JP2007019788A - 緊急通報システムにおける非常時転送方式 - Google Patents

緊急通報システムにおける非常時転送方式 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は公衆網を介する緊急通報回線からの緊急通報が入力する緊急通報システムの非常時転送方式に関し,緊急通報システムが障害になっても災害現場からの緊急通報を災害現場に最短の通報先に転送して,緊急車両の出動ができるようにすることを目的とする。
【解決手段】緊急通報システムの障害発生時に緊急通報回線をシステムから切り離し通報先側に切替える指示を緊急通報システム監視装置から発生し,切替指示により全通報先への指令回線を交換機を迂回する経路への切替指示を緊急通報回線分配装置で発生し,切替指示により通報先への指令回線を迂回経路に切替える装置とを備え,指令回線の切替え後に緊急通報呼が着信すると,緊急通報回線分配装置は着信情報から緊急通報の発生位置に近い消防署等の通報先へ迂回経路の指令回線の中から選択し,緊急通報呼を迂回の指令回線を経由して通報先に転送して通話を可能にするよう構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は緊急性,信頼性を必要とする緊急通報システムにおける非常時転送方式に関する。
消防署の119番通報や警察署の110番通報を扱う緊急通報システムやコールセンタでは,通報者からの音声を受け付け受理し,通報が一瞬でも切断させることができない極めて信頼性の高いシステムが要求される。
図17に従来例の緊急通報システムを示し,この例は消防署(救急車や消防車の出動を要求する通報に対応)に指令を送るシステムである。図中,80は災害現場の電話機,81は固定電話事業者,移動通信事業者等の公衆網,82は指令センター,820は緊急通報受付トランク(デジタル/アナログ),821は緊急通報呼の受付制御を行う交換機,822は♯1〜♯30の合計30台設けられた通報を受理する受付台,823はLAN,824はLANに接続されたルータである。各受付台822は音声応答を行う通話用のヘッドセット8221とデータベース,表示装置,入力装置等を含むPC(パーソナルコンピュータ)と同じ機能を備えた端末装置8220とで構成され,各端末装置8220はLAN823と接続され,後述する消防署とデータ回線によりルータ824を通して接続されている。83は消防署,830は指令センター82とデータ系の専用回線で接続するルータ,831はルータ830と接続された出張所用PC,832はLCD(液晶表示装置)を備えた受付操作部,833は指令センター82と音声(アナログ)系の専用回線で接続され指令を音声で受令するための指令受付電話,834はアンプ(増幅器),835は庁内スピーカである。
緊急通報システムは図17に示すシステム構成により実現されており,災害現場の電話機80が接続された緊急通報回線が公衆網81を経由して指令センター82に対して発呼されると,緊急通報回線とインタフェースをとる緊急通報受付トランク820を介して交換機821に接続され,ここで一つの受付台(ここでは♯1の受付台822とする)に着信し,端末装置8220に着信表示(タッチパネル画面での着信表示,ブザー鳴動)が行われる。操作者が受付台♯1のタッチパネルにて応答操作を行うと受付台♯1に接続されている通話用ヘッドセット8221にて通報者との会話ができる。災害現場の通報者と通話をすることで,災害発生位置や状況を知ることができる。通報者と受付台♯1の操作者との通話内容は,他の受付台♯2でモニタし,受付台♯2の扱者がLAN823のルータ824,データ系の専用回線及びルータ830の経路により出張所用PC831の経路を用いて災害現場に最短の消防署83に対して出動指令を行う。この場合,指令センター82と消防署83間は,消防隊員に災害現場,災害種別,災害規模などを音声で通知する音声系の専用回線のルートと出動車両データ,災害現場情報(地図情報など)などを伝送するデータ系の専用回線のルートで接続されている。音声の指令は,受付台♯2の操作者がヘッドセット8221から音声系の専用回線を介して消防署83の指令受付電話833に送られ,アンプ834で増幅されて庁内スピーカ835から出力される。
このように,指令センター82からの指令はこの2つの専用回線を使用して行っている。消防署への指令後は出動車両に対して無線などを使用し指令センターから後方支援を実施する。なお,この説明では消防署に対する指令操作は通報を受付けた指令台以外の受付台で行っているが,通報を受け付けている受付台でも通報を受付ながら音声合成にて指令を行うこともできる。
図17に示す緊急通報システムの構成において,障害が発生した場合に対して信頼性を向上させるため図18に示す交換機を2重化したシステムが存在する。図18では図17の構成に対し,非常用切替装置825が設けられ,2台の緊急通報受付トランク820a,820bと2台の交換機,すなわち常用系交換機821a,非常系交換機821bが設けられている。
図19は2重化システム(図18)の動作シーケンスを示す。図18の構成において,災害現場の通報者が119番をダイヤルすると公衆網81を介して指令センターの常用系交換機821aの緊急通報受付トランク820aに着信し,常用系交換機821aの制御により受付台822(この説明では♯1)に着信表示する(図19のb)。受付台の操作者が緊急通報呼に対して応答操作を行うと(図19のc),緊急通報受付トランクから緊急通報回線に対して応答信号を返送し(同d),災害現場の通報者と指令センター内の受付台扱い者間の通話が常用系の交換機を経由して可能となる(同e)。通報者と受付台扱い者間にて通話を行っているとき,常用系交換機に障害が発生すると通報者と受付台扱い者との通話が一旦切断される(図19のf)。受付台操作者は常用系交換機821aの障害を認知すると,受付台の操作部(図示省略)により交換機切替操作を行う。切替操作を行うと交換機切替信号が非常用切替装置825に送信され(図19のg),緊急通報回線の接続先を常用系交換機821aから非常系交換機821bに切替えられる。
切替後は図19のh〜lに示すように,公衆網からの緊急通報は非常系の緊急通報受付トランク820bに着信し,非常系交換機を経由して受付台へ着信表示を行い,受付台扱い者が受付台にて応答操作を行うことで災害現場の通報者と指令センターの扱い者間で非常系交換機を経由して通話を再開することが出来る。
この2重化システムの構成でも,同一の障害が切り替わった系においても発生する2重障害(2重化された両方のシステムが障害となるケース)の懸念があり,万が一,2重障害が発生すると,次のような問題があった。
緊急通報通話中の緊急通報システムが障害となると緊急通報呼は切断される。そのため災害現場の通報者は緊急通報回線に対して再発信をする必要があった。但し,緊急通報システムが障害復旧しないか,公衆網81にて別回線への迂回ルートが未だ設定されていない場合は指令センターに接続することが出来ず,緊急性の高い通報が指令センターで受け付けられない。
また,緊急通報システムに障害が発生した場合,公衆網側で緊急通報回線の迂回作業を実行してもらう必要があり,障害への迅速な対応が取れない。迂回作業が完了するまでは緊急通報呼の接続は出来ないことになる。緊急通報システムが障害となった場合,通常は指令センターの公衆回線に迂回着信させる。緊急通報システム障害時,公衆網側で迂回して指令センターにて緊急通報呼を受け付けることが出来ても指令センターから消防署に対しての指令伝達に時間を要して迅速な災害対応が出来ない。
従来,緊急通報システムは交換機をベースとしたシステムとなっていたが,近年,高度情報化社会が進む中で,緊急通報システムにおいてもIP化が進み,高度なアプリケーションサービス(インターネット緊急通報,住民への災害情報提供等)の実現が可能なシステムが採用されるようになった。図20はIP化した緊急通報システムの構成例であり,交換機の代わりにVoIP(Voice On IP) ゲートウェイ装置826を備え,これにLAN823が接続され,LAN823に複数の各受付台822が収容されている。また,LAN823に接続されたルータ824を介し,受付台の端末装置から出動車両データ,災害現場情報等のデータを消防署83に送信し,指令回線ゲートウェイ827にLAN823を介した音声(ディジタル)が入力すると,アナログに変換され専用回線を介して消防署83に指令の音声が送られる。このようなIP化したシステムにおいても,システム障害が発生した場合でも緊急通報が受理できるようにするため,緊急通報回線ゲートウェイ装置の2重化,LANの2重化等により冗長装置を設けて信頼性の向上が図られている。
従来の緊急通報システムの技術において,指令センター(または指令制御装置)から指令を各通報先(消防署)に対して通知するために各通報先に対応して設けられた専用回線に障害が発生した場合に,予め指令センターの記憶装置に記憶させた各通報先への公衆網により接続するための加入者番号を読み出して,その加入者番号を指令センターから公衆網に送出することで対応する通報先に着信させて,指令を送信することで,専用回線の障害に対処することが知られている(特許文献1参照)。また,非常通報用の電話回線に異常が生じた場合に,通報先に別の電話回線を介して非常通報を行わせる技術も存在する(特許文献2参照)。
特開平11−243447号公報 特開昭61−93763号公報
上記図18,図19に示すように,従来はシステムの信頼性を向上させるためシステムの2重化構成を行っているが,2重化されたシステムが同じ障害が切替わった系において発生する可能性がないとは言えず,緊急通報システムのような人の生命・財産を守るための緊急通報呼を一瞬たりとも接続不可にすることは絶対に許されないシステムであり,例え不通になっても瞬時に別手段にて緊急通報呼を救済する必要がある。
また,上記図20に示すIP化システムの場合,各部を2重化したとしても,交換機ベースのシステムに比べると信頼性が懸念されることは事実であり,何らかの手段を講じることで信頼性の向上及び障害時の救済方式を確立する必要性が今まで以上にシステムの運用者から要求されている。
本発明は緊急通報システムが障害になっても災害現場からの緊急通報を災害現場に最短の通報先(消防署等)に転送して,緊急車両の出動ができるようにして信頼性を向上した緊急通報システムにおける非常時転送方式を提供することを目的とする。また緊急通報システムが障害になった時に動作する構成をチェックする機能や,障害時の通報を記録する機能等により緊急通報システムの信頼性を向上することができることも目的とする。
図1は本発明の第1の原理構成を示す図である。図中,1は指令センターであり,指令センター1内の10は公衆網3とのインタフェース部である緊急通報システム監視装置であり,複数の緊急通報呼を受け入れることができるよう複数台備えられているが,図では1台だけ示す。11は緊急通報受付トランク,12は交換機,13は緊急通報回線分配装置,14は緊急通報システム監視装置10から緊急通報呼の擬似発信が着信すると自動応答,切断を行う受付擬似台,15は複数設けられた受付台(♯1,♯2),16は指令回線切替装置,17はLAN,18はルータであり,この中の符号10,13,14及び16の各部は本発明により設けたものである。2は消防署等の通報先であり,通報先2内の20は新たに設けた非常切替装置,21は指令受付電話,22はアンプ,23は庁内スピーカ,24は新たに設けた非常電話機,25はルータ,26は出張所用PC,27は受付操作用タッチパネル付き液晶表示部(LCD)である。3は固定電話網や移動電話網等の公衆網,4は災害現場の電話機である。なお,ここで,交換機12と複数の受付台15とで緊急通報回線からの緊急通報を受け取って通報先(消防署等)に対して出動等の指令を通知する緊急通報システムを構成する。
図2は本発明の第2の原理構成を示す図である。図中,1,11,12,14〜18,2,21〜27は上記図1の同一符号と同じであり,10’,13’及び20’はそれぞれ上記図1の10,13,20と同じ緊急通報システム監視装置,緊急通報回線分配装置及び非常切替装置という名称であるが,その一部の構成は相違する。また,指令センター1の中の100は障害表示装置,101は通話録音装置,170は緊急通報回線分配装置13’をLAN17と接続するルータ,19は管理サーバである。
図1の第1の原理構成において,公衆網3とのインタフェース部を構成し,緊急着信呼を受け入れる緊急通報システム監視装置10は,交換機12,受付台15,指令回線切替装置16,LAN17等で構成する緊急通報システムの障害監視を実行し,緊急通報システムからの障害情報を受信することで障害監視を行う。また,緊急通報システム監視装置10から緊急通報受付トランク11を介して緊急通報システムに対して一定周期で緊急通報呼の擬似発信を行う。この擬似発信の宛先を交換機12の受付擬似台14として,受付擬似台14に着信させるが,受付擬似台14は通常の受付操作を行う受付台と異なり,緊急通報呼の着信に対して自動応答/ 切断操作の機能を備え,擬似発信に対して擬似応答・切断等の一連の操作が行われることで緊急通報システム監視装置10はシステムの正常性の確認を行うことが出来る。
緊急通報システム監視装置10で緊急通報システムの障害を検出すると,緊急通報システム監視装置10を緊急通報受付トランク11から切り離し,緊急通報システムの交換機12,受付台15等で構成する緊急通報システムを迂回するルートで指令回線切替装置16に接続する。この後,公衆網3から緊急通報回線に緊急通報着信があると,緊急通報システム監視装置10を経由して緊急通報回線分配装置13に送信される。緊急通報回線分配装置13では緊急通報回線の回線番号から災害現場に近い通報先(消防署)2を内部のデータベース(後述する図5の130)を用いて検出し,その通報先の音声指令回線に接続されている指令回線切替装置16に緊急通報呼を転送する。指令回線切替装置16では指令回線に対して非常切替信号(2周波トーン(DT)信号など)を送出し,通報先(消防署)2に設置されている非常切替装置20の回線を非常電話機24側に切り替え,続いて,指令回線切替装置16から呼び出し信号(リンガ)を通報先(消防署)2に対して送出して通報先(消防署)2に設置した非常電話機24の着信ベルを鳴動させる。通報先(消防署)2が非常電話機24の受話器で応答することにより災害現場の通報者との通話を可能とする。緊急通報システムの障害が復旧すると,各消防署等の通報先2の出張所用PC26で管理している緊急車両の出動情報は指令センター1へ送出され,指令センター1で全ての通報先の車両情報を入手して,車両管理を行うことができる。
以上の説明は緊急通報システムが障害になった後に緊急通報があった場合の例を示したが,緊急通報通話中に緊急通報システムが障害になった場合でも,緊急通報システム監視装置10により自動的に緊急通報システムを迂回することで緊急通報呼を切断することなく通報先(消防署)2に接続することが出来る。なお,通報先(消防署)2側が非常電話に応答するまでは指令回線切替装置16から待ち合わせトーキを送出し呼び出し中であることを通報者に通知する。
図2の第2の原理構成には緊急通報システムの平常時の監視機能(ヘルスチェック),通話録音機能,システム異常時の緊急通報呼に関する統計情報の転送機能の各機能が備えている。
システム異常時に使用される緊急通報回線分配装置13’,指令回線切替装置16及び消防署等の通報先2に設置されている非常切替装置20’の正常性確認を行うためのヘルスチェックの動作を行う。すなわち,緊急通報システムが正常動作を行っているときに緊急通報システム監視装置10’から一定周期で,緊急通報回線分配装置13’,指令回線切替装置16,音声指令回線を介する迂回回線側に擬似発信を行い,通報先2(消防署)に設置されている非常切替装置20’に着信させて,非常切替装置20’で擬似発信に対する応答が行われたことを確認することで,緊急通報システム監視装置10’から非常切替装置20’までの正常性を定期的に監視(ヘルスチェック)する。非常切替装置20’から擬似発信に対する応答がない場合,緊急通報システム監視装置10’から障害情報を障害表示装置100へ送出して障害表示を行う。
通話録音装置101の機能は緊急通報システム異常時に迂回回線にて緊急通報呼を消防署に転送する場合,その通話内容を記録し,緊急通報システムが復旧した際にどのような通報があったかを確認することを可能にするための機能である。録音される通話音声は緊急通報回線分配装置13’で抽出して通話録音装置101に送出される。
受付統計情報の転送機能は,緊急通報システム異常時に消防署に転送された緊急通報呼の発信地域番号,着信時刻,切断時刻,通話時間,転送先消防署などの情報を緊急通報回線分配装置13に格納しておき緊急通報システムが復旧したときに指令センター1のルータ170及びLAN17経由で緊急通報システムの管理サーバ19に情報を転送し,システム障害時も受付統計情報を管理することで実現する。この受付統計情報を管理サーバに格納する機能は上記図1の原理構成においても管理サーバ19とルータ170を追加して実現できることは明らかである。
(1) 信頼性が要求される緊急通報システムにおいて緊急通報システムが障害になった場合でも災害現場からの緊急通報着信を,災害現場に最短の通報先(消防署等)に転送して通報者と消防署間で通話を確保して緊急車両の出動を行える。
(2) 緊急通報通話中に緊急通報システムが障害になっても通話を切断することなく緊急通報呼を通報先(消防署等)へ転送できる。
(3) 従来のシステムに緊急通報システム監視装置,緊急通報回線分配装置,指令回線切替装置,非常切替装置,非常電話機を追加設置することで高信頼性のシステムにグレードアップすることが出来る。
(4) 緊急通報システムの障害が復旧したとき各消防署の緊急車両の出動状況を緊急通報システム(指令センター側)に通知することで緊急車両の管理が即座に再開できる。
(5) 簡易な構成で実現できるためシステム機器コストが抑えられる。
(6) システム異常時に使用される通報先(消防署)への迂回回線の機構を正常時にチェックすることにより異常時に確実に通報先への連絡が高信頼度で保証できる。
(7) システム異常時の通報内容を記録すると共に, 受付統計情報の記録を確実に行うことができる。
図1に示す本発明の第1の原理構成における新たな構成要素である緊急通報システム監視装置10,緊急通報回線分配装置13,指令回線切替装置16,非常切替装置20の実施例の構成を図3,図5,図8及び図10に示す。なお,この実施例では,図1及び図2の通報先2の具体例として消防署が配置されているものとする。
図3は緊急通報システム監視装置の実施例の構成であり,図中,緊急通報システム監視装置10内の10aは公衆網3とインタフェースを取る回線インタフェース部,10bは緊急通報回線切替制御部からのシステム異常時に緊急通報回線を切り替える回線切替部,10cは緊急通報システムの正常性確認を確認するために擬似緊急通報呼を発信する機能を持った緊急通報発呼部,10dは擬似呼発信切替部,10eは緊急通報回線を終端し接続されている線番から発信地域番号を判断し,緊急通報回線からの音声情報を対向装置(緊急通報回線分配装置)に送信するためのインタフェース変換,着信情報や発信地域番号などの制御情報を組み立てる緊急通報回線終端部,10fは緊急通報回線分配装置(図1の13)とのインタフェースを取るインタフェース部,10gは交換機(図1の12)の障害を検出するシステム障害検出部,10hはシステム非常時に緊急通報回線を緊急通報システムから切り離し迂回ルートに切替る制御や緊急通報システムの正常性確認を行うため緊急通報システムに擬似緊急通報呼を発信させる制御を行う緊急通報回線切替制御部である。
緊急通報システムの障害検出については,交換機(図1の12)側から障害情報を受け取った場合は,その障害情報を検出して緊急通報システム監視装置10内の各種制御を行う。障害情報を交換機から受け取れない場合は,緊急通報回線切替制御部10hの制御で擬似呼発信切替部10dで緊急通報発呼部10c側に切替えて,緊急通報発呼部10cから定期的に緊急通報呼による擬似発信を受付擬似台(図1の14)に対して行い,接続確認が取れるかを確認し,確認が取れない場合は緊急通報発呼部10cからシステム障害検出部10gに障害情報が送信され緊急通報システム監視装置1内の各種制御を行う。
公衆網を介して緊急通報を発生した回線の発信地域番号の取得の方法は緊急通報回線の種別によって変わる。緊急通報回線にはアナログ回線とデジタル回線があり,アナログ回線の場合には緊急通報回線の物理的な線番によって発信地域の特定を行い発信地域番号の取得を行う。デジタル回線の場合は,緊急通報着信時に公衆網から受信する発信地情報(発番号通知相当)により発信地域を特定し発信地域番号の取得を行う。
図3に示す緊急通報システム監視装置の動作シーケンスの例を図4に示し,以下に説明する。緊急通報システム正常時は緊急通報回線からの緊急通報は図3のAのルートで緊急通報受付トランク(図1の11)に転送される。緊急通報システムが障害になると交換機(図1の12)から障害情報が出力され,図3のBのルートでシステム障害検出部10gを介して緊急通報回線切替制御部10hに入力され(図4の(1)),回線切替部10bと緊急通報回線終端部10eに対して図3のDのルートで切替情報が送出される(図4の(2))。緊急通報回線終端部10eでは指令回線切替装置(図1の16)と消防署2の非常切替装置を迂回ルートに切替えるための切替信号を送出し回線切替を行う(図4の(3))。緊急通報回線終端部10eは緊急通報回線分配装置13に切替指示を送出し,指令回線切替装置経由で消防署の切替装置へ非常切替情報を送出する(図4の(5))。
緊急通報システム障害時に緊急通報着信があると,回線インタフェース部10a,回線切替部10bを経由して緊急通報回線終端部10eに接続され(図4の(6)),緊急通報回線の線番から発信地域番号を取得する(同(7))。取得した発信地域番号は着信情報と一緒にインタフェース部10fを経由して緊急通報回線分配装置(図1の13)に送出される(図4の(8))。この後,指令回線へ着信情報が,指令回線切替装置(同16)を介して複数の非常切替装置(同20)に送出され消防署の非常電話機(図1の24)の着信リンガを鳴動させる。消防署の非常電話機で応答が行われると緊急通報回線分配装置13で応答情報を受信し(図4の(10)) ,緊急通報システム監視装置10のインタフェース部10fを介して,図3のGのルートで応答情報が緊急通報回線に送出され(図4の(11),(12)),通報者と消防署間で通話が出来るようになる(図4の(13)) 。
図5は緊急通報回線分配装置の実施例の構成であり,図中,13は緊急通報回線分配装置であり,その内部の13aは緊急回線(119番等)の数に対応して設けられた複数の緊急通報システム監視装置(図1の10)とのインタフェースと緊急通報システム監視装置から送られてくる発信地域番号情報を取り出し,方路切替制御部13dへ送信する緊急通報システム監視装置インタフェース部,13bは方路切替制御部13dの指示により緊急通報回線からの着信情報を対象の指令回線に切り替える方路切替部,13cは指令回線切替装置(図1の16)とのインタフェースを取る指令回線切替装置インタフェース部,13dは緊急通報システム監視装置インタフェース部13aから送られてくる発信地域番号情報を受信し,その情報から発信地域の消防署をデータベース130から検索しその消防署の指令回線に接続させるための制御信号を方路切替部13bに送出する方路切替制御部である。
なお,方路切替制御部13dには緊急通報回線の線番とその地域の消防署が特定できるデータも保持している。図6は緊急通報回線の線番による地域特定(アナログ回線の場合)のイメージ図である。この図6に示すように公衆網3のA地域3aで発信された緊急通報呼は緊急通報回線Aの線番に着信することになる。A地域3aの管轄のA消防署は予め方路切替制御部(図5の13d)のデータベース(同130)で分かっているため緊急通報回線Aの線番からの着信の場合はA地域3aのA消防署へ転送するように方路切替部(図5の13b)に指示する。緊急通報回線がデジタル回線の場合は,緊急通報着信時に公衆網から受信する発信地情報(発番号通知相当)により発信地域を限定する。
図7は緊急通報回線分配装置の動作シーケンスの例である。緊急通報システムに障害が発生すると緊急通報システム監視装置(図1の10)から切替指示が入力され(図7の(1)),方路切替制御部(図5の13d)の制御により全指令回線切替装置(図1の16)に対して非常切替信号を送出する(図7の(2))。指令回線切替装置では切替指示により回線を交換機側から迂回ルートへ切り替える。緊急通報システムの障害時に緊急通報着信があると(図7の(3)),着信情報と一緒に送られて来る発信地域番号情報から接続先指令回線(データベース)を選択し,方路切替部13bに対して切替指示が送出され(図7の(4)),方路切替が行われ緊急通報着信を対象の消防署に転送する(同(5))。消防署の非常電話機が応答すると図5のDのルートで応答情報(図7の(6))が緊急通報回線へ送出され通報者と消防署間で通話が可能となる(同(7))。
図8は指令回線切替装置の実施例の構成であり,図中,16は指令回線切替装置であり,その内部の16aは緊急通報回線分配装置(図1の13)からのシステム障害情報の検出,呼制御情報(着信,応答,通話,切断)を検出する緊急通報回線分配装置インタフェース部,16bは消防署に対する非常切替信号/ リンガ信号を発信する非常切替信号/リンガ信号発信部,16cは緊急通報システムと消防署間を接続している指令回線をシステム障害時に緊急通報分配装置側に切り替える回線選択部,16dは消防署側指令回線とインタフェース(アナログ)を取る指令回線インタフェース部,16eは緊急通報回線分配装置インタフェース部16aからの各種情報を制御し,非常切替信号/ リンガ信号発信部16b及び回線選択部16cの切替制御を行う回線切替制御部である。
図9は指令回線切替装置の動作シーケンスの例であり,以下に説明する。緊急通報システムに障害が発生すると緊急通報回線分配装置(図1の13)から切替指示が入力され(図9の(1)),回線切替制御部16eから回線選択部16cに対して非常切替信号起動指示を送出する(図9の(2))と共に非常切替信号/ リンガ信号発信部16bに対して非常切替信号送出指示が送出される(図9の(3))。回線選択部16cでは切替指示により図8のBのルートが選択され,非常切替信号/ リンガ信号発信部16bから消防署の非常切替装置(図1の20)へ非常切替信号を送出し(図9の(4)),これにより非常電話機(図1の24)への切替を行う。緊急通報システムの障害時には,緊急通報着信があると回線切替制御部16eにて着信を検出し(図9の(6)),非常切替信号/ リンガ信号発信部16bに対してリンガ送出指示を行い(同(7)),消防署の非常電話機へリンガの送出が行われる(同(8))。消防署の非常電話機の着信でリンガ鳴動が行われ(図9の(9)),非常電話機が応答すると(図9の(10)) ,図8のBのルートで応答情報が緊急通報回線へ送出され(図9の(11)) ,通報者と消防署間で通話が可能となる(図9の(12)) 。
なお,緊急通報システムが正常に動作している場合は図8のAのルートで指令センターの交換機(図1の12)と消防署の指令受付電話(図1の21)が接続されている。
図10は非常切替装置の実施例の構成であり,図中,20は消防署の内部の非常切替装置であり,その内部の20aは指令回線とインタフェースを取る指令回線インタフェース部,20bは指令センターからの非常切替信号を検出する非常切替信号検出部,20cは緊急通報システム障害時に非常電話側を選択する回線切替部,20dは指令受付電話とのインタフェースを取る指令受付電話インタフェース部,20eは非常電話機とインタフェースを取る非常電話機インタフェース部,20fは非常切替信号検出部からの非常切替信号を受信して回線切替部の切替制御などを行う非常切替制御部である。
図11は非常切替装置の動作シーケンスの例であり,以下に説明する。緊急通報システムに障害が発生すると指令センターの指令回線切替装置(図1の16)からの切替トーンを指令回線インタフェース部20aで受信すると,指令回線インタフェース部20aから切替指示が出力されて非常切替信号検出部20bで検出すると(図11の(2)),非常切替制御部20fに切替通知が送出される(図10のA,図11の(3))。非常切替制御部20fは切替通知を受け取ると回線切替部20cに対して非常電話機側に切り替えるための切替指示を送出し(図10のB,図11の(4)),回線切替部20cはこれを検出することで非常電話機への切替が行われる(同(5))。緊急通報システム障害時に緊急通報着信があると指令センターからのリンガを受信し(図11の(6)),指令回線インタフェース部20a,回線切替部20c,非常電話機インタフェース部20eを介する図10のCのルートを経由して非常電話機24へリンガが送出され(同(7)),ベルの鳴動を行う(同(8))。非常電話機24で応答すると(図11の(9)),応答情報が緊急通報回線へ返信され(図10のD,図11の(10)) ,通報者と消防署間で通話が可能となる(図10のE,図11の(11)) 。
上記図3乃至図11に説明した本発明の第1の原理構成に対応する実施例による全体の動作シーケンスの例を図12に示す。
a.緊急通報システム正常時に緊急通報着信があると緊急通報回線,緊急通報システム監視装置10,交換機12,受付台15のルートで着信情報が送出され受付台で着信表示を行い(図12の(2)),受付台15で応答操作が行われる(同(3))。
b.応答情報は交換機12,緊急通報システム監視装置10,緊急通報回線のルートで送出され通報者と受付台の操作者間の通話が可能になる(図12の(4),(5))。
c.受付台15にて切断操作を行うと(図12の(6)),切断情報が交換機12,緊急通報システム監視装置10,通報回線のルートで送信され通報者と受付台扱い者間の通話が切断される(図12の(7))。
d.緊急通報システムに障害が発生すると緊急通報システムから障害通知が送付され(図12の(9)),緊急通報システム監視装置10で障害を検出すると緊急通報回線分配装置13に対して切替指示情報を送出する(同(10)) 。緊急通報回線分配装置13では全指令回線切替装置16に対して切替情報が送出され,指令回線切替装置16は回線を緊急通報分配装置側(迂回ルート側)に切替える(図12の(11)) 。指令回線切替装置16から消防署2に設置されている非常切替装置20に対して切替信号を送出し,消防署2で非常電話機24側に回線が切り替えられ(図12の(12)) ,緊急通報システム(交換機)を迂回するルートが設定される。
e.この状態で緊急通報回線から着信があると緊急通報システム監視装置10で着信を検出し(図12の(13)) ,緊急通報回線分配装置13に対して着信情報を送出する(同(14)) 。緊急通報回線分配装置13では緊急通報システム監視装置から送信されてくる発信地域情報により方路選択を行い(図12の(15)) ,対象の指令回線切替装置16に接続し着信情報を転送する(同(16)) 。指令回線切替装置16では消防署2に設置されている非常切替装置20に対して着信リンガを送出する(図12の(17)) 。消防署2に設置されている非常切替装置20で指令センターからの着信リンガを受信すると,非常電話機24側に送出され(図12の(18)) ,非常電話機24の着信リンガを鳴動させる(同(19)) 。
f.消防署2に設置されている非常電話機24にて応答操作(電話機のオフフック)を行うと(図12の(20)) ,応答情報が非常切替装置20,指令回線切替装置16,緊急通報回線分配装置13,緊急通報システム監視装置10を経由して緊急通報回線に応答情報を返送し(同(21)) ,通報者と消防署間の通話が可能となる(同(22)) 。
g.消防署2に設置されている非常電話機24にて切断操作(電話機のオンフック)を行うと(図12の(23)) ,切断情報が非常切替装置20,指令回線切替装置16,緊急通報回線分配装置13,緊急通報システム監視装置10を経由して緊急通報回線に送出され緊急通報が切断される(同(24)) 。
h.緊急通報システムの障害が復旧した場合,各消防署の出張所用PC(図1の26)で管理している緊急車両の出動情報をデータ指令回線を経由して緊急通報システム(指令センター側)へ送出し,緊急通報システム側で即座に全消防署の車両情報を入手し車両管理を行うことができる。
図2に示す本発明の第2の原理構成を実施するための構成を説明する。図2の構成において,1,11,12,14,15,16〜18の各部は上記図1の同一符号と同じであり,上記第1の原理構成の構成要素と異なる緊急通報システム監視装置10’,緊急通報回線分配装置13’,非常切替装置20’の実施例の構成を図13,図14,図15に示し,以下に説明する。
図13は緊急通報システム監視装置の他の実施例の構成であり,この中の符号10a〜10hで表す各部は,上記図3に示す緊急通報システム監視装置の構成要素と同じであり説明を省略する。この実施例により新たに追加された10iはヘルスチェック切替部,10jはヘルスチェック部,10kは障害情報出力部である。
緊急通報システム監視装置10’で緊急通報システムからの障害情報を受信していない緊急通報システム正常時には,緊急通報回線切替制御部10hから一定周期にヘルスチェック部10j及びヘルスチェック切替部10iに対して擬似発呼起動と切替起動を行い,ヘルスチェック部10jから擬似発呼を行う。この擬似発呼信号は後述する緊急通報回線分配装置13’,指令回線切替装置16を介して消防署2の非常切替装置20’に送る。擬似発呼に対する応答信号は指令回線切替装置16,緊急通報回線分配装置13’を経由して,緊急通報システム監視装置10’のヘルスチェック部10jで受信し,擬似発呼信号を送出してから応答が返ってくるまでの時間が一定時間内に応答信号が検出できれば正常,タイムアウトなら異常として,緊急通報回線切替制御部10hから障害出力を障害情報出力部10kから外部に出力する。
図14は緊急通報回線分配装置の他の実施例の構成である。図中,13’は緊急通報回線分配装置であり,この中の符号13a〜13dで表す各部は,上記図5に示す緊急通報回線分配装置13の構成要素と同じであり説明を省略する。この実施例により新たに追加された13eはLANインタフェース部,13fは通話音声モニタ部,13gは通話音声を通話録音装置101に出力するデジタル/アナログ変換部である。
図14の緊急通報回線分配装置の実施例による通話録音機能を説明する。緊急通報回線分配装置13’内に通話音声モニタ部13fとデジタル/アナログ変換部13gを追加することで実現する。すなわち,緊急通報システムが障害になり緊急通報呼が迂回回線側(緊急通報システム監視装置10’,緊急通報回線分配装置13’,指令回線切替装置16,非常切替装置20’のルート)で通話状態になると緊急通報回線分配装置13’の通話音声モニタ部13fが方路切替部13bから通話音声情報を抽出する。抽出された音声情報はデジタル/アナログ変換部13gでデジタル/アナログ変換されて,通話録音装置101に送出され通話録音される。ここでは緊急通報回線分配装置13’と通話録音装置101のインタフェースはアナログインタフェースとしているが,それに限定するものではない。
図14の緊急通報回線分配装置の実施例による受付統計情報転送機能を説明する。受付統計情報転送機能は緊急通報回線分配装置13’内にLANインタフェース部13eを追加することで実現され,緊急通報システムが障害時に受け付けた緊急通報呼情報(発信地域番号,着信時刻,切断時刻,通話時間,転送先消防署など)は,緊急通報回線分配装置13’の方路切替制御部13d内のデータベース130に蓄積する。緊急通報システムが復旧した場合,緊急通報回線分配装置13’の方路切替制御部13d内のデータベース130に蓄積している緊急通報呼情報をLANインタフェース部13eを経由して緊急通報システムの管理サーバ(図2の19)へ転送する。
図15は消防署等の非常切替装置の他の実施例の構成である。図中,20’は非常切替装置であり,この中の符号20a〜20fで表す各部は,上記図10に示す非常切替装置20の構成要素と同じであり説明を省略する。この実施例により新たに追加された20gはヘルスチェック検出部,20hはヘルスチェック機能部,20iは障害情報を出力する障害情報出力部である。
この非常切替装置20’に追加されたヘルスチェック検出部20gは緊急通報システム監視装置10’(図13)からのヘルスチェックのための擬似発呼が消防署に設けたこの非常切替装置20’に到達した時にヘルスチェック(擬似発呼)であることを検出すると,非常切替制御部20fに通知する。非常切替制御部20fはこれにより回線切替部20cに対してヘルスチェック機能部20hを選択するよう制御する。ヘルスチェック機能部20hはヘルスチェックの擬似着信に対して擬似応答を返信の動作を行う。なお,非常切替装置20’の障害情報出力部20iはヘルスチェック機能部20hで障害を検出した場合に非常切替制御部20fを経由して障害情報出力部20iから消防署内に障害情報を出力する。
図16はヘルスチェック機能の動作シーケンスであり,ヘルスチェックの動作に関係する主な装置である指令センターの緊急通報システム監視装置10’(図13),緊急通報回線分配装置13’(図14),指令回線切替装置16(図8)及び消防署の非常切替装置20’(図15)について相互の動作が示され,以下に説明する。
最初に緊急通報システム監視装置10’のヘルスチェック部(図13の10j)で転送回線に対して擬似発呼を行う(図16の(1))。擬似発呼情報に発信地域番号をのせて緊急通報回線分配装置13’に送出され,緊急通報回線分配装置13’では緊急通報システム監視装置10’からの擬似発呼を受信して方路切替制御部13dで発信地域番号により対応する指令回線切替装置(♯1〜♯N)と接続する指令回線切替装置インタフェース部13cを選択するよう方路切替部13bを制御してスイッチングを行い,選択された指令回線切替装置16へ擬似発呼信号を転送する(図16の(2))。指令回線切替装置16では緊急通報回線分配装置13’からの擬似発呼を受信すると,指令センターからの指令により指令回線が指令センターの交換機(図2の12),指令回線切替装置の回線選択部(図8の16c),指令回線インタフェース部(図8の16d)のルートにより使用中でないことを確認し,使用中でなければ回線選択部(図8の16c)を緊急通報回線分配装置と接続する緊急通報回線分配装置インタフェース部16a,非常切替信号/リンガ信号発信部16bのルートに切替えて,擬似着信情報を消防署の非常切替装置20’へ送出する(図16の(3))。
指令回線が使用中の場合は,消防署側へ擬似発呼信号は送出せずに指令回線切替装置内の非常切替信号/リンガ信号発信部(図8)から擬似発信に対する応答信号を緊急通報システム監視装置10’へ返送する(図16のd,e)。
非常切替装置20’(図15)では指令回線切替装置から送られていた擬似発呼信号をヘルスチェック検出部(図15の20g)で検出し,非常切替制御部(図15の20f)へ通知する。非常切替制御部は回線切替部(図15の20c)をヘルスチェック機能部(図15の20h)へ切り替えるための切替信号を回線切替部へ送出し,擬似発呼信号をヘルスチェック機能部で受信させる。ヘルスチェック機能部で擬似発呼を認識すると擬似発呼に対する応答情報を指令センター側に返信する(図16の(4))。
擬似発呼に対する応答信号は指令回線切替装置16,緊急通報回線分配装置13’を経由して緊急通報システム監視装置10’にて受信する(図16のf,g,h)。緊急通報システム監視装置10’では擬似発呼信号を送出してから応答が返ってくるまでの時間を監視して,一定時間内での擬似応答検出により指令センターの「緊急通報システム監視装置」から消防署の「非常切替装置」までの転送回線の正常性を確認することができる(図16の(5))。この時,一定時間内に応答信号が検出できずタイムアウトになると異常とし,障害情報出力部(図13の10k)を経由して障害情報を外部に出力する。
(付記1) 公衆網を介する緊急通報回線からの緊急通報が入力する交換機と複数の受付台とで構成する緊急通報システムと,前記緊急通報システムと複数の消防署等の各通報先と接続された専用回線が収容された指令センターにおける緊急通報システムの非常時転送方式であって,前記緊急通報システムの正常動作を監視して障害発生時に緊急通報回線を緊急通報システムから切り離し通報先側に切替える指示を発生する緊急通報システム監視装置と,前記切替指示により全通報先への指令回線の経路を交換機を迂回する経路への切替指示を発生する緊急通報回線分配装置と,前記切替指示を受け取ると通報先への指令回線を迂回経路に切替える指令回線切替装置とを備え,前記指令回線の切替え後に緊急通報呼が着信すると,前記緊急通報回線分配装置は,発信地域を含む着信情報から緊急通報の発生位置に近い消防署等の通報先へ前記迂回経路の指令回線の中から選択し,前記緊急通報呼を前記迂回の指令回線を経由して通報先に転送して,通報先と緊急通報元との間で通話を可能にしたことを特徴とする緊急通報システムの非常時転送方式。
(付記2) 付記1において,前記緊急通報システムの交換機に擬似受付台を接続し,緊急通報システム監視装置に前記交換機を通る緊急通報を擬似する呼を発生して前記擬似受付台に着信させる緊急通報発呼部を備え,前記緊急通報発呼部の起動により交換機を介して前記擬似受付台に着信させて,前記擬似受付台で自動応答・切断が行われたことをチェックすることにより緊急通報システムの障害を自動的に検出し,緊急通報システムの正常性を監視することを特徴とする緊急通報システムの非常時転送方式。
(付記3) 付記1において,前記緊急通報回線分配装置は,公衆網からの緊急通報回線の線番により通報者の通報場所を識別し,識別した通報場所周辺の消防署等の通報先を内蔵するデータベースを用いて検出して災害現場に最も近い消防署に緊急通報呼を転送することを特徴とする緊急通報システムの非常時転送方式。
(付記4) 付記1において,前記緊急通報回線分配装置は,公衆網からの緊急通報呼着信時に公衆網側から送られてくる発信者情報により通報者の通報場所を識別し,識別した通報場所周辺の消防署等の通報先を内蔵するデータベースを用いて検出して災害現場に最も近い通報先に通報呼を転送することを特徴とする緊急通報システムの非常時転送方式。
(付記5) 付記1において,災害現場の通報者と指令センター内の受付台扱い者が通話中に,緊急通報システムが障害になると,前記指令回線切替装置により通報先への指令回線を迂回経路に切替えることにより,緊急通報呼を切断することなく災害現場に最短の消防署に緊急通報呼を転送することを特徴とする緊急通報システムの非常時転送方式。
(付記6) 公衆網を介する緊急通報回線からの緊急通報が入力する交換機と複数の受付台とで構成する緊急通報システムと,前記緊急通報システムと複数の消防署等の各通報先とを接続する専用回線とを備えた指令センターにおける緊急通報システムの非常時転送方式であって,前記指令センターに前記緊急通報システムの正常動作を監視して障害発生時に緊急通報回線を緊急通報システムから切り離し通報先側に切替える指示を発生する緊急通報システム監視装置を備え,前記緊急通報システム監視装置は緊急通報システムが正常動作時に一定周期で起動されて擬似発呼を行うヘルスチェック部を備え,前記ヘルスチェック部からの擬似発呼信号を受け取ると発呼位置の情報に対応した前記交換機から通報先へ接続する指令回線を選択して,対応する指令回線切替装置へ前記擬似発呼信号を転送し,前記選択された指令回線切替装置は,交換機から通報先への指令回線が使用中か判別して,使用中でないと前記指令回線の経路を交換機を迂回する経路へ切替えて,擬似発呼を通報先へ転送し,前記緊急通報システム監視装置のヘルスチェック部は前記擬似発呼に対する通報先からの擬似応答の受信を監視することにより非常時の転送経路の正常性をチェックすることを特徴とする緊急通報システムの非常時転送方式。
(付記7) 付記6において,前記指令センターの緊急通報システムとそれぞれの専用の指令回線と接続された各通報先に,前記ヘルスチェックの擬似発呼による着信を検出すると擬似応答を返信する非常切替装置を備えることを特徴とする緊急通報システムの非常時転送方式。
(付記8) 付記1または付記6のいずれかにおいて,前記指令センターに通話録音装置を設けると共に前記緊急通報回線分配装置に通話音声モニタ部を備え,前記緊急通報システムが障害になって緊急通報呼が迂回回線側に切替えられて通報先と通話状態になると,前記通話音声モニタ部から抽出した音声情報を前記通話録音装置に録音することを特徴とする緊急通報システムの非常時転送方式。
(付記9) 付記1または付記6のいずれかにおいて,前記緊急通報システムの複数の受付台で発生する指令データを転送するLANに,前記緊急通報回線分配装置を接続すると共に管理サーバを設け,前記緊急通報システムの障害時に受け付けた緊急通報呼の情報を内部のデータベースに蓄積し,前記緊急通報システムの障害が復旧すると,前記データベースに蓄積した緊急通報呼の情報を前記管理サーバに転送して格納することを特徴とする緊急通報システムの非常時転送方式。
(付記10) 付記1において,緊急通報システムの障害が復旧した場合,各消防署で管理している車両の出動情報を緊急通報システムに送出することで緊急通報システム側で即座に全消防署の車両管理が出来るようになることを特徴とする緊急通報システムの非常時切替方式。
本発明の第1の原理構成を示す図である。 本発明の第2の原理構成を示す図である。 緊急通報システム監視装置の実施例の構成を示す図である。 緊急通報システム監視装置の動作シーケンスの例を示す図である。 緊急通報回線分配装置の実施例の構成を示す図である。 緊急通報回線の線番による地域特定のイメージ図である。 緊急通報回線分配装置の動作シーケンスの例を示す図である。 指令回線切替装置の実施例の構成を示す図である。 指令回線切替装置の動作シーケンスの例を示す図である。 非常切替装置の実施例の構成を示す図である。 非常切替装置の動作シーケンスの例を示す図である。 第1の原理構成に対応する実施例による全体の動作シーケンスの例を示す図である。 緊急通報システム監視装置の他の実施例の構成を示す図である。 緊急通報回線分配装置の他の実施例の構成を示す図である。 消防署等の非常切替装置の他の実施例の構成を示す図である。 ヘルスチェック機能の動作シーケンスを示す図である。 従来例の緊急通報システムを示す図である。 交換機を2重化したシステムを示す図である。 2重化システムの動作シーケンスを示す図である。 IP化した緊急通報システムの構成例を示す図である。
符号の説明
1 指令センター
10 緊急通報システム監視装置
11 緊急通報受付トランク
12 交換機
13 緊急通報回線分配装置
14 受付擬似台
15 受付台(♯1〜♯N)
16 指令回線切替装置
17 LAN
18 ルータ
2 通報先(消防署等)
20 非常切替装置
21 指令受付電話
22 アンプ
23 庁内スピーカ
24 非常電話機
25 ルータ
26 出張所用PC
27 受付操作部(LCD)
3 公衆網
4 災害現場の電話機

Claims (5)

  1. 公衆網を介する緊急通報回線からの緊急通報が入力する交換機と複数の受付台とで構成する緊急通報システムと,前記緊急通報システムと複数の消防署等の各通報先と接続された専用回線が収容された指令センターにおける緊急通報システムの非常時転送方式であって,
    前記緊急通報システムの正常動作を監視して障害発生時に緊急通報回線を緊急通報システムから切り離し通報先側に切替える指示を発生する緊急通報システム監視装置と,前記切替指示により全通報先への指令回線の経路を交換機を迂回する経路への切替指示を発生する緊急通報回線分配装置と,前記切替指示を受け取ると通報先への指令回線を迂回経路に切替える指令回線切替装置とを備え,
    前記指令回線の切替え後に緊急通報呼が着信すると,前記緊急通報回線分配装置は,発信地域を含む着信情報から緊急通報の発生位置に近い消防署等の通報先へ前記迂回経路の指令回線の中から選択し,前記緊急通報呼を前記迂回の指令回線を経由して通報先に転送して,通報先と緊急通報元との間で通話を可能にしたことを特徴とする緊急通報システムの非常時転送方式。
  2. 請求項1において,
    前記緊急通報システムの交換機に擬似受付台を接続し,
    緊急通報システム監視装置に前記交換機を通る緊急通報を擬似する呼を発生して前記擬似受付台に着信させる緊急通報発呼部を備え,前記緊急通報発呼部の起動により交換機を介して前記擬似受付台に着信させて,前記擬似受付台で自動応答・切断が行われたことをチェックすることにより緊急通報システムの障害を自動的に検出し,緊急通報システムの正常性を監視することを特徴とする緊急通報システムの非常時転送方式。
  3. 請求項1において,
    前記緊急通報回線分配装置は,公衆網からの緊急通報回線の線番により通報者の通報場所を識別し,識別した通報場所周辺の消防署等の通報先を内蔵するデータベースを用いて検出して災害現場に最も近い消防署に緊急通報呼を転送することを特徴とする緊急通報システムの非常時転送方式。
  4. 公衆網を介する緊急通報回線からの緊急通報が入力する交換機と複数の受付台とで構成する緊急通報システムと,前記緊急通報システムと複数の消防署等の各通報先とを接続する専用回線とを備えた指令センターにおける緊急通報システムの非常時転送方式であって,
    前記指令センターに前記緊急通報システムの正常動作を監視して障害発生時に緊急通報回線を緊急通報システムから切り離し通報先側に切替える指示を発生する緊急通報システム監視装置を備え,前記緊急通報システム監視装置は緊急通報システムが正常動作時に一定周期で起動されて擬似発呼を行うヘルスチェック部を備え,
    前記ヘルスチェック部からの擬似発呼信号を受け取ると発呼位置の情報に対応した前記交換機から通報先へ接続する指令回線を選択して,対応する指令回線切替装置へ前記擬似発呼信号を転送し,
    前記選択された指令回線切替装置は,交換機から通報先への指令回線が使用中か判別して,使用中でないと前記指令回線の経路を交換機を迂回する経路へ切替えて,擬似発呼を通報先へ転送し,
    前記緊急通報システム監視装置のヘルスチェック部は前記擬似発呼に対する通報先からの擬似応答の受信を監視することにより非常時の転送経路の正常性をチェックすることを特徴とする緊急通報システムの非常時転送方式。
  5. 請求項4において,
    前記指令センターの緊急通報システムとそれぞれの専用の指令回線と接続された各通報先に,前記ヘルスチェックの擬似発呼による着信を検出すると擬似応答を返信する非常切替装置を備えることを特徴とする緊急通報システムの非常時転送方式。
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