JP6642149B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
かかる画像形成装置においては、粘着剤層を介してシートが積層されたラベル紙等の記録媒体を使用した場合、粘着剤が各部材(搬送ローラー、2次転写ローラーなど)に付着することで、画像不良や装置内部の不具合が発生することがある。
そこで、粘着剤の付着を検出してこれを除去する除去部材を備えた構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、一般に、画像形成装置においては、画像濃度や記録媒体の位置を検出する各種検出センサーが備えられている(例えば、特許文献2、3参照)。従って、粘着剤の付着によって画像濃度の傾き、画像の位置ズレ、記録媒体の蛇行や傾き等が発生した場合にも、これらのセンサーの検出結果を用いて補正を実施している。
図1は、画像形成装置100の制御構成を示す機能ブロック図である。図2は、画像形成装置100の要部構成を示す概略図である。
なお、記録媒体Pとしては、枚葉状のものであっても良い。
画像形成ユニット20Yにより画像形成ユニットの構成を説明する。
画像形成ユニット20Yは、露光部21、現像部22、感光体23、及び帯電部24等を備えている。
帯電部24は、光導電性を有する感光体23の表面を一様に負極性に帯電させる。露光部21は、例えば半導体レーザーで構成され、感光体23に対して各色成分の画像に対応するレーザー光を照射する。感光体23の表面には、周囲との電位差により各色成分の静電潜像が形成される。現像部22は、各色成分の現像剤を収容しており、感光体23の表面に各色成分のトナーを付着させることにより静電潜像を可視化してトナー像を形成する。
1次転写ローラー32によって、中間転写ベルト31が感光体23に圧接されると、中間転写ベルト31に各色トナー像が順次重ねられて1次転写される。そして、中間転写ベルト31が2次転写ローラー33によって記録媒体Pに圧接されると、中間転写ベルト31に1次転写された中間トナー像が記録媒体Pに2次転写される。
例えば、定着部40は、記録媒体Pを挟持するための、加熱ローラー41及び加圧ローラー42を備えている。
加熱ローラー41は、加熱源であるヒーターによって所定の温度に加熱される。
加圧ローラー42は、図示しない弾性部材によって加熱ローラー41へ向かって付勢されている。トナー像の転写された記録媒体Pは、加熱ローラー41と加圧ローラー42とのニップ部を通ることにより熱と圧力が加えられ、トナー像が溶融定着する。
記憶部70には、制御部60で実行されるシステムプログラムや処理プログラムを始めとする各種プログラム、これらのプログラムの実行に必要なデータが記憶されている。例えば、記憶部70には、各種処理の実行に必要な設定情報が記憶されている。
検出部80は、例えば、図3(a)に示すように、記録媒体Pの搬送方向と直交する幅方向(X方向)の両端部にそれぞれ対応する2つのセンサー81、81を備えている。
2つのセンサー81、81は、例えば、光学式センサーであって、制御部60の制御により、検出対象部材であるローラー(給紙ローラー対11、12、13、2次転写ローラー33、加圧ローラー42)のニップ部において、記録媒体PのX方向の両端部からはみ出して上記ローラーに付着した粘着剤の付着量(粘着剤量)を、その出力値により検出する。
2つのセンサー81、81には、当該2つのセンサー81、81をX方向に移動させる移動機構が備えられ、記録媒体PのX方向のサイズに応じて、そのX方向の位置が調整される。
また、検出部80は、例えば、図3(b)に示すように、記録媒体PのX方向に沿って延在する1つの長尺なラインセンサー82を備えても良い。この場合、記録媒体PのX方向のサイズに応じて、ラインセンサー82の使用箇所が選択される。
図3に示すように、検出部80は、記録媒体Pの搬送経路上に複数設置されるものであり、例えば、給紙ローラー対11、12、13、2次転写ローラー33、加圧ローラー42に対して設置されている。
また、検出部80は、検出対象部材であるローラー(給紙ローラー対11、12、13、2次転写ローラー33、加圧ローラー42)の粘着剤が付着した付着部を直接検出可能な位置に設置される。
ステアリング機構90は、給紙ローラー対11、12、13、及び加圧ローラー42に対して設置された検出部80に対応して設置されている。
図5に示すように、ステアリング機構90は、制御部60の制御により、検出部80により検出された粘着剤量に基づいて、搬送されている記録媒体PをX方向に移動させるものである。これにより、搬送路に付着している粘着剤を、記録媒体Pに拭わせることができる。
ステアリング機構90の機構としては、例えば、記録媒体PのX方向端部に設けられた衝立部91と、衝立部91をX方向に移動させる駆動部92と、を備え、駆動部92の駆動により衝立部91をX方向に移動させることで記録媒体PをX方向に押すなどの構成を採用することができるが、これ以外にも公知の如何なる機構であっても良い。
本実施の形態においては、画像形成装置100は、画像形成処理時、各検出部80により検出された粘着剤量に基づいて、各ステアリング機構90により搬送中の記録媒体PをX方向に移動させることで、搬送路に付着した粘着剤を除去する粘着剤除去処理を実行する。
また、画像形成装置100は、全ての検出部80により検出された粘着剤量に基づいて、画像濃度に補正を加えるための補正量を算出する補正量算出処理を実行する。
また、図7〜図9は、粘着剤除去処理における記録媒体Pの移動の様子を説明するための図である。図7〜図9においては、横方向に記録媒体Pの位置を示し、縦方向に粘着剤量を示して、粘着剤量に応じた記録媒体Pの移動の様子を説明している。また、X方向における記録媒体Pに手前側の基準位置(移動前の位置)をX1とし、奥側の基準位置(移動前の位置)をX2としている。
第一閾値とは、ステアリングを実施する粘着剤量の基準を示す値である。
第二閾値とは、ステアリングによる粘着剤の除去が不可と考えられる、即ち、粘着剤量が多すぎて、記録媒体Pで拭うだけでは粘着剤の除去が不可能とされる基準を示す値である。
ユーザーに対する清掃指示とは、例えば、操作表示部50の表示画面にメッセージを表示すること等で行われる。
これにより、記録媒体Pの基準位置よりずれた部分が、その搬送方向にある粘着剤(図8(b)の破線部分)を拭うこととなり、粘着剤の除去が行われることとなる。
なお、かかる処理により記録媒体Pに粘着剤が付着することとなるが、記録媒体Pの端部であるため影響はない。
かかる補正量算出処理は、一の記録媒体Pが画像形成処理のため給紙部10から定着部40にわたって搬送され、全ての検出部80により、その一の記録媒体Pの両端部の粘着剤量が検出された後、実行されるものである。
即ち、全てのローラーにおいてX方向の手前側の粘着剤量が多い、又は、全てのローラーにおいてX方向の奥側の粘着剤量が多いという、方向による傾向が出ているか否かを判断する。
かかる判断は、粘着剤量の差が発生す要因がどこにあるのか推定するための処理であり、全てのローラーにおいて同一方向に差が出ている場合、記録媒体Pに塗布されている粘着剤の状態や装置外の環境が要因と考えられる。
また、同一方向に差が出ていない場合、差が出ているローラーに問題があると考えられる。
なお、ここでは、全てのローラーにおいて同一方向に差が出ているか否か判断することとするが、全てのローラーのうちの予め設定された所定数において同一方向に差が出ているか否か判断することとしても良い。
図11(a)では、記録媒体Pの奥側が手前側より粘着剤量がW1多い状態となっている。即ち、粘着剤量の差がW1である。
この場合、図11(b)に示すように、記録媒体Pの奥側に対応する2次転写ローラー33の圧力が、粘着剤量の差が発生する要因となっていると考える。そこで、粘着剤量の差W1を、画像濃度に換算し、補正量を算出する。
先ず、図12(a)の換算データを用いて、粘着剤量(粘着剤量の差W1)を、ローラー圧に換算する。次いで、図12(a)の換算データを用いて、ローラー圧を、画像濃度に換算する。
ここで、図12(a)(b)に示す換算データは、設定情報として予め記憶部70に記憶されている。
図13(a)では、2次転写ローラー33に備えられた検出部80において、記録媒体Pの奥側が手前側より粘着剤量がW2多い状態となっている。即ち、粘着剤量の差がW2である。
また、給紙ローラー対11に備えられた検出部80において、記録媒体Pの奥側が手前側より粘着剤量がW3多い状態となっている。即ち、粘着剤量の差がW3である。
この場合、2次転写ローラー33における粘着剤量の差W2を、給紙ローラー対11における粘着剤量の差W3にて割った値を、実質的に2次転写ローラー33が影響した粘着剤量(実質粘着剤量W4とする)として算出する。そして、実質粘着剤量W4を、画像濃度に換算し、補正量を算出する。
また、ここでは、給紙ローラー対11における粘着剤量の差(粘着剤量の差W3)を用いて実質粘着剤量W4を算出する説明をしたが、実質粘着剤量W4の算出には、給紙ローラー対11、12、13で検出した粘着剤量の平均値を用いることが、精度の観点からより好ましい。
なお、実質付着量W4を画像濃度に換算する手法としては、上記ステップS203と同様に、上記図12(a)(b)を用いることができる。
このため、各種センサーを搭載する必要がなく、少ない部品点数でありながら、良好な画質及び搬送安定性を実現することができる。
このため、環境起因の粘着剤のはみ出し量(粘着剤量)が差し引かれるので、より精度よく補正量を算出できる。
このため、環境起因の粘着剤のはみ出し量(粘着剤量)を精度よく算出できる。
このため、より精度よく画像形成部Gの画像形成条件を補正することができる。
このため、複数のセンサー、或いはセンサーを移動させる機構を備えることなく、様々なサイズの記録媒体Pに対応可能である。
このため、検出対象部の粘着剤の付着部を直接検出することで、より精度よく粘着剤量を検出することができる。
このため、搬送中の記録媒体Pにより粘着剤を拭うことができる。
このため、記録媒体PのX方向の位置が過度にずれるのを防止することができる。
このため、ローラー対のニップ圧を変更させることで、記録媒体PのX方向の一方に多量の粘着剤がはみ出す(付着する)のを防止することができる。
このため、記録媒体PのX方向の一方に多量の粘着剤が付着していることをユーザーに知らせ、清掃を促すことができる。
このため、記録媒体PのX方向の一方に多量の粘着剤が付着していることをユーザーに知らせ、清掃を促すことができる。
図14では、ステップS201〜ステップS204まで、図10と同一の処理を行う。
その後、制御部60は、2次転写ローラー33の下流側に設けられた濃度センサー(図示省略)により、記録媒体Pに形成された画像の濃度検出を行い、その結果を、上記ステップS203又は上記ステップS204で算出した補正量に照らし合わせて、最終補正量を決定する(ステップS207)。
かかる構成とすることで、上記ステップS201〜ステップS204の処理を所定回数繰り返すことなく、補正精度を確保することができる。
10 給紙部
11、12、13 給紙ローラー対
G 画像形成部
20Y、20M、20C、20K 画像形成ユニット
30 転写ユニット
31 中間転写ベルト
32 1次転写ローラー
33 2次転写ローラー
34 駆動ローラー
35 従動ローラー
40 定着部
41 加熱ローラー
42 加圧ローラー
50 操作表示部(報知部)
60 制御部
70 記憶部
80 検出部
81 センサー
82 ラインセンサー
90 ステアリング機構
91 衝立部
92 駆動部
P 記録媒体
Claims (11)
- 粘着剤層を介してシートが積層された記録媒体に対して画像形成を行う画像形成部と、
前記記録媒体の搬送方向と直交する幅方向の両端部からはみ出した粘着剤量を検出する検出部と、
前記検出部により検出した前記記録媒体の前記幅方向の両端部の粘着剤量の差に基づいて、前記画像形成部により形成する画像の濃度を補正する補正量を算出する制御部と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 前記画像形成部に前記記録媒体を給紙する給紙部を備え、
前記検出部は、前記画像形成部及び前記給紙部に備えられ、
前記制御部は、前記画像形成部及び前記給紙部における所定数の前記検出部において前記記録媒体の前記幅方向の同一側の端部で粘着剤量を多く検出した場合、前記給紙部に備えられた前記検出部で検出された粘着剤量を、前記画像形成部に備えられた前記検出部で検出された粘着剤量から差し引いて前記補正量を算出することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記給紙部には複数の前記検出部が備えられ、
前記制御部は、前記給紙部における複数の前記検出部で検出された粘着剤量を平均した平均値を、前記画像形成部に備えられた前記検出部で検出された粘着剤量から差し引いて前記補正量を算出することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。 - 前記制御部は、複数枚の前記記録媒体に対して前記補正量を算出し、複数枚の前記記録媒体に対して算出された前記補正量を平均した平均値を、最終補正量として決定することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の画像形成装置。
- 前記検出部は、前記記録媒体の前記幅方向に延在するラインセンサーを備えることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の画像形成装置。
- 前記検出部は、前記記録媒体の前記幅方向の両端部からはみ出した粘着剤が付着した検出対象部材の付着部を検出可能な位置に設置されることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の画像形成装置。
- 前記記録媒体を前記幅方向に移動させるステアリング機構を備え、
前記制御部は、前記検出部により検出した粘着剤量が第一閾値を超えた場合、前記ステアリング機構により、前記記録媒体を粘着剤量が前記第一閾値を超えた方向に移動させることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の画像形成装置。 - 前記制御部は、前記記録媒体を移動させてから所定時間経過した場合、前記ステアリング機構により、当該記録媒体を元の位置に戻すことを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
- 前記記録媒体を挟持搬送するローラー対を備え、
前記検出部は前記ローラー対に対して設置され、
前記制御部は、前記ステアリング機構により、前記記録媒体を同一方向に一定距離以上移動させた場合、前記ローラー対のニップ圧を変更することを特徴とする請求項7又は8に記載の画像形成装置。 - ユーザーに対して所定のメッセージを報知する報知部を備え、
前記制御部は、前記ステアリング機構により、前記記録媒体を同一方向に一定距離以上移動させた場合、前記報知部により清掃を促すことを特徴とする請求項7又は8に記載の画像形成装置。 - ユーザーに対して所定のメッセージを報知する報知部を備え、
前記制御部は、前記検出部により検出した粘着剤量が前記第一閾値よりも多い第二閾値を超えた場合、前記報知部により清掃を促すことを特徴とする請求項7〜10の何れか一項に記載の画像形成装置。
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