JP6631773B2 - 非据付け型水洗圧送式大便器装置 - Google Patents

非据付け型水洗圧送式大便器装置 Download PDF

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Description

本発明は、非据付け型水洗圧送式大便器装置に係り、特に、居室のベッドサイドにも配置可能な非据付け型の水洗圧送式大便器装置に関する。
特許文献1に示すように、医療用・介護用に使用者の居室内のベッドサイド等に配置される介護用トイレとして、水洗圧送式大便器装置が提案されている。このような水洗圧送式大便器装置は、粉砕部にて水流の攪拌により汚物を粉砕し、遠心圧送装置により粉砕した汚物を汚水とともに圧送して排水するようになっている。
このような水洗圧送式大便器装置は、トイレットペーパーや汚物等を粉砕し圧送するようになっているが、汚物やトイレットペーパー以外の異物が誤って流された場合に、異物が流路を塞いで詰まりを起こしたりする課題が知られている。
特に、このような水洗圧送式大便器装置は、介護用に使用者の居室内のベッドサイド等に配置されることが多いことから、流路の詰まり等による故障が発生すると、汚物から臭気が発生し、居室において使用者に致命的な不快感を与えることとなる。また衛生状態も悪化する。このように、水洗圧送式大便器装置の詰まりを防ぐための異物対策は、商品事業としての成立を左右する非常に重要な課題となっている。
一般的に、便器装置に流すことを前提としているトイレットペーパー等については、JISP4501等の規格により、比較的短時間の間に水に溶けるように製造することが決められている。従って、トイレットペーパーが、水洗圧送式大便器装置に流された場合、カッターを有する粉砕部において粉砕することができ、ほぼ溶解された状態とすることができる。また人体から排泄される汚物は比較的柔らかく、粉砕部において粉砕及び分解することができる。このようなJISP4501等の規格を満たすトイレットペーパー等及び人体から排泄された汚物については、粉砕部において粉砕することを想定している対象物であり、「粉砕できる対象物」に区分される。
一方で、便器装置に流すことを前提としていないオムツ、ウェットティッシュ、その他の水に溶けないような異物等が、水洗圧送式大便器装置に流されてしまう場合がある。このような異物については水洗圧送式大便器装置の粉砕部において粉砕することができない。このようなオムツ、ウェットティッシュ、その他の水に溶けないような異物等については、「粉砕できない異物」に区分される。このような粉砕できない異物については、特許文献1に示すように、粉砕部のカッターにより所定のサイズ以下に粉砕された汚物のみを通過させるような通過規制孔を設けることで、遠心圧送装置に流れないようにされ、圧送装置を詰まらせない対策が取られている。
特許第5495191号
しかしながら、今日、便器装置に流すことを前提としていない上述の製品とは別に、近年、便器装置に流すことが可能であると表示されているいわゆる流せるおしり拭き、流せる掃除用の製品等が多く販売されてきており、使用者がこれらを水洗圧送式大便器装置に流してしまう場合がある。また、使用者が誤ってボックスティッシュやガーゼ、湿布等を便器装置に流してしまう場合がある。水洗圧送式大便器装置においては、汚物等を配管の勾配に沿って流下する流水とともに排出する据え付け式の水洗式大便器装置と異なり、汚物等を粉砕して圧送する必要があるため、特有の課題が生じる。
本発明の発明者は、上述のような製品が、水洗圧送式大便器装置に流された場合に、通過規制孔より下流側の遠心圧送装置の詰まりを生じさせる問題が生じることを発見した。
このような課題を解決すべく、本発明の発明者らが行った研究によれば、上述のような製品は、最終的に微生物によって分解されることをもって、便器装置に流すことができると表示しているものもあり、上述のJISP4501の規格を満たしていないものも多く含んでおり、必ずしも便器装置に流すことに適しておらず、水に溶けるために非常に長い時間がかかる等、容易には粉砕されない場合がある。上述のような製品の多くは、紙、布等の繊維状の素材を組合せて紙状、織物状又は布状に形成されている。よって、これらの製品は、粉砕部において、水流の力により、繊維状の小片の状態までほぐすことができる場合が多い。しかしながら、これらの製品は、粉砕部において、完全に粉砕することできず、中途半端に繊維状の状態までしか粉砕できず、繊維状の異物(以下「繊維物」という)を生じさせる結果となる。このような繊維物は、一本一本は糸くずのように非常に小さく且つ細かい繊維である。従って、繊維物は、通過規制孔を通過することができ、遠心圧送装置に流入することができる。繊維物は、一本一本は糸くずのように非常に小さいものの、遠心圧送装置で激しく攪拌されるうちに繊維物同士が絡まりあって集まると繊維物の大きな塊を形成する場合がある。このような繊維物の大きな塊が圧送装置の内部の流路を詰まらせることとなる。
本発明の発明者は、このような粉砕部にて繊維状の状態までしか粉砕されない異物(中途半端にしか粉砕できない異物)から生じた繊維物が、粉砕部から通過規制部を通過して遠心圧送装置に流れ、遠心圧送装置で再び繊維物同士が絡まりあって塊となり圧送装置の詰まりを生じさせるという課題が生じていることを新たに認識したものである。
そこで、本発明は、いわゆる流せるおしり拭き等の分解により繊維物を生じさせるような異物を投入しても、圧送装置において繊維物が絡まり合って大きく成長し、圧送装置を詰まらせることを抑制することができ、使用を継続することができる非据付け型の水洗圧送式大便器装置を提供することを目的としている。
上述した目的を達成するために、居室のベッドサイドにも配置可能な非据付け型の水洗圧送式大便器装置であって、建物に対して移動可能な非据付け型の水洗大便器と、水洗大便器から汚物を搬送するための洗浄水を供給する給水手段と、水洗大便器から排出された汚物を分解して、粉砕された汚物を排水管に圧送する粉砕圧送装置とを有し、粉砕圧送装置は、水洗大便器から洗浄水とともに搬送された汚物及び異物を溜める粉砕部と、水洗大便器から搬送される汚物及び異物を受け入れるように粉砕部に形成された供給口と、粉砕部自体を回転駆動させる、もしくは粉砕部の内部に設けられた回転板を駆動させる駆動手段と、粉砕された汚物を排出するように粉砕部に形成された排出口と、排出口から排出された汚物を含む汚水を可撓性の排水ホースを介して排水管に圧送する圧送装置と、を備え、粉砕圧送装置は、汚物及び異物を粉砕部内で水の攪拌によって分解するように構成され、分解できなかった異物を粉砕部に残し、繊維状まで分解できた繊維物を汚水中に含めて圧送装置に排出させるように構成され、圧送装置は、容積式ポンプであるねじポンプを構成するねじ状の内部回転体と、内部回転体を内側に配置する圧送室ケーシングとを備え、圧送室ケーシングは、内部回転体の回転軸の一端側に入口部を形成すると共に内部回転体の回転軸の他端側に出口部を形成し、さらに、圧送室ケーシングの入口部及び出口部は、内部回転体の回転軸の下方側に配置され、圧送装置は、水の攪拌によって分解された汚物及び繊維物が混入した汚水を、水の攪拌を生じにくくするようにねじポンプによって可撓性の排水ホースに圧送するよう構成されていることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、居室のベッドサイド等においても設置可能な非据付け型の水洗圧送式大便器装置の商品の特有の課題を解決する。ベッドサイド等に設置される非据付け型の水洗圧送式大便器装置においては、移動が不自由な使用者が様々な異物及び汚物を投入することがある。
従来の水洗圧送式大便器装置においては、粉砕部内に設けられたカッターにより投入されたものを全て粉砕することにより排出しようとしていたが、粉砕できないおむつ等の異物を噛み込んでカッターの回転をロックしてしまうことが生じていた。これに対し、本発明の発明者らは、汚物は粉砕部内の水流の攪拌により微細に分解可能であるという知見を見出し、異物等をカッターによりカッティングしないことにより駆動手段がロックしにくい水流攪拌方式の粉砕部を発明した。よって、仮に異物等が投入された場合においても、無理にカッティングしないことにより、回転をロックさせずに、水流の攪拌により汚物の排出を継続することができる。
このように、出願人らは、非据付け型の水洗圧送式大便器装置の実用化に成功し、大きな事業的な成功を得ている。
しかしながら、近年の技術開発に伴い、介護や乳児のためのお尻拭き、他の衛生用品、医療品、又は他の清掃用品等で水洗大便器にそのまま流せるとうたわれている新しいタイプの商品が開発されている。従来の便所据付け式の水洗大便器であればこれらの商品の排出には問題が生じないが、非据付け型の水洗圧送式大便器装置においては、排水管に勾配が付けられないこともあり、粉砕後に遠心圧送装置により粉砕した汚物を圧送して排出する必要があることから、非据付け型の水洗圧送式大便器装置において、さらなる固有の課題が発生している。
具体的には、上述のようないわゆる流せるお尻拭き等は水流攪拌方式の粉砕部において、中途半端にしか分解できずに、繊維状の繊維物を生じてしまう。従って、おしり拭き等の分解により生じた繊維物が、遠心圧送装置において再び塊状に絡み合い、圧送装置のつまりを生じさせるという課題が発生することとなった。
このように、遠心圧送装置が詰まり、水洗大便器が使用できなくなることは、一人でトイレに行けないような移動が不自由な使用者にとって非常に大きな問題を生じる。
このような繊維物を、粉砕部や遠心圧送装置において取り除こうとする場合には、専門のスタッフによるメンテナンスにより繊維物を定期的に取り除く手間が生じてしまい、たまった繊維物に汚物が付着して悪臭の問題も生じてしまう。
従って、上述のような流せるお尻拭き等は非据付け型の水洗圧送式大便器装置に投入しないようにさせることが検討されていた。
本発明の発明者らは、逆に、圧送装置から繊維物をうまく排出することが出来れば、繊維物を取り除くメンテナンスを省くことができ、上述のような流せるお尻拭き等を非据付け型の水洗圧送式大便器装置に投入できるようになると考えて検討を行ってきた。ベッドサイドなどで使用した流せるおしり拭き等をすぐ流すことができれば、移動に困難を抱えている使用者が流せるおしり拭き等を他の場所に捨てる手間が省け、これを水洗圧送式大便器装置で排出することができるため、使用者にとって非常に有用となる。おしり拭きや汚物をふき取ったような清掃用品等が流せないと、さらに介護する人がこれらを処分する手間が生じることとなるが、このような手間も無くすことができる。
よって、ベッドサイド等において様々な異物及び汚物を投入される可能性がある非据付け型の水洗圧送式大便器装置において、繊維物が絡み合うことを抑制するように水流の攪拌を生じにくくしながら圧送できる容積式ポンプを粉砕部と組合せることにより、分解できない異物を粉砕部に残し且つ繊維状まで分解できた繊維物を容積式ポンプから排出させることができる。
このような課題を解決することにより、いわゆる流せるおしり拭き等の分解により繊維物を生じさせるような異物を投入しても、圧送装置において繊維物を絡まり合って大きく成長させること及び圧送装置を詰まらせることを抑制しながら、圧送することができ、使用を継続することができる非据付け型の水洗圧送式大便器装置を提供することができる。
また、このように構成された本発明においては、圧送装置は、回転式の容積ポンプによって構成されているので、圧送装置内に流入した汚水の攪拌及び汚水の乱れを抑制し、繊維物が絡まりやすくなる流れが発生することを抑制し、繊維物を含む汚水を排水ホースに圧送しやすくすることができる。よって、往復動作式の容積式ポンプを用いることにより汚水中の繊維物がその容積式ポンプのケースとそのピストンとの間に挟まりロックを生じてしまうことを防ぐことができる。さらに、往復動作式のピストンの往復動作により脈打つように汚水が周期的に移動することで排水性能が確保できなくなり、洗浄水が比較的多く必要となってしまうということを防ぐことができる。
また、このように構成された本発明においては、容積式ポンプのねじ状の内部回転体の回転軸の一端側に入口部が配置され、他端側に出口部が配置されているので、ねじ状の内部回転体の回転軸の方向に沿って連続的な排水が安定してなされることができ、汚水の排水が良好になされることができる。また、回転軸の方向に沿った直線的な流れにより水流の攪拌を生じにくくすることができ、繊維物が絡みにくくすることができる。さらに、ねじポンプにおいては、ねじポンプの長さを増大させることにより圧送性能を増大させることが可能となるため、圧送性能を増大させるためにモータの回転数を増大させることを防ぐことができ、モータの大型化、高回転数化に伴って騒音の大きさが増大することも防ぐことができる。
本発明において、好ましくは、粉砕圧送処理装置は、駆動手段により駆動される回転板の回転により粉砕部内の汚物及び異物を洗浄水とともに攪拌し、汚物及び異物をカッターを用いずに水の攪拌によって粉砕された汚物及び/又は繊維状の繊維物に分解するよう構成されていることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、粉砕部内の汚物及び異物を、駆動手段により駆動される回転板の回転により、カッターを用いずに、生じた水の攪拌によって粉砕された汚物及び/又は繊維状の繊維物に分解することができる。
本発明において、好ましくは、圧送装置は、入口部の仮想中心軸線と、出口部の仮想中心軸線とが、同一水平面上に配置されるように構成されていることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、圧送装置は、入口部の仮想中心軸線と、出口部の仮想中心軸線とが、同一水平面上に配置されるように構成されている。従って、入口部から出口部までの流路の方向が変化せず、水流の攪拌が生じにくくされているので、繊維物が絡まることを抑制し、排出されやすくなっている。
本発明において、好ましくは、圧送装置は、圧送室ケーシングと内部回転体との間には、所定量の隙間が常に残存するように形成されることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、圧送装置は、圧送室ケーシングと内部回転体との間には、所定量の隙間が常に残存するように形成される。従って、圧送室ケーシングと内部回転体との間に繊維物を挟み込むことを抑制することができ、繊維物を排出しやすくすることができる。また、内部回転体の回転数を増大させることにより、繊維物の噛み込みを抑制しながら、粉砕された汚物の粘性を利用して、容積ポンプの圧送性能を確保することができる。
本発明において、好ましくは、居室のベッドサイドにも配置可能な非据付け型の水洗圧送式大便器装置であって、建物に対して移動可能な非据付け型の水洗大便器と、水洗大便器から汚物を搬送するための洗浄水を供給する給水手段と、水洗大便器から排出された汚物を分解して、粉砕された汚物を排水管に圧送する粉砕圧送装置とを有し、粉砕圧送装置は、水洗大便器から洗浄水とともに搬送された汚物及び異物を溜める粉砕部と、水洗大便器から搬送される汚物及び異物を受け入れるように粉砕部に形成された供給口と、粉砕部自体を回転駆動させる、もしくは粉砕部の内部に設けられた回転板を駆動させる駆動手段と、粉砕された汚物を排出するように粉砕部に形成された排出口と、排出口から排出された汚物を含む汚水を可撓性の排水ホースを介して排水管に圧送する圧送装置と、を備え、粉砕圧送装置は、汚物及び異物を粉砕部内で水の攪拌によって分解するように構成され、分解できなかった異物を粉砕部に残し、繊維状まで分解できた繊維物を汚水中に含めて圧送装置に排出させるように構成され、圧送装置は、水の攪拌によって分解された汚物及び繊維物が混入した汚水を、水の攪拌を生じにくくするように容積式ポンプによって可撓性の排水ホースに圧送するよう構成され、容積ポンプは、2つの内部回転体を有するギヤポンプにより形成され、2つの内部回転体の中央領域の一方側に入口部が形成され、他方側に出口部が形成され、入口部の仮想中心軸線と、出口部の仮想中心軸線とが、同一仮想軸線上に配置されるように構成され、2つの内部回転体は、ルーローの三角形の形状に形成されることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、容積ポンプの2つの内部回転体の中央領域の一方側に入口部が配置され、他方側に出口部が配置され、入口部の仮想中心軸線と、出口部の仮想中心軸線とが、同一仮想軸線上に配置されるように構成されている。従って、入口部から流入する汚水の向きと、出口部から流出する汚水の向きとが同一仮想軸線の方向に沿って同じであり、排水の流れを比較的安定させやすくすることができ、汚水の排水が良好にされやすくすることができる。また、入口部から流入する汚水の向きに対して、出口部から流出する汚水の向きが曲がる場合と比べて、容積ポンプ内を流れる汚水の攪拌を生じにくくすることができ、繊維物が絡まり合いにくくすることができる。
また、このように構成された本発明においては、回転式の容積式ポンプの2つの内部回転体は、ルーローの三角形の形状に形成され、外周面の凹凸を低減するようにしているので、2つの内部回転体の回転に伴う負圧によって発生する水流の攪拌、及びギヤの外周の凹凸による水流の攪拌が発生しにくくすることができる。従って、繊維物を更に絡みにくくすることができる。
本発明の非据付け型の水洗圧送式大便器装置によれば、いわゆる流せるおしり拭き等の分解により繊維物を生じさせるような異物を投入しても、圧送装置において繊維物を絡まり合って大きく成長させること及び詰まらせることを抑制しながら圧送することができる。
本発明の一実施形態による非据付け型水洗圧送式大便器装置の斜視図である。 本発明の一実施形態による非据付け型水洗圧送式大便器装置の全体構成図である。 本発明の一実施形態による非据付け型水洗圧送式大便器装置の粉砕圧送装置において、粉砕室内の汚物等の攪拌が開始された直後の状態を示す図である。 本発明の一実施形態による非据付け型水洗圧送式大便器装置の粉砕圧送装置において、粉砕室内の汚物等が攪拌され、繊維状に分解された繊維物が生じる様子を示す図である。 本発明の一実施形態による非据付け型水洗圧送式大便器装置の粉砕圧送装置において、粉砕室内の汚物等が攪拌され、繊維状に分解された繊維物及び汚物断片を含む汚水を、圧送装置から排水管に圧送する様子を示す図である。 本発明の一実施形態による圧送式便器装置における、制御部の制御シーケンスを示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態による非据付け型水洗圧送式大便器装置101の圧送装置140を示す概略水平断面図である。 図7(a)の内部回転体164の状態から内部回転体164がさらに回転した状態を示す概略水平断面図である。 図7(b)の内部回転体164の状態から内部回転体164がさらに回転した状態を示す概略水平断面図である。 図7(c)の内部回転体164の状態から内部回転体164がさらに回転した状態を示す概略水平断面図である。 図7(d)の内部回転体164の状態から内部回転体164がさらに回転した状態を示す概略水平断面図である。 図8は、本発明の第3実施形態による非据付け型水洗圧送式大便器装置の粉砕圧送装置において、粉砕部234内の汚物等が粉砕され、圧送装置40から圧送される様子を示す図である。
次に、添付図面を参照して、本発明の一実施形態による非据付け型水洗圧送式大便器装置を説明する。
図1は、本発明の一実施形態による非据付け型水洗圧送式大便器装置の斜視図であり、図2は本発明の一実施形態による非据付け型水洗圧送式大便器装置の全体構成図である。
図1及び図2に示すように、本発明の一実施形態による非据付け型水洗圧送式大便器装置1(以下「水洗圧送式大便器装置」と称する)は、便所以外の場所にも配置できる水洗式の便器装置であり、戸建て住宅、高齢者施設又は病院等(以下「建物」と称する)において、通常のトイレ空間以外の場所、例えば、介護用に使用者の居室内のベッドサイド等に床置きとして配置される便器装置として使用される。高齢者や病気の人などで、トイレまで歩いていくことが困難又は比較的負担に感じる人にも、自分で居室において使用することができる水洗式の便器装置となっている。
水洗圧送式大便器装置1は、水洗式の便器装置であるので、従来の居室に配置可能な非水洗式のポータブルトイレのように汚物を他者が後始末する必要がなく、且つ汚物から臭気が発生することなく、居室等に配置することができる。ベッドサイドの設置されているような居室において臭気が発生することを防ぐことができることは使用者にとって非常に重要なメリットである。
水洗圧送式大便器装置1は、一般的な水洗大便器を据え付けるような大規模な配管工事及び設置工事を省略し、比較的簡易な配管工事及び設置工事により居室内に設置(配置)することができる。より具体的には、非据付け型水洗圧送式大便器装置1は、居室の床や壁等に配管用の大きな穴を開けずに設置することができ、後付で設置することも可能であり、さらに、例えば、和室に設置することも可能である。
水洗圧送式大便器装置1は、基部2が床Bに固定されておらず、使用者によって移動可能に形成されている。非据付け型水洗圧送式大便器装置1は、後述するように、建物A側の給水設備と可撓性の給水管22を介して接続され、且つ、建物A側の排水設備と床面上に配置された非勾配部分を有する排水管66(例えば排水ホース)を介して接続されている。従って、非据付け型水洗圧送式大便器装置1は、居室内において、自在に設置位置を変更することができる。さらに便器本体4には跳ね上げ式のアームレストが取付けられ、使用者の立ち座りをサポートし、さらに座った状態のバランスを確保できるようになっている。
水洗圧送式大便器装置1は、建物に対して移動可能な非据付け型の便器本体4と、この便器本体4に洗浄水を給水する給水装置6と、使用者の操作に応じて洗浄動作を行う機能部8と、汚水に含まれる汚物を粉砕して汚水とともに圧送する粉砕圧送装置10と、を備えている。
便器本体4には、この便器本体4の前方側の汚物を受けるボウル部12と、後方側の上部には導水路14と、導水路14の下方にはボウル部12の底部から延びて汚物を外部へ排出するための排水トラップ管路16と、排水トラップ管路16の下流側の端部には排出口部18と、が形成されている。
ここで、上述したように、本実施形態の水洗圧送式大便器装置1の便器本体4として使用される便器については、一例として、洗浄水が便器本体4のボウル部12の高さ方向の落差により汚物を排出する洗い落し式の便器の形態について説明しているが、このような形態に限定されず、サイホン式やサイホンジェット式の便器、或いは、便器本体4の排出口部18にフラップ弁を設けたフラップ弁方式の便器等についても適用可能である。
給水装置6は、その上流側が建物(施設)A側の水道等(給水源)の給水設備20に接続され、その下流側が便器本体4の導水路14に接続されている給水管22と、この給水管22に設けられている給水バルブ24とを備えている。
給水管22は、その一部が給水ホース26等により可撓性に形成され、建物Aに対しての水洗圧送式大便器装置1の位置を変更することができる。水洗圧送式大便器装置1の床上の位置や向きを自在に変えることが出来る。また、給水管22の位置を調整することも可能である。
この給水バルブ24は、後述する制御部30からの指令により開閉動作が制御され、給水装置6の給水管22から便器本体4への洗浄水の給水又は止水が切り替えられるようになっている。
図示されていないが、本実施形態の水洗圧送式大便器装置1は、使用者が手指等を洗うことができる手洗い器装置を備えていてもよい。このような手洗い器装置は、給水装置6に接続され、使用者の操作要求に応じて必要なときに手洗い水を吐水させることができるようにされ、手洗い後の水をボウル部12に排水するようになっている。
機能部8は、使用者が操作する操作部28と、使用者の操作部28の操作指令を受けて、給水装置6、粉砕圧送装置10及び後述する報知部を制御する制御部30と、使用者に水洗圧送式大便器装置1の所定の状態の情報を報知することができる報知部32とを備えている。機能部8は、他に、使用者の着座を検知する着座検知用センサー(図示せず)等の他の検知手段等を設けていてもよい。
操作部28は、使用者が操作できるリモコンの洗浄スイッチ等の操作スイッチを有しているが、他の例として、操作レバー、又は操作パネル等の洗浄動作の開始を使用者が操作できる他の機器であってもよい。
操作部28は、制御部30と制御信号の通信ができるように接続されている。これにより、使用者が便器本体4の使用後、リモコン(図示せず)等に設けられた洗浄開始を指令するための洗浄スイッチ(図示せず)をオンにすると、制御部30が、その指令に基づいて給水装置6に給水指令をし、給水装置6から便器本体4内へ所定時間給水が行われ、便器本体4が洗浄されるようになっている。
制御部30は、操作部28から制御信号を受けることができるように操作部28と接続されている。制御部30は、給水装置6及び報知部32に制御信号を送ることができるようにこれらの部材と接続されている。また、制御部30は、粉砕圧送装置10に制御信号を送ることができ、さらに粉砕圧送装置10のモータ等の負荷等の情報を受信できるように、粉砕圧送装置10と接続されている。制御部30は、着座検知用センサー(図示せず)等の他の検知手段と通信可能に接続されていてもよい。
報知部32は、LEDランプ及び/又は小型スピーカー等を有し、水洗圧送式大便器装置1が後述するような所定の状態となった場合にその情報を使用者に視覚及び/又は音声で報知することができる。報知部32は、タッチディスプレイに文字及び/又は絵等を表示するようなものであってもよい。例えば、報知部32は、制御部30の制御指令により、LEDランプが点灯又は点滅するような動作をして、使用者に異常を知らせることができる。
次に、図2乃至5に示すように、粉砕圧送装置10について詳細に説明する。
本発明の一実施形態による非据付け型水洗圧送式大便器装置の粉砕圧送装置において、粉砕室内の汚物等の攪拌が開始された直後の状態を示す図であり、図4は本発明の一実施形態による非据付け型水洗圧送式大便器装置の粉砕圧送装置において、粉砕室内の汚物等が攪拌され、繊維状に分解された繊維物が生じる様子を示す図であり、図5は本発明の一実施形態による非据付け型水洗圧送式大便器装置の粉砕圧送装置において、粉砕室内の汚物等が攪拌され、繊維状に分解された繊維物及び汚物断片を含む汚水を、圧送装置から排水管に圧送する様子を示す図である。
図2に示すように、便器本体4の外部の後方側に粉砕圧送装置10が設けられている。
粉砕圧送装置10は、便器本体4の排出口部18と連通し、汚物を粉砕する粉砕手段36を備えた粉砕部34と、粉砕部34の下流側に設けられ、この粉砕手段36により粉砕された汚物及び汚水を外部の排水設備38へ圧送する圧送装置40と、粉砕部34と圧送装置40との間の流路を形成する貯留槽42と、粉砕部34の出口部34aから圧送装置40の入口部40aまでの間の流路に設けられ、所定以下の大きさを有する物体を通過させる通過規制部44と、粉砕部34の出口部34aから圧送装置40の入口部40aまでの間の流路に設けられ、粉砕部34から圧送装置40への流路を開閉する圧送装置流入弁46とを備えている。
粉砕部34は、便器本体4の排出口部18から排出される汚水、汚物及び異物等が、収容されるようになっている粉砕室50と、粉砕室50内に収容された汚物等を粉砕するための粉砕手段36と、を備えている。
粉砕室50は、便器本体4の排出口部18に連結されている。粉砕室50は、円筒形状に形成されている。粉砕室50は、圧送装置流入弁46が閉止されている状態では、排出口部18から流入した汚水及び汚物等を一時的に貯留することができる。粉砕室50は、汚物やトイレットペーパ等の粉砕できる固形物を、自身の内部で粉砕手段36により激しく攪拌することにより、水流の旋回及び対流により、粉砕室50の内側壁52に繰り返し衝突させ、強い水流に晒すことにより、粉砕するようになっている。粉砕部34は、このような構成により粉砕刃(粉砕カッターの刃)を設けずに、水流の旋回及び対流を利用して汚物等を粉砕するようになっている。
粉砕手段36は、電動モータ54と、電動モータ54に取付けられて、回転駆動されるようになっている回転軸56と、粉砕室50内の底部においてこの回転軸56に取付けられる円盤状の底板58とを備えている。
電動モータ54は、回転数を電気的に制御できるDCブラシレスモーターを用いている。この電動モータ54は、制御部30の指令に基づいてその回転数及び駆動の開始及び停止が制御されるようになっている。電動モータ54の回転数を連続的に変化するように制御することも可能である。
回転軸56は、電動モータ54から下方に粉砕室50内を縦方向に貫通して延び、その下端に底板58が取付けられている。回転軸56は、電動モータ54の回転数に応じて回転されるようになっている。回転軸56には、中央よりやや下方に横方向に突出する棒状の異物ホールドバー57が取付けられている。異物ホールドバー57は、回転軸56と共に回転しながら、粉砕室50内に侵入した異物をからめ捕るように捕捉することができ、例えば、「粉砕できない異物」を捕捉するようになっている。
底板58は、粉砕室50内の底部に設けられている。この底板58が回転することにより、水をかきまわすことでき、粉砕室50内の汚水及び汚物等が攪拌される。底板58には、その上面から上方に突出するような突起部60が複数形成されており、この突起部60により、水をかきまわすことでき、粉砕室50内の汚水及び汚物等が攪拌される。
圧送装置40は、水の攪拌によって分解された汚物及び繊維物が混入した汚水を、水流の攪拌を生じにくくするように容積式ポンプによって可撓性の排水管66に圧送するよう構成されている。圧送装置40は、回転式の容積ポンプによって構成され、本実施形態においては、ねじポンプにより形成されている。容積ポンプは、ギヤポンプ、ベーンポンプ、ダイヤフラムポンプ、ピストンポンプ、プランジャーポンプ等により構成されてもよい。また、変形例として、容積ポンプにベーンポンプを採用する場合において、ベーンと圧送室ケーシングとの間に隙間が形成されるようなベーンポンプを採用してもよい。
圧送装置40は、粉砕部34により粉砕された汚物及び汚水を外部の排水設備38へ圧送する圧送装置40の外形を構成する圧送室ケーシング62と、圧送室ケーシング62内に配置される内部回転体64と、内部回転体64をポンプ回転軸63を中心に回転させる圧送装置電動モータ65と、圧送室ケーシング62から圧送される汚水等を送る排水管66とを備えている。
圧送室ケーシング62は、円筒形状に形成されたケーシングを形成し、横向きの円形流路を形成するように配置されている。圧送室ケーシング62の入口部62aと、出口部62bとは横向きの同じ方向の仮想直線上に配置されている。また、この容積ポンプの圧送室ケーシング62の入口部62aの仮想中心軸線A1と、出口部62bの仮想中心軸線A2とが、一致するように配置され、且つ同一水平面上(又は同一平面上)に配置されるように構成されている。また、変形例として、入口部62aの仮想中心軸線A1と、出口部62bの仮想中心軸線A2とが、後述するねじ状の内部回転体64の回転軸線A3と一致するように配置されていてもよい。
また、変形例として、圧送室ケーシング62は、縦向きの円筒形状に形成されたケーシングを形成し、縦向きの円筒流路を形成するように配置されていてもよい。この場合には、圧送室ケーシング62の入口部62aは圧送室ケーシング62の上部に形成され、その出口部62bは圧送室ケーシング62の下部に形成され、内部回転体64の回転軸線A3は縦向きに配置される。よって、汚水等は、上部の入口部62aから流入し、下部の出口部62bから圧送されるように下向きに流れることとなる。
本実施形態における内部回転体64は、容積ポンプのねじ状の内部回転体64を形成し、その回転軸線A3の周りに螺旋状に連続的に配置された羽根64aが形成されている。内部回転体64は、繊維物Fが詰まることを抑制するため、圧送室ケーシング62の内壁と接触することを抑制するように、羽根64aの先端が圧送室ケーシング62の内径よりもやや小さい直径を有するように形成されている。従って、内部回転体64の羽根64aと、ケーシングを形成する圧送室ケーシング62との間には、所定量の隙間Sが常に残存するように形成されている。この隙間Sが常に存在するため、繊維物Fが羽根64aと圧送室ケーシング62との間に挟み込まれることを抑制することができ、隙間Sを詰まりにくくすることができる。
また、内部回転体64の羽根64aと、圧送室ケーシング62との間に隙間Sが形成されている場合においても、汚物を含む汚水は水のみの粘性よりも高い一定の粘性を有するため、羽根64aの回転時に隙間Sから汚水等が流出してしまう水量は比較的抑制される。よって、隙間Sが存在する場合においても、汚物を含む汚水を、圧送することが可能である。隙間Sが存在する場合に圧送装置40の圧送性能が減少する場合においても、羽根64aの回転数を増大させることにより、粉砕された汚物を含む汚水の粘性を利用して、隙間Sからの流出を防ぎながら、圧送装置40の圧送性能を増大させ、所定の圧送性能を確保することができる。
内部回転体64は、圧送装置電動モータ65から横向きに延びるポンプ回転軸63に取り付けられている。変形例として、内部回転体64は、圧送装置電動モータ65が省略された状態で、回転軸56の下部端に取り付けられ、ギヤ等により回転の向きを変えることにより、回転軸56と共に回転駆動されるようになっていてもよい。
内部回転体64が回転されることにより、圧送室ケーシング62内の汚水等を、その圧力を高めて排水管66から比較的高い圧力で強制的に圧送できるようになっている。本実施形態のような、ねじポンプにおいては、内部回転体64及び圧送室ケーシング62で構成されるねじポンプの長さを増大させることにより圧送性能を増大させることが可能となるため、圧送性能を増大させるために圧送装置電動モータ65の回転数を増大させることを防ぐことができ、モータの大型化、高回転数化に伴って騒音の大きさが増大することも防ぐことができる。なお、前述の記載は、圧送装置電動モータ65の回転数を増大させることを除く趣旨ではなく、本実施形態において、圧送装置電動モータ65の回転数を増大させ、内部回転体64の回転数を増大させることにより、輸送流体の攪拌を抑制しながら輸送圧力を増大させることも可能である。
容積ポンプにおいては、内部回転体64が回転されるとき、螺旋状の羽根64aと圧送室ケーシング62との間に形成される空間が入口部62aから出口部62bに向かって平行移動するように移動する。例えば、螺旋状の羽根64aと圧送室ケーシング62との間に形成される空間領域D1は、内部回転体64の回転に伴い空間領域D2の位置に出口側に向かって矢印Xの向きに平行移動する。このように、内部回転体64の回転に伴って、入口部62aから流入した洗浄水をほぼ同じ大きさ(ほぼ変わらない大きさ)の空間領域内に収容したまま出口部62bに向かって移動して押し出すように圧送するので、圧送装置内に流入した汚水の攪拌及び汚水の乱れを抑制し、各領域内において渦流が発生することを抑制し、仮に渦流が発生したとしてもこれが増大することを抑制しながら、出口部62bから排水管66に圧送することができる。また、各領域内において流速差が生じて流れが滞留し、繊維物Fが滞留して絡まりやすくなる流及び領域が発生することを抑制する。このようにして、圧送室ケーシング62及び内部回転体64は、螺旋状の羽根64aと圧送室ケーシング62との間に形成される空間領域において、繊維物Fを絡まりあわせるような流れを積極的に生じさせにくいような安定状態をとりながら、繊維物Fを含む汚水等を入口部62aから出口部62bに搬送することができ、繊維物Fを排水管66に圧送することができる。
圧送装置電動モータ65は、回転数を電気的に制御できるDCブラシレスモーターを用いている。この圧送装置電動モータ65は、制御部30の指令に基づいてその回転数及び駆動の開始及び停止が制御されるようになっている。圧送装置電動モータ65の回転数を連続的に変化するように制御することも可能である。
排水管66は、その上流側が圧送室ケーシング62の出口部62bに接続され、その下流側が建物A側の下水配管等の排水設備38に接続されている。排水管66は、その一部が排水ホース68等により可撓性に形成され、建物Aに対しての水洗圧送式大便器装置1の位置を変更することができる。排水管66は、予め施設に固定されておらず、自由に位置が変えられるようになっており、据え置きの大便器のように排水の勾配が予め設定できないため、圧送装置40により排水を圧送して排水管66に送ることが必要となっている。他の言い方によれば、排水管66は、床面に平行な非勾配部分(例えば水平部分)を有していてもよい。
排水管66は、居室内での曲がりを可能にするため、配管径が約20mm程度の比較的細い直径の配管である。従って、固形の物体が比較的つまりやすく、20mm近い固形の物体が排水管66を流れないようにする必要がある。
貯留槽42は、粉砕部34の外方を覆うように形成され、且つ圧送装置40の外方を覆うように形成されている。貯留槽42は、粉砕部34から圧送装置40に至る流路又は貯水室を形成している。貯留槽42は、粉砕部34から圧送装置40に至る流路を形成できる形状であれば、粉砕部34及び/又は圧送装置40の外方を覆っていなくてもよい。貯留槽42は、粉砕部34と圧送装置40との間の中間室として形成されていてもよい。
通過規制部44は、粉砕室50の下部の外周上において、内部から外部に貫通している複数の孔70を形成している。複数の孔70は、互いに、ほぼ同じ所定の大きさに形成されている。複数の孔70は、直径8mm〜15mmの大きさの開口に形成され、この所定の開口の大きさ以下の大きさを有する比較的小さい物体(例えば汚水に含まれるような汚物の小径の断片C及び繊維物F)を通過させることができ、所定の開口の大きさより大きい物体(例えば比較的大きな異物E)を通過させずに捕捉することができる。従って、粉砕部34内の汚水及び汚物等の物体については、孔70の大きさよりも大きい物体は孔70を通過できずに粉砕室50内に捕捉され、孔70の大きさよりも小さい大きさまで分解された繊維物F等の物体は、孔70を通過して粉砕室50から貯留槽42を介して圧送装置40へ流れるようになっている。
圧送装置流入弁46は、通過規制部44の複数の孔70の外側に配置され、孔70を開放又は閉止することにより、粉砕室50から圧送室ケーシング62への流路を開閉するようになっている。圧送装置流入弁46は、制御部30と電気的に接続され、制御部30の指令により制御できるようになっている。圧送装置流入弁46は、粉砕部34の出口部34aから圧送室ケーシング62の入口部62aまでの間の他の位置に配置され、粉砕部34から圧送装置40に至る流路を開閉するように形成されていてもよい。また、圧送装置流入弁46は、粉砕部34の出口部34aから圧送室ケーシング62の入口部62aまでの間の他の位置に配置され、粉砕部34から圧送装置40に至る流路の一部を開閉し、圧送装置40への汚水の流れを抑制するように形成されていてもよい。
次に、図3乃至図6により、上述した本発明の一実施形態による水洗圧送式大便器装置の動作(作用)を説明する。
図6は本発明の一実施形態による圧送式便器装置における、制御部の制御シーケンスを示すフローチャートである。ここで、図6において、Sは各ステップを示している。
先ず、図6に示すように、S0において、使用者が、便器本体4を使用し、使用者の便がボウル部12に汚物として存在する状態となる。本発明の一実施形態による水洗圧送式大便器装置1においても、通常の使用状態においては、使用者が便器本体4のボウル部12に汚物とトイレットペーパー(両者とも前述の「粉砕できる対象物」に区分される)を流すことを想定している。しかしながら、本発明の一実施形態による水洗圧送式大便器装置1において、説明のため一例として、使用者が便器本体4のボウル部12に汚物と、トイレットペーパーと、トイレットペーパー以外の例えば流せるおしり拭き(前述の中途半端に繊維状の状態までしか粉砕できず、「繊維物」を生じさせるものに該当する)と、オムツ(前述の「粉砕できない異物」に該当する)と、を流す場合について説明する。
S1において、制御部30は、使用者の用便終了後、使用者が操作部28の洗浄開始操作をし、例えば洗浄スイッチをON操作したか否かを判定する。制御部30は、使用者が操作部28を洗浄開始操作していないと判定した場合には、待機状態を継続する。
制御部30は、使用者が操作部28を洗浄開始操作したと判定した場合には、給水バルブ24を開き、給水管22から便器本体4への給水を開始させる。便器本体4への洗浄水の給水により、洗浄水が便器本体4のボウル部12上の汚物と、トイレットペーパーと、流せるおしり拭きと、オムツとを洗い流し、汚水及びこれらの汚物等が粉砕室50内に排出される。制御部30は、使用者が操作部28を洗浄開始操作したと判定してから、所定のボウル部12の洗浄時間が経過した後に、S2に進む。
S2において、制御部30は、粉砕圧送装置10の電動モータ54を駆動させる(OFF状態からON状態にする)。制御部30は、電動モータ54を駆動させて粉砕を開始させるとともに、S3に進み、圧送装置流入弁46を閉止させる。従って、上述の汚水及び汚物等は粉砕室50内に貯留された状態となっている。制御部30は、S4に進み、汚物等が粉砕室50内で粉砕すると共に繊維物Fを粉砕室50内で捕捉するために必要な所定時間の経過を判定する。
ここで、図3に示すように、電動モータ54の回転が、回転軸56及び底板58に伝達される。底板58の回転により、水流が内側壁52に衝突しながら壁に沿って上昇した後に内側に戻ってくるように攪拌される。また、図4に示すように、汚水及び汚物等は、粉砕室50内でさらに激しく攪拌され、汚物等が内側壁52に衝突する衝撃力等によりほぐされるように分解され且つ粉砕される。
ここで、使用者の排泄した汚物は、カッターによらなくても、水流により激しく攪拌されるうちに分解及び粉砕されて、ほぼ液状に溶解された状態又は数ミリ程度の小径の汚物断片Cとされる。トイレットペーパーも、水流により激しく攪拌されるうちに粉砕されて、ほぼ液状に溶解された状態とされる。一方で、流せるおしり拭き(前述の中途半端に繊維状の状態までしか粉砕できず、「繊維物」を生じさせる一例としてあげたもの)は、水流により激しく攪拌されるうちに、分解されて徐々に断片に分けられ、繊維状の小片の状態までほぐれた状態とされ、繊維物Fが生じている状態となる。従って、図4に示すように、粉砕室50内の汚水及び汚物等は、ほぼ液状の状態で汚物断片Cを含む汚物等と、繊維物Fとを含むような状態となって攪拌されている。
これに対し、「粉砕できない異物」に区分されるオムツについては、水の攪拌によって基本的に分解されないため、図3乃至図5において点線Eで示すように、ほぼ原型をとどめたまま、粉砕部34内に存在している。このように「粉砕できない異物」については分解できないため、通過規制部44を通過することができず、粉砕部34内に残されることとなる。このような場合には、報知部32が、使用者に粉砕室50内に粉砕できない異物が存在していることを報知する。
図4に示すように、汚水及び汚物等が粉砕室50内で攪拌されるとき、汚水及び汚物等は、粉砕室50内で縦方向にも繰り返し循環され、流せるおしり拭き等は徐々にほぐされ且つ分解されて繊維状の繊維物Fが生じる。繊維物Fは、1本1本が繊維くずのようになっており、自身は即座に溶けないが、非常に小さい糸くずのような状態で汚水中に存在する状態となっている。繊維物Fは、糸くず状で非常に小さな小片であるので、通過規制部44を通過することができる。よって、繊維状まで分解できた繊維物Fを選択的に分解された汚物とともに圧送装置40に排出させることができる。
なお、電動モータ54の回転については、制御部30は、電動モータ54の駆動開始直後から一定の回転速度で回転させてもよいし、電動モータ54の回転速度を変動させてもよい。例えば、変形例として、圧送装置流入弁46の構造を省略し、S3乃至S6のステップにおいて、制御部30は、電動モータ54の駆動開始直後は、電動モータ54を比較的低速で回転させることにより、圧送装置40への汚水の流れを比較的少量に抑制しながら、汚物等を粉砕室50内で粉砕し且つ分解できる異物を分解して繊維物Fを生じさせるようにし、一定時間経過後に電動モータ54を比較的高速で回転させることにより、後述するように繊維物Fを圧送装置40から圧送するようにしてもよい。例えば、さらに他の変形例として、圧送装置流入弁46の構造を省略し、S3乃至S6のステップにおいて、制御部30は、電動モータ54の駆動開始直後は、電動モータ54を比較的低速で回転させ、圧送装置40への汚水の流れを比較的少量に抑制しながら、汚物等を粉砕室50内で粉砕し且つ分解できる異物を分解して繊維物Fを生じさせるようにし、時間の経過とともに徐々に回転数を上げ、一定時間経過後に電動モータ54を比較的高速で回転させることにより、後述するように繊維物Fを圧送装置40から圧送するようにしてもよい。
再び、本発明の一実施形態においては、S4に示すように、制御部30が、所定時間の経過を判定した後、S5に進む。
S5において、制御部30は、圧送装置流入弁46を開き、汚水及びほぼ液状の状態で汚物断片Cを含む汚物及び/又は繊維状の繊維物Fを、粉砕室50から貯留槽42に流出させる。このとき通過規制部44が粉砕部34の出口部34aに設けられているので、粉砕できていない比較的大きな物体(例えば、粉砕できない異物)が粉砕室50内に存在した場合においても、通過規制部44の孔70を通過することができず、孔70に引っ掛かる。よって、比較的大きな物体が圧送装置40及び排水管66に流れ込み、これらを詰まらせることを防ぐことが出来る。
また、通過規制部44の孔70は、繊維物Fを通過させることができるので、繊維物Fを粉砕室50内に溜めこまずに積極的に圧送装置40に流すことができる。従って、繊維物Fを粉砕室50内で絡め捕る場合のように定期的に繊維物Fを取り除くメンテナンスが必要となってしまうことを防ぐことができ、分解により繊維物Fを生じてしまう様な流せるおしり拭き等の異物を水洗圧送式大便器装置1に投入しても繊維物Fを絡まないように排水管66に排出することができる。
S6に示すように、制御部30は、圧送装置流入弁46の開弁後、所定時間の経過を判定する。さらに、制御部30は、圧送装置電動モータ65を駆動してポンプ回転軸63を回転させ、内部回転体64を回転させる。内部回転体64が圧送室ケーシング62内で回転されことにより、圧送室ケーシング62内の汚水等を、その圧力を高めて排水管66に圧送する。このとき、ねじ状の内部回転体64を回転するので、螺旋状の羽根64aと圧送室ケーシング62との間に形成される空間が入口部62aから出口部62bに向かって平行移動するように移動する。従って、入口部62aから流入した汚物及び繊維物Fを含む汚水は、ほぼ流入した流れの状態から激しく攪拌されることなく位置が出口部62bに向かって矢印Xの向きにほぼ直線的に移動され、出口部62bから押し出されるように圧送される。よって、ほぼ液状の状態で汚物断片C及び繊維物Fを含む汚水は、貯留槽42から圧送室ケーシング62内に流れ、圧送室ケーシング62から排水管66に排出される。このように、本実施形態においては、繊維状まで分解できた繊維物Fを圧送装置40内で絡みにくくしながら、積極的に排出することで、流せるおしり拭き等の異物を水洗圧送式大便器装置1に投入しても圧送装置40をつまらせないように処理することができる水洗圧送式大便器装置1を提供している。
制御部30は、汚物断片C及び繊維物Fを含む汚水を圧送装置40から圧送するために必要な所定時間が経過したと判断した後に、S7に進む。この状態においては、汚物断片C及び繊維物Fを含む汚水はすでに排出され、粉砕室50、貯留槽42及び圧送室ケーシング62内に汚物断片C及び繊維物Fを含む汚水は概ね存在していない状態となっている。
S7においては、制御部30は、粉砕圧送装置10の電動モータ54及び圧送装置電動モータ65を停止させる(ON状態からOFF状態にする)。そして、制御部30は、S8に進み、一連の制御を終了し、待機状態に戻る。
上述した本発明の一実施形態による水洗圧送式大便器装置1によれば、居室のベッドサイド等においても設置可能な非据付け型の水洗圧送式大便器装置1の商品の特有の課題を解決する。ベッドサイド等に設置される非据付け型の水洗圧送式大便器装置1においては、移動が不自由な使用者が様々な異物及び汚物を投入することがある。
従来の水洗圧送式大便器装置においては、粉砕部内に設けられたカッターにより投入されたものを全て粉砕することにより排出しようとしていたが、粉砕できないおむつ等の異物を噛み込んでカッターの回転をロックしてしまうことが生じていた。これに対し、本発明の発明者らは、汚物は粉砕部34内の水流の攪拌により微細に分解可能であるという知見を見出し、異物等をカッターによりカッティングしないことにより電動モータ54がロックしにくい水流攪拌方式の粉砕部を発明した。よって、仮に異物等が投入された場合においても、無理にカッティングしないことにより、回転をロックさせずに、水流の攪拌により汚物の排出を継続することができる。
このように、出願人らは、非据付け型の水洗圧送式大便器装置1の実用化に成功し、大きな事業的な成功を得ている。
しかしながら、近年の技術開発に伴い、介護や乳児のためのお尻拭き、他の衛生用品、医療品、又は他の清掃用品等で水洗大便器にそのまま流せるとうたわれている新しいタイプの商品が開発されている。従来の便所据付け式の水洗大便器であればこれらの商品の排出には問題が生じないが、非据付け型の水洗圧送式大便器装置1においては、排水ホース68に勾配が付けられないこともあり、粉砕後に遠心圧送装置により粉砕した汚物を圧送して排出する必要があることから、非据付け型の水洗圧送式大便器装置において、さらなる固有の課題が発生している。
具体的には、上述のようないわゆる流せるお尻拭き等は水流攪拌方式の粉砕部34において、中途半端にしか分解できずに、繊維状の繊維物Fを生じてしまう。従って、おしり拭き等の分解により生じた繊維物Fが、遠心圧送装置において再び塊状に絡み合い、圧送装置のつまりを生じさせるという課題が発生することとなった。
このように、遠心圧送装置が詰まり、水洗大便器が使用できなくなることは、一人でトイレに行けないような移動が不自由な使用者にとって非常に大きな問題を生じる。
このような繊維物Fを、粉砕部や遠心圧送装置において取り除こうとする場合には、専門のスタッフによるメンテナンスにより繊維物Fを定期的に取り除く手間が生じてしまい、たまった繊維物Fに汚物が付着して悪臭の問題も生じてしまう。
従って、上述のような流せるお尻拭き等は非据付け型の水洗圧送式大便器装置に投入しないようにさせることが検討されていた。
本発明の発明者らは、逆に、圧送装置から繊維物をうまく排出することが出来れば、繊維物を取り除くメンテナンスを省くことができ、上述のような流せるお尻拭き等を非据付け型の水洗圧送式大便器装置に投入できるようになると考えて検討を行ってきた。ベッドサイドなどで使用した流せるおしり拭き等をすぐ流すことができれば、移動に困難を抱えている使用者が流せるおしり拭き等を他の場所に捨てる手間が省け、これを水洗圧送式大便器装置で排出することができるため、使用者にとって非常に有用となる。おしり拭きや汚物をふき取ったような清掃用品等が流せないと、さらに介護する人がこれらを処分する手間が生じることとなるが、このような手間も無くすことができる。
よって、ベッドサイド等において様々な異物及び汚物を投入される可能性がある非据付け型の水洗圧送式大便器装置1において、繊維物Fが絡み合うことを抑制するように水流の攪拌を生じにくくしながら圧送できる容積式ポンプを粉砕部34と組合せることにより、分解できない異物を粉砕部34に残し且つ繊維状まで分解できた繊維物Fを容積式ポンプから排出させることができる。
このような課題を解決することにより、いわゆる流せるおしり拭き等の分解により繊維物Fを生じさせるような異物を投入しても、圧送装置40において繊維物Fを絡まり合って大きく成長させること及び圧送装置40を詰まらせることを抑制しながら、圧送することができ、使用を継続することができる非据付け型の水洗圧送式大便器装置1を提供することができる。
また、上述した本発明の一実施形態による水洗圧送式大便器装置1によれば、粉砕部34内の汚物及び異物を、電動モータ54により駆動される底板58の回転により、カッターを用いずに、生じた水の攪拌によって粉砕された汚物及び/又は繊維状の繊維物Fに分解することができる。
また、上述した本発明の一実施形態による水洗圧送式大便器装置1によれば、圧送装置40は、回転式の容積ポンプによって構成されているので、圧送装置40内に流入した汚水の攪拌及び汚水の乱れを抑制し、繊維物Fが絡まりやすくなる流れが発生することを抑制し、繊維物Fを含む汚水を排水ホース68に圧送しやすくすることができる。よって、往復動作式の容積ポンプを用いることにより汚水中の繊維物Fがその容積ポンプのケースとそのピストンとの間に挟まりロックを生じてしまうことを防ぐことができる。さらに、往復動作式のピストンの往復動作により脈打つように汚水が周期的に移動することで排水性能が確保できなくなり、洗浄のための洗浄水(汚水)が比較的多く必要となってしまうということを防ぐことができる。
また、上述した本発明の一実施形態による水洗圧送式大便器装置1によれば、回転式の容積ポンプは、入口部62aの仮想中心軸線A1と、出口部62bの仮想中心軸線A2とが、同一水平面上に配置されるように構成されている。従って、入口部62aから出口部62bまでの流路の方向が変化せず、水流の攪拌が生じにくくされているので、繊維物Fが絡まることを抑制し、排出されやすくなっている。
また、上述した本発明の一実施形態による水洗圧送式大便器装置1によれば、回転式の容積ポンプは、容積ポンプの圧送室ケーシング62と内部回転体64との間には、所定量の隙間Sが常に残存するように形成される。従って、容積ポンプの圧送室ケーシング62と内部回転体64との間に繊維物Fを挟み込むことを抑制することができ、繊維物Fを排出しやすくすることができる。また、内部回転体64の回転数を増大させることにより、繊維物Fの噛み込みを抑制しながら、粉砕された汚物の粘性を利用して、容積ポンプの圧送性能を確保することができる。
また、上述した本発明の一実施形態による水洗圧送式大便器装置1によれば、容積ポンプのねじ状の内部回転体64の回転軸線A3の一方側(基部側)に入口部62aが配置され、他方側(先端側)に出口部62bが配置されているので、ねじ状の内部回転体64の回転軸線A3の方向に沿って連続的な排水が安定してなされることができ、汚水の排水が良好になされることができる。また、回転軸線A3の方向に沿った直線的な流れにより水流の攪拌を生じにくくすることができ、繊維物Fが絡みにくくすることができる。
さらに、ねじポンプにおいては、ねじポンプの長さを増大させることにより圧送性能を増大させることが可能となるため、圧送性能を増大させるためにモータの回転数を増大させることを防ぐことができ、モータの大型化、高回転数化に伴って騒音の大きさが増大することも防ぐことができる。
次に、図7により、本発明の第2実施形態による非据付け型水洗圧送式大便器装置101を説明する。第2実施形態は、本発明の第1実施形態による非据付け型水洗圧送式大便器装置1の圧送装置40を容積式ポンプのギヤポンプで構成した例である。
図7(a)は本発明の第2実施形態による非据付け型水洗圧送式大便器装置101の圧送装置140を示す概略水平断面図であり、図7(b)は図7(a)の内部回転体164の状態から内部回転体164がさらに回転した状態を示す概略水平断面図であり、図7(c)は図7(b)の内部回転体164の状態から内部回転体164がさらに回転した状態を示す概略水平断面図であり、図7(d)は図7(c)の内部回転体164の状態から内部回転体164がさらに回転した状態を示す概略水平断面図であり、図7(e)は図7(d)の内部回転体164の状態から内部回転体164がさらに回転した状態を示す概略水平断面図である。図7(a)乃至図7(e)において、主な水流の流れを矢印により示し、内部回転体164の回転を点線矢印により示している。
第2実施形態による非据付け型水洗圧送式大便器装置は、上述した第1実施形態による非据付け型水洗圧送式大便器装置と構造がほぼ同じであるため、ここでは、第2実施形態の第1実施形態とは異なる部分等を説明する。
図7(a)に示すように、第2実施形態による非据付け型水洗圧送式大便器装置101の圧送装置140は、2つの内部回転体(ギヤ)を有するギヤポンプにより形成されている。本発明の第2実施形態による非据付け型水洗圧送式大便器装置101に関して、図7に図示されていない部分及び下記に特別の記載がない部分に関しては、例えば、便器本体4及び機能部8等についても、第1実施形態による非据付け型水洗圧送式大便器装置1の構造と同様となっている。
圧送装置140は、粉砕部34により粉砕された汚物及び汚水を外部の排水設備38へ圧送する圧送装置140の外形を構成する圧送室ケーシング162と、圧送室ケーシング162内に配置される内部回転体(ギヤ)164と、内部回転体164を2つのポンプ回転軸163を中心にそれぞれ回転させる圧送装置電動モータ65と、圧送室ケーシング162から圧送される汚水等を送る排水管66とを備えている。
圧送室ケーシング162は、直線的に延びる流路から排水管66の手前で両側に半円状に突出した領域を形成するように形成されている。圧送室ケーシング162の入口部162aと、出口部162bとは横向きの同じ方向の仮想直線上に配置されている。また、この容積ポンプの圧送室ケーシング162の入口部162aの仮想中心軸線A4と、出口部162bの仮想中心軸線A5とが、一致するように配置され、且つ同一水平面上又は同一面上に配置されるように構成されている。また、入口部162aの仮想中心軸線A4と、出口部162bの仮想中心軸線A5との両方が、後述する2つの内部回転体164の間の中央(中間)を通るように配置されていてもよい。
本発明の第2実施形態における内部回転体164は、入口部162aから出口部162bを結ぶ直線状の中央近傍において、この直線に対し垂直な方向に並列に2つ連続して配置されている。内部回転体164は、入口部162aから出口部162bを結ぶ直線に対して左右両側にそれぞれ1つずつ配置されている。
内部回転体164は、ルーローの三角形形状を形成し、その三角形形状の各辺は、外側に湾曲した弧(例えば円弧)により形成されている。内部回転体164は、繊維物Fが詰まることを抑制するため、内部回転体164の三角形の頂点164aが、圧送室ケーシング162の内壁と接触することを防ぐように、頂点164aがポンプ回転軸63を中心に圧送室ケーシング162の内径よりもやや小さい直径を有するように形成されている。従って、内部回転体164の頂点164a及び外周の辺164bと、ケーシングを形成する圧送室ケーシング162との間には、所定量の隙間Sが常に残存するように形成されている。この隙間Sが常に存在するため、繊維物Fが内部回転体164と圧送室ケーシング162との間に詰まりにくくすることができる。2つの内部回転体164はそれぞれ同時に逆向きの回転(一方は時計回り、他方は反時計回り)をするようになっているが、互いの内部回転体164の頂点が内側にくるタイミングと、辺が内側にくるタイミングとが合わさるようになっており、互いの内部回転体164同士は接触しないように回転を続けることができる。
一方の内部回転体164は、圧送装置電動モータ65から延びるポンプ回転軸163に取り付けられている。他方の内部回転体164は、圧送装置電動モータ65の回転をギアを介して伝達される別のポンプ回転軸163に取り付けられている。このように構成することで、2つの内部回転体164の回転を互いに逆向きとし且つ同期させることができる。
このように内部回転体164が回転されることにより、圧送室ケーシング162内の汚水等を、その圧力を高めて排水管66から比較的高い圧力で強制的に圧送できるようになっている。
変形例として、一方の内部回転体164は、回転軸56の下部端に取り付けられ、このとき回転軸56の回転をギヤ等により他方の内部回転体164に伝達するように構成されていてもよい。
本発明の第2実施形態におけるギヤポンプ式の容積ポンプにおいては、内部回転体164が回転されるとき、ルーロー三角形の辺164bと圧送室ケーシング162との間に形成される空間(部屋)が入口部162aから出口部162bに向かって移動するように移動する。
例えば、図7(a)に示すような、辺164bと圧送室ケーシング162との間に形成される空間領域D3は、図7(b)においては空間領域D4の位置に移動され、図7(c)においては空間領域D5の位置に移動され、図7(d)においては空間領域D6の位置に移動され、図7(e)においては空間領域D7の位置に移動される。
このように、辺164bと圧送室ケーシング162との間に形成される空間領域が出口部162bに向かって徐々に移動する。内部回転体164の回転に伴って、入口部162aから流入した洗浄水をほぼ同じ大きさ(ほぼ変わらない大きさ)の空間領域内に収容したまま出口部162bに向かって移動して押し出すように圧送するので、流入した洗浄水の攪拌及び洗浄水の乱れを抑制し、各領域内において渦流が発生することを抑制し、仮に渦流が発生したとしてもこれが増大することを抑制しながら、出口部162bから排水管66に圧送することができる。また、各領域内において流速差が生じて流れが滞留する部分が発生することを抑制する。このようにして、圧送室ケーシング162及び内部回転体164は、辺164bと圧送室ケーシング162との間に形成される空間領域において、繊維物Fを絡まりあわせるような流れを積極的に生じさせにくいような安定状態をとりながら、繊維物Fを含む汚水等を入口部162aから出口部162bに搬送することができ、繊維物Fを排水管66に圧送することができる。
また、上述した本発明の一実施形態による水洗圧送式大便器装置101によれば、容積ポンプの2つの内部回転体164の中央領域の一方側に入口部162aが配置され、他方側に出口部162bが配置され、入口部162aの仮想中心軸線A4と、出口部162bの仮想中心軸線A5とが、同一仮想軸線上に配置されるように構成されている。従って、入口部162aから流入する汚水の向きと、出口部162bから流出する汚水の向きとが同一仮想軸線の方向に沿って同じであり、排水の流れを比較的安定させやすくすることができ、汚水の排水が良好にされやすくすることができる。また、入口部162aから流入する汚水の向きに対して、出口部162bから流出する汚水の向きが曲がる場合と比べて、容積ポンプ内を流れる汚水の攪拌を生じにくくすることができ、繊維物Fが絡まり合いにくくすることができる。
また、上述した本発明の一実施形態による水洗圧送式大便器装置101によれば、回転式の容積ポンプの2つの内部回転体164の外周をほぼ弧形状に形成し、外周面の凹凸を低減するようにしているので、2つの内部回転体164の回転に伴う負圧によって発生する水流の攪拌、及び内部回転体164の外周の凹凸(例えばギヤの歯型)による水流の攪拌が発生しにくくすることができる。従って、繊維物Fを更に絡みにくくすることができる。
また、上述した本発明の一実施形態による水洗圧送式大便器装置101によれば、回転式の容積ポンプの2つの内部回転体164は、ルーローの三角形の形状に形成され、外周面の凹凸を低減するようにしているので、2つの内部回転体164の回転に伴う負圧によって発生する水流の攪拌、及び内部回転体164の外周の凹凸による水流の攪拌が発生しにくくすることができる。従って、繊維物Fを更に絡みにくくすることができる。
次に、図8により、本発明の第3実施形態による非据付け型水洗圧送式大便器装置201を説明する。第3実施形態は、本発明の第1実施形態による非据付け型水洗圧送式大便器装置1の粉砕圧送装置10の粉砕部34を、その側部と底部が同じ速度の回転で回るように構成したドラム式の回転装置により構成した例である。
図8は、本発明の第3実施形態による非据付け型水洗圧送式大便器装置の粉砕圧送装置において、粉砕部234内の汚物等が粉砕され、圧送装置40から圧送される様子を示す図である。
第3実施形態による非据付け型水洗圧送式大便器装置は、上述した第1実施形態による非据付け型水洗圧送式大便器装置と構造がほぼ同じであるため、ここでは、第3実施形態の第1実施形態とは異なる部分等を説明する。
図8に示すように、便器本体4の外部の後方側に粉砕圧送装置210が設けられている。本発明の第3実施形態による非据付け型水洗圧送式大便器装置201に関して、図8に図示されていない部分及び下記に特別の記載がない部分に関しては、例えば、便器本体4及び機能部8等についても、第1実施形態による非据付け型水洗圧送式大便器装置1の構造と同様となっている。
粉砕圧送装置210は、便器本体4の排出口部18と連通し、汚物を粉砕する粉砕手段36を備えた粉砕部234を備えている。
粉砕部234は、便器本体4の排出口部18から排出される汚水に含まれる汚物を粉砕室250内に流入させる流入口部244と、粉砕室250の底面を形成する底板246と、粉砕室250の側壁を形成する側部248と、粉砕室250の頂部を形成する頂部251と、粉砕室250内で粉砕された汚物を排出する孔70と、汚水に含まれる汚物を粉砕室250の側部248に衝突させて粉砕するように底板246を回転駆動させる電動モータ54と、を備えている。
粉砕部234は、このような構成により粉砕刃を設けずに、粉砕室250内における洗浄水の攪拌による水流の旋回及び対流により、汚物等を移動しつつ、側部248に衝突させ且つ強い水流に晒すことにより粉砕するようになっている。粉砕室250は内部が空洞の円柱形状に形成されている。このように粉砕室250は、流入口部244と、底板246と、側部248と、頂部251を備えている。
粉砕室250は、便器本体4の排出口部18の出口の外側を覆うように配置されている。
流入口部244は、粉砕室250の頂部251のほぼ中央に形成されたほぼ円形の流入口256と、流入口256を形成する円形の縁部分の内側が下方に傾斜するように形成された漏水防止部258とを備えている。
流入口部244の流入口256は、便器本体4から排出された汚水に含まれる汚物を粉砕室250内に搬送する排出口部18を、開口の内側に離間した状態で受け入れられるように、粉砕室250の上部に形成されている。
図8に示すように、底板246は、有底の筒形状の粉砕室250の底面を形成している。底板246は、円盤状に形成され、その表面上に複数の突起部260が設けられている。底板246は、その中心部分が回転軸56に取付けられ、回転軸56とともに回転されるようになっている。底板246の外縁は側部248と一体形成されているため、底板246の外縁には、底板246と側部248との間に隙間は形成されていない。
図8に示すように、側部248は、筒形状の粉砕室250の側面を形成している。側部248は、円形の外径を有する周壁が所定高さまで延びている。側部248は、その下端部が底板246の外縁に接続され、一体に形成されているので、底板246と共に回転するようになっている。よって、底板246が電動モータ54により回転される場合に、側部248も、電動モータ54により底板246と同じ速度で回転駆動される。なお、底板246と側部248との間の一部が接続され、他の一部が離間しているように、底板246と側部248との間に隙間が形成されていてもよい。このようにして、粉砕室250自身がドラム式により回転軸56を中心に回転されるようになっている。電動モータ54は制御部30からの指令を受けて回転の開始及び停止が行われるようになっている。
側部248は、その筒状の壁面上において、内部から外部に貫通している複数の孔(通過規制部)70を形成している。汚水に含まれるような汚物の小径の断片C等の孔70の所定の大きさよりも小さいものは孔70を通過して貯留槽42に流出することができる。これに対し、比較的大きな異物Eは、孔70を通過することができず、粉砕室250内に残ることになる。このような比較的大きな異物Eは、孔70を通過できないので、粉砕室250の回転が終了するまで、継続して粉砕室250内に残っている状態となる。
変形例として、側部が、底板と接続されずに形成されていてもよい。この場合、側部が、底板を介さずに、回転軸56に取付けられ、回転軸56によって回転される。この場合においては、底板が電動モータ54により回転される場合に、側部も、電動モータ54により底板の回転速度と同じ速度で一緒に回転駆動される。
粉砕部234の頂部251は、その外縁部と、側部248の上端とが接続され、粉砕室250の天井部を形成するようになっている。粉砕部234の頂部251は、その内側部分に流入口部244が形成されるので、環状に形成されている。
頂部251は、その外縁部と、側部248の上端とが接続されているので、側部248とともに回転するようになっており、遠心力を受けて側部248に沿って上昇する水流が、側部248の上部から頂部251に沿って内側に折り返すことができるようになっている。頂部251は、底板246とほぼ平行に配置されている。
このような構成により、粉砕部234は、汚物搬送管18から流入した汚水及び汚物等を一時的に貯留することができる。粉砕部234は、汚物やトイレットペーパー等の粉砕できる固形物を、自身の内部で後述するように駆動部54等が生ずる回転運動により激しく攪拌することにより、粉砕部234の底板246及び側部248等に繰り返し衝突させ及び/又は水流や汚物等と衝突させ、分解及び粉砕するようになっている。粉砕部234は、上方も頂部251に覆われているため、攪拌時に内容物が上方から飛び出にくくされている。
粉砕圧送装置210は、さらに、粉砕部234の下流側に設けられ、この粉砕手段36により粉砕された汚物及び汚水を外部の排水設備38へ圧送する圧送装置40と、粉砕部34と圧送装置40との間の流路を形成する貯留槽42と、粉砕部34の出口部34aから圧送装置40の入口部40aまでの間の流路に設けられ、所定以下の大きさを有する物体を通過させる通過規制部44とを備えている。
圧送装置40は、第1実施形態による非据付け型水洗圧送式大便器装置の圧送装置40と同様の構造であり、水の攪拌によって分解された汚物及び繊維物Fが混入した汚水を、水流の攪拌を生じにくくするように容積式ポンプによって可撓性の排水管66に圧送するよう構成されている。
1 水洗圧送式大便器装置
2 基部
4 便器本体
6 給水装置
8 機能部
10 粉砕圧送装置
12 ボウル部
14 導水路
16 排水トラップ管路
18 排出口部
20 給水設備
22 給水管
24 給水バルブ
26 給水ホース
28 操作部
30 制御部
32 報知部
34 粉砕部
34a 出口部
36 粉砕手段
38 排水設備
40 圧送装置
40a 入口部
42 貯留槽
44 通過規制部
46 圧送装置流入弁
50 粉砕室
52 内側壁
54 電動モータ
56 回転軸
57 異物ホールドバー
58 底板
60 突起部
62 圧送室ケーシング
62a 入口部
62b 出口部
63 ポンプ回転軸
64 内部回転体
64a 羽根
65 圧送装置電動モータ
66 排水管
68 排水ホース
70 孔
101 水洗圧送式大便器装置
140 圧送装置
162 圧送室ケーシング
162a 入口部
162b 出口部
163 ポンプ回転軸
164 内部回転体
164a 頂点
164b 辺
201 水洗圧送式大便器装置
210 粉砕圧送装置
234 粉砕部
244 流入口部
246 底板
248 側部
250 粉砕室
251 頂部
256 流入口
258 漏水防止部
260 突起部
A 建物
A1 仮想中心軸線
A2 仮想中心軸線
A3 回転軸線
A4 仮想中心軸線
A5 仮想中心軸線
B 床
C 汚物断片
D1 空間領域
D2 空間領域
D3 空間領域
D4 空間領域
D5 空間領域
D6 空間領域
D7 空間領域
F 繊維物
S 隙間
X 矢印

Claims (5)

  1. 居室のベッドサイドにも配置可能な非据付け型の水洗圧送式大便器装置であって、
    建物に対して移動可能な非据付け型の水洗大便器と、
    上記水洗大便器から汚物を搬送するための洗浄水を供給する給水手段と、
    上記水洗大便器から排出された汚物を分解して、粉砕された汚物を排水管に圧送する粉砕圧送装置とを有し、
    上記粉砕圧送装置は、
    上記水洗大便器から洗浄水とともに搬送された汚物及び異物を溜める粉砕部と、
    上記水洗大便器から搬送される汚物及び異物を受け入れるように上記粉砕部に形成された供給口と、
    上記粉砕部自体を回転駆動させる、もしくは上記粉砕部の内部に設けられた回転板を駆動させる駆動手段と、
    粉砕された汚物を排出するように上記粉砕部に形成された排出口と、
    上記排出口から排出された汚物を含む汚水を可撓性の排水ホースを介して排水管に圧送する圧送装置と、を備え、
    上記粉砕圧送装置は、汚物及び異物を上記粉砕部内で水の攪拌によって分解するように構成され、分解できなかった異物を上記粉砕部に残し、繊維状まで分解できた繊維物を汚水中に含めて上記圧送装置に排出させるように構成され、
    上記圧送装置は、
    容積式ポンプであるねじポンプを構成するねじ状の内部回転体と、
    上記内部回転体を内側に配置する圧送室ケーシングとを備え、
    上記圧送室ケーシングは、上記内部回転体の回転軸の一端側に入口部を形成すると共に上記内部回転体の上記回転軸の他端側に出口部を形成し、さらに、上記圧送室ケーシングの上記入口部及び上記出口部は、上記内部回転体の上記回転軸の下方側に配置され、
    上記圧送装置は、上記水の攪拌によって分解された汚物及び繊維物が混入した汚水を、水の攪拌を生じにくくするようにねじポンプによって上記可撓性の排水ホースに圧送するよう構成されている、ことを特徴とする非据付け型水洗圧送式大便器装置。
  2. 上記粉砕圧送装置は、上記駆動手段により駆動される上記回転板の回転により上記粉砕部内の汚物及び異物を洗浄水とともに攪拌し、汚物及び異物をカッターを用いずに水の攪拌によって粉砕された汚物及び/又は繊維状の繊維物に分解するよう構成されている、請求項1記載の非据付け型水洗圧送式大便器装置。
  3. 上記圧送装置は、上記入口部の仮想中心軸線と、上記出口部の仮想中心軸線とが、同一水平面上に配置されるように構成されている、請求項1又は2に記載の非据付け型水洗圧送式大便器装置。
  4. 上記圧送装置は、上記圧送室ケーシング上記内部回転体との間には、所定量の隙間が常に残存するように形成される、請求項に記載の非据付け型水洗圧送式大便器装置。
  5. 居室のベッドサイドにも配置可能な非据付け型の水洗圧送式大便器装置であって、
    建物に対して移動可能な非据付け型の水洗大便器と、
    上記水洗大便器から汚物を搬送するための洗浄水を供給する給水手段と、
    上記水洗大便器から排出された汚物を分解して、粉砕された汚物を排水管に圧送する粉砕圧送装置とを有し、
    上記粉砕圧送装置は、
    上記水洗大便器から洗浄水とともに搬送された汚物及び異物を溜める粉砕部と、
    上記水洗大便器から搬送される汚物及び異物を受け入れるように上記粉砕部に形成された供給口と、
    上記粉砕部自体を回転駆動させる、もしくは上記粉砕部の内部に設けられた回転板を駆動させる駆動手段と、
    粉砕された汚物を排出するように上記粉砕部に形成された排出口と、
    上記排出口から排出された汚物を含む汚水を可撓性の排水ホースを介して排水管に圧送する圧送装置と、を備え、
    上記粉砕圧送装置は、汚物及び異物を上記粉砕部内で水の攪拌によって分解するように構成され、分解できなかった異物を上記粉砕部に残し、繊維状まで分解できた繊維物を汚水中に含めて上記圧送装置に排出させるように構成され、
    上記圧送装置は、上記水の攪拌によって分解された汚物及び繊維物が混入した汚水を、水の攪拌を生じにくくするように容積式ポンプによって上記可撓性の排水ホースに圧送するよう構成され、
    上記容積ポンプは、2つの内部回転体を有するギヤポンプにより形成され、上記2つの内部回転体の中央領域の一方側に入口部が形成され、他方側に出口部が形成され、入口部の仮想中心軸線と、出口部の仮想中心軸線とが、同一仮想軸線上に配置されるように構成され、上記2つの内部回転体は、ルーローの三角形の形状に形成される、非据付け型水洗圧送式大便器装置。
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