JP6645389B2 - 乗員保護制御装置 - Google Patents

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本発明は、乗員保護装置の作動制御を行う乗員保護制御装置に関する。
特許文献1に開示された乗員保護装置は、走行時の二輪車の前輪が障害物に衝突して前輪のタイヤ内圧が上昇したことを検知すると、エアバッグ装置のインフレータを駆動させる。また、この乗員保護装置は、衝突に伴う空気漏れによりタイヤ内圧上昇を検知できない場合を考慮して、加速度センサを補助的に用いて衝突を検知する。
特開2010−173416号公報
上述のように、車体よりも進行方向側に前輪が突出した構成の車両(例えば自動二輪車等)に、乗員保護装置が搭載される場合がある。この場合において、乗員保護動作をよりいっそう適確に行うことが求められている。本発明は、上記に例示した課題に鑑みてなされたものである。
請求項1に記載の乗員保護制御装置(6)は、車体(2)よりも進行方向側に突出する前輪(3)を備えた車両(1)に搭載された乗員保護装置(5)の作動制御を行うように構成されている。具体的には、前記乗員保護制御装置は、前記車両の減速度に対応する出力を発生するように前記車両に搭載された減速度センサ(61,62)と、前記前輪の空気圧に対応する出力を発生するように前記車両に搭載された空気圧センサ(63)と、前記減速度センサの前記出力に基づく減速度検知結果と前記空気圧センサの前記出力に基づく前記空気圧の上昇検知結果とに基づいて前記乗員保護装置を起動するように構成された制御部(60)とを備えている。
前記制御部は、前記空気圧が空気圧閾値に到達し、且つ前記減速度が前記減速度閾値に到達した場合に、前記乗員保護装置を起動するように構成されている。
前記車両においては、前記前輪が、前記車体よりも前記進行方向側に突出している。故に、前記車両がその前方の障害物と衝突する際、前記前輪が最初に前記障害物と衝突する。したがって、前記減速度センサによる減速度検知よりも、前記空気圧センサによる前輪空気圧の上昇検知の方が、先に生じる。
そこで、前記乗員保護制御装置においては、前記制御部は、前記減速度センサの前記出力に基づく前記減速度検知結果と、前記空気圧センサの前記出力に基づく前記空気圧の前記上昇検知結果とに基づいて、前記乗員保護装置を起動する。具体的には、例えば、前記制御部は、前記空気圧の上昇が所定程度に到達し、且つ前記減速度が減速度閾値に到達した場合に、前記乗員保護装置を起動する。あるいは、例えば、前記制御部は、前記減速度が前記減速度閾値に到達した場合に前記乗員保護装置を起動するとともに、前記空気圧に応じて前記減速度閾値を変更する。したがって、上記構成によれば、乗員保護動作をよりいっそう適確に行うことが可能となる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
実施形態に係る乗員保護制御装置を搭載した車両の概略構成図である。 図1に示された乗員保護制御装置の第一動作例を示すフローチャートである。 図2に示された第一動作例に対応するタイムチャートである。 図2に示された第一動作例に対応するタイムチャートである。 図1に示された乗員保護制御装置の第二動作例を示すフローチャートである。 図1に示された乗員保護制御装置の第二動作例を示すフローチャートである。 図5及び図6に示された第二動作例に対応するタイムチャートである。 図5及び図6に示された第二動作例に対応するタイムチャートである。
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において、実施形態と後述する変形例との間で互いに同一又は均等である部分については、同一符号が付され、技術的に矛盾なき限り、先行する実施形態における説明が後行する変形例にて適宜援用され得るものとする。
(構成)
図1を参照すると、車両1は、車体2と、前輪3と、後輪4と、乗員保護装置5と、乗員保護制御装置6とを備えている。本実施形態に係る車両1は、いわゆる鞍乗型車両としての構成を有している。具体的には、本実施形態においては、車両1は、1つの前輪3と1つの後輪4とを有する、いわゆる自動二輪車として構成されている。
車体2は、車両1の本体を構成する部分であって、フレーム及びカウルを含む。前輪3及び後輪4は、車体2によって回転可能に支持されている。車体2の前方には、ハンドル21が設けられている。進行方向における車体2の中央よりもやや後方寄りの位置には、サドル22が設けられている。
本実施形態に係る車両1は、車体2よりも進行方向側(即ち図1における右側)に前輪3が突出した構成を有している。以下、進行方向側を「前方」と称し、その反対側を「後方」と称することがある。「進行方向」は、路面と平行で且つ後輪4から前輪3に向かう方向である。
乗員保護装置5は、図示しないエアバッグ及びインフレータを備えた、いわゆるエアバッグ装置であって、車体2における前方側に装着されている。乗員保護制御装置6は、乗員保護装置5の作動制御を行うように、車両1に搭載されている。具体的には、乗員保護制御装置6は、保護装置ECU60と、第一減速度センサ61と、第二減速度センサ62と、空気圧センサ63とを備えている。
保護装置ECU60は、図示しないCPU、ROM、RAM、不揮発性RAM、等を備えた、いわゆるマイクロコンピュータであって、車体2に装着されている。即ち、保護装置ECU60は、CPUがROM又は不揮発性RAMからプログラムを読み出して起動することで、各種の制御動作を実現可能に構成されている。保護装置ECU60は、乗員保護装置5、第一減速度センサ61、第二減速度センサ62及び空気圧センサ63と電気的に接続されている。
第一減速度センサ61及び第二減速度センサ62は、車両1の減速度に対応する電気出力(例えば電圧)を発生するように、車体2に装着されている。第一減速度センサ61と第二減速度センサ62とは、進行方向及びこれと直交する上下方向(即ち重力作用方向)について、略同位置に配置されている。具体的には、第一減速度センサ61と第二減速度センサ62とは、平面視(即ち車両1を上方から見た場合)にて、車体2の幅方向における中心線を挟んで対称に設けられている。「幅方向」とは、進行方向と直交し、且つ上下方向と直交する方向である。換言すれば、第一減速度センサ61と第二減速度センサ62とは、いわゆる「左右対称」に設けられている。空気圧センサ63は、前輪3の空気圧に対応する電気出力(例えば電圧)を発生するように、車両1に搭載されている。以下、前輪3の空気圧を、単に「前輪空気圧」と称する。
保護装置ECU60のROM又は不揮発性RAMには、上述のプログラムに加えて、第一減速度センサ61等の出力と検知値(即ち減速度等)との関係を示すルックアップテーブルが格納されている。制御部としての保護装置ECU60は、第一減速度センサ61及び第二減速度センサ62の出力に基づく減速度検知結果と、空気圧センサ63の出力に基づく前輪空気圧の上昇検知結果とに基づいて、乗員保護装置5を起動するように構成されている。
(作用及び効果)
上述の通り、車両1においては、前輪3が、車体2よりも進行方向側に突出している。故に、車両1がその前方の障害物と衝突する際、前輪3が最初に障害物と衝突する。したがって、第一減速度センサ61及び第二減速度センサ62による減速度検知よりも、空気圧センサ63による前輪空気圧の上昇検知の方が、先に生じる。
そこで、本実施形態においては、保護装置ECU60は、第一減速度センサ61及び第二減速度センサ62の出力に基づく減速度検知結果と、空気圧センサ63の出力に基づく前輪空気圧の上昇検知結果とに基づいて、乗員保護装置5を起動する。例えば、保護装置ECU60は、前輪空気圧の上昇が所定程度に到達し、且つ減速度が減速度閾値に到達した場合に、乗員保護装置5を起動する。
具体的には、例えば、保護装置ECU60は、空気圧センサ63の出力に基づく前輪空気圧の上昇検知結果を、衝突判定に利用し得る。「衝突判定」とは、車両1が前方の障害物に衝突した否かの判定である。車両1が前方の障害物に衝突していない場合は衝突判定が「OFF」となり、衝突した場合は衝突判定が「ON」となる。
即ち、上記の例においては、保護装置ECU60は、第一減速度センサ61の出力に基づいて検知された減速度が減速度閾値以上であって、且つ空気圧センサ63の出力に基づいて検知された前輪空気圧又はその上昇量が所定の閾値以上である場合に、第一衝突判定を「ON」とする。また、保護装置ECU60は、第二減速度センサ62の出力に基づいて検知された減速度が減速度閾値以上であって、且つ空気圧センサ63の出力に基づいて検知された前輪空気圧又はその上昇量が所定の閾値以上である場合に、第二衝突判定を「ON」とする。保護装置ECU60は、第一衝突判定が「ON」且つ第二衝突判定が「ON」の場合、乗員保護装置5を起動する。これに対し、保護装置ECU60は、第一衝突判定と第二衝突判定とのうちの一方又は双方が「OFF」の場合には、乗員保護装置5を起動しない。
あるいは、保護装置ECU60は、前輪空気圧の上昇検知結果を、セーフィング判定に利用し得る。「セーフィング判定」とは、乗員保護装置5の誤作動の発生を抑制するための判定である。即ち、保護装置ECU60は、第一減速度センサ61及び第二減速度センサ62の出力に基づく衝突判定(即ちメイン判定)が「ON」であっても、空気圧センサ63の出力に基づく前輪空気圧の上昇検知がなければ、乗員保護装置5を起動しない。この意味で、「セーフィング判定」は「ガード判定」とも称され得る。
上述のように、保護装置ECU60は、前輪空気圧の上昇検知結果を、第一減速度センサ61及び第二減速度センサ62の出力に基づく減速度検知結果とAND条件で、衝突判定又は乗員保護装置5の起動判定に利用し得る。あるいは、例えば、保護装置ECU60は、減速度が減速度閾値に到達した場合に乗員保護装置5を起動するとともに、前輪空気圧に応じて減速度閾値を変更する。即ち、保護装置ECU60は、第一減速度センサ61及び第二減速度センサ62の出力に基づく衝突判定又は乗員保護装置5の起動判定の際の、閾値設定に、前輪空気圧の上昇検知結果を利用し得る。
以上説明した通り、本実施形態の構成においては、減速度検知結果とともに、これに先立って発生する前輪空気圧の上昇検知結果をも利用して、衝突判定又は乗員保護装置5の起動判定が行われる。したがって、上記構成によれば、乗員保護装置5の起動による乗員保護動作を、よりいっそう適確に行うことが可能となる。さらに、車両1には、第一減速度センサ61及び第二減速度センサ62が搭載されている。したがって、乗員保護動作の適確性をよりいっそう向上することが可能となる。
(第一動作例)
以下、本実施形態の構成による動作例について、フローチャート及びタイムチャートを用いて説明する。図面及び明細書中の以下の説明において、「ステップ」を単に「S」と略記する。また、保護装置ECU60のCPUを、以下単に「CPU」と称する。
本動作例においては、保護装置ECU60は、前輪空気圧Pの上昇が所定程度に到達し、且つ減速度Gが減速度閾値THに到達した場合に、乗員保護装置5を起動する。具体的には、保護装置ECU60は、前輪空気圧Pが空気圧閾値P0に到達し、且つ減速度Gが減速度閾値THに到達した場合に、乗員保護装置5を起動する。
CPUは、図2に示されたエアバッグ起動判定ルーチンを、所定時間毎に繰り返し起動する。このルーチンが起動されると、まず、S20にて、CPUは、前輪空気圧Pが所定の空気圧閾値P0に到達したか否かを判定する。即ち、S20は、前輪空気圧Pが空気圧閾値P0以上であるか否かの判定である。
前輪空気圧Pが空気圧閾値P0に到達した場合(即ちS20=YES)、CPUは処理をS21に進行させる。一方、前輪空気圧Pが空気圧閾値P0に到達していない場合(即ちS20=NO)、CPUはS21以降の処理をスキップして、本ルーチンを一旦終了する。
S21にて、CPUは、第一減速度センサ61の出力に基づいて検知された減速度G1が減速度閾値TH1に到達したか否かを判定する。即ち、S21は、減速度G1が減速度閾値TH1以上であるか否かの判定である。
減速度G1が減速度閾値TH1に到達した場合(即ちS21=YES)、CPUは処理をS22に進行させる。一方、減速度G1が減速度閾値TH1に到達していない場合(即ちS21=NO)、CPUはS22以降の処理をスキップして、本ルーチンを一旦終了する。
S22にて、CPUは、第二減速度センサ62の出力に基づいて検知された減速度G2が減速度閾値TH2に到達したか否かを判定する。即ち、S22は、減速度G2が減速度閾値TH2以上であるか否かの判定である。
減速度G2が減速度閾値TH2に到達した場合(即ちS22=YES)、CPUは処理をS23に進行させる。一方、減速度G2が減速度閾値TH2に到達していない場合(即ちS22=NO)、CPUはS23の処理をスキップして、本ルーチンを一旦終了する。
処理がS23に進行した場合、前輪空気圧Pが空気圧閾値P0に到達し(即ちS20=YES)、減速度G1が減速度閾値TH1に到達し(即ちS21=YES)、且つ減速度G2が減速度閾値TH2に到達している(即ちS22=YES)。そこで、CPUは、S23にて、起動判定SABをONにし、本ルーチンを一旦終了する。起動判定SABがONにされると、直ちに乗員保護装置5が起動され、エアバッグが展開する。
図3及び図4は、図2のフローチャートに対応するタイムチャートである。図3及び図4のタイムチャート中、tは時刻、RPは前輪空気圧上昇判定、RGは減速度に基づく衝突判定を示す。なお、図示及び説明の簡略化のため、減速度G及び減速度閾値THについては、代表値が示されているものとする。即ち、図3及び図4のタイムチャートにおける減速度G及びこれに対応する減速度閾値THは、減速度G1と減速度G2とのうちの最もピークが高い方に対応するものである。タイムチャートに関する以上の説明は、後述の図7及び図8のタイムチャートにおいても同様である。
図3及び図4に示されているように、時刻t0にて、車両1に何らかの衝撃が加わる。すると、減速度Gのピークが発生するよりも早く、前輪空気圧Pのピークが発生する。
図3の例は、車両1が低速で前方の障害物(例えば壁等)に正面衝突した後、そのまま転倒することなく安全に停車する場合とする。この場合、車両1には比較的大きな減速度が作用する。一方、前輪空気圧Pは、それ程大きく上昇せず、空気圧閾値P0に到達しない。このため、減速度Gが減速度閾値THに到達して衝突判定がONとなった時刻t31において、前輪空気圧上昇判定はOFFである。したがって、この例においては、起動判定SABはOFFのままとなる。
これに対し、図4に示されているように、車両1が前方の障害物(例えば壁等)に比較的高速で正面衝突する場合には、前輪空気圧Pが大きく上昇し、時刻t41にて空気圧閾値P0に到達する。即ち、減速度Gの増加が開始するよりも充分早い時刻t41にて、前輪空気圧上昇判定がONとなる。これにより、起動判定に対するガードが解除される。よって、時刻t41よりも後の時刻t42にて減速度Gが減速度閾値THに到達して衝突判定がONとなると、起動判定SABがONとなり、乗員保護装置5が起動される。このように、本具体例によれば、乗員保護装置5の誤作動の発生が良好に抑制され得る。
(第二動作例)
本動作例においては、保護装置ECU60は、減速度Gが減速度閾値THに到達した場合に乗員保護装置5を起動するとともに、前輪空気圧Pに応じて減速度閾値THを変更する。具体的には、保護装置ECU60は、前輪空気圧Pが空気圧閾値P0に到達していない場合、減速度閾値THを第一閾値TH-HIに設定する。一方、保護装置ECU60は、前輪空気圧Pが空気圧閾値P0に到達した場合、減速度閾値THを、第一閾値TH-HIよりも低い第二閾値TH-LOに設定する。
CPUは、図5に示された閾値設定ルーチン、及び図6に示されたエアバッグ起動判定ルーチンを、所定時間毎に繰り返し起動する。図5に示された閾値設定ルーチンが起動されると、まず、S501にて、CPUは、前輪空気圧Pが所定の空気圧閾値P0に到達したか否かを判定する。
前輪空気圧Pが空気圧閾値P0に到達した場合(即ちS501=YES)、CPUは処理をS502に進行させる。S502にて、CPUは、減速度閾値TH1及びTH2を低めの値TH1-LO及びTH2-LOに設定し、本ルーチンを一旦終了する。
一方、前輪空気圧Pが空気圧閾値P0に到達していない場合(即ちS501=NO)、CPUは処理をS503に進行させる。S503にて、CPUは、減速度閾値TH1及びTH2を高めの値TH1-HI及びTH2-HIに設定し、本ルーチンを一旦終了する。
図5に示された閾値設定ルーチンが一旦終了すると、その直後に、図6に示されたエアバッグ起動判定ルーチンが起動される。図6に示されたエアバッグ起動判定ルーチンが起動されると、まず、S61にて、CPUは、第一減速度センサ61の出力に基づいて検知された減速度G1が減速度閾値TH1に到達したか否かを判定する。
減速度G1が減速度閾値TH1に到達した場合(即ちS61=YES)、CPUは処理をS62に進行させる。一方、減速度G1が減速度閾値TH1に到達していない場合(即ちS61=NO)、CPUはS62以降の処理をスキップして、本ルーチンを一旦終了する。
S62にて、CPUは、第二減速度センサ62の出力に基づいて検知された減速度G2が減速度閾値TH2に到達したか否かを判定する。減速度G2が減速度閾値TH2に到達した場合(即ちS62=YES)、CPUは処理をS63に進行させる。一方、減速度G2が減速度閾値TH2に到達していない場合(即ちS62=NO)、CPUはS63の処理をスキップして、本ルーチンを一旦終了する。
処理がS63に進行した場合、減速度G1が減速度閾値TH1に到達し(即ちS61=YES)、且つ減速度G2が減速度閾値TH2に到達している(即ちS62=YES)。そこで、CPUは、S63にて、起動判定SABをONにし、本ルーチンを一旦終了する。起動判定SABがONにされると、直ちに乗員保護装置5が起動され、エアバッグが展開する。
図7及び図8は、図5及び図6のフローチャートに対応するタイムチャートである。図7及び図8に示されているように、時刻t0にて、車両1に何らかの衝撃が加わる。すると、減速度Gのピークが発生するよりも早く、前輪空気圧Pのピークが発生する。
図7の例は、車両1が、比較的大きなクラッシャブルゾーンを有する3ボックスタイプの四輪自動車と正面衝突した場合とする。この場合、車両1には大きな減速度が作用する。一方、前輪空気圧Pは、それ程大きく上昇せず、空気圧閾値P0に到達しない。したがって、この例においては、減速度閾値THが高めの第一閾値TH-HIに設定される。これにより、減速度Gが減速度閾値THに到達して衝突判定がONとなった時刻t71において、起動判定SABがONとなる。
これに対し、図8に示されているように、車両1が前方の固定障害物(例えば壁等)に正面衝突する場合には、前輪空気圧Pが大きく上昇し、減速度Gの増加が開始するよりも充分早い時刻t81にて、空気圧閾値P0に到達する。したがって、この例においては、減速度閾値THが低めの第二閾値TH-LOに設定される。これにより、減速度Gが第一閾値TH-HIに到達する時刻t83よりも早期の時刻t82にて、減速度Gが低めの第二閾値TH-LOに到達し、起動判定SABがONとなる。即ち、この場合、エアバッグを早期に展開することが可能となる。
上述のように、本動作例においては、CPUは、前輪空気圧Pに応じて減速度閾値THを変更する。したがって、本動作例によれば、最適な時期に乗員保護装置5を起動することが可能となる。
(変形例)
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、上記実施形態に対しては適宜変更が可能である。以下、代表的な変形例について説明する。以下の変形例の説明においては、上記実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
本発明は、上記実施形態にて示された具体的な装置構成に限定されない。よって、例えば、本発明の適用対象は、二輪車に限定されない。即ち、前輪3と後輪4とのうちの少なくともいずれか一方は、複数設けられ得る。但し、本発明は、横転時ではなく、前方の障害物との衝突時に乗員保護装置5が動作する場合に好適に適用され得る。かかる意味において、本発明は、いわゆる鞍乗型車両、特にモータサイクルに対して、好適に適用され得る。ここで、「モータサイクル」とは、車体を路面に対して傾斜させることによって方向転換を行う車両をいうものとする。
上記実施形態においては、保護装置ECU60は、CPUがROM等からプログラムを読み出して起動する構成であった。しかしながら、本発明は、かかる構成に限定されない。即ち、例えば、保護装置ECU60は、上記のような動作を可能に構成されたデジタル回路、例えばゲートアレイ等のASICであってもよい。ASICはAPPLICATION SPECIFIC INTEGRATED CIRCUITの略である。
具体的には、例えば、3つのコンパレータと2つのANDゲートとによって、第一動作例に対応するロジック回路構成が実現され得る。即ち、第一減速度センサ61の出力に基づく減速度G1と、これに対応する減速度閾値TH1とが、第一のコンパレータに入力される。第二減速度センサ62の出力に基づく減速度G2と、これに対応する減速度閾値TH2とが、第二のコンパレータに入力される。空気圧センサ63の出力に基づく前輪空気圧Pと、これに対応する空気圧閾値P0とが、第三のコンパレータに入力される。第一のコンパレータの出力と、第二のコンパレータの出力とが、第一のANDゲートに入力される。第一のANDゲートの出力が、減速度に基づく衝突判定に対応する。第一のANDゲートの出力と、第三のコンパレータの出力とが、第二のANDゲートに入力される。第二のANDゲートの出力が、起動判定SABに対応する。この場合、前輪空気圧Pに関する判定は、セーフィング判定に対応する。
第一減速度センサ61と第二減速度センサ62とは、対称位置に設けられていなくてもよい。即ち、例えば、平面視にて、車体2の幅方向における中心線と第一減速度センサ61との距離は、同中心線と第二減速度センサ62との距離と異なっていてもよい。また、第一減速度センサ61と第二減速度センサ62とは、進行方向及び/又は上下方向について、異なる位置に配置されていてもよい。
第一減速度センサ61及び第二減速度センサ62のうちのいずれか一方は、省略され得る。あるいは、第一減速度センサ61及び第二減速度センサ62とともに、更なる追加の減速度センサが、車両1に搭載され得る。
本発明は、上記実施形態にて示された具体的な動作例及び処理態様に限定されない。例えば、S20は、S22とS23との間に行われてもよい。
「P≧P0」は、第一減速度センサ61及び第二減速度センサ62に基づく衝突判定に用いられてもよい。即ち、本変形例においては、保護装置ECU60は、「DC1≧TH1」且つ「P≧P0」であるか否かによって、第一減速度センサ61に基づく衝突判定を行う。また、保護装置ECU60は、「DC2≧TH2」且つ「P≧P0」であるか否かによって、第二減速度センサ62に基づく衝突判定を行う。さらに、保護装置ECU60は、第一減速度センサ61に基づく衝突判定と第二減速度センサ62に基づく衝突判定とに基づいて、乗員保護装置5を起動する。
保護装置ECU60は、「P≧P0」の場合に所定時間、昇圧フラグをセットし、昇圧フラグセット中に第一減速度センサ61及び第二減速度センサ62の出力に基づく衝突判定があった場合に乗員保護装置5を起動してもよい。
空気圧P及び空気圧閾値P0に代えて、空気圧の上昇値ΔP及び昇圧閾値ΔP0が用いられ得る。
変形例も、上記の例示に限定されない。また、複数の変形例が、互いに組み合わされ得る。更に、上記実施形態の全部又は一部と、変形例の全部又は一部とが、互いに組み合わされ得る。
1 車両
2 車体
3 前輪
5 乗員保護装置
6 乗員保護制御装置
60 エアバッグECU
61 第一減速度センサ
62 第二減速度センサ
63 タイヤ内圧センサ

Claims (3)

  1. 車体(2)よりも進行方向側に突出する前輪(3)を備えた車両(1)に搭載された乗員保護装置(5)の作動制御を行うように構成された、乗員保護制御装置(6)であって、
    前記車両の減速度に対応する出力を発生するように、前記車両に搭載された減速度センサ(61,62)と、
    前記前輪の空気圧に対応する出力を発生するように、前記車両に搭載された空気圧センサ(63)と、
    前記減速度センサの前記出力に基づく減速度検知結果と、前記空気圧センサの前記出力に基づく前記空気圧の上昇検知結果とに基づいて、前記乗員保護装置を起動するように構成された制御部(60)と、
    を備え、
    前記制御部は、前記空気圧の上昇が所定程度に到達し、且つ前記減速度が減速度閾値に到達した場合に、前記乗員保護装置を起動するように構成された乗員保護制御装置。
  2. 前記制御部は、前記空気圧が空気圧閾値に到達し、且つ前記減速度が前記減速度閾値に到達した場合に、前記乗員保護装置を起動するように構成された、請求項1に記載の乗員保護制御装置。
  3. 前記減速度センサが複数搭載された、請求項1または2に記載の乗員保護制御装置。
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