JP6631938B2 - ケーブルの受金物 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、所定のケーブルが上下方向に傾斜するように配置されている場合において、そのケーブルの傾斜している部分に対して、ほぼ垂直の角度でケーブルを支持することが可能な、ケーブルの受金物に関するものである。
所定のケーブルを下方から支持するケーブルの受金物については、従来より、種々の構成のものが存在している。
例えば、図9・図10図(a)(b)に示すように、所定の場所に取り付ける固定基礎部101と、この固定基礎部101に回動可能に取り付ける回動支持部102により構成されたケーブルの受金物100がある。
固定基礎部101は、矩形基板103と、この矩形基板103の先端側に固定した、所定の厚みを有する円形の基礎当て板104により構成されている。基礎当て板104は、溶接の手法を用いて、矩形基板103の先端側に固定されている。また、基礎当て板104は、矩形基板103に対して90度の角度を維持するように固定されている。
矩形基板103の基端側には、縦方向に複数(例えば、3個、)の取付用の孔105が設けられている。また、基礎当て板104には、水平方向に離間した状態で、2個の孔106が設けられている。
一方、回動支持部102は、所定の長さを有してケーブルを下方から支える支持板部107と、この支持板部107の基端側に固定した、所定の厚みを有する円形の回動当て板108により構成されている。回動当て板108は、溶接の手法を用いて、支持板部107の基端側に固定されている。また、回動当て板108は、支持板部107に対して90度の角度を維持するように固定されている。
回動当て板108には、水平方向に離間した状態で、互いに対向するように、内向きに湾曲した所定の長さの円弧状の溝109が2個設けられている。
そして、所定の部材にケーブルの受金物100を取り付ける場合、下記の手順による。
まず、所定の部材に設けている取付用の孔に、固定基礎部101の矩形基板103の孔105を当てがい、それぞれの孔にボルトBを挿入して、2個のナットN(ダブルナット)により締め付け、所定の部材に固定基礎部101を固定する。
次に、図10図(a)(b)に示すように、固定基礎部101の基礎当て板104に、回動支持部102の回動当て板108を当接させるように当てがう。このとき、基礎当て板104の2個の孔106に対して、回動当て板108の円弧状の溝109を好ましい位置に合わせて、固定基礎部101に固定する回動支持部102の角度を調節する。この状態で基礎当て板104の孔106と回動当て板108の溝109にボルトBを挿入して、2個のナットN(ダブルナット)により締め付け、固定基礎部101に回動支持部102を固定するのである。
尚、図9・図10図(a)(b)に示すケーブルの受金物100と、ほぼ同一の構成を備えている「ケーブル保持具」が存在している。
この「ケーブル保持具」は、支柱を挟む2つの半円筒部の両端にそれぞれボルトナット締め付け用翼片を延設した2個の保持具の一方に半円筒部を覆う溝型材を固着し、その溝型材の底部外面に当てた円形基板の直径線上にケーブル支持用腕を突設すると共に、その円形基板の支持用腕を挟んで両側に円形基板の中心点に点対称に円弧状溝をそれぞれ設け、2つの円弧状溝にそれぞれ通した締め付けネジを溝型材の底部外面に設けた螺孔に螺合して構成されている(特許文献1)。
実用新案登録第3011262号公報
しかし、図9・図10図(a)(b)に示すケーブルの受金物100と、特許文献1に示す「ケーブル保持具」においては、いずれも下記のような弊害が生じている。
尚、この弊害は、図9・図10図(a)(b)に示すケーブルの受金物100を例にして説明する。
ケーブルの受金物100は、固定基礎部101と、この固定基礎部101に回動可能に取り付ける回動支持部102により構成されている。そして、固定基礎部101を構成する基礎当て板104は、矩形基板103の先端側に溶接により固定されている。また、回動支持部102を構成する回動当て板108は、支持板部107の基端側に溶接により固定されている。
このように、矩形基板103に基礎当て板104を溶接により固定して固定基礎部101を形成し、また、支持板部107に回動当て板108を溶接により固定して回動支持部102を形成しているが、ケーブルの受金物100の製造費用として、これらの溶接コストが大きな割合を占めている。
そのため、従来においては、ケーブルの受金物100を安価に製造することが、現実的に困難であった。
また、所定の部材にケーブルの受金物100を取り付ける場合、最低2人の作業員が必要であった。
具体的には、所定の部材に設けている取付用の孔に、固定基礎部101の矩形基板103の孔105を当てがい、それぞれの孔にボルトBを挿入して、2個のナットN(ダブルナット)により締め付け、所定の部材に固定基礎部101を固定するのであるが、固定基礎部101自体で相当の重量を有することから、1人の作業員が、所定の部材に設けている取付用の孔に固定基礎部101の矩形基板103の孔を合わせるようにして固定基礎部101を両手で支えながら、他の作業員が、それぞれの孔にボルトBを挿入して、2個のナットN(ダブルナット)により締め付けていたのである。
次に、固定基礎部101の基礎当て板104に、回動支持部102の回動当て板108
を当接させて固定するのであるが、回動支持部102自体も相当の重量を有することから、1人の作業員が、基礎当て板104の2個の孔106に対して、回動当て板108の円弧状の溝109を好ましい位置に合わせるようにして回動支持部102を両手で支えながら、他の作業員が、基礎当て板104の孔106と回動当て板108の溝109にボルトBを挿入して、2個のナットN(ダブルナット)により締め付けていたのである。
即ち、図9・図10(a)(b)に示す従来のケーブルの受金物100においては、基礎当て板104の孔106と回動当て板108の溝109にボルトBを挿入して、2個のナットN(ダブルナット)により締め付けた際に、その締め付けが足らないと、回動支持部102が溝109の長さ分だけ下方にずり落ちしてしまう事態が生じていた。
また、運用状態においても、ボルトB及びナットNが緩むと、回動支持部102が溝109の長さ分だけ下方にずり落ちしてしまい、確実な機能を果たさない事象の懸念から、ナットNのダブルナット化で対応していた。
このように、従来のケーブルの受金物100においては、その取り付けの作業に際して、最低2人の作業員が必要となり、作業効率が低下する一因になっていた。
また、従来のケーブルの受金物100においては、所定の部材への固定基礎部101の固定と、基礎当て板104への回動当て板108の固定に際し、いずれも2個のナットN(ダブルナット)により締め付けていたことから、作業手順が煩雑化していた。
更に、回動支持部102単体においても相当の重量を有することから、受金物の搬入時において、作業効率が低下する一因になっていた。
そこで、本発明は、鋼板の曲げ加工によりケーブルの受金物を製造することで溶接の工程を省略し、ケーブルの受金物を安価に製造すると共に、所定の肉抜き加工により受金物の軽量化を実現し、構成部材の搬入と組み付けを1人の作業員により容易に行うことができ、更には、特殊な鍵フック形状等によりケーブルの受金物を取り付ける作業も1人の作業員により実現した、ケーブルの受金物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載のケーブルの受金物に係る発明は、
所定の場所に取り付ける固定基礎部と、この固定基礎部に角度調節可能に取り付ける回動支持部により構成されたケーブルの受金物において、
固定基礎部は、短尺鋼板の90度の曲げ加工により、固定基板の先端側に基礎当て板を屈曲形成し、
回動支持部は、長尺鋼板の90度の曲げ加工により、支持板部の基端側に、前記基礎当て板に当接させて長尺鋼板の長手方向を軸にして回動可能に取り付ける回動当て板を屈曲形成し、
上下方向に傾斜して延設されているケーブルに対して、回動支持部を回動させて角度調節して支持板部でケーブルを支持する、ことを特徴とする。
請求項1に記載の、ケーブルの受金物に係る発明によれば、短尺鋼板の90度の曲げ加工により、固定基板の先端側に基礎当て板を屈曲形成し、また、回動支持部は、長尺鋼板の90度の曲げ加工により、支持板部の基端側に回動当て板を屈曲形成していることから、従来においてなされていた溶接の工程を省略して、ケーブルの受金物を安価に製造する事ができる。
また、請求項2に記載のケーブルの受金物に係る発明は、固定基礎部の基礎当て板と、回動支持部の回動当て板のそれぞれに、取り付け用の孔を設けていることから、1人の作業員により、固定基礎部に回動支持部を仮固定できる。
具体的には、固定基礎部の基礎当て板に、回動支持部の回動当て板を当接させるように当てがう作業を実施するが、このとき、基礎当て板の孔と回動当て板の孔を合わせて、両孔にボルトを挿入してナットにより軽く締め付けることにより、固定基礎部に回動支持部を仮固定できるのである。
即ち、図9・図10(a)(b)に示す従来のケーブルの受金物においては、基礎当て板の孔と回動当て板の溝にボルトを挿入してナットにより締め付けた際に、その締め付けが足らないと、回動支持部が溝の長さ分だけ下方にずり落ちしてしまう事態が生じていた。また、運用状態において、ナットの緩みにより、同様な事象が発生する懸念があった。
これに対し、本発明に係るケーブルの受金物は、基礎当て板の孔と回動当て板の孔を合わせて、両孔にボルトを挿入してナットにより軽く締め付けることにより、固定基礎部に回動支持部を仮固定できることから、他の作業員が回動支持部を両手で支える必要が無いのである。
また、ボルトの配置位置の工夫により、運用状態においてナットの緩みが発生しても、回動支持部が下方にずり落ちて、ケーブルを支持不能な状況になる事態の発生を回避できるメリットが生まれる。
更に、請求項3に記載のケーブルの受金物に係る発明は、固定基礎部の基礎当て板の取り付け用の孔の近傍に、位置決め用の孔を設ける一方、その位置決め用の孔に対応する位置において、回動支持部の回動当て板に、内向きに湾曲した円弧状の溝を設けていることから、回動支持部の取り付け角度を調節しながら、固定基礎部に回動支持部を取り付けることができる。
具体的には、基礎当て板の位置決め用の孔と回動当て板の溝を合わせて、孔と溝にボルトを挿入してナットにより軽く締め付ける。
この状態において、図6(a)(b)に示すように、回動支持部を回動させて、固定基礎部に取り付ける回動支持部の角度を調節してから、孔と溝に挿入しているボルトをナットにより強く締め付けて、固定基礎部に回動支持部を取り付けるのである。
そして、取り付け用の孔を介して、固定基礎部に回動支持部を固定している状態において、基礎当て板の位置決め用の孔と回動当て板の溝を合わせて、孔と溝にボルトを挿入してナットにより締め付けるので、2個のナットN(ダブルナット)により対応する必要が無く、その取り付けの手順を簡素化できる。
この他、請求項4に記載のケーブルの受金物に係る発明は、回動支持部の支持板部に、複数の長孔を設けて肉抜き加工を施していることから、回動支持部の軽量化を実現して、その搬入を容易に行うことができる。
また、請求項5に記載のケーブルの受金物に係る発明は、回動支持部の重心位置に、長孔を設けて肉抜き加工を施していることから、その長孔を手で握ることにより、一人の作業員による各種の作業・運搬が、より容易になる。
具体的には、回動支持部の軽量化により、固定基礎部の基礎当て板に、回動支持部の回動当て板を当接させるように当てがい、基礎当て板の孔と回動当て板の孔を合わせて、両孔にボルトを挿入してナットにより軽く締め付けて、固定基礎部に回動支持部を仮固定する作業を、一人の作業員により実施できる。
その後の、回動支持部を回動させて、固定基礎部に取り付ける回動支持部の角度を調節してから、孔と溝に挿入しているボルトをナットにより締め付ける作業も、一人の作業員により実施できる。
そして、請求項6に記載のケーブルの受金物に係る発明は、固定基礎部の固定基板の基端側の上部に、下向きの鍵フック部を設け、鍵フック部の下方には、固定用の孔を設けていることから、固定基礎部に回動支持部を固定している状態において、ケーブルの受金物を所定の立設部材に取り付ける作業を、1人の作業員により実現できる。
具体的には、図7に示すように、所定の立設部材にケーブルの受金物を取り付ける位置において、立設部材にボルトを挿入してナットにより軽く締め付けて、立設部材とボルトの頭部との間に隙間が生じるようにする。
この立設部材とボルトの頭部との間の隙間に、固定基礎部の固定基板に設けている下向きの鍵フック部を引っ掛け、その後、固定基板の孔を立設部材の孔に合わせ、両孔にボルトを挿入してナットにより締め付ける。
このように、固定基礎部の鍵フック部により固定基礎部の荷重を支えながらの作業となるため、他の作業員が固定基礎部を両手で支える必要が無く、全体の組み付け作業を、1人の作業員により実現できる。
また、請求項7に記載のケーブルの受金物に係る発明は、上部にケーブルを保持する湾曲部が形成され、下部に前記回動支持部の支持板部を挿入する凹部が設けられている碍子具を、前記ケーブルと前記回動支持部との間に介在させることで、上下方向に傾斜して延設されているケーブルに対して、ほぼ垂直の角度でケーブルを支持することが可能となる。
具体的には、図1・図2に示すように、傾斜しているケーブルに碍子具がケーブルに対してほぼ垂直となるように取り付け、この碍子具の凹部に回動支持部の支持板部を挿入できるように、固定基礎部に取り付ける回動支持部の角度を調節する。
本発明によれば、鋼板の曲げ加工によりケーブルの受金物を製造することで溶接の工程を省略し、ケーブルの受金物を安価に製造すると共に、所定の肉抜き加工により受金物の軽量化を実現し、構成部材の搬入と組み付けを1人の作業員により容易に行うことができ、更には、特殊な鍵フック形状等によりケーブルの受金物を取り付ける作業も1人の作業員により実現することができる。
ケーブルの受金物の使用状態の一例を示す斜視図である。 ケーブルの受金物の使用状態の一例を示す斜視図である。 ケーブルの受金物の構成を示すもので、(a)は固定基礎部に回動支持部を取り付けた状態を固定基礎部側から見た斜視図、(b)は固定基礎部に回動支持部を取り付けた状態を回動支持部側から見た斜視図である。 ケーブルの受金物の構成を示すもので、(a)は固定基礎部に回動支持部を取り付けた状態の側面図、(b)は固定基礎部に回動支持部を取り付けた状態の平面図、(c)はケーブルの受金物の背面図、(d)はケーブルの受金物の正面図である。 ケーブルの受金物の構成を示すもので、固定基礎部に回動支持部を取り付ける状態を示す分解斜視図である。 ケーブルの受金物の構成を示すもので、(a)は固定基礎部に回動支持部を取り付けた状態を示す斜視図、(b)角度を変えて固定基礎部に回動支持部を取り付けた状態を示す斜視図である。 ケーブルの受金物の使用状態の一例を示す分解斜視図である。 ケーブルの受金物の他の構成を示す斜視図である。 従来におけるケーブルの受金物の構成を示す斜視図である。 従来におけるケーブルの受金物の構成を示すもので、(a)は固定基礎部に回動支持部を取り付けた状態を固定基礎部側から見た斜視図、(b)は固定基礎部に回動支持部を取り付けた状態を回動支持部側から見た斜視図である。
以下に、図面を参照して、本発明の一実施の形態について説明する。
本発明は、図1・図2に示すように、所定のケーブルKが上下方向に傾斜するように配置されている場合において、そのケーブルKの傾斜している部分に対して、ほぼ垂直の角度でケーブルKを支持することが可能な、ケーブルの受金物1に関するものである。
本発明に係るケーブルの受金物1は、図1・図3(a)(b)に示すように、所定の立設部材200に取り付ける固定基礎部2と、この固定基礎部2に角度調節可能に取り付ける回動支持部3により構成されている。
固定基礎部2は、図3(a)(b)・図4(a)(b)(c)(d)に示すように、短尺鋼板4の90度の曲げ加工により、固定基板5の先端側に基礎当て板6を屈曲形成している。
この基礎当て板6は、図5に示すように、略半円状に形成されており、屈曲部近傍の上下方向における中間位置に、回動支持部3の取り付け用の孔7を設けている。
また、この基礎当て板5の取り付け用の孔7の右側上方に、位置決め用の孔8を設けている。
更に、固定基礎部2の固定基板5の基端側の上部には、下向きの鍵フック部9を設けている。また、鍵フック部9の下方には、固定用の孔10を設けている。
一方、固定基礎部2に角度調節可能に取り付ける回動支持部3は、図3(a)(b)・図4(a)(b)(c)(d)に示すように、長尺鋼板11の90度の曲げ加工により、支持板部12の基端側に回動当て板13を屈曲形成している。
長尺鋼板10は、図4(a)に示すように、上辺部は水平で、先端側から基端側にかけて徐々に縦幅を増すように形成されている。また、長尺鋼板11の先端部には、90度の曲げ加工により、小屈曲片14を屈曲形成している。
更に、長尺鋼板11には、複数の長孔15を設けて肉抜き加工を施している。この肉抜き加工は、回動支持部3の重心位置に、長孔15を設けると、肉抜き加工としてより好ましいものとなる。
この他、基礎当て板6は、回動支持部3の取り付け用の孔7を設けているが、この孔7に対応する位置において、回動支持部3の回動当て板13に、取り付け用の孔16を設けている。
また、基礎当て板6は、取り付け用の孔7の近傍に、位置決め用の孔8を設けているが、この孔8に対応する位置において、回動支持部3の回動当て板13に、内向きに湾曲した円弧状の溝17を設けている。
そして、所定の部材にケーブルの受金物1を取り付ける場合、下記の手順による。
まず、固定基礎部2の基礎当て板6に、回動支持部3の回動当て板13を当接させるように当てがう。このとき、基礎当て板6の孔7と、回動当て板13の孔16を合わせて、両孔7・16にボルトBを挿入してナットNにより軽く締め付けて、固定基礎部2に回動支持部3を仮固定する。
また、基礎当て板6の位置決め用の孔8と回動当て板13の溝17を合わせて、孔8と溝17にボルトBを挿入してナットNにより軽く締め付ける。
この状態において、図6図(a)(b)に示すように、回動支持部3を回動させて、固定基礎部2に取り付ける回動支持部3の角度を調節してから、孔8と溝17に挿入しているボルトBをナットNにより強く締め付けて、固定基礎部2に回動支持部3を取り付けるのである。
そして、図7に示すように、所定の立設部材200にケーブルの受金物1を取り付ける位置において、立設部材200にボルトBを挿入してナットNにより軽く締め付けて、立設部材200とボルトBの頭部との間に隙間が生じるようにする。
この立設部材200とボルトBの頭部との間の隙間に、固定基礎部2の固定基板5に設けている下向きの鍵フック部9を引っ掛け、その後、固定基板5の孔10を立設部材200の孔201に合わせ、両孔10・201にボルトBを挿入してナットNにより締め付ける。
尚、本発明に係るケーブルの受金物1は、図1・図2に示すように、所定の碍子具300を介在させて、ケーブルKを支持するものとなる。
碍子具300は、図7に示すように、所定の厚みを有する四角形状で、その上部に、ケーブルKを保持する湾曲部301が形成されている。また、碍子具300の下部には、回動支持部3の支持板部12を挿入する凹部302が設けられている。更に、碍子具300は、湾曲部301の周縁に紐用の孔303を設けている。
そして、所定の紐304を碍子具300の孔303に通した状態で、紐304をケーブルKに巻き付けて縛ることで、1本のケーブルKに1個の碍子具300が取り付けられている。
図1・図2には、3本のケーブルKに3個の碍子具300が取り付けられており、それぞれの碍子具300の凹部302に回動支持部3の支持板部12が挿入されて支持されている状態を示している。
そして、傾斜しているケーブルKに3個の碍子具300がケーブルKに対して垂直となるように取り付けられ、この碍子具300の凹部302に回動支持部3の支持板部12を挿入できるように、固定基礎部2に取り付ける回動支持部3の角度を調節するのである。
尚、所定の立設部材200に取り付ける固定基礎部2は、固定基板5の基端側の上部に下向きの鍵フック部9を設けている例について説明したが、これに限定されることは無く、例えば、図8に示すように、固定基板5の基端側において、その上下部に固定用の孔10を設けている構成であっても差し支えない。
1 ケーブルの受金物
2 固定基礎部
3 回動支持部
4 短尺鋼板
5 固定基板
6 基礎当て板
7 孔
8 孔
9 鍵フック部
10 孔
11 長尺鋼板
12 支持板部
13 回動当て板
14 小屈曲片
15 長孔
16 孔
17 溝

B ボルト
N ナット
K ケーブル

100 ケーブルの受金物
101 固定基礎部
102 回動支持部
103 矩形基板
104 基礎当て板
105 孔
106 孔
107 支持板部
108 回動当て板
109 円弧状の溝
200 立設部材
201 孔
300 碍子具
301 湾曲部
302 凹部
303 孔
304 紐

Claims (7)

  1. 所定の場所に取り付ける固定基礎部と、この固定基礎部に角度調節可能に取り付ける回動支持部により構成されたケーブルの受金物において、
    固定基礎部は、短尺鋼板の90度の曲げ加工により、固定基板の先端側に基礎当て板を屈曲形成し、
    回動支持部は、長尺鋼板の90度の曲げ加工により、支持板部の基端側に、前記基礎当て板に当接させて長尺鋼板の長手方向を軸にして回動可能に取り付ける回動当て板を屈曲形成し、
    上下方向に傾斜して延設されているケーブルに対して、回動支持部を回動させて角度調節して支持板部でケーブルを支持する、ことを特徴とするケーブルの受金物。
  2. 固定基礎部の基礎当て板と、回動支持部の回動当て板のそれぞれに、取り付け用の孔を設けている請求項1に記載のケーブルの受金物。
  3. 固定基礎部の基礎当て板の取り付け用の孔の近傍に、位置決め用の孔を設ける一方、その位置決め用の孔に対応する位置において、回動支持部の回動当て板に、内向きに湾曲した円弧状の溝を設けている請求項2に記載のケーブルの受金物。
  4. 回動支持部の支持板部に、複数の長孔を設けて肉抜き加工を施している請求項1乃至3のいずれかに記載のケーブルの受金物。
  5. 回動支持部の重心位置に、長孔を設けて肉抜き加工を施している請求項1乃至のいずれかに記載のケーブルの受金物。
  6. 固定基礎部の固定基板の基端側の上部に、下向きの鍵フック部を設け、鍵フック部の下方には、固定用の孔を設けている請求項1乃至5のいずれかに記載のケーブルの受金物。
  7. 上部にケーブルを保持する湾曲部が形成され、下部に前記回動支持部の支持板部を挿入する凹部が設けられている碍子具を、前記ケーブルと前記回動支持部との間に介在させ、上下方向に傾斜して延設されているケーブルに対して前記碍子具が垂直となるように取り付けられて当該ケーブルを支持する請求項1乃至6のいずれかに記載のケーブルの受金物。
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