JP6639870B2 - 封止方法 - Google Patents

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Description

本発明は、構造物の隙間を塞ぐための封止方法、特に屋外タンクの防水シートやアンダーパスと構造物の間を封止する封止方法に関する。
従来、構造物とコンクリート等との境界部分、又はその境界部分を覆うためのシート等と構造物、コンクリート等との接触部分について、封止材(シーリング材)を用いて封止(シーリング)が行われることがある。封止の目的は境界部分からの浸水の防止(止水)、シート等の保持(固着)などが挙げられる。このような封止材としては、例えばシリコーン系の封止材が用いられている。特許文献1には、屋外タンクの底部と土台の境界部分を覆う防水シートの技術において、ゴムを構成素材とする防水シートと、塗装された金属製のタンク又はコンクリート製の土台との間を封止する部材として、シリコーン製の封止材が開示されている。
特開2014−070406号公報
しかしながら、特許文献1で用いられているシリコーン製の封止材を用いると、封止材が流動性を有する液状であるため、作業の完了までに時間がかかる、及び/又は作業者によって仕上がりに差が生じることがあった。具体的には、設置した封止材が液状から固化するまでに時間がかかる。また、設置した封止材が固化する前に、封止材を、境界部分を水密に封止できるよう、又、境界部分からはみ出さないように形状を整える必要がある。封止材が固化するまでの時間は封止材の組成等によりある程度調節できるが、固化までに前記作業を行う時間も確保する必要があるため、固化するまでの時間を短縮することには困難がある。また、封止材の形状を整えるには、へら等を用いて境界部に封止材を充填する、表面をへらで伸ばして平坦に整える等の作業を行う必要があるが、この仕上がりに作業者によって差が生じ、水密性や形状を好適なものに仕上げるには作業者の熟練を要する。
本発明は上記のような事情を鑑みてなされたものであり、作業が容易で、作業者の個人差が出にくい一定の仕上がりを得やすい封止方法及びそれに用いる封止材を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明は、以下の態様を有する。
[1] 構造物の隙間部分に定形性と可塑性とを有するシリコーンゴム組成物を含む封止材を設置する封止方法。
[2] 前記シリコーンゴム組成物の前記可塑性は、前記組成物が硬化前の25℃において、平行板可塑度計による可塑度が100〜500の範囲である[1]に記載の封止方法。
[3] 前記シリコーンゴム組成物は、縮合反応により硬化する[1]又は[2]に記載の封止方法。
[4] 前記構造物の部材同士の境界部を覆うように防水シートを設置し、前記防水シートの端縁部に形成される前記防水シートと前記構造物との隙間部分に封止材を設置する、[1]から[3]のいずれか1に記載の封止方法。
[5] 土台と前記土台上に設置された屋外タンクとの境界部を覆うように防水シートを設置する[4]に記載の封止方法。
[6] 前記防水シートのシート端が相互に重なる部位を接着するように設けられる[4]に記載の封止方法。
[7] 前記構造物の隙間部分がアンダーパスの下部における部材同士の隙間である[4]に記載の封止方法。
本発明によれば、作業が容易で、作業者の個人差が出にくい一定の仕上がりを得やすい封止方法が得られる。
本発明の第1の実施形態に係る封止方法に用いる封止材を示す断面模式図である。 図1の封止材を用いた封止方法を示す断面模式図である。 図1の封止材の別の使用状態を示す断面模式図である。 本発明の第1の実施形態に係る封止方法に用いる封止材の別の態様を示す断面模式図である。 図4の封止材の使用状態を示す断面模式図である。 本発明の第2の実施形態に係る封止方法を示す断面模式図である。
以下、本発明の封止方法について、実施形態を示して説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
[第1の実施形態]
本実施形態の封止方法は、構造物の隙間部分に施工される。ここで構造物の隙間部分とは、構造物を構成する部材が部材内に有している隙間、構造物を構成する部材同士の相互に存在する隙間、又は、構造物の部材と種々の目的(例えば、防水等)のために構造物に追加される部材(例えば、防水シート等の覆い)との隙間を含む。封止(又はシーリング)とは、封止する対象となる隙間部分を塞ぐことで、隙間部分に密着し、少なくとも液密(隙間に液体を通さない)にする、特に水密にする(止水する)ことも指す。
本実施形態の封止方法は、以下に説明する封止材を用いる。封止材は、定形性と可塑性とを有するシリコーンゴム組成物を含む。本実施形態では、図1に示すように、封止材10は、シリコーンゴム組成物11とフィルム12を含んで概略構成される。
定形性とは、外力が加わらない限り形状が一定に保持される性質を指す。例えば、流動性のない状態であること等である。可塑性を有するとは、外力により形状を変化できることを指す。より具体的には、前記外力は指で押す程度の力であればよい。なお、本実施形態では、シリコーンゴム組成物11は後述するように使用後(設置後)には各種反応により硬化するが、硬化前において定形性と可塑性とを有することを指す。
さらに具体的に、可塑性を有するとは、シリコーンゴム組成物11について、硬化前の25℃において、平行板可塑度計による可塑度が100〜500の範囲であることが好ましい。本実施形態では、可塑度はウイリアムス可塑度計で測定した可塑度を指す。前記可塑度が100未満である場合には、シリコーンゴム組成物11が未硬化の状態において定形性を欠き、任意の形状を得ることが困難になる場合がある。シリコーンゴム組成物11の可塑度が500を超える場合には、シリコーンゴム組成物11を設置する上で変形させる際に不都合が生じることがある。例えば、シリコーンゴム組成物11を設置(例えば、構造物に貼着)する際、界面に残留した気泡を取り除くことが困難となる場合がある。さらに、可塑度が500を超えているシリコーンゴム組成物11を構造物の隙間等に設置すると、隙間等を埋める目的でシリコーンゴム組成物11を押し込む等の操作の際に、隙間等の形状にシリコーンゴム組成物11が変形追従せず、隙間と押し込んだシリコーンゴム組成物11の間に気泡や空隙等が発生する可能性もある。なお、シリコーンゴム組成物は可塑性が前記の条件であることで、前記した定形性も有する。
また、シリコーンゴム組成物11の粘着性は、JISZ 0237の球転法に基づく粘着性の試験でボールナンバーが3〜21の範囲であることが好ましい。シリコーンゴム組成物11の粘着性がこの範囲であることによって、設置する際に構造物等に粘着させて適切に使用できる。粘着性が3未満の場合には、被着体に対する粘着力が十分に得られなくなり、シリコーンゴム組成物11と被着体の間で位置ずれや剥離が発生しやすくなる可能性がある。粘着性が21を超えると、粘着性が高すぎて封止材12の使用前の取り扱いが行いにくくなる可能性がある。例えば、前記のように粘着性が高すぎると、封止材10が後述するフィルム12等を備えている場合に、フィルム12をシリコーンゴム組成物11から剥離する際に剥離性が著しく低下し、シリコーンゴム組成物11の破損を招く可能性がある。
本実施形態のシリコーンゴム組成物11の基本組成は、シリコーンゴムとして例えば縮合反応により硬化するものを用いることができる。本実施形態では、縮合反応により硬化する樹脂としては、以下のポリオルガノシロキサン、架橋剤、硬化触媒、充填剤、及び接着性賦与成分を含有するものを用いる。
(ポリオルガノシロキサン)
本実施形態でのポリオルガノシロキサンは、シリコーンゴム組成物11の主剤成分であり、下記化学式(1)又は(2)で表されるジオルガノポリシロキサンを用いる。
Figure 0006639870
(式中、Rはそれぞれ独立して置換又は非置換の一価炭化水素基、Xはそれぞれ独立して酸素原子又は炭素数1〜8の二価炭化水素基、nは1以上の数である)
Figure 0006639870
(式中、Yはそれぞれ独立して加水分解性基、Rはそれぞれ独立して置換又は非置換の一価炭化水素基、Xは酸素原子又は炭素数1〜8の二価炭化水素基、nは1以上の数である)
ここで、上記式(1)及び(2)におけるRは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、2−エチルブチル基、オクチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基、若しくはシクロペンチル基等のシクロアルキル基、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘプテニル基、ヘキセニル基、若しくはアリル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、若しくはジフェニル基等のアリール基、ベンジル基、若しくはフェニルエチル基等のアラルキル基、又は、これらの基の炭素原子に結合している水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、シアノ基等で置換したクロロメチル基、トリフロロプロピル基、2−シアノエチル基、及び3−シアノプロピル基等から選択される、同一又は異種の非置換若しくは置換の好ましくは炭素数1〜12、特に1〜10の一価炭化水素基である。
上記式(1)及び(2)におけるXは酸素原子又は炭素数1〜8の二価炭化水素基であり、二価炭化水素基としては−(CH−(mは1〜8)で表される。これらの中でも酸素原子、−CHCH−が好ましい。
上記式(1)及び(2)におけるnは1以上の数であるが、以下のように選択されるのが好ましい。すなわち、式(1)及び(2)におけるジオルガノポリシロキサンの粘度は前記nに影響されるが、前記ジオルガノポリシロキサンの25℃における粘度が100〜1,000,000cs、好ましくは500〜500,000csとなるよう、nの値を選択するのが好ましい。
上記式(2)におけるYは加水分解性基である。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、若しくはブトキシ基等のアルコキシ基、ジメチルケトオキシム基、若しくはメチルエチルケトオキシム基等のケトオキシム基、アセトキシ基等のアシルオキシ基、又は、イソプロペニルオキシ基、若しくはイソブテニルオキシ基等のアルケニルオキシ基等を用いることができる。
このようなジオルガノポリシロキサンは、各種オルガノポリシロキサンの単量体である環状シロキサン若しくは線状オリゴマーを酸若しくは塩基触媒による平衡反応によって得る等の公知の方法により製造することができる。また、ジオルガノポリシロキサンに分岐構造を導入する場合、上記平衡化重合中にSiO3/2単位、及び/又はSiO4/2単位を含むシラン若しくはシロキサンをジオルガノポリシロキサンがゲル化しないレベルで添加するのが常法である。さらに、このジオルガノポリシロキサンは、ストリップや洗浄等により低分子シロキサンを除去しておくことが望ましい。このようなオルガノシロキサンを用いた場合、製造初期及び使用初期の汚れを低減することができる。
(架橋剤)
架橋剤としては、加水分解性の基を1分子中に2個以上、好ましくは3個以上有するシラン又はその部分加水分解縮合物を用いることができる。加水分解性の基としては、メトキシ基、エトキシ基、若しくはブトキシ基等のアルコキシ基、ジメチルケトオキシム基、若しくはメチルエチルケトオキシム基等のケトオキシム基、アセトキシ基等のアシルオキシ基、イソプロペニルオキシ基、若しくはイソブテニルオキシ基等のアルケニルオキシ基、又は、N−ブチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基等のアミノ基、若しくはN−メチルアセトアミド基等のアミド基等があげられる。これらの中でも、アルコキシ基、ケトオキシム基、アシルオキシ基、又はアルケニルオキシ基が好ましい。架橋剤の配合量は、上記ジオルガノポリシロキサン100部(質量部、以下同様)に対して1〜50部、好ましくは2〜30部、より好ましくは5〜20部を用いることができる。
(硬化触媒)
シリコーンゴム組成物11は、硬化触媒を使用することにより硬化を促進することができる。この硬化触媒としては、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、若しくはジブチル錫ジオクトエート等のアルキル錫エステル化合物、テトライソプロポキシチタン、テトラn−ブトキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)チタン、ジプロポキシビス(アセチルアセトナ)チタン、若しくはチタニウムイソプロポキシオクチレングリコール等のチタン酸エステル又はチタンキレート化合物、ナフテン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、亜鉛−2−エチルオクトエート、鉄−2−エチルヘキソエート、コバルト−2−エチルヘキソエート、マンガン−2−エチルヘキソエート、ナフテン酸コバルト、若しくはアルコキシアルミニウム化合物等の有機金属化合物、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノアルキル基置換アルコキシシラン、ヘキシルアミン、若しくはリン酸ドデシルアミン等のアミン化合物及びその塩、ベンジルトリエチルアンモニウムアセテート等の第4級アンモニウム塩、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、若しくは蓚酸リチウム等のアルカリ金属の低級脂肪酸塩、ジメチルヒドロキシルアミン、若しくはジエチルヒドロキシルアミン等のジアルキルヒドロキシルアミン、又は、テトラメチルグアニジルプロピルトリメトキシシラン、テトラメチルグアニジルプロピルメチルジメトキシシラン、若しくはテトラメチルグアニジルプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン等のグアニジル基を含有するシラン又はシロキサン等があげられる。これらは、1種に限定されず、2種若しくはそれ以上の混合物を用いても良い。
これら硬化触媒の配合量は、上記ジオルガノポリシロキサン100部に対して0〜20部、好ましくは0.001〜10部、より好ましくは0.01〜5部を用いても良い。
(充填剤)
シリコーンゴム組成物11には、上記成分以外に補強等の目的で1種以上の充填剤を用いることができる。このような充填剤としては、例えば、煙霧質シリカ、沈降性シリカ、これらのシリカ表面を有機珪素化合物で疎水化処理したシリカ、石英粉末、カーボンブラック、タルク、ゼオライト若しくはベントナイト等の補強剤、アスベスト、ガラス繊維、炭素繊維若しくは有機繊維等の繊維質充填剤、又は、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、若しくはセライト等の塩基性充填剤等が例示される。
これらの充填剤のうち、シリカ、炭酸カルシウム、又はゼオライト等が好ましく、特に表面を疎水化処理した煙霧質シリカ、又は炭酸カルシウムが最適である。充填剤の配合量は、目的や充填剤の種類により選択すれば良いが、後述するベースポリマーのジオルガノポリシロキサン成分100部に対して1〜500部、特に5〜100部が良い。
(接着性賦与成分)
接着性賦与成分(接着促進剤)としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ基含有オルガノアルコキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のエポキシ基含有オルガノアルコキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト含有オルガノアルコキシシラン、アミノ基含有オルガノアルコキシシランとエポキシ基含有オルガノアルコキシシランとの反応混合物が例示される。本成分の配合量は、通常、後述するジポリオルガノシロキサン成分100質量部に対して0.1〜5質量部である。
(封止材の構成)
本実施形態のシリコーンゴム組成物11は、封止材10を構成するにあたって、一定の形状に形成されている。具体的には、シート状、又は長尺形状(いずれかの辺の寸法が大きいシート状、棒状、若しくはひも状)等である。断面形状は、略楕円形又は多角形であってもよい。前記略楕円形は、楕円形、真円形を含む。また、前記略楕円形は一部が切り取られた形状、例えば半円形であってもよい。
本実施形態では、シリコーンゴム組成物11はシート状である。シート状とは、幅方向の寸法が厚み方向よりも大きく、長手方向の寸法が幅方向とほぼ同じ、又は大きい形状である。シート状の各寸法の大きさは限定されないが、このような大きさの目安として、幅方向が300mm以下、厚み方向が0.3〜10.0mmで長手方向は限定されない(例えば、数百〜数千mm)。この図1はシリコーンゴム組成物11の幅方向の断面となるよう示したものである。シリコーンゴム組成物11が前記寸法であることで、長手方向を適宜使用する大きさに切断し、設置する構造物の隙間部分の辺縁部に沿って設置することで、屋外の構造物の隙間を水密にシーリングする目的に適している。
封止材10は、離型用のフィルム12を備えている。フィルム12は、樹脂等を構成素材とする断面板形の薄い部材で、シリコーンゴム組成物11の一面に剥離可能に貼着される。フィルム12の構成素材としては、例えばポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、又はポリエチレン等のプラスチックフィルムが挙げられる。このフィルム12は、シリコーン接着剤10を保持する役目を果たすが、この他にも、直線性の付加による作業性の向上、塵埃及び黴の付着防止、目地部の損傷防止、表面の平滑性、表面の硬度、自由な着色及び表面加工が可能等、意匠性に優れるという種々の機能も具備する。
(封止方法)
次に、本実施形態の封止方法の具体的な工程について説明する。図2に示すように、本実施形態の封止材10は、土台20上と、土台20の上に設置された屋外タンク30と、屋外タンク30の境界部を覆うための防水シート40と共に使用される。封止材10は、防水シート40の端縁部と、土台20又は屋外タンク30との間を封止するために使用される。
防水シート40は、土台20上と、屋外タンク30の基部との境界部を覆うように設置する。具体的には、土台20上と、屋外タンク30の基部と、屋外タンク30の基部に設置されているアニュラープレート31のそれぞれを覆うように設置する。この際、前記防水シート40と前記土台20又は屋外タンク30との間には隙間部分ができる。封止材10は、前記隙間部分に設置する。さらに具体的な操作としては、防水シート40の端縁部と、防水シート40が設置された土台20又は屋外タンク30とにまたがるように、前記端縁部に封止材10を載置し、封止材10を軽く押し付ける等によって形状を整えながら設置する。
必要に応じて、フィルム12の上から、封止材10をローラで押圧する等によって、隙間部分を埋めるよう液密に形成することができる。又、必要に応じて、封止材10の表面に対してへらで形状を整える等の操作を行ってもよい。本実施形態のシリコーンゴム組成物11は、フィルム12を剥がすと硬化が始まるため、形成や設置を行ってからフィルム12を剥がすのが好ましい。
その後、封止材10を常温で放置すると、未硬化のシリコーンゴム組成物11が硬化し、隙間部分が密着され、防水シート40と、土台20又は屋外タンク30が封止される。この封止部分は水を通さないよう密着(水密)されている。
本実施形態の封止方法及び封止材10によれば、シリコーンゴム組成物11が定形で、図1及び2に示した例ではシート状であるため、従来の液状のシリコーン接着剤等に対して、構造物の隙間部分への設置が容易で、短時間に行うことができる。シリコーンゴム組成物11が硬化するまでは可塑性を有するため形状を整えることが可能で、形状を整える操作も従来の液状の接着剤等よりも容易である。そのため、設置時間を短縮することができ、作業が容易で、作業者の個人差が出にくい一定の仕上がりを得やすい封止方法及びそれに用いる封止材10を提供することができる。
(その他の態様)
本実施形態の変更態様として、前述のシート40が相互に重なる部位がある際、上になるシートの辺縁部に沿って、相互に重なるシート40にまたがるように封止材10を設置してもよい。その他の操作については前述と同様である。
本実施形態の変更態様として、前述のシート40と土台20又は屋外タンク30で封止材10を挟み込むように設置してもよい。例えば、図3に示すように、土台20上に封止材10を設置し、フィルム12を剥がして、その上を覆うようにシート40の辺縁部を載せて、シート40の上から押圧して密着させてもよい。前記押圧する際にはローラ等を用いてもよい。
本実施形態の変更態様として、シリコーンゴム組成物11がシート型の他、長手方向が他の寸法よりも長い長尺形状であって、断面形状が半円形や台形であってもよい。例えば、図4に示す封止材10Aは、シリコーンゴム組成物11Aがフィルム12の貼られた面に対向する面(図で示す下方)の幅方向寸法が小さい台形に形成されている。この封止材10Aは、図5に示すように、相互に隙間を有する構造物31Aの部材の隙間を埋めるために用いることができる。構造物31Aの部材の隙間に対して、封止材10Aを、前記幅方向寸法が小さい面を対向するように設置する。その後、フィルム12を剥がしつつ、封止材10Aを構造物31Aの部材の隙間の方向(図のA方向)に押し付けることで、隙間を水密に埋めることができる。必要に応じて、シリコーンゴム組成物11Aをローラで押圧する、シリコーンゴム組成物11Aの表面に対してへらで形状を整える等の操作を行ってもよい。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態の封止方法は、図6に示すように、アンダーパス50構造の部材同士の隙間に封止材10が使用される。具体的には、本実施形態では前記部材はアンダーパス構造物51と防水シート40Aである。なお、上述の封止材10など、第1の実施形態と同じ構成については同符号を付して記載を省略する。
図に示した例では、アンダーパス構造50が、コンクリート等を構成素材とするアンダーパス構造物51と、アンダーパス構造物51の間に金属製パイプ等の通水路52を設けるための隙間を有する。この隙間を覆い、又は隙間に設置された通水路52等の構造を指示するために、ゴム等を構成素材とする支持部材53が設けられている。この支持部材と構造物の間の通水を防止するために防水シート40Aが設けられている。本実施形態では、封止材10は防水シート40Aとアンダーパス構造物51との間の隙間部分を水密に密着するために設けられる。
防水シート40A及び封止材10の構成、封止材10の設置方法については第1の実施形態と同様である。
本実施形態の封止方法によれば、アンダーパス構造50において設置の作業が容易で、作業者の個人差が出にくい一定の仕上がりを得ることができる。具体的には、従来の液体状の接着剤を用いて防水シート40Aとアンダーパス構造物51を水密に接着しようとした場合、アンダーパス構造50の下から重力に逆らって設置しなければならず、液体状の接着剤では作業に困難を伴っていた。これに対して、本実施形態の封止材10は硬化するまでは定形であるため、設置が容易である。また、前述の防水シート40Aのアンダーパス構造物51への保持を補強する効果も有する。
その他の実施形態として、第1の実施形態と同様の封止材10は、前述した以外の構造物に前述の防水シート40を設置する際に、構造物と防水シート40との境界部を水密に密着するのに用いることができる。又、前述した以外の構造物の部材内又は部材同士の隙間部分に直接に設置することができる。設置の態様としては構造物の隙間部分を覆うようにシート状の封止材10を設置する、構造物の隙間に埋め込むように楕円断面形状の封止材を設置する等が可能である。いずれにおいても、本実施形態の封止材は定形性かつ可塑性を有するので、流動性のある従来の接着剤では設置が困難な状況にも用いることができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
本発明によれば、作業が容易で、作業者の個人差が出にくい一定の仕上がりを得やすい封止方法が得られる。
10、10A 封止材
11 シリコーンゴム組成物
12 フィルム
20 土台
30 屋外タンク
31 アニュラープレート
32 境界部
40、40A 防水シート
50 アンダーパス構造
51 アンダーパス構造物
52 通水路
53 支持部材

Claims (6)

  1. 構造物の隙間部分に定形性と可塑性とを有するシリコーンゴム組成物を含む封止材を設置する封止方法であって、
    前記構造物の部材同士の境界部を覆うように防水シートを設置し、前記防水シートの端縁部に形成される前記防水シートと前記構造物との隙間部分に封止材を設置し、
    前記構造物の隙間部分がアンダーパスの下部における部材同士の隙間である、封止方法。
  2. 前記シリコーンゴム組成物の前記可塑性は、前記組成物が硬化前の25℃において、平行板可塑度計による可塑度が100〜500の範囲である請求項1に記載の封止方法。
  3. 前記シリコーンゴム組成物は、縮合反応により硬化する請求項1又は2に記載の封止方法。
  4. 土台と前記土台上に設置された屋外タンクとの境界部を覆うように防水シートを設置する請求項1から3のいずれか1に記載の封止方法。
  5. 前記防水シートのシート端が相互に重なる部位を接着するように設けられる請求項1から3のいずれか1に記載の封止方法。
  6. 前記シリコーンゴム組成物がシート状である、請求項1からのいずれか1に記載の封止方法。
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