JP7265368B2 - 冷房排熱利用ヒートポンプ給湯機 - Google Patents

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Description

この発明は、室内空気の冷房時に生じる排熱を利用して給湯を行う、冷房排熱利用ヒートポンプ給湯機に関するものである。
従来よりこの種のヒートポンプ給湯機においては、特許文献1記載のように、沸上・冷房運転時において、圧縮機→水冷媒熱交換器→室内熱交換器→ヒートポンプ熱交換器(室外熱交換器)→圧縮機の順序で冷媒を流通させることで、室内空気の冷房時に生じる排熱を利用して給湯を行うものがあった。
特開2018-63090号公報
前記の従来技術では、沸上・冷房運転時において、水冷媒熱交換器の下流側で室内熱交換器とヒートポンプ熱交換器とが直列に接続されており、貯湯タンク内の湯水に対する沸上能力と冷房能力とが連動してしまう。このため、沸上・冷房運転の開始直後等の空調対象の冷房負荷が大きい状態から、ある程度時間が経過し冷房負荷が小さくなった際、これに連動して沸上能力が低下してしまうという問題があった。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1では、空調対象空間の室内空気と冷媒との熱交換を行う、蒸発器としての室内熱交換器と、湯水を貯湯する貯湯タンクと、冷媒通路と水通路とを備え、前記冷媒通路内の前記冷媒と前記水通路内の水との熱交換を行う、凝縮器としての水冷媒熱交換器と、前記冷媒と外気との熱交換を行う、蒸発器としてのヒートポンプ熱交換器と、圧縮機とを有し、前記水冷媒熱交換器の前記水通路と前記貯湯タンクとを湯水配管によって環状に接続して湯水循環回路を形成し、前記室内熱交換器、前記水冷媒熱交換器の前記冷媒通路、前記ヒートポンプ熱交換器、及び、前記圧縮機を冷媒配管で接続して冷媒循環回路を形成して、前記室内熱交換器により室内空気を冷却しかつ前記水冷媒熱交換器により前記貯湯タンクへの水を加熱する沸上・冷房運転を実行可能な冷房排熱利用ヒートポンプ給湯機において、前記室内熱交換器における前記冷媒の蒸発温度を検出する検出手段を有し、前記冷媒配管は、前記圧縮機の吐出側を前記水冷媒熱交換器の入口側に接続する吐出側管路と、前記水冷媒熱交換器の出口側に接続される第1管路と、前記第1管路に対し所定の分岐点から分岐して接続され、前記ヒートポンプ熱交換器及び第1減圧器が配設された第2管路と、前記第1管路に対し前記分岐点から分岐して接続され、前記室内熱交換器が配設された第3管路と、前記ヒートポンプ熱交換器より下流側の前記第2管路と前記室内熱交換器より下流側の前記第3管路とが合流する合流点を、前記圧縮機の吸入側に接続する吸入側管路と、を含み、前記第3管路は、第2減圧器が配設されており、かつ、前記第1減圧器の弁開度を、前記検出手段により検出される前記蒸発温度に応じて可変に制御する減圧制御手段と、前記室内熱交換器により室内空気を冷却する冷房運転時における、前記減圧制御手段の制御による前記第2減圧器の弁開度の最適値を記憶する記憶手段とを設け、前記減圧制御手段は、前記圧縮機から吐出される冷媒の吐出温度と前記水冷媒熱交換器から流出する冷媒の流出温度との温度差が、所定の目標温度差となるように、前記第2減圧器の弁開度を制御するとともに、前記沸上・冷房運転を実行するとき、前記第2減圧器の弁開度を、前記記憶手段に記憶された前記最適値となるように、制御するものである。
本発明の請求項2では、空調対象空間の室内空気と冷媒との熱交換を行う、蒸発器としての室内熱交換器と、湯水を貯湯する貯湯タンクと、冷媒通路と水通路とを備え、前記冷媒通路内の前記冷媒と前記水通路内の水との熱交換を行う、凝縮器としての水冷媒熱交換器と、前記冷媒と外気との熱交換を行う、蒸発器としてのヒートポンプ熱交換器と、圧縮機とを有し、前記水冷媒熱交換器の前記水通路と前記貯湯タンクとを湯水配管によって環状に接続して湯水循環回路を形成し、前記室内熱交換器、前記水冷媒熱交換器の前記冷媒通路、前記ヒートポンプ熱交換器、及び、前記圧縮機を冷媒配管で接続して冷媒循環回路を形成して、前記室内熱交換器により室内空気を冷却しかつ前記水冷媒熱交換器により前記貯湯タンクへの水を加熱する沸上・冷房運転を実行可能な冷房排熱利用ヒートポンプ給湯機において、前記室内熱交換器における前記冷媒の蒸発温度を検出する検出手段を有し、前記冷媒配管は、前記圧縮機の吐出側を前記水冷媒熱交換器の入口側に接続する吐出側管路と、前記水冷媒熱交換器の出口側に接続される第1管路と、前記第1管路に対し所定の分岐点から分岐して接続され、前記ヒートポンプ熱交換器及び第1減圧器が配設された第2管路と、前記第1管路に対し前記分岐点から分岐して接続され、前記室内熱交換器が配設された第3管路と、前記ヒートポンプ熱交換器より下流側の前記第2管路と前記室内熱交換器より下流側の前記第3管路とが合流する合流点を、前記圧縮機の吸入側に接続する吸入側管路と、を含み、前記第3管路は、第2減圧器が配設されており、かつ、前記第1減圧器の弁開度を、前記検出手段により検出される前記蒸発温度に応じて可変に制御する減圧制御手段と、前記室内熱交換器により室内空気を冷却する冷房運転時における、前記減圧制御手段の制御による前記第2減圧器の弁開度の最適値を記憶する記憶手段とを設け、前記減圧制御手段は、前記圧縮機から吐出される冷媒の吐出温度が所定の一定値となるように、前記第2減圧器の弁開度を制御するとともに、前記沸上・冷房運転を実行するとき、前記第2減圧器の弁開度を、前記記憶手段に記憶された前記最適値となるように、制御するものである。
また、本発明の請求項3では、空調対象空間の室内空気と冷媒との熱交換を行う、蒸発器としての室内熱交換器と、湯水を貯湯する貯湯タンクと、冷媒通路と水通路とを備え、前記冷媒通路内の前記冷媒と前記水通路内の水との熱交換を行う、凝縮器としての水冷媒熱交換器と、前記冷媒と外気との熱交換を行う、蒸発器としてのヒートポンプ熱交換器と、圧縮機とを有し、前記水冷媒熱交換器の前記水通路と前記貯湯タンクとを湯水配管によって環状に接続して湯水循環回路を形成し、前記室内熱交換器、前記水冷媒熱交換器の前記冷媒通路、前記ヒートポンプ熱交換器、及び、前記圧縮機を冷媒配管で接続して冷媒循環回路を形成して、前記室内熱交換器により室内空気を冷却しかつ前記水冷媒熱交換器により前記貯湯タンクへの水を加熱する沸上・冷房運転を実行可能な冷房排熱利用ヒートポンプ給湯機において、前記室内熱交換器における前記冷媒の蒸発温度を検出する検出手段を有し、前記冷媒配管は、前記圧縮機の吐出側を前記水冷媒熱交換器の入口側に接続する吐出側管路と、前記水冷媒熱交換器の出口側に接続される第1管路と、前記第1管路に対し所定の分岐点から分岐して接続され、前記ヒートポンプ熱交換器及び第1減圧器が配設された第2管路と、前記第1管路に対し前記分岐点から分岐して接続され、前記室内熱交換器が配設された第3管路と、前記ヒートポンプ熱交換器より下流側の前記第2管路と前記室内熱交換器より下流側の前記第3管路とが合流する合流点を、前記圧縮機の吸入側に接続する吸入側管路と、を含み、かつ、前記第1減圧器の弁開度を、前記検出手段により検出される前記蒸発温度に応じて可変に制御する減圧制御手段を設け、前記減圧制御手段は、前記第1減圧器の弁開度を前記蒸発温度に応じて可変に制御する第1モードと、前記第1減圧器の弁開度を、冷房最大能力を得る定格運転に対応した所定の固定値となるように制御する第2モード、を備えており、かつ、外気温度と、予め設定される目標室内温度との温度差がしきい値以下になったとき、前記減圧制御手段を前記第2モードから前記第1モードへと切り替える、モード切替手段を設けたものである。
また、請求項4では、前記減圧制御手段は、前記蒸発温度が低下したら、前記第1減圧器の前記弁開度を大きくするように制御するものである。
この発明の請求項1によれば、室内熱交換器、水冷媒熱交換器、ヒートポンプ熱交換器、圧縮機、を冷媒配管で接続して冷媒循環回路を形成する。そして、その冷媒配管において、前記圧縮機の吐出側に対し吐出側管路を介し水冷媒熱交換器の入口側を接続するとともに、その水冷媒熱交換器の出口側に接続される第1管路に、第2管路及び第3管路を(所定の分岐点から)互いに分岐しつつ接続する。前記第2管路にはヒートポンプ熱交換器が設けられ、前記第3管路には室内熱交換器が設けられ、それら第2管路及び第3管路の下流側は(所定の合流点において)互いに合流する。合流点は、吸入側管路によって圧縮機の吸入側に接続される。これにより、圧縮機→吐出側管路→水冷媒熱交換器→分岐点、分岐点→第2管路(ヒートポンプ熱交換器)→合流点、及び、分岐点→第3管路(室内熱交換器)→合流点、さらに合流点→吸入側管路→圧縮機という経路を実現することができる。
この結果、圧縮機から吐出された高温高圧の冷媒ガスは吐出側管路を介して前記水冷媒熱交換器へ導入され、当該水冷媒熱交換器において貯湯タンクへ通じる湯水配管へ放熱し凝縮して液体冷媒となった後、液体冷媒の一部が分岐点から室内熱交換器へ導入されて当該室内熱交換器にて蒸発し室内空気から吸熱する一方、液体冷媒の残りは分岐点からヒートポンプ熱交換器へ導入されて当該ヒートポンプ熱交換器にて蒸発し外気から吸熱し、それら液体冷媒が合流点にて合流して圧縮機へと戻る挙動を実現する。このようにして、室内空間の冷却と貯湯タンク内の湯水の加温とを同時並行して行う沸上・冷房運転が実現される。すなわち、請求項1によれば、沸上・冷房運転時において、冷媒は水冷媒熱交換器の下流側にてヒートポンプ熱交換器と室内熱交換器とに分流される構成となる。
このとき、請求項1によれば、前記のように分岐点からヒートポンプ熱交換器へと液体冷媒を導く第2管路に第1減圧器が設けられている。また、前記室内熱交換器には、当該室内熱交換器内において前記のように蒸発する冷媒の蒸発温度を検出する検出手段が設けられている。そして、前記第1減圧器の弁開度は、減圧制御手段により、検出手段が検出する蒸発温度に応じて可変に制御される。
これにより、例えば、沸上・冷房運転の開始直後等の空調対象の冷房負荷が大きい状態からある程度時間が経過し冷房負荷が小さくなった際、蒸発温度の低下に対応して第1減圧器の弁開度を大きくすることで、室内熱交換器内の蒸発能力の低下により不足した蒸発能力をヒートポンプ熱交換器側で補い、貯湯タンク内の湯水に対する沸上能力を一定に保つことができる。
この結果、沸上・冷房運転時において水冷媒熱交換器の下流側で室内熱交換器とヒートポンプ熱交換器とが直列に接続され沸上能力と冷房能力とが連動してしまう従来構造と異なり、前記のように冷房負荷が小さくなった場合であっても沸上能力が低下することがなく、利便性を向上することができる。
また、請求項1によれば、水冷媒熱交換器の下流側で室内熱交換器側へ冷媒を分流する第3管路に設けられた第2減圧器の制御として、減圧制御手段は、前記圧縮機からの冷媒の吐出温度と前記水冷媒熱交換器から流出する冷媒の流出温度との温度差が所定の目標温度差となるように弁開度を制御する、目標温度差制御(いわゆる△H制御)を行う。これにより、沸き上げ中、運転効率が高効率となる比エンタルピー差を保ちながらヒートポンプユニットを運転させることができる。特に、前記第2減圧器の弁開度を制御することで前記吐出温度及び前記流出温度の双方が変化する結果、当該第2減圧器の弁開度の変化に対する前記温度差の温度変化量が大きくなり、その温度差を所定の目標温度差とするまでの制御速度が速く、すばやく高効率で運転させることができる。
また、請求項1によれば、冷房(単独)運転時において前記目標温度差制御による第2減圧器の弁開度最適値を記憶手段に記憶しておき、沸上・冷房運転に移行したときには減圧制御手段がその記憶した最適値となるように第2減圧器の弁開度を制御する。これにより、例えば前記冷房運転→沸上・冷房運転への移行がなされた場合において、高い効率での運転を素早く実現することができる。
また、請求項3によれば、モード切替手段の制御により、外気温度と目標室内温度との温度差がある程度小さくなったときに、モード切替手段による第2モードから第1モードへの切替が行われて、減圧制御手段による蒸発温度に応じた第1減圧器の可変制御が実行される。これにより、前記したような、冷房負荷の大きな沸上・冷房運転の運転初期においては第2モードを維持して前記可変制御を行わず、冷房負荷がある程度小さくなってから第1モードに切り替えて前記可変制御を行うようにすることができる。すなわち、冷房負荷が大きな状態において無駄に前記可変制御を行わないようにすることができる。
また、請求項4によれば、冷房負荷が小さくなり室内熱交換器の蒸発温度が低下して蒸発能力が不足した場合にヒートポンプ熱交換器側の蒸発能力を増大させることで、貯湯タンク内の湯水に対する沸上能力を一定に保つことができる。
本発明の一実施形態の冷房排熱利用ヒートポンプ給湯機の主要なユニットの外観構成図 ヒートポンプ給湯機全体の回路構成図 ヒーポン制御部の機能的構成図 貯湯制御部の機能的構成図 エアコン制御部の機能的構成図 沸上運転時における圧縮機回転数の制御態様を表す図 沸上運転時の作動を説明する図 冷房運転時の作動を説明する図 沸上・冷房運転時(冷房負荷が大きい状態)の作動を説明する図 沸上・冷房運転時(冷房負荷が小さくなった状態)の作動を説明する図 沸上・冷房運転時の制御内容を表すフローチャート図
以下、本発明の一実施形態を図1~図11に基づいて説明する。
<外観構成>
本実施形態の冷房排熱利用ヒートポンプ給湯機1の主要なユニットの外観構成を図1に示す。図1において、本実施形態のヒートポンプ給湯機1は、貯湯タンク2(後述の図2等参照)を備えた貯湯ユニット100と、室外機としてのヒートポンプユニット300と、室内機としてのエアコンユニット200と、を有している。
<回路構成>
本実施形態のヒートポンプ給湯機1全体の回路構成を図2に示す。図2に示すように、前記貯湯ユニット100は、冷媒を流通させる冷媒側の流路15bと水側の流路15aとを有し、高温高圧の冷媒と貯湯タンク2内の湯水とを熱交換する凝縮器として機能する水冷媒熱交換器15と、沸上ポンプ19と、を備えている。すなわち、前記水冷媒熱交換器15の前記水側の流路15aと前記貯湯タンク2とが湯水配管としての加熱往き管5及び加熱戻り管6によって環状に接続され、前記貯湯ユニット100内で湯水循環回路としての加熱循環回路4が形成されている。
加熱往き管5は、前記貯湯タンク2の下部に接続され、加熱戻り管6は、前記貯湯タンク2の上部に接続されている。前記沸上ポンプ19は、前記加熱往き管5の途中に設けられ、前記水側の流路15aを介し前記加熱往き管5からの湯水を前記加熱戻り管6へ流通させつつ、貯湯タンク2の湯水を循環させる。
貯湯タンク2の側面には、貯湯タンク2内の湯水の温度(貯湯温度)をそれぞれ検出し前記湯水の加熱状況(言い替えれば貯湯状況)を検知するための貯湯温度センサ12が上下にわたり複数設けられている。前記貯湯タンク2の下部にはまた、貯湯タンク2に水を給水する給水管7が接続され、前記貯湯タンク2の上部にはまた、貯湯されている高温水を出湯する出湯管8が接続され、給水管7からは給水バイパス管9が分岐して設けられている。さらに、出湯管8からの湯と給水バイパス管9からの水とを混合して給湯設定温度の湯とする混合弁10と、混合弁10で混合後の給湯温度を検出する給湯温度センサ11と、が設けられている。
一方、前記水冷媒熱交換器15における熱交換(詳細は後述)によって前記貯湯タンク2内の湯水を加熱可能な冷媒循環回路30が、前記ヒートポンプユニット300、前記貯湯ユニット100、及び前記エアコンユニット200にわたって設けられている。前記冷媒循環回路30は、前記ヒートポンプユニット300内に配置されたヒーポン回路部30Aと、前記ヒートポンプユニット300及び前記貯湯ユニット100に跨って配置された貯湯回路部30Bと、前記エアコンユニット200内に配置されたエアコン回路部30Cと、を含んでいる。
<ヒーポン回路部>
前記ヒーポン回路部30Aは、前記冷媒の流路となる冷媒配管18を備えており、冷媒を圧縮する圧縮機14と、四方弁31と、前記冷媒と外気との熱交換により凝縮器又は蒸発器として選択的に機能(詳細は後述)するヒートポンプ熱交換器としての室外熱交換器17とが、前記冷媒配管18によって接続されている。なお、室外熱交換器17には、前記室外熱交換器17に外気を通じるための室外ファン67が設けられている。
詳細には、前記冷媒配管18は、圧縮機14の吐出側となる配管部18cと、冷房運転時(後述の図8参照)等において一方側が圧縮機14の吐出側の前記配管部18cに連通されるとともに、他方側が前記室外熱交換器17の圧縮機14側(言い替えれば当該冷房運転時における入口側、以下同様)に接続される、配管部18dと、前記室外熱交換器17の反圧縮機14側に接続される配管部18eと、を含んでいる。前記配管部18eは、膨張弁113(第1減圧器に相当)を備えており、後述の配管部25eに連通している。
また前記冷媒配管18は、前記圧縮機14の吸入側となる配管部18aと、前記冷房運転時(後述の図8参照)等において前記四方弁31を介し前記配管部18aに接続される配管部18b(吸入側管路に相当)と、を含んでいる。前記配管部18bは、後述の配管部25mに連通している。
<四方弁詳細>
前記四方弁31は4つのポートを備える弁であり、前記冷媒配管18のうち(冷媒主経路を構成する)前記配管部18b,18d用の2つのポートのそれぞれに対して、残りの前記配管部18a,18c用の2つのポートのいずれを接続するかを切り替える。前記配管部18a,18c用の2つのポートどうしは、ループ状に配置された前記配管部18a,18cからなる冷媒副経路によって接続されており、この冷媒副経路上に前記圧縮機14が設けられている。
例えば四方弁31は、後述する図8の状態に切り替えられた(=第1切替位置に相当。以下適宜、「冷房位置」「冷房側への切替」等と称する)場合は、前記圧縮機14の吐出側である前記配管部18cを前記室外熱交換器17側である前記配管部18dに連通させるとともに、前記圧縮機14の吸込側である前記配管部18aを前記室内熱交換器27側である前記配管部18bに連通させる。
なお、四方弁31は、上記図8の状態から図示において90°時計回りに回転させた状態に切り替えられた(=第2切替位置に相当)場合は、前記配管部18cを前記前記室内熱交換器27側である前記配管部18bに連通させるとともに、前記配管部18aを前記室外熱交換器17側である前記配管部18dに連通させることができる。
このとき、前記室外熱交換器17から前記四方弁31に至る前記配管部18dの途中には、開閉可能な二方弁125が設けられている。そして、前記配管部18dのうち前記二方弁125よりも前記室熱交換器17側に位置する分岐点Bからは配管部18fが分岐して設けられており、この配管部18fは前記配管部18bに位置する分岐点C(合流点に相当)に接続されている。また、この分岐点Bから分岐点Cに至る前記配管部18fには、開閉可能な二方弁126が設けられている。
<貯湯回路部>
前記貯湯回路部30Bは、前記冷媒の流路となる冷媒配管25を備えており、前記水冷媒熱交換器15の前記冷媒側の流路15bが、前記冷媒配管25に接続されている。
詳細には、前記冷媒配管25は、前記分岐点Cにおいて前記配管部18bに接続される配管部25mと、この配管部25mのうち前記分岐点Cと反対側に位置する分岐点Eに接続される配管部25aと、前記配管部25aのうち前記分岐点Eと反対側に位置する分岐点Fに接続されるとともに、反配管部25a側が前記水冷媒熱交換器15(詳細には前記冷媒側の流路15b)の入口側に接続される配管部25bと、前記水冷媒熱交換器15(詳細には前記冷媒側の流路15b)の出口側に接続される配管部25c(第1管路に相当)と、を含んでいる。前記配管部25bは、開閉可能な二方弁121を備えており、前記配管部25cは全閉機能付きの膨張弁111を備えている。
また前記冷媒配管25は、前記配管部25b同様、前記配管部25aの前記分岐点Fに接続される配管部25hと、この配管部25hのうち前記分岐点Fと反対側に位置する分岐点Gに接続される配管部25dと、を含んでいる。前記配管部25dの反配管部25h側は、ヒートポンプユニット300外への出口となる接続口95aにおいて、前記ヒートポンプユニット300と前記エアコンユニット200とを接続する連通管路104に連通している。
さらに前記冷媒配管25は、前記配管部25cの反水冷媒熱交換器15側に位置する分岐点Dに接続されるとともに、反配管部25c側が前記配管部18eに連通する配管部25eと、前記分岐点Gに接続される配管部25fと、この配管部25fのうち前記分岐点Gと反対側に位置する分岐点Hと前記分岐点Eとを接続する配管部25iと、前記配管部18dのうち前記二方弁125より四方弁31側に位置する分岐点Aに接続される配管部25jと、この配管部25jのうち前記分岐点Aと反対側に位置する分岐点Jと前記分岐点Hとを接続する配管部25kと、前記配管部25bのうち前記二方弁121よりも前記水冷媒熱交換器15側に位置する分岐点Iと前記分岐点Jとを接続する配管部25lと、を含んでいる。前記配管部25hは全閉機能付きの膨張弁114を備えており、前記配管部25iは開閉可能な二方弁122を備えており、前記配管部25kは開閉可能な二方弁124を備えており、前記配管部25lは開閉可能な二方弁123を備えている。
さらに前記冷媒配管25は、前記配管部25e同様に前記配管部25cの反水冷媒熱交換器15側に位置する前記分岐点Dに接続されるとともに、ヒートポンプユニット300外への出口となる接続口95bにおいて、前記ヒートポンプユニット300と前記エアコンユニット200とを接続する連通管路103に連通する配管部25gを含んでいる。この配管部25gは、全閉機能付きの膨張弁112(第2減圧器に相当)を備えている。
なお、前記の圧縮機14、四方弁31、室外熱交換器17、室外ファン67、二方弁122,123,124,125,126、膨張弁111,112,113,114等は、前記ヒートポンプユニット300の筐体に内包されている(図1参照)。なお、前記膨張弁112は後述の配管部26b(すなわち前記エアコンユニット200の筐体内)に設けても良い。
また、前記の二方弁121、水冷媒熱交換器15、及び貯湯タンク2等は、前記貯湯ユニット100の筐体に内包されている(図1参照)。
<エアコン回路部>
前記エアコン回路部30Cは、前記冷媒の流路となる冷媒配管26を備えており、前記冷媒と室内空気との熱交換により凝縮器又は蒸発器として選択的に機能する室内熱交換器27が前記冷媒配管26に接続されている。なお、室内熱交換器27には、前記室内熱交換器27に室内空気を通じるための室内ファン77が設けられている。
詳細には、前記冷媒配管26は、エアコンユニット200外への出口となる接続口76aにおいて前記連通管路104に連通するとともに、反連通管路104側が前記室内熱交換器27の前記接続口76a側に接続される配管部26aと、前記接続口76aとは別の接続口76bにおいて前記連通管路103に連通するとともに、反連通管路103側が前記室内熱交換器27の前記接続口76b側に接続される配管部26bと、を含んでいる。
なお、前記の室内熱交換器27及び室内ファン77等は、前記エアコンユニット200の筐体に内包されている(図1参照)。
なお、前記した回路構成において、前記配管部25eと、前記配管部18eと、前記配管部18dと、前記配管部18fとが、各請求項記載の第2管路に相当している。また、前記配管部25gと、前記連通管路103と、前記配管部26b、前記配管部26aと、前記連通管路104と、前記配管部25dと、前記配管部25fと、前記配管部25iと、前記配管部25mと、が、各請求項記載の第3管路に相当している。また、前記配管部18dと、前記配管部25jと、前記配管部25lと、前記配管部25bとが、各請求項記載の吐出側管路に相当している。
<各種センサ>
前記冷媒循環回路30内には、冷媒として例えばR32冷媒が用いられ、ヒートポンプサイクルを構成している。なお、冷媒はHFC冷媒やHFO冷媒、二酸化炭素冷媒であってもよい。そして、前記ヒーポン回路部30Aの前記冷媒配管18において、前記配管部18cには、圧縮機14から吐出される冷媒吐出温度Toutを検出する吐出温度センサ32が設けられ、前記配管部18aには、圧縮機14へ吸入される冷媒の冷媒吸入温度Tinを検出する吸入温度センサ20が設けられている。なお、前記室外熱交換器17の空気入口側には、外気温度Tairを検出する外気温度センサ22が設けられ、かつ室外熱交換器17内には、ヒーポン熱交温度Tex(蒸発器として作用している時の蒸発冷媒温度)を検出する熱交温度センサ35が設けられている。これらのセンサ32,20,22,35の検出結果は、ヒートポンプユニット300に設けられたヒーポン制御部410に入力され、さらに適宜、貯湯ユニット100に設けられた貯湯制御部420やエアコンユニット200に設けられたエアコン制御部430へも入力される(ヒーポン制御部410を介し受信しても良いし、センサ32,20,22から直接受信してもよい)。
また、前記貯湯回路部30Bの前記冷媒配管25において、前記配管部25cには、前記冷媒側の流路15bから流出し前記膨張弁111に向かう冷媒流出温度T2を検出する流出温度センサ21が設けられている。なお、前記水冷媒熱交換器15には、前記冷媒が前記冷媒側の流路15bにおいて凝縮する際の冷媒凝縮温度を検出する凝縮温度センサ33が設けられている。また、前記加熱往き管5には、前記水冷媒熱交換器15の前記水側の流路15aに流入する入水温度T1(湯水の入口温度)を検出する入水温度センサ23が設けられ、前記加熱戻り管6には、前記水側の流路15aから前記貯湯タンク2に向かって流出する沸上温度Tbを検出する沸上温度センサ24が設けられている。
これらのセンサ21,33,23,24の検出結果は、貯湯ユニット100に設けられた貯湯制御部420に入力され、さらに適宜、ヒートポンプユニット300に設けられた前記ヒーポン制御部410やエアコンユニット200に設けられた前記エアコン制御部430へも入力される(貯湯制御部420を介し受信しても良いし、センサ21,33,23,24から直接受信してもよい)。
また、前記エアコン回路部30Cの前記冷媒配管26に関して、前記室内熱交換器27には、空調対象空間の室内温度Trを検出する室内温度センサ34が設けられ、また室内熱交換器27内には、室内熱交温度Tev(蒸発器として作用している時の蒸発冷媒温度)を検出する熱交温度センサ36(検出手段に相当)が設けられている。これらセンサ34,36の検出結果は、エアコンユニット200に設けられたエアコン制御部430に入力され、さらに適宜、ヒートポンプユニット300に設けられた前記ヒーポン制御部410や貯湯ユニット100に設けられた前記貯湯制御部420へも入力される(エアコン制御部430を介し受信しても良いし、センサ34から直接受信してもよい)。
そして、前記貯湯ユニット100の前記貯湯制御部420、前記ヒートポンプユニット300の前記ヒーポン制御部410、及び、前記エアコンユニット200の前記エアコン制御部430は、互いに通信可能に接続されており、前記各センサの検出結果に基づき、相互に連携しつつ、前記貯湯ユニット100、前記ヒートポンプユニット300、前記エアコンユニット200内の各機器・アクチュエータの動作を制御する。特に、前記四方弁31、前記二方弁121,122,123,124、125,126及び前記膨張弁111,112,113,114の開閉動作や開度を制御し、冷媒の流れる経路を切り替えることにより、貯湯タンク2内の湯水を加熱して沸上を行う沸上運転、前記空調対象空間の室内冷房を行う冷房運転、前記空調対象空間の室内暖房を行う暖房運転、前記沸上と前記冷房とを並行して行う沸上・冷房運転、及び、前記沸上と前記暖房とを並行して行う沸上・暖房運転、等を選択的に実行することができる。
<リモコン>
このとき、前記エアコンユニット200は、リモコン等の適宜の操作部60(以下単に「リモコン60」と称する)によって操作可能である。すなわち、リモコン60は、例えば前記エアコン制御部430に対し情報送受信可能に接続されており、ユーザは、このリモコン60を適宜に手動操作することにより、前記の沸上運転、冷房運転、及び、暖房運転のいずれの運転を行うかを指示することができる。なお、沸上・冷房運転(又は沸上・暖房運転)については、ユーザによりリモコン60を介し前記冷房運転(又は暖房運転)の指示があったとき、貯湯タンク2内における貯湯状況(未加熱水の量など)に応じて、適宜、自動的に沸上・冷房運転(又は沸上・暖房運転)に切り替えられるものである。さらに、このリモコン60における適宜の操作により、前記沸上運転時における沸上モード(例えば強力沸上モード、通常沸上モード、等)や、前記冷房運転又は暖房運転時におけるエアコン運転モード(例えば強力モード、通常モード、節電モード等)やエアコン設定温度Tcon(目標室内温度に相当)等も指示することができる。これらのリモコン60からの指示内容は、エアコンユニット200に設けられた前記エアコン制御部430に入力され、さらに適宜、ヒートポンプユニット300に設けられた前記ヒーポン制御部410や貯湯ユニット100に設けられた前記貯湯制御部420へも入力される(エアコン制御部430を介し受信しても良いし、リモコン60から直接受信してもよい)。
<ヒーポン制御部>
次に、前記ヒートポンプユニット300に備えられた前記ヒーポン制御部410について説明する。ヒーポン制御部410は、詳細な図示を省略するが、各種のデータやプログラムを記憶する記憶部と、演算・制御処理を行う制御部とを備えている。このヒーポン制御部410の機能的構成を図3により説明する。
図3に示すように、前記ヒーポン制御部410は、四方弁制御部410Aと、圧縮機制御部410Bと、膨張弁制御部410C(減圧制御手段に相当)と、室外ファン制御部410Dと、二方弁制御部410Eと、を機能的に備えている。
四方弁制御部410Aには、前記リモコン60により指示された、いずれの運転を行うかの運転指示(沸上運転、冷房運転、暖房運転等)と、前記貯湯温度センサ12により検出された前記貯湯温度とが入力される。四方弁制御部410Aは、前記運転指示と、前記貯湯温度に対応した前記湯水の加熱状況(貯湯状況)とに応じて、実際にヒートポンプ給湯機1をどのような運転態様(沸上運転、冷房運転、沸上・冷房運転、暖房運転、沸上・暖房運転等)で運転するかを決定し、対応する運転情報を、前記圧縮機制御部410B、膨張弁制御部410C、室外ファン制御部410D、二方弁制御部410E、及び、貯湯制御部420、エアコン制御部430に出力する。また四方弁制御部410Aは、上記決定された運転態様に対応する開閉信号を四方弁31へ出力し、四方弁31を切り替える(詳細な制御内容は後述)。
圧縮機制御部410Bには、前記外気温度センサ22により検出された前記外気温度Tairと、前記室内温度センサ34により検出された前記室内温度Trと、前記リモコン60により設定された前記エアコン設定温度Tcon及び前記沸上モードとが入力される(直接入力される場合のほか、前記の間接的な入力も含む。以下同様)。圧縮機制御部410Bは、前記のようにして四方弁制御部410Aから入力される(沸上運転、冷房運転、沸上・冷房運転、暖房運転、及び沸上・暖房運転のいずれの運転が行われるかを表す)前記運転情報に応じて、入力された前記の温度及び設定のうち少なくとも1つに基づき、前記圧縮機14の回転数を制御する(詳細な制御内容は後述)。なおこのときの圧縮機14の回転数(制御値)は、後述の膨張弁制御部410Cにも出力される。
膨張弁制御部410Cには、前記リモコン60により設定された前記エアコン運転モードと、前記吐出温度センサ32により検出された前記冷媒吐出温度Toutと、前記流出温度センサ21により検出された前記冷媒流出温度T2と、前記外気温度センサ22により検出された前記外気温度Tairと、前記吸入温度センサ20により検出された前記冷媒吸入温度Tinと、前記熱交温度センサ35により検出された前記ヒーポン熱交温度Texと、熱交温度センサ36により検出された前記室内熱交温度Tevと、が入力される。膨張弁制御部410Cは、前記四方弁制御部410Aからの前記運転情報に応じて、前記の入力された温度のうち少なくとも1つに基づき、前記膨張弁111,112,113,114の開度を制御する(詳細な制御内容は後述)。
室外ファン制御部410Dには、前記外気温度センサ22により検出された前記外気温度Tairと、前記リモコン60により設定された前記エアコン運転モードとが入力される。室外ファン制御部410Dは、前記四方弁制御部410Aからの前記運転情報に応じて、前記外気温度Tair及び運転モードに基づき、前記室外ファン67の回転数を制御する(詳細な制御内容は後述)。
二方弁制御部410Eには、前記四方弁制御部410Aからの前記運転情報が入力される。二方弁制御部410Eは、前記運転情報に基づき、前記二方弁122,123,124,125,126の開閉動作を制御する(詳細な制御内容は後述)。
なお、前記運転態様の決定は、貯湯制御部420やエアコン制御部430で行っても良い。この場合は、それら貯湯制御部420やエアコン制御部430から、決定された運転態様に対応した前記運転情報がヒーポン制御部410に入力され、その入力された運転情報に応じて四方弁制御部410A、圧縮機制御部410B、膨張弁制御部410C、室外ファン制御部410D、二方弁制御部410Eが各種制御を行う。
<貯湯制御部>
次に、前記貯湯ユニット100に備えられた前記貯湯制御部420について説明する。貯湯制御部420は、前記ヒーポン制御部410同様、記憶部と制御部とを備えており、その機能的構成を図4により説明する。
図4に示すように、前記貯湯制御部420は、ポンプ制御部420Aと、二方弁制御部420Cと、を機能的に備えている。
ポンプ制御部420Aには、前記ヒーポン制御部410からの前記運転情報と、前記沸上温度センサ24により検出された前記沸上温度Tbとが入力される。ポンプ制御部420Aは、前記のようにしてヒーポン制御部410から入力される(沸上運転、冷房運転、沸上・冷房運転、暖房運転、及び沸上・暖房運転等のいずれの運転が行われるかを表す)前記運転情報に応じて、入力された前記沸上温度Tbに基づき、前記沸上ポンプ19の回転数を制御する(詳細な制御内容は後述)。
二方弁制御部420Cには、前記ヒーポン制御部410からの前記運転情報が入力される。二方弁制御部420Cは、前記運転情報に基づき、前記二方弁121の開閉動作を制御する(詳細な制御内容は後述)。
なお、前記と同様、運転態様の決定を、貯湯制御部420内(例えば前記二方弁制御部420C)やエアコン制御部430で行っても良い。この場合は、それら二方弁制御部420Cやエアコン制御部430で決定した運転態様に対応する運転情報に応じて、ポンプ制御部420A、二方弁制御部420Cが各種制御を行う。
<エアコン制御部>
次に、前記エアコンユニット200に備えられた前記エアコン制御部430について説明する。エアコン制御部430は、前記ヒーポン制御部410及び貯湯制御部420同様、記憶部と制御部とを備えており、その機能的構成を図5により説明する。
図5に示すように、前記エアコン制御部430は、室内ファン制御部430Aを機能的に備えている。
室内ファン制御部430Aには、前記ヒーポン制御部410からの前記運転情報と、前記室内温度センサ34により検出された前記室内温度Trと、前記リモコン60により設定された前記エアコン設定温度Tconとが入力される。室内ファン制御部430Aは、前記ヒーポン制御部410からの前記運転情報に応じて、前記室内温度Tr及びエアコン設定温度Tconに基づき、前記室内ファン77の回転数を制御する(詳細な制御内容は後述)。
なお、前記と同様、運転態様の決定を、エアコン制御部430内や貯湯制御部420で行っても良い。この場合は、それらエアコン制御部430や貯湯制御部420で決定した運転態様に対応する運転情報に応じて、室内ファン制御部430Aが前記制御を行う。
前記したように、本実施形態のヒートポンプ給湯機1は、各種類の運転を選択的に実行することができる。以下、沸上運転、冷房運転、沸上・冷房運転の各運転を例にとって、その詳細を順次説明する。
<沸上運転>
まず、沸上運転について、図7を用いて説明する。
この図7に示す沸上運転時においては、前記四方弁制御部410Aにより、前記四方弁31は、前記配管部18cを前記配管部18dに連通させると共に前記配管部18aを前記配管部18bに連通させる位置(前記した冷房位置)に切り替えられる。また前記二方弁制御部410E,420Cにより、二方弁121が全閉状態、二方弁123が全開状態、二方弁122が全閉状態、二方弁125が全閉状態、二方弁126が全開状態、二方弁124が全閉状態に切り替えられる。さらに前記膨張弁制御部410Cにより、前記膨張弁112が全閉状態、前記膨張弁114が全閉状態、前記膨張弁113が開き状態(詳細には後述の△H制御が行われる)、前記膨張弁111が全開状態に制御される。
この結果、圧縮機14の吐出側の配管部18c→配管部18d→配管部25j(二方弁123)→配管部25l→配管部25b→水冷媒熱交換器15の冷媒側の流路15b→配管部25c(膨張弁111)→配管部25e→配管部18e(膨張弁113)→室外熱交換器17→配管部18d→配管部18f→配管部18b→圧縮機14の吸入側の配管部18aの冷媒経路が形成される。これにより、低温・低圧で吸入されたガス状態の冷媒が前記圧縮機14で圧縮されて高温・高圧のガスとなった後、凝縮器として機能する水冷媒熱交換器15の前記冷媒側の流路15bにおいて前記水側の流路15aを流れる水と熱交換を行って前記水に熱を放出し加熱しながら高圧の液体に変化する。こうして液体となった冷媒は全開状態の前記膨張弁111を経て前記膨張弁113において減圧されて低温・低圧の液体となって蒸発しやすい状態となり、蒸発器として機能する前記室外熱交換器17において外気と熱交換を行って蒸発してガスに変化することで吸熱し、低温・低圧のガスとして再び圧縮機14へと戻る。このとき、貯湯タンク2下部に接続された前記加熱往き管5から取り出された低温水(未加熱水)が、水冷媒熱交換器15の前記水側の流路15aにおいて前記凝縮する冷媒から受熱して高温まで加熱された後、貯湯タンク2上部に接続された加熱戻り管6から貯湯タンク2内に戻されることで、貯湯タンク2内に順次高温水(加熱水)が積層状に貯湯される。
なおこのとき、前記膨張弁112、前記膨張弁114、前記二方弁122、前記二方弁124が全閉状態に制御されることにより、前記室内熱交換器27と、その室内熱交換器27側へ連通する、前記配管部25i、前記配管部25f、前記配管部25d、前記連通管路104、前記配管部26a、前記配管部26b、前記連通管路103等と、の内部には、前記冷媒が封じ込められた状態となっている(図7中の左下段のテーブル参照)。
以上の作動において、前記圧縮機14の前記目標回転数(以下適宜、沸上運転時については「目標回転数Nb」と称する)は、前記圧縮機制御部410Bの制御により、外気温度Tairに基づき決定される。すなわち、例えば図6の右下がり特性線で示すように、外気温度Tairが低い場合は目標回転数Nbが大きくなるように制御され、外気温度Tairが高い場合は目標回転数Nbが小さくなるように制御される。また前記室外ファン67における前記室外ファン回転数N2は、前記室外ファン制御部410Dの制御により、外気温度Tairに基づき決定される。すなわち、外気温度Tairが低い場合はファン回転数が大きくなるように制御され、外気温度Tairが高い場合はファン回転数が小さくなるように制御される(図示省略)。ここで、前記圧縮機14の目標回転数Nbおよび室外ファン回転数N2は、外気温度Tairの高低によらず予め定められた一定の沸上能力となるようにそれぞれの回転数が定められている。
図7に戻り、また沸上ポンプ19の回転数は、前記ポンプ制御部420Aの制御により、前記沸上温度Tbが所定の目標温度となるように、フィードバック制御される。すなわち、沸上温度Tbが目標温度より低い場合はポンプ回転数が小さくなる(流量が低下する)ように制御され、沸上温度Tbが目標温度より高い場合はポンプ回転数が大きくなる(流量が増大する)ように制御される。なお、室内ファン77は、前記室内ファン制御部430Aの制御により回転停止される。
そして、前記膨張弁113の開度は、前記膨張弁制御部410Cにより、前記沸上運転の運転状態に応じて可変に制御される。詳細には、前記冷媒吐出温度Toutと前記冷媒流出温度T2との温度差△H=Tout-T2が、所定の目標温度差△Hmとなるように、膨張弁113の開度を所定の周期でフィードバック制御する(△H制御)。すなわち、前記膨張弁制御部410Cは、△H<△Hmの場合は膨張弁113の開度を閉じる方向に制御し、△H>△Hmの場合は、膨張弁113の開度を開く方向に制御し、△H=△Hmの場合は、膨張弁113の開度を現状のまま維持する。
あるいは、この△H制御に代え、前記冷媒吐出温度Toutが所定の一定値となるように、膨張弁113の開度をフィードバック制御してもよい(吐出制御)。この場合、前記膨張弁制御部410Cは、冷媒吐出温度Toutが低すぎる場合は膨張弁113の開度を閉じる方向に制御し、冷媒吐出温度Toutが高すぎる場合は膨張弁113の開度を開く方向に制御する。
<冷房運転>
次に、図8を用いて、冷房運転について説明する。この図8に示す冷房運転時においては、前記四方弁制御部410Aにより、前記沸上運転と同様、前記四方弁31は、前記冷房位置に切り替えられる。また前記二方弁制御部410E,420Cにより、二方弁121が全閉状態、二方弁123が全閉状態、二方弁122が全開状態、二方弁125が全開状態、二方弁126が全閉状態、二方弁124が全閉状態に切り替えられる。さらに前記膨張弁制御部410Cにより、前記膨張弁112が開き状態(公知の過熱制御制御が行われる。詳細な説明は省略)、前記膨張弁114が全閉状態、前記膨張弁113が全開状態、前記膨張弁111が全閉状態に制御される。
この結果、圧縮機14の吐出側の配管部18c→配管部18d(二方弁125)→室外熱交換器17→配管部18e(膨張弁113)→配管部25e→配管部25g(膨張弁112)→連通管路103→配管部26b→室内熱交換器27→配管部26a→連通管路104→配管部25d→配管部25f→配管部25i(二方弁122)→配管部25m→配管部18b→圧縮機14の吸入側の配管部18aの冷媒経路が形成される。これにより、低温・低圧で吸入されたガス状態の冷媒が前記圧縮機14で圧縮されて高温・高圧のガスとなった後、室外ファン67の回転駆動とともに凝縮器として機能する前記室外熱交換器17において外気と熱交換を行って熱を放出しながら高圧の液体に変化する。こうして液体となった冷媒は全開状態の前記膨張弁113を経て前記膨張弁112において減圧されて低温・低圧の液体となって蒸発しやすい状態となり、室内ファン77の回転駆動とともに蒸発器として機能する前記室内熱交換器27において室内空気から吸熱して蒸発しガスに変化することで空調対象空間を冷却し、低温・低圧のガスとして再び圧縮機14へと戻る。
なおこのとき、前記膨張弁111、前記二方弁121、前記二方弁123が全閉状態に制御されることにより、前記水冷媒熱交換器15と、その水冷媒熱交換器15側へ連通する前記配管部25l、前記配管部25b、前記配管部25cの水冷媒熱交換器15側の部分と、の内部には、前記冷媒が封じ込められた状態となる(図8中の左下段のテーブル参照)。
以上の作動において、前記圧縮機14の回転数は、前記圧縮機制御部410Bの制御により、エアコン設定温度Tcon-前記室内温度Tr(=温度差△T。以下適宜,単に「温度差△T」という)の値が大きい場合は目標回転数が大きくなるように、前記温度差△T(=Tcon-Tr)の値が小さい場合は目標回転数が小さくなるように制御される。また前記室外ファン67の回転数は、前記室外ファン制御部410Dの制御により、エアコン運転モードが例えば強力モードの場合はファン回転数が大きくなるように制御され、通常モードや節電モードの場合はファン回転数が小さくなるように制御される。さらに各エアコン運転モードにおいて、外気温度Tairが低い場合はファン回転数が小さくなるように、外気温度Tairが高い場合はファン回転数が大きくなるように制御される。また前記室内ファン77の回転数は、前記室内ファン制御部430Aの制御により、室内温度Trとエアコン設定温度Tconとの差に基づき決定される。すなわち、前記Tcon-Trの値が大きい場合はファン回転数が大きくなるように、前記Tcon-Trの値が小さい場合はファン回転数が小さくなるように制御される。沸上ポンプ19は、前記ポンプ制御部420Aの制御により回転停止される。
<沸上・冷房運転>
次に、沸上・冷房運転について説明する。本実施形態の特徴は、沸上・冷房運転の開始直後等の空調対象の冷房負荷が大きい状態と、ある程度時間が経過し冷房負荷が小さくなった状態とで、膨張弁113等の制御態様を変え、これによって、沸上能力を一定に保つことにある。以下、その詳細を、前記冷房負荷が大きい状態を表す図9と、前記冷房負荷が小さくなった状態を表す図10と、によって順次説明する。
<冷房負荷が大きい状態>
まず、前記した沸上・冷房運転の開始直後等の、空調対象の冷房負荷が大きい状態においては、図9に示すように、前記四方弁制御部410Aにより、前記四方弁31は、前記冷房位置(すなわち前記冷房運転時と同じ側)に切り替えられる。また前記二方弁制御部410E,420Cにより、二方弁121が全閉状態、二方弁123が全開状態、二方弁122が全開状態、二方弁125が全閉状態、二方弁126が全閉状態、二方弁124が全閉状態に切り替えられる。さらに前記膨張弁制御部410Cにより、前記膨張弁112が開き状態(詳細には前記と同様の△H制御が行われる)、前記膨張弁114が全閉状態、前記膨張弁111が全開状態に制御される。なお、前記膨張弁113については、その開度が、冷房最大能力を得られる定格運転に対応した所定の固定値となるように制御される。この例では、前記膨張弁113の開度は、前記固定値として全閉状態(開度ゼロ)に制御される。
この結果、冷媒経路は、圧縮機14の吐出側の配管部18c→配管部18d→配管部25j→配管部25l(二方弁123)→配管部25b→水冷媒熱交換器15の冷媒側の流路15b→配管部25c(膨張弁111)→分岐点D→配管部25g(膨張弁112)→連通管路103→配管部26b→室内熱交換器27→配管部26a→連通管路104→配管部25d→配管部25f→配管部25i(二方弁122)→配管部25m→分岐点C→配管部18b→圧縮機14の吸入側の配管部18aとなる。
これにより、低温・低圧で吸入されたガス状態の冷媒が前記圧縮機14で圧縮されて高温・高圧のガスとなった後、まず前記水冷媒熱交換器15(凝縮器として機能)で前記同様に凝縮して前記水側の流路15aを流れる水を加熱することで貯湯タンク2内へ順次高温水(加熱水)を供給し、液体となった冷媒は全開状態の前記膨張弁111において減圧されて低温・低圧の液体となって蒸発しやすい状態となる。その後、液体の冷媒は、前記膨張弁112においてさらに減圧された後前記室内熱交換器27(蒸発器として機能)において室内空気から吸熱して蒸発しガスに変化することで空調対象空間を冷却し、低温・低圧のガスとして再び圧縮機14へと戻る。すなわち、冷房負荷が大きい状態においては、後述の図10と異なり、前記室外熱交換器における冷媒蒸発による外気からの吸熱は行われない。
なおこのとき、前記膨張弁113、前記二方弁125、前記二方弁126が全閉状態に制御されることにより、前記室外熱交換器17と、その室外熱交換器17側へ連通する、前記配管部18e、前記配管部18f等と、の内部には、前記冷媒が封じ込められた状態となっている(図9中の左下段のテーブル参照)。
以上の作動において、前記圧縮機14の回転数は、前記圧縮機制御部410Bの制御により、前記冷房運転時と同様の、室内温度Trとエアコン設定温度Tconとの差に基づき決定される。また前記室外ファン67の回転数は、前記室外ファン制御部410Dの制御により、前記冷房運転時と同様、各エアコン運転モードにおいて外気温度Tairが低い場合はファン回転数が大きくなるように、外気温度Tairが高い場合はファン回転数が小さくなるように制御されるが、適宜の手法によって冷房運転時よりは低回転数に制御される。
また沸上ポンプ19の回転数は、前記ポンプ制御部420Aの制御により、前記沸上運転と同様、前記沸上温度Tbが目標温度より低い場合はポンプ回転数が小さくなり、沸上温度Tbが目標温度より高い場合はポンプ回転数が大きくなるように制御される。また前記室内ファン77の回転数は、前記室内ファン制御部430Aの制御により、前記冷房運転等のときと同様、室内温度Trとエアコン設定温度Tconとの差に基づき、Tcon-Trの値が大きい場合はファン回転数が大きくなるように、Tcon-Trの値が小さい場合はファン回転数が小さくなるように制御される。
そして、前記膨張弁112の開度は、前記膨張弁制御部410Cにより、沸上・冷房運転の運転状態に応じて可変に制御される。詳細には、前記冷媒吐出温度Toutと前記冷媒流出温度T2との温度差△H=Tout-T2が、所定の目標温度差△Hmとなるように、膨張弁112の開度が所定の周期でフィードバック制御される(前記同様のいわゆる△H制御)。すなわち、前記膨張弁制御部410Cは、△H<△Hmの場合は膨張弁112の開度を閉じる方向に制御し、△H>△Hmの場合は、膨張弁112の開度を開く方向に制御し、△H=△Hmの場合は、膨張弁112の開度を現状のまま維持する。
あるいは、この△H制御に代え、前記冷媒吐出温度Toutが所定の一定値となるように、膨張弁112の開度をフィードバック制御してもよい(前記同様の吐出制御)。この場合、前記膨張弁制御部410Cは、冷媒吐出温度Toutが低すぎる場合は膨張弁112の開度を閉じる方向に制御し、冷媒吐出温度Toutが高すぎる場合は膨張弁112の開度を開く方向に制御する。
<冷房負荷が小さくなった状態>
前記図9に示した状態からある程度時間が経過し、冷房負荷が小さくなった状態を図10に示す。この状態になると、まず、前記二方弁制御部410Eにより、二方弁126が、それまでの前記全閉状態(図9参照)から全開状態へと切り替えられる。また、前記膨張弁制御部410Cにより、前記膨張弁113がそれまでの前記全閉状態から開き状態(詳細には後述の能力調整制御が行われる)へと切り替えられる。
この結果、冷媒経路は、図9と同様に圧縮機14の吐出側の配管部18c→配管部18d→配管部25j→配管部25l(二方弁123)→配管部25b→水冷媒熱交換器15の冷媒側の流路15b→配管部25c(膨張弁111)を経て前記分岐点Dに至った後、この分岐点Dにおいて2つに分かれる。一方は、前記図9と同様、配管部25g(膨張弁112)→連通管路103→配管部26b→室内熱交換器27→配管部26a→連通管路104→配管部25d→配管部25f→配管部25i(二方弁122)→配管部25mを経て前記分岐点Cに至る。他方は、配管部25e→配管部18e(膨張弁113)→室外熱交換器17→配管部18d→配管部18f(二方弁126)を経て前記分岐点Cに至る。そして分岐点Cにおいて前記の2つの経路が合流し、その後の経路は、前記分岐点C→配管部18b→圧縮機14の吸入側の配管部18aとなる。
これにより、冷媒は前記図9で前記した流れで前記水冷媒熱交換器15(凝縮器として機能)から前記膨張弁111を通って低温・低圧の液体となった後に分流する。そして、前記一方の流れは前記図9で前記したように前記室内熱交換器27(蒸発器として機能)において空調対象空間を冷却し、前記他方の流れは、前記膨張弁113においてさらに減圧された後、前記室外熱交換器17(蒸発器として機能)において蒸発して外気から吸熱し、それぞれ、低温・低圧のガスとして再び圧縮機14へと戻る。
以上の作動において、前記圧縮機14の回転数、前記沸上ポンプ19の回転数、前記膨張弁112の開度は、引き続き、前記図9と同様に制御される。
また前記室外ファン67の回転数は、前記図9と異なり、前記室外ファン制御部410Dの制御により、制御上の最低回転数に制御される。また前記室内ファン77の回転数も、前記図9と異なり、前記室内ファン制御部430Aの制御により、予め定められた所定回転数(固定値)に制御される。
そして、前記膨張弁113の開度は、前記膨張弁制御部410Cにより、沸上・冷房運転の運転状態に応じて可変に制御される。詳細には、前記熱交温度センサ36により検出された前記室内熱交温度Tevに基づき、前記膨張弁113の開度の能力調整制御が行われる。この能力調整制御の意義及び内容は、以下の通りである。すなわち、前記のように、沸上・冷房運転の開始直後等の空調対象の冷房負荷が大きい状態から、ある程度時間が経過して冷房負荷が小さくなると、実使用上は、冷房能力は定格能力よりも低い能力で十分となる。ここで、そのままだと冷房能力を抑制すると同時に沸上能力も低下してしまうこととなるが、貯湯タンク2における湯切れ等の発生防止の観点からは、沸上能力は一定のレベルを維持することが好ましい。そこで、前記室内熱交換器27に設けた前記熱交温度センサ36により、冷房能力が低下し十分に冷媒が蒸発していないことが検出されたら、膨張弁制御部410Cは、これに対応して前記膨張弁113を制御することで、前記沸上能力を一定に保つようにする。具体的には、前記前記熱交温度センサ36が検出する蒸発温度の低下に対応して、膨張弁113の弁開度を大きくするように制御するものである(後述の図11のフローも参照)。
上記図9及び図10に示した沸上・冷房運転時の制御手法を実現するために、前記ヒーポン制御部410、前記貯湯制御部420、及び前記エアコン制御部430が互いに協働して行う(あるいはこれらのうち少なくとも1つが他と連携して行っても良い)制御手順を、図11のフローチャートに示す。このフローは、前記リモコン60から前記沸上・冷房運転の指示がなされた場合に実行されるものである。
まずステップS5で、前記ヒーポン制御部410、前記貯湯制御部420、及び前記エアコン制御部430(以下適宜、単に「制御部410等」と称する)は、互いに連携して、前記図9で説明した態様の制御を行うことで、前記の冷房最大能力を得られる前記定格運転を実行する。
その後、ステップS10で、前記制御部410等は、前記膨張弁制御部410Cにより、前記リモコン60により設定された前記エアコン設定温度Tconと、前記外気温度センサ22により検出された前記外気温度Tairとの差が、予め定められた所定値α未満となったか否かを判定する。Tcon-Tair≧αである間は、判定が満たされず(S10:NO)、空調対象の冷房負荷が大きい状態が依然として続いているとみなされてループ待機する。一方、Tcon-Tair<αとなったら判定が満たされ(S10:YES)、空調対象の冷房負荷が小さい状態になったとみなされ、ステップS15に移行する。
ステップS15では、前記制御部410等は、前記冷房負荷の低減に対応して、冷房出力を低下させる。具体的には、冷房負荷の低減による前記室内温度Trと前記エアコン設定温度Tconとの偏差の縮小に対応し、前記圧縮機制御部410Bにより、圧縮機14の回転数を低下させる。
その後、ステップS20に移り、前記制御部410等は、前記室外ファン制御部410Dにより、前記室外ファン67の回転数を、前記制御上の最低回転数に低下させる。
そして、ステップS25において、前記制御部410等は、前記膨張弁制御部410Cにより、前記膨張弁113の開度を、予め定められた所定値とする。
その後、ステップS30で、前記制御部410等は、前記室内ファン制御部430Aにより、前記室内ファン77の回転数を、予め定められた前記所定回転数に制御する。その後、ステップS35に移る。
ステップS35では、前記制御部410等は、前記膨張弁制御部410Cにより、前記熱交温度センサ36により検出される前記室内熱交温度Tevが、予め定められた所定温度に等しくなっているか否かを判定する。前記室内熱交温度Tevが所定温度に等しくなければ判定が満たされず(S35:NO)、ステップS40に移る。
ステップS40では、前記制御部410等は、前記膨張弁制御部410Cにより、前記室内熱交温度Tevが前記所定温度より大きいか否かを判定する。大きければ判定が満たされ(S40:YES)、ステップS45に移って前記膨張弁113の開度を減少させた後、前記ステップS35に戻って同様の手順を繰り返す。
また、前記ステップS40で前記室内熱交温度Tevが前記所定温度より小さければ判定が満たされず(S40:NO)、ステップS55に移って前記膨張弁113の開度を増大させた後、前記ステップS35に戻って同様の手順を繰り返す。
一方、前記ステップS35で前記室内熱交温度Tevが前記所定温度に等しくなっていれば判定が満たされ(S35:YES)、ステップS60に移る。
ステップS60では、前記制御部410等は、前記膨張弁制御部410Cにより、前記冷媒吐出温度Toutと前記冷媒流出温度T2との温度差△H=Tout-T2が、前記所定の目標温度差△Hmに等しくなっているか否かを判定する。△H=△Hmであれば判定が満たされ(S60:YES)、前記ステップS35に戻って同様の手順を繰り返す。△H≠△Hmであれば判定が満たされず(S60:NO)、ステップS65に移る。
ステップS65では、前記制御部410等は、前記膨張弁制御部410Cにより、前記温度差△Hが前記目標温度差△Hmより大きいか否かを判定する。△H>△Hmであれば判定が満たされ(S65:YES)、ステップS70に移って前記膨張弁112の開度を増大させた後、前記ステップS35に戻って同様の手順を繰り返す。
一方、前記ステップS65で△H<△Hmであれば判定が満たされず(S65:NO)、ステップS80に移って前記膨張弁112の開度を減少させた後、前記ステップS35に戻って同様の手順を繰り返す。
なお、上記の説明において、本実施形態の前記制御部410等は、2つの制御モードを有している。すなわち、ステップS5の処理言い換えれば図9に示す制御を実行している状態である大負荷制御モード(第2モードに相当)、及び、ステップS15~ステップS80の処理言い換えれば図10に示す制御を実行している状態が小負荷制御モード(第1モードに相当)、である。そして、図11に示すフローにおいて、前記ステップS10の判定が満たされたときに前記第2モードから前記第1モードへと移行することが、各請求項記載のモード切替手段として機能している。
<実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態のヒートポンプ給湯機1においては、沸上・冷房運転時に冷房負荷が小さくなった前記図10に示す状態では、圧縮機14から吐出された冷媒ガスが配管部25j,25lを介して前記水冷媒熱交換器15へ導入されて水側の流路15aへ放熱し液体冷媒となった後、その液体冷媒の一部が前記分岐点Dから前記室内熱交換器27へ導入されて室内空気から吸熱する一方、前記液体冷媒の残りは分岐点Dから室外熱交換器17へ導入されて外気から吸熱し、それら液体冷媒が前記分岐点Cにて合流して圧縮機14へと戻る挙動を実現する。このように、室内空間の冷却と貯湯タンク2内の湯水の加温とを同時並行して行う沸上・冷房運転が実現される際、冷媒が水冷媒熱交換器15の下流側にて室外熱交換器17と室内熱交換器27とに分流される構成となる。
そしてこのとき、本実施形態によれば、前記のように分岐点Dから室外熱交換器17への配管部18eに減圧弁が設けられ、前記室内熱交換器27に蒸発冷媒温度を検出する熱交温度センサ36が設けられる。そして、前記膨張弁113の弁開度が、前記膨張弁制御部410Cにより、前記熱交温度センサ36が検出する蒸発冷媒温度に応じて可変に制御される。
これにより、沸上・冷房運転の冷房負荷が大きい状態(図9)からある程度時間が経過し冷房負荷が小さくなった状態(図10)において、前記したように蒸発冷媒温度の低下に対応して膨張弁113の弁開度を大きくすることで室外熱交換器17側への冷媒を増やすことができる。この結果、室内熱交換器27内の蒸発能力の低下により不足した蒸発能力を室外熱交換器17側で補い、貯湯タンク2内の湯水に対する沸上能力を一定に保つことができる。
この結果、沸上・冷房運転時において水冷媒熱交換器の下流側で室内熱交換器とヒートポンプ熱交換器とが直列に接続され沸上能力と冷房能力とが連動してしまう従来構造と異なり、前記のように冷房負荷が小さくなった場合であっても沸上能力が低下することがなく、利便性を向上することができる。
また、本実施形態では特に、膨張弁制御部410Cは、前記蒸発冷媒温度が低下したら、前記膨張弁113の弁開度を大きくするように制御する(図11のステップS55参照)。これにより、冷房負荷が小さくなり室内熱交換器27の蒸発温度が低下して蒸発能力が不足した場合に室外熱交換器17側の蒸発能力を増大させることで、貯湯タンク2内の湯水に対する沸上能力を一定に保つことができる。また、室内熱交換器27の蒸発能力を適切な大きさに保つことができることから、高効率を維持した状態での運転を容易に行うことができる。
また、本実施形態では特に、膨張弁制御部410Cが、圧縮機14からの冷媒吐出温度Toutと前記水冷媒熱交換器15から流出する前記冷媒流出温度T2との温度差△H=Tout-T2が、所定の目標温度差△Hmとなるように、前記膨張弁112の弁開度を制御する(ステップS60~80参照。いわゆる△H制御)。これにより、沸き上げ中、運転効率が高効率となる比エンタルピー差を保ちながらヒートポンプユニットを運転させることができる。 特に、前記膨張弁112の弁開度を制御することで前記吐出温度Tout及び前記冷媒流出温度T2の双方が変化する結果、当該 膨張弁112の弁開度の変化に対する前記温度差△Hの温度変化量が大きくなり、その温度差△Hを前記目標温度差△Hmとするまでの制御速度が速く、すばやく高効率で運転させることができる。
また、本実施形態では特に、前記外気温度Tairと前記エアコン設定温度Tconとの温度差がある程度小さくなったときに(前記ステップS10参照)、前記大負荷制御モードから前記小負荷制御モードへの切替が行われて、前記した蒸発冷媒温度に応じた膨張弁113の可変制御が実行される。これにより、前記したような、冷房負荷の大きな沸上・冷房運転の運転初期においては前記大負荷制御モードを維持して前記可変制御を行わず、冷房負荷がある程度小さくなってから前記小負荷制御モードに切り替えて前記可変制御を行うようにすることができる。すなわち、冷房負荷が大きな状態において無駄に前記可変制御を行わないようにすることができる。
なお、本発明は以上の態様に限定されることなく、その趣旨を変更しない範囲で適用可能なものである。以下、そのような変形例を説明する。
(1)冷房単独運転時の膨張弁開度を流用する場合
前記図11のフローにおいて前記膨張弁制御部410Cが設定する、前記膨張弁112の開度を、前記冷房運転時において決定された当該膨張弁112の開度の最適値としてもよい。
すなわちこの場合、前記図8を用いて説明した制御によって冷房運転が行われるときにおける、前記膨張弁制御部410Cの制御(前記の例では過熱制御)による前記膨張弁112の弁開度の最適値を、適宜の箇所(例えば前記ヒーポン制御部410内の前記記憶部。各請求項記載の記憶手段に相当)に記憶しておく。そして、例えば前記沸上・冷房運転が開始され前記図11のフローが実行される際、膨張弁制御部410Cは、前記膨張弁112の開度を、前記記憶した前記最適値となるように、制御する。
これにより、例えば前記冷房運転→沸上・冷房運転への移行がなされた場合において、高い効率での運転を素早く実現することができる効果がある。
(2)その他
例えば、前記二方弁121~125のうち少なくとも1つを、閉止機能付きの膨張弁で置き換えても良い。また、前記膨張弁111~114に代え、減圧器としてエジェクターを用いても良い。
また、図11に示すフローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
1 ヒートポンプ給湯機
2 貯湯タンク
4 加熱循環回路(湯水循環回路)
5 加熱往き管(湯水配管)
6 加熱戻り管(湯水配管)
14 圧縮機
15 水冷媒熱交換器
15a 冷媒側の流路
15b 水側の流路
17 室外熱交換器(ヒートポンプ熱交換器)
18 冷媒配管
18b 配管部(吸入側管路)
18d 配管部(第2管路、吐出側管路)
18e 配管部(第2管路)
18f 配管部(第2管路)
25a 配管部
25b 配管部(吐出側管路)
25c 配管部(第1管路)
25d 配管部(第3管路)
25e 配管部(第2管路)
25f 配管部(第3管路)
25g 配管部(第3管路)
25i 配管部(第3管路)
25j 配管部(吐出側管路)
25l 配管部(吐出側管路)
25m 配管部(第3管路)
26a 配管部(第3管路)
26b 配管部(第3管路)
27 室内熱交換器
30 冷媒循環回路
36 熱交温度センサ(検出手段)
67 室外ファン
77 室内ファン
100 貯湯ユニット
103 連通管路(第3管路)
104 連通管路(第3管路)
111 膨張弁
112 膨張弁(第2減圧器)
113 膨張弁(第1減圧器)
114 膨張弁
121 二方弁
122 二方弁
123 二方弁
124 二方弁
125 二方弁
126 二方弁
200 ヒートポンプユニット(室外機)
300 エアコンユニット(室内機)
410 ヒーポン制御部
410C 膨張弁制御部(減圧制御手段)
C 分岐点(合流点)
D 分岐点
Tair 外気温度
Tcon エアコン設定温度(目標室内温度)

Claims (4)

  1. 空調対象空間の室内空気と冷媒との熱交換を行う、蒸発器としての室内熱交換器と、
    湯水を貯湯する貯湯タンクと、
    冷媒通路と水通路とを備え、前記冷媒通路内の前記冷媒と前記水通路内の水との熱交換を行う、凝縮器としての水冷媒熱交換器と、
    前記冷媒と外気との熱交換を行う、蒸発器としてのヒートポンプ熱交換器と、
    圧縮機と
    を有し、
    前記水冷媒熱交換器の前記水通路と前記貯湯タンクとを湯水配管によって環状に接続して湯水循環回路を形成し、前記室内熱交換器、前記水冷媒熱交換器の前記冷媒通路、前記ヒートポンプ熱交換器、及び、前記圧縮機を冷媒配管で接続して冷媒循環回路を形成して、前記室内熱交換器により室内空気を冷却しかつ前記水冷媒熱交換器により前記貯湯タンクへの水を加熱する沸上・冷房運転を実行可能な冷房排熱利用ヒートポンプ給湯機において、
    前記室内熱交換器における前記冷媒の蒸発温度を検出する検出手段を有し、
    前記冷媒配管は、
    前記圧縮機の吐出側を前記水冷媒熱交換器の入口側に接続する吐出側管路と、
    前記水冷媒熱交換器の出口側に接続される第1管路と、
    前記第1管路に対し所定の分岐点から分岐して接続され、前記ヒートポンプ熱交換器及び第1減圧器が配設された第2管路と、
    前記第1管路に対し前記分岐点から分岐して接続され、前記室内熱交換器が配設された第3管路と、
    前記ヒートポンプ熱交換器より下流側の前記第2管路と前記室内熱交換器より下流側の前記第3管路とが合流する合流点を、前記圧縮機の吸入側に接続する吸入側管路と、
    を含み
    記第3管路は、
    第2減圧器が配設されており、
    かつ、
    前記第1減圧器の弁開度を、前記検出手段により検出される前記蒸発温度に応じて可変に制御する減圧制御手段と、
    前記室内熱交換器により室内空気を冷却する冷房運転時における、前記減圧制御手段の制御による前記第2減圧器の弁開度の最適値を記憶する記憶手段とを設け、
    前記減圧制御手段は、
    前記圧縮機から吐出される冷媒の吐出温度と前記水冷媒熱交換器から流出する冷媒の流出温度との温度差が、所定の目標温度差となるように、前記第2減圧器の弁開度を制御するとともに、
    前記沸上・冷房運転を実行するとき、前記第2減圧器の弁開度を、前記記憶手段に記憶された前記最適値となるように、制御する
    ことを特徴とする冷房排熱利用ヒートポンプ給湯機。
  2. 空調対象空間の室内空気と冷媒との熱交換を行う、蒸発器としての室内熱交換器と、
    湯水を貯湯する貯湯タンクと、
    冷媒通路と水通路とを備え、前記冷媒通路内の前記冷媒と前記水通路内の水との熱交換を行う、凝縮器としての水冷媒熱交換器と、
    前記冷媒と外気との熱交換を行う、蒸発器としてのヒートポンプ熱交換器と、
    圧縮機と
    を有し、
    前記水冷媒熱交換器の前記水通路と前記貯湯タンクとを湯水配管によって環状に接続して湯水循環回路を形成し、前記室内熱交換器、前記水冷媒熱交換器の前記冷媒通路、前記ヒートポンプ熱交換器、及び、前記圧縮機を冷媒配管で接続して冷媒循環回路を形成して、前記室内熱交換器により室内空気を冷却しかつ前記水冷媒熱交換器により前記貯湯タンクへの水を加熱する沸上・冷房運転を実行可能な冷房排熱利用ヒートポンプ給湯機において、
    前記室内熱交換器における前記冷媒の蒸発温度を検出する検出手段を有し、
    前記冷媒配管は、
    前記圧縮機の吐出側を前記水冷媒熱交換器の入口側に接続する吐出側管路と、
    前記水冷媒熱交換器の出口側に接続される第1管路と、
    前記第1管路に対し所定の分岐点から分岐して接続され、前記ヒートポンプ熱交換器及び第1減圧器が配設された第2管路と、
    前記第1管路に対し前記分岐点から分岐して接続され、前記室内熱交換器が配設された第3管路と、
    前記ヒートポンプ熱交換器より下流側の前記第2管路と前記室内熱交換器より下流側の前記第3管路とが合流する合流点を、前記圧縮機の吸入側に接続する吸入側管路と、
    を含み、
    記第3管路は、
    第2減圧器が配設されており、
    かつ、
    前記第1減圧器の弁開度を、前記検出手段により検出される前記蒸発温度に応じて可変に制御する減圧制御手段と、
    前記室内熱交換器により室内空気を冷却する冷房運転時における、前記減圧制御手段の制御による前記第2減圧器の弁開度の最適値を記憶する記憶手段とを設け、
    前記減圧制御手段は、
    前記圧縮機から吐出される冷媒の吐出温度が所定の一定値となるように、前記第2減圧器の弁開度を制御するとともに、
    前記沸上・冷房運転を実行するとき、前記第2減圧器の弁開度を、前記記憶手段に記憶された前記最適値となるように、制御する
    ことを特徴とする冷房排熱利用ヒートポンプ給湯機。
  3. 空調対象空間の室内空気と冷媒との熱交換を行う、蒸発器としての室内熱交換器と、
    湯水を貯湯する貯湯タンクと、
    冷媒通路と水通路とを備え、前記冷媒通路内の前記冷媒と前記水通路内の水との熱交換を行う、凝縮器としての水冷媒熱交換器と、
    前記冷媒と外気との熱交換を行う、蒸発器としてのヒートポンプ熱交換器と、
    圧縮機と
    を有し、
    前記水冷媒熱交換器の前記水通路と前記貯湯タンクとを湯水配管によって環状に接続して湯水循環回路を形成し、前記室内熱交換器、前記水冷媒熱交換器の前記冷媒通路、前記ヒートポンプ熱交換器、及び、前記圧縮機を冷媒配管で接続して冷媒循環回路を形成して、前記室内熱交換器により室内空気を冷却しかつ前記水冷媒熱交換器により前記貯湯タンクへの水を加熱する沸上・冷房運転を実行可能な冷房排熱利用ヒートポンプ給湯機において、
    前記室内熱交換器における前記冷媒の蒸発温度を検出する検出手段を有し、
    前記冷媒配管は、
    前記圧縮機の吐出側を前記水冷媒熱交換器の入口側に接続する吐出側管路と、
    前記水冷媒熱交換器の出口側に接続される第1管路と、
    前記第1管路に対し所定の分岐点から分岐して接続され、前記ヒートポンプ熱交換器及び第1減圧器が配設された第2管路と、
    前記第1管路に対し前記分岐点から分岐して接続され、前記室内熱交換器が配設された第3管路と、
    前記ヒートポンプ熱交換器より下流側の前記第2管路と前記室内熱交換器より下流側の前記第3管路とが合流する合流点を、前記圧縮機の吸入側に接続する吸入側管路と、
    を含み、
    かつ、
    前記第1減圧器の弁開度を、前記検出手段により検出される前記蒸発温度に応じて可変に制御する減圧制御手段を設け、
    前記減圧制御手段は、
    前記第1減圧器の弁開度を前記蒸発温度に応じて可変に制御する第1モードと、
    前記第1減圧器の弁開度を、冷房最大能力を得る定格運転に対応した所定の固定値となるように制御する第2モード、を備えており、
    かつ、
    外気温度と、予め設定される目標室内温度との温度差がしきい値以下になったとき、前記減圧制御手段を前記第2モードから前記第1モードへと切り替える、モード切替手段を設けた
    ことを特徴とする冷房排熱利用ヒートポンプ給湯機。
  4. 前記減圧制御手段は、
    前記蒸発温度が低下したら、前記第1減圧器の前記弁開度を大きくするように制御する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の冷房排熱利用ヒートポンプ給湯機。
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