JP2012193404A - 継目無鋼管およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】クレーンのブーム等の機械構造部材に特に好適な、高強度と高靭性を有する肉厚が30mmを超える厚肉継目無鋼管を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.10〜0.20%、Si:0.05〜1.0%、Mn:0.05〜1.2%、Cr:0.50〜1.50%、Mo:0.50〜1.50%、Nb:0.002〜0.10%%、Al:0.005〜0.10%、並びにTi:0.003〜0.050%およびV:0.01〜0.20%の1種または2種を含有し、残部はFeおよび不純物からなり、不純物中のNiが0.10%未満、Cuが0.20%以下、Pが0.025%以下、Sが0.005%以下、Nが0.007%以下、Bが0.0003%未満である低合金鋼からなり、引張強度950MPa以上、降伏強度850MPa以上であって、−40℃でのシャルピー吸収エネルギーが60J以上であり、肉厚が30mm超である継目無鋼管およびその製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、厚肉の継目無鋼管およびその製造方法に関する。特に機械構造部材用、とりわけクレーンブーム用の継目無鋼管として、好適な継目無鋼管とその製造方法に関する。
機械構造部材のうち、円筒形のものは従来、棒鋼に鍛造又は延伸圧延を施して、あるいはさらに切削加工を施して所望の形状とした後に、熱処理が施され、機械構造部材に必要な機械的性質が付与されることが多い。近年、構造物の大型化および高耐力化の傾向をうけて、円筒形の構造部材を中空の継目無鋼管に置き換えることで軽量化が計られてきた。特に、クレーンのブーム材等、円筒形の構造部材としての鋼管は、クレーンの大型化、高層建築や寒冷地での作業等に鑑みて、高強度化とともに高靭性化が求められてきた。最近では、ブーム用途として、950MPa以上の引張強さを有し、かつ−40℃という低温で優れた靭性を有することが継目無鋼管に要求されるようになってきた。このような用途に関しては、5〜50mm程度の肉厚、特に8〜45mm程度の肉厚の鋼管が要求される場合が多い。
高強度かつ高靭性の鋼管に関しては、従来より、種々の技術が提案されている。
例えば、特許文献1では、所定の範囲に規定してなるC、Si、Mn、P、S、Ni、Cr、Mo、Ti、AlおよびN、並びにNbまたはVのうちの1種以上を含み、さらにBを0.0005〜0.0025%含有させた低合金鋼を製管後熱処理することによって、低温靭性に優れた高張力継目無鋼管の製造方法が提案されている。
特許文献2では、所定の範囲に規定してなるC、Si、Mn、P、S、Al、NbおよびN、あるいはさらにCr、Mo、Ni、V、REM、Ca、Co、Cuを選択的に含有させた上で、Bを0.0005〜0.0030%含有させ、かつTiを−0.005%<(Ti−3.4N)<0.01%の範囲内で含有させた鋼であって、焼戻しによって析出する析出物の大きさが0.5μm以下である高強度高靭性継目無鋼管が提案されている。
また、特許文献3では、C、Si、Mn、P、S、Al、Cr、Mo、V、Cu、N、Wを所定の範囲に含有させた低合金鋼を用いて、造管後に焼入れ焼戻しによって高強度継目無鋼管を得る技術が提案されている。
さらに、特許文献4では、所定の範囲のC、Mn、Ti、Nbを含有させ、Si、Al、P、S、Nを所定の範囲以下に制限し、さらにNi、Cr、Cu、Moの1種または2種以上を選択的に含有させた上で、Bを0.0003〜0.003%含有する鋼を用い、造管後に加速冷却と空冷を施して、金属組織を自己焼戻しマルテンサイト単独組織または自己焼戻しマルテンサイトと下部ベイナイトとの混合組織とする靭性と溶接性に優れた機械構造用高強度シームレス鋼管が提案されている。
しかしながら、上記特許文献1〜3で提案された技術によれば、優れた低温靭性を有する継目無鋼管が得られるものの、いずれも引張強度が90kgf/mm程度までのものを対象としており、さらに高強度の鋼管を得ようとすると低温靭性が低下する可能性を否定することができない。
また、上記特許文献4によれば、その実施例にあるとおり、引張強度で1000MPaを越え、かつ−40℃でのシャルピー吸収エネルギーが200J以上の高靭性を有するシームレス鋼管が得られるものの、加速冷却ままで用いられる鋼管であるため、降伏応力が850MPa以下と低くなる問題がある。
このような背景において、本発明者のうちの一人は、クレーンのブーム等の機械構造部材に特に好適な、引張強度950MPa以上および降伏強度850MPa以上の高強度を有し、かつ、−40℃でのシャルピー吸収エネルギーが60J以上の高靭性を有する継目無鋼管とその製造方法を先に特許出願した。(特許文献5)
特開昭61−238917 特開平7−331381 米国特許出願公開第2002/0150497号明細書 特開2007−262468 国際特許出願公開WO2010/061882A1
前述のように、クレーンブーム等の用途においては、5mm〜50mm程度の肉厚、特に8〜45mmの肉厚の鋼管が要求されている。しかしながら、厚肉化に伴い、焼入時の肉厚中央部近辺の冷却速度の確保が困難になって、強度あるいは靭性を確保することが非常に困難であった。特に外径が大きい場合、具体的には外径が185mm以上の場合は、強度および靭性の確保がさらに困難となる傾向がある。これは、外径が大きい場合、鋼管全体の熱容量が大きいことの影響を受けることが理由とも考えられる。
本発明者のうちの一人は、このような厚肉の大きい場合であっても、継目無鋼管のNi濃度を高めることによって、引張強度950MPa以上および降伏強度850MPa以上の高強度と、−40℃でのシャルピー吸収エネルギーが60J以上の高靭性を確保し得ることを見出し、上記特許文献5において開示した。
しかしながら、肉厚が5mm〜30mmの継目無鋼管であれば、Niを0.02%以上含有させることによって満足な高強度と高靱性を確保することができるが、以下に示すとおり、肉厚が30mmを超える継目無鋼管においては、0.02%以上のNi含有量であっても、比較的低いNi含有量の場合には満足な高強度と高靱性を確保できるとは限らないことが分かった。
上記特許文献5には、Niの含有量とその作用に関して、「Niは、焼入れ性を向上させて強度を高めると共に、靭性を高める作用がある。その効果を得るために、0.02%以上含有させる必要があるが、1.5%を越えて含有させるのは経済性の面から考えて不利である。従って、Niの含有量を0.02〜1.5%とした。なお、Ni含有量の好ましい下限値は、0.05%であり、さらに好ましい下限値は、0.1%である。また、Ni含有量の好ましい上限値は、1.3%であり、さらに好ましい上限値は、1.15%である。なお、特に肉厚25mm超の厚肉の鋼管の場合には、Niを0.50%以上含有させることで、所望の高強度と靭性を確保することが容易になる。」(特許文献5の段落0040参照)との記載がある。
上記特許文献5には、さらに、その実施例1において、種々のNi含有量を有する鋼種(鋼No.19〜22)のインゴットから、3種の肉厚(20mm、30mmおよび45mm)の板材を作製し、焼入れおよび焼戻しの処理を施して、熱処理板材を得て、これに引張試験とシャルピー衝撃試験を施した結果が記載されている。
参考までに、それらの鋼種の化学成分(質量%)、Ac変態点(℃)およびAc変態点(℃)を次表Aに、そして、板材の厚さ(mm)、焼入れ加熱温度(℃)、焼戻し温度(℃)、降伏強度(MPa)、引張強度(MPa)および吸収エネルギー(J)を次表Bに、それぞれ、再掲しておく。
Figure 2012193404
Figure 2012193404
なお、これらの板材の製造条件と試験条件は、次に示すとおりである。各鋼種について、100kgインゴットを真空溶解によって用意し、熱間鍛造によりブロック形状とした後、1250℃で30分加熱し、1200〜1000℃の温度範囲で熱間圧延して、20mm、30mm、45mm厚の板材を作成した。これらの板材を920℃、10分の条件で均熱後に水冷により焼入れし、さらに焼戻し処理を施して、熱処理板材を得た。焼戻しに関しては、600℃または650℃の2条件で30分均熱することで実施した。これらの熱処理板材の板厚中央部から圧延長手方向に平行に、JIS 2201(1998年版)の10号試験片を切り出し、JIS Z2241(1998年版)に準拠して引張試験を実施した。また、熱処理板材の板厚中央部から圧延幅方向に平行に、JIS Z2242に準拠した2mmVノッチフルサイズ試験片を切り出し、−40℃にてシャルピー衝撃試験を行い、吸収エネルギーを評価した。
この試験結果から、比較的高いNi含有量(0.5%または1.00%)の鋼No.20〜22の板材は、肉厚20mm、30mmおよび45mmのいずれの板厚であっても、満足な高強度と高靱性を確保できた。しかしながら、比較的低いNi含有量(0.03%)の鋼No.19は、肉厚20mm及び30mmの場合(試験No.R1および試験No.R2)には満足な高強度と高靱性を確保できたが、肉厚45mmの場合(試験No.R3)には吸収エネルギーが31Jと低位であり、満足な靭性を確保することができなかった。
このように、文献5に記載の高強度と高靭性を有する継目無鋼管であっても、肉厚が30mmを超える厚肉の鋼管の場合には、満足な高強度と高靱性を確保するためには、Niを0.50%以上含有させることが必要となる。
しかしながら、Niは高価な金属であって、Niを多量に含有させることは、必然的にコスト上昇要因となり、経済性の低下を招く。
本発明は、このような現状に鑑みてなされたものであり、Niを実質的に含有しない合金設計で高強度と高靭性を有する肉厚が30mmを超える厚肉継目無鋼管を提供することを目的とする。より具体的には、クレーンのブーム等の機械構造部材に特に好適な、引張強度950MPa以上および降伏強度850MPa以上の高強度を有し、かつ、−40℃でのシャルピー吸収エネルギーが60J以上の高靭性を有する肉厚が30mmを超える厚肉継目無鋼管を、Niを実質的に含有させることなく、提供することを目的とする。
本発明者等は、上記の問題を達成するために、種々の鋼種のインゴットから、種々の外径と肉厚を有する板材を作製した。そして、焼入れおよび焼戻しの処理を1回または複数回施して、熱処理板材を得て、これに引張試験とシャルピー衝撃試験を施して、その引張強度および降伏強度を測定するとともに、−40℃にてシャルピー衝撃試験を行い、吸収エネルギーを評価することによって靱性を評価した。この結果、次の(a)〜(h)に示すとおりの知見を得た。
(a) 焼入れ焼戻しによって引張強度950MPa以上を得る場合には、低温靱性を向上させるために、Bを極力低減する必要がある。
(b) 焼入れ焼戻しによって引張強度950MPa以上を得る場合には、低温靱性を向上させるために、CrとMoを適量含有させる必要がある。
(c) 焼入れ焼戻しによって引張強度950MPa以上を得る場合には、低温靱性を向上させるために、V、TiおよびNbを適量含有させる必要がある。
(d) 不純物として含まれるSは、製造プロセスの中でMnと反応してMnSが生成するが、Sの含有量が多いと吸収エネルギーが低下することから、このMnSが高強度の焼入れ焼戻し鋼の靭性に対して悪影響を及ぼしていると考えられる。したがって、S含有量を低減する必要がある。S含有量を低減するためには、Sの含有量の少ない原料鉱石やスクラップを用いるか、又は、製鋼時に溶鋼中にCaやMgを含有させてSを低減すればよく、その結果、MnSの生成を抑制することができる。
(e) 本発明と同様の焼入れ焼戻しにて製造されるラインパイプ用継目無鋼管の一般的な鋼に比べて、Mn含有量が低めであっても、吸収エネルギーが高く、低温靭性に優れている。
(f) その他の成分としては、Alが鋼の靱性および加工性を高めるのにも有効であるから、その適量を含有させるのがよい。また、不純物中のPとNは、靱性を低下させる元素であるから、その含有量を抑制する必要がある。
(g) Niを実質的に含有しない鋼種であってかつ肉厚が30mmを超える厚肉の板材であっても、その焼入れおよび焼戻しの処理を2回以上繰り返すことによって、引張強度950MPa以上および降伏強度850MPa以上の高強度と、かつ、−40℃でのシャルピー吸収エネルギーが60J以上の高靭性とを確保できる。
(h) ただし、Niを実質的に含有しない場合には、Cuチェッキングが生じやすくなるから、Cuの含有量も実質的に含有させないのがよい。
本発明は、上記の知見に基づいて完成したものであって、その要旨は下記の(1)および(2)に示す継目無鋼管ならびに下記の(3)に示す継目無鋼管の製造方法にある。
(1) 質量%で、C:0.10〜0.20%、Si:0.05〜1.0%、Mn:0.05〜1.2%、Cr:0.50〜1.50%、Mo:0.50〜1.50%、Nb:0.002〜0.10%%、Al:0.005〜0.10%、並びにTi:0.003〜0.050%およびV:0.01〜0.20%の1種または2種を含有し、残部はFeおよび不純物からなり、不純物中のNiが0.10%未満、Cuが0.20%以下、Pが0.025%以下、Sが0.005%以下、Nが0.007%以下およびBが0.0003%未満である低合金鋼からなり、引張強度950MPa以上、かつ降伏強度850MPa以上であって、−40℃でのシャルピー吸収エネルギーが60J以上であり、肉厚が30mm超であることを特徴とする継目無鋼管。
(2) Feの一部に代えて、さらにCa:0.0005〜0.0050%およびMg:0.0005〜0.0050%のうちの一方または両方を含有する上記(1)の継目無鋼管。
(3) 上記(1)または(2)の化学成分を有する低合金鋼を熱間製管して、肉厚30mm超の寸法形状に形成した後、焼入れ、焼戻しを2回以上行い、引張強度を950MPa以上、降伏強度を850MPa以上、−40℃でのシャルピー吸収エネルギーを60J以上とすることを特徴とする継目無鋼管の製造方法。
本発明によれば、クレーンのブーム等の機械構造部材に特に好適な、引張強度950MPa以上および降伏強度850MPa以上の高強度を有し、かつ、−40℃でのシャルピー吸収エネルギーが60J以上の高靭性を有する肉厚が30mmを超える厚肉継目無鋼管を、Niを実質的に含有させることなく、提供することができる。
以下に、本発明に係る継目無鋼管の化学成分を限定した理由について述べる。なお、以下に示す「%」は、「質量%」を意味する。
C:C:0.10〜0.20%
Cは、鋼の強度を高める効果を有する元素である。Cの含有量が0.10%未満の場合、所望の強度を得るためには低温の焼戻しを必要とするが、その結果、靭性の低下をまねく。一方、Cの含有量が0.20%を超えると、溶接性が著しく低下する。従って、C含有量は0.10〜0.20%とした。C含有量の好ましい下限値は0.12%、より好ましい下限値は0.13%である。また、C含有量の好ましい上限値は0.18%である。
Si:0.05〜1.0%
Siは、脱酸作用を有する元素である。また、この元素は、鋼の焼入れ性を高めて、強度を向上させる元素である。この効果を得るためにはSiが0.05%以上含まれていることが必要である。しかし、その含有量が1.0%を超えると、靭性および溶接性が低下する。従って、Siの含有量は、0.05〜1.0%とした。Si含有量の好ましい下限値は0.1%、より好ましい下限値は0.15%である。また、好ましい上限値は0.6%、より好ましい上限値は0.50%である。
Mn:0.05〜1.2%
Mnは、脱酸作用を有する元素である。また、この元素は、鋼の焼入れ性を高めて強度を向上させる元素である。この効果を得るためにはMnを0.05%以上含有させる必要がある。しかし、その含有量が1.2%を超えると、靭性が低下する。従って、Mnの含有量を0.05〜1.2%とした。Mn含有量の好ましい下限値は0.30%である。また、好ましい上限値は1.1%である。
Cr:0.50〜1.50%
Crは、鋼の焼入れ性および焼戻し軟化抵抗を高めて強度を向上させるのに有効な元素である。引張強度950MPa以上の高強度鋼管において、その効果を発揮させるためには0.50%以上含有させる必要がある。しかし、その含有量が1.50%を超えると、靭性の低下を招く。従って、Crの含有量は0.50〜1.50%とした。Cr含有量の好ましい下限値は0.60%であり、より好ましい下限値は0.8%である。また、Cr含有量の好ましい上限値は1.40%である。
Mo:0.50〜1.50%
Moは、鋼の焼入れ性および焼戻し軟化抵抗を高めて強度を向上させるのに有効な元素である。引張強度950MPa以上の高強度鋼管において、その効果を発揮させるためには0.50%以上含有させる必要がある。しかし、その含有量が1.50%を超えると、靭性の低下を招く。従って、Moの含有量は0.50〜1.50%とした。Mo含有量の好ましい下限値は0.70%である。また、Mo含有量の好ましい上限値は1.0%である。
上記のように、本発明では、Cr及びMoにより、鋼の焼入れ性および焼戻し軟化抵抗を高めて強度を向上させる手法を採用する。なお、Cr+Moの合計量で1.50%を超えて含有させるのが好ましく、1.55%以上含有させるのがより好ましい。
Nb:0.002〜0.10%
Nbは、高温域で炭窒化物を形成して、結晶粒の粗大化を抑制し、靭性を向上させる効果のある元素である。その効果を得るためには、Nbを0.002%以上含有させる必要がある。しかし、その含有量が0.10%を超えると、炭窒化物が粗大になりすぎて、かえって靭性を低下させる。従って、Nb含有量を0.002〜0.10%とした。なお、Nb含有量の好ましい上限値は0.05%である。
Al:0.005〜0.10%
Alは、脱酸作用を有する元素である。この元素は、鋼の靱性および加工性を高める効果がある。この効果を得るためには、0.005%以上含有させる必要がある。しかし、その含有量が0.10%を超えると、地疵の発生が著しくなる。従って、Al含有量を0.005〜0.10%とした。なお、Al含有量の好ましい上限値は、0.05%である。ここで、本発明にいうAl含有量とは、酸可溶Al(いわゆるsol.Al)の含有量を指す。
TiおよびVは、いずれか一方もしくは両方を含有させる必要がある。
Ti:0.003〜0.050%
Tiは、焼戻しの際にTi炭化物として析出し、強度を向上させる効果がある。この効果を得るためには、0.003%以上含有させる必要がある。ただし、その含有量が0.050%を越えると、凝固中など高温域で粗大な炭窒化物が形成し、また焼戻し時のTi炭化物の析出量が過剰となるため、靭性が低下する。従って、Ti含有量を0.003〜0.050%とした。
V:0.01〜0.20%
Vは、焼戻しの際にV炭化物として析出し、強度を向上させる効果がある。この効果を得るためには、0.01%以上含有させる必要がある。ただし、その含有量が0.150%を越えると、焼戻し時のV炭化物の析出量が過剰となるため、靭性が低下する。従って、V含有量を0.01%〜0.20%とした。なお、V含有量の好ましい上限は0.15%である。
本発明に係る継目無鋼管は、上記の成分のほか、残部がFeと不純物からなるものである。ここで、不純物とは、原料鉱石やスクラップ等から混入する成分であって、本発明に悪影響を与えない範囲で許容されるものを意味する。しかしながら、特に、不純物中のNi、Cu、P、S、NおよびBは、次に述べるように、その含有量を抑制する必要がある。
本発明は、その目的において、実質的にNiを含有しないことを前提としている。
Ni:0.10%未満
本発明においては、実質的にNiを含有させないことを前提としているので、Niは添加しない。不純物として含有されるとしても、Niの含有量を0.10%未満に制限する必要がある。不純物としてのNiの含有量は、好ましくは0.03%以下、より好ましくは0.025%以下、さらに好ましくは0.02%以下である。
Cu:0.20%以下
なお、本発明においては、不純物としてのNiを0.10%未満に制限しているため、Cuチェッキングが生じやすくなる。したがって、Cuは添加しない。不純物として含有されるとしても、Cuの含有量を0.20%以下に制限する必要がある。不純物としてのCuの含有量は、好ましくは0.05%以下、より好ましくは0.03%以下、さらに好ましくは0.01%以下である。
P:0.025%以下
Pは、不純物として鋼中に存在する元素であるが、その含有量が0.025%を越えると靭性が著しく低下するため、不純物としての上限を0.025%とした。好ましい上限は、0.020%である。
S:0.005%以下
Sは、Pと同様に不純物として鋼中に存在する元素であるが、その含有量が0.005%を越えると靭性が著しく低下するため、不純物としての上限を0.005%とした。なお、Sの含有量の好ましい上限は、0.003%である。
N:0.007%以下
Nは、不純物として鋼中に存在する元素であるが、その含有量が0.007%を越えると靭性が著しく低下するため、不純物としての上限を0.007%とした。
B:0.0003%未満
Bは、通常、含有させることにより焼入れ性を向上させ、強度を高める効果のある元素である。しかしながら、CrおよびMoが一定量含有されている鋼に、Bが0.0003%以上含有されていると、焼戻し時に粗大な硼化物を形成し、靭性を低下させる。従って、本発明において、Bの不純物としての上限を0.0003%未満とした。
また、本発明に係る継目無鋼管は、上記の成分のほか、CaおよびMgのうちの一方または両方を、必要に応じて含有させても良い。
Ca:0.0050%以下
Caは、鋼中のSと反応して硫化物を形成することにより介在物の形態を改善し、鋼の靭性を向上させる効果を有するので必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、その含有量が0.0050%を超えると、鋼中の介在物量が増大し、鋼の清浄度が低下するので、かえって靭性が低下する。従って、Caを含有させる場合には、その含有量を0.0050%以下とするのが好ましい。なお、上記効果を安定的に発現させたい場合には、Caの含有量を0.0005%以上とするのが好ましい。
Mg:0.0050%以下
Mgもまた、鋼中のSと反応して硫化物を形成することにより介在物の形態を改善し、鋼の靭性を向上させる効果を有する。しかしながら、その含有量が0.0050%を超えると、鋼中の介在物量が増大し、鋼の清浄度が低下するので、かえって靭性が低下する。従って、Mgを含有させる場合には、その含有量を0.0050%以下とするのが好ましい。なお、上記効果を安定的に発現させたい場合には、Mgの含有量を0.0005%以上とするのが好ましい。
なお、本発明においては、対象の鋼管を、肉厚30mm超の肉厚の大きいサイズものに限定している。この理由は、肉厚が30mm以下のサイズにおいては、Niを実質的に含有していなくても、特許文献5に開示された方法によって、引張強度950MPa以上、かつ降伏強度850MPa以上であって、−40℃でのシャルピー吸収エネルギーが60J以上という、目的とする機械的特性値が実現できるからである。
本発明の鋼管は、望ましい態様にあっては、外径が185mm以上である。また本発明の鋼管は、望ましい態様にあっては、−40℃でのシャルピー吸収エネルギーが80J以上であり、さらに望ましい態様にあっては、−40℃でのシャルピー吸収エネルギーが100J以上である。
次に、本発明の鋼管の製造方法について述べる。
造管手段は特に限定しない。例えば、熱間での穿孔、圧延および延伸工程にて製造しても良いし、熱間押し出しプレスにより製造しても良い。例えば、通常のマンネスマンープラグミル方式(Mannesmann-plug mill method)、あるいはマンネスマンーマンドレルミル方式(Mannesmann-mandrel mill method)を用いることができる。
本発明の鋼管を製造する方法として、発明者が提示する手段は、上記の方法により熱間で造管された素管に対して、2回以上の焼入れ、焼戻しを行うことである。焼入れは、用いる鋼のAc変態点以上に加熱し、その後急冷することによって行う。急冷手段としては、水冷や油冷等が適用できる。焼戻しは、用いる鋼のAc変態点未満の温度に加熱することによって行う。Ac変態点未満の温度で均熱後、空冷することが望ましい。
2回以上の焼入れ、焼戻し操作を行う手法としては、いくつかの方法がある。以下に、その方法を例示する。
その一つは、前記熱間での造管後、一旦自然冷却等で素管を常温に冷却した後、オフラインの熱処理炉を用いて焼入れ、焼戻しを複数回繰り返す方法である。この場合は、2回とも常温から再加熱され、逆変態を経ることで優れた靭性を確保しやすい。
二番目の手法は、前記熱間での造管の仕上げ圧延終了後、十分な保有熱を有する素管を速やかに熱処理炉に移し、Ar変態点温度以上で均熱して、Ar変態点以上の温度から急冷することで焼入れを行い、1回目の焼入れとすることである。本願明細書ではこの方法による焼入れをインライン焼入れと言う。その後、オフラインの熱処理炉で焼戻しを行い、更に焼入れ、焼戻しを1回以上繰り返す。この場合、インライン焼入れは常温から加熱するオフラインでの焼入れと比較して省エネルギーの効果があり、また靭性も前述の手法に比較的近いものが得られやすい。
三番目の手法は、前記熱間での造管の仕上げ圧延終了直後の、素管がAr変態点以上の温度にある状態から、急冷して焼入れ、1回目の焼入れとする方法であり、以降の焼戻しや2回目以降の焼入れ、焼戻し工程に関しては、二番目の手法と同様である。この方法は省エネルギー効果においては非常に優れるが、靭性確保の点では、前記二つの手法に比べて劣る。
以上、三つの手法について説明したが、この区分は、単に、熱間製管後冷却終了までの方法に基づいて行ったものであって、上記でオフライン熱処理炉で行うと記載された工程を、インラインに組み入れて行うことは、特別な設備が必要な問題はあるものの、原理的には何等差のないことは明らかである。
表1に示す化学成分の鋼を溶製し、転炉−連続鋳造プロセスにより、断面が矩形のビレットおよび外径310mmの円柱ビレットを鋳造した。矩形ビレットは、さらに熱間鍛造により外径170mmの円柱ビレットと外径225mmの円柱ビレットに成形した。
Figure 2012193404
これらの円柱ビレットを、1240℃に加熱し、マンネスマン−マンドレル方式によって、表6に示す寸法の継目無鋼管を作製した。その後、表2に示す温度条件で、焼入れ
焼戻し熱処理を施して、製品鋼管を製造した。
得られた各製品鋼管について、長手方向の両端位置(圧延方向で先端側をT端、末端側をB端とする)の強度特性をJIS Z2201の4号(丸棒)試験片を用いて、JIS Z2241に準拠した引張試験を実施して評価し、靭性をJIS Z2242に準拠した2mmVノッチフルサイズ試験片を切り出し、−40℃にてシャルピー衝撃試験を3本実施した中で、最も低い吸収エネルギーとして評価した。表2に各製品鋼管の強度および靭性の評価結果を示す。
Figure 2012193404
焼入れ焼戻しを2回繰り返したNo.5および9〜12の鋼管(本発明例)に関しては、30mm超の肉厚、185mm以上の外径、そして、Ni含有量が0.10%未満であるにもかかわらず、降伏強度850MPa以上、引張強度950MPa以上および−40℃でのシャルピー吸収エネルギーが60J以上と、良好な高強度かつ高靱性の結果が得られた。
これに対して、比較例に係るNo.1〜3および13〜19は、1回の焼入れ・焼戻しにより、850MPa以上の降伏強度、950MPa以上の引張強度、60J以上の吸収エネルギー(−40℃)を達成できているが、肉厚が30mm以下の例である。また、比較例に係るNo.4、6、20および21は、1回の焼入れ・焼戻しを行ったものであるが、吸収エネルギーが小さく靭性が不足している。また、比較例に係るNo.7および8は、1回の焼入れ・焼戻しを行ったものであり、靭性は満足できる水準にあるものの、降伏強度、引張強度が不足している。
以上説明したように、本発明によれば、クレーンのブーム等の機械構造部材に特に好適な、引張強度950MPa以上および降伏強度850MPa以上の高強度を有し、かつ、−40℃でのシャルピー吸収エネルギーが60J以上の高靭性を有する肉厚が30mmを超える厚肉継目無鋼管を、Niを実質的に含有させることなく、提供することができる。

Claims (3)

  1. 質量%で、C:0.10〜0.20%、Si:0.05〜1.0%、Mn:0.05〜1.2%、Cr:0.50〜1.50%、Mo:0.50〜1.50%、Nb:0.002〜0.10%%、Al:0.005〜0.10%、並びにTi:0.003〜0.050%およびV:0.01〜0.20%の1種または2種を含有し、残部はFeおよび不純物からなり、不純物中のNiが0.10%未満、Cuが0.20%以下、Pが0.025%以下、Sが0.005%以下、Nが0.007%以下およびBが0.0003%未満である低合金鋼からなり、引張強度950MPa以上、かつ降伏強度850MPa以上であって、−40℃でのシャルピー吸収エネルギーが60J以上であり、肉厚が30mm超であることを特徴とする継目無鋼管。
  2. Feの一部に代えて、さらにCa:0.0005〜0.0050%およびMg:0.0005〜0.0050%のうちの一方または両方を含有する請求項1に記載の継目無鋼管。
  3. 請求項1または2に記載の化学成分を有する低合金鋼を熱間製管して、肉厚30mm超の寸法形状に形成した後、焼入れ、焼戻しを2回以上行い、引張強度を950MPa以上、降伏強度を850MPa以上、−40℃でのシャルピー吸収エネルギーを60J以上とすることを特徴とする継目無鋼管の製造方法。
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