JP6642688B1 - 複合フィルムからの脱離性を有するラミネート接着剤、積層体、及びシート状基材のリサイクル方法 - Google Patents

複合フィルムからの脱離性を有するラミネート接着剤、積層体、及びシート状基材のリサイクル方法 Download PDF

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【課題】本発明の課題は、PET、NY、CPP等の複合フィルム構成において、アルカリ水溶液によってプラスチックフィルムから接着剤を脱離することができ、かつ良好なレトルト適性を発現する複合フィルムからの脱離性を有するラミネート接着剤、該接着剤を用いた積層体、及びシート状基材のリサイクル方法を提供することにある。【解決手段】上記課題は、ポリオールとポリイソシアネートとを含む、複合フィルムからの脱離性を有するラミネート接着剤であって、酸価が5.0mgKOH/g以上であり、前記ポリオールが、ポリエステルポリオール成分(A)を含み、前記ポリイソシアネートが、脂肪族ポリイソシアネート成分(B)を含む、複合フィルムからの脱離性を有するラミネート接着剤によって解決される。【選択図】 なし

Description

本発明は、複合フィルムからの脱離性を有するラミネート接着剤、積層体、及びシート状基材のリサイクル方法に関する。
近年、環境中に存在する微小なプラスチック粒子は、マイクロプラスチックと呼ばれ、特に海洋環境において極めて大きな問題となっている。海洋生物がマイクロプラスチックと、それに付着した有害物質を摂取し、生物濃縮によって海鳥や人間の健康にも影響することが懸念されており、マイクロプラスチックの発生を減らす様々な取り組みが始まっている。
マイクロプラスチックの発生を減らす方法として、従来のプラスチック素材を、再生可能な資源である木を原料とし、リサイクル可能な素材である「紙」に代替する方法が検討されている。
種々のコーティング剤が検討され、紙の弱点であるガスバリア性や耐水性を補う技術も開発されつつあるが、耐水性や遮光性、水蒸気バリア性など、従来のプラスチック包材と比較して性能的に劣る面が多々あり、全てのプラスチック包材を紙化することは困難である。
また従来、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン(NY)、未延伸ポリプロピレン(CPP)、アルミ蒸着フィルム等、複数の素材が使用されていたプラスチック素材を、ポリオレフィンの単一素材にモノマテリアル化した上で、プラスチックフィルムをリサイクルするという試みも行われており、バリアコート剤などの機能性コーティング剤でポリオレフィンの弱点をカバーする技術も開発されつつあるが、レトルト適性や遮光性など従来のプラスチック包材と比較して性能的に劣る為、全てのプラスチック包材をポリオレフィン化する事は困難である。さらに、ラミネート構成の場合、ポリオレフィンフィルム同士の間に積層されたインキ、機能性コーティング剤及び接着剤などは、プラスチックフィルムをリサイクルする上で不純物となってしまうという課題もある。
一方、特許文献1には、ラベル等の貼付物に用いられる接着剤において、アクリル酸及び/又はマレイン酸の低級アルキルエステル単位を含む共重合体を含む接着剤が、アルカリ水で脱離可能であることが開示されている。
また、特許文献2には、粘着テープに用いられる粘着剤において、天然ゴムと高酸価の粘着付与剤とを含む、アルカリ剥離性に優れる粘着テープが開示されている。
特開平11−323280号公報 特開2017−145327号公報
しかしながら、ポリオールとポリイソシアネートとを含む2液硬化型のウレタン系ラミネート接着剤において、アルカリ脱離性に優れ接着剤の脱離が容易であり、プラスチックフィルムのリサイクルに有用な、複合フィルム(以下、積層体ともいう)脱離用の接着剤は実現していない。
よって、本発明の課題は、PET、NY、CPP等の複合フィルム構成において、アルカリ水溶液によってプラスチックフィルムから接着剤を脱離することができ、かつ良好なレトルト適性を発現する複合フィルムからの脱離性を有するラミネート接着剤、該接着剤を用いた積層体、及びシート状基材のリサイクル方法を提供することにある。
本発明者は前記課題に対して鋭意研究を重ねた結果、以下に記載のラミネート接着剤を用いることで解決することを見出し、本発明に至った。
本発明は、以下の発明〔1〕〜〔7〕に関する。
〔1〕 ポリオールとポリイソシアネートとを含む複合フィルムからの脱離性を有するラミネート接着剤であって、
酸価が5.0mgKOH/g以上であり、
前記ポリオールが、ポリエステルポリオール成分(A)を含み、
前記ポリイソシアネートが、脂肪族ポリイソシアネート成分(B)を含む、
複合フィルムからの脱離性を有するラミネート接着剤。
〔2〕 前記ポリエステルポリオール成分(A)の酸価が、8.0mgKOH/g以上である、〔1〕に記載の複合フィルムからの脱離性を有するラミネート接着剤。
〔3〕 前記ポリエステルポリオール成分(A)が、少なくとも下記3つのポリエステルポリオール成分を含む、〔1〕又は〔2〕に記載の複合フィルムからの脱離性を有するラミネート接着剤。
第1のポリオール成分:酸価10.0mg/KOH以上のポリエステルポリオール
第2のポリオール成分:数平均分子量3,000未満のポリエステルポリオール
第3のポリオール成分:数平均分子量5,000以上のポリエステルポリオール
(ただし、第2のポリオール成分及び第3のポリオール成分は、第1のポリオール成分である場合を除く)
〔4〕 前記第1のポリオール成分の含有量が、ポリエステルポリオール成分(A)全量に対して50質量%以上である、〔3〕に記載の複合フィルムからの脱離性を有するラミネート接着剤。
〔5〕 〔1〕〜〔4〕いずれか1項に記載の複合フィルムからの脱離性を有するラミネート接着剤からなる接着剤層が、少なくとも2つのシート状基材の間に積層された積層体。
〔6〕 シート状基材リサイクル用である、〔5〕に記載の積層体。
〔7〕 アルカリ水溶液により、〔5〕又は〔6〕に記載の積層体から接着剤を脱離し、シート状基材を分離することを特徴とする、シート状基材のリサイクル方法。
本発明により、PET、NY、CPP等の複合フィルム構成において、アルカリ水溶液によってプラスチックフィルムから接着剤を脱離することができ、かつ良好なレトルト適性を発現する複合フィルム剥離用ラミネート接着剤、及び積層体を提供することができる。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例であり、本発明はその要旨を超えない限りこれらの内容に限定されない。
本発明の複合フィルムからの脱離性を有するラミネート接着剤は、ポリオールとポリイソシアネートとを含み、酸価が5.0mgKOH/g以上であり、前記ポリオールが、ポリエステルポリオール成分(A)を含み、前記ポリイソシアネートが、脂肪族ポリイソシアネート成分(B)を含むことを特徴とする。接着剤が、ポリエステルポリオール成分(A)と脂肪族ポリイソシアネート成分(B)との組み合わせであり、さらに特定の酸価であることにより、優れたレトルト適性とアルカリ脱離性とを両立する効果を奏する。
以下に、本発明について詳細に説明する。
<ポリエステルポリオール成分(A)>
ポリエステルポリオール成分(A)は、従来公知のポリエステルポリオールから選択することができ、単独又は2種以上を併用してもよい。
ポリエステルポリオール成分(A)は、以下に限定されるものではないが、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、無水フタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、コハク酸、グルタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸等二塩基酸若しくはそれらのジアルキルエステル又はそれらの混合物(以下、カルボキシル基成分ともいう)と、
例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ジネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3′−ジメチロールヘプタン、1,9−ノナンジオール、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリオレフィンポリオール、アクリルポリオール、ポリウレタンポリオール等のジオール類若しくはそれらの混合物(以下、水酸基成分ともいう)と、
を反応させて得られるポリエステルポリオール;或いは、ポリカプロラクトン、ポリバレロラクトン、ポリ(β−メチル−γ−バレロラクトン)等のラクトン類を開環重合して得られるポリエステルポリオール;等が挙げられる。
上記カルボキシル基成分及び水酸基成分は、2種以上を併用してもよい。
上記ポリエステルポリオール成分(A)は、ジイソシアネートを反応させたポリエステルポリウレタンポリオールであってもよいし、さらに酸無水物を反応させたものであってもよい。
ジイソシアネートとしては、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、水添化ジフェニルメタンジイソシアネート等を挙げることができる。
酸無水物としては、無水トリメリット酸、トリメリット酸エステル無水物等が挙げられる。トリメリット酸エステル無水物としては、エチレングリコールアンヒドロトリメリテート等が挙げられる。
本発明の接着剤は、前述のとおり酸価が5.0mgKOH/g以上であるため、ポリエステルポリオール成分(A)が酸価を有していることが好ましく、ポリエステルポリオール成分(A)の酸価は、好ましくは8.0mgKOH/g以上であり、より好ましくは10.0mgKOH/g以上である。また、ポリエステルポリオール成分(A)の酸価は、好ましくは40.0mgKOH/g以下である。上記酸価を有することにより、本願発明のラミネート接着剤からなる接着剤層が、2つのシート状基材の間に積層された積層体(以下、複合フィルムともいう)は、アルカリ水溶液と接触させた際に、アルカリ水溶液が浸透して分解され、優れた複合フィルム剥離性を発揮する。
接着剤が複数のポリエステルポリオール成分を含む場合、ポリエステルポリオール成分(A)の酸価は、各々のポリエステルポリオール成分の酸価とその質量比率から求めることができる。
また、ポリエステルポリオール成分(A)は、接着剤層の耐加熱殺菌処理の点及び塗工性の点から、数平均分子量(Mn)が好ましくは3,000〜20,000、より好ましくは5,000〜10,000のポリエステルポリオールを含むことが好ましい。
ポリエステルポリオール成分(A)の数平均分子量(Mn)が3,000以上であると、塗工性だけでなく十分なレトルト適性を発揮することができ、20,000以下であると塗工性だけでなくアルカリ脱離性が向上するため好ましい。
なお、本明細書の数平均分子量は、昭和電工社製GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)「ShodexGPCSystem−21」を用い、溶媒としてテトロヒドロフランを用いて、標準ポリスチレン換算した値である。
またポリエステルポリオール成分(A)は、包装材に要求される各種物性を満たすために、複数のポリエステルポリオール成分を併用してもよい。例えば、基材密着性を向上させるために、Mnが3,000未満のポリエステルポリオール成分を少量含有することが好ましい。
本願に用いられるポリエステルポリオール成分(A)は、レトルト適性とアルカリ水溶液での脱離性の観点から、下記に示す3種類のポリオール成分を含むことが好ましい。
第1のポリオール成分:酸価10.0mg/KOH以上のポリエステルポリオール
第2のポリオール成分:数平均分子量3,000未満のポリエステルポリオール
第3のポリオール成分:数平均分子量5,000以上のポリエステルポリオール
(ただし、第2のポリオール成分及び第3のポリオール成分は、第1のポリオール成分である場合を除く)
第1のポリオール成分は、アルカリ脱離性を付与する役割を有し、第2のポリオール成分は、基材密着性を改善し、塗工性の向上に寄与する。さらに、第3のポリオール成分は、レトルト性を向上させる役割を有する。
第1のポリオール成分の含有量は、十分なアルカリ脱離性を維持する観点から、ポリエステルポリオール成分(A)全量に対して50質量%以上であることが好ましい。
また、第1のポリオール成分は、好ましくは、ポリエステルポリウレタンポリオールを酸無水物変性したものであり、より好ましくは、数平均分子量が5,000以上10,000未満であり、酸価が15.0mgKOH/g以上、40mgKOH/g以下である。
第2のポリオール成分は、好ましくは、酸価が5.0mgKOH/g未満であり、より好ましくは1.0mgKOH/g未満である。
第3のポリオール成分は、好ましくは、ポリエステルポリウレタンポリオールを酸無水物変性したものであり、より好ましくは、数平均分子量が5,000以上10,000未満であり、酸価が5.0mgKOH/g未満である。
[その他ポリオール]
また、本発明の接着剤は、上記ポリエステルポリオール成分(A)以外のその他ポリオールを含有してもよい。
ポリエステルポリオール成分(A)以外に含有してもよいポリオール成分としては、特に限定されるものではなく、例えば、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリオレフィンポリオール、アクリルポリオール、シリコーンポリオール、ヒマシ油系ポリオール、フッ素系ポリオール等を単独で使用、又は2種類以上を併用することができる。
<脂肪族ポリイソシアネート成分(B)>
脂肪族ポリイソシアネート成分(B)は、従来公知の脂肪族ポリイソシアネートから選択することができ、2種以上を併用してもよい。脂肪族ポリイソシアネート(B)としては、以下に限定されるものではないが、周知の脂肪族ジイソシアネート又は脂環式ジイソシアネートから誘導された化合物を用いることができる。
本発明で用いることができる脂肪族ポリイソシアネート成分(B)としては、例えば、
トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、1,2−ブチレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、2,4,4−又は2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアネートメチルカプロエート等の脂肪族ジイソシアネート;
1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチル2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン等の脂環式ジイソシアネート;
又は、上記脂肪族ジイソシアネート又は脂環式ジイソシアネートから誘導された、アロファネートタイプ、ヌレートタイプ、ビウレットタイプ、アダクトタイプの誘導体、若しくはその複合体等のポリイソシアネート;等が挙げられる。
誘導体として好ましくは、ヌレートタイプ、アダクトタイプの誘導体であり、特に好ましくはアダクトタイプである。
脂肪族ポリイソシアネート(B)は、好ましくは、ラミネート物性のバランスが確保しやすいヘキサメチレンジイソシアネート(以下、HDIともいう)から誘導されたポリイソシアネートである。
[その他のポリイソシアネート成分]
また、本発明の接着剤は、上記脂肪族ポリイソシアネート成分(B)以外のその他ポリイソシアネートを含有してもよい。
脂肪族ポリイソシアネート成分(B)以外に含有してもよいポリイソシアネート成分としては、特に限定されるものではなく、例えば、1,3−又は1,4−キシリレンジイソシアネート若しくはその混合物、ω,ω′−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼン、1,3−又は1,4−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベンゼン若しくはその混合物等の芳香脂肪族ジイソシアネート;
トルエンジイソシアネート、ジフェニニルメタンジイソシアネート等の芳香族系ジイソシアネート;等が挙げられる。
<複合フィルムからの脱離性を有するラミネート接着剤>
本発明の接着剤は、前述のとおり、ポリエステルポリオール成分(A)、脂肪族ポリイソシアネート成分(B)を含み、かつ、酸価が5.0mgKOH/g以上であることを特徴とする。
本発明の接着剤は、前述のポリオール成分及びポリイソシアネート成分以外のその他成分を含有してもよい。なお、その他成分は、ポリオール成分又はポリイソシアネート成分のいずれに配合してもよいし、ポリオール成分とポリイソシアネート成分とを配合する際に添加してもよい。
[その他成分]
(シランカップリング剤)
本発明の接着剤は、耐熱水性を高めるため、さらに、シランカップリング剤を含有することができる。シランカップリング剤としては、例えばビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のビニル基を有するトリアルコキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ基を有するトリアルコキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のグリシジル基を有するトリアルコキシシラン等が挙げられる。シランカップリング剤の添加量は、接着剤の固形分を基準として0.1〜5質量%であることが好ましく、0.5〜3質量%であることがより好ましい。
(リンの酸素酸又はその誘導体)
本発明の接着剤は、耐酸性を高めるため、さらに、リンの酸素酸又はその誘導体を含有することができる。リンの酸素酸又はその誘導体の内、リンの酸素酸としては、遊離の酸素酸を少なくとも1個有しているものであればよく、例えば、次亜リン酸、亜リン酸、オルトリン酸、次リン酸等のリン酸類、メタリン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸、ポリリン酸、ウルトラリン酸等の縮合リン酸類が挙げられる。また、リンの酸素酸の誘導体としては、上記のリンの酸素酸を遊離の酸素酸を少なくとも1個残した状態でアルコール類と部分的にエステル化されたもの等が挙げられる。これらのアルコールとしては、メタノール、エタノール、エチレングリコール、グリセリン等の脂肪族アルコール、フェノール、キシレノール、ハイドロキノン、カテコール、フロログリシノール等の芳香族アルコール等が挙げられる。リンの酸素酸又はその誘導体は、2種以上を組み合わせて用いてもよい。リンの酸素酸又はその誘導体の添加量は、接着剤の固形分を基準として0.01〜10質量%であることが好ましく、0.05〜5質量%であることがより好ましく、0.1〜1質量%であることが特に好ましい。
本発明の接着剤は、さらに、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、加水分解防止剤、防黴剤、増粘剤、可塑剤、顔料、充填剤等の添加剤を必要に応じて含有することができる。また、硬化反応を調節するため公知の触媒、添加剤等を含有させることができる。
本発明の接着剤は、その粘度が常温〜150℃、好ましくは常温〜100℃で100〜10,000mPa・s、好ましくは100〜5,000mPa・sの場合は無溶剤型で用いることができる。接着剤の粘度が上記範囲より高い場合は、有機溶剤で希釈してもよい。有機溶剤としては、例えば酢酸エチル等のエステル系、メチルエチルケトン等のケトン系、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系等の、ポリイソシアネート成分に対して不活性なものが好適に用いられ、適宜選択して使用できる。
本発明の接着剤は、前述のとおり、ポリエステルポリオール(A)及び脂肪族ポリイソシアネート(B)を含む2液硬化型のウレタン系ラミネート接着剤であるが、配合直後の酸価は、5.0mgKOH/g以上であり、より好ましくは7.0mgKOH/g以上であり、特に好ましく10.0mgKOH/g以上である。また、本発明の接着剤の配合直後の酸価は、好ましくは40.0mgKOH/g以下である。
本発明の接着剤を使用する具体的な処方の一例としては、ポリオールとポリイソシアネートとを、ポリオール中の水酸基に対して、ポリイソシアネートのイソシアネート基が当量比にして0.3〜1になるよう配合し、次いで、溶剤型又は無溶剤型のラミネーターによって接着剤をシート状基材表面に塗布し、溶剤型の場合は溶剤を揮散させた後、無溶剤型ではそのまま接着面を貼り合せ、常温又は加温下に硬化させる。
<積層体>
本発明の積層体は、上述の複合フィルムからの脱離性を有するラミネート接着剤からなる接着剤層が、少なくとも2つのシート状基材の間に積層されたものである。本発明の積層体について、以下、複合フィルムということがある。本発明の複合フィルムは、接着剤がアルカリ水溶液による優れた脱離性を示し、接着剤層をシート状基材から脱離させることができる。アルカリ水溶液としては、特に限定されないが、好ましくは、70℃の2質量%水酸化ナトリウム水溶液が用いられる。
また、本発明の積層体はレトルト適性を有することから、食品包装用パウチのほか、洗剤、薬剤等の詰め替え用パウチ等に好適に用いることができる。
[シート状基材]
シート状基材としては、包装用積層体に一般的に使用されている、プラスチックフィルム、紙及び金属箔等のガスバリア基材、並びにシーラント等が挙げられる。
プラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリ乳酸(PLA)等のポリエステル樹脂フィルム;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン樹脂フィルム;ポリスチレン樹脂フィルム;ナイロン6、ポリ−p−キシリレンアジパミド(MXD6ナイロン)等のポリアミド樹脂フィルム;ポリカーボネート樹脂フィルム;ポリアクリルニトリル樹脂フィルム;ポリイミド樹脂フィルム;これらの複層体(例えば、ナイロン6/MXD6/ナイロン6、ナイロン6/エチレン−ビニルアルコール共重合体/ナイロン6)や混合体等が用いられる。中でも、機械的強度や寸法安定性を有するものが好ましい。
紙としては、天然紙や合成紙等が挙げられる。
ガスバリア基材としては、アルミニウム箔の他、アルミニウム、シリカ、アルミナ等の蒸着層を有するプラスチックフィルムが好ましい。例えばアルミニウム箔の場合は、経済的な面から3〜50μmの範囲の厚みが好ましい。
シーラントとしては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)や高密度ポリエチレン(HDPE)等のポリエチレン、酸変性ポリエチレン、ポリプロピレン(PP)、酸変性ポリプロピレン、共重合ポリプロピレン、エチレン−ビニルアセテート共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、アイオノマー等のポリオレフィン樹脂等が挙げられる。中でもレトルト時の耐熱性の観点から、ポリプロピレン系樹脂が好ましく、ヒートシール性の観点から未延伸ポリプロピレンが特に好ましい。
シーラントの厚みは特に限定されないが、包装材料への加工性やヒートシール性等を考慮して10〜60μmの範囲が好ましく、15〜40μmの範囲がより好ましい。また、シーラントに高低差5〜20μmの凸凹を設けることで、シーラントに滑り性や包装材料の引き裂き性を付与することが可能である。
なお、シーラントを積層する方法は、特に限定されない。例えば、後述する接着剤層とシーラントフィルムとを熱によってラミネートする方法(熱ラミネート、ドライラミネート)や、シーラント樹脂を溶融させて接着剤層上に押出し、冷却固化させて積層する方法(押出ラミネーション法)等が挙げられる。
[接着剤層]
接着剤層は、本発明の接着剤により得られる塗膜であり、一般的には、接着剤を、第1のシート状基材の一方の面に塗布し、必要に応じて乾燥工程を経た後に、第2のシート状基材の一方の面と貼り合せることで形成することができる。
接着剤層の量は任意であるが、接着面の面積に対して、0.001〜6g/mの範囲であることが好ましく、無溶剤型では1〜2g/m、溶剤型では1〜6g/m の範囲であることが好ましい。
積層体の構成は特に限定されないが、少なくとも1層以上のプラスチックフィルムやガスバリア基材と、シーラントとを積層した構成であることが好ましい。
具体的な積層体構成としては、レトルトパウチ等に好適に用いることが可能な、2軸延伸ポリプロピレン(OPP)/接着剤層/CPP、OPP/接着剤層/AL蒸着CPP、NY/接着剤層/PE、NY/接着剤層/CPP、PET/接着剤層/NY/接着剤層/CPP、透明蒸着PET/接着剤層/NY/接着剤層/CPP、PET/接着剤層/AL/接着剤層/CPP、PET/接着剤層/AL/接着剤層/PE、PET/接着剤層/NY/接着剤層/AL/接着剤層/CPP、PET/接着剤層/AL/接着剤層/NY/接着剤層/CPP等が挙げられる。これら積層体は、必要に応じて、印刷層やトップコート層等を有していても構わない。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。実施例及び比較例中の「部」及び「%」は、特に断りの無い限り「質量部」及び「質量%」を意味する。
<酸価の測定>
共栓三角フラスコ中に試料(ポリエステルポリオール溶液)約1gを精密に量り採り、トルエン/エタノール(容量比:トルエン/エタノール=2/1)混合液100mlを加えて溶解し、フェノールフタレイン試液を指示薬として加え、30秒間保持する。その後、溶液が淡紅色を呈するまで0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液で滴定し、次式により酸価を求めた。
酸価(mgKOH/g)=(5.611×a×F)/S
S:試料の採取量(g)
a:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
F:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液のファクター
<ポリエステルポリオール成分(A)の製造>
(製造例1)ポリエステルポリオール(P−1)
四つ口セパラブルフラスコにイソフタル酸472部、アジピン酸528部、エチレングリコール263部、ネオペンチルグリコール937部を仕込み、220〜260℃でエステル化反応を行った。所定量の水の留出後、徐々に減圧し1mmHg以下で240〜260℃で5時間脱グリコール反応を行い、次いで不揮発分50%になるまで酢酸エチルで希釈することで、数平均分子量2,700、酸価0.5mgKOH/gのポリエステルポリオール(P−1)溶液を得た。
(製造例2)ポリエステルポリオール(P−2)
四つ口セパラブルフラスコにテレフタル酸82部、イソフタル酸682部、アジピン酸236部、エチレングリコール236部、ネオペンチルグリコール525部、1,6−ヘキサンジオール405部を仕込み、220〜260℃でエステル化反応を行った。所定量の水の留出後、徐々に減圧し1mmHg以下で240〜260℃で5時間脱グリコール反応を行った。その後、イソホロンジイソシアネート2部を徐々に添加し、150℃で約2時間反応を行い、ポリエステルポリウレタンポリオールを得た。このポリエステルポリウレタンポリオール100部に無水トリメリット酸を2.83部添加し、180℃で約2時間反応させ、その後不揮発分50%になるまで酢酸エチルで希釈することで、数平均分子量6,000、酸価16.5mgKOH/gの部分酸変性ポリエステルポリオール(P−2)溶液を得た。
(製造例3)ポリエステルポリオール(P−3)
四つ口セパラブルフラスコにテレフタル酸262部、イソフタル酸393部、アジピン酸345部、エチレングリコール253部、2−メチル−1,3−プロパンジオール662部、1,6−ヘキサンジオール153部を仕込み、220〜260℃でエステル化反応を行った。所定量の水の留出後、徐々に減圧し1mmHg以下で240〜260℃で5時間脱グリコール反応を行った。その後、イソホロンジイソシアネート2部を徐々に添加し、150℃で約2時間反応を行い、ポリエステルポリウレタンポリオールを得た。このポリエステルポリウレタンポリオール100部に無水トリメリット酸を0.62部添加し、180℃で約2時間反応させ、その後不揮発分50%になるまで酢酸エチルで希釈することで、数平均分子量7,000、酸価3.6mgKOH/gの部分酸変性ポリエステルポリオール(P−3)溶液を得た。
(製造例4)ポリエステルポリオール(P−4)
四つ口セパラブルフラスコにイソフタル酸682部、セバシン酸274部、アジピン酸72部、エチレングリコール202部、ネオペンチルグリコール506部、1,6−ヘキサンジオール493部を仕込み、220〜260℃でエステル化反応を行った。所定量の水の留出後、徐々に減圧し1mmHg以下で240〜260℃で5時間脱グリコール反応を行った。その後、イソホロンジイソシアネート95部を徐々に添加し、150℃で約2時間反応を行い、ポリエステルポリウレタンポリオールを得た。このポリエステルポリウレタンポリオール100部にエチレングリコールアンヒドロトリメリテートを2.41部添加し、180℃で約2時間反応させ、その後不揮発分50%になるまで酢酸エチルで希釈することで、数平均分子量7,000、酸価8.5mgKOH/gの部分酸変性ポリエステルポリオール(P−4)溶液を得た。
(製造例5)ポリエーテルポリオール(P−5)
P−2000(商品名、ADEKA株式会社製、2官能ポリオキシプロピレングリコール、水酸基価56.1)を81.95部、P−400(商品名、ADEKA株式会社製、2官能ポリオキシプロピレングリコール、水酸基価265.9)を382.3部、T−400(商品名、三井化学株式会社製、3官能ポリオキシプロピレングリコール、水酸基価404)を81.95部、ジメチロールプロピオン酸19部、酢酸エチルを132.91部、トリレンジイソシアネートを95.53部、及び4,4−ジフェニルメタンジイソシアネートを121部、ジブチル錫ラウレート0.22部を仕込み、90℃に昇温し、赤外吸収スペクトルでイソシアネート基のピークが無くなるまで反応を行った。次いで、不揮発分50%になるように酢酸エチルで希釈することで、数平均分子量9,000、酸価10.4mgKOH/gの部分酸変性ポリエーテルポリオール(P−5)溶液を得た。
Figure 0006642688
<ラミネート接着剤の製造>
[実施例1〜5、比較例1〜4]
上記製造例1〜5で得られたポリオール溶液、及びポリイソシアネートを、表2に示す割合(質量比)で配合し、酢酸エチルを加えて不揮発分30質量%の接着剤溶液を調整した。
<ラミネート接着剤の評価>
得られた接着剤溶液を用いて、下記の方法で積層体(複合フィルム)を作製した。得られた積層体について、ラミネート強度試験、脱離性試験を下記の通り行った。結果を表2に示す。
(複合フィルム(積層体)の作成)
PETフィルム(厚さ12μm)/NYフィルム(厚さ15μm)/CPPフィルム(厚さ70μm、表面コロナ放電処理)の3層複合フィルム(積層体)を以下に記載の方法で作製した。
すなわち、ラミネーターを用いて、接着剤溶液を常温にてPETフィルムに塗布し、溶剤を揮散させた後、塗布面をNYフィルムと貼り合せた。次いで、その積層体のナイロンフィルム面に、先程と同様にして接着剤溶液を塗布し、溶剤を揮散させた後、塗布面をCPPフィルムと貼り合せた。次いで、得られた積層体を40℃で4日間保温し、3層複合フィルムを得た。
(ラミネート強度試験(レトルト前))
得られた複合フィルムから、15mm×300mmの大きさの試験片を作り、引張り試験機を用い、温度20℃、相対湿度65%の条件下で、T型剥離により、剥離速度30cm/分で、PETフィルム/NYフィルム間、NYフィルム/CPPフィルム間のラミネート強度(N/15mm)を測定した。
(ラミネート強度試験(レトルト後))
得られた複合フィルムを用いて、21cm×30cmの大きさのパウチを作製し、内容物として、サラダ油、ケチャップ、4.2%食酢を1:1:1の質量比で配合したソースを真空充填した。得られたパウチを10r.p.m.、120℃、30分、3MPaの加圧下で熱水殺菌を行った。
上記レトルト処理後パウチから、15mm×300mmの大きさの試験片を作り、レトルト前ラミネート強度試験と同様にして、PETフィルム/NYフィルム間、NYフィルム/CPPフィルム間のラミネート強度(N/15mm)を測定した。
(脱離性試験)
得られた3層複合フィルムについて、0.2cm×1.5cmに切出し、70℃の水酸化ナトリウム(NaOH)2%水溶液50g中に、20分、1時間、及び12時間の条件で浸漬、撹拌を行った後、水洗、乾燥を行った。複合フィルムからの接着剤の脱離性について目視で観察し、下記基準で評価を行った。
◎:20分以内に接着剤が全て脱離した(非常に良好)
○:20分を超え1時間以内に接着剤が全て脱離した(良好)
△:1時間を超え12時間以内に接着剤が全て脱離した(使用可能)
×:12時間以内に、接着剤が全て脱離しなかった(使用不可)
Figure 0006642688
表2中の略称を以下に示す。
CAT−1: HDIビウレットの固形分濃度95%酢酸エチル溶液
CAT−2: XDI-TMPアダクト/IPDI−TMPアダクト=40/60(質量比)の固形分濃度60%酢酸エチル溶液
CAT−3: TDI−TMPアダクトの固形分濃度52.5%酢酸エチル溶液
表2の結果から、ポリエステルポリオール成分(A)と、脂肪族ポリイソシアネート成分(B)とを含み、酸価が5.0mgKOH/g以上である本発明の接着剤は、アルカリ脱離性に優れ接着剤の脱離が容易であり、プラスチックフィルムのリサイクルに有用な、複合フィルムを形成可能であることを示した。特に、接着剤の酸価が10.0mgKOH/g以上である場合に、優れたアルカリ脱離性を示した。
また、実施例1〜5はいずれもレトルト適性を有していた。中でも、特定の3種ポリエステルポリオールを併用した実施例3は、アルカリ脱離性に加え、良好なラミネート強度を示した。

Claims (8)

  1. ポリオールとポリイソシアネートとを含む、複合フィルムからの脱離性を有するラミネート接着剤であって、酸価が5.0mgKOH/g以上であり、
    前記ポリオールが、ポリエステルポリオール成分(A)を含み、
    前記ポリエステルポリオール成分(A)が、少なくとも下記3つのポリエステルポリオール成分を含み、
    第1のポリオール成分:酸価10.0mgKOH/g以上のポリエステルポリオール
    第2のポリオール成分:数平均分子量3,000未満のポリエステルポリオール
    第3のポリオール成分:数平均分子量5,000以上のポリエステルポリオール
    (ただし、第2のポリオール成分及び第3のポリオール成分は、第1のポリオール成分である場合を除く)
    前記ポリイソシアネートが、脂肪族ポリイソシアネート成分(B)を含む、
    複合フィルムからの脱離性を有するラミネート接着剤。
  2. 前記ポリエステルポリオール成分(A)の酸価が、8.0mgKOH/g以上である、請求項1に記載の複合フィルムからの脱離性を有するラミネート接着剤。
  3. 前記ポリエステルポリオール成分(A)が、数平均分子量3,000未満のポリエステルポリオールを含む、請求項1又は2に記載の複合フィルムからの脱離性を有するラミネート接着剤。
  4. 前記第1のポリオール成分及び前記第3のポリオール成分が、ポリエステルポリウレタンポリオールの酸無水物変性物である、請求項1〜3いずれか1項に記載の複合フィルムからの脱離性を有するラミネート接着剤。
  5. 前記第1のポリオール成分の含有量が、ポリエステルポリオール成分(A)全量に対して50質量%以上である、請求項1〜4いずれか1項に記載の複合フィルムからの脱離性を有するラミネート接着剤。
  6. 請求項1〜いずれか1項に記載の複合フィルムからの脱離性を有するラミネート接着剤からなる接着剤層が、少なくとも2つのシート状基材の間に積層された積層体。
  7. シート状基材リサイクル用である、請求項に記載の積層体。
  8. アルカリ水溶液により、請求項6又は7に記載の積層体から接着剤を脱離し、シート状基材を分離することを特徴とする、シート状基材のリサイクル方法。
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