以下、遊技機としてのパチンコ遊技機の一実施形態を説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機には、遊技盤YBが設けられている。パチンコ遊技機には、発射ハンドルHDが設けられており、発射ハンドルHDの回動動作に応じて遊技盤YBへ遊技球が発射可能となる。パチンコ遊技機には、装飾ランプLA及びスピーカSPが設けられている。
遊技盤YBには、複数の発光部を有する第1特別図柄表示装置11が設けられている。第1特別図柄表示装置11では、複数種類の特別図柄(第1特別図柄、第1図柄)を変動させて表示する変動ゲーム(図柄変動ゲーム、第1図柄変動ゲーム)が行われる。以下の説明では、単に「第1変動ゲーム」と示す場合、第1特別図柄表示装置11で行われる変動ゲームを指すものとする。
遊技盤YBには、複数の発光部を有する第2特別図柄表示装置12が設けられている。第2特別図柄表示装置12では、複数種類の特別図柄(第2特別図柄、第2図柄)を変動させて表示する変動ゲーム(図柄変動ゲーム、第2図柄変動ゲーム)が行われる。以下の説明では、単に「第2変動ゲーム」と示す場合、第2特別図柄表示装置12で行われる変動ゲームを指すものとする。第1変動ゲームと第2変動ゲームとは、同時に実行されない。
各特別図柄表示装置11,12では、複数種類の特別図柄のうち大当り抽選の抽選結果に対応する1つの特別図柄が変動ゲームの終了に伴い確定停止表示される。特別図柄には、大当りを認識し得る大当り図柄(大当り表示結果)と、はずれを認識し得るはずれ図柄(はずれ表示結果)とがある。大当り図柄が確定停止表示された場合、大当り遊技が付与される。
遊技盤YBには、演出画像を表示する表示領域GHを有する演出表示装置16が設けられている。演出表示装置16では、変動ゲームに関連する表示演出が行われ、具体的には、複数種類の飾り図柄(演出図柄)を複数列で変動させる飾り図柄変動ゲームが行われる。
演出表示装置16では、変動ゲームが開始すると、予め定めた変動方向(縦スクロール方向)に沿って各列の飾り図柄が変動表示される。演出表示装置16には、各特別図柄表示装置11,12の表示結果に応じた図柄組み合わせが確定停止表示される。
遊技盤YBには、遊技球が入球可能な第1始動入賞口21aを有する第1始動入賞装置21が設けられている。第1始動入賞装置21には、第1始動入賞口21aへ入球した遊技球を検知する第1始動センサSE1(図2参照)が設けられている。第1始動入賞口21aに入球した遊技球が第1始動センサSE1により検知されたことを契機に、第1変動ゲームの始動条件が付与され得るとともに、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件が付与される。
遊技盤YBには、遊技球が入球可能な第2始動入賞口22aを有する第2始動入賞装置22が設けられている。第2始動入賞装置22には、第2始動入賞口22aへ入球した遊技球を検知する第2始動センサSE2(図2参照)が設けられている。第2始動入賞口22aに入球した遊技球が第2始動センサSE2により検知されたことを契機に、第2変動ゲームの始動条件が付与され得るとともに、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件が付与される。
第2始動入賞装置22には、普通電動役物ソレノイドSOL2(図2参照)の作動により第2始動入賞口22aの開閉動作を行う開閉部材22b(普通電動役物)が設けられている。開閉部材22bは、第2始動入賞口22aに遊技球が入球不能な(入球が規制された)閉状態と、遊技球が入球可能な(入球が許容された)開状態とに動作する。開閉部材22bは、予め定めた開放条件が成立すると、所定の開放態様で開状態に動作する。
遊技盤YBには、遊技球が入球可能な大入賞口23aを有する大入賞装置23が設けられている。大入賞装置23には、大入賞口23aへ入球した遊技球を検知するカウントセンサSE3(図2参照)が設けられている。大入賞口23aに入球した遊技球がカウントセンサSE3により検知されたことを契機に、予め定めた個数の賞球としての遊技球の払出条件が付与される。
大入賞装置23には、大入賞口ソレノイドSOL1(図2参照)の作動により大入賞口23aの開閉動作を行う大入賞口扉23bが設けられている。大入賞口扉23bは、大入賞口23aに遊技球が入球不能な(入球が規制された)閉状態と、遊技球が入球可能な(入球が許容された)開状態とに動作する。大入賞口扉23bは、予め定めた開放条件が成立すると、所定の開放態様で開状態に動作する。
大当り遊技が付与されると、付与された大当り遊技の種類に応じて大入賞口扉23bが開状態に動作され、大入賞口23aが開状態となり、大入賞口23aへの遊技球の入球が許容される。このため、大当り遊技が付与されると、多数の賞球を獲得できる機会を遊技者に与えることができ、遊技者に有利な有利状態となる。
遊技盤YBには、普通図柄表示装置15が設けられている。普通図柄表示装置15では、複数種類の普通図柄を変動させて表示する普通図柄変動ゲームが行われる。以下の説明では、単に「普図」と示す場合、普通図柄を指すものとし、単に「普図ゲーム」と示す場合、普通図柄変動ゲームを指すものとする。普図ゲームと変動ゲームとは、同時に実行できる。
普通図柄表示装置15では、複数種類の普図のうち普通当り抽選の抽選結果に対応する1つの普図が普図ゲームの終了に伴い確定停止表示される。普図には、普通当りを認識し得る普通当り図柄と、普通はずれを認識し得る普通はずれ図柄とがある。普通当り図柄が確定停止表示された場合、普通当り遊技が付与される。
遊技盤YBには、遊技球が入球(通過)可能な作動ゲート25が設けられている。作動ゲート25には、入球(通過)した遊技球を検知するゲートセンサSE4(図2参照)が設けられている。作動ゲート25を通過した遊技球がゲートセンサSE4により検知されたことを契機に、普図ゲームの始動条件が付与され得る。
普通当り遊技が付与されると、第2始動入賞装置22の開閉部材22bが開状態に動作され、第2始動入賞口22aが開状態となり、第2始動入賞口22aへの遊技球の入球が許容される。このため、普通当り遊技が付与されると、第2始動入賞口22aに遊技球を入球させやすくなり、第2変動ゲームの始動条件と賞球を容易に獲得できる機会を遊技者に与えることができる。
本実施形態のパチンコ遊技機は、遊技者に有利な遊技状態として、大当り抽選の確率変動状態を備えている。大当り抽選の確率変動状態は、大当り抽選の確率変動状態ではない遊技状態に比して、大当り抽選で大当りに当選する大当り確率が高確率に変動する遊技状態である。確率変動付与条件(所定の大当り遊技の終了など)が成立すると、確率変動状態が付与され、確率変動終了条件(所定回数の変動ゲームの実行など)が成立すると、確率変動状態の付与が終了する。
また、本実施形態のパチンコ遊技機は、遊技者に有利な遊技状態として、高ベース状態を備えている。高ベース状態は、高ベース状態ではない低ベース状態に比して、第2始動入賞口22aへ遊技球が入球し易い遊技状態である。高ベース状態は、所謂「電サポ状態」である。高ベース付与条件(所定の大当り遊技の終了など)が成立すると、高ベース状態が付与され、高ベース終了条件(所定回数の変動ゲームの実行など)が成立すると、高ベース状態の付与が終了する。
本実施形態では、第2始動入賞口22aに遊技球が入球し難い低ベース状態では、第1始動入賞口21aに遊技球を入球させるべく、第1流路Xを流下させるように遊技球を発射させる傾向がある。一方、第2始動入賞口22aに遊技球が入球し易い高ベース状態においては第2始動入賞口22aに遊技球を入球させるべく、第2流路Yを流下させるように遊技球を発射させる傾向がある。大当り遊技においても大入賞口23aに遊技球を入球させるべく、第2流路Yを流下させるように遊技球を発射させる傾向がある。
次に、図2に基づき、パチンコ遊技機の制御構成について説明する。
パチンコ遊技機の機裏側には、主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、パチンコ遊技機に関する各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御信号(制御コマンド)を出力する。
パチンコ遊技機の機裏側には、演出制御基板31が装着されている。演出制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示装置16の表示態様(飾り図柄、背景、文字などの表示画像など)の決定に関する処理などを実行し、処理結果に応じて表示内容を制御する。演出制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号に基づき、装飾ランプLAの発光態様、スピーカSPの音声出力態様を制御する。
主制御基板30には、主制御用CPU30a、主制御用ROM30b及び主制御用RAM30cが設けられている。主制御用CPU30aと、主制御用ROM30b及び主制御用RAM30cとは接続されている。主制御基板30と、第1始動センサSE1、第2始動センサSE2、カウントセンサSE3、及びゲートセンサSE4とは接続されている。第1始動センサSE1、第2始動センサSE2、カウントセンサSE3、及びゲートセンサSE4は、主制御用CPU30aへの検知信号を出力する。主制御基板30と、各特別図柄表示装置11,12、及び普通図柄表示装置15とは接続されている。主制御用CPU30aは、各特別図柄表示装置11,12、及び普通図柄表示装置15の表示内容を制御する。主制御基板30と、大入賞口ソレノイドSOL1及び普通電動役物ソレノイドSOL2とは接続されている。主制御用CPU30aは、大入賞口ソレノイドSOL1及び普通電動役物ソレノイドSOL2を制御する。
主制御用ROM30bには、パチンコ遊技機に関する各種処理を実行するためのメイン制御プログラムが記憶されている。主制御用ROM30bには、変動ゲームが開始してから終了するまでの時間(変動時間)を特定可能とする複数種類の変動パターンが記憶されている。
主制御用ROM30bには、各種の判定値が記憶されている。例えば、主制御用ROM30bには、大当り抽選で用いられる大当り判定値が記憶されている。確変状態が付与されているときの大当り判定値の個数は、確変状態が付与されていないときの大当り判定値の個数よりも多くなっている。
主制御基板30では、当り判定用乱数やとして使用される各種乱数が生成される。当り判定用乱数は、大当り抽選に用いる乱数である。なお、各種乱数として使用される乱数は、ハードウェア乱数であってもよいし、ソフトウェア乱数であってもよい。
演出制御基板31には、演出制御用CPU31a、演出制御用ROM31b及び演出制御用RAM31cが設けられている。演出制御用CPU31aと、演出制御用ROM31b及び演出制御用RAM31cとは接続されている。演出制御用RAM31cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグ等)が記憶される。演出制御用CPU31aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を演出制御用RAM31cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。
演出制御用ROM31bには、遊技演出を実行させるための演出制御プログラムが記憶されている。演出制御用CPU31aは、各種制御コマンドを入力すると、当該演出制御プログラムに基づき各種制御を実行する。演出制御用ROM31bには、各種の画像データ(飾り図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。演出制御基板31と、演出表示装置16とは接続されている。演出制御用CPU31aは、各種制御コマンドを入力すると、演出制御プログラムに基づき、演出表示装置16の表示内容を制御する。演出制御基板31と、装飾ランプLA及びスピーカSPとは接続されている。
ここで、図3〜図6を参照して、パチンコ遊技機に装着されている各種制御基板について詳しく説明する。なお、図3〜図6は、各種制御基板の一例として主制御基板30が示されている。また、図3〜図6の説明において、上、下、左及び右などの各方向や各形状については、主制御基板30(基板本体40)の上面(鉛直方向)から見たときのものとする。
図3に示すように、主制御基板30は、基板本体40(基板)と電子部品50とから構成されている。なお、図3では、電子部品50のうち一部を示し、それ以外の電子部品を省略している。
基板本体40は、電子部品50を固定して配線するための基板である。本実施形態において、基板本体40は、複数の配線層が形成された多層基板であり、複数の配線層の間で導電させるための複数のビアV(図5参照)が形成されている。基板本体40は、遊技に関する電子部品50が設置可能な基板である。
電子部品50は、基板本体40において所定の設置位置に設置されている。なお、本実施形態において、「設置」とは、基板本体40に実装することと、基板本体40に実装された電子部品に装着することとを含めた概念として示す。電子部品50は、遊技に関する部品である。具体的に、電子部品50には、遊技に関する制御を行う主制御用CPU30aと、主制御用CPU30aが装着可能なソケット51とが含まれている。電子部品50には、複数の抵抗が収容された集合抵抗素子52と、電解コンデンサ53と、トランジスタ54a〜54dと、抵抗器55a〜55dと、ダイオード56a〜56dとが含まれている。
電子部品50には、設置方向により特性が異なる電子部品と、設置方向により特性が異ならない電子部品とがある。設置方向により特性が異なる電子部品としては、主制御用CPU30aと、ソケット51と、集合抵抗素子52と、電解コンデンサ53と、トランジスタ54a〜54dと、ダイオード56a〜56dとが含まれている。設置方向により特性が異ならない電子部品としては、抵抗器55a〜55dが含まれている。
また、図3〜図6に示すように、本実施形態において、基板本体40には、電子部品50を誤って設置することを抑制すべく、電子部品50が設置される設置位置を特定可能な情報など、電子部品50に関する各種情報が示されている。なお、本実施形態において、基板本体40における各種情報は、シルク印刷が施されることにより示されているが、これに限らず、例えば、レーザーによる刻印やインクの印刷などが施されることにより示されてもよい。
次に、基板本体40に設置される各種の電子部品50と、基板本体40に示された各種情報とについて具体的な一例をあげて説明する。
図4に示すように、基板本体40には、透過性を有するソケット51が実装されている。主制御用CPU30aは、ソケット51に装着されている。主制御用CPU30aは、ソケット51に装着されることによって、基板本体40と導電可能に設置されることとなる。
主制御用CPU30aの一端36には、半円形状の凹部37が形成されている。主制御用CPU30aの一端36側の角部38には、切欠き39が形成されている。また、主制御用CPU30aと同じように、ソケット51の一端51aにも、半円形状の凹部51bが形成されており、ソケット51の一端51a側の角部51cにも、切欠き51dが形成されている。
図6(a)に示すように、基板本体40において、実装されるソケット51の外縁に沿って略矩形状のシルク印刷61が施されている。特に、シルク印刷61は、シルク印刷61の一端61aに半円形状の凹部を示す態様(矩形状の内側の半円形状)が施された印刷である。このように、シルク印刷61は、凹部51bが形成されたソケット51の一端51aがシルク印刷61の一端61a側となるようにソケット51を基板本体40に実装させることを示している。また、シルク印刷61は、凹部37が形成された主制御用CPU30aの一端36側がシルク印刷61の一端61a側となるように主制御用CPU30aをソケット51に装着させることを示している。
シルク印刷61は、シルク印刷61の一端61a側の角部61bに切欠きを示す態様(角部61bの斜線)が施された印刷である。このように、シルク印刷61は、切欠き51dが形成されたソケット51の角部51cがシルク印刷61の角部61b側となるようにソケット51を基板本体40に実装させることを示している。また、シルク印刷61は、切欠き39が形成された主制御用CPU30aの角部38がシルク印刷61の角部61b側となるように主制御用CPU30aをソケット51に装着させることを示している。
また、基板本体40において、シルク印刷61の外縁を囲うように、シルク印刷62が施されている。シルク印刷62は、ソケット51の外縁よりも大きいサイズで施されている。このシルク印刷62も、シルク印刷61と同じように、シルク印刷62の一端62aに半円形状の凹部を示す態様(矩形状の内側の半円形状)が施された印刷である。シルク印刷62は、シルク印刷62の一端62a側の角部62bに切欠きを示す態様(角部62bの斜線)が施された印刷である。
シルク印刷61は、ソケット51の外縁と略同じ大きさで、ソケット51の外縁に沿って施されている。このため、基板本体40にソケット51が実装され、ソケット51に主制御用CPU30aが装着されると、シルク印刷61が視認し難くなる。その一方で、シルク印刷62は、ソケット51の外縁よりも大きいサイズで施されている。このため、シルク印刷62は、視認し易い位置に施されており、基板本体40に実装されたソケット51に主制御用CPU30aが装着された場合であっても視認可能である。
基板本体40において、シルク印刷62の外側には、ソケット51と主制御用CPU30aとのピン番号を示すシルク印刷63と、ソケット51や主制御用CPU30aの部品番号(「SC」、「IC1」)を示すシルク印刷64とが施されている。基板本体40において、シルク印刷61の内側には、主制御用CPU30aが装着されることを示すシルク印刷65(「CPU」)が施されている。
なお、本実施形態において、透過性を有するソケット51が採用されているため、シルク印刷61及びシルク印刷65が視認可能な状態で、主制御用CPU30aをソケット51に装着することができる。
次に、図4に示すように、基板本体40には、極性を有する集合抵抗素子52が実装されている。集合抵抗素子52の一端52a側において、集合抵抗素子52の側面には、図示しない印(例えば丸印)が印刷されている。
図6(b)に示すように、基板本体40において、実装される集合抵抗素子52の外縁を囲うように、矩形状のシルク印刷66が施されている。シルク印刷66は、集合抵抗素子52の外縁よりも大きいサイズで施されている。特に、シルク印刷66は、シルク印刷66の一端66a側に線形状の態様(矩形状の内側の線)が施された印刷である。このように、シルク印刷66は、印が印刷された集合抵抗素子52の一端52a側がシルク印刷66の一端66a側となるように集合抵抗素子52を基板本体40に実装させることを示している。また、基板本体40において、シルク印刷66の外側には、集合抵抗素子52の部品番号(「RA1」)を示すシルク印刷67が施されている。
次に、図5に示すように、基板本体40には、円柱形状の電解コンデンサ53が実装されている。電解コンデンサ53には、電解コンデンサ53の負極53b側が、電解コンデンサ53の正極53a側とは異なる色となる外装が施されている。
図6(c)に示すように、基板本体40において、実装される電解コンデンサ53の外縁に沿って、円形状のシルク印刷68が施されている。シルク印刷68は、電解コンデンサ53の外縁と略同じ大きさで施されている。特に、シルク印刷68は、円形状の中心に対して対向する一方の位置68aに、正極を示す印(「+」)が施され、他方の位置68bに、シルク印刷68の外周に沿って円弧形状の態様(円形状の外周に沿った円弧領域)が施された印刷である。このように、シルク印刷68は、電解コンデンサ53の正極53a側が位置68a側となり、電解コンデンサ53の負極53b側が位置68b側となるように電解コンデンサ53を基板本体40に実装させることを示している。基板本体40において、シルク印刷68の外側には、電解コンデンサ53の部品番号(「C19」)を示すシルク印刷69が施されている。基板本体40において、シルク印刷68の内側には、電解コンデンサ53が実装されることを示すシルク印刷70が施されている。
次に、図5に示すように、基板本体40には、トランジスタ54a〜54dが実装されている。トランジスタ54a〜54dのそれぞれは、極性がある素子である。トランジスタ54a〜54dのそれぞれは、円形状の一部に切欠きが形成された形状である。トランジスタ54a〜54dのそれぞれは、切欠きが形成された側から見て、右側からベース、コレクタ、エミッタの順となっている。
図6(d)に示すように、基板本体40において、実装されるトランジスタ54aの外縁に沿って、略円形状のシルク印刷71が施されている。シルク印刷71は、トランジスタ54aの外縁と略同じ大きさで施されている。特に、シルク印刷71は、円形状の所定位置71aに切欠きを示す態様(円形状の一部を切欠いた形状)が施された印刷である。このように、シルク印刷71は、切欠きが形成されたトランジスタ54aの一端側が所定位置71a側となるようにトランジスタ54aを基板本体40に実装させることを示している。基板本体40において、シルク印刷71の外側には、トランジスタ54aのピン番号を示すシルク印刷72が施されている。
次に、図5に示すように、基板本体40には、抵抗器55a〜55dが実装されている。抵抗器55a〜55dは、設置方向により特性が異ならない電子部品である。
基板本体40において、実装される抵抗器55a〜55dのそれぞれの外縁を囲うように、矩形状のシルク印刷73a〜73dが施されている。シルク印刷73a〜73dは、抵抗器55a〜55dのそれぞれの外縁よりも大きいサイズで施されている。このように、シルク印刷73a〜73dは、抵抗器55a〜55dのそれぞれを基板本体40に実装させることを示している。
次に、基板本体40には、ダイオード56a〜56dが実装されている。ダイオード56a〜56dのそれぞれは、極性がある素子である。ダイオード56a〜56dのそれぞれは、正極側が異なる色となるように構成されている。
図6(e)に示すように、基板本体40において、実装されるダイオード56aを囲うように、矩形状のシルク印刷74が施されている。シルク印刷74は、ダイオード56aよりも大きいサイズで施されている。特に、シルク印刷74は、矩形状の内側に、ダイオード56aの正極側と外形とを示す態様(矩形状の外形と正極側の線)が施された印刷である。このように、シルク印刷74は、ダイオード56aの正極側がダイオード56aの正極側を示す態様が施された側となるようにダイオード56aを基板本体40に実装させることを示している。
このように、シルク印刷61〜74は、電子部品50の設置位置(実装位置及び装着位置)や設置方向(実装方向及び装着方向)を特定可能な情報である。また、シルク印刷61〜74には、電子部品50の形状に関する情報(凹部、切欠きなど)が含まれている。特に、シルク印刷61〜64,66〜74は、基板本体40に設置された電子部品50により隠れない領域に示されている。その一方で、シルク印刷65は、主制御用CPU30aにより隠れるものの、主制御用CPU30aがソケット51に装着されていなければ視認可能なように示されている。このようなシルク印刷61〜74が特定情報に相当する。
また、図5に示すように、基板本体40には、複数の電子部品54a〜54d,55a〜55d,56a〜56dが設置される設置領域R1を特定可能なシルク印刷81が施されている。このように、シルク印刷81は、設置領域R1を特定可能な情報である。
基板本体40には、複数の電子部品54a〜54d,55a〜55d,56a〜56dのそれぞれの部品番号(「R14」、「R11」、「R10」、「R13」、「IC12」、「IC10」、「IC9」、「IC11」、「D6」、「D4」、「D3」、「D5」)を示すシルク印刷82が部品番号領域R2(部品情報領域)にまとめて施されている。基板本体40において、部品番号領域R2を特定可能なシルク印刷83が施されている。このように、シルク印刷82,83は、複数の電子部品54a〜54d,55a〜55d,56a〜56dのそれぞれの部品番号と、それら部品番号がまとめて示されている部品番号領域R2とを特定可能な情報である。
基板本体40には、設置領域R1と部品番号領域R2とを矢印で結んだシルク印刷84が施されている。このように、シルク印刷84は、設置領域R1と部品番号領域R2とを対応付ける印刷である。特に、複数の電子部品54a〜54d,55a〜55d,56a〜56dのそれぞれが密集して設置されている場合であっても、設置領域R1と離れた領域に部品番号を示すことができる。
基板本体40において、これらシルク印刷61〜74,81〜84は、ビアV上には施されておらず、ビアVが形成されていない領域に施されている。特に、複数の電子部品54a〜54d,55a〜55d,56a〜56dのそれぞれが設置されている設置位置の近接する領域にビアVが形成されている場合であっても、シルク印刷82のように、部品番号をまとめて示すことにより、ビアVが形成されていない領域に部品番号を示すことができる。
シルク印刷82は、設置領域R1における複数の電子部品54a〜54d,55a〜55d,56a〜56dの設置位置と同じような領域に部品番号が施されている。具体的に、設置領域R1において、右列において上から下の順に、抵抗器55a〜55dが、中列において上から下の順に、トランジスタ54a〜54dが、左列において上から下の順に、ダイオード56a〜56dがそれぞれ設置されている。その一方で、部品番号領域R2において、シルク印刷82は、右列において上から下の順に「R14」、「R11」、「R10」、「R13」と、中列において上から下の順に「IC12」、「IC10」、「IC9」、「IC11」と、左列において上から下の順に「D6」、「D4」、「D3」、「D5」とそれぞれ施されている。つまり、設置領域R1における複数の電子部品54a〜54d,55a〜55d,56a〜56dの配置(行及び列)と同じとなるように、部品番号領域R2における部品番号が配置されている(示されている)。このため、設置領域R1における複数の電子部品54a〜54d,55a〜55d,56a〜56dと、部品番号領域R2における部品番号との対応が特定可能となる。
このように、シルク印刷82は、設置領域R1に設置される複数の電子部品54a〜54d,55a〜55d,56a〜56dの位置関係を特定可能なように、その位置関係と対応する領域に示されている。なお、本実施形態において、シルク印刷81が領域情報に、シルク印刷82,83が部品情報に、シルク印刷84が対応情報にそれぞれ相当する。また、シルク印刷82は、複数の電子部品54a〜54d,55a〜55d,56a〜56dのそれぞれに付されている識別情報に相当する。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)基板本体40には、電子部品50が設置される設置位置を特定可能な特定情報(本実施形態ではシルク印刷61〜74など)が示されており、特定情報には、電子部品50の形状に関する情報が含まれている。このため、特定情報から、電子部品50が設置される設置位置が特定可能となるとともに、電子部品50の形状に関する情報が特定可能となり、電子部品50の誤設置を抑制することができる。
(2)特定情報は、電子部品50が設置される設置方向を特定可能な情報である。このため、特定情報から、電子部品50が設置される設置方向が特定可能となり、電子部品50の誤設置を抑制することができる。
(3)特定情報は、基板本体40に設置される電子部品50の設置位置の外縁に沿って又は外縁を囲うように示されている。このため、電子部品50が設置される設置位置が特定し易く、電子部品50の誤設置を抑制することができる。
(4)特定情報は、電子部品50に形成された切欠き及び凹部、電子部品50に施された情報(外装や印刷)などを特定可能な情報である。このため、特定情報から、電子部品50に形成された切欠き及び凹部や、電子部品50に施された情報が特定可能となり、電子部品50の誤設置を抑制することができる。
(5)特定情報の少なくとも一部は、基板本体40に設置された電子部品50により隠れない領域に示されている。このため、基板本体40に電子部品50を設置した後において、電子部品50が正しい設置位置及び設置方向で設置されているかの検査が行われる場合などであっても、特定情報が視認可能であり、電子部品50の誤設置を目視し易く、電子部品50の誤設置を抑制することができる。
(6)基板本体40には、複数の電子部品54a〜54d,55a〜55d,56a〜56dが設置される設置領域R1を特定可能なシルク印刷81が示されている。基板本体40において、部品番号領域R2には、設置領域R1に設置される複数の電子部品54a〜54d,55a〜55d,56a〜56dの位置関係を特定可能なように複数の電子部品54a〜54d,55a〜55d,56a〜56dのそれぞれに関する部品番号(シルク印刷82)がまとめて示されている。このため、複数の電子部品54a〜54d,55a〜55d,56a〜56dのそれぞれに関する部品番号がまとめて示される場合であっても、その部品番号から、設置領域R1に設置される複数の電子部品54a〜54d,55a〜55d,56a〜56dの位置関係が特定可能である。したがって、複数の電子部品54a〜54d,55a〜55d,56a〜56dの誤設置を抑制することができる。
(7)基板本体40には、部品番号がまとめて示されている部品番号領域R2があり、部品番号領域R2において、設置領域R1に設置される複数の電子部品54a〜54d,55a〜55d,56a〜56dの位置関係と対応する領域に部品番号が示されている。このため、複数の電子部品54a〜54d,55a〜55d,56a〜56dのそれぞれに関する部品番号がまとめて示される場合であっても、部品番号領域R2において、部品番号が示されている領域から、設置領域R1に設置される複数の電子部品54a〜54d,55a〜55d,56a〜56dの位置関係が特定可能である。したがって、複数の電子部品54a〜54d,55a〜55d,56a〜56dの誤設置を抑制することができる。
(8)基板本体40には、複数の電子部品54a〜54d,55a〜55d,56a〜56dが設置される設置領域R1と、部品番号がまとめて示されている部品番号領域R2とを対応付けるシルク印刷84が示されている。このため、設置領域R1と離れた領域に部品番号を示すことも可能となる。
なお、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・上記実施形態において、透過性を有するソケット51が採用されたが、これに限らず、例えば、開口が形成された枠形状のソケットが採用されてもよい。つまり、基板本体40にソケット51が実装された場合であって、シルク印刷65などが視認可能であれば好ましい。また、例えば、透過性のないソケット(例えば黒色)が採用されても問題ない。
・上記実施形態において、電子部品50が設置された場合であっても視認可能な領域にシルク印刷61〜64,66〜74,81〜84が施されたが、これに限らず、例えば、電子部品50が設置された場合に視認不可能な領域に、シルク印刷61〜64,66〜74,81〜84の一部又は全部が施されてもよい。この場合、電子部品50が設置された場合であっても視認可能な領域に、電子部品50の設置位置や設置方向が特定可能なようにシルク印刷が施されることが好ましい。具体的な一例としては、凹部や切欠きなどを示す態様が特定可能なようにシルク印刷が施されることが好ましい。
・上記実施形態において、縦3個、横3個からなる9個の電子部品が設置領域R1に設置されたが、これに限らず、例えば、8個以下10個以上の電子部品が設置領域R1に設置されてもよい。また、例えば、縦横の何れか一方が1個の電子部品であってもよい。この場合、これらの電子部品の位置関係に対応するように部品番号が示されることが好ましい。また、例えば、部品番号について縦書き横書きを問わない。
・上記実施形態において、例えば、任意の基板本体及び任意の電子部品であってもよい。具体的な一例としては、主制御基板30以外でも、演出制御基板31であってもよく、例えば、遊技球の払出に関する払出制御基板や各種の中継基板であってもよい。また、例えば、設置方向により特性が異なるコネクタであってもよい。具体的な一例としては、主制御基板30から演出制御基板31に制御コマンドを出力するためのコネクタや、外部装置(例えば、遊技機外部の外部表示装置やホールコンピュータなど)に外部信号を出力するためのコネクタ、プログラムの照合用の通信を行うためのコネクタ、電源供給のためのコネクタなどであってもよい。また、例えば、主制御用RAM30cなどの記憶領域に記憶された情報をクリアするためのスイッチであってもよい。
・上記実施形態において、部品番号が示されたが、これに限らず、例えば、電子部品の型式番号の全部又は一部、電子部品の種類などの情報であってもよい。また、例えば、電子部品の色(例えば、コネクタの色として「黒」、「赤」、「蛍光黄」など)であってもよい。つまり、電子部品に関する情報であればよい。
・上記実施形態において、設置領域R1と部品番号領域R2との対応が特定可能な矢印形状のシルク印刷84が施されたが、これに限らず、例えば、設置領域R1と部品番号領域R2との対応が特定可能な線形状のシルク印刷が施されてもよい。また、例えば、設置領域R1と部品番号領域R2とが近接するなど、設置領域R1と部品番号領域R2との対応が特定可能であれば、対応を示すシルク印刷が施されなくてもよい。
・上記実施形態において、例えば、複数の変動ゲームのうち一方が優先的に実行されるか、入賞順に実行されるか、複数の変動ゲームが同時に実行されるかも問わない。また、1種類の変動ゲームが実行されてもよい。
・上記実施形態において、主制御基板30と演出制御基板31とが配設され、各種機能が搭載されたが、これに限らず、例えば、各種機能の少なくとも一部を異なる基板に搭載されてもよい。また、このような2種類の基板に限らず、例えば、一体的な基板として構成されてもよく、3種類以上の基板として構成されてもよい。例えば、演出制御基板31を、統括制御基板と表示制御基板とに分けてもよい。
・上記実施形態において、所謂1種のパチンコ遊技機を採用したが、2種、3種、1種2種混合機等、パチンコ遊技機の種類には限られない。また、遊技盤の流下領域に配設された各種役物への遊技球の入球に基づく変動ゲームが実行されるパチンコ遊技機に限らず、例えば、遊技開始操作に応じて変動ゲームが実行されるスロットマシンが採用されてもよい。また、この場合、停止操作に応じて変動ゲームにおける図柄を停止させるスロットマシンか、所定時間の経過により変動ゲームにおける図柄を停止させるスロットマシンかも問わない。また、スロットマシンにおいて、遊技開始操作を契機として当選役(例えば、ベル役、再遊技役等)が決定され、その当選役と停止操作の操作態様とに基づいて図柄が停止表示される。そして、停止表示される図柄が有利な組み合わせとなり易い状態(停止表示される図柄が有利な組み合わせとなる確率が高い状態や、停止表示される図柄が有利な組み合わせとなる停止操作態様が報知される確率が高い状態)が有利状態に相当する。
・上記実施形態において、主制御基板30をはじめとする制御基板が備えられた遊技機に本発明を適用したが、これに限らず、例えば、主制御基板30をはじめとする制御基板自体に本発明を適用してもよく、電子部品が設置されていない基板本体自体に本発明を適用してもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記部品情報には、前記複数の電子部品のそれぞれに定められている識別情報があることを特徴とする。
(ロ)前記基板は、複数の配線層が形成された多層基板であり、前記基板において、前記複数の配線層の間で導電させるためのビア上に前記領域情報及び前記部品情報が示されていないことを特徴とする。
(ハ)遊技に関する制御を行うための基板を備え、前記基板には、電子部品が設置される設置方向を特定可能な特定情報が示されていることを特徴とする。
(ニ)前記設置位置は、前記電子部品が実装される実装位置であることを特徴とする。
(ホ)前記基板に実装されたソケットを備え、前記設置位置は、前記電子部品が前記ソケットに装着される装着位置であることを特徴とする。