JP6636626B2 - 安全キャビネットおよびアイソレータ - Google Patents

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Description

本発明は、病源体等の研究や、無菌医薬品や生物由来医薬品、再生医療等に使用する、装置内部で複数の種類の病原体等を取り扱う安全キャビネット、アイソレータなどに関する。
病源体等の研究や、再生医療等で病源体等に感染している可能性がある組織を取り扱う場合、安全キャビネット(バイオハザード対策用クラスIIキャビネット)、アイソレータ、グローブボックスを使用する。再生医療等で、取り扱う患者組織が感染症に感染している場合がある。その感染症の病原体等が、次に取り扱う患者組織に感染しないように、取り扱う患者組織を変更する前に、作業空間内を清掃、消毒して無菌の状態にする必要がある。また、研究では安全キャビネットの内部で病源体等を取り扱う。病源体等とは、ウイルス、細菌、真菌などを示すが、それぞれ固有の性質が有り、病源体等が、他の病原体等に影響を及ぼす場合が有る。同一の安全キャビネット内で取り扱う病原体等の種類を変更する場合、作業空間内を清掃、消毒する必要がある。
本技術分野の背景技術として、特許文献1がある。この特許文献1には、安全キャビネットにおいて、作業空間の上側に給気用HEPAフィルタを設けるとともに、作業空間の前面側に開閉可能な前面扉を、奥面壁に奥側吸込み部を、下方前方に手前側吸込み部を設け、給気用HEPAフィルタから一様に作業空間に空気を供給し、作業空間の底面を形成する作業台の手前側吸込み部と奥側吸込み部から空気を吸い込むことにより、一様に空気が上から下に下降し清浄すること、が開示されている。
特開2002−79117号公報
特許文献1に示す安全キャビネットの気流を用いれば、作業空間内で病源体等を取り扱うことで、病源体等が安全キャビネット作業空間の広範囲に拡散することを防止し、かつ、病源体等が作業空間内から作業者側に漏洩することを防止することが可能である。同一の安全キャビネットで、異なる種類の病原体等を取り扱う場合、前に取り扱った病源体等が、次に取り扱う病原体等に混ざらないよう、病原体等の取り扱い終了時に作業空間内を清掃、消毒する。しかし、作業空間内を十分に清掃、消毒出来ずに作業面に病源体等が残っている場合には、異なる種類の病原体等が混ざる可能性を排除できない。
本発明は、同一の安全キャビネット内で複数の種類の病原体等を取り扱う場合、前に取り扱った病源体等が、清掃・消毒後に取り扱う次の病原体等に混入することを防止できる安全キャビネットを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための、本発明の「安全キャビネット」の一例を挙げれば、作業空間の前面に作業開口部を有し、該作業空間に上方から清浄空気を供給する安全キャビネットであって、前記作業空間の背面下部または底部後側に形成した後部吸気口と、前記作業空間の底部前側に形成した前部吸気口と、前記後部吸気口と前記前部吸気口の間であって、前記前部吸気口および/または前記後部吸気口と平行に、作業面に形成した作業台吸気口とを備え、1枚板の作業台を備え、前記作業台は、前後の中間よりも前後にずれた場所に前記作業台吸気口が形成されており、前記作業台は、作業面上で180度回転して前後を反転して取り付け可能であることを特徴とするものである。
本発明によれば、同一の安全キャビネット内で複数の種類の病原体等を取り扱う場合、前に取り扱った病源体等が、清掃・消毒後に取り扱う次の病原体等に混入することを防止できる。
本発明の実施例1の安全キャビネットを示す断面構造図の例である。 本発明の実施例1の安全キャビネットを示す外観正面図の例である。 本発明の実施例1の安全キャビネットを示す作業台平面図の例である。 本発明の実施例2の安全キャビネットを示す断面構造図の例である。 本発明の実施例2の安全キャビネットを示す外観正面図の例である。 本発明の実施例2の安全キャビネットを示す作業台平面図の例である。 本発明の実施例3の安全キャビネットを示す断面構造図の例である。 本発明の実施例3の安全キャビネットを示す外観正面図の例である。 本発明の実施例3の安全キャビネットを示す作業台平面図の例である。 本発明の実施例4の安全キャビネットを示す断面構造図の一例である。 本発明の実施例4の安全キャビネットを示す作業台平面図の一例である。 本発明の実施例4の安全キャビネットを示す断面構造図の変形例である。 本発明の実施例4の安全キャビネットを示す作業台平面図の変形例である。 本発明の実施例5のアイソレータを示す断面構造図の例である。 本発明の実施例5のアイソレータを示す外観正面図の例である。 本発明の実施例5のアイソレータを示す作業台平面図の例である。 本発明の実施例5のアイソレータを示す側断面構造図の例である。 本発明の実施例5のアイソレータを示す断面正面図の例である。
以下、本発明の実施例を、図面を用いて説明する。なお、実施例を説明するための各図において、同一の構成要素には同一の名称、符号を付して、その繰り返しの説明を省略する。
図1Aは、実施例1の安全キャビネットを示す断面構造図、図1Bは、実施例1の安全キャビネットを示す外観正面図、図1Cは、実施例1の安全キャビネットを示す作業台平面図(図1BのA−A断面図)である。
作業開口部104から吸い込まれた流入気流115は、作業台前部吸気口108に吸い込まれる。吸い込まれた空気は、作業台107の下、背面流路111の順に通り、送風機103に吸い込まれる。送風機103は、圧力チャンバ112を加圧している。圧力チャンバ112には、排気用HEPAフィルタ101a、吹き出し用HEPAフィルタ101bが連接している。圧力チャンバ112は加圧されているため、圧力チャンバ112内の空気の一部は、病源体等を含む塵埃を吹き出し用HEPAフィルタ101bでろ過され、清浄空気102として作業空間106に供給される。作業空間106内の空気は、前方は作業台前部吸気口108に、後方は後部吸気口109に吸い込まれ、背面流路111を通り再び送風機103に吸い込まれる。なお、図1Aにおいて、後部吸気口109は、作業空間の背面下部に形成されているが、作業空間の底部後側に形成しても良い。
圧力チャンバ112には排気用HEPAフィルタ101aも連接しているため、圧力チャンバ112内の空気の他の一部は、排気用HEPAフィルタ101aで病源体等を含む塵埃をろ過され、排気口113から吹き出す。安全キャビネット100の空気が出入りする開口部は、排気口113と作業開口部104のみのため、排気口113から排気する空気と作業開口部104から入る空気の量は等しくなる。この気流構成は、安全キャビネット(正式名称、バイオハザード対策用クラスIIキャビネット)の規格、JIS K3800で気流構成により分類分けするタイプA1、及びタイプA2である。同規格には、タイプB2があるが、この気流構成は、作業開口部104から吸い込まれた空気は、作業台前部吸気口108、作業台107の下、背面流路111を通り、排気用HEPAフィルタ101aで病源体等を含む塵埃をろ過し、安全キャビネット100から排気される。圧力チャンバ112には、安全キャビネット100外から空気が供給され、吹き出し用HEPAフィルタで塵埃をろ過され、清浄空気102として作業空間106に供給される。作業空間106の空気は、後部吸気口109、作業台前部吸気口108に吸込まれ、安全キャビネット100から排出される。作業空間106内部、作業開口部104、作業台前部吸気口108、後部吸気口109の気流構成は、タイプA1、A2、B2で同一である。
安全キャビネット100の作業空間106内で実験する場合、前面シャッター105のガラス面を通して作業空間106内部を見る。
安全キャビネット100は、作業開口部104の流入気流115により、作業空間106内で取り扱う病原体等114が、安全キャビネット100の外に漏れ出ることを防止する。また、作業空間106に吹き出す清浄空気102と、流入気流115が作業台前部吸気口108に吸い込まれることで、安全キャビネット100外部と、作業空間106を遮断し、作業空間106が無菌の清浄な状態を維持する。更に、吹き出し用HEPAフィルタ101b、作業開口部104、作業台前部吸気口108、後部吸気口109を、安全キャビネット100の横方向に同じ形状で形成することで、図1Aに示す断面の何処でも同じ気流を構成することが可能となり、空気が作業空間106の横方向に動くことを最小限にしている。この病源体等114の実験材料が、気流で横方向に移動することを最小限にする機能を、試料間の相互汚染防止と言う。
実施例1では、作業台107に作業台吸気口110を形成している。作業台吸気口110は、後部吸気口109と作業台前部吸気口108との間であって、ほぼ中間に設けられる。作業台吸気口110は、図1Cに示されるように、後部吸気口109や作業台前部吸気口108と平行に、例えば作業者が対面する安全キャビネットの前面と平行に設けられる。作業台吸気口110により作業空間106に吸込み気流116が形成される。吸込み気流116は、作業台107の下方、背面流路111を通り、送風機103に吸い込まれる。吸込み気流116に含まれる病源体等114も、送風機103に吸い込まれ、排気用HEPAフィルタ101a、吹き出し用HEPAフィルタ101bにより捕集される。
作業台吸気口110が無い従来の安全キャビネット100で、病源体等114を取り扱う場合、病源体等114は、作業台107の中央付近で取り扱う。作業空間106には、清浄空気102が供給されているため、取り扱う病原体等114以外の雑菌や塵埃が無い状態で実験することが可能である。実験は、腕を作業開口部104から作業空間106に挿入して行うが、腕を作業開口部104から出し入れすると、その際に発生する気流で、病源体等114を安全キャビネット100外に持ち出す可能性がある。従って、実験に用いる道具は、作業空間106内の作業台107上に仮置きする。道具を仮置きする場合、病源体等114を取り扱う場所に対して、右または左の横方向に配置する。仮置きした場所にも清浄空気102は供給されている。安全キャビネット100の作業空間106内の気流は、横方向の動きを最小限にしている。実験を行う位置と道具を仮置きする位置を、横方向に配置することで、道具に付着している塵埃が、実験する病原体等114に混ざる可能性と、実験する病原体等114が、仮置きした道具に付着する可能性を排除することが出来る。
また、作業台吸気口110が無い従来の安全キャビネット100で、病源体等114を実験で取り扱う場合、実験中に不要な廃棄物が発生する。この廃棄物を作業空間106から取り出すために腕を作業開口部104から引き抜くと、発生する気流により同時に病源体等114も安全キャビネット100外に持ち出す可能性がある。従って、缶などの容器を作業台107上に配置し、不要な廃棄物を容器内に仮置きし、実験終了後に作業空間106から取り出す。廃棄物を廃棄容器に入れる場合、実験に不要な雑菌、塵埃も飛びながら容器に入る場合がある。これらの雑菌を、実験する空間から遠ざけるため、仮置きする廃棄容器は、作業台107の中央よりも前後方向の後部吸気口109に近い位置に配置する。この配置により、上部から清浄空気102が供給され、廃棄物の仮置き時に発生するかもしれない雑菌、塵埃は、実験する中央付近から遠ざかるように後部吸気口109に吸い込まれ、実験する空間の清浄空間は維持される。
同一の従来の安全キャビネット100で、異なる種類の病原体等114を取り扱う場合、前に取り扱った病源体等114aが、次に取り扱う病原体等114bに混ざらないよう、病原体等114a取り扱い終了時に作業空間106内を清掃、消毒する。作業空間106内には、清浄空気102が供給されているため、供給される空気から、異なる種類の病原体等114が混ざることは想定されない。可能性があるのは、十分に清掃、消毒出来ずに作業面107aに病源体等114aが残っている場合である。十分に清掃、消毒出来ない場合とは、拭き取り清掃時に拭き取るものと作業面107aの間に空間が生じ、病源体等114aが拭き取れなかった場合や、清掃、消毒に使用する薬品の種類が、病原体等114aを死滅させるのに適していない場合などがある。同一の安全キャビネット100で異なる病源体等114を取り扱う場合、有効に死滅、除去できなかった病原体等114aが、次に取り扱う病原体等114bに出会う可能性を除去することが重要である。
実施例1の使用方法を、図1Cで説明する。作業面107aで病源体等114aを取り扱う。作業面107aの中央には、作業台吸気口110が形成されている。病源体等114aは、作業台吸気口110よりも、後部吸気口109に近い作業面107aで取り扱う。作業面107aの上部の気流は、後部吸気口109と作業台吸気口110に吸い込まれているため、病源体等114aが、作業台吸気口110を超えて、作業台前部吸気口108に近い側の作業面107aに飛散してくる可能性は少ない。万が一、作業台吸気口110を超えて来ても、作業台前部吸気口108に吸い込まれるため、安全キャビネット100から漏れ出ることは無い。病源体等114aの取り扱い終了後、作業面107aを含む、作業空間106内の表面を、適切な消毒剤で清掃、消毒する。作業台吸込口110より、作業台前部吸気口108側の作業面107aには、もともと病原体等114aが存在する可能性が少ないため、作業面107a上を清掃、消毒することで病原体等114aが、作業台吸気口110よりも作業台前部吸気口108側に存在する可能性は無くなる。
次に病源体等114bを取り扱う場合、作業面107aの作業台吸気口110より作業台前部吸気口108に近い空間で取り扱う。この作業台吸気口110手前の作業面107aで病原体等114bを取り扱っても、病原体等114bと実験する作業者の間には、作業台前部吸気口108による流入気流115が存在するため、作業者側に病原体等114bが漏れ出る可能性はない。図1Cの病原体等114bを取り扱う作業面107aは、病原体等114aを取り扱った作業面107aと異なるため、病原体等114bの実験時に、清掃・消毒後に残っている可能性がある病原体等114aが混入する可能性は無くなる。
病原体等114bの実験終了後、作業面107aを含む作業空間106表面を清掃、消毒することで、再び、作業面107aの後部吸気口109側で、病原体等114aの実験が可能となる。
例えば、カビと細菌を同一の従来の安全キャビネット100で取り扱う場合、カビが作業空間106内に残っていた場合、カビの旺盛な繁殖力と胞子の飛散などにより、次に実験する細菌への汚染を考慮する必要がある。対策として、カビ類と細菌類を取り扱う安全キャビネット100を異なる機体として、病原体等114の特性別に安全キャビネット100を準備する方法があるが、病原体等114の種類毎に安全キャビネット100を所有することは実現できない場合が有る。そのような場合、実施例1の、病原体等114aと病原体等114bを、異なる作業面107aで取り扱うことで、万が一、病原体等114aが、残っていても作業面は、作業台吸気口110により仕切られているため、作業面107a上の2つの病原体等114が相互に混ざり合うことを、吸込み気流116で防止している。
作業台吸気口110、後部吸気口109、作業台前部吸気口108は、安全キャビネット100の作業空間106の横方向に列状に形成している。従って、発生する吸込み気流116、流入気流115、後部吸気口109の吸込み気流は、作業空間106の横方向で同一と成り、作業空間106内の横方向の空気の移動が最小限になる。この横方向の空気移動を最小限にすることで、実験で病原体等114を配置した横に、実験に用いる道具を配置しても、病原体等114が道具に付着する可能性と、道具に付着した雑菌が実験に影響を及ぼす可能性が無くなる。
従来の安全キャビネット100の作業空間106は、後部吸気口109と作業台前部吸気口108により、吹き出した清浄空気102を吸い込んでいるため、清浄空気102の吹き出し風速の風速分布を均一化しても、実験作業する作業面107a上では、後部と前部の風速が速くなり、中央列付近の気流が前後に分かれている付近の風速は作業面107aに近くなるほど遅くなる。風速の遅い淀んだ気流がある場合、その淀んだ空間に病原体等114や雑菌が入り込むと、淀んだ空間に漂い、予期せぬときに作業域に移動してくる可能性がある。実施例1では、従来の安全キャビネット100の作業空間106の中央列付近の気流が淀んでいる箇所に、吸込み気流116を発生させている。この吸込み気流116により、気流が淀んだ空間が無くなる。吸込み気流116と後部吸気口109による吸込み気流の中間と、吸込み気流116と作業台前部吸気口108による吸込み気流の中間の、気流が分岐する付近に、気流が淀む部分が発生するが、従来の安全キャビネット100の淀んだ空間より小さな範囲と成り、淀みに塵埃が入り込む可能性が少なくなる。作業面107aを全てに開口部を設け、吸い込む作業面107aにした場合、気流が淀む箇所は無くなるが、開口が有るため作業性が悪かったり、作業面107aに物を配置するため作業方法毎に気流が変わったりする不具合が生じる。
実施例1では、作業台107に作業台吸気口110を形成し、吸込み気流116を発生させたが、安全キャビネット100から出入りする空気の量は変わらないため、流入気流115は、維持された状態である。このように、安全キャビネット100の隔離性能を維持しつつ、作業面107aを領域分けすることが可能となる。
図2Aは、実施例2の安全キャビネットを示す断面構造図、図2Bは、実施例2の安全キャビネットを示す外観正面図、図2Cは、実施例2の安全キャビネットを示す作業台平面図(図2BのA−A断面図)である。
実施例1では、作業面107aの平らな面に作業台吸気口110を開口として設けているが、開口と作業面107aが同一面の場合、作業台吸気口110の開口部が、物により塞がれ、吸込み気流116が発生しなくなる可能性がある。また、小さい物だと作業台吸気口110の開口部から落ちる恐れがある。実施例2では、作業面107aに凸部吸気口117を設ける。凸部吸気口117は、作業台吸気口の縁を作業空間106に突出させた構造である。凸部吸気口117を設けることにより、凸部吸気口117に物を置くことを防止し、吸込み気流116が発生しなくなることを防止できる。また、吸気口から物が落ちることを防止できる。気流構成、効果、使用方法は、実施例1と同様である。
図3Aは、実施例3の安全キャビネットを示す断面構造図、図3Bは、実施例3の安全キャビネットを示す外観正面図、図3Cは、実施例3の安全キャビネットを示す作業台平面図(図3BのA−A断面図)である。
実施例3では、実施例1の作業台吸気口110を、作業面107aの横方向に凹部吸気口118として、金網のように多数穴の開いた凹状の吸い込み部で構成する。作業台吸気口に多数穴の開いた凹状の吸い込み部を設けることで、物の落下を凹部で受け止め、作業面107aの下方まで落下することを防止できる。気流構成、効果、使用方法は、実施例1と同様である。
図4Aは、実施例4の安全キャビネットを示す断面構造図、図4Bは、実施例4の安全キャビネットを示す作業台平面図の一例である。また、図4Cは、実施例4の安全キャビネットを示す断面構造図、図4Dは、実施例4の安全キャビネットを示す作業台平面図の変形例である。
先ず、図4Aおよび図4Bでは、作業台吸気口110は、作業面107aの中央より後部吸気口109側に形成されている。作業台107は1枚板で構成し、作業台吸気口110が一列に配置された複数の穴で形成されている形である。病原体等114aと病原体等114bを実験する方法は、実施例1と同様である。図4Bでは、病原体等114aを実験する空間が、病原体等114bを実験する空間より狭い形となっている。
次に、図4Cおよび図4Dでは、作業台吸気口110は、中央より作業台前部吸気口108に近い位置に形成されている。これにより、病原体等114aを実験する空間が、病原体等114bを実験する空間より広い形となっている。気流構成、効果、使用方法は、実施例1と同様である。
図4Aおよび図4Bの構成と、図4Cおよび図4Dの構成を置き換えるには、1枚板で構成した作業台107を作業面上で前後が逆になるように180度回転させれば良い。
安全キャビネットを使う場合、取り使う病原体等114a、114bの種類により実験する方法が異なる場合がある。実施例4では、異なる実験内容の組み合わせにより、作業面107aの広さを選択することが可能となる。
実施例5は、本発明をアイソレータ(グローブボックス)に用いたものである。
図5Aに実施例5のアイソレータの断面構造図を、図5Bに実施例5のアイソレータの外観正面図を、図5Cに実施例5のアイソレータの作業台平面図(図5BのA−A断面図)を示す。また、気流の状態を示すために、図6Aに実施例5のアイソレータの側断面構造図を、図6Bに実施例5のアイソレータの断面正面図(図6AのA−A断面図)を示す。
送風機103により吹き出した空気は、吹き出し用HEPAフィルタ101bにより塵埃をろ過され、清浄空気102として作業空間106に供給される。作業者は、覗き窓121を通して作業空間106内を見ながら実験する。作業空間106内では、グローブ120に手を入れて実験を行う。この構成により、作業空間106内と外部を隔離した状態で、実験を行う。図5Aでは右側と左側(アイソレータの前側と後側)にグローブが設けられているが、一方に設けても良い。
作業面107a上の空気は、両方の覗き窓121側に形成した吸込み口と、中央に形成した作業台吸気口110に吸い込まれ、排気用HEPAフィルタ101aにより実験材料に含まれる病原体等114をろ過し、清浄空気としてアイソレータ(グローブボックス)119外に放出される。
アイソレータ(グローブボックス)119内で取り使う病原体等を変更する場合、次に取り扱う病原体等114が汚染されないよう内部を一旦、滅菌、消毒する必要がある。実施例5では、作業面107aに作業台吸気口110を設け、吸込み気流116で図5Aの右側と左側(アイソレータの前側と後側)の空気を遮断することで、右側で取り扱う病原体等は、左側に移動せず、左側で取り扱う病原体等114は、右側に移動しないため、使用都度の内部の滅菌、消毒の回数を低減することが可能となる。これを実現するには、アイソレータの気流構成は、図6Aおよび図6Bに示すように、アイソレータ(グローブボックス)119の左右方向に同一で、乱流が無いことが前提になるので、覗き窓121と作業台吸気口110は、平行な位置関係となる。図5Aの作業空間106の右側と左側(アイソレータの前側と後側)に分けて実験する気流構成、効果、使用方法は、実施例1と同様である。
100 安全キャビネット
101a 排気用HEPAフィルタ
101b 吹き出し用HEPAフィルタ
102 清浄空気
103 送風機
104 作業開口部
105 前面シャッター
106 作業空間
107 作業台
107a 作業面
108 作業台前部吸気口
109 後部吸気口
110 作業台吸気口
111 背面流路
112 圧力チャンバ
113 排気口
114 病源体等
115 流入気流
116 吸込み気流
117 凸部吸気口
118 凹部吸気口
119 アイソレータ
120 グローブ
121 覗き窓

Claims (4)

  1. 作業空間の前面に作業開口部を有し、該作業空間に上方から清浄空気を供給する安全キャビネットであって、
    前記作業空間の背面下部または底部後側に形成した後部吸気口と、
    前記作業空間の底部前側に形成した前部吸気口と、
    前記後部吸気口と前記前部吸気口の間であって、前記前部吸気口および/または前記後部吸気口と平行に、作業面に形成した作業台吸気口とを備え
    1枚板の作業台を備え、
    前記作業台は、前後の中間よりも前後にずれた場所に前記作業台吸気口が形成されており、
    前記作業台は、作業面上で180度回転して前後を反転して取り付け可能であることを特徴とする安全キャビネット。
  2. 請求項1に記載の安全キャビネットにおいて、
    前記作業台吸気口は、作業者が対面する面と平行に形成されていることを特徴とする安全キャビネット。
  3. 請求項1に記載の安全キャビネットにおいて、
    前記作業台吸気口は、その縁を前記作業空間に突出させた凸部吸気口であることを特徴とする安全キャビネット。
  4. 請求項1に記載の安全キャビネットにおいて、
    前記作業台吸気口は、多数穴の開いた凹状の吸い込み部を備えることを特徴とする安全キャビネット。
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