JP6623695B2 - 直流モータ - Google Patents
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Description
このABSの駆動源としては、エンジンから直接駆動力を得る場合ももちろんあるが、一般的には、直流モータが使用されていることが多い。
このような直流モータの回転力は、例えば、ABSに搭載される場合には、油圧ポンプのピストンの直線往復運動に変換され、これにより油圧が制御されることによって、ブレーキディスクの制動力が制御されるように構成されている。
モータ部に配置されるモータは、ポンプ部に組付けられて、ABSの動力源となるものである。
このモータ部は、モータや、モータを囲繞するとともに、内壁面に磁石が貼設されたカップ状のヨークハウジング、モータの回転軸を回転可能に支承する軸受、整流を行う整流子、この整流子と摺接するブラシ、このブラシを保持するブラシホルダ等を備えて構成されている。
なお、モータの回転軸は、ヨークハウジングに取付られた反出力側軸受と、ブラシホルダの中央部に配置される保持部に保持された出力側軸受と、によりその両端部が支承されるものである。
また、モータ部を構成しているエンドプレートの反出力側の面には、整流子に摺接するブラシを収容するブラシホルダがエンドプレートと一体に形成されている。
このブラシは、ブラシホルダの閉口側底部に配設されたばねによって開口側すなわち整流子側へ付勢されている。
このように構成されたモータ部は、ポンプ部に対して軸方向に取付けられる。
これらの取付け時には、出力側軸受は、保持部に保持された状態で、ポンプ部の開口部(モータ側に開口するカップ状の凹部である回転軸収容部の開口部)に形成された当接面にて保持されることとなる。
一方、このように、ブラシによる整流を行うモータにおいては、ブラシは、線材により給電ターミナルと結線されており、これによりブラシに対し外部より電流が供給される。
しかしながら、整流時における電流の向きの切替わりや、ブラシと整流子との接触部分の追従不安定等に起因して、電磁ノイズが発生することが問題となっており、このような電磁ノイズを低減させるために、給電ターミナルとブラシとの間に、チョークコイルやコンデンサ等の雑防素子を介在させることが一般的である。
このように雑防素子を配設する場合には、給電ターミナル、ブラシ、チョークコイル等が線材により一体化した線材コイルが使用され、部品点数低減及びコスト低減を実現しており、コイル部分は、ブラシホルダ等の基体に横置きされた状態(チョークコイルの軸線が軸方向と垂直な方向に沿うような状態)に配置される。そして、線材部分は、ブラシホルダと軸方向に一定の間隙をもって配置される線材ホルダに保持される。
一方、チョークコイルにおいて、電磁ノイズ低減効果を高めたいという要望があり、このような要望を実現するためには、チョークコイルの容量を大きくする必要があった。
チョークコイルの容量を大きくする方法としては、鉄心をチョークコイルに追加する方法(鉄心に線材を螺旋状に巻き付けてコア付チョークコイルとする方法)があるが、鉄心を追加した分、チョークコイルの重量が大きくなる。
しかしながら、ブラシホルダに横置きされたチョークコイルは、モータの運転により振動するが、チョークコイルの重量が大きくなる程、この振動により線材コイルにかかる負荷が大きくなるという問題がある。
このような状況下、チョークコイルの容量を大きくするとともに、振動を有効に防止し、チョークコイル及び線材への負担を軽減するための技術の開発が求められていた。
また、前記課題は、回転駆動されるロータと、該ロータを軸方向に貫通する回転軸と、該回転軸の出力側に固定された整流子と、該整流子に摺接する複数のブラシと、該複数のブラシを支持するブラシホルダとを少なくとも備えた直流モータであって、前記ブラシホルダには、外部電源と接続されて前記複数のブラシへの給電を行う給電ターミナルと、該給電ターミナルと前記ブラシとを電気的に接続する導電ユニットと、が備えられており、前記導電ユニットは、コア材に螺旋状に巻き付けられたチョークコイルと、該チョークコイルと前記給電ターミナルとを電気的に接続する線材である給電側線形部と、前記チョークコイルと前記複数のブラシとを電気的に接続する線材であるブラシ接続側線形部と、を有して構成されており、前記回転軸の軸方向において、前記ブラシホルダと対向するように配置される線材ホルダを更に備え、前記チョークコイルは、前記コア材が前記線材ホルダと前記ブラシホルダとの間に亘った状態で、前記チョークコイルの軸線方向が、前記回転軸の軸方向に沿う方向に向けて配置され、前記線材ホルダは、前記ブラシホルダに取付けられており、前記線材ホルダにおいて、前記ブラシホルダと対向する側の面には、溝部が形成されており、該溝部には、前記複数のブラシ間において前記ブラシ接続側線形部の少なくとも一部が格納されて保持されていることにより解決される。
つまり、線材ホルダとブラシホルダとの間にコア材が挟持されるため、コア材及びチョークコイルが振動することが防止され、これにより、チョークコイル及び線材にかかる負担が軽減される。
換言すれば、チョークコイルの容量を大きくするためには、コア材を内装すればよいが、そうすると、重量が増し、振動によってチョークコイルや線材が受けるエネルギーが大きくなる。
しかしながら、本願発明では、コア材の配設方向及び配設構造を工夫することにより、コア材及びこれに巻き付けられているチョークコイルが振動することが有効に防止され、よって、振動によるチョークコイル及び線材へかかる物理的力による負荷(振動エネルギーによる負荷)を効果的に軽減することができる。
なお、コア材としては、鉄心等、磁性材料で構成された丸棒状のものが使用されるとよい。
また、線材ホルダは、ブラシホルダに取付けられており、線材ホルダにおいて、ブラシホルダと対向する側の面には、溝部が形成されており、溝部には、複数のブラシ間においてブラシ接続側線形部の少なくとも一部が格納されて保持されているように構成されていると、溝部でのブラシ接続側線形部の保持により、チョークコイルがより堅固に保持されることとなる。
なお、凹部は、孔、溝、等、コア材の端部を嵌合できるものであればよく、爪部は、コア材の端部を把持できる突起物であればどのようなものであってもよい。
このため、コア材及びチョークコイルが振動することが防止され、これにより、チョークコイル及び線材にかかる負担が軽減される。
また、コア材の両端を保持するための凹部や爪部を形成したり、チョークコイルとブラシを電気的に接続する線材を線材ホルダに形成された溝に保持することにより、より確実にチョークコイル及びコア材の振動を防止して、上記効果がより効果的に奏されることとなる。
更に、チョークコイルと、ブラシ及び給電ターミナルとの連結用線材と、を一体構成することにより、部品点数を削減してコストを低減させることができる。
このように、本発明によれば、雑防素子であるチョークコイルの容量を大きくして電磁ノイズをより効果的にカットするとともに、チョークコイル及び線材への物理的負担を軽減することができる。
なお、以下に説明する構成は本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
本実施形態は、雑防素子として使用されるチョークコイルの容量を大きくして電磁ノイズをより効果的にカットするとともに、チョークコイルの保持方向を改良して線材への負担を軽減することを可能としたモータに関するものである。
最初に、本発明に係る直流モータ(「モータ10」と記す)の具体的適用例として、ポンプ用モータ装置Sの構成例について簡単に説明する。
当該例示したポンプ用モータ装置Sは、アンチロックブレーキングシステムに好適に使用される装置であり、モータ部1と、ポンプ部2と、を組み合わせることにより構成されている。
なお、モータ10の出力側とは、モータ10の動力が伝達されていく側であり、本実施形態においてはポンプ部2に向かう側となる。また、基端部側とは、回転軸21の軸方向L1に沿って反対側を指すものである。
モータ部1を構成するモータ10は、直流モータであり、本実施形態においては、所謂ポンプ用モータである。
なお、図1は、本実施形態に係るポンプ用モータ装置Sの概略構成を説明する説明図であるが、説明のため、一部切欠き部分(予圧付与部分)に内部形状を記してある。
ヨークハウジング11の筒部内周面には、界磁用のマグネット13が固着されている。本実施形態においては、マグネット13の磁極数は6極である。ヨークハウジング11の底部中央部には、内側に向けて円筒状に突出形成された軸受保持部11aが設けられ、軸受保持部11aの内周面にはリア軸受14が圧入されている。マグネット13の内側にはロータ20が回転可能に収容され、ロータ20の回転軸21の基端部がリア軸受14にて支持されている。
この場合、モータ10の基端部側(リア軸受14側)から順に、第1コアブロックA、第2コアブロックB、第3コアブロックC(図示せず)、第4コアブロックD(図示せず)とする。第1〜第4コアブロックA〜Dは、磁性金属板材よりなるコアシートを軸方向L1に複数枚積層して構成されるものであり、外周側に周方向等間隔にコイル23の巻装のための18個のティース部を備えている。なお、第1〜第4コアブロックA〜Dの各コアシートは、環状部分に適宜に設けたかしめ固定部にて軸方向L1積層前後で互いに連結されている。
本実施形態においては、マグネット13の磁極数「6」に対し、ロータ20側の突極数は「18」に設定されている。なお、各ティース部は、第1〜第4コアブロックA〜Dで同形状に構成されている。
なお、第4コアブロックDの孔部は整流子24の一部の収容に用いられる。
回転軸21の基端部はリア軸受14にて回転可能に支持され、リア軸受14の外輪がヨークハウジング11の軸受保持部11aに圧入されるのに対し、内輪には回転軸21が遊嵌されている。つまり、回転軸21(ロータ20)は、軸方向L1に移動可能に支持されている。
このウエーブワッシャW1に、予圧部材配設空間H1において、第2コアブロックBの基端部側の面と、リア軸受14の出力側面との間に介在するように張設され、軸方向L1への予圧を付与するものである。つまり、このウエーブワッシャW1は、リア軸受14の出力側面を支点とし、自身の付勢力を第2コアブロックBの端面(基端部側端面)に作用させて、ロータ20を先端側(出力側)に押圧するものである。
この出力部21aは、回転軸21と同軸の同軸部121aと、この回転軸21の軸からずれた位置(偏心した位置)に軸を持つ偏心部121bと、により構成されている。
そして、同軸部121aの外周にはフロント軸受17が配置されており、偏心部121bの外周には、出力用軸受121dが配置されている。本例では、この出力用軸受121dとして、ニードルベアリングを使用している。
このフロント軸受17は、ポンプ部2を構成するポンプハウジング31に配設されるとともに、出力用軸受121dの外周部は、ポンプ部2を構成するピストン32に当接するよう配置される。
そして、本実施形態においては、例えば、均圧線は120°結線となるよう設計されている。
なお、本実施形態において、この挿通孔12aは、径の異なる3個の部分にて構成されている。
つまり、基端部側には、整流子24の径と整合する径を有する整流子配設孔G1が形成され、その整流子配設孔G1の出力側には、回転軸21の径より僅かに大きい径の回転軸配設孔G2が形成されている。また、この回転軸配設孔G2の出力側には、フロント軸受17の最大径と整合する径を有する軸受配設孔G3が形成されている。
このように構成されているため、回転軸配設孔G2に回転軸21を配設した状態において、ブラシホルダ12の基端部側(整流子配設孔G1)には、整流子24の基端部側の一部が配置されるとともに、出力側(回転軸配設孔G2)にはフロント軸受17の基端部側の一部が配置されることとなる。
本実施形態においては、6個のブラシ装置25が形成されている。
ブラシ装置25は、矩形筒状の被覆部26を有し、この被覆部26内に、直方体状のブラシ27が径方向に進退可能に収容されている。ブラシ27は、その後端面がスプリング28の付勢力を受け、整流子24の外周面のセグメント24aに圧接するよう構成されている。そして、ブラシ27及び整流子24を通じてロータ20のコイル23に給電が行われ、ロータ20に回転のための磁界を生じさせる。
また、ブラシホルダ12には、外部から電源を供給するための給電ターミナル50、コンデンサ60、ブラシ27と給電ターミナル50とを電気的に接続する導電ユニット70等が配置されている。
そして、この導電ユニット70には、雑防素子として機能するチョークコイル72が備えられている。
更に、ブラシホルダ12の基端部側には、軸方向L1に離隔して配置されている線材ホルダ40が備えられている。
なお、このブラシホルダ12の構造や、これらに搭載される各部材の配置に関しては、本実施形態の主要構成であるため、後に詳述する。
次いで、ポンプ部2について説明する。
図1に示すように、ポンプ部2は、ポンプハウジング31を備えており、そのモータ部1と対向する面にモータ部1から突出する偏心部121b及び出力用軸受121dを格納する伝達室31aが形成されている。この伝達室31aは、ポンプハウジング31においてモータ部1と当接する面を回転軸21の軸方向L1に沿って有底円筒状に凹設するように穿たれた孔部であり、出力用軸受121dを外装した偏心部121bが偏心運動可能となる空間サイズが確保されている。
この略円筒状に穿たれた伝達室31aの底面部分を「伝達室底面部311」と記し、側面部分を「伝達室側面部312」と記す。
上記のように構成されたモータ部1は、ポンプ部2に組付けられる。
このとき、ブラシホルダ12を構成するブラシホルダ保持部12bが、ポンプハウジング31に固定される。
また、出力用軸受121dが外装された偏心部121bは、伝達室31a内部に配置される。このとき、出力用軸受121dの外側壁は、ピストン32の端部に当接している。
そして、フロント軸受17が、伝達室31aにおけるモータ部1配設側の開口端を閉塞するように取付けられる。つまり、伝達室31aを構成する伝達室側面部312の開口端付近に取付けられることとなる。
より詳しく説明すると、フロント軸受17は、その基端部側がブラシホルダ12に形成された軸受配設孔G3に配置された状態で、その出力側が伝達室31aを構成する伝達室側面部312に取付けられる。
このように構成されているので、モータ部1をポンプ部2に組付けた状態においては、回転軸21はリア軸受14とフロント軸受17とによって回転可能に支承されるとともに、伝達室31a内に偏心部121b及び出力用軸受121dを配置して、回転軸21の回転力を偏心部121b及び出力用軸受121dに伝達することができる。
そして、このように出力用軸受121dは、偏心部121bを介して、ピストン32に対し駆動力を付与することとなる。
次いで、図2乃至図6により、ブラシホルダ12及びこれに搭載された部材の配置について説明する。
図2は、ブラシホルダ12を説明するもので、ブラシホルダ12を基端部側から見た説明図となっている。なお、本実施形態に直接的な関係の少ない部材等は、本実施形態の要部を強調して示すために省略してある。
上述した通り、ブラシホルダ12は、中心部に挿通孔12aが形成された円環状の板体である基体板12Aと、この基体板12Aの基端部側面に突設される複数のブラシ装置25と、を基本構成として有するものである。なお、本実施形態においては、6個のブラシ装置25が配置されている。この6個のブラシ装置25は、基体板12Aの中心から放射状に配置されるとともに、隣接するブラシ装置25,25間は、30°の中心角をもって離隔している。
本実施形態においては、6個のブラシ27を使用して、図3に示すようなブラシ27及びセグメント24a配置と、巻線状態を適用している。
そして、このブラシ27からは、給電用のピグテールP1が突出している。
また、ブラシホルダ12には、外部から電源を供給するための給電ターミナル50、コンデンサ60、これらの部材を電気的に接続する導電ユニット70等が搭載されている。
この給電ターミナル50は、長尺状の端子であり、陽極用給電ターミナル50Aと陰極用給電ターミナル50Bと、で構成される。これら、陽極用給電ターミナル50A及び陰極用給電ターミナル50Bとは、基体板12Aに形成された2個の貫通孔を軸方向L1に各々貫通した状態で配置されている。
本実施形態においては、線形部71と、チョークコイル72とは、一体的に形成されている。換言すると、導電ユニット70は、1本の線材を所定形状(コイル形状及び湾曲形状)に成形することにより構成されている。
本実施形態において、線材は、断面円形状の導線が使用されている。なお、当該導線の外周は絶縁被膜にて被覆されており、所謂、被覆導線(絶縁電線)が使用されている。
このように、本実施形態に係るチョークコイル72は、螺旋状に線材を巻くことにより構成されており、本実施形態に係る線形部71とは、導電ユニット70のうち、チョークコイル72が形成されている箇所以外の箇所をさす。
以下、陽極用導電ユニット70Aを構成している部材を、「陽極用線形部71A」「陽極用チョークコイル72A」と記し、同様に、陰極用導電ユニット70Bを構成している部材を「陰極用線形部71B」「陰極用チョークコイル72B」と記す。
また、陽極側のブラシ27を「陽極用ブラシ27A」と、陰極側のブラシ27を「陰極用ブラシ27B」と記す。
なお、これら陽極用チョークコイル72A及び陰極用チョークコイル72Bは、コア材である鉄心72a,72aに巻付けられており、磁束を高め、容量を大きくする構成となっている。
なお、陽極用導電ユニット70Aと、陰極用導電ユニット70Bとは同様の構成であるため、説明の重複を避けるため、陽極用導電ユニット70Aのみの説明にとめる。
図4に示すように、陽極用チョークコイル72Aの一端部側から延びる陽極用線形部71Aの端部には、陽極用給電ターミナル50Aが電気的に接続されている(以下、陽極用給電ターミナル50A側に延びる陽極用線形部71Aを「陽極接続側線形部171a」と記す)。
なお、接続部分においては、陽極用線形部71Aの外周を被覆する絶縁被膜は剥離されており、内部の導線と陽極用給電ターミナル50Aが接続されるようになっている。
また、陽極用給電ターミナル50Aの他端部側から延びる陽極用線形部71A(以下、「陽極用他端側線形部172a」と記す)は、部分円周状に湾曲しており、3個の陽極用ブラシ27Aから各々突出している3個のピグテールP1端部が接続される。なお、接続部分に関しては、上記同様内部の導線とピグテールP1とが接続されるようになっている。
このように構成されているため、陽極用給電ターミナル50Aと3個の陽極用ブラシ27Aが電気的に接続されることとなる。
なお、陰極側において、「陽極接続側線形部171a」に対応する部分を「陰極接続側線形部171b」と記し、「陽極用他端側線形部172a」に対応する部分を「陰極用他端側線形部172b」と記す。
また、図2に示すように、陽極用給電ターミナル50Aには、コンデンサ60が電気的に接続されている。
また、陰極用導電ユニット70Bも同様に、陰極用給電ターミナル50Bと3個の陰極用ブラシ27Bが電気的に接続されるとともに、陰極用給電ターミナル50Bにもまた、コンデンサ60が電気的に接続されている。
本実施形態に係る線材ホルダ40は、絶縁性の合成樹脂材料にて形成された半円環形状の板体を基本構成とする。
この線材ホルダ40は、給電ターミナル50を挟むように配置されるブラシ装置25,25以外の4個のブラシ装置25の天面(基端部側に配置される面を天面とする)に覆設されるものであり、径方向に2分割されている。
つまり、線材ホルダ40は、第1線材ホルダ40Aと第2線材ホルダ40Bとを組合わせることにより構成されている。
本実施形態においては、第2線材ホルダ40Bは、外周が基体板12Aの外周に沿うような外径を有するとともに、内径が中心軸線から放射状に配置されたブラシ装置25の径方向の中間位置までの長さに設定された部分円環形状の部材である。
また、第1線材ホルダ40Aは、その外径が第2線材ホルダ40Bの内径と同じに設定され、内径がブラシ装置25の径方向の内端位置までの長さに設定された部分円環形状の部材である。
なお、この規制突起25a,25aは、給電ターミナル50を挟むように配置されるブラシ装置25,25以外の4個のブラシ装置25のうち中央部分にて隣接している2個のブラシ装置25,25に形成されており、これら規制突起25a,25aを、第1線材ホルダ切欠き部141aの周方向両端部に係合させることにより、第1線材ホルダ40Aを固定する。
また、第1線材ホルダ40Aの出力側を向く面(基体板12Aと対向する面)には、周に沿って穿たれた第1線材ホルダ溝部142aが形成されており、この第1線材ホルダ溝部142aには、陽極用他端側線形部172aが格納されて保持される。
また、第2線材ホルダ40Bの出力側を向く面(基体板12Aと対向する面)には、周に沿って穿たれた第2線材ホルダ溝部142bが形成されており、この第2線材ホルダ溝部142bには、陰極用他端側線形部172bが格納されて保持される。
よって、図5に示すように、一対のブラシ27,27に対して、雑防素子であるチョークコイル72及びコンデンサ60が電気的に接続されることとなる。
図2に示すように、線材ホルダ40の周方向両端部には、線材ホルダ側凹部143が形成されている。この線材ホルダ側凹部143は、線材ホルダ40の出力側を向く面から軸方向L1基端部側に向けて穿たれた凹部(孔部)であり、その内径は、鉄心72aの外径とほぼ同一となるように構成されている。
なお、周方向両端部に形成される線材ホルダ側凹部143の一方側(陽極側)を「陽極用線材ホルダ側凹部143a」と記し、他方側(陰極側)を「陰極用線材ホルダ側凹部143b」と記す。
これら2個のブラシホルダ側凹部12fのうち、陽極用線材ホルダ側凹部143aの直下(軸方向L1における直下)に形成される側を「陽極用ブラシホルダ側凹部1201a」と記し、陰極用線材ホルダ側凹部143bの直下(軸方向L1における直下)に形成される側を「陰極用ブラシホルダ側凹部1201b」と記す。
また、鉄心72aの長手方向の長さは、陽極用線材ホルダ側凹部143aと陽極用ブラシホルダ側凹部1201aとの間の距離(陰極用線材ホルダ側凹部143bと陰極用ブラシホルダ側凹部1201bと間の距離も同じ)とほぼ同じとなるように構成されている。
また、本実施形態においては、陽極用線材ホルダ側凹部143a、陰極用線材ホルダ側凹部143b、陽極用ブラシホルダ側凹部1201a、陰極用ブラシホルダ側凹部1201bを、凹部として形成したが、これに限られることはなく、コア材である鉄心72aの両端部を保持できる構成であれば、どのような構成でもよい。
例えば、把持用の爪部等を突設することにより、鉄心72aの軸方向L1における両端部を把持するような構成としてもよい。
換言すれば、チョークコイル72は、その軸線L2が、モータ10の軸方向L1に沿う方向に向けられた状態で、内部に挿通された鉄心72aの両端部が、線材ホルダ側凹部143とブラシホルダ側凹部12fとに各々挿入されることにより、ブラシホルダ12と線材ホルダ40との間に固定される。
なお、上記のように、本実施形態においては、チョークコイル72は、陽極用及び陰極用に2個配設される構成であるため、陽極用チョークコイル72Aは、陽極用線材ホルダ側凹部143aと陽極用ブラシホルダ側凹部1201aとの間に挟まれるように固定され、陰極用チョークコイル72Bは、陰極用線材ホルダ側凹部143bと陰極用ブラシホルダ側凹部1201bと間に挟まれるように固定される。
そして、鉄心72a,72aは、上記構成に示すように、軸方向L1に沿うように(基体板12Aから基端部側へと軸方向L1に沿って起立するように)配置され、これに伴い、チョークコイル72(陽極用チョークコイル72A及び陰極用チョークコイル72B)もまた軸線L2方向が同方向に沿うように配置されることとなる。
以上のように構成されているため、チョークコイル72(陽極用チョークコイル72A及び陰極用チョークコイル72B)は、鉄心72aを介して、ブラシホルダ12と線材ホルダ40間に確実に固定され、よって、振動(特に軸方向L1への振動)が有効に抑制される。
このように振動が抑制されるため、鉄心72aを備えることにより重量が大きくなっても、線形部71に大きな負荷がかかることを有効に防止することができる。
また、簡易な構成で、チョークコイル72(陽極用チョークコイル72A及び陰極用チョークコイル72B)が保持されるため、組立作業効率及びコスト面双方において有利である。
10・・モータ(直流モータ)、
11・・ヨークハウジング、11a・・軸受保持部、
12・・ブラシホルダ、12A・・基体板、
12a・・挿通孔、G1・・整流子配設孔、G2・・回転軸配設孔、G3・・軸受配設孔、
12b・・ブラシホルダ保持部、12c・・配線兼用プレート、
12e・・規制板、
12f・・ブラシホルダ側凹部、
1201a・・陽極用ブラシホルダ側凹部、1201b・・陰極用ブラシホルダ側凹部、
13・・マグネット、14・・リア軸受、17・・フロント軸受、
20・・ロータ、22・・ロータコア、23・・コイル、A〜D・・コアブロック、
21・・回転軸、21a・・出力部、121a・・同軸部、121b・・偏心部、
121d・・出力用軸受、
24・・整流子、24a・・セグメント、
25・・ブラシ装置、25a・・規制突起、26・・被覆部、
27・・ブラシ、27A・・陽極用ブラシ、27B・・陰極用ブラシ、
P1・・ピグテール、28・・スプリング、
31・・ポンプハウジング、
31a・・伝達室、311・・伝達室底面部、312・・伝達室側面部、
31b・・ピストン収容部、31c・・油圧室、32・・ピストン、
40・・線材ホルダ、
143・・線材ホルダ側凹部、
143a・・陽極用線材ホルダ側凹部、143b・・陰極用線材ホルダ側凹部、
40A・・第1線材ホルダ、
141a・・第1線材ホルダ切欠き部、142a・・第1線材ホルダ溝部(溝部)、
40B・・第2線材ホルダ、
141b・・第2線材ホルダ切欠き部、142b・・第2線材ホルダ溝部(溝部)、
50・・給電ターミナル、
50A・・陽極用給電ターミナル、50B・・陰極用給電ターミナル、
60・・コンデンサ、
70・・導電ユニット、
70A・・陽極用導電ユニット、70B・・陰極用導電ユニット、
71・・線形部、
71A・・陽極用線形部、
171a・・陽極接続側線形部(給電側線形部)、
172a・・陽極用他端側線形部(ブラシ接続側線形部)、
71B・・陰極用線形部、
171b・・陰極接続側線形部(給電側線形部)、
172b・・陰極用他端側線形部(ブラシ接続側線形部)、
72・・チョークコイル、72a・・鉄心(コア材)、
72A・・陽極用チョークコイル、72B・・陰極用チョークコイル、
H1・・予圧部材配設空間、
W1・・ウエーブワッシャ
Claims (4)
- 回転駆動されるロータと、該ロータを軸方向に貫通する回転軸と、該回転軸の出力側に固定された整流子と、該整流子に摺接するブラシと、該ブラシを支持するブラシホルダとを少なくとも備えた直流モータであって、
前記ブラシホルダには、外部電源と接続されて前記ブラシへの給電を行う給電ターミナルと、該給電ターミナルと前記ブラシとを電気的に接続する導電ユニットと、が備えられており、
前記導電ユニットは、コア材に螺旋状に巻き付けられたチョークコイルと、該チョークコイルと前記給電ターミナルとを電気的に接続する線材である給電側線形部と、前記チョークコイルと前記ブラシとを電気的に接続する線材であるブラシ接続側線形部と、を有して構成されており、
前記回転軸の軸方向において、前記ブラシホルダと対向するように配置される線材ホルダを更に備え、
前記チョークコイルは、前記コア材が前記線材ホルダと前記ブラシホルダとの間に亘った状態で、前記チョークコイルの軸線方向が、前記回転軸の軸方向に沿う方向に向けて配置され、
前記線材ホルダは、分割された第1ホルダと第2ホルダとを組み合わせて構成されていることを特徴とする直流モータ。 - 回転駆動されるロータと、該ロータを軸方向に貫通する回転軸と、該回転軸の出力側に固定された整流子と、該整流子に摺接する複数のブラシと、該複数のブラシを支持するブラシホルダとを少なくとも備えた直流モータであって、
前記ブラシホルダには、外部電源と接続されて前記複数のブラシへの給電を行う給電ターミナルと、該給電ターミナルと前記複数のブラシとを電気的に接続する導電ユニットと、が備えられており、
前記導電ユニットは、コア材に螺旋状に巻き付けられたチョークコイルと、該チョークコイルと前記給電ターミナルとを電気的に接続する線材である給電側線形部と、前記チョークコイルと前記複数のブラシとを電気的に接続する線材であるブラシ接続側線形部と、を有して構成されており、
前記回転軸の軸方向において、前記ブラシホルダと対向するように配置される線材ホルダを更に備え、
前記チョークコイルは、前記コア材が前記線材ホルダと前記ブラシホルダとの間に亘った状態で、前記チョークコイルの軸線方向が、前記回転軸の軸方向に沿う方向に向けて配置され、
前記線材ホルダは、前記ブラシホルダに取付けられており、
前記線材ホルダにおいて、前記ブラシホルダと対向する側の面には、溝部が形成されており、該溝部には、前記複数のブラシ間において前記ブラシ接続側線形部の少なくとも一部が格納されて保持されていることを特徴とする直流モータ。 - 前記ブラシホルダにおいて、前記線材ホルダと対向する側の面には、前記コア材の一端部が係合する凹部であるブラシホルダ側凹部、若しくは前記コア材の一端部を把持する爪部が形成されており、
前記線材ホルダにおいて、前記ブラシホルダと対向する側の面には、前記コア材の他端部が係合する凹部である線材ホルダ側凹部、若しくは前記コア材の他端部を把持する爪部が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の直流モータ。 - 前記給電側線形部と、前記チョークコイルと、前記ブラシ接続側線形部とは、一本の線材により一体的に構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3いずれか一項に記載の直流モータ。
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