JP5659032B2 - 電磁式駆動ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、ソレノイドアセンブリを有する電磁式駆動ユニットに関する。
この種の電磁式駆動ユニットでは固定鉄芯と可動鉄芯とが同軸に配置されており、ソレノイドの固定鉄芯に対する励磁力を可変させる給電制御によって、可動鉄芯が固定鉄芯に対して接離可能に構成されている。
コイルに電流を流すと励磁力により可動鉄芯が固定鉄芯に吸引される。その際、可動鉄芯は固定鉄芯と反対方向のヨーク有底部からも励磁力により吸引されることとなり、可動鉄芯はヨーク有底部側に作動する現象が発生する。またその際、可動鉄芯はヨーク有底部に接触する可能性があるが、接触の際、内部には油が充填されている為、可動鉄芯はヨーク有底部と吸着してしまう現象が発生する。
このヨーク有底部側に可動鉄芯が吸引される状態では、固定鉄芯側に作用する励磁力がヨーク有底部側に可動鉄芯が吸引される力より弱いと可動鉄芯が正常に作動せず、圧力は電流に比例して減圧もしくは昇圧せず、制御できない。
可動鉄芯に作用する力がヨーク有底部側に可動鉄芯が吸引される力より固定鉄芯側に吸引される力の方が大きい場合、圧力は電流に比例して減圧もしくは昇圧するようになり、制御可能状態となる。
このようなことから従来、特許文献1に、圧力を電流に比例して減圧もしくは昇圧させて制御状態を確保するために、可動鉄芯が固定鉄芯側に吸引される力が可動鉄芯がヨーク有底部側に吸引される力より大きい吸引力となるように非磁性体で一定以上の厚みがあり、可動鉄芯側端面に油による吸着防止溝の付いたスペーサをヨーク有底部に配置し、解磁状態にあって、可動鉄芯の端面とヨークの有底部とを所定間隔に保持する構成が提案されている。
特開2006−336766号公報
前述した特許文献1に開示される従来の電磁式駆動ユニットは、可動鉄芯側の端面とヨークの有底部との間にスペーサを配置した構成であることから、以下のような問題があった。
(1)組立時にスペーサを入れ忘れてしまうことがある。
(2)ヨーク内部の奥まった場所にスペーサを組み付ける為、組立作業性が悪い。
(3)スぺーサには油による吸着防止用の溝があり、表面と裏面がある。その為、組み付けの際、誤って表裏逆組み付けられてしまうことがあり、逆に組付けてしまうと最大限の吸着防止効果が得られない。
(4)前述のようにスぺーサには油による吸着防止用の溝があるが、実際の作動では吸着は発生し、性能悪化の原因となっている。
(5)スペーサはJIS規格のような標準的なものではなく、特種な形状のものとなり、固定鉄芯に組み付ける際の抜け防止用のかえしが付いている為、高価なものとなってしまい、コストアップにつながる。
(6)スペーサを嵌め込む為のヨーク有底部の形状が制限される為、ヨーク有底部の加工が必要になる。
本発明は、前述した従来技術における実状からなされたもので、その目的は、スペーサを要することなく、可動鉄芯を滑らかに摺動させることができる電磁式駆動ユニットを提供することにある。
この目的を達成するために、本発明は、中心軸に沿う貫通孔を有する固定鉄芯と、前記固定鉄芯に対して同軸に配置される可動鉄芯と、前記固定鉄芯に対して同軸に配置され、前記可動鉄芯を内包して片持するとともに前記可動鉄芯を摺動可能に案内する円筒状のヨークと、前記固定鉄芯、前記可動鉄芯、及び前記ヨークを囲むように配置されたコイルを有し、前記コイルへの給電制御により前記固定鉄芯を励磁及び解磁して、前記可動鉄芯を前記固定鉄芯に接離させるソレノイドアセンブリと、前記固定鉄芯の反対側に位置する前記可動鉄芯の端面に、その端面が対向するように配置される調整スクリュと、前記可動鉄芯の前記端面と前記調整スクリュの前記端面との間に配置され、前記可動鉄芯を前記固定鉄芯方向に付勢可能なばねとを備えた電磁式駆動ユニットにおいて、前記可動鉄芯の前記端面から前記調整スクリュの前記端面方向に突出し、前記調整スクリュの径寸法よりも小さな径寸法に設定された第1突出部、及び前記調整スクリュの前記端面から前記可動鉄芯の前記端面方向に突出し、前記調整スクリュの径寸法よりも小さな径寸法に設定された第2突出部の少なくとも一方の突出部を設け、励磁状態からの解磁時に、前記第1突出部の端部が前記調整スクリュの端面に当接するように構成し、または前記可動鉄芯の端面が前記第2突出部に当接するように構成し、前記ばねは、前記解磁状態にあって、前記可動鉄芯の前記端面と前記ヨークの前記有底部との間に何らの部材を介在させることなく、前記励磁した際に前記可動鉄芯の前記端面と前記ヨークの前記有底部との間に発生する引付け合う力の影響を少なくする第1クリアランスを形成するばね力を有するものから成り、前記解磁状態にあって、前記突出部の端部と、前記調整スクリュの前記端面側または前記可動鉄芯の前記端面側との間に、前記第1クリアランスよりも小さな第2クリアランスを形成したことを特徴としている。
このように構成した本発明は、可動鉄芯の端面と調整スクリュの端面との間に配置されるばねのばね力により、何らの部材を介在させることなく、励磁した際に可動鉄芯の端面とヨークの有底部との間に発生する引き付け合う力の影響を少くする第1クリアランスを形成できることから、解磁状態から励磁した際に、可動鉄芯を固定鉄芯方向に確実に摺動させることができる。
また、解磁状態にあって、突出部の端部と、調整スクリュの端面側または可動鉄芯の端面側との間に、前述の第1クリアランスよりも小さな第2クリアランスを設けたことから、励磁状態からの解磁時に、調整スクリュの径寸法よりも小さな径寸法に設定された第1突出部の端部が調整スクリュの端面側に当接し、または可動鉄芯の端面側が調整スクリュの径寸法よりも小さな径寸法に設定された第2突出部の端部に当接する。これにより当接時の接触面積を小さくすることができ、これに伴って可動鉄芯の端面側と調整スクリュの端面側との吸着の発生を防ぐことができ、解磁状態においては、可動鉄芯の端面とヨークの有底部との間に確実に第1クリアランスを形成することができる。
すなわち本発明は、前述のように解磁状態にあって可動鉄芯の端面とヨークの有底部との間に、ばねのばね力によって可動鉄芯の端面とヨークの有底部との間に発生する引き付け合う力の影響を少くする第1クリアランスを形成するとともに、第1突出部及び第2突出部の少なくとも一方の突出部と、調整スクリュの端面側または可動鉄芯の端面側との間に、第1クリアランスよりも小さな第2クリアランスを形成したことから、スペーサを要することなく可動鉄芯を滑らかに摺動させることができる。したがって、スペーサを設けることに伴う不具合を全て解消させることができる。
また本発明は、前記発明において、前記可動鉄芯の中心軸と同軸に形成した貫通穴と、この貫通穴に圧入され、前記可動鉄芯と一体に設けられるプッシュロッドとを備え、前記突出部が、前記可動鉄芯の前記端面から前記調整スクリュの前記端面方向に突出し、前記励磁状態から解磁された際に、前記調整スクリュの前記端面によってその動きが阻止され得る前記プッシュロッドの端部から成ることを特徴としている。
また本発明は、前記発明において、前記突出部が、前記調整スクリュに一体に形成されて前記可動鉄芯の前記端面方向に突出し、前記励磁状態から解磁された際に、前記可動鉄芯の前記端面の前記調整スクリュ方向への動きを阻止可能な凸部から成ることを特徴としている。
また本発明は、前記発明において、前記ばねは、前記突出部を囲む形状に設定された1つの圧縮コイルばねから成ることを特徴としている。
本発明は、可動鉄芯の端面から調整スクリュの端面方向に突出し、調整スクリュの径寸法よりも小さな径寸法に設定された第1突出部、及び調整スクリュの端面から可動鉄芯の端面方向に突出し、調整スクリュの径寸法よりも小さな径寸法に設定された第2突出部の少なくとも一方の突出部を設け、可動鉄芯の端面と調整スクリュの端面との間配置されるばねは、解磁状態にあって、可動鉄芯の端面とヨークの有底部との間に何らの部材を介在させることなく、励磁した際に可動鉄芯の端面とヨークの有底部との間に発生する引付け合う力の影響を少なくする第1クリアランスを形成するばね力を有するものから成り、解磁状態にあって、突出部の端部と、調整スクリュの端面側または可動鉄芯の端面側との間に、第1クリアランスよりも小さな第2クリアランスを形成した構成にしてある。これにより、スペーサを要することなく、可動鉄芯を滑らかに摺動させることができる。したがって、従来生じていたスペーサを設けることに伴う不具合を全て解消させることができる。
すなわち、従来に比べて組立工数、加工工数を低減でき、当該電磁式駆動ユニットの製作コストを削減できる。また、部品点数を削減でき、これによっても製作コストを削減できる。さらに、可動鉄芯の端面とヨークの有底部との吸着の発生を防ぐことができるので、従来に比べて可動鉄芯の摺動性能を向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係る電磁式駆動ユニットを備えた電磁弁を示す縦断面図であって、A側はソレノイドへの非給電時の状態を、B側はソレノイドへの給電時の状態を示す図である。 図1の要部拡大図である。 本発明の第2実施形態に係る電磁式駆動ユニットの要部拡大図である。
以下、本発明に係る電磁式駆動ユニットの実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は本発明の第1実施形態に係る電磁式駆動ユニットを備えた電磁弁を示す縦断面図であって、A側はソレノイドへの非給電時の状態を、B側はソレノイドへの給電時の状態を示す図、図2は図1の要部拡大図である。
電磁弁10は各種制御に使用され、例えば、ミニショベルのキャブ干渉防止/深さ制御、油圧ピストン・モーターの傾転角制御、コントロールバルブのスプール/絞り弁の制御等に好適である。また、電磁弁10は、方向制御弁ユニット11と、この一端側に機械的に接続されて方向制御弁ユニット11を作動させる本実施形態に係る電磁式駆動ユニット12とを備えている。
電磁式駆動ユニット12は円盤状のソレノイドベース14(以下、ベース14という)を備えている。このベース14は、方向制御弁ユニット11をその外面に接続させた端壁15と当該端壁15の中央部分に一体に形成された固定鉄芯16とを含んで構成されている。固定鉄芯16は、端壁15から方向制御弁ユニット11とは反対方向に円柱状に突出して形成されている。固定鉄芯16の中央には貫通孔18が同軸に形成され、貫通孔18はその軸線方向に延び、端壁15の外面、すなわち、固定鉄芯16の外端面及び内端面16aにてそれぞれ開口している。
また、固定鉄芯16は、その内端面16aの周縁から軸線方向に一体に突出した環状突縁19を備えている。この環状突縁19は、主として磁気特性の向上を図るべく形成されており、外径が先端に向けて次第に小さくなる一方、内径が固定鉄芯16の軸線方向に沿って一定に構成されている。換言すれば、環状突縁19の先端外形が円錐台形状をなす一方、内端面16a及び環状突縁19の内周面が円柱状の中空部を形成している。これより、環状突縁19は後述する可動鉄芯54のガイドとしての機能を有する。この可動鉄芯54の中心軸と同軸に形成した貫通穴110に、ブッシュロッド57が圧入されて、可動鉄芯54とプッシュロッド54とが一体化されている。
ヨーク36は、有底部36aを有し、外周ケース35よりも小径にして、当該外周ケース35と同軸に圧入結合、さらには固定鉄芯16と同軸の円筒状をなして固定鉄芯16側に延びており、一端部側36cにおいて開口し、内部に同心孔36bを形成している。
ヨーク36には同心孔36bを塞ぐようにして調整スクリュ40が螺合されている。詳しくは、調整スクリュ40は、ヨーク36に螺合された状態で一部がヨーク36から突出しており、当該突出した一部にロックナット41が螺合されてヨーク36に固定されている。そして、調整スクリュ40の先端には、同心孔36bに向けてプッシュロッド57に対向する端面40aが形成されている。調整スクリュ40の材質は励磁の影響を受けないよう非磁性体で構成される。材質は非磁性体であれば、特に限定されないが、例えばSUS304、銅等が挙げられる。
可動鉄芯54の端面54aと調整スクリュ40の端面40aとの間には、可動鉄芯54を固定鉄芯16方向に付勢可能なばね58を配置してある。調整スクリュ40はばね58を介し、可動鉄芯54を押しソレノイドの推力を調整している。またヨーク36内部を調整スクリュ40に取付けたОリング31で閉塞している。
外周ケース35とヨーク36との間には、これら外周ケース35及びヨーク36と同軸にして固定鉄芯16を励磁するための円筒状のソレノイドアセンブリ21が収容されている。ソレノイドアセンブリ21は、ボビン22と当該ボビン22に巻装されたコイル24とから構成されている。
ボビン22は段付きの内周面を有し、ヨーク36及び固定鉄芯16に外嵌されている。また、ヨーク36及び固定鉄芯16に外嵌されたボビン22の内径段付き部には0リング33が配設されている。
詳しくは、ソレノイドアセンブリ21の一方の端部は、固定鉄芯16の外周面、端壁15及び外周ケース35の内周面によって区画された円筒状の空間内に収容されている。より詳しくは、当該一方の端部は端壁15に当接しており、その当接面には環状の凹所が形成され、当該凹所にはOリング32が配設されている。
ソレノイドアセンブリ21の一部には、接続端子46を露出させた状態で囲む周壁48aが設けられており、この周壁48aは接続端子46とともに雄プラグ48を構成する。これより、この雄プラグ48と図示しない雌プラグとを互いに嵌挿すれば、コイル24に対し外部から給電可能となる。さらに図1で視て固定鉄芯16の内端面16aの上方には、環状突縁19内の中空部、ボビン22の小径部22a内の中空部及び同心孔36から成る収容室が形成されており、この収容室には円筒状の可動鉄芯54が固定鉄芯16と同軸に収容されている。詳しくは、可動鉄芯54の外周面には均一厚みの樹脂層55が被覆されており、可動鉄芯54は、固定鉄芯16から離間する他端側が当該樹脂層55を介してヨーク36に片持ち支持され、ヨーク同心孔36b内を軸線方向に摺動自在に構成されている。
樹脂層55はナイロン系樹脂からなり、その厚さは例えば0.01mm以上であって0.1mm未満の範囲に設定されている。樹脂層55は公知の方法で形成させることができ、ここではその加工手法の詳細な説明は省略するが、材質は上記したものに限定されるものではない。
図2に示すように、本実施形態に係る電磁式駆動ユニット12は、可動鉄芯54の端面54aから調整スクリュ40の端面40a方向に突出し、調整スクリュ40の径寸法よりも小さな径寸法に設定された第1突出部、及び調整スクリュ40の端面40aから可動鉄芯54の端面54a方向に突出し、調整スクリュ40の径寸法よりも小さな径寸法に設定された第2突出部の少なくとも一方の突出部を設けた構成にしてある。例えば可動鉄芯54の端面54aからプッシュロッド57を突出させてあり、その突出した端部57aが第1突出部を構成している。プッシュロッド57の直径は、例えば3mm以下に設定してある。
前述したばね58は、解磁状態にあって、可動鉄芯54の端面54aとヨーク36の有底部36aとの間に何らの部材も介在させることなく、励磁した際に可動鉄芯54の端面54aとヨーク36の有底部36aとの間に発生する引き付け合う力の影響を少なくする第1クリアランスGを形成するばね力を有するものから成っている。また、このばね58は、プッシュロッド57の端部57aを囲むように配置され、例えば1つの圧縮コイルばねから成っている。
また、本実施形態に係る電磁式駆動ユニット12は、解磁状態にあって、前述の突出部の端部と、調整スクリュ40の端面40a側、または可動鉄芯54の端面54a側との間に、前述の第1クリアランスGよりも小さなクリアランスである第2クリアランスFを設けた構成にしてある。例えば、図2のA側に示すように、プッシュロッド57の端部57aと調整スクリュ40の端面40aとの間に第2クリアランスFを設けてある。
方向制御弁ユニット11は、上記した電磁式駆動ユニット12にスリーブ状の弁ケーシング62がベース14に結合されることで接続されている。詳しくは、ベース14の端壁15からは周壁64が延びており、当該周壁64はその内周面に雌螺子部65を有しており、一方、弁ケーシング62は周壁64に対向する外周面に雄螺子部66を有しており、弁ケーシング62は、雌螺子部65に弁ケーシング62の雄螺子部66をねじ込むことでベース14に直結されている。
かくして弁ケーシング62において、雄螺子部66側の端部は端壁15で閉塞され、一方、雄螺子部66の反対側の端部は端板68で閉塞されている。弁ケーシング62の内部には、端壁15側から端板68側に向かって順に、供給室72、出力室74及びドレン室76が形成され、これら各室72,74,76間を区画する弁ケーシング62の内周面には小径のシール面78,80,82が形成されている。また、弁ケーシング62は、その外周面にて開口する3つのポート、すなわち、供給ポート84、出力ポート86、及び、ドレンポート88を含み、これら3つのポートは、それぞれ供給室72、出力室74、及び、ドレン室76のうちの対応する室と連通されている。
弁ケーシング62の内部には弁スプール83が同軸に収容され、弁スプール83は戻しばね90を介して軸線方向に摺動自在に収容されている。弁スプール83の端壁15側の端面には前述したプッシュロッド57の先端が当接され、これより、弁スプール83はプッシュロッド57を介して可動鉄芯54に機械的に連結されている。また、弁スプール83は、出力ポート86付近の中間部分にて、軸線方向に互いに離隔した2つのランド部92,94を有している。これらのうちのランド部92の外周面は、図1のA側に示したように、弁ケーシング62内にて弁スプール83が端壁15側にあるときに(排出位置)、弁ケーシング62のシール面80と協働して供給室72と出力室74との間を密封可能である。また、他のランド部94の外周面は、図1のB側に示したように、弁ケーシング62内にて弁スプール83が戻しばね90の付勢力に抗して端板68側に移動したときに(供給位置)、弁ケーシング62のシール面82と協働して出力室74とドレン室76との間を密封可能である。
なお、弁ケーシング62は、3つのポート84,86,88に別々に接続された流路を含むケース(図示せず)に囲まれ、これら流路間は弁ケーシング62に外嵌されたOリング96,98によって隔離されている。
以下、上記した電磁弁10の動作及び本発明の作用を説明する。
電磁弁10を動作させるにあたっては、まず、電磁弁10を電源に接続する。この電源は直流電源若しくは交流電源のいずれであっても良く、例えば、直流電源としてはDC12VやDC24V、交流電源としてはAC100V(50/60Hz)やAC200Vを使用することができる。
コイル24に給電していない場合には、すなわち図1のA側に示した排出位置では、可動鉄芯54は、戻しばね90によりプッシュロッド57を介して調整スクリュ40側に付勢された状態にある。またコイル24への給電を瞬時に切った際、可動鉄芯54は戻しばね90の力により調整スクリュ40側に押し戻されるが、慣性力により所定の位置以上に押し戻されることとなる。その際、調整スクリュ40の端面40aとプッシュロッド57の端部57aは当接することで調整スクリュ40はストッパとしての役割を有する。電源から接続端子46を介してコイル24に給電されると、コイル24によって磁場(励磁力)が生じて固定鉄芯16が励磁され、可動鉄芯54はその電流量に応じた吸引力で固定鉄芯16に吸引される。これより、可動鉄芯54は、その外周面が樹脂層55を介してヨーク36に案内され、固定鉄芯16に向けて変位する。
ところで、上述したように可動鉄芯54と環状突縁19との間には、可動鉄芯54に作用する励磁横分力が大きく変化しないようクリアランスが設けられていることから、この際、可動鉄芯54が摺動して環状突縁19に接近しても可動鉄芯54に大きな励磁横分力が作用することがない。このように可動鉄芯54に大きな励磁横分力が作用しないことになると、通常であれば、環状突縁19は全周に亘り一様に励磁されることは殆どなく、可動鉄芯54は励磁横分力の強い側に偏る傾向にあり、この傾向は励磁横分力が大きいほど顕著なものとなるのであるが、このような可動鉄芯54の偏りが防止され、可動鉄芯54が固定鉄芯16と同軸に保持されながらヨーク36内を偏当たりなく滑らかに摺動する。
これにより、可動鉄芯54に塗布された非磁性の樹脂層55を偏摩耗なく良好に保護することができる。
このように可動鉄芯54が固定鉄芯16に向けて変位すると、当該可動鉄芯54の変位はプッシュロッド57を介して弁スプール83に伝達され、戻しばね90が圧縮され、弁スプール83が供給位置に移動する。
弁スプール83は図1のB側に示した供給位置となると、このときの作動油は、ポンプに接続された供給ポート84から弁ケーシング62内を通り、出力ポート86に接続されたアクチュエータに向かって流れる。コイル24への給電を止めた場合には、コイル24による磁場が消滅して固定鉄芯16が解磁され、圧縮された戻しばね90の伸張力によって弁スプール83は排出位置に移動し、可動鉄芯54が固定鉄芯16から離れて非作動位置に戻る。
これより、弁スプール83は図1のA側に示した排出位置となり、このときの作動油は、アクチュエータに接続された出力ポート86から弁ケーシング62内を通り、ドレンポート88に接続されたタンクに向かって流れる。
本実施形態は、可動鉄芯54の端面54aと調整スクリュ40の端面40aとの間に配置されるばね58のばね力により何らの部材を介在させることなく、励磁した際に可動鉄芯54の端面54aとヨーク36の有底部36aとの間に発生する引き付け合う力の影響を少なくする第1クリアランスGを形成できることから、解磁状態から励磁した際に、可動鉄芯54を固定鉄芯16方向に確実に摺動させることができる。
また、解磁状態にあって第1突出部を形成するプッシュロッド57の端部57aと、調整スクリュ40の端面40aとの間に、第1クリアランスGよりも小さな第2クリアランスFを設けたことから、励磁状態からの解磁時に、調整スクリュ40の径寸法よりも小さな径寸法に設定されたプッシュロッド57の端部57aが調整スクリュ40の端面40aに当接する。これにより当接時の接触面積を小さくすることができ、可動鉄芯54の端面54aと調整スクリュ40の端面40aとの吸着の発生を防ぐことができ、解磁状態においては可動鉄芯54の端面54aと調整スクリュ40の端面40aとの間に、確実に第1クリアランスGを形成することができる。
すなわち本実施形態は、前述のように解磁状態にあって可動鉄芯54の端面54aとヨーク36の有底部36aとの間に、ばね58のばね力によって第1クリアランスGを形成するとともに、プッシュロッド57の端部57aと調整スクリュ40の端面40aとの間に、第1クリアランスGよりも小さな第2クリアランスFを形成したことから、スペーサを要することなく、可動鉄芯54を滑らかに摺動させることができる。
したがって本発明は、スペーサを設けることに伴う不具合を全て解消させることができる。すなわち、スペーサを設ける場合に比べて組立工数、加工工数を低減でき、当該電磁式駆動ユニット12の製作コストを削減できる。また、部品点数を削減でき、これによっても製作コストを削減できる。さらに、可動鉄芯54の端面54aとヨーク36の有底部36aとの吸着の発生を防ぐことができるので、可動鉄芯54の摺動性能を向上させることができる。
図3は本発明の第2実施形態に係る電磁式駆動ユニットの要部拡大図である。
この第2実施形態は、図3に示すように、調整スクリュ40の端面40aから可動鉄芯54の端面54a方向に突出し、調整スクリュ40の径寸法よりも小さな径寸法、例えば3mm程度に設定された第2突出部を設けた構成にしてある。この第2突出部は、調整スクリュ40の端面40aに一体に形成されて可動鉄芯54の端面54a方向に突出し、励磁状態からの解磁時に、可動鉄芯54の端面54aの調整スクリュ40方向への動きを、その端部40b1によって阻止可能な凸部40bから成っている。
この第2実施形態にあっては、可動鉄芯54の中心軸に貫通穴を設けておらず、このような貫通穴に代えて図示しないが有底の穴を形成してある。この図示しない有底の穴内に、第1実施形態におけるよりも長さ寸法の短い図示しないブッシュロッドを圧入し、この圧入によってプッシュロッドと可動鉄芯54とを一体化してある。
また、この第2実施形態におけるばね58も、解磁状態にあって、可動鉄芯54の端面54aとヨーク36の有底部36aとの間に何らの部材を介在させることなく、励磁した際に可動鉄芯54の端面54aとヨーク36の有底部36aとの間に発生する引き付け合う力の影響を少なくする第1クリアランスGを形成するばね力を有するものから成っている。また、ばね58は、調整スクリュ40の端面40aに設けた凸部40bを囲むように配置された1つの圧縮コイルばねから成っている。
また、この第2実施形態も、解磁状態にあって、調整スクリュ40の端面40aに設けた凸部40bの端部40b1と、可動鉄芯54の端面54aとの間に、第1クリアランスGよりも小さなクリアランスである第2クリアランスFを設けた構成にしてある。その他の構成は、前述した第1実施形態と同等である。
このように構成した第2実施形態も、第1実施形態におけるのと同様に、解磁状態にあって、可動鉄芯54の端面54aとヨーク36の有底部36aとの間に形成される第1クリアランスGと、調整スクリュ40の端面40aに設けた凸部40bの端部40b1と可動鉄芯54の端面54aとの間に形成され、第1クリアランスGよりも小さなクリアランスである第2クリアランスFとを有することから、前述した第1実施形態と同等の作用効果が得られる。
なお、前述の第1,第2実施形態にあって、第2クリアランスFの寸法を小さく設定し過ぎると、方向制御弁ユニット11の弁スプール83の可動範囲、すなわち制御範囲が狭くなり、電磁弁10の性能悪化を招くことになる。したがって、第2クリアランスFの寸法は、良好な制御範囲を確保し得る寸法に設定する必要がある。
また、前述の第1実施形態では、可動鉄芯54の端面54aから突出する第1突出部として可動鉄芯54の端面54aから突出するプッシュロッド57の端部57aを設け、また第2実施形態では、調整スクリュ40の端面40aから突出する第2突出部として調整スクリュ40に一体的に形成した凸部40bを設けた構成にしてあるが、第1突出部と第2突出部の双方を設け、これらの第1突出部の端部と第2突出部の端部との間に第2クリアランスFを形成する構成としてもよい。
10 電磁弁
11 方向制御弁ユニット
12 電磁式駆動ユニット
16 固定鉄芯
21 ソレノイドアセンブリ
24 コイル
36 ヨーク
36a 有底部
40 調整スクリュ
40a 端面
40b 凸部(第2突出部)
54 可動鉄芯
54a 端面
57 プッシュロッド
57a 端部(第1突出部)
58 ばね
111 貫通穴
F 第2クリアランス
G 第1クリアランス

Claims (4)

  1. 中心軸に沿う貫通孔を有する固定鉄芯と、
    前記固定鉄芯に対して同軸に配置される可動鉄芯と、
    前記固定鉄芯に対して同軸に配置され、前記可動鉄芯を内包して片持するとともに前記可動鉄芯を摺動可能に案内する円筒状のヨークと、
    前記固定鉄芯、前記可動鉄芯、及び前記ヨークを囲むように配置されたコイルを有し、前記コイルへの給電制御により前記固定鉄芯を励磁及び解磁して、前記可動鉄芯を前記固定鉄芯に接離させるソレノイドアセンブリと、
    前記固定鉄芯の反対側に位置する前記可動鉄芯の端面に、その端面が対向するように配置される調整スクリュと、
    前記可動鉄芯の前記端面と前記調整スクリュの前記端面との間に配置され、前記可動鉄芯を前記固定鉄芯方向に付勢可能なばねとを備えた電磁式駆動ユニットにおいて、
    前記可動鉄芯の前記端面から前記調整スクリュの前記端面方向に突出し、前記調整スクリュの径寸法よりも小さな径寸法に設定された第1突出部、及び前記調整スクリュの前記端面から前記可動鉄芯の前記端面方向に突出し、前記調整スクリュの径寸法よりも小さな径寸法に設定された第2突出部の少なくとも一方の突出部を設け、
    励磁状態からの解磁時に、前記第1突出部の端部が前記調整スクリュの端面に当接するように構成し、または前記可動鉄芯の端面が前記第2突出部に当接するように構成し、
    前記ばねは、前記解磁状態にあって、前記可動鉄芯の前記端面と前記ヨークの前記有底部との間に何らの部材を介在させることなく、前記励磁した際に前記可動鉄芯の前記端面と前記ヨークの前記有底部との間に発生する引付け合う力の影響を少なくする第1クリアランスを形成するばね力を有するものから成り、
    前記解磁状態にあって、前記突出部の端部と、前記調整スクリュの前記端面側または前記可動鉄芯の前記端面側との間に、前記第1クリアランスよりも小さな第2クリアランスを形成したことを特徴とする電磁式駆動ユニット。
  2. 請求項1に記載の電磁式駆動ユニットにおいて、
    前記可動鉄芯の中心軸と同軸に形成した貫通穴と、この貫通穴に圧入され、前記可動鉄芯と一体に設けられるプッシュロッドとを備え、
    前記突出部が、前記可動鉄芯の前記端面から前記調整スクリュの前記端面方向に突出し、前記励磁状態から解磁された際に、前記調整スクリュの前記端面によってその動きが阻止され得る前記プッシュロッドの端部から成ることを特徴とする電磁式駆動ユニット。
  3. 請求項1に記載の電磁式駆動ユニットにおいて、
    前記突出部が、前記調整スクリュに一体に形成されて前記可動鉄芯の前記端面方向に突出し、前記励磁状態から解磁された際に、前記可動鉄芯の前記端面の前記調整スクリュ方向への動きを阻止可能な凸部から成ることを特徴とする電磁式駆動ユニット。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電磁式駆動ユニットにおいて、
    前記ばねは、前記突出部を囲む形状に設定された1つの圧縮コイルばねから成ることを特徴とする電磁式駆動ユニット。
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