JP6406078B2 - パターン形成装置及びパターン形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、パターン形成装置及びパターン形成方法に関し、詳しくは、液滴吐出装置により形成されたライン状液体の縁部に機能性材料を堆積させてパターン形成する際に、吐出異常ノズルの発生によるパターンの形成異常を好適に補正できるパターン形成装置及びパターン形成方法に関する。
機能性材料を含む細線パターンを形成する方法として、従来、フォトリソグラフィー技術を利用した方法が広く用いられてきた。
しかしながら、フォトリソグラフィー技術は、材料のロスが多く、工程が複雑である。そのため、材料のロスが少なく、工程が簡略な方式が、種々検討されている。
例えば、インクジェット法などで、機能性材料を含む液滴を基材に付与して、細線パターンを形成する方式があるが、インクジェット法では、通常は、細線の幅は、吐出された液滴の直径以下にはならないため、数μmの線幅の細線パターンを形成することは困難であった。
一方、あらかじめ基材の全面に撥剤を塗布した後、レーザーなどを用いて撥剤の一部を親水化して親撥パターン(即ち、親水部と撥水部により形成されるパターン)を形成し、そこにインクジェットで液滴を付与して細線を形成する方法がある。しかしながら、この方法は、撥剤を塗布したり、レーザーで親撥パターンを形成したりと工程が複雑になってしまう。
これに対して、液滴内部の対流を利用して液滴中の固形分である機能性材料を液滴の周縁部に堆積させて、液滴より微細な幅のパターンを形成する方法が提案されている(特許文献1)。
この方法によれば、特別な工程を必要とせずに、液滴直径以下の数μm幅の細線を形成することが可能になる。
この方法を用いて、導電性微粒子の微細な幅のリングを形成し、これを複数連結して透明導電膜を形成することも提案されている(特許文献2)。
しかしながら、この技術では、導電パスをつくるためにリングの交点が多くなり、透明性が損なわれるという課題があった。
これに対して、本出願人は、これまでに、基材上にライン状に付与された機能性材料を含む液体を乾燥する際に、液滴内部の対流を利用して、機能性材料をライン状液体の縁部に堆積させて、1組2本の細線からなる平行線パターンを形成すること、更には、このような平行線パターンにより構成された透明導電膜を開示している(特許文献3)。
特開2005−95787号公報 WO2011/051952 特開2014−38992号公報 特開2013−169760号公報
上述したライン状液体は、インクジェットヘッド等の液滴吐出装置を用いて形成できる。
しかるに、吐出対象となる液体が機能性材料を含む場合は、ノズル詰まりによる不吐出ノズルが発生したり、所定の着弾位置に着弾しない曲がり吐出ノズルが発生することがある。
かかる不吐出ノズルや曲がり吐出ノズルのような吐出異常ノズルの発生は、平行線パターンの形成異常を招き、その解決が望まれている。
なお、従来、特許文献4に、吐出異常ノズルの発生下で形成される画像を補正する技術が開示されているものの、機能性材料をライン状液体の縁部に堆積させて形成される平行線パターンの形成異常を補正する技術は開示していない。
そこで本発明の課題は、液滴吐出装置により形成されたライン状液体の縁部に機能性材料を堆積させてパターン形成する際に、吐出異常ノズルの発生によるパターンの形成異常を好適に補正できるパターン形成装置及びパターン形成方法を提供することにある。
また本発明の他の課題は、以下の記載によって明らかとなる。
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
1.
基材に対して複数のノズルを有する液滴吐出装置を相対移動させながら、前記液滴吐出装置のノズル列の方向に対して平行に配置される画素組に対して複数のノズルから付与される機能性材料を含む液滴組を、ノズル列の方向と交差する方向に複数組付与し、複数組の前記液滴組を合一させて、ノズル列の方向と交差する方向に伸びるライン状液体を形成し、形成された前記ライン状液体を乾燥させる際に、該ライン状液体の縁に前記機能性材料を堆積させて、該機能性材料を含むパターンを形成するパターン形成装置であって、
吐出異常ノズルの発生によるパターンの形成異常を補正する制御部を有し、
該制御部は、吐出異常ノズルが検出されたら、正常時の基本液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件を、補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件に変更することを特徴とするパターン形成装置。
2.
前記ライン状液体を、前記液滴吐出装置の相対移動方向に対して斜めに形成することを特徴とする前記1記載のパターン形成装置。
3.
前記制御部は、変更候補として挙げられた複数の補正液滴吐出条件データの中から選定された補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件に変更することを特徴とする前記1又は2記載のパターン形成装置。
4.
前記制御部は、前記複数の補正液滴吐出条件データの各々を仮選定して前記パターンを形成し、最適な補正が成されたと判定された前記パターンに対応する補正液滴吐出条件データを本選定し、該本選定された補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件に変更することを特徴とする前記3記載のパターン形成装置。
5.
前記制御部は、前記正常時にはライン状液体を構成しない画素に対して、液滴を着弾させるような補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件に変更することを特徴とする前記1〜4の何れかに記載のパターン形成装置。
6.
前記吐出異常ノズルによる液滴付与量の減少量を算出する算出部を有し、
前記制御部は、前記算出部により算出された前記減少量を補うような補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件に変更することを特徴とする前記1〜5の何れかに記載のパターン形成装置。
7.
前記制御部は、前記ライン状液体を形成する液滴の総液滴吐出量を変更せずに、前記算出部により算出された前記減少量を補うような前記補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件に変更することを特徴とする前記6記載のパターン形成装置。
8.
前記制御部は、前記ライン状液体を形成する液滴の総液滴吐出量を変更させて、前記算出部により算出された前記減少量を補うような前記補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件に変更することを特徴とする前記6記載のパターン形成装置。
9.
前記制御部は、前記吐出異常ノズルの液滴吐出量を減じるような前記補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件に変更することを特徴とする前記1〜4の何れかに記載のパターン形成装置。
10.
前記制御部は、前記吐出異常ノズルに対応する前記基材上の画素に隣接する画素に対して液滴を付与するような前記補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件に変更することを特徴とする前記1〜9の何れかに記載のパターン形成装置。
11.
ライン状液体を形成する液滴を吐出する前記液滴吐出装置を複数有し、
該制御部は、吐出異常ノズルが検出されたら、前記各液滴吐出装置の1又は複数のノズルの正常時の基本液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件を、補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件に変更することを特徴とする前記1〜10の何れかに記載のパターン形成装置。
12.
基材に対して複数のノズルを有する液滴吐出装置を相対移動させながら、前記液滴吐出装置のノズル列の方向に対して平行に配置される画素組に対して複数のノズルから付与される機能性材料を含む液滴組を、ノズル列の方向と交差する方向に複数組付与し、複数組の前記液滴組を合一させて、ノズル列の方向と交差する方向に伸びるライン状液体を形成し、形成された前記ライン状液体を乾燥させる際に、該ライン状液体の縁に前記機能性材料を堆積させて、該機能性材料を含むパターンを形成するパターン形成方法であって、
前記吐出異常ノズルが検出されたら、1又は複数のノズルの正常時の基本液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件を、補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件に変更することを特徴とすることを特徴とするパターン形成方法。
13.
前記ライン状液体を、前記液滴吐出装置の相対移動方向に対して斜めに形成することを特徴とする前記12記載のパターン形成方法。
14.
前記複数の補正液滴吐出条件データの中から選定された補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件に変更することを特徴とする前記12又は13記載のパターン形成方法。
15.
前記複数の補正液滴吐出条件データの各々を仮選定して前記パターンを形成し、最適な補正が成されたと判定された前記パターンに対応する補正液滴吐出条件データを本選定し、該本選定された補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件に変更することを特徴とする前記14記載のパターン形成方法。
16.
前記正常時にはライン状液体を構成しない画素に対して、液滴を着弾させるような前記補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件に変更することを特徴とする前記12〜15の何れかに記載のパターン形成方法。
17.
前記吐出異常ノズルによる液滴付与量の減少量を算出し、前記算出された前記減少量を補うような前記補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件を変更することを特徴とする前記12〜16の何れかに記載のパターン形成方法。
18.
前記ライン状液体を形成する液滴の総液滴吐出量を変更せずに、前記算出部により算出された前記減少量を補うような前記補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件に変更することを特徴とする前記17に記載のパターン形成方法。
19.
前記ライン状液体を形成する液滴の総液滴吐出量を変更させて、前記算出部により算出された前記減少量を補うような前記補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件に変更することを特徴とする前記17に記載のパターン形成方法。
20.
前記吐出異常ノズルの液滴吐出量を減じるような前記補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件に変更することを特徴とする前記12〜15の何れかに記載のパターン形成方法。
21.
前記吐出異常ノズルに対応する前記基材上の画素に隣接する画素に対して液滴を付与するような前記補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件に変更することを特徴とする前記12〜20の何れかに記載のパターン形成方法。
本発明によれば、液滴吐出装置により形成されたライン状液体の縁部に機能性材料を堆積させてパターン形成する際に、吐出異常ノズルの発生によるパターンの形成異常を好適に補正できるパターン形成装置及びパターン形成方法を提供することができる。
ライン状液体から平行線パターンが形成される様子を概念的に説明する図 本発明のパターン形成方法を実施するためのパターン形成装置の一例を概念的に説明する図 パターンの形成異常を補正する動作を説明するフローチャート 正常時におけるパターン形成装置の動作の一例を説明する図 吐出異常ノズル発生時における液滴吐出条件の変更例を説明する図 正常時におけるパターン形成装置の動作の他の例を説明する図 吐出異常ノズル発生時における液滴吐出条件の変更例を説明する図 液滴吐出条件の変更例を説明する図 液滴吐出条件の変更例を説明する図 液滴吐出条件の変更例を説明する図 本発明のパターン形成方法を実施するためのパターン形成装置の他の例を概念的に説明する図 液滴吐出条件の変更例を説明する図 ノズル列を説明する図 基材上に形成された平行線パターンの一例を示す一部切り欠き斜視図 透明導電膜の例を説明する図
以下に、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
本発明では、基材に対して複数のノズルを有する液滴吐出装置を相対移動させながら、前記液滴吐出装置のノズル列の方向に対して平行に配置される画素組に対して複数のノズルから付与される機能性材料を含む液滴組を、ノズル列の方向と交差する方向に複数組付与し、複数組の前記液滴組を合一させて、ノズル列の方向と交差する方向に伸びるライン状液体を形成する。
次いで、形成された前記ライン状液体を乾燥させる際に、該ライン状液体の縁に前記機能性材料を堆積させて、該機能性材料を含むパターンを形成する。
ライン状液体から平行線パターンが形成される過程について、図1を参酌して説明する。
図1(a)に示すように、基材1上に、機能性材料を含むライン状液体2を付与する。
基材1上へのライン状液体2の付与は、液滴吐出装置を用いて行うことができる。液滴吐出装置は、例えば、インクジェット記録装置が備えるインクジェットヘッドにより構成することができる。
図1(b)に示すように、機能性材料を含むライン状液体2を蒸発させ、乾燥させる際に、コーヒーステイン現象を利用して、ライン状液体2の長さ方向に沿う縁21、22に機能性材料を選択的に堆積させる。
コーヒーステイン現象は、ライン状液体2を乾燥させる際の条件設定により生起させることができる。即ち、基材1上に配置されたライン状液体2の乾燥は中央部23と比べ縁21、22において速く、乾燥の進行と共に固形分濃度が飽和濃度に達し、ライン状液体2の縁21、22に機能性材料の局所的な堆積が起こる。この堆積した機能性材料によりライン状液体2の縁21、22が固定化された状態となり、それ以降の乾燥に伴うライン状液体2の幅方向の収縮が抑制される。ライン状液体2の液体は、縁21、22で蒸発により失った分の液体を補う様に中央部23から縁21、22に向かう対流を形成する。この対流により、更なる機能性材料が縁21、22に運ばれ、更なる堆積を生じる。
この対流は、乾燥に伴うライン状液体2の接触線の固定化と、中央部23と縁21、22の蒸発量の差に起因するものであり、固形分濃度、ライン状液体2と基材1の接触角、ライン状液体2の量、基材1の加熱温度、ライン状液体2の配置密度、または温度、湿度、気圧の環境因子に応じて変化する。従って、これらの条件を調整して、対流の形成を調整することは好ましいことである。
その結果、図1(c)に示すように、基材1上に、機能性材料を含む細線からなる塗膜パターン(以下、平行線パターンという場合がある。)3が形成される。1本のライン状液体2から形成された平行線パターン3は、1組2本の線分(細線)31、32により構成されている。Iは細線31、32の配置間隔である。
本発明のパターン形成装置及びパターン形成方法は、上記のようなコーヒーステイン現象を利用したパターン形成のために好適に用いることができ、吐出異常ノズルの発生によるパターンの形成異常を好適に補正できる効果が得られる。
図2は、本発明のパターン形成方法を実施するためのパターン形成装置の一例を概念的に説明する図である。
4は液滴吐出装置、5は制御部、6は乾燥装置、7はイメージセンサー、8は搬送装置である。
搬送装置8は、基材1を所定方向に搬送可能に構成されている。ここでは、搬送装置8は、1対の搬送ローラー81、81と、1対の搬送ローラー81、81に掛け渡された搬送ベルト82により構成されている。基材1は、搬送ベルト82上に載置された状態で、矢印方向に搬送される。
基材1の搬送経路には、液滴吐出装置4が設けられている。基材1に対して液滴吐出装置4を相対移動させながら、該液滴吐出装置4から基材1上に機能性材料を含む複数の液滴を吐出して、複数の前記液滴を基材1上で合一させてライン状液体を形成することができる。ここでは、液滴吐出装置4としてラインヘッドを用い、基材1を搬送させることで、両者を相対移動するようにしている。液滴吐出装置4は、基材1上に、1回の走査(ワンパスともいう)でライン状液体を形成するように構成されることが好ましい。
液滴吐出装置4の液滴吐出条件は、制御部5によって制御されている。吐出異常ノズルが検出されない正常時において、液滴吐出条件は、正常時の基本液滴吐出条件データに基づいて決定されている。
液滴吐出装置4の搬送方向下流側には乾燥装置6が設けられている。乾燥装置6において、液滴吐出装置4により基材1上に形成されたライン状液体を乾燥させる際に、該ライン状液体の縁に機能性材料を堆積させて、該機能性材料を含むパターンを形成することができる。乾燥装置6としては、例えば、基材1上のライン状液体に温風を送風する温風送風装置などを好ましく用いることができる。また、更なる乾燥装置として、例えば、基材1を搬送ベルト82の裏面側から加温するヒーター等を設けてもよい。
乾燥装置6の搬送方向下流側にはイメージセンサー7が設けられている。イメージセンサー7は、基材1上に形成されたパターンを撮像して撮像データを生成する。生成された撮像データは、制御部5に入力される。
制御部5は、イメージセンサー7から入力された撮像データを、予め記憶されている基本撮像データの撮像データと比較し、液滴吐出装置4における吐出異常ノズルの発生の有無を判定する。即ち、図示の例では、制御部5は、パターンの形成異常の有無に基づいて、吐出異常ノズルの有無を判定するように構成されている
制御部5は、吐出異常ノズルが発生したと判定した場合、パターンの形成異常を補正する動作を実行し、基本液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件を、補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件に変更する。
かかる補正動作の一例について、図3に示すフローチャートを用いて説明する。
吐出異常ノズルが発生したと判定された場合、制御部5は、吐出異常ノズルを検出する(S1)。
吐出異常ノズルを検出する手法は格別限定されないが、イメージセンサー7から入力された撮像データを、予め記憶されている基本撮像データと比較することにより、パターンの形成異常の発生位置を検出し、かかる発生位置に基づいて、吐出異常ノズルの発生位置を検出する手法を例示できる。
次いで、制御部5は、吐出異常ノズルについて、不吐出ノズルであるか否かを判定する(S2)。不吐出ノズルというのは、液滴を吐出できなくなったノズルである。
不吐出ノズルであるか否かを判定する手法は、格別限定されないが、イメージセンサー7から入力された撮像データを、予め記憶されている基本撮像データと比較することにより、吐出異常ノズルが不吐出ノズルであるか否かを判定する手法を例示できる。
吐出異常ノズルが不吐出ノズルであると判定された場合、制御部5は、算出部51において、不吐出ノズルの発生による液滴吐出量の減少量を算出する(S3)。算出は、当該不吐出ノズルの正常時における1液滴容量や1画素当たりに付与する液滴数(階調数(drops per dot)[dpd])に基づいて算出することができる。
次いで、制御部5は、吐出異常ノズルの位置と、上記算出された減少量に対応付けられた補正液滴吐出条件データを不図示の記憶部から取得する(S4)。ここで、吐出異常ノズルが不吐出ノズルである場合、かかる補正液滴吐出条件データは、原則的には不吐出ノズルの発生による液滴吐出量の減少量を補うように、液滴吐出装置4の液滴吐出条件を変更(再設定)するためのデータである。
次いで、制御部5は、液滴吐出装置4の液滴吐出条件を、正常時の基本液滴吐出条件データに基づく条件から、補正液滴吐出条件データに基づく条件に変更(再設定)する(S5)。
一方、上記ステップS2において、吐出異常ノズルが不吐出ノズルでないと判定された場合、制御部5は、吐出異常ノズルの位置に対応付けられた補正液滴吐出条件データを記憶部から取得する(S6)。吐出異常ノズルが不吐出ノズルでない場合、かかる補正液滴吐出条件データは、例えば曲がり吐出ノズルの発生による影響を軽減するように、液滴吐出装置4の液滴吐出条件を変更(再設定)するためのデータである。液滴吐出装置4の液滴吐出条件を変更例に関しては後述する。
次いで、制御部5は、吐出異常ノズルが不吐出ノズルであると判定された場合と同様に、液滴吐出装置4の液滴吐出条件を、正常時の基本液滴吐出条件データに基づく条件から、補正液滴吐出条件データに基づく条件に変更(再設定)する(S5)。
以上のようにして、液滴吐出装置4の液滴吐出条件は、補正液滴吐出条件データに基づく条件に変更される。制御部5によって、液滴吐出装置4は、変更された液滴吐出条件で基材1上にライン状液体を形成するように駆動される。
以上の説明では、制御部5が、液滴吐出条件の変更のために、1つの補正液滴吐出条件データを取得する場合について示したが、複数の補正液滴吐出条件データを取得するように構成してもよい。
制御部5が、複数の補正液滴吐出条件データを取得する場合、制御部5は、これら補正液滴吐出条件データの中から1つの補正液滴吐出条件データを選定するように構成することができる。
補正液滴吐出条件データの選定に際して、制御部5は、複数の補正液滴吐出条件データの各々を仮選定してパターン(仮パターン)を形成し、最適な補正が成されたと判定された仮パターンに対応する補正液滴吐出条件データを本選定するように構成することが好ましい。
イメージセンサー7から入力された各仮パターンの撮像データを、予め記憶されている基本撮像データと比較した結果に基づいて、最適な補正を判定することができる。
上述した撮像データは、ライン状液体から形成された平行線パターンを構成する細線間の配置間隔I(図1(C)参照)を数値化した情報を含むことが好ましい。これにより、正常時の基本撮像データに含まれる配置間隔Iと、各仮パターンの撮像データに含まれる配置間隔Iとを比較し、その差が最も小さい仮パターンを最適な補正が成された仮パターンであると判定することができる。
上記のように複数の補正液滴吐出条件データの中から選定された補正液滴吐出条件データによって液滴吐出条件の変更を行うことにより、吐出異常ノズルの発生によるパターンの形成異常を更に好適に補正できるようになる。上述したコーヒーステイン現象は、基材の材質や環境因子等による影響を受け易いため、常に同一の補正液滴吐出条件が最適な補正を実現するとは限らないからである。
以上の説明では、制御部5が、記憶部から1又は複数の補正液滴吐出条件データを取得する場合について示したが、データ生成部で生成された1又は複数の補正液滴吐出条件データを取得するように構成してもよい。データ生成部は、吐出異常ノズルの位置や異常内容に基づいて1又は複数の補正液滴吐出条件データを生成するように構成することができる。
以上に説明した補正動作は、制御部により自動化されることが好ましいが、一部又は全部を作業者によって行うようにしてもよい。
以下に、吐出異常ノズルの発生によるパターンの形成異常を補正するための液滴吐出条件の変更例を挙げて、本発明について更に詳しく説明する。
まず、吐出異常ノズルがない正常時におけるパターン形成装置の動作の一例について、図4を用いて説明する。
図4(a)に示すように、液滴吐出装置4は、ここでは、方向Nに沿って一列に配置された複数のノズル9a〜9dからなるノズル列40を有している。
基材1表面のパターン形成の対象となる領域は、図中に縦横のマス目で示すように、複数の画素により構成されている。
以下の説明において、画素xyという場合、xは列を特定し、yは行を特定する。例えば画素d4という場合、d列4行の画素を指す。各々の行(画素行という場合がある)は、ノズル列40の方向Nに対して平行な方向に並列する複数の画素により構成され、各々の列(画素列という場合がある)は、ノズル列40の方向Nに対して直交する方向に並列する複数の画素により構成されている。
正常時において、制御部は、基本液滴吐出条件データに基づいて、液滴吐出装置4の液滴吐出条件を決定する。ここでは、制御部は、基本液滴吐出条件データに基づいて、液滴吐出装置4から液滴が付与される対象となる画素を選択すると共に、選択された各画素に対して、液滴吐出装置4から付与される液滴数、即ち階調数[dpd]を決定している。
図4(a)において、マス目内に数字が付与されている画素が液滴付与対象画素であり、マス目内に付与された数字は当該画素の階調数を示している。階調数の大きさは、当該画素に付与される液滴量の大きさに対応する。
制御部は、決定された液滴吐出条件に基づいて、以下に説明するように、液滴吐出装置4の駆動を制御する。
図4(b)に示すように、基材1に対して液滴吐出装置4を相対移動させながら、液滴吐出装置4から基材1上に、機能性材料を含む液滴20を付与する。相対移動方向αは、ノズル列40の方向Nに対して直交する方向に設定されている。
具体的には、相対移動の過程で、ノズル列40の方向Nに対して平行に配置された複数の画素(a1、b1、c1、d1)からなる画素組に対して、複数のノズル9a、9b、9c、9dの各々から液滴20を付与する。画素組に対して付与されるこれら液滴20を液滴組という場合がある。画素組を構成する各画素(a1、b1、c1、d1)に対してノズル9a、9b、9c、9dを割り当てることにより、各画素(a1、b1、c1、d1)に個別に液滴20を付与することができる。
次に、液滴吐出装置4を1画素分だけ相対移動方向αに相対移動させたところで、ノズル列40の方向Nに対して平行に配置された複数の画素(a2、b2、c2、d2)からなる次の画素組に対して、複数のノズル9a、9b、9c、9dの各々から次の液滴20、即ち次の液滴組を付与する。これを繰り返すことで、液滴組を、ノズル列40の方向Nと交差する方向に複数組付与することができる。ここでは、液滴組を、ノズル列40の方向Nと直交する方向に複数組付与している。
これら複数の液滴組を構成する液滴20同士が合一されることによって、図4(c)に示すように、ノズル列40の方向Nと交差する方向に伸びるライン状液体2を形成することができる。
更に、乾燥装置においてライン状液体2を乾燥させる際に、ライン状液体2の縁に機能性材料を堆積させることによって、図4(d)に示すように、該機能性材料を含む平行線パターン3を形成することができる。1本のライン状液体2から形成された平行線パターン3は、1組2本の線分(細線)31、32により構成されている。
ここでは、画素組を構成する画素数を4画素に設定しているが、これに限定されるものではなく、細線31、32が所望の配置間隔となるように適宜設定することができる。
次に、図4の例での吐出異常ノズル発生時における、ライン状液体の液滴を補正する液滴吐出条件の変更例について、図5を用いて説明する。
図5中、Aは正常時の基本液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件を示している。Bは吐出異常ノズルの発生下における補正前の実際の吐出状態を示している。ここでは、ノズル9bが吐出異常ノズルの例である不吐出ノズルになっている。C1〜C3はそれぞれ変更候補としての補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件の例を示している。
液滴吐出条件C1〜C3は、ノズル9bに吐出異常が発生して液滴組を構成する液滴の一部が欠けたことに対応して、当該液滴組を構成する他の液滴の付与量(階調数)を変更するものである。原則的に各液滴組に付与される液滴数の合計は、正常時と同じになるように設定されている。即ち、不吐出ノズルによる液滴付与量の減少量(3液滴分)を補うように、液滴付与量を増加させている。ここでは、減少量と、1又は複数のノズルの液滴吐出量の総増加量を等しくするように設定している。
液滴吐出条件C1は、吐出異常ノズルではないノズル9a、9c、9dの階調数を全画素行に亘って3[dpd]から4[dpd]に増加させている。このように、吐出異常ノズルではないノズル9a、9c、9dの階調数を所定数(ここでは1[dpd])ずつ均等に増加させるようにしてもよい。
液滴吐出条件C2は、ノズル9aの階調数を全画素行に亘って3[dpd]から5[dpd]に増加させ、ノズル9cの階調数を全画素行に亘って3[dpd]から4[dpd]に増加させ、ノズル9dの階調数を全画素行に亘って3[dpd]のまま維持している。このように、吐出異常ノズルではないノズル9a、9c、9dの階調数を不均等に増加させるようにしてもよい。
液滴吐出条件C3は、ノズル9aの階調数を全画素行に亘って3[dpd]から5[dpd]に増加させ、ノズル9cの階調数を全画素行に亘って3[dpd]から5[dpd]に増加させ、ノズル9dの階調数を全画素行に亘って3[dpd]から2[dpd]に減少させている。このように、吐出異常ノズルではないノズル9a、9c、9dのうち一部のノズル9dの階調数を減少させるようにしてもよい。
これらの液滴吐出条件の中で最適な補正が成されたと判定されたものを、本選定することができる。
以上に説明したように、液滴吐出装置4のノズル列40に対して平行に配置される画素組に対して複数のノズルから付与される液滴組を、ノズル列40と交差する方向に複数組付与し、複数組の前記液滴組を合一させて、ノズル列40と交差する方向に伸びるライン状液体を形成することができる。これにより形成されるライン状液体は、該ライン状液体の長さ方向に沿って付与された複数の液滴同士を合一させたものであると共に、該ライン状液体の長さ方向と交差する方向に沿って付与された複数の液滴(液滴組)を合一させたものである。そのため、何れかのノズルに吐出異常が発生して液滴組を構成する液滴の一部が欠けたとしても、当該液滴組を構成する他の液滴の付与量(階調数)を変更することにより、正常時のライン状液体の形状を復元し易い効果が得られる。このことも、パターンの形成異常を好適に補正する効果に大きく寄与する。
また、画素組に対して液滴組を付与する構成を有することにより、吐出異常ノズルの発生により画素組内に液滴が正常に付与されない画素が生じた場合に、液滴吐出条件の変更により、当該画素組を構成する画素及び又は当該画素組に隣接する画素に対する液滴吐出条件を変更することができる。このことも、正常時のライン状液体の形状を復元し易くし、パターンの形成異常を好適に補正する効果に大きく寄与する。
以上の説明では、ライン状液体を、液滴吐出装置の相対移動方向αに沿って形成する場合について示したが、これに限定されるものではない。例えば、ライン状液体を、液滴吐出装置の相対移動方向αに対して斜めに形成することも好ましいことである。これについて、正常時の動作を、図6を参照して説明する。
図6(a)に示すように、液滴吐出装置4は、ここでは、方向Nに沿って一列に配置された複数のノズル9a〜9jからなるノズル列40を有している。
正常時において、制御部は、液滴吐出条件として、液滴吐出装置4から液滴が付与される対象となる画素を選択すると共に、選択された各画素に対して、液滴吐出装置4から付与される液滴数、即ち階調数[dpd]を決定している。
制御部は、決定された液滴吐出条件に基づいて、以下に説明するように、液滴吐出装置4の駆動を制御する。
図6(b)に示すように、基材1に対して液滴吐出装置4を相対移動させながら、液滴吐出装置4から基材1上に、機能性材料を含む液滴20を吐出する。相対移動方向αは、ノズル列40の方向Nに対して直交する方向に設定されている。
かかる相対移動の過程で、ノズル列40の方向Nに対して平行に配置された複数の画素(a1、b1、c1)からなる画素組に対して、複数のノズル9a、9b、9cの各々から液滴20、即ち液滴組を付与する。
次に、液滴吐出装置4を1画素分だけ相対移動方向αに相対移動させたところで、ノズル列40の方向Nに対して平行に配置された複数の画素(b2、c2、d2)からなる次の画素組に対して、複数のノズル9b、9c、9dの各々から次の液滴20、即ち次の液滴組を付与する。これを繰り返すことで、液滴組を、ノズル列40の方向Nに対して斜め方向に複数組付与している。
即ち、図示の例では、液滴20の付与対象となる画素組を選択する際に、先に選択された画素組を構成する各画素に対して、ノズル列の方向Nに所定画素数(図示の例では1画素)ずれるように、次の行を構成する画素の中から、次の画素組を選択している。
これら複数の液滴組を構成する液滴20同士が合一されることによって、図6(c)に示すように、ノズル列40の方向Nに対して斜め方向、即ち液滴吐出装置4の相対移動方向に対して斜め方向に伸びるライン状液体2を形成することができる。
更に、乾燥装置においてライン状液体2を乾燥させる際に、ライン状液体2の縁に機能性材料を堆積させることによって、図6(d)に示すように、該機能性材料を含む平行線パターン3を形成することができる。1本のライン状液体2から形成された平行線パターン3は、1組2本の線分(細線)31、32により構成されている。平行線パターン3は、液滴吐出装置4の相対移動方向に対して斜めに形成されている。ここでは、ライン状液体2を、液滴吐出装置の相対移動方向αに対して45°傾斜する方向に形成する場合について示したが、傾斜角度はこれに限定されるものではない。
ここでは、画素組を構成する画素数を3画素に設定しているが、これに限定されるものではなく、細線31、32が所望の配置間隔となるように適宜設定することができる。
次に、図6の例での吐出異常ノズル発生時における液滴吐出条件の変更例について、図7を用いて説明する。
図7中、Aは正常時の基本液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件を示している。Bは吐出異常ノズルの発生下における補正前の実際の吐出状態を示している。ここでは、ノズル9cが吐出異常ノズルの例である不吐出ノズルになっている。D1、D2はそれぞれ変更候補としての補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件例を示している。
液滴吐出条件D1、D2は、ノズル9cに吐出異常が発生して、液滴組を構成する液滴の一部が欠けたことに対応して、当該液滴組を構成する他の液滴の付与量(階調数)を変更するものである。
各液滴組に付与される液滴数の合計は、正常時と同じになるように設定されている。即ち、不吐出ノズルによる液滴付与量の減少量を補うように、液滴付与量を増加させている。ここでは、減少量と、1又は複数のノズルの液滴吐出量の総増加量を等しくするように設定している。
液滴吐出条件D1は、ノズル9cに吐出異常が発生して、液滴組を構成する液滴の一部が欠けたことに対応して、当該液滴組を構成する液滴のうち、液滴付与が欠落した画素(欠落画素という場合がある)に隣接する画素に対する階調数を増加させるように、ノズル9b、9dの吐出量を設定している。
液滴吐出条件D2は、ノズル9cに吐出異常が発生して液滴組を構成する液滴の一部が欠けたことに対応して、当該液滴組を構成する液滴のうち、液滴付与が欠落した画素(欠落画素という場合がある)に隣接する画素と、該画素に更に隣接する画素に対する階調数を増加させるように、ノズル9a、9b、9d、9eの吐出量を設定している。
これらの液滴吐出条件の中で最適な補正が成されたと判定されたものを、本選定する。
以上に説明したように、ライン状液体を、液滴吐出装置の相対移動方向αに対して斜めに形成する場合においても、液滴吐出装置4のノズル列40に対して平行に配置される画素組に対して複数のノズルから付与される液滴組を、ノズル列40と交差する方向に複数組付与し、複数組の前記液滴組を合一させて、ノズル列40と交差する方向に伸びるライン状液体を形成することができる。
これにより形成されるライン状液体は、該ライン状液体の長さ方向に沿って付与された複数の液滴同士を合一させたものであると共に、該ライン状液体の長さ方向と交差する方向に沿って付与された複数の液滴(液滴組)を合一させたものでもある。そのため、何れかのノズルに吐出異常が発生して液滴組を構成する液滴の一部が欠けたとしても、当該液滴組を構成する他の液滴の付与量(階調数)を変更することにより、正常時のライン状液体の形状を復元し易い効果が得られる。このことも、パターンの形成異常を好適に補正する効果に大きく寄与する。
また、画素組に対して液滴組を付与する構成を有することにより、吐出異常ノズルの発生により画素組内に液滴が正常に付与されない画素が生じた場合に、液滴吐出条件の変更により、当該画素組を構成する画素及び又は当該画素組に隣接する画素に対する液滴吐出条件を変更することができる。このことも、パターンの形成異常を好適に補正する効果に大きく寄与する。
以上の説明では、何れかのノズルに吐出異常が発生して液滴組を構成する液滴の一部が欠けた場合に、当該液滴組を構成する他の液滴の付与量(階調数)を変更して補正することを原則とする。これらとは別に、正常時には液滴を着弾させない画素、即ち正常時において液滴組を構成しない画素に対して、液滴を着弾させて、ライン状液体の液滴を補正することもできる。これについて、図8を参照して説明する。
図8中、Aは正常時の基本液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件を示している。Bは吐出異常ノズルの発生下における補正前の実際の吐出状態を示している。ここでは、ノズル9cが吐出異常ノズルの例である不吐出ノズルになっている。E1は変更候補としての補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件を示している。
液滴吐出条件E1は、ノズル9cに吐出異常が発生して液滴組を構成する液滴の一部が欠けたことに対応して、正常時には液滴を着弾させない画素(d1、b3)、即ち正常時において液滴組を構成しない画素に対して、液滴を着弾させるように、ノズル9b、9dの吐出条件を変更している。ここでは、前記「液滴組を構成しない画素」として、液滴組を構成する画素に隣接する画素が選択されている。
吐出異常ノズル以外の正常ノズルによって液滴組を構成する液滴の一部が存在することによって、液滴組を構成しない画素に付与された液滴は、合一に際して液滴組側に引き込まれる。そのため、正常時のライン状液体の形状を復元し易い効果が得られる。
以上の説明では、不吐出ノズルによる液滴付与量の減少量と、1又は複数のノズルの液滴吐出量の総増加量を等しくするように設定する場合について示したが、これに限定されるものではない。例えば、前記減少量に対して前記総増加量を異なる値に設定することも好ましいことである。これについて、図9を参照して説明する。
図9中、Aは正常時の基本液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件を示している。Bは吐出異常ノズルの発生下における補正前の実際の吐出状態を示している。ここでは、ノズル9bが吐出異常ノズルの例である不吐出ノズルになっている。F1、F2は変更候補としての補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件を示している。
Bに示すように、不吐出ノズルによる液滴付与量の減少量は1画素行あたり3液滴である。
液滴吐出条件F1、F2は、不吐出ノズルによる液滴付与量の減少量(1画素行あたり3液滴)と、1又は複数のノズルの液滴吐出量の総増加量を異なる値に設定している。
液滴吐出条件F1は、吐出異常ノズルではないノズル9a、9c、9dの全部について、全画素行に亘って階調数を増加させている。具体的には、ノズル9aの階調数は3[dpd]から5[dpd]に増加され、ノズル9c、9dの階調数は3[dpd]から4[dpd]に増加されている。従って、1画素行あたりの液滴の総増加量は4液滴である。従って、不吐出ノズルによる液滴付与量の減少量である3液滴よりも大きい値に設定している。
液滴吐出条件F2は、吐出異常ノズルではないノズル9a、9c、9dのうち一部のノズル9a、9cについて、全画素行に亘って階調数を増加させている。具体的には、ノズル9a、9cの階調数は3[dpd]から4[dpd]に増加されている。従って、1画素行あたりの液滴の総増加量は2液滴である。従って、不吐出ノズルによる液滴付与量の減少量である3液滴よりも小さい値に設定している。
上述したように、コーヒーステイン現象は、基材の材質や環境因子等による影響を受け易いため、不吐出ノズルによる液滴付与量の減少量と、1又は複数のノズルの液滴吐出量の総増加量を異なる値に設定する液滴吐出条件も、場合によっては最適補正を実現し得る。そのため、このような液滴吐出条件も、変更候補として用いることができる。
以上の具体例では、主に吐出異常ノズルが不吐出ノズルである場合について示したが、対象となるノズル異常は、これに限定されるものではない。例えば、吐出異常ノズルが曲がり吐出ノズルである場合においても、形成されるパターンの異常を好適に補正できる。「曲がり吐出ノズル」というのは、液滴の着弾位置が正常時の位置と異なるノズルを意味する。これについて、図10を参照して説明する。
図10中、Aは正常時の基本液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件を示している。Bは吐出異常ノズルの発生下における補正前の実際の吐出状態を示している。ここでは、ノズル9cが吐出異常ノズルの例である曲がり吐出ノズルになっている。G1、G2は変更候補としての補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件を示している。
マス目内の数字に「*」を付加した画素は、当該ノズル9cに対応する画素である。
液滴吐出条件G1は、曲がり吐出ノズルであるノズル9cからの液滴吐出量を変更せずに、他のノズル9a、9b、9d、9eの液滴吐出量を変更している。ここでは、曲がり吐出ノズル以外ノズル9a、9b、9d、9eの液滴吐出量の合計を原則的に変更していないが、曲がり吐出方向、及び量を考慮して個別具体的に変更設定する。
液滴吐出条件G2は、曲がり吐出ノズルであるノズル9cからの液滴吐出量を減少させている。この減少量を補うように、他のノズル9b、9dの液滴吐出量を増加させている。ここでは、前記減少量に対して、他のノズル9a、9b、9dの液滴吐出量の総増加量を同じ値に設定しているが、異なる値に設定してもよい。
このような液滴吐出条件により、曲がり吐出ノズルの発生時においても、形成されるパターンの異常を補正することができる。特に、曲がり吐出ノズルから曲がって吐出される液滴の着弾位置を正確に把握できない場合においても、その影響を軽減して、パターンの異常を補正することができる。曲がり吐出ノズルが発生した場合に、液滴吐出条件の候補を複数用いて、最適補正を実現する条件を選定することは特に好ましいことである。
図11は、本発明のパターン形成方法を実施するためのパターン形成装置の他の例を概念的に説明する図である。
図示の例において、パターン形成装置は2つの液滴吐出装置4、4’を備えている。
基材1は、第1液滴吐出装置4、第2液滴吐出装置4’、乾燥装置6の順に搬送されるように構成されている。液滴吐出装置4、4’の液滴吐出条件は、制御部5によって制御されている。吐出異常ノズルが検出されない正常時において、液滴吐出条件は、基本液滴吐出条件データに基づいて決定されている。
制御部5は、吐出異常ノズルが発生したと判定した場合、第1液滴吐出装置4及び第2液滴吐出装置4’の何れか又は両方の液滴吐出条件を変更して、パターンの形成異常を補正するように構成することができる。このような液滴吐出条件の変更例について、図12を参照して説明する。
図12に示すように、第1液滴吐出装置4は、ノズル9a、9b、9c、9dを備えている。第2液滴吐出装置4’は、ノズル9’a、9’b、9’c、9’dを備えている。液滴吐出装置4、4’をラインヘッドにより構成する場合、第2液滴吐出装置4’のノズル9’a、9’b、9’c、9’dは、それぞれ第1液滴吐出装置4のノズル9a、9b、9c、9dの基材搬送方向の延長線上に設ける。基材1に対して、第1液滴吐出装置4が相対移動方向αに向けて走査され、次いで、第2液滴吐出装置4’が相対移動方向αに向けて走査されるようにしている。
Aは正常時の基本液滴吐出条件データに基づく第1液滴吐出装置4の液滴吐出条件を示しており、A’は正常時の基本液滴吐出条件データに基づく第2液滴吐出装置4’の液滴吐出条件を示している。ここでは、第2液滴吐出装置4’は、補正専用の液滴吐出装置として用いられる。正常時においては、第1液滴吐出装置4を駆動させて液滴吐出を行い、ライン状液体を形成するようにしている。
Bは吐出異常ノズルの発生下における補正前の第1液滴吐出装置4の実際の吐出状態を示しており、B’は吐出異常ノズルの発生下における補正前の第2液滴吐出装置4’の実際の吐出状態を示している。ここでは、第1液滴吐出装置4のノズル9cが不吐出ノズルになっている。
H1、H1’は、それぞれ液滴吐出装置4、4’のための変更候補としての液滴吐出条件セットを示している。同様に、H2、H2’は、他の液滴吐出条件セットを示している。
H1、H1’、H2、H2’は変更候補としての補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件を示している。
液滴吐出条件セットH1、H1’は、第1液滴吐出装置4の液滴吐出は変更せず、第2液滴吐出装置4’の液滴吐出を変更するようにしている。
具体的には、第1液滴吐出装置4において吐出異常ノズルが発生したことにより液滴が付与されなくなった画素に対して、第2液滴吐出装置4’によって液滴を付与するように、第2液滴吐出装置4’のノズル9’cの液滴吐出を変更している。
液滴吐出条件セットH2、H2’は、第1液滴吐出装置4の液滴吐出を変更すると共に、第2液滴吐出装置4’の液滴吐出を変更するようにしている。
具体的には、第1液滴吐出装置4によって液滴が付与されなくなった画素に対して、第2液滴吐出装置4’によって液滴を付与するようにしているのは、液滴吐出条件セットH1、H1’と同様である。
液滴吐出条件セットH2、H2’では、更に、第1液滴吐出装置4における正常ノズル9a、9b、9dの液滴吐出量を減少させ、画素に付与される液滴付与量を減少させると共に、第2液滴吐出装置4’によって、これらの画素に対する上記減少分に対応する液滴付与を行うようにノズル9’a、9’b、9’dの液滴吐出を変更している。このようにすることで、基材1が第1液滴吐出装置4から第2液滴吐出装置4’に搬送される過程でライン状液体の乾燥が進行していても、再度ライン状液体を潤して、より好適な状態で乾燥を進めることができる。
本態様では、第1液滴吐出装置4で形成されたライン状液体が完全に乾燥する前に、第2液滴吐出装置4’からの液滴付与を行うようにすることが好ましい。本態様においては、基材1が第1液滴吐出装置4から第2液滴吐出装置4’に搬送される過程でのライン状液体の乾燥を抑制する観点で、当該搬送過程におけるライン状液体を加熱しないように構成することも好ましい。
以上のように、パターン形成装置が2つの液滴吐出装置4、4’を備える場合は、第1液滴吐出装置4の下流、且つ第2液滴吐出装置4’の上流において、第1液滴吐出装置4において形成されたライン状液体の撮像を行うイメージセンサーを設けることも好ましいことである。制御部5は、かかるイメージセンサーで生成された撮像データを、予め記憶されているライン状液体の基本撮像データと比較した結果に基づいて、液滴吐出装置4における吐出異常ノズルの発生の有無を判定することができる。これにより、ライン状液体の形成異常部が、乾燥装置6に導入される前に、第2液滴吐出装置4’によって前記異常部の補正を行うことができる。
以上の説明では、ライン状液体の形成異常や、ライン状液体から形成されたパターンの形成異常に基づいて、吐出異常ノズルの検出等を行う場合について説明したが、これに限定されず、吐出異常ノズルの検出は自体公知の方法を用いて行うことができる。
例えば、液滴吐出装置からの液滴吐出を直接モニタリングして吐出異常ノズルの検出を行うことも好ましい。これにより、液滴吐出装置4における吐出異常ノズルに起因するライン状液体の形成異常部が、乾燥装置6に導入される前に、第2液滴吐出装置4’によって前記異常部を補正する場合等に、迅速に対応できるようになる。
以上の説明では、液滴吐出装置をラインヘッドにより構成し、基材を搬送することによって両者を相対移動させる場合について示したが、これに限定されず、基材及び液滴吐出装置の少なくとも一方を移動することにより、基材に対して液滴吐出装置を相対移動させることができる。例えば、基材を固定し、液滴吐出装置を移動することによって両者を相対移動させてもよい。相対移動方向αは、基材から見た液滴吐出装置の相対速度ベクトルの方向であり得る。
以上の説明では、液滴吐出装置が、一列に配置された複数のノズルを有する場合について示したが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、図13に示すように、液滴吐出装置4は、複数列に配置された複数のノズルを有するものであってもよい。この場合、ノズル列の方向は、これら複数のノズルの全体的な配列方向Nに対応する。
液滴吐出装置から基材に吐出される液体に含有される機能性材料は、格別限定されず、基材に所望の機能を付与するための材料ということができる。例えば、基材に導電性パターンを形成する場合、機能性材料として導電性材料を用いることができ、また、基材に絶縁性パターンを形成する場合には、機能性材料として絶縁性材料を用いることができる。
例えば、導電性材料、絶縁性材料、半導体材料、光学フィルター材料、誘電体材料等や、あるいは適宜処理を施すことによってこれらの材料に変化させることができる材料(前駆体ともいう)を機能性材料として好適に用いることができる。機能性材料として、導電性材料または導電性材料前駆体を用いることは特に好ましいことである。
導電性材料としては、例えば、導電性微粒子、導電性ポリマー等を好ましく例示できる。
導電性微粒子としては、格別限定されないが、Au、Pt、Ag、Cu、Ni、Cr、Rh、Pd、Zn、Co、Mo、Ru、W、Os、Ir、Fe、Mn、Ge、Sn、Ga、In等の微粒子を好ましく例示でき、中でも、Au、Ag、Cuのような金属微粒子を用いると、電気抵抗が低く、かつ腐食に強い回路パターンを形成することができるので、より好ましい。コスト及び安定性の観点から、Agを含む金属微粒子が最も好ましい。これらの金属微粒子の平均粒子径は、好ましくは1〜100nmの範囲、より好ましくは3〜50nmの範囲とされる。
また、導電性微粒子として、カーボン微粒子を用いることも好ましい。カーボン微粒子としては、グラファイト微粒子、カーボンナノチューブ、フラーレン等を好ましく例示できる。
導電性ポリマーとしては、格別限定されないが、π共役系導電性高分子を好ましく挙げることができる。
π共役系導電性高分子としては、特に限定されず、ポリチオフェン類、ポリピロール類、ポリインドール類、ポリカルバゾール類、ポリアニリン類、ポリアセチレン類、ポリフラン類、ポリパラフェニレン類、ポリパラフェニレンビニレン類、ポリパラフェニレンサルファイド類、ポリアズレン類、ポリイソチアナフテン類、ポリチアジル類等の鎖状導電性ポリマーを利用することができる。中でも、高い導電性が得られる点で、ポリチオフェン類やポリアニリン類が好ましい。ポリエチレンジオキシチオフェンであることが最も好ましい。
導電性ポリマーは、より好ましくは、上述したπ共役系導電性高分子とポリアニオンとを含んで成ることである。こうした導電性ポリマーは、π共役系導電性高分子を形成する前駆体モノマーを、適切な酸化剤と酸化触媒と、ポリアニオンの存在下で化学酸化重合することによって容易に製造できる。
ポリアニオンは、置換若しくは未置換のポリアルキレン、置換若しくは未置換のポリアルケニレン、置換若しくは未置換のポリイミド、置換若しくは未置換のポリアミド、置換若しくは未置換のポリエステル及びこれらの共重合体であって、アニオン基を有する構成単位とアニオン基を有さない構成単位とからなるものである。
このポリアニオンは、π共役系導電性高分子を溶媒に可溶化させる可溶化高分子である。また、ポリアニオンのアニオン基は、π共役系導電性高分子に対するドーパントとして機能して、π共役系導電性高分子の導電性と耐熱性を向上させる。
ポリアニオンのアニオン基としては、π共役系導電性高分子への化学酸化ドープが起こりうる官能基であればよいが、中でも、製造の容易さ及び安定性の観点からは、一置換硫酸エステル基、一置換リン酸エステル基、リン酸基、カルボキシ基、スルホ基等が好ましい。さらに、官能基のπ共役系導電性高分子へのドープ効果の観点より、スルホ基、一置換硫酸エステル基、カルボキシ基がより好ましい。
ポリアニオンの具体例としては、ポリビニルスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリアリルスルホン酸、ポリアクリル酸エチルスルホン酸、ポリアクリル酸ブチルスルホン酸、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ポリイソプレンスルホン酸、ポリビニルカルボン酸、ポリスチレンカルボン酸、ポリアリルカルボン酸、ポリアクリルカルボン酸、ポリメタクリルカルボン酸、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンカルボン酸、ポリイソプレンカルボン酸、ポリアクリル酸等が挙げられる。これらの単独重合体であってもよいし、2種以上の共重合体であってもよい。
また、化合物内にF(フッ素原子)を有するポリアニオンであってもよい。具体的には、パーフルオロスルホン酸基を含有するナフィオン(Dupont社製)、カルボン酸基を含有するパーフルオロ型ビニルエーテルからなるフレミオン(旭硝子社製)等を挙げることができる。
これらのうち、スルホン酸を有する化合物であると、インクジェット印刷方式を用いた際にインク射出安定性が特に良好であり、かつ高い導電性が得られることから、より好ましい。
さらに、これらの中でも、ポリスチレンスルホン酸、ポリイソプレンスルホン酸、ポリアクリル酸エチルスルホン酸、ポリアクリル酸ブチルスルホン酸が好ましい。これらのポリアニオンは、導電性に優れるという効果を奏する。
ポリアニオンの重合度は、モノマー単位が10〜100000個の範囲であることが好ましく、溶媒溶解性及び導電性の点からは、50〜10000個の範囲がより好ましい。
導電性ポリマーは市販の材料も好ましく利用できる。例えば、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸からなる導電性ポリマー(PEDOT/PSSと略す)が、H.C.Starck社からCLEVIOSシリーズとして、Aldrich社からPEDOT−PSS483095、560598として、Nagase Chemtex社からDenatronシリーズとして市販されている。また、ポリアニリンが、日産化学社からORMECONシリーズとして市販されている。
ライン状液体を形成する際に用いる、機能性材料を含有させる液体としては、水や、有機溶剤等の1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
有機溶剤は、格別限定されないが、例えば、1,2−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、プロピレングリコールなどのアルコール類、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル類等を例示できる。
また、機能性材料を含有させる液体には、界面活性剤など種々の添加剤を含有させてもよい。
界面活性剤を用いることで、例えば、インクジェット法などの液滴吐出法を用いてライン状液体を形成するような場合などに、表面張力等を調整して吐出の安定化を図ること等が可能になる。界面活性剤としては、格別限定されないが、シリコン系界面活性剤等を用いることができる。シリコン系界面活性剤とはジメチルポリシロキサンの側鎖または末端をポリエーテル変性したものであり、例えば、信越化学工業製のKF−351A、KF−642やビッグケミー製のBYK347、BYK348などが市販されている。界面活性剤の添加量は、ライン状液体2を形成する液体の全量に対して、1重量%以下であることが好ましい。
液滴吐出装置から基材に吐出される液体における機能性材料の濃度範囲は、0.01[wt%]以上1.0[wt%]以下の範囲に調整されることが好ましい。これにより、細線31、32の形成を更に安定化できる。
基材は、格別限定されないが、例えば、ガラス、プラスチック(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル、ポリエステル、ポリアミド等)、金属(銅、ニッケル、アルミ、鉄等や、あるいは合金)、セラミックなどを挙げることができ、これらは単独で用いてもよいし、貼り合せた状態で用いてもよい。中でも、プラスチックが好ましく、ポリエチレンテレフタレートや、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポリオレフィンなどが好適である。
図14は、基材上に形成された平行線パターンの一例を示す一部切り欠き斜視図であり、断面は、平行線パターンの形成方向に対して直交する方向で切断した縦断面に対応する。
1本のライン状液体から生成される平行線パターン3の1組2本の細線(線分)31、32は、必ずしも互いに完全に独立した島状である必要はない。図示したように、2本の線分31、32は、該線分31、32間に亘って、該線分31、32の高さよりも低い高さで形成された薄膜部30によって接続された連続体として形成されることも好ましいことである。
平行線パターン3の線分31、32の線幅W1、W2は、各々10μm以下であることが好ましい。10μm以下であれば、通常視認できないレベルとなるので、透明性を向上する観点からより好ましい。各線分31、32の安定性も考慮すると、各線分31、32の線幅W1、W2は、各々2μm以上10μm以下の範囲であることが好ましい。
なお、線分31、32の幅W1、W2とは、該線分31、32間において機能性材料の厚みが最薄となる最薄部分の高さをZとし、更に該Zからの線分31、32の突出高さをY1、Y2としたときに、Y1、Y2の半分の高さにおける線分31、32の幅として定義される。例えば、パターン3が上述した薄膜部30を有する場合は、該薄膜部30における最薄部分の高さをZとすることができる。なお、各線分31、32間における機能性材料の最薄部分の高さが0であるときは、線分31、32の線幅W1、W2は、基材1表面からの線分31、32の高さH1、H2の半分の高さにおける線分31、32の幅と定義される。
平行線パターン3を構成する線分31、32の線幅W1、W2は、上述した通り極めて細いものであるため、断面積を確保して低抵抗化を図る観点で、基材1表面からの線分31、32の高さH1、H2は高い方が望ましい。具体的には、線分31、32の高さH1、H2は、50nm以上5μm以下の範囲であることが好ましい。
更に、平行線パターン3の安定性を向上する観点から、H1/W1比、H2/W2比は、各々0.01以上1以下の範囲であることが好ましい。
また、平行線パターン3の細線化を更に向上する観点から、線分31、32間において機能性材料の厚みが最薄となる最薄部分の高さZ、具体的には薄膜部30の最薄部分の高さZが10nm以下の範囲であることが好ましい。最も好ましいのは、透明性と安定性のバランスの両立を図るために、0<Z≦10nmの範囲で、薄膜部30を備えることである。
更に、平行線パターン3の更なる細線化向上のために、H1/Z比、H2/Z比は、各々5以上であることが好ましく、10以上であることがより好ましく、20以上であることが特に好ましい。
本発明において、線分31、32の配置間隔Iの範囲は、格別限定されず、自由度高く適宜設定することがでる。具体的には、配置間隔Iを、例えば、50μm以上、100μm以上、200μm以上、300μm以上、400μm以上、更には500μm以上という大きい値に設定することも好ましい。配置間隔Iは、用途に応じて最適な値に適宜設定できる。透明導電膜等を形成する場合などにおいては、配置間隔Iは、例えば、100μm以上〜1000μm以下の範囲とすることが好ましく、100μm以上〜500μm以下の範囲とすることが更に好ましい。なお、線分31、32の配置間隔Iとは、線分31、32の各最大突出部間の距離とする。
更にまた、線分31と線分32とに同様の形状(同程度の断面積)を付与することが好ましく、具体的には、線分31と線分32の高さH1とH2とを実質的に等しい値とすることが好ましい。これと同様に、線分31と線分32の線幅W1とW2とについても実質的に等しい値とすることが好ましい。
線分31、32は、必ずしも平行である必要性はなく、少なくとも線分方向のある長さLに亘って、線分31、32が結合していなければ良い。好ましくは、少なくとも線分方向のある長さLに亘って、線分31、32が実質的に平行であることである。
線分31、32の線分方向の長さLは、線分31、32の配置間隔Iの5倍以上であることが好ましく、10倍以上であることがより好ましい。長さL及び配置間隔Iは、パターン(ライン状液体)2の形成長さ及び形成幅に対応して設定することができる。
ライン状液体の形成始点と終点(線分方向のある長さLに亘った始点と終点)では、線分31、32が接続し、連続体として形成されてもよい。
また、線分31、32は、その線幅W1、W2がほぼ等しく、且つ、線幅W1、W2が2本線間距離(配置間隔I)に比して、十分に細いものであることが好ましい。
更に、1本のライン状液体から生成されるパターン3を構成する線分31と線分32とは、同時に形成されたものであることが好ましい。
平行線パターン3は、各線分31、32が、下記(ア)〜(ウ)の条件を全て満たすことが特に好ましい。これにより、パターンが視認されにくくなり、透明性を向上できると共に、線分が安定化され、特に機能性材料が導電性材料である場合には、パターンの抵抗値を低下できる効果に優れる。
(ア)各線分31、32の高さをH1、H2とし、該各線分間における最薄部分の高さをZとしたときに、5≦H1/Z、且つ5≦H2/Zであること。
(イ)各線分31、32の幅をW1、W2としたときに、W1≦10μm、且つW2≦10μmであること。
(ウ)各線分31、32の高さをH1、H2としたときに、50nm<H1<5μm、且つ50nm<H2<5μmであること。
本発明により形成されたパターンには、必要に応じて焼成やメッキ等の後処理が施されることも好ましいことである。機能性材料として導電性材料を含む場合、後処理は、パターンの導電性を向上する処理であることが好ましい。
本発明の透明導電膜付き基材は、以上に説明したパターン形成方法により形成されたパターンを含む透明導電膜を基材表面に有する。
透明導電膜は、含有する機能性材料(導電性材料)自体が透明でない場合であっても、ライン状液体を平行線パターンに変化させて細線化することによって、パターンを視認し難くしたものということもできる。
図15に示すように、透明導電膜は、複数の平行線パターン3の集合体として構成されることが好ましい。透明導電膜は、例えば、図15(a)及び(b)に示すように、平行線パターン3を1方向に複数並列してなるストライプ状や、図15(c)及び(d)に示すように、平行線パターン3を1方向に複数並列してなるものと、これと交差する方向に複数並列してなるものとを交差させてなるメッシュ状(格子状ともいう)の形態とすることが好ましい。ここで、図15(a)及び(c)の例は、平行線パターン3を基材1の辺に対して平行に形成した場合を示しており、図15(b)及び(d)の例は、平行線パターン3を基材1の辺に対して斜めに形成した場合を示している。
平行線パターン同士を交差させる場合は、第1のライン状液体を乾燥して第1の平行線パターンを形成し、次いで、第1の平行線パターンと交差するように第2のライン状液体を付与して、第2のライン状液体を乾燥して第2の平行線パターンを形成することが好ましい。
透明導電膜付き基材の用途は、格別限定されず、種々の電子機器が備える種々のデバイスに用いることができる。
透明導電膜付き基材の好ましい用途は、本発明の効果を顕著に奏する観点で、例えば、液晶、プラズマ、有機エレクトロルミネッセンス、フィールドエミッション等、各種方式のディスプレイ用透明電極として、あるいは、タッチパネルや携帯電話、電子ペーパー、各種太陽電池、各種エレクトロルミネッセンス調光素子等に用いられる透明電極として好適に用いることができる。
更に、透明導電膜付き基材は、デバイスの透明電極として好適に用いられる。デバイスとしては、格別限定されるものではないが、例えば、タッチパネルセンサー等を好ましく例示できる。また、これらデバイスを備えた電子機器としては、格別限定されるものではないが、例えばスマートフォン、タブレット端末等を好ましく例示できる。
以上の説明において、一つの態様について説明された構成は、他の態様に適宜適用することができる。
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明はかかる実施例により限定されない。
(実施例1)
図5に示した液滴吐出条件の変更例について検証した。
<正常時>
ノズル解像度360npiのピエゾ方式インクジェットヘッド(標準液適量42pl)により構成されたラインヘッドを、ロール状巻回体から繰り出される長尺状フィルムの搬送方向に直交するように配置し、走査方向解像度360dpiにて下記インクを用いてライン状液体を形成した。図5Aに示したように、正常時において、ノズル9a〜9dから各画素に3dpdで液滴を付与した。
長尺状フィルムはベルト搬送とし、搬送ベルトの裏面側から当該搬送ベルトを55℃に加熱するようにヒーターを設けた。印字領域の搬送方向下流側に乾燥装置が設けられ、該乾燥装置によりライン状液体を温風により乾燥するようにした。ライン状液体の乾燥により、平行線パターンが形成された。ライン状液体の長さ方向に沿う両縁に、線幅6μmの銀ナノ粒子が連なった細線が形成された。
正常時において、2本の細線の配置間隔は290μmで均一であった。
<異常時>
図5Bに示したように、ノズル9bが完全な不吐出になったことを想定し、ノズル9bに対応する画素に対して液滴を付与しないようにしてライン状液体を形成したこと以外は、正常時と同様にしてパターン形成した。
かかる異常時において、各ノズルから付与された液滴は合一されライン状液体を形成したが、該ライン状液体から生成された2本の細線の配置間隔Iは200μmであり、正常時と異なる値となった。
<液滴吐出条件の候補>
まず、不吐出ノズルの発生による液滴付与量の減少量(1画素行あたり3液滴)を算出し、不足分を補う液滴吐出条件として図5C1〜C3に示した液滴吐出条件を候補として用いた。
各液滴吐出条件によりライン状液体を形成し、正常時と同様にしてパターン形成した。ライン状液体から生成された2本の細線の配置間隔I(図1(C)参照)の値を表1に示した。
Figure 0006406078
<最適条件の判定>
表1より、液滴吐出条件C1〜C3により、配置間隔Iの値が正常時の値に近づくことがわかる。特に、液滴吐出条件C3を用いた場合の配置間隔Iは、正常時の値と一致した。
この結果から、液滴吐出条件C3により最適な補正が成されたと判定できる。
(実施例2)
図7に示した液滴吐出条件の変更例について検証した。
<正常時>
実施例1と同様の装置を用い、図7Aに示したように、正常時において、ノズル9a〜9jから各画素に3dpdで液滴を付与し、ライン状液体を形成した。
ライン状液体の乾燥により、平行線パターンが形成された。ライン状液体の長さ方向に沿う両縁に、線幅6μmの銀ナノ粒子が連なった細線が形成された。
正常時において、2本の細線の配置間隔は260μmで均一であった。
<異常時>
図7Bに示したように、ノズル9cが完全な不吐出になったことを想定し、ノズル9cに対応する画素に対して液滴を付与しないようにしてライン状液体を形成したこと以外は、正常時と同様にしてパターン形成した。
かかる異常時において、各ノズルから付与された液滴は合一されライン状液体を形成したが、該ライン状液体から生成された2本の細線の配置間隔Iは、170〜260μmの範囲で変動した。
<液滴吐出条件の候補>
まず、不吐出ノズルの発生による液滴付与量の減少量(1画素行あたり3液滴)を算出し、不足分を補う液滴吐出条件として図7D1、D2に示した液滴吐出条件を候補として用いた。
各液滴吐出条件によりライン状液体を形成し、正常時と同様にしてパターン形成した。ライン状液体から生成された2本の細線の配置間隔Iの値を表2に示した。
Figure 0006406078
<最適条件の判定>
表2より、液滴吐出条件D1、D2により、配置間隔Iの値が正常時の値に近づくことがわかる。特に、液滴吐出条件D2を用いた場合の配置間隔Iは、正常時の値と一致した。
この結果から、液滴吐出条件D2により最適な補正が成されたと判定できる。
(実施例3)
図10に示した液滴吐出条件の変更例について検証した。
<正常時>
実施例1と同様の装置を用い、図10Aに示したように、正常時において、ノズル9a〜9jから各画素に3dpdで液滴を付与し、ライン状液体を形成した。
ライン状液体の乾燥により、平行線パターンが形成された。ライン状液体の長さ方向に沿う両縁に、線幅6μmの銀ナノ粒子が連なった細線が形成された。
正常時において、2本の細線の配置間隔は260μmで均一であった。
<異常時>
図10Bに示したように、ノズル9cが曲がり吐出ノズルとなるように調整したこと以外は、正常時と同様にしてパターン形成した。
かかる異常時において、各ノズルから付与された液滴は合一されライン状液体を形成したが、該ライン状液体から生成された2本の細線の配置間隔Iは、230〜260μmの範囲で変動した。
<液滴吐出条件の候補>
液滴吐出条件として図10G1、G2に示した液滴吐出条件を候補として用いた。
各液滴吐出条件によりライン状液体を形成し、正常時と同様にしてパターン形成した。ライン状液体から生成された2本の細線の配置間隔Iの値を表3に示した。
Figure 0006406078
<最適条件の判定>
表3より、液滴吐出条件G1、G2により、配置間隔Iの値が正常時の値に近づくことがわかる。特に、液滴吐出条件D2を用いた場合の配置間隔Iは、正常時の値と一致した。
この結果から、液滴吐出条件G2により最適な補正が成されたと判定できる。
(実施例4)
図12に示した液滴吐出条件の変更例について検証した。
<正常時>
ノズル解像度360npiのピエゾ方式インクジェットヘッド(標準液適量30pl)により構成された第1ラインヘッド(第1液滴吐出装置)を、ロール状巻回体から繰り出される長尺状フィルムの搬送方向に直交するように配置し、走査方向解像度360dpiにて下記インクを用いてライン状液体を形成した。図12Aに示したように、正常時において、第1ラインヘッドのノズル9a〜9dから各画素に3dpdで液滴を付与した。
長尺状フィルムはベルト搬送とし、基材温度は25℃とした。印字領域の搬送方向下流側に第1ラインヘッドと同様の構成を有する第2ラインヘッド(第2液滴吐出装置)を設け、更にその下流側に乾燥装置を設けた。正常時において、第2ラインヘッドは、図12A’に示したように駆動させなかった。
乾燥装置によりライン状液体を温風により乾燥するようにした。ライン状液体の乾燥により、平行線パターンが形成された。ライン状液体の長さ方向に沿う両縁に、線幅6μmの銀ナノ粒子が連なった細線が形成された。
正常時において、2本の細線の配置間隔は330μmで均一であった。
<異常時>
図12Bに示したように、ノズル9cが完全な不吐出になったことを想定し、ノズル9cに対応する画素に対して液滴を付与しないようにしてライン状液体を形成したこと以外は、正常時と同様にしてパターン形成した。
かかる異常時において、各ノズルから付与された液滴は合一されライン状液体を形成したが、該ライン状液体から生成された2本の細線の配置間隔Iは200μmであり、正常時と異なる値になった。
<液滴吐出条件の候補>
まず、不吐出ノズルの発生による液滴付与量の減少量(1画素行あたり3液滴)を算出し、不足分を補う液滴吐出条件セットとして図12H1、H1’並びにH2、H2’に示した液滴吐出条件セットを候補として用いた。
第1ラインヘッド及び第2ラインヘッドを各液滴吐出条件セットにて設定し、ライン状液体を形成し、正常時と同様にしてパターン形成した。このとき、第1ラインヘッドで形成されたライン状液体が完全に乾燥する前に、第2ラインヘッドからの液滴付与を行うようにした。ライン状液体から生成された2本の細線の配置間隔Iの値を表4に示した。
Figure 0006406078
<最適条件の判定>
表4より、液滴吐出条件セットH1、H1’並びにH2、H2’により、配置間隔Iの値が正常時の値に近づくことがわかる。特に、液滴吐出条件セットH2、H2’を用いた場合の配置間隔Iは、正常時の値に最も近いものとなった。
この結果から、液滴吐出条件セットH2、H2’により最適な補正が成されたと判定できる。
1:基材
2:ライン状液体
3:平行線パターン
31、32:細線
4:液滴吐出装置
5:制御部
51:算出部
6:乾燥装置
7:イメージセンサー
8:搬送装置
9a〜9j:ノズル

Claims (21)

  1. 基材に対して複数のノズルを有する液滴吐出装置を相対移動させながら、前記液滴吐出装置のノズル列の方向に対して平行に配置される画素組に対して複数のノズルから付与される機能性材料を含む液滴組を、ノズル列の方向と交差する方向に複数組付与し、複数組の前記液滴組を合一させて、ノズル列の方向と交差する方向に伸びるライン状液体を形成し、形成された前記ライン状液体を乾燥させる際に、該ライン状液体の縁に前記機能性材料を堆積させて、該機能性材料を含むパターンを形成するパターン形成装置であって、
    吐出異常ノズルの発生によるパターンの形成異常を補正する制御部を有し、
    該制御部は、吐出異常ノズルが検出されたら、正常時の基本液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件を、補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件に変更することを特徴とするパターン形成装置。
  2. 前記ライン状液体を、前記液滴吐出装置の相対移動方向に対して斜めに形成することを特徴とする請求項1記載のパターン形成装置。
  3. 前記制御部は、変更候補として挙げられた複数の補正液滴吐出条件データの中から選定された補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件に変更することを特徴とする請求項1又は2記載のパターン形成装置。
  4. 前記制御部は、前記複数の補正液滴吐出条件データの各々を仮選定して前記パターンを形成し、最適な補正が成されたと判定された前記パターンに対応する補正液滴吐出条件データを本選定し、該本選定された補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件に変更することを特徴とする請求項3記載のパターン形成装置。
  5. 前記制御部は、前記正常時にはライン状液体を構成しない画素に対して、液滴を着弾させるような補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件に変更することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のパターン形成装置。
  6. 前記吐出異常ノズルによる液滴付与量の減少量を算出する算出部を有し、
    前記制御部は、前記算出部により算出された前記減少量を補うような補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件に変更することを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のパターン形成装置。
  7. 前記制御部は、前記ライン状液体を形成する液滴の総液滴吐出量を変更せずに、前記算出部により算出された前記減少量を補うような前記補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件に変更することを特徴とする請求項6記載のパターン形成装置。
  8. 前記制御部は、前記ライン状液体を形成する液滴の総液滴吐出量を変更させて、前記算出部により算出された前記減少量を補うような前記補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件に変更することを特徴とする請求項6記載のパターン形成装置。
  9. 前記制御部は、前記吐出異常ノズルの液滴吐出量を減じるような前記補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件に変更することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のパターン形成装置。
  10. 前記制御部は、前記吐出異常ノズルに対応する前記基材上の画素に隣接する画素に対して液滴を付与するような前記補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件に変更することを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載のパターン形成装置。
  11. ライン状液体を形成する液滴を吐出する前記液滴吐出装置を複数有し、
    前記制御部は、前記吐出異常ノズルが検出されたら、前記各液滴吐出装置の1又は複数のノズルの補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件に変更することを特徴とする請求項1〜10の何れかに記載のパターン形成装置。
  12. 基材に対して複数のノズルを有する液滴吐出装置を相対移動させながら、前記液滴吐出装置のノズル列の方向に対して平行に配置される画素組に対して複数のノズルから付与される機能性材料を含む液滴組を、ノズル列の方向と交差する方向に複数組付与し、複数組の前記液滴組を合一させて、ノズル列の方向と交差する方向に伸びるライン状液体を形成し、形成された前記ライン状液体を乾燥させる際に、該ライン状液体の縁に前記機能性材料を堆積させて、該機能性材料を含むパターンを形成するパターン形成方法であって、
    吐出異常ノズルが検出されたら、正常時の基本液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件を、補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件に変更することを特徴とするパターン形成方法。
  13. 前記ライン状液体を、前記液滴吐出装置の相対移動方向に対して斜めに形成することを特徴とする請求項12記載のパターン形成方法。
  14. 前記複数の補正液滴吐出条件データの中から選定された補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件に変更することを特徴とする請求項12又は13記載のパターン形成方法。
  15. 前記複数の補正液滴吐出条件データの各々を仮選定して前記パターンを形成し、最適な補正が成されたと判定された前記パターンに対応する補正液滴吐出条件データを本選定し、該本選定された補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件に変更することを特徴とする請求項14記載のパターン形成方法。
  16. 前記正常時にはライン状液体を構成しない画素に対して、液滴を着弾させるような前記補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件に変更することを特徴とする請求項12〜15の何れかに記載のパターン形成方法。
  17. 前記吐出異常ノズルによる液滴付与量の減少量を算出し、前記算出された前記減少量を補うような前記補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件を変更することを特徴とする請求項12〜16の何れかに記載のパターン形成方法。
  18. 前記ライン状液体を形成する液滴の総液滴吐出量を変更せずに、前記算出部により算出された前記減少量を補うような前記補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件に変更することを特徴とする請求項17に記載のパターン形成方法。
  19. 前記ライン状液体を形成する液滴の総液滴吐出量を変更させて、前記算出部により算出された前記減少量を補うような前記補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件に変更することを特徴とする請求項17に記載のパターン形成方法。
  20. 前記吐出異常ノズルの液滴吐出量を減じるような前記補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件に変更することを特徴とする請求項12〜15の何れかに記載のパターン形成方法。
  21. 前記吐出異常ノズルに対応する前記基材上の画素に隣接する画素に対して液滴を付与するような前記補正液滴吐出条件データに基づく液滴吐出条件に変更することを特徴とする請求項12〜20の何れかに記載のパターン形成方法。
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