JP6647308B2 - 多関節ロボットのティーチングシステム - Google Patents

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本発明は、多関節ロボットにおける修正ティーチングを行うためのティーチングシステムに関する。
対象物を相手側装置との間で受渡しするなど所定の作業を行う多関節ロボットは、各駆動軸に関して原点マークや位置決めピンなどを使用した原点出しが行われるほか、制御プログラムに応じた動作を記憶させるティーチングが行われる。例えば、搬送用ロボットであれば、記憶された制御プログラムの実行により、対象物を正確な位置に移送させることが求められる。しかし、ロボットの部品精度や、対象物を受け取る受取り側に誤差が生じていると、数値制御によって行う作業が正確に実行できなくなってしまう。そこで従来では、下記特許文献1にティーチングシステムが開示されている。
この従来例は、先端のチャックで把持したワークを目標位置へ移動させる多関節ロボットのティーチングシステムである。このシステムでは、チャックとワークとの位置が大まかに合わせられ、チャックによってワークが把持される。その際、チャックとワークとの中心位置にズレがあれば、チャック側のフローティング体が移動して両者の中心位置が一致するようになっている。そして、チャックの位置がセンサによって検出され、その位置データに基づいて真のチャック位置が演算部において算出される。
特開平7−75986号公報
従来のティーチングシステムは、多関節ロボットにフローティング機構を設けるものであり、そのロボット自体に特別な構造を必要とするものであった。従って、特別な構造が付加されていることにより、多関節ロボットの価格が上がってしまうことになる。また、フローティング機構が多関節ロボットを構造的に弱いものとしてしまい、故障の原因にもなり易くなる。従って、新たな構成を加えることなく従来構造の多関節ロボットのままで、しかも作業者による負担をかけることなくティーチングできることが望ましい。
そこで、本発明は、かかる課題を解決すべく、多関節ロボットに新たな構成を加えることなく修正ティーチングを行うためのティーチングシステムを提供することを目的とする。
本発明の一態様における多関節ロボットのティーチングシステムは、駆動モータを備える関節機構によってアーム部材が連結され、先端部に備えたロボットハンドによって相手側装置との間で所定の作業を行う多関節ロボットと、前記相手側装置に保持される第1ティーチング部材と、前記ロボットハンドに把持され、前記第1ティーチング部材に対して接触させる第2ティーチング部材と、前記相手側装置に保持された前記第1ティーチング部材に対して、前記ロボットハンドに把持した前記第2ティーチング部材を複数の方向から接触させ、当該接触により上昇する前記駆動モータのトルク値を基に接触位置を求め、前記ロボットハンドの位置を算出する制御装置とを有する。
本発明によれば、第1ティーチング部材と第2ティーチング部材を用意し、相手側装置に保持された前記第1ティーチング部材に対してロボットハンドに把持され第2ティーチング部材を複数の方向から接触させ、当該接触により上昇する前記駆動モータのトルク値を基に接触位置を求め、前記ロボットハンドの位置を算出することにより誤差を補正するための修正ティーチングを行うことができる。
加工機械ラインを示した斜視図である。 工作機械のカバー内部を示した加工部の正面図である。 多関節ロボットアームが伸びた状態の搬送装置を示した斜視図である。 多関節ロボットアームが折り畳まれた状態の搬送装置を示した斜視図である。 加工機械ラインに組み込まれた搬送用制御装置を表すブロック図である。 修正ティーチングを実行中のチャックやロボットハンドなどを簡略化して示した断面図である。
次に、本発明に係る多関節ロボットのティーチングシステムについて、その一実施形態を以下に図面を参照しながら説明する。本実施形態では、加工機械ラインに搭載された搬送装置(多関節ロボット)を例に挙げて説明する。図1は、その加工機械ラインを示した斜視図である。この加工機械ライン1は、基礎となるベース2の上に6台の工作機械5が搭載されている。6台の工作機械5はいずれも同じ型のNC旋盤であり、外形形状や寸法が揃えられている。各工作機械5は、外装カバー6によって覆われ、その内部には工作機械5ごとに閉じられた加工室が構成されている。そして加工室の前方には、前カバー7によって一つのワーク搬送室が構成され、その中に各工作機械5とワークの受渡しを行う搬送装置が搭載されている。
工作機械5は幅寸法が小さくなるように設計されたものであり、同じ型の工作機械5が複数横並びした加工機械ライン1がコンパクトなものになっている。ここで、図2は、工作機械5のカバー内部を示した加工部の正面図である。工作機械5は、図示する幅間隔の外装カバー6内に、加工を実行する加工モジュール10が組み込まれている。正面側から見た加工モジュール10は、手前側に工具台14を備えたタレット装置13と、ワークを保持する主軸チャック11が上下に配置されている。主軸チャック11の中心Oすなわち主軸の回転軸は、外装カバー6の幅方向に見てほぼ中央に位置している
主軸チャック11は、主軸台12に対して回転自在に支持された主軸と一体になり、外装カバー6の後方奥に配置されたサーボモータによって回転するよう構成されている。また、前方に位置する主軸チャック11やタレット装置13の後方には右側にコラム15が配置され、外装カバー6の側壁に沿って起立している。コラム15の上部にはサーボモータ16が設置され、タレット装置13を上下方向に移動させるためのX軸駆動機構が構成されている。また、その後方奥にはサーボモータ17が設置され、タレット装置13を主軸と平行な方向、つまり図面を貫く水平方向に移動させるためのZ軸駆動機構が構成されている。
この工作機械5では、タレット装置13の旋回割出しによって工具台14に装着された切削工具が選択される。そして、X軸駆動機構やZ軸駆動機構によって切削工具が所定の位置に移動し、回転する主軸チャック11に保持されたワークに対して中ぐり加工などが行われる。この主軸チャック11に保持されているワークは、加工に際して工作機械5の加工室の外側から搬送装置によって送り込まれる。
図3及び図4は、搬送装置を示した斜視図である。特に図3は、工作機械との間でワークの受渡しを行うべく、多関節ロボットアーム20が伸びた状態が示されている。そして、図4には、多関節ロボットアーム20が工作機械の間を移動するために折り畳まれた状態が示されている。このように本実施形態の多関節ロボットアーム20は、関節機構の駆動により、コンパクトな状態に折り畳まれ、伸びた姿勢によって遠くの位置でも作業が可能なものである。
この多関節ロボットアーム20を備えた搬送装置8は、横並びに配置された複数の工作機械に対し、その前方を横切って移動するように組み付けられている。具体的には、工作機械5を搭載するベース2の前部に組み付けられる。図示するベース2は、2台の工作機械を搭載する大きさのものであり、図1に示す加工機械ライン1では3台のベース2が幅方向に接近して設置されている。搬送装置8は、そのベース2に対して走行装置30が組み付けられ、走行装置30には多関節ロボットアーム20が搭載され、いわゆる多関節ロボットが構成されている。
走行装置30は、ベース2の前面部に固定された支持板31に対し、水平方向にラック32や2本のレール33が固定されている。そして、走行台35には走行スライダが一体に固定され、その走行スライダがレール33を掴んで摺動するように組み付けられている。走行台35には走行用のサーボモータ36が設けられ、その回転軸に固定されたピニオン37がラック32に噛合している。従って、サーボモータ36の駆動によって回転するピニオン36が、噛合するラック32を転動し、走行台35がレール33に沿ってベース2の前面部を移動することになる。
走行台35の上には、旋回テーブル38を介して多関節ロボットアーム20が搭載されている。この多関節ロボットアーム20は、特に狭い幅寸法内で工作機械5とワークの受渡しを可能にするよう構成されたものである。工作機械5は、ベース2の上に敷設された2本のレール201に搭載するように設計されたものであり、図2に示すように幅寸法の狭い構造になっている。従って、多関節ロボットアーム20は、横幅寸法の狭い外装カバー6の内部空間でワークの受渡しができるように設計されている。具体的には、外装カバー6の幅が約450mmであるのに対し、外径が300mmのワークを掴んで受渡しできるようにしたものである。
その多関節ロボットアーム20は、旋回テーブル38に固定された支持台21に対し、上腕部材22が第1関節機構23を介して連結され、更に上腕部材22には前腕部材25が第2関節機構26を介して連結されている。支持台21は、一対の支持プレート211が起立し、上腕部材22は、一対の支持プレート211に対応する一対の上腕プレート221をもって形成されている。そして、各プレート211,221同士が関節軸によって連結され、上腕部材22は、第1関節機構23の駆動によりその角度調整が行われる。上腕部材22には一対の上腕プレート221の間に空間が形成され、その中に前腕部材25が入り込むよう構成されている。
前腕部材25は、左右に一対の平行な前腕プレート251をもって形成され、その前腕プレート251と上腕プレート221が関節軸によって連結されている。従って、前腕部材25は、第2関節機構26の駆動により、上腕部材22に対する角度調整が行われる。前腕部材25には、第2関節機構46とは反対側の端部にロボットハンド28が取り付けられている。ロボットハンド28は、3本のチャック爪が油圧によって駆動するクランプ機構を有し、ワークの把持及び解放が可能なものである。また、ロボットハンド28は、前腕プレート251に対して回転機構を介して組み付けられ、チャック爪の把持角度が調整できるようになっている。
こうした多関節ロボットアーム20は、可動部である上腕部材22、前腕部材25及びロボットハンド28が駆動した所定の動作によって作業が行われる。その際、第1及び第2関節機構23,26など各駆動部のサーボモータ471〜473(図5参照)に対する回転制御によって、ロボットハンド28の移動位置や、ロボットハンド28が把持したワークの向きの割出しが行われる。従って、搬送装置8が正確に作業を行うには、制御プログラムに従った各サーボモータ471〜473,36における回転角度と、多関節ロボットアーム20や走行装置30の動作が対応していなければならない。
そこで、搬送装置8では、多関節ロボットアーム20などに対し、基本姿勢におけるサーボモータの回転位置をゼロ度とした原点出しや、実際に工作機械5とワークの受渡し動作を行わせることで制御プログラムとして動作を記憶させるティーチングが行われる。しかしながら、加工機械ライン1の稼働が継続される中、搬送装置8の多関節ロボットアーム20の動作などに機械的な誤差が生じることがある。つまり、ティーチングによって記憶された三次元座標の値と実際動きに狂いが生じてしまう。そこで、多関節ロボットアーム20などの所定の動作に対して、サーボモータ471〜473,36の回転角度を補正するための修正ティーチングが必要になる。
ところが加工機械ライン1では、前述したように各工作機械5の幅寸法が非常に狭いため、修正ティーチングの作業が困難であった。多関節ロボットアーム20は、図2に示す外装カバー6のほぼ幅全体に入り込んで移動するため、主軸チャック11とロボットハンド28との位置関係を作業者が外から目視で確認することが難しい状況になっているからである。また、多関節ロボットアーム20では、第1及び第2関節機構23,26やロボットハンド28をサーボモータ471〜473が連動して動作させるため、仮に作業者の目視によってズレが確認できたとしても、どのサーボモータ471〜473をどの程度調整するかの判断が非常に困難である。
そこで、本実施形態の搬送装置8には修正ティーチングを自動で行うためのティーチングシステムが構成されている。ここで、図5は、加工機械ライン1に組み込まれた搬送装置8の搬送用制御装置を表すブロック図である。搬送用制御装置40は、マイクロプロセッサ(CPU)41、ROM42、RAM43、不揮発性メモリ44、コントローラ451〜454及びサーボアンプ461〜464からなるサーボ制御部48などがバスライン49を介して接続されている。CPU41は制御部全体を統括制御するものであり、ROM42にはCPU41が実行するシステムプログラムや制御パラメータ等が格納され、RAM43には一時的に計算データや表示データ等が格納される。
また、不揮発性メモリ44は、CPU41が行う処理に必要な情報を記憶し、搬送装置8におけるワークの搬送プログラムが格納されている。その搬送プログラムを実行する搬送装置8では、ティーチングによって多関節ロボットアーム20の動作や走行装置30の停止位置などが記憶されている。更に本実施形態では、ティーチングによって記憶された座標データと実際の動作に誤差が生じた場合に補正を行うための修正プログラムが格納されている。
搬送装置8は、多関節ロボットアーム20では第1関節機構23、第2関節機構26及びロボットハンド28の各サーボモータ471〜473が、走行装置30ではサーボモータ36が、サーボ制御部48を介してCPU41に接続されている。そして、搬送装置8の各サーボモータ471〜473,36は、CPU41からの回転制御指令とサーボモータ471〜473,36に内蔵されたロータリエンコーダからの現在位置情報(現在回転角度)に基づいてフィードバック制御が実行される。サーボアンプ461〜464は、コントローラ451〜454からのトルク指令に基づき、サーボモータ471〜473,36に電流を供給してそれらを駆動する。
次に、図6は、修正ティーチング実行時の主軸チャック11とロボットハンド28、そして使用する治具を簡略化して示した断面図であり、(a)(b)(c)の順にティーチング作業が段階的に行われる。修正ティーチングでは、主軸チャック11側に第1ティーチング部材51が装着され、ロボットハンド28側には第2ティーチング部材52が装着される。第1ティーチング部材51は、径の大きさを3段階に変化させた円柱体である。そして、最も径の大きい部分が主軸チャック11によって把持される把持部511であり、更に径の異なる部分が大径計測部512と小径計測部513である。一方、第2ティーチング部材52は、底部521と円筒部522とを有する有底円筒体である。
第1ティーチング部材51の大径計測部512は、第2ティーチング部材52の円筒部522の内径よりも僅かに小さく形成された外径の円周面を有し、小径計測部513は更に小さい外径の円周面を有する。従って、第1ティーチング部材51と第2ティーチング部材52は、図示するように嵌め合わせることが可能であり、嵌め合わせの際には径方向に隙間が生じることになる。図面では、互いの中心軸O1,O2の位置合わせに誤差が生じてしまっている場合を示している。しかし、この時のズレ量は極めて微小であるため隙間によって許容され、図示するように第1ティーチング部材51と第2ティーチング部材52とが嵌り合う関係がつくられる。
続いて、修正プログラムに従った修正ティーチング処理について説明する。加工機械ライン1の所定の工作機械5との間で搬送装置8の修正ティーチングが行われる場合には、その準備として第1ティーチング部材51が主軸チャック11に装着され、第2ティーチング部材52がロボットハンド28に装着される。そして、搬送装置8は、走行装置30の駆動により多関節ロボットアーム20を対象とする工作機械5の位置に移動させ、そこで修正ティーチング作業が行われる。
修正ティーチング作業では、多関節ロボットアーム20側の第2ティーチング部材52を主軸チャック11側の第1ティーチング部材51に対して複数の個所で接触させた位置確認が行われる。先ず、第1ティーチング部材51と第2ティーチング部材52の中心軸O1,O2を合わせるようにして水平方向(Z軸方向)に移動し、図6(a)に示すように両者が嵌り合った状態でZ軸方向に突き当てられる。ことのきの第2ティーチング部材52の位置を第1計測位置とする。
そして次に、図6(b)に示すように、第2ティーチング部材52は、Z軸方向であって第1ティーチング部材51から離れる方向(図面右側)に移動した第2計測位置で停止する。第2計測位置は、円筒部522の先端部分が、第1ティーチング部材51の大径計測部512と重なる位置である。特に、大径計測部512の端部に円筒部522の先端部分が位置するようにしている。第2計測位置では、第2ティーチング部材52がZ軸に直交するX軸方向及びY軸方向に移動して第2ティーチング部材52に当てられる。その際、第2ティーチング部材52が中心軸O2の傾いた姿勢であっても、円筒部522の先端部分が大径計測部512に当たって計測が行われるようにするためである。
そして、第2計測位置における第2計測の後は、更に第2ティーチング部材52がZ軸方向に移動して図6(c)に示す第3計測位置で停止する。第3計測位置は、円筒部522の先端部分が、第1ティーチング部材51の小径計測部513と重なる位置である。ここでも第1ティーチング部材51の端部に円筒部522の先端部分が位置するようにしているが、筒部522の先端部分が小径計測部513に当って計測が行われるようにするためである。なお、修正ティーチング作業中の移動は、予め記憶されている第1及び第2ティーチング部材51,52を使用したティーチングに基づいて制御される。
本実施形態の修正ティーチング作業では、第1乃至第3計測位置において第1ティーチング部材51に第2ティーチング部材52が3軸方向に突き当てられる。その際、Z軸方向とX軸方向の移動は、多関節ロボットアーム20の第1及び第2関節機構23,26の駆動により行われ、Y軸方向の移動は、走行装置30の駆動によって行われる。つまり、サーボモータ471〜473,36の駆動制御によって行われる。
サーボモータ471〜473,36に発生するトルクは電流に比例する。従って、第2ティーチング部材52が第1ティーチング部材51に突き当てられると、抵抗によってトルク値が上昇し、サーボアンプ461〜464においてサーボモータ471〜473,36に通電の電流値が上昇する。そのため、トルク値の上昇つまり電流値の上昇を検出することにより、そのタイミングで得られたエンコーダからの信号を基に各サーボモータ471〜473,36の回転角度が求められる。そして、各サーボモータ471〜473,36の回転角度からは、部材同士が突き当てられた接触位置の座標値が算出される。
図6(a)の第1計測位置では、第2ティーチング部材52が第1ティーチング部材51に対してZ軸方向行に突き当てられ、その接触位置の座標値が算出される。続く図6(b)の第2計測位置では、X軸方向及びY軸方向において中心軸O1に向かう各2方向の合計4方向から第2ティーチング部材52が第1ティーチング部材51に突き当てられ、各接触位置の座標値が算出される。そして、図6(c)の第3計測位置でも同じように、4方向から第2ティーチング部材52が第1ティーチング部材51に突き当てられ、各接触位置の座標値が算出される。
以上の結果から、第2計測位置と第3計測位置における第1ティーチング部材51の中心軸O1の位置が算出される。第1ティーチング部材51の中心軸O1の位置は、主軸チャック11の中心位置である。一方で、第2ティーチング部材52に関しても、図6(a)の第1計測位置での中心軸O2の位置が求められている。そのため、中心軸O1に対する中心軸O2のズレが算出される。すなわち、三次元座標上でのXY座標面での制御誤差が算出される。一方、Z軸方向に関しては、第1計測位置の接触位置から初期値との誤差が算出される。


更に、第2計測位置及び第3計測位置では、X軸方向とY軸方向のそれぞれにおいて反対側との移動距離つまり隙間の比が求められる。そして、第2計測位置と第3計測位置における比の値からロボットハンド28のZ軸方向の移動に傾きが生じているか否かの確認が行われる。つまり、第2計測位置と第3計測位置においてX軸方向の比、Y軸方向の比がそれぞれにおいて同じ値であれば、ロボットハンド28は中心軸O2に沿ってZ軸方向に真っ直ぐ移動していることが分かる。一方で、第2計測位置と第3計測位置において比の値が異なっていれば、中心軸O2に対して傾いたZ軸方向の移動をしていることになる。その際には比の値から移動の傾きが算出される。
搬送装置8の多関節ロボットアーム20や走行装置30は、工作機械5の主軸チャック11に対してワークの受渡しを行うため、予めティーチングにより三次元座標上の位置情報に基づいた動作手順が記憶されている。よって、位置情報と実際の動作位置とに誤差が生じてしまった場合には、前述した修正ティーチング作業により誤差が算出され、多関節ロボットアーム20や走行装置30を動作させる各サーボモータ471〜473,36の回転角度について自動補正が行われる。
本実施形態のティーチングシステムによれば、工作機械5に対する搬送装置8のように、狭い加工空間内で作業を行う多関節ロボットアーム20などに対して自動補正が行われるため、作業者による目視などの作業が不要になり極めて効果的である。また、本実施形態のティーチングシステムは、第1及び第2ティーチング部材51,52を用意し、修正プログラムを格納することにより、特別な装置や構造を追加する必要がないため従来の搬送装置8(多関節ロボット)に採用することができる。しかも、サーボモータ471〜473,36のトルク値の変化を基に三次元座標の座標値などを算出するようにしたため、その構成も簡易的でありコストを抑えることができる。
第1及び第2ティーチング部材51,52は単純な形状であるため、その作成も容易でコストがかからない。そして、第1ティーチング部材51は、大径計測部512と小径計測部513が形成されているため、多関節ロボットアーム20によるZ軸方向の移動の傾きを容易に求めることができる。また、第2ティーチング部材52の中心軸O2がZ軸に対して傾いていたとしても、大径計測部512と小径計測部513の端部に円筒部522の先端部分を当てることにより、ほぼ同じ突き当て状態を再現することができ、安定した計測を行うことが可能である。また、第1計測位置でZ軸方向の突き当てを行った後にX軸及びY軸方向の計測を行う第2及び第3計測位置へとZ軸方向に移動しているため、この点でもほぼ同じ突き当て状態を再現することができ、安定した計測を行うことが可能である。
第1ティーチング部材51と第2ティーチング部材52は、Z軸方向の移動によって嵌め合わせることが可能なものであるため、その後、X軸方向とY軸方向の移動による計測を搬送装置8側の小さな動作によって短時間で行うことができる。なお、主軸チャック11側のティーチング部材に対してロボットハンド28側のティーチング部材を複数の方向から突き当てることができればよいため、第1及び第2ティーチング部材51,52の形状は特に限定されるものではない。しかし、嵌め合わせが可能なブロック体と筒体とすることにより上記効果が得られる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、第1ティーチング部材51と第2ティーチング部材52は、主軸チャック11とロボットハンド28との保持が逆であってもよい。また、第2ティーチング部材52の先端部分の内周面に、第1ティーチング部材51に突き当てられる箇所に対応して半球状の突起を形成するなどしてもよい。
本発明に係るティーチングシステムは、工作機械5に対して使用される搬送装置8において特に有効であるが、その他の多関節ロボットであってもよい。
1…加工機械ライン 2…ベース 5…工作機械 6…外装カバー 8…搬送装置 10…加工モジュール 11…主軸チャック 20…多関節ロボットアーム 22…上腕部材 25…前腕部材 28…ロボットハンド 30…走行装置 37…サーボモータ 40…搬送用制御装置 51…第1ティーチング部材 52…第2ティーチング部材 471,472,473…サーボモータ



Claims (4)

  1. 駆動モータを備える関節機構によってアーム部材が連結され、先端部に備えたロボットハンドによって相手側装置との間で所定の作業を行う多関節ロボットと、
    前記相手側装置に保持される第1ティーチング部材と、
    前記ロボットハンドに把持され、前記第1ティーチング部材に対して接触させる第2ティーチング部材と、
    前記相手側装置に保持された前記第1ティーチング部材に対して、前記ロボットハンドに把持された前記第2ティーチング部材を複数の方向から接触させ、当該接触により上昇する前記駆動モータのトルク値を基に接触位置を求め、前記ロボットハンドの位置を算出する制御装置とを有するものであることを特徴とする多関節ロボットのティーチングシステム。
  2. 前記第1ティーチング部材及び第2ティーチング部材は、一方が所定形状のブロック体であり、他方が一方向から行う相対的な移動により前記ブロック体に対して、前記一方向に直交する方向に隙間をあけて嵌り合う筒体であることを特徴とする請求項1に記載の多関節ロボットのティーチングシステム。
  3. 前記第1ティーチング部材及び第2ティーチング部材は、一方が中心軸に対して直交方向に対称的な側面を有する段付きブロックであり、他方が前記段付きブロックの側面に対応した内側面を有する筒体であることを特徴とする請求項2に記載の多関節ロボットのティーチングシステム。
  4. 前記制御装置は、前記第1ティーチング部材に対して前記第2ティーチング部材を、軸方向に突き当てた後、当該突き当て方向とは逆方向に移動させて、前記各段の側面端部において中心軸に直交する方向に突き当てるように、前記多関節ロボットを駆動制御させるものであることを特徴とする請求項3に記載の多関節ロボットのティーチングシステム。
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