JP2017089116A5 - - Google Patents

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上記のフードロックメンバの後面は、車両前側から見て弾性部材に重なる位置に形成された車両前側に凹んだ凹部または切欠部を有し、弾性部材は、車両前後方向で凹部または切欠部と近接する位置に配置されるとよい。ここで弾性部材は、フロントフードの閉状態でストライカからの荷重を受ける基点となる。上記構成では、凹部または切欠部と近接して弾性部材を配置できるため、荷重を受ける基点とフードロックメンバの後面との車両前後方向の距離を小さくできる。この距離が小さくなると、モーメントの発生が抑えられるため、フードロックメンバの後面の変形を抑制できる。よって、フードロックメンバの後面の変形が抑制されると、ストライカに対する弾性部材の位置が安定するため、フロントフードに上方から荷重が加わった際、弾性部材で受けた荷重の方向をより確実に車両後方に向けることができる。
フードラッチ136は、図2に示すようにベース154を備える。ベース154は、両側および下側にボルト孔156a、156b、156cを有し、ボルト158a、158b、158cなどによってフードロックメンバ102の後面134(図3参照)に固定される。フードラッチ136はさらに、ラッチ162、ポール164、プレート166およびセカンダリレバー168を備える。
図6は、図1の車両前部構造100のA矢視図である。フードロックメンバ102の後面134は、車両前側から見て弾性部材202に重なる位置に形成された車両前側に凹んだ凹部212を有する。また弾性部材202は、車両前後方向で凹部212と近接する位置に配置されている。
このため、車両前部構造100では、図示のように、ストライカ140からの荷重を受ける基点となる弾性部材202と、フードロックメンバ102の後面134との車両前後方向の距離Lcを小さくできる。この距離Lcが小さくなると、ストライカ140からの荷重を受けた際のモーメントの発生が抑えられるため、フードロックメンバ102の後面134の変形を抑制でき、ストライカ140に対する弾性部材202の位置を安定させることができる。
よって、車両前部構造100によれば、フロントフード138に上方から荷重が加わった際、弾性部材202で受けた荷重の方向をより確実に車両後方に向けることができる。なお凹部212に代え、フードロックメンバ102の後面134を切り欠いて切欠部を形成してもよい。このようにしても、上記距離Lcを小さくできるため、モーメントの発生を抑え、フードロックメンバ102の後面134の変形を抑制できる。
図7は、図3の車両前部構造100の変形例を示す図である。一例として、図7に示す車両前部構造100Aは、フードロックメンバ102の後面134に、ブラケット214を介して弾性部材202を設ける点で、上記実施形態と異なる。
車両前部構造100Aによれば、上記実施形態と同様に、ストライカ140と当接するフードラッチ136Aのラッチ162が削れることを防止し、歩行者頭部が上方からフロントフード138に衝突した際の荷重の方向を車両後方に向けることができる。さらに車両前部構造100Aによれば、フードロックメンバ102の後面134に、プレート166Aに代えてブラケット214を介して弾性部材202を設けるため、フードラッチ136のプレート166に弾性部材202を設ける場合に比べ、弾性部材202をより簡易に取付けることができる。なお弾性部材202は、ブラケット214を介さずフードロックメンバ102と一体構造としてもよい。このようにすれば、ブラケット214が不要となり部品点数を削減できる。
100、100A…車両前部構造、102…フードロックメンバ、104…バンパメンバ、106、108…バンパメンバの両端部、110、112…エプロンサイドメンバ、114、116…フードロックメンバの両端、118、120…ランプサポートブレース、122…ロアクロスメンバ、124、126…ロアクロスメンバの両端、128、130…ラジエータサポートブレース、132…エンジンルーム、134…後面、136、136A…フードラッチ、138…フロントフード、140…ストライカ、142…パネル、144…棒状部、146…ストライカの前辺、148…ストライカの後辺、150…棒状部の前端、152…棒状部の後端、154…ベース、156a、156b、156c…ボルト孔、158a、158b、158c…ボルト、162…ラッチ、164…ポール、166…プレート、168…セカンダリレバー、170、180、194…ピン、172…溝部、174…ラッチの凹部、176、184…スプリング、178…延長部、182…ポールの凸部、186…立ち上がり部、188…腕部、190…挿入孔、192…リリースケーブル、196…谷部、198…鉤状部、200…手押部、202、202A…弾性部材、204…棒状部前部、206…当接部、208、208A…窪み部、210…インパクタ、212…凹部、214…ブラケット

Claims (3)

  1. 車両前部のエンジンルームを覆うフロントフードの下面に設けられたストライカと、該エンジンルームの前部で車幅方向に差し渡され車体を構成するフードロックメンバと、該フードロックメンバの後面に設けられ前記ストライカを係止し前記フロントフードを閉状態に保つフードラッチとを備える車両前部構造において、
    前記フードラッチは、前記フロントフードの閉状態で前記ストライカと当接するラッチを有し、
    前記ストライカは、車両前後方向に延びていて前記ラッチと当接する棒状部を有し、
    当該車両前部構造はさらに、
    前記フードロックメンバの後面または前記フードラッチに設けられた弾性部材であって、前記フロントフードの閉状態で前記ストライカの棒状部のうち前記ラッチと当接する箇所よりも車両前側に位置する棒状部前部に下方から当接する弾性部材を備えることを特徴とする車両前部構造。
  2. 前記フードロックメンバの後面は、車両前側から見て前記弾性部材に重なる位置に形成された車両前側に凹んだ凹部または切欠部を有し、
    前記弾性部材は、車両前後方向で前記凹部または前記切欠部と近接する位置に配置されることを特徴とする請求項1に記載の車両前部構造。
  3. 前記弾性部材は、前記ストライカの棒状部前部の形状に対応するように窪んだ窪み部を有することを特徴とする請求項1または2に記載の車両前部構造。
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