes)である場合は、エンジンブレーキによる影響も少なく、惰性走行による燃費向上効果も得られることから、次のステップS10に進む。
ステップS10においてECU20は、車速センサ27の情報から現在の車速がオートクルーズ制御における目標車速に対して所定の許容速度範囲(例えば+5〜−5km/h)内にあるか否かを判別する。ここでの所定の許容速度範囲は、目標車速近傍で、惰性走行を実行した場合に目標車速を維持するのに影響のでない程度の範囲に設定される。
ステップS10の判別結果が偽(No)である場合、例えば車速が許容速度範囲より低く目標車速に向けて加速しているような場合や、車速が許容速度範囲より高く減速しなければならないような場合は、惰性走行を行うことで目標車速を維持できなくなるおそれがあるため、惰性走行は行わず当該ルーチンをリターンする。一方、当該判別結果が真(Yes)である場合、即ち車速が目標車速から許容速度範囲内にある場合は次のステップS11に進む。
ステップS11においてECU20は、エンジン2に対する燃料噴射量からエンジン2が発生させているエンジントルク(以下、実エンジントルクという)を算出し、当該実エンジントルクが予め定めた所定トルク範囲内であるか否かを判別する。
ここでECU20は、この所定トルク範囲を車両の重量(以下、車重という)に応じて可変させる。詳しくは、ECU20は、車重を、例えばエンジン2により発生する車両1の駆動力を空気抵抗等で補正した上で、車両1の加速度を路面勾配により補正した値で除算することにより算出する(車重算出手段)。なお、車重の算出方法はこれに限られず、その他の算出方法を用いてもよい。
そしてECU20は、図3に示す車重に応じた所定トルク範囲マップのように、車重が重いほど所定トルク範囲の上限値を高くすることで、所定トルク範囲を広くする。つまり、積車時等で車重が重いほど慣性力が大きいことから、惰性走行に移行しても車速を維持しやすく、空車時等で車重が軽いほど慣性力が小さく惰性走行に移行すると車速が変化しやすいことから、車重が重いほど高いエンジントルクからの惰性走行を許容することとしている。
ステップS11の判別結果が偽(No)である場合、即ちオートルクーズ制御の下でエンジン2の駆動力により急加速している場合やエンジン2の燃料をカットして負のトルク(例えばエンジンブレーキ)を発生させていたり、補助ブレーキ18又は主ブレーキ19により制動力を付与させていたりして、急減速しているような場合は、惰性走行を行うことで目標車速を維持できなくなるおそれがあるため、惰性走行は行わず当該ルーチンをリターンする。一方、当該判別結果が真(Yes)である場合、即ちエンジントルクが所定トルク範囲内の比較的低いエンジントルクである場合には、次のステップS12に進む。
ステップS12においてECU20は、加速度センサ28の情報あるいは車速の時間的変化(時間微分した値)から現在の車両1の加速度(以下、実加速度という)が所定加速度範囲内であるか否かを判別する。
ここでECU20は、この所定加速度範囲をエコモードスイッチ29の状態に応じて可変させる。詳しくは、エコモードスイッチ29がオン状態であるときは、オフ状態であるときよりも、所定加速度範囲の上限値を高く、下限値を低くすることで、所定加速度範囲を広くする。つまり、燃費指向のエコモード時には積極的に惰性走行を実行するため車速変化が比較的大きい場合でも慣性走行を許容することとしている。
ステップS12の判別結果が偽(No)である場合、即ち例えば平坦路や緩い登坂路を走行しており減速している状態で惰性走行を行えば急に制動力が抜けた感じを与え、緩い降坂路を走行しており加速している状態で惰性走行を行えば加速度が増して恐怖感を与えるおそれがあることから、惰性走行は行わず当該ルーチンをリターンする。一方、当該判別結果が真(Yes)である場合、即ち加減速の度合いが小さい場合は、惰性走行実行時の変化も少なく運転者に違和感を与えにくいことから、ステップS13に進む。
ステップS13においてECU20は、クラッチ装置3を接続状態とし、且つ変速機4のギヤをニュートラル状態とすることでオートクルーズ制御中に惰性走行を実行し、当該ルーチンをリターンする。なお、惰性走行実行中、エンジン2はアイドリング運転させておく。
惰性走行を実行すると、上記ステップS1の判別結果は真(Yes)となり、ステップS14に進む。
ステップS14では、上述したステップS2からS12の惰性走行条件が成立したままであるか否かを判別する。なお、所定変速段、所定勾配範囲、所定エンジン回転数、所定車速範囲、許容速度範囲、所定トルク範囲、所定加速度範囲等の各閾値は、惰性走行のハンチングを防ぐように、惰性走行実行前と実行後とで異ならせてもよい。
ステップS14の判別結果が真(Yes)である場合は、惰性走行を維持して当該ルーチンをリターンする。一方、当該判別結果が偽(No)である場合、即ちステップS2からS12のいずれかの条件を満たさなくなった場合には、ステップS15に進む。
ステップS15では、ECU20は惰性走行を終了して当該ルーチンをリターンする。
このようにECU20は、オートルクーズ制御中であって、変速段、勾配、エンジン回転数、車速に応じたそれぞれの条件を満たし、実エンジントルクが車重に応じて可変な所定トルク範囲内にあり、且つ実加速度がエコモードスイッチ29の状態に応じて可変な所定加速度範囲内にある場合に惰性走行を実行することとしている。これにより、車速やトルクの変化も少なく運転者に違和感を与えることなく惰性走行を実行することができる。さらに、車重に応じた適切な時期に惰性走行を行うことができ、且つエコモード選択時にはより積極的に惰性走行が行なうことができる。
以上のように本実施形態に係る車両の走行制御装置によれば、車両1の状態に応じた適切な時期に惰性走行を行うことで、燃費を向上させることができる。
以上で本発明に係る車両の走行制御装置の実施形態についての説明を終えるが、実施形態は上記実施形態に限られるものではない。
上記実施形態では、車両1をトラックとしているが、本発明を適用することのできる車両はこれに限られるものではなく、乗用車にも適用することができる。
また、上記実施形態では、エンジン2はディーゼルエンジンであるが、エンジンはこれに限られず、例えばガソリンエンジンでもよい。また、上記実施形態では、変速機は前進12段後進1段の変速段を有したものであるが、変速機の構成はこれに限られず、例えば前進6段、又は前進16段等の変速機であってもよい。
また、上記実施形態では、変速機4のギヤをニュートラル状態とし、且つクラッチ装置3を接続状態とすることで惰性走行を行っているが、惰性走行はエンジンを駆動系から切り離せればよく、これに限られるものではない。例えばクラッチ装置を切断状態とするのみ、又はクラッチ装置3を切断状態とするとともに変速機のギヤをニュートラル状態として惰性走行を行ってもよい。
また、上記実施形態のステップS2からS12として示される惰性走行の開始条件については、その判別の数や順番はこれに限られるものではない。本発明においては、少なくともステップS2〜S5、S11、S12の条件を備えていればよく、その他の条件は車両に応じて変更してもよい。
また、上記実施形態のステップS11において、ECU20は車重が重いほど所定トルク範囲の上限値を高くすることで、所定トルク範囲を広くしているが、所定トルク範囲の拡大は上限値を高くすることに限られず、下限値を低くしてもよい。
また、上記実施形態のステップ12において、エコモードスイッチ29がオン状態であるときは、オフ状態であるときよりも、所定加速度範囲の上限値を高く、下限値を低くすることで、所定加速度範囲を広くしているが、所定加速度範囲の拡大はこれに限られず、上限値のみを高く又は下限値のみを低くしてもよい。
さらに、上記実施形態では車重に応じて所定トルク範囲を可変させているが、車重に応じて可変する条件はエンジントルクに応じた条件に限られず、例えば上記ステップS12における加速度に応じた条件において、車重に応じて所定加速度範囲を可変させてもよい。また、エコモードスイッチの状態に応じた可変を他の条件に用いてもよい。
1 車両
2 エンジン
3 クラッチ装置
4 変速機
16 アクセルペダル
17 ブレーキペダル
20 ECU(オートクルーズ制御手段、惰性走行制御手段、車重算出手段、エンジントルク算出手段)
28 加速度センサ(加速度検出手段)
29 エコモードスイッチ
30 惰性走行スイッチ
31 補助ブレーキスイッチ

Claims (1)

  1. 駆動源であるエンジンがクラッチを介して自動変速機と接続されている車両の走行制御装置であって、
    前記車両の重量を算出する車重算出手段と、
    運転者により設定された目標車速を維持するように前記車両の駆動力を調整するオートクルーズ制御を行うオートクルーズ制御手段と、
    前記オートクルーズ制御手段によるオートクルーズ制御中に、所定の惰性走行条件が成立したときに、前記クラッチの切断状態及び前記自動変速機のギヤのニュートラル状態の少なくともいずれかの状態とすることで惰性走行を実施する惰性走行制御手段と、
    前記エンジンのエンジントルクを算出するエンジントルク算出手段と、を備え、
    前記所定の惰性走行条件には、エンジントルク算出手段により算出されるエンジントルクが所定トルク範囲内である場合に前記惰性走行を実行可能とする、エンジントルクに応じた条件が含まれ、
    前記惰性走行制御手段は、前記車重算出手段により検出される車重が重いほど前記所定トルク範囲を拡大する車両の走行制御装置。
JP2015230227A 2015-11-26 2015-11-26 車両の走行制御装置 Active JP6650254B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015230227A JP6650254B2 (ja) 2015-11-26 2015-11-26 車両の走行制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015230227A JP6650254B2 (ja) 2015-11-26 2015-11-26 車両の走行制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017094981A JP2017094981A (ja) 2017-06-01
JP6650254B2 true JP6650254B2 (ja) 2020-02-19

Family

ID=58816502

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015230227A Active JP6650254B2 (ja) 2015-11-26 2015-11-26 車両の走行制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6650254B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108189843A (zh) * 2017-12-28 2018-06-22 天津清智科技有限公司 一种汽车重量的估算方法
JP2019190617A (ja) * 2018-04-27 2019-10-31 アイシン精機株式会社 変速制御装置
JP2023066790A (ja) * 2021-10-29 2023-05-16 株式会社J-QuAD DYNAMICS 走行制御装置、走行制御方法、および走行制御プログラム

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3454047B2 (ja) * 1996-10-31 2003-10-06 スズキ株式会社 車両制御装置
JP2009244167A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Mazda Motor Corp 車両の運転支援方法及び運転支援装置
JP5287826B2 (ja) * 2010-10-22 2013-09-11 日産自動車株式会社 車両用走行制御装置
JP2012219986A (ja) * 2011-04-13 2012-11-12 Mitsubishi Fuso Truck & Bus Corp 車両の走行制御装置
JP2013189869A (ja) * 2012-03-12 2013-09-26 Nissan Motor Co Ltd 車両のエンジン自動停止制御装置
JP2014238101A (ja) * 2014-09-26 2014-12-18 トヨタ自動車株式会社 車両制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017094981A (ja) 2017-06-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5949920B2 (ja) 車両の制御装置
US9440653B2 (en) Drive control device for vehicle
JP6565699B2 (ja) 車両制御装置
US9586576B2 (en) Hybrid vehicle control device
WO2013190651A1 (ja) 車両の制御装置
JP6650254B2 (ja) 車両の走行制御装置
JP6551648B2 (ja) 車両の走行制御装置
JP5999323B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP6551647B2 (ja) 車両の走行制御装置
JP6478024B2 (ja) 車両の走行制御装置
JP6468423B2 (ja) 車両の走行制御装置
WO2016136874A1 (ja) 車両の惰性走行を制御する車両制御装置
JP6555463B2 (ja) 車両の走行制御装置
JP6597951B2 (ja) 車両の走行制御装置
JP7263801B2 (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP2014091338A (ja) 車両の走行制御装置
JP6414461B2 (ja) 車両の走行制御装置
JP2017096432A (ja) 車両の車間距離制御装置
JP6213721B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP5880828B2 (ja) 自動変速機のクラッチ制御装置
JP5868585B2 (ja) 車両用走行制御装置
JP2020133754A (ja) 自動変速制御装置
JP6070921B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP6410017B2 (ja) 自動変速制御装置
JP2017096195A (ja) 車両の走行制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180523

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20180523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190515

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190611

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190918

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191007

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200115

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200120

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6650254

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250