JP2015133574A - 櫛形電極、櫛形電極の形成方法及び櫛形電極を用いたデバイス - Google Patents

櫛形電極、櫛形電極の形成方法及び櫛形電極を用いたデバイス Download PDF

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Abstract

【課題】簡便に櫛形電極を形成でき、櫛形電極を構成する電極の線幅を十分に細いものとすることができる櫛形電極、櫛形電極の形成方法及び櫛形電極を用いたデバイスを提供すること。
【解決手段】基材1上に櫛歯状の電極及び櫛歯状の反対電極が互いに結合しないよう組み合わされた櫛形電極であって、櫛歯部分の電極として、導電材料含有液体を付与し線分を形成後、乾燥工程を制御することで自己組織化的に導電性材料を含む平行線パターンを形成する方法で形成されたものを活用することを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、櫛形電極、櫛形電極の形成方法及び櫛形電極を用いたデバイスに関し、より詳しくは、簡便に櫛形電極を形成でき、櫛形電極を構成する電極の線幅を十分に細いものとすることができる櫛形電極、櫛形電極の形成方法及び櫛形電極を用いたデバイスに関する。
種々のデバイスにおいて、櫛形電極(すだれ状電極ともいう)が利用されている。
例えば、圧電材料上に櫛形電極を形成したものが、表面弾性波(surface acoustic wave、SAWとも略される)フィルターとして活用されている。
弾性表面波素子は、レーダーへの応用に始まり、テレビ受信機のフィルターとして一般的に使われるようになり、最近では移動体通信機器用のフィルターに広く使われている。
これら従来の櫛形電極は、一般的には櫛歯の間隔がμmオーダーであるため、フォトリソプロセスで形成されるのが通常である。
また、櫛形電極は、コンデンサー用の電極としても活用できる(特許文献1)。
特開2004−72034号公報
従来のようなフォトリソプロセスは、工程数が多く、櫛形電極を容易に形成することが困難であった。
印刷法により櫛形電極を形成することも考えられるが、電極の線幅を十分に細いものとするのが困難であった。
そこで、本発明の課題は、簡便に櫛形電極を形成でき、櫛形電極を構成する電極の線幅を十分に細いものとすることができる櫛形電極、櫛形電極の形成方法及び櫛形電極を用いたデバイスを提供することにある。
また本発明の他の課題は、以下の記載によって明らかとなる。
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
1.
基材上に櫛歯状の電極及び櫛歯状の反対電極が互いに結合しないよう組み合わされた櫛形電極であって、
櫛歯部分の電極として、導電材料含有液体を付与し線分を形成後、乾燥工程を制御することで自己組織化的に導電性材料を含む平行線パターンを形成する方法で形成されたものを活用することを特徴とする櫛形電極。
2.
反対電極が互いに結合しないように絶縁材料層を反対電極間に挿入することを特徴とする前記1記載の櫛形電極。
3.
反対電極が互いに結合しないように前記平行線パターンを互いに隔てて配置することを特徴とする前記1記載の櫛形電極。
4.
基材上に櫛歯状の電極及び櫛歯状の反対電極が互いに結合しないよう組み合わされた櫛形電極であって、
櫛歯部分の電極として、導電材料含有液体を付与し線分を形成後、乾燥工程を制御することで自己組織化的に導電性材料を含む平行線パターンを形成する方法で形成されたものを活用することを特徴とする櫛形電極の形成方法。
5.
反対電極が互いに結合しないように絶縁材料層を反対電極間に挿入するように配置する工程を含むことを特徴とする前記4記載の櫛形電極の形成方法。
6.
前記1〜3の何れかに記載の櫛形電極を備えたデバイス。
7.
圧電基材上に複数の櫛歯電極を備えた表面弾性波素子であって、
櫛歯部分の電極として、導電材料含有液体を付与し線分を形成後、乾燥工程を制御することで自己組織化的に導電性材料を含む平行線パターンを形成する方法で形成されたものを活用することを特徴とする表面弾性波素子。
8.
圧電基材上に複数の櫛歯電極を備え、複数の櫛歯電極間にガス吸着層を備えるガスセンサーであって、
櫛歯部分の電極として、導電材料含有液体を付与し線分を形成後、乾燥工程を制御することで自己組織化的に導電性材料を含む平行線パターンを形成する方法で形成されたものを活用することを特徴とするガスセンサー。
9.
基材上に櫛歯電極を備え、該櫛歯電極の上に誘電材料層を備えたコンデンサーであって、
櫛歯部分の電極として、導電材料含有液体を付与し線分を形成後、乾燥工程を制御することで自己組織化的に導電性材料を含む平行線パターンを形成する方法で形成されたものを活用することを特徴とするコンデンサー。
本発明によれば、簡便に櫛形電極を形成でき、櫛形電極を構成する電極の線幅を十分に細いものとすることができる櫛形電極、櫛形電極の形成方法及び櫛形電極を用いたデバイスを提供することができる。
櫛形電極形成方法の第1態様を説明する説明図(第1) 櫛形電極形成方法の第1態様を説明する説明図(第2) 櫛形電極形成方法の第1態様を説明する説明図(第3) 図1(b)におけるiv−iv線断面図 平行線パターンの形状の一例を説明する説明図 櫛形電極形成方法の第2態様を説明する説明図(第1) 櫛形電極形成方法の第2態様を説明する説明図(第2) 本発明の表面弾性波素子の一例を示す平面図 本発明のセンサーの一例を示す平面図 本発明のコンデンサーの一例を示す平面図
以下に、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
図1〜図3は、櫛形電極形成方法の第1態様を説明する説明図であり、櫛形電極が形成される基材を平面視した様子を示している。
図1(a)に示すように、基材1上に、導電性材料を含有した液体(以下、単に導電性材料含有液という場合がある)を付与する。こうして、基材1上に、導電性材料含有液からなる第1の線2を形成する。図示の例では、互いに平行な複数の(図示の例では3本の)第1の線2を形成している。
本明細書では、線2の長さ方向をX方向といい、線2の線幅方向をY方向という。
複数の線2は、Y方向に所定のピッチで設けられている。また、複数の線2の各々の線幅と、Y方向に隣り合う線2間の間隙は、略等しいことが好ましい。
次に、第1の線2を乾燥させる。即ち、第1の線2を構成する導電性材料含有液中の液体を蒸発させる。その際、乾燥過程において、導電性材料含有液中の導電性材料を自己組織化的に縁部に堆積させて、図1(b)に示すように、互いに平行な一対の細線31、32を含む第1の平行線パターン3を形成する。
乾燥工程を制御することで自己組織化的に導電性材料を含む平行線パターンを形成する方法は、格別限定されるものではない。好ましい方法については後に詳述する。
第1の平行線パターン3において、1本の第1の線2から生成された互いに平行な一対の細線31、32は、それぞれの両端において閉じられている。即ち、第1の平行線パターン3の一端側の端部33と他端側の端部34とによって、細線31、32同士が連結されている。
次に、図2(a)に示すように、絶縁層4を形成する。図示の例では、複数の第1の平行線パターン3のX方向の一端側と他端側のそれぞれに、これら複数の第1の平行線パターン3上をY方向に横断するように、帯状に、一端側絶縁層41と他端側絶縁層42を形成している。一端側絶縁層41及び他端側絶縁層42は、絶縁材料により構成されている。
第1の平行線パターン3の一端33は、一端側絶縁層41の形成位置よりも外側(図中左側)に延びて一端側延設部35を形成している。第1の平行線パターンの他端34は、他端側絶縁層42により被覆されている。
次に、図2(b)に示すように、基材1上に、導電性材料含有液を付与する。こうして、基材上に、導電性材料含有液からなる第2の線5を形成する。図示の例では、互いに平行な複数の(図示の例では3本の)第2の線5を形成している。
第2の線5を形成するための導電性材料含有液は、上述した第1の線2を形成するための導電性材料含有液に対して、含まれる導電性材料や溶媒などが同様のものであってもよいし、異なるものであってもよい。
第2の線5は、第1の平行線パターン3ごとに、該第1の平行線パターン3を構成する互いに平行な細線31、32のうち、一方の細線32上を覆うように形成されている。第2の線5の線幅方向の中心が、細線32と重なるように配置されていることが好ましい。
次に、第2の線5を乾燥させる。即ち、第2の線5を構成する導電性材料含有液中の液体を蒸発させる。その際、乾燥過程において、導電性材料含有液中の導電性材料を自己組織化的に縁部に堆積させて、図3(a)に示すように、互いに平行な一対の細線61、62を含む第2の平行線パターン6を形成する。
第2の平行線パターン6において、1本の線5から生成された互いに平行な一対の細線61、62は、それぞれの両端において閉じられている。即ち、第2の平行線パターン6の一端側の端部63と他端側の端部64とによって、細線61、62同士が連結されている。
第2の平行線パターン6の一端63は、一端側絶縁層41上に配されている。第2の平行線パターン6の他端64は、他端側絶縁層42の形成位置よりも外側(図中右側)に延びて他端側延設部65を形成している。
第1の平行線パターン3を構成する互いに平行な細線31、32と、第2の平行線パターン6を構成する互いに平行な細線61、62は、それぞれ平行に配置されている。
第1の平行線パターン3を構成する細線31、32と、第2の平行線パターン6を構成する細線61、62は、Y方向に、等間隔で、交互に1本ずつ配置されている。
図3(b)に示すように、必要に応じて、複数の第1の平行線パターン3の一端側延設部35上をY方向に横断するように、第1の取り出し電極7を形成する。同様に、複数の第2の平行線パターン6の他端側延設部65上をY方向に横断するように、第2の取り出し電極8を形成する。
以上のようにして、第1の平行線パターン3を構成する細線31、32からなる櫛歯状の電極と、第2の平行線パターン6を構成する細線61、62からなる櫛歯状の反対電極とが、櫛歯部分がかみ合うように、互いに結合しないように組み合わされた櫛形電極を形成することができる。
櫛歯状の電極及び反対電極を形成する細線は、乾燥過程において、導電性材料含有液中の導電性材料を自己組織化的に縁部に堆積させて形成するため、例えばフォトリソグラフィで形成する場合等と比較して簡便に形成できる。また、細線を、通常の印刷法による細線化の限界を超えて十分に細いものとすることが可能になる。これにより、例えば、導電性材料の使用量を削減できる。
特に、櫛形電極形成方法の第1態様では、第1の平行線パターン3と、第2の平行線パターン6との重なり部分に絶縁層41、42を挿入させている。これにより、第1の平行線パターン3を構成する細線31、32(櫛歯状の電極)と、第2の平行線パターン6を構成する細線61、62(櫛歯状の反対電極)とを、互いに結合しないように保持したまま(絶縁状態を保持したまま)、Y方向に、交互に1ずつ配置することを可能としている。これにより、電極及び反対電極を高密度に配置することが可能となり、デバイスの特性をより好適に向上することができる。
第1態様において、絶縁層41、42の形成位置は、上記の例に限定されるものではなく、少なくとも、第1の平行線パターン3を構成する細線31、32(櫛歯状の電極)と、第2の平行線パターン6を構成する細線61、62(櫛歯状の反対電極)とが交差する位置において、これら細線を互いに接触させないように設けられていればよい。
乾燥工程を制御することで自己組織化的に導電性材料を含む平行線パターンを形成する方法は、格別限定されず、例えば、基材や雰囲気を加熱する方法、送風する方法等の1又は2以上を組み合わせて選択することができる。
また、導電性材料含有液と基材の接触角を調整する、導電性材料含有液として付与する液量を調整することによって、平行線パターンを形成するように乾燥工程を制御することができる。
このようにして、基材上において乾燥過程にある導電材料含有液体の縁部に、該導電材料含有液体中の導電性材料を選択的に堆積して平行線パターンを形成することができる。導電性材料の縁部への選択的な堆積は、乾燥時に導電材料含有液体中に発生する対流、即ち導電材料含有液体の中央部から縁部に向かう対流によって実現される。
導電性材料含有液から平行線パターンを形成する際に、該液中の導電性材料が、得られる平行線パターンを構成する細線間に実質的に残存しないようにすることが好ましい。この点については、後に薄膜部30に関連して詳述する。
また、平行線パターンを形成する方法として、所謂コーヒーリング効果として知られる原理、手法を利用することもできる。
これらの方法では、乾燥過程にある導電性材料含有液の縁に沿って当該導電性材料含有液中の導電性材料を堆積させるため、通常は、得られる平行線パターンを構成する2本の細線が、これら細線の端部で互いに結合し、閉じている。
必要により、平行線パターンの上記端部を除去することも好ましいことである。平行線パターンの端部を除去する方法は、格別限定されないが、例えば、マスキングを使用する方法、部分的に擦る方法、あるいはレーザーアブレーション法などを適宜用いることができる。また、平行線パターンの端部が、他の平行線パターンと交差する位置に配置される場合、この端部を除去しておくことにより、上述した絶縁層の形成を省略することも可能である。
上述した第1態様のように、先に形成した平行線パターンの形成領域と重なるように、次の平行線パターンを形成するための導電性材料含有液を付与したとしても、先に形成した平行線パターンの形状は十分に保持される。このとき、先に形成した平行線パターンの形状がより好適に保持されるように考慮することも好ましい。先に形成した平行線パターンを、あらかじめ、加熱、焼成、あるいは電磁波により加熱する等により基材上に定着させておく方法や、先に形成した平行線パターンに含まれる導電性材料を溶解乃至分散させ難い導電性材料含有液を選択して用いる方法などを用いることができる。
次に、図4を参照して、平行線パターンに付与される形状の一例について説明する。図4は、図1(b)におけるiv−iv線断面図であり、平行線パターン3を構成する細線31、32を線分方向に対して直交する方向で切断した断面図である。
細線31、32は、必ずしも互いに完全に独立した島状である必要はない。図示したように、細線31、32間において、該細線31、32の高さよりも低い高さで形成された薄膜部30を有してもよい。薄膜部30は、例えば、導電性材料含有液から平行線パターンを形成する際に、該液中の導電性材料が、得られる平行線パターンを構成する細線間に僅かに残存すること等によって形成され得る。
細線31、32の線幅W1、W2は、各々20μm以下であることが好ましい。更に、10μm以下とすることにより、通常視認できないレベルとすることもできる。各細線31、32の安定性も考慮すると、各細線31、32の線幅W1、W2は、各々2μm以上20μm以下の範囲であることが好ましい。
なお、細線31、32の幅W1、W2とは、該細線31、32間において導電性材料の厚みが最薄となる最薄部分の高さをZとし、更に該Zからの細線31、32の突出高さをY1、Y2としたときに、Y1、Y2の半分の高さにおける細線31、32の幅として定義される。例えば、平行線パターン3が上述した薄膜部30を有する場合は、該薄膜部30における最薄部分の高さをZとすることができる。なお、各細線31、32間における導電性材料の最薄部分の高さが0であるときは、細線31、32の線幅W1、W2は、基材2表面からの細線31、32の高さh1、h2の半分の高さにおける細線31、32の幅と定義される。
平行線パターン3を構成する細線31、32の線幅W1、W2は、上述した通り極めて細いものにできるため、断面積を確保して低抵抗化を図る観点で、基材2表面からの細線31、32の高さh1、h2は高い方が望ましい。具体的には、細線31、32の高さh1、h2は、50nm以上5μm以下の範囲であることが好ましい。
更に、平行線パターン3の安定性を向上する観点から、h1/W1比、h2/W2比は、各々0.05以上1以下の範囲であることが好ましい。
細線31、32間において導電性材料の厚みが最薄となる最薄部分の高さZ、具体的には薄膜部30の最薄部分の高さZは、細線31、32間の絶縁性を確保する観点で、10nm以下の範囲であることが好ましい。薄膜部30を備えない(Z=0)ことも好ましいが、安定性を得る等の観点では、0<Z≦10nmの範囲で、薄膜部30を備えることも好ましい。Zが0でない場合は、反対電極間が互いに電気的に結合しないようにする観点から、細線31、32間における導電性材料が薄すぎて(換言すれば導電性材料が少なすぎて)細線31、32間で実質的に通電しないこと、あるいは、細線31、32間に導電性材料が連続的に成膜しておらず細線31、32間で実施的に通電しないことである。
平行線パターン3におけるh1/Z比、h2/Z比は、各々5以上であることが好ましく、10以上であることがより好ましく、20以上であることが特に好ましい。
細線31、32の間隔Iは、形成しようとする素子等に合わせて適宜調整することが可能であり、格別限定されない。なお、細線31、32の間隔Iとは、細線31、32の各最大突出部間の距離として定義される。
平行線パターン3において、細線31と細線32との間で異なる大きさの電流が流れることによる負荷を低減する観点で、細線31と細線32の抵抗値を等しくするように考慮することが好ましい。そのためには、細線31と細線32とに同様の形状(同程度の断面積)を付与することが好ましく、具体的には、細線31と細線32の高さh1とh2とを実質的に等しい値とすることが好ましい。これと同様に、細線31と細線32の線幅W1とW2とについても実質的に等しい値とすることが好ましい。
本明細書において、「平行線」、「平行」とは、必ずしも厳密な意味での平行を意味するものではなく、少なくとも線分方向のある長さL(図1(b)参照)に亘って、細線31、32が結合していないことを意味する。好ましくは、少なくとも線分方向のある長さLに亘って、細線31、32が実質的に平行であることである。
細線31、32の線分方向の長さLは、細線31、32の間隔Iの5倍以上であることが好ましく、10倍以上であることがより好ましい。
長さL及び間隔Iは、第1の線2の形成長さ及び形成幅に対応して設定することができる。
また、平行線パターン3を構成する細線31、32は、その線幅W1、W2がほぼ等しく、且つ、線幅W1、W2が平行線間距離(間隔I)に比して、十分に細いものであることが好ましい。
以上に説明した平行線パターン3の形状は、第1の線2の組成、基材と第1の線2の接触角、第1の線2における導電性材料濃度や乾燥条件等を選択することにより適宜付与することができる。
また、平行線パターン3の形状は適宜設定することが可能であり、図5に示すように、例えば、平行線パターン3を構成する細線31、32が直線であってもよいし(図5(a))、波線であってもよい(図5(b))。更に、平行線パターン3を構成する細線31、32間の距離が部分的に大きくなるように設けられてもよい(図5(c))し、平行線パターン3の一端33、他端34の何れか又は両方(図示の例では両方)の形成幅(上述したY方向の幅)を、細線31、32間の距離よりも大きく設けてもよい(図5(d))。このような平行線パターン3の形状は、第1の線2の形成パターンを適宜設定することによって容易に形成することができる。
以上の説明では、平行線パターン3について説明したが、他の平行線パターンの場合(例えば、上述した平行線パターン4の場合や、後述する第2態様に係る平行線の場合)についても同様とすることができる。
櫛形電極が形成される基材は、格別限定されないが、例えば、ガラス、プラスチック(ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル、ポリエステル、ポリアミド等)、金属(銅、ニッケル、アルミ、鉄等や、あるいは合金)、セラミックなどを挙げることができる。
また、基材は、形成しようとするデバイスの種類に応じて、適宜選択することができる。例えば、デバイスとして表面弾性波素子やセンサーを形成する場合は、基材として、圧電材料からなる基材を好適に用いることができる。また、デバイスとしてコンデンサーを形成する場合は、基材として、絶縁材料からなる基材を好適に用いることができる。
本発明に係る平行線パターンに含まれる導電性材料としては、格別限定されるものではないが、導電性微粒子、導電性ポリマー等を好ましく例示できる。
導電性微粒子としては、格別限定されないが、Au、Pt、Ag、Cu、Ni、Cr、Rh、Pd、Zn、Co、Mo、Ru、W、Os、Ir、Fe、Mn、Ge、Sn、Ga、In等の微粒子を好ましく例示でき、中でも、Au、Ag、Cuのような金属微粒子を用いると、電気抵抗が低く、且つ腐食に強い回路パターンを形成することができるので、より好ましい。コスト及び安定性の観点から、Agを含む金属微粒子が最も好ましい。これらの金属微粒子の平均粒子径は、好ましくは1〜100nmの範囲、より好ましくは3〜50nmの範囲とされる。
また、導電性微粒子として、カーボン微粒子を用いることも好ましい。カーボン微粒子としては、グラファイト微粒子、カーボンナノチューブ、フラーレン等を好ましく例示できる。
導電性ポリマーとしては、格別限定されないが、π共役系導電性高分子を好ましく挙げることができる。
π共役系導電性高分子としては、特に限定されず、ポリチオフェン(基本のポリチオフェンを含む、以下同様)類、ポリピロール類、ポリインドール類、ポリカルバゾール類、ポリアニリン類、ポリアセチレン類、ポリフラン類、ポリパラフェニレンビニレン類、ポリアズレン類、ポリパラフェニレン類、ポリパラフェニレンサルファイド類、ポリイソチアナフテン類、ポリチアジル類の鎖状導電性ポリマーを利用することができる。中でも、高い導電性と良好な精密パターニング特性が得られる点で、ポリチオフェン類やポリアニリン類が好ましい。ポリエチレンジオキシチオフェンであることが最も好ましい。
本発明に用いられる導電性ポリマーは、より好ましくは、上述したπ共役系導電性高分子とポリアニオンとを含んで成ることである。こうした導電性ポリマーは、π共役系導電性高分子を形成する前駆体モノマーを、適切な酸化剤と酸化触媒と、ポリアニオンの存在下で化学酸化重合することによって容易に製造できる。
ポリアニオンは、置換若しくは未置換のポリアルキレン、置換若しくは未置換のポリアルケニレン、置換若しくは未置換のポリイミド、置換若しくは未置換のポリアミド、置換若しくは未置換のポリエステル及びこれらの共重合体であって、アニオン基を有する構成単位とアニオン基を有さない構成単位とからなるものである。
このポリアニオンは、π共役系導電性高分子を溶媒に可溶化させる可溶化高分子である。また、ポリアニオンのアニオン基は、π共役系導電性高分子に対するドーパントとして機能して、π共役系導電性高分子の導電性と耐熱性を向上させる。
ポリアニオンのアニオン基としては、π共役系導電性高分子への化学酸化ドープが起こりうる官能基であればよいが、中でも、製造の容易さ及び安定性の観点からは、一置換硫酸エステル基、一置換リン酸エステル基、リン酸基、カルボキシ基、スルホ基等が好ましい。さらに、官能基のπ共役系導電性高分子へのドープ効果の観点より、スルホ基、一置換硫酸エステル基、カルボキシ基がより好ましい。
ポリアニオンの具体例としては、ポリビニルスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリアリルスルホン酸、ポリアクリル酸エチルスルホン酸、ポリアクリル酸ブチルスルホン酸、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ポリイソプレンスルホン酸、ポリビニルカルボン酸、ポリスチレンカルボン酸、ポリアリルカルボン酸、ポリアクリルカルボン酸、ポリメタクリルカルボン酸、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンカルボン酸、ポリイソプレンカルボン酸、ポリアクリル酸等が挙げられる。これらの単独重合体であってもよいし、2種以上の共重合体であってもよい。
また、化合物内にF(フッ素原子)を有するポリアニオンであってもよい。具体的には、パーフルオロスルホン酸基を含有するナフィオン(Dupont社製)、カルボン酸基を含有するパーフルオロ型ビニルエーテルからなるフレミオン(旭硝子社製)等を挙げることができる。
これらのうち、スルホン酸を有する化合物であると、インクジェット印刷方式を用いた際にインク射出安定性が特に良好であり、かつ高い導電性が得られることから、より好ましい。
さらに、これらの中でも、ポリスチレンスルホン酸、ポリイソプレンスルホン酸、ポリアクリル酸エチルスルホン酸、ポリアクリル酸ブチルスルホン酸が好ましい。これらのポリアニオンは、導電性に優れるという効果を奏する。
ポリアニオンの重合度は、モノマー単位が10〜100000個の範囲であることが好ましく、溶媒溶解性及び導電性の点からは、50〜10000個の範囲がより好ましい。
導電性ポリマーは市販の材料も好ましく利用できる。例えば、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸からなる導電性ポリマー(PEDOT/PSSと略す)が、H.C.Starck社からCLEVIOSシリーズとして、Aldrich社からPEDOT−PASS483095、560598として、Nagase Chemtex社からDenatronシリーズとして市販されている。また、ポリアニリンが、日産化学社からORMECONシリーズとして市販されている。
導電性材料は、導電材料含有液体において、溶解されていても分散されていてもよい。
導電材料含有液体は、水、有機溶剤又はそれらの混合物からなる溶媒に、導電性材料を含有することができる。
有機溶剤は、格別限定されないが、例えば、1,2−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,3−ブタンジオール、プロピレングリコールなどのアルコール類、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどのエーテル類を例示でき、1又は2以上を組み合わせて用いてもよい。
導電材料含有液体は、界面活性剤を含むことも好ましいことである。これにより、導電材料含有液体と基材の接触角を調整することも可能である。界面活性剤としては、格別限定されないが、シリコン系界面活性剤等を用いることができる。シリコン系界面活性剤とはジメチルポリシロキサンの側鎖または末端をポリエーテル変性したものであり、例えば、信越化学工業製のKF−351A、KF−642やビッグケミー製のBYK347、BYK348などが市販されている。
また、導電材料含有液体は、上述した導電性材料の他に、例えば、金属酸化物、高分子等の固形分を含有してもよい。
導電材料含有液体は、本発明の効果を損なわない範囲で、種々の添加物を含むことができる。
基材上に導電材料含有液体を付与する方法は、格別限定されず、例えば、印刷方式を好ましく例示できる。
印刷方式としては、一般的に知られている方法を用いることができ、インクジェット法、スクリーン印刷法、凸版印刷法、凹版印刷法、オフセット印刷法、フレキソ印刷法等を好ましく例示できる。
インクジェット法としては、一般的に知られている方法を用いることができ、圧電素子の振動によりインク流路を変形させることによりインク液滴を吐出させるピエゾ方式、インク流路内に発熱体を設け、その発熱体を発熱させて気泡を発生させ、気泡によるインク流路内の圧力変化に応じてインク液滴を吐出させるサーマル方式、インク流路内のインクを帯電させてインクの静電吸引力によりインク液滴を吐出させる静電吸引方式等を好ましく例示できる。なお、本明細書では、便宜上「インク」という表現を用いて説明する場合があるが、当然、顔料・染料を含む必要はなく、液体であればよい。
基材上に絶縁材を付与する方法は、格別限定されず、上述した導電材料含有液体する方法として例示したものを、適宜用いることができる。中でも、例えば、印刷方式を好ましく例示でき、特にインクジェット法が好ましい。
上記の例では、取り出し電極を、櫛歯電極を形成した後に形成する例を示したが、これに限定されず、任意のタイミングで形成することができる。例えば、あらかじめ取り出し電極を形成した後に、櫛歯電極を形成することも好ましいことである。
形成された櫛歯状電極、及び/又は、取り出し電極は、加熱、焼成、あるいは電磁波による加熱に供されることが好ましい。これにより、抵抗値を下げることも可能である。
図6及び図7は、櫛形電極形成方法の第2態様を説明する説明図であり、櫛形電極が形成される基材を平面視した様子を示している。
図6(a)に示すように、基材1上に、導電性材料含有液を付与する。こうして、基材1上に、導電性材料含有液からなる第1の線9と、導電性材料含有液からなる第2の線10とを交互に形成する。図示の例では、複数の(図示の例では3本の)第1の線9と、複数の(図示の例では3本の)第2の線10とを形成している。
第1の線9を形成するための導電性材料含有液と、第2の線10を形成するための導電性材料含有液は、含まれる導電性材料や溶媒などが同様のものであってもよいし、異なるものであってもよい。
これら第1の線9及び第2の線10は、互いに平行であり、隣り合う線同士の間隔を等しく配置されている。
また、第1の線9と第2の線10とは、互いにY方向に所定の間隔だけずれた位置に形成されている。
次に、第1の線9及び第2の線10を乾燥させる。即ち、第1の線9及び第2の線10を構成する導電性材料含有液中の液体を蒸発させる。その際、乾燥過程において、導電性材料含有液中の導電性材料を、縁部に堆積させて、図6(b)に示すように、互いに平行な細線111、112を含む第1の平行線パターン11と、互いに平行な細線121、122を含む第2の平行線パターン12を形成する。
第1の平行線パターン11において、1本の線9から生成された互いに平行な細線111、112は、それぞれの両端において閉じられている。即ち、第1の平行線パターン11の一端側の端部113と他端側の端部114とによって、細線111、112同士が連結されている。
同様に、第2の平行線パターン12において、1本の線10から生成された互いに平行な細線121、122は、それぞれの両端において閉じられている。即ち、第2の平行線パターン12の一端側の端部123と他端側の端部124とによって、細線121、122同士が連結されている。
第1の平行線パターン11の一端側の端部113は、第2の平行線パターン12の一端側の端部123よりも外側(図中左側)に配されている。
第2の平行線パターン12の他端側の端部124は、第1の平行線パターン11の他端側の端部114よりも外側(図中右側)に配されている。
第1の平行線パターン11を構成する互いに平行な細線111、112と、第2の平行線パターン12を構成する互いに平行な細線121、122は、互いに平行である。
第1の平行線パターン11を構成する細線111、112と、第2の平行線パターン12を構成する細線121、122は、Y方向に、交互に2本ずつ配置されている。Y方向に隣り合う細線112と細線121の間隔、及び、Y方向に隣り合う細線111と細線122の間隔は、等間隔である。
図7に示すように、必要に応じて、複数の第1の平行線パターン11の一端側の端部113上をY方向に横断するように、第1の取り出し電極13を形成する。同様に、複数の第2の平行線パターン12の他端側の端部124上をY方向に横断するように、第2の取り出し電極14を形成する。
以上のようにして、第1の平行線パターン11を構成する細線111、112からなる櫛歯状の電極と、第2の平行線パターン12を構成する細線121、122からなる櫛歯状の反対電極とが、櫛歯部分がかみ合うように、互いに結合しないように組み合わされた櫛形電極を形成することができる。
櫛形電極形成方法の第2態様においても、上述した第1態様と同様に、櫛歯状の電極及び反対電極を形成する細線は、乾燥過程において、導電性材料含有液中の導電性材料を自己組織化的に縁部に堆積させて形成するため、例えばフォトリソグラフィで形成する場合等と比較して簡便に形成できる。また、細線を、通常の印刷法による細線化の限界を超えて十分に細いものとすることが可能になる。これにより、例えば、導電性材料の使用量を削減できる。
特に、櫛形電極形成方法の第2態様においては、第1の平行線パターンと、第2の平行線パターンとをY方向に隔てて形成することによって、上述した第1態様で用いた絶縁層を設ける必要がない。また、第1の線9と第2の線10を同時に乾燥し、第1の平行線パターン11と第2の平行線パターン12を同時に形成するプロセスも好ましく適用できる。そのため、櫛形電極を、より簡便に形成できる効果が得られる。
また、第2態様において、第1の線9を乾燥した後、第2の線10を乾燥することも好ましいことである。これにより、第1の線9と第2の線10を同時に乾燥する場合と比較して、蒸気圧の影響を好適に排除でき、パターン精度を更に向上できる効果が得られる。具体的には、例えば、第1の線9を形成した後、これを乾燥させて平行線パターン11とし、次に、第2の線10を形成した後、これを乾燥させて平行線パターン12とすることである。
本発明は、上述した第1態様、第2態様に限定されるものではなく、少なくとも、櫛歯部分の電極が、導電材料含有液体を付与し線分を形成後、乾燥工程を制御することで自己組織化的に導電性材料を含む平行線パターンを形成する方法を用いて形成されたものであればよい。
以上に説明した例では、櫛歯部分の電極として、導電材料含有液体を付与し線分を形成後、乾燥工程を制御することで自己組織化的に導電性材料を含む平行線パターンを形成する方法で形成されたものをそのまま活用する場合を中心に示したが、これに限定されるものではない。櫛歯部分の電極は、かかる平行線パターンを形成する方法を少なくとも用いて形成されたものであればよい。かかる平行線パターンを形成する方法で形成された平行線パターンを適宜処理して櫛歯部分の電極とすることができる。このような処理は、格別限定されるものではないが、例えば、形成された平行線パターンに対して焼成処理を行ってもよいし、無電解メッキ、電界メッキ等のメッキ処理を行って、櫛歯部分の電極として活用することも好ましいことである。このような処理を適宜行うことによって、更なる低抵抗化や導電性の安定化等を実現することが可能となる。
本発明の櫛形電極形成方法により得られた櫛形電極は、種々のデバイスにおける電極として好適に用いることができる。
デバイスとしては、格別限定されるものではないが、表面弾性波素子、ガスセンサー等のセンサー、コンデンサー等を特に好ましく例示できる。また、本発明の櫛形電極形成方法により得られた櫛形電極は、電池(例えば二次電池、太陽電池など)の電極としても好適に利用できる。
本発明の櫛形電極形成方法により得られた櫛形電極を、表面弾性波素子に利用する場合について、以下に構成例を示すが、この構成例により限定されるものではない。
図8の例に示すように、表面弾性波素子(表面弾性波フィルタ)は、基材である圧電材料基材15上に、複数組(図示の例では2組)の櫛形電極16、17を配置することにより構成することができる。これら櫛形電極16、17として、本発明の櫛形電極を用いることができる。
圧電材料基材15を構成する圧電材料は格別限定されないが、水晶板やPZTのほか、ポリフッ化ビニリデンフィルム等を好ましく用いることができる。
櫛歯の間隔Cは、5μm以上10μm以下の範囲であることが好ましい。櫛歯の間隔Cは、櫛歯状の電極と櫛歯状の反対電極とを交互に配置する際のピッチである。
櫛歯の線幅は、3μm以上20μm以下の範囲であることが好ましい。櫛歯の線幅とは、図4を参照して説明したW1あるいはW2を指す。
櫛歯の間隔及び線幅は、上記に限定されず、当該フィルターを通過させる対象周波数に応じて適宜設定することができる。
本発明の櫛形電極形成方法により得られた櫛形電極を、センサーに利用する場合について、以下に構成例を示すが、この構成例により限定されるものではない。
図9の例に示すように、センサー(ここではガスセンサーの例を示す。)は、圧電材料基材18上に、複数組(図示の例では2組)の櫛形電極19、20を備え、更にこれら櫛形電極19、20間に、ガス吸着材層21を配置することにより構成することができる。これら櫛形電極19、20として、本発明の櫛形電極を用いることができる。
かかるガスセンサーを用いることで、対象ガス濃度を、検出周波数に基づいて知ることができる。
上記の例では、ガス吸着材層21を備えたガスセンサーの例を示したが、任意の物質を吸着する吸着材層を設けることで、対象物質をガスに限定することなく用いることもできる。例えば、ガス吸着材層21に代えて特定の溶質又は分散質を吸着する吸着材層を設ければ、液中の対象溶質又は分散質濃度を検出するセンサーとすることもできる。
本発明の櫛形電極形成方法により得られた櫛形電極を、コンデンサーに利用する場合について、以下に構成例を示すが、この構成例により限定されるものではない。
図10の例に示すように、コンデンサーは、絶縁基材22上に、櫛形電極23を備え、更にその上に誘電材料層24を備えることにより構成することができる。かかる櫛形電極23として、本発明の櫛形電極を用いることができる。
誘電材料層24を形成する方法は、格別限定されないが、例えば、絶縁基材22上に、誘電体塗料を塗布し、加熱乾燥することにより形成することが好ましい。
図8〜図10の例では、各デバイスの電極として第1態様により形成した櫛形電極を用いた場合を示したが、これに限定されず、例えば、第2態様により形成した櫛形電極を用いても、各デバイスとして機能する。
以上の説明において、一つの態様について説明した構成は、適宜、他の態様に適用することができる。
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明はかかる実施例により限定されない。
下記実施例1〜3において、櫛形電極は、本発明の第1態様に係る方法により形成した。
(実施例1;表面弾性波素子)
図8に示したように、ポリフッ化ビニリデンフィルム(圧電材料基板)上に、櫛歯間隔5μm、線幅3μmの金属櫛歯電極を2組形成し、左端から周波数130MHzの電流を流し、右端で同じく130MHzの高周波電流を検出した。
(実施例2;センサー)
図9に示したように、圧電材料基板上に、2組の櫛形電極を形成し、基板中央部にガス吸着材層を塗布形成し、ガスセンサーを形成した。
得られたセンサーをチャンバー内に置き、対象ガス濃度を変化させとき、その変化に応じて検出周波数が変化することを確認した。
対象ガス濃度の変化と検出周波数の変化を対応させた検量線を作成し、これを用いることで、未知濃度の対象ガスについて、対象ガス濃度を算出することができた。
(実施例3;コンデンサー)
図10に示したように、PETフィルム(絶縁基板)上に、櫛形電極を形成し、その上に、誘電体塗料を塗布し、加熱乾燥し、誘電体層を形成し、コンデンサーを形成した。
得られたコンデンサーの電気容量を測定したところ、15nFの電気容量を確認した。
以上の実施例では、各デバイスの電極として第1態様により形成した櫛形電極を用いたが、第2態様により形成した櫛形電極を用いても、各デバイスとして機能することが確認された。
1:基材
2:第1の線
3:第1の平行線パターン
31、32:細線
33:一端側の端部
34:他端側の端部
35:一端側延設部
4:絶縁層
41:一端側絶縁層
42:他端側絶縁層
5:第2の線
6:第2の平行線パターン
61、62:細線
63:一端側の端部
64:他端側の端部
65:他端側延設部
7:第1の取り出し電極
8:第2の取り出し電極
9:第1の線
10:第2の線
11:第1の平行線パターン
111、112:細線
113:一端側の端部
114:他端側の端部
12:第2の平行線パターン
121、122:細線
123:一端側の端部
124:他端側の端部
13:第1の取り出し電極
14:第2の取り出し電極

Claims (9)

  1. 基材上に櫛歯状の電極及び櫛歯状の反対電極が互いに結合しないよう組み合わされた櫛形電極であって、
    櫛歯部分の電極として、導電材料含有液体を付与し線分を形成後、乾燥工程を制御することで自己組織化的に導電性材料を含む平行線パターンを形成する方法で形成されたものを活用することを特徴とする櫛形電極。
  2. 反対電極が互いに結合しないように絶縁材料層を反対電極間に挿入することを特徴とする請求項1記載の櫛形電極。
  3. 反対電極が互いに結合しないように前記平行線パターンを互いに隔てて配置することを特徴とする請求項1記載の櫛形電極。
  4. 基材上に櫛歯状の電極及び櫛歯状の反対電極が互いに結合しないよう組み合わされた櫛形電極であって、
    櫛歯部分の電極として、導電材料含有液体を付与し線分を形成後、乾燥工程を制御することで自己組織化的に導電性材料を含む平行線パターンを形成する方法で形成されたものを活用することを特徴とする櫛形電極の形成方法。
  5. 反対電極が互いに結合しないように絶縁材料層を反対電極間に挿入するように配置する工程を含むことを特徴とする請求項4記載の櫛形電極の形成方法。
  6. 請求項1〜3の何れかに記載の櫛形電極を備えたデバイス。
  7. 圧電基材上に複数の櫛歯電極を備えた表面弾性波素子であって、
    櫛歯部分の電極として、導電材料含有液体を付与し線分を形成後、乾燥工程を制御することで自己組織化的に導電性材料を含む平行線パターンを形成する方法で形成されたものを活用することを特徴とする表面弾性波素子。
  8. 圧電基材上に複数の櫛歯電極を備え、複数の櫛歯電極間にガス吸着層を備えるガスセンサーであって、
    櫛歯部分の電極として、導電材料含有液体を付与し線分を形成後、乾燥工程を制御することで自己組織化的に導電性材料を含む平行線パターンを形成する方法で形成されたものを活用することを特徴とするガスセンサー。
  9. 基材上に櫛歯電極を備え、該櫛歯電極の上に誘電材料層を備えたコンデンサーであって、
    櫛歯部分の電極として、導電材料含有液体を付与し線分を形成後、乾燥工程を制御することで自己組織化的に導電性材料を含む平行線パターンを形成する方法で形成されたものを活用することを特徴とするコンデンサー。


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