JP3178372U - 吸引排出水洗トイレ - Google Patents
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Abstract
【課題】外形的に簡略化させるとともに、メンテナンスを容易にした吸引排出水洗トイレを提供する。
【解決手段】給水手段と、吸引破枠排出手段と、電動機とを備える。電動機の回転軸が上下方向となるようにし、吸引破枠排出手段の吸引口及び羽根車盤の突起が便槽の真下に位置するように便器の外形内に格納する。
【選択図】図1
【解決手段】給水手段と、吸引破枠排出手段と、電動機とを備える。電動機の回転軸が上下方向となるようにし、吸引破枠排出手段の吸引口及び羽根車盤の突起が便槽の真下に位置するように便器の外形内に格納する。
【選択図】図1
Description
この考案は、便器から水と共に屎尿を吸引して破砕し、これらの水および屎尿が混濁した汚水を排出する吸引排出水洗トイレに関する。
周知のように、便器を水洗するだけでなく、この水洗に伴い、便器から排出された水および屎尿を破砕し、これらの水および屎尿が混濁した汚水を圧送するトイレが利用されている。
例えば、特許文献1には、「屎尿破砕圧送装置」が開示されている。この装置は、カッターと水中ポンプを貯水槽に内蔵しており、屎尿やトイレットペーパーを貯水槽に導入して、これらをカッターによって破砕し、破砕したものを水中ポンプによって圧送する。
また、カッターを貯水槽の外部に設置した装置もある。この場合は、カッターによって破砕されたものを貯水槽に導入し、破砕したものを貯水槽内の水中ポンプによって圧送する。
しかし、上記従来の装置では、水洗に伴う、多量の水を貯水槽に一旦貯めるので、十分な容積の貯水槽を必要とし、このために装置を設置するスペースが広くなった。
また、カッターと水中ポンプが嵩張ることも、装置の小型化を困難にしており、貯水槽やカッター、更には水洗用の水を貯めるロータンク等の配置を工夫して、設置スペースを削減するしかなかった。しかも、メンテナンスのときの作業スペースを考慮すると、スペースの削減にも限界があった。
これに対して、便器に予め定められた量の水を供給する給水手段と、便器から水と共に屎尿を吸引して破砕し、これらの水および屎尿が混濁した汚水を排出する吸引破砕排出手段と、この吸引破砕排出手段を駆動する電動機とを備える吸引排出水洗トイレにおいて、前記吸引破砕排出手段は、吸引口を中央に形成した略円形の吸引室、及び該吸引室の周縁に連通し、この吸引室の周縁で弧を描いて排出口に至る渦巻き室を有するケーシングと、このケーシングの吸引室に配置され、この吸引室の吸引口の部位を回転中心とし、この回転中心の周囲に設けられた複数の羽、及び該回転中心に設けられ、吸引室の吸引口を臨む略円錐形の突起を有する羽根車盤とを備え、この吸引破砕排出手段の羽根車盤の回転中心を前記電動機の回転軸に連結した吸引排出水洗トイレが特許文献2で提案されている。
これにより、水および屎尿が便器からケーシングの吸引口を介して吸引室へと吸引される。これらの水および屎尿は、羽根車盤によって破砕されて、汚水となり、この汚水がケーシングの排出口から勢い良く排出される。したがって、この吸引破砕排出手段は、水および屎尿の吸引と、水および屎尿の破砕と、水および屎尿が混濁した汚水の排出とを同時に行う。この吸引排出水洗トイレにより、簡単な構造で、かつ小型でありながら、便器から水および屎尿を吸引して破砕し、これらの水および屎尿が混濁した汚水を排出することができた。
しかしながら、特許文献2に記載の吸引排出水洗トイレでは、便器に隣接して吸引破砕排出ポンプが設置されるために、トイレ内部の床面が込み入ってしまい、清掃の際の障害となってしまうことがあった。
また、便器内部に利用者の所持品が落下した際にポンプを外さなければならず、メンテナンスが困難であった。
そこでこの考案は、吸引排出水洗トイレを外形的にさらに簡略化させるとともに、メンテナンスを容易にすることを目的とする。
この考案は、吸引破砕排出ポンプを、その吸引口を上方へ向けた上で、便器内排出口の真下に配して便器内に格納することで、上記の課題を解決したのである。
すなわち、特許文献2のトイレでは便器内排出口から、一旦屈折する吸引管を介して便器外へ延ばし、羽根車盤の回転軸が水平方向に向く様に寝かせて設けた吸引破砕排出ポンプへと送っていたが、これを縦向きにして便器内に格納することで、屈折する吸引管を省くこととなった。
便器内排出口の真下に羽根車盤が位置することになるため、便槽内に落下した物品は一旦羽根車盤で止まることになる。これにより、ポンプや便器を分解することなく、落下物を取り出すことができる。さらに、屈折した吸引管を省くことができたことで、ポンプの吸引力をダイレクトに発揮させることができ、実質的な吸引力が向上した。さらに、吸引管が無くなり、回転軸を上向きに配したことで、水の使用量を削減することにも成功した。
この考案は、便器に予め定められた量の水を供給する給水手段と、便器から水と共に屎尿を吸引して破砕し、これらの水および屎尿が混濁した汚水を排出する吸引破砕排出手段と、この吸引破砕排出手段を駆動する電動機とを備える吸引排出水洗トイレにおいて、
前記吸引破砕排出手段は、吸引口を中央に形成した略円形の吸引室、及び該吸引室の周縁に連通し、この吸引室の周縁で弧を描いて排出口に至る渦巻き室を有するケーシングと、このケーシングの吸引室に配置され、この吸引室の吸引口の部位を回転中心とし、この回転中心の周囲に設けられた複数の羽、及び該回転中心に設けられ、吸引室の吸引口を臨む略円錐形の突起を有する羽根車盤とを備え、この吸引破砕排出手段の羽根車盤の回転中心を前記電動機の回転軸に連結しており、
前記吸引破砕排出手段及び電動機は、前記回転軸が上下方向となるようにし、上向きに配した上記吸引口及び上記羽根車盤の突起が便槽の真下に位置するように便器の外形内に格納してある。
前記吸引破砕排出手段は、吸引口を中央に形成した略円形の吸引室、及び該吸引室の周縁に連通し、この吸引室の周縁で弧を描いて排出口に至る渦巻き室を有するケーシングと、このケーシングの吸引室に配置され、この吸引室の吸引口の部位を回転中心とし、この回転中心の周囲に設けられた複数の羽、及び該回転中心に設けられ、吸引室の吸引口を臨む略円錐形の突起を有する羽根車盤とを備え、この吸引破砕排出手段の羽根車盤の回転中心を前記電動機の回転軸に連結しており、
前記吸引破砕排出手段及び電動機は、前記回転軸が上下方向となるようにし、上向きに配した上記吸引口及び上記羽根車盤の突起が便槽の真下に位置するように便器の外形内に格納してある。
図1は、この考案に係わる吸引排出水洗トイレの一実施例を示している。同図において、給水管1は、便器2に接続されるとともに、電磁弁3を介して水道管4に接続されている。この電磁弁3が開いたときには、水道管4から給水管1を通じて便器2へと水が供給される。
便器2の下部に格納される吸引破砕排出ポンプ5は、ケーシング6と、このケーシング6に内蔵の羽根車盤7(図2に示す)と、この羽根車盤7を回転させる電動機8とを備えている。ケーシング6の吸引口9は、便器内排出口10の真下に直に接続されている。また、ケーシング6の排出口11は、排出管12に接続されている。
制御部13は、スイッチ14を備えている。このスイッチ14が押下されると、制御部13は、電磁弁3と吸引破砕排出ポンプ5を起動し、これらを制御する。この制御については、後に述べる。
図2は、上記の吸引破砕排出ポンプ5を分解して示している。この図2に示すように、羽根車盤7は、盤上に突き出た回転対称である3枚の羽7aと、中央の突起7bとを持つ。この羽根車盤7を電動機8の回転軸に連結し、この羽根車盤7の周囲に枠15を固定し、この枠15の上にケーシング6を重ねて、このケーシング6を固定する。これらによって、吸引破砕排出ポンプは吸引破砕排出手段として動作する。
図3は、ケーシング6の断面を示している。この図3から明らかなように、ケーシング6は、吸引室16と、渦巻き室17を持つ。吸引室16は、上方から見ると略円形であり、その中央に吸引口9が位置する。渦巻き室17は、吸引室16の周縁に連通し、この吸引室16の周縁で弧を描き、徐々に太くなって、排出口11に至る。
ケーシング6を枠15の上に重ねて固定した状態では、羽根車盤7の回転中心である突起7bがケーシング6の吸引口9を臨み、羽根車盤7が吸引室16の底部として配置される。
さて、このような構成において、このトイレで用を足した後、制御部13のスイッチ14がオンにされると、制御部13は、電磁弁3を開いて、水道管4から給水管1を通じて便器2へと水を供給させる。この給水は、徐々に行われ、例えば2リットル〜2.5リットルの水が供給される。なお、スイッチ14は図面では手押し型であるが、足下に置くことが可能なフット式のものでもよい。
この給水に際して、制御部13は、吸引破砕排出ポンプ5の電動機8を一定の時間だけ作動させる。この間、ケーシング6に内蔵の羽根車盤7が図2に示す矢印Aの方向に回転して、ケーシング6の内側に速い流れが発生する。この流れは吸引室16内の水等を排出口11へと吸引する吸引力を生じさせる。これにより、便器内排出口10から直接にケーシング6の吸引口9に繋がる便器2に溜まっている屎尿やトイレットペーパー、水等がまとめて、吸引室16へと吸引される。ケーシング6の内側では、羽根車盤7によって屎尿やトイレットペーパーが破砕され、屎尿やトイレットペーパー、水等が混濁して汚水となる。この汚水は、渦巻き室17を通って、ケーシング6の排出口11から排出管12へと勢い良く送出され、この排出管12を通じて浄化槽や下水道に排出される。
排出管12の先は上方へ折れ曲がり、途中に逆止弁18を設けてある。この逆止弁18の位置で、平常時において便器2内に溜まっている水の水位が決まる。
吸引破砕排出ポンプ5の電動機8の作動が終了した後にも、水道管4から便器2へと給水が暫く行われ、適宜の量の水が便器2に溜まると、電磁弁3を閉じて、便器2への給水を停止する。
このように便器2に僅かの水を供給しつつ、吸引破砕排出ポンプ5を作動させると、屎尿やトイレットペーパー、水等が便器2から吸引破砕排出ポンプ5へと吸引されて破砕され、汚水が吸引破砕排出ポンプ5から勢い良く排出される。
ここで、吸引破砕排出ポンプ5は、吸引、破砕、排出という3つの役目を果たしている。すなわち、この吸引破砕排出ポンプ5は、従来の装置におけるカッターの役目と、水中ポンプの役目を果たし、これらの役目に加えて、吸引という新たな役目を果たしている。
このことは、まず装置の小型化を可能にする。また、部品点数の減少からコストの低減を実現できる。
さらに、吸引という新たな役目によって、便器に僅かの水を供給するだけで、屎尿やトイレットペーパーを便器から排出することを可能にする。これにより、水を大きく節約することができ、しかも水洗用の水を貯めるロータンクを省略できる。また、便器からの排水量が少ないことから、従来の装置における貯水槽に該当するものを必要としない。ロータンクや貯水槽の省略は、設置スペースの低減、コストの低減を実現する。
また、装置の小型化や、部品点数の減少、ロータンクや貯水槽の省略は、トイレの全体的な構造を極めて簡略化することであり、トイレのスペースの低減や、保守管理の簡単化に結び付く。また、吸引破砕排出ポンプ5を便器2の外形の中に格納しているため、このトイレを導入するにあたっては、その格納した便器だけを設置すればよく、輸送、導入が容易であり、設置したトイレの室内床面には便器しかないように構成できるので、清掃も容易となる。
一方、屎尿および水を破砕してなる汚水を排水管12に送出しているので、排水管12に固形物が詰まるようなことはなく、この排水管12の内径が30ミリあれば、汚水が十分に通る。このことは、配管工事の容易性と、工事費用の低減を示唆している。
また、例えば羽根車盤7として、直径10センチのものを、電動機8として、2500回転/分のものを適用すると、汚水が時速60Km程度で送出される。この場合、水平距離で50m、垂直上昇距離で6mまで、汚水を容易に排出することができる。このため、このトイレは、地下室、あるいは浄化槽や下水道から離れた場所等に設置できる。
上記のような特徴があるため、この考案にかかる吸引排出水洗トイレは、専用のトイレ区画や、箱体の中に収めるまでもなく、椅子の座部に組み込んでのような実施形態とすることができる。便座自体を座部の代わりに組み込んでもよいし、図5(a)(b)のように座部22の下に便座以下を組み込んでもよい。後者の場合、非使用時には図5(a)に示すように椅子20の座部22を便座23の蓋として普段は座部22そのものを利用して座り、トイレとして使用する際には図5(b)のように座部22を跳ね上げて座部22下に組み込まれた本考案にかかる吸引排出水洗トイレの機能を利用する。従来は、介護施設や病院などにおいて、所謂「おまる」を組み込んだ椅子が用いられていたが、本考案にかかる椅子の座部に組み込んだ吸引排出水洗トイレは、給水管1と排水管12に繋げる配管さえ用意できればこの「おまる」部分をそのままに水洗トイレ化したものとして利用することができ、介護現場における臭いを削減し、衛生環境を向上させることができる。また、背もたれ24や肘掛け25とセットすることもできるので、障害者用トイレの代わりに用いても有用である。
さらにまた、便器内排出口10の真下に羽根車盤7が配されているため、便器2内に異物が落下したときでも、それを取り出すために排出口から逆流させたり、便器2を分解したりといった面倒な作業を行う必要がなく、羽根車盤7の盤上に乗った異物をそのまま取り出すことができる。特に、介護現場や病院において、分解する労力をかけることなく異物を取り出すことができる点で有益である。
1 給水管
2 便器
3 電磁弁
4 水道管
5 吸引破砕排出ポンプ
6 ケーシング
7 羽根車盤
8 電動機
9 吸引口
10 便器内排出口
11 排出口
12 排出管
13 制御部
14 スイッチ
15 枠
16 吸引室
17 渦巻き室
18 逆止弁
20 椅子
22 座部
23 便座
2 便器
3 電磁弁
4 水道管
5 吸引破砕排出ポンプ
6 ケーシング
7 羽根車盤
8 電動機
9 吸引口
10 便器内排出口
11 排出口
12 排出管
13 制御部
14 スイッチ
15 枠
16 吸引室
17 渦巻き室
18 逆止弁
20 椅子
22 座部
23 便座
Claims (2)
- 便器に予め定められた量の水を供給する給水手段と、便器から水と共に屎尿を吸引して破砕し、これらの水および屎尿が混濁した汚水を排出する吸引破砕排出手段と、この吸引破砕排出手段を駆動する電動機とを備える吸引排出水洗トイレにおいて、前記吸引破砕排出手段は、吸引口を中央に形成した略円形の吸引室、及び該吸引室の周縁に連通し、この吸引室の周縁で弧を描いて排出口に至る渦巻き室を有するケーシングと、このケーシングの吸引室に配置され、この吸引室の吸引口の部位を回転中心とし、この回転中心の周囲に設けられた複数の羽、及び該回転中心に設けられ、吸引室の吸引口を臨む略円錐形の突起を有する羽根車盤とを備え、この吸引破砕排出手段の羽根車盤の回転中心を前記電動機の回転軸に連結しており、
前記吸引破砕排出手段及び電動機は、前記回転軸が上下方向となるようにし、上向きに配した上記吸引口及び上記羽根車盤の突起が便槽の真下に位置するように便器の外形内に格納した吸引排出水洗トイレ。 - 前記吸引破砕排出手段、前記電動機、前記便器及び便座を、椅子の座部として組み込んだ、請求項1に記載の吸引排出水洗トイレ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012003968U JP3178372U (ja) | 2012-07-02 | 2012-07-02 | 吸引排出水洗トイレ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012003968U JP3178372U (ja) | 2012-07-02 | 2012-07-02 | 吸引排出水洗トイレ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3178372U true JP3178372U (ja) | 2012-09-13 |
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---|---|---|---|
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014194136A (ja) * | 2013-03-29 | 2014-10-09 | Aron Kasei Co Ltd | 負圧吸引式トイレ |
CN106284579A (zh) * | 2015-06-26 | 2017-01-04 | Toto株式会社 | 冲水大便器装置 |
CN106567433A (zh) * | 2016-10-27 | 2017-04-19 | 上海斐讯数据通信技术有限公司 | 一种智能马桶以及防止马桶阻塞的方法 |
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CN108612166A (zh) * | 2018-07-21 | 2018-10-02 | 华北理工大学 | 智能翻转式节水防臭蹲便器装置 |
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2012
- 2012-07-02 JP JP2012003968U patent/JP3178372U/ja not_active Expired - Fee Related
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