JP6645862B2 - 電磁弁 - Google Patents

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本発明は、電磁弁に関し、一層詳細には、ボビンに巻回された電磁コイルに対する通電又は通電停止に伴って可動コアが変位する電磁弁に関する。
電磁弁は、ボビンに巻回された電磁コイルと、これらボビン及び電磁コイルを収容するハウジングとを有する。電磁弁は、可動コアをさらに有し、該可動コアは、前記電磁コイルに通電がなされることに伴って当初の位置から変位すると同時に、コイルスプリングを圧縮する。一方、通電が停止されると、可動コアは、伸張する前記コイルスプリングから弾発付勢されることによって当初の位置に戻る。
可動コアがこのように変位するとき、弁体が一体的に変位して弁座に対して離間又は着座する。これにより、電磁弁が開弁状態又は閉弁状態となる。
この種の電磁弁の一例として、特許文献1記載のものが挙げられる。この電磁弁では、ボビンに形成された中空部に、固定コアと前記可動コアが挿入される。前記コイルスプリングは固定コアと可動コアの間に介装され、可動コアを弁座側に指向して弾発付勢している。
可動コアと固定コアの間には、非磁性体からなるマグネットキラーが配設される。マグネットキラーは、電磁コイルへの通電が停止された直後の固定コアの残留磁気を遮断し、これにより、可動コアが元の位置に戻る際の応答速度を向上させる機能を営む。
特開2015−183789号公報
本発明は上記した従来技術に関連してなされたもので、固定コアと、ハウジングやボビンの間で摩耗が生じ難く、しかも、部品点数を低減し得る電磁弁を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、ハウジングと、前記ハウジング内に収容されて電磁コイルが巻回されたボビンと、前記ボビンの中空部内に挿入されて位置決め固定された固定コアと、前記中空部内で変位する可動コアとを有する電磁弁であって、
前記ボビンは樹脂からなり、
前記固定コアに第1係合部が形成されるとともに、前記ボビンに第2係合部が形成され、
前記第1係合部に前記第2係合部が係合することで、前記固定コアが前記ボビンによって位置決め固定されていることを特徴とする。
すなわち、本発明においては、固定コアとボビンを、第1係合部と第2係合部を互いに係合することで一体化するようにしている。このため、固定コアが位置決め固定されるとともに、これに伴って該固定コアの回り止めがなされる。すなわち、固定コアがボビンの中空部内で位置ズレを起こしたり、回転したりすることが防止される。
従って、固定コアがハウジングやボビンに対して摺接することが回避される。このため、固定コア、ハウジングないしボビンが摩耗することを回避することができる。
固定コアに設ける第1係合部の一例としては、切欠が挙げられる。この場合、第2係合部は、前記切欠に進入したボビンの一部である。切欠は、例えば、固定コアの側壁に沿って周回するように形成された溝であってもよい。この場合、固定コアが全周にわたってボビンと係合する(一体化される)ので、前記の位置決め固定及び回り止めが一層有効に防止される。
切欠(第1係合部)は、挿通孔であってもよい。この場合、ボビンの一部が前記挿通孔に挿通される。この挿通された部位が、第2係合部として機能する。
ボビンには、固定コアの、可動コアに臨む端面を支持する磁気遮断部を設けることが好ましい。ボビンが樹脂、換言すれば、非磁性体からなるため、この磁気遮断部も非磁性体である。従って、電磁コイルに対する通電を終了した直後に固定コアに磁気が残留していた場合であっても、この残留磁気が磁気遮断部に遮断される。このため、電磁コイルの残留磁気が可動コアに作用することが阻害される。
以上のような理由から、電磁コイルに対する通電を終了すると、可動コアに対する固定コアの吸引力が即座に消失する。このため、可動コアが、電磁コイルに対する通電を行う前の位置に迅速に戻る。このように、磁気遮断部を設けることにより、可動コアの応答速度を向上させることができる。
しかも、この場合、従来技術のようにマグネットキラーを用いる必要がない。すなわち、部品点数を低減することができる。また、マグネットキラーを組み込む必要がないので、この分、電磁弁の組立作業が簡素化する。
その上、磁気遮蔽部が固定コアの下端面に当接するので、該固定コアが、上記の係合のみならず、この当接によってもボビンと一体化する。従って、固定コアがボビンに堅牢に保持されるようになる。このため、固定コアが一層有効に位置決め固定され、結局、一層有効な回り止めがなされる。
前記固定コアにスプリング収納穴を形成し、且つ該スプリング収納穴に、前記可動コアを弾発付勢するコイルスプリングを収容するようにしてもよい。この場合、コイルスプリングを収容する分、コイルスプリングの長手方向に沿う寸法を小さくすることができる。
そして、この構成であっても、上記のようにして固定コアの回り止めがなされているので、コイルスプリングが固定コアと可動コアの間に噛み込まれることが回避される。
本発明によれば、固定コアとボビンを、第1係合部と第2係合部を互いに係合することで一体化するようにしているので、固定コアの位置決め固定及び回り止めがなされる。従って、固定コアがボビンの中空部内で位置ズレを起こしたり、回転したりすることが防止されるので、固定コアがハウジングやボビンに対して摺接することが回避される。これにより、固定コア、ハウジングないしボビンが摩耗することを回避することができる。
本実施の形態に係る電磁弁を含んで構成された圧力流体制御装置の全体概略縦断面図である。 図2Aは、前記圧力流体制御装置を構成する電磁弁のソレノイド部の要部概略縦断面図であり、図2Bは、図2A中のIIB−IIB線矢視断面図である。 前記圧力流体制御装置の開弁状態を示す全体概略縦断面図である。 別の実施の形態に係る電磁弁のソレノイド部の要部概略縦断面図である。
以下、本発明に係る電磁弁につき好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。なお、本実施の形態では、電磁弁として、自動車の走行動力源であるエンジンのエンジン本体に取り付けられ、且つ全体が交換可能ないわゆるカートリッジ型の圧力流体制御装置に組み込まれたものを例示する。また、以下の説明における「下」及び「上」は、それぞれ、図1、図2A、図3及び図4における下方、上方を意味するが、これは理解を容易にするためであり、圧力流体制御装置を実使用する際の姿勢を定義するものではない。
図1は、本実施の形態に係る電磁弁10を含んで構成された圧力流体制御装置12の全体概略縦断面図である。この圧力流体制御装置12は、エンジン本体14に形成された取付孔16に挿入されて用いられる。なお、図1には、圧力流体制御装置12が閉弁状態にあるときを示している。
圧力流体制御装置12は、前記電磁弁10の他、スプール弁20と、中空且つ長尺な弁本体22とを有する。スプール弁20と電磁弁10の弁部24(後述)は、弁本体22の長手方向に沿って延在する収納孔26内に収容される。収納孔26内の底面には、円盤形状に陥没した円盤状凹部28が形成される。
また、弁本体22の側壁には、下方から、第1出力ポート30、入力ポート32、第2出力ポート34、解放ポート36及び第1パイロット圧解放ポート38が略同位相で形成されるとともに、これらのポート30、32、34、36、38に対して略180°の位相差となる側の側壁に、第1パイロット圧出力ポート40、第1パイロット圧入力ポート42が形成される。これら7個のポート30、32、34、36、38、40、42により、弁本体22の内部(収納孔26)が外部に連通する。
弁本体22の側壁には、第1凹部44及び第2凹部46が互いに略180°の位相差となるように形成されている。これら第1凹部44及び第2凹部46は収納孔26側に向かって陥没しており、このため、第1凹部44及び第2凹部46の陥没方向底面と取付孔16の内壁との間にクリアランスが形成される。このクリアランスが、圧力流体(例えば、作動油)の流路となる。以下、第1凹部44と取付孔16の内壁による流路を「パイロット圧解放流路」、第2凹部46と取付孔16の内壁による流路を「第1パイロット圧供給流路」と表記し、各々の参照符号を48、50とする。
なお、解放ポート36及び第1パイロット圧解放ポート38は第1凹部44の陥没方向底面に形成され、一方、第1パイロット圧出力ポート40及び第1パイロット圧入力ポート42は第2凹部46の陥没方向底面に形成される。
弁本体22の上端部には、第1シール部材52が装着される。この第1シール部材52により、弁本体22と取付孔16の内壁との間がシールされる。
弁本体22の下部に設けられるスプール弁20は、収納孔26内に収容されたスプール60を有する。スプール60は、その内部にスプリング室62及び圧力流体流路64が一体的に連なって形成された略円筒形状をなす中空体からなり、スプリング室62の内径は、圧力流体流路64の内径に比して大きく設定されている。従って、スプリング室62と圧力流体流路64の間に段部が形成される。
スプール60の側壁には、第1環状凹部66と第2環状凹部68が下方からこの順序で形成される。さらに、スプール60には、その側壁を貫通するようにして、スプリング室62に連通する複数個の第1横孔70、圧力流体流路64に連通する複数個の第2横孔72がそれぞれ形成されている。
また、スプール60の上端面には、略円柱形状をなす凸部が突出形成される。この凸部は、電磁弁10を構成する筒状部材74の下端面に当接する。スプール60の上端面と筒状部材74の下端面との間には、パイロット室76が形成される。
以上の構成のスプール60において、スプリング室62には、下端が円盤状凹部28の底面に着座し、且つ上端が段部に着座する第1コイルスプリング78が収容される。従って、スプール60は、第1コイルスプリング78によって電磁弁10側に弾発付勢される。
図1に示すように、スプール60は、入力ポート32とパイロット室76が連通遮断状態であるとき、入力ポート32と第2出力ポート34を連通させ、且つ入力ポート32と第1出力ポート30の連通を遮断する位置となる。一方、入力ポート32とパイロット室76が連通状態であるときには、後述するように、入力ポート32と第1出力ポート30を連通させ、且つ入力ポート32と第2出力ポート34の連通を遮断する位置となる(図3参照)。
電磁弁10は、弁本体22の収納孔26に収容される前記弁部24と、該弁部24の上方に配設されて弁本体22から露呈するソレノイド部80とを有する。本実施の形態において、電磁弁10は三方弁である。
前記筒状部材74は、弁部24を構成するとともに、磁性体からなりソレノイド部80のヨークとして機能する。該筒状部材74は、収納孔26に挿入される有底筒状の筒部82と、該筒部82の上端部に設けられた大径のフランジ部84とからなり、フランジ部84が弁本体22の上端面に当接する。フランジ部84と弁本体22の間には環状の第2シール部材86が介装され、これにより収納孔26が封止される。
筒状部材74は、筒部82の内部に、該筒部82の長手方向に沿って延在する弁収納孔88が形成された中空体からなる。該筒部82には、下端面から側壁にかけて平取り加工された平取り部90が形成される。該平取り部90には、弁収納孔88に連通する第2パイロット圧出力ポート92が形成される。筒部82の側壁は、平取り部90以外の部位では収納孔26の内壁に沿った曲面である。これに対し、平取り部90は上記したように平面である。このため、筒部82が収納孔26に挿入された状態において、平取り部90と収納孔26の内壁とが接触することはない。
すなわち、平取り部90と収納孔26の内壁との間には所定の間隙が形成される。この間隙は、第2パイロット圧出力ポート92と前記パイロット室76を連通する第2パイロット圧供給流路94として機能する。
平取り部90の上方には、弁収納孔88と前記第1パイロット圧解放ポート38を連通する第2パイロット圧解放ポート96が形成される。一方、平取り部90に対して略180°の位相差となる位置には、第1パイロット圧入力ポート42に連通する第2パイロット圧入力ポート98が形成される。筒部82には、さらに、第2パイロット圧入力ポート98に対して略直交するとともに弁収納孔88に向かう第3パイロット圧供給流路100が形成される。
弁収納孔88には、第1弁座部材102、第2弁座部材104、ボール状の弁体106、弁棒108及び軸受110が収納される。この中の第1弁座部材102は、その下端面が弁収納孔88の底面に当接するようにして弁収納孔88内に嵌合されている。この第1弁座部材102は中空体からなり、その内部には、前記第3パイロット圧供給流路100に連通する弁室112が形成される。弁室112には、第2弁座部材104側(上方)に向かうに従って内周面がテーパー状に拡径する第1弁座が形成される。
第1弁座部材102には、部分的に通過孔116が切り欠き形成される。この通過孔116を介して、弁室112と前記第2パイロット圧出力ポート92とが連通する。
第2弁座部材104は、その下端面が第1弁座部材102の上端面に当接するようにして弁収納孔88に圧入されている。第2弁座部材104の下端面には、第1弁座部材102側(下方)に向かうに従って内周面がテーパー状に拡径する第2弁座が形成され、内部には、第2弁座に連なり上下方向に貫通する連通孔120が形成される。
そして、弁室112には前記弁体106が収納される。弁体106は第1弁座と第2弁座との間で移動可能である。弁体106が第1弁座に着座する場合、第2パイロット圧入力ポート98と第2パイロット圧出力ポート92は連通遮断状態となる。これに対し、弁体106が第2弁座に着座する場合、第2パイロット圧入力ポート98と第2パイロット圧出力ポート92は連通状態となる。
連通孔120には、前記弁棒108の下端部が挿入される。なお、弁棒108の上端は、弁収納孔88の上方に圧入された軸受110により、摺動自在に軸支されている。
弁棒108の最も小径な下端部は、弁体106に当接する。この当接により、弁体106は弁棒108から所定の押圧力を受け、第1弁座側に指向して押し下げられる。ここで、弁棒108の外壁は、連通孔120の内壁から所定間隔で離間している。このため、弁体106が第1弁座に着座した状態であるときには、第2パイロット圧出力ポート92と第2パイロット圧解放ポート96とが、弁室112、連通孔120及び弁収納孔88を介して連通する。
電磁弁10を構成するソレノイド部80は、中空部130が形成されて略円筒形状をなすボビン132と、ボビン132に巻回される電磁コイル134と、いずれも磁性体からなり、ボビン132の中空部130に収納される可動コア136及び固定コア138とを有する。
ボビン132の下端面は、第3シール部材140を介して筒状部材74のフランジ部84に当接する。第3シール部材140により、ボビン132と筒状部材74の間のシールがなされて弁収納孔88が封止される。
ボビン132は樹脂からなり、図2Aに示すように電磁コイル134を巻回した状態でハウジング142内に収容される。具体的には、ハウジング142の下端は弁本体22の上端部に加締められ、これにより、該ハウジング142が弁本体22に支持されるとともに、ボビン132がフランジ部84及び弁本体22の上端部とともにハウジング142で覆われる。
ボビン132の上端面はハウジング142の天井面に当接するとともに、両者の間に環状の第4シール部材144が設けられる。該第4シール部材144により、ボビン132とハウジング142の間のシールがなされる。ハウジング142の側面の一部には導出口146が形成され、この導出口146からは、ボビン132と一体化されたカプラ148が突出する。カプラ148内には、電磁コイル134に対して電気的に接続された給電端子150が設けられる。
ボビン132の中空部130には、可動コア136、固定コア138及びガイド152が挿入される。一層詳細には、前記ガイド152は、大径な鍔部を有する略円筒形状をなし、前記鍔部は、ボビン132とフランジ部84で挟持されている。そして、ガイド152の中空内部に可動コア136が変位可能に挿入されている。ガイド152の下端面には挿入孔が形成され、該挿入孔に弁棒108の上端部が通される。
弁棒108の上端面は、可動コア136の下端面に当接する。従って、弁棒108は、可動コア136が変位することに追従して該可動コア136と一体的に変位する。
可動コア136の上端面には、略円柱形状をなす柱状突部154が突出形成される。一方、固定コア138には有底のスプリング収納穴156が形成され、該スプリング収納穴156には、第2コイルスプリング158が収容される。すなわち、第2コイルスプリング158の下端は、可動コア136の上端面に着座し、その内部に前記柱状突部154が挿入される。一方、上端面はスプリング収納穴156の天井面に着座する。後述するように、固定コア138はボビン132によって位置決め固定されており、従って、第2コイルスプリング158は、可動コア136を弁棒108側に指向して弾発付勢する。
ここで、ボビン132は、固定コア138の下端面に当接する磁気遮断部162を有する。一方、固定コア138の側壁には、該側壁の一部を切り欠いた形状の2本の切欠溝164(切欠)が形成されている。これら切欠溝164には、ボビン132を形成する樹脂が進入している。このため、固定コア138は、その上端面がハウジング142の天井面に当接した状態で、ボビン132によって位置決め固定された状態となっている。
一層詳細には、磁気遮断部162が固定コア138の下端面に当接することで該固定コア138が磁気遮断部162に堰止される。また、図2A及び図2Bに示すように、固定コア138の切欠溝164内にはボビン132の一部が進入している。すなわち、固定コア138とボビン132においては、切欠溝164を第1係合部、該切欠溝164に進入したボビン132の一部を第2係合部とし、切欠溝164(第1係合部)に対してボビン132の一部(第2係合部)が係合した状態となっている。結局、固定コア138は、下端面側の堰止と上端部側の係合によってボビン132と一体化されており、しかも、その上端面がハウジング142の天井面に当接している。従って、該固定コア138が、ハウジング142の天井面側、及び可動コア136側に指向して変位することが阻止される。
このようにボビン132と固定コア138が一体となった組立体は、例えば、成形型にてボビン132を成形する際、中空部130となる箇所に固定コア138を配置した後、前記成形型内にボビン132となる樹脂を導入して固化することで得られる。なお、成形型内における樹脂の流動端を固定コア138の上端面に揃えることにより、ボビン132の上端面と固定コア138の上端面が面一となる。
勿論、固定コア138には切欠溝164が予め形成されており、成形型内に導入された樹脂の一部は、切欠溝164に進入して固化する。その一方で、樹脂の他の一部が固定コア138の下端面を覆って固化し、磁気遮断部162が形成される。磁気遮断部162からスプリング収納穴156を露呈させるには、磁気遮断部162の一部を除去すればよい。又は、スプリング収納穴156が覆われないようにするための中子を用いるようにしてもよい。
以上により、切欠溝164とボビン132の一部が互いに係合するとともに、固定コア138の下端面が磁気遮断部162で保持された組立体が得られる。しかも、樹脂の成形型内への導入に伴って中空部130が画成されるので、中空部130と固定コア138の軸心が略合致する。
本実施の形態に係る電磁弁10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、その作用効果につき、圧力流体制御装置12の動作との関係で説明する。
圧力流体制御装置12は、弁本体22がエンジン本体14の取付孔16に挿入され、且つハウジング142が前記エンジン本体14に位置決め固定されることで、該エンジン本体14に取り付けられる。この際、第1シール部材52によって取付孔16が封止される。
電磁コイル134に対して通電がなされていないとき、該電磁コイル134には磁気が発生していない。このため、可動コア136に対し、磁力に基づく吸引力が作用することはない。その一方で、可動コア136には、第2コイルスプリング158による弾発付勢力が作用している。この弾発付勢により、可動コア136が弁棒108側に押し下げられる。従って、弁棒108が弁体106を押し下げ、その結果、弁体106が第1弁座に着座する。すなわち、電磁弁10は閉状態である。
電磁弁10が閉状態であるとき、入力ポート32から導入された圧力流体は、第1パイロット圧出力ポート40から第1パイロット圧供給流路50を通過し、さらに、第1パイロット圧入力ポート42、第2パイロット圧入力ポート98を経て第3パイロット圧供給流路100に到達して弁体106で堰止される。このことから諒解されるように、弁体106は、第3パイロット圧供給流路100と弁室112との連通を遮断している。
一方、弁室112は、連通孔120、弁収納孔88及び第2パイロット圧解放ポート96を介して第1パイロット圧解放ポート38に連通する。また、弁室112は、第1弁座部材102に通過孔116が形成されているため、第2パイロット圧出力ポート92及び第2パイロット圧供給流路94を介してパイロット室76に連通する。このため、パイロット室76は解放ポート36と同圧になる。
このとき、第1コイルスプリング78のスプール60に対する弾発付勢力は、パイロット室76内の圧力流体によるスプール60に対する押圧力を上回っている。従って、スプール60は、凸部の上端面が筒状部材74の下端面に当接する最上方位置となる。従って、入力ポート32が、第1環状凹部66と収納孔26の間で形成される流路を介して第2出力ポート34と連通する。
同時に、入力ポート32と第1出力ポート30は、スプール60の側壁によって連通が遮断される。従って、電磁コイル134に通電しない場合、図示しない圧力流体供給源から供給される圧力流体は、入力ポート32から弁本体22内に導入されて第2出力ポート34から出力される。
これに対し、給電端子150を介して電磁コイル134に通電がなされると、電磁コイル134及び固定コア138に磁気が発生する。この磁気による吸引力が第2コイルスプリング158の弾発付勢力を上回るので、可動コア136が吸引されて固定コア138側、すなわち、上方に変位する。
従って、弁体106は、第3パイロット圧供給流路100に供給される圧力流体の流体圧を受け、弁棒108を上方に押し上げながら上方へ変位して第2弁座に着座する。すなわち、電磁弁10が開状態となる。
電磁弁10が開状態であるとき、入力ポート32は、第1パイロット圧出力ポート40、第1パイロット圧供給流路50、第1パイロット圧入力ポート42、第2パイロット圧入力ポート98、第3パイロット圧供給流路100、弁室112、第2パイロット圧出力ポート92及び第2パイロット圧供給流路94を介してパイロット室76に連通する。その結果、入力ポート32からパイロット室76に圧力流体が供給される。
パイロット室76に供給された圧力流体の押圧力が、第1コイルスプリング78によるスプール60への弾発付勢力を上回ると、スプール60が押圧されて下方に変位し、下端面が収納孔26の底面に当接する。すなわち、スプール60が最下方位置となる。
このとき、スプール弁20においては、入力ポート32と第2出力ポート34との連通が遮断されるとともに、第1環状凹部66と収納孔26の間で形成される流路を介して入力ポート32と第1出力ポート30が連通する。同時に、第2環状凹部68と収納孔26とで構成される流路を介して第2出力ポート34と解放ポート36とが連通する。
すなわち、開状態においては、入力ポート32から供給された圧力流体が第1出力ポート30から導出される。また、第2環状凹部68と収納孔26とで構成される流路に残留していた圧力流体は、解放ポート36から排出される。
スプール弁20が以上のように動作して圧力流体が出力されるポートを切り換えることにより、圧力流体の出力が制御される。その結果として、前記エンジンを構成する動弁装置を所望の動力特性に変更することができる。
上記したように、ボビン132の中空部130と固定コア138では、互いの軸線が略合致している。しかも、固定コア138が中空部130内で位置決め固定されているため、第2コイルスプリング158の固定コア138に対する位置ズレが起こり難い。このため、第2コイルスプリング158がスプリング収納穴156に収容された状態が保たれる。また、位置ズレに起因して第2コイルスプリング158が固定コア138と可動コア136の間に噛み込まれることが防止される。
そして、本実施の形態では、切欠溝164に対してボビン132の一部が進入することで互いが係合するとともに、磁気遮断部162が固定コア138を堰止している。このためにボビン132と固定コア138が一体化しているので、上記した動作が進行する間、固定コア138の回り止めがなされる。前記の係合及び堰止によって該固定コア138が拘束されているので、固定コア138が周回方向に沿って動作することが阻止されるからである。
従って、固定コア138の上端面とハウジング142の上端面との間、固定コア138の側壁と中空部130の内壁との間で摺接が起こることが回避される。このため、固定コア138やハウジング142、ボビン132が摩耗することを有効に回避することができる。
電磁コイル134への通電が停止されると、磁気が消失するとともに可動コア136に対する吸引力が消失する。このため、第2コイルスプリング158によって可動コア136が弾発付勢され、その結果、該可動コア136が弁棒108及び弁体106と一体的に押し下げられる。すなわち、図1に示す状態に戻る。この際、パイロット室76内の圧力流体は、上昇するスプール60によって押圧され、第2パイロット圧供給流路94、第2パイロット圧出力ポート92、弁室112、連通孔120、弁収納孔88、第2パイロット圧解放ポート96及び第1パイロット圧解放ポート38を経由して、パイロット圧解放流路48に排出される。
ここで、電磁コイル134への通電が停止されたとき、固定コア138の磁気は即座に消失するのではなく、若干の磁気が残留する。固定コア138の残留磁気が可動コア136に作用したときには、若干ではあるものの、固定コア138から可動コア136に対する吸引力が作用する。この場合、可動コア136の応答速度、ひいては弁棒108及び弁体106の応答速度に遅れが生じる一因となる。
しかしながら、本実施の形態においては、固定コア138と可動コア136の間にボビン132の磁気遮断部162が介在する。ボビン132は、磁気遮断部162も含めて樹脂からなり、全体が非磁性体である。すなわち、固定コア138と可動コア136は、非磁性体である磁気遮断部162の存在下に離隔される。この磁気遮断部162によって固定コア138の残留磁気が遮断されるので、残留磁気が可動コア136に作用することが回避される。従って、可動コア136の応答速度を向上させることが可能となる。
このように、固定コア138と可動コア136を磁気遮断部162によって離隔したことにより、マグネットキラーを用いることなく固定コア138の残留磁気を遮断することができる。従って、マグネットキラーを組み込む必要は特にない。この分、部品点数を低減することができるとともに、電磁弁10を組み立てる作業が簡素化される。
本発明は、上記した実施の形態に特に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、切欠溝164が形成された固定コア138に代替し、図4に示すように、切欠としての挿通孔170が形成された固定コア172を採用することもできる。この場合、ボビン174を成形する際に樹脂が挿通孔170内に導入される。この樹脂が固化することに伴い、挿通孔170に挿通された棒状部位176を有するボビン174が成形される。
この場合、固定コア138とボビン132は、挿通孔170を第1係合部、棒状部位176を第2係合部として互いに係合する。このため、上記と同様に固定コア138が回転することが防止されるので、固定コア138の上端面やハウジング142の天井面、ボビン174の中空部178の内壁が摩耗することが回避される。
また、電磁弁10を含んだ圧力流体制御装置を二方弁として構成するようにしてもよいし、電磁弁10を単独で用いるようにしてもよいことは勿論である。
10…電磁弁 12…圧力流体制御装置
20…スプール弁 22…弁本体
26…収納孔 60…スプール
76…パイロット室 78…第1コイルスプリング
80…ソレノイド部 88…弁収納孔
102…第1弁座部材 104…第2弁座部材
106…弁体 108…弁棒
112…弁室 130、178…中空部
132、174…ボビン 134…電磁コイル
136…可動コア 138、172…固定コア
142…ハウジング 156…スプリング収納穴
158…第2コイルスプリング 162…磁気遮断部
164…切欠溝 170…挿通孔
176…棒状部位

Claims (1)

  1. ハウジングと、前記ハウジング内に収容されて電磁コイルが巻回されたボビンと、前記ボビンの中空部内に挿入されて位置決め固定された固定コアと、前記中空部内で変位する可動コアとを有する電磁弁であって、
    前記ボビンは樹脂からなり、且つ前記固定コアの、前記可動コアに臨む端面を支持する磁気遮断部を有し、
    前記固定コアに第1係合部が形成されるとともに、前記ボビンに第2係合部が形成され、且つ前記第1係合部及び前記第2係合部の少なくとも一部は、前記固定コアを前記中空部内に挿入する方向に対して直交する方向に延在し、
    前記固定コアは、前記第1係合部に前記第2係合部が係合するとともに、前記可動コアに臨む端面が前記磁気遮断部に支持されることで、前記ボビンによって位置決め固定され、
    前記固定コアにスプリング収納穴が形成されるとともに、前記磁気遮断部に、前記スプリング収納穴に重なって連なる貫通孔が形成され、
    前記スプリング収納穴に、前記貫通孔を通って前記可動コアを弾発付勢するコイルスプリングが収容され
    前記第1係合部として挿通孔が形成されるとともに、前記第2係合部が前記挿通孔に挿通されていることを特徴とする電磁弁。
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