JP6638794B2 - 封着材料、封着体 - Google Patents

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Description

本発明は、封着材料、および、封着体に関する。
ソーダ石灰ガラスなどの被封着物を封着する封着材料(シール材)として、低融点ガラスが用いられている。たとえば、ビスマス系ガラス粉末に低膨張フィラーを混合したもの等が封着材料として使用されている。
封着材料には、非晶質タイプと結晶化タイプとがある。このうち、結晶化タイプの封着材料は、たとえば、結晶性のビスマス系ガラス粉末を含み、封着時に行われる熱処理によって、そのビスマス系ガラス粉末が結晶化する。このため、結晶化タイプの封着材料を用いて封着を行ったときには、封着後に再度行われる熱処理の際に流動しにくい。したがって、結晶化タイプの封着材料は、プラズマディスプレイパネル(PDP)排気管などのように、封着後に再度熱処理が行われる場合において、多く用いられている(たとえば、特許文献1から3を参照)。
特開2006−321665号公報 特開2008−230943号公報 国際公開2013/154193号
しかしながら、結晶性のビスマス系ガラス粉末は、耐水性が十分でなく、結晶化温度が変化する場合がある。たとえば、水が吸着して水和物が生成されて表面が変質するために、結晶化温度が変化する場合がある。結晶化温度が大きく変化した封着材料を用いて封着体を作製したときには、その作製した封着体の気密性が低下する場合がある。
したがって、本発明は、結晶性のビスマス系ガラス粉末を含む封着材料において、結晶化温度の変化を抑制することが可能な封着材料、および、その封着材料を用いた封着体を提供することを目的とする。
本発明の封着材料は、結晶性のビスマス系ガラス粉末を含む。そのビスマス系ガラス粉末のガラス組成は、モル%表示で、Biを25%以上40.5%以下、Bを20%以上40%以下、ZnOを20%以上45%以下、SiO を0.1%以上含み、SiOとAlとの合計が0.3%以上10%以下であり、CuOは4%以下であり、ZnOのモル量をBiのモル量で割った値が1.14以上である。
本発明は、結晶性のビスマス系ガラス粉末を含む封着材料において、結晶化温度が変化することを抑制可能な封着材料、および、その封着材料を用いた封着体を提供できる。
図1は、本発明に係る実施形態において、複層ガラスを示す図である。 図2は、本発明に係る実施形態において、複層ガラスを示す図である。 図3は、本発明に係る実施形態の変形例において、複層ガラスを示す図である。 図4は、本発明に係る実施形態の変形例において、複層ガラスを示す図である。 図5は、本発明に係る実施形態の変形例において、複層ガラスを示す図である。 図6は、本発明に係る実施形態の変形例において、複層ガラスを示す図である。
以下より、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明は、下記の実施形態に限定されない。
[A]封着材料
本実施形態において、封着材料(シール材)は、結晶性のビスマス系ガラス粉末を含み、被封着物を封着して封着体を作製するときに用いられる。
また、本実施形態において、封着材料は、ビスマス系ガラス粉末の他に、セラミックスフィラー粉末を更に含んでもよい。
以下より、封着材料を構成する各材料の詳細について、順次、説明する。
[A−1]ビスマス系ガラス粉末
本実施形態の封着材料において、ビスマス系ガラス粉末は、結晶性であって、被封着物を封着する時に行われる熱処理(一般に600℃以下)によって結晶が析出し、熱膨張係数が低下する。結晶の析出は、たとえば、示差熱分析(DTA)によって確認することができる。結晶性のビスマス系ガラス粉末は、例えば、Bi・ZnO・B結晶が析出するものである。
本実施形態において、ビスマス系ガラス粉末は、ガラス成分として、BiとBとZnOとを含む。これと共に、上記のビスマス系ガラス粉末は、ガラス成分として、SiOとAlとの少なくとも一方を含む。
具体的には、本実施形態において、ビスマス系ガラス粉末のガラス組成は、モル%表示(酸化物換算)で、Biが25%以上40.5%以下であり、Bが15%以上40%以下であり、ZnOが、20%以上45%以下である。また、ガラス組成は、SiOとAlとの合計が0.3%以上10%以下である。更に、上記のビスマス系ガラス粉末のガラス組成は、ZnOのモル量([ZnO])をBiのモル量([Bi])で割った値が0.76以上である(つまり、[ZnO]/[Bi]≧0.76)。
詳細については後述するが、本実施形態の封着材料は、耐水性が十分に高く、結晶化温度の変化が小さい。本実施形態では、水が吸着して水和物が生成されて表面が変質することを防止可能であるので、結晶化温度の変動を防止できる。
上記のビスマス系ガラス粉末のガラス組成は、モル%表示で、Biが29%以上39%以下であって、Bが15%以上29%以下であることが好ましい。また、ビスマス系ガラス粉末のガラス組成は、CaOを更に含んでもよい。詳細については後述するが、CaOは、モル%表示で、0%以上10%以下が好ましい。更に、ビスマス系ガラス粉末のガラス組成は、CuOを更に含んでもよい。詳細については後述するが、CuOは、モル%表示で、0%以上4%以下であることが好ましい。
上記のビスマス系ガラス粉末は、さらに、SiOのモル量([SiO])とAlのモル量([Al])とを合計したモル量を、ZnOのモル量([ZnO])で割った値が、0.01以上であることが好ましい(つまり、([SiO]+[Al])/[ZnO]≧0.01)。
また、上記のビスマス系ガラス粉末は、温度が120℃であり相対湿度が100%であり圧力が0.1MPaである条件で高温高湿試験(プレッシャクッカー試験)を20時間行った後の結晶化温度(Tc)と、その高温高湿試験を行う前の結晶化温度(Tc)との差が、5℃以下であることが好ましい(つまり、|Tc−Tc|≦5℃)。
高温高湿試験によって結晶化温度が5℃を超えて上昇したときには(つまり、Tc−Tc>5℃)、封着時にビスマス系ガラス粉末が流動しすぎて発泡が生じる場合があるため、封着材料が被封着物に十分に接着しない場合がある。高温高湿試験の前後においてビスマス系ガラス粉末の結晶化温度が上昇する値は、4.5℃以下が好ましく、4℃以下が更に好ましい(つまり、好ましくは、Tc−Tc≦4.5℃の関係を満たし、さらに好ましくはTc−Tc≦4℃を満たす)。
また、高温高湿試験によって結晶化温度が5℃を超えて下降したときには(つまり、Tc−Tc<−5℃)、封着時にビスマス系ガラス粉末が十分に流動しすぎてしまい軟化しない状態で結晶化が生ずる場合があるため、封着材料が被封着物(ソーダライムガラスなど)に十分に接着しない場合がある。高温高湿試験の前後においてビスマス系ガラス粉末の結晶化温度が下降する値は、4.5℃以下が好ましく、4℃以下が更に好ましい(つまり、好ましくは、Tc−Tc≧−4.5℃の関係を満たし、さらに好ましくは、Tc−Tc≧−4℃の関係を満たす)。
その他、高温高湿試験によって結晶化温度が5℃を超えて変動したときには(つまり、|Tc−Tc|>5℃)、異なる結晶が一部析出する可能性がある。このため、封着材料の熱膨張係数が十分に下がらずに、封着材料が被封着物に十分に接着しない場合がある。その結果、封着体の気密性が低下する場合がある。
上記のビスマス系ガラス粉末のガラス組成に関して、各成分等を、順次、詳細に説明する。
[A−1−1]Bi
Biは、単独ではガラス化しない酸化物であるが、他の酸化物と組み合わせることによってガラス化する必須成分である。上述したように、Biは、本実施形態では、ビスマス系ガラス粉末のガラス組成において、モル%表示で25%以上40.5%以下である。
Biの含有割合が、上記の下限値より小さい場合には、ガラスの軟化点が上昇するため、600℃以下の低温下では封着ができない場合がある。このため、Biの含有割合は、モル%表示で、27%以上が好ましく、29%以上が更に好ましい。
この一方で、Biの含有割合が、上記の上限値より大きい場合には、ガラス化せずに、Bi結晶が析出する場合がある。Bi結晶は、熱膨張係数が高いので、封着時にこの結晶が多く析出すると封着材料の熱膨張係数が十分に下がらない。このため、封着材料が被封着物(ソーダ石灰ガラスなど)に十分に接着されない場合がある。したがって、Biの含有割合は、モル%表示で、40%以下が好ましく、39%以下が更に好ましい。
[A−1−2]B
は、ガラス骨格を形成する必須成分である。上述したように、本実施形態では、Bは、ビスマス系ガラス粉末のガラス組成において、モル%表示で15%以上40%以下である。
の含有割合が、上記の下限値より小さい場合には、ガラス化しない場合がある。このため、Bの含有割合は、モル%表示で、17%以上が好ましく、20%以上が更に好ましく、21%以上が特に好ましい。
この一方で、Bの含有割合が、上記の上限値より大きい場合には、ガラスが安定化しやすくなり、結晶化が起こりにくくなる。また、Bの含有割合が大きいと、耐水性が悪化するため、ビスマス系ガラス中からホウ素(B)が抜けてガラス組成が変化する場合がある。このため、Bの含有割合は、モル%表示で、35%以下が好ましく、30%以下が更に好ましく、29%以下が特に好ましい。
[A−1−3]ZnO
ZnOは、ガラスを安定化させ、封着温度および溶解温度を低下させる必須成分である。ZnOは、熱膨張係数を下げる、Bi・ZnO・B結晶の主要成分である。上述したように、ZnOは、本実施形態では、ビスマス系ガラス粉末のガラス組成において、モル%表示で20%以上45%以下である。
ZnOの含有割合が、上記の下限値より小さい場合には、Bi・ZnO・B結晶が析出しにくくなる。このため、ZnOの含有割合は、モル%表示で、25%以上が好ましく、27%以上が更に好ましく、30%以上が特に好ましい。
この一方で、ZnOの含有割合が、上記の上限値より大きい場合には、ガラス化が容易でなく、ガラスの耐水性が低下する場合がある。このため、ZnOの含有割合は、44%以下が好ましく、43%以下が更に好ましい。
[A−1−4]Al,SiO
上述したように、本実施形態では、SiOとAlとの合計は、モル%表示で、0.3%以上10%以下である。具体的には、SiOのモル含有割合([SiO])は、0%以上10%以下であり、Alのモル含有割合([Al])は、0%以上10%以下であり、両者の合計が0.3%以上10%以下である(つまり、0%≦[SiO]≦10%,0%≦[Al]≦10%,0.3%≦([SiO]+[Al])≦10%)。SiOとAlとの合計は、モル%表示で、0.4%以上8%以下が好ましく、0.5%以上5%以下が更に好ましい。
SiOは、ビスマス系ガラスの耐水性を向上させる成分である。SiOの含有割合の下限値は、モル%表示で、好ましくは0.1%以上であり、さらに好ましくは0.5%以上であり、特に好ましくは1.0%以上である。また、SiOの含有割合の上限値は、モル%表示で、好ましくは9%以下であり、さらに好ましくは8%以下である。SiOの含有割合が上記の上限値よりも大きい場合は、ビスマス系ガラスの軟化点が上昇して低温で封着することが困難になる場合がある。
Alは、SiOと同様に、ビスマス系ガラスの耐水性を向上させる成分である。Alを含有させることによって、Alを含むBi・ZnO・B固溶体が形成されるため、ビスマス系ガラスの耐水性が向上する。Alの含有割合の下限値は、モル%表示で、好ましくは0.1%以上であり、さらに好ましくは0.2%以上であり、特に好ましくは0.3%以上である。また、Alの含有割合の上限値は、モル%表示で、好ましくは5%以下であり、さらに好ましくは3%以下であり、特に好ましくは2%以下である。Alの含有割合が上記の上限値よりも大きい場合は、ビスマス系ガラスの軟化点が上昇して低温で封着することが困難になる場合がある。
[A−1−5]CaO
CaOは、溶融時の失透を抑制するために添加される成分である。CaOの含有割合は、モル%表示で、必要に応じて、0%以上10%以下にすることが好ましい。
CaOの含有割合が上記の上限値より大きい場合には、熱処理後にCaを含む結晶相が析出する場合があるため、封着材料の熱膨張係数が被封着物に合わずに、封着材料が被封着物(ガラス基板など)と接着しない場合がある。
[A−1−6]CuO
CuOは、溶融時の失透を抑制するために添加される成分である。上述したように、CuOは、本実施形態では、モル%表示で、0%以上4%以下が好ましい。
CuOの含有割合が、上記の上限値より大きい場合には、Cuを含む結晶相が析出し、封着材料の熱膨張係数が被封着物に合わずに、被封着物(ガラス基板など)と接着しない場合がある。
[A−1−7]その他成分
また、本実施形態において、ビスマス系ガラス粉末は、SrOとTaとWOとを実質含まない。これらの成分を含むと、ガラスの熱物性が不安定になり、結晶化温度が大幅に変化してしまう可能性がある。また、これらの成分を含むと、Bi・ZnO・B結晶が析出しづらくなり、熱膨張係数が十分に下がらない可能性がある。ここで、「SrOとTaとWOとを実質含まない」とは、1000ppm以下であることを意味する。
[A−1−7][ZnO]/[Bi]について
本実施形態においてビスマス系ガラス粉末のガラス組成は、上述したように、ZnOのモル量([ZnO])を、Biのモル量([Bi])で割った値が、0.76以上である(つまり、[ZnO]/[Bi]≧0.76)。
上記の値が、上述した下限値よりも大きい場合には、熱膨張係数が小さい、Bi・ZnO・B結晶が、析出しやすくなる。この値は、0.78以上がより好ましく、0.8以上が特に好ましい。ZnOとBiとの含有割合を上記のように規定していることから分かるように、ZnOのモル量([ZnO])を、Biのモル量([Bi])で割った値は、1.4以下が好ましく、1.35以下がさらに好ましく、1.3以下が特に好ましい。この値が大きくなるとガラスが不安定になる場合がある。
[A−1−8]([SiO]+[Al])/[ZnO]について
本実施形態では、上述したように、SiOのモル量([SiO])とAlのモル量([Al])とを合計したモル量を、ZnOのモル量([ZnO])で割った値が、0.01以上であることが好ましい(つまり、([SiO]+[Al])/[ZnO]≧0.01)。
上記の値が、上述した下限値よりも大きい場合には、ガラスが水分を吸収することを抑制可能であって、ガラスの耐水性を向上することができる。この値は、0.02以上がより好ましく、0.03以上が特に好ましい。
[A−1−9]その他の特性など
本実施形態の封着材料において、結晶性のビスマス系ガラス粉末は、メディアン径(D50)が、0.5μm以上30μm以下であることが好ましい。メディアン径(D50)は、粒度分布において累積した割合(体積割合)が50%になる粒径を示す。
[A−2]セラミックスフィラー粉末
上述したように、本実施形態において、封着材料は、セラミックスフィラー粉末を更に含んでもよい。
セラミックスフィラー粉末を含む場合には、封着材料は、ビスマス系ガラス粉末が60体積%以上100体積%未満であり、セラミックスフィラー粉末が0体積%を超え40体積%以下であることが好ましい。これにより、被封着物と、封着材料を用いてその被封着物を封着した部分とにおいて、互いの熱膨張係数を容易に整合させることができる。
具体的には、セラミックスフィラー粉末は、アルミナ、ムライト、ジルコン、コーディエライト、チタン酸アルミニウム、β−スポデュメン、α−石英、およびβ−ユークリプタイトから選ばれる1種以上の粉末であることが好ましい。
特に、セラミックスフィラー粉末は、たとえば、コージェライトのように、ZnOを含まないものが好ましい。本実施形態の封着材料においては、上述したように、ビスマス系ガラス粉末には、ZnOが相対的に多く含まれている。このため、耐水性を維持するために、セラミックスフィラー粉末としては、ZnOを含まないものを使用することが好ましい。
セラミックスフィラー粉末は、メディアン径(D50)が、0.5μm以上30μm以下であることが好ましい。
セラミックスフィラー粉末のメディアン径(D50)が上記の下限値未満であるときには、封着材料をペースト化する際にセラミックスフィラー粉末を均一に分散することが難しくなる場合がある。セラミックスフィラー粉末のメディアン径(D50)の下限値は、好ましくは0.6μm以上であり、さらに好ましくは0.7μmである。
セラミックスフィラー粉末のメディアン径(D50)が上記の上限値を超えるときには、封着材料を焼成して形成した焼成層の表面から、セラミックスフィラー粉末が突出して、表面の粗度が大きくなって悪化する場合がある。
[B]複層ガラス(封着体)
以下より、上述した封着材料を用いて封着された封着体の一例として、封着体の内部を真空状態とした複層ガラスについて説明する。複層ガラスとしては、内部が真空であるものの他に、内部が空気(Air)であるものや、空気をアルゴンやクリプトンなどの希ガスで置換したものがある。
図1,図2は、本発明に係る実施形態において、複層ガラスを示す図である。図1では、複層ガラスの一部を切り欠いた斜視図を示している。図2では、複層ガラスの側部断面図を示している。
図1,図2に示すように、複層ガラス10は、第1のガラス板11と、第2のガラス板12と、封着層13とを有する。複層ガラス10を構成する各部について、順次、説明する。
[B−1]第1のガラス板11,第2のガラス板12
複層ガラス10において、第1のガラス板11と第2のガラス板12との両者は、真空状態の間隙Gを介して対面している。
第1のガラス板11と第2のガラス板12とのそれぞれは、たとえば、ソーダ石灰ガラスで形成されている。
第1のガラス板11および第2のガラス板12の種類は、用途に応じて、任意に選択できる。たとえば、強化ガラス、熱線吸収ガラス、高透過ガラス、型板ガラス、低反射ガラス、すりガラス、熱線反射ガラス、Low−Eガラス、網入りガラス、線入りガラスなどの種々のガラスを適宜使用できる。具体的には、強化ガラスは、加熱処理、化学変性等によって表面に圧縮応力層が形成されたもの等である。熱線吸収ガラスは、コバルト、鉄、セレン、ニッケル等の微量金属がソーダ石灰ガラス成分に加えられたもの等である。高透過ガラスは、可視光域において均一な分光特性を有するように、不純物の量が低減されたもの等である。型板ガラスは、遮蔽性および意匠性を付与するために、ロールアウト法によって成形されて表面に独特な型模様が形成されたもの等である。低反射ガラスは、細かな凹凸が表面に設けられたもの等である。すりガラスは、遮蔽性および意匠性を付与するために、フロート法によって成形され、表面がスリ加工されたもの等である。熱線反射ガラスは、TiO膜やTiN膜等の膜が表面に形成されたもの等である。Low−Eガラスは低放射ガラスであり、フッ素がドープされた酸化スズなどの透明導電性酸化物膜が面に設けられたもの、酸化物と銀と酸化物とが積層された多層膜が面に設けられたもの等である。網入りガラスは、金網が内部に封入されたものであり、線入りガラスは、金属線が内部に封入されたものである。その他、ソーダ石灰ガラス以外のガラス種としては、ホウケイ酸ガラス、アルカリバリウムガラス、シリカガラス、リチウムアルミナケイ酸ガラス、ホウ酸塩ガラスでもよい。
第1のガラス板11および第2のガラス板12の厚みは、ガラスの種類、および、必要とされる機械的強度等の特性に応じて、任意であり、たとえば、0.1mm以上20mm以下程度である。
[B−2]封着層13
封着層13は、第1のガラス板11と第2のガラス板12との間を封着している。
封着層13は、第1のガラス板11と第2のガラス板12との間において周縁部分に設けられており、間隙Gを密閉することによって真空状態を保持させている。本実施形態では、封着層13は、上述した本実施形態の封着材料を用いて形成されている。
[B−3]製造方法
複層ガラス10の製造方法の一例について説明する。
上記の複層ガラス10を製造する際には、最初に、たとえば、バインダ樹脂と溶媒とを含むビヒクルに、上述した封着材料を混合させることによって、ペーストを準備する。
つぎに、たとえば、第1のガラス板11の面において周縁に位置する部分に、そのペーストを塗布し乾燥することによって、塗布層を形成する。そして、熱処理を行って、その塗布層を焼成することによって、その塗布層に含まれるバインダを分解して除去し、焼成層を形成する。
つぎに、第1のガラス板11と第2のガラス板12とを組み合わせた後に、上記焼成層を再度熱処理して結晶化させることによって、封着層13を形成する。
上記において、熱処理温度は、たとえば、450℃以上、600℃以下の範囲であり、熱処理時間は、たとえば、10分以上、60分以下の範囲である。このように、第1のガラス板11と第2のガラス板12との間を封着することによって、複層ガラス10を完成させる。
なお、レーザー光を用いて塗布層を局所的に加熱することによって、上記の熱処理を行ってもよい。
上述したように、本実施形態の封着材料は、耐水性が十分に高く、結晶化温度の変化が小さい。このため、本実施形態では、複層ガラス10において、高い気密性を実現することができる。
なお、第1のガラス板11と第2のガラス板12との間の間隙Gは、たとえば、予め設けられた開口を介して減圧された後に、その開口が封止されることによって、真空状態に保持される。その他、真空雰囲気下で複層ガラス10の組み立てを行うことによって、間隙Gが真空状態に保持される。
[B−4]変形例
複層ガラス10は、上記の構成に限らず、他の形態であってもよい。
[B−4−1]変形例1
複層ガラス10は、第1のガラス板11と第2のガラス板12との間に、スペーサ(図示省略)を備えていてもよい。
スペーサは、たとえば、円柱状の圧力保持部材であって、第1のガラス板11と第2のガラス板12との間の厚みを一定に保持し、両者に加わる大気圧荷重を支持する。スペーサは、たとえば、空隙Gに複数が間を隔てて設置される。スペーサは、たとえば、金属材料(鉄、銅、アルミニウム、タングステン、ニッケル、クロム、および、チタン等)、合金材料(炭素鋼、クロム鋼、ニッケル鋼、ニッケルクロム鋼、マンガン鋼、クロムマンガン鋼、クロムモリブデン鋼、ケイ素鋼、真鍮、ハンダ、および、ジュラルミン等)、セラミックス材料、および、ガラス材料等の材料を用いて形成される。
[B−4−2]変形例2
図3から図6のそれぞれは、本発明に係る実施形態の変形例において、複層ガラスを示す図である。図3から図6のそれぞれにおいては、複層ガラスのうち側部の断面を拡大して示している。
図3から図6のそれぞれに示すように、複層ガラス10b〜10eは、上述した封着材料で形成した封着層13b〜13eの他に、シール部材21b〜21eを用いて、第1のガラス板11と第2のガラス板12との間を封着されていてもよい。
各例について順次説明する。
[B−4−2−1]変形例2−1
図3に示すように、本変形例では、複層ガラス10bは、第1のガラス板11と第2のガラス板12との間に、封着層13bが設けられている。ここでは、封着層13bとして、第1封着層131bと第2封着層132bとが形成されている。
第1封着層131bは、第1のガラス板11の上面に設けられている。第2封着層132bは、第2のガラス板12の下面に設けられている。つまり、第1封着層131bおよび第2封着層132bのそれぞれは、第1のガラス板11および第2封着層132bにおいて互いに対面する面のそれぞれに接着している。ここでは、第1のガラス板11と第2のガラス板12とにおいて互いが対面する面(xy面)の方向において、第2封着層132bが第1封着層131bよりも周縁側に位置するように設けられている。そして、第1封着層131bと第2封着層132bとの間は、シール部材21bで連結されている。
シール部材21bは、第1のガラス板11と第2のガラス板12との間に設けられている。シール部材21bは、第1接着部211bと第2接着部212bと連結部213bとを含む。シール部材21bは、たとえば、アルミニウムなどの金属材料で形成されており、第1のガラス板11および第2のガラス板12に加えられる応力を緩和するように構成されている。
シール部材21bのうち、第1接着部211bは、板状であって、第1のガラス板11と第2のガラス板12とにおいて互いが対面する面の方向(xy面に沿った方向)に沿っている。第1接着部211bは、下面が、第1封着層131bの上面に接着されている。そして、第1接着部211bの上面と、第2のガラス板12の下面との間には、間隙が介在している。
シール部材21bのうち、第2接着部212bは、第1接着部211bと同様に、板状であって、第1のガラス板11と第2のガラス板12とにおいて互いが対面する面(xy面)の方向に沿っている。第2接着部212bは、上面が、第2封着層132bの下面に接着されている。そして、第2接着部212bの下面と、第1のガラス板11の上面との間には、間隙が介在している。
シール部材21bのうち、連結部213bは、第1接着部211bと第2接着部212bとの間に形成されており、第1接着部211bと第2接着部212bとを連結している。ここでは、連結部213bは、板状であって、第1のガラス板11と第2のガラス板12とにおいて互いが対面する面の方向(xy面に沿った方向)に対して傾斜している。
[B−4−2−2]変形例2−2
図4に示すように、本変形例では、複層ガラス10cは、第1のガラス板11と第2のガラス板12との間に、封着層13cが設けられている。ここでは、封着層13cとして、第1封着層131cと第2封着層132cとが形成されている。
第1封着層131cは、第1のガラス板11の上面に接着している。第2封着層132cは、第2のガラス板12の下面に接着している。第1封着層131cと第2封着層132cとの両者は、第1のガラス板11と第2のガラス板12とにおいて互いが対面する面(xy面)の方向において、同じ位置に設けられている。そして、第1封着層131cと第2封着層132cとの間は、シール部材21cで連結されている。
シール部材21cは、第1のガラス板11と第2のガラス板12との間に設けられている。シール部材21cは、第1接着部211cと第2接着部212cと連結部213cとを含む。シール部材21cは、たとえば、アルミニウムなどの金属材料で形成されており、第1のガラス板11および第2のガラス板12に加えられる応力を緩和するように構成されている。
シール部材21cのうち、第1接着部211cは、板状であって、第1のガラス板11と第2のガラス板12とにおいて互いが対面する面の方向(xy面に沿った方向)に沿っている。第1接着部211cは、下面が、第1封着層131cの上面に接着されている。
シール部材21cのうち、第2接着部212cは、第1接着部211cと同様に、板状であって、第1のガラス板11と第2のガラス板12とにおいて互いが対面する面(xy面)の方向に沿っている。第2接着部212cは、上面が、第2封着層132cの下面に接着されている。
シール部材21cでは、第1接着部211cの上面と第2接着部212cの下面との両者が、間隙を介して対面している。
シール部材21cのうち、連結部213cは、第1接着部211cと第2接着部212cとの間に形成されており、第1接着部211cと第2接着部212cとを連結している。ここでは、連結部213cは、断面が半円状であって、第1接着部211cおよび第2接着部212cのうち周縁側に位置する端部において、両者を連結している。
[B−4−2−3]変形例2−3
図5に示すように、本変形例では、複層ガラス10dには、封着層13dとして、第1封着層131dと第2封着層132dとが形成されている。
第1封着層131dは、第1のガラス板11の上面に設けられている。第2封着層132dは、第2のガラス板12の上面に設けられている。第1封着層131dと第2封着層132dとの両者は、第1のガラス板11と第2のガラス板12とにおいて互いが対面する面(xy面)の方向において、同じ位置に設けられている。そして、第1封着層131dと第2封着層132dとの間は、シール部材21dで連結されている。
シール部材21dは、第1接着部211dと第2接着部212dと連結部213dとを含む。シール部材21dは、たとえば、アルミニウムなどの金属材料で形成されており、第1のガラス板11および第2のガラス板12に加えられる応力を緩和するように構成されている。
シール部材21dのうち、第1接着部211dは、板状であって、第1のガラス板11と第2のガラス板12とにおいて互いが対面する面の方向(xy面に沿った方向)に沿っている。第1接着部211dは、下面が、第1封着層131dの上面に接着されている。第1接着部211dの上面は、第2のガラス板12の下面との間に間隙が介在している。
シール部材21dのうち、第2接着部212dは、第1接着部211dと同様に、板状であって、第1のガラス板11と第2のガラス板12とにおいて互いが対面する面(xy面)の方向に沿っている。第2接着部212dは、下面が、第2封着層132dの上面に接着されている。
シール部材21dのうち、連結部213dは、第1接着部211dと第2接着部212dとの間に形成されており、第1接着部211dと第2接着部212dとを連結している。ここでは、連結部213dは、第1のガラス板11と第2のガラス板12とが互いが対面する方向zに直線状に沿った平面部分を含み、この平面部分の面が、第2のガラス板12の側面に対面している。また、連結部213dは、上記の平面部分の上方と下方とのそれぞれに断面が円弧状に形成された円弧部分を含み、円弧部分のそれぞれが、第1接着部211dと第2接着部212dとに連結している。
[B−4−2−4]変形例2−4
図6に示すように、本変形例では、複層ガラス10eには、封着層13dとして、第1封着層131eと第2封着層132eとが形成されている。
第1封着層131eは、第1のガラス板11の下面に設けられている。第2封着層132eは、第2のガラス板12の上面に設けられている。つまり、第1封着層131eと第2封着層132eとの両者は、第1のガラス板11と第2のガラス板12とにおいて互いが対面する面とは反対側の面に設けられている。ここでは、第1封着層131eと第2封着層132eとの両者は、第1のガラス板11と第2のガラス板12とにおいて互いが対面する面(xy面)の方向において、同じ位置に設けられている。そして、第1封着層131eと第2封着層132eとの間は、シール部材21eで連結されている。
シール部材21eは、第1接着部211eと第2接着部212eと連結部213eとを含む。シール部材21eは、たとえば、アルミニウムなどの金属材料で形成されており、第1のガラス板11および第2のガラス板12に加えられる応力を緩和するように構成されている。
シール部材21eのうち、第1接着部211eは、板状であって、第1のガラス板11と第2のガラス板12とにおいて互いが対面する面の方向(xy面に沿った方向)に沿っている。第1接着部211eは、上面が、第1封着層131eの下面に接着されている。
シール部材21eのうち、第2接着部212eは、第1接着部211eと同様に、板状であって、第1のガラス板11と第2のガラス板12とにおいて互いが対面する面(xy面)の方向に沿っている。第2接着部212eは、下面が、第2封着層132eの上面に接着されている。
シール部材21eのうち、連結部213eは、第1接着部211eと第2接着部212eとの間に形成されており、第1接着部211eと第2接着部212eとを連結している。ここでは、連結部213eは、第1のガラス板11と第2のガラス板12とが互いが対面する方向zに直線状に沿った平面部分を含み、この平面部分の面が、第1のガラス板11と第2のガラス板12の側面とに対面している。また、連結部213eは、上記の平面部分の上方と下方とのそれぞれに断面が円弧状に形成された円弧部分を含み、円弧部分のそれぞれが、第1接着部211eと第2接着部212eとに連結している。
[B−4−3]変形例3
本実施形態では、上述した封着材料を用いて第1のガラス板11と第2のガラス板12との間を封着することによって、複層ガラス10を形成する場合に関して説明しているが、これに限らない。上述した封着材料を用いてガラス板以外の被封着物を封着することによって、複層ガラス10以外の封着体を形成してもよい。
以下より、本発明の実施例について説明する。なお、本発明は、下記の実施例によって限定されない。
表1では、例1から例10のそれぞれについて示しており、例1、例3、例6、例7は、実施例であり、例9および例10は、比較例である。例2、例4、例5、例8は、参考例である。ここで、例9では、AlとSiOとの両者がガラス成分として含有していない場合を示している。また、例10では、Alを含有しているが、ZnOが多い場合を示している。
[サンプルの作製]
各例においては、ビスマス系ガラス粉末のガラス組成が、表1に示す組成になるように、サンプルの作製を行った。
具体的には、表1に示すように、各酸化物を原材料として調合して白金坩堝に入れ、900〜1200℃,1時間の条件で原材料を溶融させた。そして、ロールアウトマシンを用いて、その溶融物を急冷することによって、ガラスカレットを作製した。その後、遊星ボールミルを用いて、そのガラスカレットを2時間粉砕することによって、ガラスフリットを作製し、サンプルを完成させた。
[高温高湿試験(プレッシャクッカー試験:PCT)]
各例について上記のように作製したガラスフリットを、サンプルとして1〜5g程度、ビーカーに入れて、高温高湿試験を行った。ここでは、下記の条件で、高温高湿試験を行った。
・温度:120℃
・相対湿度:100%
・圧力:0.1MPa
・試験時間:20時間
[ガラス転移温度Tg,結晶化温度Tcの測定]
各例に関して、上記の高温高湿試験を行った後(PCT後)と、高温高湿試験を行う前(PCT前)とのそれぞれについて、ガラス転移温度Tg(℃)、および、結晶化温度Tc(℃)を測定した。
ここでは、ブルカー(BRUKER)社製のTG-DTA2000SAを用いて、ガラス転移温度Tg、および、結晶化温度Tcの測定を行った。そして、各例について、高温高湿試験を行った後(PCT後)の結晶化温度(Tc)と、その高温高湿試験を行う前(PCT前)の結晶化温度(Tc)との間の差分値(Tc−Tc)を算出した。
表1に示すように、例1から例8は、高温高湿試験を行った後(PCT後)の結晶化温度(Tc)と、その高温高湿試験を行う前(PCT前)の結晶化温度(Tc)との差が、5℃以下である(つまり、|Tc−Tc|≦5℃)。これに対して、例9および例10は、試験前後の結晶化温度の差が、5℃を超えている(つまり、|Tc−Tc|>5℃)。このため、例1から例8においては、被封着物(ソーダライムガラスなど)に十分に接着し、封着体の気密性を向上できる。
なお、例2の封着材料において、ビスマス系ガラス粉末のガラス成分は、Bが25モル%以下である。これと共に、例2では、Alが1モル%以上である。このため、例2では、耐水性が更に向上している。その結果、例2においては、高温高湿試験を行った後(PCT後)の結晶化温度(Tc)と、その高温高湿試験を行う前(PCT前)の結晶化温度(Tc)との差が特に小さく、被封着物に十分に接着し、封着体の気密性を更に向上することができる。
例1と例2との結果から判るように、SiOよりもAlの方が、耐水性を向上させる効果が高い。これは、Alを添加すると、Bi・ZnO・B結晶の固溶体を作成しやすいためであると考えられる。
例3の封着材料において、ビスマス系ガラス粉末のガラス成分は、Bが24モル%以下である。これと共に、例3において、ビスマス系ガラス粉末のガラス成分は、SiOのモル量とAlのモル量とを合計したモル量をZnOのモル量で割った値が、0.1以上である(つまり、([SiO]+[Al])/[ZnO]≧0.1)。また、例3では、Bの含有割合が小さい。このため、例3では、他よりも、耐水性が特に向上している。その結果、例3においては、高温高湿試験を行った後(PCT後)の結晶化温度(Tc)と、その高温高湿試験を行う前(PCT前)の結晶化温度(Tc)との差が特に小さく、被封着物に十分に接着し、封着体の気密性を更に向上することができる。
例4の封着材料において、ビスマス系ガラス粉末のガラス成分は、Bが24モル%以下である。これと共に、例4において、ビスマス系ガラス粉末のガラス成分は、ZnOのモル量をBiのモル量で割った値が、1.2以上である(つまり、[ZnO]/[Bi]≧1.2)。このため、例4では、例10よりもガラスが安定化している。その結果、例4では、高温高湿試験を行った後(PCT後)の結晶化温度(Tc)と、その高温高湿試験を行う前(PCT前)の結晶化温度(Tc)との差が特に小さく、被封着物に十分に接着し、封着体の気密性を更に向上することができる。
Figure 0006638794
10,10b〜10e…複層ガラス(封着体)、11…第1のガラス板、12…第2のガラス板、13,13b〜13e…封着層13

Claims (8)

  1. 結晶性のビスマス系ガラス粉末を含む封着材料であって、
    前記ビスマス系ガラス粉末のガラス組成は、モル%表示で、
    Biを25%以上40.5%以下、
    20%以上40%以下、
    ZnOを20%以上45%以下、
    SiO を0.1%以上
    含み、
    SiOとAlとの合計が0.3%以上10%以下であり、
    CuOは4%以下であり、
    ZnOのモル量をBiのモル量で割った値が1.14以上であることを特徴とする、
    封着材料。
  2. セラミックスフィラー粉末
    を更に含み、
    前記ビスマス系ガラス粉末が60体積%以上100体積%未満であり、
    前記セラミックスフィラー粉末が0体積%を超え40体積%以下である、
    請求項1に記載の封着材料。
  3. 前記ビスマス系ガラス粉末のガラス組成は、モル%表示で、
    Biを29%以上39%以下、
    20%以上29%以下、
    CaOを0%以上10%以下
    含む、
    請求項1または2のいずれかに記載の封着材料。
  4. 前記ビスマス系ガラス粉末は、
    SiOとAlとを合計したモル量をZnOのモル量で割った値が0.01以上である、
    請求項1から3のいずれかに記載の封着材料。
  5. 前記ビスマス系ガラス粉末は、
    温度が120℃であり相対湿度が100%であり圧力が0.1MPaである条件で高温高湿試験を20時間行った後の結晶化温度と、前記高温高湿試験を行う前の結晶化温度との差が、5℃以下である、
    請求項1から4のいずれかに記載の封着材料。
  6. 前記セラミックスフィラー粉末は、アルミナ、ムライト、ジルコン、コーディエライト、チタン酸アルミニウム、β−スポデュメン、α−石英、およびβ−ユークリプタイトから選ばれる1種以上の粉末である、
    請求項2に記載の封着材料。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の封着材料を用いて封着されていることを特徴とする、
    封着体。
  8. 第1のガラス板と、
    間隙を介して前記第1のガラス板に対面して配置されている第2のガラス板と、
    前記第1のガラス板と前記第2のガラス板との間を封着している封着層と
    を有する複層ガラスであって、
    前記封着層が前記封着材料を用いて形成されていることを特徴とする、
    請求項7に記載の封着体。
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