JP6641220B2 - 建物の基礎構造及び建物の基礎構造の構築方法 - Google Patents

建物の基礎構造及び建物の基礎構造の構築方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6641220B2
JP6641220B2 JP2016070905A JP2016070905A JP6641220B2 JP 6641220 B2 JP6641220 B2 JP 6641220B2 JP 2016070905 A JP2016070905 A JP 2016070905A JP 2016070905 A JP2016070905 A JP 2016070905A JP 6641220 B2 JP6641220 B2 JP 6641220B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
precast concrete
building
peripheral portion
bottom plate
self
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016070905A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017179972A (ja
Inventor
幸光 長
幸光 長
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP2016070905A priority Critical patent/JP6641220B2/ja
Publication of JP2017179972A publication Critical patent/JP2017179972A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6641220B2 publication Critical patent/JP6641220B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Foundations (AREA)

Description

本発明は、プレキャストコンクリート部材を有する建物の基礎構造、及びそれを構築するための建物の基礎構造の構築方法に関するものである。
特許文献1−5には、プレキャストコンクリート部材を使って建物のべた基礎を構築する方法が開示されている。これらの方法では、建物の基礎の周縁に断面視略L字形などのプレキャストブロックを並べ、プレキャストブロックで囲まれた内側に現場でコンクリートを打設することによってべた基礎の底板を構築している。
またこれらの文献に開示された構築方法では、プレキャストブロックの側面から内側に向けて鉄筋を突出させ、その突出された鉄筋に端部が重なるように配筋をした後に、べた基礎用のコンクリートが打設される。
特開2000−87364号公報 特開平06−57759号公報 特開平08−92970号公報 特開平11−256592号公報 特開2002−309590号公報
しかしながら、プレキャストコンクリート部材は、高い精度で成形されているため、それを設置する下地の水平レベルも高精度でなければ、プレキャストコンクリート部材が傾いたり、不安定な状態になったりしてしまう。
他方、下地を高精度な水平レベルにしたり、上面の凹凸を修正したりするために時間を掛けていては、工期短縮のためにプレキャストコンクリート部材を導入する意味がなくなる。
そこで、本発明は、水平レベル精度が高いうえに短期間で構築可能なプレキャスト部材を有する建物の基礎構造、及び建物の基礎構造の構築方法を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の建物の基礎構造は、プレキャストコンクリート部材を有する建物の基礎構造であって、前記建物の基礎施工領域の少なくとも周縁に沿って配置された複数のプレキャストコンクリート部材によって形成された周縁部と、前記周縁部の真下にセルフレベリング材によって形成された水平下地層と、前記周縁部に囲まれた領域に鉄筋コンクリートによってスラブ状に形成された底板部とを備え、前記プレキャストコンクリート部材の内側面から側方に向けて突出された接続鉄筋は、前記底板部に埋設されていることを特徴とする。
ここで、前記周縁部のプレキャストコンクリート部材は、壁状に形成された構成とすることができる。また、前記水平下地層には、延伸方向に間隔を置いて弾性部材によって形成された仕切材が配置されており、前記プレキャストコンクリート部材は前記仕切材を跨って設置されている構成とすることができる。
さらに、建物の基礎構造の構築方法の発明は、上記いずれかに記載の建物の基礎構造の構築方法であって、前記基礎施工領域の周縁に沿って不透過水層を設ける工程と、前記不透過水層が形成された領域内に仕切材を配置する工程と、前記仕切材で仕切られた区画にセルフレベリング材をそれぞれ打設する工程と、前記セルフレベリング材が硬化した後に、その上面にプレキャストコンクリート部材を設置する工程と、前記周縁部に囲まれた領域に鉄筋を配筋する工程と、前記周縁部に囲まれた領域にコンクリートを打設して前記底板部を形成する工程とを備えたことを特徴とする。
ここで、加圧固定手段により前記仕切材の上面の高さを調整し、前記加圧固定手段の上面の高さに合わせて水糸を配置する工程と、前記仕切材で仕切られた区画に前記水糸の高さに合わせてセルフレベリング材を打設する工程を備えた構成とすることもできる。また、前記水糸は、水分による伸縮の少ない材料であるのが好ましい。
このように構成された本発明の建物の基礎構造は、基礎施工領域の少なくとも周縁に沿って配置された複数のプレキャストコンクリート部材によって周縁部が形成される。
また、周縁部の真下には、セルフレベリング材によって水平下地層が形成され、周縁部に囲まれた領域に鉄筋コンクリートによってスラブ状に形成される底板部には、プレキャストコンクリート部材の内側面から側方に向けて突出された接続鉄筋が埋設されている。
このため、周縁部はセルフレベリング材とプレキャストコンクリート部材とによって水平レベルの精度が高くなるうえ、底板部は高精度にとらわれずに短期間で構築することが可能となる。
また、周縁部のプレキャストコンクリート部材が壁状に形成されたものであれば、断面視略L字形のプレキャストコンクリート部材と比べて設置面積が削減されるので、水平下地層の施工面積も少なくて済み、大幅な工期短縮が可能になる。
さらに、水平下地層が延伸方向に間隔を置いて弾性部材によって形成された仕切材で仕切られた構成であれば、仕切られた区画毎に下地の上面の水平出しを行えばよいため、容易に下地の水平レベル精度を高くすることができる。
また、仕切材が弾性部材であれば、プレキャストコンクリート部材が仕切材を跨って設置される場合でも追従して変形するので、不安定な状態になることがない。
さらに、建物の基礎構造の構築方法の発明では、仕切材で仕切られた区画毎に容易に下地の水平レベル精度を高くできるので、プレキャストコンクリート部材を用いて工期を大幅に短縮することができる。
また、仕切材が弾性部材であれば、加圧固定手段により仕切材の上面の高さを容易に調整することができるので、それに合わせて水糸を配置して、その水糸の高さに合わせてセルフレベリング材を打設することで、効率的に高精度の水平レベルを確保することができる。
さらに、水糸が水分による伸縮の少ない材料であれば、打設されたセルフレベリング材が接触しても弛んだりすることがなく、水平位置が変化しないので、水糸の支持間隔を広くできるうえに、高精度の水平出しを行うことができる。
本実施の形態の建物の基礎構造の構成を説明する断面図である。 本実施の形態の建物の基礎構造の構築方法の工程を示す説明図である。 水平下地層を構築する工程を示す説明図である。 水糸の配置方法の詳細を示すための説明図である。 底板部の配筋が行われた状態を説明する斜視図である。 底板部にコンクリートが打設された状態を説明する斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態の建物の基礎構造1の構成を説明する断面図であり、図6は、基礎構造1の斜視図を示している。
本実施の形態の基礎構造1は、建物のべた基礎をプレキャストコンクリート部材21,21A−21Dを用いて構成したものである。以下では、プレキャストコンクリート部材21の符号を主に使用して構成を説明する。
基礎構造1は、図2(a)に示すように、建物の基礎施工領域11に設けられる。この基礎構造1は、図6に示すように、基礎施工領域11の周縁111に沿って立ち上げられた周縁部2と、その周縁部2に囲まれた領域に鉄筋コンクリートによってスラブ状に形成された底板部5とによって、主に構成される。
周縁部2は、複数のプレキャストコンクリート部材21,21A−21Dによって形成される。プレキャストコンクリート部材21は、図1に示すように壁状に形成される。
プレキャストコンクリート部材21は、鉛直方向に向けて平行に配筋される複数の縦筋23,・・・と、水平方向に向けて平行に配筋される複数の横筋24,・・・とを備え、例えば長尺な直方体状にコンクリートによって成形される。
また、プレキャストコンクリート部材21の内側面212(底板部5側の側面)の下部からは、側方に向けて接続鉄筋22が突出される。この接続鉄筋22は、一部がプレキャストコンクリート部材21に埋設され、突出させた残りの部分が底板部5に埋設される。
プレキャストコンクリート部材21は、工場で製作されるため、底面211が高い精度で成形されている。そして、この底面211は、高精度の水平レベルに上面が仕上げられた水平下地層3に、直接、載せられる。
水平下地層3は、地面Gに形成された不透過水層4の上に設けられる。不透過水層4は、例えば掘削された溝部G1の底面にビニールシートなどの不透過水性シートを敷設することによって形成される。
不透過水層4の上に設けられる水平下地層3は、セルフレベリング材によって形成される。セルフレベリング材は、自己水平性の高いスラリー状のセメント系材料で、流動性が高い材料であるため、トンボなどで均すことによって容易に平滑な水平面を上面に形成させることができる。
一方、底板部5は、水平方向に向けて平行に配筋される複数の第1鉄筋51,・・・と、第1鉄筋51に直交するように水平方向に向けて平行に配筋される複数の第2鉄筋52,・・・と、現地で打設されるコンクリート53とによって主に構成される。
底板部5の下方には、栗石や捨てコンクリートなどによって下地層54が形成される。この下地層54は、水平下地層3のように高い水平レベルの精度が求められるものではない。
また、図1に例示するように、底板部5の周縁部2に向けて延びる第1鉄筋51の端部は、接続鉄筋22と平面視で重なる位置まで延出される。また、図5に示すように、底板部5の隅角部には、必要に応じて斜め鉄筋55が配筋される。
この基礎構造1に使用されるプレキャストコンクリート部材は、長尺な板状のプレキャストコンクリート部材21,21A−21Dに限定されるものではなく、例えばブロック状のブロック部材25,26も使用される。
ブロック部材25は、図5,6に示すように、プレキャストコンクリート部材21A,21B間に介在されて、周縁部2の一部となる。直方体状のブロック部材25は、一部が底板部5側に張り出されるように配置される。
また、図5に示すように、ブロック部材25の底板部5側に張り出された側面からは、接続鉄筋251,・・・が突出される。さらに、ブロック部材25,25間には、底板部5となる領域に島状にブロック部材26,26が配置される。
また、ブロック部材25,26が配置される領域には、それらの底面の平面形状に応じて部分的に水平下地層3A,3Bがそれぞれ形成される。水平下地層3A,3Bは、不透過水層4の上にセルフレベリング材によって形成される。
次に、本実施の形態の建物の基礎構造1の構築方法について説明する。この基礎構造1の構築方法は、プレキャストコンクリート部材(21,21A−21D,25,26)を用いたべた基礎の構築方法である。
まず、図2(a)に示したように、基礎施工領域11の周縁111に沿って小型重機や人力などで地面Gを掘削し、溝部G1を設ける。ここでは、溝部G1は、長方形の基礎施工領域11の各辺に連続して形成される。
この溝部G1の底面は、転圧などによって均し固め、底面の高さ(レベル)を測定する。これに対して底板部5が構築される溝部G1に囲まれた領域は、溝部G1の底面より高く盛り上がった状態で残される。
そして、この溝部G1の底面には、図3(a)に示すように、ビニールシートなどの不透過水性シートが敷設され、不透過水層4が形成される。続いて、図3(b)に示したように、溝部G1の長手方向に所定の間隔を置いて、仕切材31,・・・を配置する。
仕切材31は、不透過水層4の上に溝部G1を横断するように配置される。この溝部G1を横断するように配置された複数の仕切材31,・・・によって、複数の区画311,・・・が溝部G1内に形成される。
この仕切材31は、発泡材などの弾性部材によって形成される。例えば、ウレタン素材の直方体状又は棒状に成形された弾性発泡体を、仕切材31として使用することができる。
この仕切材31に対しては、図4に示すように、加圧固定手段としてのペグ32を刺し込み、ペグ32の上面の高さを必要な天端レベルに合わせる。すなわち仕切材31は、弾性部材によって形成されているので、釘状のペグ32を刺し込んで押えると、所望する高さに位置合わせをして固定することができる。
そこで、仕切材31を押え込んだペグ32の上面の高さ(レベル)を、セルフレベリング材によって形成される水平下地層3の目標とする上面高さ(水平レベル)に合わせる。
このペグ32は、複数の仕切材31,・・・に対して同じ高さとなるように刺し込まれる。そして、溝部G1の端部に設けた水杭331の上部と、溝部G1の長手方向に間隔を置いて配置された複数の仕切材31,・・・のペグ32,・・・の上面とを繋ぐように水糸33を配置する。
この水糸33には、水分による伸縮の影響の少ない釣り糸などに多用されるナイロンなどから成る糸が好適に用いられる。すなわち、後工程において、水糸33の下面に水分を含有するセルフレベリング材が接触することになるため、その水分によって弛まない水糸33が好ましい。
このようにして水糸33,33の高さは、仕切材31,・・・を跨いでも同じ高さになるように調整される。要するに、仕切材31と水糸33との交差部では、加圧固定手段としてのペグ32の上面で水糸33が支持されるので、その高さは仕切材31を跨いでも同じ高さになる。例えば、仕切材31,31間の間隔を4mから6m程度にしても、水糸33を水平に張ることができる。
続いて、図3(c)に示したように、水糸33,33を目安として、仕切材31,・・・で仕切られた区画311,・・・に、セルフレベリング材をそれぞれ打設する。すなわち、水糸33,33の高さで、セルフレベリング材の打設量を調整する。
図2(b)は、セルフレベリング材によって水平下地層3,・・・が形成された状態を示している。小分けに区画化された水平下地層3,3間には、仕切材31が露出した状態となる。
一方、溝部G1に囲まれた領域は、所定の高さで均されて栗石(砕石)が敷かれた後に、捨てコンクリートが打設されて下地層54が形成される。また、ブロック部材25,26が設置される箇所には、それらの底面の形状に応じて部分的に水平下地層3A,3Bがそれぞれ形成される。
そして、図2(c)に示すように、硬化した水平下地層3,・・・の上には、プレキャストコンクリート部材21,21A−21D,25が直接、設置される。例えば基礎施工領域11の1辺に相当する長さの長尺状のプレキャストコンクリート部材21は、3つの仕切材31,・・・を跨るように設置される。
プレキャストコンクリート部材21,21A−21Dは、長さが異なるだけで、いずれも同じ断面に成形されている。プレキャストコンクリート部材21A−21Dは、他の部材に隣接させるように設置していく。
プレキャストコンクリート部材21,21A−21D及びブロック部材25,26の設置には、小型重機が使用できる。例えば、プレキャストコンクリート部材21Aとブロック部材25を設置した後であっても、プレキャストコンクリート部材21Bを設置する前であれば、開放された箇所から下地層54の領域に小型重機を侵入させて、島のように点在された水平下地層3B,3B上にブロック部材26,26を設置することができる。
このようにして配置されたプレキャストコンクリート部材21,21A−21Dの内側面212及びブロック部材25,26の側面からは、接続鉄筋22,251,261が側方に向けて突出されている。
そこで、図5に示すように、接続鉄筋22,251,261に端部が重なるように、第1鉄筋51,・・・及び第2鉄筋52,・・・の配筋と斜め鉄筋55,55の配筋を行う。
通常であれば既存の部材と後から構築される部材の鉄筋の継手作業には手間がかかるが、プレキャストコンクリート部材21,21A−21D及びブロック部材25,26から突出された接続鉄筋22,251,261を利用することで、効率よく継手作業を行うことができる。
最後に周縁部2に囲まれた領域にコンクリート53を打設して、図6に示すようにスラブ状の底板部5を完成させる。また、周縁部2には、所定の位置にアンカー材12,・・・が上方に向けて突出されているので、周縁部2の上に建物を設置又は構築して、アンカー材12,・・・を介して基礎構造1に固定させる。
次に、本実施の形態の建物の基礎構造1、及び建物の基礎構造1の構築方法の作用について説明する。
このように構成された本実施の形態の建物の基礎構造1は、基礎施工領域11の周縁111に沿って配置された複数のプレキャストコンクリート部材21,21A−21D及びブロック部材25によって周縁部2が形成される。
この周縁部2の真下には、セルフレベリング材によって水平下地層3が形成されている。すなわち精度の高い水平レベルが要求される水平下地層3,3A,3Bは、プレキャストコンクリート部材(21,21A−21D,25,26)が設置される範囲にのみ形成される。
また、周縁部2に囲まれた領域に鉄筋コンクリートによってスラブ状に形成される底板部5には、プレキャストコンクリート部材21,21A−21Dの内側面212などから側方に向けて突出された接続鉄筋22,251,261が埋設される。
このため、周縁部2はセルフレベリング材とプレキャストコンクリート部材(21,21A−21D,25,26)とによって水平レベルの精度が高くなるうえ、底板部5は高精度にとらわれずに短期間で構築することができる。
要するに、直接上面に建物の底面が設置されない底板部5の上面は、高い水平レベル精度にする必要がなく、効率よく短期間で構築されるのが好ましい。プレキャストコンクリート部材21,21A−21Dの内側面212及びブロック部材25,26から接続鉄筋22,251,261が側方に向けて突出されていれば、底板部5の鉄筋(51,52)の端部に重ねて継手させるだけで、容易に周縁部2と底板部5とを一体化させることができる。
他方、プレキャストコンクリート部材(21,21A−21D,25,26)は、高精度の水平レベルに形成された上面に設置する必要がある。ここで、周縁部2のプレキャストコンクリート部材21,21A−21Dの大部分が壁状に形成されものであれば、断面視略L字形のプレキャストコンクリート部材と比べて設置面積が削減されるので、水平下地層3の施工面積も少なくて済み、大幅な工期短縮が可能になる。
さらに、水平下地層3が延伸方向に間隔を置いて弾性部材によって形成された仕切材31で仕切られた構成であれば、区画311毎に下地の上面の水平出しを行えばよいため、容易に下地の水平レベル精度を高くすることができる。
そして、仕切材31が弾性部材であれば、プレキャストコンクリート部材21,21A−21Dが仕切材31を跨って設置される場合でも追従して変形するので、不安定な状態になることがない。
すなわち、水平下地層3を小分けにして施工したことで、仕切材31の上部が水平下地層3の水平な上面から多少上方に飛び出していても、それを跨いで配置されるプレキャストコンクリート部材21,21A−21Dに押し潰されるので、邪魔にならない。
また、仕切材31が弾性部材であるので、仕切材31の上面の高さをペグ32で押えることによって容易に調整することができる。そして、そのペグ32の上面の高さを利用して水糸33を配置し、その水糸33の高さに合わせてセルフレベリング材を打設する方法であれば、効率的に高精度の水平レベルを確保することができる。
要するに、仕切材31で仕切られたそれぞれの区画311のセルフレベリング材で形成する水平下地層3の上面は、水糸33の下面又は上面と略同じ高さに合わせることで、容易に水平面にすることができる。
さらに、水糸33が水分による伸縮の少ない材料であれば、打設されたセルフレベリング材が接触しても弛んだりすることがなく、水平位置が変化しないので、水糸33の支持間隔を広くできる。すなわち、仕切材31,31の配置間隔を広くして効率的に施工しても、高精度の水平出しを行うことができる。
このように本実施の形態の建物の基礎構造1の構築方法では、仕切材31で仕切られた区画311毎に容易に下地の水平レベル精度を高くできるので、プレキャストコンクリート部材(21,21A−21D,25,26)を用いて工期を大幅に短縮してべた基礎を構築することができる。
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態では、仕切材31を跨いで配置されるプレキャストコンクリート部材21,21A−21Dについて説明したが、これに限定されるものではなく、ブロック部材25のように仕切材31を跨がせないプレキャストコンクリート部材によって周縁部を形成することもできる。
1 基礎構造
11 基礎施工領域
111 周縁
2 周縁部
21,21A−21D プレキャストコンクリート部材
22 接続鉄筋
25 ブロック部材(プレキャストコンクリート部材)
251 接続鉄筋
3,3A 水平下地層
31 仕切材
311 区画
32 ペグ(加圧固定手段)
33 水糸
4 不透過水層
5 底板部
51 第1鉄筋
52 第2鉄筋
53 コンクリート
55 斜め鉄筋

Claims (6)

  1. プレキャストコンクリート部材を有する建物の基礎構造であって、
    前記建物の基礎施工領域の少なくとも周縁に沿って配置された複数のプレキャストコンクリート部材によって形成された周縁部と、
    前記周縁部の真下にセルフレベリング材によって形成された水平下地層と、
    前記周縁部に囲まれた領域に鉄筋コンクリートによってスラブ状に形成された底板部とを備え、
    前記水平下地層には、延伸方向に間隔を置いて弾性発泡体によって形成された仕切材が配置されており、前記プレキャストコンクリート部材は前記仕切材を跨って設置されているとともに、
    前記プレキャストコンクリート部材の内側面から側方に向けて突出された接続鉄筋は、前記底板部に埋設されていることを特徴とする建物の基礎構造。
  2. 前記周縁部のプレキャストコンクリート部材は、壁状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の建物の基礎構造。
  3. プレキャストコンクリート部材を有する建物の基礎構造であって、前記建物の基礎施工領域の少なくとも周縁に沿って配置された複数のプレキャストコンクリート部材によって形成された周縁部と、前記周縁部の真下にセルフレベリング材によって形成された水平下地層と、前記周縁部に囲まれた領域に鉄筋コンクリートによってスラブ状に形成された底板部とを備え、前記プレキャストコンクリート部材の内側面から側方に向けて突出された接続鉄筋は、前記底板部に埋設されている建物の基礎構造の構築方法であって、
    前記基礎施工領域の周縁に沿って不透過水層を設ける工程と、
    前記不透過水層が形成された領域内に仕切材を配置する工程と、
    前記仕切材で仕切られた区画にセルフレベリング材をそれぞれ打設する工程と、
    前記セルフレベリング材が硬化した後に、その上面にプレキャストコンクリート部材を設置する工程と、
    前記周縁部に囲まれた領域に鉄筋を配筋する工程と、
    前記周縁部に囲まれた領域にコンクリートを打設して前記底板部を形成する工程とを備えたことを特徴とする建物の基礎構造の構築方法。
  4. 請求項に記載の建物の基礎構造の構築方法であって、
    前記基礎施工領域の周縁に沿って不透過水層を設ける工程と、
    前記不透過水層が形成された領域内に仕切材を配置する工程と、
    加圧固定手段により前記仕切材の上面の高さを調整し、前記加圧固定手段の上面の高さに合わせて水糸を配置する工程と、
    前記仕切材で仕切られた区画に前記水糸の高さに合わせてセルフレベリング材を打設する工程と、
    前記セルフレベリング材が硬化した後に、その上面にプレキャストコンクリート部材を設置する工程と、
    前記周縁部に囲まれた領域に鉄筋を配筋する工程と、
    前記周縁部に囲まれた領域にコンクリートを打設して前記底板部を形成する工程とを備えたことを特徴とする建物の基礎構造の構築方法。
  5. 前記周縁部のプレキャストコンクリート部材は、壁状に形成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の建物の基礎構造の構築方法。
  6. 前記水糸は、ナイロン材料であることを特徴とする請求項に記載の建物の基礎構造の構築方法。
JP2016070905A 2016-03-31 2016-03-31 建物の基礎構造及び建物の基礎構造の構築方法 Active JP6641220B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016070905A JP6641220B2 (ja) 2016-03-31 2016-03-31 建物の基礎構造及び建物の基礎構造の構築方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016070905A JP6641220B2 (ja) 2016-03-31 2016-03-31 建物の基礎構造及び建物の基礎構造の構築方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017179972A JP2017179972A (ja) 2017-10-05
JP6641220B2 true JP6641220B2 (ja) 2020-02-05

Family

ID=60006755

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016070905A Active JP6641220B2 (ja) 2016-03-31 2016-03-31 建物の基礎構造及び建物の基礎構造の構築方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6641220B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019143315A (ja) * 2018-02-19 2019-08-29 清水 昌彦 べた基礎の施工方法及びべた基礎構造

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63241265A (ja) * 1987-03-30 1988-10-06 株式会社トクヤマ セルフレベリング材の施工方法
JPH045331A (ja) * 1990-04-19 1992-01-09 Tokuyama Soda Co Ltd 基礎の構築方法
JPH0885959A (ja) * 1994-09-14 1996-04-02 Asahi Chem Ind Co Ltd 建物基礎の施工方法
JPH0892970A (ja) * 1994-09-28 1996-04-09 Natl House Ind Co Ltd 基礎構造
US5987827A (en) * 1996-05-29 1999-11-23 Lord; Ray Concrete building construction and method
JPH11241349A (ja) * 1998-02-25 1999-09-07 Showa Concrete Ind Co Ltd 住宅用べた基礎及びその施工方法
JPH11247202A (ja) * 1998-03-02 1999-09-14 Asahi Chem Ind Co Ltd 基礎梁構造及び基礎構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017179972A (ja) 2017-10-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101740919B1 (ko) 돌출된 연결체를 구비한 프리캐스트 콘크리트 벽체와 그 제조방법
EP1936038A1 (en) Non-retrievable formwork
JP6667850B2 (ja) べた基礎用のコンクリートブロックの製造方法、及びべた基礎の構築方法
KR101751776B1 (ko) 기둥과 보의 하이브리드 셀프포지셔닝 연결구조
JP6641220B2 (ja) 建物の基礎構造及び建物の基礎構造の構築方法
JP2006328867A (ja) 橋台付近に構築される道路の構造および施工法
JP2006214212A (ja) 床スラブの施工方法および型枠パネル
JP2011006849A (ja) 基礎工法
KR101668521B1 (ko) 다층 건축물의 지하층 콘크리트의 시공방법
JP2022175669A (ja) べた基礎の構築方法
KR102149662B1 (ko) 피씨 슬래브를 이용한 건축물의 전이층 시공방법
JP6632290B2 (ja) 鋼製柱の脚部構造及び鋼製柱脚部の施工方法
KR102594640B1 (ko) 확장이 가능한 기초용 브라켓 구조 및 이를 이용한 기초 시공 방법
CN112218993A (zh) 加强间隔件
JP6641219B2 (ja) 基礎の構築方法
JP6553855B2 (ja) 建物の基礎構造、および、建物の基礎の施工方法
JP7095839B2 (ja) スラブ支持構造、及びスラブ施工方法
JP2022006995A (ja) 張出し歩道ブロック、及び張出し歩道ブロックを用いた歩道の構築方法
JP6882024B2 (ja) プレキャストコンクリート版の接合構造及びプレキャストコンクリート版の施工方法
JP6224181B1 (ja) 地下貯水施設
JP6414686B2 (ja) プレキャストコンクリート床板における接合構造
JP7257868B2 (ja) プレキャストコンクリート部材、基礎構造物及び基礎構造物の施工方法
JP7165548B2 (ja) 免震基礎構造およびその構築方法
JP7232482B1 (ja) プレキャストブロックの横引き敷設装置及び敷設方法
KR101645511B1 (ko) 프리캐스트 일체식 교대교량 및 그 시공방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181101

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190822

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190903

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191025

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191203

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191227

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6641220

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151