JP6647085B2 - 保護部材、移動体及び保護部材の形成方法 - Google Patents

保護部材、移動体及び保護部材の形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、保護部材、移動体及び保護部材の形成方法に関する。
鉄道車両や自動車等の移動体においては、その表面における汚れの付着や堆積が発生している。例えば鉄道車両では、走行時に車輪とレールとの摩擦により発生した金属粉が、移動体の表面に付着して堆積する。金属粉は移動体表面で酸化して錆の状態に至り、褐色の着色汚れを発生する。
移動体の防汚性を向上させるには、移動体の表面に、種々の汚れに対応可能な表面構造を有する保護用の膜を形成することが有効である。
例えば、特開2008−156427号公報(特許文献1)には、基材の表面に撥水防汚ハードコートを形成する組成物に関する技術として、「耐候性および耐熱性を基材表面へ安定的に付与し、さらには表面エネルギーを低下させて、長期にわたって撥水効果を維持し、かつ美観の低下を引き起こす主原因である、水アカ汚れを水洗いなどの簡易的な作業によって除去することができる撥水防汚ハードコート組成物。」が開示されている。
特開2008−156427号公報
特許文献1では、撥水防汚ハードコートと、撥水防汚ハードコート組成物が塗布される基材との接着性については考慮されていない。
仮に、金属材料により形成される面に、特許文献1に記載の撥水防汚ハードコート組成物を用いてハードコートを形成した場合、ハードコートの剥離が生じることがある。特に、鉄道車両や自動車等の移動体は、走行中に飛散した飛び石や金属片により、表面に傷が付き易く、傷の部分から剥離して、劣化が進行することがある。
この場合に、例えば、保護膜である撥水防汚ハードコートの車体への接着力が弱いと、保護膜の剥離が生じ、保護膜本来の役割を果たせなくなり車体表面の劣化が起こることとなる。一般に、撥水性を有するハードコートは、車体の基材との接着力は低くなるが、特許文献1は、この点について考慮されていない。
また、鉄道車両等の表面には、装飾や広告のため、粘着材付きシートを貼付することがある。撥水性を有するハードコートは、一般に、粘着材付きシートとの接着力が低いため、特許文献1に記載の撥水防汚ハードコート組成物を用いて形成された撥水防汚ハードコートの表面に、このような粘着材付きシート材を貼付した場合、シート材が容易に剥離するおそれがある。
また、鉄道車両等は、太陽光や風雨に晒された状態で長期間使用されるため、移動体の表面に形成された保護膜として、戸外での長期間使用時におけるクラックやチョーキング等の劣化が生じにくい耐候性を有することが求められる。
本発明の目的は、防汚性を有し、基材への接着性に優れ、耐候性に優れた保護部材及びこれを用いた移動体、並びに保護部材の形成方法を提供することにある。
本発明に係る保護部材の好ましい実施形態としては、有機成分と無機成分とを含む有機無機複合材と、有機金属錯体とを含むことを特徴とする。
また、本発明に係る移動体の好ましい実施形態としては、有機成分と無機成分とを含む有機無機複合材と、有機金属錯体とを含む保護部材が表面の少なくとも一部に配置されたことを特徴とする。
また、本発明に係る保護部材の形成方法の好ましい実施形態としては、有機成分と無機成分とを含有する有機無機複合材の前駆体と、有機金属錯体とを混合して保護部材前駆体を形成し、前記保護部材前駆体により、基材上に保護部材を形成することを特徴とする。
本発明によれば、防汚性を有し、基材への接着性に優れ、耐候性に優れた保護部材及びこれを用いた移動体、並びに保護部材の形成方法を実現することができる。
実施形態に係る保護部材の構成例を示す断面図である。 参考比較例における保護部材の構成例を示す断面図である。 鉄道車両の側面図である。 保護部材の形成方法を説明するための図である。 実施例1〜実施例10の評価結果の表1を示す図である。 実施例11〜実施例23の評価結果の表2を示す図である。 比較例1〜比較例3の評価結果の表3を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
実施形態1
<保護部材>
以下、実施形態に係る保護部材について説明する。
図1は、実施形態に係る保護部材の構成例を示す断面図である。図1に示すように、保護部材2は、基材1の表面を被覆するように形成されている。基材1としては、例えば金属材料、セラミックス、樹脂又はこれらの複合体が挙げられる。
保護部材2は、有機無機複合材と、有機金属錯体とを含んでいる。有機無機複合材は、基材1と接着する膜材であり、有機成分と無機成分とが化学結合して、分子レベル又はナノレベルで複合化して形成されている。有機無機複合材は、例えばガラス様体等の無機成分と、有機高分子等の有機成分とを含有するものを用いて形成することができる。有機無機複合材は、本願明細書において薄く塗布することを考慮したことから膜材として説明するが、これに限定されるものではなく、例えば板材等の、膜材以外の有機無機複合部材の概念を含むものである。
有機無機複合材としては、具体的には、例えば無機成分としてシロキサン結合(Si−O−Si)を主体とする成分を有し、有機成分としてエポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂の成分を有するものを用いることができる。シロキサン結合を有することで、硬質な膜となり、且つ太陽光による紫外線照射に伴う膜の劣化に対する耐性を向上することができる。
保護部材2は、例えば有機無機複合材の前駆体と有機金属錯体を混合した保護部材前駆体を、基材1の表面に塗布又は配置し、乾燥させることにより形成することができる。保護部材2の形成方法については、後に詳述する。
保護部材2を、有機無機複合材と有機金属錯体とを含む膜構造とすることで、優れた防汚性と接着性を保ちながら、耐候性を得ることができる。
具体的には、有機無機複合材に含まれる無機成分によって、保護部材2として高い硬度を得ることができる。これにより、砂塵、金属粉等の硬質な異物による、基材1表面の損傷を低減することができると同時に、着色汚れの付着を防止することができる。
また、保護部材2は、有機無機複合材に含まれる有機成分によって、基材1への接着性を確保することができる。このため、例えば保護部材2の表面に異物が衝突した時の衝撃や、使用期間の経過による保護部材2の膜剥がれを低減することができる。
また、保護部材2は、有機無機複合材に含まれる有機成分によって、基材1に対する接着性が高められているため、保護部材2の表面に付着した異物や汚れを洗浄により除去するときの、保護部材2の膜剥がれを防止し、洗浄に対する耐性を保持することができる。
特に、有機無機複合材は、金属材料や塗装材料に対しても、優れた接着性を有している。このため、金属材料や塗装材料により形成された面に、保護部材2を形成することで、シャワー洗浄やブラシによる擦過を行ったときに、保護部材2が剥離するのを防止することができる。このため、洗浄処理に対する保護部材2の耐性を向上させることができる。
仮に保護部材が無機成分だけで構成されているとすると、十分な接着力を得られない。このため、錆等の汚れを表面洗浄により除去しようとすると、保護部材が、金属材料や塗装材料により形成される面から剥離することがある。
また、保護部材2は、有機無機複合材によって、粘着材付きシートとの接着力が確保されている。このため、例えば保護部材2の表面に、装飾や広告のための粘着材付きシートを貼付したときに、貼付したシート材の剥離等を防止することができる。
保護部材が、仮に、例えばフッ素化合物等の配合により撥水性を発現する被膜により形成されている場合には、保護部材の表面は、粘着材付きシートとの接着力が低いため、シート材が容易に剥離して、外観が損なわれるおそれがある。また、移動体が移動している状態で、移動体の表面からシート材が剥離すると、事故の原因となる可能性もある。
また、保護部材2では、有機無機複合材に含まれる無機成分や有機金属錯体により、耐候性が高められており、クラックやチョーキング等の不具合の発生が抑制されている。このため、基材1の表面に保護部材2を形成することで、例えば移動体等の構造体を、野外でも長期間使用することができる。例えば樹脂材料等の有機物は、一般に耐候性が低いため、仮に保護部材が樹脂材料だけで構成されている場合、太陽光に含まれる紫外線による劣化が生じ易い。
有機無機複合材としては、例えば、金属アルコキシドと、水酸基等の極性基を有する有機高分子との混合物を有機無機複合材の前駆体として使用し、これらを反応させたものを、有機無機複合材として用いることができる。この場合、金属アルコキシドの加水分解により得られる金属酸化物と、有機高分子との間に化学結合が形成され、両者が複合化することで、有機無機複合材が形成される。
また、有機無機複合材は、例えばシランカップリング剤のように、有機物と相互作用し得る有機基と、金属成分を含む加水分解性基とを分子内に有する化合物や、有機基を有するポリシロキサン等の化合物を用いて形成することもできる。
例えばシランカップリング剤を用いる場合、金属又は金属酸化物と、有機高分子とを、シランカップリング剤と共に混合した混合物を、有機無機複合材の前駆体として使用し、これらを反応させることで、有機無機複合材を膜体として形成することができる。この場合、有機無機複合材は、金属又は金属酸化物と、有機高分子とが、シランカップリング剤を介して化学結合することで形成される。
有機無機複合材としては、製造のし易さや、膜としての安定性を得る観点から、上記したシロキサン結合等のケイ素を主鎖骨格とする成分を、無機成分として含有するものが好適である。また、有機無機複合材に含まれる無機成分としては、ケイ素を主鎖骨格とするものに限られず、チタン、ジルコニア又はアルミニウムを主鎖骨格に含むものを適用することも可能である。
有機金属錯体は、中心金属元素に、有機化合物が配位子として配位して形成されている。中心金属元素としては、ジルコニウム、チタン、亜鉛、アルミニウム、ニッケル、コバルト、鉄、マンガン、バナジウムからなる群から選択される少なくとも一を用いることができる。これら金属元素のうち、アルミニウム、チタン、ニッケル、ジルコニウム、亜鉛を、中心金属元素として好適に用いることができる。中でも、耐候性を向上させる観点から、チタン、ニッケル、ジルコニウム、亜鉛をより好適に用いることができる。中でも、ジルコニウム、亜鉛を、特に好適に用いることができる。
有機金属錯体は、有機無機複合材に含有させることで、保護部材2の耐候性を向上させることができる。有機金属錯体は、有機無機複合材の前駆体と混合されるため、有機無機複合材の前駆体の溶媒に溶解するものが好ましい。
有機金属錯体としては、例えば、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、ジルコニウムトリブトキシモノアセチルアセトネート、ジルコニウムジブトキシビスエチルアセトアセテート、チタンテトラアセチルアセトネート、チタンジイソプロポキシビスアセチルアセトネート、チタンイソプロポキシビスエチルアセトアセテート、チタニウムジ-2-エチルヘキソキシビス(2−エチル−3−ヒドロキシヘキソキシド)、チタン−1,3−プロパンジオキシビスエチルアセトアセテート、ジンクビスアセチルアセトネート、アルミニウムアセチルアセトネート、ニッケルビスアセチルアセトネート、コバルトビスアセチルアセトネート、ビスアセチルアセトネート鉄、トリスアセチルアセトネート鉄、マンガンビスアセチルアセトネート、バナジウムビスアセチルアセトネートを用いることができる。これらの有機金属錯体は、単独で用いてもよく、複数種を混合して用いてもよい。
保護部材2における有機金属錯体の含有量は、1.0〜50質量%であることが好ましい。望ましくは5.0〜50質量%であり、更に望ましくは10〜50質量%である。
有機金属錯体の含有量を1.0質量%以上とすることで、保護部材2において、耐候性向上の効果を得ることができる。保護部材2における有機金属錯体の含有量が50質量%以下であれば、保護部材2の基材1との密着性を十分得ることができる。このため、基材1からの剥離が起こりにくく、基材表面を保護することができる。
なお、保護部材2中の有機金属錯体の含有量を50質量%より多くしても実施可能であるが、この場合は、保護部材2と基材1との密着性が低下することがある。但し、基材1が例えばガラスである場合には、保護部材2の基材1との密着性が低下しにくい。このため、この場合には、保護部材2において、有機金属錯体の含有量50質量%より多くすることが可能である。
保護部材2の硬さは鉛筆硬度5H以上であることが好ましい。なお、保護部材2は、有機無機複合材の硬さによって、実質的な硬さを得るものである。鉛筆硬度が5H以上である保護部材2を用いることで、硬質な砂塵や金属粉等の付着を防止することができる。なお、鉛筆硬度とは、鉛筆硬度試験に基づいて評価した引っ掻き硬度である。
以上説明した実施形態に係る保護部材2は、基材1の表面を被覆するように形成することで、基材1の表面の損傷を低減し、金属成分の錆による着色汚れを防止して防汚性を向上させることを長期間保持することができる。保護部材2を鉄道車両や自動車のコーティング材として実施した場合には、保護部材2の表面に付着した汚れをブラシやシャワーで洗浄しても保護部材2は剥離しにくい。そのため、これらの構造体表面のメンテナンスが容易となり、保護部材2を除去し、塗布しなおす作業が削減されるため、メンテナンス費用を低減することができる。また、保護部材2は、耐候性が高いために、長期において塗り直し等のメンテナンスが不要で、鉄道車両や自動車の稼動時間を多くとることができる。
<参考比較例>
本実施形態の保護部材2との対比のために、参考比較例を示す。
図2は、参考比較例における保護部材の構成例を示す断面図である。基材101の表面には、有機樹脂成分により形成されるコーティング膜102が形成されている。図2においては、コーティング膜102の表面に汚れDが付着した状態を示している。
有機樹脂により形成されるコーティング膜102は硬度が低いため、基材101の周辺で、例えば砂塵、金属粉等の硬質な異物が周辺で発生すると、これらの異物がコーティング膜102の表面に突き刺さり、汚れDとして強固に付着する。
コーティング膜102の表面に付着した金属粉は、錆を発生して褐色汚れとなり、体積膨張により基材101表面に密着する。コーティング膜102表面に密着した錆の物理的な除去を試みた場合、錆自体は脆いため、除去時に発生した細かい残渣がコーティング膜102の表面に僅かに残留する。また、錆の成分は、微小なコロイド粒子として、コーティング膜102の内部に浸入し、膜材自体に着色汚れを生じさせる。このため、基材101上に錆が発生した場合、コーティング膜102の損傷無に錆やこれに伴う着色汚れを完全に除去することは困難である。
実施形態2
<移動体>
図3は、保護部材を有する鉄道車両の側面図である。図3に示すように、鉄道車両11の外壁は、その側面部17及び天井である上面部15が、金属板を加工した加工材により形成されている。鉄道車両11の側面部17には、開閉扉であるドア部13や窓部14が設けられている。また、鉄道車両11の上面部15には、パンタグラフ16が設けられている。鉄道車両11の底面部18の外壁には、車輪12が設けられている。
鉄道車両11では、移動時の速度上昇に伴い、砂塵や金属粉等の硬質な異物が鉄道車両11の外壁の表面に激しく衝突し易く、これらが外壁の表面に強固に付着する。表面に付着した異物は、通常の洗浄では除去が困難である。
鉄道車両11の外壁には、上記した保護部材2が形成される。このため、鉄道車両11の外壁における、金属粉や砂塵等の硬質な異物の付着を防止することができ、また金属成分の錆を原因とする着色汚れを防ぎ、優れた防汚性を得ることができる。
これにより、外壁の表面を定期的に洗浄している場合には、従来のコーティング材を使用する際に比べて、次に洗浄を行うまでの期間を延長することができる。外壁とは鉄道車両11の外気と接触する領域を指す。また、耐候性が向上することで鉄道車両11の外壁の保護部材2の塗り替え頻度を低減することができる。また洗浄や塗り替えを行う頻度が低減されることで、鉄道車両11の稼働率を向上させることができる。
また、ブラシ洗浄等の洗浄処理を行うと、その回数が増えるほど、表面の摩耗が進行する。上記したように、鉄道車両11の外壁の表面を保護部材2により被覆することで、洗浄回数を低減することができる。このため、鉄道車両11の耐用年数を向上させることができる。
なお、鉄道車両11の外壁の表面に公知の塗料を塗布する場合、塗装膜によって、若干の防汚性を得られるが、下記の問題がある。すなわち、一般に、塗料としては、有機樹脂中にミクロンサイズの顔料を添加したものが用いられる。この場合、顔料粒子を含む有機樹脂を固形化することで、有機樹脂を主体とする有機樹脂膜に、顔料粒子が分散された塗装膜が形成される。
塗装膜の表面は、顔料粒子間に存在する有機樹脂膜が占める面積が大きいため、全体的に軟らかく、低硬度となっている。このため、鉄道車両11のように、屋外で使用される場合には、硬質な砂塵や金属粉等の異物が塗装膜の表面に衝突し、これらが突き刺さって塗装膜に強く付着する。このため、表面に付着した異物や、錆による着色汚れにより、表面の美観が損なわれ易い。これに対し、本実施形態のように、塗装膜の表面に、保護部材2を形成することで、砂塵や金属粉等の硬質な異物の付着や、錆の発生を防止できる。このため、従来の塗装膜を最表層とした場合と比較して、防汚性を向上させることができる。
また、従来の塗料等の絶縁体の表面は、親水性が低いため、微細な異物や塵埃が静電気により吸着され易くなっている。従来の塗装膜の表面に、実施形態の保護部材2を形成することで、有機無機複合材に含まれる無機成分により、これらの微細な異物や塵埃の付着を低減し、防汚性を向上させることができる。
また、鉄道車両11においては、塗装コストの削減や、意匠性の観点から、アルミニウム、ステンレス等の金属材を、表面に塗装を施さない状態で使用または運用することがある。表面塗装を行わない状態で金属材を使用すると、周辺環境に存在する鉄等の金属成分が付着することによる、所謂もらい錆びが発生し易い。
金属材の表面を、実施形態の保護部材2により被覆することで、金属材の表面が物理的に保護され、金属材表面への、金属成分の付着が防止される。このため、金属材表面における、金属錆の発生や、これに伴う着色汚れを効果的に防止することができ、防汚性を向上させることができる。
保護部材2は、鉄道車両11の側面部17に形成してもよいが、加えて上面部15に形成してもよい。鉄道車両11の上面部15に、着色汚れが生じると、太陽光が吸収され易くなり、移動体の冷房効率が低下することがある。移動体の上面に保護部材2を形成することで、上面における汚れの低減を図ることができる。これにより、鉄道車両11における車内の冷房効率を向上させることができる。
鉄道車両11においては、パンタグラフ16が架線と接触しながら移動したときに発生する異物により、上面部15に汚れが生じ易い。上面部15に保護部材2を形成することで、このような異物の付着やこれに伴う着色汚れを防止し、防汚性を向上させることができる。
なお、実施形態2では、鉄道車両を例にして説明したが、例えば、自動車や飛行機の外壁に、保護部材2を適用した場合にも、防汚性向上及び接着性向上の効果を得ることができる。
実施形態3
<保護膜の製造方法>
次に、実施形態に係る保護部材2の製造方法について説明する。
有機無機複合材の前駆体は、有機成分と無機成分とを含有するものであり、この有機無機複合材の前駆体と、有機金属錯体とを混合して、保護部材前駆体を作製する。
有機無機複合材の前駆体としては、例えばSiO化等の硬化反応が常温で進行する化合物を用いることが好ましい。ただし、有機無機複合材の前駆体としては、常温で硬化するものに限定されない。例えば、加熱により硬化反応が促進される化合物を用いて有機無機複合膜前駆体を形成してもよい。
有機無機複合材の前駆体としては、例えば、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシチタン、テトラターシャリーブトキシジルコニウム、トリイソブトキシアルミニウム等の金属アルコキシド、ポリシラザン、水ガラス(ケイ酸ナトリウム)、有機基を有するポリシリケート、シランカップリング剤等の有機シラン化合物等を、無機成分として含有するものを用いることができる。
有機無機複合材の前駆体は、シラン化合物に触媒等の添加剤を添加して構成されるガラスコーティング剤を用いて調製することも可能である。ガラスコーティング剤としては、ケイ素を含有し、ガラス様の被膜を形成可能な液状体であれば、特に限定することなく用いることができる。なお、ガラスコーティング剤を使用する場合には、硬化後の有機無機複合材において、5H以上の鉛筆硬度が得られるものを選定することが好ましい。
有機成分は、無機成分と化学結合が可能な成分であれば、特に限定することなく用いることができる。具体的には、例えば、上記したエポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂成分を、無機成分と混合して用いることができる。
有機金属錯体としては、上記した種類のものを用いることができる。有機金属錯体の添加量は、保護部材2の耐候性を向上させることができるように、適宜調整すればよい。有機金属錯体の添加量は、保護部材2中の有機金属錯体の含有量が1.0〜50質量%となる範囲で調整することが好ましい。
混合方法は特に制限されない。混合方法は、有機無機複合膜前駆体と有機金属錯体を均一に混合させることが可能な方法で行うことが望ましい。混合には、例えば撹拌羽根を用いた混合機、スタティックミキサ、ボールミル、ビーズミル、ホモジナイザー等の混合機を使用することができる。
次に、基材1を準備する。次に、基材1上に、有機金属錯体と有機無機複合材の前駆体からなる保護部材前駆体を塗布又は配置することによって、基材1上に保護部材前駆体の膜または層構造を形成する。
有機無機複合材の前駆体として、硬化後に得られる有機無機複合材が基材1から剥離し易い材料を用いる場合には、基材1の表面に予めプライマ層を形成したうえで、プライマ層の表面に保護部材前駆体を塗布してもよい。プライマ層は、基材1に対する保護部材前駆体の付着力を向上させるために形成する層である。プライマ層としては、具体的には、アクリル系樹脂、フェノール系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂等の、種々の樹脂により形成される層を用いることができる。
保護部材2の厚さは、0.2〜100μmが適正である。従って、保護部材2として上記範囲の厚さが得られるように、保護部材前駆体の塗布量を適宜調整して、基材1上への塗布を行うことが好ましい。保護部材2の厚さが0.2μm以上であると、保護部材前駆体の塗布時に、基材1の表面に塗布ムラが生じにくく、保護部材前駆体の膜が形成されない箇所が生じる等の成膜不良が生じにくいからである。また、保護部材2の厚さが100μm以下であると、保護部材2に亀裂や割れ等が生じにくくなるからである。保護部材2の厚さは、1〜50μmとすると塗布ムラが生じにくく、亀裂や割れ等が生じにくくなる。さらに、3〜20μmとすると仮に塗布ムラにより一部薄く形成されていたとしても、孔が空くようなことがないためより好ましい。これらの厚みとした場合には、保護部材2を乾燥させ硬化させる時間を短くできるため鉄道車両11等への塗布時間を減らすことにも寄与する。ひいては、鉄道車両11等の運用効率を上昇させることができる。
次に、基材1上に形成された保護部材前駆体の膜を乾燥させる。これにより、保護部材前駆体が硬化し、基材1上に保護部材2が形成される。乾燥は、通常、保護部材前駆体の膜を常温(約27℃)で放置することで、自然乾燥により硬化させる。
なお、保護部材前駆体の膜は、有機無機複合膜前駆体の材料に応じて、適宜加熱して硬化させてもよい。なお、保護部材前駆体の膜の硬化方法は、保護部材前駆体の材料特性に応じて、適宜変更してもよい。乾燥以外の硬化方法としては、例えば光照射が挙げられる。
なお、加熱硬化を行う場合には、基材1を損傷させない程度の温度で行う。基材1は、上記したように、例えば金属、セラミックス、樹脂又はこれらの複合体により構成されるため、これらの材料を損傷させない程度の温度に適宜調整して、加熱硬化を行うことがよい。
以上説明した方法によれば、基材1の表面に、防汚性に優れ、基材1に対する接着性に優れ、耐候性に優れたた保護部材2を形成することができる。
上記した保護部材の形成方法では、基材1の表面に、保護部材前駆体を塗布して保護部材2を形成する例を示した。但し、保護部材2の形成方法は、必ずしもこのような方法には限定されない。
例えば、図4で示すように、基材1とは異なる転写用部材30を用いて、基材1の表面に保護部材2を転写するようにしてもよい。まず、転写用部材30の表面に、保護部材前駆体を塗布して保護部材前駆体の膜を形成する。そして、転写用部材30の表面で、保護部材前駆体の膜を乾燥等により硬化させて、保護部材2を形成する。次いで、転写用部材30の表面に形成された保護部材2の表面21を、基材1の表面に押し付ける。これにより、転写用部材30上における保護部材2の表面21を、基材1に対する接着面として、保護部材2が、基材1の表面に転写される。
図4に示す方法を用いることで、基材1の表面に、保護部材前駆体を直接塗布しなくても、保護部材2を形成することが可能となる。すなわち、転写用部材30の表面で形成した保護部材2の表面を、基材1の表面に接着させるだけで、基材1上に保護部材2を形成することができる。
また、図4に示す方法を用いることで、保護部材前駆体の乾燥を、基材1上ではなく、転写用部材30上で別途行うことができる。このため、乾燥による基材1の損傷を抑制することができる。なお、図4に示す方法においても、保護部材前駆体の乾燥は、必ずしも転写用部材30上で行わなくてもよく、基材1上で行ってもよい。
上記において説明した保護部材2について、以下に具体的に説明する。
まず、図1に示す基材1としてアルミニウム板を準備した。具体的には、Al−Mg−Si系合金(6000系アルミニウム合金)のうち、6N01合金を用いた。アルミニウム板は、200mm×300mm、厚さ2mmのものを使用した。このアルミニウム板にヘアライン加工を施し、アセトンを含ませたウェスを用いてその表面を拭い脱脂した。
ヘアライン加工とは、金属の表面処理加工の一種であり、単一方向に細かい傷をつける加工法である。例えば、アルミニウム板の表面を金属ブラシ等で擦過して浅い傷を付けることで施される。ヘアライン加工を施すことにより、アルミニウム板の表面のつや消し効果が生じ、金属的な質感を強調することができる。
有機無機複合材の前駆体の原料として、テトラエトキシシラン25質量%、ポリジメチルシロキサン25質量%、アクリル樹脂25質量%、エポキシ樹脂20質量%、硬化剤5質量%を用いた。トルエン:キシレン:酢酸ブチル=4:4:2(質量比)の混合溶媒に、上記したアクリル樹脂とエポキシ樹脂を投入して撹拌した。この混合物に、更にテトラエトキシシラン、ポリジメチルシロキサンを投入し、撹拌した後、更に硬化剤を添加することで、有機無機複合材の前駆体を調整した。
次に、有機無機複合材の前駆体に、有機金属錯体であるジルコニウムテトラアセチルアセトネートを添加し、撹拌することで、保護部材前駆体であるコーティング剤を作製した。ジルコニウムテトラアセチルアセトネートは、得られる保護部材2における含有量が20質量%となるように添加量を調製して、有機無機複合材の前駆体に添加した。
上記で得られたコーティング剤をウェスに含ませ、ムラを生じないようにアルミニウム板にコーティングして、コーティング剤の膜を形成した。強制対流可能な乾燥炉を用いて、アルミニウム板上に形成されたコーティング剤の膜を乾燥させた。まず、乾燥炉の炉内温度を予め50℃に余熱し、この炉内に、コーティング剤の膜が形成されたアルミニウム板を入れ、30分間放置して乾燥させて、アルミニウム板上に、有機無機複合材と有機金属錯体とを含む保護部材2を形成した。乾燥後、保護部材2を有するアルミニウム板を常温まで冷却した。得られた保護部材2を目視にて確認したところ、透明で割れのない膜であることが確認された。
上記工程によって得られたアルミニウム板上の保護部材2について、以下に示す方法により、引っ掻き硬度、防汚性、密着性、粘着材付きシートの接着性及び耐候性を評価した。評価結果を図5に示す。
なお、引っ掻き硬度、防汚性、密着性、粘着材付きシートの接着性及び耐候性の評価は、実施例2〜23及び比較例1〜3においても、以下に示す評価基準と同様の基準で行った。
(引っ掻き硬度)
引っ掻き硬度は、鉛筆硬度試験(JIS K5600−5−4)に基づいて評価した。鉛筆硬度試験は、試料(この場合、アルミニウム板上の保護部材2)の表面に鉛筆の芯を押付けながら、鉛筆を動かし、試料表面の傷付きの有無により、用いた鉛筆の芯の硬さを指標として、引っかき硬度を定量化する方法である。
(防汚性)
防汚性については、次のようにして評価した。上記工程により保護部材2が形成されたアルミニウム板を、温度50±1℃、相対湿度95%以上の湿潤状態下において、24時間放置した。この後、温度23±2℃、相対湿度50±5%の状態下において放置して、乾燥させた。
次いで、乾燥後のアルミニウム板を水平面に置き、アルミニウム板上の保護部材2の表面に、スプレーガンにより、粒径10μmの鉄粉を均一に吹きつけた。次いで、このアルミニウム板を垂直に立て、鉄粉を吹き付けた面の反対側の面を軽く叩いて、鉄粉の吹き付け面に付着している鉄粉を脱落させた。
次いで、保護部材2に鉄粉を付着させたアルミニウム板を高温高湿環境下(60℃、湿度90%)に24時間放置した後、アルミニウム板を室温まで冷却した。次いで、アルミニウム板及び保護部材2を流水下で洗浄した。洗浄後のアルミニウム板及び保護部材2表面の水分を拭き取り、室温で乾燥した。
鉄粉の付着処理前と、付着状態で24時間放置した後の保護部材2の色彩(L、a、b)を、それぞれ色彩色差計(コニカミノルタ センシング社製「色彩色差計 CR−400」)にて測定した。得られた測定結果から色差(ΔE)を算出した。色差(ΔE)は、以下の(式1)により表される。
Figure 0006647085
上記(式1)により算出された、鉄粉の付着前の色差(ΔE)と、鉄粉の付着後の色差(ΔE)との差分に基づき、以下の基準で防汚性の良否を判定した。色差(ΔE)の差が5未満の場合を「◎」、色差(ΔE)の差が5以上15未満の場合を「○」、色差(ΔE)の差が15以上25未満の場合を「△」、色差(ΔE)の差が25以上を「×」とした。
(密着性)
アルミニウム板への保護部材2の密着性については、次のように評価した。まず、保護部材2に対して、アルミニウム板に達する切れ目を碁盤目状に形成した。具体的には、カッターナイフを用いて、縦方向及び横方向の直線状の切れ目を、それぞれ11本ずつ互いに交差するように形成した。直線状の切れ目は、それぞれ2mm間隔で形成した。これにより、切れ目で囲まれた2mm×2mmの正方形を、保護部材2上に合計100個形成した。換言すれば、直線状の切れ目により、20mm×20mmの領域が碁盤目状に分割された保護部材2を形成した。 次いで、保護部材2の碁盤目状の領域に、セロハンテープを密着させた後、このセロハンテープを上方に一気に引き上げて、引き剥がした。セロハンテープの密着及び引き剥がしの作業を3回繰り返した。その結果、碁盤目状に分割された領域において剥離した保護部材2の面積を目視で算出し、碁盤目状の領域全体の面積に対する、剥離部分の面積の割合を、欠損率(剥離率)として算出した。得られた欠損率(剥離率)を用いて、以下の基準で密着性の良否を判定した。欠損率が0%の場合を「○」、欠損率が0%を超えて15%未満の場合を「△」、欠損率が15%以上の場合を「×」とした。
(粘着材付きシートの接着性)
保護部材2への粘着材付きシートの接着性については、次のように評価した。まず、保護部材2をアセトンなどの有機溶剤にて洗浄し、保護部材2の表面に対して、幅10mm、厚さ50μmの装飾用セロハンテープを圧着した。装飾用セロハンテープの圧着は、直径85mm、幅45mmの上に厚さ6mm、デューロメータ硬さA80のゴムを設置して覆った重さ1kgの手動式ローラを、10mm/sの速度で2往復することで行った。これにより、保護部材2の表面に空気が入らないようにして、装飾用セロハンテープを圧着した。30分間静置した後、180°引き剥がし試験を5mm/sで行った。上記と同様の試験を、保護部材2を形成していないアルミニウム板に対して行ったところ、接着力は0.4N/mmであった。このため、0.35N/mm以上の接着力であった場合は「◎」、0.30〜0.35N/mmの接着力であった場合は「○」、0.30〜0.20N/mmの接着力であった場合は「△」、0.20N/mm未満の接着力であった場合は「×」とした。
(耐候性)
保護部材2の耐候性については、次のように評価した。JISB7754に基づいて、キセノンアークランプ式耐候性試験機(試料面放射照度180W/m、ブラックパネル温度63±3℃、照射降雨18分→照射102分)を用いて促進耐候性試験にて評価した。まず、700×1500mmのアルミ板に保護部材2を形成した。照射降雨18分→照射102分を1サイクルとして、試験時間1000時間後の表面を観察した。表面に損傷が無ければ「◎」、微小割れなどの小さい損傷が見られる場合は「○」、部分的に割れが見られる場合は「△」、全面での割れや割れの進展した剥離が見られる場合を「×」とした。
得られた保護部材2について、上記で説明したようにして、引っ掻き硬度、防汚性、密着性、粘着材付きシートの接着性及び耐候性の評価を行った。評価結果を図5に示す。
また、実施例2以下についても、各評価項目について同様の評価行い、その評価結果を図5〜図7に示す。
各実施例において、防汚性、密着性、粘着材付きシートの接着性及び耐候性については、「△」でも十分に実施可能であるが、「○」または「◎」であるとよりよい。
有機金属錯体として、ジンクビスアセチルアセトネートを用いた。これ以外は、実施例1と同様にしてコーティング剤を作製し、実施例1と同様にして、アルミニウム板上に保護部材2を形成した。
有機金属錯体として、チタンテトラアセチルアセトネートを用いた。これ以外は、実施例1と同様にしてコーティング剤を作製し、実施例1と同様にして、アルミニウム板上に保護部材2を形成した。
有機金属錯体として、ニッケルビスアセチルアセトネートを用いた。これ以外は、実施例1と同様にしてコーティング剤を作製し、実施例1と同様にして、アルミニウム板上に保護部材2を形成した。
有機金属錯体として、コバルトビスアセチルアセトネートを用いた。これ以外は、実施例1と同様にしてコーティング剤を作製し、実施例1と同様にして、アルミニウム板上に保護部材2を形成した。
有機金属錯体として、ビスアセチルアセトネート鉄を用いた。これ以外は、実施例1と同様にしてコーティング剤を作製し、実施例1と同様にして、アルミニウム板上に保護部材2を形成した。
有機金属錯体として、マンガンビスアセチルアセトネートを用いた。これ以外は、実施例1と同様にしてコーティング剤を作製し、実施例1と同様にして、アルミニウム板上に保護部材2を形成した。
有機金属錯体として、バナジウムビスアセチルアセトネートを用いた。これ以外は、実施例1と同様にしてコーティング剤を作製し、実施例1と同様にして、アルミニウム板上に保護部材2を形成した。
有機金属錯体として、アルミニウムアセチルアセトネートを用いた。これ以外は、実施例1と同様にしてコーティング剤を作製し、実施例1と同様にして、アルミニウム板上に保護部材2を形成した。
有機金属錯体として、ジルコニウムトリブトキシモノアセチルアセトネートを用いた。これ以外は、実施例1と同様にしてコーティング剤を作製し、実施例1と同様にして、アルミニウム板上に保護部材2を形成した。
有機金属錯体として添加するジルコニウムテトラアセチルアセトネートの添加量を図6に示すように変えた。これ以外は、実施例1と同様にしてコーティング剤を作製し、実施例1と同様にして、アルミニウム板上に保護部材2を形成した。
有機金属錯体として添加するジルコニウムテトラアセチルアセトネートの添加量を図6に示すように変えた。これ以外は、実施例1と同様にしてコーティング剤を作製し、実施例1と同様にして、アルミニウム板上に保護部材2を形成した。
有機金属錯体として添加するジルコニウムテトラアセチルアセトネートの添加量を図6に示すように変えた。これ以外は、実施例1と同様にしてコーティング剤を作製し、実施例1と同様にして、アルミニウム板上に保護部材2を形成した。
有機金属錯体として添加するジルコニウムテトラアセチルアセトネートの添加量を図6に示すように変えた。これ以外は、実施例1と同様にしてコーティング剤を作製し、実施例1と同様にして、アルミニウム板上に保護部材2を形成した。
有機金属錯体として添加するジンクビスアセチルアセトネートの添加量を図6に示すように変えた。これ以外は、実施例2と同様にしてコーティング剤を作製し、実施例2と同様にして、アルミニウム板上に保護部材2を形成した。
有機金属錯体として添加するジンクビスアセチルアセトネートの添加量を図6に示すように変えた。これ以外は、実施例2と同様にしてコーティング剤を作製し、実施例2と同様にして、アルミニウム板上に保護部材2を形成した。
有機金属錯体として添加するジンクビスアセチルアセトネートの添加量を図6に示すように変えた。これ以外は、実施例2と同様にしてコーティング剤を作製し、実施例2と同様にして、アルミニウム板上に保護部材2を形成した。
アルミニウムアセチルアセトネートの添加量を、1.0質量%に変更した。これ以外は、実施例9と同様にして、コーティング剤を作製し、実施例9と同様にして、アルミニウム板上に保護部材2を形成した。
ジルコニウムテトラアセチルアセトネートの添加量を、60質量%に変更した。これ以外は、実施例1と同様にして、コーティング剤を作製し、実施例1と同様にして、アルミニウム板上に保護部材2を形成した。
基材1として、図3に示す鉄道車両11の外壁を用いた。これ以外は、実施例1と同様にして保護部材2を形成した。鉄道車両11の外壁は、アルミニウム製の無塗装の板材に、ヘアライン加工を施したものを使用した。このような鉄道車両11の外壁において、側面部17における下方の領域A1、A2に、実施例1と同様にして、保護部材2を形成した。この鉄道車両11を、通常の走行車両として社内の実験設備で3か月間使用した。3か月間使用した後の鉄道車両11について、領域A1、A2に形成された保護部材2の引っ掻き硬度及び防汚性を評価した。引っ掻き硬度については、実施例1と同様にして評価した。防汚性については、走行前の時点と3ヶ月間使用後の時点の色彩を、それぞれ実施例1と同様にして測定し、上記(式1)により色差(ΔE)を算出して、走行前の色差(ΔE)と3ヶ月間の走行後の色差(ΔE)との差を算出した。
実施例20において、実施例1の方法を用いて行った工程を、実施例2の方法を用いて行った。これ以外は、実施例20と同様にして保護部材2を形成し、実施例20と同様にして引っ掻き硬度及び防汚性の評価を行った。すなわち、基材1としては、実施例20と同様、アルミニウム製の無塗装の板材に、ヘアライン加工を施した鉄道車両11の外壁を使用した。
基材1として、自動車の外壁を用いた。これ以外は、実施例1と同様にして、保護部材2を形成した。自動車は、外壁の表面が塗装材料により塗装されたものを使用した。すなわち、自動車の外壁の塗装面の一部に、実施例1と同様にして、保護部材2を形成した。この自動車を、通常の走行車両として3か月間使用した。3か月間使用した後の自動車の保護部材2について、引っ掻き硬度及び防汚性を評価した。引っ掻き硬度及び防汚性の評価は、実施例20と同様にして行った。
実施例20で引っ掻き硬度及び防汚性を評価した鉄道車両11を、更に半年間走行させた後、十分な洗浄を行い、実施例20で形成した保護部材2上に、実施例1で用いたのと同様のコーティング剤を用いて、保護部材2を形成し、引っ掻き硬度及び防汚性の評価を行った。引っ掻き硬度については、実施例1と同様にして評価した。防汚性については、半年間の走行前の時点と、半年間走行後、保護部材2を形成した時点の色彩を、それぞれ実施例1と同様にして測定し、上記(式1)によりそれぞれ算出した色差(ΔE)の値の差分により評価した。
(比較例1)
基材1として、実施例1で用いたのと同様のアルミニウム板を使用し、このアルミニウム板に、保護部材2を形成しない状態で、防汚性及び粘着材付きシートの接着性の評価を行った。防汚性の評価は、実施例1と同様にして行った。評価結果を図7に示す。
(比較例2)
基材1として、実施例1で用いたのと同様のアルミニウム板を用い、このアルミニウム板の表面に、ガラスコーティング剤として、パーヒドロポリシラザン(クラリアント・ジャパン社製)を用いて、保護部材を形成した。得られた保護部材について、実施例1と同様にして、引っ掻き硬度、防汚性、密着性、粘着材付きシートの接着性及び耐候性の評価を行った。評価結果を図7に示す。
(比較例3)
有機無機複合材の前駆体に有機金属錯体を添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして、コーティング剤を作製した。このコーティング剤を用いて、実施例1と同様にして、保護部材を形成した。得られた保護部材について、実施例1と同様にして、引っ掻き硬度、防汚性、密着性、粘着材付きシートの接着性及び耐候性の評価を行った。評価結果を図7に示す。
(実施例と比較例の対比)
実施例1〜23によれば、有機無機複合材に、有機金属錯体が含有されていることで、防汚性に優れ、硬度が高く、密着性に優れ、耐候性に優れた保護部材2を得ることができた。
また、実施例20〜22において、3ヶ月間使用後の鉄道車両11又は自動車の外壁の保護部材2の外観を、目視で確認したところ、劣化による破損は確認されなかった。また、実施例23においても同様に、半年間使用後の鉄道車両11の外壁の保護部材2の外観を、目視で確認したところ、劣化による破損は確認されなかった。また、実施例19の保護部材2は、密着性は若干劣るものの、優れた耐候性を得られた。
一方、比較例1では、アルミニウム板上に保護部材2を形成していないため、防汚性の評価において、アルミニウム板に付着させた鉄粉が酸化して酸化鉄となり、着色汚れが発生した。このため、鉄粉の付着前と比較して、付着後の色度差(ΔE)の値が大きくなった。
また、比較例2では、アルミニウム板上に形成された保護部材に、有機成分が含まれていないため、耐候性は良好であったものの、アルミニウム板に対する密着性を十分に得られなかった。
また、比較例3では、防汚性、密着性は良好であったものの、保護部材に、有機金属錯体が添加されていないため、耐候性に劣り、保護部材の劣化による割れが発生した。
保護部材2の適用対象は、移動体に限られない。例えば、ビルや橋梁等のインフラ構造物、屋内において使用される機械設備、建築物、産業機器等の電気製品、サニタリー製品等も、適用対象とした場合にも、優れた防汚性と耐候性を得ることができる。
また、本願発明の移動体とは、鉄道車両や自動車を代表とする移動体のみならず、移動体の一種として、建設機械やエレベータにも適用可能である。本願明細書においては、上記したように車輪等を動作させ自走する手段またはワイヤやモータ等を用いることで駆動する手段を有することで装置自体が移動するものを移動体という。
さらに、本願発明は、屋外で使用される太陽光発電装置、太陽光発電モジュールや風力発電機、風力発電モジュール等の発電機器の分野にも適用することが可能である。これらの機器は屋外での長期運用が望まれ、特に、風力発電機はブレードの回転動作により耐久性のある保護部材が望まれるからである。
また、本願発明は、屋外での使用に限定されることはなく、金属粉等が発生する工場等の設備において、インバータ、ホイスト、モータ等のアクチュエータ、圧縮機等を代表とする産業機器の分野にも適用可能である。
なお、上記実施例では、保護部材と称したが、これは、例えば、保護フィルム、保護膜、被覆膜、膜材、保護層と言ってもよい。
1…基材、2…保護部材、21…保護部材2の表面、11…鉄道車両、12…車輪、13…ドア部、14…窓部、15…上面部、16…パンタグラフ、17…側面部、18…底面部、30…転写用部材、101…基材、102…コーティング膜、D…汚れ

Claims (4)

  1. 有機成分と無機成分とを含む有機無機複合材と、有機金属錯体とを含み、
    前記有機無機複合材は、有機物と相互作用し得る有機基と、ケイ素を主鎖骨格とする成分を無機成分として含有するシロキサン結合と、を含有し、
    前記有機金属錯体は、中心金属元素に有機化合物が配位子として形成され、
    前記有機無機複合材は、さらに有機基を有するポリシロキサンの化合物を含有し、
    前記中心金属元素はジルコニウムであり、
    有機金属錯体の含有量が20〜50質量%である、
    ことを特徴とする保護部材。
  2. 前記保護部材の平均硬さは鉛筆硬度5H以上であることを特徴とする請求項1に記載の保護部材。
  3. 前記保護部材は、車両の外壁に形成された、請求項1または2に記載の保護部材。
  4. 前記保護部材は、車両の上面部に形成された、請求項1または2に記載の保護部材。
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