以下、添付図面を参照して、本願の開示する給湯システムの実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る給湯システムの構成を示す図である。図1に示すように、第1の実施形態に係る給湯システム1は、給湯源10と、給水源20と、吐出部30と、流路40と、給水配管50と、シングルバルブ60と、排水装置100とを備える。なお、第1の実施形態に係る給湯システム1は、たとえばキッチンへの給湯に適用される。
給湯源10は、たとえば水道管から供給される水を加熱して湯を生成する。給湯源10としては、電気式、ガス式、石油式等の各種の給湯器を用いることができる。給水源20は、水を供給する。給水源20としては、水道管や貯水タンク等を用いることができる。
吐出部30は、給湯源10および給水源20からシングルバルブ60を介して供給される湯水を吐出口31から吐出する。
流路40は、給湯源10と吐出部30とを連通する配管であり、給湯源10とシングルバルブ60とを接続する給湯配管41と、シングルバルブ60と吐出部30とを接続する下流側配管42とを備える。給水配管50は、給水源20とシングルバルブ60とを接続する配管である。
シングルバルブ60は、流路開閉部の一例であり、給水源20からの水の供給圧力および給湯源10からの湯の供給圧力を受けると共に、給湯配管41および給水配管50を開閉する。かかるシングルバルブ60は、たとえば、図示しないレバーハンドルの上下回動により、吐出部30から吐出される湯水の流量を調節し、同レバーハンドルの左右回動により、吐出部30から吐出される湯水の温度を調節する。シングルバルブ60としては、たとえば、特開2015−61986号公報に記載のものを用いることができる。
排水装置100は、流路40中の湯水を排出する。具体的には、排水装置100は、排水管111と、排水用電磁弁112と、測温部113と、開閉制御部114と、報知部115とを備える。排水管111は、給湯配管41に接続され、給湯配管41中の湯水を排出する。
排水管111は、吐出部30の吐出口31とは異なる排出口111aを有し、給湯配管41中の湯水を吐出口31以外から排出する。
ここで、給湯システム1は、排水管111の排出口111aから排出される湯水の瞬間流量が、吐出部30の吐出口31から吐出される湯水の瞬間流量よりも大きくなるように構成される。このように構成されることで、吐出口31から排水する場合と比べて、給湯配管41中の湯水を短時間で排出することができる。つまり、湯使用までの待ち時間を短縮することができる。
なお、排水管111の排出口111aは、下流側配管42に接続されてもよい。この場合、流路40中の湯水は、吐出部30の吐出口31から排出されることとなる。このように構成することで、排水動作の様子を使用者に視認させることができる。
排水用電磁弁112は、ソレノイド等により弁を開閉させる電磁弁であり、排水管111に設けられて排水管111を開閉する。なお、排水用電磁弁112は、電気式排水弁の一例である。
測温部113は、たとえばサーミスタであり、流路40中の湯水の温度を計測する。測温部113による計測結果は、開閉制御部114へ出力される。
測温部113は、排水管111よりも上流側の給湯配管41に設けられる。かかる配置とすることにより、排水用電磁弁112の開弁中においても、給湯源10から供給される湯の温度を測定することができる。
なお、測温部113は、排水用電磁弁112よりも上流側の排水管111に設けられてもよい。この場合も、上記と同様に、排水用電磁弁112の開弁中においても、給湯源10から供給される湯の温度を測定することができる。
開閉制御部114は、所定条件が成立した場合に、排水用電磁弁112を開弁して流路40中の所定温度未満の湯水を排水管111から排出させる。なお、開閉制御部114は、たとえばCPU(Central Processing Unit)であり、図示しない記憶部に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、後述する排水処理を実行する。
開閉制御部114は、所定の操作部が操作された旨の信号を取得する取得部114aを備える。操作部は、たとえば、排水装置100が備える図示しない排水スイッチ、キッチンの照明スイッチ、給湯器の電源スイッチなどである。
たとえば、これらの操作部はHEMS(Home Energy Management System)等のシステムによってオン/オフ状態が管理されており、取得部114aは、操作部が操作された旨の信号をかかるシステム経由で取得する。なお、取得部114aは、上記システムを介さず、操作部から直接信号を取得してもよい。
開閉制御部114は、操作部から取得部114aを介して上記信号を取得した場合に、排水用電磁弁112を開弁して排水動作を開始させる。かかる点については後述する。
報知部115は、流路40中の湯水の排水状態を報知する。たとえば、報知部115は、流路40中の湯水を排水中であること、流路40中の湯水の排出が終了したこと、排水処理中に異常が発生したこと等を使用者に報知する。報知部115による報知手段としては、たとえばLED(Light Emitting Diode)等を用いた光による報知、スピーカ等を用いた音による報知等を用いることができる。報知部115により、使用者は、流路40中の湯水の排水状態を認識することができる。
次に、排水装置100により実行される流路40中の湯水の排水処理について図2および図3を参照して説明する。図2は、排水処理の処理手順を示すフローチャートである。また、図3は、排水トリガーの内容の一例を示す図である。
ここで、図2に示す「T」は、測温部113による計測温度であり、「Tx」は、最高設定温度である。最高設定温度Txは、使用者により任意に設定された温度であってよいが、給湯源10としての給湯器において設定された給湯温度であってもよい。最高設定温度Txを給湯温度とすることで、使用者の意図した温度に満たない湯水が吐出部30から吐出されることを防止することができる。
また、「T0」は、排水用電磁弁112の開弁時点における測温部113の計測温度(以下、「初期温度」と記載する)であり、「Ty」は、給湯器が着火したことを確認することができる温度(以下、「着火確認温度」と記載する)である。なお、着火確認温度は、たとえば給湯器が着火した際に上昇する温度に基づき決定される。
また、「ΔT」は、測温部113による計測温度の変化率であり、「ΔTx」は、上記変化率の閾値である。また、「t」は、排水用電磁弁112の開弁時間であり、「tx」は、上記開弁時間の閾値である。
上記の各パラメータおよび後述する排水トリガー(図3参照)は、排水装置100の図示しない記憶部に記憶されており、開閉制御部114は、この記憶部から必要な情報を適宜読み出しながら排水処理を行う。なお、最高設定温度Tx、着火確認温度Ty、温度変化率の閾値ΔTxおよび開弁時間の閾値txは、使用者によって任意に変更可能である。
図2に示すように、排水装置100の開閉制御部114は、排水トリガーが成立したか否かを判定する(ステップS101)。排水トリガーが成立していない場合(ステップS101,No)、開閉制御部114は、排水トリガーが成立するまで、ステップS101の判定処理を繰り返す。
排水トリガーとは、排水用電磁弁112の開弁条件である。図3に示すように、排水トリガーには、「測温部113による計測温度が所定温度未満となった」こと(TG1)、「所定時刻が到来した」こと(TG2)、「排水スイッチがオンされた」こと(TG3)、「照明スイッチがオンされた」こと(TG4)、「給湯器の電源スイッチがオンされた」こと(TG5)などがある。使用者は、これらの排水トリガーの中から使用する排水トリガーを任意に選択することができる。
TG1やTG2のように、使用者の操作に起因しない排水トリガーを使用した場合、排水動作を自動的に実行することができるため、使用者の手を煩わせることがない。
たとえば、開閉制御部114は、測温部113による計測温度が所定温度(たとえば、15℃)未満となった場合に(TG1)、排水トリガーが成立したと判定して(ステップS101,Yes)、排水用電磁弁112を開弁する開弁処理を行う(ステップS102)。
このように、測温部113による計測温度が所定温度未満となった場合に排水動作を開始させることで、流路40中の冷めた湯を適切に排出することができる。
また、開閉制御部114は、所定時刻が到来した場合に(TG2)、排水トリガーが成立したと判定して、開弁処理を行ってもよい。
これにより、使用者の生活パターンに合わせた排水動作を実現することができる。すなわち、たとえば、使用者が毎朝7時に起床して湯を使用する場合、7時(あるいはその少し前)に排水動作を実行するようにすることで、使用者は起床後すぐに湯を使用することが可能となる。
なお、使用者は、TG1における「所定温度」やTG2における「所定時刻」を任意に設定することができる。
また、開閉制御部114は、排水装置100の図示しない排水スイッチ(「所定の操作部」の一例に相当)がオンされた場合に(TG3)、排水トリガーが成立したと判定して、開弁処理を行ってもよい。これにより、使用者が必要なときに排水動作を実行することができる。
また、開閉制御部114は、たとえばキッチンの照明スイッチ(「所定の操作部」の一例に相当)がオンされた場合(TG4)や、給湯器の電源スイッチ(「所定の操作部」の一例に相当)がオンされた場合(TG5)に、排水トリガーが成立したと判定して、開弁処理を行ってもよい。これにより、使用者が湯を使用しようとしていることを事前に察知して排水動作を実行することができる。
なお、開閉制御部114は、TG2〜TG5の何れかの排水トリガーが成立した場合であっても、測温部113による計測温度Tが所定温度(たとえば、15℃)以上である場合には、開弁処理を行わないようにしてもよい。
すなわち、たとえば所定時刻が到来した場合(TG2)であっても、流路40中の水温がある程度高い場合には排水動作を開始しないようにしてもよい。このようにすることで、無駄な排水を抑制することができる。
ステップS102において排水用電磁弁112を開弁すると、開閉制御部114は、報知部115を制御して、流路40中の湯水の排出中であることを使用者に報知する排水中報知処理を行う(ステップS103)。これにより、使用者は、排水動作中であることを認識することができるため、たとえば排水音が聞こえたとしても、使用者に不快感を与えにくい。
つづいて、開閉制御部114は、測温部113による計測温度Tが、最高設定温度Tx(たとえば、40℃)以上となったか否かを判定する(ステップS104)。
かかる判定において、計測温度Tが最高設定温度Tx以上となったと判定した場合(ステップS104,Yes)、開閉制御部114は、終了報知処理を行った後(ステップS105)、排水用電磁弁112を閉弁する閉弁処理を行う(ステップS106)。終了報知処理とは、報知部115を制御して、流路40中の湯水の排出が終了したことを使用者に報知する処理のことである。
このように、流路40中の水温が最高設定温度Tx以上となった場合に排水動作を終了させることにより、無駄な排水を抑制することができる。また、終了報知処理を行うことにより、流路40中の湯水の排出が終了したことを使用者に認識させることができる。
一方、ステップS104において、計測温度Tが最高設定温度Tx以上でない場合(ステップS104,No)、開閉制御部114は、計測温度Tが、初期温度T0(たとえば、15℃)+着火確認温度Ty(たとえば、5℃)以上となったか否かを判定する(ステップS107)。
かかる判定において、計測温度Tが初期温度T0+着火確認温度Ty以上となったと判定した場合(ステップS107,Yes)、すなわち、給湯器の着火が確認された場合、処理をステップS108へ移行する。なお、初期温度T0+着火確認温度Tyは、最高設定温度Txよりも低い温度に設定される。
ステップS108において、開閉制御部114は、測温部113による計測温度の変化率ΔT(以下、「温度変化率ΔT」と記載する)が、閾値ΔTx(たとえば、10℃/秒)以下となったか否かを判定する。かかる判定において、温度変化率ΔTが閾値ΔTx以下となったと判定した場合(ステップS108,Yes)、すなわち、流路40中の水温の変化が僅かとなった場合、開閉制御部114は、終了報知処理を行った後(ステップS105)、閉弁処理を行う(ステップS106)。
このように、流路40中の水温の変化率が閾値ΔTx以下となった場合に排水動作を終了させることで、流路40中の水温が給湯源の設定温度に達し、これ以上温度上昇が見込めなくなった段階で排水動作を終了させることができる。これにより、無駄なく最適な温度のお湯を吐水することが可能となる。
また、流路40中の水温が所定温度(最高設定温度Tx)に達していなくても排水動作を終了させることができる。これにより、たとえば給湯源10の不具合等によって湯が供給されず、いつまで経っても流路40中の水温が上昇しないような場合でも、排水動作を適切に停止させることができるため、無駄な排水を抑制することができる。
ステップS107において計測温度Tが初期温度T0+着火確認温度Ty以上でない場合(ステップS107,No)、または、ステップS108において温度変化率ΔTが閾値ΔTx以下でない場合(ステップS108,No)、開閉制御部114は、処理をステップS109へ移行する。
ステップS109において、開閉制御部114は、排水用電磁弁112の開弁時間tが閾値tx(たとえば、30秒)以上となったか否かを判定する。かかる判定において、開弁時間tが閾値tx以上でない場合(ステップS109,No)、開閉制御部114は、処理をステップS104へ移行する。
一方、ステップS109において、開弁時間tが閾値tx以上となったと判定した場合(ステップS109,Yes)、開閉制御部114は、報知部115を制御して、排水処理中に異常が発生したこと等を使用者に報知する異常報知処理を行った後(ステップS110)、閉弁処理を行う(ステップS106)。
このように、排水用電磁弁112の開弁後、所定時間(閾値tx)が経過した場合、流路40中の水温が所定温度(最高設定温度Tx)に達していなくても排水動作が終了されるため、給湯源10の電源入れ忘れや故障などの不具合等により湯が供給されない場合であっても、排水動作を適切に停止させることができる。
ステップS106の閉弁処理を終えると、開閉制御部114は、一連の排水処理を終了する。
次に、第1の実施形態に係る排水装置100の変形例について図4を参照して説明する。図4は、第1の実施形態における変形例に係る排水装置の構成を示す図である。
図4に示すように、変形例に係る排水装置101は、流量計測部116をさらに備える。流量計測部116は、流路40を流れる湯水の流量を計測し、計測結果を開閉制御部114へ出力する。図4において、流量計測部116は、排水管111よりも上流側の給湯配管41に設けられるが、流量計測部116は、排水管111に設けられてもよい。
変形例に係る開閉制御部114は、図2に示すステップS109において、排水用電磁弁112の開弁後に流量計測部116によって計測された流量の積算値が所定の閾値(たとえば、20L)以上となったか否かを判定する。そして、開閉制御部114は、流量計測部116によって計測された流量の積算値が所定の閾値以上でない場合には、処理をステップS104へ移行し、閾値以上となった場合には、異常報知処理(ステップS110)を行った後、閉弁処理(ステップS106)を行う。
このように、変形例に係る排水装置101によれば、排水用電磁弁112の開弁後、流路40中を流れた湯水の積算流量が所定の閾値以上となった場合に排水動作が終了されるため、給湯源10の不具合等により湯が供給されない場合であっても、排水管111からの排水を適切に停止させることができる。
上述してきたように、第1の実施形態に係る給湯システム1は、吐出部30と、流路40と、シングルバルブ60(「流路開閉部」の一例に相当)とを備える。吐出部30は、給湯源10から供給される湯を吐出する。流路40は、給湯源10と吐出部30とを連通する。シングルバルブ60は、湯の供給圧力を受けると共に流路40を開閉する。さらに、第1の実施形態に係る給湯システム1は、流路40中の湯水を排出する排水装置100を備える。排水装置100は、排水管111と、排水用電磁弁112(「電気式排水弁」の一例に相当)と、測温部113と、開閉制御部114とを備える。排水管111は、湯水を排出する。排水用電磁弁112は、排水管111を開閉する。測温部113は、流路40中または排水管111中の水温を計測する。開閉制御部114は、所定条件が成立した場合に、排水用電磁弁112を開弁して流路40中の所定温度未満の湯水を排水管111から排出させる。
したがって、第1の実施形態に係る給湯システム1によれば、湯が吐出されるまでの待ち時間を短くすることを、電気温水器を別途設置することなく簡易な構成で達成することができる。
また、従来技術と比較して、水栓装置の近傍に電気温水器を設置するためのスペースを確保する必要がなくなるため、設置容易性を向上させることができる。また、電気温水器によって湯の供給能力が制限されることがないため、大流量の湯を吐出部30から吐出する必要がある場合にも適用することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る給湯システムの構成について図5を参照して説明する。図5は、第2の実施形態に係る給湯システムの構成を示す図である。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同様の部分については、既に説明した部分と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図5に示すように、第2の実施形態に係る給湯システム1Aは、給湯源10と、給水源20と、吐出部30と、流路40Aと、給水配管50と、シングルバルブ60と、給湯用電磁弁70と、給水用電磁弁80と、排水装置100(図示は省略する)とを備える。
流路40Aは、給湯源10と給湯用電磁弁70とを接続する給湯配管41Aと、給湯用電磁弁70と吐出部30とを接続する下流側配管42Aとを備える。また、下流側配管42Aは、給湯用電磁弁70とシングルバルブ60とを接続する第1下流側配管42A1と、シングルバルブ60と吐出部30とを接続する第2下流側配管42A2とを備える。なお、第2の実施形態に係る給湯システム1Aは、たとえばキッチンへの給湯に適用される。
給湯用電磁弁70は、給湯配管41Aに設けられた電磁弁である。給湯用電磁弁70は、第2の実施形態における流路開閉部の一例に相当し、給湯源10からの湯の供給圧力を受けると共に、給湯配管41Aを開閉する。給水用電磁弁80は、給水配管50に設けられた電磁弁であり、給水配管50を開閉する。
給湯用電磁弁70および給水用電磁弁80は、たとえば、人の足によって操作されるフットスイッチと連動しており、かかるフットスイッチのオン/オフに応じて開閉される。
かかる給湯システム1Aにおいて、排水装置100の排水管111は、たとえば、給湯配管41Aに接続される(図5のP1参照)。この場合、排水用電磁弁112は、排水管111または排水管111よりも上流側の給湯配管41Aに設けられる。このような配置とすることで、給湯用電磁弁70が閉弁していても排水動作を実行することが可能となる。
また、排水装置100の排水用電磁弁112は、給湯用電磁弁70と共用化されてもよい(図5のP2参照)。この場合、排水管111は、給湯用電磁弁70よりも下流側の給湯配管41Aに接続される。
このように、給湯用電磁弁70を排水用電磁弁112として利用することで、排水装置100の構成を簡略化することができる。
また、排水装置100の排水管111は、第1下流側配管42A1に接続されてもよい(図5のP3参照)。この場合、排水用電磁弁112は、排水管111または排水管111よりも上流側の第1下流側配管42A1に設けられる。
なお、P1〜P3において、湯水の排出先は、排水管111の排出口111aであってもよいし、排出口111aを下流側配管42Aに接続して、吐出部30の吐出口31から排出するようにしてもよい。
また、排水装置100の排水用電磁弁112は、第2下流側配管42A2に設けられてもよい(図5のP4参照)。この場合、排水管111として第2下流側配管42A2を利用することができる。
なお、排水装置100の測温部113は、P1〜P4のいずれの場合においても、給水源20からの水が混合される前の流路40A、すなわち、給湯配管41Aまたは第1下流側配管42A1に設けられることが好ましい。これにより、流路40A中の湯の温度を適切に計測することができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態に係る給湯システムの構成について図6を参照して説明する。図6は、第3の実施形態に係る給湯システムの構成を示す図である。
図6に示すように、第3の実施形態に係る給湯システム1Bは、給湯源10と、給水源20と、吐出部30と、流路40Bと、給水配管50と、混合弁65と、流量調整弁60Bと、排水装置100(図示は省略する)を備える。なお、第3の実施形態に係る給湯システム1Bは、たとえば浴室への給湯に適用される。
流路40Bは、給湯源10と流量調整弁60Bとを接続する給湯配管41Bと、流量調整弁60Bと吐出部30とを接続する下流側配管42Bとを備える。また、給湯配管41Bは、給湯源10と混合弁65とを接続する第1給湯配管41B1と、混合弁65と流量調整弁60Bとを接続する第2給湯配管41B2とを備える。給水配管50は、給水源20と混合弁65とを接続する。
混合弁65は、第1給湯配管41B1と給水配管50とに接続され、給湯源10から第1給湯配管41B1を介して供給される湯と、給水源20から給水配管50を介して供給される水との混合比を使用者の操作に応じて調節し、調整後の湯水を第2給湯配管41B2へ流す。
流量調整弁60Bは、流路開閉部の一例であり、混合弁65からの湯水の供給圧力を受けると共に、第2給湯配管41B2を開閉する。なお、流量調整弁60Bは、電気式の弁であるものとする。
かかる給湯システム1Bにおいて、排水装置100の排水管111は、たとえば第1給湯配管41B1に接続される(図6のP1参照)。この場合、排水用電磁弁112は、排水管111または排水管111よりも上流側の第1給湯配管41B1に設けられる。
また、排水装置100の排水管111は、第2給湯配管41B2に接続されてもよい(図6のP2参照)。この場合、排水用電磁弁112は、排水管111または排水管111よりも上流側の第2給湯配管41B2に設けられる。
このように、排水管111および排水用電磁弁112を流量調整弁60Bよりも上流側に設けることで、流量調整弁60Bによって流路40Bが閉止されている場合であっても、第1給湯配管41B1中の湯水を排出することができる。また、図6のP1に示すように、排水管111および排水用電磁弁112を混合弁65よりも上流側に設けた場合には、給水配管50中の水が排出されることを防止することができるため、無駄な排水を節約することができる。
なお、湯水の排出先は、排水管111の排出口111aであってもよいし、排出口111aを下流側配管42Bに接続して、吐出部30の吐出口31から排出するようにしてもよい。
また、排水装置100の排水用電磁弁112は、流量調整弁60Bと共用化されてもよい(図6のP3参照)。この場合、排水管111として下流側配管42Bを利用することができる。
このように、流量調整弁60Bを排水用電磁弁112として利用するとともに、下流側配管42Bを排水管111として利用することで、排水装置100の構成を簡略化することができる。
また、排水装置100の排水用電磁弁112は、下流側配管42Bに設けられてもよい(図6のP4参照)。この場合も、排水管111として下流側配管42Bを利用することができる。
なお、排水装置100の測温部113は、P1〜P4のいずれの場合においても、給水源20からの水が混合される前の流路40B、すなわち、第1給湯配管41B1に設けられることが好ましい。これにより、流路40B中の湯の温度を適切に計測することができる。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態に係る給湯システムの構成について図7を参照して説明する。図7は、第4の実施形態に係る給湯システムの構成を示す図である。
図7に示すように、第4の実施形態に係る給湯システム1Cは、給湯源10と、給水源20と、吐出部30と、流路40Cと、給水配管50と、給湯用電動弁70Cと、給水用電動弁80Cと、排水装置100(図示は省略する)を備える。なお、第4の実施形態に係る給湯システム1Cは、たとえばキッチンへの給湯に適用される。
流路40Cは、給湯源10と給湯用電動弁70Cとを接続する給湯配管41Cと、給湯用電動弁70Cと吐出部30とを接続する下流側配管42Cとを備える。給水配管50は、下流側配管42Cに接続される。
給湯用電動弁70Cは、流路開閉部の一例であり、給湯源10からの湯の供給圧力を受けると共に、流路40Cを開閉する。給湯用電動弁70Cおよび給水用電動弁80Cは、モータ等により弁を開閉させる電動弁であり、流路40Cの開度を調節することが可能である。
かかる第4の実施形態に係る給湯システム1Cは、給湯用電動弁70Cおよび給水用電動弁80Cを制御することにより、吐出部30から吐出される湯水の流量および温度を調節することができる。
給湯システム1Cにおいて、排水装置100の排水管111は、たとえば給湯配管41Cに接続される(図7のP1参照)。この場合、排水用電磁弁112は、排水管111または排水管111よりも上流側の給湯配管41Cに設けられる。
このように、排水管111および排水用電磁弁112を給湯用電動弁70Cよりも上流側に設けることで、給湯用電動弁70Cによって流路40Cが閉止されている場合であっても、給湯配管41C中の湯水を排出することができる。なお、湯水の排出先は、排水管111の排出口111aであってもよいし、排出口111aを下流側配管42Cに接続して、吐出部30の吐出口31から排出するようにしてもよい。
また、排水装置100の排水用電磁弁112は、給湯用電動弁70Cと共用化されてもよい(図7のP2参照)。この場合、排水管111として下流側配管42Cを利用することができる。このように、給湯用電動弁70Cを排水用電磁弁112として利用するとともに、下流側配管42Cを排水管111として利用することで、排水装置100の構成を簡略化することができる。
また、排水装置100の排水用電磁弁112は、下流側配管42Cに設けられてもよい(図7のP3参照)。この場合も、排水管111として下流側配管42Cを利用することができる。
なお、排水装置100の測温部113は、P1〜P3のいずれの場合においても、給水源20からの水が混合される前の流路40C、すなわち、給湯配管41Cに設けられることが好ましい。これにより、流路40C中の湯の温度を適切に計測することができる。
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態に係る給湯システムの構成について図8を参照して説明する。図8は、第5の実施形態に係る給湯システムの構成を示す図である。
図8に示すように、第5の実施形態に係る給湯システム1Dは、給湯源10と、給水源20と、吐出部30と、流路40Dと、給水配管50と、流路開閉部90と、排水装置100(図示は省略する)を備える。また、流路開閉部90は、混合弁91と、流量調整弁92とを備える。なお、第5の実施形態に係る給湯システム1Dは、たとえば洗面化粧台への給湯に適用される。
流路40Dは、給湯源10と流路開閉部90とを接続する給湯配管41Dと、流路開閉部90と吐出部30とを接続する下流側配管42Dとを備える。また、下流側配管42Dは、混合弁91と吐出部30とを接続する第1下流側配管42D1および第2下流側配管42D2を備える。第2下流側配管42D2には、流路開閉部90の流量調整弁92が設けられる。給水配管50は、給水源20と流路開閉部90の混合弁91とを接続する。
流路開閉部90の混合弁91は、給湯配管41Dと給水配管50とに接続され、第1下流側配管42D1および第2下流側配管42D2に供給される湯水の温度を調節するとともに、第1下流側配管42D1に供給される湯水の流量を調節する。すなわち、第1下流側配管42D1を経由して吐出部30から吐出される湯水は、混合弁91によって流量および温度が調節されるのに対し、第2下流側配管42D2を経由して吐出部30から吐出される湯水は、混合弁91によって温度のみが調節される。
混合弁91は、たとえば、図示しないレバーハンドルの上下回動により、第1下流側配管42D1を介して吐出部30から吐出される湯水の流量を調節し、同レバーハンドルの左右回動により、第1下流側配管42D1または第2下流側配管42D2を介して吐出部30から吐出される湯水の温度を調節することができる。
流量調整弁92は、ソレノイド等により弁を開閉させる電磁弁であり、たとえば吐出部30に設けられた図示しないセンサーが使用者の手などを検知した場合に一定時間開弁する。
かかる給湯システム1Dにおいて、排水装置100の排水管111は、たとえば給湯配管41Dに接続される(図8のP1参照)。この場合、排水用電磁弁112は、排水管111または排水管111よりも上流側の給湯配管41Dに設けられる。
このように、排水管111および排水用電磁弁112を流路開閉部90よりも上流側に設けることで、流路開閉部90によって流路40Dが閉止されている場合であっても、給湯配管41D中の湯水を排出することができる。なお、湯水の排出先は、排水管111の排出口111aであってもよいし、排出口111aを第2下流側配管42D2に接続して、吐出部30の吐出口31から排出するようにしてもよい。
また、排水装置100の排水用電磁弁112は、流路開閉部90の流量調整弁92と共用化されてもよい(図8のP2参照)。この場合、排水管111として第2下流側配管42D2を利用することができる。このように、流量調整弁92を排水用電磁弁112として利用するとともに、第2下流側配管42D2を排水管111として利用することで、排水装置100の構成を簡略化することができる。
また、排水装置100の排水用電磁弁112は、第1下流側配管42D1に設けられてもよい(図8のP3参照)。この場合、排水管111として第1下流側配管42D1を利用することができる。
なお、排水装置100の測温部113は、P1〜P3のいずれの場合においても、給水源20からの水が混合される前の流路40D、すなわち、給湯配管41Dに設けられることが好ましい。これにより、流路40D中の湯の温度を適切に計測することができる。
なお、排水装置100からの排水は、そのまま捨ててしまうだけでなく、様々な用途で利用してもよい。例えば、浴室や洗面化粧台のヘアキャッチャー内の髪の毛などをまとめるために流したり、電気分解や薬品添加によって改質してボウルやシンク、浴室内の自動清掃に用いたりするなど、清掃用途に用いることなどが出来る。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。