以下、一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、遊技場用システムの全体構成を概略的に示している。遊技場には、遊技機(スロットマシン)1に対応して遊技装置2及び遊技情報表示装置(以下、情報表示装置)3(入力手段、遊技情報特定手段、特別状態区分手段、連続回数特定手段、表示手段、管理手段)が設置されている。2台の遊技機1、2台の遊技装置2及び情報表示装置3は1台の中継装置4に接続されており、中継装置4はLAN5を介して管理装置6に接続されている。管理装置6は、遊技場内の例えば管理室に設置されており、キーボード7、モニタ8やプリンタ(図示せず)等が組み合わされて構成されている。LAN5には景品交換処理を行うPOS等の周辺機器(図示せず)が管理装置6と通信可能に接続されている。
尚、図1では省略しているが、数百台の遊技機1が管理装置6の管理対象となる。本実施形態では遊技機1がスロットマシンであることから、遊技価値(遊技媒体)はメダルである。遊技機1がパチンコ機であれば、遊技価値はパチンコ玉である。尚、以下において、メダルを玉とし、遊技価値の総称として表記する場合がある。
遊技機1は、表示窓9、スタートレバー10、ストップ釦11〜13、表示ランプ部14、液晶表示部15、メダル投入口16、BET釦17、受皿18等を備えている。遊技者は、表示窓9を通じて内部に設けられたリールの図柄を視認可能となっている。各図柄は、図2に示すように、左リール19、中リール20及び右リール21の円周面に描かれており、各リール19〜21が停止した状態では、表示窓9の上段、中段及び下段に対応して停止表示される。即ち、遊技機1には、各リール19〜21それぞれについて3図柄ずつ、合計9図柄分の図柄表示領域が形成されている。
遊技機1は、遊技者によってメダル投入口16からメダル(遊技価値)が投入された状態、或いはBET釦17を操作することでクレジットメダル(遊技価値)が投入された状態でスタートレバー10が操作されると(ゲームが開始されると)、内部抽選を実行すると共にリール19〜21の変動を開始させ、ストップ釦11〜13が操作されることによって所謂引込制御(予め規定された引込範囲、例えば4図柄までにある図柄を後述する有効ライン上に引込んで停止表示させる制御)によってリール19〜21の変動を停止する。
図3は、遊技機1に設定されている内部当選役の役構成を示している。遊技機1には、所謂ボーナス役としてのBB(ビッグボーナス。有利状態)役及びRB(レギュラーボーナス。有利状態)役、所謂小役としての5枚役A〜F、7枚役、2枚役、1枚役A、1枚役B、及びリプレイ役が設定されている。
遊技機1には、図4に示すように、合計4本(表示窓9の上段及び中段に対応した横方向に1本ずつの2本と斜め方向の2本の合計4本)の有効ラインが設けられており、遊技者によってストップ釦11〜13が操作されて有効ラインのうちいずれかの有効ライン上に内部当選役に対応する図柄が揃ったとき、即ち、有効ライン上に停止表示された図柄の組合せが内部当選役に対応する図柄の組合せと一致したときに入賞となる。入賞となった場合には、特別状態であるBB状態やRB状態(ボーナス)やリプレイ等の発生、或いは対応する枚数のメダルの払出(遊技価値の付与)が行われて1ゲームが終了する。尚、BB状態は345枚、RB状態は110枚を超えるメダルの払出により終了する。また、1ゲーム当りのメダルの投入枚数(最大ベット数)は、通常状態では3枚、ボーナス中は2枚に設定されている。
遊技機1は、ゲーム開始時の内部抽選において、0〜65535の間で発生する乱数のうち1つを抽出し、抽出した乱数と図示しない抽選テーブルとを照合することにより内部当選したか否かを判定している。
図5は、遊技機1に設定されている内部当選テーブルに割り振られている乱数の数を役に対応して示している。この場合、乱数の数は、遊技機1の遊技状態に対応して設定されている。即ち、通常状態では、BB役及びRB役に対して64個、2種類の5枚役が同時に内部当選(以下、同時当選)する5枚役A+5枚役B〜Fにそれぞれ1952個、5枚役が単独で内部当選(以下、単独当選)する5枚役Aに0個、7枚役に1312個、2枚役に656個、1枚役A及び1枚役Bにそれぞれ4096個の乱数が割り振られている。さらに、通常状態では、リプレイ役に8978個、ハズレに36510個の乱数が割り振られている。また、BBまたはRB状態では、5枚役Aに65535個の乱数が割り振られ、ハズレに1個の乱数が割り振られている。このような割り振りの結果、5枚役Aには、単独当選する場合と、5枚役B〜Fのいずれか1つと同時当選する場合との全部で6通りが設定されており、5枚役Aが単独当選するのはボーナス中のみである。
遊技機1は、遊技状態として、上述した通常状態、BB・RB状態に加えてAT状態(以下、AT。特別状態)へも移行可能となっている。ATへは、通常状態において2枚役や7枚役が内部当選した場合の一定確率(例えば前者が30%後者が1%)や上記役への当選以外の単独内部当選で成立するAT条件が成立した場合に移行するが、通常状態には複数のモードが設けられ、そのモード毎に設けられる天井ゲーム数に到達することによってもAT条件が成立する。
AT中はAT役を入賞させるためのストップ釦11〜13の操作順序を遊技機1の液晶表示部15にて報知する。即ち、1ゲームの払出枚数が15枚であるAT役の入賞操作(AT役入賞操作)を補助する報知(AT役報知)を行い、遊技者がその報知通り操作すればAT役が入賞し、操作しなければ後述するAT役操作報知で説明するようにAT役でない一般役(5枚)が入賞する。
一方、AT中は1枚役A及び1枚役Bのいずれが内部当選したかを報知する。即ち、終了役の入賞操作を回避するための報知(終了役報知)を行い、遊技者がその報知通り操作すれば終了役の入賞を回避できる。
ATは所謂疑似ボーナス的な扱いとなっており、BB相当のAT(ATB)は80G、RB相当のAT(ATR)は30Gというような発生時に付与されるゲーム(ATゲーム)を行うまで継続し、終了すればATを終了して通常状態へと移行する。
上述したように、5枚役Aは、単独当選する場合と、5枚役B〜Fのいずれか1つと同時当選する場合との全部で6通りあり、いずれの場合も5枚役Aのみが入賞する。但し、5枚役B〜Fのいずれか1つと同時当選した場合は、その組み合わせと押し順に応じて入賞役であるベル図柄が中リール20の上段か中段に停止するように制御されるので、上段に停止した場合(有効ライン1本で入賞)には5枚(一般役)、中段に停止した場合(有効ライン3本で入賞)には15枚のメダルが払い出される。
具体的には、以下の押し順の場合にベル図柄が中段で停止し、その他の押し順の場合に上段で停止する。尚、以下の説明では、左は左リール19、中は中リール20、右は右リール21を示している。
・5枚役A+5枚役Bが同時当選……中リール20を最初に停止(中→左→右または中→右→左)の順に停止
・5枚役A+5枚役Cが同時当選……左→中→右の順に停止
・5枚役A+5枚役Dが同時当選……左→右→中の順に停止
・5枚役A+5枚役Eが同時当選……右→中→左の順に停止
・5枚役A+5枚役Fが同時当選……右→左→中の順に停止
以上のように、AT役操作報知では、操作するストップ釦11〜13の押し順をゲーム開始時に報知するので、遊技者は、その報知に従ってストップ釦11〜13を押すことにより15枚のメダルを確実に獲得することができる。
尚、ボーナスゲーム中における5枚役Aの単独当選時は、押し順に関わらずベル図柄が中リール20の中段に停止(引込制御可能な場合)して15枚のメダルが払い出される。
遊技機1からは遊技者による遊技に従って以下に示す遊技信号が出力される。
・アウト信号(単位遊技信号)=遊技機1から出力する。開始操作に応じベット状態のメダルを消費したとしてベット状態のメダル数(3枚)分がパルス出力されるので、アウト信号数×1がアウト(消費価値、使用媒体数)となる。尚、リプレイ時にも対応分を出力する。
・セーフ信号=遊技機1から出力。メダルが1枚付与(払出)される毎に1パルス出力されるので、セーフ信号数×1がセーフ(入賞付与価値、払出媒体数)となる。尚、リプレイ役入賞時にも、そのゲームに使用されたメダル分を出力する。
・BBまたはRB信号=遊技機1から出力する。対応するボーナス状態(BB、RB)中にレベル出力されるので、信号入力期間をボーナス状態として特定する。
・売上信号=貸出装置から出力。後述する通りシリアル通信にて売上額や売上メダルを特定するが、貸出メダル5枚(100円相当)毎に1パルス出力される信号としても良く、その場合、売上信号数×100が売上額、売上信号×5を売上メダル(対価付与価値)とする等して売上情報を特定する。
尚、ATの特定は、上記のようなBB信号と同様にATを特定可能なAT信号(状態信号)を出力する遊技機の場合には当該AT信号にて特定しても良いし、AT信号が出力されない遊技機の場合にはAT時に点灯するランプの点灯を光センサにより検知した検知信号(状態信号)により特定したり、単位期間(例えば10ゲーム)における小役の入賞状況や差数やセーフ等の遊技情報と予め設定される基準値とを比較することにより特定したりする等、周知の特定方法のいずれを採用しても良い。
AT以外にもボーナスを発生可能であり、このボーナスの発生確率や小役確率が6段階に設定される遊技機設定値により異なることで、遊技機の出率等が調整されるが、ATの発生条件や以下に示すモード移行率等を遊技機設定値により異なる様にしても勿論良い。また、ゲームはメダルを投入しベットした状態でスタートレバーを操作することで実行され、その実行に応じて内部当選テーブルに基づく内部抽選を行ったり、ストップボタンに応じた引込制御(4図柄分)を行ったりするなど周知の構成も従来と同様に行う。
遊技装置2は、CPU、ROM、RAM、I/Oを有するマイクロコンピュータにより構成される制御部(いずれも図示せず)により動作する。遊技装置2は、貨幣が投入される貨幣投入口22、メダルを貸し出すための貸出釦23、図示しないICカードが挿入されるカード挿入口24、ICカードを発行するための発行釦25、払出操作用の払出釦26、この払出釦26の押下に応じてメダルを遊技機1の受皿18に払出す払出ノズル27等を備えている。
遊技装置2は、貨幣を受け付け(貨幣受付処理)すると、遊技装置2に入金額が残高に加算して表示され、残高がある状態で遊技者が貸出釦23を押下(貸出操作、付与操作)すると払出単位(例えば1000円)分の貸出メダル(対価付与価値)を払出ノズル27から払い出し(対価付与処理)、その対価分を残高から減算する。尚、貨幣は複数回分の対価付与処理の対応分を受付可能である(例えば1万円まで)。
遊技装置2は、遊技者が獲得したメダルを受付可能で、受け付けた場合には持玉として管理し、その持玉を対価とした払戻処理(価値付与処理)を行った場合はその対価分(払い戻したメダルと同数)を持玉から減算する。そして、残高や持玉が残存する状態で遊技者が発行釦25を押し下げすると(発行操作を受け付けると)、残高や持玉を特定可能なICカードを発行する。尚、カード挿入口24にてICカードを受け付けた場合は、そのICカードにより特定される残高や持玉を引継ぐ(情報を記憶してICカードの情報を消去する)。
遊技装置2は中継装置4とのシリアル通信により貨幣受付処理や対価付与処理、価値付与処理、残高、持玉、貸出メダル、払戻数、入金額や計数玉数や、貸出の対価となる売上額、及びICカードの受付や発行処理等の各種情報を特定可能であるが、これらをパルス信号(例えば入金1000円毎に1パルス、売上100円毎に1パルス等)にて特定しても良い。
情報表示装置3は、データ表示部28、複数の操作スイッチ部29等を備えている。データ表示部28は、遊技機1から入力される信号に基づき集計した遊技情報等、各種の情報を表示する。複数の操作スイッチ部29は、データ表示部28の表示内容を切替えたり、遊技者が遊技場の従業員を呼出したりするため等に操作される。
管理装置6は、CPU、ROM、RAM、I/Oを有するマイクロコンピュータにより構成される制御部、遊技機1や遊技装置2や呼出ランプユニット3との間で各種信号や各種情報を送受信する送受信部等(いずれも図示せず)を備え、遊技機側から出力された遊技信号を受信すると、遊技機1の遊技情報(アウト、セーフ、差数、出率、BB回数、RB回数等)を集計したり売上情報を算出したりする。
尚、特に例示しないが、台番に対応付けて機種別等により遊技機をグループ分けする所謂機種設定等の周知の設定も行っている。
管理装置6は、管理者の操作入力により各種設定情報を設定可能であり、設定された情報を送信することで遊技装置2等にも設定可能である。
さて、本発明が対象とする遊技機1(機種)は、図6に示すように、通常状態においてATが連荘で発生する確率が高い連荘モードと、連荘で発生する確率が低い通常モードとが設定されており、更に通常モードにおいて、第1モードからは第2モードへ移行する一方、第2モードからは第1モードへと移行せず、第1モードよりも第2モードの方が連荘モードへと移行し易い構成となっている。このため、初当りが連続していれば第2モードである確率、ひいては連荘モードへ移行し易い確率が高くなるという趣向性を有する。
次に、この様な特徴を有する遊技機1の具体例なモードについて説明する。本実施形態が対象とする遊技機1(機種A)は、上述した連荘モード、第1モード、第2モードに加えて、1G連モードと第3モードとが設けられている。各モードには各々所謂天井ゲーム数が設けられており、上記した2枚役の内部当選等の抽選以外にも、この天井ゲーム数分のゲームを行うことでATを発生可能とする。
天井ゲーム数は、モード移行時に抽選により振り分けられ、その上限は、図7に示すように、1G連モードは1ゲーム(以下、G)、連荘モードは32G(設定特定ゲーム、第1設定特定ゲーム)、第1モードと第2モードとは各々1000G、第3モードは200G(設定特定ゲーム、第2設定特定ゲーム)である。この様な設定により、連荘モードや1G連モードでは天井ゲーム数の上限が少なく、ATを発生させ易い一方、第1モードや第2モードは天井ゲーム数の上限が多いことからATを発生させ難いと言える。また、第3モードに関しては、第1モードや第2モードよりも天井ゲーム数の上限が少ないことからATを発生させ易いと言える。
ここで、振り分けられた天井ゲーム数を遊技者は把握できず、一般に天井ゲームとは天井ゲーム数の上限を示すので、以下、本実施形態では天井ゲーム数の上限を天井ゲームとして説明する。
いずれかのモードにてATやボーナスが発生した場合、ATやボーナス後の移行抽選が行われる。この場合、図8に示すように、連荘モードでは70%で連荘モードが継続するが10%で1G連モードへ、10%で第1モードへ、5%で第2モードへ、5%で第3モードへと移行する。1G連モードも同様に10%で1G連モードが継続するが70%で1G連モードへ、10%で第1モードへ、5%で第2モードへ、5%で第3モードへと移行する。
第1モードでは60%で第1モードが継続するが1%で1G連モードへ、4%で連荘モードへ、35%で第2モードへと移行するが、第3モードへは移行しない。第2モードでは59%で第2モードが継続するが1%で1G連モードへ、40%で連荘モードへと移行するが、第1モードや第3モードへは移行しない。第3モードでは、1%で1G連モードへ、19%で連荘モードへ、50%で第1モードへ、30%で第2モードへと移行するが、第3モードの継続はしない。
ここで、1G連モードは、上述した様に天井ゲームが1Gで、更に連荘モードへ移行する確率が高いことから、ATが連続した発生した場合に連荘モードに移行するかもしれないことを遊技者に期待させることができる。一方、第3モードは、1G連モード及び連荘モードのみから移行し、天井ゲームが200Gであることから、ATの連荘状態が終了するにしても短期間でATが発生し、しかも連荘モードに移行する引戻しがあるかもしれないことを遊技者に期待させることができる。つまり、1G連モードや第3モードは、遊技機1の趣向性を高めるために設けられており、両方のモード或いは一方のモードを省略しても良い。
尚、上記は単なる例示であり、どのようなスペックの遊技機であっても良い。例えば第2モードから第1モードへ1%等の低確率にて移行することで、第1モードへと移行し難いような遊技機や、連荘モードを複数備えたり、第3モードを継続可能とする等、通常モードとして連荘モードへと移行し難い第1モードにそれよりも移行し易い第2モードから移行しない又は移行し難いような遊技機であればどのような遊技機であっても良い。また、モードの振分をAT中に行う等、他のタイミングや条件により行っても良い。ATだけでなく所謂RTやART等の他の特別状態を発生可能な遊技機を対象としても良い。
情報表示装置3は、中継装置4を介して遊技機1や管理装置6等に接続されており、各種情報を受信して遊技情報等を管理している。
図9は情報表示装置3が管理する遊技機1の遊技履歴例であり、ボーナスやAT等の特別状態の発生を履歴作成条件として、履歴作成条件の成立に応じて特別状態の発生迄と特別状態中との遊技情報を区分したレコードにより履歴情報を管理しており、次の項目が設定されている。
種別、時刻=種別はレコードに対応する種別(特別状態の種類)、時刻は対応時刻(例えば特別状態の発生時刻)を示す。
G、ATG=Gは特別状態が発生(終了)する等の初期化条件が成立してから特別状態が発生するまでのゲーム数(対象特定ゲーム)、ATGはAT中のゲーム数を示す。
アウト、セーフ、差数=アウトは投入数(消費価値)、セーフは払出数(入賞獲得価値)、差数はセーフ−アウトで、特別状態が発生する通常状態と特別状態中の特別状態とに区分されている。
累計差数=レコード特定時の営業開始時からの累計差数で、通常状態と特別状態との合計と全レコードの累計差数との合計値である。
第1連荘=第1連荘条件(Gが32以下)が成立していない状態で特別状態が発生したレコードは初当り(初特別状態)を示す「初」、成立した状態で特別状態が発生したレコードは連荘数(連荘条件の成立中に発生した特別状態数)を数値(当該レコードの特別状態が何回目の連荘数かを)にて示すもので、基本的な連荘特別状態を示す。
第2連荘=第1連荘の第1連荘条件を第2連荘条件(Gが32以下及びG200以下且つ前レコードが初当りでないのいずれか)とし、基本的な連荘特別状態だけでなく第3モードによる引戻しを含めた連荘特別状態を示す。
遊技履歴では、第1連荘として第1連荘条件(32G以内に発生)を満たす特別状態、第2連荘として第2連荘条件(32G以内又は200G以内であって前回が連荘)を満たす特別状態とを特定している。
上記各連荘条件を満たさない初当りも其々特定しており、現在から連荘せずに初当り(単発)が何回連続しているかを示す数値(単独連続回数)を特定可能としている。
具体的には、第1連荘は従来と同様の予め設定されるゲーム数(機種Aの連荘モードの天井ゲームに合わせた32G)以内(対象はG)に特別状態が発生することで成立する第1連荘条件が成立した状態で発生した特別状態を連荘特別状態として、連荘特別状態以外の初当り(第1初特別状態)は「初」として識別表示(図9では斜線で示す)し、連荘特別状態は初当りから起算して連続した特別状態の発生数である連荘数を示している。
一方、第2連荘は第1連荘条件のゲーム数(32G)以内に特別状態が発生すること、及び前レコードの特別状態が初当りでなく、且つ予め設定される第2ゲーム数(機種Aの第3モードの天井ゲームに合わせた200G)以内に特別状態が発生することで成立する第2連荘条件が成立した状態で発生した特別状態を連荘特別状態として、第1連荘同様に特定した初当り(第2初特別状態)と連荘特別状態とを示している。
即ち、第2連荘は第1連荘に加えて、第3モードによる連荘の引戻しを考慮して連荘特別状態等を特定しているので、第1連荘条件が成立した場合だけでなく、前特別状態が初当りでなく更に第2ゲーム数以内に発生した場合に連荘特別状態を特定している。つまり、第3モードは1G連モードや連荘モードからは移行するが、第1モードや第2モードからは移行しない。よって、第3モードの天井ゲームに対応した第2ゲーム数以内に特別状態が発生しても、前の特別状態が連荘でない、即ち、前のモードが第1モードや第2モードでない場合には連荘特別状態としないようにしている。
例えば、NO.9はゲーム数が126であり、第2ゲーム数以内であるが、前レコードのNO.8が連荘特別状態でないため初当りとして特定される一方、NO.15はゲーム数が135であり第2ゲーム数以内であると共に、前レコードのNO.14が連荘特別状態であるため連荘特別状態として特定される。
ここで、更に詳細に特定すべく、例えばNO.25は第2連荘にて特別連荘状態と特定されているが、次レコードのNO.26が連荘特別状態でないため連荘特別状態とすべきではないとして、初当りとして特定しても良い。また、単に第2ゲーム数以内に特別状態が発生した場合に連荘特別状態としても良く、適宜、第2連荘条件を変更しても良い。
本実施形態では、このようにして、第1連荘条件だけでなく、第2連荘条件によっても連荘特別状態や初当りを特定しており、連荘状態や初当り数等の遊技情報を遊技者に提供可能である。
また、特に例示しなかったが、連荘数だけでなく、初当りから連荘特別状態が終わるまでの差数(TY)を管理しても良く、この場合、上記同様に第1連荘条件だけでなく第2連荘条件によってもTYを特定して管理しても良い。
情報表示装置3は、図9等に基づく遊技情報を表示可能であり、その内、単発連続回数として特定した連続回数や平均連荘回数や初当り回数を表示すると共に、ゲーム履歴にてゲーム数をグラフだけでなく数値によっても示しており、単発連続回数に対応したグラフを識別表示している。
図10は情報表示装置3を示している。情報表示装置3は、操作スイッチ部29として呼出釦29aや情報切替釦29bを備えている一方、データ表示部28として機種名を表示する機種名表示部28a、差数の推移を示す所謂スランプグラフを表示する第1情報表示部28b、第2情報表示部28c、第3情報表示部28d、及び第4情報表示部28eに表示領域を区分して遊技情報を表示することを可能としている。また、イルミ部30を備えており、LED等を点灯させることで各種のイルミネーションや状態に応じた点灯色での点灯、点滅等を行う。
第2情報表示部28cでは、単発連続回数、平均連荘回数、連荘発生回数、累計ゲームを表示している。単発連続回数は現在からどれだけ遡って初当りが連続して発生しているかを示しており、図9に示す通り、NO.28の現在から、NO.25−27の3回が初当りとして特定されているので(第1連荘基準)3回となっている。これは機種Aが第1モードからは第2モードへ移行する一方、第2モードからは第1モードへと移行せず、第1モードよりも第2モードの方が連荘モードへと移行し易いため、初当りが連続していれば第2モードである確率が高まることから、単発連続回数として直近の初当り連続数を示しているものである。
平均連荘回数と連荘発生回数は、連荘特別状態が特定された場合に連荘発生回数が1計数され、その後、初当りを挟んで連荘特別状態が特定された場合に更に連荘発生回数が1計数され、其々の連荘発生回数の平均値を連荘発生回数とするものである。図9であれば、1回目の連荘がNO.3−7の5回、2回目がNO.11−14の4回、3回目が15−17の3回、4回目が18−24の7回であり、その平均が(5+4+3+7)÷4=4.75回となっている。
また、累計ゲームはATゲームを除いた通常状態におけるゲーム数の累計を示しているが、ATゲームを含んだ全ゲーム数の累計を表示しても良い。尚、上記は第1連荘条件に基づく第1連荘基準にて初当りや連荘特別状態を特定しているが、情報切替釦29bの操作により第2連荘条件に基づく第2連荘基準にて特定される初当り等の遊技情報を全ての遊技情報を対象として表示することも可能である(図11参照)。
第3情報表示部28dは、合計ボーナス、BB、初当り、ゲームを表示している。合計ボーナスはATB、ATR、BB、RBの様な全ての特別状態をボーナスとしてその合計数を示しているが、ATとBBやRB等のボーナスとを区分して集計した値を表示しても良い。以下、BBや初当り等の全ての遊技情報についても同様である。また、BBはBBとATBの合計発生数、初当りは初当りの発生回数、ゲームは図9の現在のGを示している。ここで、合計ボーナス、BB、初当りについては累計ゲーム数との比、即ち、発生確率を表示対象としても良く、例えば、合計ボーナスであれば3060÷27=113.3、BBや初当りなら3060÷12=255となる。
第4情報表示部28eは、所謂ゲーム履歴を表示するもので、現在から遡った所定回数分の履歴を対象としたゲーム数を示している。図10では図9のNO.28の現在からNO.13までの16回分の履歴のGを表示対象としており、グラフは100未満を切上して1目盛りを100としたゲーム数を示している。例えば239回なら3目盛り、138回なら2目盛りという周知の表示方法である。
本実施形態では更にグラフに対応付けてゲーム数を数値にて示している。これは第1ゲーム数以下の第1連荘条件が成立しても、第1ゲーム数を超えて第1連荘条件や第2連荘条件が成立しなくとも、100ゲーム以内であれば同じ1目盛りであるから、それを区別することを主目的として表示している。
そして、ゲーム数の数値は特別なゲーム数(第3ゲーム数)である1Gの場合(NO.21)は、他と区別可能となるように表示すると共に、単発連荘回数に対応した履歴(NO.25−28)も他と区別可能に識別表示している。また、各履歴に対応する特別状態がBBとRBのいずれかを示すと共に、連荘特別状態については連荘数を矢印を使って示している。
尚、単発連続回数として直近の単発連続回数しか表示対象としていないが、その他の単発連続回数を集計すると共に表示し、どれぐらいの単発連続回数となった場合にどれぐらいの連荘特別状態が発生するかを示す指標を遊技者に提示しても良い。この場合、現在の単発連続回数と比較可能に表示することが望ましい。
特別状態終了後の第1ゲーム数が実行される迄は図12に示すように連荘中表示をデータ表示部28全体にて行う。連荘中表示ではゲーム数をカウントすると共に、過去の第1ゲーム数内に発生した特別状態の発生頻度を示すと共に、現在のゲーム数に応じた箇所を識別可能に表示する。
連荘中表示として連荘開始表示を別途実行可能とし、連荘の発生していない初当りの特別状態時はその連荘開始表示(第1特別演出表示)を行い、連荘となる特別状態が発生した場合には連荘中表示を行っても良い。
1G連や最初の第1ゲーム数内の特別状態(初連荘特別状態)が発生した場合には図13に示す様な表示(第2特別演出表示)をデータ表示部28全体にて行う。
また、周知の小役特定方法により小役を特定し、その小役特定後の数ゲーム内に発生した特別状態をその小役に対応付け、情報切替釦29bに対する切替操作により図14の様にゲーム履歴にて各履歴に対応する小役を第4情報表示部28eにて表示すると共に、小役毎に対応する特別状態の発生回数を集計して表示する。以下、このような内容について説明する。
情報表示装置3は、特別状態が終了すると図12にて例示する様に第1情報表示部28bにて、第1ゲーム数分のゲームが実行されるまで連荘中表示を行う。この場合、連荘中表示として図10のように表示領域を区切ることなく表示領域の全域で表示しても良い。
図12では「32Gドキドキタイム!?」と表題を示し、連荘中表示である旨を示すと共に、ゲーム数を大きく表示する。図12に示す例では10G目を示している。
また、「32G内大当り情報!!」として、過去の所定期間(例えば設置時からの累計等)において、32G以内におけるゲーム数別に発生した特別状態の割合(発生回数としても良い)を示しており、例えば32G以内に発生した特別状態が1000回発生した場合、1Gでは32%なので約320回の特別状態、2Gでは2%なので約20回の特別状態が発生した旨を示しており、現在のゲーム数である10Gについては他のゲーム数と識別可能に表示している。
つまり、例えば現在10回(ゲーム)であるが、更にゲームが特定されると、11回と表示が更新される共に「32G内大当り情報!!」の識別表示も10Gから11Gの識別表示へと更新されるカウントアップ機能を備えており、第1ゲーム数分のゲームが実行されると、図10のような通常の表示へと移行する。尚、第1ゲーム数を起点としてカウントダウンする構成としても勿論良い。
その他、連荘中の特別状態発生回数としての継続数や、その内訳、或いは差数としての連荘中獲得数等も表示するが、これも第1連荘条件と第2連荘条件とを情報切替釦29bの操作により選択的に切替可能である。
また、上記連荘中表示とは別に連荘開始表示を採用し、例えば連荘の発生していない状態にて特別状態が発生した場合には特別状態中は特別状態中画面を表示し、その後、第1ゲーム数分のゲームが実行されるまでは連荘開始表示を行い、その第1ゲーム数分のゲームの実行前に特別状態が発生し、連荘が発生した場合には特別状態中画面を表示することなく図12の連荘中表示を表示し、特別状態が発生することなく第1ゲーム数分のゲームが実行される等、連荘が終了するまで連荘中表示を表示しても良い。
この場合、連荘中でも特別状態中は特別状態中画面を表示する等、特別状態中画面と連荘中画面とを切替表示しても勿論良いし、3回目や4回目等の連荘が発生した場合に初めて連荘中表示へと移行しても良く、少なくとも初当り後に連荘開始表示を行う一方、連荘特別状態後に連荘中表示を行う場合があれば、連荘特別状態後に連荘開始表示を行う場合があっても良く、どの時点で連荘が開始したとするかの条件を遊技者のニーズに合わせて適宜変更しても良い。
情報表示装置3は、特定の条件下で特別状態が発生すると、対応する遊技機1が属する機種に属する他の遊技機1に対応した情報表示装置3(以下、他装置)も含めて、関連する演出表示である総合演出を行う。
総合演出では特別状態が発生した遊技機1に対応した情報表示装置3(以下、自装置)と他装置との第1情報表示部28b、或いは表示領域全域にて図13の様な特別な特別状態が発生した旨や特別な状態となった旨を示す画像を所定期間(例えば30秒)表示すると共に、イルミ部30を自装置と他装置とで順に点灯させる所謂光フロー演出を行う。
上記した特定の条件について説明する。特定の条件は2種類あり、1つ目が図13に対応する様な1ゲーム目で特別状態が発生することであり、この場合、図13に示す様に所謂1G連の様な特別な特別状態が発生した旨を示す画像を表示する。
2つ目は機種Aの連荘モードに突入した旨を示す特別状態が発生したこと、即ち、連荘中でない状態から特別状態が発生し、その後、第1ゲーム数が実行される前に特別状態が発生した場合、図9であれば第1連荘や第2連荘にて2が対応付けられたレコードに対応する特別状態が発生した場合に、連荘モードに突入した旨を示すことで、特別な状態となった旨を示す図示しない画像を表示する。
情報表示装置3は、情報切替釦29bの操作により小役表示を有りへと切り替え可能であり、切り替えた場合、第4情報表示部28eにて図14のような小役表示を行う。即ち、情報表示装置3は予め小役ゲーム数を設定可能であり、小役を特定した後、その小役ゲーム数が実行されるまでに特別状態が発生した場合に、その小役と特別状態とを対応付ける。
そして、その対応付けられた特別状態に対応したグラフに関連付けて、図14の様に対応する小役を示す表示を行う。この場合、小役により区分して対応付けられた特別状態数を集計して別途表示対象としても良く、更に、特別状態の種類により区分して集計し、その発生数を表示しても良い。
小役の特定について説明する。小役は小役毎に対応する払出数(セーフ)を予め設定しておき、ゲーム間のセーフ(アウト間に発生したセーフ)と設定されたセーフとを比較することにより特定可能であるが、小役の発生や内部当選等を直接的に示す遊技信号や、小役発生時に点灯するような光源の光センサによる検知等により特定しても良い。
また、本実施形態では、対象となる遊技機としてAT機やART機等を例示したが、遊技者の中にはオカルト的な思想を持ち、例示したモード等が移行しない様な遊技機であっても、例えば単発連続回数が多い場合には連荘が発生し易くなり、少ない場合には連荘が発生し難い、或いはその逆等と考える遊技者もいるので、必ずしも例示したようなモード移行が伴う遊技機を対象とする必要はない。
このような実施形態によれば、次のような効果を奏することができる。
情報表示装置3は、単発の特別状態が連続することで有利なモードへと移行する遊技機を遊技する遊技者や、有利になるまたは不利になると考えるオカルト的な考えを持つ遊技者に対して、単発連続回数を表示することで、有利な遊技情報を提供可能となる。
2種類の基準値にて連荘や初当りを特定するので、第1連荘条件が成立しない場合に遊技を終了する様な遊技者に対して、第2連荘条件が成立するまでの遊技継続を示唆することが可能になると共に、第2連荘条件の方が連荘として特定され得る可能性が高いので、遊技場的にも見栄えの良い遊技情報を提示可能となる。
連荘モードとは異なる天井ゲームであり、連荘モードからしか移行しない様な第3モードに移行した場合や、少し多いゲーム数となっても連荘中であれば連荘が継続するというようなオカルト的な考えを持つ遊技者等に対応して連荘や初当り等を適切に特定可能となる。
32G内大当り情報により、連荘と判断されうるゲーム数内、即ち、特別状態が発生する期待値が高いと遊技者が考えるゲーム数内での大当りがどの辺りのゲーム数に密集しているかを示すため、期待値が高いと考えられるゲーム数範囲、所謂ゾーンにて遊技者の高まっている期待感を更に高めることが可能となる。
連荘開始画面にて連荘するかもしれないという遊技者の期待感を高める一方、連荘中画面にて連荘した際の優越感を与えることが可能となる。
連荘モードに突入した旨を機種全体でアピールすることで、連荘モードに突入した遊技者の優越感の演出や、他の遊技者に対して更に遊技することで連荘モードに突入する様に奮い立たせる様な演出が可能となる。
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、次のように変形または拡張できる。
基準値との比較等として「超過」と「以上」とのいずれを採用しても良い。また、「未満」と「以下」とを含め、達しているとの表現は正負の符号が同一の基準値に対してその絶対値が「超過」或いは「以上」になるとの概念となる。
例示した設定情報は予め設定されていれば遊技場管理者が任意に設定しても、管理装置の製造メーカにて設定しても、外部(例えばチェーン店本部等)の管理サーバからダウンロードして設定しても良い。
例示した全ての遊技情報は遊技信号により直接的に特定しても演算式等を利用して間接的に特定しても良い。
遊技機グループとして例示した機種は、例えば遊技機島単位やレート単位、或いは遊技場全体の遊技機を1機種とする等、任意の遊技機グループを対象としても良い。
対象となる遊技機は、スロットマシンやパチンコ遊技機等が例示できるが(パチンコ遊技機の場合、図柄変動数等がゲームとなる)、例示した以外の遊技機を対象としても勿論良い。この場合、遊技媒体を排出せずデータ上のポイントを遊技に応じて更新する所謂封入式の遊技機等も想定できるため、玉やメダル等の遊技媒体や上記ポイントを包含する遊技価値という表現を適宜使用した。
遊技者向けの情報表示を例示したが、管理装置等にて遊技場管理者向け表示しても良い。また、情報表示装置として台間に設けられる遊技装置等を採用しても勿論良いが、各台に対応した情報表示装置だけでなく島端等により複数の遊技機に対応した情報表示装置にて表示しても良い。
情報表示装置が行う処理の一部を遊技装置、中継装置、或いは管理装置等にて行っても良い。また、例示した構成を適宜設定に応じて採用するか否かを変更しても、変形例を含む例示した構成をどのように組合わせても、適宜構成を除外しても良い。