JP6639099B2 - 酸化性組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、酸化性組成物、液体漂白剤物品、液体漂白剤組成物用多剤型物品、泡状漂白剤組成物、及び汚れの除去方法に関する。
酸化性組成物は、他の物質に対して酸化作用を有する化合物を含む組成物である。この酸化作用は、有色物質に対しては、脱色、漂白、変色などの現象として認識され得るものである。酸化性組成物は、風呂・トイレ・台所等の硬質表面の漂白、カビ取り、衣類の漂白、汚れ・匂い原因物質の分解、除菌、パルプの漂白、繊維の精練などの様々な用途に用いられている。すなわち、硬質表面への適用として、硬質表面の脱色、漂白などの色素の変質に酸化性組成物を用いることが知られている。
生活環境において発生する様々な汚れに対し、外観上の美観維持、衛生などの目的から、洗浄、漂白、除菌などの対処が行なわれている。なかでも、トイレ、浴室、風呂釜、配水管などの洗浄し難い場所の汚れは、界面活性剤などを主成分とした洗浄剤のみでは除去困難であり、しばしば漂白剤が使用されている。一例を挙げると、浴室の浴槽、タイル目地、ドア枠、窓枠、コントローラや、台所の三角コーナーなどの黒ずみ汚れはCladosporium属細菌等のカビが生産する色素が原因であり、クレンザーや界面活性剤だけでは除去し難いので、次亜塩素酸ナトリウム水溶液の漂白作用により除去する方法が一般に行われている。
しかしながら、次亜塩素酸ナトリウムを使用したカビ取り剤は、漂白及び洗浄性能は優れているが目や皮膚に対する刺激が強く、特有の塩素系の臭いを有し狭い浴室などで使用する場合には注意が必要であり、また、誤って酸性の洗浄剤と混合すると有毒ガスを発生するという問題がある。
このため、このような課題の発生しない酸化性組成物として、酸素系漂白剤を使用したカビ取り剤の提案がされている。例えば、特許文献1には、過酸化水素、アルカリ剤及び漂白活性化剤を併用した硬表面用漂白剤組成物が開示されている。
また、特許文献2には、水に溶解して過酸化水素を発生する過酸化物、キレート剤、銅化合物及びバインダー化合物とからなる高い殺菌・除菌効果を発揮する組成物が開示されている。
また、特許文献3には、過酸化水素と有機系増粘剤と有機キレート剤と水とを含有する高粘度の組成物1と、無機アルカリと有機系増粘剤と漂白活性剤と水とを含有する高粘度の組成物2とを使用時に混合して使用される漂白剤組成物が記載されている。
一方、漂白剤を泡状で漂白対象物に適用することも知られている。例えば、特許文献4には、垂直面に発生したカビ汚れ等に対して、短時間で十分な除去ができる液体漂白剤組成物として、次亜塩素酸アルカリ金属塩、アルカリ金属水酸化物、特定のアミンオキサイド、及び第4級アンモニウム塩型界面活性剤を、特定条件で含有する液体漂白剤組成物が開示されている。
特開平3−220298号公報 特開2009−155292号公報 特開2002−80894号公報 特開2010−235723号公報
しかしながら、カビ汚れは除去困難な強固な汚れであり、従来提案されている酸素系漂白剤を使用したカビ取り剤は、更なる性能向上が望まれる。
また、特許文献4のように、塩素系の漂白剤組成物を噴霧する技術は知られているが、過酸化水素などを用いた酸素系の漂白剤組成物を泡状で適用する場合の泡特性については、更なる検討が望まれる。
本発明は、カビ汚れなどの除去困難な汚れに対する漂白性能や漂白洗浄性能を向上させた酸素系漂白剤組成物ないし酸素系漂白洗浄剤組成物として好適で、泡特性にも優れる酸化性組成物を提供する。
本発明は、次の(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分及び水を含有し、(B)成分に対する(D)成分の質量比(D)/(B)が0.80以上10以下であり、20℃でのpHが8以上14未満である、酸化性組成物に関する。
(A)過酸化水素及び水中で過酸化水素を生成する過酸化物からなる群から選択される1以上の化合物
(B)カチオン界面活性剤
(C)アルカリ剤
(D)水溶性溶剤
また、本発明は、上記本発明の酸化性組成物を、泡形成機構を有する容器に充填してなる液体漂白剤物品に関する。
また、本発明は、次の(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、及び水から選択される成分を含む剤の組み合わせからなる酸化性組成物用多剤型物品であって、
全ての剤中の(B)成分の合計含有量に対する、全ての剤中の(D)成分の合計含有量の質量比(D)/(B)が0.80以上10以下であり、
20℃でのpHが8以上14未満であり、
(A)成分と(C)成分が別の剤に配合されている、
酸化性組成物用多剤型物品に関する。
(A)過酸化水素及び水中で過酸化水素を生成する過酸化物からなる群から選択される1以上の化合物
(B)カチオン界面活性剤
(C)アルカリ剤
(D)水溶性溶剤
また、本発明は、上記本発明の酸化性組成物を起泡させてなる、泡状漂白剤組成物に関する。
また、本発明は、上記本発明の酸化性組成物を起泡させた泡状漂白剤組成物を対象物に直接塗布する工程、及び該対象物を水ですすぐ工程を有する、汚れの除去方法に関する。
本発明によれば、カビ汚れなどの除去困難な対象汚れに対して、優れた漂白性能を発現する、漂白剤組成物や漂白洗浄剤組成物として好適な酸化性組成物が提供される。
<(A)成分>
(A)成分は、過酸化水素及び水中で過酸化水素を生成する過酸化物からなる群から選択される1以上の化合物である。
水中で過酸化水素を生成する過酸化物としては、無機過酸化物、過酸化水素付加物が挙げられ、好ましくは、過炭酸塩、トリポリリン酸塩・過酸化水素付加物、ピロリン酸塩・過酸化水素付加物、尿素・過酸化水素付加物、硫酸塩・過酸化水素付加物、過ホウ酸塩、過ケイ酸塩、過酸化塩であり、より好ましくは、過炭酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム・過酸化水素付加物、ピロリン酸ナトリウム・過酸化水素付加物、尿素・過酸化水素付加物、又は4Na2SO4・2H22、過ホウ酸ナトリウム一水和物、過ホウ酸ナトリウム四水化物、過ケイ酸ナトリウム、過酸化ナトリウム、過酸化カルシウム等である。
(A)成分は、更に好ましくは過酸化水素、過炭酸ナトリウム及び過ホウ酸ナトリウムからなる群から選択される1以上の化合物であり、より更に好ましくは過酸化水素である。
<(B)成分>
(B)成分は、カチオン界面活性剤である。(B)成分は、前記一般式(B1)で表される第4級アンモニウム塩から選択される1以上のカチオン界面活性剤が好ましい。
Figure 0006639099
〔式中、R1b及びR2bはそれぞれ独立して炭素数1以上3以下のアルキル基又は炭素数1以上3以下のヒドロキシアルキル基であり、R3bは炭素数6以上22以下の炭化水素基であり、R4bは炭素数1以上3以下のアルキレン基であり、Xは対イオンである。〕
一般式(B1)中、R1b及びR2bはそれぞれ独立して炭素数1以上3以下のアルキル基又は炭素数1以上3以下のヒドロキシアルキル基であり、好ましくは炭素数1以上3以下のアルキル基である。
一般式(B1)中、R3bは炭素数6以上22以下の炭化水素基であり、炭化水素基は、アルキル基、アルケニル基に挙げられる。R3bは、好ましくはアルキル基である。
炭素数6以上22以下の炭化水素基好ましくは炭素数8以上16以下の炭化水素である。
一般式(B1)中、R4bは炭素数1以上3以下のアルキレン基であり、好ましくはメチレン基又はエチレン基である。
一般式(B1)中、Xは対イオンであり、塩化物イオン、臭化物イオン等のハロゲン化物イオン、炭素数1以上、5以下のアルキル硫酸イオン、炭素数1以上、3以下のアルキル基を置換基として有するアルキル置換ベンゼンスルホン酸イオン及び炭素数6以上、18以下のアルキルリン酸イオンからなる群から選択される陰イオン基が挙げられる。Xは、塩化物イオン、臭化物イオン及び炭素数8以上、18以下のアルキルリン酸イオンからなる群から選択される陰イオン基が好ましい。
<(C)成分>
(C)成分は、アルカリ剤である。
(C)成分は、漂白性能を高める観点から、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ土類金属の炭酸塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミンからなる群から選択される1以上のアルカリ剤が好ましい。
(C)成分は、漂白性能を高める観点から、アルカリ金属の水酸化物及びアルカリ金属の炭酸塩からなる群から選択される1以上のアルカリ剤が好ましく、アルカリ金属の水酸化物から選択される1以上のアルカリ剤が好ましい。
(C)成分は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム及び炭酸カリウムからなる群から選択される1以上のアルカリ剤がより好ましく、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムからなる群から選択される1以上のアルカリ剤が更に好ましい。
<(D)成分>
(D)成分は、水溶性溶剤である。(D)成分について「水溶性」とは、20℃の水100gに2g以上溶解することをいう。
(D)成分としては、(D1)炭素数1以上、5以下の1価アルコール、(D2)炭素数2以上、6以下の多価アルコール、(D3)下記の一般式(D1)で表される化合物、(D4)1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン、並びに(D5)下記の一般式(D2)で表される化合物から選ばれる水溶性溶剤が好適である。
1d−O−[(CO)/(CO)]−R2d (D1)
〔式中、R1d及びR2dは、それぞれ水素原子、炭素数1以上、8以下、好ましくは1以上、6以下の炭化水素基を示すが、R1d及びR2dの双方が水素原子となる場合を除く。pはCOの平均付加モル数であり0以上、10以下の数を、qはCOの平均付加モル数であり0以上、10以下の数を示すが、p及びqの双方が0である場合を除く。“/”は、COとCOがランダム付加でもブロック付加でもよいことを示す記号である。〕
3dOCHCH(OH)CHOH (D2)
〔式中、R3dは炭素数1以上、8以下のアルキル基を示す。〕
(D1)の炭素数1以上、5以下の1価アルコールとしては、にエタノール、プロピルアルコール、及びイソプロピルアルコールから選ばれる化合物が挙げられる。これらの低級アルコールを配合することにより泡特性を向上させることができる。
(D2)の炭素数2以上、6以下の多価アルコールとしては、イソプレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン等が挙げられる。
(D3)の化合物において、一般式(D1)中のR1d及びR2dの炭素数1以上、8以下、好ましくは1以上、6以下の炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基、アリール基(フェニル基、ベンジル基等)が挙げられる。
一般式(D1)において、R1d、R2dがそれぞれ炭化水素基、好ましくはアルキル基である場合、炭素数は、それぞれ1以上、4以下が好ましい。
また、一般式(D1)中、CO及びCOの平均付加モル数のp及びqは、それぞれ0以上、10以下の数である(p及びqの双方が0である場合を除く)が、これらの付加順序は特に限定されず、ランダム付加したものであってもよい。p及びqは、それぞれ1以上、5以下の数であることが好ましい。
(D3)の化合物の具体例としては、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ポリオキシエチレン(p=2以上、3以下)ポリオキシプロピレン(q=2以上、3以下)ジメチルエーテル、ポリオキシエチレン(p=3)フェニルエーテル等のポリオキシエチレン(p=1以上、4以下)モノフェニルエーテル、フェニルカルビトール、フェニルセロソルブ、ベンジルカルビトール等が挙げられる。
これらのうち、漂白・洗浄力及び使用感の観点から、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、及びポリオキシエチレン(p=1以上、4以下)モノフェニルエーテルから選ばれる水溶性溶剤が好ましく、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、及びポリオキシエチレン(p=1以上、4以下)モノフェニルエーテルから選ばれる水溶性溶剤がより好ましく、ジエチレングリコールモノブチルエーテルがより更に好ましい。なお、本発明では、便宜的にpが1でqが0又はpが0でqが1の場合も、ポリオキシエチレン又はポリオキシプロピレンと表記する。
また、(D5)の化合物はモノアルキルグリセリルエーテル化合物であり、好ましくは一般式(D2)中のR3dが炭素数3以上、8以下のアルキル基の化合物である。
(D)成分は、疎水性汚れや色素汚れといった複数の汚れに対する漂白力や洗浄力の観点から、好ましくは、(D1)、(D2)、(D3)及び(D5)から選ばれる水溶性溶剤である。
(D)成分は、同様の観点から、より好ましくは、エタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、イソプレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ペンチルグリセリルエーテル、オクチルグリセリルエーテル、及びポリオキシエチレン(エチレンオキサイド平均付加モル数1〜4)モノフェニルエーテルから選ばれる水溶性溶剤である。
(D)成分は、泡特性を向上させる観点から、更に好ましくは、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、及びポリオキシエチレン(エチレンオキサイド平均付加モル数1〜4)モノフェニルエーテルから選ばれる水溶性溶剤である。
<酸化性組成物>
本発明の酸化性組成物は、漂白性能を高める観点から、(A)成分を、過酸化水素として、0.1質量%以上、更に0.5質量%以上、更に1質量%以上、更に1.5質量%以上、更に2.0質量%以上、更に2.3質量%以上含有することが好ましく、そして、保存安定性の観点から、30質量%以下、更に20質量%以下、更に10質量%以下、更に5質量%以下、更に3質量%以下含有することが好ましい。以下、(A)成分の量は、特記しない限り、過酸化水素としての量をいう。
本発明の酸化性組成物は、漂白性能を高める観点から、(B)成分を、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に0.5質量%以上、更に1.0質量%以上、更に1.3質量%以上含有することが好ましく、そして、配合安定性を高める観点から、15質量%以下、更に10質量%以下、更に5質量%以下、更に3質量%以下、更に2質量%以下、更に1.8質量%以下含有することが好ましい。
本発明の酸化性組成物において、(C)成分は、使用時のpHが、20℃で10以上、13以下となる量を含有することが好ましい。
本発明の酸化性組成物は、漂白性能を高める観点から、(C)成分を、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に1質量%以上、更に1.5質量%以上、更に1.8質量%以上含有することが好ましく、そして、配合コストの観点から、10質量%以下、更に5質量%以下、更に3質量%以下、更に2.5質量%以下、更に2質量%以下含有することが好ましい。
本発明の酸化性組成物は、漂白性能を高める観点から、(D)成分を、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に0.5質量%以上、更に1質量%以上、更に1.5質量%以上含有することが好ましく、そして、配合コストの観点から、25質量%以下、更に20質量%以下、更に10質量%以下、更に5質量%以下、更に3.5質量%以下含有することが好ましい。
本発明の酸化性組成物は、(B)成分に対する(D)成分の質量比(D)/(B)が0.8以上10以下である。(D)/(B)の質量比は、泡特性を向上させる観点から、0.9以上、更に1以上、更に1.2以上、そして5以下、更に2.5以下、更に2以下が好ましい。
本発明の酸化性組成物は、水を含有する。水は、組成物の残部の量(組成物全体を100質量%とする量)で用いられるのが好ましい。水の含有量は、50質量%以上であることが好ましく、更に60質量%以上、更に70質量%以上、更に80質量%以上であることが好ましい。
<(E)成分>
本発明の酸化性組成物は、(E)成分として、炭素数8以上22以下の脂肪酸又はその塩を含有することが、泡特性を向上させる観点から好ましい。
(E)成分としては、カプリル酸、ノナン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸又はその塩等が挙げられる。
(E)成分は、カプリル酸、ノナン酸、カプリン酸、ラウリン酸が好ましく、カプリン酸、ラウリン酸が好ましい。
本発明の酸化性組成物は、泡特性を向上させる観点から、(E)成分を0.01質量%以上、更に0.05質量%以上、更に0.1質量%以上、更に0.2質量%以上含有することが好ましく、そして配合安定性を向上させる観点から、10質量%以下、更に5質量%以下、更に2質量%以下、更に1質量%以下、更に0.5質量%以下含有することが好ましい。
<(F)成分>
本発明の酸化性組成物は、(F)成分として、有機過酸前駆体及び有機過酸からなる群から選択される1以上の化合物を含有することが好ましい。
漂白性能を高める観点と、組成物中での安定性が高い観点とから、(F)成分としては、下記一般式(F1)で表される有機過酸前駆体である化合物が好ましい。
Figure 0006639099
[式中、R1fは炭素数5以上、19以下のアルキル基又はアルケニル基、Zは、SO3M又はCOOM、Mは陽イオンを示す。]
また、組成物中での安定性を更に高める観点から、一般式(F1)におけるR1fは、好ましくは炭素数7以上であり、更には8以上、更には9以上、更には10以上である。また、過酸化水素と有効に反応し、効率よく有機過酸を生成するために、一般式(F1)におけるR1fは、炭素数19以下であり、好ましくは15以下であり、更には13以下、更には11以下である。
組成物中での安定性を更に高め、また、過酸化水素と有効に反応し、効率よく有機過酸を生成するために、一般式(F1)におけるR1fは、炭素数11であることがより好ましい。また、一般式(F1)におけるR1fは、アルキル基が好ましい。
一般式(F1)におけるMの陽イオンとしては、Na、K等のアルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、炭素数3以上、15以下、更に炭素数7以上、15以下のアルキルアンモニウムイオン、モノエタノールアンモニウムイオン、ジエタノールアンモニウムイオン、トリエタノールアンモニウムイオン等が挙げられ、アルカリ金属イオンが好ましい。
本発明の(F)成分としては、アルカノイル基の炭素数が6以上、20以下のアルカノイルオキシベンゼンスルホン酸塩及びアルカノイル基の炭素数が6以上、20以下のアルカノイルオキシベンゼンカルボン酸塩からなる群から選択される1以上の化合物が好ましく、アルカノイル基の炭素数が6以上、20以下のアルカノイルオキシベンゼンスルホン酸塩がより好ましい。これらのアルカノイル基の炭素数は、16以下であり、更には14以下、更には12以下が好ましい。
本発明の酸化性組成物は、漂白性能を高める観点から、(F)成分を、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に1質量%以上、更に2質量%以上、更に3質量%以上含有することが好ましく、そして、保存安定性の観点から30質量%以下、更に20質量%以下、更に10質量%以下、更に5質量%以下、更に4質量%以下含有することが好ましい。
(F)成分の含有量に対する(A)成分の含有量の質量比(A)/(F)は、漂白性能を高める観点から、0.01以上、更に0.05以上、更に0.1以上、更に0.3以上、更に0.5以上が好ましく、そして、50以下、更に30以下、更に20以下、更に10以下、更に5以下、更に2以下、更に1.5以下、更に1以下が好ましい。
(B)成分の含有量に対する(F)成分の含有量の質量比(F)/(B)は、漂白性能を高める観点から、0.1以上、更に0.2以上、更に0.5以上、更に1.0以上、更に2.0以上が好ましく、そして、50以下、更に30以下、更に20以下、更に15以下、更に10以下、更に5以下、更に3以下が好ましい。
(D)成分の含有量に対する(F)成分の含有量の質量比(F)/(D)は、漂白性能を高める観点から、0.1以上、更に0.2以上、更に0.3以上、更に0.4以上、更に0.5以上が好ましく、そして、5以下、更に3以下、更に2以下、更に1.5以下、更に1以下、更に0.8以下、更に0.6以下が好ましい。
<(G)成分>
本発明の酸化性組成物は、(G)成分として、ノニオン界面活性剤を含有することが好ましい。
ノニオン界面活性剤としては、一般式(G1)で表される化合物及び一般式(G2)で表される化合物から選ばれる化合物が好ましく、一般式(G1)で表される化合物がより好ましい。
1g−X−(AO)−Y (G1)
〔式中、R1gは、直鎖又は分岐鎖の炭素数6以上、22以下のアルキル基又はアルケニル基及び直鎖又は分岐鎖の炭素数1以上、18以下のアルキル基で置換されていてもよいアリール基からなる群から選択される基を示す。Xは−O−又は−COO−を示す。Aは直鎖又は分岐鎖の炭素数2以上、3以下のアルキレン基を示し、m個のAは同一でも異なっていてもよい。YはH又は炭素数1以上、3以下のアルキル基を示す。mは、AOの平均付加モル数であり、3以上、50以下の数を示す。〕
2g−(OR3g (G2)
〔式中、R2gは炭素数8以上、18以下の分岐鎖又は直鎖である1価の脂肪族炭化水素基、R3gは炭素数2以上、4以下のアルキレン基、Gは還元糖に由来する残基、xは平均値で0以上、6以下の数、yは平均値で1以上、10以下の数を示す。〕
一般式(G1)においてA基はエチレン基又はプロピレン基(好ましくはエチレン基)を示すことが好ましいが、これらはブロック型に重合してもよく、ランダム型に重合してもよい。R1gは、直鎖又は分岐鎖の炭素数6以上、18以下のアルキル基であることが好ましく、Xは−O−が好ましく、YはHであることが好ましい。mは、3以上、15以下であることが好ましい。
一般式(G2)において、好ましいxの値は0以上、2以下であり、より好ましくは0である。また、yの平均値は好ましくは1以上、5以下、より好ましくは1以上、1.5以下、より更に好ましくは1.1以上、1.4以下である。尚、yの測定値はプロトンNMR法によるものである。好ましい原料は、それらの入手容易性及びコストの点から、単糖類ではグルコース及びフルクトースであり、2糖類以上ではマルトース及びスクロースである。R2gは、直鎖又は分岐鎖の総炭素数8以上、16以下のアルキル基が好ましい
本発明の酸化性組成物は、漂白性能及び保存安定性を高める観点から、(G)成分を、0.1質量%以上、更に1質量%以上、更に2質量%以上、更に3質量%以上、そして、液の粘度を低くして取り扱いを良好にするために、50質量%以下、更に30質量%以下、更に15質量%以下、更に10質量%以下、更に7.5質量%以下、更に6質量%以下含有することが好ましい。
本発明の酸化性組成物は、(G)成分に対する(D)成分の質量比(D)/(G)が、配合安定性の向上の観点から、0.01以上、更に0.1以上、更に0.3以上、そして、10以下、更に3以下、更に1以下、更に0.7以下が好ましい。
本発明の酸化性組成物は、組成物中の界面活性剤総量に対する(D)成分の質量比(D)/界面活性剤総量が、好ましくは0.20以上、10以下である。(D)/界面活性剤総量の質量比は、泡特性を向上させる観点から、0.25以上、更に0.3以上、そして、5以下、更に2以下、更に0.5以下が好ましい。この質量比における界面活性剤は、(B)成分、(E)成分、(G)成分、及びこれら以外の界面活性剤である。
<(H)成分>
本発明の酸化性組成物は、(H)成分として、キレート剤を含有することが好ましい。
(G)成分は、カルシウムキレート定数(pKCa)が4以上、更に4.5以上、更に5以上のキレート剤であることが、組成物の保存安定性の観点から好ましい。ここでpKCaとは、カルシウムイオン電極を用い、キレート剤0.1質量%溶液、pH10、25℃、0.1M NH4Cl−NH4OH緩衝液を用いて測定した値である。
本発明の(H)成分として用いられるキレート剤の具体例としては、エチレンジアミン4酢酸、ニトリロトリ酢酸、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸等のアミノ酸系キレート剤、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、エタンヒドロキシ−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジカルボキシ−1,2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸等のホスホン酸系キレート剤、アクリル酸/マレイン酸コポリマー等のカルボン酸系ポリマー、トリポリリン酸等のポリリン酸系キレート剤を挙げることができる。これらの中でも、ホスホン酸系キレート剤及びカルボン酸系キレート剤からなる群から選択される1以上のキレート剤が好ましい。
本発明の酸化性組成物は、組成物の安定性の観点から、(H)成分を、好ましくは0.01質量%以上、更には0.1質量%以上、更には0.15質量%以上含有する。また、本発明の酸化性組成物は、混合後のpH値をアルカリ性とするために、(H)成分を、好ましくは30質量%以下、更には20質量%以下、更には10質量%以下、更には5質量%以下、更には3質量%以下、更には1質量%以下、更には0.5質量%以下含有する。
<その他成分>
本発明の酸化性組成物は、その他成分として香料、pH調整剤、可溶化剤、浸透剤、懸濁化剤、研磨剤、顔料等の任意成分[(A)〜(H)成分に該当するものを除く]を含有すること出来る。
本発明の酸化性組成物は、風呂・トイレ・台所等の硬質表面の漂白、カビ取り、衣類の漂白、汚れ・匂い原因物質の分解、除菌、パルプの漂白、など、ある対象物に対して酸化作用が有用な効果をもたらす様々な用途に用いることができる。なかでも、本発明の酸化性組成物は、漂白用又は漂白洗浄用であることが好ましい。更に、硬質表面の漂白用又は漂白洗浄用であることが好ましい。
本発明の酸化性組成物は、硬質表面用の漂白剤又は硬質表面用の漂白洗浄剤として用いることが好ましい。また、衣料用洗浄剤として用いることも出来、消臭剤、除菌剤、殺菌剤として使用することも好ましい。カビ取り剤として用いることが好ましく、浴室用のカビ取り剤として用いることも好ましい。カビが発生する硬質表面は一般に耐酸化性が高いこと、及び本発明の酸化性組成物が従来技術では除去困難であったカビ汚れに対して顕著な漂白効果を示すことから、本発明の酸化性組成物は、カビ取り剤として用いることが最も好ましい。
本発明の酸化性組成物は、液体組成物、ゲル状組成物など、いずれの形態であってもよい。形態が液体であることが好ましい。
また、本発明の酸化性組成物が液体組成物である場合は、25℃における粘度が1mPa・s以上、1000mPa・s以下であることが好ましい。粘度は、好ましくは5mPa・s以上、より好ましくは8mPa・s以上、更に好ましくは10mPa・s以上、更に好ましくは30mPa・s以上、更に好ましくは50mPa・s以上、そして、好ましくは500mPa・s以下、より好ましくは150mPa・s以下、更に好ましくは100mPa・s以下、更に好ましくは80mPa・s以下である。
なお、本明細書における液体酸化性組成物の25℃における粘度は、ブルックフィールド型粘度計(B型粘度計)を用いて25℃にて測定した粘度を意味する。測定を行う際のローター及び回転数は、フルスケールに近くなるように適宜設定する。
本発明の酸化性組成物は、20℃でのpHが8以上14未満である。20℃のpHは、好ましくは9以上、より好ましくは10以上、更に好ましくは11以上、そして、好ましくは13以下、より好ましくは12.8以下、更に好ましくは12.5以下である。
なお、本明細書における酸化性組成物の20℃におけるpHは、JIS K3362:2008記載の測定法に準じて測定したものである。
本発明により、(A)成分、(B)成分、(C)成分、及び(D)成分を含有し、(B)成分に対する(D)成分の質量比(D)/(B)が0.80以上10以下であり、20℃でのpHが8以上14未満である、漂白剤組成物又は漂白洗浄剤組成物が提供される。
また、本発明により、(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、及び水を含有し、(B)成分に対する(D)成分の質量比(D)/(B)が0.80以上10以下であり、20℃でのpHが8以上14未満である、液体漂白剤組成物又は液体漂白洗浄剤組成物が提供される。
また、本発明により、(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、及び水を含有し、(B)成分に対する(D)成分の質量比(D)/(B)が0.80以上10以下であり、20℃でのpHが8以上14未満である、硬質表面用液体漂白剤組成物又は硬質表面用液体漂白洗浄剤組成物が提供される。
また、本発明により、(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、及び水を含有し、(B)成分に対する(D)成分の質量比(D)/(B)が0.80以上10以下であり、20℃でのpHが8以上14未満である、硬質表面用カビ取り剤組成物、更に浴室用カビ取り剤組成物が提供される。
これらの組成物には、本発明の酸化性組成物で述べた事項を適宜適用することができる。
本発明の酸化性組成物は、液体漂白剤組成物又は液体漂白洗浄剤組成物として用いる場合、該組成物をスプレー式容器に充填し、対象物にスプレーして用いることが好ましい。また、前記の多剤型漂白洗浄剤を混合した組成物もスプレーにより対象物に適用することが好ましい。本発明により、本発明の酸化性組成物をスプレー容器に充填してなる漂白洗浄剤物品が提供される。本発明の酸化性組成物は、泡状で対象物に適用する漂白剤又は漂白洗浄剤として使用されるのが好ましい。本発明により、本発明の酸化性組成物を、泡形成機構を有する容器に充填してなる漂白剤又は漂白洗浄剤物品が提供される。
一例として、本発明の酸化性組成物が衣料用液体漂白洗浄剤組成物である場合の好ましい含有量を以下に示す。
衣料用液体漂白洗浄剤組成物中の(A)成分の含有量は、0.1質量%以上、更に1質量%以上、更に1.5質量%以上、そして、30質量%以下、更に10質量%以下、更に5質量%以下、更に3質量%以下が好ましい。
また、衣料用液体漂白洗浄剤組成物中の(B)成分の含有量は、0.1質量%以上、更に0.2質量%以上、更に0.3質量%以上、そして、20質量%以下、更に10質量%以下、更に8質量%以下、更に6質量%以下、更に5質量%以下が好ましい。
また、衣料用液体漂白洗浄剤組成物中の(C)成分の含有量は、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に1質量%以上、そして、10質量%以下、更に5質量%以下、更に2質量%以下が好ましい。
また、衣料用液体漂白洗浄剤組成物中の(D)成分の含有量は、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に0.5質量%以上、更に1質量%以上含有することが好ましく、そして、配合コストの観点から、25質量%以下、更に20質量%以下、更に10質量%以下、更に5質量%以下、更に3.5質量%以下含有することが好ましい。
また、(E)成分を用いる場合、衣料用液体漂白洗浄剤組成物中の(E)成分の含有量は、0.01質量%以上、更に0.05質量%以上、更に0.1質量%以上、更に0.2質量%以上含有することが好ましく、10質量%以下、更に5質量%以下、更に2質量%以下、更に1質量%以下、更に0.5質量%以下含有することが好ましい。
また、(F)成分を用いる場合、衣料用液体漂白洗浄剤組成物中の(F)成分の含有量は、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に1質量%以上、そして、30質量%以下、更に10質量%以下、更に5質量%以下、更に4質量%以下が好ましい。
また、(G)成分を用いる場合、衣料用液体漂白洗浄剤組成物中の(G)成分の含有量は、0.1質量%以上、更に1質量%以上、更に4質量%以上、そして、50質量%以下、更に30質量%以下、更に15質量%以下が好ましい。
また、(H)成分を用いる場合、衣料用液体漂白洗浄剤組成物中の(H)成分の含有量は、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に0.15質量%以上、そして、30質量%以下、更に20質量%以下、更に10質量%以下、更に5質量%以下、更に1質量%以下、更に0.5質量%以下が好ましい。
これらの含有量は、本発明の酸化性組成物が、衣料用液体漂白剤組成物である場合にも同様に適用できる。
一例として、本発明の酸化性組成物が、硬質表面用漂白洗浄剤組成物である場合の好ましい含有量を以下に示す。
硬質表面用漂白洗浄剤組成物中の(A)成分の含有量は、更に0.1質量%以上、更に1質量%以上、更に1.5質量%以上、そして、30質量%以下、更に10質量%以下、更に5質量%以下、更に3質量%以下、が好ましい。
硬質表面用漂白洗浄剤組成物中の(B)成分の含有量は、0.05質量%以上、更に0.1質量%以上、更に0.2質量%以上、そして、15質量%以下、更に10質量%以下、更に8質量%以下、更に5質量%以下、更に2質量%以下が好ましい。
また、硬質表面用漂白洗浄剤組成物中の(C)成分の含有量は、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に1質量%以上、そして、10質量%以下、更に5質量%以下、更に2質量%以下が好ましい。
また、硬質表面用漂白洗浄剤組成物中の(D)成分の含有量は、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に0.5質量%以上、更に質量1%以上含有することが好ましく、そして、配合コストの観点から、25質量%以下、更に20質量%以下、更に10質量%以下、更に5質量%以下、更に3.5質量%以下含有することが好ましい。
また、(E)成分を用いる場合、硬質表面用漂白洗浄剤組成物中の(E)成分の含有量は、0.01質量%以上、更に0.05質量%以上、更に0.1質量%以上、更に0.2質量%以上含有することが好ましく、10質量%以下、更に5質量%以下、更に2質量%以下、更に1質量%以下、更に0.5質量%以下含有することが好ましい。
また、(F)成分を用いる場合、硬質表面用漂白洗浄剤組成物中の(F)成分の含有量は、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に1質量%以上、更に2質量%以上、そして、30質量%以下、更に10質量%以下、更に5質量%以下が好ましい。
また、(G)成分を用いる場合、硬質表面用漂白洗浄剤組成物中の(G)成分の含有量は、0.1質量%以上、更に1質量%以上、更に4質量%以上、そして、50質量%以下、更に30質量%以下、更に15質量%以下が好ましい。
また、(H)成分を用いる場合、硬質表面用漂白洗浄剤組成物中の(H)成分の含有量は、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に0.15質量%以上、そして、30質量%以下、更に20質量%以下、更に10質量%以下、更に5質量%以下、更に1質量%以下、更に0.5質量%以下が好ましい。
これらの含有量は、本発明の酸化性組成物が、硬質表面用漂白剤組成物、カビ取り剤組成物又は浴室用カビ取り剤組成物である場合にも同様に適用できる。
<酸化性組成物用多剤型物品>
本発明では、(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分を使用直前に混合して本発明の組成物を調製してもよい。(A)成分の安定性を考慮すると、(A)成分と(C)成分とを分離した状態で保持しておき、使用直前に(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分を混合することが好ましい。このような使用形態を考慮した場合、(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、及び水から選択される成分を含む剤の組み合わせからなり、(A)成分と(C)成分が別の剤に配合されている、酸化性組成物用多剤型物品は好適である。
本発明の酸化性組成物用多剤型物品として、
前記(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、及び水から選択される成分を含む剤の組み合わせからなる酸化性組成物用多剤型物品であって、
全ての剤中の(B)成分の合計含有量に対する、全ての剤中の(D)成分の合計含有量の質量比(D)/(B)が0.80以上10以下であり、
(A)成分と(C)成分が別の剤に配合されており、
該物品から得られる酸化性組成物の20℃でのpHが8以上14未満である、
酸化性組成物用多剤型物品が挙げられる。
本発明の酸化性組成物用多剤型物品のより具体的な例として、
前記(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、及び水から選択される成分を含む剤の組み合わせからなる漂白剤組成物用多剤型物品であって、
全ての剤中の(B)成分の合計含有量に対する、全ての剤中の(D)成分の合計含有量の質量比(D)/(B)が0.80以上10以下であり、
(A)成分と(C)成分が別の剤に配合されており、
該物品から得られる漂白剤組成物の20℃でのpHが8以上14未満である、
漂白剤組成物用多剤型物品が挙げられる。
また、本発明の酸化性組成物用多剤型物品のより具体的な例として、
前記(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、及び水から選択される成分を含む剤の組み合わせからなる漂白洗浄剤組成物用多剤型物品であって、
全ての剤中の(B)成分の合計含有量に対する、全ての剤中の(D)成分の合計含有量の質量比(D)/(B)が0.80以上10以下であり、
(A)成分と(C)成分が別の剤に配合されており、
該物品から得られる漂白洗浄剤組成物の20℃でのpHが8以上14未満である、
漂白洗浄剤組成物用多剤型物品が挙げられる。
なお、多剤型物品は、1つ1つの剤が独立した物品となっている形態(例えばキットなど)や1つ1つの剤を1つの物品にまとめた形態(例えば2剤型スプレー式物品など)など、種々の形態であってよい。これら酸化性組成物用多剤型物品は、(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、及び水を混合して本発明の酸化性組成物、更に本発明の漂白剤組成物、本発明の漂白洗浄剤組成物を調製するために好適である。
本発明の酸化性組成物用多剤型物品の一例として、(A)成分、及び水を含有する第1の液体組成物からなる第1の剤と、(B)成分、(C)成分、(D)成分及び水を含有する第2の液体組成物からなる第2の剤との組み合わせを含み、前記第1の剤と第2の剤とを分離した状態で保持し、第1の剤と第2の剤が混合されて、(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、及び水を含有する酸化性組成物が調製される、酸化性組成物用多剤型物品が挙げられる。
本発明の漂白剤組成物用多剤型物品又は漂白洗浄剤組成物用多剤型物品では、少なくとも(A)成分と(C)成分を分けて保持し、使用時に(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、及び水を混合して用いることが好ましい。また、本発明の漂白剤組成物用多剤型物品又は漂白洗浄剤組成物用多剤型物品では、(A)成分を含有する剤と、(B)成分、(C)成分及び(D)成分を含有する剤とを含むことが好ましい。
また、本発明の漂白剤組成物用多剤型物品又は漂白洗浄剤組成物用多剤型物品では、内容物の安定性を高めるために、(A)成分を含有する剤と、(B)成分、(C)成分及び(D)成分を含有する剤の2剤に分けて保持し、使用時に混合して用いることがより好ましい。
本発明の漂白剤組成物用多剤型物品の一例として、(A)成分、及び水を含有する第1の液体組成物からなる第1の剤と、(B)成分、(C)成分、(D)成分及び水を含有する第2の液体組成物からなる第2の剤との組み合わせを含む漂白剤組成物用多剤型物品であって、前記第1の剤と第2の剤とを分離した状態で保持し、第1の剤と第2の剤が混合されて、(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、及び水を含有する漂白剤組成物が調製される、漂白剤組成物用多剤型物品(以下、漂白剤組成物用多剤型物品1という)が挙げられる。
この漂白剤組成物用多剤型物品1では、第1の剤中の(A)成分の含有量は、0.02質量%以上、更に0.2質量%以上、更に2質量%以上が好ましく、そして、50質量%以下、更に20質量%以下、更に10質量%、更に5質量%以下が好ましい。また、この漂白剤組成物用多剤型物品1は、(F)成分を含有することが好ましく、第1の剤中の(F)成分の含有量は、0.02質量%以上、更に0.2質量%以上、更に2質量%以上、更に3質量%以上が好ましく、そして、50質量%以下、更に30質量%以下、更に10質量%以下が好ましい。水は残部となる量で用いられる。第1の液体組成物のpHは、20℃で、1以上、更に2以上、更2.5以上、そして、5以下、更に4以下、更に3.5以下であることが好ましい。
また、この漂白剤組成物用多剤型物品1では、第2の剤中の(B)成分の含有量は、0.05質量%以上、更に0.1質量%以上、更に0.3質量%以上が好ましく、そして、20質量%以下、更に15質量%以下、更に10質量%、更に8質量%以下が好ましい。第1の剤は、(A)成分を含有しないことが好ましい。第1の液体組成物のpHは、20℃で、11以上、更に12以上、更に13以上、そして、13.8以下、更に13.6以下であることが好ましい。漂白剤組成物用多剤型物品1では、(C)成分を用いて第2の液体組成物のpHを前記範囲に調整することが好ましい。従って、第2の液体組成物は、(C)成分を含有することが好ましい。この漂白剤組成物用多剤型物品1では、第2の剤中の(C)成分の含有量は、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に1質量%以上が好ましく、そして、50質量%以下、更に20質量%以下、更に10質量%、更に5質量%以下が好ましい。また、この漂白剤組成物用多剤型物品1では、第2の剤中の(D)成分の含有量は、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に1質量%以上が好ましく、そして、30質量%以下、更に20質量%以下、更に10質量%、更に7質量%以下が好ましい。
本発明の漂白洗浄剤組成物用多剤型物品の一例として、(A)成分、及び水を含有する第1の液体組成物からなる第1の剤と、(B)成分、(C)成分、(D)成分及び水を含有する第2の液体組成物からなる第2の剤との組み合わせを含む漂白洗浄剤組成物用多剤型物品であって、前記第1の剤と第2の剤とを分離した状態で保持し、前記第1の剤と第2の剤とを分離した状態で保持し、第1の剤と第2の剤が混合されて、(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、及び水を含有する漂白洗浄剤組成物が調製される、漂白洗浄剤組成物用多剤型物品(以下、漂白洗浄剤組成物用多剤型物品1という)が挙げられる。この漂白洗浄剤組成物用多剤型物品1においても、第1の剤中の(A)成分の含有量、第2の剤中の(B)成分の含有量、第2の剤中の(C)成分の含有量、第2の剤中の(D)成分の含有量、第1の剤のpH、第2の剤のpHは、それぞれ、前記漂白剤組成物用多剤型物品1で述べた範囲が適用できる。また、何れの剤においても、水は残部となる量で用いられる。また、第1の剤は、(A)成分を含有しないことが好ましい。
これらの漂白剤組成物用多剤型物品1又は漂白洗浄剤組成物用多剤型物品1では、第2の剤が(E)成分を含有することが好ましい。第2の剤が(E)成分を含有する場合、第2の剤中の(E)成分の含有量は、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に0.2質量%以上、更に0.3質量%以上、更に0.4質量%以上が好ましく、そして、10質量%以下、更に5質量%以下、更に2質量%以下が好ましい。なお、第1の剤が(E)成分を含有することもできる。その場合、第1の剤中の(E)成分の含有量は、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に0.2質量%以上、更に0.3質量%以上、更に0.4質量%以上が好ましく、そして、10質量%以下、更に5質量%以下、更に2質量%以下が好ましい。
これらの漂白剤組成物用多剤型物品1又は漂白洗浄剤組成物用多剤型物品1では、第1の剤が(F)成分を含有することが好ましい。第1の剤が(F)成分を含有する場合、21の剤中の(F)成分の含有量は、0.02質量%以上、更に0.2質量%以上、更に2質量%以上、更に5質量%以上が好ましく、そして、30質量%以下、更に20質量%以下、更に15質量%以下、更に10質量%以下が好ましい。
これらの漂白剤組成物用多剤型物品1又は漂白洗浄剤組成物用多剤型物品1では、第1の剤及び第2の剤の少なくとも一方が(G)成分を含有することが好ましく、少なくとも第1の剤が(G)成分を含有することが好ましい。第1の剤及び第2の剤の両方が(G)成分を含有することもできる。第1の剤が(G)成分を含有する場合、第1の剤中の(G)成分の含有量は、0.05質量%以上、更に0.1質量%以上、更に0.2質量%以上、更に1質量%以上、更に5質量%以上が好ましく、そして、20質量%以下、更に10質量%以下、更に8質量%以下が好ましい。また、第2の剤が(G)成分を含有する場合、第2の剤中の(G)成分の含有量は、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に0.5質量%以上が好ましく、そして、50質量%以下、更に30質量%以下、更に10質量%以下が好ましい。
また、第2の剤が(H)成分を含有する場合、第2の剤中の(H)成分の含有量は、0.05質量%以上、更に0.1質量%以上、更に0.2質量%以上が好ましく、そして、10質量%以下、更に5質量%以下、更に2質量%以下が好ましい。
また、これらの漂白剤組成物用多剤型物品1又は漂白洗浄剤組成物用多剤型物品1では、第1の剤が(H)成分を含有することが好ましい。その場合、第1の剤中の(H)成分の含有量は、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に0.3質量%以上が好ましく、そして、2.0質量%以下、更に1.0質量%以下、更に0.5質量%以下が好ましい。
漂白剤組成物用多剤型物品1又は漂白洗浄剤組成物用多剤型物品1のような本発明の多剤型物品では、(G)成分、(H)成分は、第1、第2の液体組成物の何れに配合してもよいが、それぞれが、少なくとも第1の液体組成物に配合されていることが好ましい。
本発明の漂白剤組成物用多剤型物品又は漂白洗浄剤組成物用多剤型物品が、前記のような2剤型である場合には、第1の剤と第2の剤を分離して収容する収容部と各収容部から内容物を噴霧する2つのスプレー手段とを備えた容器を用いた2剤型スプレー式漂白剤物品又は2剤型スプレー式漂白洗浄剤物品であることが好ましい。この形態のスプレー物品では、それぞれの収容部から排出される第1の液体組成物と第2の液体組成物が噴出直後に合一されて混合した状態で対象物に噴射されることが好ましい。更には、泡状で対象物に噴射されることが好ましい。従って、それぞれのスプレー口から噴射された内容物が混合されて対象物に付着するよう、スプレー口の開口方向の角度を調整することが好ましい。2剤型スプレー式漂白剤物品又は2剤型スプレー式漂白洗浄剤物品である場合には、スプレーから噴出する前に液が接しないように、2個のスプレー口を有する容器が好ましい。また、噴出した液が先端部分で固化することを防止するために、2個のスプレー口の間隔は0.01mm以上、好ましくは0.1mm以上、より好ましくは1mm以上、更に好ましくは3mm以上であることが好ましく、噴出した液が混合しやすくするために、10mm以下、更には8mm以下、更には5mm以下であることが好ましい。
本発明は、
(A)成分、及び水を含有する第1の液体組成物からなる第1の剤と、(B)成分、(C)成分、(D)成分、及び水を含有する第2の液体組成物からなる第2の剤とを含んで構成される2剤型スプレー式漂白剤物品であって、
全ての剤中の(B)成分の合計含有量に対する、全ての剤中の(D)成分の合計含有量の質量比(D)/(B)が0.80以上10以下であり、
該物品から得られる漂白剤の20℃でのpHが8以上14未満であり、
前記第1の剤が収容された第1の収容部と、
前記第2の剤が収容された第2の収容部と、
泡形成機構を有するスプレー手段と、
を有し、
前記第1の収容部と前記第2の収容部により、前記第1の液体組成物と前記第2の液体組成物が分離されており、
前記スプレー手段がスプレー口を有し、
前記第1の液体組成物と前記第2の液体組成物が混合後に噴射するよう前記スプレー口が設けられており、
2剤型スプレー式漂白剤物品を提供する。
また本発明は、
(A)成分、及び水を含有する第1の液体組成物からなる第1の剤と、(B)成分、(C)成分、(D)成分、及び水を含有する第2の液体組成物からなる第2の剤とを含んで構成される2剤型スプレー式漂白剤物品であって、
全ての剤中の(B)成分の合計含有量に対する、全ての剤中の(D)成分の合計含有量の質量比(D)/(B)が0.80以上10以下であり、
該物品から得られる漂白剤の20℃でのpHが8以上14未満であり、
前記第1の剤が収容された第1の収容部と、
前記第2の剤が収容された第2の収容部と、
スプレー口を有し、前記第1の収容部から前記第1の液体組成物を噴霧する第1のスプレー手段と、
スプレー口を有し、前記第2の収容部から前記第2の液体組成物を噴霧する第2のスプレー手段と、
を備え、
前記第1の収容部と前記第2の収容部により、前記第1の液体組成物と前記第2の液体組成物が分離されており、
前記第1のスプレー手段のスプレー口と前記第2のスプレー手段のスプレー口が、前記第1の液体組成物と前記第2の液体組成物が噴射後に混合されるよう、設けられており、
前記第1のスプレー手段と前記第2のスプレー手段の少なくとも一方が泡形成機構を有する、
2剤型スプレー式漂白剤物品を提供する。
これらの2剤型スプレー式漂白剤物品においても、第1の液体組成物中の(A)成分の含有量、第2の液体組成物中の(B)成分の含有量、第2の液体組成物中の(C)成分の含有量、第2の液体組成物中の(D)成分の含有量、第1の液体組成物のpH、第2の液体組成物のpHは、それぞれ、前記漂白剤組成物用多剤型物品1で述べた範囲が適用できる。また、何れの液体組成物においても、水は残部となる量で用いられる。また、第2の剤は、(A)成分を含有しないことが好ましい。
本発明は、
(A)成分、及び水を含有する第1の液体組成物からなる第1の剤と、(B)成分、(C)成分、(D)成分、及び水を含有する第2の液体組成物からなる第2の剤とを含んで構成される2剤型スプレー式漂白洗浄剤物品であって、
全ての剤中の(B)成分の合計含有量に対する、全ての剤中の(D)成分の合計含有量の質量比(D)/(B)が0.80以上10以下であり、
該物品から得られる漂白洗浄剤の20℃でのpHが8以上14未満であり、
前記第1の剤が収容された第1の収容部と、
前記第2の剤が収容された第2の収容部と、
泡形成機構を有するスプレー手段と、
を有し、
前記第1の収容部と前記第2の収容部により、前記第1の液体組成物と前記第2の液体組成物が分離されており、
前記スプレー手段がスプレー口を有し、
前記第1の液体組成物と前記第2の液体組成物が混合後に噴射するよう前記スプレー口が設けられており、
2剤型スプレー式漂白洗浄剤物品を提供する。
また、本発明は、
(A)成分、及び水を含有する第1の液体組成物からなる第1の剤と、(B)成分、(C)成分、(D)成分、及び水を含有する第2の液体組成物からなる第2の剤とを含んで構成される2剤型スプレー式漂白洗浄剤物品であって、
全ての剤中の(B)成分の合計含有量に対する、全ての剤中の(D)成分の合計含有量の質量比(D)/(B)が0.80以上10以下であり、
該物品から得られる漂白洗浄剤の20℃でのpHが8以上14未満であり、
前記第1の剤が収容された第1の収容部と、
前記第2の剤が収容された第2の収容部と、
スプレー口を有し、前記第1の収容部から前記第1の液体組成物を噴霧する第1のスプレー手段と、
スプレー口を有し、前記第2の収容部から前記第2の液体組成物を噴霧する第2のスプレー手段と、
を備え、
前記第1の収容部と前記第2の収容部により、前記第1の液体組成物と前記第2の液体組成物が分離されており、
前記第1のスプレー手段のスプレー口と前記第2のスプレー手段のスプレー口が、前記第1の液体組成物と前記第2の液体組成物が噴射後に混合されるよう、設けられており、
前記第1のスプレー手段と前記第2のスプレー手段の少なくとも一方が泡形成機構を有する、
2剤型スプレー式漂白洗浄剤物品を提供する。
これらの2剤型スプレー式漂白洗浄剤物品においても、第1の液体組成物中の(A)成分の含有量、第2の液体組成物中の(B)成分の含有量、第2の液体組成物中の(C)成分の含有量、第2の液体組成物中の(D)成分の含有量、第1の液体組成物のpH、第2の液体組成物のpHは、それぞれ、前記漂白剤組成物用多剤型物品1で述べた範囲が適用できる。また、何れの液体組成物においても、水は残部となる量で用いられる。また、第2の剤は、(A)成分を含有しないことが好ましい。
また、2剤型スプレー式漂白洗浄剤物品において、特開2014−129119記載の2液混合トリガー容器を用いることができる。
上記の2剤型スプレー式漂白剤物品及び2剤型スプレー式漂白洗浄剤物品において、泡形成機構としては、好ましくはスピンエレメント及び直径4mm以上、8mm以下の円形状の空間部分に棒状の突起を数個設置された液体通過板を有するものが好適である。ここでスピンエレメントとは、スピンエレメントを通じて液状物の流れにスピンを与え、最後にノズルから噴出する機構であり、その詳細な構造としては特開平8−332422号公報や特開平8−108102号公報の図4(b)、特開2002−68265号公報の図1などを参考にすることができる。
泡形成機構のもう一つの部材である液体通過板は、直径4mm以上、8mm以下の円形状の空間部分に棒状の突起が好ましくは3個以上、8個以下設置されたものであり、通過する板を平面で見た場合に、好ましくは幅0.8mm以上、1.2mm以下、長さ2mm以上、4mm以下の長方形状の棒状の突起が好適である。また、棒状の突起を除いた空間部分に対する棒状の突起の占める面積は30面積%以上、更に40面積%以上、そして、90面積%以下、更に80面積%以下、更に70面積%以下が好適であり、このような液体通過板を設置することで、垂直表面への泡の付着滞留性が良好になる。
なお、漂白剤組成物用多剤型物品、漂白洗浄剤組成物用多剤型物品、2剤型スプレー式漂白剤物品、2剤型スプレー式漂白洗浄剤物品で述べた事項は、他の酸化剤組成物を用いた物品(例えばカビ取り剤)に適用できる。従って、例えば、前記の漂白剤組成物用多剤型物品や漂白洗浄剤組成物用多剤型物品を、カビ取り剤用多剤型物品として、また、2剤型スプレー式漂白剤物品や2剤型スプレー式漂白洗浄剤物品を、2剤型スプレー式カビ取り剤物品として用いることができる。
本発明の酸化性組成物用多剤型物品では、何れの態様においても、全ての剤中の界面活性剤総量に対する、全ての剤中の(D)成分の合計含有量の質量比(D)/界面活性剤総量を、本発明の酸化性組成物で述べた範囲とすることができる。
本発明の液体酸化性組成物用多剤型物品から調製される組成物には、本発明の液体酸化性組成物で述べた事項を適宜適用することができる。
<漂白方法>
本発明の酸化性組成物を漂白目的で使用する場合、(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、及び水を含有する漂白用液体組成物を漂白対象物に接触させることが好ましい。漂白用液体組成物は、本発明の酸化性組成物又は本発明の酸化性組成物を濃度調整して調製したものが用いられ、前記のような酸化性組成物用多剤型物品から調製することもできる。なお、この漂白用液体組成物もまた酸化性組成物である。
漂白対象物が硬質表面である場合、漂白用液体組成物中の(A)成分の含有量は、0.1質量%以上、更に1質量%以上、更に1.5質量%以上、そして、30質量%以下、更に10質量%以下、更に5質量%以下、更に3質量%以下が好ましい。
また、漂白用液体組成物中の(B)成分の含有量は、0.05質量%以上、更に0.1質量%以上、更に0.2質量%以上、そして、15質量%以下、更に10質量%以下、更に8質量%以下、更に5質量%以下、更に2質量%以下が好ましい。
また、漂白用液体組成物中の(C)成分の含有量は、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に1質量%以上、そして、10質量%以下、更に5質量%以下、更に2質量%以下が好ましい。
また、漂白用液体組成物中の(D)成分の含有量は、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に0.5質量%以上、更に質量1%以上が好ましく、そして、25質量%以下、更に20質量%以下、更に10質量%以下、更に5質量%以下、更に3.5質量%以下が好ましい。
また、(E)成分を用いる場合、漂白用液体組成物中の(E)成分の含有量は、0.01質量%以上、更に0.05質量%以上、更に0.1質量%以上、更に0.2質量%以上含有することが好ましく、そして配合安定性を向上させる観点から、10質量%以下、更に5質量%以下、更に2質量%以下、更に1質量%以下、更に0.5質量%以下含有することが好ましい。
また、(F)成分を用いる場合、漂白用液体組成物中の(F)成分の含有量は、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に1質量%以上、更に2質量%以上、そして、30質量%以下、更に10質量%以下、更に5質量%以下が好ましい。
また、(G)成分を用いる場合、漂白用液体組成物中の(G)成分の含有量は、0.1質量%以上、更に1質量%以上、更に4質量%以上、そして、50質量%以下、更に30質量%以下、更に15質量%以下が好ましい。
また、(H)成分を用いる場合、漂白用液体組成物中の(H)成分の含有量は、0.01質量%以上、更に0.1質量%以上、更に0.15質量%以上、そして、30質量%以下、更に20質量%以下、更に10質量%以下、更に5質量%以下、更に1質量%以下、更に0.5質量%以下が好ましい。
また、漂白用液体組成物のpHは、20℃で、8以上14未満が好ましい。このpHは、20℃で、10以上、更に11以上、更に12以上、そして、13以下、更に12.5以下であることが好ましい。
漂白用液体組成物における各成分の含有量とpHは、本発明の酸化性組成物の使用時の各成分の含有量及びpHとして位置付けることができる。
本発明は、
(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、及び水を混合して、(B)成分に対する(D)成分の質量比(D)/(B)が0.80以上10以下であり、20℃でのpHが8以上14未満である酸化性組成物を調製する第1のステップ、
第1のステップで調製された酸化性組成物を漂白対象物に接触させる第2のステップ、
を含む漂白方法を提供する。
第1のステップで、(E)成分、(F)成分、(G)成分、及び(H)成分から選ばれる成分を混合することができる。
また、本発明は、
(A)成分、及び水を含有する第1の液体組成物と、(B)成分、(C)成分、(D)成分及び水を含有する第2の液体組成物とを混合して、(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、及び水を含有し、(B)成分に対する(D)成分の質量比(D)/(B)が0.80以上10以下であり、20℃でのpHが8以上14未満である酸化性組成物を調製する第1のステップ、
第1のステップで調製された酸化性組成物を漂白対象物に接触させる第2のステップ、を含む漂白方法を提供する。
第1のステップで用いる第1の液体組成物と第2の液体組成物には、それぞれ、(E)成分、(F)成分、(G)成分、及び(H)成分から選ばれる成分を適宜混合することができる。
これらの漂白方法では、酸化性組成物は前記した漂白用液体組成物であってよく、(A)成分〜(D)成分の好ましい態様、酸化性組成物の好ましい態様、漂白用液体組成物の好ましい態様、第1の液体組成物、第2の液体組成物などは、何れも前述のものが適用できる。また、漂白方法は、カビ取り方法であってよい。
本発明の酸化性組成物は、カビ取り剤組成物としての用途の他に、風呂・トイレ・台所等の硬質表面の漂白、衣類の漂白、汚れ・匂い原因物質の分解、除菌、パルプの漂白、繊維の精練などにも使用することが出来る。
表1に示す組成の第1液及び第2液を調製し、両者を等量(体積比1:1)混合し、酸化性組成物であるカビ取り剤組成物を得た〔(A)成分の含有量は過酸化水素としての量である。〕。第1液と第2液は、硫酸及び/又は水酸化ナトリウムを用いてpHを調整した。この組成物を使用し、下記の泡特性試験及びカビ汚れ洗浄試験を実施した。その結果を下記表1に示す。なお、第1液と第2液を等量混合したカビ取り剤組成物のpH(20℃)を表1に示した。また、第1液と第2液を等量混合した直後の組成物中の各成分の含有量は、表中の数値(質量%)の1/2となった。
<泡特性(泡比容)試験>
表1に示す組成の第1液及び第2液各々100mLずつを十分に混合してから「カビとりハイター」(花王(株)製)のトリガー吐出容器に充填し、直ちに室温(20℃)条件で100mLメスシリンダー内に上方から10回スプレーした。スプレー直後の泡体積と吐出した組成物の質量から単位量当たりの泡体積(泡比容)を算出した。
Figure 0006639099
<カビ汚れ洗浄試験>
クラドスポリウム(Cladosporium)属細菌を素焼きタイルに接種し、温度30℃、湿度100%RHで90日間培養したものをカビ発生タイルとし、漂白性能を比較した。
カビ発生タイルに上記カビ取り剤組成物を20μl滴下し、直径約1cmとし、25℃で20分放置後、水洗、風乾した後、色差計(日本電色工業製SE6000)を用いて明度(L)値を測定し、次式により漂白率を算出した。
Figure 0006639099
Figure 0006639099
表中の成分は以下のものである。
・ポリオキシエチレンアルキルエーテル:アルキル基の炭素数12、エチレンオキサイドが平均8モル付加したポリオキシエチレンアルキルエーテル、花王(株)、エマルゲン508K
・B−1:アルキル(炭素数12)ジメチルベンジルアンモニウムクロライド、花王(株)、サニゾールC
・B−2:アルキル(炭素数14)N,N−ジメチルーN−エチルアンモニウムエチルサルフェイト、花王(株)、コータミン40ES
・カプリン酸:ルナック10−98、花王株式会社
表1の結果から、(A)成分、(B)成分、(C)成分及び(D)成分を組み合わせ、所定のpHとすることで、泡特性と漂白率が大幅に向上することがわかった。

Claims (6)

  1. 次の(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分及び水を含有し、(B)成分に対する(D)成分の質量比(D)/(B)が0.80以上2以下であり、20℃でのpHが8以上14未満である、酸化性組成物。
    (A)過酸化水素及び水中で過酸化水素を生成する過酸化物からなる群から選択される1以上の化合物
    (B)下記一般式(B1)で示されるカチオン界面活性剤
    Figure 0006639099

    〔式中、R1b及びR2bはそれぞれ独立して炭素数1以上3以下のアルキル基又は炭素数1以上3以下のヒドロキシアルキル基であり、R3bは炭素数6以上22以下の炭化水素基であり、R4bは炭素数1以上3以下のアルキレン基であり、Xは対イオンである。〕
    (C)アルカリ剤
    (D)下記一般式(D1)で示される水溶性溶剤
    1d −O−[(C O) /(C O) ]−R 2d (D1)
    〔式中、R 1d 及びR 2d は、それぞれ水素原子、炭素数1以上、6以下の炭化水素基を示すが、R 1d 及びR 2d の双方が水素原子となる場合を除く。pはC Oの平均付加モル数であり0以上、5以下の数を、qはC Oの平均付加モル数であり0以上、5以下の数を示すが、p及びqの双方が0である場合を除く。“/”は、C OとC Oがランダム付加でもブロック付加でもよいことを示す記号である。〕
  2. 更に、(E)炭素数8以上22以下の脂肪酸又はその塩を含有する、請求項1記載の酸化性組成物。
  3. 界面活性剤総量に対する(D)成分の質量比(D)/界面活性剤総量が0.20以上、10以下である、請求項1又は2記載の酸化性組成物。
  4. 次の(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、及び水から選択される成分を含む剤の組み合わせからなる酸化性組成物用多剤型物品であって、
    全ての剤中の(B)成分の合計含有量に対する、全ての剤中の(D)成分の合計含有量の質量比(D)/(B)が0.80以上2以下であり、
    (A)成分と(C)成分が別の剤に配合されており、
    該物品から得られる酸化性組成物の20℃でのpHが8以上14未満である、
    酸化性組成物用多剤型物品。
    (A)過酸化水素及び水中で過酸化水素を生成する過酸化物からなる群から選択される1以上の化合物
    (B)下記一般式(B1)で示されるカチオン界面活性剤
    Figure 0006639099

    〔式中、R1b及びR2bはそれぞれ独立して炭素数1以上3以下のアルキル基又は炭素数1以上3以下のヒドロキシアルキル基であり、R3bは炭素数6以上22以下の炭化水素基であり、R4bは炭素数1以上3以下のアルキレン基であり、Xは対イオンである。〕
    (C)アルカリ剤
    (D)下記一般式(D1)で示される水溶性溶剤
    1d −O−[(C O) /(C O) ]−R 2d (D1)
    〔式中、R 1d 及びR 2d は、それぞれ水素原子、炭素数1以上、6以下の炭化水素基を示すが、R 1d 及びR 2d の双方が水素原子となる場合を除く。pはC Oの平均付加モル数であり0以上、5以下の数を、qはC Oの平均付加モル数であり0以上、5以下の数を示すが、p及びqの双方が0である場合を除く。“/”は、C OとC Oがランダム付加でもブロック付加でもよいことを示す記号である。〕
  5. 請求項1〜の何れか1項記載の酸化性組成物を起泡させた泡状組成物を対象物に直接塗布する工程、及び該対象物を水ですすぐ工程を有する、汚れの除去方法。
  6. 汚れがカビ汚れである、請求項記載の汚れの除去方法。
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