JP6624426B2 - 水洗大便器装置 - Google Patents

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Description

本発明は、水洗大便器装置に係り、特に、非据え付け型の水洗大便器装置に関する。
特許文献1には、使用者の居室内のベッドサイドに配置され介護用トイレとして使用される非据え付け型の水洗大便器装置(圧送式便器装置)が提案されている。この水洗大便器装置は、粉砕部において水流の攪拌により汚物を粉砕し、この粉砕した汚物を圧送部が圧送して外部に排水するようになっている。
この従来の水洗大便器装置においては、汚物やトイレットペーパー以外の異物(粉砕できない異物)が誤って流された場合でも、異物は貯水槽内に滞留し、電動モーター等の駆動手段がロックして使えなくなることがないようになっているので、使用者は、便器装置の使用を継続することができる。居室内のベッドサイドに配置される介護用トイレとして使用される水洗大便器装置において、この異物対策は、商品事業の成立を作用する極めて重要な課題である。
また、ベッドサイドに配置される介護用トイレは、細かく粉砕した汚物を細くて長い排水ホースを介して外部(屋外の排水管)に排出するようになっているので、比較的小型且つ安価で高揚程が実現可能な遠心式ポンプを採用することが好ましい。しかしながら、この遠心式ポンプは、高い圧力を発生させるために流路を狭くする必要があり、そのため、大きな汚物等が流入すると流路が詰まるという問題がある。
このため、特許文献1の便器装置では、粉砕部にて所定以下の大きさまで粉砕された微細物のみが圧送部に流入するようにして、圧送部の流路詰まりを防止している。
特許第5495191号
これに対し、本発明の発明者らは、比較的小型且つ高い圧力を発生させる遠心式ポンプを形成するために、流路を狭くし且つシンプルとした圧送部の構造として、図7に示すような圧送部136を検討した。
しかしながら、上述したように、水洗大便器装置には、汚物やトイレットペーパー以外の異物が誤って流される場合があるが、特に「ボックスティッシュ」、「流せるおしり拭き」、「流せるティッシュ」及び「流せるお掃除用シート」等のような異物は、粉砕部にて繊維状の状態までしか粉砕されない異物(中途半端にしか粉砕できない異物)であり、最近、このような異物が使用されるようになってきた。この繊維状の異物は、粉砕部にて繊維状の状態まで粉砕され、小さくなるので、圧送部に流入することとなる。この繊維状の異物は、圧送部に流入し、圧送部の狭い流路に引っ掛かり易く、また、この引っ掛かった繊維状の異物が次々と新たな繊維状の異物が絡まり合って大きく成長し、やがて圧送部内の狭い流路を塞ぐという、新たな課題が生じた。
特に、図7に示すような、高い圧力を発生させる遠心式ポンプを形成するために、側壁164を一つの垂直な壁面により形成し、円盤部166を側壁164の近傍まで配置している圧送部136は、上記の新たな課題と相俟って、以下のような問題を発生することが分かった。このような圧送部136においては、矢印a1及びa2に示すように、インペラ162の回転によって発生する遠心力によって径方向流路174から外側の側壁164の衝突領域178に衝突する繊維状の異物Fを含む汚物及び洗浄水が、衝突領域178から、側壁164と円盤部166との間に形成される隙間170に流入する。
この場合、洗浄水とともに繊維状の異物Fがこの隙間170に流入し、矢印a3に示すように、円盤部166と圧送部136との間の領域Bに流入し、繊維状の異物Fが領域Bで絡まり合って成長することにより、円盤部166すなわちインペラ162が回転できなくなりモーターロックされるという問題が発生する。また、汚物及び洗浄水が、さらに回転軸152の外周上の領域Cまで流入し、繊維状の異物Fが領域Cで絡まり合って成長することにより、回転軸152及び円盤部166すなわちインペラ162が回転できなくなりモーターロックされるという問題が発生する。
そこで、本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、高揚程を実現可能な遠心式圧送部(遠心式ポンプ等)を用い、粉砕部にて繊維状の状態までしか粉砕できない異物が流された場合であっても、繊維状の異物が円盤部と圧送部との間で絡まり合って成長することにより、円盤部すなわちインペラが回転できなくなることを防止できる水洗大便器装置を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明は、非据え置き型の水洗大便器装置であって、非据え付け型の水洗大便器装置であって、便器本体と、この便器本体に洗浄水を供給する給水手段と、便器本体から洗浄水と共に排出された汚物を粉砕する粉砕部と、この粉砕部により粉砕された汚物と洗浄水を圧送する圧送部と、この圧送部により圧送された汚物と洗浄水を外部に排出するための可撓性の排水管と、粉砕部と圧送部との間に設けられ、粉砕部で所定以下の大きさに粉砕された汚物を通過させて圧送部に送る通過規制部と、を有し、圧送部は、この圧送部の側壁の内側に配置され且つ圧送部内で回転するインペラであって、円盤状の円盤部と、円盤部から部分的に突出して設けられた突起部と、を備えている、インペラと、圧送部の中央部に形成された流入口と、圧送部の外周部に形成された流出口と、突起部の間に形成され且つ流入口に連通し外周に向けて延びる径方向流路と、インペラの外周を周方向に延びて流出口に連通する周方向流路と、を備えた遠心式の圧送部であり、圧送部の側壁は、インペラの回転によって発生する遠心力により径方向流路から周方向流路に向かって流れる汚物及び洗浄水が衝突する側壁の衝突領域と、側壁と円盤部との間に形成される隙間部との間に設けられ、且つ汚物及び洗浄水を、衝突領域から隙間部に流入しにくくする規制部を備え、圧送部の側壁は、衝突領域を有する外側側壁と、外側側壁よりも半径方向内側に形成される内側側壁とを備え、隙間部は、内側側壁と円盤部との間に形成され、規制部は、圧送部の半径方向内側に向かって延び、且つ外側側壁と内側側壁とを接続しており、規制部及び隙間部は、円盤部の径方向流路側の径方向流路面の高さ以上の位置に設けられている。
このように構成された本発明においては、便器本体に例えば「ボックスティッシュ」や「流せるおしり拭き」のような異物が流されると、粉砕部で粉砕されて繊維状となり圧送部に流入する。流入口から圧送部内に流入する繊維状の異物及び洗浄水は、インペラの回転によって発生する遠心力によって径方向流路から外側の周方向流路に向かって流れる。
径方向流路から外側の側壁の衝突領域に衝突する汚物及び洗浄水が、衝突領域から、側壁と円盤部との間に形成される隙間に流入する場合、洗浄水とともに繊維状の異物がこの隙間に流入し、繊維状の異物が円盤部と圧送部との間で絡まり合って成長することにより、円盤部すなわちインペラが回転できなくなりモーターロックされるという問題が発生する。しかしながら、本実施形態による水洗大便器装置によれば、圧送部の側壁は、インペラの回転によって発生する遠心力により径方向流路から周方向流路に向かって流れ且つ側壁の衝突領域に衝突する汚物及び洗浄水を、衝突領域から隙間部に流入しにくくする規制部を備えているので、繊維状の異物が円盤部と圧送部との間で絡まり合って成長することにより、円盤部すなわちインペラが回転できなくなりモーターロックされることを防止することができる。
また、隙間部は、内側側壁と円盤部との間に形成されるので、外側側壁の衝突領域に衝突する汚物及び洗浄水は、この衝突領域から、遠心力に逆らうように半径方向内側に流れにくく、衝突領域よりも半径方向内側に形成される隙間部に流入しにくくすることができる。
さらに、規制部及び隙間部が、円盤部の径方向流路側の径方向流路面の高さ以上の位置に設けられているため、径方向流路の径方向流路面から周方向流路に向かって流れる汚物及び洗浄水が、衝突領域に衝突する前に、隙間部に流入することをより確実に抑制することができる。
本発明において、好ましくは、規制部は、円盤部の径方向流路側の径方向流路面から高さ方向の上方側に所定距離離間した位置に設けられ、隙間部は、円盤部の径方向流路側の径方向流路面から高さ方向の上方側に所定距離離間した位置に設けられる。
このように構成された本発明においては、規制部は、径方向流路面に沿って周方向流路及び衝突領域に向かって流れる汚物及び洗浄水の流れから高さ方向の上方側に所定距離離間した位置に設けられる。さらに、規制部が接続された内側側壁に設けられた隙間部についても、径方向流路面に沿って周方向流路及び衝突領域に向かって流れる汚物及び洗浄水の流れから高さ方向の上方側に所定距離離間した位置に設けられる。従って、径方向流路の径方向流路面から周方向流路に向かって流れる汚物及び洗浄水が、衝突領域に衝突する前に、隙間部に流入することをより確実に抑制することができる。
上述した目的を達成するために、本発明は、非据え付け型の水洗大便器装置であって、便器本体と、この便器本体に洗浄水を供給する給水手段と、便器本体から洗浄水と共に排出された汚物を粉砕する粉砕部と、この粉砕部により粉砕された汚物と洗浄水を圧送する圧送部と、この圧送部により圧送された汚物と洗浄水を外部に排出するための可撓性の排水管と、粉砕部と圧送部との間に設けられ、粉砕部で所定以下の大きさに粉砕された汚物を通過させて圧送部に送る通過規制部と、を有し、圧送部は、この圧送部の側壁の内側に配置され且つ圧送部内で回転するインペラであって、円盤状の円盤部と、円盤部から部分的に突出して設けられた突起部と、を備えている、インペラと、圧送部の中央部に形成された流入口と、圧送部の外周部に形成された流出口と、突起部の間に形成され且つ流入口に連通し外周に向けて延びる径方向流路と、インペラの外周を周方向に延びて流出口に連通する周方向流路と、を備えた遠心式の圧送部であり、圧送部の側壁は、インペラの回転によって発生する遠心力により径方向流路から周方向流路に向かって流れる汚物及び洗浄水が衝突する側壁の衝突領域と、側壁と円盤部との間に形成される隙間部との間に設けられ、且つ汚物及び洗浄水を、衝突領域から隙間部に流入しにくくする規制部を備え、さらに、少なくとも粉砕部と圧送部との間に延び、且つ駆動源から粉砕部において洗浄水を攪拌する駆動力及び圧送部においてインペラを回転する駆動力を伝達する共通の回転駆動軸と、粉砕部と圧送部とを連通し、且つ一部が粉砕部と圧送部との間の共通の回転駆動軸の外周面上を通るように形成され、且つ他の一部が円盤部と圧送部との間を通るように形成されている回転軸周囲流路と、を備えている。
このように構成された本発明においては、粉砕部と、圧送部との間に共通の回転駆動軸が配置され、且つ共通の回転駆動軸の摩耗等を低減するような回転軸周囲流路が共通の回転駆動軸の外周面上を通るように形成され、且つ洗浄水とともに繊維状の異物が、一部が共通の回転駆動軸の外周面上に形成され及び他の一部が円盤部と圧送部との間に形成された回転軸周囲流路に流入できるような構造を有している場合においても、側壁の衝突領域に衝突する汚物及び洗浄水を、衝突領域から隙間部に流入しにくくする規制部を備えているので、繊維状の異物が円盤部と圧送部との間及び/又は共通の回転駆動軸上で絡まり合って成長することにより、円盤部すなわちインペラが回転できなくなりモーターロックされることを防止することができる。
本発明の水洗大便器装置によれば、高揚程を実現可能な遠心式圧送部(遠心式ポンプ等)を用い、粉砕部にて繊維状の状態までしか粉砕できない異物が流された場合であっても、繊維状の異物が円盤部と圧送部との間で絡まり合って成長することにより、円盤部すなわちインペラが回転できなくなることを防止できる。
本発明の実施形態による水洗大便器装置を示す全体斜視図である。 本発明の実施形態による水洗大便器装置を示す全体構成図である。 本発明の実施形態による水洗大便器装置の粉砕圧送装置を示す断面図である。 図3の粉砕圧送装置の圧送部を示す拡大断面図である。 図4の粉砕圧送装置の圧送部のポンプ室を下部カバーが取り外された状態で斜め下方から見た外観図である。 図4の粉砕圧送装置の圧送部のポンプ室における汚物及び洗浄水の流れ概略的に示す図である。 従来の水洗大便器装置の粉砕圧送装置における圧送部のポンプ室における汚物及び洗浄水の流れ概略的に示す図である。
次に、添付図面を参照して、本発明の実施形態による水洗大便器装置について説明する。最初に、図1及び図2により、本発明の実施形態による水洗大便器装置の全体構造を説明する。図1は本発明の実施形態による水洗大便器装置を示す全体斜視図であり、図2は本発明の実施形態による水洗大便器装置を示す全体構成図である。
図1に示すように、本実施形態による水洗大便器装置1は、ベッドサイドに配置される介護用トイレとして使用可能な非据え付け型の水洗大便器装置である。水洗大便器装置1は、便器本体2と、便器本体2から排出される汚物及び洗浄水を粉砕し且つ圧送する粉砕圧送装置4と、便器本体2に洗浄水を供給するための可撓性の屋内給水管6と、粉砕圧送装置4から汚物及び洗浄水を排出するための可能性の屋内排水管8(排水管)と、を備えている。
また、水洗大便器装置1は、非据え付け型で移動可能であるので、便器本体2の下面には、複数の脚12が取り付けられ、この脚12により、便器本体2を床10上で支持するようになっている。さらに、便器本体2には、跳ね上げ式のアームレスト14が取り付けられ、使用者の立ち座りをサポートし、さらに、座った状態のバランスを確保できるようになっている。
図2に示すように、水洗大便器装置1は、建物16の屋内16aの床10上に配置されている。また、屋内給水管6は、屋外16bに配置された屋外給水管18に接続され、屋内排水管8は屋外16bに配置された屋外排水管20に接続されている。このようにして、本実施形態による水洗大便器装置1は、便器本体2に排出された汚物を屋外に排出できるようになっている。
図2に示すように、水洗大便器装置1の便器本体2は、便器本体2の前方側に設けられた汚物を受けるボウル部22と、ボウル部22の後方上部に設けられボウル部22に洗浄水を供給するための給水装置24(給水手段)と、ボウル部22の底部と連通するように設けられた汚物を洗浄水と共に排出する排水トラップ管路26と、を備えている。給水装置24は、屋内給水管6の下流端に接続された給水弁28と、この給水弁28から洗浄水をボウル部22に給水するための導水路30を備えている。また、排水トラップ管路26の下流端には、粉砕圧送装置4に汚物と洗浄水を排出するための排出口32が形成されている。
ここで、上述した本実施形態の水洗大便器装置1の便器本体2は、ボウル部22内の洗浄水の落差により汚物を排出する洗い落し式の便器である。しかしながら、便器本体2は、この形式に限定されず、サイホン式やサイホンジェット式の便器、又は、便器本体2の排出口32にフラップ弁を設けたフラップ弁方式の便器等についても適用可能である。
また、給水装置24は、貯水タンクから洗浄水を供給するタンク方式のものであってもよい。
図2に示すように、水洗大便器装置1の粉砕圧送装置4は、汚物を粉砕する粉砕部34と、この粉砕された汚物を屋内排水管8に圧送する圧送部36を備えている。これらの粉砕部34と圧送部36には、これらを駆動させるための兼用の電動モーター38が取り付けられている。ここで、電動モーター38は、DCブラシレスモーターであり、可変速制御が可能となっている。
また、水洗大便器装置1には、使用者が操作する操作部40と、使用者に水洗大便器装置1の状態情報を報知するための報知部42と、使用者による操作部40の操作により、給水装置24及び粉砕圧送装置4を制御すると共に報知部42に水洗大便器装置1の状態情報を報知するための制御部44が設けられている。
操作部40には、操作スイッチ等が設けられ、この操作スイッチ等により、使用者が洗浄動作の開始を操作できるようになっている。また、操作部40の操作スイッチ等が操作されると、その操作指令が制御部44に送信され、制御部44が、その指令に基づいて給水装置24に給水指令を送り、給水装置24からボウル部22に所定時間給水が行われ、便器本体2が洗浄されるようになっている。さらに、制御部44は、粉砕圧送装置4に作動信号を送り、粉砕圧送装置4を作動さえるようになっている。さらに、制御部44は、水洗大便器装置1の状態情報を報知部42に送るようになっている。なお、報知部42は、LEDランプ及び/又は小型スピーカー等を備え、状態情報を使用者に視覚及び/又は音声で報知することができる。さらに、報知部42は、制御部44から指令により、LEDランプを点灯又は点滅させて、使用者に異常を知らせることができる。
次に、図3乃至図7により、水洗大便器装置1の粉砕圧送装置4について説明する。図3は本発明の実施形態による水洗大便器装置の粉砕圧送装置を示す断面図であり、図4は粉砕圧送装置の圧送部を示す拡大断面図であり、図5は粉砕圧送装置の圧送部の圧送室を下部カバーが取り外された状態で斜め下方から見た外観図であり、図6は図4の粉砕圧送装置の圧送部の圧送室における汚物及び洗浄水の流れ概略的に示す図であり、図7は従来の水洗大便器装置の粉砕圧送装置における圧送部の圧送室における汚物及び洗浄水の流れ概略的に示す図である。
図3に示すように、粉砕圧送装置4は、上述した便器本体2の排水トラップ管路26の排出口32に接続され、汚物が洗浄水と共に流入するようになっている。
粉砕圧送装置4は、貯留槽46を備え、この貯留槽46の内部には、粉砕部34が設けられている。粉砕部34は、粉砕室48を有し、この粉砕室48は、周壁48aの内部に形成されている。粉砕室48の周壁48aは、その一方側で上述した排水トラップ管路26の排出口32と連通している。粉砕室48の下部には、粉砕室48内で汚物を撹拌するための円盤50が設けられている。この円盤50は、電動モーター38に取り付けられた回転軸52(共通の回転駆動軸)に直結され、回転可能となっている。さらに、この円盤50の上面には、多数の突起50aが形成され、これらの突起50aに汚物が引っ掛かり、撹拌され易くなっている。
具体的には、図3の矢印は、汚物及び洗浄水の流動状態を示しており、この矢印から明らかなように、円盤50上に下降した汚物は、円盤50の回転により、洗浄水と共に、外周側に移動し、周壁48aに衝突し、その後、周壁48aに沿って上昇し、さらに、内周側に移動しながら円盤50上に下降する。汚物は、このようにして、上下方向に旋回しながら撹拌され、粉砕される。このように、粉砕部34は、洗浄水を貯溜すると共にこの貯溜した洗浄水を攪拌することにより発生する水流により汚物を分解する水流分解式の粉砕部を構成している。なお、粉砕部34は、カッター等の刃により物理的に汚物を粉砕する粉砕部であってもよい。
図3に示すように、周壁48aの円盤50の外周側付近には、所定の大きさの多数の通過開口48b(通過規制部)が形成されている。これらの通過開口48bにより、所定以下の大きさに粉砕された汚物のみが周壁48aを通過することができ、一方、所定の大きさより大きな汚物の通過は規制されるようになっている。
次に、図4乃至図6により、粉砕圧送装置4の圧送部36について詳細に説明する。
圧送部36は高揚程が実現可能な遠心式ポンプを形成している。圧送部36は、ポンプ室56を備え、このポンプ室56の下部には、下部カバー57が取り付けられ、この下部カバー57の中央部に、汚物及び洗浄水が流入する流入口58が形成されている。ポンプ室56の外周側には汚物及び洗浄水が流出する流出口60が形成されている。
圧送部36は、さらに、このポンプ室56の側壁64の内側に配置され且つポンプ室56内で回転するインペラ62を備えている。このインペラ62は、円盤形状の円盤部66と、円盤部から部分的に下方に突出して設けられた突起部68と、を備えている。
円盤部66は、ポンプ室56の側壁64の内側の上方においてほぼ水平に配置されている。円盤部66は、回転軸52の下端に結合され、電動モーター38により、回転するようになっている。回転軸52は、少なくとも粉砕部34と圧送部36との間に延び、且つ電動モーター38(駆動源)から粉砕部34において洗浄水を攪拌する円盤50の駆動力及び圧送部36においてインペラ62の円盤部66を回転する駆動力を伝達する共通の回転駆動軸として形成されている。
円盤部66は、円盤部66の粉砕部34側の粉砕部側面66aと、円盤部66の径方向流路側の径方向流路面66bと、円盤部66の円形の外周を形成する円盤側面66cとを備えている。後述するように、円盤部66の円盤側面66cと、ポンプ室56の内側側壁64bとは、わずかに離間され、隙間部70を形成している。また、円盤部66の粉砕部側面66aと、ポンプ室56の上面56aとは、わずかに離間され、隙間流路82cを形成している。よって、円盤部66がポンプ室56の上面56aに対して回転駆動されることができる。また、隙間流路82cは、粉砕部側面66aと、上面56aとの間において比較的狭い流路を形成している。
インペラ62の2つの突起部68、すなわち2枚の羽根部分は、同じ形状であり、平面視で、点対称に配置され、突起部68のそれぞれの内側壁面68aにより、流入口58を中心にして、中央部から半径方向外側に延びる2つの径方向流路74を形成している。また、インペラ62の2つの突起部68のそれぞれの外周側壁面68bとポンプ室56の側壁64の間には、周方向に延びる周方向流路76がそれぞれ形成され、これらの周方向流路76は、それらの上流端が径方向流路74とそれぞれ連通し、それらの下流端がポンプ室56の流出口60と連通するようになっている。
径方向流路74においては、インペラ62の回転によって発生する遠心力により、汚物及び洗浄水が中央部から半径方向外側に向かって比較的強力に押し出され、且つ外側に向かって比較的強い流れを形成することとなる。ここで、本実施形態においては、圧送部36の2つの突起部68により形成される2つの径方向流路74は、全体として、ほぼ直線状に延びる単一の流路を形成している。変形例として、インペラ62の径方向流路74は、異なる形状や個数の突起部により形成される異なる形状や個数の径方向流路であってもよく、例えば、3つの突起部により形成される3つの径方向流路であってもよく、又は、4つの突起部により形成される4つの径方向流路であってもよく、又は、多数の突起部により形成される多数の径方向流路であってもよい。
なお、本実施形態においては、圧送部36のポンプ室56内で回転するインペラ62は、ポンプ室56の上方に設けられ且つ上方に延びる回転軸52に取付けられる円盤部66と、この円盤部66から下方に突出して設けられた突起部68と、を備えているが、他の実施形態における水洗大便器装置において、圧送部のポンプ室内で回転するインペラは、ポンプ室の下方に設けられ且つ下方に延びる回転軸に取付けられた円盤部と、この円盤部から上方に突出して設けられた突起部と、を備えるような構成であってもよい。
次に、図4乃至図6により、粉砕圧送装置4の圧送部36の規制部及び隙間部について詳細に説明する。
圧送部36のポンプ室56の側壁64は、インペラ62の回転によって発生する遠心力により径方向流路74から周方向流路76に向かって流れる汚物及び洗浄水が衝突する側壁64の衝突領域78と、側壁64と円盤部66との間に形成される隙間部70との間に設けられ、且つ汚物及び洗浄水を、衝突領域78から隙間部70に流入しにくくする規制部80を備えている。
圧送部36のポンプ室56の側壁64は、ポンプ室56において径方向流路74の出口に対向する側部の縦壁面を形成する外側側壁64aと、外側側壁64aよりも半径方向内側に配置され且つポンプ室56において円盤部66の円盤側面66cの一部に対向する側部の縦壁面を形成する内側側壁64bと、を備えている。
外側側壁64aは、その下部が下部カバー57に接続され、その上部が規制部80に接続されている。外側側壁64aは、径方向流路74の半径方向外側且つ周方向流路76の半径方向外側に形成されている。外側側壁64aは、図4及び図6に示すように、その高さが、径方向流路74の高さよりも大きな高さに形成され、従って、水平方向において、径方向流路74の半径方向外方を覆うように形成されている。
外側側壁64aは、インペラ62の回転によって発生する遠心力により径方向流路74から周方向流路76に到達する汚物及び洗浄水が衝突する衝突領域78を有している。このような衝突領域78においては、インペラ62の中心からその半径方向外方に向かって直線的に流れる洗浄水が、その流れを維持し、外側側壁64aに押し付けられるように衝突するので、汚物及び洗浄水が衝突する場合に、衝突領域78においては、水圧が比較的高い領域が形成されている状態となる。従って、汚物及び洗浄水は、水圧が高い領域から比較的低い周囲の領域に向かって、この衝突領域78から周方向のみならず高さ方向に上下に拡がる流れを形成する。この拡がる流れのうち衝突領域78から隙間部70に向かって流れようとする流れを規制部80によって規制することができる。
内側側壁64bは、その下部が規制部80に接続され、その上部がポンプ室56の上面56aに接続されている。内側側壁64bは、その下端64cが円盤部66の粉砕部側面66aと径方向流路面66bとの間に配置されている。内側側壁64bの下端64cは、円盤部66の径方向流路側の径方向流路面66bから高さ方向に所定距離D1離間した位置に設けられている。
規制部80は、外側側壁64aと内側側壁64bとを接続するように、外側側壁64aの上端64dと内側側壁64bの下端64cとの間に設けられている。規制部80は、外側側壁64aと内側側壁64bとの間で外側側壁64aから半径方向内側に延びる段部を形成している。より具体的には、規制部80は、ほぼ垂直に延びる外側側壁64a及び内側側壁64bに対しほぼ直角となる水平方向に延びるように形成されている。
規制部80は、ポンプ室56の側壁64において、衝突領域78と隙間部70とを同一面上において直線的に結ぶことができるような直線的な流路を妨げるように、及び/又は衝突領域78と隙間部70とを同一面上において直線的に結ぶことができるような直線的な流路を形成させないように配置されている。別の言い方によれば、衝突領域78に衝突した汚物及び洗浄水のうち、外側側壁64aに沿って流れようとする(広がろうとする)洗浄水が、同一面上に沿ったほぼ直線的な流れの延長線上において隙間部70に流れ込むことを、規制部80が抑制及び/又は規制するようになっている。衝突領域78近傍の比較的圧力の高い領域から拡がる汚物及び洗浄水が同じ平面に沿ってそのまま隙間部70に流れ込むことを規制するように規制部80が段差等を形成している。規制部80は、自身にあたる汚物及び洗浄水の流れを、流れの向きを変更させ、流れの勢いを弱めることができる。規制部80は、径方向流路74内の流路の半径方向外方の衝突領域78よりも高い高さ位置に配置される。すなわち、規制部80は、衝突領域78の高さ方向の外側且つ円盤部66側に配置されている。規制部80は、円盤部66の径方向流路側の径方向流路面66bから高さ方向に所定距離D1離間して設けられている。
隙間部70は、規制部80の内側に接続される内側側壁64bと円盤部66との間に形成されている、隙間部70は、円盤部66の径方向流路側の径方向流路面66bから高さ方向に所定距離D1離間した位置に設けられる。
これらの所定距離D1は、径方向流路面66b上の径方向流路74から流出される洗浄水等の流れが上方に仮に拡がったとしても、この流れが直接隙間部70に流入する、又は内側側壁64bの下端64cに衝突することがないような距離とされている。
隙間部70は、ポンプの小型化及びポンプ性能の高効率化のため、円盤側面66cが内側壁面68aに近接して配置され、比較的小さな隙間の大きさに形成されている。隙間部70は、図6に示すような断面において、隙間部70の流路の幅が0.5mm〜20mmの範囲とされている。
また、粉砕圧送装置4は、粉砕部34と圧送部36とを連通し、且つ一部が粉砕部34と圧送部36との間の共通の回転軸52の外周面上を通るように形成され、且つ他の一部が円盤部66と圧送部36との間を通るように形成されている回転軸周囲流路82と、を備えている。
粉砕部34の粉砕室48の下部には、圧送部36が設けられ、回転軸52が電動モーター38から粉砕部34内を貫通して圧送部36内に延びている。回転軸52は、粉砕部34において円盤50に取付けられ、且つ圧送部36内において円盤部66に取付けられている。
粉砕室48の下部の円盤50の裏面側(下方側)において、円盤50と粉砕室48との間には、粉砕室下部流路82aが形成されている。粉砕室下部流路82aが形成されることにより、円盤50が粉砕室48の底面に対して接することなく回転駆動されることができる。粉砕部34と圧送部36との間において、半径方向の中央近傍は開口部分84を形成している。この開口部分84には、中央に回転軸52が配置され、開口部分84において回転軸52の外周面上の周囲の領域が外周面流路82bを形成している。このように、回転軸52の外周面上を通るような外周面流路82bが形成されることにより、共通の回転軸52等の摩耗及び/又は回転軸52の摩擦抵抗(回転抵抗)を低減することができる。
また、回転軸周囲流路82のうち円盤部66と圧送部36との間において形成されている隙間流路82cの部分においては、隙間流路82cが形成されることにより、円盤部66がポンプ室56の上面56aに対して接することなく回転駆動されることができる。
このように、回転軸周囲流路82は、粉砕室48と円盤50との間のわずかな隙間から、円盤50の裏面側(下方側)の粉砕室下部流路82aを通り、回転軸52の外周面上を通るような外周面流路82bを通り、円盤部66と圧送部36との間において形成されている隙間流路82cを通り、隙間部70に至る流路を形成している。汚物及び洗浄水は、粉砕室48から回転軸周囲流路82を通って圧送部36に流れることができ、また、圧送部36から回転軸周囲流路82を通って粉砕室48に流れることができる。なお、粉砕室48と円盤50との間のわずかな隙間は、非常に小さな隙間(通過開口48bよりも小さな隙間)を形成しているので、所定の大きさよりも大きな汚物は回転軸周囲流路82に流入されることがなく、且つ汚物及び洗浄水が回転軸周囲流路82を通って流れる流れの流量は、流路54を通って流れる流れの流量に比べて非常に少量に限られている。
なお、本実施形態においては、内側側壁64bが、外側側壁64aよりも半径方向内側に配置され、規制部80が半径方向内側に延び、隙間部70が衝突領域78よりも半径方向内側の異なる壁面上に形成されている。
これに対し、他の実施形態として、ポンプ室の側壁は、内側側壁及び外側側壁の別々の平面に形成されず、側壁がポンプ室の下端から上端まで一つの縦壁面として形成され、よって、隙間部と衝突領域とが同一の壁面上に並んで配置される場合がある。この場合に、規制部を、隙間部と衝突領域との間において、この側壁から内側に突出するような突起部又は凸部として形成することができる。すなわち、規制部は、ポンプ室の側壁において、衝突領域と隙間部とを同一面上において直線的に結ぶ流路を妨げるように配置されている。すなわち衝突領域から隙間部に向かう汚物及び洗浄水の流れが規制部に衝突するため、隙間部に流入されにくくなっている。このように、他の実施形態においても、側壁が、インペラの回転によって発生する遠心力により径方向流路から周方向流路に向かって流れる汚物及び洗浄水が衝突する側壁の衝突領域と、側壁と円盤部との間に形成される隙間部との間に設けられ、且つ汚物及び洗浄水を、衝突領域から隙間部に流入しにくくする規制部を備えている。
次に、図2乃至図6により、上述した本発明の実施形態による水洗大便器装置の動作(作用)を説明する。図2乃至図6において、各矢印は、汚物及び洗浄水の流動状態を示している。
先ず、使用者が便器本体2を洗浄水により洗浄するために操作部40の操作スイッチ等を操作することにより、洗浄動作が開始される。操作部40の操作スイッチ等が操作されると、その操作指令が制御部44に送信され、制御部44が、その指令に基づいて給水装置24に給水指令を送り、給水装置24からボウル部22に所定時間給水が行われ、便器本体2が洗浄される。また、制御部44から電動モーター38に動作指令が送られ、電動モーター38の回転動作が開始される。
汚物及び洗浄水は、洗浄水の落差により、排水トラップ管路26から排出され、排出口32を通って、粉砕圧送装置4の粉砕室48内に流入し、円盤50上に下降する。粉砕室48では、既に円盤50が回転しており、円盤50上に下降した汚物は、洗浄水と共に、円盤50の回転により、外周側に移動し、周壁48aに衝突し、その後、周壁48aに沿って上昇し、さらに、内周側に移動しながら下降し、このようにして、上下方向に旋回しながら撹拌され、粉砕される(図3参照)。
次に、図3及び図4に示すように、周壁48aの円盤50の外周側付近には、所定の大きさの多数の通過開口48bが形成されているので、粉砕室48で粉砕された汚物のうち、通過開口48bの大きさよりも小さなものは、通過開口48bから、下流側の流路54に排出される。なお、この通過開口48bの大きさよりも大きな汚物は、引き続き、所定の大きさ以下になるまで、粉砕室48内で上下方向に撹拌され粉砕される。
粉砕された汚物は、洗浄水と共に、流路54から、圧送部36のポンプ室56の下面の中央部に形成された流入口58から、ポンプ室56内に流入する。図6に示すように、ポンプ室56内に流入した汚物及び洗浄水は、突起部68の間に形成された径方向流路74に流入し、矢印A1に示すように、ポンプ室56の中央部から、インペラ62の回転によって発生する遠心力により、径方向流路74から周方向流路76に向かって流れる。また、遠心力により径方向流路74から周方向流路76の外周側に押し出された汚物と洗浄水は、その流れの勢い及び方向を維持した状態で、側壁64の衝突領域78に衝突する。衝突領域78に衝突する汚物及び洗浄水は、矢印A2に示すように、衝突領域78から周方向のみならず高さ方向に上下に拡がる流れを形成する。周方向流路76においては、汚物及び洗浄水が流出口60に向かって流れる比較的強い流れが形成されており、衝突領域78から周方向に拡がる流れについては、流出口60に向かう流れとなる。一方、矢印A2に示すように、衝突領域78から高さ方向に上下に拡がる流れが存在する。
ここで、衝突領域78から高さ方向に上下に拡がろうとする汚物及び洗浄水の流れは、外側側壁64aに沿って流れ、規制部80に衝突する。規制部80に衝突した流れは、図5において矢印A3に示すように、周方向流路76の流出口60の方向(図6においては、手前側又は奥側の向きの方向)に向かって流れる。衝突領域78に衝突した汚物及び洗浄水のうち、外側側壁64aに沿って流れようとする洗浄水が、同一面上に沿ったほぼ直線的な流れとして隙間部70に流れ込むことを、規制部80が抑制及び/又は規制するようになっている。また、規制部80の近傍においても、インペラ62の回転によって発生する遠心力により、半径方向外側に向かって流れる流れが支配的であり、遠心力に逆らうように半径方向内側に流れる流れは形成されにくくなっている。従って、規制部80に到達した汚物及び洗浄水の流れが、隙間部70に向かって流れにくくなっている。よって、図6において示すように、汚物に含まれる繊維状の異物Fを、衝突領域78から隙間部70に流入しにくくすることができ、繊維状の異物Fが円盤部66とポンプ室56との間で絡まり合って成長することにより、円盤部66すなわちインペラ62が回転できなくなりモーターロックされることを防止することができる。
さらに、規制部80は、径方向流路面66bに沿って周方向流路76及び衝突領域78に向かって汚物及び洗浄水の流れから高さ方向に所定距離D1離間した位置に設けられる。さらに、規制部80が接続された内側側壁64bに設けられた隙間部70についても、径方向流路面66bに沿って周方向流路76及び衝突領域78に向かって流れる汚物及び洗浄水の流れから高さ方向に所定距離D1離間した位置に設けられる。従って、径方向流路74の径方向流路面66bから周方向流路76に向かって流れる汚物及び洗浄水が、衝突領域78に衝突する前に、直接隙間部70に流入する、又は内側側壁64bの下端64cに衝突することをより確実に抑制することができる。
図6に示すように、回転軸周囲流路82においては、汚物及び洗浄水が、隙間部70に流入しにくくされているため、隙間部70から隙間流路82cに向かって流れる洗浄水の流れが形成されない。従って、矢印A4に示すように、汚物及び洗浄水が、粉砕室48から、粉砕室下部流路82a、外周面流路82b、隙間流路82cを通り、隙間部70に至るような流れを形成する、又はこれらの流路内で洗浄水がほぼ滞留された状態となっている。
なお、回転軸周囲流路82において、洗浄水が粉砕部34と圧送部36との間で流れることができるようにしているため、円盤部66と圧送部36との間において形成されている隙間流路82cは、汚物及び洗浄水が流れることができる回転軸周囲流路82の一部の流路として形成されており、従来の円盤部66と圧送部36との間の据え付けの隙間とは技術的な意味合いが異なっている。このような回転軸周囲流路82は、非据え付け型の水洗大便器装置において、粉砕部34と圧送部36とが共通の回転軸によって共通に駆動されているものにつき、固有の流路として設けられており、さらに、繊維状の異物及び洗浄水が回転軸周囲流路82内を流れることにより生じる課題も、非据え付け型の水洗大便器装置の固有の課題となっている。
この後、ポンプ室56内の汚物及び洗浄水は、流出口60から排出される。圧送部36により排出された汚物及び洗浄水は、屋内排水管8を通り、屋外排水管20に排出され、汚物の排出動作が完了する。
次に、上述した本実施形態による水洗大便器装置1による作用効果を説明する。
先ず、本実施形態による水洗大便器装置1においては、便器本体2に例えば「ボックスティッシュ」や「流せるおしり拭き」のような異物が流されると、粉砕部34で粉砕されて繊維状となり圧送部36に流入する。流入口58から圧送部36内に流入する繊維状の異物F及び洗浄水は、インペラ62の回転によって発生する遠心力によって径方向流路74から外側の周方向流路76に向かって流れる。径方向流路74から外側の側壁64の衝突領域78に衝突する汚物及び洗浄水が、衝突領域78から、側壁64と円盤部66との間に形成される隙間に流入する場合、洗浄水とともに繊維状の異物Fがこの隙間に流入し、繊維状の異物Fが円盤部66と圧送部36との間で絡まり合って成長することにより、円盤部66すなわちインペラ62が回転できなくなりモーターロックされるという問題が発生する。
しかしながら、本実施形態による水洗大便器装置1によれば、圧送部36の側壁は、インペラ62の回転によって発生する遠心力により径方向流路74から周方向流路76に向かって流れ且つ側壁64の衝突領域78に衝突する汚物及び洗浄水を、衝突領域78から隙間部70に流入しにくくする規制部80を備えているので、繊維状の異物Fが円盤部66と圧送部36との間で絡まり合って成長することにより、円盤部66すなわちインペラ62が回転できなくなりモーターロックされることを防止することができる。
また、本実施形態による水洗大便器装置1によれば、隙間部70は、内側側壁64bと円盤部66との間に形成されるので、外側側壁64aの衝突領域78に衝突する汚物及び洗浄水は、この衝突領域78から、遠心力に逆らうように半径方向内側に流れにくく、衝突領域78よりも半径方向内側に形成される隙間部70に流入しにくくすることができる。
さらに、本実施形態による水洗大便器装置1によれば、規制部80は、径方向流路面66bに沿って周方向流路76及び衝突領域78に向かって流れる汚物及び洗浄水の流れから高さ方向に所定距離離間した位置に設けられる。さらに、規制部80が接続された内側側壁64bに設けられた隙間部70についても、径方向流路面66bに沿って周方向流路76及び衝突領域78に向かって流れる汚物及び洗浄水の流れから高さ方向に所定距離離間した位置に設けられる。従って、径方向流路74の径方向流路面66bから周方向流路76に向かって流れる汚物及び洗浄水が、衝突領域78に衝突する前に、隙間部70に流入することをより確実に抑制することができる。
さらに、本実施形態による水洗大便器装置1によれば、粉砕部34と、圧送部36との間に共通の回転軸52が配置され、且つ共通の回転軸52の摩耗等を低減するような回転軸周囲流路82が共通の回転軸52の外周面上を通るように形成され、且つ洗浄水とともに繊維状の異物Fが、一部に形成された共通の回転軸52の外周面上及び他の一部に形成された円盤部66と圧送部36との間の隙間流路82cに流入できるような構造を有している場合においても、側壁64の衝突領域78に衝突する汚物及び洗浄水を、衝突領域78から隙間部70に流入しにくくする規制部80を備えているので、繊維状の異物Fが円盤部66と圧送部36との間及び/又は共通の回転軸52上で絡まり合って成長することにより、円盤部66すなわちインペラ62が回転できなくなりモーターロックされることを防止することができる。
1 水洗大便器装置
2 便器本体
4 粉砕圧送装置
6 屋内給水管
8 屋内排水管
10 床
12 脚
14 アームレスト
16 建物
16a 屋内
16b 屋外
18 屋外給水管
20 屋外排水管
22 ボウル部
24 給水装置
26 排水トラップ管路
28 給水弁
30 導水路
32 排出口
34 粉砕部
36 圧送部
38 電動モーター
40 操作部
42 報知部
44 制御部
46 貯留槽
48 粉砕室
48a 周壁
48b 通過開口
50 円盤
50a 突起
52 回転軸
54 流路
56 ポンプ室
56a 上面
57 下部カバー
58 流入口
60 流出口
62 インペラ
64 側壁
64a 外側側壁
64b 内側側壁
64c 下端
64d 上端
66 円盤部
66a 粉砕部側面
66b 径方向流路面
66c 円盤側面
68 突起部
68a 内側壁面
68b 外周側壁面
70 隙間部
74 径方向流路
76 周方向流路
78 衝突領域
80 規制部
82 回転軸周囲流路
82a 粉砕室下部流路
82b 外周面流路
82c 隙間流路
84 開口部分
136 圧送部
152 回転軸
162 インペラ
164 側壁
166 円盤部
170 隙間
174 径方向流路
178 衝突領域
F 繊維状の異物

Claims (3)

  1. 非据え付け型の水洗大便器装置であって、
    便器本体と、
    この便器本体に洗浄水を供給する給水手段と、
    上記便器本体から洗浄水と共に排出された汚物を粉砕する粉砕部と、
    この粉砕部により粉砕された汚物と洗浄水を圧送する圧送部と、
    この圧送部により圧送された汚物と洗浄水を外部に排出するための可撓性の排水管と、 上記粉砕部と圧送部との間に設けられ、粉砕部で所定以下の大きさに粉砕された汚物を通過させて圧送部に送る通過規制部と、を有し、
    上記圧送部は、
    この圧送部の側壁の内側に配置され且つ上記圧送部内で回転するインペラであって、円盤状の円盤部と、上記円盤部から部分的に突出して設けられた突起部と、を備えている、上記インペラと、
    上記圧送部の中央部に形成された流入口と、上記圧送部の外周部に形成された流出口と、上記突起部の間に形成され且つ上記流入口に連通し外周に向けて延びる径方向流路と、上記インペラの外周を周方向に延びて上記流出口に連通する周方向流路と、を備えた遠心式の圧送部であり、
    上記圧送部の上記側壁は、上記インペラの回転によって発生する遠心力により上記径方向流路から上記周方向流路に向かって流れる汚物及び洗浄水が衝突する上記側壁の衝突領域と、上記側壁と上記円盤部との間に形成される隙間部との間に設けられ、且つ汚物及び洗浄水を、上記衝突領域から上記隙間部に流入しにくくする規制部を備え
    上記圧送部の上記側壁は、上記衝突領域を有する外側側壁と、上記外側側壁よりも半径方向内側に形成される内側側壁とを備え、
    上記隙間部は、上記内側側壁と上記円盤部との間に形成され、
    上記規制部は、上記圧送部の半径方向内側に向かって延び、且つ上記外側側壁と上記内側側壁とを接続しており、
    上記規制部及び上記隙間部は、上記円盤部の上記径方向流路側の径方向流路面の高さ以上の位置に設けられている、水洗大便器装置。
  2. 上記規制部は、上記円盤部の上記径方向流路側の径方向流路面から高さ方向の上方側に所定距離離間した位置に設けられ、
    上記隙間部は、上記円盤部の上記径方向流路側の径方向流路面から高さ方向の上方側に所定距離離間した位置に設けられる請求項に記載の水洗大便器装置。
  3. 非据え付け型の水洗大便器装置であって、
    便器本体と、
    この便器本体に洗浄水を供給する給水手段と、
    上記便器本体から洗浄水と共に排出された汚物を粉砕する粉砕部と、
    この粉砕部により粉砕された汚物と洗浄水を圧送する圧送部と、
    この圧送部により圧送された汚物と洗浄水を外部に排出するための可撓性の排水管と、 上記粉砕部と圧送部との間に設けられ、粉砕部で所定以下の大きさに粉砕された汚物を通過させて圧送部に送る通過規制部と、を有し、
    上記圧送部は、
    この圧送部の側壁の内側に配置され且つ上記圧送部内で回転するインペラであって、円盤状の円盤部と、上記円盤部から部分的に突出して設けられた突起部と、を備えている、上記インペラと、
    上記圧送部の中央部に形成された流入口と、上記圧送部の外周部に形成された流出口と、上記突起部の間に形成され且つ上記流入口に連通し外周に向けて延びる径方向流路と、上記インペラの外周を周方向に延びて上記流出口に連通する周方向流路と、を備えた遠心式の圧送部であり、
    上記圧送部の上記側壁は、上記インペラの回転によって発生する遠心力により上記径方向流路から上記周方向流路に向かって流れる汚物及び洗浄水が衝突する上記側壁の衝突領域と、上記側壁と上記円盤部との間に形成される隙間部との間に設けられ、且つ汚物及び洗浄水を、上記衝突領域から上記隙間部に流入しにくくする規制部を備え、
    さらに、少なくとも上記粉砕部と上記圧送部との間に延び、且つ駆動源から上記粉砕部において洗浄水を攪拌する駆動力及び上記圧送部においてインペラを回転する駆動力を伝達する共通の回転駆動軸と、
    上記粉砕部と上記圧送部とを連通し、且つ一部が上記粉砕部と上記圧送部との間の上記共通の回転駆動軸の外周面上を通るように形成され、且つ他の一部が上記円盤部と上記圧送部との間を通るように形成されている回転軸周囲流路と、を備えている水洗大便器装置。
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