JP6632930B2 - 結紮装置用クリップユニット及び該クリップユニットの係合方法 - Google Patents

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Description

本発明は、生体の体腔内に挿入して生体組織を把持する結紮装置用クリップユニット及び該クリップユニットの係合方法に関する。
一般に、内視鏡施術用の結紮装置は、内視鏡のチャネルを貫通して消化器官に案内され、結紮装置の先端に配置されたクリップユニットのアームを開閉して患部や血管等を挟持し、この患部等を挟持した状態のクリップユニットを分離して体内に残すように構成されている。
この従来技術によるクリップユニットを含む結紮装置に関する技術が記載された文献としては下記の特許文献が挙げられる。この特許文献には、クリップと、クリップに嵌着してクリップを閉成する締付リングと、締付リング内に挿入してクリップと係合する連結部材と、クリップと締付リングとを収納可能な導入管と、導入管内に進退自在に挿通された操作部材と、締付リングもしくは導入管の少なくとも一方に設けられ、前記クリップ及び締付リングが導入管の前方に突出した際に導入管と締付リングとを係合させ、締付リングが導入管内に再度収納されることを禁止する係合手段とを有するクリップユニットが記載されている。
特開2007−222649号公報
前述の特許文献1に記載された技術は、操作部材の進退操作だけで、クリップを導入管から開放すると同時に係合し、クリップを結紮することができるものの、クリップユニットを含む結紮装置の構造が複雑であり、操作ワイヤーに加える操作力によって結紮装置用クリップユニットを操作ワイヤーに取り付けるため、細い操作ワイヤーによる取付が困難であるという課題があった。
また、特許文献1に記載された技術は、クリップユニットを操作部から延びる操作ワイヤーに連結するための連結部材の構造が複雑且つ長尺となり、複数のクリップユニットを施術する際に先にクリップしたクリップユニットが後の施術時視野を阻害するという課題もあった。
本発明の目的は、このような状況に鑑みてなされたものであり、結紮装置用クリップユニットを内視鏡の操作ワイヤーに容易に取り付けることができ、クリップユニットを含む結紮装置の構造を簡素化すると共に分離したクリップユニットの後端が施術視野の妨げにならない結紮装置用クリップユニット及び該クリップユニットの係合方法を提供することである。
前記目的を達成するため本発明は、先端方向に向かって開放する方向に付勢された2本のアーム腕及び該2本のアーム腕の根元部分を連結する折り返し部を有するアームと、
操作ワイヤーを貫通し円筒状で内壁を有するリングを装着したシースキャップを取り付けたシースと、
該操作ワイヤーの先端に設けられた円筒状且つ筒内壁に引っ掛かり部を有するジョイントとを備え、
前記アームの折り返し部を該ジョイントの円筒内に挿入して係合するクリップユニットであって、
該ジョイントの内壁から中心に向かって突出する突出部と前記アームの折り返し部とを4点で当接させることにより、前記ジョントに前記アーム折り返し部を係合することを第1の特徴とする。
また、本発明は、前記第1の特徴のクリップユニットにおいて、前記アーム折り返し部とジョイントの突出部との引掛り面積を、前記アーム折り返し部の投影面積に対して0.3%〜1.5%に設定することを第2の特徴とし、前記第1又は第2の特徴のクリップユニットにおいて、前記アーム及び又はジョイントを弾性を有するステンレス材又はコバルト材又はニッケル材を含む医療機器に使用される金属材料により形成し、アームの硬度に対してジョイントの硬度を1.5倍〜5倍の範囲に設定することを第3の特徴とする。
また、本発明は、前記何れかの特徴のクリップユニットにおいて、前記アームの折り返し部湾曲内に、湾曲に対する外力に抗する形状の外力抗部材を設けたことを第4の特徴とし、前記何れかの特徴のクリップユニットにおいて、前記アームの折り返し部のジョイントに挿入される部分にアーム長手方向に延びるスリットを開口したことを第5の特徴とする。
また、本発明は、前記何れかの特徴のクリップユニットにおいて、前記アームの長手方向の縁に一対の突起を設けると共に、前記リング内壁円周方向に開口した溝を設け、前記アームを係合したジョイントを操作ワイヤーの基端側へ引き寄せたとき、前記アームの突起が前記リング内壁の溝に係合するように構成したことを第6の特徴とし、前記何れかの特徴のクリップユニットにおいて、前記シースキャップが、シースキャップの円筒長手方向を結び、該円筒長手方向の間に鉤状部を形成する溝が開口され、鉤状部がシースキャップを開く範囲を制限する隙間Lを形成するように開口されていることを第7の特徴とする。
さらに、本発明は、先端方向に向かって開放する方向に付勢された2本のアーム腕及び該2本のアーム腕の根元部分を連結する折り返し部を有するアームと、操作ワイヤーを貫通し円筒状で内壁を有するリングを装着したシースキャップを取り付けたシースと、該操作ワイヤーの先端に設けられた円筒状且つ筒内壁に引っ掛かり部を有するジョイントとを備え、前記アームの折り返し部とジョイントの突出部との引掛り面積を前記アーム折り返し部の投影面積に対して0.3%〜1.5%に設定し、アームの硬度に対してジョイントの硬度を1.5倍〜5倍の範囲に設定したクリップユニットの係合方法であって、
該ジョイントの内壁から中心に向かって突出する突出部と前記アームの折り返し部とを4点で当接させることにより、前記ジョントに前記アーム折り返し部を挿入して係合することを第の特徴とする。
また、本発明は、第8の特徴のクリップユニットの係合方法であって、前記アームの折り返し部湾曲内に湾曲に対する外力に抗する形状の外力抗部材を設け、前記ジョントに前記アーム折り返し部を挿入して係合するとき、該外力抗部材が前記アーム折り返し部の変形を防止することを第9の特徴とし、前記何れかの特徴のクリップユニットの係合方法であって、前アームの折り返し部の前記ジョイントに挿入される部分にアーム長手方向に延びるスリットを開口し、前記ジョントに前記アーム折り返し部を挿入して係合するとき、該スリットが潰れることを第10の特徴とする。
また、本発明は、前記何れかの特徴のクリップユニットの係合方法であって、前記アームの長手方向の縁に一対の突起を設けると共に、前記リング内壁円周方向に開口した溝を設け、前記ジョントに前記アーム折り返し部を挿入して係合するとき、前記アームの突起が前記リング内壁の溝に係合することを第11の特徴とする。
本発明による結紮装置用クリップユニット及び該クリップユニットの係合方法は、シースキャップ及びリングを貫通する操作ワイヤーの先端に設けた円筒状のジョイントとアームの折り返し部との硬度差及び当接面積比を好適に設定すると共に、アームを閉じたときにアームの突起とリングの溝の係合により固定することによって、クリップユニットを含む結紮装置の構造を簡素化することができる。
本発明の実施例によるクリップユニットを含む結紮装置を説明するための図。 本実施形態によるクリップユニットを説明するための図。 本実施形態によるクリップユニットのアームを開いた状態及び断面を示す図。 本実施形態によるクリップユニットの斜視図。 本実施形態によるリップユニットの側面及びアーム開状態を示す図。 本実施形態によるクリップユニットの開いた状態の斜視図。 本実施形態によるクリップユニットのジョイント取り外し状態を示す図。 本実施形態によるクリップユニットとジョインとの結合構造を説明するための図。 本実施形態によるクリップユニットとジョインとの結合段階を説明するための図。 本実施形態によるクリップユニットとジョインとの結合段階を説明するための図。 本実施形態によるクリップユニットとジョインとの結合段階を説明するための図。 本実施形態によるクリップユニットとジョインとの結合段階を説明するための図。 本実施形態によるクリップユニットとジョインとの結合段階を説明するための図。 本実施形態によるクリップユニットとジョインとの結合段階を説明するための図。 本実施例によるジョイントとアームとの係合原理を説明するための図。 本実施形態によるリングとアームの係合機構を説明するための図。
以下、本発明による結紮装置に用いられるクリップユニット及び該クリップユニットの係合方法の実施例を説明するが、まず、本実施例によるクップユニット用の結紮装置について説明する。
[結紮装置構造]
本実施例に適用される結紮装置用のクリップユニットは、内視鏡の処置具案内管内に通され、消化器官内の任意の患部を挟み込んで止血等を行う結紮装置の先端に取り付けられる。この内視鏡に挿入される結紮装置は、図1に示す如く、医師等がクリップユニット100の開閉を操作するための操作部300と、該操作部300と結合部213を介して連結され、可撓性をもつ筒状のシース200と、操作部300のスライダ320から延びてシース200内を貫通する操作ワイヤー340と連結され、該操作部300の医師による操作によって、先端のアームが開閉するクリップユニット100とから構成される。
この操作部300は、医師の手に把持される円筒状の軸状部310と、該軸状部310の外周に嵌め込まれて軸方向にスライドするスライダ320と、前記軸状部310の後端に取り付けられる指掛リング330とから構成され、軸状部310に対してスライダ320を長手方向に移動させることにより操作ワイヤー340を牽引又は押し出し操作することによって、先端のアームを開閉操作する。例えば、医師が、シース200を消化器官内の患部にクリップユニット100を位置させた状態で先端部のアームを開閉して患部を挟み込み、この患部を挟み込んだ状態でクリップユニット100を操作ワイヤーから取り外すことによって患部の止血等を行うように構成されている。
[クリップユニット100の構造]
本実施例によるクリップユニット100は、シースに取り付けられた状態から少し突出した状態を示す図2(a)及びクリップを拡開した状態を示す図3及びシースから離脱した状態を示す図4に示す如く、シース200先端のシースキャップ210に嵌めあわされた円筒状のリング101と、該リング101から端部が突出し、外力が加わっていない状態の時に前方(先端方向)に向かって拡開した形状にバネ性を有する材料によりU字形に折り返し形成され、操作ワイヤーの先端と連結し且つ折り畳み込まれた根元部分がジョイント128(図8他)と係合するアーム120とを備える。このアーム120は、長尺状の長板部材を中央で折り返して形成され、外力が加わっていない状態のとき2本のアーム腕の先端側が開くバネ性を有する板バネ材により構成される。
なお、本出願においてはU字形に折り返し形成されたアーム120を用いる例を説明するが、U字形状に限定されるものではなく、特許文献1に例示された如く、先端に向かって開くように付勢された2本のアーム腕を有するものであれば良く、例えば、折り返し部から交差した一対のアーム腕を有するものや、その他構造であっても良い。
本実施例に適用するシースキャップ210は、円筒長手方向に延び、略中央部分に鉤状溝部が設けられた溝211が開口され、この溝211は、ジョイント128とクリップユニット100との結合を解除する際に所定範囲内で円周方向に開くように構成されている。
前記鉤状溝部を有する溝211は、図2(b)に示す如く、シース200側から直線上に延びた直線部211aと、リング101側に幅広に開口された幅広部211bと、該直線部211a及び幅広部211bとの間に鉤状に開口された鉤状部211cとが、シースキャップ210の長手方向を貫通する隙間Lの溝(空間)を形成するように開口されている。この溝211によって、本実施例によるシースキャップ210は、長手方向に平行に延びる2つの折部210aを向かい合い且つ逆方向に突出するように形成し、この折部210a間の隙間Lにおいてシースキャップ210を円周方向に縮径を可変に構成している。
本実施例によるクリップユニット100は、係合状態を示す図6及び係合解除状態を示す図7に示すように、シース200及びシースキャップ210を貫通する操作ワイヤーの先端に連結部107を介して連結する円筒形状のジョイント128と、該ジョイント128の円筒内部に根元部分(アーム折り返し部122)が挿入されて係合するアーム120とを備え、ジョイント128とアーム120とが容易に着脱可能に構成されている。
このクリップユニット100は、操作ワイヤーの操作によりジョイント128を押圧し、アーム120をリング101の円筒から押し出すことによって、アーム120の2本のアーム腕の先端が自己の弾性復元力により開き、図5(b)に示す如く、各アーム120を折り返すアーム折り返し部122の湾曲内に糸巻形状のボビン106を収納するように構成している。
このボビン106は、後述するシース200から延びる連結部107の先端に設けた円筒状のジョイント128との着脱の際にアーム折り返し部122が変形することを防止するためにアーム折り返し部122の湾曲内周面に溶接又はカシメ等の手段によって取り付けられている。このボビン106は、アーム折り返し部122の変形を防止するためであり、糸巻状のボビン形状に限られるものではなく、例えば円柱状・多角形柱形状等の外力抗部材であっても良い。
このアーム120は、図4及び図5(a)に示す如く、リング101がアーム120の根元部を覆うことによってアーム120の先端を閉じ、リング101が外された状態においては図5(b)の如くアーム120の先端が開くように構成されている。また、本実施例によるアーム120は、2本のアーム腕(符号なし)と該2本のアーム腕の根元部分に相当する折り返し部とから構成される。
また、アーム120の2本アーム腕は、例えば図2(a)や図7に示すようにアーム折り返し部122から先端方向に向って開口された2本のスリット120aと、一対の突起125が設けられている。この2本のスリット120aは、後述するアーム折り返し部122を円筒状のジョイント128に着脱する際にアーム幅が縮小して着脱を容易にするために設けられる。なお、本実施例においては2本のスリット120aがアームの長手方向に細長く開口する例を説明するが、この細長い2本のスリットに限られるものではなく、例えば、幅広の1本のスリットや多数の円形孔その他形状のスリットを開口しても良い。
前記アーム120に設けた一対の突起125は、図11に示す如く、リング101の内径の溝101cと嵌合して両者を係合するために設けられ、アーム後端方向から徐々に幅外方向に傾斜する傾斜面125bと、傾斜面125bの終点である頂点125aと、該頂点125aから徐々に幅内方向に傾斜する傾斜面125cとから構成される。また、本実施例によるアーム120は、この突起125のからアーム長手方向に延びて幅外方向に幅広になる当接面120dを構成している。
前記クリップユニット100は、図8(a)に示す如く、前記ジョイント128の円筒内壁に円周方向に沿い且つ中心に向かって突出する突出部128aを設けると共に、アーム120の円弧状に曲折したアーム折り返し部122に段差となる引っ掛かり部129を設け、両者をはめ合わせた際に、図8(b)に示す如く、ジョイント128の突出部128aがアーム折り返し部122の引っ掛かり部129に係合することによって軽程度且つ着脱自在に合体される。
本実施例によるクリップユニット100は、アーム120のアーム折り返し部122の引っ掛かり部129をジョイント128の円筒内壁の4箇所に突出部128aに係合(引っ掛ける)して両者を着脱自在とするものであり、この着脱構造を次に説明する。
この着脱構造は、図10(b)に示す如く、円筒状のジョンイト128の内壁の半径をr2、突出部128a部分の半径をr1、アーム折り返し部122の外径半径をaとしたとき、アーム折り返し部122と突出部128aの四分割断面を示す図10(a)のように、4分割面においてはジョイント128の円筒断面と引っ掛かり部129との当接箇所は、黒塗りした概略三角形の当接箇所のみである。
このアーム折り返し部122(アーム120)及びジョイント128は、弾性を有するステンレス又はコバルト又はニッケル等の医療機器に使用される金属材料であり、アーム折り返し部122(アーム120)の硬度に対してジョイント128の硬度が1.5倍〜5倍の範囲に設定されている。この硬度比の設定は、ジョイント128が1回の施術で10回程度使用されるのに対してアーム折り返し部122(アーム120)は原則的には体内に残される為に1度の使用であり、アーム折り返し部122(アーム120)の破損を防止するためにアーム折り返し部122に対してジョイント128を高硬度に設定するためである。
このアーム折り返し部122とジョイント128との着脱構造は、図10(a)に示す5角形面積Aに対して黒三角形で示す当接箇所の面積Cを約0.3%〜1.5%の面積比に設定している。この面積比は、硬度や径厚を変化させて実験を試行錯誤した結果、ジョイント128にアーム120のアーム折り返し部122を取り付けたときの必要な強度が得られ、且つ後述の動作によって取り外し可能な強度が得られることを発見したことに基づいて設定したものである。
すなわち、本着脱構造は、引っ掛かり部129の4点の当接部が、ジョイント128の内壁の突出部128aに引っ掛かって結合し、アーム折り返し部122とジョイント128の引掛り面積Cをアーム折り返し部122の投影面積に対して0.3%〜1.5%に設定することにより、突出部128aを変形させてジョイント128にダメージを与えることなく分離することができる。また、クリップの長手方向にスリット120aを設けたことにより、バネ性が付加され安定した結合力が得られ、クリップとジョイントの硬度差を1.5倍から5倍に設定することで、クリップ側にダメージを与え、適切な操作力で分離することができる。また、アーム折り返し部122の湾曲部分(U字部分)にボビン106を内装したことにより、アーム折り返し部122の変形を防止して安定性を高めることができる。
[着脱状態の説明]
前述したように本実施例においてはアーム120のアーム折り返し部122がジョイント128の内筒と着脱自在に構成され、この着脱工程は図9A〜図9Fに示す次の各工程を実行することによって行われる。なお、各図は、主にクリップユニット100と操作ワイヤー340と連結して該クリップユニット100と結合するジョイント128を含む機構をボビン106の軸方向を上から見た状態を表す平面断面図及びボビン106の軸に対して直角方向から見た側断面図を描画し、シース200乃至ジョイント128の機構部分のみを断面として表している。
(1)初期状態
まず、本実施例によるクリップユニット100は、係合(結合)前の状態を表す図9A(a)及び(b)に示す如く、シース200を貫通してシースキャップ210及びリングが結合された操作ワイヤー340の先端の連結部107に取り付けられた円筒状のジョイント128と、該ジョイント128の円筒内にアーム折り返し部122を挿入して係合(結合)するアーム120とを備える。この状態のアーム120は、自己の弾性復元力によって先端が開いた状態である。
(2)第1工程
次いで、本クリップユニット100は、図9Aに示した状態から、係合(結合)開始時の状態を表す図9B(a)及び(b)に示す如く、アーム折り返し部122の先頭をジョイント128の筒内に当接して挿入を開始し、アーム先頭に向かう方向に設けられた2本のスリット120aが圧縮されることによって、アーム折り返し部122が内壁に設けた突出部128aを乗り越えて挿入し、両者を係合した状態になる。
(3)第2工程
次いで、本クリップユニット100は、図9Bに示した状態から、係合したアーム折り返し部122及びジョイント128を更に挿入すると、係合(結合)時の状態を表す図9C(a)及び(c)に示す如く、アーム120がリング101内に挿入されることにより閉じ、アーム120の2本の脚は、図9C(a)のA−A断面を表す図9(b)に示す如く、リング101内に収納した状態になる。このとき、アーム折り返し部122の図10に示した4点の当接部がジョイント128の内径に設けた突出部128aに当接して結合されることによってジョント128内径とアーム折り返し部122が結合されると共に、アーム120の突起125がリング101内壁の溝101cに嵌め込まれることによってリング101とアーム120が係合される。なお、図11においては、側断面図のために頂点125aが溝101cに嵌め込まれていないように描画されているが、図9(c)に示す如く、2枚の平板状のアーム120が円筒状のリング101内において開く方向に付勢力が付与されるため円筒の上下端に近い位置において突起125がリング101内壁の溝101cに嵌め込まれる。
このようにリング101とアーム120の係合は、図11に示す如く、アーム先端方向から徐々に幅外方向に傾斜する傾斜面125bに沿って突起125が溝101cに嵌まり込み、頂点125aの位置で固定され、アーム先端側に設けた当接面120dによってリングの抜けが防止される。
また、本実施例においては、前記突起125のアーム長に対する位置をアーム長の約半分の位置に設けた例を描画しているが、この突起125の位置はアーム長の約半分の位置に限られるものではなく、例えば、アームの開口幅を更に大きくした長アームの場合はアーム折り返し部の近くに設け、アームの開口幅を狭めた短アームの場合はアーム先端近くに設けることが考えられる。この突起部の位置は、アーム120をリング101及びシースキャップ210に最も引き込んだ状態におけるアームの係止する位置を設定するものであり、リング101及びシースキャップ210に引き込むストロークによって任意に設定することができる。
(4)第3工程
次いで、図9Cに示した状態のアーム120及びジョイント128を内視鏡のチャネルに挿入し、内視鏡を体内に挿入して患部に位置させる。なお、内視鏡のチャネルを通さずに先頭にアーム120を係合したシース200を直接体内に挿入しても良い。
次いで、本実施例によるクリップユニット100は、シース200に対して操作ワイヤー340を押し出すことによって、患部を挟持する前の状態を表す図9D(a)及び(b)に示す如く、突起125に溝101cを乗り越えるさせることによりジョイント128をシースキャップ210及びリング101に対して押し出し、アーム120の両脚を開いた状態とする。
(5)第4工程
前述のアーム120の両脚を開いた状態から操作ワイヤー340を基端方向に引き寄せることによって、本クリップユニット100は、患部90を閉じて患部90を挟持し、更に操作ワイヤー340を引き寄せることによりアーム120の先端が患部90を挟持させた後、更に操作ワイヤー340を引き寄せることによって、図9E(a)及び(b)に示す如く、ジョイント128からアーム120のアーム折り返し部122を引き抜く状態とする。
このジョイント128からアーム折り返し部122が引き抜かれるとき、本クリップユニット100は、アーム折り返し部122の図10に示した4点の当接部がジョイント128の内径に設けた突出部128aを(硬度差により)微少破壊することによって、アーム折り返し部122とアーム120との結合が解除されると共に、アーム120の突起125がリング101の溝101cに嵌め込まれることによってアーム120がリング101に係合する。すなわち、アーム120の突起125が前述と同様にリング101の溝101cに嵌め込まれることによりアーム120とリング101とを再び係合する状態とする。
前述のジョイント128からアーム折り返し部122が引き抜かれるときの両者の係合は、ジョイント128の基端側の円筒終端面が図示のようにR加工されており、このR加工されたジョイント128円筒終端面と接するシースキャップ210の基端側内壁が漏斗状に形成されていることによって、シースキャップ210が円周に向かって開く力が発生し、図2に示した折部210a間の隙間Lにおいてシースキャップ210が円周方向に開くことによって係合が外れ、これによってジョイント128とアーム折り返し部122とが分離する。
この係合(結合)状態が解除されたアーム120は、図9F(a)及び(b)に示す如く、アーム120先端が患部90を挟持すると共に、突起125がリング101の内壁の溝101cに嵌め合った状態且つリング101により閉じるように保持される。
このように本実施例によるクリップユニット100は、シースキャップ210及びリング101を貫通する操作ワイヤー340の先端に設けた円筒状のジョイント128とアーム120の折り返し部127(引っ掛かり部129)との硬度差と当接面積比によって設定すると共に、アーム120を閉じたときにアーム120の突起125とリング101の溝101cの係合により固定することによって、アーム120のアーム折り返し部122とジョイント128とを好適な程度に着脱自在とすることができる。
すなわち、本リップユニット100は、長尺状の長板部材を中央で折り返して形成したアーム120の湾曲し且つ引っ掛かり部129を設けたアーム折り返し部122と、円筒状且つ内壁侵入縁に突出部128aを設けたジョイント128とを用い、該ジョイント128の内壁に設けた突出部128aとアーム折り返し部122の引っ掛かり部129とを4点で当接させ、引っ掛かり部129とジョイント128の突出部128aとの引掛り面積Cを、引っ掛かり部129の投影面積に対して0.3%〜1.5%に設定することにより、突出部128aを変形又は研削させてジョイント128に与えるダメージを少なくした状態で分離することができる。
また、本実施例によるクリップユニット100は、ステンレス又はコバルト又はニッケル等の医療機器に使用される金属材料によりアーム120及びジョイント128を形成し、アーム120の硬度に対してジョイント128の硬度を1.5倍〜5倍の範囲に設定すること、換言すれば、ジョイント128の硬度をアーム折り返し部122(アーム120)の硬度に対して高硬度に設定することによって、ジョイント128の少なくとも1回の施術における破損を防止することができる。
また、本クリップユニット100は、アーム折り返し部122の湾曲部分(U字部分)にボビン106を内在させたことにより、アーム折り返し部122の変形を防止して安定性を高めることができる。
また、本クリップユニット100は、アーム折り返し部122のジョイント128に挿入される部分にアーム長手方向に延びる複数のスリット120aを設けたことによって、アーム折り返し部122をジョイント128に挿入及び離脱する際、アーム折り返し部122の幅方向に縮み、挿入及び離脱を容易にすることができる。
さらに、本クリップユニット100は、アーム120のアーム折り返し部122近傍に設けた突起125が、リング101の内壁円周状に開口した溝101cと嵌め合わされることによって、アーム120の先端が閉じるようにリング101をアーム120の周囲を覆うように固定することができる。
さらに、本発明によるクリップユニットは、連結部材の構造を簡素且つ小化したため複数のクリップユニットを施術する際に先にクリップしたクリップユニットが後の施術時視野を阻害することができる。
90 患部、100 クリップユニット、101 リング、101a 溝、
101c 溝、106 ボビン、107 連結部、120 アーム、
120a スリット、122 アーム折り返し部、128 ジョイント、
128a 突出部、129 引っ掛かり部、200 シース、213 結合部、
210 シースキャップ、210a 折部、211 溝、211a 直線部、
211b 幅広部、211c 鉤状部、300 操作部、310 軸状部、
320 スライダ、330 指掛リング、340 操作ワイヤー

Claims (11)

  1. 先端方向に向かって開放する方向に付勢された2本のアーム腕及び該2本のアーム腕の根元部分を連結する折り返し部を有するアームと、
    操作ワイヤーを貫通し円筒状で内壁を有するリングを装着したシースキャップを取り付けたシースと、
    該操作ワイヤーの先端に設けられた円筒状且つ筒内壁に引っ掛かり部を有するジョイントとを備え、
    前記アームの折り返し部を該ジョイントの円筒内に挿入して係合するクリップユニットであって、
    該ジョイントの内壁から中心に向かって突出する突出部と前記アームの折り返し部とを4点で当接させることにより、前記ジョントに前記アーム折り返し部を係合することを特徴とするクリップユニット。
  2. 前記アームの折り返し部とジョイントの突出部との引掛り面積を、前記アーム折り返し部の投影面積に対して0.3%〜1.5%に設定することを特徴とする請求項1に記載のクリップユニット。
  3. 前記アーム及び又はジョイントを弾性を有するステンレス材又はコバルト材又はニッケル材を含む医療機器に使用される金属材料により形成し、
    アームの硬度に対してジョイントの硬度を1.5倍〜5倍の範囲に設定することを特徴とする請求項1又は2記載のクリップユニット。
  4. 前記アームの折り返し部湾曲内に、湾曲に対する外力に抗する形状の外力抗部材を設けたことを特徴とする請求項1から3何れかに記載のクリップユニット。
  5. 前記アームの折り返し部のジョイントに挿入される部分にアーム長手方向に延びるスリットを開口したことを特徴とする請求項1から4何れかに記載のクリップユニット。
  6. 前記アームの長手方向の縁に一対の突起を設けると共に、前記リング内壁円周方向に開口した溝を設け、前記アームを係合したジョイントを操作ワイヤーの基端側へ引き寄せたとき、前記アームの突起が前記リング内壁の溝に係合するように構成したことを特徴とする請求項1から5何れかに記載のクリップユニット。
  7. 前記シースキャップが、シースキャップの円筒長手方向を結び、該円筒長手方向の間に鉤状部を形成する溝が開口され、鉤状部がシースキャップを開く範囲を制限する隙間Lを形成するように開口されていることを特徴とする請求項1から6何れかに記載のクリップユニット。
  8. 先端方向に向かって開放する方向に付勢された2本のアーム腕及び該2本のアーム腕の根元部分を連結する折り返し部を有するアームと、操作ワイヤーを貫通し円筒状で内壁を有するリングを装着したシースキャップを取り付けたシースと、該操作ワイヤーの先端に設けられた円筒状且つ筒内壁に引っ掛かり部を有するジョイントとを備え、
    前記アームの折り返し部とジョイントの突出部との引掛り面積を、前記アーム折り返し部の投影面積に対して0.3%〜1.5%に設定し、アームの硬度に対してジョイントの硬度を1.5倍〜5倍の範囲に設定したクリップユニットの係合方法であって、
    該ジョイントの内壁から中心に向かって突出する突出部と前記アームの折り返し部とを4点で当接させることにより、ジョントに前記アーム折り返し部を挿入して係合するクリップユニットの係合方法。
  9. 前記アームの折り返し部湾曲内に湾曲に対する外力に抗する形状の外力抗部材を設け、
    前記ジョントに前記アーム折り返し部を挿入して係合するとき、該外力抗部材が前記アーム折り返し部の変形を防止することを特徴とする請求項8に記載のクリップユニットの係合方法。
  10. 前記アームの折り返し部の前記ジョイントに挿入される部分にアーム長手方向に延びるスリットを開口し、前記ジョントに前記アーム折り返し部を挿入して係合するとき、該スリットが潰れることを特徴とする請求項8又は9に記載のクリップユニットの係合方法。
  11. 前記アームの長手方向の縁に一対の突起を設けると共に、前記リング内壁円周方向に開口した溝を設け、前記ジョントに前記アーム折り返し部を挿入して係合するとき、前記アームの突起が前記リング内壁の溝に係合することを特徴とする請求項8から10何れかに記載のクリップユニットの係合方法。
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