JP6624499B2 - 現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置に関するものである。
従来、内部に磁界発生手段を備えた現像剤担持体の表面上に磁力によって担持された現像剤の層厚を現像剤規制部材で規制してから現像剤を現像領域へ送り込む現像装置が広く知られている。
例えば、特許文献1には、現像剤規制部材として、非磁性板と磁性板との二つの板材から構成された部材を用いる現像装置が記載されている。この現像装置では、非磁性板を現像装置本体の板材固定部に固定し、非磁性板の現像材担持体側の端部近傍に、非磁性板と磁性板との互いの板面が対向するように磁性板を固定して、現像剤規制部材を構成している。
特許文献1の現像装置では、非磁性板に対する磁性板の固定は、長手方向の複数箇所をカシメによって固定することで行っている。また、板材固定部に対する非磁性板の固定は、長手方向の両端部と中央部とをネジ締結によって固定することで行っている。
特許文献1に記載の構成を備えた現像装置を用いた画像形成装置で、記録紙に画像形成を行ったところ、現像剤担持体の長手方向の中央部に対応する記録紙の幅方向中央部に周辺よりも画像濃度が高い帯状の濃度ムラが発生した。
上述した課題を解決するために、請求項1の発明は、無端移動する表面に担持した現像剤により、潜像担持体上の潜像を現像する現像剤担持体と、前記現像剤担持体の表面に対して規制ギャップを介して対向するように配設され、前記現像剤担持体の表面上における現像剤の層厚を規制する板状の規制部材とを有する現像装置において、前記規制部材は、板材としての先端規制板と、板材保持部材としての規制板保持部材とを備え、かつ、次の板材保持装置によって保持されており、前記規制部材における現像剤担持体の表面移動方向と直交する方向の中央部にて、前記規制ギャップがより小さくなるように前記規制部材を変形させる変形手段を備えることを特徴とする。
上記板材保持装置は、板材保持部材の表面に板材の板面が対向するように、複数の板材固定箇所または延在する板材固定箇所で前記板材が前記板材保持部材に固定され、装置本体の板材固定部に対して板材保持部材が複数の保持部材固定箇所で固定され、前記複数の保持部材固定箇所のうちの少なくとも一つはネジ締結によって固定された板材保持装置であって、前記ネジ締結に用いるネジの少なくとも一つと前記板材保持部材との間に摺動手段を介在させるものである。
本発明によれば、板材が固定された板材保持部材を板材固定部にネジ締結で固定する板材保持装置で、板材の板厚方向に撓みが生じることを抑制できるという優れた効果がある。
実施例1に係る現像装置が備える規制ブレードとこれを片持ち支持するヒートシンクとを示す分解斜視図。 実施形態に係る複写機の概略構成図。 実施形態に係る作像ユニットにおける現像装置及び感光体を示す拡大構成図。 実施形態に係る現像装置の規制ブレードを示す斜視図。 実施例1に係るブレード本体部とヒートシンクとのネジ締結部の拡大断面図。 実施形態に係る現像装置における現像ローラ、規制ブレード、及びヒートシンクを現像ローラの回転軸方向から見た横断面図。 実施例2に係る現像装置が備える規制ブレードとこれを片持ち支持するヒートシンクとを示す分解斜視図。 実施例2の現像装置における現像ローラ、規制ブレード、及びヒートシンクをブレード長手方向の中央部で破断した横断面図。 スペーサーを設けていない状態の規制ブレード及びヒートシンクをブレード長手方向の中央部で破断した断面の規制位置近傍の拡大断面図。 実施例2と比較例2との現像ギャップについての長手方向のばらつきを示すグラフ。 実施例2と比較例2との規制位置を通過して現像領域に到達する現像剤量についての長手方向のばらつきを示すグラフ。 図10及び図11における横軸の「カシメ間No」の位置を示す説明図。 変形例1に係る現像装置が備える規制ブレードとこれを片持ち支持するヒートシンクとを示す分解斜視図。 実施例2の現像装置で、規制ブレードが熱膨張によって伸びた状態を上方から見たときの縦断面図。 変形例1の現像装置で、規制ブレードが熱膨張によって伸びた状態を上方から見たときの縦断面図。 変形例1の規制ブレードを先端磁性板側から見た側面図。 比較例1の現像装置が備える規制ブレードと、ヒートシンクとを示す分解斜視図。 比較例1に係るブレード本体部とヒートシンクとのネジ締結部の拡大断面図。 比較例1に係る規制ブレードとヒートシンクとをネジの軸方向から見た側面図。 先端磁性板に撓みが生じる状態を模式的に示した比較例1に係る規制ブレードとヒートシンクとの上面図。
以下、本発明を画像形成装置としての複写機(以下、「複写機500」という)に適用した、実施形態について説明する。
図2は、複写機500の概略構成図である。複写機500はプリンタ部100、これを載せる給紙装置200、プリンタ部100の上に固定されたスキャナ300などを備えている。また、このスキャナ300の上に固定された原稿自動搬送装置400なども備えている。
プリンタ部100は、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像を形成するための四つの作像ユニット18(Y,M,C,K)を有する画像形成ユニット20を備えている。各符号の末尾に付されたY,M,C,Kという添字は、イエロー、マゼンダ、シアン、黒用の部材であることを示している。
プリンタ部100は、作像ユニット18(Y,M,C,K)の他には、光書込ユニット21、中間転写ユニット17、二次転写装置22、レジストローラ対49、ベルト定着方式の定着装置25などが配設されている。光書込ユニット21は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラーなどを有し、画像データに基づいて後述の感光体の表面にレーザー光を照射する。
四つの作像ユニット18(Y,M,C,K)は、それぞれ使用するトナーの色が異なる他は、ほぼ同様の構成になっているので、以下、Y,M,C,Kという添字を省略して説明する。
作像ユニット18は、ドラム状の感光体1、帯電器、現像装置4、ドラムクリーニング装置、除電器などを有している。帯電手段たる帯電器によって、感光体1の表面は一様帯電される。帯電処理が施された感光体1の表面には、光書込ユニット21によって変調及び偏向されたレーザー光が照射される。すると、照射部(露光部)の電位が減衰する。この減衰により、感光体1の表面に静電潜像が形成される。形成された静電潜像は現像手段たる現像装置4によって現像されてトナー像となる。
感光体1上に形成されたトナー像は、後述の中間転写ベルト110に一次転写される。一次転写後の感光体1の表面は、ドラムクリーニング装置によって転写残トナーがクリーニングされる。その後、感光体1の表面は、除電器によって除電される。そして、帯電器によって一様帯電せしめられて、初期状態に戻る。以上のような一連のプロセスが、四つの作像ユニット18のそれぞれにおいて行われる。
中間転写ユニット17は、中間転写ベルト110やベルトクリーニング装置90などを有している。また、中間転写張架ローラ14、駆動ローラ15、二次転写バックアップローラ16、四つの一次転写バイアスローラ62(Y,M,C,K)なども有している。中間転写ベルト110は、中間転写張架ローラ14を含む複数のローラによってテンション張架されている。そして、ベルト駆動モータによって駆動される駆動ローラ15の回転駆動によって図中時計回り方向に無端移動せしめられる。
四つの一次転写バイアスローラ62(Y,M,C,K)は、それぞれ中間転写ベルト110の内周面側に接触するように配設され、電源から一次転写バイアスの印加を受ける。また、中間転写ベルト110をその内周面側から感光体1(Y,M,C,K)に向けて押圧してY,M,C,K用の一次転写ニップを形成する。各一次転写ニップには、一次転写バイアスの影響により、感光体1と一次転写バイアスローラ62との間に一次転写電界が形成される。
感光体1上に形成されたトナー像は、この一次転写電界やニップ圧の影響によって中間転写ベルト110上に一次転写される。中間転写ベルト110上には、各色の感光体1(Y,M,C,K)上に形成されたY,M,C,Kのトナー像が順次重ね合わせて一次転写される。この重ね合わせの一次転写により、中間転写ベルト110上には多重トナー像たる四色重ね合わせトナー像(以下、四色トナー像という)が形成される。
中間転写ベルト110上に重ね合わせ転写された四色トナー像は、後述の二次転写ニップで記録体たる記録シートに二次転写される。二次転写ニップ通過後の中間転写ベルト110の表面に残留する転写残トナーは、図2中の左側の駆動ローラ15との間に中間転写ベルト110を挟み込むベルトクリーニング装置90によってクリーニングされる。
中間転写ユニット17の図中下方には、二本の張架ローラ23によって張架された紙搬送ベルト24を備える二次転写装置22が配設されている。紙搬送ベルト24は、少なくとも何れか一方の張架ローラ23の回転駆動に伴って、図2中の反時計回り方向に無端移動せしめられる。二本の張架ローラ23のうち、図2中の右側に配設された一方の張架ローラ23は、中間転写ユニット17の二次転写バックアップローラ16との間に、中間転写ベルト110及び紙搬送ベルト24を挟み込んでいる。この挟み込みにより、中間転写ユニット17の中間転写ベルト110と、二次転写装置22の紙搬送ベルト24とが接触する二次転写ニップが形成されている。そして、この一方の張架ローラ23には、トナーと逆極性の二次転写バイアスが電源によって印加される。
二次転写バイアスの印加により、二次転写ニップには中間転写ユニット17の中間転写ベルト110上の四色トナー像をベルト側からこの一方の張架ローラ23側に向けて静電移動させる二次転写電界が形成される。後述のレジストローラ対49によって中間転写ベルト110上の四色トナー像に同期するように二次転写ニップに送り込まれた記録シートには、この二次転写電界やニップ圧の影響を受けた四色トナー像が二次転写せしめられる。このように一方の張架ローラ23に二次転写バイアスを印加する二次転写方式に代えて、記録シートを非接触でチャージさせるチャージャを設けてもよい。
複写機500本体の下部に設けられた給紙装置200には、内部に複数の記録シートを紙束の状態で複数枚重ねて収容可能な給紙カセット44が、鉛直方向に複数重なるように配設されている。それぞれの給紙カセット44は、紙束の一番上の記録シートに給紙ローラ42を押し当てている。そして、給紙ローラ42を回転させることにより、一番上の記録シートを給紙路46に向けて送り出される。
給紙カセット44から送り出された記録シートを受け入れる給紙路46は、複数の搬送ローラ対47と、搬送方向下流端付近に設けられたレジストローラ対49とを有している。そして、記録シートをレジストローラ対49に向けて搬送する。レジストローラ対49に向けて搬送された記録シートは、レジストローラ対49のローラ間に挟まれる。一方、中間転写ユニット17において、中間転写ベルト110上に形成された四色トナー像は、ベルトの無端移動に伴って上述した二次転写ニップに進入する。レジストローラ対49は、ローラ間に挟み込んだ記録シートを二次転写ニップにて四色トナー像に密着させ得るタイミングで送り出す。
二次転写ニップでは、中間転写ベルト110上の四色トナー像が記録シートに密着する。そして、記録シート上に二次転写されて、白色の記録シート上でフルカラー画像となる。このようにしてフルカラー画像が形成された記録シートは、紙搬送ベルト24の無端移動に伴って二次転写ニップを出た後、紙搬送ベルト24上から定着装置25に送られる。
定着装置25は、定着ベルト26を二本のローラによって張架しながら無端移動せしめるベルトユニットと、このベルトユニットの一方のローラに向けて押圧される加圧ローラ27とを備えている。これら定着ベルト26と加圧ローラ27とは互いに当接して定着ニップを形成しており、紙搬送ベルト24から受け取った記録シートをここに挟み込む。ベルトユニットにおける二本のローラのうち、加圧ローラ27から押圧される方のローラは、内部に熱源を有しており、これの発熱によって定着ベルト26を加圧する。加圧された定着ベルト26は、定着ニップに挟み込まれた記録シートを加熱する。この加熱やニップ圧の影響により、フルカラー画像が記録シートに定着せしめられる。
定着装置25内で定着処理が施された記録シートは、プリンタ部100の筐体の図2中の左側板の外側に設けたスタック部57上にスタックされるか、もう一方の面にもトナー像を形成するために上述の二次転写ニップに戻されるかする。
原稿のコピーがとられる際には、例えばシート原稿の束が原稿自動搬送装置400の原稿台30上セットされる。但し、その原稿が本状に閉じられている片綴じ原稿である場合には、コンタクトガラス32上にセットされる。このセットに先立ち、複写機500本体に対して原稿自動搬送装置400が開かれ、スキャナ300のコンタクトガラス32が露出される。この後、閉じられた原稿自動搬送装置400によって片綴じ原稿が押さえられる。
原稿がセットされた後、コピースタートスイッチが押下されると、スキャナ300による原稿読取動作がスタートする。但し、原稿自動搬送装置400にシート原稿がセットされた場合には、この原稿読取動作に先立って、原稿自動搬送装置400がシート原稿をコンタクトガラス32まで自動移動させる。原稿読取動作では、まず、第一走行体33と第二走行体34とがともに走行を開始し、第一走行体33に設けられた光源から光が発射される。そして、原稿面からの反射光が第二走行体34内に設けられたミラーによって反射せしめられ、結像レンズ35を通過した後、読取センサ36に入射される。読取センサ36は、入射光に基づいて画像情報を構築する。
このような原稿読取動作と並行して、作像ユニット18(Y,M,C,K)内の各機器や、中間転写ユニット17、二次転写装置22、定着装置25がそれぞれ駆動を開始する。そして、読取センサ36によって構築された画像情報に基づいて、光書込ユニット21が駆動制御されて、それぞれの感光体1(Y,M,C,K)上に、Y,M,C,Kトナー像が形成される。これらトナー像は、中間転写ベルト110上に重ね合わせ転写された四色トナー像となる。
また、原稿読取動作の開始とほぼ同時に、給紙装置200内では給紙動作が開始される。この給紙動作では、給紙ローラ42の一つが選択回転せしめられ、ペーパーバンク43内に多段に収容される給紙カセット44の一つから記録シートが送り出される。送り出された記録シートは、分離ローラ45で一枚ずつ分離されて給紙路46に進入した後、搬送ローラ対47によって二次転写ニップに向けて搬送される。このような給紙カセット44からの給紙に代えて、手差しトレイ51からの給紙が行われる場合もある。この場合、手差し給紙ローラ50が選択回転せしめられて手差しトレイ51上の記録シートを送り出した後、手差し分離ローラ52が記録シートを一枚ずつ分離してプリンタ部100の手差し給紙路53に給紙する。
二色以上のトナーからなる多色画像を形成する場合には、中間転写ベルト110をその上部張架面がほぼ水平になる姿勢で張架して、上部張架面に全ての感光体1(Y,M,C,K)を接触させる。これに対し、Kトナーのみからなるモノクロ画像を形成する場合には、姿勢調整機構により、中間転写ベルト110の上部張架面を図2中の左下に傾けるような姿勢にして、その上部張架面をY,M,C用の感光体1(Y,M,C)から離間させる。そして、四つの感光体1(Y,M,C,K)のうち、黒(K)のトナー像が形成される黒用感光体1Kだけを図2中の反時計回りに回転させて、Kトナー像だけを作像する。この際、Y,M,Cについては、感光体1(Y,M,C)だけでなく、現像器も駆動を停止させて、感光体1や現像剤の不要な消耗を防止する。
図3は、作像ユニット18における現像装置4及び感光体1を示す拡大構成図である。
感光体1は図3中の矢印G方向に回転しながら、その表面が帯電器によって帯電され、光書込ユニット21のレーザー光によって静電潜像が形成される。この静電潜像に対して現像装置4によってトナーが供給されることで、静電潜像が現像されてトナー像になる。
現像装置4は、現像剤を担持して、図3中の矢印I方向に回転しながら感光体1の表面の静電潜像にトナーを供給して静電潜像を現像する現像剤担持体としての現像ローラ5を有している。また、現像ローラ5に現像剤を供給しながら図3の紙面に直交する方向に現像剤を搬送する供給搬送部材としての供給スクリュー8を具備する供給搬送路9を有している。
供給搬送路9内では、供給スクリュー8の回転駆動により、磁性キャリア及びトナーを含有する現像剤がスクリュー回転軸線方向に搬送される。現像ローラ5の表面は、ローラ回転に伴って供給搬送路9との対向部を通過する際に、現像ローラ5に内包される回転不能なマグネットローラの汲み上げ磁極の発する磁力により、供給搬送路9内の現像剤を汲み上げて担持する。これによって現像ローラ5の表面上に現像剤が供給される。現像ローラ5の表面上に担持された現像剤の層は、規制ブレード12の先端と現像ローラ5の表面との間に形成される規制ギャップを通過する際に、その層厚が所定の厚みに規制される。
規制ギャップを通過して所定の厚みに規制された現像剤層は、現像ローラ5の回転に伴って、感光体1と対向する現像領域に搬送されて現像に寄与する。その後、現像ローラ5の回転に伴って、回収スクリュー6との対向位置まで搬送される。その対向位置の現像ローラ5の表面上には、マグネットローラの二つの反発磁極により、反発磁界が形成されている。現像剤層はその反発磁界の作用によって現像ローラ5表面から離脱して回収搬送路7内の回収スクリュー6に回収される。
供給搬送路9の下方であって回収搬送路7の側方には、攪拌搬送路10が配設されている。攪拌搬送路10内においては、攪拌スクリュー11の回転駆動により、現像剤が供給搬送路9とは逆に図3の紙面の直交する方向における奥側から手前側に向けて搬送される。供給搬送路9と攪拌搬送路10とは仕切り部材としての第一仕切り壁133によって仕切られている。第一仕切り壁133の供給搬送路9と攪拌搬送路10とを仕切る箇所は図3の紙面に直交する方向の手前側と奥側との両端は開口部となっており、供給搬送路9と攪拌搬送路10とが連通している。
供給搬送路9と回収搬送路7とも第一仕切り壁133によって仕切られているが、第一仕切り壁133の供給搬送路9と回収搬送路7とを仕切る箇所には開口部が設けられていない。また、攪拌搬送路10と回収搬送路7との二つの搬送路は仕切り部材としての第二仕切り壁134によって仕切られている。第二仕切り壁134は、図3の紙面に直交する方向における手前側が開口部となっており、攪拌搬送路10と回収搬送路7とが連通している。
供給スクリュー8、回収スクリュー6及び攪拌スクリュー11は樹脂製もしくは金属製のスクリュー部材からなっており、スクリュー径は全てφ22[mm]である。また、スクリューピッチは供給スクリューが50[mm]の二条巻き、回収スクリュー6及び攪拌スクリュー11が25[mm]の一条巻きである。それら三つのスクリューは、何れも約600[rpm]の回転速度で回転駆動される。
表面に複数のV溝あるいはサンドブラスト処理による複数の凹部を具備している現像ローラ5は、直径25[mm]のアルミ製又はステンレス製の素管からなる。規制ブレード12と現像ローラ5との間の規制ギャップ、0.53〜0.55[mm]に設定されている。
回収搬送路7に回収された現像剤は、図3の紙面の直交する奥側から手前側に搬送され、手前側の端部付近に存在する開口部を通過して攪拌搬送路10に進入する。その直後に、攪拌搬送路10の上側に設けられたトナー補給口から補給されてくる新たなトナーと混合される。回収搬送路7の図3中の手前側の端部まで搬送された現像剤は、第一仕切り壁133における図3中の手前側の端部に設けられた開口を通って、供給搬送路9内に進入する。
攪拌搬送路10から供給搬送路9に進入した現像剤は、供給スクリュー8の回転駆動に伴って、図3の紙面の直交する方向における手前側から奥側に向けて搬送される。その過程で、一部の現像剤が現像ローラ5に汲み上げられる。残りの現像剤は、供給搬送路9における図3中の奥側の端部まで搬送され、第一仕切り壁133の図中奥側の端部に設けられた開口部を通って攪拌搬送路10に戻される。攪拌搬送路10の底板には、トナー濃度センサが設けられおり、制御部はトナー濃度センサから出力に基づいて、必要に応じてトナー補給装置を駆動して現像剤のトナー濃度を回復させる。
供給搬送路9の現像剤搬送方向の下流端近傍には、現像剤排出口94が設けられており、供給搬送路9内における現像剤の高さレベルが閾値を超えた場合には、現像剤排出口94から排出搬送路2へ現像剤がオーバーフローする。そして、排出搬送スクリュー2aによって現像装置4の外部に排出される。
供給搬送路9内では、現像剤が移動する際の勢いや、供給スクリュー8の回転する力によって飛び跳ねることで、現像剤の高さレベルが閾値を超えていないにもかかわらず、現像剤が現像剤排出口94から排出されてしまうことがある。このような排出を防止するために、供給搬送路9の上方にブロック部材3を設け、供給スクリュー8の回転に伴って飛び跳ねようとする現像剤をブロック部材3に当てて供給スクリュー8に戻すようにしている。ブロック部材3は、その底面が供給スクリュー8の形状に沿ったR形状の樹脂製の部材である。供給スクリュー8の形状に沿ったR形状であることにより、供給スクリュー8全体を覆うようにブロック部材3の底面を全体的に供給スクリュー8に近接させることが可能になる。これにより、現像剤の飛び跳ねを確実に阻止することができる。
次に、板材として先端磁性板12bを保持する板材保持装置である現像装置4の規制ブレード12について説明する。
図4は、現像装置4の規制ブレード12を示す斜視図である。規制ブレード12は、板状のブレード本体部12aと、板状の先端磁性板12bとを有している。
非磁性のステンレス板等からなるブレード本体部12aは、規制ブレード12全体としてある程度の剛性を発揮できるように、比較的厚めの板状に成形されている。先端磁性板12bは、規制ブレード12における現像ローラ5に対向する先端部を構成するものであり、比較的薄い磁性板からなる。この先端磁性板12bがブレード本体部12aの図4中の裏面の先端側に固定されている。この固定は、長手方向に沿って並ぶように配置された複数箇所のカシメ部12d(図4では十箇所)によって行われている。
ブレード本体部12aと先端磁性板12bとを固定する前の状態では、ブレード本体部12aの板面にはカシメ部12dに対応する箇所にカシメ用のピンが立っている。先端磁性板12bにはこのピンが通るように厚み方向に貫通する穴が開いている。そして、ブレード本体部12aのピンが先端磁性板12bの穴に貫通するようにセットした状態で、穴の裏側から飛び出したピンを潰す。これにより、ブレード本体部12aのピンの先端のつぶれた部分と板面とによって先端磁性板12bを挟み固定している。カシメ部12dの固定としては、ブレード本体部12aと先端磁性板12bとの両方にカシメ用の穴を儲け、リベット等のカシメ固定用部品を二つの部材に貫通させ、カシメ固定用部品を潰すことでカシメによる固定を行っても良い。
ブレード本体部12aの先端からの先端磁性板12bの突き出し量は0.4[mm]程度である。そして、先端磁性板12bの先端が0.53〜0.55[mm]の規制ギャップを介して現像ローラ5に対向している。
〔実施例1〕
次に、ヒートシンク13に対して規制ブレード12を固定する構成の一つ目の実施例(以下、「実施例1」とよぶ)について説明する。
図1は、実施例1の現像装置4の規制ブレード12と、これを片持ち支持する板材固定部であるヒートシンク13とを示す分解斜視図である。規制ブレード12は、ネジ137を通すためのネジ貫通穴12cがブレード長手方向に沿って並ぶように、両端部と中央部との三箇所設けられている。
また、規制ブレード12を片持ち支持するヒートシンク13には、規制ブレード12の複数のネジ貫通穴12cに個別に対応する複数の固定ネジ穴13aがブレード長手方向に沿って並ぶように三箇所設けられている。
規制ブレード12は、複数のネジ貫通穴12cにそれぞれ貫通したネジ137がヒートシンク13の複数の固定ネジ穴13aにそれぞれ螺号されることでヒートシンク13に固定される。
ヒートシンク13は、アルミ等の熱伝導率の高い材料からなる角パイプ状であって、その内部に放熱板13cが複数設けられており、規制ブレード12を冷却する役割も担っている。複数のネジ137によって規制ブレード12のブレード本体部12aの裏面と、ヒートシンク13の前面とが強く密着せしめられることで、ブレード本体部12aの熱を効率良くヒートシンク13に伝えることができる。
図5は、図1に示すブレード本体部12aとヒートシンク13とのネジ締結部の拡大断面図である。
図1に示すように、実施例1の現像装置4は、先端磁性板12bをブレード本体部12aにカシメており、ブレード本体部12aをヒートシンク13にネジ137で固定している。ネジ137によってネジ止めする箇所は、両端と中央部であり、中央部のネジ止め箇所はカシメの間に存在する。
ネジ止め箇所は、ブレード本体部12aのみを貫通するようにできている穴であり、先端磁性板12bとは外れた位置に設けられている。
また、カシメの間とは、二つのカシメ部12dから上下方向に伸ばした直線の間に存在することを指す。もしくは、複数のカシメ部12dが存在したときに、いずれかのカシメ部12dの直上、直下ではない箇所といっても良い。
さらに、本実施形態の現像装置4は、図1及び図5に示すように、ネジ締結に用いるネジ137とブレード本体部12aとの間に摺動手段であるワッシャー138を介在させる構成となっている。
図17は、ワッシャー138を備えない一つ目の比較例(以下、「比較例1」と呼ぶ)の現像装置が備える規制ブレード12と、ヒートシンク13とを示す分解斜視図である。図18は、比較例1のブレード本体部12aとヒートシンク13とのネジ締結部の拡大断面図である。
図17及び図18に示すように、比較例1の現像装置では、ワッシャー138を備えていない点とネジ137の頭部の形状が異なる点以外は図1に示す実施形態の現像装置4に係る構成と同様の構成を備える。
図17に示すブレード本体部12aをヒートシンク13に固定する際に、三つのネジ止め箇所のうちの左端部のネジ137を締めた後に、中央部のネジ137を締めると、カシメ部12dの間で先端磁性板12bがブレード本体部12aから浮き上がることがある。
これは、装置本体の板材固定部であるヒートシンク13にネジ締結によって固定された板材保持部材としてのブレード本体部12aに対してカシメによって固定された板材としての先端磁性板12bが、板厚方向に撓むためである。このように、板材が板厚方向に撓む不具合は、板材として磁性板を備える現像装置に限らず、板材が板材保持部材を介して装置本体に固定される板材保持装置であれば、同様に生じ得る。このような板材保持装置としては、例えば、板材としてクリーニングブレードを保持するクリーニング装置を挙げることができる。
ここで、比較例1の構成で、先端磁性板12bがブレード本体部12aから浮き上がる現象について説明する。
図19は、比較例1に係る規制ブレード12とヒートシンク13とをネジ137の軸方向から見た側面図である。また、図20は、先端磁性板12bに撓みが生じる状態を模式的に示した比較例1に係る規制ブレード12とヒートシンク13との上面図である。
図19中の長手方向左端部のネジ137を締めた状態で、長手方向の中央部のネジ137を図19中の時計回りに回転させて締め付けると、図19中の矢印Bで示す回転トルクが規制ブレード12のブレード本体部12aに作用する。図18に示すように、比較例1では、ネジ137の頭部の座面がブレード本体部12aに直接接触するため、ネジを締めるときに、大きな回転トルクがブレード本体部12aに作用する。
矢印Bで示す回転トルクが作用すると、図19及び図20中の矢印C及び矢印Dに示すように、ブレード本体部12aにおける中央部を挟んで左側は上方に、中央部を挟んで右側は下方に移動しようとする力が作用する。
このとき、ブレード本体部12aにおける図19中の左側端部は、固定されており、上方に移動しようとする力が作用しても変位しない。このため、左側端部のネジ締結部と中央部のネジ締結部との間のブレード本体部12aが上方に撓む。回転トルクは板状のブレード本体部12aの板面に沿って作用するため、ブレード本体部12aは板面に平行な短手方向に撓みが生じる。
ブレード本体部12aの短手方向に撓みが生じると、カシメ固定部であるカシメ部12d同士の距離が狭まり、先端磁性板12bにおけるカシメ部12d同士の距離が狭まる力が作用する。板状の先端磁性板12bは板面に平行な方向の長さに比べて板厚が小さいため、板厚方向に撓みが生じ易い。このため、先端磁性板12bにカシメ部12d同士の距離が狭まる力が作用すると、図20中の太実線「12b1」で示すように板厚方向に撓みが生じる。このため、ネジ137を締めることで、ネジ137の座面とヒートシンク13とに挟まれたブレード本体部12aは、ヒートシンク13に押し付けられるが、カシメ部12d同士の間の部分で、先端磁性板12bがブレード本体部12aから浮き上がる。
図6は、現像装置4における現像ローラ5、規制ブレード12、及びヒートシンク13を現像ローラ5の回転軸方向から見た横断面図である。現像ローラ5はその表面の曲率中心点P1を回転中心軸にして回転する。規制ブレード12のブレード本体部12aは、現像ローラ5の表面の曲率中心点P1(回転中心)を通り且つ前記表面に直交する法線L1に沿って延在する姿勢で配設されている。ヒートシンク13は、ブレード本体部12aを前述の姿勢に保つように保持している。
ブレード本体部12aの裏面に固定された先端磁性板12bは、ブレード本体部12aよりもローラ表面移動方向の上流側で法線L1と平行な姿勢で延在する平行線L2に沿って延在する。法線L1と平行線L2とは微妙にずれている。図6中の先端磁性板12bが法線L1に対して平行な姿勢をとったまま、図6の位置よりも法線L1に近づくと、規制ギャップはより小さくなる。
上述した比較例1のように、先端磁性板12bがブレード本体部12aから浮き上がると、浮き上がった部分の先端磁性板12bは図6で示す状態よりも法線L1から離れ、規制ギャップはより大きくなる。規制ギャップが大きくなると、現像領域に到達する現像剤の量が増加し、画像濃度が濃くなる。
比較例1のように、先端磁性板12bの板厚方向に撓みが生じると撓んだ部分と撓んでいない部分とで、規制ギャップが異なることで規制ギャップにばらつきが生じ、画像濃度ムラが発生する。
これに対して、実施例1では、摺動手段としてのワッシャー138を介在させることにより、ネジ締結のためにネジ137を回転させたときの回転トルクがブレード本体部12aに伝達することを抑制できる。そして、回転トルクによってブレード本体部12aが変形することを抑制できる。このため、ブレード本体部12aの変形に起因してカシメ部12d同士の距離が狭まることを抑制し、先端磁性板12bにおけるカシメ部12d同士の距離が狭まる力が作用することを抑制でき、先端磁性板12bの板厚方向に撓みが生じることを抑制できる。よって、先端磁性板12bの撓みに起因して先端磁性板12bがブレード本体部12aから部分的に浮き上がることを抑制でき、規制ギャップのばらつきを抑制でき、画像濃度ムラの発生を抑制することができる。
実施例1では、三つのネジ137とブレード本体部12aとの間にワッシャー138を介在させているが、中央部のネジ137のみワッシャー138を設けてもよい。中央部のネジ締結部は、長手方向における二つのカシメ部12dの間に位置する。中央部のネジ締結部に回転トルクが作用してブレード本体部12aが変形すると、中央部のネジ締結部を挟むように配置された二つのカシメ部12d同士の間の距離が狭まり、この二つのカシメ部12d同士の間で先端磁性板12bに撓みが生じる。中央部のネジ締結部のネジ137にワッシャー138を介在させることで、先端磁性板12bに撓みが生じ易い中央部に回転トルクが作用することを抑制し、先端磁性板12bの撓みを抑制することができる。
また、ブレード本体部12aにおけるヒートシンク13に対する複数の固定部のうち、一箇所が固定された状態で、他の固定部でネジ締結を行うことにより、回転トルクが作用し、ブレード本体部12aに撓みが生じる。このため、複数のネジ締結部を有する場合には、ネジ締結を行う順番が二番目以降となるネジ締結部にワッシャー138を介在させることで、ブレード本体部12aに撓みが生じることを抑制することができる。
ネジ137としては、ワッシャー付きネジを用いることで、規制ブレード12をヒートシンク13に組み付ける作業効率が向上して生産性が向上する。ワッシャー付きネジを用いる場合は、ネジ締結を行う順番が一番目となるネジ締結部を含め、全てのネジ締結部のネジにワッシャー付きネジに用いることで、ワッシャー付きネジと通常のネジとを使い分ける必要がなくなり、作業効率が向上する。
一般的にネジ締結はトルクリミッターを備えた電動ドライバーを用いる。これは、図19中の矢印Bで示す回転トルクが予め定められた上限値に達するとネジ締結を終えるものである。実施例1と比較例1とでトルクの上限値が同じ電動ドライバーを用いた場合、実施例1は比較例1に比べて先端磁性板12bの撓みを抑制することができた。これは以下の理由によるものと考えられる。
すなわち、比較例1では、ネジ137の座面がブレード本体部12aに接触するため、ブレード本体部12aとヒートシンク13との圧力が十分に高まる前の段階から回転トルクがブレード本体部12aに作用し続ける。このとき、回転トルクは徐々に上昇し続け、ヒートシンク13との圧力が十分に高まっていないブレード本体部12aは変形する余地があるため、回転トルクによってブレード本体部12aが変形し、先端磁性板12bに撓みが生じる。
一方、実施例1では、ネジ137の座面とワッシャー138との間またはワッシャー138とブレード本体部12aの板面との間で滑りが生じる。このため、ネジ137の座面とワッシャー138との間、及びワッシャー138とブレード本体部12aの板面との間の圧力が十分に高まるまでは回転トルクはあまり上昇しない。そして、これらの圧力が十分に高まると回転トルクが上昇するが、この状態では、ブレード本体部12aとヒートシンク13との圧力も十分に高まっている。このため、ワッシャー138を介して高い回転トルクが作用してもブレード本体部12aは変形し難い。よって、実施例1と比較例1とでトルクの上限値が同じ設定の電動ドライバーを用いてネジ締結を行っても、実施例1ではブレード本体部12aの変形に起因する先端磁性板12bの撓みを抑制できると考えられる。
ワッシャー138としては、バネ座金であるスプリングワッシャーを用いても良い。スプリングワッシャーを用いることで、ネジ137によるネジ締結の緩みを防止でき、ヒートシンク13に対するブレード本体部12aの固定状態を長期に渡って維持することが可能となる。これにより、現像ギャップを長期に渡って維持することができ、現像剤層の層厚の変化を防止でき、濃度ムラを防止できる。
ワッシャー138が無い構成では、ネジ締結の際に、ブレード本体部12aにおけるネジ137の座面が当たる部分に、ネジ137が食い込むおそれがある。これを抑制する構成として、ネジ137の軸の径に対して座面の径が十分に大きいものを用いることが考えられる。しかし、このように径が大きい座面がブレード本体部12aに接触する構成では、ネジ137を締めるときの回転トルクがブレード本体部12aに作用し、ブレード本体部12aが変形する。
一方、ワッシャー138を介在させることでネジ137がブレード本体部12aに食い込むことを防止しつつ、回転トルクによってブレード本体部12aが変形することも防止することができる。
また、ワッシャー138が無い構成では、ブレード本体部12aにおけるネジ137の座面が当たる部分の材質によっては、ネジ137を回転させたときの摺擦によって擦り傷が生じるおそれがある。一方、ワッシャー138を介在させる構成では、摺擦を考慮してワッシャー138の材質を選ぶことで、ブレード本体部12aの表面を傷つけない組み合わせとすることができる。
ワッシャー138等の摺動部材を介在させることで、ブレード本体部12aとネジ137の材料選択の自由度が高まる。
作像ユニット18は、実施例1の現像装置4を用いて感光体1上の潜像を現像することで、感光体1の表面上に画像濃度ムラの無い良好なトナー像を形成することができる。
複写機500は、作像を行うプリンタ部100が実施例1の現像装置4を備えることで、記録シートの表面上に、画像濃度ムラの無い良好な画像を形成することができる。
〔実施例2〕
次に、ヒートシンク13に対して規制ブレード12を固定する構成の二つ目の実施例(以下、「実施例2」とよぶ)について説明する。
図7は、実施例2に係る現像装置4の規制ブレード12と、これを片持ち支持する板材固定部であるヒートシンク13とを示す分解斜視図である。
実施例2の現像装置4は、ブレード長手方向の中央部のネジ締結部で、ヒートシンク13とブレード本体部12aとの間にスペーサー136が介在する点で実施例1の現像装置4と異なる。他の点は共通するため、説明は省略する。スペーサー136は均一な厚みを持った板状部材である。
実施例2では、規制ブレード12の組み付け時に、複数のネジ137のうち、ブレード長手方向の中央部のネジ貫通穴12cに貫通させるネジ137は、ヒートシンク13の固定ネジ穴13aに挿入される前に、スペーサー136の貫通穴136aに通される。これにより、ブレード長手方向の全域のうち、中央部だけは、ヒートシンク13とブレード本体部12aとの間にスペーサー136が介在する。
図4において、矢印A方向は、規制ブレード12の長手方向を示しており、それは現像ローラ5の回転軸線方向(表面移動方向に直交する方向)と同じである。従来の複写機においては、規制ギャップを通過した後の現像剤のブレード長手方向(矢印A方向)における中央部の層厚が両端部の層厚よりも大きくなって画像濃度ムラを引き起こすことがあった。このような層厚ムラは、規制ブレード12の真直度の悪さに起因して生じていることがわかった。具体的には、製造精度の限界から、真直度が比較的大きくなってしまった規制ブレード12では、長手方向の中央部に比較的大きな歪みが生じる。この歪みにより、長手方向の中央部の規制ギャップが両端部の規制ギャップよりも大きくなって、現像剤層のブレード長手方向における中央部の層厚を大きくしてしまう。
実施例2の現像装置4では、現像ローラ5、規制ブレード12、及びヒートシンク13をブレード長手方向の一端部で破断した横断面図が図5となる。
図8は、実施例2の現像装置4における現像ローラ5、規制ブレード12、及びヒートシンク13をブレード長手方向の中央部で破断した横断面図である。ブレード長手方向の中央部だけは、図8に示すように、規制ブレード12のブレード本体部12aと、ヒートシンク13との間に、スペーサー136が介在している。このスペーサー136は、規制ブレード12の先端磁性板12bにおけるブレード長手方向の中央部だけを法線L1に対してより近づけるように規制ブレード12を変形させる変形手段として機能する。
スペーサー136を介在させることにより、スペーサー136が、ブレード本体部12aを現像ローラ5の表面移動方向下流側(図8中の矢印E方向)に押圧し、規制ブレード12が変形する。これにより、先端磁性板12bのブレード長手方向の中央部は、法線L1に対して平行な姿勢を維持したまま、法線L1に対してより近づく位置に移動する。
図8に示される平行線L2は、法線L1に対して平行で且つ先端磁性板12bの延在方向に沿って延びているが、この平行線L2は、図5の平行線L2よりも法線L1に近づいていることがわかる。これは、先端磁性板12bのブレード長手方向の中央部だけが法線L1に対してより近づいていることを意味している。
規制ブレード12が完全に真っ直ぐなものである場合には、先端磁性板12bの中央部が両端部よりも法線L1に近づいて規制ギャップをより小さくすることになる。
これに対し、真直度の比較的低い規制ブレード12では、スペーサー136による押圧を行わないと、先端磁性板12bの中央部を両端部よりも法線L1から遠ざけて規制ギャップを大きくした状態になる。そこで、スペーサー136による押圧を行って、先端磁性板12bの中央部だけを法線L1に対してより近づけることで、ブレード長手方向において規制ギャップの均一化を図る。これにより、規制ギャップのばらつきに起因する画像濃度ムラの発生を抑えることができる。
図9は、スペーサー136を設けていない状態の規制ブレード12及びヒートシンク13をブレード長手方向の中央部で破断した断面の規制位置近傍の拡大断面図である。図9において、規制ブレード12の先端磁性板12bは、法線L1との平行関係を維持したまま図9中の矢印α方向に移動し、法線L1の位置に到達したときに、規制ギャップを最小にする。スペーサー136を設けていない状態では、図9に示すように、先端磁性板12bのブレード長手方向の中央部の先端における規制位置入口側のエッジFの位置が法線L1に沿う位置からずれた状態になる。実施例2の現像装置4では、図9に示すような状態で規制ブレード12を保持するように、ヒートシンク13を構成している。このような構成では、ブレード長手方向の中央部の規制ギャップを、スペーサー136による規制ブレード12の変形によって確実に小さくすることができる。
規制ブレード12の真直度のばらつきに起因する規制ギャップのばらつきは、規制ブレード12の真直度に大きく左右され、規制ブレード12の真直度は製造ロットによってある程度ばらつきが発生する。そして、規制ブレード12の真直度の悪さに起因するブレード長手方向における規制ギャップのばらつきを解消するためのスペーサー136の適切な厚みは、規制ブレード12の製造ロットによって異なってくる。製造ロット毎に適切な厚みのスペーサー136を作成していると、製造工程が煩雑になって製造コストを増加させてしまう。
そこで、実施例2の現像装置4では、スペーサー136として、比較的薄厚のものを用い、それを複数枚重ねてスペーサー束として使用することで、規制ブレード12の真直度に応じた厚みのスペーサーを容易に作り出すようにしている。
スペーサー136としては、非金属材料からなるものを用いることが望ましい。剛性の低い非金属材料を用いることで、ネジ137の締付強度に応じてスペーサー136を圧縮変形させて厚みの微調整を行うことが可能だからである。非金属材料の中でも、PET(ポリエチレンテレフタラート)などの樹脂材料が特に好適である。また、樹脂材料としては、片面に両面テープが貼られた樹脂シートを用いることが特に好ましい。両面テープによって樹脂シートをヒートシンク13に仮止めすることで、生産性を向上させることができる。
実施例2のように、ブレード本体部12aとヒートシンク13との間にスペーサー136が介在させる構成においても、ブレード本体部12aとネジ137との間にワッシャー138を介在させることで、ブレード本体部12aの短手方向の撓みを抑制できる。これにより、ブレード本体部12aが短手方向に撓むことに起因して、先端磁性板12bが板厚方向に撓むことを抑制できる。そして、先端磁性板12bが撓むことに起因する規制ギャップのばらつきを抑制でき、画像濃度ムラの発生を抑制することができる。
〔実験例〕
次に、実施例2の構成を備えた現像装置と、比較例2の構成とを備えた現像装置とについて、規制ギャップの長手方向のばらつきと、規制位置を通過した現像剤量の長手方向のばらつきとを比較した実験例について説明する。ここで比較例2は、ブレード本体部12aとネジ137との間にワッシャー138を介在させない点以外は実施例2と同様の構成である。すなわち、比較例2は、ブレード長手方向の中央部のネジ締結部で、ヒートシンク13とブレード本体部12aとの間にスペーサー136が介在する構成である。
図10は、実施例2と比較例2との現像ギャップについての長手方向のばらつきを示すグラフであり、図11は、実施例2と比較例2との規制位置を通過して現像領域に到達する現像剤量についての長手方向のばらつきを示すグラフである。
図12は、図10及び図11における横軸の「カシメ間No」の位置を示す説明図である。
図10及び図11中の横軸の目盛り部分がカシメ部12dの位置であり、カシメ間No(2)〜(10)はカシメ部12d同士の間の部分における測定値を示している。また、カシメ間No(1)及び(11)は、長手方向の両端のカシメ部12dのそれぞれの外側の部分における測定値を示している。
実験例では、実施例2のネジ137としてスプリングワッシャーが予め取り付けられたスプリングワッシャーネジを用いることで、ブレード本体部12aとネジ137との間にワッシャー138を介在させる構成としている。
本実験例では、三箇所のネジ締結の順番は、まずカシメ間No(1)となる左側、次にカシメ間No(6)となる中央部、最後にカシメ間No(11)となる右側の順にネジ137を締めた。
実験例では、現像ギャップの基準となる両端部の現像ギャップを実施例2の方が比較例2よりも0.01[mm]広くなるように配置した。
実験例では、比較例2では長手方向の中央部に帯状の濃度ムラが発生したが、実施例2ではこの濃度ムラが改善した。これは以下の理由によるものと考えられる。
中央部にスペーサー136を入れているため、図10に示すように、実施例2及び比較例2ともに、長手方向両端部に比べて長手方向中央部の現像ギャップが小さくなっている。これにより、図11に示すように、長手方向両端部に比べて長手方向中央部で現像領域に到達する現像剤量が少なくなり、両端部に比べて中央部の画像濃度が濃くなるという問題は解消される。
比較例2では、図10に示すように、カシメ間No(6)となる中央部で、隣接する部分に比べて現像ギャップが急激に大きくなっている。これは中央部のネジ締結の際の回転トルクによってブレード本体部12aが変形したためと考えられる。中央部で現像ギャップが大きくなっているため、図11に示すように隣接する部分に比べて中央部では現像領域に到達する現像剤量が急激に大きくなっている。このため、中央部と隣接する部分との間で画像濃度差が大きくなり、中央部に帯状の濃度ムラが発生したと考えられる。
一方、実施例2では、図10に示すように、カシメ間No(6)となる中央部の現像ギャップは、隣接する部分と略同じである。これは中央部のネジ締結の際の回転トルクによってブレード本体部12aの変形を抑制することができたためと考えられる。中央部の現像ギャップが大きくなることを抑制しているため、図11に示すように中央部の近傍では現像領域に到達する現像剤量に変動が生じていない。このため、中央部と隣接する部分との間で画像濃度差が生じることを抑制し、中央部に帯状の濃度ムラが発生することを抑制できたと考えられる。
実験例では、ネジ締結を左側、中央部、右側の順に行った。ネジ締結の順番としては、左側、右側の後に中央部のネジ137を締めるようにしても回転トルクによってブレード本体部12aが変形し、同様の問題が生じると考えられる。また、中央部のネジ137を先に締めるようにしても、右側及び左側のネジ137を締めるときにブレード本体部12aに変形が生じるので、同様の問題が生じると考えられる。
上述した実施例1及び実施例2では、板材固定箇所であるカシメ部12dが十箇所であり、保持部材固定箇所であるネジ締結部が三個所である構成について説明したが、カシメ部12d及びネジ締結部の数はこれに限るものではない。
〔変形例1〕
次に、ヒートシンク13に対して規制ブレード12を固定する構成の変形例(以下、「変形例1」とよぶ)について説明する。
図13は、変形例1の現像装置4の規制ブレード12と、これを片持ち支持する板材固定部であるヒートシンク13とを示す分解斜視図である。
変形例1の現像装置4では、規制ブレード12における長手方向の一端部及び他端部の二箇所だけをネジ137でヒートシンク13に固定している。そして、この二つのネジ137とブレード本体部12aとの間にワッシャー138を介在させている。
変形例1の現像装置4では、規制ブレード12の長手方向における全域のうち、ヒートシンク13との間にスペーサー136を介在させる中央部には、ネジ貫通穴12cの代わりに、支持凸部貫通穴12eが設けられている。また、ヒートシンク13の長手方向における中央部には、ネジ137を螺号させるための固定ネジ穴13aの代わりに、円柱状の支持凸部13bが設けられている。
スペーサー136は、その貫通穴136aに対してヒートシンク13の支持凸部13bが係合することで、ヒートシンク13に保持される。また、規制ブレード12は、スペーサー136の貫通穴136aを貫通した支持凸部13bが、支持凸部貫通穴12eに係合するように貫通した状態で、長手方向両端をネジ締結されることでヒートシンク13固定される。このような構成では、規制ブレード12の長手方向の中央部をネジ137で締め付けることなく、支持凸部13bとスペーサー136の貫通穴136aとの係合によってスペーサー136をヒートシンク13に保持させることができる。また、規制ブレード12の長手方向の中央部をネジ137で締め付けることなく、この中央部をヒートシンク13に保持させることもできる。
図14は、実施例2の現像装置4で、規制ブレード12が熱膨張によって伸びた状態を上方から見たときのヒートシンク13、スペーサー136及び規制ブレード12を示す縦断面図である。金属からなる規制ブレード12は、温度変化に伴って伸縮する。複写機500内の温度上昇によって、規制ブレード12が伸びた場合、規制ブレード12の中央部をスペーサー136とともにネジ締結していると図14のようになる。すなわち、規制ブレード12における一端部と中央部との間の箇所、及び中央部と他端部との間の箇所に、それぞれ撓みが生じ、規制ブレード12全体を波打ち状の形状にしてしまうことがある。
このような規制ブレード12全体の波打ちを回避するために、規制ブレード12の長手方向における中央部をネジ締結しない構成にしたとする。この構成では、ヒートシンク13と規制ブレード12との間にスペーサー136を良好に保持することが困難になり、スペーサー136の位置がずれたり、ヒートシンク13と規制ブレード12との間からスペーサー136が落下したりするおそれがある。
図15は、変形例1の現像装置4で、規制ブレード12が熱膨張によって伸びた状態を上方から見たときのヒートシンク13、スペーサー136及び規制ブレード12を示す縦断面図である。
図15に示すように、変形例1の現像装置4では、規制ブレード12の長手方向の中央部をネジ137によってヒートシンク13に締め付けることなく、規制ブレード12の中央部とスペーサー136とをヒートシンク13に保持させている。これにより、規制ブレード12が伸びたときには、規制ブレード12の長手方向の中央部を最も出っ張らせるようにブレード全体を弓状に撓ませることが可能になるので、規制ブレード12の波打ちを回避することができる。
変形例1では、規制ブレード12の中央部を支持凸部13bで支持し、その状態から長手方向の両端の何れかのネジ締結部のネジ137を締める。支持凸部13bで支持されている状態では、規制ブレード12における支持凸部貫通穴12eは、板面に直交する方向にはヒートシンク13に対して変位可能であるが、板面に平行な方向には変位できず、位置決めがされている。
このような状態で、長手方向の両端の何れかのネジ締結部で、ワッシャー138を介在させずにネジ137の座面をブレード本体部12aに接触させて締めると、ブレード本体部12aに回転トルクが作用する。このとき、中央部では板面に平行な方向の移動が規制されているため、ブレード本体部12aが変形し、先端磁性板12bに撓みが生じるおそれがある。
変形例1では、二つのネジ137とブレード本体部12aとの間にワッシャー138を介在させているため、支持凸部13bによって中央部が支持された状態でネジ137を締めてもブレード本体部12aに回転トルクが作用することを抑制できる。これにより、ブレード本体部12aが変形することを抑制し、先端磁性板12bに撓みが生じることを抑制できる。
変形例1では、長手方向の中央部の係合部として、ヒートシンク13側に支持凸部13bを設け、スペーサー136側に貫通穴136aを設けて、支持凸部13bと貫通穴136aとを係合させる例について説明した。この長手方向の中央部の係合部としては、スペーサー136側に凸部を設け、ヒートシンク13側に凹部又は貫通口を設けてもよい。
〔変形例2〕
次に、規制ブレード12の構成の変形例(以下、「変形例2」とよぶ)について説明する。
図16は、変形例1の規制ブレード12を先端磁性板12b側から見た説明図である。
図16に示す変形例1の規制ブレード12は、ブレード本体部12aに対して先端磁性板12bを複数箇所で固定せず、長手方向に延在する接着部12fによって固定する構成である。接着部12fにおける接着方法としては、接着剤や両面テープを用いることができる。また、溶接によって接着してもよい。
変形例1の規制ブレード12を現像装置4のヒートシンク13にネジ137で固定する場合、ネジ締結部で、ワッシャー138を介在させずにネジ137の座面をブレード本体部12aに接触させて締めると、ブレード本体部12aに回転トルクが作用する。このとき、ブレード本体部12aに変形が生じると、延在する固定箇所である接着部12fが変形する。接着部12fではブレード本体部12aの変形に合わせて先端磁性板12bが変形すると、先端磁性板12bは板厚方向よりも変形が生じにくい短手方向に変形するため、より変形が生じ易い板厚方向に変形させようとする力が作用すると考えられる。これにより、接着部12fにおける接着が弱い部分で先端磁性板12bがブレード本体部12aから剥がれることが考えられ、この剥がれた部分で先端磁性板12bに板厚方向の撓みが生じ得る。
変形例2の規制ブレード12をヒートシンク13に固定するネジ137とブレード本体部12aとの間にワッシャー138を介在させることで、規制ブレード12のブレード本体部12aに回転トルクが作用することを抑制できる。これにより、ブレード本体部12aが変形することを抑制し、接着部12fの一部の接着が剥がれて先端磁性板12bに撓みが生じることを抑制できる。
上述した実施例及び変形例では、板材保持部材が板状部材であるブレード本体部12aである場合について説明したが、板材保持部材としては板状に限るものでなく、板材を保持し、装置本体に対して少なくとも一部がネジ締結で固定されるものであればよい。
また、板材として先端磁性板12bを保持する現像装置4について説明したが、ネジ締結に用いるネジと板材保持部材との間に摺動手段を介在させる構成は、板材が板材保持部材を介して装置本体に固定される板材保持装置であれば適用可能である。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
ブレード本体部12a等の板材保持部材の表面に先端磁性板12b等の板材の板面が対向するように、複数のカシメ部12d等の板材固定箇所または延在する接着部12f等の板材固定箇所で板材が板材保持部材に固定され、装置本体のヒートシンク13等の板材固定部に対して板材保持部材が三つのネジ貫通穴12c及び固定ネジ穴13a等の複数の保持部材固定箇所で固定され、複数の保持部材固定箇所のうちの少なくとも一つはネジ締結によって固定された現像装置4等の板材保持装置において、ネジ締結に用いるネジ137等のネジの少なくとも一つと板材保持部材との間にワッシャー138等の摺動手段を介在させる。
特許文献1に記載の構成を備えた現像装置で生じていた濃度ムラについて、本発明者らが鋭意検討を重ねたところ、次のような現象が生じていることを見出した。
すなわち、濃度ムラが発生した現像装置では、磁性板と非磁性板とをカシメによって固定するカシメ固定部を、長手方向の中央部には設けておらず、中央部を挟むようにカシメ固定部を設けていた。この現像装置では、磁性板を非磁性板に固定した後に非磁性板を現像装置に組み付けると、カシメ固定部の間となる中央部では、非磁性板の板面から磁性板の板面が離れるように磁性板が板厚方向に撓み、非磁性板と磁性板との間に隙間が生じていた。そして、この隙間が生じた状態の現像装置を用いた画像形成装置で、画像形成を行うと、隙間が生じた部分に対応する中央部分の画像濃度が高くなっていた。
上述した非磁性板に対して磁性板が板厚方向に撓む現象について確認を行ったところ、磁性板と非磁性板とをカシメによって固定したときには撓みは生じておらず、非磁性板を現像装置本体の板材固定部にネジ締結した後に撓みが生じていた。
これは、以下の理由によるものと考えられる。
すなわち、非磁性板を板材固定部にネジ締結する際に非磁性板が変形して非磁性板におけるカシメ固定部同士の距離が狭まり、磁性板におけるカシメ固定部同士の距離が狭まる力が作用する。板状の磁性板は板面に平行な方向の長さに比べて板厚が小さいため、板厚方向に撓みが生じ易い。このため、カシメ固定部同士の距離が狭まる力が作用すると、磁性板の板厚方向に撓みが生じる。
上述した現像装置では、磁性板を非磁性板に固定する固定方法がカシメであるが、磁性板と非磁性板との固定方法としては、カシメによる固定に限らない。スポット溶接等を用いて複数箇所で磁性板と非磁性板とを固定するものであれば、非磁性板を板材固定部にネジ締結したときに磁性板に撓みが生じ得る。また、非磁性板と磁性板とを固定する固定箇所を複数設けるものに限らない。固定箇所がある程度の長さで延在する接着部の場合でも、非磁性板を板材固定部にネジ締結したときに、延在する接着部が変形し、接着部における接着が弱い部分で磁性板が非磁性板から剥がれることが考えられ、この剥がれた部分で磁性板に撓みが生じ得る。
また、板材が現像装置の磁性板である場合について説明したが、板材保持部材に板材が固定され、装置本体の板材固定部に対して板材保持部材がネジ締結によって固定された板材保持装置であれば、板材が板厚方向に撓む同様の不具合が生じ得る。
態様Aによれば、上記実施形態について説明したように、摺動手段を介在させることにより、ネジ締結のためにネジを回転させたときの回転トルクが板材保持部材に伝達することを抑制でき、回転トルクによって板保持部材が変形することを抑制できる。
このため、板材固定箇所が複数ある構成の場合は、板保持部材の変形に起因して板材固定箇所の同士の距離が狭まることを抑制し、板材における板材固定箇所同士の距離が狭まる力が作用することを抑制でき、板材の板厚方向に撓みが生じることを抑制できる。
また、板材固定箇所が延在する構成の場合は、板保持部材の変形に起因して板材固定箇所が変形することを抑制し、固定箇所が部分的に剥がれることを抑制でき、板材の板厚方向に撓みが生じることを抑制できる。
(態様B)
態様Aにおいて、摺動手段が、ネジ締結時にネジ137等のネジの座面とブレード本体部12a等の板材保持部材の表面との間に挟まれるワッシャー138等の座金である。
これによれば、上記実施形態について説明したように、ネジと板材保持部材との間に摺動手段を介在させる構成を実現できる。
摺動手段としては、座金に限らず、板材保持部材の表面に対するネジの座面の摺動性を向上することができるものであれば良く、座金のようなリング形状を有する樹脂部材を用いてもよい。さらに、板材保持部材の表面とネジの座面との間に潤滑オイルやグリース等の潤滑剤を塗布し、摺動手段として潤滑剤を介在させてもよい。
摺動手段が介在しているということは、ネジの座面と、板材保持部材とが直接こすれあうときに発生する摩擦力よりも、ネジの座面とこすれあったときの摩擦力が小さい材質のものが介在しているともいえる。
(態様C)
態様Bにおいて、ワッシャー138等の座金が、スプリングワッシャー等のバネ座金である。
これによれば、上記実施形態について説明したように、ネジ締結の緩みを防止でき、ヒートシンク13等の板材固定部に対するブレード本体部12a等の板材保持部材の固定状態を長期に渡って維持することが可能となる。特に、現像装置4等の現像装置に適用した態様では、板材固定部に対する板材保持部材の固定状態を長期に渡って維持することで、現像ギャップを長期に渡って維持することができ、現像剤層の層厚の変化を防止でき、濃度ムラを防止できる。
(態様D)
態様A乃至Cの何れかの態様において、先端磁性板12b等の板材はブレード本体部12a等の板材保持部材に対して複数のカシメ部12d等の板材固定箇所で固定され、複数のネジ締結部等の保持部材固定箇所の少なくとも一つの保持部材固定箇所は、複数の板材固定箇所のうちの二つの板材固定箇所の間(カシメ間等)に位置し、この一つの保持部材固定箇所におけるネジ締結に用いるネジ137等のネジと板材保持部材との間にワッシャー138等の摺動手段を介在させる。
これによれば、上記実施形態について説明したように、回転トルクが作用すると板材に撓みが生じ易い二つの板材固定箇所の間の保持部材固定箇所で、回転トルクが板材保持部材に伝達することを抑制できる。これにより、回転トルクによって板保持部材が変形することを抑制でき、板保持部材の変形に起因して板材固定箇所の同士の距離が狭まることを抑制し、板材における板材固定箇所同士の距離が狭まる力が作用することを抑制できる。そして、二つの板材固定箇所の間の板材で板厚方向に撓みが生じることを抑制できる。
(態様E)
態様A乃至Eの何れかの態様において、板材保持部材はブレード本体部12a等の板状部材であり、板状部材と先端磁性板12b等の板材とを互いの板面が対向するように固定する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、板材の板厚方向に撓みが生じることを抑制することで、板状部材の板面と板材の板面との間に隙間ができることを抑制できる。
(態様F)
無端移動する表面に担持した現像剤により、感光体1等の潜像担持体上の潜像を現像する現像ローラ5等の現像剤担持体と、現像剤担持体の表面に対して規制ギャップを介して対向するように配設され、現像剤担持体の表面上における現像剤の層厚を規制する板状の規制ブレード12等の規制部材とを有する現像装置4等の現像装置において、規制部材が、板材としての先端磁性板12b等の先端規制板と、板材保持部材としてのブレード本体部12a等の規制板保持部材と、を備え、態様A乃至Eの何れかの態様に係る板材保持装置の構成を備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、板材である先端規制板の板厚方向に撓みが生じることを抑制できるため、先端規制板に撓みが生じることに起因して規制ギャップにばらつきが生じることを抑制できる。よって、規制ギャップのばらつきに起因する画像濃度ムラの発生を抑えることができる。
(態様G)
態様Fにおいて、規制ブレード12等の規制部材における現像ローラ5等の現像剤担持体の表面移動方向と直交する方向の中央部にて、規制ギャップがより小さくなるように規制部材を変形させるスペーサー136等の変形手段を設ける。
これによれば、上記実施形態について説明したように、規制ギャップにおける現像剤担持体表面移動方向と直交する方向である幅方向の中央部をより小さなギャップにすることで、幅方向において規制ギャップの均一化を図ることができる。これにより、規制ギャップのばらつきに起因する画像濃度ムラの発生を抑えることができる。
(態様H)
態様Gにおいて、変形手段は、ブレード本体部12a等の板材保持部材とヒートシンク13等の板材固定部との間に挟まれるスペーサー136等の板状のスペーサー部材である。
これによれば、上記実施形態について説明したように、規制ブレード12等の規制部材を規制ギャップがより小さくなるように変形させる構成を実現することができる。
(態様I)
潜像を担持する感光体1等の潜像担持体と、潜像担持体の表面上の潜像にトナーを付着させてトナー像として現像する現像手段と、を少なくとも備える作像ユニット18等のプロセスカートリッジにおいて、現像手段として、態様F乃至Hの何れかの態様に係る現像装置4等の現像装置を用いる。
これによれば、上記実施形態について説明したように、画像濃度ムラの無い良好なトナー像を形成することができる。
(態様J)
感光体1等の潜像担持体と、潜像担持体に形成された潜像を現像剤で現像する現像手段とを備えた複写機500等の画像形成装置において、現像手段として、態様F乃至Hの何れかの態様に係る現像装置4等の現像装置を用いる。
これによれば、上記実施形態について説明したように、画像濃度ムラの無い良好な画像を形成することができる。
1 感光体
1K 黒用感光体
2 排出搬送路
2a 排出搬送スクリュー
3 ブロック部材
4 現像装置
5 現像ローラ
6 回収スクリュー
7 回収搬送路
8 供給スクリュー
9 供給搬送路
10 攪拌搬送路
11 攪拌スクリュー
12 規制ブレード
12a ブレード本体部
12b 先端磁性板
12c ネジ貫通穴
12d カシメ部
12e 支持凸部貫通穴
12f 接着部
13 ヒートシンク
13a 固定ネジ穴
13b 支持凸部
13c 放熱板
14 中間転写張架ローラ
15 駆動ローラ
16 二次転写バックアップローラ
17 中間転写ユニット
18 作像ユニット
20 画像形成ユニット
21 光書込ユニット
22 二次転写装置
23 張架ローラ
24 紙搬送ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ローラ
30 原稿台
32 コンタクトガラス
33 第一走行体
34 第二走行体
35 結像レンズ
36 読取センサ
42 給紙ローラ
43 ペーパーバンク
44 給紙カセット
45 分離ローラ
46 給紙路
47 搬送ローラ対
49 レジストローラ対
50 手差し給紙ローラ
51 手差しトレイ
52 手差し分離ローラ
53 手差し給紙路
57 スタック部
62 一次転写バイアスローラ
90 ベルトクリーニング装置
94 現像剤排出口
100 プリンタ部
110 中間転写ベルト
133 第一仕切り壁
134 第二仕切り壁
136 スペーサー
136a 貫通穴
137 ネジ
138 ワッシャー
200 給紙装置
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置
500 複写機
特開2015−055642号公報

Claims (8)

  1. 無端移動する表面に担持した現像剤により、潜像担持体上の潜像を現像する現像剤担持体と、
    前記現像剤担持体の表面に対して規制ギャップを介して対向するように配設され、前記現像剤担持体の表面上における現像剤の層厚を規制する板状の規制部材とを有する現像装置において、
    前記規制部材は、板材としての先端規制板と、板材保持部材としての規制板保持部材とを備え、かつ、次の板材保持装置によって保持されており、
    前記規制部材における現像剤担持体の表面移動方向と直交する方向の中央部にて、前記規制ギャップがより小さくなるように前記規制部材を変形させる変形手段を備えることを特徴とする現像装置。
    上記板材保持装置は、板材保持部材の表面に板材の板面が対向するように、複数の板材固定箇所または延在する板材固定箇所で前記板材が前記板材保持部材に固定され、装置本体の板材固定部に対して板材保持部材が複数の保持部材固定箇所で固定され、前記複数の保持部材固定箇所のうちの少なくとも一つはネジ締結によって固定された板材保持装置であって、前記ネジ締結に用いるネジの少なくとも一つと前記板材保持部材との間に摺動手段を介在させるものである。
  2. 請求項1の現像装置において、
    前記摺動手段が、ネジ締結時に前記ネジの座面と前記板材保持部材の表面との間に挟まれる座金であることを特徴とする現像装置
  3. 請求項2の現像装置において、
    前記座金が、バネ座金であることを特徴とする現像装置
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載の現像装置において、
    前記板材は前記板材保持部材に対して前記複数の板材固定箇所で固定され、
    前記複数の保持部材固定箇所の少なくとも一つの保持部材固定箇所は、前記複数の板材固定箇所のうちの二つの板材固定箇所の間に位置し、
    前記一つの保持部材固定箇所における前記ネジ締結に用いるネジと前記板材保持部材との間に前記摺動手段を介在させることを特徴とする現像装置
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載の現像装置において、
    前記板材保持部材は板状部材であり、
    前記板状部材と前記板材とを互いの板面が対向するように固定することを特徴とする現像装置。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載の現像装置において、
    前記変形手段は、前記板材保持部材と前記板材固定部との間に挟まれる板状のスペーサー部材であることを特徴とする現像装置。
  7. 潜像を担持する潜像担持体と、
    前記潜像担持体の表面上の潜像にトナーを付着させてトナー像として現像する現像手段と、を少なくとも備えるプロセスカートリッジにおいて、
    前記現像手段として、請求項1乃至6の何れかに記載の現像装置を用いることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  8. 潜像担持体と、
    前記潜像担持体に形成された潜像を現像剤で現像する現像手段とを備えた画像形成装置において、
    前記現像手段として、請求項1乃至6の何れかに記載の現像装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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