JP6631511B2 - 青果の加工前処理剤、およびそれを用いた青果の加工前処理方法 - Google Patents

青果の加工前処理剤、およびそれを用いた青果の加工前処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、青果の加熱調理や冷凍処理等の加工の前処理に用いられる前処理剤、およびそれを用いた青果の加工前処理方法に関する。
野菜を加熱調理した場合、例えば野菜を炒めた場合、熱により野菜表面の細胞壁や細胞内構造が物理的な損傷を受け、食感が不快に柔らかくなることがある。さらに加熱調理による野菜組織の損傷に起因して、離水(syneresis)と呼ばれる水分の流出が生じ、離水は野菜味成分の漏出を伴うばかりか不快な食感をもたらすことが多い。このように、加熱した野菜の食感を決定する要因には、細胞壁構造や細胞内構造がどの程度維持されているか、細胞からどの程度離水しているかの2点が挙げられる。シャキシャキとした良い食感はおいしい野菜炒めの特徴であり、食品産業上重要なファクターと言える。
一般的に、野菜炒め調理直後は比較的食感が維持されており、水っぽくもなく大きな問題はないことが多いが、調理から時間が経つと、損傷した細胞から経時的に水分が流出するため、ベチャベチャして食感の悪い野菜炒めとなる傾向がある。さらに、離水した水分が野菜炒めを再度浸食することにより、相乗的に食感の低下が生じる。近年、外食産業の発展に伴い、コンビニエンスストアや、大手のレストランチェーン等では野菜を加熱調理後、数時間から数十時間にわたって調理品を販売する場面が増加しており、調理済み野菜が官能的にも外観的にも経時的に劣化することが問題となっている。例えば野菜炒め入り弁当の場合は、野菜から離水した水分がトレイから浸み出して容器を汚したり、その水分が詰め合わせの白米に及んで味や食感を悪くしたりする。塩、コショウ等の調味料を添加して炒めた場合、炒め野菜表面に調味料を含んだ高浸透圧の液が絡み、これによる浸透圧差により野菜から水が一層流出しやすくなる。また、例えば野菜をボイルした場合、熱水による細胞破壊により野菜の形状が崩壊しやすくなるため、食感及び外観の悪いものとなる場合が多い。
このように、野菜炒めや茹で野菜の食感低下および離水を解決することは食品産業上きわめて重要な課題となっている。
これまでに、野菜からの離水を抑えてシャキシャキとした食感を向上させることを目的としたいくつかの方法が考案されている。例えば、アルファー化澱粉を含む組成物(特許文献1)、又は、未膨潤もしくは不完全膨潤の状態の澱粉粒、例えば架橋澱粉を含む組成物(特許文献2)を調理時に食材に混合する方法や、澱粉やガム質等の増粘剤等を含有し、特定の物性を有するW/O/W型組成物を調理時に食材に混合する方法(特許文献3)が提案されている。これらの方法は、高い粘性を有する、澱粉や、キサンタンガムのようなガム質を含有する組成物で野菜をコーティングすることにより、物理的に野菜からの離水を防止するものと考えられる。その一方で、高粘度の層が具材を覆うことが原因で、具材にベタつきが生じ、あんかけ様の料理になってしまうという問題がある。
また、酸、アルカリ及び/又はアルコールで野菜の前処理を行った後、野菜に加熱油脂を流下させる油かけを行い、次いで油かけ温度以上の高温で野菜を炒める方法が提案されている(特許文献4)。この文献には、酸やアルカリ処理で野菜の殺菌を行い、油かけにより不要な野菜の水分を飛ばすことにより、野菜炒めの離水防止および食感向上効果が期待できる旨が記載されているが、この方法は、酸やアルカリなど一般的に取扱いが難しい物質を使用する必要があるばかりか、高温油脂を用いる二段階の工程を踏む必要があるため、簡便な方法とは言い難い。
一方で、栽培時にバリン、ロイシン、イソロイシン、α−ケトイソ吉草酸などの化合物を含む、植物高温ストレス耐性付与剤を植物に施用することにより、高温条件栽培時におけるクロロフィル分解や、細胞死を抑制できることが知られているが(特許文献5)、収穫、出荷後の野菜を前記のような化合物で処理することによって、野菜の食感を向上させ、又は離水を防止することができることは知られていない。
また、青果を冷凍した場合も、解凍したときの食感の低下や離水が問題となっている。冷凍解凍後の食感低下や離水を改善する技術としては、冷凍前に、野菜をトレハロース等の多糖類の水溶液に浸漬する方法(特許文献6)、尿素、又はさらに糖及び/又は糖アルコールや、カルシウム塩及び/又はマグネシウム塩を含む溶液に野菜類を浸漬する方法(特許文献7)、野菜及び/又は果実類をペクチン分解物含有水溶液で処理し、次に、2価カチオン塩及びペクチンエステラーゼを含有する水溶液で処理する方法(特許文献8)等が提案されている。
しかし、多糖類は野菜に甘味を付与し、尿素は食品として好ましくなく、カルシウム塩やマグネシウム塩は野菜にえぐみを付与するという問題がある。また、ペクチンエステラーゼは安価であるとはいえない。
特公平8−32227 特許3469819号 特開2013−106612 特許4250346号 特開2012−197249 特開2009−278931 特開2001−224304 WO2004/107867
本発明は、簡便に、青果(野菜又は果物)の加工、例えば加熱調理や冷凍・解凍処理の後の食感の向上、及び/又は、離水の防止が可能な青果の加工前処理剤を提供することを課題とする。
本発明者は上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、加工前に、分岐鎖アミノ酸で青果を処理することにより、加工経時後の青果の食感を向上させ、あるいは離水を防止できることを見出した。本発明はこの知見に基づいて完成されたものである。
すなわち本発明は、以下のとおりである。
(1)分岐鎖アミノ酸を有効成分として含む、青果の加工前処理剤。
(2)加工が、加熱調理及び/又は冷凍処理である、前記加工前処理剤。
(3)前記分岐鎖アミノ酸が、バリン、ロイシン、及びイソロイシンからなる群から選択される1又は2以上のアミノ酸である、前記加工前処理剤。
(4)さらに、カルシウム化合物を含む、前記加工前処理剤。
(5)分岐鎖アミノ酸に対するカルシウム化合物の重量比が、1:0.001〜0.001:1である、前記加工前処理剤。
(6)カルシウム化合物が、酢酸カルシウム、及び乳酸カルシウムから選択される1又は2以上の化合物である、前記加工前処理剤。
(7)さらに、グリセリン脂肪酸エステルを含む、前記加工前処理剤。
(8)青果を分岐鎖アミノ酸で処理する工程、及び、当該青果を加熱調理する工程を含む、食感が向上された、及び/又は離水が防止された、加熱調理青果の製造方法。
(9)前記分岐鎖アミノ酸が、バリン、ロイシン、及びイソロイシンからなる群から選択される1又は2以上のアミノ酸である、前記方法。
(10)青果を分岐鎖アミノ酸で処理する工程において、分岐鎖アミノ酸にカルシウム化合物を共存させる、前記方法。
(11)さらに、加熱調理する工程の後に、青果を冷凍処理する工程を含む、前記製造方法。
(12)青果が、モヤシ、タマネギ、ブロッコリー、キャベツ、ニンジン、ニラ、及び、インゲンから選択される、前記製造方法。
(13)青果を分岐鎖アミノ酸で処理する工程、及び、当該青果を冷凍する工程を含む、解凍後の食感が向上された、及び/又は解凍後の離水が防止された、冷凍青果の製造方法。
(14)前記分岐鎖アミノ酸が、バリン、ロイシン、及びイソロイシンからなる群から選択される1又は2以上のアミノ酸である、前記冷凍青果の製造方法。
(15)青果を分岐鎖アミノ酸で処理する工程において、分岐鎖アミノ酸にカルシウム化合物を共存させる、前記冷凍青果の製造方法。
(16)青果がイチゴである、前記冷凍青果の製造方法。
(17)加工前に、前記加工前処理剤で青果を処理することを特徴とする、青果の前処理方法。
モヤシ炒めに対する各種アミノ酸類による前処理効果を示す図。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の青果の加工前処理剤(以下、単に「前処理剤」と記載することがある。)は、分岐鎖アミノ酸を有効成分として含む。分岐鎖アミノ酸としては、バリン、ロイシン、及びイソロイシンが挙げられる。これらの分岐鎖アミノ酸の中では、バリンが好ましい。分岐鎖アミノ酸は、L−体、D−体のいずれであってもよいが、L−体が好ましい。また、L−体及びD−体を任意の割合で含む混合物であってもよい。
前処理剤は、分岐鎖アミノ酸の1種を単独で含んでいてもよく、2種以上を任意の割合で含んでいてもよい。
前処理剤は、分岐鎖アミノ酸を含む限り、アミノ酸として分岐鎖アミノ酸のみを含むものであってもよく、他のアミノ酸を含んでいなくてもよい。
本発明で用いる分岐鎖アミノ酸は、食品として認可されるものであれば、一般に食品添加物として販売されているものであってもよく、分岐鎖アミノ酸混合物の状態で食品として販売されているものであってもよく、発酵法で製造した精製品もしくは粗精製品、または精製過程で生じる副生物であってもよく、海産物からの抽出物やタンパク質の加水分解物など、分岐鎖アミノ酸を含む混合物であってもよい。
前処理剤中の分岐鎖アミノ酸の含有量は特に制限されず、使用時に本発明の効果を奏するのに必要な濃度で青果を処理することができるものであればよい。「有効成分として含む」とは、このように、使用時の前処理剤が本発明の効果を奏するのに必要な量で分岐鎖アミノ酸を含むことを意味する。
本発明の前処理剤は、使用時に青果を処理することができるものである限り、剤型等は特に制限されず、溶液であってもよく、ペースト状、粉状、固形状であってもよい。前処理剤は、使用時はいずれの形状であってもよいが、溶液であることが好ましい。前処理剤がペースト状、粉状又は固形状の場合は、水に溶解又は懸濁して使用することができる。また、前処理剤が溶液の場合は、適宜希釈して使用することができる。前処理剤が他の形態の場合は、溶液、粉末又は固形の場合に準じて適宜溶液を調製すればよい。
使用時の溶液は、水溶液が好ましい。水溶液は、本発明の効果を損なわない限り、エタノール等のアルコール、酢酸、乳酸等の有機酸、油脂等の溶媒又は溶質を含んでいてもよい。
前処理剤を水溶液として使用するときの分岐鎖アミノ酸濃度は、分岐鎖アミノ酸が一種の場合、好ましくは0.005重量%〜4重量%、より好ましくは0.01重量%〜3重量%、さらに好ましくは0.05重量%〜0.5重量%であることが好ましい。また、前処理剤が複数の分岐鎖アミノ酸を含有する場合には、それらの合計量が前記濃度範囲であることが好ましい。
分岐鎖アミノ酸を上記濃度で含む前処理剤で青果を処理すると、未処理の青果と比べて、加工後の青果、例えば加熱調理後の青果、又は冷凍・解凍後の青果の食感を向上させ、かつ/又は、それらの青果の離水を防止することができる。離水を防止するとは、離水を完全に防止することに加えて、前処理剤で処理しない場合に比べて離水を減少させることを含む。
本発明で「食感向上」とは、青果が本来有する食感(破断応力)を維持及び/又は向上し、シャキシャキとした好ましい食感(破断応力)をもたらすことをいう。
本発明で「離水」とは、青果の有する水分が、加熱調理及び/又は冷凍処理等の加工により、細胞外へ流出することをいう。
前処理剤で処理した青果には、分岐鎖アミノ酸特有の苦味は通常感じられない。これは、青果の細胞は生きた状態にあって、青果に分岐鎖アミノ酸が吸収され、代謝されるためであると推定される。
本発明の加工前処理剤は、分岐鎖アミノ酸に加えて、カルシウム化合物を含んでいてもよい。カルシウム化合物の種類は特に制限されないが、例えばカルシウム塩、カルシウム錯体等が挙げられる。カルシウム塩としては、酢酸カルシウム、乳酸カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、リン酸一水素カルシウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸三カルシウム、クエン酸カルシウム、ピロリン酸二水素カルシウム等が挙げられる。
前処理剤に含まれるカルシウム化合物は、一種類であってもよく、複数種類のカルシウム化合物の混合物であってもよい。一種類のカルシウム化合物を含む場合は、使用時の前処理剤溶液中の濃度として0.005重量%〜4重量%、好ましくは0.01重量%〜2重量%が好ましい。また、複数種類のカルシウム化合物を含有する場合には、合計量が前記範囲であることが好ましい。また、前処理在中の分岐鎖アミノ酸に対するカルシウム化合物の重量比は、1:0.001〜0.001:1、好ましくは1:0.01〜0.01:1であることが好ましい。
また、本発明の前処理剤は、分岐鎖アミノ酸、又は、分岐鎖アミノ酸及びカルシウム化合物に加えて、乳化剤を含んでいることが好ましい。乳化剤の種類は特に制限されないが、例えば、合成添加物としてはグリセリン脂肪酸エステル(蒸留ジグリセリンモノ脂肪酸エステル、ジグリセリンモノオレート等)、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル等が挙げられる。天然添加物としてはレシチン、酵素分解レシチン、サポニン、カゼインナトリウム等が挙げられる。
上記の乳化剤の中では、グリセリン脂肪酸エステル、例えばモノグリセリン脂肪酸エステル、ジグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、特に蒸留ジグリセリンモノ脂肪酸エステルが、分岐鎖アミノ酸と併用した場合に食感向上効果及び/又は離水防止効果が高いため好ましい。蒸留ジグリセリンモノ脂肪酸エステルとしては、ジグリセリンモノオレートを主成分とするものが挙げられる。
なお、乳化剤の添加効果は、一般的な油滴粒子の乳化によるものではなく、乳化剤の界面活性作用を利用して、青果組織表面のワックス層を溶解することにより、分岐鎖アミノ酸を青果へ浸透させ易くする作用によるものと推定される。
前処理剤に含まれる乳化剤は、一種類であってもよく、複数種類の乳化剤の混合物であってもよい。一種類の乳化剤成分を含む場合は、使用時の濃度として0.001重量%〜1重量%、好ましくは0.001重量%〜0.1重量%が好ましい。また、複数の乳化剤成分を含有する場合には、合計量が前記範囲であることが好ましい。また、前処理在中の分岐鎖アミノ酸に対するグリセリン脂肪酸エステルの重量比は、1:0.001〜0.001:1、好ましくは1:0.01〜0.01:1であることが好ましい。
本発明の加工前処理剤は、本発明の効果を損なわない限り、食感向上効果及び/又は離水防止効果を有する他の物質を含有していてもよい。また、本発明の加工前処理剤は、食感向上効果及び離水防止効果に影響しない物質を含有していてもよい
本発明の一形態は、青果の加工前に、加工前処理剤で青果を処理する、青果の前処理方法である。加工としては、加熱調理、及び冷凍処理が揚げられる。
前処理剤で処理する青果(野菜又は果物)は特に制限されないが、加工後、例えば加熱調理後、及び/又は、冷凍・解凍処理後に食感が低下し、又は離水しやすい青果が挙げられる。特に、シャキシャキ感や歯ごたえが求められる青果が好適である。具体的には、例えば、モヤシ(緑豆モヤシ、大豆モヤシ等)、ゴーヤ、ブロッコリー、キャベツ、ハクサイ、タマネギ、ニンジン、ピーマン、ジャガイモ、ニラ、インゲン等の野菜、及び、イチゴ、リンゴ、ナシ、サクランボ、キウイフルーツ、カキ、ブドウ、メロン、モモ等の果物が挙げられる。
上記野菜のうち、加熱調理の前処理に好適なものとしては、モヤシ、タマネギ、ブロッコリー、キャベツ、ニンジン、ニラ、及び、インゲン等の野菜が挙げられる。また、冷凍処理の前処理に好適なものとしては、これらの野菜、及びイチゴ等の果物が挙げられる。さらに、前記野菜は、加熱調理後に冷凍処理される場合も、前処理が有効である。
加工に用いる青果は、新鮮なものであることが好ましいが、収穫後ある程度時間が経過した青果であってもよい。
前処理剤による青果の処理は、前処理剤が青果表面に接触することができれば特に制限されないが、例えば、青果を前処理剤溶液に浸漬すること、前処理剤溶液を霧吹き等で噴霧して青果に液滴を付着させること、及び、前処理剤溶液を青果に塗布すること等が挙げられる。青果を前処理剤溶液に浸漬する場合は、青果表面に液が接触するように振とうしてもよい。
前処理剤がペースト状又は粉状の場合は、それらを水に溶解して溶液として用いてもよいが、直接青果表面に前処理剤を塗布又は散布してもよい。また、前処理剤が固形状の場合は、粉砕して青果表面に散布してもよい。いずれの場合も、予め青果表面を濡らしておくか、前処理剤を塗布又は散布後に水を噴霧することが好ましい。
前処理剤で処理する青果は、ある程度大きいままでもよいが、本発明の効果を損なわない限り、前処理剤が浸透しやすいように、又は表面積を増やすように、適当な大きさにカットしてもよい。そのような大きさとしては、例えば、ニンジンの場合、0.5cm〜4cm角の大きさが挙げられる。
本発明の効果を最大限に発揮させるためには、前処理剤溶液が青果にしっかりと付着していることが好ましい。そのために、小スケールの場合は、例えばジップ付のポリ袋に青果と分岐鎖アミノ酸溶液を入れ、常に青果に分岐鎖アミノ酸溶液が接している状態を作り出すとよい。例えば、モヤシ生産会社からスーパーマーケットへモヤシを出荷するための包装の内部に、モヤシと一緒に本発明の分岐鎖アミノ酸溶液を少量添加することで、スーパーマーケットから消費者の手に渡り開封されるまでの間、常にモヤシが分岐鎖アミノ酸溶液に接している環境を作り出すことができる。また、大スケールの場合は、例えば鍋やバットを利用し、青果を敷き詰めた上で分岐鎖アミノ酸溶液を添加することで、分岐鎖アミノ酸溶液量を節約しつつ、常に青果に分岐鎖アミノ酸溶液が接している状態を作り出すことができる。例えば、外食チェーン向け青果の一次加工会社では、大量の青果をカットし、洗浄水プールで洗浄する工程を有する場合があり、その洗浄水に本発明の分岐鎖アミノ酸溶液を混合することによって、大量の青果をその工程の中で処理することができる。
前処理剤を溶液で使用する場合の使用量は、処理対象となる青果表面に、好ましくはムラなく、溶液が付着できる量であれば特に制限されない。通常、処理対象となる青果の新鮮重量100gに対して処理液量が25mL以上、好ましくは50mL以上であることが好ましい。前処理剤が他の形態の場合は、青果の表面に分岐鎖アミノ酸の量として、通常0.0001g〜0.1g/cm2、好ましくは0.001g〜0.01g/cm2であることが好ましい。
前処理剤による青果の必要処理時間は、処理対象となる青果の種類によっても異なるが、青果に有効成分が浸透し、加熱調理後に本発明の効果が奏される限り特に制限されない。通常、1時間以上、好ましくは3時間以上、より好ましくは5時間以上、さらに好ましくは10時間以上が好ましい。処理時間の上限は、本発明の効果が損なわれない限り特に制限されないが、必要以上の時間、例えば48時間以上、多量の処理溶液を青果に接触させ続けると、溶液水分が過剰に青果に吸収され、青果の品質に影響を及ぼすことがある。したがって、処理時間は通常48時間以内、好ましくは36時間以内、より好ましくは24時間以内であることが好ましい。
前処理剤による青果の処理温度は、0℃〜30℃が好ましく、処理時間に応じて適宜選択すればよい。
尚、特に加工が炒め調理の場合は、分岐鎖アミノ酸溶液で青果を処理した後、加熱調理前に、アミノ酸と青果中の成分とのメイラード反応(黒ずみ)を防ぐために、水で前処理剤を簡単に洗浄することが好ましい。洗浄後は、サラダ用スピナーやバキュームポンプ等を用いて、青果の水切りを行うことが好ましい。水切りを行わず余分な水分が付着した状態で炒め調理を行うと、離水防止効果が打ち消されるため、好ましくないことがある。
本発明の加工前処理剤で処理された青果は、その直後、又は短時間内に加熱調理してもよく、そのまま加熱用青果として流通させてもよい。すなわち、本発明の一態様は、青果を加工前処理剤で処理する工程、及び、当該青果を加熱調理する工程を含む、食感が向上された、及び/又は離水が防止された、加熱調理青果の製造方法である。また、本発明の加工前処理剤で処理された青果は、その直後、又は短時間内に冷凍処理し、そのまま冷凍青果として流通させてもよい。すなわち、本発明の他の態様は、青果を加工前処理剤で処理する工程、及び、当該青果を冷凍する工程を含む、解凍後の食感が向上された、及び/又は解凍後の離水が防止された、冷凍青果の製造方法である。さらに、本発明の加工前処理剤で処理された青果は、加熱調理及び冷凍処理し、加熱調理済冷凍青果として流通させてもよい。
上記の青果の前処理方法、加熱調理青果の製造方法、及び、冷凍青果の製造方法において、前処理剤は少なくとも分岐鎖アミノ酸を含んでいればよく、これらの方法において、「青果を加工前処理剤で処理する工程」は、「青果を分岐鎖アミノ酸で処理する工程」で置き換えることができる。青果を分岐鎖アミノ酸で処理する際に、分岐鎖アミノ酸にカルシウム化合物及び/又は乳化剤が共存していてもよい。分岐鎖アミノ酸にカルシウム化合物及び/又は乳化剤を共存させる場合、分岐鎖アミノ酸、カルシウム化合物及び/又は乳化剤は、各々別個に青果に添加してもよく、これらの2種又は3種を同時に添加してもよい。分岐鎖アミノ酸、カルシウム化合物及び/又は乳化剤を青果に別個に添加する場合は、添加の順序は任意である。また、分岐鎖アミノ酸が複数種である場合は、2種以上のアミノ酸を同時に青果に添加してもよく、別々に添加してもよい。各アミノ酸の青果への添加の順序は任意である。分岐鎖アミノ酸、カルシウム化合物、及び乳化剤の種類や好ましい濃度、並びに処理方法等は、前処理剤について記載したのと同様である。
本発明の加工前処理剤で処理された青果を加熱調理、及び/又は、冷凍・解凍処理すると、非処理の青果と比べて、青果の食感を向上させ、かつ/又は、離水を防止することができる。したがって、食感が向上された、及び/又は、離水が防止された加熱調理青果、冷凍青果、又は加熱調理済冷凍青果を製造することができる。加熱調理青果とは、青果のみを含むものであってもよく、青果に加えて青果以外の食材を含むものであってもよい。 加工が加熱調理の場合、加熱調理の方法は特に制限されず、炒める、茹でる(煮る)、焼く、蒸す、揚げる等の方法が挙げられる。
炒め調理の調理法、例えば使用される調理器具や加熱温度、加熱調理時間は特に制限されない。炒め調理には、例えば、青果をフライパン又は中華鍋等に入れて、少量の油を加え、必要により攪拌を行いながら、加熱調理すること、または、青果を入れたホテルパン等をスチームコンベクション内に設置し、スチーム量に関わらず、加熱調理すること等が含まれる。
茹で調理の調理法、例えば使用される調理器具や加熱温度、加熱調理時間は特に制限されない。茹で調理には、例えば、青果を中華鍋や圧力鍋等に入れて、湯の中で加熱調理することや、冷凍食品用野菜の加工時に行われるブランチング処理等が含まれる。
野菜の加熱調理により作製される料理としては、例えば野菜塩コショウ炒め、チンジャオロウスウ、ホイコウロウ、八宝菜、お浸し、茹で野菜サラダ、冷凍野菜食品等が挙げられる。本発明の方法は、水分の多い野菜を含み、その結果、離水量が多くなる料理ほど、食感および外観を改善できる効果が顕著に奏される可能性が高い。
一般的に、収穫後時間が経過した青果は脱水を伴ってしなびてしまい、加熱調理又は冷凍・解凍処理すると食感が一層悪くなる傾向があるが、そういった古い青果であっても、好適な形態では、本発明の前処理剤処理を施すことにより、新鮮な青果を加熱調理又は冷凍・解凍した場合の食感に近づける効果が期待できる。
カルシウム塩等のカルシウム化合物も、冷凍解凍野菜の食感を向上させることが知られているが、カルシウム化合物は、高濃度で使用するとカルシウム特有の苦みを呈したり、塩を構成する酸によって酸味を呈したりすることがある。分岐鎖アミノ酸を加工前処理剤の有効成分とすることによって、このような用途におけるカルシウム化合物の濃度を低減することができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。実施例に記載されたアミノ酸はL−体である。
〔実施例1〕モヤシ炒めに対するアミノ酸および塩類による処理の効果
(1)野菜材料
モヤシは加熱調理後、経時的に離水が生じ、食感も悪くなることが良く知られている。そこでスーパーマーケットで購入した緑豆モヤシを用いた。植物体の損傷が少ない根切りでないモヤシを選んだ。
(2)アミノ酸処理方法
アミノ酸として、バリン、ロイシン、イソロイシン、バリン+イソロイシン、グルタミン酸ナトリウム、アスパラギン酸ナトリウム、アルギニン、グリシン、及び、アラニンを用いた。これらのアミノ酸によるモヤシの処理には、いずれも処理濃度が0.1重量%になるように調製した水溶液を用いた。バリン+イソロイシンは、両アミノ酸の混合液を表し、バリンとイソロイシンそれぞれ0.1重量%になるように混合したものである。
200gのモヤシをジップ付ポリ袋に入れ、各アミノ酸溶液を100mL添加した。ジップを綴じた後、モヤシ全体に溶液が行き渡るように撹拌し、冷蔵室(4℃)で保存した。およそ14時間経過した後、冷蔵室より袋を回収し、モヤシを袋から取り出して、水道水で洗浄した。この洗浄は、処理アミノ酸と野菜中の成分とのメイラード反応(黒ずみ)を防ぐために行った(他の実施例でも同様)。アミノ酸処理をしていないモヤシをアミノ酸処理区と同様に水道水で洗浄し、無処理区とした。洗浄後の各モヤシは、サラダ用スピナーを用いて十分に水切りし、調理用サンプルとした。
(3)調理方法
加熱調理にはスチームコンベクション(マルゼン)を用いた。コンビネーションモード(熱風+蒸気)、160℃、蒸気量100%に設定して、まず予熱を行った。モヤシサンプルをホテルパンに広げ、調味料として丸鶏がらスープ(味の素)1.2g、グルタミン酸混合海水塩(アジシオ、味の素)1.2gを添加して混合した。予熱したスチームコンベクション内に設置し、6分30秒間の加熱を行った。
(4)離水測定方法
スチームコンベクションによる加熱後、ホテルパンを取り出し、粗熱をとった後モヤシをかき混ぜて、ホテルパンの一方側にモヤシを集めた。水分の蒸発を防ぐためにラップをかけ、モヤシを集めた側が上部になるようにホテルパンを約20度傾けたまま静置した。そのまま5時間室温で放置冷却し、滲み出した離水量を計測した。離水は離水率(加熱調理前モヤシ重量に対する離水量の割合)として算出した。結果を図1(棒グラフ)に示す。
(5)食感官能評価
食感官能評価は専門パネル3名で行った。無処理区を3点とした5段階の点数で評価し、1点は無処理区に比べて好ましくないもの、2点は無処理区に比べてやや好ましくないもの、4点は無処理区に比べてやや好ましいもの、5点は無処理区に比べて好ましいものを表す。3名の点数を平均化した数値を図1(折れ線グラフ)に示す。食感の評価ポイントとしては、青果を口に入れた時のシャキシャキとしてみずみずしい状態を好ましいものとして評価した。
(6)結果
離水率および食感数値を表したグラフを図1に示す。まず離水率では、バリン処理区、イソロイシン処理区、バリン+イソロイシン混合処理区において、無処理と比較して顕著に離水率が低下していることが分かった。ロイシン処理区でも離水率の低下が認められた。このことから、離水抑制に対して分岐鎖アミノ酸処理効果が高い傾向があることが見出された。
また、食感ではバリン処理が最も効果が高く、次いでロイシンおよびイソロイシン処理の効果で高い効果が得られた。さらに、分岐鎖アミノ酸特有の苦味が感じられず、むしろ味が良いと感じられた。なかでもバリン処理区は甘味を感じるほどおいしさが向上していた。このことから、食感向上に対して分岐鎖アミノ酸処理の効果が高い傾向があることが見出された。
以上のことから、モヤシ加熱調理後の食感向上および離水抑制に対して、バリンを筆頭に、分岐鎖アミノ酸前処理が非常に有効な手段であることが見出された。
〔実施例2〕乳化剤混合による効果
乳化剤をバリンと混合して野菜を処理した場合の、加熱調理後の食感向上および離水抑制効果を調べた。
(1)野菜材料
野菜にはスーパーマーケットで購入した緑豆モヤシを用いた。植物体の損傷が少ない根切りでないモヤシを選んだ。
(2)バリンおよび乳化剤による処理方法
バリンによるモヤシ処理には、処理濃度0.1重量%になるように調製したバリン水溶液を用いた。乳化剤としては、グリセリン脂肪酸エステルとして蒸留ジグリセリンモノ脂肪酸エステル(商品名:ポエムDO−100V・理研ビタミン、主成分ジグリセリンモノオレート)、及び、モノラウリン酸デカグリセリン(商品名:サンソフトQ−12S・太陽化学)、並びに、ショ糖脂肪酸エステルとしてショ糖パルミチン酸エステル(商品名:リョートーシュガーエステルP1570・三菱化学フーズ)を、それぞれ処理濃度0.1重量%、0.01重量%、または0.001重量%になるように調製した溶液を用いた。
200gのモヤシをジップ付ポリ袋に入れ、バリン溶液および乳化剤溶液を各々100mL添加した。ジップを綴じた後、モヤシ全体に溶液が行き渡るように撹拌し、冷蔵室(4℃)で保存した。およそ14時間経過した後、冷蔵室より袋を回収し、モヤシを袋から取り出して水道水で洗浄した。バリン処理していないモヤシを処理区と同様に水道水で洗浄し、無処理区とした。洗浄後の各モヤシは、サラダ用スピナーを用いて十分に水切りし、調理用サンプルとした。
(3)調理、及び食感官能評価
調理、及び食感官能評価は、実施例1と同様にして行った。
まず事前検討として、グリセリン脂肪酸エステル(ポエムDO−100V。以下「DO-100V」と表記することがある。)とショ糖脂肪酸エステル(リョートーシュガーエステルP1570。以下「P1570」と表記することがある。)の効果比較を行った結果を表1に示す。詳細は後述するが、グリセリン脂肪酸エステルの効果が高かった。
次に、グリセリン脂肪酸エステルとして、DO-100V、及びサンソフトQ−12S(以下、「Q-12S」と表記することがある)の効果比較を行った結果(3名の点数の平均値)を表2に示す。表中、「Val」はバリンを示す。
(4)結果
グリセリン脂肪酸エステル(DO-100V)とショ糖脂肪酸エステル(P1570)を、バリン溶液に混合した場合の効果を比較した結果(表1)、バリンとグリセリン脂肪酸エステルを併用した場合に、バリン単独処理よりも食感が向上することが認められた。
また、グリセリン脂肪酸エステルの中でも、蒸留ジグリセリンモノ脂肪酸エステルを含有するポエムDO−100Vは、バリンによる食感向上効果を向上させることが示された。
〔実施例3〕様々な炒め野菜に対するバリン前処理の効果
(1)野菜材料
野菜として、スーパーマーケットで購入した緑豆モヤシ、大豆モヤシ、タマネギ、ブロッコリー、野菜ミックス(緑豆モヤシ、タマネギ、キャベツ、ニンジン、ニラを含む)を用いた。
(2)バリン処理方法
バリンによる野菜処理には、処理濃度0.1重量%になるように調製したバリン水溶液を用いた。100g〜300gの野菜を、適当な大きさにカットし、ステンレスボウルに入れ、バリン溶液を1L添加して浸漬させた。対照区には野菜を入れたボウルに水のみを添加し浸漬させた。それらを冷蔵室(4℃)で保存した。およそ14時間経過した後、冷蔵室よりボウルを回収し、野菜を水道水で洗浄した。
(3)調理方法
加熱調理は、フライパンを用いて野菜を強火で炒めることにより行った。2分〜5分の加熱を行い、室温で粗熱がとれるまで冷却放置した。
(4)食感官能評価
食感官能評価は、実施例1と同様にして行った。3名の点数を平均化した数値を表3に示す。
(5)結果
全ての野菜において、バリン前処理による食感向上効果が認められた。また、分岐鎖アミノ酸特有の苦味が感じられなかった。このように、食感向上を目的とした分岐鎖アミノ酸前処理方法は、広汎な炒め野菜において適用できる汎用性の高い技術であることが分かった。
〔実施例4〕茹でブロッコリーに対するバリン前処理の効果
(1)野菜材料
ブロッコリーはスーパーマーケットで購入した新鮮なものを用いた。
(2)バリン処理方法
バリンによるブロッコリー処理には、処理濃度0.1重量%になるように調製したバリン水溶液を用いた。150gのブロッコリーを、食べやすい大きさにカットし、ステンレスボウルに入れ、バリン溶液を1L添加して浸漬させた。対照区にはブロッコリーを入れたボウルに水のみを添加し浸漬させた。それらを冷蔵室(4℃)で保存した。およそ14時間経過した後、冷蔵室よりボウルを回収し、ブロッコリーを水道水で洗浄した。
(3)調理方法
加熱調理は、ステンレス鍋を用いてブロッコリーを茹でることにより行った。沸騰水にブロッコリーを入れ、2分の加熱を行い、室温で粗熱がとれるまで冷却放置した。
(4)食感官能評価
食感官能評価は、実施例1と同様にして行った。3名の点数を平均化した数値を表4に示す。
(5)結果
茹でブロッコリーにおいても、バリン前処理による食感向上効果が認められた。具体的食感は実施例3に示した炒めブロッコリーと同様に、芯に、より歯ごたえを感じるものであった。従って、食感向上を目的とした分岐鎖アミノ酸前処理方法は、炒め野菜だけでなく茹で野菜においても適用できる技術であることが分かった。
〔実施例5〕アミノ酸前処理時間検討
分岐鎖アミノ酸による野菜処理時間について検討した。
(1)野菜材料
野菜にはスーパーマーケットで購入した緑豆モヤシを用いた。植物体の損傷が少ない根切りでないモヤシを選んだ。
(2)バリン処理方法
バリンによる処理には、処理濃度0.1重量%になるように調製したバリン水溶液を用いた。200gのモヤシをジップ付ポリ袋に入れ、バリン溶液を100mL添加した。ジップを綴じた後、モヤシ全体に溶液が行き渡るように撹拌し、冷蔵室(4℃)で保存した。保存を開始してから5時間または14時間経過した後、袋をそれぞれ冷蔵室より回収し、モヤシを袋から取り出して水道水で洗浄した。バリン処理していないモヤシをバリン処理区と同様に水道水で洗浄し、無処理区とした。洗浄後はサラダ用スピナーを用いて十分に水切りし、調理用サンプルとした。
(3)調理方法
実施例1と同様にして、スチームコンベクションを用いて加熱調理した。
(4)食感官能評価
調理、及び食感官能評価を実施例1と同様にして行った。3名の点数を平均化した数値を表5に示す。
(5)結果
5時間または14時間バリン前処理を施したモヤシを炒めたものは、いずれも食感向上効果が認められた一方で、14時間前処理したもののほうが、より食感が好ましいことが分かった。このことから、分岐鎖アミノ酸前処理を少なくとも5時間程度行うことにより、炒め野菜における好ましい食感向上効果が期待できる。また、14時間程度前処理することによって、さらに効果が向上する。
〔実施例6〕カルシウム化合物併用による効果
カルシウム化合物とバリンを併用して処理した野菜を処理した場合の、加熱調理後の食感向上効果を調べた。
(1)野菜材料
野菜にはスーパーマーケットで購入したタマネギ、キャベツを用いた。
(2)バリンおよびカルシウム化合物混合液処理方法
バリンおよびカルシウム化合物混合液による処理には、バリンと、酢酸カルシウムまたは乳酸カルシウムの処理濃度が各々1重量%になるように調製した水溶液を用いた。150g〜200gの野菜を、キャベツは約4cm角に、タマネギは約0.4cm厚にカットし、ジップ付ポリ袋に入れ、バリンおよびカルシウム化合物混合液を100mL〜200mL添加した。ジップを綴じた後、野菜全体に溶液が行き渡るように撹拌し、冷蔵室(4℃)で保存した。保存を開始してから16時間経過した後、袋をそれぞれ冷蔵室より回収し、野菜を袋から取り出して水道水で洗浄した。混合液処理していない野菜をバリンおよびカルシウム化合物混合液処理区と同様に水道水で洗浄し、無処理区とした。洗浄後はサラダ用スピナーを用いて十分に水切りし、調理用サンプルとした。
(3)調理方法
加熱調理にはスチームコンベクション(マルゼン)を用いた。コンビネーションモード(熱風+蒸気)、120℃、蒸気量100%に設定して、まず予熱を行った。野菜サンプルをホテルパンに広げ、調味料としてグルタミン酸混合海水塩(アジシオ(登録商標)、味の素)1.2gを添加して混合した。予熱したスチームコンベクション内に設置し、3分間の加熱を行った。
(4)食感官能評価
食感官能評価を実施例1と同様にして行った。バリンと酢酸カルシウムそれぞれ単独での処理およびバリンと酢酸カルシウム混合液処理の効果比較を行った結果(2名の点数の平均値)を表6に示す。
次に、バリンと乳酸カルシウムそれぞれ単独での処理およびバリンと乳酸カルシウム混合液処理の効果比較を行った結果(2名の点数の平均値)を表7に示す。数値は無処理区の食感を3として比較した値を示す。
(5)結果
表6より、バリンと酢酸カルシウムそれぞれ単独での処理でも食感が向上するが、バリンと酢酸カルシウムを併用した場合に、それぞれの単独処理よりも食感がさらに向上することが認められた。
また、表7より、バリンと乳酸カルシウムそれぞれ単独での処理でも食感が向上するが、バリンと乳酸カルシウムを併用した場合に、それぞれの単独処理よりも食感がさらに向上することが認められた。
このように、バリンへのカルシウム化合物混合が顕著な食感向上効果をもたらすことが明らかになった。
〔実施例7〕バリンと酢酸カルシウム混合液の処理濃度検討
各種濃度のバリンと酢酸カルシウムの混合液で野菜を処理した場合の、加熱調理後の食感向上効果を調べた。
(1)野菜材料
野菜にはスーパーマーケットで購入したタマネギを用いた。
(2)バリンおよび酢酸カルシウム混合液処理方法
バリンおよび酢酸カルシウム混合液による処理には、バリンと、酢酸カルシウムの処理濃度が各々0.1〜1重量%になるように調製した水溶液を用いた。150gのタマネギを、約0.4cm厚にカットし、ジップ付ポリ袋に入れ、バリンおよび酢酸カルシウム混合液を200mL添加した。ジップを綴じた後、野菜全体に溶液が行き渡るように撹拌し、冷蔵室(4℃)で保存した。保存を開始してから16時間経過した後、袋をそれぞれ冷蔵室より回収し、野菜を袋から取り出して水道水で洗浄した。混合液処理していない野菜をバリンおよびカルシウム化合物混合液処理区と同様に水道水で洗浄し、無処理区とした。洗浄後はサラダ用スピナーを用いて十分に水切りし、調理用サンプルとした。
(3)調理方法
加熱調理は実施例6と同様に行った。
(4)食感官能評価
食感官能評価を実施例1と同様にして行った。バリン単独での処理およびバリンと酢酸カルシウム混合液処理の効果比較を行った結果(2名の点数の平均値)を表8に示す。
(5)結果
すべてのバリンと酢酸カルシウム混合液の処理濃度によって、食感が向上することが認められた。酢酸カルシウムなどのカルシウム化合物は、高濃度で単独使用すると、カルシウム特有の苦みを呈したり、酢酸や乳酸の酸味を呈したりするが、バリンと併用することで、カルシウム化合物の有効な濃度を低くできることが明らかになった。
〔実施例8〕バリンと酢酸カルシウム混合液前処理時間検討
バリンと酢酸カルシウム混合液による野菜処理時間について検討した。
(1)野菜材料
野菜にはスーパーマーケットで購入したキャベツを用いた。
(2)バリンと酢酸カルシウム混合液処理方法
バリンおよび酢酸カルシウム混合液による処理には、バリンと、酢酸カルシウムの処理濃度が各々1重量%となるように調製した水溶液を用いた。200gのキャベツを、約4cm角にカットし、ジップ付ポリ袋に入れ、バリンと酢酸カルシウム混合液を200mL添加した。ジップを綴じた後、野菜全体に溶液が行き渡るように撹拌した。16時間処理のものは、冷蔵室(4℃)で16時間保存した。1時間処理のものは、恒温室(24℃)で1時間保存した。袋をそれぞれ回収し、野菜を袋から取り出して水道水で洗浄した。混合液処理していない野菜をバリンと酢酸カルシウム混合液処理区と同様に水道水で洗浄し、無処理区とした。洗浄後はサラダ用スピナーを用いて十分に水切りし、調理用サンプルとした。
(3)調理方法
加熱調理は実施例6と同様に行った。
(4)食感官能評価
食感官能評価を実施例1と同様にして行った。バリンと酢酸カルシウム混合液の処理時間よる効果比較を行った結果(2名の点数の平均値)を表9に示す。
(5)結果
バリンと酢酸カルシウム混合液前処理を施したキャベツを加熱したものは、いずれの処理時間でも食感向上効果が認められた。このことから、16時間前処理すれば、高い食感向上効果が期待できる一方で、バリンと酢酸カルシウム混合液であれば、1時間という短時間の前処理でも、食感向上効果が期待できることが分かった。
〔実施例9〕バリンとカルシウム化合物で前処理した加熱野菜の冷凍解凍後の食感評価
カルシウム化合物とバリンを併用して処理した野菜の、加熱調理後にさらに冷凍解凍を施した場合の食感を評価した。
(1)野菜材料
野菜にはスーパーマーケットで購入したタマネギ、キャベツ、ニンジン、インゲンを用いた。
(2)バリンおよびカルシウム化合物混合液処理方法
バリンおよびカルシウム化合物混合液による処理は、実施例6と同様に行った。なお、ニンジンは約3cm角、インゲンは約5cmにカットして用いた。
(3)調理方法
加熱調理は実施例6と同様に行った。加熱時間は3分〜10分間とした。加熱後、速やかに−40℃に設定したブラストチラー(ホシザキ)内で30分間、急速冷凍させ、−30℃に設定した冷凍庫(ホシザキ)内で一晩冷凍保存した。解凍は電子レンジの解凍モードを用いて行った。
(4)食感官能評価
食感官能評価を実施例1と同様にして行った。バリンとカルシウム化合物混合液処理の効果比較を行った結果(2名の点数の平均値)を表10に示す。数値は無処理区の食感を3として比較した値を示す。
(5)結果
表10より、バリンと酢酸カルシウム又は乳酸カルシウムのいずれを併用した場合でも、加熱後に冷凍および解凍を施した場合でも食感が向上することが認められた。
このように、バリンへのカルシウム化合物混合が、野菜の加熱後冷凍および解凍後に、顕著な食感向上効果をもたらすことが明らかになった。
〔実施例10〕バリンとカルシウム化合物で前処理したイチゴの冷凍解凍後の食感評価
カルシウム化合物とバリンを併用して処理したイチゴの、冷凍解凍を施した場合の食感を評価した。
(1)イチゴ
スーパーマーケットで購入したイチゴ(とちおとめ、小粒)を用いた。
(2)バリンおよびカルシウム化合物混合液処理方法
バリンおよびカルシウム化合物混合液による処理には、バリンと、酢酸カルシウムを、処理濃度が各々1重量%、及び、0.1〜1重量%になるように調製水溶液を用いた。
150gのイチゴのへたをカットし、ボウルに入れ、バリンおよびカルシウム化合物混合液を100mL添加した。次いで室温で5時間放置した。次いで水道水で洗浄し、水切り後、速やかに−40℃に設定したブラストチラー(ホシザキ)内で1時間、急速冷凍させ、−20℃で一晩冷凍保存した。無処理区も同様に水道水で洗浄、水切り後冷凍した。解凍は自然解凍により行った。
(3)食感官能評価
食感官能評価を実施例1と同様にして行った。バリンと酢酸カルシウム混合液処理の効果比較を行った結果(2名の点数の平均値)を表11に示す。無処理区を1点とした。
(5)結果
すべてのバリンと酢酸カルシウム混合液の処理濃度によって、解凍の方法に関わらず、食感が向上することが認められた。また、冷凍前の生の状態でも、バリン及び/又は酢酸カルシウムによる処理によって、歯触りがよく、みずみずしい好ましい食感になる傾向が認められた。
本発明により、加工後の青果、例えば炒め野菜および茹で野菜のような加熱調理後の青果、又は冷凍・解凍後の青果の食感を向上させ、かつ/又は離水を防止できる。したがって、加熱調理後、又は冷凍・解凍後に青果本来のおいしさが損なわれない。本発明の青果の加工前処理剤は、安価に製造することができ、かつ、簡便に使用することができるため汎用性を有しており、例えば外食産業のニーズに対応することができる。

Claims (14)

  1. 分岐鎖アミノ酸を有効成分として含む、青果の加工前処理剤であって、
    さらに、カルシウム化合物を含み、
    前記分岐鎖アミノ酸が、バリンであり、
    加工後の青果の、食感の向上用、及び/又は離水の防止用である、加工前処理剤。
  2. 加工が、加熱調理及び/又は冷凍処理である、請求項1に記載の加工前処理剤。
  3. 青果が、モヤシ、ゴーヤ、ブロッコリー、キャベツ、ハクサイ、タマネギ、ニンジン、ピーマン、ジャガイモ、ニラ、インゲン、イチゴ、リンゴ、ナシ、サクランボ、キウイフルーツ、カキ、ブドウ、メロン、及び、モモから選択される、請求項1又は2に記載の加工前処理剤。
  4. 青果が、モヤシ、タマネギ、ブロッコリー、キャベツ、ニンジン、ニラ、インゲン、及び、イチゴから選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の加工前処理剤。
  5. 分岐鎖アミノ酸に対するカルシウム化合物の重量比が、1:0.001〜0.001:1である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の加工前処理剤。
  6. カルシウム化合物が、酢酸カルシウム、及び乳酸カルシウムから選択される1又は2以上の化合物である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の加工前処理剤。
  7. さらに、グリセリン脂肪酸エステルを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の加工前処理剤。
  8. カルシウム化合物の共存下で青果を分岐鎖アミノ酸で処理する工程、及び、当該青果を加熱調理する工程を含む、食感が向上された、及び/又は離水が防止された、加熱調理青果の製造方法であって、
    前記分岐鎖アミノ酸が、バリンであり、
    青果が、モヤシ、ゴーヤ、ブロッコリー、キャベツ、ハクサイ、タマネギ、ニンジン、ピーマン、ジャガイモ、ニラ、及び、インゲンから選択され、
    さらに、加熱調理する工程の後に、青果を冷凍処理する工程を含む、方法。
  9. カルシウム化合物の共存下で青果を分岐鎖アミノ酸で処理する工程、及び、当該青果を加熱調理する工程を含む、食感が向上された、及び/又は離水が防止された、加熱調理青果の製造方法であって、
    前記分岐鎖アミノ酸が、バリンであり、
    青果が、モヤシ、タマネギ、ブロッコリー、キャベツ、ニンジン、ニラ、及び、インゲンから選択される、方法。
  10. カルシウム化合物の共存下で青果を分岐鎖アミノ酸で処理する工程、及び、当該青果を冷凍する工程を含む、解凍後の食感が向上された、及び/又は解凍後の離水が防止された、冷凍青果の製造方法であって、
    前記分岐鎖アミノ酸が、バリンである、方法。
  11. 青果が、モヤシ、ゴーヤ、ブロッコリー、キャベツ、ハクサイ、タマネギ、ニンジン、ピーマン、ジャガイモ、ニラ、インゲン、イチゴ、リンゴ、ナシ、サクランボ、キウイフルーツ、カキ、ブドウ、メロン、及び、モモから選択される、請求項10に記載の方法。
  12. 青果がイチゴである、請求項10又は11に記載の方法。
  13. 分岐鎖アミノ酸に対するカルシウム化合物の重量比が、1:0.001〜0.001:1である、請求項8〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. カルシウム化合物が、酢酸カルシウム、及び乳酸カルシウムから選択される1又は2以上の化合物である、請求項8〜13のいずれか一項に記載の方法。
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