JP6649516B2 - 帯域割当装置及び帯域割当方法 - Google Patents

帯域割当装置及び帯域割当方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6649516B2
JP6649516B2 JP2018567443A JP2018567443A JP6649516B2 JP 6649516 B2 JP6649516 B2 JP 6649516B2 JP 2018567443 A JP2018567443 A JP 2018567443A JP 2018567443 A JP2018567443 A JP 2018567443A JP 6649516 B2 JP6649516 B2 JP 6649516B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
uplink data
period
amount
start position
length
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018567443A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2018147285A1 (ja
Inventor
寛之 鵜澤
寛之 鵜澤
達也 島田
達也 島田
大介 久野
大介 久野
紘子 野村
紘子 野村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Publication of JPWO2018147285A1 publication Critical patent/JPWO2018147285A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6649516B2 publication Critical patent/JP6649516B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04JMULTIPLEX COMMUNICATION
    • H04J3/00Time-division multiplex systems
    • H04J3/16Time-division multiplex systems in which the time allocation to individual channels within a transmission cycle is variable, e.g. to accommodate varying complexity of signals, to vary number of channels transmitted
    • H04J3/1682Allocation of channels according to the instantaneous demands of the users, e.g. concentrated multiplexers, statistical multiplexers
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04JMULTIPLEX COMMUNICATION
    • H04J3/00Time-division multiplex systems
    • H04J3/16Time-division multiplex systems in which the time allocation to individual channels within a transmission cycle is variable, e.g. to accommodate varying complexity of signals, to vary number of channels transmitted
    • H04J3/1605Fixed allocated frame structures
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L12/00Data switching networks
    • H04L12/28Data switching networks characterised by path configuration, e.g. LAN [Local Area Networks] or WAN [Wide Area Networks]
    • H04L12/44Star or tree networks
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L12/00Data switching networks
    • H04L12/28Data switching networks characterised by path configuration, e.g. LAN [Local Area Networks] or WAN [Wide Area Networks]
    • H04L12/46Interconnection of networks
    • H04L12/4604LAN interconnection over a backbone network, e.g. Internet, Frame Relay
    • H04L12/462LAN interconnection over a bridge based backbone
    • H04L12/4625Single bridge functionality, e.g. connection of two networks over a single bridge
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L47/00Traffic control in data switching networks
    • H04L47/10Flow control; Congestion control
    • H04L47/28Flow control; Congestion control in relation to timing considerations
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W72/00Local resource management
    • H04W72/04Wireless resource allocation
    • H04W72/044Wireless resource allocation based on the type of the allocated resource
    • H04W72/0446Resources in time domain, e.g. slots or frames
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W72/00Local resource management
    • H04W72/04Wireless resource allocation
    • H04W72/044Wireless resource allocation based on the type of the allocated resource
    • H04W72/0453Resources in frequency domain, e.g. a carrier in FDMA
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W72/00Local resource management
    • H04W72/12Wireless traffic scheduling
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L47/00Traffic control in data switching networks
    • H04L47/70Admission control; Resource allocation
    • H04L47/82Miscellaneous aspects
    • H04L47/822Collecting or measuring resource availability data

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Small-Scale Networks (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Description

本発明は、帯域割当装置及び帯域割当方法に関する。
本願は、2017年2月10日に、日本に出願された特願2017−023365号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
NG−PON2(Next Generation-Passive Optical Network 2)に代表されるTDM−PON(Time Division Multiplexing-Passive Optical Network)方式の受動光通信網では、終端装置(ONU:Optical Network Unit)が下位装置からの上りデータを受信すると共に、当該上りデータを送信するために必要な帯域情報(送信要求量)を示す信号(以後「送信要求量通知」と呼称)を端局装置(OLT:Optical Line Terminal)に送信する。OLTは、全ONUから送信要求量通知により送信要求量を受信した後、当該送信要求量に基づいて各ONUへの帯域割当量(以後「割当量」と呼称)を決定し、その割当結果を通知する信号(以後「送信割当量通知信号」と呼称)を各ONUに送信する。各ONUは、送信割当量通知信号で指定された送信帯域内で送信できる上りデータを、指定された割当量に基づいて送信する。
この割当制御では、下位装置から受信した上りデータに対する送信要求量をONUがOLTに通知した後で、ONUに対する上りデータ送信のための割当量がOLTにより決定され、各ONUへ通知される。このような制御のため、上りデータの送信までに時間を要し、遅延となる(以後「制御遅延」と呼称)。この制御遅延は、移動体無線通信システムをTDM−PON方式のシステムに収容する場合に要求される低遅延化のボトルネックとなる。これまでに、当該制御遅延を低減するために以下の二つの方法が開示されている。
一つは、上位装置との連携により、制御遅延を低減する方法である(例えば、非特許文献1参照)。移動体無線通信システムでは、下位装置と無線接続するユーザ端末からの上り送信を上位装置が集中制御するために、上位装置が無線周期(TTI:Transmission Time Interval)毎にスケジューリングを行う。このスケジューリング結果は、各ユーザ端末へと送信され、各ユーザ端末は当該スケジューリング結果に基づいて上り送信を行う。以下では、ユーザ端末から送信される上りユーザデータを、「モバイルデータ」とも呼称する。非特許文献1の方法では、OLTは、このスケジューリング結果のうち、下位装置が各ユーザ端末から受信する上りユーザデータ量(以後「モバイルデータ量」と呼称)及び受信時刻(以後「モバイルデータ受信時刻」と呼称)を少なくとも特定できる情報を含む無線リソース情報を上位装置から予め受信する。OLTは、当該情報に基づいて各ONUへの割当量を決定・通知する。これにより、OLTは、各ONUからの送信要求量の通知を待たずに割当量を決定できるため、制御遅延を削減できる。
もう一つは、上記の割当量を統計的に決定する方法である(例えば、非特許文献2参照)。この方法では、各ONUから送信される上りデータ量(トラヒック量)をOLTがモニタし、モニタ結果の統計値に基づいて、各ONUへの割当量を決定する。このため、非特許文献1と同様に、OLTは、各ONUから送信要求量の通知を待たずに割当量を決定することが可能となり、制御遅延を削減できる。
図18A及び図18Bは、従来技術によるONUの送信許可期間とモバイルデータの到着期間との関係を示す図である。送信許可期間とは、ONUに上りデータの送信を許可する期間である。図18Aに示す理想状態では、ONUにモバイルデータが到着する期間(以後「モバイルデータ到着期間」と呼称)は、TTI内において当該ONUに割り当てられた送信許可期間内に包含されている。しかしながら、非特許文献1における無線リソース情報、非特許文献2における統計値のいずれにも、下位装置における処理レイテンシ及びモバイルデータ間ギャップは含まれていない。そのため、送信許可期間内に、モバイルデータ到着期間全てを包含できないことがあった。これは、図18Bに示す非理想状態のように、TTI内でONUから送信できないモバイルデータが発生することを意味する。
上記事情に鑑み、本発明は、1つのデータ転送周期内で終端装置から端局装置へ送信できない上りデータの発生を低減することができる帯域割当装置及び帯域割当方法を提供することを目的としている。
本発明の第1の態様によれば、帯域割当装置は、端局装置と終端装置とを有し、前記終端装置に接続される下位装置が通信端末から受信した上りデータを前記端局装置に接続される上位装置へ中継する通信システムの前記終端装置に帯域を割当てる。帯域割当装置は、前記上りデータが前記下位装置から前記終端装置に到着する期間である到着期間の開始位置を推定する送信許可期間開始位置決定部と、前記下位装置から前記終端装置へ転送され得る上りデータのデータ量に基づいて、前記到着期間の長さを推定する送信許可期間長決定部と、推定された前記開始位置と前記到着期間の長さとに基づいて前記終端装置に帯域を割当てる帯域割当部と、前記端局装置における上りデータのトラヒックを収集するトラヒックモニタ部と、を備え、前記送信許可期間開始位置決定部は、前記下位装置から前記上位装置への上りデータの転送周期と同一の長さの自走周期で、前記端局装置が前記終端装置から受信した上りユーザデータ総量が閾値を上回り始める時刻を検出し、前記時刻を検出したときの前記自走周期の先頭時刻と検出した前記時刻との時間差を、前記端局装置における前記自走周期の先頭時刻に加算した値を、前記開始位置の推定値とする。
本発明の第2の態様によれば、帯域割当装置は、端局装置と終端装置とを有し、前記終端装置に接続される下位装置が通信端末から受信した上りデータを前記端局装置に接続される上位装置へ中継する通信システムの前記終端装置に帯域を割当てる。帯域割当装置は、前記上りデータが前記下位装置から前記終端装置に到着する期間である到着期間の開始位置を推定する送信許可期間開始位置決定部と、前記下位装置から前記終端装置へ転送され得る上りデータ量に基づいて前記到着期間の長さを推定する送信許可期間長決定部と、推定された前記開始位置と前記到着期間の長さとに基づいて前記終端装置に帯域を割当てる帯域割当部と、前記下位装置から前記上位装置への上りデータの転送周期を分割した割当サイクル毎に、前記上位装置へ転送すべき上りデータが前記終端装置にあるか否かを判定し、上りデータがあると判定された回数が最多の割当サイクルの先頭時刻と、前記下位装置が前記通信端末から上りデータを受信する時刻とに基づいて、前記下位装置における処理レイテンシを推定する制御パラメータ推定部と、を備え、前記送信許可期間開始位置決定部は、前記制御パラメータ推定部により推定された前記処理レイテンシと、前記下位装置が前記通信端末から上りデータを受信する時刻とに基づいて、前記開始位置の推定値を算出する。
本発明の第3の態様によれば、帯域割当装置は、端局装置と終端装置とを有し、前記終端装置に接続される下位装置が通信端末から受信した上りデータを前記端局装置に接続される上位装置へ中継する通信システムの前記終端装置に帯域を割当てる。帯域割当装置は、前記上りデータが前記下位装置から前記終端装置に到着する期間である到着期間の開始位置を推定する送信許可期間開始位置決定部と、前記下位装置から前記終端装置へ転送され得る上りデータ量に基づいて前記到着期間の長さを推定する送信許可期間長決定部と、推定された前記開始位置と前記到着期間の長さとに基づいて前記終端装置に帯域を割当てる帯域割当部と、前記下位装置から前記上位装置への上りデータの転送周期を分割した割当サイクル毎に、前記上位装置へ転送すべき上りデータ量を前記終端装置から取得し、前記割当サイクル間における前記上りデータ量の差分に基づいて、前記割当サイクルにおいて前記終端装置に到着し得る最小の上りデータ量である最小到着量を推定する制御パラメータ推定部と、備え、前記送信許可期間長決定部は、前記下位装置から前記終端装置へ転送される上りデータ量を前記最小到着量により除算した値に、前記割当サイクルの長さを乗じた値を、前記到着期間の長さの推定値とする。
本発明の第4の態様によれば、帯域割当装置は、端局装置と終端装置とを有し、前記終端装置に接続される下位装置が通信端末から受信した上りデータを前記端局装置に接続される上位装置へ中継する通信システムの前記終端装置に帯域を割当てる。帯域割当装置は、前記上りデータが前記下位装置から前記終端装置に到着する期間である到着期間の開始位置を推定する送信許可期間開始位置決定部と、前記下位装置から前記終端装置へ転送され得る上りデータ量に基づいて前記到着期間の長さを推定する送信許可期間長決定部と、推定された前記開始位置と前記到着期間の長さとに基づいて前記終端装置に帯域を割当てる帯域割当部と、を備え、前記帯域割当部は、少なくとも1台以上の前記終端装置が前記到着期間を有する期間においては、当該期間において利用可能な帯域のうち固定割当量の帯域を全ての前記終端装置に割り当て、割り当てた残りの利用可能な前記帯域を当該期間に前記到着期間を有する前記終端装置で等分配し、全ての前記終端装置が前記到着期間を有していない期間においては、当該期間において利用可能な帯域を全ての前記終端装置で等分配する。
本発明の第の態様によれば、上述の第の態様の帯域割当装置は、前記下位装置との無線通信のために前記通信端末に割当てられた無線リソースを示す無線リソース情報を前記上位装置から取得し、前記無線リソース情報に基づいて前記下位装置に上りデータが到着する時刻を算出する連携処理部をさらに備え、前記送信許可期間開始位置決定部は、前記下位装置に上りデータが到着する時刻に、前記下位装置の内部処理に要する時間を少なくとも加算して得られる値を、前記開始位置の推定値とする。
本発明の第の態様によれば、上述の第の態様の帯域割当装置において、前記送信許可期間長決定部は、前記下位装置から前記終端装置へ転送され得る上りデータ量を、予め定めた期間に前記終端装置に到着し得る最小の上りデータ量である最小到着量により除算した値に、予め定めた前記期間の長さを乗じた値を、前記到着期間の長さの推定値とする。
本発明の第の態様によれば、上述の第の態様の帯域割当装置において、前記送信許可期間長決定部は、予め定めた前記期間の長さを、前記到着期間の最大長により除算した値に、前記最大長の前記到着期間において伝送可能なデータ量を乗算して得られる値を、前記最小到着量とする。
本発明の第の態様によれば、上述の第の態様の帯域割当装置において、前記送信許可期間長決定部は、前記下位装置から前記終端装置へと転送され得る上りデータ量を前記最小到着量により除算した値に、予め定めた前記期間の長さを乗じて得られる値が、前記下位装置から前記上位装置への上りデータの転送周期の長さを上回る場合には、当該転送周期の長さを、前記到着期間の推定値とする。
本発明の第の態様によれば、上述の第の態様の帯域割当装置において、前記制御パラメータ推定部は、前記転送周期における割当サイクルを前半の割当サイクルと後半の割当サイクルとに再帰的に分割し、前記制御パラメータ推定部は、前記前半の割当サイクルと前記後半の割当サイクルとにおいて転送される上りデータ量に所定以上の差が検出されるまでに行われた前記転送周期に対する分割の回数に基づいて、前記上りデータのバースト数を推定し、前記送信許可期間開始位置決定部は、前記制御パラメータ推定部により推定された前記処理レイテンシ及び前記バースト数と、前記下位装置が前記通信端末から上りデータを受信する時刻とに基づいて、前記開始位置の推定値を算出する。
本発明の一態様は、端局装置と終端装置とを有し、前記終端装置に接続される下位装置が通信端末から受信した上りデータを前記端局装置に接続される上位装置へ中継する通信システムの前記終端装置に帯域を割当てる帯域割当装置が実行する帯域割当方法であって、送信許可期間開始位置決定部が、前記上りデータが前記下位装置から前記終端装置に到着する期間である到着期間の開始位置を推定する送信許可期間開始位置決定ステップと、送信許可期間長決定部が、前記下位装置から前記終端装置へ転送され得る上りデータのデータ量に基づいて、前記到着期間の長さを推定する送信許可期間長決定ステップと、帯域割当部が、推定された前記開始位置と前記到着期間の長さとに基づいて前記終端装置に帯域を割当てる帯域割当ステップと、トラヒックモニタ部が、前記端局装置における上りデータのトラヒックを収集するトラヒックモニタステップと、を有し、前記送信許可期間開始位置決定ステップにおいては、前記下位装置から前記上位装置への上りデータの転送周期と同一の長さの自走周期で、前記端局装置が前記終端装置から受信した上りユーザデータ総量が閾値を上回り始める時刻を検出し、前記時刻を検出したときの前記自走周期の先頭時刻と検出した前記時刻との時間差を、前記端局装置における前記自走周期の先頭時刻に加算した値を、前記開始位置の推定値とする。
本発明の一態様は、端局装置と終端装置とを有し、前記終端装置に接続される下位装置が通信端末から受信した上りデータを前記端局装置に接続される上位装置へ中継する通信システムの前記終端装置に帯域を割当てる帯域割当装置が実行する帯域割当方法であって、送信許可期間開始位置決定部が、前記上りデータが前記下位装置から前記終端装置に到着する期間である到着期間の開始位置を推定する送信許可期間開始位置決定ステップと、送信許可期間長決定部が、前記下位装置から前記終端装置へ転送され得る上りデータ量に基づいて前記到着期間の長さを推定する送信許可期間長決定ステップと、帯域割当部が、推定された前記開始位置と前記到着期間の長さとに基づいて前記終端装置に帯域を割当てる帯域割当ステップと、制御パラメータ推定部が、前記下位装置から前記上位装置への上りデータの転送周期を分割した割当サイクル毎に、前記上位装置へ転送すべき上りデータが前記終端装置にあるか否かを判定し、上りデータがあると判定された回数が最多の割当サイクルの先頭時刻と、前記下位装置が前記通信端末から上りデータを受信する時刻とに基づいて、前記下位装置における処理レイテンシを推定する制御パラメータ推定ステップと、を有し、前記送信許可期間開始位置決定ステップにおいては、前記制御パラメータ推定ステップにより推定された前記処理レイテンシと、前記下位装置が前記通信端末から上りデータを受信する時刻とに基づいて、前記開始位置の推定値を算出する。
本発明の一態様は、端局装置と終端装置とを有し、前記終端装置に接続される下位装置が通信端末から受信した上りデータを前記端局装置に接続される上位装置へ中継する通信システムの前記終端装置に帯域を割当てる帯域割当装置が実行する帯域割当方法であって、送信許可期間開始位置決定部が、前記上りデータが前記下位装置から前記終端装置に到着する期間である到着期間の開始位置を推定する送信許可期間開始位置決定ステップと、送信許可期間長決定部が、前記下位装置から前記終端装置へ転送され得る上りデータ量に基づいて前記到着期間の長さを推定する送信許可期間長決定ステップと、帯域割当部が、推定された前記開始位置と前記到着期間の長さとに基づいて前記終端装置に帯域を割当てる帯域割当ステップと、制御パラメータ推定部が、前記下位装置から前記上位装置への上りデータの転送周期を分割した割当サイクル毎に、前記上位装置へ転送すべき上りデータ量を前記終端装置から取得し、前記割当サイクル間における前記上りデータ量の差分に基づいて、前記割当サイクルにおいて前記終端装置に到着し得る最小の上りデータ量である最小到着量を推定する制御パラメータ推定ステップと、を有し、前記送信許可期間長決定ステップにおいては、前記下位装置から前記終端装置へ転送される上りデータ量を前記最小到着量により除算した値に、前記割当サイクルの長さを乗じた値を、前記到着期間の長さの推定値とする。
本発明により、1つのデータ転送周期内で終端装置から端局装置へ送信できない上りデータの発生を低減することが可能となる。
本発明の第1の実施形態による送信許可期間の例を示す図である。 第1の実施形態による通信システムの機能ブロック図である。 第1の実施形態による割当量算出部の帯域割当処理を示すフロー図である。 第1の実施形態による割当量算出部の送信許可期間開始位置及び送信許可期間長更新処理を示すフロー図である。 第1の実施形態による割当量算出部の割当量算出処理を示すフロー図である。 第2の実施形態による通信システムの機能ブロック図である。 第3の実施形態による通信システムの機能ブロック図である。 第3の実施形態におけるスイープ処理により得られる結果の一例を示す図である。 第3の実施形態における制御パラメータ推定部による処理レイテンシ推定処理を示すフロー図である。 第3の実施形態における制御パラメータ推定部による先頭候補サイクル番号を特定する処理を示すフロー図である。 第3の実施形態における制御パラメータ推定部による最小到着量の推定処理を示す第1のフロー図である。 第3の実施形態における制御パラメータ推定部による最小到着量の推定処理を示す第2のフロー図である。 トラヒックパターンの例とバースト数を推定する処理の概要とを示す図である。 トラヒックパターンの例とバースト数を推定する処理の概要とを示す図である。 第4の実施形態における制御パラメータ推定部によるバースト数を推定する処理を示す第1のフロー図である。 第4の実施形態における制御パラメータ推定部によるバースト数を推定する処理を示す第2のフロー図である。 第4の実施形態における制御パラメータ推定部によるバースト数を推定する処理を示す第3のフロー図である。 従来技術によるONUの送信許可期間とモバイルデータの到着期間との関係を示す図である。 従来技術によるONUの送信許可期間とモバイルデータの到着期間との関係を示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。
以下では、移動体無線通信システムの通信を中継する中継システムがPON(Passive Optical Network;受動光通信網)である場合を例に説明する。PONシステムでは、OLT(Optical Line Terminal)が端局装置に相当し、ONU(Optical Network Unit)が終端装置に相当する。OLTは複数のONUと接続され、これら複数のONUはTDMA(時分割多重アクセス)によりOLTに上りデータを送信する。OLTは、ONUに対して上りデータの送信許可期間開始位置及び帯域量を割当てる帯域割当装置として動作する。送信許可期間とは、上りデータの送信がONUに許可される期間であり、送信許可期間開始位置とは、送信許可期間が開始するタイミングである。
移動体無線通信システムは、上位装置と、下位装置と、ユーザ端末とを有する。ユーザ端末は、下位装置と無線通信する通信端末である。下り通信の場合、上位装置は、ユーザ端末宛の下りデータである下りユーザデータをOLTに送信し、OLTは配下のONUに下りユーザデータをブロードキャストする。各ONUは、ブロードキャストされた下りユーザデータから配下の下位装置宛の下りユーザデータを抽出し、下位装置に送信する。下位装置は、下りユーザデータを無線によりユーザ端末に送信する。上り通信の場合、下位装置は、無線によりユーザ端末から受信した上りユーザデータであるモバイルデータをONUに送信し、ONUは、下位装置から受信したモバイルデータを、OLTによって指定された帯域割当量(以後「割当量」と呼称)に従ってOLTに送信する。OLTは、受信したモバイルデータを上位装置に送信する。
本実施形態のOLTは、ONUにおけるTTI毎のモバイルデータ到着期間の開始位置及び長さを推定し、当該推定結果に基づいて各ONUにおける上りデータの送信許可期間開始位置及び送信許可期間の長さを決定する。OLTはこの決定した送信許可期間開始位置及び送信許可期間に基づいて各ONUの割当量を決定し、決定した割当量を各ONUへと通知する。
[事前決定]
まず、割当サイクル長と、最小到着量とを予め決定しておく。割当サイクルは、OLTが帯域割当対象とする期間の最小単位であり、割当サイクル長は、1つの割当サイクルの長さ(期間)である。最小到着量は、割当サイクル内にONUに到着し得るデータ量の最小値である。
割当サイクル長は、TTI長を複数に分割した値であり、(割当サイクル長×分割数)の値はTTI長と一致する。また、最小到着量は、例えば、ONUにモバイルデータが到着する期間であるモバイルデータ到着期間が最も長くなる条件下において、ONUに到着する1割当サイクル当たりのモバイルデータ量である。モバイルデータ到着期間内で伝送可能なデータ量をDとすると、最小到着量は、割当サイクル長をモバイルデータ到着期間長で除算した値にデータ量Dを乗じて得られる値(データ量D×(割当サイクル長)/(モバイルデータ到着期間長))である。また、当該値が割当サイクル長内で送信できる最大データ量をONU数で除算した値Aよりも大きい場合には、値Aを最小到着量としても良い。
以下の説明及び図面では、上記の分割数を8とした場合の例を示すが、これに限定されるものではない。
[全体処理概要]
本実施形態におけるOLTは、ONUにおけるモバイルデータ到着期間の開始位置を推定し、当該推定値をONUにおける上りデータの送信許可期間開始位置として決定する処理と、ONUにおけるモバイルデータ到着期間の長さを推定し、当該推定値をONUへの送信許可期間の長さとして決定する処理とをそれぞれ行う。
図1は、送信許可期間の例を示す図である。送信許可期間開始位置を決定する処理において、OLTは、図1に示すように、ONUにおけるモバイルデータ受信時刻又はTTIの先頭時刻に、下位装置における処理レイテンシをオフセットとして加えることで、ONUにおけるモバイルデータ到着期間の開始位置を推定する。この推定値が送信許可期間開始位置となる。なお、ONUにおけるモバイルデータ受信時刻として、当該ONUの配下の下位装置におけるモバイルデータ受信時刻を用いてもよい。また、下位装置におけるモバイルデータ受信時刻に対してさらに伝送遅延を考慮した値などを加えた時刻をモバイルデータ受信時刻としてもよい。
送信許可期間の長さを決定する処理において、OLTは、割当サイクル内にONUに到着し得るモバイルデータの最小量である最小到着量を基準に、送信許可期間を決定する。具体的には、従来技術に記載した無線リソース情報又は統計処理によって特定されるモバイルデータ量を最小到着量で除算して得られる値と同数の割当サイクル数の間(モバイルデータ量/最小到着量×割当サイクル長)が、送信許可期間である。
上記のように送信許可期間は最小量基準を用いて得られるため、モバイルデータ間ギャップが大きく、モバイルデータ到着期間が長くなる時でも送信許可期間が不足する事態を回避できる。つまり、送信許可期間は、上りユーザデータの到着期間全てを包含することができる。また、送信許可期間の長さは、モバイルデータ量に応じて適応的に変化するため、帯域割当の最適化が可能であり、過剰に帯域を割り当て続けることはない。
<第1の実施形態>
[OLT構成]
上記に基づく、本発明の第1の実施形態を説明する。図2は、第1の実施形態による通信システム100の機能ブロック図である。通信システム100は、上位装置1と、OLT2と、ONU3と、下位装置4とを備える。図2では、上位装置1、ONU3及び下位装置4を1台ずつ示しているが、通信システム100は、それぞれ複数台を備え得る。OLT2と接続しているONU3の数を接続ONU数と記載する。
OLT2は、連携処理部21と、送信許可期間開始位置決定部22と、送信許可期間長決定部23と、割当量算出部24と、送受信部25とを備える。連携処理部21は、無線リソース情報を上位装置1から受信し、この受信した無線リソース情報に基づいて、ONU3におけるモバイルデータ受信時刻及びモバイルデータ量を特定する。連携処理部21は、この処理を、非特許文献1の技術を用いて行うことができる。無線リソース情報は、例えば、各ユーザ端末に対する無線リソースの割り当てを示しており、この割当てられた無線リソースに基づいて、下位装置4が各ユーザ端末から受信するモバイルデータ量とモバイルデータ受信時刻とを取得可能である。連携処理部21は、各ONU3におけるモバイルデータ受信時刻及びモバイルデータ量を、ONU3の配下の下位装置4のモバイルデータ受信時刻及びモバイルデータ量に基づき算出する。
送信許可期間開始位置決定部22は、ONU3におけるモバイルデータ受信時刻に基づいて、ONU3の送信許可期間開始位置を決定する。送信許可期間長決定部23は、ONU3のモバイルデータ量に基づいて、各ONU3の送信許可期間長を決定する。割当量算出部24は、各ONU3について送信許可期間開始位置決定部22が決定した送信許可期間開始位置及び送信許可期間長決定部23が決定した送信許可期間長に基づいて、各ONU3の割当量を決定する。送受信部25は、上位装置1から受信した下りデータを示す電気信号を光信号に変換し、光信号をONU3に送信する。送受信部25は、ONU3から受信した上りデータを示す光信号を電気信号に変換し、電気信号を上位装置1に送信する。また、送受信部25は、各割当サイクルの割当量をONU3に通知する。送受信部25の処理は、従来技術と同様である。
図2における連携処理部21、送信許可期間開始位置決定部22、送信許可期間長決定部23、割当量算出部24をOLT2内に設けているが、これらの全て又は一部をOLT2の外部装置である帯域割当装置に設けることも可能である。
以下では、送信許可期間開始位置決定部22、送信許可期間長決定部23、及び、割当量算出部24の詳細を述べる。
[送信許可期間開始位置決定部22の詳細]
送信許可期間開始位置決定部22は、帯域割当対象とする割当サイクルの先頭時刻を割当量算出部24から受信すると、無線リソース情報に基づいて得られるONU3におけるモバイルデータ受信時刻に、下位装置4の処理レイテンシをオフセットとして加算した時刻を求める。送信許可期間開始位置決定部22は、求めた時刻のうち割当サイクルの先頭時刻よりも前の時刻を連携処理部21から取得し、取得した時刻を送信許可期間開始位置として割当量算出部24に出力する。すなわち、連携処理部21から取得対象とする無線リソース情報は、以下の式(1)を満たすものである。
Figure 0006649516
式(1)において、Time[i]はi番目のONU3であるONU♯iにおけるモバイルデータ受信時刻である。Tlatencyは下位装置4の内部処理にかかる処理レイテンシ、Talloc_startは帯域割当対象とする割当サイクルの先頭時刻である。送信許可期間開始位置決定部22は、式(1)を満たすように、先頭時刻Talloc_startから処理レイテンシTlatencyを減算した値を基準とする。送信許可期間開始位置決定部22は、この基準とした値よりも前のモバイルデータ受信時刻Time[i]を示す無線リソース情報を連携処理部21から取得する。これによって無線リソース情報から取得される値(モバイルデータ受信時刻Time[i])は、処理レイテンシ加算前の値である。そこで、送信許可期間開始位置決定部22は、無線リソース情報から取得したONU#iのモバイルデータ受信時刻Time[i]の値に処理レイテンシTlatencyを加算した値を、ONU♯iの送信許可期間開始位置として出力する。
処理レイテンシTlatencyは、各下位装置4における内部処理に要する時間に基づいて予め定められてもよい。送信許可期間開始位置決定部22は、OLT2とONU3との間の伝送距離に依存する遅延(Round Trip Time (RTT))に基づいて、先頭時刻Talloc_startを決定してもよい。この場合、送信許可期間開始位置決定部22は、式(1)に代えて式(2)に基づいて、先頭時刻Talloc_startを決定する。式(2)におけるTdelayは、伝送距離に依存する遅延時間を示す。
Figure 0006649516
連携処理部21から読み出された無線リソース情報は、送信許可期間長決定部23にも通知されると共に、連携処理部21にて当該情報は消去される。
[送信許可期間長決定部23の詳細]
送信許可期間長決定部23は、送信許可期間開始位置決定部22からの指示で連携処理部21から読み出された無線リソース情報から、各ONU3のモバイルデータ量を取得し、送信許可期間長を算出する。送信許可期間長の算出式を以下の式(3)に示す。
Figure 0006649516
式(3)にて、DataSize[i]はONU♯iのモバイルデータ量、Ncycle[i]はONU♯iの送信許可期間とする割当サイクル数、Dminは最小到着量、NgrantはTTI長の分割数(TTI当たりの割当サイクル数)である。ONU♯iに到着し得るモバイルデータ量DataSize[i]は、ONU♯iの配下の下位装置4におけるモバイルデータ量の合計に基づいて算出される。このモバイルデータ量DataSize[i]は、ONU#iからOLT2に転送され得るモバイルデータ量を表す。なお、送信許可期間長決定部23は、Ncycle[i]がNgrantを超える場合は、割当サイクル数Ncycle[i]の値をTTI長の分割数Ngrantにする。つまり、モバイルデータ量が1TTIにおいて送信し得るデータ量を超える場合、送信許可期間をTTI長にする。
送信許可期間長決定部23は、各ONU#iのNcycle[i]を、送信許可期間長として割当量算出部24に出力する。
[割当量算出部24の詳細]
割当量算出部24は、帯域割当対象とする割当サイクルに送信許可期間が含まれるONU3の間で、当該割当サイクル内で使用可能な帯域を等分配する。一方、全ONU3とも帯域割当対象とする割当サイクルに送信許可期間が含まれない場合には、全ONU3で当該サイクル内の帯域を等分配する。割当量算出部24、この処理を帯域割当対象とする割当サイクル毎に実施する。
図3は、割当量算出部24による帯域割当処理を示すフロー図である。割当量算出部24は、帯域割当対象とする割当サイクルが変わる毎に開始から終了まで当該フローを実施する。まず、割当量算出部24は、送信許可期間開始位置決定部22が割当サイクルの先頭時刻に基づいて更新した各ONU3の送信許可期間開始位置を取得する。さらに、割当量算出部24は、各ONU3の送信許可期間長を送信許可期間長決定部23から取得する(ステップS10)。割当量算出部24は、更新された各ONU3の送信許可期間長に基づき、各ONU3の割当量を算出する(ステップS20)。割当量算出部24は、次の割当サイクルの先頭時刻を算出する(ステップS30)。
図4は、図3のステップS10における送信許可期間開始位置及び送信許可期間長更新処理を示すフロー図である。割当量算出部24は、帯域割当対象とする割当サイクルの先頭時刻を送信許可期間開始位置決定部22に通知し、送信許可期間開始位置及び送信許可期間長を送信許可期間開始位置決定部22及び送信許可期間長決定部23からそれぞれ取得する。
具体的には、割当量算出部24は、帯域割当対象とする割当サイクルの先頭時刻Talloc_startを送信許可期間開始位置決定部22に通知する(ステップS105)。連携処理部21は、無線リソース情報に基づいて各下位装置4のモバイルデータ受信時刻及びモバイルデータ量を算出し、各ONU3のモバイルデータ受信時刻及びモバイルデータ量を、ONU3の配下の下位装置4のモバイルデータ受信時刻及びモバイルデータ量に基づいて算出する。送信許可期間開始位置決定部22は、連携処理部21が算出した各ONU3のモバイルデータ受信時刻を参照し、先頭時刻Talloc_startから処理レイテンシTlatencyを減算した時刻よりモバイルデータ受信時刻Time[j]が前のONU#j(jは1以上接続ONU数以下の整数)を取得する。
送信許可期間開始位置決定部22は、取得したONU#jのモバイルデータ受信時刻Time[j]に、処理レイテンシTlatencyを加算して送信許可期間開始位置を求め、割当量算出部24に通知する。送信許可期間開始位置決定部22は、ONU#jの送信許可期間長Ncycle[j]の算出を送信許可期間長決定部23に指示する。送信許可期間長決定部23は、送信許可期間開始位置決定部22から指示されたONU#jの送信許可期間長Ncycle[j]を、連携処理部21が算出したONU#jのモバイルデータ量DataSize[j]を用いて式(3)により算出する。送信許可期間長決定部23は、算出したONU#jの割当サイクル数Ncycle[j]を割当量算出部24に通知する。割当量算出部24は、全てのONU#jの送信許可期間長Ncycle[j]を取得すると(ステップS110)、ステップS115以降の処理を行う。
ステップS115〜ステップS140において、割当量算出部24は、各ONU3の送信許可期間開始位置及び送信許可期間長を取得すると、各ONU3の送信許可期間保持値に、取得した送信許可期間を加える。この時、現在の割当サイクルにて送信許可期間保持値が0でないONU3の数(送信許可期間が重複するONU数)を有効ONU数Nonu_effectiveとして測定する。
具体的には、割当量算出部24は、変数i及び有効ONU数Nonu_effectiveに0を設定して初期化する(ステップS115)。割当量算出部24は、変数iが接続ONU数に達したか否かを判断する(ステップS120)。割当量算出部24は、変数iが接続ONU数に達していないと判断した場合、ONU#iの現在の送信許可期間保持値Ncycle_hold[i]の値に、送信許可期間長Ncycle[i]を加算する(ステップS125)。割当量算出部24は、送信許可期間保持値Ncycle_hold[i]が0より大きいと判断した場合は、現在の有効ONU数Nonu_effectiveの値に1を加算する(ステップS135)。割当量算出部24は、ステップS130において送信許可期間保持値Ncycle_hold[i]が0以下であると判断した後、又は、ステップS135の処理の後、現在の変数iの値に1を加算し(ステップS140)、ステップS120からの処理を繰り返す。割当量算出部24は、変数iが接続ONU数に達したと判断した場合、図4の処理を終了する。
図5は、図3のステップS20における割当量算出処理を示すフロー図である。
図4の処理に続いて、割当量算出部24は、割当対象の割当サイクルにおける各ONU3の割当量を算出する。当該算出は、当該割当サイクルが送信許可期間であるか否かに関わらず全ONU3に固定的に割り当てる帯域分を最初に割り当てた後(固定割当処理)、残った帯域を送信許可期間であるか否かに応じて適応的に各ONU3に追加割当(追加割当処理)する2段式の割当である。
ステップS205〜ステップS225の固定割当処理において、割当量算出部24は、OLT2と接続する全ONU3に、割当サイクル毎に固定的に割り当てる帯域(固定割当量Gfix)を、割当量として割り当てる。固定割当量は、例えば、上位装置1と下位装置4との間で終端される制御信号の送信に必要な帯域に対応するデータ量である。この固定割当量には、TDM−PONにおける割当量の通知方法の規定に基づき、バースト送信のためのオーバヘッド量等を加算しても良い。
具体的には、割当量算出部24は、変数iに0を設定して初期化し、未割当帯域量に割当サイクルにおいて使用可能な帯域量を設定して初期化する(ステップS205)。割当量算出部24は、変数iが接続ONU数に達したか否かを判断する(ステップS210)。割当量算出部24は、変数iが接続ONU数に達していないと判断した場合、ONU#iの割当量Q[i]を、固定割当量Gfixとする(ステップS215)。割当量算出部24は、未割当帯域量を、固定割当量Gfixを減算した値に更新する(ステップS220)。割当量算出部24は、現在の変数iの値に1を加算し(ステップS225)、ステップS210からの処理を繰り返す。割当量算出部24は、変数iが接続ONU数に達したと判断した場合、ステップS230からの追加割当処理を行う。
ステップS230〜ステップS270の追加割当処理において、割当量算出部24は、固定割当処理後に割当サイクル内で未割当の帯域を、ステップS10において算出した送信期間保持値Ncycle_hold[i]が0ではないONU3間で等分配する。この等分配される帯域に対応する割当量(追加割当量Gadd)は、式(4)で与えられる。
Figure 0006649516
式(4)において、Geffectiveは、上記の未割当の帯域において、ユーザデータの転送のために利用できる帯域のみを抽出した値であり、例えば、誤り訂正のためのパリティビット分の帯域を除くことで得られる値である。Nonu_effectiveは、ステップS10において算出した有効ONU数であり、Nonuは、接続ONU数、すなわち、OLT2と接続中の全ONU3の数である。割当量算出部24は、有効ONU数が0の時には、全ONU3の割当量に追加割当量Gaddを加え、有効ONU数が0ではない時には、送信許可期間保持値が0ではないONU3に対してのみの割当量に追加割当量Gaddを加え、送信許可期間保持値をデクリメントする。
具体的には、割当量算出部24は、式(4)により追加割当量Gaddを算出する(ステップS230)。割当量算出部24は、変数iに0を設定して初期化する(ステップS235)。割当量算出部24は、変数iが接続ONU数に達したか否かを判断する(ステップS240)。割当量算出部24は、変数iが接続ONU数に達していないと判断した場合、(条件1)ONU#iの送信期間保持値Ncycle_hold[i]が0より大きい、(条件2)有効ONU数Nonu_effectiveが0である、のうち少なくとも一方の条件を満たすか否かを判断する(ステップS245)。割当量算出部24は、条件1と条件2のうち少なくとも一方を満たすと判断した場合、ONU#iの現在の割当量Q[i]の値に、追加割当量Gaddを加算する(ステップS250)。
割当量算出部24は、ステップS245において条件1と条件2とのいずれも満たさないと判断した後、又は、ステップS250の処理の後、ONU#iの送信許可期間保持値Ncycle_hold[i]が0より大きいか否かを判断する(ステップS255)。割当量算出部24は、送信許可期間保持値Ncycle_hold[i]が0より大きいと判断した場合、現在の送信許可期間保持値Ncycle_hold[i]の値から1を減算する(ステップS260)。一方、割当量算出部24は、送信許可期間保持値Ncycle_hold[i]が0以下であると判断した場合、送信許可期間保持値Ncycle_hold[i]に0を設定する(ステップS265)。割当量算出部24は、ステップS260又はステップS265の処理の後、現在の変数iの値に1を加算し(ステップS270)、ステップS240からの処理を繰り返す。割当量算出部24は、変数iが接続ONU数に達したと判断した場合、図5の処理を終了する。
割当量算出部24は、図5の処理を終了すると、図3のステップS30の処理を行い、図5の固定割当処理及び追加割当処理において決定した各ONU#iの割当量Q[i]を送受信部25に出力し、各ONU3に通知する。
以上が本発明の第1の実施形態の説明である。本説明の追加割当処理にて、有効ONU数がゼロの時には、接続ONU数で未割当の帯域を等分配するようにしたが、これに限定されるものではない。例えば、割当量算出部24は、未割当の帯域を新規ONUを検出するための帯域としても良い。また、割当量算出部24は、モバイルデータ量がゼロであるONU3に対して未割当の帯域を等分配しても良い。
また、上記では、割当サイクル毎に送信許可期間開始位置及び送信許可期間長の決定を行うようにしたが、複数の割当サイクル分をまとめて処理するようにしても良い。その場合には、割当量算出部24は、複数の割当てサイクルをまとめた期間の末尾時刻を送信許可期間開始位置決定部22に通知し、この末尾時刻に対応する送信許可期間開始位置及び送信許可期間長を取得する。割当量算出部24は、取得した値を一時的に保持し、当該まとめた期間内の各割当サイクルの帯域割当を行う際には、帯域割当実行対象となる割当サイクルの先頭時刻と保持していた送信許可期間開始位置を比較する。割当量算出部24は、帯域割当を実行対象となる割当サイクルの先頭時刻よりも送信許可期間開始位置が前の場合には、当該割当サイクルにて保持していた送信許可期間長を、送信許可期間保持値に加える。
[第2の実施形態]
図6は、本発明の第2の実施形態による通信システム101の機能ブロック図である。図6において、図1に示す第1の実施形態による通信システム100と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。図6に示す通信システム101が、図1に示す通信システム100と異なる点は、OLT2に代えてOLT2aを備える点である。OLT2aが図1に示すOLT2と異なる点は、連携処理部21に代えてトラヒックモニタ部26及び統計処理部27を備える点、送信許可期間開始位置決定部22に代えて送信許可期間開始位置決定部22aを備える点である。
トラヒックモニタ部26は、割当サイクル毎に、当該割当サイクル内に各ONU3から転送された上りデータ量を、ONU3毎にモニタする。トラヒックモニタ部26は、モニタした値を、統計処理部27及び送信許可期間開始位置決定部22aへ通知する。
統計処理部27は、トラヒックモニタ部26から取得した各ONU3の上りデータ量から、TTI毎の各ONU3のモバイルデータ量を推定する。推定方法は、例えば、非特許文献2にて開示された方法を用いればよい。具体的には、トラヒックモニタ値からTTI毎(後述する自走周期毎)の各ONU3のモバイルデータ量の平均値μ及び分散値σをそれぞれ算出し、ONU♯iのモバイルデータ量を、μ[i]+M×σ[i](Mは整数)とする。
送信許可期間開始位置決定部22aは、トラヒックモニタ部26が取得した結果から、自走周期(周期長はTTI長と同一)内でモバイルデータが発生し始める時刻を検出する。具体的には、送信許可期間開始位置決定部22aは、割当サイクル毎に各ONU3のトラヒックモニタ結果を取得し、トラヒックモニタ結果が示すモバイルデータ量のモニタ値の総量が閾値未満の割当サイクルから閾値以上の割当サイクルへと切り替わる割当サイクルを、自走周期毎に観測する。送信許可期間開始位置決定部22aは、この切り替わる割当サイクルを検出した場合には、検出した割当サイクルの先頭時刻と自走周期の先頭時刻との時間差を抽出する。第2の実施形態において、OLT2aは自走周期の先頭時刻をTTIの先頭として割当処理を行う。このため、抽出した時間差は、OLT2aから見た時の処理レイテンシと見做せるので、第2の実施形態では当該時間差を処理レイテンシとし、送信許可期間開始位置決定部22aで保持する。閾値は、例えば、下位装置4から上位装置1へと転送される制御信号等の非ユーザデータ量である。自走周期は、OLT2aにより制御される周期であり、移動体無線通信システムのTTIと同期していてもよいし、同期していなくてもよい。
送信許可期間開始位置決定部22aは、割当量算出部24から帯域割当対象とする割当サイクルの先頭時刻が通知されると、通知された先頭時刻が、その自走周期の先頭時刻に保持していた値(処理レイテンシ)をオフセットとして加算した時刻よりも後か否かを確認する。加算により算出された時刻より割当サイクルの先頭時刻が後の場合には、統計処理部27から統計的に得た上記モバイルデータ量の読み出し指示を出す。読み出された各ONU3のモバイルデータ量は、送信許可期間長決定部23へと通知され、第1の実施形態と同一の処理で送信許可期間長が決定される。
図6におけるトラヒックモニタ部26、統計処理部27、送信許可期間開始位置決定部22a、送信許可期間長決定部23、割当量算出部24をOLT2a内に設けているが、これらの全て又は一部をOLT2aの外部装置である帯域割当装置に設けることも可能である。
[第3の実施形態]
図7は、第3の実施形態による通信システム102の機能ブロック図である。図7において、図1に示す第1の実施形態による通信システム100と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。図7に示す通信システム102が、図1に示す通信システム100と異なる点は、OLT2に代えてOLT2bを備える点である。OLT2bが図1に示すOLT2と異なる点は、制御パラメータ推定部28を備える点である。制御パラメータ推定部28は、下位装置4における処理レイテンシTlatencyと、下位装置4からONU3へ転送される上りデータ量の最小値である最小到着量Dminとを推定する。
制御パラメータ推定部28は、処理レイテンシTlatencyを推定し、その後に最小到着量Dminを推定する。これらの推定には、ONU3から得られる送信要求量通知に含まれる蓄積データ量を用いる。蓄積データ量は、送信要求量通知を送信する時点において、ONU3に記憶されている上位装置へ転送すべき未転送の上りデータのデータ量を示す。制御パラメータ推定部28は、蓄積データ量を取得するために、送信要求量通知の送信指示を割当量算出部24及び送受信部25を介してONU3へ通知する。
割当量算出部24は、制御パラメータ推定部28から送信指示を受信すると、受信した送信指示を通知する割当サイクルに対する帯域割当において、ONU3が送信要求量通知をOLTへ送信する帯域を追加で割当てる。追加で帯域を割当てる際に、割当量算出部24は、ユーザデータの転送のために利用できる帯域Geffectiveから送信要求量通知の送信に用いる帯域を減算することにより、帯域を確保する。割当量算出部24は、割当てた帯域にて送信要求量通知を送信するようにONU3に送受信部25を介して通知する。
送受信部25は、送信指示への応答としての送信要求量通知をONU3から受信すると、送信要求量通知に含まれる蓄積データ量と受信完了を示す信号とを制御パラメータ推定部28へ通知する。割当量算出部24及び送受信部25の上述の動作により、制御パラメータ推定部28は、送信指示の応答としての送信要求量通知を取得し、送信要求量通知を取得するタイミングを制御できる。以下に、制御パラメータ推定部28が蓄積データ量を用いて処理レイテンシTlatencyと最小到着量Dminとを推定する処理について順に説明する。
[処理レイテンシの推定処理]
処理レイテンシTlatencyの推定処理において、制御パラメータ推定部28は、OLT2にモバイルデータが到着し始める時刻(以後、モバイルデータ到着時刻と呼称)を含む可能性が高い割当サイクル番号を検出する。具体的には、制御パラメータ推定部28は、下位装置が各ユーザの通信端末から受信する上りユーザデータ量を示すモバイルデータ量がゼロでないTTIにおいて、送信要求量通知の送信指示を通知する。制御パラメータ推定部28は、送信要求量通知の送信指示を通知する割当サイクルを、番号順に切り替える。以後、割当サイクルを番号順に切り替えて送信指示を通知する処理をスイープ処理という。
制御パラメータ推定部28は、スイープ処理を所定回数繰り返して、閾値より大きい蓄積データ量が取得された回数を割当サイクル毎に取得する。以後、閾値より大きい蓄積データ量が取得された回数を検出数という。制御パラメータ推定部28は、検出数がゼロである割当サイクルが連続する期間を特定し、特定した期間の後に検出数が最多の割当サイクルを検出する。制御パラメータ推定部28は、検出した割当サイクルを、モバイルデータ到着時刻を含む割当サイクルとして推定する。制御パラメータ推定部28は、推定した割当サイクルの番号と、モバイルデータ受信時刻を含む割当サイクルの番号との差分に、割当サイクル長を乗算することで、処理レイテンシTlatencyを算出する。
図8は、第3の実施形態におけるスイープ処理により得られる結果の一例を示す図である。図8には、割当サイクル番号が0からNgrant−1までのそれぞれの割当サイクルにおける検出数が示されている。この例では、割当サイクル番号が0から14までの期間と、20からNgrant−1までの期間とにおいて検出数0が連続している。0番目から14番目までの割当サイクルの後における16番目の割当サイクルにおける検出数が最多であるため、制御パラメータ推定部28は、16番目の割当サイクルを、モバイルデータ到着時刻を含む割当サイクルとして推定する。
スイープ処理の対象となる割当サイクル番号の範囲は、以下のようにして定められる。i番目のONU3に接続された下位装置4おけるモバイルデータ受信時刻(Time[i])に予め定められたオフセット時間Toffsetを加算して得られる時刻(Time[i]+Toffset)に、割当サイクルの開始時刻が最も近い割当サイクル番号をMreceive[i]とする。割当サイクル番号Mreceive[i]を用いると、スイープ処理の対象となる割当サイクル番号の範囲は、式(5)を満たすS[i]が取り得る範囲である。
Figure 0006649516
式(5)において、S[i]は、i番目のONU3に対してスイープ処理が行われる検査対象の割当サイクル番号を示す。Kは、式(6)を満たす値である。Kは、割当サイクル番号Mreceive[i]を中心に幾つの割当サイクルを検査対象とするかを定める値である。
Figure 0006649516
図9は、第3の実施形態における制御パラメータ推定部28による処理レイテンシ推定処理を示すフロー図である。制御パラメータ推定部28は、図9に示すフローを、OLT2bに接続されたONU3毎に実行する。図9には、接続されたONU3のうちi番目のONU3に対する処理が示されている。以下、i番目のONU3をONU#iという。
制御パラメータ推定部28は、処理レイテンシを推定する処理を開始すると、連携処理部21からONU#iに関するモバイルデータ量DataSize[i]及びモバイルデータ受信時刻Time[i]を新たに取得するまで待機する(ステップS302)。制御パラメータ推定部28は、新たなモバイルデータ量及びモバイルデータ受信時刻を取得すると(ステップS302,YES)、ONU#iに対する処理レイテンシを推定中であることを示す推定中フラグF[i]がゼロであるか否かを判定する(ステップS304)。制御パラメータ推定部28が連携処理部21から取得するモバイルデータ量及びモバイルデータ受信時刻は、送信許可期間開始位置決定部22が連携処理部21から取得するそれらの情報と同一である。制御パラメータ推定部28は、送信許可期間開始位置決定部22と同期して動作してもよい。
推定中フラグF[i]がゼロである場合(ステップS304,YES)、制御パラメータ推定部28は、取得したモバイルデータ量DataSize[i]がゼロより大きいか否かを判定する(ステップS306)。モバイルデータ量がゼロである場合(ステップS306,NO)、制御パラメータ推定部28は、処理をステップS302へ戻す。モバイルデータ量がゼロより大きい場合(ステップS306,YES)、制御パラメータ推定部28は、推定中であることを示す1を推定中フラグF[i]にセットする。さらに、制御パラメータ推定部28は、取得したモバイルデータ受信時刻に基づいて、割当サイクル番号Mreceive[i]を特定する(ステップS308)。
制御パラメータ推定部28は、割当サイクル番号Mreceive[i]に基づいて、スイープ処理の対象となる割当サイクル番号の範囲を特定し、特定した範囲の先頭に位置する割当サイクル番号をS[i]にセットする(ステップS310)。S[i]が示す割当サイクルが、最初に検査の対象となる。制御パラメータ推定部28は、S[i]で示される割当サイクルでの送信要求量通知を取得するために、S[i]が示す割当サイクル番号と送信要求量通知の送信指示とを割当量算出部24へ出力し(ステップS312)、処理をステップS302へ戻す。
推定中フラグF[i]がゼロでない場合(ステップS304,NO)、制御パラメータ推定部28は、ステップS312における送信指示に対する応答としての送信要求量通知を送受信部25が受信したか否かを判定する(ステップS314)。送受信部25が送信要求量通知を受信していない場合(ステップS314,NO)、制御パラメータ推定部28は、処理をステップS302へ戻し、送受信部25が送信要求量通知を受信するまで待機する。送信要求量通知の受信完了は、送受信部25から制御パラメータ推定部28へ通知される。さらに、送信要求量通知に含まれる蓄積データ量も制御パラメータ推定部28へ通知される。
送受信部25が送信要求量通知を受信すると(ステップS314,YES)、制御パラメータ推定部28は、ONU#iにおける蓄積データ量が閾値以上であるか否かを判定する(ステップS316)。蓄積データ量が閾値以上である場合(ステップS316,YES)、制御パラメータ推定部28は、検査対象であるS[i]で示される割当サイクルにおいて転送すべきモバイルデータが検出されたと判定し、検出数R[i][S[i]]を1増加させる(ステップS318)。各検出数R[i][S[i]]の初期値はゼロである。蓄積データ量が閾値未満である場合(ステップS316,NO)、制御パラメータ推定部28は、処理をステップS320へ進める。閾値は、例えば、下位装置から上位装置へ転送される制御信号などの非ユーザデータのデータ量に基づいて予め定められる。ステップS316では、ONU#iにバッファされているデータに上りのユーザデータ(モバイルデータ)があるか否かが判定される。
制御パラメータ推定部28は、取得したモバイルデータ量がゼロより大きいか否かを判定する(ステップS320)。モバイルデータ量がゼロ以下である場合(ステップS320,NO)、制御パラメータ推定部28は、処理をステップS302へ戻す。
モバイルデータ量がゼロより大きい場合(ステップS320,YES)、制御パラメータ推定部28は、現在の検査対象の割当サイクルを示すS[i]を次の検査対象の割当サイクルの割当サイクル番号に変更し、検査サイクル数Rtotal[i]を1増加させる(ステップS322)。制御パラメータ推定部28は、検査サイクル数Rtotal[i]が規定値(2K×L)より大きいか否かを判定する(ステップS324)。検査サイクル数Rtotal[i]が(2K×L)以下である場合(ステップS324,NO)、制御パラメータ推定部28は、ステップS322で変更されたS[i]が示す次の検査対象の割当サイクルでの送信要求量通知を取得するために、処理をステップS312へ進める。
ステップS324における規定値(2K×L)は、ステップS302からステップS322までの処理の繰り返し回数である。すなわち、制御パラメータ推定部28は、スイープ処理の対象としての2K個の割当サイクルそれぞれに対して、上りのユーザデータ(モバイルデータ)の有無の判定をL回行う。繰り返し回数Lは、処理レイテンシに対して要求される精度に応じて予め定められる。
検査サイクル数Rtotal[i]が(2K×L)より大きい場合(ステップS324,YES)、制御パラメータ推定部28は、スイープ処理を終了し、割当サイクルそれぞれの検出数R[i][S[i]]に基づいて、検出数がゼロである割当サイクルが連続する期間直後の割当サイクルの割当サイクル番号を先頭候補サイクル番号として特定する(ステップS326)。先頭候補サイクル番号は、モバイルデータ到着時刻を含む割当サイクルの候補を示す。
制御パラメータ推定部28は、先頭候補サイクル番号が示す割当サイクルからY近傍の割当サイクルのうち検出数R[i]が最多の割当サイクルを、モバイルデータ到着時刻を含む割当サイクルの割当サイクル番号をSlock[i]として特定する(ステップS328)。Y近傍の割当サイクルを定める値Yを、例えば、分割数Ngrantに4分の1又は8分の1を乗じた値としてもよい。
制御パラメータ推定部28は、ステップS328において特定した割当サイクル番号Slock[i]と割当サイクル番号Mreceive[i]とに基づいて、ONU#iに接続された下位装置4における処理レイテンシTlatencyを算出し(ステップS330)、推定処理を終了する。制御パラメータ推定部28は、式(7)を用いて、処理レイテンシTlatencyを算出する。式(7)におけるTperiodは、割当サイクル長である。
Figure 0006649516
図10は、第3の実施形態における制御パラメータ推定部28による先頭候補サイクル番号を特定する処理を示すフロー図である。図10に示す処理は、図9に示した処理レイテンシ推定処理におけるステップS326の処理の一例を示す。制御パラメータ推定部28は、先頭候補サイクル番号の特定を開始すると、処理において利用する各変数を初期化する(ステップS342)。
変数の初期化において、制御パラメータ推定部28は、スイープの対象となる割当サイクル番号の範囲うち先頭の割当サイクル番号を変数Gにセットし、連続アイドル数及び最大連続アイドル数をゼロにセットし、先頭候補サイクル番号に割当サイクル番号Mreceive[i]をセットする。
制御パラメータ推定部28は、スイープの対象となる割当サイクル全てに対して、ステップS346からステップS354までの処理を行ったか否かを判定する(ステップS344)。処理が行われていない割当サイクルがある場合(ステップS344,NO)、制御パラメータ推定部28は、検出数R[i][G]がゼロより大きいか否かを判定する(ステップS346)。
検出数R[i][G]が0以下の場合(ステップS346,NO)、制御パラメータ推定部28は、連続アイドル数を1増加させ(ステップS348)、処理をステップS356へ進める。検出数R[i][G]が0より大きい場合(ステップS346,YES)、制御パラメータ推定部28は、連続アイドル数が最大連続アイドル数より大きいか否かを判定する(ステップS350)。
連続アイドル数が最大連続アイドル数より大きい場合(ステップS350,YES)、制御パラメータ推定部28は、連続アイドル数を新たな最大連続アイドル数とし、先頭候補サイクル番号を現在のGの値に更新する(ステップS352)。連続アイドル数が最大連続アイドル数以下である場合(ステップS350,NO)、制御パラメータ推定部28は、処理をステップS354へ進める。
制御パラメータ推定部28は、連続アイドル数をゼロに設定し(ステップS354)、処理対象の割当サイクル番号を示す変数Gを1増加させ(ステップS356)、処理をステップS344へ戻す。上述のステップS344からステップS356までの処理が、スイープの対象となる割当サイクルの全てに対して行われると(ステップS344,YES)、制御パラメータ推定部28は、先頭候補サイクル番号を特定する処理を終了させる。
以上の図9及び図10に示したフローに沿って、制御パラメータ推定部28は、処理レイテンシTlatencyを推定する。
[最小到着量の推定処理]
制御パラメータ推定部28は、処理レイテンシの推定処理が完了すると、最小到着量Dminの推定処理を実行して、最小到着量Dminの推定値を逐次更新する。最小到着量Dminの初期値(Dmin,init)は、例えば、式(8)で与えられる。式(8)におけるDataSizeminは、モバイルデータ量DataSize[i]が取り得る最小値である。
Figure 0006649516
制御パラメータ推定部28は、Slock[i]で示される割当サイクル以降の所定数の割当サイクルにおいて、ONU#iの蓄積データ量の変化を取得し、取得した変化量に基づいて最小到着量を推定する。最小到着量の推定に用いる割当サイクル数をPで示すと、推定に用いられる割当サイクルの範囲は、Slock[i]から((Slock[i]+P) mod Ngrant)までである。割当サイクル数Pは、1以上Ngrant以下である。
図11及び図12は、第3の実施形態における制御パラメータ推定部28による最小到着量の推定処理を示すフロー図である。制御パラメータ推定部28は、最小到着量の推定処理を開始すると、変数Jに−1をセットし(ステップS362)、連携処理部21からONU#iに関するモバイルデータ量DataSize[i]及びモバイルデータ受信時刻Time[i]を新たに取得するまで待機する(ステップS364)。制御パラメータ推定部28は、新たなモバイルデータ量及びモバイルデータ受信時刻を取得すると(ステップS364,YES)、変数Jが−1であるか否かを判定する(ステップS366)。
変数Jが−1である場合(ステップS366,YES)、制御パラメータ推定部28は、モバイルデータ量が0より大きいか否かを判定する(ステップS368)。モバイルデータ量が0以下である場合(ステップS368,NO)、制御パラメータ推定部28は、処理をステップS364へ戻し、0より大きいモバイルデータ量を取得するまで待機する。モバイルデータ量が0より大きい場合(ステップS368,YES)、制御パラメータ推定部28は、モバイルデータ到着時刻を含む割当サイクルの割当サイクル番号を示すSlock[i]をS[i]にセットし、変数Jに1をセットする(ステップS370)。
制御パラメータ推定部28は、S[i]で示される割当サイクルでの送信要求量通知を取得するために、S[i]が示す割当サイクル番号と送信要求量通知の送信指示とを割当量算出部24へ出力する(ステップS372)。制御パラメータ推定部28は、S[i]と送信指示とを出力した後に、処理をステップS364へ戻す。
ステップS366において、変数Jが−1でない場合(ステップS366,NO)、制御パラメータ推定部28は、送信要求量通知の送信指示を出力済みであるか否かを判定する(ステップS374)。送信指示の送信が済んでいない場合(ステップS374,NO),制御パラメータ推定部28は、処理をステップS398へ進める。送信指示の送信が済んでいる場合(ステップS374,YES)、制御パラメータ推定部28は、送信要求量通知を送受信部25が受信したか否かを判定する(ステップS376)。送受信部25が送信要求量通知を受信していない場合(ステップS376,NO)、制御パラメータ推定部28は、処理をステップS364へ戻し、連携処理部21からONU#iに関するモバイルデータ量及びモバイルデータ受信時刻を新たに取得するまで待機する。
送受信部25が送信要求量通知を受信している場合(ステップS376,YES)、制御パラメータ推定部28は、変数Jが0であるか否かを判定する(ステップS378)。変数Jが0である場合(ステップS378,YES)、制御パラメータ推定部28は、送信要求量通知に含まれる蓄積データ量をデータ量Dprevious[i]へセットし(ステップS380)、処理をステップS392へ進める。
変数Jが0でない場合(ステップS378,NO)、制御パラメータ推定部28は、蓄積データ量をデータ量Dcurrent[i]にセットし(ステップS382)、S[i]で示される割当サイクルにおいてOLT2bに到着したデータ量Dest[i]を式(9)にて算出する(ステップS384)。
Figure 0006649516
current[i]は割当サイクル番号S[i]で示される割当サイクルの蓄積データ量であり、Dprevious[i]は割当サイクル番号(S[i]−1)で示される割当サイクルの蓄積データ量である。蓄積データ量が減少している場合には、制御パラメータ推定部28は、その差分を到着したデータ量として算出する。蓄積データ量が増加している場合には、制御パラメータ推定部28は、ユーザデータの転送に利用できる帯域Geffectiveを分割数Ngrantで除算した値を差分に加えた値を、到着したデータ量として算出する。
制御パラメータ推定部28は、算出したデータ量Dest[i]が最小到着量Dminより大きいか否かを判定する(ステップS386)。Dest[i]がDminより大きい場合(ステップS386,YES)、制御パラメータ推定部28は、Dest[i]の値でDminを更新する(ステップS388)。Dest[i]がDmin以下である場合(ステップS386,NO)、制御パラメータ推定部28は、処理をステップS390へ進める。制御パラメータ推定部28は、Dcurrent[i]の値でDprevious[i]を更新し(ステップS390)、処理をステップS392へ進める。
最小到着量Dminに対して上限が定められていてもよい。最小到着量Dminに対する上限値Dmin_limitは、予め定められる。最小到着量Dminに対して上限が定められる場合、ステップS386におけるDminの更新は、式(10)により行われる。
Figure 0006649516
制御パラメータ推定部28は、変数Jを1増加させ(ステップS392)、変数Jが割当サイクル数Pより大きいか否かを判定する(ステップS394)。変数JがPより大きい場合(ステップS394,YES))、制御パラメータ推定部28は、変数Jをゼロにセットする(ステップS396)。変数JがP以下である場合(ステップS394,NO)、制御パラメータ推定部28は、処理をステップS398へ進める。
制御パラメータ推定部28は、モバイルデータ量DataSize[i]が0より大きいか否かを判定し(ステップS398)、DataSize[i]が0以下である場合(ステップS398,NO)、処理をステップS364へ戻す。DataSize[i]が0より大きい場合(ステップS398,YES)、制御パラメータ推定部28は、(Slock[i]+J)で示される値をS[i]にセットしてS[i]を更新し(ステップS400)、処理対象の割当サイクルを次の割当サイクルへ進める。制御パラメータ推定部28は、更新されたS[i]で示される割当サイクルでの送信要求量通知を取得するために、処理をステップS372へ進める。
制御パラメータ推定部28は、Slock[i]から((Slock[i]+P) mod Ngrant)までの各割当サイクルに対して、ステップS364からステップS400までの各処理を行い、最小到着量Dminを推定する。制御パラメータ推定部28は、図11及び図12に示す最小到着量の推定処理を継続して行う。
第3の実施形態によるOLT2bでは、制御パラメータ推定部28がONU3における蓄積データ量に基づいて下位装置4の処理レイテンシを推定する。さらに、送信許可期間開始位置決定部22が推定された処理レイテンシとモバイルデータ受信時刻とに基づいてONU3の送信許可期間開始位置を決定する。OLT2bは、ONU3の動作に基づいた処理レイテンシを用いることにより、モバイルデータの到着期間全てを包含する送信許可期間を精度よく定めることができる。
上記の説明では、検査サイクル数Rtotal[i]は、S[i]の値を変更する毎に、値を増加されるカウンタとして用いられるが、変更のタイミングはこれに限られない。例えば、制御パラメータ推定部28は、送信要求量通知に含まれる蓄積データ量が閾値以上であり、かつS[i]の値を更新する場合に、検査サイクル数Rtotal[i]を増加させてもよい。この場合には、スイープ処理の対象となる各割当サイクルにおける検出数R[i]の総和が検査サイクル数Rtotal[i]と同じ値となる。
[第4の実施形態]
第4の実施形態におけるOLTは、第3の実施形態におけるOLT2bが行う動作に加えて、トラヒックパターンの推定を行う。トラヒックパターンは、1つのTTIにおいてOLTに到来するモバイルデータ群(バーストデータ)の数で定められる。第1から第3の実施形態では、モバイルデータが連続する1群のデータとしてOLTに到来する場合について説明した。第4の実施形態では、1つのTTIにおいてモバイルデータが1つ以上のバーストデータに分割されてOLTに到来する場合について説明する。
第4の実施形態におけるOLTは、第3の実施形態におけるOLT2bと同じ構成を有する。第4の実施形態では、制御パラメータ推定部28がトラヒックパターンから1つのTTIにおいて転送されるモバイルデータ群の数(以後、バースト数と呼称)を推定し、バースト数に応じたK値を定める。送信許可期間開始位置決定部22及び送信許可期間長決定部23は、バースト数に応じて送信許可期間開始位置及び送信許可期間長をそれぞれ決定する。K値は、割当サイクル番号Mreceive[i]を中心に幾つの割当サイクルを検査対象とするかを定める値である。第4の実施形態におけるK値は、TTI毎にバースト的に到来するモバイルデータ群の数であるバースト数Bに依存し、式(11)で定められる。
Figure 0006649516
図13及び図14は、トラヒックパターンの例と、バースト数を推定する処理の概要とを示す図である。図13は、TTI毎に1つのバーストデータとして集中的にモバイルデータが到来するトラヒックパターンを示す。図13に示すトラヒックパターンにおいてバースト数Bは1である。図14は、TTI毎に2バーストデータに分かれてモバイルデータが到来するトラヒックパターンを示す。図14に示すトラヒックパターンにおいてバースト数Bは2である。第4の実施形態において推定するバースト数Bは、モバイルデータ量に依存して変動するパラメータでなく、下位装置の実装などに依存して定まる静的なパラメータである。以下では、第4の実施形態における制御パラメータ推定部28、送信許可期間開始位置決定部22及び送信許可期間長決定部23の動作について説明する。
[制御パラメータ推定部28の動作]
制御パラメータ推定部28は、バースト数を推定した後に、推定したバースト数に応じたK値に基づいて処理レイテンシTlatency及び最小到着量Dminを推定する。処理レイテンシ及び最小到着量を推定する処理は、第3の実施形態にて説明した処理と同じである。制御パラメータ推定部28は、推定したバースト数、処理レイテンシ及び最小到着量を、送信許可期間開始位置決定部22及び送信許可期間長決定部23へ通知する。
図13及び図14を参照して、制御パラメータ推定部28によるバースト数を推定する処理の概要を説明する。制御パラメータ推定部28は、1つのTTIにおける割当サイクルを前半の割当サイクルと後半の割当サイクルとに分割する。図13に示す例では、1回目の分割において、前半の割当サイクルは割当サイクル番号0、1、2、3の割当サイクルを含み、後半の割当サイクルは割当サイクル番号4、5、6、7の割当サイクルを含む。制御パラメータ推定部28は、前半の割当サイクルにおける検出数Rの和と、後半の割当サイクルにおける検出数の和とを比較する。
図13に示す例では、割当サイクル番号0、1、2の割当サイクルの検出数Rそれぞれが10であり、他の割当サイクルの検出数Rが0である。したがって、前半のサイクルにおける検出数の和(TSlower[0]=30)と、後半のサイクルにおける検出数の和(TSupper[0]=0)とが得られる。TSlower[0]とTSupper[0]とに所定値以上の差がある場合には、制御パラメータ推定部28は、各割当サイクルに対するモバイルデータの割当てに偏りがあると判定する。1回目の分割において割当ての偏りが検出された場合、制御パラメータ推定部28は、バースト数が1(=2(a−1),a=1)であると判定する。
図14に示す例では、割当サイクル番号0、1、4、5の割当サイクルの検出数Rがそれぞれ10であり、他の割当サイクルの検出数Rが0である。したがって、1回目の分割において、前半のサイクルにおける検出数の和(TSlower[0]=20)と、後半のサイクルにおける検出数の和(TSupper[0]=20)とが得られる。TSlower[0]とTSupper[0]とが一致する場合又は所定値以上の差がない場合、制御パラメータ推定部28は、1回目の分割で得られた前半又は後半のサイクルをさらに2つに分割する。1回目の分割で得られた後半のサイクルを2つに分割すると、割当サイクル番号4、5の割当サイクルが前半のサイクルに含まれ、割当サイクル番号6、7の割当サイクルが後半のサイクルに含まれる。
2回目の分割による前半サイクルにおける検出数の和(TSlower[1]=20)と、後半サイクルにおける検出数の和(TSupper[1]=0)とが得られる。TSlower[1]とTSupper[1]とに所定値以上の差がある場合には、制御パラメータ推定部28は、各割当サイクルに対するモバイルデータの割当てに偏りがあると判定する。2回目の分割において割当ての偏りが検出された場合、制御パラメータ推定部28は、バースト数が2(=2(a−1),a=2)であると判定する。
制御パラメータ推定部28は、TTI長を前半の割当サイクルと後半の割当サイクルに再帰的に分割し、前半の割当サイクルと後半の割当サイクルとに割当てられるモバイルデータ量の偏りを検出する。制御パラメータ推定部28は、モバイルデータ量の偏りを検出するまでに行われた分割の回数からバースト数の推定値を算出する。
制御パラメータ推定部28は、全割当サイクルを検査対象として、予め定められた閾値より大きい蓄積データ量を受信する割当サイクルを検出するために、割当サイクルを順に切り替えるために検査対象の割当サイクルを示す割当サイクル番号を0から(Ngrant−1)までスイープさせる。この検出におけるK値は、式(12)で与えられる。制御パラメータ推定部28は、割当サイクル番号のスイープを所定回数繰り返して、各割当サイクルにおける検出数を取得する。各割当サイクルにおける検出数を取得する処理は、第3の実施形態における図9に示したステップS302からステップS324までの処理と同じである。
Figure 0006649516
制御パラメータ推定部28は、各割当サイクルにおける検出数を取得すると、バースト数を推定する。図15、図16及び図17は、第4の実施形態における制御パラメータ推定部28によるバースト数を推定する処理を示すフロー図である。制御パラメータ推定部28は、バースト数の推定を開始すると、3つの分割点Ndiv[0]、Ndiv[1]、Ndiv[2]を式(13)のようにセットする(ステップS412)。
Figure 0006649516
制御パラメータ推定部28は、バースト発生数U[0],U[1],…,U[A]それぞれをゼロにクリアし、繰り返し回数を示す変数hをゼロにセットする(ステップS414)。Aは、バースト数の候補数を示す。制御パラメータ推定部28は、hが3以上であるか否かを判定する(ステップS416)。hが3未満である場合(ステップS416,NO)、制御パラメータ推定部28は、検出数用カウンタTSupper[i],TSlower[i],(i=0,1,…,A−1)をゼロにクリアし、変数a,fにゼロをセットする(ステップS418)。
制御パラメータ推定部28は、分割点Ndiv[h]が(Ngrant/2)より小さいか否かを判定する(ステップS420)。分割点Ndiv[h]が(Ngrant/2)より小さい場合(ステップS420,YES)、制御パラメータ推定部28は、検査対象の割当サイクルの割当サイクル番号を示すProbePosに、(Ngrant−(Ngrant/2−Ndiv[h]))をセットする(ステップS422)。分割点Ndiv[h]が(Ngrant/2)以上である場合(ステップS420,NO)、制御パラメータ推定部28は、ProbePosに、(Ndiv[h]−Ngrant/2)をセットする(ステップS424)。
制御パラメータ推定部28は、変数fがNgrantより小さいか否かを判定する(ステップS426)。変数fがNgrantより小さい場合(ステップS426,YES)、制御パラメータ推定部28は、変数aがバースト数の候補数Aより小さいか否かを判定する(ステップS428)。変数aが候補数Aより小さい場合(ステップS428,YES)、制御パラメータ推定部28は、変数fが(Ngrant(1−(1/2a+1))より小さいか否かを判定する(ステップS430)。
変数fが(Ngrant(1−(1/2a+1))より小さい場合(ステップS430,YES)、制御パラメータ推定部28は、変数fが(Ngrant(1−(1/2))以上であるか否かを判定する(ステップS431)。変数fが(Ngrant(1−(1/2))以上である場合(ステップS431,YES)、制御パラメータ推定部28は、検出数用カウンタTSlower[a]に検出数R[i][ProbePos]を加算する(ステップS432)。変数fが(Ngrant(1−(1/2))未満である場合(ステップS431,NO)、制御パラメータ推定部28は、処理をステップS436へ進める。
ステップS430において、変数fが(Ngrant(1−(1/2a+1))以上である場合(ステップS430,NO)、制御パラメータ推定部28は、検出数用カウンタTSupper[a]に検出数R[i][ProbePos]を加算する(ステップS434)。制御パラメータ推定部28は、変数aを1増加させ(ステップS436)、処理をステップS428へ戻す。
ステップS428において、変数aが候補数A以上である場合(ステップS428,NO)、制御パラメータ推定部28は、変数fを1増加させ、ProbePosを以下のように更新して、処理をステップS426へ戻す。
ProbePos=(ProbePos+1) mod Ngrant
制御パラメータ推定部28は、ステップS426からステップS436までの処理を各割当サイクルに対して繰り返すことにより、割当サイクルを前半の割当サイクルと後半の割当サイクルとに分割し、前半及び後半のサイクルにおける検出数の総和を算出する処理が繰り返し行う。
ステップS426において、変数fがNgrant以上である場合(ステップS426,NO)、制御パラメータ推定部28は、変数aにゼロをセットし(ステップS440)、変数aが候補数Aより小さいか否かを判定する(ステップS442)。変数aが候補数Aより小さい場合(ステップS442,YES)、制御パラメータ推定部28は、検出数用カウンタTSlower[a]がTSupper[a]以上であるか否かを判定する(ステップS444)。
TSlower[a]がTSupper[a]以上である場合(ステップS444,YES)、制御パラメータ推定部28は、TSlower[a]からTSupper[a]を減算して得られる差をTSdiffにセットする。さらに、制御パラメータ推定部28は、閾値ThrにTSupper[a]を2倍した値をセットする(ステップS446)。
TSlower[a]がTSupper[a]未満である場合(ステップS444,NO)、制御パラメータ推定部28は、TSupper[a]からTSlower[a]を減算して得られる差をTSdiffにセットする。さらに、制御パラメータ推定部28は、閾値ThrにTSlower[a]を2倍した値をセットする(ステップS448)。
制御パラメータ推定部28は、ステップS446又はステップS448において算出されたTSdiffが閾値Thrより大きいか否かを判定する(ステップS450)。TSdiffが閾値Thr以下である場合(ステップS450,NO)、制御パラメータ推定部28は、処理をステップS454へ進める。TSdiffが閾値Thrより大きい場合(ステップS450,YES)、制御パラメータ推定部28は、バースト発生数U[a]の値を1増加させる(ステップS452)。制御パラメータ推定部28は、変数aの値を1増加させ(ステップS454)、処理をステップS442へ戻す。
制御パラメータ推定部28は、ステップS442からステップS454までの処理を繰り返すことにより、前半の割当サイクルと後半の割当サイクルとの検出数の総和に偏りがあるか否かを分割毎に判定し、判定結果をバースト発生数U[0],U[1],…,U[A]に記憶させる。
閾値Thrは、TSlower[a]とTSupper[a]とのうち小さい値を2倍した値に代えて、TSlower[a]とTSupper[a]とのうち小さい値をn倍した値(n>1)でもよいし、小さい方の値に所定値を加えた値でもよいし、予め定められた値でもよい。
ステップS442において、変数aが候補数A以上である場合(ステップS442,NO)、制御パラメータ推定部28は、変数hを1増加させ(ステップS456)、処理をステップS416へ戻す。制御パラメータ推定部28は、変数hを更新することにより、分割点Ndiv[h]を切り替えてステップS418からステップS456までの処理を繰り返す。
ステップS416において、変数hが3以上である場合(ステップS416,YES)、制御パラメータ推定部28は、変数aにゼロをセットし(ステップS458)、バースト発生数U[a]が2以上であるか否かを判定する(ステップS460)。バースト発生数U[a]が2未満である場合(ステップS460,NO)、制御パラメータ推定部28は、変数aを1増加させ(ステップS462)、バースト発生数U[a]が2以上になるまで変数aを1ずつ大きくする。ステップS460及びS462の処理により、制御パラメータ推定部28は、3つの分割点Ndivごとに行った判定において偏りが2回以上検出された場合のバースト発生数U[a]を特定する。ステップS460の判定に用いられる検出数は、分割点Ndivの数に応じて定められる。
バースト発生数U[a]が2以上である場合(ステップS460,YES)、制御パラメータ推定部28は、変数aに基づいてバースト数B(=2)を算出し(ステップS464)、バースト数Bの推定を終了する。制御パラメータ推定部28は、バースト数Bを推定した後に、処理レイテンシTlatencyを算出する。処理レイテンシTlatencyの算出は、第3の実施形態における図9に示したステップS326からステップS3330までの処理と同じである。すなわち、第4の実施形態におけるバースト数を推定する処理は、図9に示した処理レイテンシ推定処理におけるステップS324とステップS326との間で行われる。
図15、図16及び図17に示したバースト数を推定する処理を示すフローでは、3つの分割点を用いる処理を示したが、これに限定されない。例えば、バースト数の候補数が、1、2、Cの3つである場合、制御パラメータ推定部28は、バースト数が1又は2であるかを判定した後に、バースト数が1、2のいずれでもないときに、バースト数がCであると推定してもよい。
[送信許可期間開始位置決定部22の動作]
第4の実施形態における送信許可期間開始位置決定部22は、トラヒックパターンに応じて、ONU3に対して送信許可期間開始位置を決定する。具体的には、送信許可期間開始位置決定部22は、1つのTTIにおいてONU3に到来するモバイルデータ群(バーストデータ)毎に、送信許可期間開始位置を決定する。送信許可期間開始位置決定部22は、連携処理部21から取得するモバイルデータ受信時刻Time[i]とバースト数Bとに基づいて、送信許可期間開始位置を決定する。i番目のONU3に対する送信許可期間開始位置は、式(14)により決定される。
Figure 0006649516
例えば、バースト数が2の場合、送信許可期間開始位置決定部22は、(Time[i]+Tlatency)及び(Time[i]+Tlatency+(Ngrant/2)Tperiodを送信許可期間開始位置として決定する。
[送信許可期間長決定部23の動作]
第4の実施形態における送信許可期間長決定部23は、各バーストデータの転送に必要となる割当サイクル数を、ONU3に対する送信許可期間長として決定する。送信許可期間長決定部23は、バースト数Bと同数分の割当サイクル数を割当量算出部24へ通知する。割当サイクル数Ncycle,burst[i]は、式(15)により決定される。
Figure 0006649516
制御パラメータ推定部28が処理レイテンシTlatencyの推定の前にバースト数Bの推定を行う動作を説明したが、これに限定されない。例えば、制御パラメータ推定部28は、処理レイテンシTlatencyの仮推定を行った後にバースト数を推定し、推定したバースト数に基づいて処理レイテンシTlatencyを再び推定してもよい。この場合、制御パラメータ推定部28は、前半の割当サイクルと後半の割当サイクルとのそれぞれに対して複数の分割点Ndivを用いた判定を行う必要はなく、1つの分割点Ndivを用いて処理レイテンシTlatencyを推定してもよい。
第4の実施形態によるOLTでは、制御パラメータ推定部28がバースト数を推定し、送信許可期間開始位置決定部22及び送信許可期間長決定部23がバースト数に基づいて送信許可期間開始位置及び送信許可期間長を決定する。これらの動作により、OLTは、ONU3がモバイルデータを複数のバーストデータに分けて転送する場合においても、モバイルデータの到着期間全てを包含する送信許可期間を精度よく定めることができる。
以上説明した実施形態によれば、下位装置における処理レイテンシやモバイルデータ間のギャップ、及び当該ギャップの揺らぎが存在する場合であっても、当該モバイルデータの到着期間全てを送信許可期間に包含するように、当該許可期間を調整し、これに対応する割当量が決定・通知される。これにより、TTI内でONUから送信できないモバイルデータが発生することを防ぐことができる。また、上記割当量の決定は、各下位装置のモバイルデータ量に合わせて逐次的に成されるため、各ONUに過剰に帯域を割り当てて遅延を増大させることはない。
以上説明した実施形態によれば、通信システムは、端局装置と終端装置とを有し、終端装置に接続される下位装置が通信端末から受信した上りデータを、端局装置に接続される上位装置へ中継する。帯域割当装置は、終端装置に上りデータの送信帯域を割当てる。帯域割当装置は、端局装置と同一の装置でもよい。帯域割当装置は、例えば、OLT2、2a、2bである。帯域割当装置は、送信許可期間開始位置決定部と、送信許可期間長決定部と、帯域割当部とを備える。送信許可期間開始位置決定部は、上りデータが下位装置から終端装置に到着する期間である到着期間の開始位置を推定する。送信許可期間長決定部は、下位装置から終端装置へ転送され得る上りデータのデータ量に基づいて、上記の到着期間の長さを推定する。この到着期間の長さは、端局装置における送信許可期間長となる。帯域割当部は、推定された開始位置と到着期間の長さとに基づいて、終端装置に帯域を割当てる。帯域割当部は、例えば、割当量算出部24である。
帯域割当装置は、下位装置との無線通信のために通信端末に割当てられた無線リソースの情報である無線リソース情報を上位装置から取得し、取得した無線リソース情報に基づいて下位装置に上りデータが到着する時刻を算出する連携処理部をさらに備えてもよい。送信許可期間開始位置決定部は、下位装置に上りデータが到着する時刻に、下位装置の内部処理に要する時間を少なくとも加算して得られる値を、到着期間の開始位置の推定値とする。
あるいは、帯域割当装置は、端局装置における上りデータのトラヒックを収集するトラヒックモニタ部をさらに備えてもよい。送信許可期間開始位置決定部は、下位装置から上位装置への上りデータの転送周期と同一の長さの周期で、端局装置が終端装置から受信した上りユーザデータ総量が閾値を上回り始める時刻を検出し、当該周期の先頭時刻と検出した時刻との時間差を、端局装置における自走周期の先頭時刻に加算した値を、到着期間の開始位置の推定値とする。
また、送信許可期間長決定部は、下位装置から終端装置へ転送され得る上りデータ量を、予め定めた期間(例えば、割当サイクル)に終端装置に到着し得る最小の上りデータ量である最小到着量により除算した値に、前述の予め定めた期間の長さを乗じた値を、到着期間の長さの推定値とする。最小到着量は、予め定めた期間の長さ(例えば、割当サイクル長)を、到着期間の最大長により除算した値に、最大長の到着期間において伝送可能なデータ量を乗算して得られる値である。
また、送信許可期間長決定部は、下位装置から終端装置へと転送され得る上りデータ量を最小到着量により除算した値に、予め定めた期間の長さを乗じて得られる値が、下位装置から上位装置への上りデータの転送周期の長さを上回る場合には、当該転送周期の長さを、到着期間の推定値とする。
また、帯域割当部は、少なくとも1台以上の終端装置が到着期間を有する期間においては、当該期間において利用可能な帯域を当該期間に到着期間を有する終端装置で等分配し、全ての終端装置が到着期間を有していない期間においては、当該期間において利用可能な帯域を全ての終端装置で等分配してもよい。
上述した実施形態におけるOLT2、2a、2bの一部の機能をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、各実施形態については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。
本発明は、時分割複信により通信を行うシステムに利用可能である。
100、101、102…通信システム
1…上位装置
2、2a、2b…OLT
3…ONU
4…下位装置
21…連携処理部
22、22a…送信許可期間開始位置決定部
23…送信許可期間長決定部
24…割当量算出部
25…送受信部
26…トラヒックモニタ部
27…統計処理部
28…制御パラメータ推定部

Claims (12)

  1. 端局装置と終端装置とを有し、前記終端装置に接続される下位装置が通信端末から受信した上りデータを前記端局装置に接続される上位装置へ中継する通信システムの前記終端装置に帯域を割当てる帯域割当装置であって、
    前記上りデータが前記下位装置から前記終端装置に到着する期間である到着期間の開始位置を推定する送信許可期間開始位置決定部と、
    前記下位装置から前記終端装置へ転送され得る上りデータ量に基づいて前記到着期間の長さを推定する送信許可期間長決定部と、
    推定された前記開始位置と前記到着期間の長さとに基づいて前記終端装置に帯域を割当てる帯域割当部と、
    前記端局装置における上りデータのトラヒックを収集するトラヒックモニタ部と、
    を備え
    前記送信許可期間開始位置決定部は、前記下位装置から前記上位装置への上りデータの転送周期と同一の長さの自走周期で、前記端局装置が前記終端装置から受信した上りユーザデータ総量が閾値を上回り始める時刻を検出し、前記時刻を検出したときの前記自走周期の先頭時刻と検出した前記時刻との時間差を、前記端局装置における前記自走周期の先頭時刻に加算した値を、前記開始位置の推定値とする、
    帯域割当装置。
  2. 端局装置と終端装置とを有し、前記終端装置に接続される下位装置が通信端末から受信した上りデータを前記端局装置に接続される上位装置へ中継する通信システムの前記終端装置に帯域を割当てる帯域割当装置であって、
    前記上りデータが前記下位装置から前記終端装置に到着する期間である到着期間の開始位置を推定する送信許可期間開始位置決定部と、
    前記下位装置から前記終端装置へ転送され得る上りデータ量に基づいて前記到着期間の長さを推定する送信許可期間長決定部と、
    推定された前記開始位置と前記到着期間の長さとに基づいて前記終端装置に帯域を割当てる帯域割当部と、
    前記下位装置から前記上位装置への上りデータの転送周期を分割した割当サイクル毎に、前記上位装置へ転送すべき上りデータが前記終端装置にあるか否かを判定し、上りデータがあると判定された回数が最多の割当サイクルの先頭時刻と、前記下位装置が前記通信端末から上りデータを受信する時刻とに基づいて、前記下位装置における処理レイテンシを推定する制御パラメータ推定部と、
    を備え
    前記送信許可期間開始位置決定部は、前記制御パラメータ推定部により推定された前記処理レイテンシと、前記下位装置が前記通信端末から上りデータを受信する時刻とに基づいて、前記開始位置の推定値を算出する、
    帯域割当装置。
  3. 端局装置と終端装置とを有し、前記終端装置に接続される下位装置が通信端末から受信した上りデータを前記端局装置に接続される上位装置へ中継する通信システムの前記終端装置に帯域を割当てる帯域割当装置であって、
    前記上りデータが前記下位装置から前記終端装置に到着する期間である到着期間の開始位置を推定する送信許可期間開始位置決定部と、
    前記下位装置から前記終端装置へ転送され得る上りデータ量に基づいて前記到着期間の長さを推定する送信許可期間長決定部と、
    推定された前記開始位置と前記到着期間の長さとに基づいて前記終端装置に帯域を割当てる帯域割当部と、
    前記下位装置から前記上位装置への上りデータの転送周期を分割した割当サイクル毎に、前記上位装置へ転送すべき上りデータ量を前記終端装置から取得し、前記割当サイクル間における前記上りデータ量の差分に基づいて、前記割当サイクルにおいて前記終端装置に到着し得る最小の上りデータ量である最小到着量を推定する制御パラメータ推定部と、
    を備え
    前記送信許可期間長決定部は、前記下位装置から前記終端装置へ転送される上りデータ量を前記最小到着量により除算した値に、前記割当サイクルの長さを乗じた値を、前記到着期間の長さの推定値とする、
    帯域割当装置。
  4. 端局装置と終端装置とを有し、前記終端装置に接続される下位装置が通信端末から受信した上りデータを前記端局装置に接続される上位装置へ中継する通信システムの前記終端装置に帯域を割当てる帯域割当装置であって、
    前記上りデータが前記下位装置から前記終端装置に到着する期間である到着期間の開始位置を推定する送信許可期間開始位置決定部と、
    前記下位装置から前記終端装置へ転送され得る上りデータ量に基づいて前記到着期間の長さを推定する送信許可期間長決定部と、
    推定された前記開始位置と前記到着期間の長さとに基づいて前記終端装置に帯域を割当てる帯域割当部と、
    を備え
    前記帯域割当部は、少なくとも1台以上の前記終端装置が前記到着期間を有する期間においては、当該期間において利用可能な帯域のうち固定割当量の帯域を全ての前記終端装置に割り当て、割り当てた残りの利用可能な前記帯域を当該期間に前記到着期間を有する前記終端装置で等分配し、全ての前記終端装置が前記到着期間を有していない期間においては、当該期間において利用可能な帯域を全ての前記終端装置で等分配する、
    帯域割当装置。
  5. 前記下位装置との無線通信のために前記通信端末に割当てられた無線リソースを示す無線リソース情報を前記上位装置から取得し、前記無線リソース情報に基づいて前記下位装置に上りデータが到着する時刻を算出する連携処理部をさらに備え、
    前記送信許可期間開始位置決定部は、前記下位装置に上りデータが到着する時刻に、前記下位装置の内部処理に要する時間を少なくとも加算して得られる値を、前記開始位置の推定値とする、
    請求項に記載の帯域割当装置。
  6. 前記送信許可期間長決定部は、前記下位装置から前記終端装置へ転送され得る上りデータ量を、予め定めた期間に前記終端装置に到着し得る最小の上りデータ量である最小到着量により除算した値に、予め定めた前記期間の長さを乗じた値を、前記到着期間の長さの推定値とする、
    請求項に記載の帯域割当装置。
  7. 前記送信許可期間長決定部は、予め定めた前記期間の長さを、前記到着期間の最大長により除算した値に、前記最大長の前記到着期間において伝送可能なデータ量を乗算して得られる値を、前記最小到着量とする、
    請求項に記載の帯域割当装置。
  8. 前記送信許可期間長決定部は、前記下位装置から前記終端装置へと転送され得る上りデータ量を前記最小到着量により除算した値に、予め定めた前記期間の長さを乗じて得られる値が、前記下位装置から前記上位装置への上りデータの転送周期の長さを上回る場合には、当該転送周期の長さを、前記到着期間の推定値とする、
    請求項に記載の帯域割当装置。
  9. 前記制御パラメータ推定部は、前記転送周期における割当サイクルを前半の割当サイクルと後半の割当サイクルとに再帰的に分割し、
    前記制御パラメータ推定部は、前記前半の割当サイクルと前記後半の割当サイクルとにおいて転送される上りデータ量に所定以上の差が検出されるまでに行われた前記転送周期に対する分割の回数に基づいて、前記上りデータのバースト数を推定し、
    前記送信許可期間開始位置決定部は、前記制御パラメータ推定部により推定された前記処理レイテンシ及び前記バースト数と、前記下位装置が前記通信端末から上りデータを受信する時刻とに基づいて、前記開始位置の推定値を算出する、
    請求項に記載の帯域割当装置。
  10. 端局装置と終端装置とを有し、前記終端装置に接続される下位装置が通信端末から受信した上りデータを前記端局装置に接続される上位装置へ中継する通信システムの前記終端装置に帯域を割当てる帯域割当装置が実行する帯域割当方法であって、
    送信許可期間開始位置決定部が、前記上りデータが前記下位装置から前記終端装置に到着する期間である到着期間の開始位置を推定する送信許可期間開始位置決定ステップと、
    送信許可期間長決定部が、前記下位装置から前記終端装置へ転送され得る上りデータ量に基づいて前記到着期間の長さを推定する送信許可期間長決定ステップと、
    帯域割当部が、推定された前記開始位置と前記到着期間の長さとに基づいて前記終端装置に帯域を割当てる帯域割当ステップと、
    トラヒックモニタ部が、前記端局装置における上りデータのトラヒックを収集するトラヒックモニタステップと、
    を有し、
    前記送信許可期間開始位置決定ステップにおいては、前記下位装置から前記上位装置への上りデータの転送周期と同一の長さの自走周期で、前記端局装置が前記終端装置から受信した上りユーザデータ総量が閾値を上回り始める時刻を検出し、前記時刻を検出したときの前記自走周期の先頭時刻と検出した前記時刻との時間差を、前記端局装置における前記自走周期の先頭時刻に加算した値を、前記開始位置の推定値とする、
    帯域割当方法。
  11. 端局装置と終端装置とを有し、前記終端装置に接続される下位装置が通信端末から受信した上りデータを前記端局装置に接続される上位装置へ中継する通信システムの前記終端装置に帯域を割当てる帯域割当装置が実行する帯域割当方法であって、
    送信許可期間開始位置決定部が、前記上りデータが前記下位装置から前記終端装置に到着する期間である到着期間の開始位置を推定する送信許可期間開始位置決定ステップと、
    送信許可期間長決定部が、前記下位装置から前記終端装置へ転送され得る上りデータ量に基づいて前記到着期間の長さを推定する送信許可期間長決定ステップと、
    帯域割当部が、推定された前記開始位置と前記到着期間の長さとに基づいて前記終端装置に帯域を割当てる帯域割当ステップと、
    制御パラメータ推定部が、前記下位装置から前記上位装置への上りデータの転送周期を分割した割当サイクル毎に、前記上位装置へ転送すべき上りデータが前記終端装置にあるか否かを判定し、上りデータがあると判定された回数が最多の割当サイクルの先頭時刻と、前記下位装置が前記通信端末から上りデータを受信する時刻とに基づいて、前記下位装置における処理レイテンシを推定する制御パラメータ推定ステップと、
    を有し、
    前記送信許可期間開始位置決定ステップにおいては、前記制御パラメータ推定ステップにより推定された前記処理レイテンシと、前記下位装置が前記通信端末から上りデータを受信する時刻とに基づいて、前記開始位置の推定値を算出する、
    帯域割当方法。
  12. 端局装置と終端装置とを有し、前記終端装置に接続される下位装置が通信端末から受信した上りデータを前記端局装置に接続される上位装置へ中継する通信システムの前記終端装置に帯域を割当てる帯域割当装置が実行する帯域割当方法であって、
    送信許可期間開始位置決定部が、前記上りデータが前記下位装置から前記終端装置に到着する期間である到着期間の開始位置を推定する送信許可期間開始位置決定ステップと、
    送信許可期間長決定部が、前記下位装置から前記終端装置へ転送され得る上りデータ量に基づいて前記到着期間の長さを推定する送信許可期間長決定ステップと、
    帯域割当部が、推定された前記開始位置と前記到着期間の長さとに基づいて前記終端装置に帯域を割当てる帯域割当ステップと、
    制御パラメータ推定部が、前記下位装置から前記上位装置への上りデータの転送周期を分割した割当サイクル毎に、前記上位装置へ転送すべき上りデータ量を前記終端装置から取得し、前記割当サイクル間における前記上りデータ量の差分に基づいて、前記割当サイクルにおいて前記終端装置に到着し得る最小の上りデータ量である最小到着量を推定する制御パラメータ推定ステップと、
    を有し、
    前記送信許可期間長決定ステップにおいては、前記下位装置から前記終端装置へ転送される上りデータ量を前記最小到着量により除算した値に、前記割当サイクルの長さを乗じた値を、前記到着期間の長さの推定値とする、
    帯域割当方法。
JP2018567443A 2017-02-10 2018-02-06 帯域割当装置及び帯域割当方法 Active JP6649516B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017023365 2017-02-10
JP2017023365 2017-02-10
PCT/JP2018/004046 WO2018147285A1 (ja) 2017-02-10 2018-02-06 帯域割当装置及び帯域割当方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2018147285A1 JPWO2018147285A1 (ja) 2019-07-18
JP6649516B2 true JP6649516B2 (ja) 2020-02-19

Family

ID=63107466

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018567443A Active JP6649516B2 (ja) 2017-02-10 2018-02-06 帯域割当装置及び帯域割当方法

Country Status (5)

Country Link
US (2) US11329749B2 (ja)
EP (3) EP3582448B1 (ja)
JP (1) JP6649516B2 (ja)
CN (1) CN110249592B (ja)
WO (1) WO2018147285A1 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3567810B1 (en) * 2017-02-13 2021-08-18 Nippon Telegraph and Telephone Corporation Band allocation apparatus and band allocation method
US20210144757A1 (en) 2017-06-23 2021-05-13 Idac Holdings, Inc. Transmission with restrictions in unlicensed spectrum
EP3963898A1 (en) * 2019-04-29 2022-03-09 Telefonaktiebolaget LM Ericsson (publ) Method and apparatus for controlling transmission of an upstream packet traffic in a tdm pon-based fronthaul
JP7189475B2 (ja) * 2019-07-16 2022-12-14 日本電信電話株式会社 通信装置及び通信方法
JP7193787B2 (ja) * 2019-09-12 2022-12-21 日本電気株式会社 通信システム、ブリッジ装置、通信方法、及びプログラム
US20230025050A1 (en) * 2020-01-07 2023-01-26 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Upbandwidth allocation device and uplink bandwidth allocation method
CN111245497B (zh) * 2020-01-10 2022-06-03 展讯通信(上海)有限公司 中继控制方法、系统、电子设备及存储介质
JP7401815B2 (ja) * 2020-03-24 2023-12-20 日本電信電話株式会社 制御システム及び制御方法
CN113905292A (zh) * 2020-07-06 2022-01-07 华为技术有限公司 发送数据的方法及装置
CN114007150B (zh) * 2021-09-24 2023-07-28 中盈优创资讯科技有限公司 一种基于端口流量监控的pon口裂化方法及装置

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20070019957A1 (en) * 2005-07-19 2007-01-25 Chan Kim Dynamic bandwidth allocation apparatus and method in Ethernet Passive Optical Network, and EPON master apparatus using the same
JP5122890B2 (ja) * 2007-09-06 2013-01-16 株式会社日立製作所 通信システム及びその装置
JP5040695B2 (ja) * 2008-02-07 2012-10-03 日本電気株式会社 Pon局側装置、pon上り回線通信方法、pon上り回線通信プログラムおよびプログラム記録媒体
US8472801B2 (en) * 2009-02-25 2013-06-25 Futurewei Technologies, Inc. Upgraded bandwidth map for ten gigabit passive optical network
US20120033963A1 (en) * 2009-04-07 2012-02-09 Mitsubishi Electric Corporation Optical subscriber terminating device, pon system, and abnormality detecting method
US9602212B2 (en) * 2012-11-14 2017-03-21 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Optical communication system, optical communication method, higher-network apparatus, and optical line terminal
JP6401666B2 (ja) * 2015-06-24 2018-10-10 日本電信電話株式会社 通信システム
JP6401670B2 (ja) * 2015-06-30 2018-10-10 日本電信電話株式会社 端局装置及び通信制御方法
JP6450272B2 (ja) * 2015-07-07 2019-01-09 日本電信電話株式会社 端局装置及び帯域割当方法
JP2017023365A (ja) 2015-07-22 2017-02-02 株式会社クイックレスポンス エアゾール器用のマッサージ装置
EP3567810B1 (en) * 2017-02-13 2021-08-18 Nippon Telegraph and Telephone Corporation Band allocation apparatus and band allocation method

Also Published As

Publication number Publication date
CN110249592A (zh) 2019-09-17
EP3582448A4 (en) 2020-12-09
EP3582448A1 (en) 2019-12-18
US11329749B2 (en) 2022-05-10
EP4009594B1 (en) 2023-07-26
WO2018147285A1 (ja) 2018-08-16
CN110249592B (zh) 2021-11-09
EP4009594A1 (en) 2022-06-08
CN113938393A (zh) 2022-01-14
EP4287569A1 (en) 2023-12-06
JPWO2018147285A1 (ja) 2019-07-18
US20200028605A1 (en) 2020-01-23
US20220263594A1 (en) 2022-08-18
EP3582448B1 (en) 2022-01-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6649516B2 (ja) 帯域割当装置及び帯域割当方法
JP6429225B2 (ja) 光ネットワークの光端局装置および上りスケジューリング方式
CN110943783B (zh) 光网络的测距方法、olt、onu、光网络系统
JP6475650B2 (ja) 端局装置及び帯域割当方法
Tadokoro et al. Design of softwarized EPON OLT and its transmission jitter suppression techniques over MPCP
Han Simple and feasible dynamic bandwidth and polling allocation for XGPON
CN113242576A (zh) 带宽分配装置和带宽分配方法
JP6420720B2 (ja) 帯域割当装置及び帯域割当方法
CN113938393B (zh) 带宽分配装置和带宽分配方法
JP6568642B2 (ja) 端局装置及び帯域割当方法
JP6581310B2 (ja) リンク制御回路
CN107872739B (zh) 一种onu的llid的分配方法、olt和epon系统
JP6404779B2 (ja) 通信システム及び帯域割当方法
KR20180057475A (ko) Sdn 기반 수동형 광네트워크의 트래픽 폭주 해결 장치 및 방법
JP6600293B2 (ja) 光通信システム、子ノード及び光通信方法
JP6636896B2 (ja) 帯域割当装置
JP2020178278A (ja) 加入者線端局装置及び通信制御方法
JP6140097B2 (ja) 局側光回線終端装置及び制御方法
JP6787858B2 (ja) 端局装置及び通信方法
US11849432B2 (en) Bandwidth allocation apparatus, bandwidth allocation method, and bandwidth allocation program
CN107872738B (zh) 一种onu的llid的管理方法、olt和epon系统
JP2015082784A (ja) 光通信システム、通信制御方法及び局側光回線終端装置
JP6600275B2 (ja) 通信装置、通信方法及び通信プログラム
CN112262551A (zh) 订户线路终端站装置和频带分配方法
JP2018098713A (ja) 帯域割当装置及び帯域割当方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191023

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191217

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200114

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200116

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6649516

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150