JP6647176B2 - 緊急通報システム及び緊急通報呼び出し方法 - Google Patents

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Description

本発明は、警察(110番)、海上保安庁(118番)、消防署(119番)等の緊急機関への緊急通報をクラウド電話APIシステムを利用して行い、緊急機関から通報者への呼び返し処理を可能とする緊急通報システム及び緊急通報呼び出し方法に関する。
現在、クラウド電話API(Application Programming Interface)システムの機能の一つに、電話の発信側が要求を行うことで、発信側と着信側との接続を確立する機能がある。このようなクラウド電話APIシステムを緊急通報時に利用する場合、例えば特許文献1に記載の呼接続システムを組合せて、図4に示すような緊急通報システムを構築すればよい。但し、特許文献1の呼接続システムは、単一の受付電話番号に発信された呼の着信先を、発信端末機の在圏地域に応じて切り替えるといった技術である。
図4に示す緊急通報システム1は、発信側のIP電話機や携帯電話機等の端末機2と、クラウド電話APIシステム(APIシステムともいう)3と、着信側の緊急機関の電話受付台である緊急機関受付台(受付台ともいう)4とを備える。受付台4は、単一受付用の緊急電話番号Bとして各地域に固有の緊急電話番号b1,b2,…,bxを有する緊急機関受付台4a,4b,…,4xが点在する。
このようにAPIシステム3を利用して緊急通報を行う場合、まず、ステップS1において、端末機2から受付台4へ発信、つまり緊急電話番号Bへ接続要求があったとする。この接続要求は、まず、APIシステム3に行われる。APIシステム3は、ステップS2において、発信元の端末機2に発信を行い呼接続を確立し、この際、端末機2の位置情報を取得する。この後、APIシステム3は、ステップS3において、緊急電話番号Bを、端末機2の現在地に最も近い受付台(例えば4a)の緊急電話番号b1へ切り替える。次に、APIシステム3は、ステップS4において、緊急電話番号b1へ発信を行う。この発信を受付台4aが受けることにより、ステップS5において、受付台4aと端末機2との双方の呼接続が確立し、双方が通話可能となる。
特開2015−192185号公報
ところで、事業用電気通信設備規則においては、電気通信事業者が、緊急通報を扱う際には、「緊急機関の電話受付台からの呼び返しを行う機能」を持つことが義務付けられている。この際、IP電話や携帯電話の場合、緊急機関の受付台に通知された発番号で呼び返しを行っている。
図4に示した緊急通報システム1の場合、受付台4aに通知される発番号は、APIシステム3の電話番号(例えばC)となる。この場合、受付台4aは発番号Cで呼び返しを行うことになるが、その発番号CはAPIシステム3にしか着信されず、通報者の端末機2へは着信されない。つまり、受付台4aは、呼び返しができないという問題がある。
呼び返しができない場合、通報途中での操作間違いや、何らかの原因で電話回線が切れた場合に呼び返しができないので、緊急機関が緊急内容を把握できなかったり、その場所が特定できなくなる。また、緊急発生場所を聞き忘れた場合にその場所を知ることができなくなる等の不都合が生じる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、緊急機関から緊急通報の通報者の端末機への呼び返し処理を適正に行うことができるクラウド電話APIシステムを利用した緊急通報システム及び緊急通報呼び出し方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、通話可能な端末機から緊急機関の電話の受付台へ通知する緊急通報を、クラウド電話APIシステムを利用して行う緊急通報システムであって、前記クラウド電話APIシステムは、前記端末機からの緊急通報の着番号が前記受付台の緊急電話番号である場合に、前記受付台へ発信される当該クラウド電話APIシステムの固有の発番号を、当該端末機の電話番号に変更する発番号変更部と、前記端末機からの緊急通報時に、当該端末機へ呼接続が行われるように発信を行うと共に、前記発番号変更部で変更された発番号で前記受付台へ呼接続が行われるように発信を行う発着信部とを備え、前記受付台は、前記発番号変更部で変更された発番号での発信を受け付けた呼接続後に、当該変更された発番号で呼び返し処理を行った際に前記端末機と呼接続することを特徴とする緊急通報システムである。
請求項に係る発明は、通話可能な端末機から緊急機関の電話の受付台へ通知する緊急通報を、クラウド電話APIシステムを利用して行う緊急通報システムによる緊急通報呼び出し方法であって、記クラウド電話APIシステム前記端末機からの緊急通報時に、当該端末機へ呼接続が行われるように発信を行うと共に、当該緊急通報の着番号が前記受付台の緊急電話番号である場合に、前記受付台へ発信される当該クラウド電話APIシステムの固有の発番号を、当該端末機の電話番号に変更し、変更された発番号で前記受付台へ呼接続が行われるように発信を行うステップを実行し、前記受付台、前記変更された発番号での発信を受け付けた呼接続後に、当該変更された発番号で呼び返し処理を行った際に前記端末機と呼接続するステップを実行することを特徴とする緊急通報呼び出し方法である。
上記請求項1の構成及び請求項の方法によれば、通報者の端末機から緊急機関の受付台へ通知する緊急通報を、クラウド電話APIシステム(APIシステム)を利用して行う際に、受付台で、端末機の電話番号がAPIシステムの発番号として受信される。受付台は、その受信時の端末機との呼接続が切断した場合でも、受信した発番号で呼び返し処理を実行した際に、発番号が端末機の電話番号なので端末機へ適正に発信することができる。
請求項に係る発明は、通話可能な端末機から緊急機関の電話の受付台へ通知する緊急通報を、クラウド電話APIシステムを利用して行う緊急通報システムであって、前記クラウド電話APIシステムは、前記緊急通報時に受信される前記端末機の電話番号と、前記受付台へ発信される当該クラウド電話APIシステムの固有の発番号とを紐付けると共に、前記受付台が前記紐付けられた発番号での着信後に、当該発番号による当該受付台の発信時に当該クラウド電話APIシステムで受信される発番号に紐付けられた前記電話番号を検索する番号紐付部を備え、前記受付台は、前記紐付けを解除する紐付解除信号を前記クラウド電話APIシステムへ送信する紐付解除部を備え、前記クラウド電話APIシステムは、前記検索された電話番号で前記端末機へ発信を行って当該端末機と前記受付台とを呼接続し、前記紐付解除部は、前記呼接続が終了した際に紐付解除信号を前記クラウド電話APIシステムへ送信し、前記番号紐付部は、前記紐付解除信号の受信時に前記紐付けを解除することを特徴とする緊急通報システムである。
請求項に係る発明は、通話可能な端末機から緊急機関の電話の受付台へ通知する緊急通報を、クラウド電話APIシステムを利用して行う緊急通報システムによる緊急通報呼び出し方法であって、記クラウド電話APIシステム、前記緊急通報時に受信される前記端末機の電話番号と、前記受付台へ発信される当該クラウド電話APIシステムの固有の発番号とを紐付けるステップと、前記受付台が前記紐付けられた発番号での着信後に、当該発番号による当該受付台の発信時に当該クラウド電話APIシステムで受信される発番号に紐付けられた前記電話番号を検索するステップと、記検索された電話番号で前記端末機へ発信を行って当該端末機と前記受付台とを呼接続するステップとを実行し、前記受付台は、前記呼接続が終了した際に、前記紐付けを解除する紐付解除信号を前記クラウド電話APIシステムへ送信するステップを実行し、前記クラウド電話APIシステムは、前記紐付解除信号の受信時に前記紐付けを解除するステップを実行することを特徴とする緊急通報呼び出し方法である。
上記請求項の構成及び請求項の方法によれば、APIシステムの番号紐付部で、緊急通報時に受信される端末機の電話番号と、受付台へ発信されるAPIシステムの固有の発番号とを紐付ける。また、受付台が紐付けられた発番号での着信後に、受付台からの当該発番号による発信時に番号紐付部が、APIシステムで受信される発番号に紐付けられた電話番号を検索し、この検索された電話番号で端末機へ発信を行う。従って、受付台はAPIシステムを介した端末機との呼接続が切断した場合でも、受付台から、紐付された発番号で呼び返しが行われれば、APIシステムを介して通報者の端末機へ適正に発信することができる。また、紐付解除部が、受付台の係員の事案が解決した場合等の係員の操作に応じて紐付解除信号をAPIシステムへ送信したり、受付台の呼び返し処理による端末機との呼接続が解除されたりした際に、紐付解除信号をAPIシステムへ送信する。この紐付解除信号を受けたAPIシステムの番号紐付部は、端末機の電話番号とAPIシステムの固有の発番号との紐付けを解除することができる。これにより、受付台から必要時以外に端末機へ発信するといったことを防止することができる。
請求項に係る発明は、前記番号紐付部は、前記紐付け時点から予め定められた時間が経過した際に、当該紐付けを解除することを特徴とする請求項記載の緊急通報システムである。
この構成によれば、紐付け時点から予め定められた時間が経過した際に、当該紐付けを解除することができるので、受付台から必要時以外に端末機へ発信するといったことを防止することができる。
本発明によれば、緊急機関から緊急通報の通報者の端末機への呼び返し処理を適正に行う緊急通報システム及び緊急通報呼び出し方法を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る緊急通報システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る緊急通報システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第3実施形態に係る緊急通報システムの構成を示すブロック図である。 従来の緊急通報システムの構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
<第1実施形態の構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係る緊急通報システムの構成を示すブロック図である。
図1に示す緊急通報システム10は、通報者のIP電話機や携帯電話機等の端末機12と、クラウド電話APIシステム(APIシステム)13と、緊急機関受付台14とを備える。緊急機関受付台(受付台)14は、警察(110番)、海上保安庁(118番)、消防署(119番)等の緊急機関の電話受付台である。また、受付台14は、単一受付用の緊急電話番号Bとして各地域に固有の緊急電話番号b1,b2,…,bxを有する緊急機関受付台14a,14b,…,14xが点在する。
APIシステム13は、発着信部13aと、呼接続部13bと、通話部13cと、接続先切替部13dと、発番号変更部13eとを備える。
発着信部13aは、端末機12又は受付台14からの発信に対して着信を行うと共に、端末機12又は受付台14へ発信を行う。
呼接続部13bは、端末機12又は受付台14に対する発着信に応じた呼接続を確立する。
接続先切替部13dは、緊急通報元の端末機12の位置情報を取得し、緊急電話番号Bを、端末機12の現在地に最も近い受付台(例えば14a)の緊急電話番号b1へ切り替える。
通話部13cは、呼接続確立後の端末機12又は受付台14との通話制御を行う。
発番号変更部13eは、通報者の端末機12からの緊急通報の着番号(例えば119番)が緊急機関の電話番号(緊急電話番号)であるか否かを確認する。次に、発番号変更部13eは、緊急電話番号であることが確認できた際に、APIシステム13が受付台14へ発信する際の固有の発番号(例えば、03xxx2)を、端末機12の電話番号(通報者番号ともいう)090yyyyに変更する。この発番号「03xxx2」と通報者番号「090yyyy」との変更は、1対1の関係で行われる。なお、APIシステム13は、固有の発番号「03xxx1」…「03xxxn」を複数保有している。
上記の変更後、APIシステム13から発着信部13aの制御により、変更後の発番号「090yyyy」で上記切り替えられた受付台14aへ発信が行われる。この発信の際、APIシステム13は、発番号「090yyyy」を非通知としない機能を備える。
<第1実施形態の動作>
第1実施形態の緊急通報システム10による緊急通報呼び出し処理の動作を、図1を参照して説明する。
APIシステム13を利用して緊急通報を行う場合、まず、ステップS11において、通報者の端末機12から受付台14へ例えば119番の緊急通報が行われたとする。つまり、緊急電話番号B=「119番」へ接続要求があったとする。この接続要求を発着信部13aで受けたAPIシステム13は、ステップS12において、発着信部13aから発信元の端末機12に発信を行い、呼接続部13bで呼接続を確立する。
この際、APIシステム13は、ステップS13において、接続先切替部13dで端末機12の位置情報を取得し、緊急電話番号B=「119番」を、端末機12の現在地に最も近い受付台(例えば14a)の緊急電話番号b1=「119番」へ切り替える。
また、ステップS14において、発番号変更部13が、緊急通報の着番号「119番」が緊急電話番号「119番」であるか否かを確認する。この場合、緊急電話番号「119番」なので、発番号変更部13eは、受付台14へ発信する際のAPIシステム13の固有の発番号(例えば、03xxx2)を、通報者番号(例えば「090yyyy」)に変更する。
その変更後、ステップS15において、発着信部13aにより、変更後の発番号「090yyyy」で上記切り替えられた受付台14aへ発信が行われる。この発番号「090yyyy」が受付台14aに着信されると、ステップS16において、受付台14aと端末機12とがAPIシステム13の呼接続部13bにより呼接続される。これにより、ステップS17において、端末機12の通報者と受付台14aの係員とが通話部13cの通話制御により通話可能状態となり、緊急通報の内容が係員に伝えられる。
この緊急通報の伝達途中で、何らかの原因で呼接続が切れたとする。この場合、係員がまだ緊急発生場所を把握していなかったとすると、ステップS18において、係員は受付台14aから発番号「090yyyy」で通報者へ呼び返しを行う。これにより、ステップS19において、発番号「090yyyy」が電話番号である通報者の端末機12へ着信が行われて、端末機12と受付台14aとの間で呼接続が確立する。これによって、係員は、通報者に緊急場所を聞くことができる。
<第1実施形態の効果>
以上説明したように、第1実施形態の緊急通報呼び出し処理を行う緊急通報システム10を、次のような特徴構成とした。なお、緊急通報システム10は、通話を行う端末機12から、緊急機関受付台14へ通知する緊急通報を、クラウド電話APIシステム13を利用して行う。
APIシステム13は、端末機12からの緊急通報の着番号Bが受付台14の緊急電話番号Bである場合に、受付台14へ発信されるAPIシステム13の固有の発番号の例えば「03xxx2」を、端末機12の電話番号の例えば「090yyyy」に変更する発番号変更部13eを備える構成とした。受付台14は、発番号変更部13eで変更された発番号「090yyyy」での発信を受け付けた呼接続後に、その変更された発番号「090yyyy」で呼び返し処理を行った際に、端末機12と呼接続する構成とした。
この構成によれば、通報者の端末機12から緊急機関の受付台14への緊急通報をAPIシステム13を利用して行う際に、受付台14で、端末機12の電話番号「090yyyy」がAPIシステム13の発番号として受信される。受付台は、その受信時の端末機12との呼接続が切断した場合でも、受信した発番号「090yyyy」で呼び返し処理を行った際に、発番号が端末機の電話番号「090yyyy」なので端末機12へ適正に発信することができる。
これにより、通報者の端末機12の通報途中での操作間違いや、何らかの原因で電話回線が切れた場合でも、緊急機関の係員が受付台14から、端末機12へ呼び返しを行って呼接続を行うことができる。このため、係員は通報者に知りたい内容を確認することができる。
<第2実施形態の構成>
図2は、本発明の第2実施形態に係る緊急通報システムの構成を示すブロック図である。但し、図2において図1に示す各部に対応する部分には、同一符号を付し、その説明を適宜省略する。
図2に示す緊急通報システム10Aが、第1実施形態の緊急通報システム10(図1)と異なる点は、APIシステム13Aに、発番号変更部13e(図1)に代え、呼び返し番号付加部(付加部ともいう)13gを備え、緊急機関受付台14Aに呼び返し番号表示部(表示部ともいう)14hを備えた点にある。但し、表示部14hは、各地域に点在する受付台14Aa,14Ab,…,14Axの各々に備えられている。
付加部13gは、通報者番号の例えば「090yyyy」を呼び返し番号として用い、この呼び返し番号「090yyyy」を、発番号の例えば「03xxx2」に付加する。
この呼び返し番号の付加後、APIシステム13Aから発着信部13aの制御により、呼び返し番号「090yyyy」が付加された発番号「03xxx2」にて、受付台(例えば14Aa)へ発信が行われる。
<第2実施形態の動作>
第2実施形態の緊急通報システム10Aによる緊急通報呼び出し処理の動作を、図2を参照して説明する。但し、図2の処理説明のステップSにおいて、図1と同一ステップSには同一符号を付し、その説明を適宜省略する。
ステップS13において、APIシステム13Aは、接続先切替部13dで端末機12の位置情報を取得し、緊急電話番号B=「119番」を、端末機12の現在地に最も近い受付台(例えば14Aa)の緊急電話番号b1=「119番」へ切り替える。
また、ステップS14Aにおいて、付加部13gが、通報者番号「090yyyy」を呼び返し番号として用い、この呼び返し番号「090yyyy」を発番号「03xxx2」に付加する。
この付加後、ステップS15Aにおいて、発着信部13aにより、呼び返し番号「090yyyy」が付加された発番号「03xxx2」にて、受付台(例えば14Aa)へ発信が行われる。この発番号「03xxx2」+呼び返し番号「090yyyy」が受付台14aに着信されると、ステップS16において、受付台14aと端末機12とがAPIシステム13Aの呼接続部13bで呼接続される。これにより、ステップS17において、端末機12と受付台14aとの間で通話が行われて緊急通報の内容が伝えられる。
また、上記の発番号「03xxx2」+呼び返し番号「090yyyy」が受付台14aに着信された場合、呼び返し番号「090yyyy」が表示部14hに表示される。
従って、上記ステップS17における緊急通報の伝達途中で、何らかの原因で呼接続が切れた際に、係員がまだ必要情報を把握していなかった場合、ステップS18Aにおいて、係員は表示部14hに表示された呼び返し番号「090yyyy」で、受付台14aから呼び返しを行う。これにより、ステップS19において、その呼び返し番号「090yyyy」が電話番号である通報者の端末機12へ着信が行われて、端末機12と受付台14aとの間で呼接続が確立する。これによって、係員は、通報者に緊急場所を聞くことができる。
<第2実施形態の効果>
以上説明したように、第2実施形態の緊急通報呼び出し処理を行う緊急通報システム10Aを、次のような特徴構成とした。
APIシステム13Aは、緊急通報時に受信される端末機12の電話番号「090yyyy」を、受付台14Aから端末機12への呼び返し実行時に用いられる呼び返し番号として用い、この呼び返し番号「090yyyy」を、受付台14Aへ発信されるAPIシステム13Aの固有の発番号「03xxx2」に付加する呼び返し番号付加部13gを備える。受付台14Aは、呼び返し番号「090yyyy」が付加された発番号「03xxx2」を受信時に当該呼び返し番号「090yyyy」を表示する呼び返し番号表示部14hを備える。受付台14Aは、その表示された呼び返し番号「090yyyy」で呼び返し処理を行った際に、端末機12と呼接続する構成とした。
この構成によれば、通報者の端末機12から緊急機関の受付台14Aへの緊急通報を、APIシステム13Aを利用して行う際に、受付台14Aへ発信されるAPIシステム13Aの発番号「03xxx2」に、端末機12の電話番号「090yyyy」が呼び返し番号として付加される。受付台14Aは、その発番号「03xxx2」の受信時に、これに付加された呼び返し番号「090yyyy」を表示部14hに表示する。従って、受付台14Aにおいて、APIシステム13Aを介した端末機12との呼接続が切断した場合でも、表示された呼び返し番号「090yyyy」で呼び返し処理を行えば、通報者の端末機12へ適正に発信することができる。
<第3実施形態の構成>
図3は、本発明の第3実施形態に係る緊急通報システムの構成を示すブロック図である。但し、図3において図1に示す各部に対応する部分には、同一符号を付し、その説明を適宜省略する。
図3に示す緊急通報システム10Bが、第1実施形態の緊急通報システム10(図1)と異なる点は、APIシステム13Bに、発番号変更部13e(図1)に代え、番号紐付部13iを設け、緊急機関受付台14Bに紐付解除部14jを備えた点にある。但し、紐付解除部14jは、各地域に点在する緊急機関受付台14Ba,14Bb,…,14Bxの各々に備えられている。
番号紐付部13iは、通報者番号の例えば「090yyyy」と、APIシステム13Bが保持する発番号の例えば「03xxx2」とを1対1で紐付ける。なお、APIシステム13Bは、複数の固有の発番号「03xxx1」…「03xxxn」を保有している。また、番号紐付部13iは、受付台14BからAPIシステム13Bの発番号「03xxx2」へ呼び返しが行われると、発番号「03xxx2」に紐付けられた通報者番号「090yyyy」を検索する。この検索された通報者番号「090yyyy」へ発着信部13aが発信を行うようになっている。
紐付解除部14jは、受付台14Bの係員の事案が解決した場合等の係員の操作に応じて、紐付解除信号をAPIシステム13Bへ送信する。番号紐付部13iは、その紐付解除信号を受信すると、通報者番号「090yyyy」と発番号「03xxx2」との双方の紐付けを解除する。なお、受付台14Bの呼び返しによる端末機12との呼接続が適正に終了した際に、紐付解除信号を送信するようにしてもよい。また、番号紐付部13iは、双方の紐付けを行った時から予め定められた所定時間が経過した場合に紐付けを解除するようにしてもよい。なお、時間経過の計時は番号紐付部13iがタイマを備えて行う。
<第3実施形態の動作>
第3実施形態の緊急通報システム10Bによる緊急通報呼び出し処理の動作を、図3を参照して説明する。但し、図3の処理説明のステップSにおいて、図1と同一ステップSには同一符号を付し、その説明を適宜省略する。
ステップS13において、APIシステム13Bは、接続先切替部13dで端末機12の位置情報を取得し、緊急電話番号B=「119番」を、端末機12の現在地に最も近い受付台(例えば14Ba)の緊急電話番号b1=「119番」へ切り替える。
また、ステップS14Bにおいて、番号紐付部13iが、通報者番号「090yyyy」と発番号「03xxx2」とを1対1で紐付ける。
この紐付け後、ステップS15Bにおいて、発着信部13aにより発番号「03xxx2」にて、受付台(例えば14Ba)へ発信が行われる。この発番号「03xxx2」が受付台14aに着信されると、ステップS16において、受付台14aと端末機12とがAPIシステム13の呼接続部13bにより呼接続される。これにより、ステップS17において、端末機12と受付台14aとの間で通話が行われて緊急通報の内容が伝えられる。
上記ステップS17における緊急通報の伝達途中で、何らかの原因で呼接続が切れた際に、係員がまだ必要情報を把握していなかった場合、ステップS18Bにおいて、係員はAPIシステム13Bから受信した発番号「03xxx2」で、受付台14aから通報者へ呼び返しを行う。この呼び返し発信によりAPIシステム13Bの発着信部13aが着信を行うと、ステップS19Bにおいて、番号紐付部13iが、発番号「03xxx2」に紐付けられた通報者番号「090yyyy」を検索する。
ステップS20において、発着信部13aは、その検索された通報者番号「090yyyy」へ発信を行う。これにより端末機12が着信を行うと、ステップS21において、端末機12と受付台14BとがAPIシステム13Bを介して呼接続される。これによって、係員は、通報者に緊急場所を聞くことができる。
その後、受付台14Bの係員の事案が解決した際に係員の操作に応じて紐付解除部14jが、ステップS22において、紐付解除信号をAPIシステム13Bへ送信すると、ステップS23において、番号紐付部13iが通報者番号「090yyyy」と発番号「03xxx2」との双方の紐付けを解除する。
但し、ステップS22では、受付台14Bの呼び返しによる端末機12との呼接続が適正に終了した際に、紐付解除部14jが紐付解除信号を送信するようにしてもよい。また、ステップS23では、番号紐付部13iが、双方の紐付けを行った時から予め定められた所定時間が経過した場合に紐付けを解除するようにしてもよい。
<第3実施形態の効果>
以上説明したように、第3実施形態の緊急通報呼び出し処理を行う緊急通報システム10Bを、次のような特徴構成とした。
(1)APIシステム13Bは、緊急通報時に受信される端末機12の電話番号「090yyyy」と、受付台14Bへ発信されるAPIシステム13Bの固有の発番号「03xxx2」とを紐付けると共に、受付台14Bが、紐付けられた発番号「03xxx2」での着信後に、当該発番号「03xxx2」による受付台14Bの発信時にAPIシステム13Bで受信される発番号「03xxx2」に紐付けられた電話番号「090yyyy」を検索する番号紐付部13iを備える。APIシステム13Bは、その検索された電話番号「090yyyy」で端末機12へ発信を行う構成とした。
この構成によれば、APIシステム13Bの番号紐付部13iで、緊急通報時に受信される端末機12の電話番号「090yyyy」と、受付台14Bへ発信されるAPIシステム13Bの固有の発番号「03xxx2」とを紐付ける。また、受付台14Bが紐付けられた発番号「03xxx2」での着信後に、受付台14Bからの発番号「03xxx2」による発信時に番号紐付部13iが、APIシステム13Bで受信される発番号「03xxx2」に紐付けられた電話番号「090yyyy」を検索し、この検索された電話番号「090yyyy」で端末機12へ発信を行う。従って、受付台14BはAPIシステム13Bを介した端末機12との呼接続が切断した場合でも、受付台14Bから、紐付けされた発番号「03xxx2」で呼び返しが行われれば、APIシステム13Bを介して通報者の端末機12へ適正に発信することができる。
(2)受付台14Bは、上述した紐付けを解除する紐付解除信号をAPIシステム13Bへ送信する紐付解除部14jを備え、番号紐付部14jは、紐付解除信号の受信時に上述した紐付けを解除する構成とした。
この構成によれば、次のような作用効果が得られる。即ち、紐付解除部14jが、受付台14Bの係員の事案が解決した場合等の係員の操作に応じて紐付解除信号をAPIシステム13Bへ送信したり、受付台14Bの呼び返し処理による端末機12との呼接続が解除されたりした際に、紐付解除信号をAPIシステム13Bへ送信する。この紐付解除信号を受けたAPIシステム13Bの番号紐付部13iは、端末機12の電話番号「090yyyy」とAPIシステム13Bの固有の発番号「03xxx2」との紐付けを解除することができる。これにより、受付台14Bから必要時以外に端末機12へ発信するといったことを防止することができる。
(3)番号紐付部13iは、上述した紐付け時点から予め定められた時間が経過した際に、紐付けを解除する構成とした。
この構成によれば、紐付け時点から予め定められた時間が経過した際に、当該紐付けを解除することができるので、受付台14Bから必要時以外に端末機12へ発信するといったことを防止することができる。
なお、緊急通報システム10,10A,10Bは、請求項記載の緊急通報装置を構成する。
その他、具体的な構成について、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
10,10A,10B 緊急通報システム(緊急通報装置)
12 端末機
13,13A,13B クラウド電話APIシステム(APIシステム)
14,14a,14b,14x,14Aa,14Ab,14Ax,14Ba,14Bb,14Bx 緊急機関受付台(受付台)
13a 発着信部
13b 呼接続部
13c 通話部
13d 接続先切替部
13e 発番号変更部
13g 呼び返し番号付加部
13i 番号紐付部
14h 呼び返し番号表示部
14j 紐付解除部

Claims (5)

  1. 通話可能な端末機から緊急機関の電話の受付台へ通知する緊急通報を、クラウド電話APIシステムを利用して行う緊急通報システムであって、
    前記クラウド電話APIシステムは、前記端末機からの緊急通報の着番号が前記受付台の緊急電話番号である場合に、前記受付台へ発信される当該クラウド電話APIシステムの固有の発番号を、当該端末機の電話番号に変更する発番号変更部と、
    前記端末機からの緊急通報時に、当該端末機へ呼接続が行われるように発信を行うと共に、前記発番号変更部で変更された発番号で前記受付台へ呼接続が行われるように発信を行う発着信部とを備え、
    前記受付台は、前記発番号変更部で変更された発番号での発信を受け付けた呼接続後に、当該変更された発番号で呼び返し処理を行った際に前記端末機と呼接続する
    ことを特徴とする緊急通報システム。
  2. 通話可能な端末機から緊急機関の電話の受付台へ通知する緊急通報を、クラウド電話APIシステムを利用して行う緊急通報システムであって、
    前記クラウド電話APIシステムは、前記緊急通報時に受信される前記端末機の電話番号と、前記受付台へ発信される当該クラウド電話APIシステムの固有の発番号とを紐付けると共に、前記受付台が前記紐付けられた発番号での着信後に、当該発番号による当該受付台の発信時に当該クラウド電話APIシステムで受信される発番号に紐付けられた前記電話番号を検索する番号紐付部を備え、
    前記受付台は、前記紐付けを解除する紐付解除信号を前記クラウド電話APIシステムへ送信する紐付解除部を備え、
    前記クラウド電話APIシステムは、前記検索された電話番号で前記端末機へ発信を行って当該端末機と前記受付台とを呼接続し、
    前記紐付解除部は、前記呼接続が終了した際に紐付解除信号を前記クラウド電話APIシステムへ送信し、
    前記番号紐付部は、前記紐付解除信号の受信時に前記紐付けを解除する
    ことを特徴とする緊急通報システム。
  3. 前記番号紐付部は、前記紐付け時点から予め定められた時間が経過した際に、当該紐付けを解除する
    ことを特徴とする請求項記載の緊急通報システム。
  4. 通話可能な端末機から緊急機関の電話の受付台へ通知する緊急通報を、クラウド電話APIシステムを利用して行う緊急通報システムによる緊急通報呼び出し方法であって、
    記クラウド電話APIシステム前記端末機からの緊急通報時に、当該端末機へ呼接続が行われるように発信を行うと共に、当該緊急通報の着番号が前記受付台の緊急電話番号である場合に、前記受付台へ発信される当該クラウド電話APIシステムの固有の発番号を、当該端末機の電話番号に変更し、変更された発番号で前記受付台へ呼接続が行われるように発信を行うステップを実行し
    前記受付台、前記変更された発番号での発信を受け付けた呼接続後に、当該変更された発番号で呼び返し処理を行った際に前記端末機と呼接続するステップを実行する
    ことを特徴とする緊急通報呼び出し方法。
  5. 通話可能な端末機から緊急機関の電話の受付台へ通知する緊急通報を、クラウド電話APIシステムを利用して行う緊急通報システムによる緊急通報呼び出し方法であって、
    記クラウド電話APIシステム、前記緊急通報時に受信される前記端末機の電話番号と、前記受付台へ発信される当該クラウド電話APIシステムの固有の発番号とを紐付けるステップと、
    前記受付台が前記紐付けられた発番号での着信後に、当該発番号による当該受付台の発信時に当該クラウド電話APIシステムで受信される発番号に紐付けられた前記電話番号を検索するステップと、
    記検索された電話番号で前記端末機へ発信を行って当該端末機と前記受付台とを呼接続するステップとを実行し、
    前記受付台は、前記呼接続が終了した際に、前記紐付けを解除する紐付解除信号を前記クラウド電話APIシステムへ送信するステップを実行し、
    前記クラウド電話APIシステムは、前記紐付解除信号の受信時に前記紐付けを解除するステップを実行する
    ことを特徴とする緊急通報呼び出し方法。
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