JP5126790B2 - 耐疲労亀裂進展特性に優れた鋼材およびその製造方法 - Google Patents

耐疲労亀裂進展特性に優れた鋼材およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、船体、土木建設物、建設機械、水圧鉄管、海洋構造物、ラインパイプその他の耐疲労亀裂進展特性が要求される溶接構造物などに用いるのに適した鋼材およびその製造方法に関する。
近年、溶接構造物が大型化される傾向が顕著になってきており、高強度化および軽量化が望まれている。しかし、高強度鋼を使用する際には設計応力が上昇するため、溶接部から疲労破壊が発生しやすくなり、その改善が重要な問題となっている。構造用鋼材などの厚鋼板では、一般に溶接施工が施されるため、溶接部から疲労亀裂が発生する可能性がある。従って、溶接部から発生、進展する疲労亀裂を鋼材で滞留させることができれば、構造物の疲労寿命の延長に有効である。このため、疲労亀裂進展抑制効果を有する鋼板が種々提案されている。
例えば、特許文献1には、同じ温度であればオーステナイト相よりも強度が低いフェライト相を活用することで、高温強度を低下させて、溶接継手内の溶接残留応力を緩和する技術が提案されている。すなわち、溶接部では溶接後に急冷されるため、オーステナイト単相の温度域が広く、溶接金属の熱収縮に伴い、高いレベルの残留応力が発生する。そこで、特許文献1に記載の発明では、鋼中にフェライト生成元素としてAlを0.5〜2.0%含有させておき、800〜600℃の温度範囲でフェライトを生成させて、低強度のフェライトを塑性変形させることにより残留応力を緩和している。
また、特許文献2には、引張強度490〜780MPaの高張力鋼板のHAZ(溶接熱影響部)の組織をベイナイト主体とし、オーステナイト粒界から生成する粒界フェライトを抑制することにより疲労強度を向上させる技術が提案されている。この技術では、粒界フェライトの生成を抑制すべくBを0.0005〜0.01%添加し、さらにベイナイトとマルテンサイトを含んだ組織全体を強化すべく、炭素当量(Ceq)の限定を設けている。
特開2004−211150号公報 特開2003−171731号公報
特許文献1で提案された技術は、フェライト相をより広い温度範囲で存在させるため高濃度のAl添加を必須要件としている。しかしながら、Alは、フェライト相生成に寄与するが、構造用鋼板に求められる基本的特性のひとつである靭性を著しく低下させる元素である。このため、この技術によれば、溶接部の残留応力を抑制し、疲労強度の向上が期待できるとはいえ、静的負荷に対する靭性そのものが不足することになる。構造材料の形状・寸法の設計は、疲労強度の観点からだけではなく、静的負荷に対する脆性破壊防止の観点からも行われる必要があり、特許文献1で提案された技術では、強度健全性をバランスよく向上させることができない。
特許文献2で提案された技術では、粒界において焼入性を高め、粒界フェライトを効率良く抑制することができるBを添加することによって、粒界フェライトの生成を抑制することとしている。しかしながら、Bは、溶接熱影響部の靭性を低下させる元素であるから、その使用には注意を要する。溶接継手部においては、繰返し荷重に対する疲労特性だけでなく、静的荷重による脆性破壊を防止するため、靭性の確保も重要である。特に、部材寸法の大部分は、後者の靭性で決定されており、必要な部分に対し、疲労破壊防止を確認する疲労調査が行われている現状の疲労設計体系においては、疲労特性と同様に靭性も重要である。この意味において、溶接条件、例えば溶接入熱が変動した場合をも考えると、粒界フェライトの生成と溶接熱影響部靭性とをBの添加という手法だけで両立させることは極めて困難であると言える。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、Al、Bなどの靱性を阻害する元素を多量に添加することなく、耐疲労亀裂進展特性に優れた鋼材およびその製造方法を提供することを目的としている。
本発明者らは、上記の目的を達成するべく、まず、溶接継手の疲労特性と鋼材中に存在する介在物の清浄度との相関に着目した研究を行ったが、鋼板断面全体の清浄度と継手疲労特性の間には何らの相関もないことが分かった。
そこで、変位量の多い鋼板表面に着目し、さらに詳細に調査をしたところ、継手疲労特性は、鋼板表面の特性に大きく依存し、その清浄度を高めることで継手疲労特性が向上することが判明した。より具体的には、介在物分析を鋼板表面から板厚方向に2mmの深さまでの領域に限定して鋼板毎に清浄度を求め、継手疲労特性との相関を調べたところ、極めて強い相関のあることが認められたのである。このような相関が認められる理由としては、鋼板表面は、変位量が大きいとともに、疲労亀裂の発端になりやすいことが考えられる。
ところで、介在物は、硬度が高いため、高応力下でも変形することがない。一方、鋼板表面は、変位量が大きいため、介在物と素地の組織の界面で亀裂が発生し、疲労特性が劣化することが考えられる。したがって、介在物の清浄度が問題とされるのは、通常、鋼材の板厚中心部であることが多いが、疲労特性に関しては、鋼板表面の清浄性が問題となるのである。
本発明は、このような知見に基づいて完成したものであり、その要旨は、下記の(a)に示す耐疲労亀裂進展特性に優れた鋼材、ならびに、下記の(c)および(d)に示す耐疲労亀裂進展特性に優れた鋼材の製造方法にある。
(1)質量%で、C:0.01〜0.13%、Si:0.04〜0.6%、Mn:0.5〜2%、P:0.01%以下、S:0.003%以下、B:0.0007%を超え0.005%以下、Al:0.05%未満、N:0.007%以下およびO:0.003%以下を含有し、残部はFeおよび不純物からなり、下記(1)式から求められるBq値が0.003以下、下記(2)式から求められるCeq値が0.15〜0.35であり、かつ、表層から2mm以内の領域における酸化物数が1平方mmあたり5×10個以下であることを特徴とする耐疲労亀裂進展特性に優れた鋼材。

Figure 0005126790

Figure 0005126790

ただし、上記式中の各元素記号は、各元素の含有量(質量%)を意味する。
なお、上記(1)に示す耐疲労亀裂進展特性に優れた鋼材は、上記の化学組成に加え、さらに、質量%で、下記の〔1〕〜〔5〕に掲げる元素の一種以上を含有させることができる。
〔1〕Cu:1.5%以下、Mo:1%以下、V:0.1%以下およびNb:0.1%以下から選択される1種以上
〔2〕Ni:1.5%以下
〔3〕Cr:1.2%以下
〔4〕Ti:0.05%以下
〔5〕Ca:0.003%以下およびMg:0.003%以下の一方または両方
(b)下記の工程A〜Dを備え、かつ、工程Dの冷却終了後の復熱温度幅を70℃以下とすることを特徴とする耐疲労亀裂進展特性に優れた鋼材の製造方法。
工程A:溶鋼に下記(3)式を満足する条件で不活性ガスを吹き込む工程、
工程B:得られた溶鋼を連続鋳造し、上記(a)に示される化学組成を有する鋼片を得る工程、
工程C:得られた鋼片を900〜1180℃に加熱した後、仕上げ温度が650〜1000℃となる条件で熱間圧延を施して熱延材を得る工程、および、
工程D:得られた熱延材を、620〜950℃の温度域から、620〜500℃の温度域における平均冷却速度が5〜50℃/秒となる条件で加速冷却し、500℃以下の温度域で冷却を終了させる工程。
Figure 0005126790
ただし、上記(3)式中の記号の定義は、下記のとおりである。
1:溶鋼内に吹き込まれる不活性ガス流量(NL/min)
1:不活性ガス吹き込みノズルの先端から溶鋼湯面までの距離(m)
1:不活性ガス吹き込み時間(min)
1:取鍋溶鋼量(ton)
1:取鍋内径(m)
(c)下記の工程A1〜Dを備え、かつ、工程Dの冷却終了後の復熱温度幅が70℃以下であることを特徴とする耐疲労亀裂進展特性に優れた鋼材の製造方法。
工程A1:溶鋼に下記(4)式を満足する条件で真空精錬処理を行う工程、
工程B:得られた溶鋼を連続鋳造し、上記(a)に示される化学組成を有する鋼片を得る工程、
工程C:得られた鋼片を900〜1180℃に加熱した後、仕上げ温度が650〜1000℃となる条件で熱間圧延を施して熱延材を得る工程、および、
工程D:得られた熱延材を、620〜950℃の温度域から、620〜500℃の温度域における平均冷却速度が5〜50℃/秒となる条件で加速冷却し、500℃以下の温度域で冷却を終了させる工程。
Figure 0005126790
ただし、上記(4)式中の記号の定義は、下記のとおりである。
2:溶鋼環流に使用される不活性ガス流量(NL/min)
2:浸漬管内径(m)
2:真空処理時間(min)
2:取鍋溶鋼量(ton)
本発明の鋼材は、耐疲労亀裂進展特性に優れているので、船体、土木建設物、建設機械、水圧鉄管、海洋構造物、ラインパイプその他の耐疲労亀裂進展特性が要求される溶接構造物などに用いるのに適している。
まず、本発明の鋼材の化学組成について説明する。以下の説明において、含有量についての「%」は、「質量%」を意味する。
C:0.01〜0.13
Cは、強度を確保するために必要な元素である。その含有量が0.01%未満では必要とする強度を確保することができない。しかし、その含有量が0.13%を超えると、溶接した場合に溶接熱影響部(以下、「HAZ」と呼ぶ。)、母材共に靱性を確保することが難しくなる。従って、Cの含有量は、0.01〜0.13%とした。
Si:0.04〜0.6%
Siは、脱酸作用があると共に、鋼板の強度上昇にも寄与する。これらの効果を得るためには、Siを0.04%以上含有させる必要がある。しかし、その含有量が0.6%を超えると、靭性の低下をもたらす。従って、Siの含有量は、0.04〜0.6%とした。
Mn:0.5〜2%
Mnは、鋼の焼入性を高める効果があり、強度確保に有効な成分である。その含有量が0.5%未満では、焼入性が不足し、所望の強度および靱性が得られない。しかし、Mnは2%を超えて含有させると、偏析が増すと共に焼入性が高まりすぎて溶接時にHAZ、母材共に靱性が低下する。従って、Mnの含有量は、0.5〜2%とした。
P:0.01%以下
Pは、不純物として鋼中に不可避的に存在する。その含有量が0.01%を超えると、粒界に偏析して靭性を低下させるのみならず、溶接時に高温割れを招く。従って、Pの含有量は、0.01%以下に制限する必要がある。Pは少ないほど好ましい。
S:0.003%以下
Sは、不純物として鋼中に不可避的に存在する。その含有量が多すぎると、中心偏析を助長したり、延伸したMnSが多量に生成したりして、母材およびHAZの機械的性質を劣化させる。従って、Sの含有量は、0.003%以下に制限する必要がある。Sは少ないほど好ましい。
B:0.0007%を超え0.005%以下
Bは、焼入性を向上させて強度を高める効果がある元素である。この効果を得るには、0.0007%を超えて含有させる必要がある。しかし、その含有量が0.005%を超えると、疲労特性が劣化する。したがって、Bの含有量は0.0007%を超え0.005%以下とした。
Al:0.05%未満
Alは、脱酸作用を有する元素である。しかし、その含有量が0.05%以上になると、主としてHAZにおいて靱性が劣化しやすくなる。これは、粗大なクラスター状のアルミナ系介在物粒子が形成されやすくなるためと考えられる。従って、Al含有量は、0.05%未満とした。ただし、脱酸作用があるSiにより脱酸を行う場合には、特に添加しなくてもよい。Alによる脱酸作用を発揮させるためには、0.001%以上含有させることが好ましい。
N:0.007%以下
Nは、不純物として鋼中に不可避的に存在する元素である。多量に存在する場合には、母材およびHAZの靭性の悪化原因となる。従って、N含有量は、0.007%以下とする。Nは少ないほど好ましい。
O:0.003%以下
Oは、不純物として鋼中に不可避的に存在する元素である。その含有量が0.003%を超えると、母材靭性及び伸び絞り等の延性に悪影響を及ぼす。従って、O含有量は、0.003%以下に制限することとした。
本発明の鋼材の化学組成は、上記の各元素を含有し、残部はFeおよび不純物からなり、かつ、下記(1)式から求められるBq値が0.003以下、下記(2)式から求められるCeq値が0.15〜0.35であることが必要である。

Figure 0005126790

Figure 0005126790

ただし、上記式中の各元素記号は、各元素の含有量(質量%)を意味する。
Bq:0.003以下
Bによる焼入性向上効果を発揮させるには、鋼中のNの影響をなくす必要がある。Bは、Nと結合し易く、鋼中にフリーなNが存在すると、Nと結合してBNが生成しやすいからである。このため、N含有量に応じてTiを添加し、TiNとして固定することにより、Bを鋼中に存在させる。しかし、(1)式から求められるBq値が0.003を超えると、粗大な鉄炭硼化物が形成され、疲労特性の劣化に繋がる。従って、Bq値は、0.003以下にする必要がある。
なお、上記の効果を確実に得るためには、上記(1)式で規定されるBq値を0.0001以上とするのが好ましい。また、Bq値は、0.003以下の範囲では、大きくなればなるほど、焼入性が向上するので、0.0005以上とするのがより好ましく、0.001以上とするのが更に好ましい。
Ceq:0.15〜0.35
上記(2)式から求められるCeqは、いわゆる炭素当量であり、鋼板の焼入性や溶接性を評価する指標であり、一般に広く使われている。
本発明者らは、溶接継手の疲労特性を向上させ、かつ構造用鋼として一般的な引張強さ(TS)が500MPa以上で、かつ0℃におけるシャルピー吸収エネルギー値vE0が27J以上であるという要求を満たすための必要条件を探求した。その結果、Ceq値が0.15%未満では、強度が低下し、一方、Ceqが0.35%を超えると、鋼板の焼入性が高まり、継手の硬度分布が不均一となって継手疲労強度に悪影響を及ぼすことが判明した。また、Ceqが0.35を超えると、溶接性の劣化を引き起こし、溶接施工が困難になり、鋼板の用途が著しく制限されるというデメリットもある。従って、Ceq値を0.15〜0.35%とした。なお、Ceqの好ましい下限は、0.20%である。また、Ceqの好ましい上限は0.30%である。
本発明の鋼材には、各種の性能を向上させることを目的として、さらに、下記の〔1〕〜〔5〕に掲げる元素の一種以上を含有させることができる。
〔1〕Cu:1.5%以下、Mo:1%以下、V:0.1%以下およびNb:0.1%以下から選択される1種以上
〔2〕Ni:1.5%以下
〔3〕Cr:1.2%以下
〔4〕Ti:0.05%以下
〔5〕Ca:0.003%以下およびMg:0.003%以下の一方または両方
まず、それぞれの任意添加元素の好ましい含有量の範囲及びその限定理由について説明する。
Cu:1.5%以下
Cuは、強度および耐食性をより向上させる効果があるため、必要に応じて添加しても良い。特に、Cuを含有させた鋼材に、焼入れ焼戻し処理を実施すると、Cuの時効硬化作用により、一層強度が高まる。これらの効果は、0.5%以上含有させた場合に顕著となる。しかし、1.5%を超えて含有させても、コスト上昇に見合った性能の改善が見られない。従って、Cuを含有させる場合には、その含有量を1.5%以下とするのが好ましい。
Mo:1%以下
Moは、母材の強度と靱性を向上させる効果があるため、必要に応じて添加しても良い。この効果が顕著となるのは、0.05%以上含有させた場合である。しかし、1%を超えて含有させると、主としてHAZの硬度が高まり、靱性および耐SSC性を損なう。従って、Moを含有させる場合には、その含有量を1%以下とするのが好ましい。
V:0.1%以下
Vは、主に焼戻し時の炭窒化物析出により母材の強度を向上させる効果があるため、必要に応じて添加しても良い。この効果は、0.005%以上含有させた場合に顕著となる。しかし、0.1%を超えて含有させると、母材の性能向上効果が飽和し、靱性劣化を招く。従って、Vを含有させる場合には、その含有量を0.1%以下にするのが好ましい。
Nb:0.1%以下
Nbは、細粒化と炭化物析出により母材の強度および靱性を向上させる効果があるため、必要に応じて添加しても良い。この効果は、0.005%以上含有させた場合に顕著となる。しかし、その含有量が0.1%を超えると、上記の効果が飽和する一方で、HAZの靱性を著しく損なう。従って、Nbを含有させる場合には、その含有量を0.1%以下とするのが好ましい。
Ni:1.5%以下
Niは、固溶状態において鋼のマトリックス(生地)の靭性を高める効果があるため、必要に応じて添加しても良い。この効果が顕著となるのは、その含有量が0.05%以上の場合である。しかし、1.5%を超えて含有させると合金コストの上昇に見合った特性の向上が得られない。従って、Niを含有させる場合には、その含有量を1.5%以下とすることが好ましい。
Cr:1.2%以下
Crは、耐炭酸ガス腐食性を高め、また焼入性を高める効果があるため、必要に応じて添加しても良い。この効果は、0.05%以上含有させた場合に顕著となる。しかし、1.2%を超えて含有させると、他の成分条件を満足させても、HAZの硬化の抑制が難しくなる他、耐炭酸ガス腐食性向上効果も飽和する。従って、Crを含有させる場合には、その含有量を1.2%以下とすることが好ましい。
Ti:0.05%以下
Tiは、脱酸元素として作用すると共に、Ti、Mnからなる酸化物相を形成し、特に大入熱溶接の熱影響部における組織を微細化し、疲労特性向上の効果が得られるため、必要に応じて添加しても良い。この酸化物相を鋼中に形成させるためには、鋼中のTiの総量を0.003%以上とすることが好ましい。しかし、0.05%を超えて含有させると、形成される酸化物がTi酸化物、あるいはTi−Al酸化物となって分散密度が低下し、大入熱溶接部の熱影響部における組織を微細化する能力が失われる。このため、Tiを含有させる場合には、その含有量を0.05%以下とするのが好ましい。より好ましいのは0.02%未満である。更に、0.018%以下とするのが好ましい。
Ca:0.003%以下
Caは、鋼中のSと反応して溶鋼中で酸硫化物(オキシサルファイド)を形成する。この酸硫化物は、MnSなどと異なり、圧延加工で圧延方向に伸びることがなく圧延後も球状であるため、延伸した介在物の先端などを割れの起点とする溶接割れや水素誘起割れを抑制する作用がある。従って、必要に応じて添加しても良い。この効果が顕著となるのは、0.0005%以上含有させた場合である。しかし、その含有量が0.003%を超えると、靱性の劣化を招くことがある。したがって、Caを含有させる場合には、その含有量を0.003%以下とするのが好ましい。
Mg:0.003%以下
Mgは、Mg含有酸化物を生成し、TiNの発生核となり、TiNを微細分散させる効果を持つため、必要に応じて添加しても良い。この効果が顕著となるのは、0.0005%以上含有させた場合である。しかし、その含有量が0.003%を超えると、酸化物が多くなりすぎて延性低下をもたらす。従って、Mgを含有させる場合には、その含有量を0.003%以下とするのが好ましい。
表層から2mm以内の領域の酸化物数:1平方mmあたり5×104個以下
表層から2mm以内の領域における酸化物数は1平方mmあたり5×104個以下とする。これは、5×104個を超える酸化物が存在すると、疲労亀裂の発生源が増加し、疲労特性が低下するためである。
ここで、酸化物数は、下記の手順で測定した。
(1)製造した鋼材の圧延方向に垂直な断面を観察面として小片を切り出し、観察面をナイタル溶液で腐食して、試験片を作製する。
(2)上記の試験片をエネルギー分散型蛍光X線分析装置(EDX)付きの走査型電子顕微鏡(SEM)にセットし、0.05mm角の領域を1視野とし、表層から2mm以内の領域の5視野について倍率2000倍で観察し、各視野における酸化物数を測定する。このとき、酸化物と他の介在物との区別は、EDXによる組成分析によって行う。また、酸化物数の測定は、視野のばらつきを避けるため、表層から深さ2mmまでの領域において深さを変えて行う。
(3)各視野における酸化物数を平均し、表層から2mm以内の領域における酸化物数とする。
本発明の耐疲労亀裂進展特性に優れた鋼材を製造するにあたっては、精錬段階からの調整が必要である。すなわち、精錬段階では、不活性ガス吹き込み処理または真空精錬処理を工夫することにより、表層部の酸化物を低減できる。具体的には、不活性ガス吹き込み処理を行うに当たっては、溶鋼に下記(3)式を満足する条件で不活性ガスを吹き込むのが有効である。
Figure 0005126790
ただし、上記(3)式中の記号の定義は、下記のとおりである。
1:溶鋼内に吹き込まれる不活性ガス流量(NL/min)
1:不活性ガス吹き込みノズルの先端から溶鋼湯面までの距離(m)
1:不活性ガス吹き込み時間(min)
1:取鍋溶鋼量(ton)
1:取鍋内径(m)
上記(3)式を満足する条件で不活性ガス吹き込み処理を行えば、浴を十分に撹拌しつつ、吹錬を行うことができる。即ち、吹錬当初は、溶銑中の珪素が酸化されてシリカとなり、これが炉内に加えた焼石灰や酸化鉄と反応して、CaO−SiO2−FeO系スラグを形成し始める。同時に炉内温度が上昇し、スクラップの溶解も進み始める。吹錬初期は、溶銑中の炭素濃度が高いので、吹き込まれた純酸素ガスは、炭素と効率よく反応し、一酸化炭素となって脱炭が進む。この段階では、純酸素ガスの供給速度が脱炭を律速する。脱炭の進行とともに浴の温度はさらに上昇する。脱炭が進み、炭素濃度が低下するにつれて、脱炭反応は、溶鋼中の炭素の移動が脱炭を律速する。溶鋼の撹拌による炭素の移動が不十分であると、吹き込まれた純酸素ガスは、炭素と反応するよりも鉄を酸化させることに使われ、スラグ中に酸化鉄が増え、鉄の歩留りが低下する。これを防ぐため、炉底からのガス吹き込みを活発にする。
一方、真空精錬処理を行うに当たっては、溶鋼に下記(4)式を満足する条件で不活性ガスを吹き込むのが有効である。
Figure 0005126790
ただし、上記(4)式中の記号の定義は、下記のとおりである。
2:溶鋼環流に使用される不活性ガス流量(NL/min)
2:浸漬管内径(m)
2:真空処理時間(min)
2:取鍋溶鋼量(ton)
真空精錬処理を行う場合には、上記(4)式を満足する条件として、減圧した容器の中に溶鋼を入れ、平衡分圧を下げて、溶鋼中のガス成分を除去するのが有効である。
さらに、鋼の清浄度を上げるためには、精錬にあたって、精錬初期にAl脱酸を大部分進行させることは避けるべきである。Al以外の組成の調整をMn及びSi等と共に行い、さらにTi等により脱酸が進行した後、出鋼直前にAlを微量溶鋼中に投入し、得られた溶鋼を鋳造することが望ましい。
インゴット鋳造の場合は、熱間圧延に先立って、分塊圧延により鋼片(スラブ)を製造する工程を余分に通さなければならず、歩留まりも低下する。よって、鋳造は連続鋳造で行うのがよい。連続鋳造の場合、鋼片の偏析もHAZの靱性に悪影響を及ぼすので、好ましくは偏析部において、Cが0.29%以下、Pが0.30%以下、Mnが3.5%以下となるような管理を行う方がよい。
なお、上記の条件以外に鋳込み時の吐出流量管理として1000〜5000ガウスで電磁ブレーキをかけたり、250〜1000ガウスで未凝固溶鋼に電磁攪拌処理をしたり、最終凝固部を1mm/m程度の勾配で圧下し、濃厚偏析の溶鋼を最終凝固部から搾り出してもよい。上記の管理項目を適度に組み合わせることにより、清浄度に優れ、かつ中心偏析の少ない鋼片が得られる。
続いて、このようにして製造した鋼片を900〜1180℃の温度域に加熱して、熱間圧延を行うのがよい。このとき、一旦室温にまで冷却した鋼片を再加熱してもよく、いわゆる直送圧延プロセスにより、連続鋳造後に室温にまで冷却することなく、そのまま均熱炉を経て上記温度に維持あるいは加熱してもよい。ここで、加熱温度が900℃未満の場合は、スラブ加熱時点でオーステナイトへの逆変態が不十分となり、後の特性が劣化する。一方、加熱温度が1180℃を超えると、鋼片の加熱時にオーステナイト結晶粒が粗大化し、板厚中心部だけでなく母材全体の靱性が低下する。
熱間圧延の条件は、熱間圧延の仕上げ温度を650〜1000℃とするのがよい。仕上げ温度が650℃未満であると、鋼の変形抵抗が上昇するため、熱間圧延後の鋼板の形状を目標の形状に仕上げることが難しくなる。仕上げ温度が高いと制御圧延による結晶粒の微細化効果が得られず母材の靱性を確保することが出来ない。従って、仕上げ温度の上限を1000℃に制限する。
続いて、得られた熱延材を、620〜950℃の温度域から、620〜500℃の温度域における平均冷却速度が5〜50℃/秒となる条件で加速冷却し、500℃以下の温度域で冷却を終了させるのがよい。さらに、冷却終了後の復熱温度幅は70℃以下とするのがよい。
このような条件で冷却することにより、疲労特性を向上させることが可能となる。
即ち、620〜500℃の温度域における平均冷却速度が5℃/sec未満であると、粗大な炭化物を伴うベイナイト組織等が生成し易いので、特に鋼板の中心部の十分な降伏強さを確保することができない。一方、その温度域での冷却速度が50℃/secを超えると、鋼板の表層部近傍で焼きが入り易いために表層の靱性が低下することがある。そこで本発明では、620〜500℃の温度域における平均冷却速度を5〜50℃/secとした。
この冷却における冷却停止温度が500℃を超えると、鋼板の中心部のみならず表層部においても、マルテンサイトあるいは下部ベイナイト等の生成が不十分になるので強度を確保することができない。従って、冷却停止温度は500℃以下とする。このような熱処理によって、マルテンサイトあるいはベイナイト組織が得られやすくなる。本発明の化学組成を有する鋼材の場合、主としてベイナイト組織となる。
表1に示す化学組成の鋼を転炉で溶製し、表2に示す不活性ガス吹き込み処理または真空精錬処理を実施し、その後、連続鋳造を実施することにより得た鋳片を、適当な板厚まで、表3に示す条件で、熱間圧延し、冷却して、試験用鋼板を得た。
Figure 0005126790
Figure 0005126790
Figure 0005126790
上記の試験用鋼板を用いて、下記の方法により、疲労破断寿命、HAZの引張強度および靭性、ならびに、酸化物数を測定した。
<疲労試験>
上記の試験用鋼板を用いて、表4に示す溶接条件で、荷重非伝達型の十字溶接継手を作製し、疲労試験に供した。なお、継手試験体の形状と寸法を図1に示す。継手は隅肉溶接で製作した。図1において、1と2が母材鋼板、5が溶接部である。各継手試験体に対し、繰返し軸力負荷を与え、溶接余盛り止端における疲労亀裂の発生寿命、つまり疲労破断寿命を測定した。表5に疲労試験条件を示す。
Figure 0005126790
Figure 0005126790
<HAZの引張強度>
上記の試験用鋼板から、板厚の1/4t部において、圧延面に平行で、圧延方向に垂直な方向に試験片を採取し、JIS Z 2241(1998)に規定される方法に従って、引張試験を実施し、引張強さ(TS)を求めた。
<HAZの靭性>
上記の試験用鋼板から、板厚の1/4t部において、圧延面に平行で、圧延方向に垂直な方向に試験片を採取し、JIS Z 2242(1998)に規定される方法に従って、衝撃試験を実施し、0℃における吸収エネルギー(vE0)を求めた。
<酸化物数>
下記の手順により表層から2mm以内の領域における酸化物数を求めた。
(1)製造した鋼材の圧延方向に垂直な断面を観察面として小片を切り出し、観察面をナイタル溶液で腐食して、試験片を作製した。
(2)上記の試験片をEDX付きSEMにセットし、0.05mm角の領域を1視野とし、表層から2mm以内の領域の5視野(ほぼ等間隔に5視野)について倍率2000倍で観察し、各視野における酸化物数を測定した。このとき、酸化物と他の介在物との区別は、EDXによる組成分析によって行った。また、酸化物数の測定は、視野のばらつきを避けるため、表層から深さ2mmまでの領域において深さを変えて行った。
(3)各視野における酸化物数を平均し、表層から2mm以内の領域における酸化物数とした。
鋼材の化学組成および製造方法、ならびに各種試験結果を表6に示す。
Figure 0005126790
表6に示すように、化学組成および製造方法ともに本発明の条件を満たす、本発明例1〜10では、表層から2mm以内の領域における酸化物数が5×104個/mm2以下となり、いずれの例でも、疲労破断寿命(繰り返し数)が5×106回を超え、また、da/dnが5×10-5以下であるため、十分な耐疲労亀裂進展特性を有していた。
一方、化学組成は、本発明で規定される範囲を満足するが、製造方法が本発明の条件を外れる比較例1および2、ならびに、化学組成が本発明で規定される範囲を外れる比較例3〜6では、いずれも疲労破断寿命が104台と極めて悪くなった。
本発明の鋼材は、耐疲労亀裂進展特性に優れているので、船体、土木建設物、建設機械、水圧鉄管、海洋構造物、ラインパイプその他の耐疲労亀裂進展特性が要求される溶接構造物などに用いるのに適している。
継手試験体の形状と寸法を示す図
符号の説明
1.母材鋼板
2.母材鋼板
5.溶接部

Claims (8)

  1. 質量%で、C:0.01〜0.13%、Si:0.04〜0.6%、Mn:0.5〜2%、P:0.01%以下、S:0.003%以下、B:0.0007%を超え0.005%以下、Al:0.05%未満、N:0.007%以下およびO:0.003%以下を含有し、残部はFeおよび不純物からなり、下記(1)式から求められるBq値が0.003以下、下記(2)式から求められるCeq値が0.15〜0.35であり、かつ、表層から2mm以内の領域における酸化物数が1平方mmあたり5×10個以下であることを特徴とする耐疲労亀裂進展特性に優れた鋼材。

    Figure 0005126790

    Figure 0005126790

    ただし、上記式中の各元素記号は、各元素の含有量(質量%)を意味する。なお、各元素の含有量が不純物レベルの場合には0を代入するものとする。
  2. さらに、質量%で、Cu:1.5%以下、Mo:1%以下、V:0.1%以下およびNb:0.1%以下から選択される1種以上の元素を含有することを特徴とする請求項1に記載の耐疲労亀裂進展特性に優れた鋼材。
  3. さらに、質量%で、Ni:1.5%以下を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の耐疲労亀裂進展特性に優れた鋼材。
  4. さらに、質量%で、Cr:1.2%以下を含有することを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の耐疲労亀裂進展特性に優れた鋼材。
  5. さらに、質量%で、Ti:0.05%以下を含有することを特徴とする請求項1から4までのいずれかに記載の耐疲労亀裂進展特性に優れた鋼材。
  6. さらに、質量%で、Ca:0.003%以下およびMg:0.003%以下の一方または両方を含有することを特徴とする請求項1から5までのいずれかに記載の耐疲労亀裂進展特性に優れた鋼材。
  7. 下記の工程A〜Dを備え、かつ、工程Dの冷却終了後の復熱温度幅を70℃以下とすることを特徴とする耐疲労亀裂進展特性に優れた鋼材の製造方法。
    工程A:溶鋼に下記(3)式を満足する条件で不活性ガスを吹き込む工程、
    工程B:得られた溶鋼を連続鋳造し、請求項1から6までのいずれかに記載の化学組成を有する鋼片を得る工程、
    工程C:得られた鋼片を900〜1180℃に加熱した後、仕上げ温度が650〜1000℃となる条件で熱間圧延を施して熱延材を得る工程、および、
    工程D:得られた熱延材を、620〜950℃の温度域から、620〜500℃の温度域における平均冷却速度が5〜50℃/秒となる条件で加速冷却し、500℃以下の温度域で冷却を終了させる工程。
    Figure 0005126790
    ただし、上記(3)式中の記号の定義は、下記のとおりである。
    1:溶鋼内に吹き込まれる不活性ガス流量(NL/min)
    1:不活性ガス吹き込みノズルの先端から溶鋼湯面までの距離(m)
    1:不活性ガス吹き込み時間(min)
    1:取鍋溶鋼量(ton)
    1:取鍋内径(m)
  8. 下記の工程A1〜Dを備え、かつ、工程Dの冷却終了後の復熱温度幅が70℃以下であることを特徴とする耐疲労亀裂進展特性に優れた鋼材の製造方法。
    工程A1:溶鋼に下記(4)式を満足する条件で真空精錬処理を行う工程、
    工程B:得られた溶鋼を連続鋳造し、請求項1から6までのいずれかに記載の化学組成を有する鋼片を得る工程、
    工程C:得られた鋼片を900〜1180℃に加熱した後、仕上げ温度が650〜1000℃となる条件で熱間圧延を施して熱延材を得る工程、および、
    工程D:得られた熱延材を、620〜950℃の温度域から、620〜500℃の温度域における平均冷却速度が5〜50℃/秒となる条件で加速冷却し、500℃以下の温度域で冷却を終了させる工程。
    Figure 0005126790
    ただし、上記(4)式中の記号の定義は、下記のとおりである。
    2:溶鋼環流に使用される不活性ガス流量(NL/min)
    2:浸漬管内径(m)
    2:真空処理時間(min)
    2:取鍋溶鋼量(ton)
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