JP2017096195A - 車両の走行制御装置 - Google Patents

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哲郎 小関
Tetsuro Koseki
哲郎 小関
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Abstract

【課題】車間距離制御と惰性走行制御との協調を図り、安全性を確保しつつ燃費性能を向上させることができる車両の走行制御装置を提供すること。
【解決手段】ECU(20)は車間距離保持のため、規定値以上の燃料噴射量制限が行われる際(S2、S8)、規定値以上の補助ブレーキ力が付与される際(S3、S9)、シフトダウンが行われる際(S4、S10)、又は規定値以上の主ブレーキ力が付与される際(S5、S11)、には、すでに惰性走行が実施されている場合には当該惰性走行を中止し(S7)、惰性走行が行われていない場合には惰性走行の実施を禁止する(S13)。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両の走行制御装置に係り、詳しくは車間距離を一定に保って先行車に追従する車間距離制御と、エンジンを駆動系から切り離して走行する惰性走行制御との協調制御に関する。
車両の自動変速機として、変速ギヤの切り替え及びクラッチの断接を自動で行う、いわゆるAMT(Automated Manual Transmission)が開発されている。AMTは運転者によるクラッチ操作が不要でありながら、トルクコンバータを用いた自動変速機よりも動力伝達におけるロスが少なく燃費が向上するという利点がある。
このようなAMTでは、運転者がアクセルペダルもブレーキペダルも踏み込んでいないときに、自動的にクラッチを切断状態又は変速機のギヤをニュートラル状態とすることで、エンジンのフリクションを駆動系から切り離した惰性走行を行うことができる。これにより、走行の負荷を低減し、エンジンブレーキによる速度低下及びその後の速度復帰のための再加速を回避できることで燃費の向上を図ることができる。
例えば、特許文献1には、ハイブリッド車両において、定速走行を行う際に、自車両と先行車との車間距離が予め定めた最小車間距離よりも小さくなったときには惰性走行を行い、車速に応じて設定される最大車間距離よりも大きくなったときには駆動力の発生を開始する走行制御技術が開示されている。
特開2007−291919号公報
上記特許文献1の技術では、車間距離が最小車間距離よりも小さくなったとき、即ち先行車と接近した際に惰性走行を行うようにしているが、例えば降坂路で惰性走行を行うとエンジンブレーキ等が効かないため、車両は加速することとなり、先行車とさらに接近するおそれがある。
これに対して、降坂路で先行車と接近した際には惰性走行を禁止することも考えられるが、降坂路において惰性走行を禁止すれば、惰性走行による燃費向上効果が低減されてしまうという問題がある。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、車間距離制御と惰性走行制御との協調を図り、安全性を確保しつつ燃費性能を向上させることができる車両の走行制御装置を提供することにある。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様又は適用例として実現することができる。
(1)本適用例に係る車両の走行制御装置は、駆動源であるエンジンがクラッチを介して自動変速機と接続されている車両の走行制御装置であって、前記クラッチの切断状態及び前記自動変速機のギヤのニュートラル状態の少なくともいずれかの状態とすることで惰性走行を実施する惰性走行制御手段と、自車両の前方を走行する先行車との車間距離を調整する車間距離制御手段とを備え、前記車間距離制御手段は、前記自車両と前記先行車との車間距離が第1所定距離未満である場合に前記エンジンの燃料噴射量を制限する第1減速制御を実施し、前記惰性走行制御手段は、前記車間距離制御手段による前記第1減速制御を実施する際に、前記惰性走行を行わないよう制御する。
(2)本適用例に係る車両の走行制御装置は、上記(1)において、前記エンジンにかかるフリクションを増大させて前記車両の制動を行う補助ブレーキ手段を備え、前記車間距離制御手段は、前記自車両と前記先行車との車間距離が前記第1所定距離よりも短い第2所定距離未満である場合には、前記補助ブレーキ手段を作動させる第2減速制御を実施し、前記惰性走行制御手段は、前記車間距離制御手段による前記第2減速制御を実施する際に、前記惰性走行を行わないよう制御してもよい。
(3)本適用例に係る車両の走行制御装置は、上記(2)において、前記車間距離制御手段は、前記自車両と前記先行車との車間距離が前記第2所定距離よりも短い第3所定距離未満である場合には、前記自動変速機をシフトダウンさせる第3減速制御を実施し、前記惰性走行制御手段は、前記車間距離制御手段による前記第3減速制御を実施する際に、前記惰性走行を行わないよう制御してもよい。
(4)本適用例に係る車両の走行制御装置は、上記(3)において、前記車両の車輪に制動力を付与する主ブレーキ手段を備え、前記車間距離制御手段は、前記自車両と前記先行車との車間距離が前記第3所定距離よりも短い第4所定距離未満である場合には、前記主ブレーキ手段により前記車両を制動させる第4減速制御を実施し、前記惰性走行制御手段は、前記車間距離制御手段による前記第4減速制御を実施する際に、前記惰性走行を行わないよう制御してもよい。
上記手段を用いる本発明によれば、車間距離制御と惰性走行制御との協調を図り、安全性を確保しつつ燃費性能を向上させることができる。
本発明の一実施形態における車両の走行制御装置を備えた車両の駆動系を示す概略構成図である。 本発明の一実施形態における車両の走行制御装置のECUが実行する惰性走行禁止制御ルーチンを示すフローチャートである。
以下、本発明を具体化した車両の走行制御装置の一実施形態を説明する。
図1は本実施形態の車両の走行制御装置を備えた車両の駆動系を示す概略構成図であり、以下同図に基づき本実施形態の構成について説明する。
本実施形態における車両1はトラックであり、走行用動力源としてディーゼルエンジン(以下、エンジンという)2が搭載されている。エンジン2の出力軸2aにはクラッチ装置3を介して自動変速機(以下、単に変速機という)4の入力軸4aが接続され、クラッチ装置3の接続時にエンジン2の回転が変速機4に伝達されるようになっている。当該変速機4は、例えば前進12段及び後進1段を備えた手動式変速機をベースとしたものであり、以下に述べるように、その変速操作及び変速に伴うクラッチ装置3の断接操作を自動化した、いわゆるAMT(Automated Manual Transmission)である。
クラッチ装置3は、フライホイール5にクラッチ板6をプレッシャスプリング7により圧接させて接続される一方、フライホイール5からクラッチ板6を離間させることにより切断される摩擦式クラッチとして構成されている。クラッチ板6にはアウタレバー8を介してエアシリンダ9が連結され、エアシリンダ9には電磁弁10が介装されたエア通路11を介して圧縮エアを充填したエアタンク12が接続されている。
電磁弁10の開弁時にはエアタンク12からエア通路11を介してエアシリンダ9に圧縮エアが供給され、エアシリンダ9が作動してアウタレバー8を介してクラッチ板6をフライホイール5から離間させ、これによりクラッチ装置3が接続状態から切断状態に切り替えられる。一方、電磁弁10が閉弁すると、圧縮エアの供給中止によりエアシリンダ9が作動しなくなることから、クラッチ板6はプレッシャスプリング7によりフライホイール5に圧接され、これによりクラッチ装置3は切断状態から接続状態に切り替えられる。このように電磁弁10の開閉に応じてエアシリンダ9が作動して、クラッチ装置3を自動的に断接操作可能になっている。
変速機4には変速段を切り替えるためのギヤシフトユニット13が設けられ、図示はしないがギヤシフトユニット13は、変速機4内の各変速段に対応するシフトフォークを作動させる複数のエアシリンダ、及び各エアシリンダを作動させる複数の電磁弁を内蔵している。ギヤシフトユニット13はエア通路14を介して上記したエアタンク12と接続されており、各電磁弁の開閉に応じてエアタンク12からの圧縮エアが対応するエアシリンダに供給され、そのエアシリンダが作動して対応するシフトフォークを切替操作すると、切替操作に応じて変速機4の変速段のギヤ入れが行われる。このようにギヤシフトユニット13の電磁弁の開閉に応じてエアシリンダが作動して、変速機4を自動的に変速操作可能になっている。なお、本実施形態では主にエアによりクラッチ装置3及び変速機4を作動させているが、作動方式はこれに限られず、例えば油圧を用いてもよい。
車両1内には、図示しない入出力装置、制御プログラムや制御マップ等の記憶に供される記憶装置(ROM、RAMなど)、中央処理装置(CPU)、タイマカウンタなどを備えたECU(制御ユニット)20が設置されており、エンジン2、クラッチ装置3、変速機4の総合的な制御を行う。
ECU20の入力側には、例えば、運転席に設けられたシフトレバー15の切替位置を検出するレバー位置センサ21、アクセルペダル16の操作量(アクセル開度)を検出するアクセルセンサ22、ブレーキペダル17の操作を検出するブレーキスイッチ23、変速機4の現変速段を検出する変速段センサ24、車両1が走行している路面の勾配を検出する勾配センサ25、エンジン2の回転速度からエンジン回転数を検出するエンジン回転数センサ26、変速機4の出力軸4bに設けられて出力軸回転速度から車速を検出する車速センサ27、車両1の加速度を検出する加速度センサ28、先行車との車間距離を計測する車間距離センサ29などのセンサ類が接続されている。なお、車間距離センサ29は例えばレーザレーダやミリ波レーダである。
また、ECU20の出力側には、上記したクラッチ装置3の電磁弁10、ギヤシフトユニット13の各電磁弁などが接続されると共に、図示はしないが、エンジン2の燃料噴射弁などが接続されている。なお、このように単一のECU20で総合的に制御することなく、例えばECU20とは別にエンジン制御専用のECUを備えるようにしてもよい。
そして、例えばECU20は、エンジン回転数センサ26により検出されたエンジン回転数及びアクセルセンサ22により検出されたアクセル開度に基づき、図示しないマップからエンジン2の各気筒への燃料噴射量を算出すると共に、エンジン回転数及び燃料噴射量に基づき図示しないマップから燃料噴射時期を算出する。そして、これらの算出値に基づき各気筒の燃料噴射弁を駆動制御しながらエンジン2を運転する。
また、ECU20は、レバー位置センサ21によりシフトレバー15のD(ドライブ)レンジへの切替が検出されているときには自動変速モードを実行し、アクセル開度及び車速等に基づき、予め設定されたシフトマップから目標変速段を算出する。そして、クラッチ装置3の電磁弁10を開閉してエアシリンダ9によりクラッチ装置3を断接操作させながら、ギヤシフトユニット13の所定の電磁弁を開閉してエアシリンダにより対応するシフトフォークを切替操作して目標変速段にギヤ入れし、これにより常に適切な変速段をもって車両を走行させる。
なお、シフトレバー15が選択可能なシフト位置としては、駐車時に選択するP(パーキング)レンジ、変速機4のギヤをニュートラルとするN(ニュートラル)レンジ、前進走行時に選択するD(ドライブ)レンジ、後進時に選択するR(リバース)レンジ、手動で変速段をシフトアップ又はシフトダウン可能なM(マニュアル)レンジ等がある。
また、車両1は、運転者の操作により惰性走行制御のオン、オフを行う惰性走行スイッチ30、及び運転者の操作により補助ブレーキ18(補助ブレーキ手段)の制御のオン、オフを行う補助ブレーキスイッチ31も備えている。補助ブレーキ18は、ブレーキペダル17の操作に応じ車輪に対し制動力を付与する主ブレーキ19以外で制動力を生じさせるものであり、具体的には、排気ブレーキ、エンジン2の圧縮開放ブレーキ、リターダ等、エンジンにかかるフリクションを増大させるものである。補助ブレーキスイッチ31は補助ブレーキ18による制動力の度合いを、段階的に選択可能なスイッチである。また、本実施形態のECU20はブレーキペダル17の操作に関わらず、主ブレーキ19の制御も可能である。
さらに、ECU20は、運転者により設定された目標車速を維持するようにエンジン2を制御するオートクルーズ制御を実施可能である。運転者により図示しないオートクルーズ制御の実行スイッチが操作されて目標車速が設定されると、ECU20は車速を目標車速から一定の範囲の車速を保つようエンジン2のトルクや制動力を制御して加速及び減速を行う。
そして、ECU20は、車両走行中に所定の開始条件が成立した際に、変速機4のギヤをニュートラル状態とし、且つクラッチ装置3を接続状態とすることで惰性走行を実施する惰性走行制御部20aを有している(惰性走行制御手段)。惰性走行を実施する所定の開始条件としては、例えばキーオン状態且つエンジン2が稼動しており、惰性走行スイッチ30がオンであり、Dレンジでアクセルオフ且つブレーキオフであることを条件とする。また、運転者の操作に基づく走行中、及びオートクルーズ制御に基づく走行中にいずれの場合でも開始条件が成立すれば惰性走行を実施する。
一方で、ECU20は、オートクルーズ制御に基づく走行中に自車両の前方に先行車がある場合、当該先行車との車間距離を一定の範囲に保つようにエンジン2のトルクや制動力を制御する車間距離制御部20bを有している。
車間距離制御部20bは、距離の長い順に第1所定距離、第2所定距離、第3所定距離、第4所定距離の4つの閾値を予め記憶しており、各閾値に基づく車両1の減速制御を行う。なお、これらの閾値は、車速等に応じて可変であってもよい。
具体的には、車間距離制御部20bは、自車両と先行車との車間距離が第1所定距離未満となったときに、エンジン2の燃料噴射量を制限して、エンジンの出力を低下させることで車両1を減速させる(第1減速制御)。このとき、車間距離制御部20bは、エンジン回転数、燃料噴射量、又はエンジントルク等を、指標として燃料噴射量を制限する。
例えばエンジン回転数を指標とする場合、車間距離制御部20bは、エンジン回転数センサ26により検出される現エンジン回転数(NE)に対して、目標エンジン回転数(T_NE)まで低下するよう燃料噴射量を減少させる。
または、燃料噴射量を指標とする場合、車間距離制御部20bは、車間距離が第1所定距離未満となったときの現燃料噴射量(Qfin)に対して、制限した目標燃料噴射量(T_Qfin)まで低下するよう燃料噴射量を減少させる。
さらに、エンジントルクを指標とする場合、車間距離制御部20bは、車間距離が第1所定距離未満となったときの現エンジントルク(Teg)に対して、制限した目標燃料噴射量(T_Teg)まで低下するよう燃料噴射量を減少させる。
また、車間距離制御部20bは、自車両と先行車との車間距離が第2所定距離未満となったときには、自動的に補助ブレーキ18を作動させて、車両1を減速させる(第2減速制御)。
さらに、車間距離制御部20bは、自車両と先行車との車間距離が第3所定距離未満となったときには、ギヤシフトユニット13を介して変速機4のシフトダウンを行いエンジンブレーキによる制動力を増加させることで、車両1を減速させる(第3減速制御)。
そして、車間距離制御部20bは、自車両と先行車との車間距離が第4所定距離未満となったときには、自動的に主ブレーキ19による制動力を増加させることで、車両1を減速させる(第4減速制御)。
一方で、ECU20は、車間距離制御部20bによる車間距離保持のための減速制御に応じて惰性走行制御部20aによる惰性走行を行わないよう制御する。
詳しくは、図2を参照すると、ECU20がオートクルーズ中に実施する車間距離制御と惰性走行制御の協調制御ルーチンを表すフローチャートが示されており、以下同フローチャートに沿って当該制御について詳しく説明する。
まず、ECU20は、ステップS1として、惰性走行制御部20aにより車両1の惰性走行が実施されている否かを判別する。当該判別結果が真(Yes)である場合、即ち、上述の惰性走行の開始条件が成立しており、車両1が惰性走行している場合にはステップS2に進む。
ステップS2では、ECU20は、車間距離制御部20bにより車間距離保持のために規定値以上の燃料噴射量制限が実施される状況にあるか否かを判別する。詳しくは、この規定値以上の燃料噴射量制限とは、車間距離制御部20bにおける燃料噴射量を制限する際の指標に応じて設定される。
例えば、車間距離制御部20bがエンジン回転数を指標としていた場合、上述した現エンジン回転数(NE)と目標エンジン回転数(T_NE)との差が所定の閾値(A_NE)以上であるときに(NE−T_NE≧A_NE)、規定値以上の燃料噴射量制限が実施されると判定する。同じように、車間距離制御部20bが燃料噴射量を指標としていた場合、上述した現燃料噴射量(Qfin)と目標燃料噴射量(T_Qfin)との差が所定の閾値(A_Qfin)以上であるときに(Qfin−T_Qfin≧A_Qfin)、規定値以上の燃料噴射量制限が実施されると判定する。また、車間距離制御部20bがエンジントルクを指標としていた場合、上述した現エンジントルク(Teg)と目標エンジントルク(T_Teg)との差が所定の閾値(A_Teg)以上であるときに(Teg−T_Teg≧A_Teg)、規定値以上の燃料噴射量制限が実施されると判定する。
規定値以上の燃料噴射量制限が実施されない場合、即ち車間距離が第1所定距離以上で車間距離保持のための燃料噴射量制限が必要ない場合や、燃料噴射量制限を行なう場合でも当該制限が規定値よりも少ない場合には、ステップS3の判別結果は偽(No)となり、次のステップS3に進む。
ステップS3において、ECU20は、車間距離制御部20bにより車間距離保持のために補助ブレーキ18によって、予め定めた規定値以上の補助ブレーキ力が付与される状況にあるか否かを判別する。規定値以上の補助ブレーキ力が付与されない場合、即ち車間距離が第2所定距離以上であり車間距離保持のための補助ブレーキ作動が必要ない場合や、補助ブレーキ18を作動させる場合でも補助ブレーキスイッチ31により設定されている段階が所定段未満である場合は、ステップS3の判別結果は偽(No)となり、次のステップS4に進む。
ステップS4において、ECU20は、車間距離制御部20bにより車間距離保持のためのシフトダウンが実施されるか否かを判別する。車間距離保持のためのシフトダウンが実施されない場合、即ち車間距離が第3所定距離以上である場合には、当該判別結果は偽(No)となり、次のステップS5に進む。
ステップS5では、ECU20は、車間距離制御部20bにより車間距離保持のために主ブレーキ19によって予め定めた規定値以上の主ブレーキ力を付与するか否かを判別する。規定値以上の主ブレーキ力が付与されない場合、即ち車間距離が第4所定距離以上であり車間距離保持のための主ブレーキ作動が必要ない場合や、主ブレーキ19を作動させる場合でも必要とされる主ブレーキ力が比較的小さい場合には、ステップS5の判別結果は偽(No)となり、次のステップS6に進む。
ステップS6では、ECU20は、車両1の惰性走行を継続させ、当該ルーチンをリターンする。
一方、上記ステップS2〜S5のいずれかの判別結果が真(Yes)である場合にはステップS7に進む。
ステップS7では、ECU20は、惰性走行制御部20aによる惰性走行を中止して、当該ルーチンをリターンする。したがって、クラッチ装置3は接続され、変速機4のギヤ入れもされることで、エンジンブレーキがかかり、補助ブレーキ18を作動されていれば補助ブレーキ力も作用することとなり、車両1は減速する。
また、上記ステップS1において、判別結果が偽(No)であった場合、即ち車両1の惰性走行が実施されていない場合にはステップS8に進む。
ステップS8では、上記ステップS2と同様に、ECU20は、車間距離制御部20bにより車間距離保持のために規定値以上の燃料噴射量制限が実施されるか否かを判別する。当該判別結果が偽(No)である場合は次のステップS9に進む。
ステップS9では、上記ステップS3と同様に、ECU20は、車間距離制御部20bにより車間距離保持のために補助ブレーキ18によって予め定めた規定値以上の補助ブレーキ力を付与するか否かを判別する。当該判別結果が偽(No)である場合は次のステップS10に進む。
ステップS10では、上記ステップS4と同様に、ECU20は、車間距離制御部20bにより車間距離保持のためのシフトダウンが実施されるか否かを判別する。当該判別結果が偽(No)である場合は、次のステップS11に進む。
ステップS11では、上記ステップS5と同様に、ECU20は、車間距離制御部20bにより車間距離保持のために主ブレーキ19によって予め定めた規定値以上の主ブレーキ力を付与するか否かを判別する。当該判別結果が偽(No)である場合は、次のステップS12に進む。
ステップS12では、ECU20は、惰性走行制御部20aによる惰性走行を許可して、当該ルーチンをリターンする。したがって、惰性走行制御部20aによる惰性走行は禁止されず、惰性走行の開始条件が成立したときには惰性走行が実施される。
一方、上記ステップS8〜S11のいずれかの判別結果が真(Yes)である場合にはステップS13に進む。
ステップS13では、ECU20は、惰性走行制御部20aによる惰性走行を禁止して、当該ルーチンをリターンする。したがって、惰性走行の開始条件が成立したとしても、惰性走行は行われない。
なお、惰性走行を実施している場合のステップS2〜S5の判別と、惰性走行を実施していない場合のステップS8〜S11の判別は、それぞれ同じように判別しているが、ステップS2、S8の燃料噴射量制限の既定値、ステップS3、9の補助ブレーキ力の規定値、ステップS3、S11の主ブレーキ力の規定値はそれぞれ異なっているのが好ましい。例えば、惰性走行を実施している場合の各規定値は、惰性走行を実施していない場合の各規定値よりも低い値とするのが好ましい。これにより惰性走行が禁止され直後に、再び惰性走行が行われるようなハンチング現象を防止することができる。
以上のように、本実施形態におけるECU20は、車間距離制御部20bによる車間距離制御に応じて惰性走行制御部20aによる惰性走行の中止や禁止を行なうことで、車間距離制御を阻害せず、車間距離保持のための減速を行うことができる。
一方で、車間距離に応じて段階的に行われる各減速制御において、減速度合いに応じて惰性走行の中止や禁止を行うことから、惰性走行による燃費向上機会を最大限確保することができる。特に、ステップS2、8のように燃料噴射量制限による減速制御(第1減速制御)において、燃料噴射量を制限する指標に応じて、惰性走行を実施するか否かを判別することで、不要な惰性走行の中止又は禁止を防ぐことができる。また、ステップS3、9の補助ブレーキ18による減速制御(第2減速制御)、及びステップS5、11の主ブレーキ19による減速制御(第4減速制御)についても、補助ブレーキ力及び主ブレーキ力に応じて、惰性走行を実施するか否かを判別することで、より精密に不要な惰性走行の中止又は禁止を防ぐことができる。
これらのことから、本実施形態に係る車両の走行制御装置によれば、車間距離制御と惰性走行制御との協調を図り、安全性を確保しつつ燃費性能を向上させることができる。
以上で本発明に係る車両の走行制御装置の実施形態についての説明を終えるが、実施形態は上記実施形態に限られるものではない。
上記実施形態では、車両1をトラックとしているが、本発明を適用することのできる車両はこれに限られるものではなく、乗用車にも適用することができる。
また、上記実施形態では、エンジン2はディーゼルエンジンであるが、エンジンはこれに限られず、例えばガソリンエンジンでもよい。また、上記実施形態では、変速機は前進12段後進1段の変速段を有したものであるが、変速機の構成はこれに限られず、例えば前進6段、又は前進16段等の変速機であってもよい。
また、上記実施形態では、変速機4のギヤをニュートラル状態とし、且つクラッチ装置3を接続状態とすることで惰性走行を行っているが、惰性走行はエンジンを駆動系から切り離せればよく、これに限られるものではない。例えばクラッチ装置を切断状態とするのみ、又はクラッチ装置3を切断状態とするとともに変速機のギヤをニュートラル状態として惰性走行を行ってもよい。
1 車両
2 エンジン
3 クラッチ装置(クラッチ)
4 変速機(自動変速機)
18 補助ブレーキ(補助ブレーキ手段)
19 主ブレーキ(主ブレーキ手段)
20 ECU
20a 惰性走行制御部(惰性走行制御手段)
20b 車間距離制御部(車間距離制御手段)
29 車間距離センサ

Claims (4)

  1. 駆動源であるエンジンがクラッチを介して自動変速機と接続されている車両の走行制御装置であって、
    前記クラッチの切断状態及び前記自動変速機のギヤのニュートラル状態の少なくともいずれかの状態とすることで惰性走行を実施する惰性走行制御手段と、
    自車両の前方を走行する先行車との車間距離を調整する車間距離制御手段とを備え、
    前記車間距離制御手段は、前記自車両と前記先行車との車間距離が第1所定距離未満である場合に前記エンジンの燃料噴射量を制限する第1減速制御を実施し、
    前記惰性走行制御手段は、前記車間距離制御手段による前記第1減速制御を実施する際に、前記惰性走行を行わないよう制御する車両の走行制御装置。
  2. 前記エンジンにかかるフリクションを増大させて前記車両の制動を行う補助ブレーキ手段を備え、
    前記車間距離制御手段は、前記自車両と前記先行車との車間距離が前記第1所定距離よりも短い第2所定距離未満である場合には、前記補助ブレーキ手段を作動させる第2減速制御を実施し、
    前記惰性走行制御手段は、前記車間距離制御手段による前記第2減速制御を実施する際に、前記惰性走行を行わないよう制御する請求項1記載の車両の走行制御装置。
  3. 前記車間距離制御手段は、前記自車両と前記先行車との車間距離が前記第2所定距離よりも短い第3所定距離未満である場合には、前記自動変速機をシフトダウンさせる第3減速制御を実施し、
    前記惰性走行制御手段は、前記車間距離制御手段による前記第3減速制御を実施する際に、前記惰性走行を行わないよう制御する請求項2記載の車両の走行制御装置。
  4. 前記車両の車輪に制動力を付与する主ブレーキ手段を備え、
    前記車間距離制御手段は、前記自車両と前記先行車との車間距離が前記第3所定距離よりも短い第4所定距離未満である場合には、前記主ブレーキ手段により前記車両を制動させる第4減速制御を実施し、
    前記惰性走行制御手段は、前記車間距離制御手段による前記第4減速制御を実施する際に、前記惰性走行を行わないよう制御する請求項3記載の車両の走行制御装置。
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