JP6641754B2 - 塗工装置、膜電極接合体、燃料電池スタック、固体高分子型燃料電池、及び塗工方法 - Google Patents

塗工装置、膜電極接合体、燃料電池スタック、固体高分子型燃料電池、及び塗工方法 Download PDF

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Description

本発明は、燃料電池の電極触媒層を形成する塗工装置、膜電極接合体、燃料電池スタック、固体高分子型燃料電池、及び塗工方法に関する。
近年、燃料電池が注目を浴びている。燃料電池とは、水素等の燃料を酸素等の酸化剤を用いて酸化し、これに伴う化学エネルギーを電気エネルギーに変換する電池である。
燃料電池は、電解質の種類によって、アルカリ形燃料電池、リン酸形燃料電池、高分子形燃料電池、溶融炭酸塩形燃料電池、固体酸化物形燃料電池等に分類される。高分子形燃料電池(PEFC)は、低温作動、高出力密度であり、また、小型化・軽量化が可能であることから、携帯用電源、家庭用電源、車載用動力源等への応用が期待されている。
高分子形燃料電池(PEFC)の膜電極接合体は、高分子電解質膜を、2つの電極触媒層(アノード極、カソード極)とで挟み込んだ構造となっている。そして、アノード極側に水素(燃料)を含む燃料ガスを供給し、カソード極側に酸素(酸化剤)を含む酸化剤ガスを供給することで、下記の電気化学反応(反応1、反応2)により発電する。
アノード極:H2 → 2H+ + 2e- ・・・(反応1)
カソード極:1/2O2 + 2H+ + 2e- → H2O ・・・(反応2)
アノード極(電極触媒層)に供給された燃料ガスは、プロトンと電子となる(反応1)。プロトンは、アノード極(電極触媒層)内の高分子電解質、高分子電解質膜を通り、カソード極に移動する。電子は、外部回路を通り、カソード極(電極触媒層)に移動する。カソード極(電極触媒層)では、プロトンと電子と外部から供給された酸化剤ガスと反応して水を生成する(反応2)。その際、電子が外部回路を通ることにより発電する。
特開2013−73686号公報
ここで、膜電極接合体の製造方法としては、触媒を担持した炭素粒子と、高分子電解質と、溶媒とからなる触媒インクを作製し、触媒インクを高分子電解質膜(広義の「基材フィルム」)に直接塗工して作製する方法や、触媒インクを電極転写基材(広義の「基材フィルム」)に塗工した後、高分子電解質膜に熱圧着して作製する方法が知られている。触媒インクを高分子電解質膜に直接塗工する場合、塗工方法にはダイ塗工を用いる場合が多く、アノード極(電極触媒層)とカソード極(電極触媒層)とのそれぞれを形成する。触媒インクの塗工後は、減圧乾燥や焼成によって電極触媒層中の溶剤を十分に除去する。
いずれの方法を採用した場合でも、触媒インクの塗工に起因する欠陥が発電性能に影響を及ぼすことが多い。例えば、ピンホールやクラック、凝集体、混入異物等である。
例えば、アノード極やカソード極(電極触媒層)にピンホールやクラックが発生すると、高分子電解質膜が露出されるため、発電時における耐久性が低下する原因となる。また、例えば、凝集体や混入異物が発生すると、高さ方向の突起を生じるため、膜電極接合体をスタックした際に高分子電解質膜を損傷し、発電性能自体が低下する原因となる。
これらのうち、凝集体や混入異物に関しては、フィルタリングによって除去することが可能であるが、ピンホールやクラックについては、アノード極やカソード極(電極触媒層)の膜厚や乾燥条件、触媒インクの組成等も影響するため改善は比較的困難である。特にクラックやピンホールの発生に影響を及ぼす因子として、電極触媒層の膜厚が挙げられる。厚膜の場合、乾燥時にクラックやピンホールが発生しやすいことがこれまでも報告されている。発電性能を向上させるために白金を多く担持する必要があるが、厚膜化によりクラックやピンホールが多量に発生するために、担持できる量が制限される場合もある。
また、クラックやピンホールの発生を抑制する方法としては、例えば、塗工ステージを加温する方法が報告されている。これにより、加温した塗工ステージに基材フィルム(例えば、電極転写基材、高分子電解質膜)を設置することで、基材フィルム(電極転写基材、高分子電解質膜)の温度を上昇させて、基材フィルム上に触媒インクを塗工する。
しかしながら、塗工ステージを加温する方法は、塗工装置の仕様として一般的ではない。また、加温することで塗工ステージが膨張するため、ダイ塗工における塗布ギャップに影響したり、塗工ステージの固定部分の劣化につながる等の問題を生じる可能性がある。
本発明は、上記のような点に着目し、塗工ステージを加温することなく、塗工時に発生するクラックやピンホールを抑制可能な塗工装置、触媒層、膜電極接合体、燃料電池スタック、固体高分子型燃料電池、及び塗工方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様の塗工装置は、導電性粒子と電極触媒粒子とを含む複合粒子と、高分子電解質と、溶媒とを含む触媒インクを、ダイヘッドを使用して基材フィルムに塗工する塗工装置であって、触媒インクを収容する容器と、容器が収容している触媒インクを加温するヒーターと、ヒーターが加温した触媒インクを容器とダイヘッドとの間で循環させる循環機構とを備え、循環機構は、容器が収容している触媒インクをダイヘッド内に供給する供給経路と、ダイヘッド内に供給された触媒インクをダイヘッド内から容器内に戻す戻り経路と、供給経路及び戻り経路の少なくとも一方に配置され、触媒インクの送液を行う送液ポンプと、供給経路に設けられた第1のバルブと、戻り経路に設けられた第2のバルブとを備え、触媒インクの循環時には、第1のバルブ及び第2のバルブを開放状態とし、送液ポンプで触媒インクの送液を行い、触媒インクの塗工時には、第1のバルブを開放状態とし、第2のバルブを閉止状態とし、送液ポンプで触媒インクの送液を行うことを特徴とする。
本発明の一態様によれば、加温した触媒インクを容器とダイヘッドとの間で循環させるため、ダイヘッドから吐出される触媒インクの温度をより適切に上昇でき、例えば、塗工ステージを加温することなく、塗工時に発生するクラックやピンホールを抑制できる。
膜電極接合体50の構成を表す断面図である。 膜電極接合体50の作製方法を説明する説明図である。 膜電極接合体50の作製方法を説明する説明図である。 塗工装置Aの循環動作を表す図である。 塗工装置Aの塗工動作を表す図である。 触媒インク60の塗工方法を説明する説明図である。 触媒インク60の塗工方法を説明する説明図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
(膜電極接合体50の構成)
図1に示すように、本実施形態に係る膜電極接合体50は、高分子電解質膜3を、2つの電極触媒層(以下、「アノード極1」「カソード極2」とも呼ぶ)で挟み込んだ構造となっている。アノード極1とカソード極2とは、主に膜厚等が異なる。本実施形態に係る膜電極接合体50は、例えば、固体高分子型燃料電池、燃料電池スタック等に備えられる。
図2、図3中、4はアノード極用の電極転写基材、5はカソード極用の電極転写基材である。図2、図3に示すように、電極転写基材(広義の「基材フィルム」)4、5それぞれに電極触媒層(アノード極1、カソード極2)を形成した後、形成した電極触媒層で高分子電解質膜3を挟み込んで貼合する。貼合する際に、温度や圧力を加えることによって高分子電解質膜3と電極触媒層(アノード極1、カソード極2)とを接合し、その後、電極転写基材(基材フィルム)4、5を剥離することで、膜電極接合体50を形成する。
なお、本実施形態では、電極転写基材4、5を基材フィルムとし、電極転写基材4、5に触媒インク60を塗布する例を示したが、他の構成としてもくよく、例えば、高分子電解質膜3を基材フィルムとし、高分子電解質膜3に触媒インク60を塗布してもよい。
(塗工装置Aの構成)
塗工装置Aは、図4に示すように、電極転写基材(基材フィルム)4、5を吸着(設置)する塗工ステージ7と、塗工ステージ7に吸着された電極転写基材(基材フィルム)4、5に触媒インク60を吐出するダイヘッド6とを備える。塗工ステージ7は、例えば、セラミックス等の多孔質材で形成される。これにより、電極転写基材(基材フィルム)4、5を塗工ステージ7に真空吸着でき、電極転写基材4、5を塗工ステージ7上に平坦に設置できる。また、触媒インク60としては、例えば、導電性粒子とその上に担持された電極触媒粒子とを含む複合粒子と、高分子電解質と、溶媒とを含むインクを採用できる。
そして、塗工装置Aは、ダイヘッド6を使用して、塗工ステージ7上に吸着(設置)された電極転写基材(基材フィルム)4、5、または高分子電解質膜3に触媒インク60を塗工することで、燃料電池の電極触媒層(アノード極1、カソード極2)を形成する。
また、塗工装置Aは、触媒インク60を収容する容器70と、容器70の底面に配置され、容器70が収容している触媒インク60を加温するヒーター80と、ヒーター80が加温した触媒インク60を容器70とダイヘッド6との間で循環する循環機構40とを備える。なお、ヒーター80は、ダイヘッド6のノズルから吐出される触媒インク60が25℃以上35℃以下となるように触媒インク60を加温する。これにより、触媒インク60に含まれる溶媒の揮発を抑制しつつ、クラックやピンホールの発生を抑制できる。
循環機構40は、容器70が収容している触媒インク60をダイヘッド6に供給する供給経路12と、ダイヘッド6に供給された触媒インク60を容器70に戻す戻り経路11と、供給経路12に配置され、容器70からダイヘッド6への触媒インク60の送液を行う送液ポンプ13とを備える。供給経路12には、塗布バルブ8が設けられている。また、戻り経路11は、経路の途中で2つの経路に分岐してダイヘッド6の左右2箇所それぞれに接続され、分岐した経路それぞれには、ヘッドベントバルブ9、10が設けられている。なお、送液ポンプ13としては、例えば、定量吐出可能なダイヤフラムポンプが好ましい。
そして、ヒーター80が、触媒インク60を加温し、送液ポンプ13が、供給経路12を介して、加温した触媒インク60をダイヘッド6に供給し、戻り経路11を介して、ダイヘッド6に供給された触媒インク60を容器70に戻す。その際、塗布バルブ8、ヘッドベントバルブ9、10は開放状態とされる。これにより、循環機構40は、ヒーター80が加温した触媒インク60を容器70とダイヘッド6との間で循環する。それゆえ、加温した触媒インク60で、供給経路12、送液ポンプ13、及びダイヘッド6を加温できる。そのため、ダイヘッド6から吐出される触媒インク60の温度をより適切に上昇できる。
なお、本実施形態では、送液ポンプ13を用いて、触媒インク60の循環を行う例を示したが、これに限られるものではない。例えば、送液ポンプ13とは別に循環ポンプを用意し、用意した循環ポンプを用いて、触媒インク60の循環を行う構成としてもよい。
また、送液ポンプ13を供給経路12に配置する例を示したが、別途循環ポンプを用いる場合、他の構成を採用してもよい。例えば、供給経路12及び戻り経路11の少なくとも一方に配置すればよい。
また、塗工装置Aは、触媒インク60の循環時に、ダイヘッド6のノズル(先端)から触媒インク60が吐出されないようにダイヘッド6のノズルに密着するシールユニット14を更に備える。これにより、ダイヘッド6のノズル(先端)から触媒インク60が漏れることを防止でき、触媒インク60の循環をより適切に行うことができる。シールユニット14の材質としては、ノズル先端を傷つけないようにゴム等の軟質材が望ましい。
なお、図5に示すように、触媒インク60を塗工する場合には、塗布バルブ8を開放状態とし、ヘッドベントバルブ9、10を閉止状態とすることで、ダイヘッド6のノズル(先端)から触媒インク60を定量吐出することができる。その際、触媒インク60の循環を塗工直前まで続けることで、温度の制御された触媒インク60の塗工が可能となる。
(膜電極接合体50の作製方法)
図6の例では、転写方式を採用し、ロール状の膜電極接合体50を作製している。まず、ロール状の電極転写基材(基材フィルム)4、5に塗工装置Aで触媒インク60を塗工する。続いて、塗工した触媒インク60を焼成オーブン90で乾燥させて、電極触媒層(アノード極1、カソード極2)を形成する。電極触媒層(アノード極1、カソード極2)の形状は、マスク材等を用いて所望の形状に形成する。続いて、形成した電極触媒層(アノード極1、カソード極2)を電極触媒層加圧ロール30で高分子電解質膜3に接合させ、ロール状の高分子電解質膜3に転写する。その際、電極触媒層(アノード極1、カソード極2)を高分子電解質膜3に接合させるためには、加圧または過熱が必要となる。それゆえ、電極触媒層加圧ロール30としては、加熱機構を備えていることが望ましい。
続いて、電極触媒層(アノード極1、カソード極2)から電極転写基材(基材フィルム)4、5を転写基材剥離ロール31で剥離し、膜電極接合体50を作製する。それゆえ、電極転写基材(基材フィルム)4、5としては、電極触媒層(アノード極1、カソード極2)に対して剥離性の高い材質が望ましい。その後、電解質膜巻取りロール17で、作製した膜電極接合体50を巻き取る。そして、巻き取った膜電極接合体50を組み付けることで、膜電極接合体50を備えた固体高分子型燃料電池、燃料電池スタックを作製する。
一方、図7の例に示すように、転写方式を使わず、ロール状の高分子電解質膜3を基材フィルムとし、ロール状の高分子電解質膜3に塗工装置Aで触媒インク60を直接塗工して、電極触媒層(アノード極1、カソード極2)を形成し、膜電極接合体50を作製する構成としてもよい。なお、図7の例では、触媒インク60を、高分子電解質膜(基材フィルム)3の両面に、別々に塗工して乾燥させる例を示したが、両面の対向箇所に同時に塗工してもよく、この場合、焼成オーブン90を一台にすることができるため好ましい。
(本実施形態の効果)
本実施形態に係る発明は、次のような効果を奏する。
(1)本実施形態に係る塗工装置Aでは、触媒インク60を収容する容器70と、容器70が収容している触媒インク60を加温するヒーター80と、ヒーター80が加温した触媒インク60を容器70とダイヘッド6との間で循環させる循環機構40とを備える。
このような構成によれば、加温した触媒インク60を容器70とダイヘッド6との間で循環させるため、ダイヘッド6から吐出される触媒インク60の温度をより適切に上昇させることができる。そのため、例えば、塗工ステージ7を加温することなく、塗工時に発生するクラックやピンホールを抑制することができる。
(2)本実施形態に係る塗工装置Aでは、循環機構40は、容器70が収容している触媒インク60をダイヘッド6に供給する供給経路12と、ダイヘッド6に供給された触媒インク60を容器70内に戻す戻り経路11と、供給経路12に配置され、触媒インク60の送液を行う送液ポンプ13と、を備える。
このような構成によれば、触媒インク60の循環をより適切に行うことができる。
(3)本実施形態に係る塗工装置Aでは、送液ポンプ13は、定量吐出可能なダイヤフラムポンプである。
このような構成によれば、送液ポンプ13を、循環ポンプとしても使用できる。
(4)本実施形態に係る塗工装置Aでは、ヒーター80は、ダイヘッドのノズルから吐出される触媒インク60が25℃以上35℃以下となるように触媒インク60を加温する。
このような構成によれば、触媒インク60に含まれる溶媒の揮発を抑制しつつ、クラックやピンホールの発生を抑制することができる。
(5)本実施形態に係る塗工装置Aは、ダイヘッド6のノズルに密着するシールユニット14を更に備える。
このような構成によれば、ダイヘッド6のノズルから触媒インク60が漏れることを防止でき、触媒インク60の循環をより適切に行うことができる。
(6)本実施形態に係る塗工装置Aでは、高分子電解質膜3はロール状フィルムである。
このような構成によれば、枚葉装置に比べて基材設置の工程が省略できるため、効率よく、短時間で電極触媒層(アノード極1、カソード極2)を形成することができる。
(7)本実施形態に係る塗工装置Aでは、高分子電解質膜3は、高分子電解質膜であ。
このような構成によれば、電極転写基材5に塗工した電極触媒層(アノード極1、カソード極2)を高分子電解質膜3に転写する方法に比べて、高分子電解質膜3に直接塗工することで工程数を低減することができる。
(8)本実施形態に係る塗工装置Aでは、塗工ステージ7は、多孔質材で形成される。
このような構成によれば、電極転写基材(基材フィルム)4、5を塗工ステージ7に真空吸着でき、電極転写基材4、5を塗工ステージ7上に平坦に設置できる。
(9)本実施形態に係る膜電極接合体50は、上記(1)から(7)のいずれか一項に記載の塗工装置Aで製造された電極触媒層(アノード極1、カソード極2)を有する。
このような構成によれば、電極触媒層(アノード極1、カソード極2)にクラックやピンホールが無く、良好な発電性能を有する膜電極接合体50を提供できる。
(10)本実施形態に係る燃料電池スタックは、上記(8)に記載の膜電極接合体50を備えた。
このような構成によれば、電極触媒層(アノード極1、カソード極2)にクラックやピンホールの無く、良好な発電性能を有する燃料電池スタックを提供できる。
(11)本実施形態に係る固体高分子形燃料電池は、上記(8)に記載の膜電極接合体50を備えた。
このような構成によれば、電極触媒層(アノード極1、カソード極2)にクラックやピンホールの無く、良好な発電性能を有する固体高分子形燃料電池を提供できる。
(12)本実施形態に係る塗工方法では、容器70に収容した触媒インク60をヒーター80で加温するとともに、ヒーター80が加温した触媒インク60を容器70とダイヘッド6との間で循環させる。
このような構成によれば、加温した触媒インク60を容器70とダイヘッド6との間で循環させるため、ダイヘッド6から吐出される触媒インク60の温度をより適切に上昇させることができる。そのため、例えば、塗工ステージ7を加温することなく、塗工時に発生するクラックやピンホールを抑制することができる。
以下、燃料電池部材用触媒層の塗工装置A及び塗工方法の実施例について説明する。
電極転写基材(基材フィルム)4、5としては、PET表面に離型処理を施した50umのフィルムを使用した。また、電極転写基材(基材フィルム)4、5の形状は、ロール状ではなく、枚葉シート状とした。また、塗工装置Aとしては、枚葉塗工機を使用した。さらに、塗工ステージ7としては、セラミックス製の多孔質材を採用し、枚葉シート状の電極転写基材(基材フィルム)4、5を真空吸着できる機構とした。
容器70の下に温度制御可能なヒーター80を設置し、触媒インク60を加温した。また、ヒーター80として、攪拌機能付のヒーターを使うことで、容器70内の触媒インク60を均一に加温する機構とした。触媒インク60の加温温度は、ダイヘッド6のノズルから吐出される触媒インク60の温度で、24℃、25℃、30℃、35℃に設定した。
送液ポンプ13としては、定量吐出ポンプを採用し、循環ポンプと併用した。定量吐出ポンプとしては、ダイヤフラムポンプを使用した。そして、ヒーター80で加温した触媒インク60を容器70とダイヘッド6との間で約1時間循環させた後、加温した触媒インクを電極転写基材(基材フィルム)4、5に塗工した。膜厚は乾燥後で10umとした。
乾燥機は汎用の熱風循環型オーブンを使用し、100℃で10分間乾燥させた後、回収した。回収したサンプルを外観検査し、ピンホールとクラックの発生レベルを確認した。
Figure 0006641754
上記表1から、インク温度24℃ではピンホールやクラックが発生するが、インク温度25℃以上ではピンホールやクラックが発生しないことが確認された。それゆえ、本発明の一態様に係る塗工装置A及び塗工方法を使用して電極触媒層(アノード極1、カソード極2)を形成することで、ピンホールやクラックのない膜電極接合体50を作製できることが確認された。したがって、塗工装置Aや塗工方法の実用化による効果は大きい。
本発明の一態様は、加温した触媒インクを基材フィルムに塗工することを特徴とする。これにより、塗工乾燥後も、ピンホールやクラックの無い電極触媒層を形成できる。ちなみに、ピンホールやクラックが存在すると、発電性に影響を及ぼし、耐久性が低下する可能性がある。それゆえ、上記本発明の一態様による、産業上の利用価値は高い。
1 アノード極
2 カソード極
3 高分子電解質膜
6 ダイヘッド
7 塗工ステージ
11 戻り経路
12 供給経路
13 送液ポンプ
14 シールユニット
40 循環機構
50 膜電極接合体
60 触媒インク
70 容器
80 ヒーター
A 塗工装置

Claims (11)

  1. 導電性粒子と電極触媒粒子とを含む複合粒子と、高分子電解質と、溶媒とを含む触媒インクを、ダイヘッドを使用して基材フィルムに塗工する塗工装置であって、
    前記触媒インクを収容する容器と、
    前記容器が収容している前記触媒インクを加温するヒーターと、
    前記ヒーターが加温した前記触媒インクを前記容器と前記ダイヘッドとの間で循環させる循環機構とを備え
    前記循環機構は、
    前記容器が収容している前記触媒インクを前記ダイヘッド内に供給する供給経路と、
    前記ダイヘッド内に供給された前記触媒インクを前記ダイヘッド内から前記容器内に戻す戻り経路と、
    前記供給経路及び前記戻り経路の少なくとも一方に配置され、前記触媒インクの送液を行う送液ポンプと、
    前記供給経路に設けられた第1のバルブと、
    前記戻り経路に設けられた第2のバルブとを備え、
    前記触媒インクの循環時には、前記第1のバルブ及び前記第2のバルブを開放状態とし、前記送液ポンプで前記触媒インクの送液を行い、前記触媒インクの塗工時には、前記第1のバルブを開放状態とし、前記第2のバルブを閉止状態とし、前記送液ポンプで前記触媒インクの送液を行うことを特徴とする塗工装置。
  2. 前記送液ポンプは、定量吐出可能なダイヤフラムポンプであることを特徴とする請求項に記載の塗工装置。
  3. 前記ヒーターは、前記ダイヘッドのノズルから吐出される前記触媒インクが25℃以上35℃以下となるように前記触媒インクを加温することを特徴とする請求項1または2に記載の塗工装置。
  4. 前記ダイヘッドのノズルに密着するシールユニットを更に備えることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の塗工装置。
  5. 前記基材フィルムは、電極転写基材であることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の塗工装置。
  6. 前記基材フィルムは、高分子電解質膜であることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の塗工装置。
  7. 前記基材フィルムを吸着する塗工ステージを更に備え、
    前記塗工ステージは、多孔質材で形成されることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の塗工装置
  8. 請求項1からのいずれか1項に記載の塗工装置で製造された電極触媒層を有することを特徴とする膜電極接合体。
  9. 請求項に記載の膜電極接合体を備えたことを特徴とする燃料電池スタック。
  10. 請求項に記載の膜電極接合体を備えたことを特徴とする固体高分子形燃料電池。
  11. 導電性粒子と電極触媒粒子とを含む複合粒子と、高分子電解質と、溶媒とを含む触媒インクを、ダイヘッドを使用して基材フィルムに塗工する塗工方法であって、
    容器に収容した触媒インクをヒーターで加温するとともに、ヒーターが加温した触媒インクを前記容器と前記ダイヘッドとの間で循環させるとともに、
    前記触媒インクの循環時には、前記容器が収容している前記触媒インクを前記ダイヘッド内に供給する供給経路に設けられた第1のバルブ、及び前記ダイヘッド内に供給された前記触媒インクを前記ダイヘッド内から前記容器内に戻す戻り経路に設けられた第2のバルブを開放状態とし、前記供給経路及び前記戻り経路の少なくとも一方に配置された送液ポンプで前記触媒インクの送液を行い、前記触媒インクの塗工時には、前記第1のバルブを開放状態とし、前記第2のバルブを閉止状態とし、前記送液ポンプで前記触媒インクの送液を行うことを特徴とする塗工方法。
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