JP6632061B2 - インバータ - Google Patents

Description

本発明は電気・電子の技術分野に関し、特にインバータに関する。

従来技術におけるインバータは主として、電子部品と、磁性素子と、放熱器と、ケースとから構成される。通常の構成レイアウトとしては以下の２種類が挙げられる。

一つの構成では、電子部品と磁性素子が一つのケースの内部に設けられ、放熱器がケースの外部に設けられている。この構成レイアウトでは、インバータが作動時に、磁性素子から放出された殆どの熱量がケースの内部に蓄積されているため、ケース内部に設けられた電子部品に対して高い熱放射が与えられ、電子部品が壊れやすくなる。

もう一つの構成では、電子部品が一つの筐体内に設けられ、磁性素子と放熱器が一箇所に平行に配置されている。また、磁性素子と放熱器に対して送風し放熱させるファンが設けられており、冷気は放熱器を経てから磁性素子を通過する。この構成レイアウトでは、磁性素子は放熱器を通過した冷気を多少阻害してしまうため、放熱器の放熱効果が低下することに繋がる。

よって、従来技術における２種類の通常の構成レイアウトでは、望ましい放熱効果は得られないことが分った。

こうした状況に鑑みて、本発明は、従来技術の放熱効果に劣るという課題を解決するためのインバータを提供する。

電子部品と、磁性素子と、放熱器と、冷却ファンと、実装板によって互いに接続された第１の筐体と第２の筐体とを備えるインバータが提供される。

前記実装板は前記第１の筐体と前記第２の筐体との間に位置している。

前記電子部品は前記第１の筐体内に設けられている。

前記放熱器及び前記冷却ファンは前記第２の筐体内に設けられている。

前記磁性素子は前記第１の筐体と前記第２の筐体の外部に設けられている。

好ましくは、前記第１の筐体と前記第２の筐体は一つの実装板を共用するとともに、前記実装板の２つの平行な実装面にそれぞれ設けられている。

好ましくは、前記放熱器は前記第２の筐体内の実装板に設けられており、前記電子部品は前記第１の筐体内の実装板に設けられている。

好ましくは、前記磁性素子は前記第２の筐体の天井板に設けられている。

好ましくは、前記冷却ファンは、前記第２の筐体内において前記放熱器のフィン間ギャップと直交する一面の側板に設けられている。

好ましくは、前記第２の筐体において前記放熱器のフィン間ギャップと直交する他面の側板には、ベントホールが設けられている。

好ましくは、前記ベントホールは個数が複数個であり、前記放熱器のフィン間ギャップと対応する位置に均一に設けられている。

好ましくは、前記冷却ファンの個数は４個である。

本発明に開示されたインバータは、電子部品が第１の筐体内に設けられ、放熱器と冷却ファンが第２の筐体内に設けられ、磁性素子が前記第１の筐体及び前記第２の筐体の外部に設けられていることにより、磁性素子による、前記第１の筐体内に設けられた前記電子部品と前記第２の筐体内に設けられた前記放熱器の冷却効果への影響を低減することができる。これと同時に、前記磁性素子が前記第１の筐体と前記筐体の外部に設けられることにより、前記磁性素子自身の放熱にも更に寄与する。また、前記冷却ファンは前記放熱器のみに対して送風し放熱させるので、従来技術のように、磁性素子が放熱器を通過した冷気を阻害することがないので、よりスムーズな通風路が形成でき、放熱効果を向上させることが可能となる。

本発明の実施例又は従来技術の技術案をより明確に説明すべく、以下で、実施態様又は従来技術を記載するのに必要な図面について簡単に説明する。以下説明の図面は、本発明の幾つかの実施態様に過ぎず、進歩性に値する労働を払わなくても、これらの図面によって、他の図面を取得することができることは、当業者にとっては明白であろう。

本発明の実施態様に開示されたインバータの構造を示す模式図である。 本発明の別の実施態様に開示されたインバータの構造を示す模式図である。 本発明の別の実施態様に開示された第２の筐体の構造を示す模式図である。

以下、本発明の図面を用いて、本発明の実施態様に係る技術案について明確的且つ完全に説明する。明らかなように、以下に記載する実施例は、すべての実施態様ではなく、本発明の一部の実施態様に過ぎない。本発明の実施態様に基づいて、当業者の進歩性に値する労働を払わなくても得られるすべての他の実施態様は、本発明の保護範囲に該当する。

本発明は、従来技術の放熱効果に劣るという課題を解決するためのインバータを提供する。

具体的には、図１及び図２に示すように、前記インバータは、電子部品１０１と、磁性素子１０２と、放熱器１０３と、冷却ファン１０４と、実装板２１１によって互いに接続された第１の筐体２０１と第２の筐体２０２とを備える。

実装板２１１は、第１の筐体２０１と第２の筐体２０２との間に位置している。

電子部品１０１は第１の筐体２０１内に設けられている。

放熱器１０３及び冷却ファン１０４は第２の筐体２０２内に設けられている。

磁性素子１０２は、第１の筐体２０１と第２の筐体２０２の外部に設けられている。

磁性素子１０２を第１の筐体２０１及び第２の筐体２０２の外部に個別に設けることにより、磁性素子から発生した熱による、第１の筐体２０１内に設けられた電子部品１０１と第２の筐体２０２内に設けられた放熱器１０３の冷却効果への影響を低減することができる。一方、磁性素子１０２を第１の筐体２０１と第２の筐体２０２の外部に設けて、外部の空気と直接的に接触させると、発生する熱が空気と熱交換されやすいため、その温度を下げることができ、磁性素子１０２自身の放熱に寄与し、作動効率が向上する。また、冷却ファン１０４は放熱器１０３のみに対して送風し放熱させるため、従来技術のように、磁性素子による、放熱器を通過した冷気の阻害が発生しないので、よりスムーズな通風路が形成でき、放熱効果を向上させることが可能となる。

ここで、説明すべきなのは、磁性素子１０２を第１の筐体２０１及び第２の筐体２０２の外部に個別に設けることにより、磁性素子から発生した熱による、第１の筐体２０１内に設けられた電子部品１０１と第２の筐体２０２内に設けられた放熱器１０３の放熱への影響をより低減することができることである。

実際の適用において、第１の筐体２０１及び第２の筐体２０２の各々は、相応する部材をそれぞれ実装するための実装板２１１を備えていてもよい。

好ましくは、第１の筐体２０１と第２の筐体２０２は、一つの実装板２１１を共用するとともに、実装板２１１の２つの平行な実装面にそれぞれ設けられている。

実装板２１１の２つの平行な実装面は、それぞれ、電子部品１０１と放熱器１０３を実装するためであり、実装面は実装板２１１において面積が最大の２面であってもよい。具体的には、実装板２１１の２つの平行な実装面は、面積が最大ではない２面であってもよい、部材を実装するための２面である。この点について、ここでは具体的に限定せず、具体的な適用に応じて決められる。

実装板２１１の２つの平行な実装面には、第１の筐体２０１と第２の筐体２０２が背中合わせで接続されるように、それぞれ設けられている。直方体を例として説明すると、第１の筐体２０１と第２の筐体２０２はいずれも五つの表面を有し、それぞれ実装板２１１の正面と裏面に実装されている。

好ましくは、放熱器１０３は第２の筐体２０２内の実装板２１１に設けられている（図１参照）。電子部品１０１は第１の筐体２０１内の実装板２１１に設けられている（図２参照）。

図１及び図２に示すように、放熱器１０３と電子部品１０１はそれぞれ実装板２１１の両側に設けられている。これにより、放熱器１０３と電子部品１０１は実装板２１１により背中合わせに接触するため、放熱器１０３は電子部品１０１をより効果的に放熱させることができる。

好ましくは、図３に示すように、磁性素子１０２は、第２の筐体２０２の天井板２２１に設けられている。

磁性素子１０２が設けられる位置は、第２の筐体２０２の天井板２２１と命名され、それらが記載されている方向は、前記インバータが作動時に置かれる方向を参照するものである。

また、磁性素子１０２が筐体の天井板２２１に設けられ、外部の空気と直接的に接触させることにより、発生した熱が空気と熱交換されやすいので、その温度を下げることができ、磁性素子１０２自身の放熱に寄与し、作動効率が向上される。

好ましくは、図１に示すように、冷却ファン１０４は、第２の筐体２０２内において放熱器１０３のフィン間ギャップと直交する一面の側板２２２に設けられている。

冷却ファン１０４が第２の筐体２０２に設けられている位置は、放熱器１０３のフィン間ギャップと直交する一面の側板２２２である。これにより、冷却ファン１０４からの冷気が放熱器１０３の比較的大きな面積を通過するのを確保することができ、放熱器１０３の放熱に更に寄与する。

好ましくは、図１に示すように、第２の筐体２０２において放熱器１０３のフィン間ギャップと直交する他面の側板２２３には、ベントホールが設けられている。

好ましくは、図１に示すように、前記ベントホールは、複数であり、放熱器１０３のフィン間ギャップと対応する位置に均一に設けられている。

前記対応する位置は、放熱器１０３のフィン間ギャップの側板２２３における投影である。

冷却ファン１０４及び前記ベントホールは、それぞれ放熱器１０３の両側に設けられている。これにより、冷却ファン１０４からの冷気は放熱器１０３のフィン間ギャップ及び前記ベントホールを通過しスムーズな通風路を形成することができ、放熱器１０３の放熱に寄与する。

実際の適用において、前記ベントホールの個数及び具体的な位置は、具体的な適用に応じて決定できる、ここでは具体的に限定しない。

好ましくは、図２及び図３に示すように、冷却ファン１０４の個数は４個である。

実際の適用において、冷却ファン１０４の個数は具体的に限定されない。図は一例に過ぎず、冷却ファン１０４の個数は具体的な適用環境に応じて決めることができる。

本明細書の各実施態様は、他の実施例との相違点を強調し、漸進的な方式で表現されている。よって、各実施例間の同一又は類似する部分は、互いに参照すれば理解できる。

以上の開示された実施態様の説明により、当業者は本発明を実現又は適用することができる。これらの実施態様に対する種々の変更は、当業者にとっては明白であろう。本発明の範囲及び趣旨から逸脱しない限り、本明細書に定義された一般的な原理は、他の実施態様によって実現できる。かくして、本発明は、本明細書中で示されるこれらの実施態様に限定されることはなく、本明細書中に開示された諸原理及び新規な特徴と首尾一貫する最も広い範囲が容認されるべきである。

Claims (7)

1. 電子部品と、磁性素子と、放熱器と、冷却ファンと、実装板によって互いに接続された第１の筐体と第２の筐体とを備え、
   前記実装板は前記第１の筐体と第２の筐体との間に位置しており、
   前記電子部品は前記第１の筐体内に設けられており、
   前記放熱器及び前記冷却ファンは前記第２の筐体内に設けられており、
   前記磁性素子は前記第１の筐体と第２の筐体の外部に設けられており、
   前記冷却ファンは、前記第２の筐体内において前記放熱器のフィン間ギャップと直交する一面の側板に設けられていることを特徴とする、インバータ。
2. 前記第１の筐体と前記第２の筐体は一つの実装板を共用するとともに、前記実装板の２つの平行な実装面にそれぞれ設けられていることを特徴とする、請求項１に記載のインバータ。
3. 前記放熱器は前記第２の筐体内の実装板に設けられており、前記電子部品は前記第１の筐体内の実装板に設けられていることを特徴とする、請求項１又は２に記載のインバータ。
4. 前記磁性素子は前記第２の筐体の天井板に設けられていることを特徴とする、請求項１又は２に記載のインバータ。
5. 前記第２の筐体における前記放熱器のフィン間ギャップと直交する他方面の側板には、ベントホールが設けられていることを特徴とする、請求項１に記載のインバータ。
6. 前記ベントホールは、個数が複数個であり、前記放熱器のフィン間ギャップと対応する位置に均一に設けられていることを特徴とする、請求項５に記載のインバータ。
7. 前記冷却ファンの個数が４つであることを特徴とする、請求項１又は２に記載のインバータ。

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