JP2004185930A - 固体高分子型燃料電池の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】燃料電池を構成する触媒付電解質膜100は、第一の固体高分子電解質材料を含む液体材料を用いて有流動性の固体高分子電解質膜20aを形成する工程と、固体高分子電解質膜20aの表面が流動性を有する状態で、この固体高分子電解質膜20a上に触媒および第二の固体高分子電解質材料を含む触媒層26および30を形成する工程とにより得られる。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は固体高分子型燃料電池の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、エネルギー変換効率が高く、かつ、発電反応により有害物質を発生しない燃料電池が注目を浴びている。こうした燃料電池の一つとして、100℃以下の低温で作動する固体高分子型燃料電池が知られている。
【0003】
固体高分子型燃料電池は、固体高分子電解質膜を燃料極と空気極との間に配した基本構造を有し、燃料極に水素、空気極に酸素を供給し、以下の電気化学反応により発電する装置である。
燃料極:H2→2H++2e−(1)
空気極:1/2O2+2H++2e−→H2O(2)
【0004】
燃料極および空気極は、触媒層とガス拡散層が積層した構造からなる。各電極の触媒層が固体高分子電解質膜を挟んで対向配置され、燃料電池を構成する。触媒層は、触媒を担持した炭素粒子がイオン交換樹脂により結着されてなる層である。ガス拡散層は酸素や水素の通過経路となる。発電反応は、触媒層における触媒、イオン交換樹脂および水素のいわゆる三相界面において進行する。
【0005】
燃料極においては、供給された燃料中に含まれる水素が上記式(1)に示されるように水素イオンと電子に分解される。このうち水素イオンは固体高分子電解質膜の内部を空気極に向かって移動し、電子は外部回路を通って空気極に移動する。一方、空気極においては、空気極に供給された酸化剤に含まれる酸素が燃料極から移動してきた水素イオンおよび電子と反応し、上記式(2)に示されるように水が生成する。このように、外部回路では燃料極から空気極に向かって電子が移動するため、電力が取り出される。
【0006】
固体高分子型燃料電池の製造過程は、たとえば特許文献1に記載されており、固体高分子電解質膜と2つの電極は、一般に、固体高分子電解質膜を加熱しつつ、加圧するホットプレスによって接合される。たとえば、2つの電極間に固体高分子電解質膜を挟みこみ、さらにこれらを2枚のプレス板間に挿入した後、125℃から130℃に温度を上昇させ、約10MPaの圧力で約60秒間ホットプレスを行って、固体高分子電解質膜と2つの電極を接合させている。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−135785号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このようなホットプレスの処理は、上記特許文献1にも示されるように、約60秒の時間がかかり、非効率であった。さらに一度に大量の処理を行うことができないため、量産化する上でも問題がある。また、たとえば固体高分子電解質膜と触媒層中のイオン交換樹脂を異種の材料により構成した場合、ホットプレスによって良好な接合を得るのが困難であり、固体高分子電解質膜と触媒層との接合状態が悪化するという問題があった。とくに、構成する材料のガラス転移温度や溶融温度が異なる場合、充分な接合を得るためには、ガラス転移温度や溶融温度が高い材料以上の温度をかける必要があり、これらの温度が低い方の材料に熱的ダメージを与えることなく充分な接合を得るのが困難である。固体高分子電解質膜と触媒層との接合が充分でないと、三相界面の形成が不充分となったり、三相界面への水素イオンの電送が不充分となり、燃料電池の性能が低下してしまう。
【0009】
こうした事情に鑑み、本発明は、固体高分子電解質膜と触媒層の接合工程を短縮して、燃料電池の製造工程を簡略化する技術を提供することを目的とする。また、本発明の別の目的は、固体高分子電解質膜と触媒層との接合状態を良好にすることのできる技術を提供することにある。本発明の別の目的は、固体高分子電解質膜と触媒層中のイオン交換樹脂を構成する固体高分子電解質材料を異ならせた場合であっても、固体高分子電解質膜と触媒層との密着性を高めることのできる技術を提供することにある。本発明のさらに別の目的は、ガラス転移温度等が異なる固体高分子電解質材料を用いて固体高分子電解質膜および触媒層を形成した場合であっても、いずれかの材料に熱的なダメージを加えることなく、固体高分子電解質膜と触媒層との接合状態を良好に保つことのできる技術を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、第一の固体高分子電解質材料を含む液体材料を用いて固体高分子電解質膜を形成する工程と、固体高分子電解質膜の表面が流動性を有する状態で、固体高分子電解質膜上に触媒および第二の固体高分子電解質材料を含む触媒層を形成する工程と、を含むことを特徴とする固体高分子型燃料電池の製造方法が提供される。ここで、固体高分子電解質膜上とは、固体高分子電解質膜の片面または両面のいずれであってもよい。
【0011】
このようにすれば、触媒が流動性を有する固体高分子電解質膜の表面に埋まるので、固体高分子電解質膜と触媒層との密着性を高めることができる。
【0012】
また、本発明の固体高分子型燃料電池の製造方法において、液体材料は、第一の固体高分子電解質材料を溶融させたものとすることもできる。この場合、固体高分子電解質膜を形成する工程において、溶融プレス法、または溶融押し出し法により固体高分子電解質膜を形成することができる。
【0013】
本発明の固体高分子型燃料電池の製造方法において、固体高分子電解質膜を形成する工程において、液体材料を基板上に塗布することにより固体高分子電解質膜を形成することができる。さらに、液体材料は、第一の固体高分子電解質材料を溶媒に分散および膨潤させたものであってもよく、また、第一の固体高分子電解質材料を溶融させたものとすることもできる。
【0014】
本発明の固体高分子型燃料電池の製造方法において、触媒層を形成する工程において、触媒および第二の固体高分子電解質材料を含む液体材料を固体高分子電解質膜表面に塗布することができる。
【0015】
このようにすれば、流動性を有する固体高分子電解質膜の表面に触媒を含む液体材料が塗布されるので、触媒層が固体高分子電解質膜に埋め込まれ、固体高分子電解質膜と触媒層との密着性を高めることができる。
【0016】
本発明の固体高分子型燃料電池の製造方法において、触媒層を形成する工程は、触媒を固体高分子電解質膜表面に分散させる工程と、触媒が分散された固体高分子電解質膜表面に第二の固体高分子電解質材料を含む液体材料を塗布する工程と、を含むことができる。
【0017】
このようにすれば、触媒が流動性を有する固体高分子電解質膜の表面に埋まり、さらにその上から第二の固体高分子電解質材料を含む液体材料が塗布されるので、固体高分子電解質膜と触媒層との密着性を高めることができる。ここで、触媒は、炭素粒子に担持された状態で分散することができる。
【0018】
本発明の固体高分子型燃料電池の製造方法において、第一の固体高分子電解質材料と第二の固体高分子電解質材料とは異なる材料とすることができる。
【0019】
本発明の固体高分子型燃料電池の製造方法において、第一の固体高分子電解質材料と第二の固体高分子電解質材料とはガラス転移温度または溶融温度が異なる材料とすることができる。このような場合、従来のホットプレスでは、固体高分子電解質膜と触媒層との接合を良好にすることができなかったが、本発明の方法により、固体高分子電解質膜と触媒層との密着性を高めることができる。
【0020】
以上述べてきた、本発明の固体高分子型燃料電池の製造方法において、第一の固体高分子電解質材料と第二の固体高分子電解質材料とは同じ材料とすることもできる。このような場合であっても、ホットプレスを行うことなく固体高分子電解質膜と触媒層を接合することができるので、燃料電池の製造工程を簡略化することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
(第一の実施の形態)
まず、本発明の実施の形態における固体高分子型燃料電池の構成を説明する。図1は、本発明の実施の形態にかかる燃料電池10の断面構造を模式的に示す。燃料電池10は平板状のセル50を備え、このセル50の両側にはセパレータ34およびセパレータ36が設けられる。この例では一つのセル50のみを示すが、セパレータ34やセパレータ36を介して複数のセル50を積層して、燃料電池10を構成することができる。セル50は、固体高分子電解質膜20、燃料極22および空気極24とを有する。燃料極22は、積層した触媒層26およびガス拡散層28を有し、同様に空気極24も、積層した触媒層30およびガス拡散層32を有する。燃料極22の触媒層26と空気極24の触媒層30は、固体高分子電解質膜20を挟んで対向するように設けられる。
【0022】
燃料極22側に設けられるセパレータ34にはガス流路38が設けられており、このガス流路38を通じてセル50に燃料ガスが供給される。同様に、空気極24側に設けられるセパレータ36にもガス流路40が設けられ、このガス流路40を通じてセル50に酸化剤ガスが供給される。具体的には、燃料電池10の運転時、ガス流路38から燃料極22に燃料ガス、たとえば水素ガスが供給され、ガス流路40から空気極24に酸化剤ガス、たとえば空気が供給される。これにより、セル50内で発電反応が生じる。ガス拡散層28を介して触媒層26に水素ガスが供給されると、ガス中の水素がプロトン(水素イオン)となり、このプロトンが固体高分子電解質膜20中を空気極24側へ移動する。このとき放出される電子は外部回路に移動し、外部回路から空気極24に流れ込む。一方、ガス拡散層32を介して触媒層30に空気が供給されると、空気中の酸素がプロトンと結合して水となる。この結果、外部回路においては燃料極22から空気極24に向かって電子が流れることとなり、電力を取り出すことができる。
【0023】
固体高分子電解質膜20は、湿潤状態において良好なイオン伝導性を示すことが好ましく、燃料極22および空気極24の間でプロトンを移動させるイオン交換膜として機能する。
【0024】
本実施の形態において、固体高分子電解質膜20は、たとえば、非フッ素重合体の固体高分子電解質材料や含フッ素重合体の固体高分子電解質材料により構成することができる。
【0025】
ここで、非フッ素重合体の固体高分子電解質材料としては、たとえば、スルホン化ポリエーテルエーテルケトン、スルホン化ポリサルホン、スルホン化ポリエーテルスルホン、スルホン化ポリスルホン、SEBS(スチレン−(エチレン−ブチレン)−スチレンの略)のスルホン化物、あるいは、スルホン化ポリフェニレンスルフィド、スルホン化ポリフェニレンオキシド、スルホン化ポリエーテルイミド、またはスルホン化ポリイミド等の耐熱芳香族高分子のスルホン化物等のスルホン化非フッ素系ポリマーを用いることができる。また、非フッ素重合体の固体高分子電解質材料として、プロトン伝導性置換基やプロトン伝導性物質を含有するたとえば芳香族ポリエーテルエーテルケトン等の芳香族炭化水素系高分子を用いることもできる。
【0026】
また、含フッ素重合体の固体高分子電解質材料としては、スルホン酸型パーフルオロカーボン重合体、ホスホン酸基またはカルボン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体等を用いることができる。具体的には、ナフィオン(デュポン社製)、フレミオン(旭硝子(株)製)、アシプレックス(旭化成製)等のパーフルオロ酸系高分子を用いることができる。
【0027】
燃料極22におけるガス拡散層28および空気極24におけるガス拡散層32は、供給される水素ガスまたは空気を触媒層26および触媒層30に供給する機能をもつ。また発電反応により生じる電荷を外部回路に移動させる機能や、水や未反応ガスなどを外部に放出する機能ももつ。ガス拡散層28およびガス拡散層32は、電子伝導性を有する多孔体で構成されることが好ましく、たとえばカーボンペーパー、カーボンクロス、カーボン不織布などで構成される。
【0028】
図2に、燃料極22および空気極24における触媒層26および触媒層30の詳細な断面図を示す。燃料極22における触媒層26および空気極24における触媒層30は、ガスを拡散させるために多孔質であり、炭素粒子102に担持された触媒104の一部または全てをイオン交換樹脂106が覆い、イオン交換樹脂膜106間でのプロトンや酸素等の伝導が可能な構造となっている。炭素粒子102としては、たとえば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、ファーネスブラック、カーボンナノチューブ等を用いることができる。炭素粒子102に担持される触媒104としては、たとえば白金、金、銀、ルテニウム、ロジウムなどの貴金属あるいはこれらを含んだ合金等を用いることができる。本実施の形態において、触媒層26および触媒層30に含まれるイオン交換樹脂106は、固体高分子電解質膜20を構成する材料と同じものを用いてもよく、また異なるものを用いてもよい。
【0029】
触媒層26および触媒層30において、イオン交換樹脂106は、炭素粒子102に担持された触媒104に固体高分子電解質膜20からのプロトンを伝導する機能をもつ。したがって、イオン交換樹脂106はプロトン伝導性が要求される。また、触媒104まで水素や酸素を拡散させるために、イオン交換樹脂106はある程度のガス透過性が要求される。
【0030】
次に、図1および図2を参照して、本実施の形態におけるセル50の製造方法を説明する。
本実施の形態においては、まず、固体高分子電解質膜20の両面に触媒層26および触媒層30が接合された触媒付電解質膜100(図1)を作製する。
【0031】
まず、白金などの触媒104を、たとえば含浸法やコロイド法を用いて炭素粒子102に担持させる。次に、炭素粒子102に担持された触媒104とイオン交換樹脂106を構成する固体高分子電解質材料を溶媒に分散させて触媒インクを生成しておく。また、市販のイオン交換樹脂分散液(たとえばデュポン社製ナフィオンPFSAポリマーディスパージョン)に上記触媒と溶媒を分散させたものを触媒インクとしてもよい。なお、以上のような固体高分子電解質材料を分散、または膨潤させる溶媒としては、対象の固体高分子電解質材料を溶解または分散し、セル50生成時に除去することが可能であれば、どのようなものを用いることもできる。たとえば、イソプロピルアルコール(IPA)、エタノール、プロパノール等のアルコール、水、またはこれらの混合物を用いることができる。さらに、たとえば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒、あるいはエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のアルキレングリコールモノアルキルエーテル等を用いることができる。ここで触媒インクに用いられる固体高分子電解質材料および固体高分子電解質膜を構成するために用いられる固体高分子電解質材料は、上記した非フッ素重合体の固体高分子電解質材料または含フッ素重合体の固体高分子電解質材料のいずれかから選択することができ、同種としてもよく、また異なるものを用いることもできる。
【0032】
以下、図3を参照して説明する。
まず、固体高分子電解質膜20を構成する固体高分子電解質材料を、その材料の溶融温度より高い温度を加えて溶融状態とし、溶融プレス法、または溶融押し出し法によりフィルム状とした後、固体高分子電解質膜20が完全に冷却固化する前の、表面が流動性を有する状態の有流動性電解質膜20aを得る(図3(a))。ここで、このような有流動性電解質膜20aとしては、たとえばTダイ法(キャスト法)等を用いて、冷却されて完全に固化する前のフィルム状態のものを用いることができる。
【0033】
このとき有流動性電解質膜20aの膜厚は、スペーサー厚み、ダイギャップ、または引き取り速度等により制御することができる。有流動性電解質膜20aの膜厚は特に制限されないが、たとえば作製される固体高分子電解質膜20の乾燥時の膜厚の下限が10μm以上となるように形成されるのが好ましい。これにより、固体高分子電解質膜の強度を充分保つことができる。また、作製される固体高分子電解質膜20の乾燥時の膜厚の下限が200μm以下となるように形成されるのが好ましい。これにより、固体高分子電解質膜のプロトン伝導性や水の移動性が向上し、発電性能を高く維持することができる。
【0034】
この後、固体高分子電解質膜20の表面が流動性を有する状態で、固体高分子電解質膜20の両面に上記触媒インクを刷毛塗り、スプレー塗布、またはダイコートすることにより、触媒層26および触媒層30を形成する。つづいて、このように形成された固体高分子電解質膜20、ならびに触媒層26および30を空冷し、しかる後に乾燥炉で加熱して、または減圧下で乾燥することにより、触媒付電解質膜100を得ることができる(図3(b))。ここで、乾燥温度、および乾燥時間は、触媒層26および触媒層30に含まれるイオン交換樹脂106、および固体高分子電解質膜20を構成する固体高分子電解質材料の種類によっても異なるが、触媒層26および触媒層30が適度な多孔質性を有し、かつ触媒インクに用いた溶媒を除去できる程度に設定するのが好ましい。
【0035】
この後、このようにして形成された触媒付電解質膜100の両側にガス拡散層28およびガス拡散層32を配設し、これによりセル50を形成する(図3(c))。
【0036】
図4は、以上で説明した触媒付電解質膜100の製造方法を示すフローチャートである。まず、固体高分子電解質膜20を構成する固体高分子電解質材料を溶融させて溶融液を作成する(S10)。つづいて、固体高分子電解質材料の溶融液を溶融プレス法、または溶融押し出し法等により成形して所定膜厚の有流動性電解質膜20aを形成する(S12)。次に、有流動性電解質膜20aの表面が流動性を有している状態で、有流動性電解質膜20aの両面にナフィオンを含む触媒インクを塗布し(S14)、触媒層26および触媒層30を付着させる(S16)。その後、冷却により有流動性電解質膜20aを固化する(S17)。つづいて、これらの有流動性電解質膜20aおよび触媒層26および触媒層30をたとえば約80℃で3時間乾燥することにより、触媒層26および触媒層30中の溶媒を除去し(S18)、触媒付電解質膜100を作製する。
【0037】
本実施の形態における固体高分子型燃料電池の製造方法によれば、ホットプレスを行うことなく固体高分子電解質膜および触媒層を接合することができるので、燃料電池10の製造工程を簡略化することができる。また、本実施の形態における固体高分子型燃料電池の製造方法によれば、固体高分子電解質膜の表面が流動性がある状態で触媒層が塗布されるので、触媒インクに含まれる触媒を担持する炭素粒子が流動性を有する高分子膜の表面に埋まるので、密着性を高めることができる。
【0038】
(第二の実施の形態)
本実施の形態において、触媒付電解質膜100の製造方法が、第一の実施の形態と異なる。本実施の形態においても、燃料電池10は、第一の実施の形態において、図1および図2を参照して説明したのと同様の構造を有する。本実施の形態において、第一の実施の形態と同様の構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0039】
本実施の形態においても、図3を参照して説明する。まず、第一の実施の形態と同様にして触媒インクを生成しておく。また、固体高分子電解質膜20を構成する固体高分子電解質材料を溶媒中に分散および膨潤させた分散液を生成しておく。なお、固体高分子電解質膜20を構成する固体高分子電解質材料を分散、または膨潤させる溶媒としては、対象の固体高分子電解質材料を溶解または分散し、固体高分子電解質膜生成時に除去することが可能であれば、どのようなものを用いることもできる。たとえば、イソプロピルアルコール(IPA)、エタノール、プロパノール等のアルコール、水、またはこれらの混合物を用いることができる。さらに、たとえば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒、あるいはエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のアルキレングリコールモノアルキルエーテル等を用いることができる。
【0040】
ここで触媒インクに用いられる固体高分子電解質材料および固体高分子電解質膜を構成するために用いられる固体高分子電解質材料は、上記した非フッ素重合体の固体高分子電解質材料または含フッ素重合体の固体高分子電解質材料のいずれかから選択することができ、同種としてもよく、また異なるものを用いることもできる。
【0041】
まず、上記分散液をたとえばガラス基板上に、刷毛塗り、スプレー塗布、およびスクリーン印刷等することにより有流動性電解質膜20aを形成する(図3(a))。ここでは、ガラス基板を用いたが、たとえばテフロン(登録商標)シート等、固体高分子電解質膜を剥離しやすいような材料またはそのような表面処理がなされたものを用いることができ、このような性質を持つものであればどのような材料を用いることもできる。このとき、固体高分子電解質膜20の膜厚は、分散液の濃度または塗布膜厚により制御することができる。好ましい膜厚の範囲は、第一の実施の形態と同様である。
【0042】
この後、固体高分子電解質材料の濃度や溶媒の種類、固体高分子電解質膜20の厚みによっても異なるが、室温(たとえば25℃)でたとえば約30〜180分空冷した後、固体高分子電解質膜20の表面が流動性を有する状態で、固体高分子電解質膜20の片面に上記触媒インクを刷毛塗り、スプレー塗布、またはダイコートにより触媒層26を付着させる。この後、触媒層26が付着された有流動性電解質膜20aをガラス基板から剥離し、触媒層26を付着させた面と反対の面に上記触媒インクを刷毛塗り、スプレー塗布、またはダイコートにより触媒層30を付着させる。つづいて、このように形成された固体高分子電解質膜20、ならびに触媒層26および30を乾燥炉で加熱して、または減圧下で乾燥することにより、触媒付電解質膜100を得ることができる(図3(b))。ここで、乾燥温度、および乾燥時間は、触媒層26および触媒層30に含まれるイオン交換樹脂106、および固体高分子電解質膜20を構成する固体高分子電解質材料の種類によっても異なるが、触媒層26および触媒層30が適度な多孔質性を有し、かつ触媒インクや分散液に用いた溶媒を除去できる程度に設定するのが好ましい。
【0043】
この後、このようにして形成された触媒付電解質膜100の両側にガス拡散層28およびガス拡散層32を配設し、これによりセル50を形成する(図3(c))。
【0044】
次に、本実施の形態において、固体高分子電解質膜20およびイオン交換樹脂106を構成する固体高分子電解質材料としてナフィオン(登録商標)を用いた場合の処理を図4を参照して説明する。ここでは、固体高分子電解質膜20の片面のみに触媒層26(または30)を形成する例を説明する。
【0045】
まず、固体高分子電解質材料の液体材料として5%ナフィオンPFSAポリマーディスパージョン(デュポン社製)を用いる(S10)。つづいて、5%ナフィオン分散液をガラス基板上に塗布し、室温で約2時間放置して表面が固化しない程度に乾燥させる。これにより有流動性電解質膜20aが形成される(S12)。つづいて、有流動性電解質膜20aの表面が流動性を有する状態で、触媒インクを刷毛塗りまたはスプレー塗布等により有流動性電解質膜20a上に、触媒層26(または30)を付着させる(S16)。このように固体高分子電解質材料の液体材料としてナフィオン分散液を用いた場合は、ステップ17の冷却処理は不要である。つづいて、これらの有流動性電解質膜20aおよび触媒層26(または30)をたとえば約80℃で5時間乾燥し(S18)触媒付電解質膜を作製する。
【0046】
なお、ここでは、固体高分子電解質材料の液体材料として市販の5%ナフィオンPFSAポリマーディスパージョン(デュポン社製)を用いる例を説明したが、たとえば含フッ素重合体の固体高分子電解質材料を用いる場合、イソプロピルアルコール(IPA)、エタノール、プロパノール等のアルコール、水、またはこれらの混合物を用いて固体高分子電解質材料を分散および膨潤させて固体高分子電解質材料の液体材料として用いることもできる。
【0047】
また、固体高分子電解質膜20の固体高分子電解質材料としては、適宜溶媒を選択して非フッ素重合体の固体高分子電解質材料を用いることもできる。この場合、触媒インク中の固体高分子電解質材料としては含フッ素重合体の固体高分子電解質材料を用いることもできる。たとえば、非フッ素重合体の固体高分子電解質材料であるポリエーテルエーテルケトンのガラス転移温度は約140℃、含フッ素重合体の固体高分子電解質材料であるナフィオンのガラス転移温度は約110℃〜120℃である。従来、固体高分子電解質膜と触媒層中の固体高分子電解質材料の接合はガラス転移温度以上の温度で所定時間ホットプレスすることにより行われているが、本実施の形態においては、ホットプレス等を行うことなく接合することができるので、このようにガラス転移温度の異なる材料であっても接合状態を良好に保つことができる。
【0048】
本実施の形態における固体高分子型燃料電池の製造方法によれば、ホットプレスを行うことなく固体高分子電解質膜および触媒層を接合することができるので、燃料電池10の製造工程を簡略化することができる。また、本実施の形態における固体高分子型燃料電池の製造方法によれば、固体高分子電解質膜の表面が流動性がある状態で触媒層が塗布されるので、触媒を担持する炭素粒子が流動性を有する固体高分子電解質膜の表面に埋まるので、密着性を高めることができる。
【0049】
(第三の実施の形態)
本実施の形態において、触媒付電解質膜100の製造方法が、第一の実施の形態および第二の実施の形態と異なる。本実施の形態においても、燃料電池10は、第一の実施の形態において、図1および図2を参照して説明したのと同様の構造を有する。本実施の形態において、第一の実施の形態と同様の構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0050】
図5は、本実施の形態における触媒付電解質膜100の製造工程を示す図である。
まず、有流動性電解質膜20aを形成する(図5(a))。ここでは、第一の実施の形態で説明したように、固体高分子電解質材料を溶融させた溶融液を用いても、また第二の実施の形態で説明したように、固体高分子電解質材料を溶媒に分散させた分散液を用いてもいずれでもよい。つづいて、有流動性電解質膜20aの両面に炭素粒子102に担持された触媒104をスプレー噴霧する(図5(b))。つづいて、有流動性電解質膜20aの炭素粒子102が噴霧された面にイオン交換樹脂106を構成する固体高分子電解質材料を含む液体材料を刷毛塗り、スプレー塗布、またはダイコートにより触媒層26および触媒層30を形成する。つづいて、このように形成された有流動性電解質膜20aならびに触媒層26および30を乾燥炉にて乾燥することにより、触媒付電解質膜100を得ることができる。(図5(c))。
【0051】
この後、このようにして形成された触媒付電解質膜100の両側にガス拡散層28およびガス拡散層32を配設し、これによりセル50を形成する(図5(d))。なお、ガス拡散層28およびガス拡散層32の配設は、上記乾燥工程の前に行ってもよい。
【0052】
図6は、以上で説明した触媒付電解質膜100の製造方法を示すフローチャートである。まず、固体高分子電解質膜20を構成する固体高分子電解質材料を溶融またはそのまま溶媒に分散させて液体材料を作成する(S20)。つづいて、固体高分子電解質材料の液体材料を溶融プレス法、または溶融押し出し法、ガラス基板上への、刷毛塗り、スプレー塗布、およびスクリーン印刷等により成型して所定膜厚の有流動性電解質膜を形成する(S22)。次に、有流動性電解質膜20aの表面が流動性を有している状態で、有流動性電解質膜20aの表面に炭素粒子102に担持された触媒104を噴霧し(S24)、その上からイオン交換樹脂106を塗布し、触媒層26および触媒層30を形成する(S26)。なお、液体材料として固体高分子電解質材料の溶融液を用いた場合は、冷却により有流動性電解質膜20aを固化する(S27)。その後、これらの有流動性電解質膜20aおよび触媒層26および触媒層30をたとえば約80℃で3〜5時間乾燥し(S28)、触媒付電解質膜100を作製する。
【0053】
本実施の形態における固体高分子型燃料電池の製造方法によれば、ホットプレスを行うことなく固体高分子電解質膜および触媒層を接合することができるので、燃料電池10の製造工程を簡略化することができる。また、本実施の形態における固体高分子型燃料電池の製造方法によれば、固体高分子電解質膜の表面が流動性がある状態で触媒層が塗布されるので、触媒インクに含まれる触媒を担持する炭素粒子が流動性を有する高分子膜の表面に埋まるので、密着性を高めることができる。
【0054】
【実施例】
(実施例1)
第二の実施の形態において説明したのと同様にして、固体高分子電解質膜20に触媒層30が接合した接合体を作製した。以下、図7を参照して説明する。
【0055】
まず、固体高分子電解質材料の液体材料として5%ナフィオンPFSAポリマーディスパージョン(デュポン社製)を用い、基板110(ガラス基板やテフロンシート等)上に塗布して有流動性電解質膜20aを形成した(図7(a))。この試料を室温で放置して表面が固化しない程度に乾燥させ、有流動性電解質膜20aの表面が流動性を有する状態で、触媒インクを刷毛塗り、スプレー塗布、スクリーン印刷等して有流動性電解質膜20a上に、触媒層26(または30)を形成した(図7(b))。つづいて、これらの有流動性電解質膜20aおよび触媒層26(または30)を約80℃で5時間乾燥した後、基板110からはがし、固体高分子電解質膜20に触媒層30が接合した接合体を得た(図7(c))。
【0056】
(実施例2)
第三の実施の形態において説明したのと同様にして、固体高分子電解質膜20に触媒層30が接合した接合体を作製した。以下、図8を参照して説明する。
まず、固体高分子電解質材料の液体材料として5%ナフィオンPFSAポリマーディスパージョン(デュポン社製)を用い、基板110上に塗布して有流動性電解質膜20aを形成した(図8(a))。この試料を室温で放置して表面が固化しない程度に乾燥させ、有流動性電解質膜20aの表面が流動性を有する状態で、炭素粒子102に担持された触媒104をスプレー塗布等により有流動性電解質膜20a上に分散させた(図8(b))。つづいて、有流動性電解質膜20a上にイオン交換樹脂106を塗布して触媒層26(または30)を形成した(図8(c))。つづいて、これらの有流動性電解質膜20aおよび触媒層26(または30)を約80℃で5時間乾燥した後、基板110からはがし、固体高分子電解質膜20に触媒層30が接合した接合体を得た(図8(d))。
【0057】
(比較例)
市販の固体高分子電解質膜ナフィオン112(登録商標、デュポン社製)をアルコールに約4時間侵漬して引き上げた後、その片面に触媒インクを刷毛塗り、スプレー塗布、またはスクリーン印刷等して触媒層26(または30)を形成した。つづいて、これを実施例1と同様の条件で乾燥させて接合体を得た。
【0058】
以上の実施例1および実施例2で作製した接合体を水中に1時間浸漬後、水中から取り出し、自然乾燥させた後、触媒層を固体高分子電解質膜から剥離させるように粘着テープ等で引き剥がす試みを行い、剥離のしやすさを観測した。その結果、実施例1および実施例2では良好な密着性が確認された。しかし、比較例では、水中に浸漬中より触媒層30が固体高分子電解質膜20から一部剥離し、テープによる剥離試験で容易に剥離した。
【0059】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0060】
以上述べてきたいずれの実施の形態においても、触媒付電解質膜100を必要に応じてローラープレスなどにより調厚することができる。
【0061】
また、いずれの実施の形態においても、多孔質、織布状または不織布状のテフロンシート等の芯材の両面および内部に、有流動性電解質膜20aを形成することができる。その場合、芯材に固体高分子電解質材料の液体材料をクロスヘッドダイ等で被覆形成する方法、芯材の両面に固体高分子電解質材料の液体材料をラミネート形成する方法、芯材を固体高分子電解質材料の液体材料浴中に浸漬、含漬する方法、ガラス基板上に設置した芯材の上から固体高分子電解質材料の液体材料を塗布する等の方法により、有流動性電解質膜20aを形成することができる。芯材を用いた場合は、有流動性電解質膜20aの強度が増すため、製造工程での取り扱いが容易になるとともに、触媒付電解質膜100の強度も増すため、固体高分子電解質膜の破れに起因する燃料電池の特性低下を防止することもできる。
【0062】
また、とくに記載していないが、固体高分子電解質膜を作成する際には、固体高分子電解質材料に、可塑剤、安定剤、離型剤等の添加剤を適宜加えることができる。
【0063】
【発明の効果】
本発明によれば、固体高分子電解質膜と触媒層の接合工程を短縮して、燃料電池の製造工程を簡略化する技術を提供することができる。また、本発明によれば、固体高分子電解質膜と触媒層の接合状態を良好にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る燃料電池の断面構造を模式的に示す図である。
【図2】触媒層を詳細に示す断面図である。
【図3】本発明の実施の形態におけるセルの製造方法を示す工程図である。
【図4】本発明の製造方法の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態におけるセルの製造方法を示す工程図である。
【図6】本発明の製造方法の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施例における固体高分子電解質膜および触媒層の接合体の製造方法を示す工程図である。
【図8】本発明の実施例における固体高分子電解質膜および触媒層の接合体の製造方法を示す工程図である。
【符号の説明】
10 燃料電池、 20 固体高分子電解質膜、 20a 有流動性電解質膜、22 燃料極、 24 空気極、 26、30 触媒層、 28、32 ガス拡散層、 34、36 セパレータ、 38、40 ガス流路、 50 セル、100 触媒付電解質膜、 102 炭素粒子、 104 触媒、 106 イオン交換樹脂、 110 基板
Claims (6)
- 第一の固体高分子電解質材料を含む液体材料を用いて固体高分子電解質膜を形成する工程と、
前記固体高分子電解質膜の表面が流動性を有する状態で、前記固体高分子電解質膜上に触媒および第二の固体高分子電解質材料を含む触媒層を形成する工程と、
を含むことを特徴とする固体高分子型燃料電池の製造方法。 - 請求項1に記載の固体高分子型燃料電池の製造方法において、
前記固体高分子電解質膜を形成する工程において、前記液体材料を基板上に塗布することにより前記固体高分子電解質膜を形成することを特徴とする固体高分子型燃料電池の製造方法。 - 請求項1または2に記載の固体高分子型燃料電池の製造方法において、
前記触媒層を形成する工程において、前記触媒および前記第二の固体高分子電解質材料を含む液体材料を前記固体高分子電解質膜表面に塗布することを特徴と固体高分子型燃料電池の製造方法。 - 請求項1乃至3いずれかに記載の固体高分子型燃料電池の製造方法において、
前記触媒層を形成する工程は、前記触媒を前記固体高分子電解質膜表面に分散させる工程と、前記触媒が分散された前記固体高分子電解質膜表面に前記第二の固体高分子電解質材料を含む液体材料を塗布する工程と、を含むことを特徴とする固体高分子型燃料電池の製造方法。 - 請求項1乃至4いずれかに記載の固体高分子型燃料電池の製造方法において、
前記第一の固体高分子電解質材料と前記第二の固体高分子電解質材料とは異なる材料であることを特徴とする固体高分子型燃料電池の製造方法。 - 請求項1乃至5いずれかに記載の固体高分子型燃料電池の製造方法において、
前記第一の固体高分子電解質材料と前記第二の固体高分子電解質材料とはガラス転移温度または溶融温度が異なる材料であることを特徴とする固体高分子型燃料電池の製造方法。
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