JP2017189209A - 結紮装置用クリップユニット及び該クリップユニットの係合方法 - Google Patents
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また、特許文献1に記載された技術は、クリップユニットを操作部から延びる操作ワイヤーに連結するための連結部材の構造が複雑且つ長尺となり、複数のクリップユニットを施術する際に先にクリップしたクリップユニットが後の施術時視野を阻害するという課題もあった。
操作ワイヤーを貫通するリングを装着したシースキャップを取り付けたシースと、
該操作ワイヤーの先端に設けられた円筒状且つ筒内壁に引っ掛かり部を有するジョイントとを備え、
前記アームの折り返し部を該ジョイントの円筒内に挿入して係合するクリップユニットであって、
該ジョイントの内壁から中心に向かって突出する突出部と前記折り返し部とを4点で当接させることにより、ジョントにアーム折り返し部を係合することを第1の特徴とする。
該ジョイントの内壁から中心に向かって突出する突出部と前記折り返し部とを4点で当接させることにより、ジョントにアーム折り返し部を挿入して係合することを第9の特徴とする。
本実施例に適用される結紮装置用のクリップユニットは、内視鏡の処置具案内管内に通され、消化器官内の任意の患部を挟み込んで止血等を行う結紮装置の先端に取り付けられる。この内視鏡に挿入される結紮装置は、図1に示す如く、医師等がクリップユニット100の開閉を操作するための操作部300と、該操作部300と結合部213を介して連結され、可撓性をもつ筒状のシース200と、操作部300のスライダ320から延びてシース200内を貫通する操作ワイヤー340と連結され、該操作部300の医師による操作によって、先端のアームが開閉するクリップユニット100とから構成される。
本実施例によるクリップユニット100は、シースに取り付けられた状態から少し突出した状態を示す図2(a)及びクリップを拡開した状態を示す図3及びシースから離脱した状態を示す図4に示す如く、シース200先端のシースキャップ210に嵌めあわされた円筒状のリング101と、該リング101から端部が突出し、外力が加わっていない状態の時に前方(先端方向)に向かって拡開した形状にバネ性を有する材料によりU字形に折り返し形成され、操作ワイヤーの先端と連結し且つ折り畳み込まれた根元部分がジョイント128(図8他)と係合するアーム120とを備える。このアーム120は、長尺状の長板部材を中央で折り返して形成され、外力が加わっていない状態のとき2本のアーム腕の先端側が開くバネ性を有する板バネ材により構成される。
この着脱構造は、図10(b)に示す如く、円筒状のジョンイト128の内壁の半径をr2、突出部128a部分の半径をr1、アーム折り返し部122の外径半径をaとしたとき、アーム折り返し部122と突出部128aの四分割断面を示す図10(a)のように、4分割面においてはジョイント128の円筒断面と引っ掛かり部129との当接箇所は、黒塗りした概略三角形の当接箇所のみである。
前述したように本実施例においてはアーム120のアーム折り返し部122がジョイント128の内筒と着脱自在に構成され、この着脱工程は図9A〜図9Fに示す次の各工程を実行することによって行われる。なお、各図は、主にクリップユニット100と操作ワイヤー340と連結して該クリップユニット100と結合するジョイント128を含む機構をボビン106の軸方向を上から見た状態を表す平面断面図及びボビン106の軸に対して直角方向から見た側断面図を描画し、シース200乃至ジョイント128の機構部分のみを断面として表している。
まず、本実施例によるクリップユニット100は、係合(結合)前の状態を表す図9A(a)及び(b)に示す如く、シース200を貫通してシースキャップ210及びリングが結合された操作ワイヤー340の先端の連結部107に取り付けられた円筒状のジョイント128と、該ジョイント128の円筒内にアーム折り返し部122を挿入して係合(結合)するアーム120とを備える。この状態のアーム120は、自己の弾性復元力によって先端が開いた状態である。
次いで、本クリップユニット100は、図9Aに示した状態から、係合(結合)開始時の状態を表す図9B(a)及び(b)に示す如く、アーム折り返し部122の先頭をジョイント128の筒内に当接して挿入を開始し、アーム先頭に向かう方向に設けられた2本のスリット120aが圧縮されることによって、アーム折り返し部122が内壁に設けた突出部128aを乗り越えて挿入し、両者を係合した状態になる。
次いで、本クリップユニット100は、図9Bに示した状態から、係合したアーム折り返し部122及びジョイント128を更に挿入すると、係合(結合)時の状態を表す図9C(a)及び(c)に示す如く、アーム120がリング101内に挿入されることにより閉じ、アーム120の2本の脚は、図9C(a)のA−A断面を表す図9(b)に示す如く、リング101内に収納した状態になる。このとき、アーム折り返し部122の図10に示した4点の当接部がジョイント128の内径に設けた突出部128aに当接して結合されることによってジョント128内径とアーム折り返し部122が結合されると共に、アーム120の突起125がリング101内壁の溝101cに嵌め込まれることによってリング101とアーム120が係合される。なお、図11においては、側断面図のために頂点125aが溝101cに嵌め込まれていないように描画されているが、図9(c)に示す如く、2枚の平板状のアーム120が円筒状のリング101内において開く方向に付勢力が付与されるため円筒の上下端に近い位置において突起125がリング101内壁の溝101cに嵌め込まれる。
次いで、図9Cに示した状態のアーム120及びジョイント128を内視鏡のチャネルに挿入し、内視鏡を体内に挿入して患部に位置させる。なお、内視鏡のチャネルを通さずに先頭にアーム120を係合したシース200を直接体内に挿入しても良い。
次いで、本実施例によるクリップユニット100は、シース200に対して操作ワイヤー340を押し出すことによって、患部を挟持する前の状態を表す図9D(a)及び(b)に示す如く、突起125に溝101cを乗り越えるさせることによりジョイント128をシースキャップ210及びリング101に対して押し出し、アーム120の両脚を開いた状態とする。
前述のアーム120の両脚を開いた状態から操作ワイヤー340を基端方向に引き寄せることによって、本クリップユニット100は、患部90を閉じて患部90を挟持し、更に操作ワイヤー340を引き寄せることによりアーム120の先端が患部90を挟持させた後、更に操作ワイヤー340を引き寄せることによって、図9E(a)及び(b)に示す如く、ジョイント128からアーム120のアーム折り返し部122を引き抜く状態とする。
101c 溝、106 ボビン、107 連結部、120 アーム、
120a スリット、122 アーム折り返し部、128 ジョイント、
128a 突出部、129 引っ掛かり部、200 シース、213 結合部、
210 シースキャップ、210a 折部、211 溝、211a 直線部、
211b 幅広部、211c 鉤状部、300 操作部、310 軸状部、
320 スライダ、330 指掛リング、340 操作ワイヤー
Claims (11)
- 先端方向に向かって開放する方向に付勢された2本のアーム腕及び該2本のアーム腕の根元部分を連結する折り返し部を有するアームと、
操作ワイヤーを貫通するリングを装着したシースキャップを取り付けたシースと、
該操作ワイヤーの先端に設けられた円筒状且つ筒内壁に引っ掛かり部を有するジョイントとを備え、
前記アームの折り返し部を該ジョイントの円筒内に挿入して係合するクリップユニットであって、
該ジョイントの内壁から中心に向かって突出する突出部と前記折り返し部とを4点で当接させることにより、ジョントにアーム折り返し部を係合することを特徴とするクリップユニット。 - 前記アーム折り返し部の折り返し部とジョイントの突出部との引掛り面積を、アーム折り返し部の投影面積に対して0.3%〜1.5%に設定することを特徴とする請求項1に記載のクリップユニット。
- 前記アーム及び又はジョイントを弾性を有するステンレス材又はコバルト材又はニッケル材を含む医療機器に使用される金属材料により形成し、
アームの硬度に対してジョイントの硬度を1.5倍〜5倍の範囲に設定することを特徴とする請求項1又は2記載のクリップユニット。 - 前記アームの折り返し部湾曲内に、湾曲に対する外力に抗する形状の外力抗部材を設けたことを特徴とする請求項1から3何れかに記載のクリップユニット。
- 前記折り返し部のジョイントに挿入される部分にアーム長手方向に延びるスリットを開口したことを特徴とする請求項1から4何れかに記載のクリップユニット。
- 前記アームの長手方向の縁に一対の突起を設けると共に、前記リング内壁円周方向に開口した溝を設け、前記アームを係合したジョイントを操作ワイヤーの基端側へ引き寄せたとき、前記アームの突起がリング内壁の溝に係合するように構成したことを特徴とする請求項1から5何れかに記載のクリップユニット。
- 前記シースキャップが、シースキャップの円筒長手方向を結び、該円筒長手方向の間に鉤状部を形成する溝が開口され、鉤状部がシースキャップを開く範囲を制限する隙間Lを形成するように開口されていることを特徴とする請求項1から6何れかに記載のクリップユニット。
- 先端方向に向かって開放する方向に付勢された2本のアーム腕及び該2本のアーム腕の根元部分を連結する折り返し部を有するアームと、操作ワイヤーを貫通するリングを装着したシースキャップを取り付けたシースと、該操作ワイヤーの先端に設けられた円筒状且つ筒内壁に引っ掛かり部を有するジョイントとを備え、
前記アーム折り返し部の折り返し部とジョイントの突出部との引掛り面積を、アーム折り返し部の投影面積に対して0.3%〜1.5%に設定し、アームの硬度に対してジョイントの硬度を1.5倍〜5倍の範囲に設定したクリップユニットの係合方法であって、
該ジョイントの内壁から中心に向かって突出する突出部と前記折り返し部とを4点で当接させることにより、ジョントにアーム折り返し部を挿入して係合するクリップユニットの係合方法。 - 前記アームの折り返し部湾曲内に湾曲に対する外力に抗する形状の外力抗部材を設け、前記ジョントにアーム折り返し部を挿入して係合するとき、該外力抗部材がアーム折り返し部の変形を防止することを特徴とする請求項8に記載のクリップユニットの係合方法。
- 前記折り返し部のジョイントに挿入される部分にアーム長手方向に延びるスリットを開口し、ジョントにアーム折り返し部を挿入して係合するとき、該スリットが潰れることを特徴とする請求項8又は9に記載のクリップユニットの係合方法。
- 前記アームの長手方向の縁に一対の突起を設けると共に、前記リング内壁円周方向に開口した溝を設け、ジョントにアーム折り返し部を挿入して係合するとき、前記アームの突起がリング内壁の溝に係合することを特徴とする請求項8から10何れかに記載のクリップユニットの係合方法。
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