JP6648554B2 - プリンター - Google Patents

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JP6648554B2
JP6648554B2 JP2016036792A JP2016036792A JP6648554B2 JP 6648554 B2 JP6648554 B2 JP 6648554B2 JP 2016036792 A JP2016036792 A JP 2016036792A JP 2016036792 A JP2016036792 A JP 2016036792A JP 6648554 B2 JP6648554 B2 JP 6648554B2
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Description

本発明は、印刷ヘッドを走査させる走査機構を備えるプリンターに関する。
印刷ヘッドを走査させる走査機構としては、印刷ヘッドを保持するキャリッジと、駆動
プーリーと、従動プーリーと、キャリッジに接続され駆動プーリーと従動プーリーとの間
に架け渡されたタイミングベルトを備えるものが知られている。かかる走査機構を備える
プリンターは特許文献1、2に記載されている。
これらの特許文献に記載のプリンターでは、バネ部材を用いて従動プーリーを駆動プー
リーから離間する方向に付勢してタイミングベルトに張力を付与している。より具体的に
は、従動プーリーを支持する支持部材をフレームによって移動可能に支持しておき、フレ
ームと支持部材との間に配置した圧縮コイルバネにより支持部材を駆動プーリーから離間
する方向に押している。
特開2014−168885号公報 特開2003−019840号公報
走査機構を構成する各部品を交換する際には、駆動プーリーおよび従動プーリーからタ
イミングベルトを取り外す必要がある。また、タイミングベルトを取り外すためには、従
動プーリーを駆動プーリーに接近させる必要がある。
ここで、従動プーリーを駆動プーリーに接近させるためには、従動プーリーを付勢して
いるバネなどの付勢部材を取り外し、しかる後に、従動プーリーを移動させることが考え
られる。しかし、バネなどの付勢部材を取り外す作業では、バネが弾んで飛んでしまわな
いように注意する必要があり、その作業が容易ではない。
本発明の課題は、このような点に鑑みて、駆動プーリーおよび従動プーリーからタイミ
ングベルトを取り外す取り外し作業が容易なプリンターを提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明のプリンターは、印刷ヘッドと、前記印刷ヘッド
を保持するキャリッジと、駆動プーリーと、従動プーリーと、前記キャリッジに接続され
、前記駆動プーリーおよび従動プーリーに架け渡されるタイミングベルトと、前記従動プ
ーリーを前記駆動プーリーから離間する第1方向に付勢する付勢部材と、前記従動プーリ
ーを前記付勢部材の付勢力に抗して前記駆動プーリーに接近する第2方向に移動させる従
動プーリー移動機構と、を有することを特徴とする。
本発明は、付勢部材の付勢力に抗して従動プーリーを移動させる従動プーリー移動機構
を備える。従って、タイミングベルトの取り外しに際して駆動プーリーと従動プーリーと
を接近させる場合には、付勢部材をそのままにしておくことができる。すなわち、従動プ
ーリーを移動させる際に、従動プーリーを付勢しているバネなどの付勢部材を取り外さな
くて済む。従って、タイミングベルトの取り外し作業に際して、付勢部材が弾んで飛んで
しまわないように作業する必要がなく、その作業が容易である。また、タイミングベルト
の取り外しに際しては、従動プーリーを付勢部材による付勢力に抗して移動させる。従っ
て、従動プーリーが付勢部材の付勢力によって勢いよく移動してしまうことがない。よっ
て、従動プーリーが他の部材に衝突して破損することなどを防止できる。
本発明において、付勢部材の付勢力に抗して従動プーリーを移動させるためには、前記
従動プーリーを回転可能に支持する支持部材と、前記支持部材を前記第1方向および前記
第2方向に移動可能に支持するフレームと、を有し、前記付勢部材は、前記支持部材と前
記フレームとの間に架け渡されて前記支持部材を前記第1方向に付勢するバネ部材であり
、前記従動プーリー移動機構は、前記付勢部材の付勢力と前記タイミングベルトの張力と
が均衡する均衡位置にある前記支持部材を、前記第2方向に移動するものとすることがで
きる。
本発明において、前記従動プーリー移動機構は、前記均衡位置にある前記支持部材から
前記第1方向に離間する第1位置と、前記支持部材に当接して当該支持部材を前記均衡位
置よりも前記第2方向の側に位置させる第2位置との間を移動する移動部材を備えるもの
とすることができる。このようにすれば、従動プーリー移動機構によって従動プーリーを
第2方向に移動させることができる。
この場合において、移動部材を第1位置から第2位置に移動させるためには、前記従動
プーリー移動機構は、前記第1方向の側から前記移動部材に当接するネジと、前記ネジと
螺合するネジ孔を備え当該ネジを前記第2方向に移動可能に支持する第2フレームと、前
記移動部材を前記第1方向に付勢して前記ネジに当接させる第2付勢部材と、を備え、前
記第2フレームの前記ネジ孔に前記ネジが捩じ込まれることにより前記移動部材が前記第
2方向に移動するものとすることができる。このようにすれば、ドライバーなどの一般的
な工具を用いて従動プーリーを移動させることができる。
本発明において、前記移動部材が第1位置に配置されていること、および、前記移動部
材が第2位置に配置されていることを示す目盛を有することが望ましい。このようにすれ
ば、タイミングベルトの取り外し作業を行う作業者が移動部材の位置を確認しやすい。
本発明において、前記駆動プーリーと前記従動プーリーとに架け渡された前記タイミン
グベルトの内側に位置する支持部を備え、前記支持部は前記タイミングベルトの一部の鉛
直方向における下方向に位置することが望ましい。このようにすれば、駆動プーリーおよ
び従動プーリーからタイミングベルトを取り外したときに、タイミングベルトが支持部に
支持される。従って、タイミングベルトがプリンターの内部に落下することを防止できる
本発明において、前記駆動プーリーに接続されたDCモーターを備えるものとすること
ができる。例えば、DCモーターの出力軸に駆動プーリーが一体に接続されている場合に
は、ブラシの摩耗などによってDCモーターを交換する際に、タイミングベルトを取り外
す必要がある。このような場合に、本発明は従動プーリー移動機構を備えるので、タイミ
ングベルトの取り外しが容易であり、DCモーターの交換が容易である。
本発明を適用したプリンターの概略構成図である。 本発明を適用したプリンターの概略平面図である。 キャリッジ移動機構の説明図である。 従動プーリーを支持する従動プーリー支持部材の説明図である。 従動プーリー支持部材を支持する支持部材支持フレームの背面図である。 タイミングベルトの取り外し動作の説明図である。
以下に図面を参照しながら本発明の実施形態であるプリンターを説明する。
(全体構成)
図1は本発明を適用したプリンターの概略構成図である。図1ではプリンターを側方か
ら見ている。図2は図1のプリンターを上方から見た場合の概略構成図である。図1に示
すように、本例のプリンター1は、ロール紙2から繰り出される長尺状の記録紙3に印刷
を行う。プリンター1は直方体形状の筐体5を備える。筐体5の前面には排紙口6が設け
られている。筐体5の内部における排紙口6の近くには印刷ヘッド7が配置されている。
印刷ヘッド7はインクジェットヘッドである。以下では、互いに直交する3方向をプリン
ター1の前後方向X、幅方向Y、上下方向Zとする。前後方向Xにおいて排紙口6が設け
られている側は前方X1であり、その反対側は後方X2である。
プリンター1は、筐体5の内部の後側部分にロール紙2を収納するロール紙収納部11
を備える。筐体5の内部には、ロール紙収納部11から印刷ヘッド7による印刷位置Aを
経由して排紙口6に至る紙搬送経路12が設けられている。印刷位置Aは印刷ヘッド7の
インクノズル面7aと対峙可能な位置に配置されたプラテン13により規定されている。
また、プリンター1は紙搬送経路12に沿って記録紙3を搬送する搬送機構14を備え
る。搬送機構14はプラテン13よりも搬送方向Dの上流側(後方X2)に配置された搬
送ローラー15を備える。また、搬送機構14は搬送ローラー15に上方から押圧された
押圧ローラー16を備える。搬送ローラー15には搬送モーター17からの駆動力が伝達
される。搬送ローラー15の搬送方向Dの上流側には下方紙ガイド18が配置されている
。下方紙ガイド18は紙搬送経路12の一部分を規定する。
さらに、プリンター1は、印刷位置Aにおいて、印刷ヘッド7を幅方向Yに移動させる
走査機構21を備える。
(走査機構)
走査機構21は、印刷ヘッド7を搭載するキャリッジ22と、幅方向Yに平行に延びる
一対のキャリッジガイド軸23と、キャリッジガイド軸23に沿ってキャリッジ22を移
動させるキャリッジ移動機構24を備える。図2に示すように、各キャリッジガイド軸2
3の幅方向Yの第1方向Y1の端部分は第1側板フレーム(第2フレーム)25に支持さ
れており、第1方向Y1とは反対の第2方向Y2の端部分は第2側板フレーム26に支持
されている。
図3はキャリッジ移動機構24の説明図である。図3(a)はキャリッジ移動機構24
を上方から見た場合の平面図であり、図3(b)はキャリッジ移動機構24を後方X2の
側から見た場合の背面図である。図4は従動プーリー支持部材の説明図である。図4(a
)は従動プーリー支持部材を上方から見た場合の斜視図であり、図4(b)は従動プーリ
ー支持部材を下方から見た場合の斜視図であり、図4(c)は従動プーリー支持部材を第
1方向Y1の側から見た場合の側面図である。図5は従動プーリー支持部材を取り外した
支持部材支持フレームを後方X2の側から見た場合の背面図である。キャリッジ移動機構
24は、キャリッジガイド軸23の第2方向Y2の端に近い位置に配置され駆動プーリー
31と、第1方向Y1の端に近い位置に配置される従動プーリー32と、駆動プーリー3
1および従動プーリー32に掛け渡されるタイミングベルト33を備える。キャリッジ2
2はタイミングベルト33に接続される。
駆動プーリー31にはキャリッジモーター35からの駆動力が伝達される。本例では、
駆動プーリー31には、キャリッジモーター35の出力軸36が後方X2から同軸に圧入
されており、駆動プーリー31は出力軸36と一体に回転する。キャリッジモーター35
はDCモーターである。
キャリッジモーター35は、キャリッジガイド軸23の第2方向Y2の端側部分の後方
X2で幅方向Yに延びる板状のモーター支持フレーム37にネジ38により固定される。
ここで、モーター支持フレーム37には、当該モーター支持フレーム37の一部分を切り
欠いて前方X1に折り曲げた支持部39が設けられている。支持部39は、駆動プーリー
31および従動プーリー32に掛け渡されたタイミングベルト33の内側に突出している
。支持部39はタイミングベルト33の一部の鉛直方向における下方向に位置する。従っ
て、支持部39は上下方向Zから見た場合にタイミングベルト33と重なる。
従動プーリー32は従動プーリー支持部材(支持部材)41に回転可能に支持される。
従動プーリー支持部材41は、キャリッジガイド軸23の第1方向Y1の端側部分の後方
X2で幅方向Yに延びる板状の支持部材支持フレーム(フレーム)42に支持されている
。支持部材支持フレーム42は、従動プーリー支持部材41を、駆動プーリー31から離
れる第1方向Y1および接近する第2方向Y2に移動可能に支持する。
従動プーリー支持部材41は、図4に示すように、プリンター1の幅方向Yに長い部材
である。従動プーリー支持部材41は、上下方向Zおよび幅方向Yに延びる縦板部分45
と、縦板部分45からキャリッジガイド軸23が位置する前方X1に突出する前側突出部
分46と、縦板部分45から後方X2に突出する後側突出部分47とを備える。前側突出
部分46の第1方向Y1の端側部分には従動プーリー32を支持する支持部48が設けら
れる。支持部48は従動プーリー32を前後方向Xに延びる軸線回りに回転可能に支持す
る。
後側突出部分47は、上下方向Zの高さ寸法が一定で幅方向Yに延びるガイド部49を
備える。ガイド部49は前後方向Xの厚みも一定である。ガイド部49の背面の上側部分
には2つの上側係止部51が設けられる。各上側係止部51はガイド部49の上面の後端
縁から上方に突出する。2つの上側係止部51は幅方向Yで離間する位置に設けられる。
また、ガイド部49の背面の下側部分には2つの下側係止部52が設けられる。各下側係
止部52はガイド部49の下面の後端縁から下方に突出する。2つの下側係止部52は、
上下方向Zから見た場合に上側係止部51と重なる位置に設けられる。ガイド部49の第
2方向Y2の端部分における上下方向Zの中央部分には支持部材側バネ係止部53が設け
られる。支持部材側バネ係止部53はガイド部49から後方X2に突出する。支持部材側
バネ係止部53の後端部分の第2方向Y2の端縁には切欠き部53aが設けられている。
切欠き部53aは第1方向Y1に窪む形状である。
また、従動プーリー支持部材41は第1方向Y1の端部分に後方X2に突出する当接部
54を備える。当接部54は縦板部分45の背面側から後方に突出する突出部分54aと
突出部分54aの後端縁から第1方向Y1に折れ曲がる折れ曲がり部分54bを備える。
支持部材支持フレーム42は、図5に示すように、従動プーリー支持部材41のガイド
部49を挿入可能なガイド孔56を備える。ガイド孔56は、ガイド部49の上下方向Z
の高さ寸法に対応する一定の高さ寸法で幅方向Yに延びるガイド部挿入孔部分57と、ガ
イド部挿入孔部分57の上端縁から上方に切り欠かれた2つの上側切欠き孔部分58と、
ガイド部挿入孔部分57の下端縁から下方に切り欠かれた2つの下側切欠き孔部分59を
備える。ガイド部挿入孔部分57の幅方向Yの長さはガイド部49の幅方向Yの長さより
も長い。また、支持部材支持フレーム42は、ガイド孔56の第1方向Y1の開口縁の近
傍に、後方X2に突出するフレーム側バネ係止板60を備える。フレーム側バネ係止板6
0は、支持フレームから後方X2に延びる横板部分61と、横板部分61の後端縁から上
方に延びる縦板部分62と、縦板部分62の上端縁から後方X2に延びる係止板部分63
を備える。図3(a)に示すように、係止板部分63の後端部分の第1方向Y1の端縁に
は切欠き部64が設けられている。切欠き部64は第2方向Y2に窪む。
ここで、従動プーリー支持部材41を支持部材支持フレーム42に支持させる際には、
従動プーリー支持部材41のガイド部49を前方X1からガイド孔56に挿入する。すな
わち、ガイド部49をガイド部挿入孔部分57に挿入し、各上側切欠き孔部分58に各上
側係止部51を挿入し、各下側切欠き孔部分59に各下側係止部52を挿入する。そして
、従動プーリー支持部材41の縦板部分45の後面を支持部材支持フレーム42に当接さ
せる。その後、従動プーリー支持部材41を第2方向Y2に移動させると、従動プーリー
支持部材41は、縦板部分45と上側係止部51との間、および、縦板部分45と下側係
止部52との間に支持部材支持フレーム42におけるガイド孔56の開口縁部分を前後方
向Xから挟んだ状態となる。従って、従動プーリー支持部材41は、幅方向Yに移動可能
な状態で支持フレームに支持される。
ここで、図3に示すように、従動プーリー支持部材41の支持部材側バネ係止部53(
切欠き部53a)と支持部材支持フレーム42のフレーム側バネ係止板60(切欠き部6
4)との間には引張コイルバネ(付勢部材)65が掛け渡される。引張コイルバネ65は
、従動プーリー支持部材41を駆動プーリー31から離間する第1方向Y1に付勢する。
また、従動プーリー32と駆動プーリー31との間にはタイミングベルト33が架け渡さ
れる。
従動プーリー32と駆動プーリー31との間にタイミングベルト33が架け渡された状
態では、従動プーリー支持部材41は、引張コイルバネ65の付勢力とタイミングベルト
33の張力とが均衡する第1位置(均衡位置)41Aに配置される。この状態は、タイミ
ングベルト33に適切な張力が付与されている状態である。
次に、プリンター1は、従動プーリー32を幅方向Yに移動させる従動プーリー移動機
構66を備える。従動プーリー移動機構66は従動プーリー支持部材41を支持部材支持
フレーム42に沿って幅方向Yに移動させることにより、従動プーリー32を移動させる
。従動プーリー移動機構66は、第1方向Y1から従動プーリー支持部材41に当接可能
な移動部材71と、移動部材71を幅方向Yに移動するユーザー操作を受け付ける移動操
作部73を備える。
移動部材71は第1側板フレーム25から第1方向Y1に突出するフレーム部分74に
支持されている。フレーム部分74は、支持部材支持フレーム42の第1方向Y1の側で
支持部材支持フレーム42と対向して幅方向Yに延びる。
フレーム部分74は移動部材71を、その背面に沿って幅方向Yに移動可能に支持する
。より詳細には、フレーム部分74は後方X2に突出する2本のガイドピン74aを備え
る。一方、移動部材71は、幅方向Yに平行に延びる2本の長穴71aを備える。各ガイ
ドピン74aは長穴71aに挿入されている。従って、移動部材71は2本のガイドピン
74aに支持された状態で幅方向Yに移動する。
移動部材71は、第1位置41Aにある従動プーリー支持部材41から第1方向Y1に
離間する移動部材第1位置71A(図3(a)参照)と、従動プーリー支持部材41に当
接して当該従動プーリー支持部材41を第1位置41Aよりも第2方向Y2の側に位置さ
せた移動部材第2位置71B(図6(a)参照)との間を移動可能である。移動部材71
が従動プーリー支持部材41を第2方向Y2に移動させる際には、移動部材71の第2方
向Y2の端部分が、従動プーリー支持部材41の当接部54の突出部分54aに当接する
移動操作部73は、移動部材71が移動部材第1位置71Aと移動部材第2位置71B
との間で移動される際に、ユーザーによる操作を受け付ける。移動操作部73は、第1方
向Y1の側から移動部材71に当接可能な有頭ネジ76と、第1側板フレーム25に形成
されたネジ孔77を備える。ネジ孔77は第1側板フレーム25を幅方向Yに貫通する。
有頭ネジ76は第1方向Y1の側からネジ孔77に捩じ込まれて当該ネジ孔77を貫通す
る。また、移動操作部73は移動部材71を第1方向Y1に付勢する第2の引張コイルバ
ネ(付勢部材)78を備える。引張コイルバネ78の付勢力によって移動部材71の第1
方向Y1の端面は有頭ネジ76の先端に当接する。従って、有頭ネジ76を捩じ込むと移
動部材71は第2方向Y2に移動し、有頭ネジ76を緩めると移動部材71は第1方向Y
1に移動する。
ここで、移動部材71の背面部分には目盛79が設けられている。目盛79は移動部材
71が移動部材第1位置71Aに配置されていることを示す線状の第1目印79aと、移
動部材71が移動部材第2位置71Bに配置されていることを示す線状の第2目印79b
を備える。フレーム部分74には移動部材71の目盛79を指し示す三角形のマーク80
が形成されている。なお、目盛79がフレーム部分74に設けられ、マーク80が移動部
材71に設けられていてもよい。
(印刷動作)
プリンター1が外部の機器からの印刷データの供給を待つ待機状態となっているときに
は、図2に示すように、プリンター1は、印刷ヘッド7を紙搬送経路12から第2方向Y
2に外れたホームポジションHPに位置させている。外部の機器から印刷データが供給さ
れると、プリンター1は、キャリッジモーター35の駆動によりキャリッジ移動機構24
を駆動してキャリッジ22を移動させて、印刷ヘッド7を印刷基準位置Pに配置する。印
刷基準位置Pは、上下方向Zから見た場合に、印刷ヘッド7が紙搬送経路12における第
2方向Y2(ホームポジションHPの側)の端部分と重なる位置である。
そして、プリンター1は、搬送モーター17を駆動して記録紙3を紙搬送経路12に沿
って間欠的に搬送する。また、プリンター1は搬送モーター17の駆動と同期させてキャ
リッジモーター35を駆動して印刷ヘッド7を紙搬送経路12上で幅方向Yに走査させる
とともに、印刷ヘッド7を駆動して印刷位置Aを通過する記録紙3に印刷を施す。
(タイミングベルトの取り外し動作)
プリンター1を長期に渡って使用した場合には、キャリッジモーター35のブラシが摩
耗して、キャリッジモーター35の挙動が不安定となることがある。このような場合には
、キャリッジモーター35およびキャリッジモーター35と一体の駆動プーリー31を交
換する修理が必要となる。また、このような修理では、駆動プーリー31および従動プー
リー32からタイミングベルト33を取り外す必要がある。
ここで、プリンター1では、通常、フレーム部分74に設けられたマーク80は移動部
材71の目盛79における第1目印79aを指し示す状態となっており、移動部材71は
移動部材第1位置71Aに配置されている。従って、図3に示すように、移動部材71は
従動プーリー支持部材41から第1方向Y1に離間しており、従動プーリー支持部材41
は引張コイルバネ65の付勢力とタイミングベルト33の張力とが均衡する第1位置(均
衡位置)41Aに位置している。このため、タイミングベルト33の取り外し作業では、
従動プーリー32を駆動プーリー31に接近させて、タイミングベルト33を弛緩させな
ければならない。
そこで、作業者は、有頭ネジ76を捩じ込んで、フレーム部分74に設けられたマーク
80が、移動部材71の目盛79における第2目印79bを指し示す状態とする。これに
より、移動部材71は、図3に示す移動部材第1位置71Aから、図6に示す移動部材第
2位置71Bに移動する。従って、移動部材71は、従動プーリー支持部材41に当接し
て当該従動プーリー支持部材41を第1位置41Aよりも第2方向Y2の側に位置する第
2位置41Bに移動させる。
ここで、従動プーリー支持部材41が第1位置41Aから第2位置41Bに移動する際
には、引張コイルバネ65が伸長する。すなわち、タイミングベルト33の取り外し作業
では、引張コイルバネ65の付勢力に抗して、従動プーリー支持部材41を第2方向Y2
に移動させる。従って、従動プーリー支持部材41が引張コイルバネ65の付勢力によっ
て勢いよく移動してしまうことがない。よって、従動プーリー32(従動プーリー支持部
材41)が他の部材に衝突して破損することなどを防止できる。
従動プーリー支持部材41が第2位置41Bに配置されると、タイミングベルト33が
緩む。従って、タイミングベルト33を駆動プーリー31と従動プーリー32とから容易
に外すことができる。また、駆動プーリー31および従動プーリー32からタイミングベ
ルト33を取り外したときには、タイミングベルト33が支持部39に支持される。従っ
て、タイミングベルト33がプリンター1の内部に落下することを防止できる。
その後は、ネジ38を緩めることによりモーター支持フレーム37からキャリッジモー
ター35を取り外し、出力軸36に駆動プーリー31が取り付けられた新たなキャリッジ
モーター35をモーター支持フレーム37に取り付ける。
キャリッジモーター35をモーター支持フレーム37に取り付けた後には、タイミング
ベルト33を駆動プーリー31と従動プーリー32とに掛け渡す。そして、有頭ネジ76
を緩める方向に回転させる。これにより、移動部材71は、引張コイルバネ65の付勢力
と引張コイルバネ78の付勢力とによって、有頭ネジ76と共に第1方向Y1に移動する
その後、作業者は、移動部材71を、従動プーリー支持部材41から第1方向Y1に離
間する移動部材第1位置71Aに配置する。すなわち、作業者は、有頭ネジ76を緩める
方向に回転させて、移動部材71を第1方向Y1に移動させて、フレーム部分74に設け
られたマーク80が、移動部材71の目盛79における第1目印79aを指し示す状態と
する。ここで、移動部材71が第1位置71Aに配置された状態では、従動プーリー支持
部材41が引張コイルバネ65の付勢力とタイミングベルト33の張力とが均衡する第1
位置41Aに配置される。
(作用効果)
本例のプリンター1は、引張コイルバネ65の付勢力に抗して従動プーリー32を移動
させる従動プーリー移動機構66を備える。従って、タイミングベルト33の取り外しに
際して、従動プーリー支持部材41と支持部材支持フレーム42とから引張コイルバネ6
5を取り外さなくて済む。従って、タイミングベルト33の取り外し作業に際して、引張
コイルバネ65が弾んで飛んでしまわないよう注意する必要がない。よって、タイミング
ベルト33の取り外し作業が容易である。
また、本例では、有頭ネジ76をネジ孔77に捩じ込むことにより従動プーリー32を
駆動プーリー31に接近させる。従って、ドライバーなどの一般的な工具を用いて従動プ
ーリー32を移動させることができる。よって、タイミングベルト33の取り外し作業が
容易である。
さらに、本例では、移動部材71に目盛79が設けられているので、タイミングベルト
33の取り外し作業を行う作業者が移動部材71の位置を確認しやすい。
(変形例)
なお、移動部材71を省略することもできる。この場合には、従動プーリー移動機構6
6は有頭ネジ76を従動プーリー支持部材41に直接当接させるものとする。また、上記
実施形態においては、支持部材支持フレーム42をフレームとして、また、第1側板フレ
ーム25を第2フレームとして説明しているが、第1側板フレーム25、モーター支持フ
レーム37、及び支持部材支持フレーム42が一体形成されてもよい。
1…プリンター、2…ロール紙、3…記録紙、5…筐体、6…排紙口、7…印刷ヘッド、
7a…インクノズル面、11…ロール紙収納部、12…紙搬送経路、13…プラテン、1
4…搬送機構、15…搬送ローラー、16…押圧ローラー、17…搬送モーター、18…
下方紙ガイド、21…走査機構、22…キャリッジ、23…キャリッジガイド軸、24…
キャリッジ移動機構、25…第1側板フレーム(第2フレーム)、26…第2側板フレー
ム、31…駆動プーリー、32…従動プーリー、33…タイミングベルト、35…キャリ
ッジモーター(DCモーター)、36…出力軸、37…モーター支持フレーム、38…ネ
ジ、39…支持部、41…従動プーリー支持部材(支持部材)、41A…第1位置(均衡
位置)、42…支持部材支持フレーム(フレーム)、45…縦板部分、46…前側突出部
分、47…後側突出部分、48…支持部、49…ガイド部、51…上側係止部、52…下
側係止部、53…支持部材側バネ係止部、53a…切欠き部、54…当接部、54a…突
出部分、54b…折れ曲がり部分、56…ガイド孔、57…ガイド部挿入孔部分、58…
上側切欠き孔部分、59…下側切欠き孔部分、60…フレーム側バネ係止板、61…横板
部分、62…縦板部分、63…係止板部分、64…切欠き部、65…引張コイルバネ(付
勢部材)、66…従動プーリー移動機構、71…移動部材、71a…長穴、71A…移動
部材第1位置、71B…移動部材第2位置、73…移動操作部、74…第1側板フレーム
のフレーム部分、74a…ガイドピン、76…有頭ネジ(ネジ)、77…ネジ孔、78…
引張コイルバネ(第2付勢部材)、79…目盛、80…マーク、A…印刷位置、D…搬送
方向、HP…ホームポジション、P…印刷基準位置、X…前後方向、X1…前方、X2…
後方、Y…幅方向、Y1…第1方向、Y2…第2方向、Z…上下方向。

Claims (4)

  1. 印刷ヘッドと、
    前記印刷ヘッドを保持するキャリッジと、
    駆動プーリーと、
    従動プーリーと、
    前記キャリッジに接続され、前記駆動プーリーおよび従動プーリーに架け渡されるタイミングベルトと、
    前記従動プーリーを前記駆動プーリーから離間する第1方向に付勢する第1付勢部材と、
    前記従動プーリーを前記第1付勢部材の付勢力に抗して前記駆動プーリーに接近する第2方向に移動させる従動プーリー移動機構と、
    前記従動プーリーを回転可能に支持する支持部材と、
    前記支持部材を前記第1方向および前記第2方向に移動可能に支持するフレームと、
    を有し、
    前記第1付勢部材は、前記支持部材と前記フレームとの間に架け渡されて前記支持部材を前記第1方向に付勢するバネ部材であり、
    前記従動プーリー移動機構は、
    前記均衡位置にある前記支持部材から前記第1方向に離間する第1位置と、前記支持部材に当接して当該支持部材を前記均衡位置よりも前記第2方向の側に位置させる第2位置との間を移動する移動部材と、
    前記第1方向の側から前記移動部材に当接するネジと、
    前記ネジと螺合するネジ孔を備え当該ネジを前記第2方向に移動可能に支持する第2フレームと、
    前記移動部材を前記第1方向に付勢して前記ネジに当接させる第2付勢部材と、
    を備え、前記第1付勢部材の付勢力と前記タイミングベルトの張力とが均衡する均衡位置にある前記支持部材を、前記第2方向に移動し、
    前記第2フレームの前記ネジ孔に前記ネジが捩じ込まれることにより前記移動部材が前記第2方向に移動することを特徴とするプリンター。
  2. 請求項において、
    前記移動部材が第1位置に配置されていること、および、前記移動部材が第2位置に配置されていることを示す目盛を有することを特徴とするプリンター。
  3. 請求項1または2において、
    前記駆動プーリーと前記従動プーリーとに架け渡された前記タイミングベルトの内側に位置する支持部を備え、
    前記支持部は前記タイミングベルトの一部の鉛直方向における下方向に位置することを特徴とするプリンター。
  4. 請求項1ないしのうちのいずれか一項において、
    前記駆動プーリーに接続されたDCモーターを備えることを特徴とするプリンター。
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