JP6640695B2 - 冷暖房機能付きヒートポンプ給湯機 - Google Patents

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Description

この発明は、室内空気の冷却及び貯湯タンク内の湯水の加熱を並行して行う沸上・冷房運転を実行可能な、冷暖房機能付きヒートポンプ給湯機に関するものである。
従来よりこの種の給湯機においては、特許文献1記載のように、圧縮機の吐出側を凝縮器としてのヒートポンプ熱交換器(室外熱交換器)の入口側に接続し、ヒートポンプ熱交換器の出口側を凝縮器としての水冷媒熱交換器の入口側に接続し、水冷媒熱交換器の出口側を蒸発器としての室内熱交換器に接続し、室内熱交換器の出口側を圧縮機の吸入側に接続したものがあった。
特許5242746号公報
前記の従来技術においては、室内空気の冷却のみを単独で行う冷房運転と、室内空気の冷却及び貯湯タンク内の湯水の加熱を並行して行う沸上・冷房運転とを両立しつつ、それぞれにおいて前記室内空気の冷却能力や前記湯水の加熱能力を確実に確保するという観点からは、十分なものとは言えないという問題があった。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1では、冷媒と外気との熱交換を行う、凝縮器又は蒸発器として選択的に機能可能なヒートポンプ熱交換器と、前記ヒートポンプ熱交換器に接続される圧縮機と、湯水を貯湯する貯湯タンクと、前記冷媒と水との熱交換を行う、凝縮器としての水冷媒熱交換器と、前記冷媒と室内空気との熱交換を行う、凝縮器又は蒸発器として選択的に機能可能な室内熱交換器とを有し、前記水冷媒熱交換器の水側と前記貯湯タンクとを湯水配管で環状に接続して湯水循環回路を形成し、前記ヒートポンプ熱交換器、前記圧縮機、前記水冷媒熱交換器の冷媒側、及び、前記室内熱交換器を冷媒配管で接続して冷媒循環回路を形成する冷暖房機能付きヒートポンプ給湯機において、凝縮器としての前記ヒートポンプ熱交換器、若しくは、前記水冷媒熱交換器に対し、前記圧縮機の吐出側を選択的に接続可能な第1接続手段と、蒸発器としての前記室内熱交換器の入口側に接続された第1減圧器に対し、前記凝縮器としての前記ヒートポンプ熱交換器の出口側に接続された第2減圧器、若しくは、前記水冷媒熱交換器を選択的に接続可能な第2接続手段と、前記圧縮機の吸入側に対し、前記蒸発器としての前記室内熱交換器の出口側を、前記第2減圧器及び蒸発器としての前記ヒートポンプ熱交換器を介して、若しくは、それら蒸発器としての前記ヒートポンプ熱交換器及び前記第2減圧器を介さずに、選択的に接続可能な第3接続手段とを有するものである。
また、請求項2では、冷房運転時においては、前記圧縮機の吐出側、前記凝縮器としての前記ヒートポンプ熱交換器、前記第2減圧器、前記第1減圧器、前記蒸発器としての前記室内熱交換器、前記圧縮機の吸入側の経路で前記冷媒が流れるように、前記第1接続手段、前記第2接続手段、及び、前記第3接続手段を切り替えるとともに、沸上・冷房運転時においては、前記圧縮機の吐出側、前記水冷媒熱交換器、前記第1減圧器、前記蒸発器としての前記室内熱交換器、前記第2減圧器、前記蒸発器としての前記ヒートポンプ熱交換器、前記圧縮機の吸入側の経路で前記冷媒が流れるように、前記第1接続手段、前記第2接続手段、及び、前記第3接続手段を切り替える、切替手段を有するものである。
また、請求項3では、前記第1接続手段は、前記圧縮機の吐出側を、前記水冷媒熱交換器の入口側、若しくは、前記ヒートポンプ熱交換器に対し、選択的に連通させる四方弁と、前記水冷媒熱交換器の入口側と前記四方弁との間の管路を開閉可能な第1開閉弁とを備えており、前記第2接続手段は、前記第2減圧器と前記第1減圧器との間の管路を開閉可能な第2開閉弁と、前記水冷媒熱交換器の出口側と前記第1減圧器との間の管路を開閉可能な第3開閉弁とを備えており、前記第3接続手段は、前記室内熱交換器の反第1減圧器側と前記圧縮機との間の管路を開閉可能な第4開閉弁と、前記室内熱交換器の反第1減圧器側と前記第2減圧器との間の管路を開閉可能な第5開閉弁とを備えているものである。
また、請求項4では、前記四方弁及び前記第2減圧器は、前記ヒートポンプ熱交換器及び前記圧縮機を内包する室外機に設けられており、前記第1乃至第5開閉弁は、前記貯湯タンク及び前記水冷媒熱交換器を内包する貯湯ユニットに設けられており、前記第1減圧器は、前記貯湯ユニット、若しくは、前記室内熱交換器を内包する室内機に設けられているものである。
また、請求項5では、前記ヒートポンプ熱交換器に外気を通じるための室外ファンと、前記室内熱交換器に室内空気を通じるための室内ファンとをさらに有し、前記冷房運転時においては、前記ヒートポンプ熱交換器を凝縮器として機能させるために前記室外ファンが回転駆動されるとともに、前記室内熱交換器を蒸発器として機能させるために前記室内ファンが回転駆動され、前記沸上・冷房運転時においては、前記ヒートポンプ熱交換器を蒸発器として機能させるために前記室外ファンが回転駆動されるとともに、前記室内熱交換器を蒸発器として機能させるために前記室内ファンが回転駆動され、冷房運転時及び沸上・冷房運転時においては、前記第2減圧器の弁開度が全開状態に固定されるとともに、前記第1減圧器の弁開度が運転状態に応じて可変に制御されるものである。
また、請求項6では、前記切替手段は、沸上運転時においては、前記圧縮機の吐出側、前記水冷媒熱交換器、前記第2減圧器、前記蒸発器としての前記ヒートポンプ熱交換器、前記圧縮機の吸入側の経路で前記冷媒が流れるように、前記第1接続手段、前記第2接続手段、及び、前記第3接続手段を切り替えるものである。
また、請求項7では、沸上運転時においては、前記第3開閉弁が開き状態にされるとともに、前記第2減圧器の弁開度が運転状態に応じて可変に制御されるものである。
また、請求項8では、前記切替手段は、暖房運転時においては、前記圧縮機の吐出側、前記凝縮器としての前記室内熱交換器、前記第1減圧器、前記第2減圧器、前記蒸発器としての前記ヒートポンプ熱交換器、前記圧縮機の吸入側の経路で前記冷媒が流れるように、前記第1接続手段、前記第2接続手段、及び、前記第3接続手段を切り替えるとともに、沸上・暖房運転時においては、前記圧縮機の吐出側から、前記凝縮器としての前記室内熱交換器及び前記水冷媒熱交換器へと分流した後、前記室内熱交換器の下流側の前記第1減圧器及び前記水冷媒熱交換器から合流して前記第2減圧器、前記蒸発器としての前記ヒートポンプ熱交換器を経て、前記圧縮機の吸入側へ至る経路で前記冷媒が流れるように、前記第1接続手段、前記第2接続手段、及び、前記第3接続手段を切り替えるものである。
また、請求項9では、暖房運転時及び沸上・暖房運転時においては、前記第1減圧器の弁開度が全開状態に固定されるとともに、前記第2減圧器の弁開度が運転状態に応じて可変に制御されるものである。
また、請求項10では、前記冷媒循環回路は、前記第1開閉弁及び前記第4開閉弁と前記四方弁とを連通する第1連通管路と、前記第2開閉弁及び前記第5開閉弁と前記第2減圧器とを連通する第2連通管路と、前記第1減圧器と前記室内熱交換器の前記第1減圧器側とを連通する第3連通管路と、前記第4開閉弁及び前記第5開閉弁と前記室内熱交換器の反第1減圧器側とを連通する第4連通管路と、を備えており、前記貯湯ユニットと前記室外機とが、前記第1連通管路及び前記第2連通管路によって接続されており、前記貯湯ユニットと前記室内機とが、前記第3連通管路及び前記第4連通管路によって接続されているものである。
この発明の請求項1によれば、ヒートポンプ熱交換器、水冷媒熱交換器、室内熱交換器、圧縮機、第1減圧器、第2減圧器等を選択的に適宜に接続可能な第1〜第3接続手段が備えられている。
これら第1〜第3接続手段によれば、例えば、第1接続手段が前記圧縮機の吐出側を凝縮器としての前記ヒートポンプ熱交換器に接続し、さらに第2接続手段がそのヒートポンプ熱交換器を第2減圧器及び第1減圧器を介して蒸発器としての前記室内熱交換器に接続し、さらに第3接続手段がその室内熱交換器を前記圧縮機の吸入側に接続することができる。この場合、圧縮機から吐出された高温高圧の冷媒ガスがヒートポンプ熱交換器で外気へ放熱し凝縮して液体冷媒となり、その後室内熱交換器で蒸発することで室内空気から吸熱して圧縮機へと戻る、冷房運転が実現される。
また例えば、第1接続手段が前記圧縮機の吐出側を前記水冷媒熱交換器に接続し、さらに第2接続手段がその水冷媒熱交換器を前記第1減圧器を介して蒸発器としての前記室内熱交換器に接続し、さらに第3接続手段がその室内熱交換器を第2減圧器及び蒸発器としての前記ヒートポンプ熱交換器を介して、前記圧縮機の吸入側に接続することもできる。この場合は、圧縮機から吐出された高温高圧の冷媒ガスが水冷媒熱交換器において貯湯タンクへ通じる湯水配管へ放熱し凝縮して液体冷媒となり、その後室内熱交換器で蒸発することで室内空気から吸熱した後、さらにヒートポンプ熱交換器で蒸発することで外気からも吸熱して圧縮機へと戻る。これにより、室内空気を冷却すると共に貯湯タンク内の湯水を加熱する、沸上・冷房運転が実現される。
そして、前記沸上・冷房運転においては、上述したように、前記室内熱交換器(蒸発器として機能)での吸熱と、前記ヒートポンプ熱交換器(蒸発器として機能)での吸熱と、を合計したものが、前記水冷媒熱交換器(凝縮器として機能)での湯水の加熱に用いられる。したがって、例えば運転開始後の時間経過によって冷房負荷が小さくなり室内熱交換器での吸熱量が小さくなった場合であっても、ヒートポンプ熱交換器における吸熱量を適宜の手法で大きくすることで上記小さくなった分を補うことができ、これによって、前記水冷媒熱交換器における湯水の加熱能力を(低下させることなく)確実に維持することができる。
以上のようにして、請求項1によれば、第1〜第3接続手段による接続の切替により、冷房運転においては(ヒートポンプ熱交換器を凝縮器として用いることで)通常の室内空気の冷却能力を確保するとともに、沸上・冷房運転におけては(ヒートポンプ熱交換器を蒸発器として用いることで)貯湯タンクの湯水の加熱能力を確実に確保することができる。
また、請求項2によれば、切替手段による第1〜第3接続手段の切替により、冷房運転時には、圧縮機から吐出された高温高圧の冷媒ガスがヒートポンプ熱交換器で外気へ放熱し凝縮して液体冷媒となり、その後室内熱交換器で蒸発することで室内空気から吸熱して圧縮機へと戻る、冷媒経路が実現される。また、沸上・冷房運転時には、圧縮機から吐出された高温高圧の冷媒ガスが水冷媒熱交換器において貯湯タンクへ通じる湯水配管へ放熱し凝縮して液体冷媒となり、その後室内熱交換器で蒸発することで室内空気から吸熱した後、さらにヒートポンプ熱交換器で蒸発することで外気からも吸熱して圧縮機へと戻る、冷媒経路が実現される。
また、請求項3によれば、凝縮器としてのヒートポンプ熱交換器若しくは水冷媒熱交換器に対して圧縮機の吐出側を選択的に接続する第1接続手段の機能、蒸発器としての室内熱交換器の入口側に接続された第1減圧器に対して凝縮器としてのヒートポンプ熱交換器の出口側の第2減圧器若しくは水冷媒熱交換器を選択的に接続する第2接続手段の機能、蒸発器としての室内熱交換器の出口側を、圧縮機の吸入側に対し、第2減圧器及び蒸発器としてのヒートポンプ熱交換器を介し若しくはそれらを介さずに選択的に接続する第3接続手段の機能を、各種の弁を組み合わせた具体的な構成として実現することができる。
また、請求項4によれば、前述の運転切替に伴う冷媒経路の変更を実行するのに必要なアクチュエータである前記第1〜第5開閉弁及び前記第1減圧器の、全部又は大部分(第1〜第5開閉弁)が、貯湯タンクを内包する関係上大型構造で配置スペースの広い貯湯ユニットに集約配置される。この結果、それらの一部を室外機や室内機に配置する場合に比べ、省スペース化を図ることができる。また、前記のようにアクチュエータを貯湯ユニットに集約することで、室外機及び室内機については、エアコン用に通常用いられるものを流用することができる。これにより、製品構成の共通化を図ることができ、コストダウンを図ることができる。
また、請求項5によれば、まず、冷房運転時において、ヒートポンプ熱交換器から蒸発器としての室内熱交換器までの経路に存在する第2減圧器及び第1減圧器のうち、上流側の室外機にある第2減圧器の弁開度が全開にされ、下流側の貯湯ユニット又は室内機にある第1減圧器の弁開度が可変制御される。
ここで、仮に室外機内の第2減圧器の弁開度を可変制御して冷媒の膨張動作を制御すると、第2減圧器で低温低圧となった冷媒が室外機を出て貯湯ユニットや室内機へ導入されることとなる。この場合、冷媒配管のうちそれら室内機や貯湯ユニットから外部に露出している接続部分を通過するとき、冷媒の冷気が排出され、熱量のロスとなる。また比較的高温の貯湯ユニット内を低温低圧状態で長い距離通過することにより、同様の冷気排出による熱量ロスが生じるとともに、(低圧であることで)大きな圧力損失が生じて圧縮機における冷媒密度が低下し、冷房運転効率の低下を招く。
請求項5によれば、室外機内の第2減圧器は全開固定としつつ、貯湯ユニット(又は室内機)内の第1減圧器の弁開度が可変制御されて冷媒の膨張動作を制御する。これにより、前記と異なり、冷媒は高温高圧の状態で室外機を出て貯湯ユニットや室内機へ導入されるので、前記の熱量ロスの弊害が回避される。さらに、前記外部に露出している接続部分において冷媒配管から外気への放熱も行えることから、放熱区間を拡大することができ、冷房運転効率が向上する。さらに通常夏場においては給湯量が少ないことから貯湯タンク内に未加熱水が比較的多く貯留されており、貯湯ユニット内の温度は外気温よりは低い場合が多い。この結果、冷媒配管の前記接続部分のみならず第1減圧器より上流側の部分においても貯湯ユニット内へ放熱を行うことができ、さらに放熱区間を拡大して冷房運転効率を向上できる。
また、低温低圧となるのは第1減圧器の下流側に限定され、低温低圧状態での通過距離が短くなることにより、前記の圧力損失増大による弊害を回避することができる。これによっても、冷房運転効率を向上することができる。
また、請求項5によれば、前記同様、沸上・冷房運転時においても、第2減圧器の弁開度が全開にされ、貯湯ユニット又は室内機にある第1減圧器の弁開度が可変制御される。この場合、水冷媒熱交換器→第1減圧器→凝縮器としての室内熱交換器→第2減圧器→蒸発器としてのヒートポンプ熱交換器という冷媒経路において、水冷媒熱交換器で熱交換後の冷媒を、第1減圧器において確実に低温低圧状態に膨張させて室内熱交換器に供給することができる。これにより、貯湯タンク内の湯水への加熱(排熱)を利用した高効率な運転を行うことができる。
また、このような高効率な沸上・冷房運転が行えることで、通常、例えば夜中に行われる沸上運転(未加熱水の加熱による貯湯タンク内の加熱水の増量)において生成する加熱水の量を減らすことができる。これにより、貯湯タンク内の未加熱水の量が相対的に多くなり、貯湯ユニット内の温度がさらに低下する傾向となるので、前記した、冷房運転時の第1減圧器より上流側の部分における放熱効果がさらに高まる。
また、請求項6によれば、沸上運転時において、切替手段による第1〜第3接続手段の切替により、圧縮機から吐出された高温高圧の冷媒ガスが水冷媒熱交換器において貯湯タンクへ通じる湯水配管へ放熱し凝縮して液体冷媒となり、その後ヒートポンプ熱交換器で蒸発することで外気から吸熱して圧縮機へと戻る、冷媒経路が実現される。
また、請求項7によれば、沸上運転時において、貯湯ユニットにある第3開閉弁が開き状態にされ、室外機にある第2減圧器の弁開度が可変制御される。この場合、水冷媒熱交換器→第3開閉弁→第2減圧器→蒸発器としてのヒートポンプ熱交換器という冷媒経路において、(例えば第3開閉弁に膨張弁を用いて冷媒の膨張動作を制御するのではなく)第2減圧器で冷媒の膨張動作を制御することで、低温低圧になった状態で通過するヒートポンプ熱交換器までの距離を短くすることができる。これにより、前記のような圧力損失増大による弊害を回避することができ、沸上運転効率を向上することができる。
また、請求項8によれば、切替手段による第1〜第3接続手段の切替により、暖房運転時には、圧縮機から吐出された高温高圧の冷媒ガスが室内熱交換器で室内空気へ放熱し凝縮して液体冷媒となり、その後ヒートポンプ熱交換器で蒸発することで外気から吸熱して圧縮機へと戻る、冷媒経路が実現される。また、沸上・暖房運転時には、圧縮機から吐出された高温高圧の冷媒ガスの、一部が室内熱交換器で室内空気へ放熱し凝縮して液体冷媒となり、残りは水冷媒熱交換器において貯湯タンクへ通じる湯水配管へ放熱し凝縮して液体冷媒となり、その後それら液体冷媒が合流してヒートポンプ熱交換器で蒸発することで外気から吸熱して圧縮機へと戻る、冷媒経路が実現される。
また、請求項9によれば、まず、暖房運転時において、貯湯ユニットにある第1減圧器が開き状態にされ、室外機にある第2減圧器の弁開度が可変制御される。この場合、室内熱交換器→第1減圧器→第2減圧器→蒸発器としてのヒートポンプ熱交換器という冷媒経路において、第1減圧器でなく第2減圧器で冷媒の膨張動作を制御することで、低温低圧になった状態で通過するヒートポンプ熱交換器までの距離を短くすることができる。
また、沸上・暖房運転時においても、貯湯ユニットにある第1減圧器が開き状態にされ、室外機にある第2減圧器の弁開度が可変制御される。この場合、圧縮機の吐出側から、室内熱交換器及び第1減圧器、又は、水冷媒熱交換器を介し、第2減圧器→蒸発器としてのヒートポンプ熱交換器という冷媒経路において、ヒートポンプ熱交換器により近い第2減圧器で冷媒の膨張動作を制御することで、前記同様、低温低圧になった状態で通過するヒートポンプ熱交換器までの距離を短くすることができる。
以上の結果、暖房運転及び沸上・暖房運転のいずれの場合であっても、前記のような圧力損失増大による弊害を回避することができ、運転効率を向上することができる。また、冷媒は貯湯ユニット内を高温高圧状態のまま通過することから、冬期において貯湯タンク周辺における凍結防止を図ることもできる。
また、請求項10によれば、貯湯ユニットが、室外機に対して2つの連通管路(第1連通管路及び第2連通管路)によって接続され、また室内機に対して別の2つの連通管路(第3連通管路及び第4連通管路)によって接続される構成である。この結果、比較的大型構造でスペースに余裕のある貯湯ユニットでは、必要となる連通管路用の接続口の数を4個とする一方、比較的小型でスペースに余裕のない室外機及び室内機においては、必要となる連通管路用の接続口の数を2個にとどめることができる。
本発明の一実施形態の冷暖房機能付きヒートポンプ給湯機の主要なユニットの外観構成図 ヒートポンプ給湯機全体の回路構成図 ヒーポン制御部の機能的構成図 貯湯制御部の機能的構成図 エアコン制御部の機能的構成図 沸上運転時の作動を説明する図 暖房運転時の作動を説明する図 沸上・暖房運転時の作動を説明する図 冷房運転時の作動を説明する図 沸上・冷房運転時の作動を説明する図 二方弁、膨張弁、四方弁の開閉挙動をまとめて表す図
以下、本発明の一実施形態を図1〜図11に基づいて説明する。
本実施形態の冷暖房機能付きヒートポンプ給湯機1の主要なユニットの外観構成を図1に示す。図1において、本実施形態のヒートポンプ給湯機1は、貯湯タンク2(後述の図2等参照)を備えた貯湯ユニット100と、室外機としてのヒートポンプユニット300と、室内機としてのエアコンユニット200とを有している。
本実施形態のヒートポンプ給湯機1全体の回路構成を図2に示す。図2に示すように、前記貯湯ユニット100は、冷媒を流通させる冷媒側の流路15bと水側の流路15aとを有し、高温高圧の冷媒と貯湯タンク2内の湯水とを熱交換する凝縮器として機能する水冷媒熱交換器15と、沸上ポンプ19と、を備えている。すなわち、前記水冷媒熱交換器15の前記水側の流路15aと前記貯湯タンク2とが湯水配管としての加熱往き管5及び加熱戻り管6によって環状に接続され、前記貯湯ユニット100内で湯水循環回路としての加熱循環回路4が形成されている。
加熱往き管5は、前記貯湯タンク2の下部に接続され、加熱戻り管6は、前記貯湯タンク2の上部に接続されている。前記沸上ポンプ19は、前記加熱往き管5の途中に設けられ、前記水側の流路15aを介し前記加熱往き管5からの湯水を前記加熱戻り管6へ流通させつつ、貯湯タンク2の湯水を循環させる。なお、前記加熱往き管5には、前記水冷媒熱交換器15の前記水側の流路15aに流入する入水温度T1(湯水の入口温度)を検出する入水温度センサ23が設けられ、前記加熱戻り管6には、前記水側の流路15aから前記貯湯タンク2に向かって流出する沸上温度Tbを検出する沸上温度センサ24が設けられている。
貯湯タンク2の側面には、貯湯タンク2内の湯水の温度(貯湯温度)をそれぞれ検出し前記湯水の加熱状況(言い替えれば貯湯状況)を検知するための貯湯温度センサ12が上下にわたり複数設けられている。前記貯湯タンク2の下部にはまた、貯湯タンク2に水を給水する給水管7が接続され、前記貯湯タンク2の上部にはまた、貯湯されている高温水を出湯する出湯管8が接続され、給水管7からは給水バイパス管9が分岐して設けられている。さらに、出湯管8からの湯と給水バイパス管9からの水とを混合して給湯設定温度の湯とする混合弁10と、混合弁10で混合後の給湯温度を検出する給湯温度センサ11と、が設けられている。
一方、前記水冷媒熱交換器15における熱交換(詳細は後述)によって前記貯湯タンク2内の湯水を加熱可能な冷媒循環回路30が、前記ヒートポンプユニット300、前記貯湯ユニット100、及び前記エアコンユニット200にわたって設けられている。前記冷媒循環回路30は、前記ヒートポンプユニット300内に配置されたヒーポン回路部30Aと、前記貯湯ユニット100内に配置された貯湯回路部30Bと、前記エアコンユニット200内に配置されたエアコン回路部30Cとを含んでいる。
前記ヒーポン回路部30Aは、前記冷媒の流路となる冷媒配管18を備えており、冷媒を圧縮する圧縮機14と、四方弁31と、前記冷媒と外気との熱交換により凝縮器又は蒸発器として選択的に機能(詳細は後述)するヒートポンプ熱交換器としての室外熱交換器17とが、前記冷媒配管18によって接続されている。なお、室外熱交換器17には、前記室外熱交換器17に外気を通じるための室外ファン67が設けられている。
詳細には、前記冷媒配管18は、圧縮機14の吐出側となる配管部18aと、沸上運転時(後述の図6参照)等において前記四方弁31を介し前記配管部18aに接続される配管部18bとを含んでいる。前記配管部18bは、ヒートポンプユニット300外への出口となる接続口68aにおいて、前記ヒートポンプユニット300と前記貯湯ユニット100とを接続する第1連通管路としての連通管路101に連通している。
また前記冷媒配管18は、前記圧縮機14の吸入側となる配管部18cと、沸上運転時(後述の図6参照)等において前記室外熱交換器17の圧縮機14側(言い替えれば前記沸上運転時等における出口側、以下同様。後述の図6等参照)を前記四方弁31を介し前記配管部18cに接続する配管部18dと、前記室外熱交換器17の反圧縮機14側(言い替えれば前記沸上運転時等における入口側、以下同様。後述の図6等参照)に接続される配管部18eとを含んでいる。前記配管部18eは、第2減圧器としての膨張弁113を備えており、前記接続口68aとは別の接続口68bにおいて、前記ヒートポンプユニット300と前記貯湯ユニット100とを接続する第2連通管路としての連通管路102に連通している。
前記四方弁31は4つのポートを備える弁であり、前記冷媒配管18のうち(冷媒主経路を構成する)前記配管部18b,18d用の2つのポートのそれぞれに対して、残りの前記配管部18a,18c用の2つのポートのいずれを接続するかを切り替える。前記配管部18a,18c用の2つのポートどうしは、ループ状に配置された前記配管部18a,18cからなる冷媒副経路によって接続されており、この冷媒副経路上に前記圧縮機14が設けられている。例えば四方弁31は、後述する図6の状態に切り替えられた場合(以下適宜、「暖房側への切替」等と称する)は、前記圧縮機14の吐出側である前記配管部18aを前記水冷媒熱交換器15の入口側である前記配管部18bに連通させ、後述する図9の状態に切り替えられた場合(以下適宜、「冷房側への切替」等と称する)は、前記配管部18aを前記室外熱交換器17側である前記配管部18dに連通させる。
なお、前記の圧縮機14、四方弁31、室外熱交換器17、室外ファン67、及び膨張弁113等は、前記ヒートポンプユニット300の筐体に内包されている(図1参照)。
前記貯湯回路部30Bは、前記冷媒の流路となる冷媒配管25を備えており、前記水冷媒熱交換器15の前記冷媒側の流路15bが、前記冷媒配管25に接続されている。
詳細には、前記冷媒配管25は、貯湯ユニット100外への出口となる接続口75aにおいて前記連通管路101に連通する配管部25aと、前記配管部25aから分岐して接続されるとともに、反配管部25a側が前記水冷媒熱交換器15(詳細には前記冷媒側の流路15b)の入口側に接続される配管部25bと、前記水冷媒熱交換器15(詳細には前記冷媒側の流路15b)の出口側に接続される配管部25cとを含んでいる。前記配管部25bは、前記四方弁31と前記水冷媒熱交換器15の入口側である前記配管部25bを開閉可能な、第1開閉弁としての二方弁121を備えており、前記配管部25cは第3開閉弁としての全閉機能付きの膨張弁111を備えている。
また前記冷媒配管25は、前記配管部25b同様、前記配管部25aから分岐して接続される配管部25dを含んでいる。前記配管部25dの反配管部25a側は、貯湯ユニット100外への出口となる接続口95aにおいて、前記貯湯ユニット100と前記エアコンユニット200とを接続する第4連通管路としての連通管路104に連通している。
さらに前記冷媒配管25は、前記配管部25cの反水冷媒熱交換器15側から分岐して接続されるとともに、反配管部25c側が、前記接続口75aとは別の接続口75bにおいて前記連通管路102に連通する配管部25eと、前記配管部25dと前記配管部25eとを連通する配管部25fと、前記配管部25e同様に前記配管部25cの反水冷媒熱交換器15側から分岐して接続されるとともに、貯湯ユニット100外への出口となる接続口95bにおいて、前記貯湯ユニット100と前記エアコンユニット200とを接続する第3連通管路としての連通管路103に連通する配管部25gとを含んでいる。前記配管部25dは、前記配管部25aとの接続点と前記配管部25fとの接続点の間に配管部25dを開閉可能な第4開閉弁としての二方弁122を備えており、前記配管部25eは、前記配管部25gとの接続点と前記配管部25fとの接続点の間に配管部25eを開閉可能な第2開閉弁としての二方弁123を備えており、前記配管部25fは、配管部25fを開閉可能な第5開閉弁としての二方弁124を備えており、前記配管部25gは第1減圧器としての全閉機能付きの膨張弁112を備えている。この結果、前記二方弁123は、前記膨張弁113と前記膨張弁112との間の管路を開閉する機能を備え、前記膨張弁111は、前記水冷媒熱交換器15の出口側と前記膨張弁112との間の管路を開閉する機能を備える。また、前記連通管路101は、前記二方弁121,122と前記四方弁31とを連通する機能を備え、前記連通管路102は、前記二方弁123,124と前記膨張弁113とを連通する機能を備える。言い換えれば、貯湯ユニット100とヒートポンプユニット300とは、前記連通管路101,102によって接続されている(図1も参照)。
なお、前記の二方弁121,122,123,124、膨張弁111,112、水冷媒熱交換器15、及び貯湯タンク2等は、前記貯湯ユニット100の筐体に内包されている(図1参照)。なお、前記膨張弁112は後述の配管部26b(すなわち前記エアコンユニット200の筐体内)に設けても良い。
前記エアコン回路部30Cは、前記冷媒の流路となる冷媒配管26を備えており、前記冷媒と室内空気との熱交換により凝縮器又は蒸発器として選択的に機能(詳細は後述)する室内熱交換器27が前記冷媒配管26に接続されている。なお、室内熱交換器27には、前記室内熱交換器27に室内空気を通じるための室内ファン77が設けられている。
詳細には、前記冷媒配管26は、エアコンユニット200外への出口となる接続口76aにおいて前記連通管路104に連通するとともに、反連通管路104側が前記室内熱交換器27の前記接続口76a側(言い替えれば暖房運転時等における入口側、以下同様。後述の図7等参照)に接続される配管部26aと、前記接続口76aとは別の接続口76bにおいて前記連通管路103に連通するとともに、反連通管路103側が前記室内熱交換器27の前記接続口76b側(言い替えれば暖房運転時等における出口側、以下同様。後述の図7等参照)に接続される配管部26bとを含んでいる。この結果、前記二方弁122は、前記室内熱交換器27の反膨張弁112側である前記配管部26aと圧縮機14との間の管路を開閉する機能を備え、前記二方弁124は、前記室内熱交換器27の反膨張弁112側である前記配管部26aと前記膨張弁113との間の管路を開閉する機能を備える。また、前記連通管路103は、前記膨張弁112と前記室内熱交換器27の前記膨張弁112側とを連通する機能を備え、前記連通管路104は、前記二方弁122,124と前記室内熱交換器27の反膨張弁112側とを連通する機能を備える。言い換えれば、貯湯ユニット100とエアコンユニット200とは、前記連通管路103,104によって接続されている(図1も参照)。
なお、前記の室内熱交換器27及び室内ファン77等は、前記エアコンユニット200の筐体に内包されている(図1参照)。
前記冷媒循環回路30内には、冷媒として例えばR32冷媒が用いられ、ヒートポンプサイクルを構成している。なお、冷媒はHFC冷媒やHFO冷媒、二酸化炭素冷媒であってもよい。そして、前記ヒーポン回路部30Aの前記冷媒配管18において、前記配管部18aには、圧縮機14から吐出される冷媒吐出温度Toutを検出する吐出温度センサ20が設けられ、前記配管部18cには、圧縮機14へ吸入される冷媒の冷媒吸入温度Tinを検出する吸入温度センサ32が設けられている。なお、前記室外熱交換器17の空気入口側には、外気温度Tairを検出する外気温度センサ22が設けられ、かつ室外熱交換器17内には、ヒーポン熱交温度Tex(蒸発器として作用している時の蒸発冷媒温度)を検出する熱交温度センサ35が設けられている。これらのセンサ20,32,22,35の検出結果は、ヒートポンプユニット300に設けられたヒーポン制御部410に入力され、さらに適宜、貯湯ユニット100に設けられた貯湯制御部420やエアコンユニット200に設けられたエアコン制御部430へも入力される(ヒーポン制御部410を介し受信しても良いし、センサ20,32,22から直接受信してもよい)。
また、前記貯湯回路部30Bの前記冷媒配管25において、前記配管部25cには、前記冷媒側の流路15bから流出し前記膨張弁111に向かう冷媒流出温度T2を検出する流出温度センサ21が設けられている。なお、前記水冷媒熱交換器15には、前記冷媒が前記冷媒側の流路15bにおいて凝縮する際の冷媒凝縮温度を検出する凝縮温度センサ33が設けられている。これらのセンサ21,33の検出結果は、貯湯ユニット100に設けられた貯湯制御部420に入力され、さらに適宜、ヒートポンプユニット300に設けられた前記ヒーポン制御部410やエアコンユニット200に設けられた前記エアコン制御部430へも入力される(貯湯制御部420を介し受信しても良いし、センサ21,33から直接受信してもよい)。
また、前記エアコン回路部30Cの前記冷媒配管26に関して、前記室内熱交換器27には、空調対象空間の室内温度Trを検出する室内温度センサ34が設けられている。このセンサ34の検出結果は、エアコンユニット200に設けられたエアコン制御部430に入力され、さらに適宜、ヒートポンプユニット300に設けられた前記ヒーポン制御部410や貯湯ユニット100に設けられた前記貯湯制御部420へも入力される(エアコン制御部430を介し受信しても良いし、センサ34から直接受信してもよい)。
そして、前記貯湯ユニット100の前記貯湯制御部420、前記ヒートポンプユニット300の前記ヒーポン制御部410、及び、前記エアコンユニット200の前記エアコン制御部430は、互いに通信可能に接続されており、前記各センサの検出結果に基づき、相互に連携しつつ、前記貯湯ユニット100、前記ヒートポンプユニット300、前記エアコンユニット200内の各機器・アクチュエータの動作を制御する。特に、前記二方弁121,122,123,124及び前記膨張弁111,112,113の開閉動作や開度を制御し、冷媒の流れる経路を切り替えることにより、貯湯タンク2内の湯水を加熱して(加熱された湯水の供給)沸上を行う沸上運転、前記空調対象空間の室内冷房を行う冷房運転、前記空調対象空間の室内暖房を行う暖房運転、前記沸上と前記冷房とを並行して行う沸上・冷房運転、及び、前記沸上と前記暖房とを並行して行う沸上・暖房運転を選択的に実行することができる。
このとき、前記エアコンユニット200は、リモコン等の適宜の操作部60(以下単に「リモコン60」と称する)によって操作可能である。すなわち、リモコン60は、例えば前記エアコン制御部430に対し情報送受信可能に接続されており、ユーザは、このリモコン60を適宜に手動操作することにより、前記の沸上運転、冷房運転、及び、暖房運転のいずれの運転を行うかを指示することができる。なお、沸上・冷房運転(又は沸上・暖房運転)については、ユーザによりリモコン60を介し前記冷房運転(又は暖房運転)の指示があったとき、貯湯タンク2内における貯湯状況(未加熱水の量など)に応じて、適宜、自動的に沸上・冷房運転(又は沸上・暖房運転)に切り替えられるものである。さらに、このリモコン60における適宜の操作により、前記沸上運転時における沸上モード(例えば強力沸上モード、通常沸上モード、等)や、前記冷房運転又は暖房運転時におけるエアコン運転モード(例えば強力モード、通常モード、節電モード等)やエアコン設定温度Tcon等も指示することができる。これらのリモコン60からの指示内容は、エアコンユニット200に設けられた前記エアコン制御部430に入力され、さらに適宜、ヒートポンプユニット300に設けられた前記ヒーポン制御部410や貯湯ユニット100に設けられた前記貯湯制御部420へも入力される(エアコン制御部430を介し受信しても良いし、リモコン60から直接受信してもよい)。
次に、前記ヒートポンプユニット300に備えられた前記ヒーポン制御部410について説明する。ヒーポン制御部410は、詳細な図示を省略するが、各種のデータやプログラムを記憶する記憶部と、演算・制御処理を行う制御部とを備えている。このヒーポン制御部410の機能的構成を図3により説明する。
図3に示すように、前記ヒーポン制御部410は、四方弁制御部410Aと、圧縮機制御部410Bと、膨張弁制御部410Cと、室外ファン制御部410Dとを機能的に備えている。
四方弁制御部410Aには、前記リモコン60により指示された、いずれの運転を行うかの運転指示(沸上運転、冷房運転、暖房運転)と、前記貯湯温度センサ12により検出された前記貯湯温度とが入力される。四方弁制御部410Aは、前記運転指示と、前記貯湯温度に対応した前記湯水の加熱状況(貯湯状況)とに応じて、実際にヒートポンプ給湯機1をどのような運転態様(沸上運転、冷房運転、沸上・冷房運転、暖房運転、沸上・暖房運転)で運転するかを決定し、対応する運転情報を、前記圧縮機制御部410B、膨張弁制御部410C、室外ファン制御部410D、及び、貯湯制御部420、エアコン制御部430に出力する。また四方弁制御部410Aは、上記決定された運転態様に対応する開閉信号を四方弁31へ出力し、四方弁31を切り替える(詳細な制御内容は後述)。
圧縮機制御部410Bには、前記外気温度センサ22により検出された前記外気温度Tairと、前記室内温度センサ34により検出された前記室内温度Trと、前記リモコン60により設定された前記エアコン設定温度Tcon及び前記沸上モードとが入力される(直接入力される場合のほか、前記の間接的な入力も含む。以下同様)。圧縮機制御部410Bは、前記のようにして四方弁制御部410Aから入力される(沸上運転、冷房運転、沸上・冷房運転、暖房運転、及び沸上・暖房運転のいずれの運転が行われるかを表す)前記運転情報に応じて、入力された前記の温度及び設定のうち少なくとも1つに基づき、前記圧縮機14の回転数を制御する(詳細な制御内容は後述)。なおこのときの圧縮機14の回転数(制御値)は、後述の貯湯制御部420の膨張弁制御部420Bにも出力される(図示省略)。
膨張弁制御部410Cには、前記吐出温度センサ20により検出された前記冷媒吐出温度Toutと、前記流出温度センサ21により検出された前記冷媒流出温度T2と、前記吸入温度センサ32により検出された前記冷媒吸入温度Tinと、前記熱交温度センサ35により検出された前記ヒーポン熱交温度Texとが入力される。膨張弁制御部410Cは、前記四方弁制御部410Aからの前記運転情報に応じて、前記の入力された温度のうち少なくとも1つに基づき、前記膨張弁113の開度を制御する(詳細な制御内容は後述)。
室外ファン制御部410Dには、前記外気温度センサ22により検出された前記外気温度Tairと、前記リモコン60により設定された前記エアコン運転モードとが入力される。室外ファン制御部410Dは、前記四方弁制御部410Aからの前記運転情報に応じて、前記外気温度Tair及び運転モードに基づき、前記室外ファン67の回転数を制御する(詳細な制御内容は後述)。
なお、前記運転態様の決定は、貯湯制御部420やエアコン制御部430で行っても良い。この場合は、それら貯湯制御部420やエアコン制御部430から、決定された運転態様に対応した前記運転情報がヒーポン制御部410に入力され、その入力された運転情報に応じて四方弁制御部410A、圧縮機制御部410B、膨張弁制御部410C、室外ファン制御部410Dが各種制御を行う。
次に、前記貯湯ユニット100に備えられた前記貯湯制御部420について説明する。貯湯制御部420は、前記ヒーポン制御部410同様、記憶部と制御部とを備えており、その機能的構成を図4により説明する。
図4に示すように、前記貯湯制御部420は、ポンプ制御部420Aと、膨張弁制御部420Bと、二方弁制御部420Cとを機能的に備えている。
ポンプ制御部420Aには、前記ヒーポン制御部410からの前記運転情報と、前記沸上温度センサ24により検出された前記沸上温度Tbとが入力される。ポンプ制御部420Aは、前記のようにしてヒーポン制御部410から入力される(沸上運転、冷房運転、沸上・冷房運転、暖房運転、及び沸上・暖房運転のいずれの運転が行われるかを表す)前記運転情報に応じて、入力された前記沸上温度Tbに基づき、前記沸上ポンプ19の回転数を制御する(詳細な制御内容は後述)。
膨張弁制御部420Bには、前記ヒーポン制御部410からの前記運転情報と、前記外気温度センサ22により検出された前記外気温度Tairと、前記リモコン60により設定された前記エアコン運転モードと、前記ヒーポン制御部410の前記圧縮機制御部410Bから入力された前記圧縮機14の回転数(制御値。但し公知の手法で検出された実際の圧縮機14の回転数を入力しても良い)と、前記流出温度センサ21により検出された前記冷媒流出温度T2と、前記吸入温度センサ32により検出された前記冷媒吸入温度Tinと、前記吐出温度センサ20により検出された前記冷媒吐出温度Toutとが入力される。膨張弁制御部420Bは、前記ヒーポン制御部410からの前記運転情報に応じて、前記の入力された温度やモード設定や回転数のうち少なくとも1つに基づき、前記膨張弁111,112の開度を制御する(詳細な制御内容は後述)。
二方弁制御部420Cには、前記ヒーポン制御部410からの前記運転情報が入力される。二方弁制御部420Cは、前記運転情報に基づき、前記二方弁121,122,123,124の開閉動作を制御する(詳細な制御内容は後述)。
なお、前記と同様、運転態様の決定を、貯湯制御部420内(例えば前記二方弁制御部420C)やエアコン制御部430で行っても良い。この場合は、それら二方弁制御部420Cやエアコン制御部430で決定した運転態様に対応する運転情報に応じて、ポンプ制御部420A、膨張弁制御部420B、二方弁制御部420Cが各種制御を行う。
次に、前記エアコンユニット200に備えられた前記エアコン制御部430について説明する。エアコン制御部430は、前記ヒーポン制御部410及び貯湯制御部420同様、記憶部と制御部とを備えており、その機能的構成を図5により説明する。
図5に示すように、前記エアコン制御部430は、室内ファン制御部430Aを機能的に備えている。
室内ファン制御部430Aには、前記ヒーポン制御部410からの前記運転情報と、前記室内温度センサ34により検出された前記室内温度Trと、前記リモコン60により設定された前記エアコン設定温度Tconとが入力される。室内ファン制御部430Aは、前記ヒーポン制御部410からの前記運転情報に応じて、前記室内温度Tr及びエアコン設定温度Tconに基づき、前記室内ファン77の回転数を制御する(詳細な制御内容は後述)。
なお、前記と同様、運転態様の決定を、エアコン制御部430内や貯湯制御部420で行っても良い。この場合は、それらエアコン制御部430や貯湯制御部420で決定した運転態様に対応する運転情報に応じて、室内ファン制御部430Aが前記制御を行う。
前記したように、本実施形態のヒートポンプ給湯機1は、沸上運転、冷房運転、暖房運転、沸上・冷房運転、沸上・暖房運転の5種類の運転を選択的に実行することができる。以下、各運転の詳細を順次説明する。
まず、図6を用いて、沸上運転について説明する。この図6に示す沸上運転時においては、前記四方弁制御部410Aにより、前記四方弁31は、前記配管部18aを前記配管部18bに連通させると共に前記配管部18cを前記配管部18dに連通させる位置(前記した暖房側)に切り替えられる。また前記二方弁制御部420Cにより、二方弁121が開き状態、二方弁122が閉じ状態、二方弁123が開き状態、二方弁124が閉じ状態に切り替えられる。さらに前記膨張弁制御部420Bにより前記膨張弁111が全開状態かつ前記膨張弁112が全閉状態に制御され、前記膨張弁制御部410Cにより前記膨張弁113が開き状態(詳細には後述の△H制御が行われている)に制御される。
この結果、圧縮機14の吐出側の配管部18a→配管部18b→連通管路101→配管部25a→配管部25b→水冷媒熱交換器15の冷媒側の流路15b→配管部25c(膨張弁111)→配管部25e→連通管路102→配管部18e(膨張弁113)→室外熱交換器17→配管部18d→圧縮機14の吸入側の配管部18cの冷媒経路が形成される。これにより、低温・低圧で吸入されたガス状態の冷媒が前記圧縮機14で圧縮されて高温・高圧のガスとなった後、凝縮器として機能する水冷媒熱交換器15の前記冷媒側の流路15bにおいて前記水側の流路15aを流れる水と熱交換を行って前記水に熱を放出し加熱しながら高圧の液体に変化する。こうして液体となった冷媒は全開状態の前記膨張弁111を経て前記膨張弁113において減圧されて低温・低圧の液体となって蒸発しやすい状態となり、蒸発器として機能する前記室外熱交換器17において外気と熱交換を行って蒸発してガスに変化することで吸熱し、低温・低圧のガスとして再び圧縮機14へと戻る。このとき、貯湯タンク2下部に接続された前記加熱往き管5から取り出された低温水(未加熱水)が、水冷媒熱交換器15の前記水側の流路15aにおいて前記凝縮する冷媒から受熱して高温まで加熱された後、貯湯タンク2上部に接続された加熱戻り管6から貯湯タンク2内に戻されることで、貯湯タンク2内に順次高温水(加熱水)が積層状に貯湯される。
以上の作動において、前記圧縮機14の回転数は、前記圧縮機制御部410Bの制御により、外気温度Tairに基づき決定される。すなわち、外気温度Tairが低い場合は圧縮機回転数が大きくなるように制御され、外気温度Tairが高い場合は圧縮機回転数が小さくなるように制御される。また前記室外ファン67の回転数は、前記室外ファン制御部410Dの制御により、外気温度Tairに基づき決定される。すなわち、外気温度Tairが低い場合はファン回転数が大きくなるように制御され、外気温度Tairが高い場合はファン回転数が小さくなるように制御される。
また沸上ポンプ19の回転数は、前記ポンプ制御部420Aの制御により、前記沸上温度Tbが所定の目標温度となるように、フィードバック制御される。すなわち、沸上温度Tbが目標温度より低い場合はポンプ回転数が小さくなる(流量が低下する)ように制御され、沸上温度Tbが目標温度より高い場合はポンプ回転数が大きくなる(流量が増大する)ように制御される。なお、室内ファン77は、前記室内ファン制御部430Aの制御により回転停止される。
そして、前記膨張弁113の開度は、前記膨張弁制御部410Cにより、沸上運転の運転状態に応じて可変に制御される。詳細には、前記冷媒吐出温度Toutと前記冷媒流出温度T2との温度差△H=Tout−T2が、所定の目標温度差△Hmとなるように、膨張弁113の開度を所定の周期でフィードバック制御する(△H制御)。すなわち、前記膨張弁制御部410Cは、△H<△Hmの場合は膨張弁113の開度を閉じる方向に制御し、△H>△Hmの場合は、膨張弁113の開度を開く方向に制御し、△H=△Hmの場合は、膨張弁113の開度を現状のまま維持する。あるいは、この△H制御に代え、前記冷媒吐出温度Toutが所定の一定値となるように、膨張弁113の開度をフィードバック制御してもよい(吐出制御)。この場合、前記膨張弁制御部410Cは、冷媒吐出温度Toutが低すぎる場合は膨張弁113の開度を閉じる方向に制御し、冷媒吐出温度Toutが高すぎる場合は膨張弁113の開度を開く方向に制御する。
次に、図7を用いて、暖房運転について説明する。この図7に示す暖房運転時においては、前記四方弁制御部410Aにより、前記沸上運転と同様、前記四方弁31は、前記暖房側に切り替えられる。また前記二方弁制御部420Cにより、二方弁121が閉じ状態、二方弁122が開き状態、二方弁123が開き状態、二方弁124が閉じ状態に切り替えられる。さらに前記膨張弁制御部420Bにより前記膨張弁111が全閉状態かつ前記膨張弁112が全開状態に制御され、前記膨張弁制御部410Cにより前記膨張弁113が開き状態(詳細には後述のSH制御が行われている)に制御される。
この結果、圧縮機14の吐出側の配管部18a→配管部18b→連通管路101→配管部25a→配管部25d→連通管路104→配管部26a→室内熱交換器27→配管部26b→連通管路103→配管部25g(膨張弁112)→配管部25e→連通管路102→配管部18e(膨張弁113)→室外熱交換器17→配管部18d→圧縮機14の吸入側の配管部18cの冷媒経路が形成される。これにより、低温・低圧で吸入されたガス状態の冷媒が前記圧縮機14で圧縮されて高温・高圧のガスとなった後、凝縮器として機能する室内熱交換器27において室内空気と熱交換を行って熱を放出し空調対象空間を加熱しながら高圧の液体に変化する。こうして液体となった冷媒は全開状態の前記膨張弁112を経て前記膨張弁113において減圧されて低温・低圧の液体となって蒸発しやすい状態となり、蒸発器として機能する前記室外熱交換器17において外気と熱交換を行って蒸発してガスに変化することで吸熱し、低温・低圧のガスとして再び圧縮機14へと戻る。
以上の作動において、前記圧縮機14の回転数は、前記圧縮機制御部410Bの制御により、室内温度Trとエアコン設定温度Tconとの差に基づき決定される。すなわち、Tcon−Trの値が大きい場合は圧縮機回転数が大きくなるように制御され、Tcon−Trの値が小さい場合は圧縮機回転数が小さくなるように制御される。また前記室外ファン67の回転数は、前記室外ファン制御部410Dの制御により、外気温度Tairとエアコン運転モードに基づき決定される。すなわち、複数用意されたエアコン運転モード(例えば強力モード、通常モード、節電モード等)のそれぞれにおいて、外気温度Tairが低い場合はファン回転数が大きくなるように制御され、外気温度Tairが高い場合はファン回転数が小さくなるように制御される。
また前記室内ファン77の回転数は、前記室内ファン制御部430Aの制御により、室内温度Trとエアコン設定温度Tconとの差に基づき決定される。すなわち、Tcon−Trの値が大きい場合はファン回転数が大きくなるように制御され、Tcon−Trの値が小さい場合はファン回転数が小さくなるように制御される。なお、沸上ポンプ19は、前記ポンプ制御部420Aの制御により回転停止される。
そして、前記膨張弁113の開度は、前記膨張弁制御部410Cにより、暖房運転の運転状態に応じて可変に制御される。詳細には、前記冷媒吸入温度Tinと前記ヒーポン熱交温度Texとの温度差Tin−Texが所定の一定値となるように、膨張弁113の開度をフィードバック制御する(SH制御)。すなわち、前記膨張弁制御部410Cは、Tin−Texが小さすぎる場合は膨張弁113の開度を閉じる方向に制御し、Tin−Texが大きすぎる場合は膨張弁113の開度を開く方向に制御する。
次に、図8を用いて、沸上・暖房運転について説明する。この図8に示す沸上・暖房運転時においても、前記四方弁制御部410Aにより、前記四方弁31は、前記暖房側に切り替えられる。また前記二方弁制御部420Cにより、二方弁121が開き状態、二方弁122が開き状態、二方弁123が開き状態、二方弁124が閉じ状態に切り替えられる。さらに前記膨張弁制御部420Bにより前記膨張弁111が全開状態かつ前記膨張弁112も全開状態に制御され、前記膨張弁制御部410Cにより前記膨張弁113が開き状態(詳細には後述の吐出制御が行われている)に制御される。
この結果、冷媒経路は、圧縮機14の吐出側の配管部18a→配管部18b→連通管路101→配管部25aを経て2つに分かれ、一方は、配管部25b→水冷媒熱交換器15の冷媒側の流路15b→配管部25c(膨張弁111)を経て配管部25eに至り、他方は、配管部25d→連通管路104→配管部26a→室内熱交換器27→配管部26b→連通管路103→配管部25g(膨張弁112)を経て前記配管部25eへと合流する。その後の経路は、配管部25e→連通管路102→配管部18e(膨張弁113)→室外熱交換器17→配管部18d→圧縮機14の吸入側の配管部18cとなる。
これにより、低温・低圧で吸入されたガス状態の冷媒が前記圧縮機14で圧縮されて高温・高圧のガスとなった後に前記のように分流し、前記一方の流れは前記水冷媒熱交換器15(凝縮器として機能)で前記同様に凝縮して前記水側の流路15aを流れる水を加熱することで貯湯タンク2内へ順次高温水(加熱水)を供給し、前記他方の流れは室内熱交換器27(凝縮器として機能)において前記同様に凝縮して室内空気に熱を放出することで空調対象空間を加熱する。前記の熱交換器15,27での凝縮で高圧の液体に変化した冷媒は前記膨張弁113において減圧されて低温・低圧の液体となった後前記室外熱交換器17(蒸発器として機能)において蒸発して外気から吸熱し、低温・低圧のガスとして再び圧縮機14へと戻る。
以上の作動において、前記圧縮機14の回転数は、前記圧縮機制御部410Bの制御により、前記暖房運転時と同様の、室内温度Trとエアコン設定温度Tconとの差に基づく決定と、前記沸上運転時と同様の、外気温度Tairに基づく決定とが加味される(詳細は省略)。また前記室外ファン67の回転数は、前記室外ファン制御部410Dの制御により、前記暖房運転時と同様、外気温度Tairとエアコン運転モードに基づき、各エアコン運転モードにおいて、外気温度Tairが低い場合はファン回転数が大きくなるように、外気温度Tairが高い場合はファン回転数が小さくなるように制御される。
また沸上ポンプ19の回転数は、前記ポンプ制御部420Aの制御により、前記沸上運転と同様、前記沸上温度Tbが目標温度より低い場合はポンプ回転数が小さくなり、沸上温度Tbが目標温度より高い場合はポンプ回転数が大きくなるように制御される。また前記室内ファン77の回転数は、前記室内ファン制御部430Aの制御により、前記暖房運転時と同様、室内温度Trとエアコン設定温度Tconとの差に基づき、Tcon−Trの値が大きい場合はファン回転数が大きくなるように、Tcon−Trの値が小さい場合はファン回転数が小さくなるように制御される。
そして、前記膨張弁113の開度は、前記膨張弁制御部410Cにより、沸上・暖房運転の運転状態に応じて可変に制御される。詳細には、前記冷媒吐出温度Toutが所定の一定値となるように膨張弁113の開度がフィードバック制御(吐出制御)され、冷媒吐出温度Toutが低すぎる場合は膨張弁113の開度を閉じる方向に、冷媒吐出温度Toutが高すぎる場合は膨張弁113の開度を開く方向に制御する。
次に、図9を用いて、冷房運転について説明する。この図9に示す冷房運転時においては、前記四方弁制御部410Aにより、前記四方弁31は、前記配管部18aを前記配管部18dに連通させると共に前記配管部18cを前記配管部18bに連通させる位置(前記暖房側とは異なる冷房側)に切り替えられる。また前記二方弁制御部420Cにより、前記暖房運転時と同様、二方弁121が閉じ状態、二方弁122が開き状態、二方弁123が開き状態、二方弁124が閉じ状態に切り替えられる。さらに前記膨張弁制御部420Bにより前記膨張弁111が全閉状態に制御されかつ前記膨張弁112が開き状態(詳細には後述のフィードフォワード制御が行われている)に制御され、前記膨張弁制御部410Cにより前記膨張弁113が全開状態に制御される。
この結果、圧縮機14の吐出側の配管部18a→配管部18d→室外熱交換器17→配管部18e(膨張弁113)→連通管路102→配管部25e→配管部25g(膨張弁112)→連通管路103→配管部26b→室内熱交換器27→配管部26a→連通管路104→配管部25d→配管部25a→連通管路101→配管部18b→圧縮機14の吸入側の配管部18cの冷媒経路が形成される。これにより、低温・低圧で吸入されたガス状態の冷媒が前記圧縮機14で圧縮されて高温・高圧のガスとなった後、室外ファン67の回転駆動とともに凝縮器として機能する前記室外熱交換器17において外気と熱交換を行って熱を放出しながら高圧の液体に変化する。こうして液体となった冷媒は全開状態の前記膨張弁113を経て前記膨張弁112において減圧されて低温・低圧の液体となって蒸発しやすい状態となり、室内ファン77の回転駆動とともに蒸発器として機能する前記室内熱交換器27において室内空気から吸熱して蒸発しガスに変化することで空調対象空間を冷却し、低温・低圧のガスとして再び圧縮機14へと戻る。
以上の作動において、前記暖房運転時と同様、前記圧縮機14の回転数は、前記圧縮機制御部410Bの制御により、前記Tcon−Trの値が大きい場合は圧縮機回転数が大きくなるように、前記Tcon−Trの値が小さい場合は圧縮機回転数が小さくなるように制御される。また前記室外ファン67の回転数は、前記室外ファン制御部410Dの制御により、エアコン運転モードが例えば強力モードの場合はファン回転数が大きくなるように制御され、通常モードや節電モードの場合はファン回転数が小さくなるように制御される。さらに各エアコン運転モードにおいて、外気温度Tairが低い場合はファン回転数が小さくなるように、外気温度Tairが高い場合はファン回転数が大きくなるように制御される。また前記室内ファン77の回転数は、前記室内ファン制御部430Aの制御により、前記Tcon−Trの値が大きい場合はファン回転数が大きくなるように、前記Tcon−Trの値が小さい場合はファン回転数が小さくなるように制御される。沸上ポンプ19は、前記ポンプ制御部420Aの制御により回転停止される。
そして、前記膨張弁112の開度は、前記膨張弁制御部420Bにより、冷房運転の運転状態に応じて可変に制御される。すなわち、前記外気温度Tair及び前記エアコン運転モードと、圧縮機14の回転数とに基づき決定される。すなわち、前記膨張弁制御部420Bは、前記複数のエアコン運転モード(例えば強力モード、通常モード、節電モード等)のそれぞれにおいて、前記外気温度Tairの高低と、前記圧縮機制御部410Bからの圧縮機回転数の高低とを加味して、膨張弁112の開度をフィードフォワード制御する(詳細は省略)。
次に、図10を用いて、沸上・冷房運転について説明する。この図10に示す沸上・冷房運転時においては、前記四方弁制御部410Aにより、前記四方弁31は、(前記冷房側ではなく)前記暖房側に切り替えられる。また前記二方弁制御部420Cにより、二方弁121が開き状態、二方弁122が閉じ状態、二方弁123が閉じ状態、二方弁124が開き状態に切り替えられる。さらに前記膨張弁制御部420Bにより前記膨張弁111が全開状態に制御されるとともに前記膨張弁112が開き状態(詳細には後述の△H制御が行われている)に制御され、前記膨張弁制御部410Cにより前記膨張弁113が全開状態に制御される。
この結果、冷媒経路は、圧縮機14の吐出側の配管部18a→配管部18b→連通管路101→配管部25a→配管部25b→水冷媒熱交換器15の冷媒側の流路15b→配管部25c(膨張弁111)→配管部25g(膨張弁112)→連通管路103→配管部26b→室内熱交換器27→配管部26a→連通管路104→配管部25d→配管部25f→配管部25e→連通管路102→配管部18e(膨張弁113)→室外熱交換器17→配管部18d→圧縮機14の吸入側の配管部18cとなる。
これにより、低温・低圧で吸入されたガス状態の冷媒が前記圧縮機14で圧縮されて高温・高圧のガスとなった後、まず前記水冷媒熱交換器15(凝縮器として機能)で前記同様に凝縮して前記水側の流路15aを流れる水を加熱することで貯湯タンク2内へ順次高温水(加熱水)を供給し、液体となった冷媒は全開状態の前記膨張弁111を経て前記膨張弁112において減圧されて低温・低圧の液体となって蒸発しやすい状態となり、室内ファン77の回転駆動とともに蒸発器として機能する前記室内熱交換器27において室内空気から吸熱して蒸発しガスに変化することで空調対象空間を冷却し、さらに前記膨張弁113を経て、室外ファン67の回転駆動とともに蒸発器として機能する前記室外熱交換器17において外気と熱交換を行って蒸発してガスに変化することで吸熱し、低温・低圧のガスとして再び圧縮機14へと戻る。
以上の作動において、前記圧縮機14の回転数は、前記圧縮機制御部410Bの制御により、前記冷房運転時と同様の、室内温度Trとエアコン設定温度Tconとの差に基づき決定される。また前記室外ファン67の回転数は、前記室外ファン制御部410Dの制御により、前記冷房運転時と同様、各エアコン運転モードにおいて外気温度Tairが低い場合はファン回転数が大きくなるように、外気温度Tairが高い場合はファン回転数が小さくなるように制御されるが、適宜の手法によって冷房運転時よりは低回転数に制御される。
また沸上ポンプ19の回転数は、前記ポンプ制御部420Aの制御により、前記沸上運転や沸上・暖房運転と同様、前記沸上温度Tbが目標温度より低い場合はポンプ回転数が小さくなり、沸上温度Tbが目標温度より高い場合はポンプ回転数が大きくなるように制御される。また前記室内ファン77の回転数は、前記室内ファン制御部430Aの制御により、前記冷房運転等のときと同様、室内温度Trとエアコン設定温度Tconとの差に基づき、Tcon−Trの値が大きい場合はファン回転数が大きくなるように、Tcon−Trの値が小さい場合はファン回転数が小さくなるように制御される。
そして、前記膨張弁112の開度は、前記膨張弁制御部420Bにより、沸上・冷房運転の運転状態に応じて可変に制御される。詳細には、前記沸上運転時の膨張弁制御部410Cによる膨張弁113への制御と同様、前記冷媒吐出温度Toutと前記冷媒流出温度T2との温度差△H=Tout−T2が、所定の目標温度差△Hmとなるように、膨張弁112の開度を所定の周期でフィードバック制御する(△H制御)。すなわち、前記膨張弁制御部420Bは、△H<△Hmの場合は膨張弁112の開度を閉じる方向に制御し、△H>△Hmの場合は、膨張弁112の開度を開く方向に制御し、△H=△Hmの場合は、膨張弁112の開度を現状のまま維持する。あるいは、この△H制御に代え、前記冷媒吐出温度Toutが所定の一定値となるように、膨張弁112の開度をフィードバック制御してもよい(吐出制御)。この場合、前記膨張弁制御部420Bは、冷媒吐出温度Toutが低すぎる場合は膨張弁112の開度を閉じる方向に制御し、冷媒吐出温度Toutが高すぎる場合は膨張弁112の開度を開く方向に制御する。
なお、冷房運転及び沸上・冷房運転の説明にて前記したように、前記四方弁31と前記二方弁121とが、凝縮器としての前記室外熱交換器17、若しくは、前記水冷媒熱交換器15に対し、前記圧縮機14の吐出側を選択的に接続可能な第1接続手段として機能する。また、前記二方弁123及び前記膨張弁111が、蒸発器としての前記室内熱交換器27の入口側に接続された前記膨張弁112に対し、凝縮器としての前記室外熱交換器17の出口側に接続された前記膨張弁113、若しくは、前記水冷媒熱交換器15を選択的に接続可能な第2接続手段として機能する。さらに、前記二方弁122,124が、前記圧縮機14の吸入側に対し、蒸発器としての前記室内熱交換器27の出口側を、前記膨張弁113及び蒸発器としての前記室外熱交換器17を介して、若しくは、それら蒸発器としての室外熱交換器17及び前記膨張弁113を介さずに、選択的に接続可能な第3接続手段として機能する。前記した各運転における、四方弁31、二方弁121〜124、膨張弁111〜113の開閉挙動を、図11に一覧可能にまとめて示す。
また、前記貯湯制御部420の前記二方弁制御部420Cと、前記ヒーポン制御部410の前記四方弁制御部410A及び前記膨張弁制御部410Cとが、前記第1接続手段、前記第2接続手段、前記第3接続手段を切り替える切替手段として機能する。
以上説明したように、本実施形態のヒートポンプ給湯機1によれば、前記四方弁31及び前記二方弁121(第1接続手段として機能)、前記二方弁123及び前記膨張弁111(第2接続手段として機能)、前記二方弁122,124(第3接続手段として機能)が、室外熱交換器17、水冷媒熱交換器15、室内熱交換器27、圧縮機14、膨張弁112、膨張弁113等を選択的に適宜に接続可能である。例えば、図9に示すように、前記四方弁31が前記圧縮機14の吐出側を凝縮器としての前記室外熱交換器17に接続し、さらに前記二方弁123がその室外熱交換器17を膨張弁113,112を介して蒸発器としての前記室内熱交換器27に接続し、さらに前記二方弁122がその室内熱交換器27を前記圧縮機14の吸入側に接続することができる。この場合、圧縮機14から吐出された高温高圧の冷媒ガスが室外熱交換器17で外気へ放熱し凝縮して液体冷媒となり、その後室内熱交換器27で蒸発することで室内空気から吸熱して圧縮機14へと戻る、前記冷房運転が実現される。
また例えば、図10に示すように、前記四方弁31及び前記二方弁121が前記圧縮機14の吐出側を前記水冷媒熱交換器15に接続し、さらに前記膨張弁111がその水冷媒熱交換器15を前記膨張弁112を介して蒸発器としての前記室内熱交換器27に接続し、さらに前記二方弁124がその室内熱交換器27を膨張弁113及び蒸発器としての前記室外熱交換器17を介して、前記圧縮機14の吸入側に接続することもできる。この場合は、圧縮機14から吐出された高温高圧の冷媒ガスが水冷媒熱交換器15において貯湯タンク2へ通じる水側の流路15bへ放熱し凝縮して液体冷媒となり、その後室内熱交換器27で蒸発することで室内空気から吸熱した後、さらに室外熱交換器17で蒸発することで外気からも吸熱して圧縮機14へと戻る。これにより、室内空気を冷却すると共に貯湯タンク2内の湯水を加熱する、前記沸上・冷房運転が実現される。
そして、図10に示す前記沸上・冷房運転においては、前記したように、前記室内熱交換器27(蒸発器として機能)での吸熱と、前記室外熱交換器17(蒸発器として機能)での吸熱と、を合計したものが、前記水冷媒熱交換器15(凝縮器として機能)での湯水の加熱に用いられる。したがって、例えば運転開始後の時間経過によって冷房負荷が小さくなり室内熱交換器27での吸熱量が小さくなった(前記のように、通常、室内ファン77の回転数は室内温度Trとエアコン設定温度Tconとの差に基づき決定される)場合であっても、室外熱交換器17における吸熱量を適宜の手法で大きくする(例えば室外ファン67の回転数を増大させる等)ことで上記小さくなった分を補うことができ、これによって、前記水冷媒熱交換器15における湯水の加熱能力を(低下させることなく)確実に維持することができる。
以上の結果、本実施形態のヒートポンプ給湯機1によれば、四方弁31、二方弁121〜124、膨張弁111〜113等による接続の切替により、冷房運転においては(室外熱交換器17を凝縮器として用いることで)通常の室内空気の冷却能力を確保するとともに、沸上・冷房運転におけては(室外熱交換器17を蒸発器として用いることで)貯湯タンク2の湯水の加熱能力を確実に確保することができる。
また、本実施形態では特に、凝縮器としての室外熱交換器17若しくは水冷媒熱交換器15に対して圧縮機14の吐出側を選択的に接続する前記第1接続手段の機能、蒸発器としての室内熱交換器27の入口側に接続された膨張弁112に対して凝縮器としての室外熱交換器17の出口側の膨張弁113若しくは水冷媒熱交換器15を選択的に接続する前記第2接続手段の機能、蒸発器としての室内熱交換器27の出口側を、圧縮機14の吸入側に対し、膨張弁113及び蒸発器としての室外熱交換器17を介し若しくはそれらを介さずに選択的に接続する第3接続手段の機能を、各種の弁(前記の例では四方弁31、二方弁121〜124、膨張弁111〜113等)を組み合わせた具体的な構成として実現することができる。
また、本実施形態では特に、前記の運転切替に伴う冷媒経路の変更を実行するのに必要なアクチュエータである前記二方弁121〜124及び膨張弁111,112の全部が、貯湯タンク2を内包する関係上大型構造で配置スペースの広い貯湯ユニット100に集約配置される。この結果、それらの一部をヒートポンプユニット300やエアコンユニット200に配置する場合に比べ、省スペース化を図ることができる。また、前記のようにアクチュエータを貯湯ユニット100に集約することで、ヒートポンプユニット300やエアコンユニット200については、エアコン用に通常用いられるものを流用することができる。これにより、製品構成の共通化を図ることができ、コストダウンを図ることができる。
また、本実施形態では特に、図9に示す前記冷房運転時において、室外熱交換器17から蒸発器としての室内熱交換器27までの経路に存在する膨張弁113及び膨張弁112のうち、上流側の膨張弁113が全開にされ、下流側の膨張弁112の弁開度が可変制御(前記の例ではフィードフォワード制御)される。ここで、仮に上流側の膨張弁113の弁開度を可変制御して冷媒の膨張動作を制御すると、膨張弁113で低温低圧となった冷媒がヒートポンプユニット300を出て連通管路102を介し貯湯ユニット100へ導入されることとなる。この場合、ヒートポンプユニット300や貯湯ユニット100から外部に露出している接続部分(すなわち連通管路102)を通過するとき、冷媒の冷気が排出され、熱量のロスとなる。また比較的高温の貯湯ユニット100内を低温低圧状態で長い距離(図9中の距離L1参照)通過することにより、同様の冷気排出による熱量ロスが生じるとともに、(低圧であることで)大きな圧力損失が生じて圧縮機14における冷媒密度が低下し、冷房運転効率の低下を招く。
本実施形態によれば、上流側の膨張弁113は全開固定としつつ、下流側の貯湯ユニット100内の膨張弁112の弁開度が可変制御されて冷媒の膨張動作を制御する。これにより、前記と異なり、冷媒は高温高圧の状態でヒートポンプユニット300を出て貯湯ユニット100内へ導入されるので、前記の熱量ロスの弊害が回避される。さらに、前記外部に露出している連通管路102において外気への放熱も行えることから、放熱区間を拡大することができ、冷房運転効率が向上する。さらに通常夏場においては給湯量が少ないことから貯湯タンク2内に未加熱水が比較的多く貯留されており、貯湯ユニット100内の温度は外気温よりは低い場合が多い。この結果、前記連通管路102のみならず、冷媒配管25のうちの膨張弁112より上流側部分(配管部25gの一部及び配管部25e)においても貯湯ユニット100内へ放熱を行うことができ、さらに放熱区間を拡大して冷房運転効率を向上できる。また、低温低圧となるのは膨張弁112の下流側に限定され、低温低圧状態での通過距離が短くなる(図9中の距離L2参照)ことにより、前記の圧力損失増大による弊害を回避することができる。これによっても、冷房運転効率を向上することができる。
さらに、本実施形態によれば、前記同様、図10に示す沸上・冷房運転時においても、膨張弁113が全開にされ、貯湯ユニット100内にある膨張弁112の弁開度が可変制御される。この場合、水冷媒熱交換器15→膨張弁112→凝縮器としての室内熱交換器27→膨張弁113→蒸発器としての室外熱交換器17という冷媒経路において、水冷媒熱交換器15で熱交換後の冷媒を、膨張弁112において確実に低温低圧状態に膨張させて室内熱交換器27に供給することができる。これにより、貯湯タンク2内の湯水への加熱(排熱)を利用した高効率な運転を行うことができる。また、このような高効率な沸上・冷房運転が行えることで、通常、例えば夜中に行われる前記沸上運転において生成する加熱水の量を減らすことができる。これにより、貯湯タンク2内の未加熱水の量が相対的に多くなり、貯湯ユニット100内の温度がさらに低下する傾向となるので、前記した、冷房運転時における膨張弁112より上流側の部分における放熱効果がさらに高まる。
また、本実施形態では特に、図6に示す沸上運転時において、貯湯ユニット100にある膨張弁111が開き状態にされ、ヒートポンプユニット300にある膨張弁113の弁開度が可変制御される。この場合、水冷媒熱交換器15→膨張弁111→膨張弁113→蒸発器としての室外熱交換器17という冷媒経路において、(膨張弁111で冷媒の膨張動作を制御するのではなく)膨張弁113で冷媒の膨張動作を制御することで、低温低圧になった状態で通過するヒートポンプ熱交換器までの距離を短くすることができる(図6中の距離L3参照)。これにより、前記のような圧力損失増大による弊害を回避することができ、沸上運転効率を向上することができる。
また、本実施形態では特に、図7に示す暖房運転時において、貯湯ユニット100にある膨張弁112が全開状態にされ、ヒートポンプユニット300にある膨張弁113の弁開度が可変制御(前記の例ではSH制御)される。この場合、室内熱交換器27→膨張弁112→膨張弁113→蒸発器としての室外熱交換器17という冷媒経路において、膨張弁112でなく膨張弁113で冷媒の膨張動作を制御することで、低温低圧になった状態で通過する室外熱交換器17までの距離を短くすることができる(図7中の距離L3参照)。
また、図8に示す沸上・暖房運転時においても、貯湯ユニット100にある膨張弁112が全開状態にされ、ヒートポンプユニット300にある膨張弁113の弁開度が可変制御(前記の例では吐出制御)される。この場合、圧縮機14の吐出側の配管部18b→配管部25aという経路から、配管部25d→配管部26a→室内熱交換器27→配管部26b→配管部25g(膨張弁112)、又は、配管部25b→水冷媒熱交換器15→配管部25cを経て、配管部25e→配管部18e(膨張弁113)→蒸発器としての室外熱交換器17という冷媒経路において、室外熱交換器17により近い膨張弁113で冷媒の膨張動作を制御することで、前記同様、低温低圧になった状態で通過するヒートポンプ熱交換器までの距離を短くすることができる(図8中の距離L3参照)。
以上の結果、暖房運転及び沸上・暖房運転のいずれの場合であっても、前記のような圧力損失増大による弊害を回避することができ、運転効率を向上することができる。また、冷媒は貯湯ユニット100内を高温高圧状態のまま通過することから、冬期において貯湯タンク2の周辺における凍結防止を図ることもできる。
また、本実施形態では特に、貯湯ユニット100が、ヒートポンプユニット300に対して2つの連通管路101,102によって接続され、またエアコンユニット200に対して別の2つの連通管路103,104によって接続される構成である(図2、図1等参照)。この結果、比較的大型構造でスペースに余裕のある貯湯ユニット100では、必要となる連通管路用の接続口の数を4個(前記接続口75a,75b,95a,95b)とする一方、比較的小型でスペースに余裕のないヒートポンプユニット300及びエアコンユニット200においては、必要となる連通管路用の接続口の数を2個(前記接続口68a,68b及び前記接続口76a,76b)にとどめることができる。
なお、本発明は以上の態様に限定されることなく、その趣旨を変更しない範囲で適用可能なもので、例えば、前記二方弁121〜124のうち少なくとも1つを、閉止機能付きの膨張弁で置き換えても良い。また、前記膨張弁111〜113に代え、減圧器としてエジェクターを用いても良い。
1 ヒートポンプ給湯機
2 貯湯タンク
4 加熱循環回路(湯水循環回路)
5 加熱往き管(湯水配管)
6 加熱戻り管(湯水配管)
14 圧縮機
15 水冷媒熱交換器
15a 冷媒側の流路
15b 水側の流路
17 室外熱交換器(ヒートポンプ熱交換器)
18 冷媒配管
27 室内熱交換器
30 冷媒循環回路
31 四方弁(第1接続手段)
67 室外ファン
68a,68b 接続口
75a,75b 接続口
77 室内ファン
100 貯湯ユニット
101 連通管路(第1連通管路)
102 連通管路(第2連通管路)
103 連通管路(第3連通管路)
104 連通管路(第4連通管路)
111 膨張弁(第3開閉弁、第2接続手段)
112 膨張弁(第1減圧器)
113 膨張弁(第2減圧器)
121 二方弁(第1開閉弁、第1接続手段)
122 二方弁(第4開閉弁、第3接続手段)
123 二方弁(第2開閉弁、第2接続手段)
124 二方弁(第5開閉弁、第3接続手段)
200 ヒートポンプユニット(室外機)
300 エアコンユニット(室内機)
410 ヒーポン制御部
410A 四方弁制御部(切替手段)
410C 膨張弁制御部(切替手段)
420 貯湯制御部
420C 二方弁制御部(切替手段)
430 エアコン制御部
T2 冷媒流出温度
Tair 外気温度
Tb 沸上温度
Tcon エアコン設定温度
Tex ヒーポン熱交温度
Tin 冷媒吸入温度
Tout 冷媒吐出温度
Tr 室内温度

Claims (10)

  1. 冷媒と外気との熱交換を行う、凝縮器又は蒸発器として選択的に機能可能なヒートポンプ熱交換器と、
    前記ヒートポンプ熱交換器に接続される圧縮機と、
    湯水を貯湯する貯湯タンクと、
    前記冷媒と水との熱交換を行う、凝縮器としての水冷媒熱交換器と、
    前記冷媒と室内空気との熱交換を行う、凝縮器又は蒸発器として選択的に機能可能な室内熱交換器と
    を有し、
    前記水冷媒熱交換器の水側と前記貯湯タンクとを湯水配管で環状に接続して湯水循環回路を形成し、
    前記ヒートポンプ熱交換器、前記圧縮機、前記水冷媒熱交換器の冷媒側、及び、前記室内熱交換器を冷媒配管で接続して冷媒循環回路を形成する冷暖房機能付きヒートポンプ給湯機において、
    凝縮器としての前記ヒートポンプ熱交換器、若しくは、前記水冷媒熱交換器に対し、前記圧縮機の吐出側を選択的に接続可能な第1接続手段と、
    蒸発器としての前記室内熱交換器の入口側に接続された第1減圧器に対し、前記凝縮器としての前記ヒートポンプ熱交換器の出口側に接続された第2減圧器、若しくは、前記水冷媒熱交換器を選択的に接続可能な第2接続手段と、
    前記圧縮機の吸入側に対し、前記蒸発器としての前記室内熱交換器の出口側を、前記第2減圧器及び蒸発器としての前記ヒートポンプ熱交換器を介して、若しくは、それら蒸発器としての前記ヒートポンプ熱交換器及び前記第2減圧器を介さずに、選択的に接続可能な第3接続手段と
    を有することを特徴とする冷暖房機能付きヒートポンプ給湯機。
  2. 冷房運転時においては、前記圧縮機の吐出側、前記凝縮器としての前記ヒートポンプ熱交換器、前記第2減圧器、前記第1減圧器、前記蒸発器としての前記室内熱交換器、前記圧縮機の吸入側の経路で前記冷媒が流れるように、前記第1接続手段、前記第2接続手段、及び、前記第3接続手段を切り替えるとともに、
    沸上・冷房運転時においては、前記圧縮機の吐出側、前記水冷媒熱交換器、前記第1減圧器、前記蒸発器としての前記室内熱交換器、前記第2減圧器、前記蒸発器としての前記ヒートポンプ熱交換器、前記圧縮機の吸入側の経路で前記冷媒が流れるように、前記第1接続手段、前記第2接続手段、及び、前記第3接続手段を切り替える、切替手段を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の冷暖房機能付きヒートポンプ給湯機。
  3. 前記第1接続手段は、
    前記圧縮機の吐出側を、前記水冷媒熱交換器の入口側、若しくは、前記ヒートポンプ熱交換器に対し、選択的に連通させる四方弁と、
    前記水冷媒熱交換器の入口側と前記四方弁との間の管路を開閉可能な第1開閉弁と
    を備えており、
    前記第2接続手段は、
    前記第2減圧器と前記第1減圧器との間の管路を開閉可能な第2開閉弁と、
    前記水冷媒熱交換器の出口側と前記第1減圧器との間の管路を開閉可能な第3開閉弁と
    を備えており、
    前記第3接続手段は、
    前記室内熱交換器の反第1減圧器側と前記圧縮機との間の管路を開閉可能な第4開閉弁と、
    前記室内熱交換器の反第1減圧器側と前記第2減圧器との間の管路を開閉可能な第5開閉弁と
    を備えていることを特徴とする請求項2記載の冷暖房機能付きヒートポンプ給湯機。
  4. 前記四方弁及び前記第2減圧器は、
    前記ヒートポンプ熱交換器及び前記圧縮機を内包する室外機に設けられており、
    前記第1乃至第5開閉弁は、
    前記貯湯タンク及び前記水冷媒熱交換器を内包する貯湯ユニットに設けられており、
    前記第1減圧器は、
    前記貯湯ユニット、若しくは、前記室内熱交換器を内包する室内機に設けられている
    ことを特徴とする請求項3記載の冷暖房機能付きヒートポンプ給湯機。
  5. 前記ヒートポンプ熱交換器に外気を通じるための室外ファンと、
    前記室内熱交換器に室内空気を通じるための室内ファンと
    をさらに有し、
    前記冷房運転時においては、前記ヒートポンプ熱交換器を凝縮器として機能させるために前記室外ファンが回転駆動されるとともに、前記室内熱交換器を蒸発器として機能させるために前記室内ファンが回転駆動され、
    前記沸上・冷房運転時においては、前記ヒートポンプ熱交換器を蒸発器として機能させるために前記室外ファンが回転駆動されるとともに、前記室内熱交換器を蒸発器として機能させるために前記室内ファンが回転駆動され、
    冷房運転時及び沸上・冷房運転時においては、
    前記第2減圧器の弁開度が全開状態に固定されるとともに、前記第1減圧器の弁開度が運転状態に応じて可変に制御される
    ことを特徴とする請求項4記載の冷暖房機能付きヒートポンプ給湯機。
  6. 前記切替手段は、
    沸上運転時においては、前記圧縮機の吐出側、前記水冷媒熱交換器、前記第2減圧器、前記蒸発器としての前記ヒートポンプ熱交換器、前記圧縮機の吸入側の経路で前記冷媒が流れるように、前記第1接続手段、前記第2接続手段、及び、前記第3接続手段を切り替える
    ことを特徴とする請求項4または請求項5記載の冷暖房機能付きヒートポンプ給湯機。
  7. 沸上運転時においては、
    前記第3開閉弁が開き状態にされるとともに、前記第2減圧器の弁開度が運転状態に応じて可変に制御される
    ことを特徴とする請求項6記載の冷暖房機能付きヒートポンプ給湯機。
  8. 前記切替手段は、
    暖房運転時においては、前記圧縮機の吐出側、前記凝縮器としての前記室内熱交換器、前記第1減圧器、前記第2減圧器、前記蒸発器としての前記ヒートポンプ熱交換器、前記圧縮機の吸入側の経路で前記冷媒が流れるように、前記第1接続手段、前記第2接続手段、及び、前記第3接続手段を切り替えるとともに、
    沸上・暖房運転時においては、前記圧縮機の吐出側から、前記凝縮器としての前記室内熱交換器及び前記水冷媒熱交換器へと分流した後、前記室内熱交換器の下流側の前記第1減圧器及び前記水冷媒熱交換器から合流して前記第2減圧器、前記蒸発器としての前記ヒートポンプ熱交換器を経て、前記圧縮機の吸入側へ至る経路で前記冷媒が流れるように、前記第1接続手段、前記第2接続手段、及び、前記第3接続手段を切り替える
    ことを特徴とする請求項4乃至請求項7の何れか1項に記載の冷暖房機能付きヒートポンプ給湯機。
  9. 暖房運転時及び沸上・暖房運転時においては、
    前記第1減圧器の弁開度が全開状態に固定されるとともに、前記第2減圧器の弁開度が運転状態に応じて可変に制御される
    ことを特徴とする請求項8記載の冷暖房機能付きヒートポンプ給湯機。
  10. 前記冷媒循環回路は、
    前記第1開閉弁及び前記第4開閉弁と前記四方弁とを連通する第1連通管路と、
    前記第2開閉弁及び前記第5開閉弁と前記第2減圧器とを連通する第2連通管路と、
    前記第1減圧器と前記室内熱交換器の前記第1減圧器側とを連通する第3連通管路と、
    前記第4開閉弁及び前記第5開閉弁と前記室内熱交換器の反第1減圧器側とを連通する第4連通管路と、
    を備えており、
    前記貯湯ユニットと前記室外機とが、前記第1連通管路及び前記第2連通管路によって接続されており、
    前記貯湯ユニットと前記室内機とが、前記第3連通管路及び前記第4連通管路によって接続されている
    ことを特徴とする請求項4乃至請求項9の何れか1項に記載の冷暖房機能付きヒートポンプ給湯機。
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