JP6620806B2 - 透明導電体及び透明導電体の製造方法 - Google Patents

透明導電体及び透明導電体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、透明導電体及び透明導電体の製造方法に関し、より詳しくは、安定に細線化された導電性細線パターンを、密着性よく基材上に保持できる透明導電体及び透明導電体の製造方法に関する。
導電材料の細線パターン形成としては従来フォトリソグラフィーを利用した方法が広く使われている。しかしながら、フォトリソグラフィー技術は材料のロスが多く、工程が複雑なために、材料ロスが少なく、工程が簡略な方法で導電性細線パターンを形成する方式が種々検討されている。
例えば、インクジェット法などで、導電材料を含む液滴を基材に付与して、細線パターンを形成する方式があるが、インクジェット法では、通常は細線の幅は吐出された液滴の直径以下にはならず、数μmの線幅の細線パターンを形成することはできなかった。
インクジェット法による細線形成のアプローチとして、あらかじめ基材に撥剤を全面に塗布した後、レーザーなどで撥剤の一部を親水化して親撥パターンを形成して、そこにインクジェットで液滴を付与して細線を形成する方法がある。
しかしながら、この方法は撥剤を塗布したり、レーザーで親撥パターンを形成したりと工程が複雑になってしまうという課題があった。
これに対し、液滴内部の流動を利用して液滴中の固形分である導電材料を液滴の周辺部に堆積させて、液滴より微細な幅のパターンを形成する方法が知られている。(特許文献1)
この方法によれば、特別な工程を必要とせずに、液滴の直径以下の数μmの幅の細線を形成することが可能になる。
この方法を用いて、導電性微粒子の微細な幅のリングを形成しこれを複数連結して透明導電膜を形成することが特許文献2に記載されている。しかしながら、導電パスをつくるためにリングの交点が多くなり、透明性が劣化するという課題があった。
これに対して、本出願人は、基材上に形成された導電性材料を含むライン状液体の乾燥過程において、該ライン状液体の縁に前記導電性材料を選択的に堆積させることにより、透明性と導電性に優れた導電性細線パターン、及び該パターンにより構成される透明導電膜を形成することを開示している(特許文献3)。
特開2005−95787号公報 WO2011/051952 特開2014−38992号公報
しかしながら、透明導電膜の基材に対する密着性の観点で更なる改善の余地が見出された。即ち、高温高湿下で長期保存した場合や、透明導電膜フィルムを折り曲げた場合などにおいても、透明導電膜の基材からの剥がれを好適に防止できる技術が求められる。特に、密着性の向上と、安定に細線化された導電性細線パターンを形成することとを両立することは困難であった。
そこで本発明の課題は、安定に細線化された導電性細線パターンを、密着性よく基材上に保持できる透明導電体及び透明導電体の製造方法を提供することにある。
また本発明の他の課題は、以下の記載によって明らかとなる。
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
1.
基材上に、表面エネルギーが40mN/m以上65mN/m未満で、表面エネルギーの極性成分γP、水素結合性成分γHの比率が0.05<(γP/γH)<2である下引き層を有し、該下引き層上に印刷法により導電材料濃度が5重量%未満のインクを用いて線分を形成後、該インクの乾燥過程において前記線分の線幅方向両端に導電材料を選択的に堆積させて形成した導電性細線からなるパターンを有する透明導電体。
2.
前記下引き層は、ジカルボン酸およびジオールから構成されるポリエステル樹脂を含む前記1記載の透明導電体。
3.
前記下引き層は、
ジカルボン酸およびジオールから構成されるポリエステル樹脂と、
オキサゾリン基及びポリアルキレンオキシド鎖を有するアクリル樹脂と、
の混合物を含む前記1又は2記載の透明導電体。
4.
前記ジオールは、フルオレン骨格を有する前記2又は3記載の透明導電体。
5.
前記インクは、水と、該水よりも高沸点である高沸点有機溶剤と、を含む前記1〜4の何れかに記載の透明導電体。
6.
前記導電性細線中にバインダー成分を含有する前記1〜5の何れかに記載の透明導電体。
7.
前記導電性細線は焼成されている前記1〜6の何れかに記載の透明導電体。
8.
前記導電性細線上に金属膜が形成されている前記1〜7の何れかに記載の透明導電体。
9.
基材上に、表面エネルギーが40mN/m以上65mN/m未満で、表面エネルギーの極性成分γP、水素結合性成分γH)の比率が0.05<(γP/γH)<2である下引き層を形成する工程と、
前記下引き層上に印刷法により導電材料濃度が5%未満のインクを用いて線分を形成後、該インクの乾燥過程において前記線分の線幅方向両端に導電材料を選択的に堆積させて導電性細線からなるパターンを形成する工程と、
を有する透明導電体の製造方法。
10.
前記下引き層は、ジカルボン酸およびジオールから構成されるポリエステル樹脂を含む前記9記載の透明導電体の製造方法。
11.
前記下引き層は、
ジカルボン酸およびジオールから構成されるポリエステル樹脂と、
オキサゾリン基及びポリアルキレンオキシド鎖を有するアクリル樹脂と、
の混合物を含む前記9又は10記載の透明導電体の製造方法。
12.
前記ジオールは、フルオレン骨格を有する前記10又は11記載の透明導電体の製造方法。
13.
前記インクは、水と、該水よりも高沸点である高沸点有機溶剤と、を含む前記9〜12の何れかに記載の透明導電体の製造方法。
14.
前記導電性細線中にバインダー成分を含有する前記9〜13の何れかに記載の透明導電体の製造方法。
15.
前記導電性細線を焼成する工程を更に有する前記9〜14の何れかに記載の透明導電体の製造方法。
16.
前記導電性細線上に金属膜を形成する工程を更に有する前記9〜15の何れかに記載の透明導電体の製造方法。
本発明によれば、安定に細線化された導電性細線パターンを、密着性よく基材上に保持できる透明導電体及び透明導電体の製造方法を提供することができる。
本発明の透明導電体の一例を説明する図 下引き層上に形成されたライン状液体から導電性細線パターンが形成される様子を概念的に説明する図 本発明の透明導電体の他の例を説明する図 下引き層上に形成された導電性細線パターンの一例を示す一部切り欠き斜視図 下引き層上に形成された導電性細線パターンにより構成される透明導電膜の例を説明する図
以下に、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本発明の透明導電体の一例を説明する図である。
透明導電体は、基材1上に下引き層2を有し、該下引き層2上に導電性細線からなるパターン(導電性細線パターン)3を有する。
下引き層2は、表面エネルギーが40mN/m以上65mN/m未満で、表面エネルギーの極性成分γP、水素結合性成分γHの比率が0.05<(γP/γH)<2である。
下引き層2に対する水、炭酸プロピレン、n−ノナンの各接触角の値に基づいて、Young−Fowkes式を用いて、該基材の表面エネルギーの3成分、即ち分散力成分γD、極性成分γP、水素結合性成分γHを求めることができる。ここで、接触角は、25℃、50%RH環境下で、下引き層に対して液滴滴下後1000msでの値が用いられる。上記表面エネルギーの3成分の合計値を、下引き層の表面エネルギー[mN/m]とすることができる。
導電性細線パターン3は、下引き層2上に、印刷法により導電材料濃度が5重量%未満のインクを用いて線分を形成後、該インクの乾燥過程において前記線分の線幅方向両端に導電材料を選択的に堆積させて形成されたものである。
導電性細線パターン3は、1組2本の互いに平行な細線31、32により構成されている。以下の説明では、導電性細線パターンについて、平行線パターンという場合がある。
かかる構成を備えた透明導電体によれば、下引き層2によって、導電性細線パターン3を構成する導電性細線が安定に細線化される。かかる導電性細線は、インクを用いて形成した乾燥前の線分の幅よりも十分に細いものとなる。
導電材料自体が透明でなくても、上記のように導電性細線パターン3を構成する導電性細線が細線化されていることにより、光透過性を向上でき、また視認性を低下させることができるため、透明導電体に透明性を付与できる。
更に、導電性細線パターン3は、下引き層2を介して、基材1に対する密着性に優れる効果を奏する。
従って、安定に細線化された導電性細線パターンを、密着性よく基材上に保持できる効果が得られる。
次に、本発明の透明導電体の製造方法について説明すると共に、本発明の透明導電体について更に詳しく説明する。
本発明の透明導電体の製造方法は、基材上に下引き層を形成する工程と、該下引き層上に導電性細線パターンを形成する工程とを有する。
基材としては、格別限定されないが、例えば、ガラス、プラスチック(ポリエステル、ポリオレフィン、アクリル、ポリアミド、ポリカーボネート等)、金属(銅、ニッケル、アルミ、鉄等や、あるいは合金)、セラミックなどを挙げることができ、これらは単独で用いてもよいし、貼り合せた状態で用いてもよい。中でも、プラスチックが好ましく、ポリポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートのようなポリエステルや、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポリオレフィンや、ポリカーボネートなどが好適である。
基材上に形成される下引き層は、上述したように、表面エネルギーが40mN/m以上65mN/m未満で、表面エネルギーの極性成分γP、水素結合性成分γH)の比率が0.01<(γP/γH)<2とされる。(γP/γH)比は、1以下であることが好ましく、0.5以下であることが更に好ましい。
下引き層の表面エネルギー、極性成分γP、水素結合性成分γHを調整する方法としては、下引き層を構成する例えば樹脂等の成分の組成、下引き層への界面活性剤の添加、下引き層へのコロナ放電などの表面処理などを好ましく挙げることができる。樹脂の組成を変化させる場合は、例えばポリマーに対して親水性基や極性基を導入することなどによって、下引き層の表面エネルギー、極性成分γP、水素結合性成分γHを調整することができる。
下引き層は、樹脂により構成されることが好ましい。特に、下引き層は、ジカルボン酸およびジオールから構成されるポリエステル樹脂を含むことが好ましい。これにより、下引き層の基材に対する密着性を向上することができる。特に基材がポリエステル樹脂を含む場合に、該基材への密着性を顕著に向上することができる。
ポリエステル樹脂は、1又は2種以上のジカルボン酸と、1又は2種以上のジオールとを重縮合して得ることができる。
ジカルボン酸としては、例えば、脂肪族ジカルボン酸、脂環式ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸等を好ましく例示することができる。
脂肪族ジカルボン酸としては、飽和脂肪族ジカルボン酸が好適であり、例えば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、デカメチレンジカルボン酸等を好ましく例示することができる。
脂環式ジカルボン酸としては、例えば、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−デカヒドロナフタレンジカルボン酸、1,5−デカヒドロナフタレンジカルボン酸、2,6−デカヒドロナフタレンジカルボン酸、2,7−デカヒドロナフタレンジカルボン酸等を好ましく例示することができる。
芳香族ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸等を好ましく例示することができる。また、芳香族ジカルボン酸として、スルホン酸塩の基を有する芳香族ジカルボン酸を好ましく用いることができる。スルホン酸塩の基を有する芳香族ジカルボン酸としては、例えば、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−カリウムスルホイソフタル酸、5−リチウムスルホイソフタル酸、5−ホスホニウムスルホイソフタル酸等を好ましく例示することができる。
ジオールとしては、例えば、脂肪族ジオール、脂環式ジオール、フルオレン骨格を有するジオール等を好ましく例示することができる。
脂肪族ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール等を好ましく例示することができる。
脂環式ジオールとしては、例えば、1,2−シクロペンタンジメタノール、1,3−シクロペンタンジメタノール、ビス(ヒドロキシメチル)トリシクロ、[5.2.1.0]デカン等の5員環ジオールや、1,2−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−プロパン等の6員環ジオール等を好ましく例示することができる。
フルオレン骨格を有するジオールとしては、例えば、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジメチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−エチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジエチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−プロピルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジプロピルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−イソプロピルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジイソプロピルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−n−ブチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジ−n−ブチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−イソブチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジイソブチルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−(1−メチルプロピル)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ビス(1−メチルプロピル)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−フェニルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジフェニルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−ベンジルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3,5−ジベンジルフェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(3−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]フルオレン9,9−ビス[4−(4−ヒドロキシブトキシ)フェニル]フルオレン等を好ましく例示できる。
下引き層を構成するポリエステル樹脂のジオール成分として、上記のようなフルオレン骨格を有するジオールを用いることにより、導電性細線パターンとの密着性が向上する。更に、フルオレン骨格を有するジオールを用いることにより、下引き層の屈折率を高くすることができる。これにより、透明導電体を構成する他の層との屈折率差による干渉むら(虹むらともいう)を低減することができる。特に、他の層として、後に詳述するクリアハードコート層を備える場合などにおいて、干渉むらを好適に低減することができる。
また、下引き層は、ポリエステル樹脂以外の他の樹脂を用いて構成してもよい。他の樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂など種々の樹脂を用いることができるが、特にアクリル樹脂が好適である。以上に説明したポリエステル樹脂と共に、アクリル樹脂を含むことも好ましいことである。即ち、下引き層は、ポリエステル樹脂とアクリル樹脂の混合物を含むことも好ましいことである。
特にアクリル樹脂としてオキサゾリン基及びポリアルキレンオキシド鎖を有するものを用い、これをポリエステル樹脂と混合して用いる場合は、オキサゾリン基によりポリエステル樹脂を架橋させることができるため、下引き層の耐久性、密着性を更に向上することができる。また、ポリアルキレンオキシド鎖を持つアクリル樹脂によりオキサゾリン架橋剤がポリエステルと親和性の高い高分子になり、ポリエステルとの反応性を高くすることができる。
オキサゾリン基及びポリアルキレンオキシド鎖を有するアクリル樹脂としては、水または多少の有機溶剤を含有する水に可溶性または分散性のアクリル樹脂が好ましい。そのようなオキサゾリン基及びポリアルキレンオキシド鎖を有するアクリル樹脂としては、例えば、以下に示すオキサゾリン基を有するモノマーと、ポリアルキレンオキシド鎖を有するモノマーとを、その他の共重合成分と共重合させたアクリル樹脂等を挙げることができる。
オキサゾリン基を有するモノマーとしては、例えば、2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−メチル−2−オキサゾリン等を好ましく例示することができる。
ポリアルキレンオキシド鎖を有するモノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸のカルボキシル基にポリアルキレンオキシドを付加させたエステル等を好ましく例示することができる。ここで、ポリアルキレンオキシド鎖としては、例えば、ポリメチレンオキシド、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリブチレンオキシド等を好ましく例示することができる。ポリアルキレンオキシド鎖の繰り返し単位は3〜100であることが好ましい。
アクリル樹脂のその他の共重合成分としては、例えば、アルキル(メタ)アクリレートや(メタ)アクリルアミド等のようなモノマー成分等を用いることができる。
基材上に下引き層を形成する方法としては、塗設により形成する方法を好ましく用いることができる。下引き層を形成するための塗布液、即ち下引き層を構成する成分を含む塗布液を、基材上に塗布し、乾燥させることにより、基材上に下引き層を塗設することができる。
基材上に塗布液を塗布する方法としては、自体公知の塗布方法を用いることができ、例えば、ロールコート法、グラビアコート法、ロールブラッシュ法、スプレーコート法、エアーナイフコート法、含浸法、カーテンコート法等を用いることができる。中でもロールコート法が好ましく、ロールコート法の中でもグラビアコート法が更に好ましい。
基材への塗布液の濡れ性を向上させる等の観点で、あらかじめ基材に表面処理を施すことも好ましいことである。表面処理としては、コロナ表面処理、火炎処理、プラズマ処理等を好ましく例示することができる。
塗布液の塗布量は、下引き層の厚さが所望の厚さとなるように適宜調整することができる。下引き層の厚みは、例えば、50nm以上1μm以下であることが好ましい。これにより、密着性と透明性を更に向上する効果が得られる。下引き層の厚みが50nm未満だと密着性の更なる向上効果が得られにくい場合があり、1μmを超えると透明性の更なる向上効果が得られにくい場合がある。
下引き層を形成するための塗布液は、下引き層を構成する成分を、水や有機溶剤から選ばれる1種又は2種以上により構成される溶媒又は分散媒に、溶解又は分散させたものを好ましく用いることができる。溶媒又は分散媒は、塗布後の乾燥により除去することができる。また、下引き層を形成するための塗布液中には、溶媒又は分散媒の他に、例えば、界面活性剤、帯電防止剤、すべり剤などのような種々の添加剤を添加することができる。界面活性剤は、下引き層の表面エネルギーを制御する手段としても好適に用いることができる。界面活性剤としては、例えば、シリコン系、フッ素系、アルキルエーテル系など種々のものを用いることができる。
下引き層上に導電性細線パターンを形成する際には、まず、下引き層上に、導電材料を含有するインクを線分として形成する。下引き層上に線分として付与された導電材料を含有するインクを、以下の説明では、ライン状液体という場合がある。
ライン状液体の形成には、印刷法を好ましく用いることができる。印刷法としては、一般的に知られている方法を用いることができるが、例えば、スクリーン印刷、グラビア印刷、オフセット印刷、ディスペンサーによる印刷、インクジェットによる印刷などが好ましく、特にインクジェットによる印刷が好適である。インクジェットにより吐出された導電材料を含む複数の液滴同士を、下引き層上で互いに合一させることで、ライン状液体を高精度に形成することができる。
インクジェット方式としては、一般的に知られている方法を用いることができ、圧電素子の振動によりインク流路を変形させることによりインク液滴を吐出させるピエゾ方式、インク流路内に発熱体を設け、その発熱体を発熱させて気泡を発生させ、気泡によるインク流路内の圧力変化に応じてインク液滴を吐出させるサーマル方式、インク流路内のインクを帯電させてインクの静電吸引力によりインク液滴を吐出させる静電吸引方式等を好ましく例示できる。
本発明では、上述したライン状液体を乾燥させる際に、該ライン状液体の線幅方向両端に導電材料を選択的に堆積させて導電性細線パターンを形成する。例えばインクの乾燥プロセスを制御して、コーヒーステイン現象を生起させることによって、上記のような選択的な堆積を実現できる。この点について以下に詳しく説明する。
図2は、下引き層上に形成されたライン状液体から導電性細線パターンが形成される様子を概念的に説明する図である。
図2(a)に示すように、基材1上に設けられた下引き層2上に、導電材料を含むライン状液体4を付与する。
下引き層2上へのライン状液体4の付与は、上述したようにインクジェット方式を用いて行うことが好ましい。具体的には、インクジェット装置が備えるインクジェットヘッド(液滴吐出装置ともいう)を基材に対して相対移動させながら、液滴吐出装置から導電材料を含む液滴を複数吐出し、吐出された液滴が下引き層2上で合一することで、導電材料を含むライン状液体4を形成することができる。41はライン状液体2の長さ方向に沿う一方の縁であり、42は他方の縁である。ライン状液体は、長さ方向に複数の液滴を合一させたものということができる。また、ライン状液体は、長さ方向に複数の液滴を合一させると共に、幅方向にも複数の液滴を合一させて、その形成幅を大としたものであってもよい。
図2(b)に示すように、導電材料を含むライン状液体4を蒸発させ、乾燥させる際に、コーヒーステイン現象を生起させて、ライン状液体4の縁に導電材料を選択的に堆積させることができる。
コーヒーステイン現象を促進させるように、ライン状液体4を乾燥させる際の条件設定を行うことは好ましいことである。即ち、下引き層2上において、ライン状液体4の乾燥は中央部43と比べ縁41、42において速いため、乾燥の進行により、まず、ライン状液体4の縁41、42に導電材料の局所的な堆積が起こる。この堆積した導電材料によりライン状液体4の縁41、42が固定化された状態となり、それ以降の乾燥に伴うライン状液体4の幅方向の収縮が抑制される。ライン状液体4中の液体は、縁41、42で蒸発により失った分の液体を補う様に中央部43から縁41、42に向かう流動を形成する。この流動により、更なる導電材料が縁41、42に運ばれ、該縁41、42に堆積する。この流動は、乾燥に伴うライン状液体4の接触線(縁41、42)の固定化と、ライン状液体4の中央部43と縁41、42の蒸発量の差に起因するため、ライン状液体4中の導電材料濃度、ライン状液体4と下引き層2の接触角、ライン状液体4の量、下引き層2の加熱温度、ライン状液体4の配置密度、または温度、湿度、気圧などの環境因子等の条件に影響され得る。そのため、これらの1又は2以上の条件を、ライン状液体4の縁41、42に導電性材料を選択的に堆積させる流動状態が好適に形成されるように選択することも好ましいことである。
その結果、図2(c)に示すように、下引き層2上に、導電材料を含む細線からなるパターン、即ち導電性細線パターン3が形成される。導電性細線パターン3は、1組2本の細線31、32により構成された平行線パターンになる。導電性細線パターン3を構成する細線31、32は、ライン状液体4の縁41、42に対応する位置に形成される。
以上のようにして、図1に示したような透明導電体を形成することができる。
以上のように、導電性細線パターンを形成する際の下地として、表面エネルギーが40mN/m以上65mN/m未満で、表面エネルギーの極性成分γP、水素結合性成分γH)の比率が0.05<(γP/γH)<2である下引き層を用いることにより、安定に細線化された導電性細線パターンを、密着性よく基材上に保持できる。
即ち、下引き層の表面エネルギーが40mN/m以上65mN/m未満であることにより、ライン状液体内部の流動を利用して該ライン状液体中の固形分である導電材料を縁に堆積させて、ライン状液体より微細な幅のパターンを安定に形成することができる。一方、表面エネルギーが40mN/m未満の場合は、インクの濡れ性が悪く、液滴より微細な幅のパターンを形成することが困難になる。また、表面エネルギーが65mN/m以上の場合は、インクが濡れすぎてしまい、この場合も液滴より微細な幅のパターンを形成することが困難になる。
更に、表面エネルギーの極性成分γP、水素結合性成分γHの比率を0.05<(γP/γH)<2にすることで、乾燥過程でのインクの濡れ性を一定にすることができる。例えば、乾燥過程においてインク溶剤の組成が変化しても、下引き層に対する濡れ性が一定に保たれ易くなる。その結果、ライン状液体内部の流動を利用して液滴中の固形分である導電材料を縁に堆積させて、ライン状液体より微細な幅のパターンを更に安定に形成することができる。一方、(γP/γH)比が0.05以下の場合は、特に極性を有するインク溶剤に対する濡れが著しく悪くなり、(γP/γH)比が2以上の場合は、乾燥過程での濡れ性が一定になり難く、いずれの場合も液滴より微細な幅のパターンを形成することが困難になる。乾燥過程での濡れ性が一定でない場合は、上述したライン状液体の縁が固定化された状態を保持できなくなる。即ち、乾燥過程で変化した濡れ性により、例えば、固定化されかけた接触線(縁)を越えて、ライン状液体が濡れ広がってしまう等により、導電材料の堆積位置が定まらず、微細な幅のパターンが形成困難になる。
特に、ライン状液体を形成するためのインクをインクジェット方式で付与する場合は、インク溶剤として、水と、水よりも高沸点な高沸点溶剤とを組み合わせて含有することが好ましいが、この場合は特に(γP/γH)比が0.05<(γP/γH)<2であることにより、本発明の効果が顕著になる。即ち、インク付与直後はインク中に水と高沸点溶剤が存在するが、乾燥の進行に伴って水が減少し、乾燥後期には高沸点溶剤だけが残ることになる。(γP/γH)比が0.05<(γP/γH)<2であることにより、乾燥後期の高沸点溶剤単独系に対しても、インク付与直後の水と高沸点溶剤の混合系に対しても、一定の濡れ性が確保されやすくなる。以上のことは、インク溶剤として互いに沸点の異なる2種以上の溶剤を含有する場合に、本発明の効果が顕著になるということでもある。
また更に、表面エネルギーが40mN/m以上65mN/m未満で、表面エネルギーの極性成分γP、水素結合性成分γHの比率が0.05<(γP/γH)<2の下引き層を用いることにより、形成された導電性細線パターンと下引き層との密着性も向上することができる。これはインク中の導電材料に対する下引き層の親和性が高くなるためである。
このような導電性細線パターン3を安定に形成する上で、ライン状液体4を形成するために下引き層2上に付与されるインクは、導電材料を比較的低濃度で含有することが好ましい。具体的には、インク中の導電材料濃度は、5重量%未満とすることができる。このような、インク中に占める導電材料の含有量が比較的小さいインクでは、相対的に溶剤の含有量が大きくなる。このような場合においても、(γP/γH)比が0.05<(γP/γH)<2であることにより、乾燥時における溶剤蒸発に伴う影響を軽減して、一定の濡れ性を確保しやすくなり、ライン状液体より微細な幅のパターンを安定に形成することができる。
インクに含有させる導電材料としては、例えば、導電性微粒子、導電性ポリマー等を好ましく例示できる。
導電性微粒子としては、格別限定されないが、Au、Pt、Ag、Cu、Ni、Cr、Rh、Pd、Zn、Co、Mo、Ru、W、Os、Ir、Fe、Mn、Ge、Sn、Ga、In等の微粒子を好ましく例示でき、中でも、Au、Ag、Cuのような金属微粒子を用いると、電気抵抗が低く、かつ腐食に強い回路パターンを形成することができるので、より好ましい。コスト及び安定性の観点から、Agを含む金属微粒子が最も好ましい。これらの金属微粒子の平均粒子径は、好ましくは1〜100nmの範囲、より好ましくは3〜50nmの範囲とされる。
また、導電性微粒子として、カーボン微粒子を用いることも好ましい。カーボン微粒子としては、グラファイト微粒子、カーボンナノチューブ、フラーレン等を好ましく例示できる。
導電性ポリマーとしては、格別限定されないが、π共役系導電性高分子を好ましく挙げることができる。
π共役系導電性高分子としては、特に限定されず、ポリチオフェン類、ポリピロール類、ポリインドール類、ポリカルバゾール類、ポリアニリン類、ポリアセチレン類、ポリフラン類、ポリパラフェニレン類、ポリパラフェニレンビニレン類、ポリパラフェニレンサルファイド類、ポリアズレン類、ポリイソチアナフテン類、ポリチアジル類等の鎖状導電性ポリマーを利用することができる。中でも、高い導電性が得られる点で、ポリチオフェン類やポリアニリン類が好ましい。ポリエチレンジオキシチオフェンであることが最も好ましい。
導電性ポリマーは、より好ましくは、上述したπ共役系導電性高分子とポリアニオンとを含んで成ることである。こうした導電性ポリマーは、π共役系導電性高分子を形成する前駆体モノマーを、適切な酸化剤と酸化触媒と、ポリアニオンの存在下で化学酸化重合することによって容易に製造できる。
ポリアニオンは、置換若しくは未置換のポリアルキレン、置換若しくは未置換のポリアルケニレン、置換若しくは未置換のポリイミド、置換若しくは未置換のポリアミド、置換若しくは未置換のポリエステル及びこれらの共重合体であって、アニオン基を有する構成単位とアニオン基を有さない構成単位とからなるものである。
このポリアニオンは、π共役系導電性高分子を溶媒に可溶化させる可溶化高分子である。また、ポリアニオンのアニオン基は、π共役系導電性高分子に対するドーパントとして機能して、π共役系導電性高分子の導電性と耐熱性を向上させる。
ポリアニオンのアニオン基としては、π共役系導電性高分子への化学酸化ドープが起こりうる官能基であればよいが、中でも、製造の容易さ及び安定性の観点からは、一置換硫酸エステル基、一置換リン酸エステル基、リン酸基、カルボキシ基、スルホ基等が好ましい。さらに、官能基のπ共役系導電性高分子へのドープ効果の観点より、スルホ基、一置換硫酸エステル基、カルボキシ基がより好ましい。
ポリアニオンの具体例としては、ポリビニルスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリアリルスルホン酸、ポリアクリル酸エチルスルホン酸、ポリアクリル酸ブチルスルホン酸、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ポリイソプレンスルホン酸、ポリビニルカルボン酸、ポリスチレンカルボン酸、ポリアリルカルボン酸、ポリアクリルカルボン酸、ポリメタクリルカルボン酸、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンカルボン酸、ポリイソプレンカルボン酸、ポリアクリル酸等が挙げられる。これらの単独重合体であってもよいし、2種以上の共重合体であってもよい。
また、化合物内にF(フッ素原子)を有するポリアニオンであってもよい。具体的には、パーフルオロスルホン酸基を含有するナフィオン(Dupont社製)、カルボン酸基を含有するパーフルオロ型ビニルエーテルからなるフレミオン(旭硝子社製)等を挙げることができる。
これらのうち、スルホン酸を有する化合物であると、インクジェット印刷方式を用いた際にインク射出安定性が特に良好であり、かつ高い導電性が得られることから、より好ましい。
さらに、これらの中でも、ポリスチレンスルホン酸、ポリイソプレンスルホン酸、ポリアクリル酸エチルスルホン酸、ポリアクリル酸ブチルスルホン酸が好ましい。これらのポリアニオンは、導電性に優れるという効果を奏する。
ポリアニオンの重合度は、モノマー単位が10〜100000個の範囲であることが好ましく、溶媒溶解性及び導電性の点からは、50〜10000個の範囲がより好ましい。
導電性ポリマーは市販の材料も好ましく利用できる。例えば、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸からなる導電性ポリマー(PEDOT/PSSと略す)が、H.C.Starck社からCLEVIOSシリーズとして、Aldrich社からPEDOT−PSS483095、560598として、Nagase Chemtex社からDenatronシリーズとして市販されている。また、ポリアニリンが、日産化学社からORMECONシリーズとして市販されている。
導電材料を含有させるインク溶剤としては、水や、有機溶剤等の1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
有機溶剤は、格別限定されないが、例えば、1,2−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、プロピレングリコールなどのアルコール類、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル類等を例示できる。
インク溶剤として、水と、1種又は2種以上の有機溶剤とを組み合わせて用いることは好ましいことである。水と有機溶剤とを組み合わせて用いることで、ライン状液体の下引き層に対する濡れ性を制御することができ、ライン状液体内部の流動を利用して固形分である導電材料の縁への堆積を促進することが容易になる。また、水と組み合わせる溶剤として、水よりも高沸点の溶剤を含むことが好ましい。ライン状液体をインクジェット法により形成する場合は、高沸点溶剤を含有することにより、ノズルでのインク乾燥を抑制でき、これによりパターニング精度を向上できる。
上述したように、インク溶剤として互いに沸点の異なる2種以上の溶剤を含有する場合に、本発明の効果が顕著になる。
導電性細線パターンを構成する細線中にバインダーを含有させることも好ましく、バインダーとしてバインダー樹脂を含有させることは特に好ましい。バインダー樹脂を含有することにより、導電性細線パターンの下引き層に対する密着性を更に向上することができる。
バインダー樹脂として、下引き層を構成する樹脂と類似の樹脂を用いることは、密着性を向上する観点で特に好ましい。例えば、下引き層にポリエステル樹脂を用いる場合は、バインダー樹脂としてポリエステル樹脂を用いることが好ましい。
導電性細線パターンを構成する細線中にバインダーを含有させる方法としては、ライン状液体を形成するために付与されるインク中にバインダー樹脂を添加する方法が好ましい。これにより、細線中に、インク由来の樹脂を含有させることができる。樹脂の添加量は、得られる導電性細線パターンの導電性が損なわれない範囲で調整することができる。
導電性細線パターンを構成する細線に焼成を施すことは好ましいことである。これにより、導電性細線パターンの導電性を更に向上することができ、更に基材との密着性も更に向上することができる。焼成方法としては、種々の方法を用いることができ、例えば、赤外方式、熱風、キセノンフラッシュなどを好ましく用いることができる。焼成温度や焼成時間は、導電性細線パターンの導電性の向上や、基材との密着性を向上出来れば、特に限定されないが、例えば、焼成温度としては、110〜150℃が好ましく、焼成時間としては、5分〜1時間が好ましい。
導電性細線パターンを構成する細線上に金属膜を形成することは好ましいことである。これにより、導電性細線パターンの導電性を更に向上することができる。
特に、細線上に、金属膜を2層以上積層することが好ましい。最上層(最表面層)を構成する金属として、酸化やマイグレーションに対する耐性が比較的高い金属を用いることで、最上層よりも下層を構成する金属として例えば銅や銀を用いる場合でも導電性の低下を防ぐことができる。酸化やマイグレーションに対する耐性が比較的高い金属としては、例えばニッケル等を好ましく用いることができる。更に、最上層(最表面層)を構成する金属として、色調がニュートラルな金属を用いることで、最上層よりも下層を構成する金属として例えば銅のような色味のついた金属を用いる場合でも色調をニュートラルにすることができる。色調がニュートラルな金属として、例えばニッケル等を好ましく用いることができる。
導電性細線パターンを構成する細線上に金属膜を形成する方法としては、種々の方法を用いることができるが、電解メッキ、無電解メッキを用いることが簡便で好ましい。細線上に、2層以上の金属膜を形成する場合は、連続でメッキすることが、生産性を向上する等の観点で好ましい。
図3は、本発明の透明導電体の他の例を説明する図である。
図3(a)に示す透明導電体は、基材1上に下引き層2を有し、該下引き層2上に導電性細線パターン3を有している。
更に、基材1において、下引き層2及び導電性細線パターン3が形成される面と反対側の面上には、クリアハードコート層5が設けられている。クリアハードコート層5が設けられることにより、透明導電体が保護され、例えば、すりきずが形成されることを防止できる等の効果が得られる。
クリアハードコート層5としては、種々のものを用いることができ、例えば、活性エネルギー線硬化組成物や、シラン系組成物などを好ましく用いることができる。クリアハードコート層5として、紫外線で硬化するアクリル樹脂を用いることは特に好ましいことである。
図3(b)に示す透明導電体は、図3(a)の例において、基材1とクリアハードコート層5との間に、該クリアハードコート層5用の下引き層6を介在させている。
クリアハードコート層5用の下引き層6として、下引き層2について説明した構成を適用することは好ましいことである。下引き層6を、下引き層2と同様の組成により形成することは特に好ましいことである。これにより、下引き層2の形成時と、下引き層6の形成時とで、これらを形成するための塗布液を入れ替える必要がなくなるため、工程を簡素化できる効果が得られる。
特に、下引き層2及び又は下引き層6をポリエステル樹脂により構成し、該ポリエステル樹脂のジオール成分として、上述したフルオレン骨格を有するジオールを用いることにより、クリアハードコート層と、これら下引き層との間の干渉むらを好適に低減することができる。
図4は、下引き層上に形成された平行線パターン(導電性細線パターン)の一例を示す一部切り欠き斜視図であり、断面は、平行線パターンを構成する1組2本の細線の形成方向に対して直交する方向で切断した縦断面に対応する。
1本のライン状液体から生成される平行線パターン3の1組2本の細線31、32は、必ずしも互いに完全に独立した島状である必要はない。図示したように、2本の細線31、32は、該細線31、32間に亘って、該細線31、32の高さよりも低い高さで形成された薄膜部30によって接続された連続体として形成されることも好ましいことである。
平行線パターン3の細線31、32の線幅W1、W2は、各々10μm以下であることが好ましい。10μm以下であれば、通常視認できないレベルとなるので、透明性を向上する観点からより好ましい。各細線31、32の安定性も考慮すると、各細線31、32の線幅W1、W2は、各々2μm以上10μm以下の範囲であることが好ましい。
なお、細線31、32の幅W1、W2とは、該細線31、32間において導電材料の厚みが最薄となる最薄部分の高さをZとし、更に該Zからの細線31、32の突出高さをY1、Y2としたときに、Y1、Y2の半分の高さにおける細線31、32の幅として定義される。例えば、平行線パターン3が上述した薄膜部30を有する場合は、該薄膜部30における最薄部分の高さをZとすることができる。なお、各細線31、32間における導電材料の最薄部分の高さが0であるときは、細線31、32の線幅W1、W2は、下引き層2表面からの細線31、32の高さH1、H2の半分の高さにおける細線31、32の幅と定義される。
平行線パターン3を構成する細線31、32の線幅W1、W2は、上述した通り極めて細いものであるため、断面積を確保して低抵抗化を図る観点で、下引き層2表面からの細線31、32の高さH1、H2は高い方が望ましい。具体的には、細線31、32の高さH1、H2は、50nm以上5μm以下の範囲であることが好ましい。
更に、平行線パターン3の安定性を向上する観点から、H1/W1比、H2/W2比は、各々0.01以上1以下の範囲であることが好ましい。
また、平行線パターン3の細線化を更に向上する観点から、細線31、32間において導電材料の厚みが最薄となる最薄部分の高さZ、具体的には薄膜部30の最薄部分の高さZが10nm以下の範囲であることが好ましい。最も好ましいのは、透明性と安定性のバランスの両立を図るために、0<Z≦10nmの範囲で、薄膜部30を備えることである。
更に、平行線パターン3の更なる細線化向上のために、H1/Z比、H2/Z比は、各々5以上であることが好ましく、10以上であることがより好ましく、20以上であることが特に好ましい。
細線31、32の配置間隔Iの範囲は、格別限定されず、上述したようにライン状液体の縁の固定化が安定化されるため、ライン状液体の形成幅の設定により、自由度高く設定することができる。具体的には、配置間隔Iを、例えば、50μm以上、100μm以上、200μm以上、300μm以上、400μm以上、更には500μm以上という大きい値に設定する場合においても、細線31、32の形成を安定化できる。透明導電膜等を形成する場合などにおいては、配置間隔Iは、例えば、100μm以上〜1000μm以下の範囲とすることが好ましく、100μm以上〜500μm以下の範囲とすることが更に好ましい。なお、細線31、32の配置間隔Iとは、細線31、32の各最大突出部間の距離とする。
更にまた、細線31と細線32とに同様の形状(同程度の断面積)を付与することが好ましく、具体的には、細線31と細線32の高さH1とH2とを実質的に等しい値とすることが好ましい。これと同様に、細線31と細線32の線幅W1とW2とについても実質的に等しい値とすることが好ましい。
細線31、32は、必ずしも平行である必要性はなく、少なくとも細線方向のある長さLに亘って、細線31、32が結合していなければ良い。好ましくは、少なくとも細線方向のある長さLに亘って、細線31、32が実質的に平行であることである。
細線31、32の細線方向の長さLは、細線31、32の配置間隔Iの5倍以上であることが好ましく、10倍以上であることがより好ましい。長さL及び配置間隔Iは、パターン(ライン状液体)2の形成長さ及び形成幅に対応して設定することができる。
ライン状液体の形成始点と終点(細線方向のある長さLに亘った始点と終点)では、細線31、32が接続し、連続体として形成されてもよい。
また、細線31、32は、その線幅W1、W2がほぼ等しく、且つ、線幅W1、W2が2本線間距離(配置間隔I)に比して、十分に細いものであることが好ましい。
更に、1本のライン状液体から生成されるパターン3を構成する細線31と細線32とは、同時に形成されたものであることが好ましい。
平行線パターン3は、各細線31、32が、下記(ア)〜(ウ)の条件を全て満たすことが特に好ましい。これにより、パターンが視認されにくくなり、透明性を向上できると共に、細線が安定化され、パターンの抵抗値を低下できる効果に優れる。
(ア)各細線31、32の高さをH1、H2とし、該各細線間における最薄部分の高さをZとしたときに、5≦H1/Z、且つ5≦H2/Zであること。
(イ)各細線31、32の幅をW1、W2としたときに、W1≦10μm、且つW2≦10μmであること。
(ウ)各細線31、32の高さをH1、H2としたときに、50nm<H1<5μm、且つ50nm<H2<5μmであること。
図5は、下引き層上に形成された導電性細線パターン(平行線パターン)により構成される透明導電膜の例を説明する図である。透明導電膜7は、複数の平行線パターン3の集合体として構成されることが好ましい。透明導電膜7は、例えば、図5(a)及び(b)に示すように、平行線パターン3を1方向に複数並列してなるストライプ状や、図5(c)及び(d)に示すように、平行線パターン3を1方向に複数並列してなるものと、これと交差する方向に複数並列してなるものとを交差させてなるメッシュ状(格子状ともいう)の形態とすることが好ましい。ここで、図5(a)及び(c)の例は、平行線パターン3を基材1の辺に対して平行に形成した場合を示しており、図5(b)及び(d)の例は、平行線パターン3を基材1の辺に対して斜めに形成した場合を示している。
互いに交差する平行線パターンを形成する場合は、まず、第1の方向に沿って第1のライン状液体を形成し、これを乾燥させて第1の方向に沿う第1の平行線パターンを形成し、次いで、第1の平行線パターンを跨ぐように、第1の方向に対して交差する第2の方向に沿って第2のライン状液体を形成し、これを乾燥させて第2の方向に沿う第2の平行線パターンを形成することが好ましい。
透明導電体の用途は、格別限定されず、種々の電子機器が備える種々のデバイスに用いることができる。
透明導電体の好ましい用途は、本発明の効果を顕著に奏する観点で、例えば、液晶、プラズマ、有機エレクトロルミネッセンス、フィールドエミッション等、各種方式のディスプレイ用透明電極として、あるいは、タッチパネルや携帯電話、電子ペーパー、各種太陽電池、各種エレクトロルミネッセンス調光素子等に用いられる透明電極として好適に用いることができる。
更に、透明導電体は、デバイスの透明電極として好適に用いられる。デバイスとしては、格別限定されるものではないが、例えば、タッチパネルセンサー等を好ましく例示できる。また、これらデバイスを備えた電子機器としては、格別限定されるものではないが、例えばスマートフォン、タブレット端末等を好ましく例示できる。
以上の説明において、一つの態様について説明された構成は、他の態様に適宜適用することができる。
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明はかかる実施例により限定されない。
(実施例1)
1.基材の調製
125μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの両面にコロナ放電処理を施して基材とした。
2.下引き層1の形成
上記基材の両面に、下記塗布液1を、湿潤膜厚で3μmになるようにワイヤーバーで塗布し、その後100℃で3分乾燥させて下引き層1を形成した。基材の一方の面に形成した下引き層1は、導電性細線パターンの下地を成すものであり、他方の面に形成した下引き層1は、クリアハードコート層の下地を成すものである。
<塗布液1>
下記組成からなる塗布液1を調製した。
・スチレン、ブチルアクリレート、グリシジルメタクリレート、メチルメタクリレートからなる共重合アクリルラテックス:10重量%
・界面活性剤(ポリエキシエチレンラウリルエーテル):0.1重量%
・水:残部
塗布液1は、アクリルラテックスのモノマー組成を調整することにより、下引き層1が表1に示す表面エネルギー、極性成分γP、水素結合性成分γHの値となるようにした。
下引き層の表面エネルギー(γD:分散力成分、γP:極性成分、γH:水素結合成分)はYoung−Fowkes式を用いて、水、炭酸プロピレン、n−ノナンの接触角を測定することで求めた。接触角は、25℃、50%RH環境下で、液滴滴下後1000msでの値を使用した。表面エネルギーの3成分の合計値が表面エネルギー[mN/m]の値である。
3.インク1の調製
下記組成からなるインク1を調製した。
・銀ナノ粒子の水分散液1(銀ナノ粒子:40重量%):1.75重量%
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル:20重量%
・シリコン系界面活性剤(ビックケミー製「BYK−348」):0.01重量%
・純水:残部
4.導電性細線パターンの形成
コニカミノルタ製インクジェットヘッド「512LHX」(標準液滴容量42pL)を取り付けたXYロボット(武蔵エンジニアリング製「SHOTMASTER300」)と、インクジェットコントロールシステム(コニカミノルタ製「IJCS−1」)を用いて、上記インク1をノズル列方向間ピッチ282μm、走査方向間ピッチ45μmとなるように、基材の一方の面上に設けられた下引き層1上に、液滴として順次吐出し、下引き層1上において走査方向に連続的に付与された液滴を合一させることで複数のライン状液体を形成した。なお、印字しながら基材を載せたステージを70℃で加熱し、これらライン状液体を乾燥させる過程で、周辺部(縁)に固形分を堆積させることで、1本のライン状液体から導電性材料を含み2本の細線により構成された第1の平行線パターンを形成した。
その後、基材を90°回転して、第1の平行線パターンとは直交する方向に、インク1による複数の第2のライン状液体を上記と同様の方法で塗布し、乾燥して、第2の平行線パターンを形成した。
導電性細線パターンは、図5(d)に示したようなメッシュ状に交差する平行線パターンになった。
5.焼成処理
導電性細線パターンが形成された基材を130℃のオーブンに入れ、10分間焼成処理をした。
6.メッキ処理
更に、焼成後の導電性細線パターンに、下記電解銅メッキ及び下記電解ニッケルメッキを施して、該導電性細線パターン上に、銅メッキ層、ニッケルメッキ層を順に形成した。<電解銅メッキ>
硫酸銅5水塩60g、硫酸19g、1N塩酸2g、光沢付与剤(メルテックス社製「ST901C」)5gを、イオン交換水で1000mlに仕上げる処方で調製した銅メッキ浴中に浸漬された導電性細線パターンに給電し、電解銅メッキを行った。アノードにはメッキ用銅板を用いた。
<電解ニッケルメッキ>
硫酸ニッケル240g、塩化ニッケル45g、ホウ酸30gを、イオン交換水で1000mlに仕上げる処方で調製したニッケルメッキ浴中に浸漬された導電性細線パターン(上記電解銅メッキ後の導電性細線パターン)に給電し、電解ニッケルメッキを行った。アノードにはメッキ用ニッケル板を用いた。
7.クリアハードコート層の形成
基材の他方の面上に設けられた下引き層1上に、下記クリアハードコート層形成用塗布液を、湿潤膜厚で5μmになるようにロールコーターで塗布し、その後、メタルハライドランプにて2400mJ/cmの照射エネルギーを与えて硬化させて、クリアハードコート層を形成した。
<クリアハードコート層形成用塗布液>
・ペンタエリスリトールアクリレート:40重量%
・N−メチロール−アクリルアミド:40重量%
・N−ビニルピロリドン:10重量%
・1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン:10重量%
以上のようにして、透明導電体を得た。
(実施例2)
実施例1において、下引き層1を下引き層2に代えたこと以外は、実施例1と同様にして透明導電体を得た。
・下引き層2の形成
実施例1と同様の基材の両面に、下記塗布液2を、湿潤膜厚で3μmになるようにワイヤーバーで塗布し、その後100℃で3分乾燥させて下引き層2を形成した。基材の一方の面に形成した下引き層2は、導電性細線パターンの下地を成すものであり、他方の面に形成した下引き層2は、クリアハードコート層の下地を成すものである。
<塗布液2>
下記組成からなる塗布液2を調製した。
・ジカルボン酸成分として5Na−スルホイソフタル酸、テレフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ジオール成分としてエチレングリコール、ジエチレングリコールからなる水系ポリエステル樹脂:10重量%
・界面活性剤(ポリエキシエチレンラウリルエーテル):0.1重量%
・水:残部
塗布液2は、ポリエステルのモノマー組成を調整することにより、下引き層2が表1に示す表面エネルギー、極性成分γP、水素結合性成分γHの値となるようにした。
(実施例3)
実施例1において、下引き層1を下引き層3に代えたこと以外は、実施例1と同様にして透明導電体を得た。
・下引き層3の形成
実施例1と同様の基材の両面に、下記塗布液3を、湿潤膜厚で3μmになるようにワイヤーバーで塗布し、その後100℃で3分乾燥させて下引き層3を形成した。基材の一方の面に形成した下引き層3は、導電性細線パターンの下地を成すものであり、他方の面に形成した下引き層3は、クリアハードコート層の下地を成すものである。
<塗布液3>
下記組成からなる塗布液3を調製した。
・ジカルボン酸成分として5Na−スルホイソフタル酸、テレフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ジオール成分としてエチレングリコール、ジエチレングリコールからなる水系ポリエステル樹脂:10重量%
・メチルメタクリレート:30重量%+2−イソプロペニル−2−オキサゾリン:30重量%+ポリエチレンオキシド(n=10)メタクリレート:10重量%+アクリルアミド:30重量%の反応物:1重量%
・界面活性剤(ポリエキシエチレンラウリルエーテル):0.1重量%
・水:残部
塗布液3は、ポリエステルのモノマー組成を調整することにより、下引き層3が表1に示す表面エネルギー、極性成分γP、水素結合性成分γHの値となるようにした。
(実施例4)
実施例1において、下引き層1を下引き層4に代えたこと以外は、実施例1と同様にして透明導電体を得た。
・下引き層4の形成
実施例1と同様の基材の両面に、下記塗布液4を、湿潤膜厚で3μmになるようにワイヤーバーで塗布し、その後100℃で3分乾燥させて下引き層4を形成した。基材の一方の面に形成した下引き層4は、導電性細線パターンの下地を成すものであり、他方の面に形成した下引き層4は、クリアハードコート層の下地を成すものである。
<塗布液4>
下記組成からなる塗布液4を調製した。
・ジカルボン酸成分として5Na−スルホイソフタル酸、テレフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ジオール成分としてエチレングリコール、ジエチレングリコール、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)−9H−フルオレンからなる水系ポリエステル樹脂:10重量%
・メチルメタクリレート:30重量%+2−イソプロペニル−2−オキサゾリン:30重量%+ポリエチレンオキシド(n=10)メタクリレート:10重量%+アクリルアミド:30重量%の反応物:1重量%
・界面活性剤(ポリエキシエチレンラウリルエーテル):0.1重量%
・水:残部
塗布液4は、ポリエステルのモノマー組成を調整することにより、下引き層4が表1に示す表面エネルギー、極性成分γP、水素結合性成分γHの値となるようにした。
(実施例5)
実施例4において、インク1をインク2に代えたこと以外は、実施例4と同様にして透明導電体を得た。
・インク2の調製
下記組成からなるインク2を調製した。
・銀ナノ粒子の水分散液1(銀ナノ粒子:40重量%):1.75重量%
・水系ポリエステル樹脂:3重量%
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル:20重量%
・シリコン系界面活性剤(ビックケミー製「BYK−348」):0.01重量%
・純水:残部
(実施例6)
実施例1において、下引き層1を下引き層7に代えたこと以外は、実施例1と同様にして透明導電体を得た。
・下引き層7の形成
実施例1と同様の基材の両面に、下記塗布液7を、湿潤膜厚で3μmになるようにワイヤーバーで塗布し、その後100℃で3分乾燥させて下引き層7を形成した。基材の一方の面に形成した下引き層7は、導電性細線パターンの下地を成すものであり、他方の面に形成した下引き層7は、クリアハードコート層の下地を成すものである。
<塗布液7>
下記組成からなる塗布液7を調製した。
・ジカルボン酸成分として5Na−スルホイソフタル酸、テレフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ジオール成分としてエチレングリコール、ジエチレングリコールからなる水系ポリエステル樹脂:10重量%
・界面活性剤(ポリエキシエチレンラウリルエーテル):0.1重量%
・水:残部
塗布液7は、ポリエステルのモノマー組成を調整することにより、下引き層7が表1に示す表面エネルギー、極性成分γP、水素結合性成分γHの値となるようにした。
(実施例7)
実施例1において、下引き層1を下引き層8に代えたこと以外は、実施例1と同様にして透明導電体を得た。
・下引き層8の形成
実施例1と同様の基材の両面に、下記塗布液8を、湿潤膜厚で3μmになるようにワイヤーバーで塗布し、その後100℃で3分乾燥させて下引き層7を形成した。基材の一方の面に形成した下引き層8は、導電性細線パターンの下地を成すものであり、他方の面に形成した下引き層8は、クリアハードコート層の下地を成すものである。
<塗布液8>
下記組成からなる塗布液8を調製した。
・ジカルボン酸成分として5Na−スルホイソフタル酸、テレフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ジオール成分としてエチレングリコール、ジエチレングリコールからなる水系ポリエステル樹脂:10重量%
・界面活性剤(ポリエキシエチレンラウリルエーテル):0.1重量%
・水:残部
塗布液8は、ポリエステルのモノマー組成を調整することにより、下引き層8が表1に示す表面エネルギー、極性成分γP、水素結合性成分γHの値となるようにした。
(実施例8)
実施例1において、下引き層1を下引き層9に代えたこと以外は、実施例1と同様にして透明導電体を得た。
・下引き層9の形成
実施例1と同様の基材の両面に、下記塗布液9を、湿潤膜厚で3μmになるようにワイヤーバーで塗布し、その後100℃で3分乾燥させて下引き層9を形成した。基材の一方の面に形成した下引き層9は、導電性細線パターンの下地を成すものであり、他方の面に形成した下引き層9は、クリアハードコート層の下地を成すものである。
<塗布液9>
下記組成からなる塗布液9を調製した。
・ジカルボン酸成分として5Na−スルホイソフタル酸、テレフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ジオール成分としてエチレングリコール、ジエチレングリコールからなる水系ポリエステル樹脂:10重量%
・界面活性剤(ポリエキシエチレンラウリルエーテル):0.1重量%
・水:残部
塗布液9は、ポリエステルのモノマー組成を調整することにより、下引き層7が表1に示す表面エネルギー、極性成分γP、水素結合性成分γHの値となるようにした。
(比較例1)
実施例1において、下引き層1を下引き層5に代えたこと以外は、実施例1と同様にして透明導電体を得た。
・下引き層5の形成
実施例1と同様の基材の両面に、下記塗布液5を、湿潤膜厚で3μmになるようにワイヤーバーで塗布し、その後100℃で3分乾燥させて下引き層5を形成した。基材の一方の面に形成した下引き層5は、導電性細線パターンの下地を成すものであり、他方の面に形成した下引き層5は、クリアハードコート層の下地を成すものである。
<塗布液5>
下記組成からなる塗布液5を調製した。
・ジカルボン酸成分として5Na−スルホイソフタル酸、テレフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、ジオール成分としてエチレングリコール、ジエチレングリコールからなる水系ポリエステル樹脂:10重量%
・界面活性剤(ポリエキシエチレンラウリルエーテル):0.1重量%
・水:残部
塗布液5は、ポリエステルのモノマー組成を調整することにより、下引き層5が表1に示す表面エネルギー、極性成分γP、水素結合性成分γHの値となるようにした。
(比較例2)
実施例1において、下引き層1を下引き層6に代えたこと以外は、実施例1と同様にして透明導電体を得た。
・下引き層6の形成
実施例1と同様の基材の両面に、下記塗布液6を、湿潤膜厚で3μmになるようにワイヤーバーで塗布し、その後100℃で3分乾燥させて下引き層6を形成した。基材の一方の面に形成した下引き層6は、導電性細線パターンの下地を成すものであり、他方の面に形成した下引き層6は、クリアハードコート層の下地を成すものである。
<塗布液6>
塗布液6は、塗布液5において、ポリエステルのモノマー組成を調整することにより、下引き層6が表1に示す表面エネルギー、極性成分γP、水素結合性成分γHの値となるようにした。
<評価方法>
1.密着性の評価
メッキ後の導電性細線パターン形成面に、ニチバン社製セロテープ(登録商標)を貼りつけ、垂直方向に素早く剥がした。剥がした後のセロテープ表面及び導電性細線パターンの残存率を観察し、下記評価基準で密着性を評価した。
(評価基準)
AA:導電性細線に剥がれが全く発生せず、セロテープにも転写がない。
A:剥離したセロテープの一部に導電性細線から転写されたものが観察されるが、導電性細線に剥がれは見られない。
B:剥離したセロテープの全面に導電性細線から転写されたものが観察されるが、導電性細線に剥がれは見られない。
C:導電性細線の剥がれが僅かに発生している。
D:導電性細線の剥がれが大きく発生している。
2.細線幅の測定
光学顕微鏡を用いてメッキ後の導電性細線パターンを構成する細線の幅を測定した。任意の10点を測定し、平均値を求めた。
なお、比較例1、2では、乾燥時にライン状液体の縁が固定化されずに変動した結果、細線が生成されなかった。即ち、ライン状液体の形成幅全体に亘って導電材料が分散した状態となった。
3.干渉むら防止性の評価
クリアハードコート層が設けられた透明導電体を目視で評価し、虹むらの発生状態を観察し、下記の評価基準で干渉むら防止性を評価した。
(評価基準)
A:虹むらの発生がない
B:虹むらがわずかに観察されるが実用上問題ない
C:虹むらが強く観察される
以上の評価結果を表1に示す。
Figure 0006620806
<評価>
表1より、表面エネルギーが40mN/m以上65mN/m未満で、表面エネルギーの極性成分γP、水素結合性成分γHの比率が0.05<(γP/γH)<2である下引き層を形成した実施例1〜8は、比較例1、2と比較して、導電性細線パターンを安定に細線化でき、且つ該導電性細線パターンを密着性よく基材上に保持できることがわかる。
また、(γP/γH)比が比較的大きい実施例6〜8との対比で、(γP/γH)比が比較的小さい実施例1〜8では、導電性細線パターンを更に安定に細線化できていることがわかる。
特に実施例2〜5より、下引き層にポリエステル樹脂を含むことにより、導電性細線パターンを更に安定に細線化できることがわかる。
特に実施例3〜5より、下引き層にポリエステル樹脂と、オキサゾリン基及びポリアルキレンオキシド鎖を有するアクリル樹脂とを含むことにより、導電性細線パターンを更に密着性よく基材上に保持できることがわかる。
特に実施例4、5より、ポリエステル樹脂のジオールとして、フルオレン骨格を有するものを用いることにより、クリアハードコート層による干渉むらを更に防止できることがわかる。
特に実施例5より、導電性細線中にバインダー成分(ここでは、インク由来の樹脂)を含有することにより、導電性細線パターンを更に密着性よく基材上に保持できることがわかる。
1:基材
2:下引き層
3:導電性細線パターン(平行線パターン)
30:薄膜部
31、32:細線
4:線分(ライン状液体)
41、42:接触線(縁)
5:クリアハードコート層
6:下引き層
7:透明導電膜

Claims (8)

  1. 基材上に、表面エネルギーが40mN/m以上65mN/m未満で、表面エネルギーの極性成分γP、水素結合性成分γH)の比率が0.05<(γP/γH)<2である下引き層を形成する工程と、
    前記下引き層上に印刷法により導電材料濃度が5%未満のインクを用いて線分を形成後、該インクの乾燥過程において前記線分の線幅方向両端に導電材料を選択的に堆積させて導電性細線からなるパターンを形成する工程と、
    を有する透明導電体の製造方法。
  2. 前記下引き層は、ジカルボン酸およびジオールから構成されるポリエステル樹脂を含む請求項記載の透明導電体の製造方法。
  3. 前記下引き層は、
    ジカルボン酸およびジオールから構成されるポリエステル樹脂と、
    オキサゾリン基及びポリアルキレンオキシド鎖を有するアクリル樹脂と、
    の混合物を含む請求項又は記載の透明導電体の製造方法。
  4. 前記ジオールは、フルオレン骨格を有する請求項又は記載の透明導電体の製造方法。
  5. 前記インクは、水と、該水よりも高沸点である高沸点有機溶剤と、を含む請求項の何れかに記載の透明導電体の製造方法。
  6. 前記導電性細線中にバインダー成分を含有する請求項の何れかに記載の透明導電体の製造方法。
  7. 前記導電性細線を焼成する工程を更に有する請求項の何れかに記載の透明導電体の製造方法。
  8. 前記導電性細線上に金属膜を形成する工程を更に有する請求項の何れかに記載の透明導電体の製造方法。
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