JP6620822B2 - 鋼 - Google Patents

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Description

本発明は鋼に関するものであり、特に破断分離性に優れた熱間鍛造用非調質鋼に関するものである。
本願は、2015年12月25日に、日本に出願された特願2015−253563号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
自動車エンジン用部品および足廻り用部品は、熱間鍛造で成形を行い、次いで焼入れ焼戻しといった熱処理を行い(以降、熱処理が行われる部品を調質部品と称する)、又は、熱処理を適用することなく(以降、熱処理が行われない部品を非調質部品と称する)、適用する部品に必要な機械特性を確保する。最近は製造工程における経済効率性の観点から、調質を省略した部品、すなわち、非調質部品が多く普及している。
自動車エンジン用部品の事例としてコネクティングロッド(以降、コンロッドと称する)が挙げられる。この部品は、エンジン内でピストンの往復運動をクランクシャフトによる回転運動に変換する際に、動力を伝達する部品である。コンロッドは、クランクシャフトのピン部と称される偏芯部位をコンロッドのキャップ部とロッド部とで挟み込んで締結し、ピン部とコンロッドの締結部とが回転摺動する機構によって動力を伝達する。このキャップ部とロッド部との締結の効率化のために、近年、破断分離型コンロッドが多く採用されている。
破断分離型コンロッドとは、熱間鍛造等でキャップ部とロッド部とが一体となった形状に鋼材を成形した後、キャップ部とロッド部との境界に相当する部分に切欠きを入れて、この部分を破断分離する工法を採用したものである。この工法では、キャップ部及びロッド部の合わせ面において破断分離した破面同士を嵌合させるので、合わせ面の機械加工が不要な上に、位置合わせのために施す加工も必要に応じて省略できる。これらから、部品の加工工程を大幅に削減でき、部品製造時の経済効率性は大幅に向上する。このような工法で製造される破断分離型コンロッドには、破断面の破壊形態が脆性的であり、破断分離による破面近傍の変形量が小さく、且つ破断分離の際の欠け発生量が少ないこと、すなわち破断分離性が良好であることが求められる。
破断分離型コンロッドに供する鋼材として、欧米で普及しているのは、DIN規格のC70S6である。これは、0.7質量%のCを含む高炭素非調質鋼であり、破断分離時の寸法変化を抑えるために、その金属組織を延性及び靭性が低いパーライト組織としたものである。C70S6は、破断時の破断面近傍の塑性変形量が小さいので破断分離性に優れる一方、現行のコンロッド用鋼である中炭素非調質鋼のフェライト・パーライト組織に比べて組織が粗大であるので、降伏比(=降伏強さ/引張強さ)が低く、高い座屈強度が要求される高強度コンロッドには適用できないという問題がある。
鋼材の降伏比を高めるためには、炭素量を低減し、フェライト分率を増加させることが必要である。しかしながら、フェライト分率を増加させると鋼材の延性が向上して、破断分離時に塑性変形量が大きくなり、クランクシャフトのピン部に締結されるコンロッド摺動部の形状変形が増大し、真円度が低下するといった部品性能上の問題が発生する。
高強度の破断分離型コンロッドに好適な鋼材としていくつかの非調質鋼が提案されている。例えば、特許文献1および特許文献2には、鋼材にSiまたはPのような脆化元素を多量に添加し、鋼材自体の延性および靭性を低下させることによって鋼材の破断分離性を改善する技術が記載されている。特許文献3および特許文献4には、第二相粒子の析出強化を利用してフェライトの延性および靭性を低下させることによって鋼材の破断分離性を改善する技術が記載されている。さらに、特許文献5〜7には、Mn硫化物の形態を制御することによって鋼材の破断分離性を改善する技術が記載されている。特許文献8には、鋼を−60℃以下に冷却してから破断分離させることにより、鋼の破断分離性を改善する技術が記載されている。
しかしながら、いずれの技術も破断分離性について十分満足しているとは言えないのが実情である。
特許文献1、特許文献2、及び特許文献6に記載の技術では、鋼の強度を高めるために、多量のCを含有させることが求められる。このような特徴を有する鋼は、破断分離に供した場合、破断面での欠け発生量が増大して破断分離性が不足する。しかし特許文献1、特許文献2、及び特許文献6では、欠け発生量を抑制する手段について何ら検討されていない。
特許文献3の技術では、鋼の延性を低下させるために、Mn含有量を所定値未満に制限することが求められる。しかしながら、Mnは、破断分離によって生じる破断面に凹凸を形成し、破断面の嵌合性を高めるために有効な元素である。特許文献3に記載の鋼は、破断分離に供した場合、破断面に十分な大きさ及び数の凹凸が形成されないので、破断分離性が不足する。しかし特許文献3では、破断面の嵌合性について何ら検討されていない。
特許文献4、特許文献5及び特許文献7の技術では、鋼中のフェライトを脆化させて破断分離性を高めるためにV及び/又はTiを含有することが求められる。しかしながら本発明者らは、フェライトを脆化させる程度にV又はTiを鋼に添加した場合、これら元素の偏析が生じ、V又はTiの濃度が高い領域において欠けが発生することを知見した。特許文献4、特許文献5及び特許文献7に記載の鋼は、破断分離に供した場合、欠け発生量を抑制できないので、破断分離性が不足する。しかし特許文献4、特許文献5及び特許文献7では、V及びTiのようなフェライト脆化元素の偏析について何ら検討されていない。
特許文献8に記載の技術では、鋼の機械特性を高めるために、鋼の鍛造後硬さを示す指標Ceqを所定値以上にすることが求められる。このような特徴を有する鋼は、破断分離の際の欠け発生量が多く破断分離性が損なわれる。特許文献8で提示されている−60℃以下の低温での破断分離は、部品製造時の経済効率性を低下させる。
日本国特許第3637375号公報 日本国特許第3756307号公報 日本国特許第3355132号公報 日本国特許第3988661号公報 日本国特許第4314851号公報 日本国特許第3671688号公報 日本国特許第4268194号公報 日本国特開2004−183094号公報
上述のように、破断分離性は例えば、破断面における変形量、破断面における脆性破面率、破断面における凹凸の大きさ及び個数、並びに破断面における欠け発生量等によって評価される。変形量の抑制及び脆性破面率の向上は、鋼の靱性を低下させることにより達成される。例えば、靱性の指標であるシャルピー衝撃値が低い鋼では、変形量の抑制及び脆性破面率の向上が達成されていることが通常である。従来技術によれば、V及びTi等を鋼に添加して、フェライトに析出強化を生じさせることにより、鋼の靱性を低下させて変形量の抑制及び脆性破面率の向上が達成されてきた。しかしながら、これら元素、特にVは偏析しやすい元素である。破断分離性を向上させるために必要な量のこれら脆化元素を鋼に添加した場合、これら元素の偏析部(これら元素の濃度が周囲より高い部分)において脆化が過剰に生じ、破断分離の際に欠けが発生する。これにより、破断分離の際の欠け発生量が増大し、破断分離性が損なわれる。従って、V等のような欠け発生量を増大させる元素を用いることなく破断分離性を確保することが必要とされる。
また、高い座屈強度が要求される高強度コンロッドのような機械部品の材料として用いられる鋼には、高い降伏比も求められる。
本発明は上記の実情に鑑み、破断分離性及び降伏比に優れた熱間鍛造用非調質鋼を提供することを目的とする。具体的には、靱性の低下と、欠け発生量の抑制との両方を達成でき、さらに降伏比にも優れる鋼の提供を目的とする。
上述の課題を解決するために、本発明者は破断分離性に優れた熱間鍛造用非調質鋼を実現する方策について鋭意検討した結果、以下の(a)、(b)の知見を得た。
(a)鋼中に微量Biを含有させることにより、著しく靭性を低下することを見出した。これは鋼中に固溶したBiがフェライトを顕著に脆化させたためである。この効果により破断分離性が劣る低炭素組成の鋼材も破断分離用非調質鋼として使用可能となる。
(b)鋼中に微量Biを含有させることにより、偏析しやすいVを含有させなくても靭性を低下させられることを見出した。これは、フェライトを脆化させる効果はVCによる析出強化よりも、固溶Biの方が著しく大きいためである。
以上のような(a)、(b)の知見に基づき、V等の従来知られるフェライト脆化元素を含有させることなく微量Biを含有させることにより低炭素組成の鋼材も破断分離性を十分に向上させ得ることを見出し、本発明をなすに至った。
その発明の要旨とするところは、次の通りである。
(1)本発明の一態様に係る鋼は、単位質量%で、C:0.10〜0.25%、Si:0.60〜1.20%、Mn:0.60〜1.00%、P:0.040〜0.060%、S:0.060〜0.100%、Cr:0.05〜0.20%、Bi:0.0001〜0.0050%、N:0.0020〜0.0150%、V:0〜0.010%、Al:0〜0.0050%、Ti:0〜0.020%、Ca:0〜0.0050%、Zr:0〜0.0050%、及びMg:0〜0.0050%を含有し、残部がFe及び不純物からなり、Vノッチシャルピー衝撃値が9J/cm 以下、かつ降伏比が0.75以上である。
(2)上記(1)に記載の鋼は、単位質量%で、Ca:0.0005〜0.0050%、Zr:0.0005〜0.0050%、及びMg:0.0005〜0.0050%のうちの1種以上を含有してもよい。
(3)上記(1)または(2)に記載の鋼は、単位質量%で、N:0.0020〜0.0090%を含有してもよい。
(4)上記(1)〜(3)のいずれか一項に記載の鋼は、単位質量%で、Al:0〜0.0008%を含有してもよい。
(5)上記(1)〜(4)のいずれか一項に記載の鋼は、単位質量%で、V:0〜0.004%を含有してもよい。
(6)上記(1)〜(5)のいずれか一項に記載の鋼は、コネクティングロッドであってもよい。
本発明によれば、靱性の低下と欠け発生量の抑制との両方が達成され、破断分離性及び降伏比に優れた熱間鍛造用非調質鋼を提供できる。
本発明の一態様に係る鋼の用途の一例であるコンロッドを示す分解斜視図である。
<鋼成分>
先ず本実施形態に係る鋼の成分組成の限定理由について説明する。以下、鋼の合金元素の含有量の単位「%」は、特に断りが無い限り「質量%」を意味する。
C:0.10〜0.25%
Cは鋼の引張強さを確保する効果を有する。必要な強度を得るためには、C含有量の下限を0.10%にする必要がある。一方、Cを過剰に含有すると破断面の欠けが発生する頻度が上昇するので、C含有量の上限は0.25%とする。C含有量の下限を0.12%、0.15%、又は0.19%としてもよい。C含有量の上限を0.23%、0.22%、又は0.21%としてもよい。
Si:0.60〜1.20%
Siは固溶強化によってフェライトを強化させ、鋼の延性及び靭性を低下させるので、鋼の破断分離性を向上させる。この効果を得るためには、Si含有量の下限を0.60%にする必要がある。一方、Siを過剰に含有すると破断面の欠けが発生する頻度が上昇するので、Si含有量の上限は1.20%とする。Si含有量の下限値を0.70%、0.75%、又は0.80%としてもよい。Si含有量の上限値を1.00%、0.90%、又は0.85%としてもよい。
Mn:0.60〜1.00%
Mnは固溶強化によってフェライトを強化させ、鋼の延性及び靭性を低下させるので、鋼の破断分離性を向上させる。また、MnはSと結合してMn硫化物を形成する。本実施形態の鋼からなる鋼部品を破断分離させる際に、圧延方向に伸長したMn硫化物に沿ってき裂が伝播するので、Mn硫化物は破断面の凹凸を大きくして破断面を嵌合する際に位置ずれを防止する効果がある。一方、Mnを過剰に含有する場合、フェライトが硬くなりすぎて破断面の欠けが発生する頻度が増加する。これらを鑑み、Mn含有量の範囲は0.60〜1.00%である。Mn含有量の下限値を0.70%、0.80%、又は0.82%としてもよい。Mn含有量の上限値を0.90%、0.87%、又は0.85%としてもよい。
P:0.040〜0.060%
Pはフェライト及びパーライトの延性及び靭性を低下させ、鋼を脆化させる。通常は、Pは含有されることが好ましくない不純物元素とみなされる。破断分離を含まない製造方法によって製造される部品の材料となる鋼においては、部品の脆化を防止するために、Pの含有量を約0.020%以下とすることが通常である。しかし、破断分離性の向上を目的とする本実施形態に係る鋼において、Pは破断分離性を向上させる効果を有するので有益である。従って、本実施形態に係る鋼では、P含有量を、不純物として通常の鋼に含まれる範囲を大幅に上回る0.040%以上とする必要がある。ただし、過剰量のPは結晶粒界の脆化を引き起こし、破断面の欠けを発生しやすくする。以上を考慮すれば、P含有量の範囲は0.040〜0.060%である。P含有量の下限値を0.042%、0.045%、又は0.048%としてもよい。P含有量の上限値を0.058%、0.055%、又は0.050%としてもよい。
S:0.060〜0.100%
SはMnと結合してMn硫化物を形成する。本実施形態に係る鋼からなる鋼部品を破断分離させる際に、圧延方向に伸長したMn硫化物に沿ってき裂が伝播するので、Sは破断面の凹凸を大きくし破断面を嵌合する際に位置ずれを防止する効果がある。その効果を得るためにはS含有量の下限を0.060%にする必要がある。他方、Sを過剰に含有すると破断分離時の破断面近傍の塑性変形量が増大し、破断分離性が低下する場合がある。これに加えて、Sを過剰に含有する場合、破断面の欠けを助長することがある。以上の理由から、S含有量の範囲を0.060〜0.100%とする。S含有量の下限値を0.070%、0.075%、又は0.080%としてもよい。S含有量の上限値を0.090%、0.088%、又は0.085%としてもよい。
Cr:0.05〜0.20%
Crは、Mnと同様に固溶強化によってフェライトを強化し、鋼の延性及び靭性を低下させるので、鋼の破断分離性を向上させる。しかし、Crを過剰に含有すると、パーライトのラメラー間隔が小さくなり、かえってパーライトの延性及び靭性が高くなるため、鋼の破断分離性が低下する。さらに、Crを過剰に含有するとベイナイト組織が生成しやすくなり、降伏比の低下による降伏強さの低下や、破断分離性の顕著な低下が生じる。従って、Cr含有量の範囲を0.05〜0.20%とする。Cr含有量の下限値を0.07%、0.09%、又は0.10%としてもよい。Cr含有量の上限値を0.17%、0.16%、又は0.15%としてもよい。
Bi:0.0001〜0.0050%
Biは本実施形態に係る鋼において重要な元素である。鋼が微量のBiを含有する場合、固溶Biがフェライトを脆化させ、鋼の延性及び靭性を低下させるので、鋼の破断分離性が向上する。ここで着目すべきは、Biのフェライト脆化効果が極めて微量で発現する点にある。本発明者らが知見したところでは、上述の効果を得るためには、Biの含有量を0.0001%以上にすればよい。このような微量のBiが鋼の破断分離性を向上させる旨は、これまで報告されていなかった。また、Biを用いてフェライトを脆化させた場合、欠け発生量の増大は確認されなかった。この原因は不明であるが、Bi量が非常に微細であるので、Bi偏析の影響が無視できる程度に小さいからであると推定された。
しかし、Biの含有量が0.0050%を超えると、Biによるフェライトの脆化効果が飽和し、かつ降伏強さの低下が生じる。これらの理由から、本実施形態に係る鋼では、Bi含有量は0.0001%〜0.0050%とする。Bi含有量の下限値を0.0025%、0.0028%、又は0.0030%としてもよい。Bi含有量の上限値を0.0045%、0.0042%、又は0.0040%としてもよい。
N:0.0020〜0.0150%
Nは鋼中にVやTiが含有すると、これらの窒化物または炭窒化物を形成するが、それ以外のNは鋼中に固溶した状態で存在する。固溶N(即ち鋼に固溶した状態のN)はフェライトを脆化させ、鋼の延性及び靭性を低下させるので、鋼の破断分離性を向上させる。この効果を得るにはN含有量の下限を0.0020%とする。Nを過剰に含有すると熱間延性が低下し熱間加工時に割れ又は疵が発生しやすくなる場合があるため、N含有量の上限を0.0150%とする。N含有量の下限値を0.0050%、0.0070%、又は0.0080%としてもよい。N含有量の上限値を0.0100%、0.0095%、又は0.0090%としてもよい。
V:0〜0.010%
Vは、炭化物又は炭窒化物を形成してフェライトに析出強化を生じさせ、フェライトの延性及び靱性を低下させて、これにより破断分離の際の変形量を小さくする効果を有する。従ってVは、従来技術によれば、高い破断分離性が必要な鋼に含有される場合がある。しかしながら、Vを用いて上述の効果を十分に得るためには、V含有量を約0.10%以上とする必要がある。約0.10%以上のVを鋼に含有させた場合、Vの偏析が生じ、V濃度が高い領域においてフェライトの延性及び靱性が過剰に低下し、鋼の破断分離時に欠けが生じやすくなる。即ち、Vは破断分離の際の変形量を小さくすることができるが、破断分離の際の欠け量を増大させる。
本実施形態に係る鋼は、上述の微量のBiを含有するので、破断分離性の向上のためにVを必要としない。従ってV含有量の下限値は0%である。欠け発生量を低減させるためには、Vを含有させないことが好ましい。しかしながら、スクラップを材料として本実施形態に係る鋼を製造した場合、Vが混入するおそれがある。この場合、0.010%以下のVは、欠け発生量を増大させないので許容される。V含有量の上限値を0.007%、0.005%、0.004%、又は0.002%としてもよい。スクラップを鋼の材料として使用しないのであれば、不純物として鋼に混入するVの含有量は0.010%以下になることが通常である。また、本実施形態に係る鋼が属する技術分野において、0.010%以下のVは、鋼の特性に実質的な影響を及ぼさない不純物と見なされることが通常である。ミルシート等では0.010%以下のVは、含有量が0%と見なされ、その開示が省略される場合がある。
Al:0〜0.0050%
本実施形態に係る鋼はAlを含むことなくその効果を発揮することができるので、Alの含有量の下限値は0%である。また、0.0050%以上のAlは、鋼中でAl酸化物を形成し、このAl酸化物が鋼の被削性を損なう場合がある。以上の理由により、本実施形態に係る鋼のAl含有量の上限値は0.0050%とされる。Al含有量の上限値を0.0040%、0.0010%、又は0.0008%としてもよい。なお、本実施形態に係る鋼が属する技術分野において、0.0050%以下のAlは、鋼の特性に実質的な影響を及ぼさない不純物と見なされることが通常である。従って、ミルシート等では0.0050%以下のAlは、含有量が0%と見なされ、その開示が省略される場合がある。
Ti:0〜0.020%
Tiは、上述のVと同様に、窒化物を形成してフェライトに析出強化を生じさせ、フェライトの延性及び靱性を低下させて、これにより破断分離の際の変形量を小さくする効果を有する。しかしながら、上述のVと同様に、Tiは破断分離の際の欠け量を増大させるおそれがある。
本実施形態に係る鋼は、上述の微量のBiを含有するので、破断分離性の向上のためにTiを必要としない。従って、Ti含有量の下限値は0%である。欠け発生量を低減させるためには、Tiを含有させないことが好ましい。しかしながら、スクラップを材料として本実施形態に係る鋼を製造した場合、Tiが混入するおそれがある。この場合、0.020%以下のTiは、欠け発生量を増大させないので許容される。Ti含有量の上限値を0.010%、0.005%、又は0.002%としてもよい。スクラップを鋼の材料として使用しないのであれば、不純物として鋼に混入するTiの含有量は0.020%以下になることが通常である。また、本実施形態に係る鋼が属する技術分野において、0.020%以下のTiは、鋼の特性に実質的な影響を及ぼさない不純物と見なされることが通常である。ミルシート等では0.020%以下のTiは、含有量が0%と見なされ、その開示が省略される場合がある。
Ca:0〜0.0050%、Zr:0〜0.0050%、Mg:0〜0.0050%
本実施形態に係る鋼はCa、Zr、及びMgを含むことなくその効果を発揮することができるので、Ca、Zr、及びMgの含有量の下限値は0%である。しかしながら、Ca、Zr、及びMgはいずれも酸化物を形成し、MnSの晶出核となりMnSを均一微細分散させる効果がある。本実施形態に係る鋼からなる鋼部品を破断分離させる際に、圧延方向に伸長したMnSに沿ってき裂が伝播するので、Mn硫化物が大きいほど破断面の凹凸を大きくなる一方で、延性及び靭性が高く破断分離性が低くなる。MnSを微細分散することによりき裂進展方向に伝播しやすくなり破断分離性は向上する効果が得られる。この効果を得るために、本実施形態に係る鋼は、0.0005%以上のCa、0.0005%以上のZr、及び0.0005%以上のMgからなる群から選択される一種以上を含有しても良い。一方、Ca、Zr、又はMgの含有量が0.0050%を超えると、鋼の熱間加工性が劣化し、鋼の熱間圧延が困難となる。これらのことから、Ca、Zr、及びMgの含有量それぞれの上限は0.0050%とする。
本実施形態に係る鋼の化学成分の残部は鉄及び不純物を含む。不純物とは、鋼材を工業的に製造する際に、鉱石若しくはスクラップ等のような原料、又は製造工程の種々の要因によって混入する成分であって、本実施形態に係る鋼に悪影響を与えない範囲で許容されるものを意味する。
本実施形態に係る鋼の組織は、実質的にフェライト及びパーライトからなり、わずかに介在物などを含む場合がある、いわゆるフェライト・パーライト組織である。この組織は、鋼の化学成分を上述した範囲内に制御することにより得られる。従って、本実施形態に係る鋼の組織を明示的に限定する必要は無いが、例えば、本実施形態に係る鋼の組織を合計99面積%以上のフェライト及びパーライトを含む組織と規定しても良い。
以上説明の非調質鋼は、従来材料がVを添加することでフェライトの脆化を図って破断分離性を良好としていたのに対し、Vを添加することなく微量Bi添加効果によるフェライトの脆化をなしえて破断分離性を良好としている。
以上説明された本実施形態に係る鋼の用途は特に限定されない。しかしながら、本実施形態に係る鋼は良好な破断分離性を有するので、破断分離する工程を含む製造方法によって得られる機械部品(破断分離型部品)の材料として用いることが好適であり、自動車エンジンのコンロッドの材料として用いることが特に好適である。本実施形態の非調質鋼からなる鋼部品としての破断分離型コンロッド1であれば、突き合わせ面の新たな加工や位置決めピンが不要となり、大幅な製造工程の簡略化をなし得る。
図1は、本発明に係る鋼により形成される破断分離型コンロッドの一例を示す分解斜視図である。
図1に示される破断分離型コンロッド1は、上下に分離されたロッド付半円弧状のアッパ側半割体2と、半円弧状のロア側半割体3とから構成されている。アッパ側半割体2の半円弧部2Aの両端側にはそれぞれロア側半割体3に固定するためのねじ溝を有するねじ孔5が形成され、ロア側半割体3の半円弧部3Aの両端側にはそれぞれアッパ側半割体2に固定するための挿通孔6が形成されている。
アッパ側半割体2の半円弧部2Aとロア側半割体3の半円弧部3Aとを円環状に合わせて相互の両端側の挿通孔6とねじ孔5に結合ボルト7を挿通し、螺合することで円環状のビッグエンド部8が構成されている。アッパ側半割体2のロッド部2Bの上端側には円環状のスモールエンド部9が形成されている。
図1に示す構造の破断分離型コンロッド1は、自動車エンジン等の内燃機関のピストンの往復運動を回転運動に変換するために内燃機関に組み込まれ、スモールエンド部9が図示略のピストンに接続され、ビッグエンド部8が内燃機関のコネクティングロッドジャーナル(図示略)に接続される。
破断分離型コンロッド1のアッパ側半割体2の半円弧部2Aとロア側半割体3の半円弧部3Aは、元々1つの円環状部品であった部分を脆性破断して形成される。一例として、熱間鍛造品の一部に切欠きを設けてその切欠きを起点として脆性的に破断分離してアッパ側半割体2の半円弧部2Aの突き合わせ面2aとロア側半割体3の半円弧部3Aの突き合わせ面3aを形成する。これらの突き合わせ面2a、3aは、良好な破断分離性を有する本実施形態に係る鋼を破断分離して形成しているので、良好な位置合わせ精度で突合せが可能となる。
この構造の破断分離型コンロッド1は突き合わせ面の新たな加工や位置決めピンが不要となり、大幅な製造工程の簡略化がなされる。
以下、本発明を実施例によって以下に詳述する。なお、これら実施例は本発明の技術的意義、効果を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
以下の表1に示す組成を有する転炉溶製鋼を連続鋳造により製造し、必要に応じて、均熱拡散処理、分塊圧延工程を経て162mm角の圧延素材とした。次に圧延素材を熱間圧延することによって、直径が45mmの棒鋼形状とした。表1の下線が付された値は、本発明の範囲外の値である。また、表1の記号「−」は、その記号に係る元素が製造段階で添加されず、且つ通常は不純物と見なされる水準以下の量しか含まれなかったことを示す。なお、実施例1〜23及び比較例a〜hのV、Al、及びTiの含有量は、本発明が属する技術分野における技術常識によれば不純物と見なされる程度に微量であったが、本発明の作用効果を確認するために特に詳細に測定を行って、その値を表1に記載した。
次に、破断分離性、機械的性質、及び組織を調べるため、鍛造コンロッド相当の試験片を、上記棒鋼を熱間鍛造することで作成した。具体的には、直径45mmの素材棒鋼を、1150〜1280℃に加熱後、棒鋼の長さ方向と垂直に鍛造して厚さ20mmとし、衝風冷却装置による衝風冷によって室温まで冷却した。冷却後の鍛造材から、JIS4号引張試験片、及びシャルピー衝撃試験片を加工した。シャルピー衝撃試験片には、深さ2mm、先端曲率0.25mmの45度のVノッチ加工を施した。
破断分離性は、破断面の破壊形態が脆性的であり、破断分離による破面近傍の変形量が小さく、且つ破断分離の際の欠け発生量が少ない場合に良好であるとされる。シャルピー衝撃値が低い鋼では、変形量の抑制及び脆性破面率の向上が達成されていることが通常である。従って破断面の破壊形態、及び破断面近傍の変形量を評価する指標として、本発明者らはシャルピー衝撃値を採用した。シャルピー衝撃試験は、上述のシャルピー衝撃試験片に対してJIS Z 2242に基づいて室温で繰り返し5回実施し、得られた5つの値の平均値を、試験片のシャルピー衝撃値とした。シャルピー衝撃値が9J/cm以下である鋼を、変形量の抑制及び脆性破面率の向上が達成されているものと判断した。
また、欠け発生量の測定方法は以下の通りとした。80mm×80mm且つ厚さ18mmの板であって、その中央部に直径50mmの穴を有し、この穴の内面に、鍛造前の素材である棒鋼の長さ方向に対して±90度の位置2ヶ所に、深さ1mm且つ先端曲率0.5mmの45度のVノッチを有する破断分離性評価用試験片を作成した。更に、ボルト穴として直径8mmの貫通穴を、その中心線がノッチ加工側の側面から8mmの箇所に位置するように、破断分離性評価用試験片に形成した。この破断分離性評価用試験片を、破断分離性評価試験装置を用いて破断させた。破断分離性評価の試験装置は、割型と落錘試験機とから構成されている。割型は長方形の鋼材上に成型した直径46.5mmの円柱を中心線に沿って2分割した形状で、片方が固定され、片方がレール上を移動する。2つの半円柱の合わせ面にはくさび穴が加工されている。破断試験時には、試験片の直径50mmの穴をこの割型の直径46.5mmの円柱にはめ込み、くさびを入れて落錘の上に設置する。落錘は質量200kgであり、ガイドに沿って落下する仕組みである。落錘を落とすと、くさびが打ち込まれ、試験片は2つに引張破断される。なお、破断時に試験片が割型から遊離しないように、試験片は割型に押し付けられるように周囲を固定されている。本試験では、落錘高さ100mmで破断を行った。これにより得られた破断面をつき合わせて、破断された鋼を20N・mのトルクでボルト締めして組み付け、次にボルトを緩めて破断面同士を離す作業を10回繰り返した。この作業により脱落した破片の総重量を、その鋼の欠け発生量と定義した。欠け発生量が1.00mg未満の鋼を、欠け発生量が抑制されたものと判断した。
引張試験は、上述のJIS4号引張試験片に対してJIS Z 2241に準拠して常温で20mm/minの速度にて実施した。降伏比が0.75以上となるものを、降伏比が良好な試料と判断した。
さらに、上記シャルピー衝撃試験片や引張試験片と同一部位から10mm角サンプルを切り出し、ナイタール腐食を施し、組織観察を行った。
Figure 0006620822
表2に、試験結果を示す。鋼No.1〜23の本発明例は、いずれも鋼化学成分が本発明の規定範囲内であったので、シャルピー衝撃値を9J/cm以下にすることができ、さらに欠け発生量も抑制された。即ち鋼No.1〜23は良好な破断分離性を有した。さらに、鋼No.1〜23は高い降伏比を有したので、高い座屈強度が要求される機械部品の材料として使用可能なものであった。
これに対して、比較例aはCの含有量が少ないため、引張強さが低く、シャルピー衝撃値が高かった。
比較例b〜dはSi、MnまたはPの含有量が少ないため、フェライトの脆化効果が小さく、シャルピー衝撃値が高かった。
比較例eはCrの含有量が多いため、フェライト・パーライト組織に加えて一部でベイナイト組織が生成したため、シャルピー衝撃値が高く、さらに降伏比が損なわれた。
比較例fはBiを含有していないため、フェライトの脆化効果がなく、シャルピー衝撃値が高かった。
比較例gはBiを含有しているため、フェライトの脆化効果が得られ、シャルピー衝撃値は低いが、Biの含有量が多いため、降伏強さ及び降伏比が低かった。
比較例hはVの含有量が多いため、Vの偏析が生じ、V濃度が高い領域でフェライトの靭性が過剰に低下し、鋼の破断分離時の欠け発生量が多くなった。
Figure 0006620822
本発明に係る鋼は、靱性の低下と、欠け発生量の抑制との両方を達成でき、さらに降伏比にも優れる。従って、本発明に係る鋼は、破断分離工程を含む製造方法によって得られる機械部品の材料である熱間鍛造用非調質鋼として用いられた場合、高い座屈強度を有する機械部品を製造可能であり、且つ部品製造時の経済効率性を大幅に向上させることができる。
1…破断分離型コンロッド(鋼部品)
2…アッパ側半割体
2A…半円弧部
2a…突き合わせ面
2B…ロッド部
3…ロア側半割体
3A…半円弧部
3a…突き合わせ面
5…ねじ孔
6…挿通孔
7…結合ボルト
8…ビッグエンド部
9…スモールエンド部

Claims (6)

  1. 単位質量%で、
    C:0.10〜0.25%、
    Si:0.60〜1.20%、
    Mn:0.60〜1.00%、
    P:0.040〜0.060%、
    S:0.060〜0.100%、
    Cr:0.05〜0.20%、
    Bi:0.0001〜0.0050%、
    N:0.0020〜0.0150%、
    V:0〜0.010%、
    Al:0〜0.0050%、
    Ti:0〜0.020%、
    Ca:0〜0.0050%、
    Zr:0〜0.0050%、及び
    Mg:0〜0.0050%
    を含有し、残部がFe及び不純物からなり、
    Vノッチシャルピー衝撃値が9J/cm 以下、かつ降伏比が0.75以上であることを特徴とする鋼。
  2. 単位質量%で、
    Ca:0.0005〜0.0050%、
    Zr:0.0005〜0.0050%、及び
    Mg:0.0005〜0.0050%
    のうちの1種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の鋼。
  3. 単位質量%で、
    N:0.0020〜0.0090%
    を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の鋼。
  4. 単位質量%で、
    Al:0〜0.0008%
    を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の鋼。
  5. 単位質量%で、
    V:0〜0.004%
    を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の鋼。
  6. コネクティングロッドであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の鋼。
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