JP6638332B2 - 車両前部構造 - Google Patents

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Description

本発明は、フロントフードの下面に設けられたストライカを係止し、フロントフードを閉状態に保つフードラッチを備える車両前部構造に関するものである。
自動車などの車両前部構造は、車両前部のエンジンルームを覆うフロントフードを閉状態に保つために、フロントフードのストライカを係止するフードラッチを備えている(例えば特許文献1)。
特許文献1のフードラッチは、ベースに回動可能に取付けられストライカに係合するラッチ(フックとも称される)と、ラッチに係合するレバーと、メインスプリングとを備える。レバーは、ベースに回動可能に取付けられ、ラッチに係合することでラッチとストライカとの係合状態を保持する。メインスプリングは、その一端がラッチに係合し、他端がベースに係合して、ラッチを開放方向に付勢する。
フードラッチはさらに、ワイヤなどの操作手段と、サブスプリングとを備える。操作手段を操作するとレバーが回動し、ラッチとストライカとの係合は解除される。サブスプリングは、ラッチとストライカとの係合状態で、ラッチとベースとの間で挟持され圧縮されていて、ラッチを開放方向に付勢する。
このため、フードラッチは、操作手段によりレバーが回動されラッチとストライカとの係合が解除されると、ラッチの開放時での回動初期において、メインスプリングの付勢力に加えサブスプリングの付勢力によってもストライカを押し上げる。特許文献1のフードラッチでは、ラッチの開放時にラッチの初期回動力を増大させ、大きなリフト力が得られる、としている。
特開平8−60919号公報
しかし特許文献1のフードラッチでは、ラッチとストライカとの係合状態で、メインスプリングに加えサブスプリングを設けているため、ストライカに対するラッチの押し当て力が大きくなる。よって、フロントフードの開閉時や走行時などにストライカが振動すると、フードラッチのラッチが削れてしまうという問題があった。
一方、車体の衝撃吸収性能は、フロントフードの閉状態でストライカが位置する領域よりも車両後方に位置する領域の方が高い場合がある。このような場合には、歩行者頭部が上方からフロントフードに衝突した際、衝突に伴う荷重の方向を車両後方に向けることが好ましい。すなわち、荷重の方向を車両後方に向けることで、衝撃吸収性能の高い領域で荷重を吸収でき、結果的に歩行者頭部保護性能を高めることに寄与することになる。しかし特許文献1には、荷重の方向を車両後方に向ける点について何ら考慮されていない。
本発明は、このような課題に鑑み、ストライカと当接するフードラッチのラッチが削れることを防止し、さらに歩行者頭部が上方からフロントフードに衝突した際の荷重の方向を車両後方に向けることができる車両前部構造を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかる車両前部構造の代表的な構成は、車両前部のエンジンルームを覆うフロントフードの下面に設けられたストライカと、エンジンルームの前部で車幅方向に差し渡され車体を構成するフードロックメンバと、フードロックメンバの後面に設けられストライカを係止しフロントフードを閉状態に保つフードラッチとを備える車両前部構造において、フードラッチは、フロントフードの閉状態でストライカと当接するラッチを有し、ストライカは、車両前後方向に延びていてラッチと当接する棒状部を有し、車両前部構造はさらに、フードロックメンバの後面またはフードラッチに設けられた弾性部材であって、フロントフードの閉状態でストライカの棒状部のうちラッチと当接する箇所よりも車両前側に位置する棒状部前部に下方から当接する弾性部材を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、フロントフードの閉状態でストライカと弾性部材とが当接するので、フロントフードの開閉時や走行時などに発生するストライカの振動を抑える緩衝材の役目を弾性部材が果たし、ストライカと当接するフードラッチのラッチが削れてしまうことを防止できる。
また弾性部材は、ストライカの棒状部前部に下方から当接している。このため、歩行者頭部が上方からフロントフードに衝突した際に、弾性部材の変形に伴ってストライカの棒状部前部よりも車両後側が車両下方に傾く。つまり、棒状部前部は、弾性部材で支持されているので、弾性部材も変形はするものの、弾性部材で支持されていない棒状部の車両後側に比べれば下に沈み込まない。これにより、ストライカが全体として車両後方に傾くことになり、衝突に伴う荷重の方向を車両後方に向けることができる。ここで車体は、ストライカよりも車両後方に位置する領域で衝撃吸収性能が高い場合がある。この場合、荷重の方向を車両後方に向けることで、衝撃吸収性能の高い領域で荷重を吸収できる。よって上記構成は、歩行者頭部保護性能を高めることに寄与している。
上記のフードロックメンバの後面は、車両前側から見て弾性部材に重なる位置に形成された車両前側に凹んだ凹部または切欠部を有し、弾性部材は、車両前後方向で凹部または切欠部と近接する位置に配置されるとよい。ここで弾性部材は、フロントフードの閉状態でストライカからの荷重を受ける基点となる。上記構成では、凹部または切欠部と近接して弾性部材を配置できるため、荷重を受ける基点とフードロックメンバの後面との車両前後方向の距離を小さくできる。この距離が小さくなると、モーメントの発生が抑えられるため、フードロックメンバの後面の変形を抑制できる。よって、フードロックメンバの後面の変形が抑制されると、ストライカに対する弾性部材の位置が安定するため、フロントフードに上方から荷重が加わった際、弾性部材で受けた荷重の方向をより確実に車両後方に向けることができる。
上記の弾性部材は、ストライカの棒状部前部の形状に対応するように窪んだ窪み部を有するとよい。これにより、弾性部材の窪み部とストライカの棒状部前部との接触面積が大きくなり、ストライカの振動をより抑制できる。
本発明によれば、ストライカと当接するフードラッチのラッチが削れることを防止し、さらに歩行者頭部が上方からフロントフードに衝突した際の荷重の方向を車両後方に向けることができる車両前部構造を提供することができる。
本実施形態における車両前部構造の車体骨格を示す図である。 図1の車両前部構造のフードラッチを示す図である。 図2の車両前部構造のB−B断面を示す図である。 図3の車両前部構造のストライカと弾性部材とが当接した状態を車両前側から見た様子を示す図である。 図3の車両前部構造にインパクタを衝突させた際の挙動を示す図である。 図1の車両前部構造のA矢視図である。 図3の車両前部構造の変形例を示す図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、本実施形態における車両前部構造の車体骨格を示す図である。以下、各図に示す矢印Xは車両前方を示している。図1に示すように、車両前部構造100の車体骨格は、複数の車体構造部材が接合されることにより形成されている。なお、以下に詳述する車両前部構造100の骨格については、理解を容易にするための例示にすぎず、これに限定するものではない。
車両前部構造100において、車幅方向の上方の骨格はフードロックメンバ102によって構成され、かかるフードロックメンバ102の下方には、車両前部に位置し車幅方向に延びるバンパメンバ104が配置されている。
バンパメンバ104の両端部106、108の後側には、車両前後方向に延びる一対のエプロンサイドメンバ110、112が配置されている。フードロックメンバ102の車幅方向の両端114、116と一対のエプロンサイドメンバ110、112とは、車両上下方向に延びる一対のランプサポートブレース118、120によって接合されている。
バンパメンバ104の下方には、車幅方向の下方の骨格として車幅方向に延びるロアクロスメンバ122が配置されている。ロアクロスメンバ122の車幅方向の両端124、126とバンパメンバ104の車幅方向の両端部106、108とは、車両上下方向に延びる一対のラジエータサポートブレース128、130によって接合されている。これらの部材により、車両前部構造100の骨格が形成され、車両前部のエンジンルーム132が区画される。車両前部構造100はさらに、フードロックメンバ102の後面134に設けられたフードラッチ136を備える。
図2は、図1の車両前部構造100のフードラッチ136を示す図である。図3は、図2の車両前部構造100のB−B断面を示す図である。ただし図3では、図2のフードラッチ136のB−B断面に加え、フードロックメンバ102、フロントフード138およびストライカ140も示している。
ストライカ140は、エンジンルーム132を覆うフロントフード138の下面に位置するパネル142に設けられた棒状の部材であって、図示のように側面視で上方が開口した矩形を成している。ストライカ140は、車両前後方向に延びる下辺としての棒状部144と、前辺146および後辺148とを有する。前辺146および後辺148は、棒状部144の前端150および後端152から上方に屈曲しフロントフード138の下面に向かってそれぞれ延びている。
フードラッチ136は、図3に示すように、ストライカ140の棒状部144と当接することでストライカ140を係止し、フロントフード138を閉状態に保つ装置である。なお図2では、フロントフード138の閉状態すなわちフードラッチ136がストライカ140(不図示)を係止している状態を例示している。
フードラッチ136は、図2に示すようにベース154を備える。ベース154は、両側および下側にボルト孔156a、156b、156cを有し、ボルト158a、158b、158cなどによってフードロックメンバ102の後面134(図3参照)に固定される。フードラッチ136はさらに、ラッチ162、ポール164、プレート166およびセカンダリレバー168を備える。
図2に示すように、ベース154、ラッチ162およびプレート166の各孔にピン170を挿入し、そのピン170の先端をかしめることで、ラッチ162がベース154に回動可能に固定される。ラッチ162は、ストライカ140を導入する溝部172と、溝部172から離間して形成された凹部174とを有する。ラッチ162は、スプリング176によってピン170を中心にして反時計周りに付勢されている。スプリング176は、その一端176aがベース154に固定され、他端176bがラッチ162から車両前側に延長された延長部178に固定されている。
図2に示すように、ベース154、ポール164およびプレート166の各孔にピン180を挿入し、そのピン180の先端をかしめることで、ポール164がベース154に回動可能に固定される。ポール164は、ラッチ162の凹部174と噛み合う凸部182を有する。図中では、ラッチ162の凹部174とポール164の凸部182とが噛み合っていて、ラッチ162の溝部172内にストライカ140(図3参照)が係止されている状態を示している。
ポール164は、スプリング184によってピン180を中心にして時計周りに付勢されている。スプリング184は、その一端184aがセカンダリレバー168の立ち上がり部186に固定され、他端184bがポール164から車両前側に延長された腕部188に固定されている。なおセカンダリレバー168の立ち上がり部186は、ベース154に形成された長孔形状の挿入孔190に車両後側から通され、車両前側に突出している部分である。
ポール164の腕部188には、さらにリリースケーブル192の一端192aが固定されている。なおリリースケーブル192の他端は、車室内に設置されたフードロックオープナー(不図示)などに固定されている。操作者などがフードロックオープナーを操作すると、リリースケーブル192の一端192aが図中矢印Cの方向に引かれ、ポール164の腕部188は、スプリング184の付勢力に抗して反時計周りに回動する。
ベース154およびセカンダリレバー168の各孔にピン194(図3参照)を挿入することで、セカンダリレバー168がベース154に回動可能に固定される。図2に示すようにセカンダリレバー168は、その輪郭に形成されストライカ140を導入する谷部196と、谷部196の上側に形成されストライカ140を引っ掛ける鉤状の鉤状部198とを有する。
セカンダリレバー168は、立ち上がり部186およびポール164の腕部188に固定されたスプリング184によってピン194を中心にして反時計周りに付勢されている。セカンダリレバー168は、その本体から車両前側に屈曲して延びる手押部200を有し、操作者が手押部200を指で上方に押すことで、スプリング184の付勢力に抗して時計周りに回動する。
ここで図3に示す車両前部構造100では、フロントフード138の閉状態でストライカ140の棒状部144とフードラッチ136のラッチ162とが当接しストライカ140が係止される。そのため、フロントフード138の開閉時や走行時などにストライカ140が振動すると、フードラッチ136のラッチが削れてしまう状況が想定される。
そこで本実施形態では、フードラッチ136のプレート166にクッションゴムなどの弾性部材202を設け、フロントフード138の閉状態でストライカ140の棒状部前部204に下方から弾性部材202が当接する構成を採用した。ストライカ140の棒状部前部204は、図3に示すように、ストライカ140の棒状部144のうちラッチ162と当接する箇所(当接部206)よりも車両前側に位置する部分である。また弾性部材202は、図2に示すようにストライカ140の棒状部前部204の形状に対応するように窪んだ窪み部208を有する。
以下、車両前部構造100において、フードラッチ136にストライカ140が導入される際の動作を説明する。ただし前提として、ストライカ140がフードラッチ136から離脱している状態、すなわちストライカ140の導入前の状態について説明する。
ストライカ140の離脱は2段階の操作で行われる。まず、図2の矢印Cに示すようにリリースケーブル192の一端192aが引かれると、ポール164の腕部188は、スプリング184の付勢力に抗して反時計周りに回動する。このため、ラッチ162の凹部174とポール164の凸部182との噛み合いが解除され、ラッチ162は、スプリング176によってピン170を中心にして反時計周りに回動する。これにより、ラッチ162およびポール164によるストライカ140の固定が解除される。
つぎに、セカンダリレバー168の手押部200を上方に押すと、セカンダリレバー168は、スプリング184の付勢力に抗して時計周りに回動する。この回動に伴って、ストライカ140を導入する谷部196の上側に形成された鉤状部198も時計周りに回動し、これによりセカンダリレバー168によるストライカ140の固定が解除される。
このような2段階の操作により、ストライカ140がフードラッチ136から離脱する。ストライカ140の離脱後、セカンダリレバー168は、スプリング184の付勢力により反時計周りに回動し再び図2に示す定位置に戻る。一方、ストライカ140の離脱後、ラッチ162とポール164とは、凹部174と凸部182との噛み合いが解除された状態を維持する。
続いてストライカ140を導入する場合を説明する。まずストライカ140は、セカンダリレバー168の輪郭すなわち鉤状部198を上方から押し付ける。これにより、セカンダリレバー168は、輪郭を押されつつ、スプリング184の付勢力に抗して時計周りに回動する。そしてストライカ140が谷部196に到達すると、すなわちセカンダリレバー168の鉤状部198を通過すると、セカンダリレバー168は、スプリング184の付勢力によって反時計周りに回動し、定位置に戻る。
ラッチ162の凹部174とポール164の凸部182との噛み合いが解除された状態となっているので、鉤状部198を通過したストライカ140は、ラッチ162の溝部172に導入される。さらにストライカ140がラッチ162の溝部172を下方に押し付けることで、ラッチ162は、スプリング176の付勢力に抗して時計周りに回動する。
ラッチ162の回動に伴って、ポール164は、ラッチ162にその凸部182を押され、連動してスプリング184の付勢力に抗して反時計周りに回動する。そしてラッチ162の凹部174がポール164の凸部182に到達すると、これらが互いに噛み合って、ラッチ162の溝部172に導入されたストライカ140が固定され係止される。このようにして車両前部構造100では、図2に示すフロントフード138の閉状態が保たれる。
車両前部構造100では、フードラッチ136のプレート166に弾性部材202を設けたので、図3に示すように、フロントフード138の閉状態でストライカ140の棒状部144の当接部206にラッチ162が当接し、さらに棒状部前部204に弾性部材202が下方から当接可能となる。したがって、車両前部構造100によれば、フロントフード138の開閉時や走行時などに発生するストライカ140の振動を抑える緩衝材の役目を弾性部材202が果たし、ストライカ140と当接するフードラッチ136のラッチ162が削れてしまうことを防止できる。
図4は、図3の車両前部構造100のストライカ140と弾性部材202とが当接した状態を車両前側から見た様子を示す図である。弾性部材202の窪み部208は、図4(a)に示すように凹形状を有する。窪み部208は、その車両上下方向に沿った深さ寸法Laがストライカ140の棒状部前部204の半径程度となっている。また図4(b)に示す変形例のように、弾性部材202Aの窪み部208Aは、ストライカ140の棒状部前部204の表面に接触する湾曲形状を有してもよい。また窪み部208Aの深さ寸法Lbも、ストライカ140の棒状部前部204の半径程度としてよい。
このように、弾性部材202、202Aの窪み部208、208Aが、ストライカ140の棒状部前部204の形状に対応するように窪んでいるため、棒状部前部204との接触面積が大きくなり、ストライカ140の振動をより抑制できる。なお、窪み部208、208Aの深さ寸法La、Lbは、ストライカ140の棒状部前部204の半径程度に限らず、棒状部前部204の直径の2/3程度としてもよい。
図5は、図3の車両前部構造100にインパクタ210を衝突させた際の挙動を示す図である。図中では、歩行者頭部を模したインパクタ210が閉状態のフロントフード138に上方から衝突した際の、弾性部材202の変形に伴うストライカ140の傾きの変化を示している。
まず、車両前部構造100において、図5(a)に示すインパクタ210の衝突時の瞬間「0msec」(msecはミリ秒を意味する)から図5(b)に示す「6msec」経過した場合について説明する。
車両前部構造100では、ストライカ140の棒状部144の当接部206に下方からラッチ162が当接し、さらに棒状部前部204に下方から弾性部材202が当接している。なおストライカ140の棒状部144には、インパクタ210の衝突に伴う荷重が伝達される。図5(a)に示すように弾性部材202は、ストライカ140からの荷重を受ける基点となる。このとき、ストライカ140の棒状部144の傾きθaは、基点を通り車両前後に延びる直線Dに対する、棒状部144に沿って延びる直線Eの角度で示され、ここでは12度であった。
ストライカ140の棒状部前部204は、弾性部材202で支持されているので、弾性部材202も変形はするものの、弾性部材202で支持されていない棒状部144の車両後側に比べれば下に沈み込まない。その結果、車両前部構造100では、インパクタ210が衝突すると、弾性部材202の変形に伴ってストライカ140の棒状部前部204よりも車両後側が車両下方に傾く挙動を示す。
図5(b)に示すように、インパクタ210衝突時から「6msec」経過すると、ストライカ140の棒状部144の傾きθbは、傾きθaに比べて小さくなり、8度となった。これに伴い、インパクタ210の中心位置は、点Fから点Gに移動した。
さらにインパクタ210衝突時から「12msec」経過すると、図5(c)に示すストライカ140の棒状部144の傾きθcは、傾きθbに比べてさらに小さくなり、2度となった。これに伴い、インパクタ210の中心位置は、点Gから点Hにさらに移動した。
したがって車両前部構造100によれば、ストライカ140の棒状部前部204に下方から弾性部材202を当接させるという構成により、インパクタ210衝突に伴いストライカ140が全体として車両後方に傾くことになり、衝突に伴う荷重の方向を車両後方に向けることができる。
ここで車体は、ストライカ140よりも車両後方に位置する領域での衝撃吸収性能が高いため、荷重の方向を車両後方に向けることで、衝撃吸収性能の高い領域で荷重を吸収させることができる。図中に示す点線Iは、インパクタ210の中心位置の軌跡を示している。この軌跡によれば、荷重が車両後方に向けられて、ストライカ140よりも車両後方に位置する領域で吸収されていることが分かる。つまり、車両前部構造100は、荷重の方向を車両後方に向けることで、歩行者頭部保護性能を高めることに寄与している。
図6は、図1の車両前部構造100のA矢視図である。フードロックメンバ102の後面134は、車両前側から見て弾性部材202に重なる位置に形成された車両前側に凹んだ凹部212を有する。また弾性部材202は、車両前後方向で凹部212と近接する位置に配置されている。
このため、車両前部構造100では、図示のように、ストライカ140からの荷重を受ける基点となる弾性部材202と、フードロックメンバ102の後面134との車両前後方向の距離Lcを小さくできる。この距離Lcが小さくなると、ストライカ140からの荷重を受けた際のモーメントの発生が抑えられるため、フードロックメンバ102の後面134の変形を抑制でき、ストライカ140に対する弾性部材202の位置を安定させることができる。
よって、車両前部構造100によれば、フロントフード138に上方から荷重が加わった際、弾性部材202で受けた荷重の方向をより確実に車両後方に向けることができる。なお凹部212に代え、フードロックメンバ102の後面134を切り欠いて切欠部を形成してもよい。このようにしても、上記距離Lcを小さくできるため、モーメントの発生を抑え、フードロックメンバ102の後面134の変形を抑制できる。
図7は、図3の車両前部構造100の変形例を示す図である。一例として、図7に示す車両前部構造100Aは、フードロックメンバ102の後面134に、ブラケット214を介して弾性部材202を設ける点で、上記実施形態と異なる。
車両前部構造100Aによれば、上記実施形態と同様に、ストライカ140と当接するフードラッチ136Aのラッチ162が削れることを防止し、歩行者頭部が上方からフロントフード138に衝突した際の荷重の方向を車両後方に向けることができる。さらに車両前部構造100Aによれば、フードロックメンバ102の後面134に、プレート166Aに代えてブラケット214を介して弾性部材202を設けるため、フードラッチ136のプレート166に弾性部材202を設ける場合に比べ、弾性部材202をより簡易に取付けることができる。なお弾性部材202は、ブラケット214を介さずフードロックメンバ102と一体構造としてもよい。このようにすれば、ブラケット214が不要となり部品点数を削減できる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、フロントフードの下面に設けられたストライカを係止し、フロントフードを閉状態に保つフードラッチを備える車両前部構造に利用することができる。
100、100A…車両前部構造、102…フードロックメンバ、104…バンパメンバ、106、108…バンパメンバの両端部、110、112…エプロンサイドメンバ、114、116…フードロックメンバの両端、118、120…ランプサポートブレース、122…ロアクロスメンバ、124、126…ロアクロスメンバの両端、128、130…ラジエータサポートブレース、132…エンジンルーム、134…後面、136、136A…フードラッチ、138…フロントフード、140…ストライカ、142…パネル、144…棒状部、146…ストライカの前辺、148…ストライカの後辺、150…棒状部の前端、152…棒状部の後端、154…ベース、156a、156b、156c…ボルト孔、158a、158b、158c…ボルト、162…ラッチ、164…ポール、166…プレート、168…セカンダリレバー、170、180、194…ピン、172…溝部、174…ラッチの凹部、176、184…スプリング、178…延長部、182…ポールの凸部、186…立ち上がり部、188…腕部、190…挿入孔、192…リリースケーブル、196…谷部、198…鉤状部、200…手押部、202、202A…弾性部材、204…棒状部前部、206…当接部、208、208A…窪み部、210…インパクタ、212…凹部、214…ブラケット

Claims (3)

  1. 車両前部のエンジンルームを覆うフロントフードの下面に設けられたストライカと、該エンジンルームの前部で車幅方向に差し渡され車体を構成するフードロックメンバと、該フードロックメンバの後面に設けられ前記ストライカを係止し前記フロントフードを閉状態に保つフードラッチとを備える車両前部構造において、
    前記フードラッチは、前記フロントフードの閉状態で前記ストライカと当接するラッチを有し、
    前記ストライカは、車両前後方向に延びていて前記ラッチと当接する棒状部を有し、
    当該車両前部構造はさらに、
    前記フードロックメンバの後面または前記フードラッチに設けられた弾性部材であって、前記フロントフードの閉状態で前記ストライカの棒状部のうち前記ラッチと当接する箇所よりも車両前側に位置する棒状部前部に下方から当接する弾性部材を備えることを特徴とする車両前部構造。
  2. 前記フードロックメンバの後面は、車両前側から見て前記弾性部材に重なる位置に形成された車両前側に凹んだ凹部または切欠部を有し、
    前記弾性部材は、車両前後方向で前記凹部または前記切欠部と近接する位置に配置されることを特徴とする請求項1に記載の車両前部構造。
  3. 前記弾性部材は、前記ストライカの棒状部前部の形状に対応するように窪んだ窪み部を有することを特徴とする請求項1または2に記載の車両前部構造。
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