JP6620375B2 - 形質転換体およびその製造方法、ならびに乳酸の製造方法 - Google Patents
形質転換体およびその製造方法、ならびに乳酸の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6620375B2 JP6620375B2 JP2016553124A JP2016553124A JP6620375B2 JP 6620375 B2 JP6620375 B2 JP 6620375B2 JP 2016553124 A JP2016553124 A JP 2016553124A JP 2016553124 A JP2016553124 A JP 2016553124A JP 6620375 B2 JP6620375 B2 JP 6620375B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gene
- lactic acid
- transformant
- pombe
- culture
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12P—FERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
- C12P7/00—Preparation of oxygen-containing organic compounds
- C12P7/40—Preparation of oxygen-containing organic compounds containing a carboxyl group including Peroxycarboxylic acids
- C12P7/56—Lactic acid
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N1/00—Microorganisms, e.g. protozoa; Compositions thereof; Processes of propagating, maintaining or preserving microorganisms or compositions thereof; Processes of preparing or isolating a composition containing a microorganism; Culture media therefor
- C12N1/14—Fungi; Culture media therefor
- C12N1/145—Fungal isolates
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N15/00—Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
- C12N15/09—Recombinant DNA-technology
- C12N15/11—DNA or RNA fragments; Modified forms thereof; Non-coding nucleic acids having a biological activity
- C12N15/52—Genes encoding for enzymes or proenzymes
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N9/00—Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
- C12N9/0004—Oxidoreductases (1.)
- C12N9/0006—Oxidoreductases (1.) acting on CH-OH groups as donors (1.1)
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N9/00—Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
- C12N9/88—Lyases (4.)
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12Y—ENZYMES
- C12Y101/00—Oxidoreductases acting on the CH-OH group of donors (1.1)
- C12Y101/01—Oxidoreductases acting on the CH-OH group of donors (1.1) with NAD+ or NADP+ as acceptor (1.1.1)
- C12Y101/01027—L-Lactate dehydrogenase (1.1.1.27)
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12Y—ENZYMES
- C12Y401/00—Carbon-carbon lyases (4.1)
- C12Y401/01—Carboxy-lyases (4.1.1)
- C12Y401/01001—Pyruvate decarboxylase (4.1.1.1)
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12R—INDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES C12C - C12Q, RELATING TO MICROORGANISMS
- C12R2001/00—Microorganisms ; Processes using microorganisms
- C12R2001/645—Fungi ; Processes using fungi
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Zoology (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Biophysics (AREA)
- Plant Pathology (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Botany (AREA)
- Mycology (AREA)
- Tropical Medicine & Parasitology (AREA)
- Virology (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
Description
また、前記形質転換体を用いて、アルカリによる中和工程を行わずに高い生産性で乳酸を製造する方法を目的とする。
なお、本発明において乳酸とは生物学的方法で得られるL−乳酸をいう。
本発明に係る形質転換体の製造方法においては、前記発現カセットを、シゾサッカロミセス・ポンベの染色体中のeno101遺伝子座上流10000bpから下流10000bpの領域、leu1遺伝子座上流10000bpから下流10000bpの領域、およびgpm1遺伝子座上流10000bpから下流10000bpの領域から選ばれる領域に導入することが好ましい。
本発明に係る乳酸の製造方法において、濃度1〜50質量%のグルコースを含む培養液を使用して培養を行うことが好ましい。また、前記形質転換体により産生される乳酸により、前記培養液のpHが3.5以下になった後にさらに培養を継続することが好ましい。
さらに、前記形質転換体により産生された培養液中の乳酸を中和することなく培養を継続することが好ましく、また、培養液中の乳酸を中和することなく培養液から乳酸を分離することが好ましい。
前記形質転換体は、本発明に係る形質転換体の製造方法により簡便に得ることができる。
また、本発明に係る乳酸の製造方法は、アルカリによる中和工程を行わずに高い生産性で乳酸を製造できる。
本発明に係る第1の形質転換体は、S.ポンベを宿主とし、ヒト由来の乳酸脱水素酵素遺伝子が3〜5コピー組み込まれ、かつ前記シゾサッカロミセス・ポンベ宿主のピルビン酸脱炭酸酵素をコードする遺伝子群の一部の遺伝子が欠失または失活していることを特徴とする。本発明に係る第1の形質転換体は、乳酸産生能が高いにもかかわらず、増殖能も充分に高い。このため、工業上の乳酸を量産するための乳酸産生菌として非常に好適である。
上記欠失または失活しているピルビン酸脱炭酸酵素をコードする遺伝子はPDC2遺伝子であることが好ましい。さらに、上記LDH遺伝子はシゾサッカロミセス・ポンベの染色体に組み込まれていることが好ましい。
宿主であるS.ポンベは、シゾサッカロミセス属に属する酵母(分裂酵母)であり、他の酵母に比べて特に耐酸性に優れる微生物である。また、S.ポンベは、サッカロミセス・セレビシエ等の他の酵母に比べ、高濃度のグルコース下における乳酸の生産性に優れ、高密度培養(大量の酵母を用いた培養)にも適していることがわかった。そのため、S.ポンベの形質転換体を用いることにより、極めて高い生産性で乳酸を製造できる。
なお、S.ポンベの染色体の全塩基配列は、データベース「Pombase (http://www.pombase.org/)」に、収録され、公開されている。本明細書記載のS.ポンベの遺伝子の配列データは前記データベースから遺伝子名または前記系統名で検索して、入手できる。
S.ポンベにおけるピルビン酸脱炭酸酵素をコードする遺伝子(ピルビン酸脱炭酸酵素遺伝子、以下「PDC遺伝子」ともいう。)群には、ピルビン酸脱炭酸酵素1をコードする遺伝子(以下、「PDC1遺伝子」という。)、ピルビン酸脱炭酸酵素2をコードする遺伝子(以下、「PDC2遺伝子」という。)、ピルビン酸脱炭酸酵素3をコードする遺伝子(以下、「PDC3遺伝子」という。)、ピルビン酸脱炭酸酵素4をコードする遺伝子(以下、「PDC4遺伝子」という。)の4種類がある。なかでも、S.ポンベにおいては、PDC2遺伝子とPDC4遺伝子が主要な機能を持つPDC遺伝子である。各PDC遺伝子の系統名は以下の通りである。
PDC1遺伝子(Pdc1);SPAC13A11.06
PDC2遺伝子(Pdc2);SPAC1F8.07c
PDC3遺伝子(Pdc3);SPAC186.09
PDC4遺伝子(Pdc4);SPAC3G9.11c
前記PDC遺伝子の配列データは、前記S.ポンベ遺伝子データベースから遺伝子名または系統名で検索して入手できる。
一方、組み込まれたLDH遺伝子から発現されるLDHは、ピルビン酸を乳酸に還元することにより乳酸を産生させる。そのため、野生型S.ポンベにLDH遺伝子を組み込んで乳酸を産生できるようにしても、そのままではエタノール発酵と乳酸発酵の両方を行うことになるため、乳酸の生産性が充分に高くならない。
前述のように、PDC遺伝子を全て欠失または失活させてしまうと、その形質転換体はエタノール発酵が行えなくなるために生育が阻害される。そのため、PDC遺伝子の欠失または失活は、生育に必要なエタノール発酵能を残して充分な形質転換体量が得られるようにしつつ、エタノール発酵能を低下させて乳酸の発酵効率を向上させられるように行わなければならない。該課題に対して本発明者等が検討を行った結果、PDC2遺伝子を欠失または失活させるとPDC4遺伝子がある程度活性化し、充分な形質転換体量が得られる程度のエタノール発酵能と、高い発酵効率での乳酸の生産が両立できることを見い出した。
また、PDC遺伝子の塩基配列の一部に欠失、挿入、置換、付加を起こすことにより、該PDC遺伝子を失活させることもできる。欠失、挿入、置換、付加による変異は、それらのいずれか1つのみを起こしてもよく、2つ以上を起こしてもよい。
該変異型ピルビン酸脱炭酸酵素を発現する突然変異株は、温度により活性が制限されない条件下では野生型酵母と同等の生育速度を示し、活性が制限される特定の温度条件下において生育速度が著しく低下するものを選択することで得ることができる。
本発明に係る形質転換体は、少なくとも1のLDH遺伝子を有する。前記のように、S.ポンベは本来強い酵素活性を示すLDH遺伝子を有していない。したがって、S.ポンベ以外の生物のLDH遺伝子を遺伝子工学的方法でS.ポンベに導入して形質転換体を得る。
本発明に係る形質転換体は、PDC遺伝子群の一部の遺伝子が欠失または失活したS.ポンベを宿主とし、これにLDH遺伝子を遺伝子工学的方法でS.ポンベに導入して得られる。また、PDC遺伝子群が欠失も失活もしていないS.ポンベを宿主とし、該S.ポンベにLDH遺伝子を遺伝子工学的方法で導入して形質転換体を得て、その後得られた形質転換体のPDC遺伝子群の一部の遺伝子を欠失または失活させて、本発明に係る形質転換体を得ることもできる。後述の実施例では、前者の方法で目的の形質転換体を製造したが、後者の方法でもほぼ同等の形質転換体を製造できる。
宿主とするS.ポンベは、野生型であってもよく、用途に応じて特定の遺伝子を欠失または失活させた変異型であってもよい。特定の遺伝子を欠失または失活させる方法としては、公知の方法を用いられる。具体的には、Latour法(Nucleic Acids Research誌、第34巻、e11ページ、2006年;国際公開第2007/063919号パンフレット等に記載)を用いることにより遺伝子を欠失させられる。また、変異剤を用いた突然変異分離法(酵母分子遺伝学実験法、1996年、学会出版センター)、PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)を利用したランダム変異法(PCR Methods Application誌、第2巻、28-33ページ、1992年)等により遺伝子の一部に変異を導入することにより該遺伝子を失活させられる。特定遺伝子を欠失または失活させたシゾサッカロミセス属酵母宿主としては、たとえば、国際公開第2002/101038号、国際公開第2007/015470号等に記載されている。
また、特定の遺伝子の削除または不活性化を行う部分はORF(オープンリーディングフレーム)部分であってもよく、発現調節配列部分であってもよい。特に好ましい方法は、構造遺伝子のORF部分をマーカー遺伝子に置換するPCR媒介相同組換え法(Yeast誌、第14巻、943-951ページ、1998年)による削除または不活性化の方法である。
たとえば、オロチジンリン酸デカルボキシラーゼ遺伝子(ura4遺伝子)が欠失または失活してウラシル要求性となっているS.ポンベを宿主とし、ura4遺伝子(栄養要求性相補マーカー)を有するベクターにより形質転換した後、ウラシル要求性が消失したものを選択することにより、ベクターが組み込まれた形質転換体を得ることができる。宿主において欠落により栄養要求性となる遺伝子は、形質転換体の選択に用いられるものであればura4遺伝子には限定されず、イソプロピルリンゴ酸デヒドロゲナーゼ遺伝子(leu1遺伝子)等であってもよい。
遺伝子工学的方法で宿主にHsLDH遺伝子を導入する方法としては、公知の方法を使用できる。S.ポンベを宿主としてこれに異種蛋白質の構造遺伝子を導入する方法としては、たとえば、特開平5−15380号公報、国際公開第95/09914号、特開平10−234375号公報、特開2000−262284号公報、特開2005−198612号公報、国際公開第2011/021629号などに記載の方法を使用できる。
発現カセットとは、目的の蛋白質を発現するために必要なDNAの組み合わせであり、目的の蛋白質をコードする構造遺伝子と宿主内で機能するプロモーターとターミネーターを含む。本発明に係る形質転換体の製造において、HsLDH遺伝子の発現カセットは、HsLDH遺伝子とS.ポンベ内で機能するプロモーターとS.ポンベ内で機能するターミネーターを含む。該発現カセットは、5’−非翻訳領域、3’−非翻訳領域のいずれか1つ以上が含まれていてもよい。さらに、前記栄養要求性相補マーカーが含まれていてもよい。好ましい発現カセットは、HsLDH遺伝子、プロモーター、ターミネーター、5’−非翻訳領域、3’−非翻訳領域、栄養要求性相補マーカーを含む発現カセットである。1の発現カセットには複数のHsLDH遺伝子が存在していてもよい。たとえば、1の発現カセット中に2〜5個のHsLDH遺伝子を含んでいてもよい。
S.ポンベが本来有しないプロモーターとしては、たとえば、特開平5−15380号公報、特開平7−163373号公報、特開平10−234375号公報に記載されている動物細胞ウイルス由来のプロモーターが挙げられ、hCMVプロモーター、SV40プロモーターが好ましい。
ターミネーターとしては、たとえば、特開平5−15380号公報、特開平7−163373号公報、特開平10−234375号公報に記載されているヒト由来のターミネーターが挙げられ、ヒト由来リポコルチンIのターミネーターが好ましい。
本発明に係る形質転換体は、HsLDH遺伝子を含む発現カセットを、染色体中に有するか、または染色体外遺伝子として有する。発現カセットを染色体中に有するとは、宿主細胞の染色体中の1箇所以上に発現カセットが組み込まれていることであり、染色体外遺伝子として有するとは、発現カセットを含むプラスミドを細胞内に有することである。HsLDH遺伝子を含む発現カセットを含む形質転換体は、HsLDH遺伝子の発現カセットを含むベクターを用いて宿主であるS.ポンベを形質転換することにより得られる。
HsLDH遺伝子をS.ポンベの染色体に導入する方法としては、HsLDH遺伝子を有する発現カセットと組換え部位とを有するベクターを用い、相同組換え法により導入する方法が好ましい。
前記組換え部位の塩基配列と標的部位の塩基配列との相同性は70%以上とすることが必要である。また、組換え部位の塩基配列と標的部位の塩基配列との相同性は、相同組換えが起きやすくなる点から、90%以上とすることが好ましく、95%以上であることがより好ましい。該組換え部位を有するベクターを用いることにより、発現カセットが相同組換えにより標的部位に組み込まれる。
組換え部位の長さ(塩基数)は、20〜2000bpであることが好ましい。組換え部位の長さが20bp以上であれば、相同組換えが起きやすくなる。また、組換え部位の長さが2000bp以下であれば、ベクターが長くなりすぎて相同組換えが起き難くなることを防ぎやすい。組換え部位の長さは100bp以上であることがより好ましく、200bp以上であることがさらに好ましい。また、組換え部位の長さは800bp以下であることがより好ましく、400bp以下であることがさらに好ましい。
この場合、環状DNA構造を有するベクターを切り開く位置は、組換え部位内とする。これにより、切り開かれたベクターの両端にそれぞれ組換え部位が部分的に存在することとなり、相同組換えによりベクター全体が染色体の標的部位に組み込まれる。
ベクターは、両端それぞれに組換え部位の一部が存在するような線状DNA構造とすることができれば、環状DNA構造を有するベクターを切り開く方法以外の方法で構築してもよい。
この場合、相同組換えに用いる際のプラスミドベクターは、大腸菌内での複製のために必要な「ori」と呼ばれる複製開始領域が除去されていることが好ましい。これにより、上述したベクターを染色体に組み込む際に、その組み込み効率を向上させることができる。
複製開始領域が除去されたベクターの構築方法は特に限定されないが、特開2000−262284号公報に記載されている方法を用いることが好ましい。すなわち、組換え部位内の切断箇所に複製開始領域が挿入された前駆体ベクターを構築しておき、前述のように線状DNA構造とすると同時に複製開始領域が切り出されるようにする方法が好ましい。これにより、簡便に複製開始領域が除去されたベクターを得ることができる。
また、特開平5−15380号公報、特開平7−163373号公報、国際公開第96/23890号パンフレット、特開平10−234375号公報等に記載された発現ベクターおよびその構築方法を適用して、発現カセットおよび組換え部位を有する前駆体ベクターを構築し、さらに通常の遺伝子工学的手法で該前駆体ベクターから複製開始領域を除去して相同組換えに用いるベクターを得る方法であってもよい。
ベクターを組み込む標的部位は、S.ポンベの染色体中の1箇所のみに存在していてもよく、2箇所以上に存在していてもよい。標的部位が2箇所以上存在している場合、S.ポンベの染色体の2箇所以上に該ベクターを組み込める。また、1の発現カセット中のLDH遺伝子を複数とした場合には、標的部位の1箇所に複数のLDH遺伝子を組み込むことができる。さらに、2種以上の標的部位に、それぞれの標的部位に対応する組換え部位を有する2種以上のベクターを用いて、発現カセットを組み込むこともできる。該方法で、S.ポンベの染色体に複数のLDH遺伝子を組み込むことができ、これによりLDHの発現量を増大させ、乳酸の生産性を向上させることができる。
Nathan J. Bowen et al, “Retrotransposons and Their Recognition of pol II Promoters: A Comprehensive Survey of the Transposable Elements From the Complete Genome Sequence of Schizosaccharomyces pombe”, Genome Res. 2003 13: 1984-1997
形質転換方法は、公知の形質転換方法がいずれも用いられる。該形質転換方法としては、たとえば、酢酸リチウム法、エレクトロポレーション法、スフェロプラスト法、ガラスビーズ法など従来周知の方法、特開2005−198612号公報記載の方法が挙げられる。また、市販の酵母形質転換用キットを用いてもよい。
染色体に組み込まれるベクターの数は組み込み条件などを調整することによりある程度は調整可能である。ベクターの大きさ(塩基数)および構造により、組み込み効率および組み込み数も変化すると考えられる。
本発明に係る乳酸の製造方法は、前記本発明に係る形質転換体を培養液中で培養し、該培養液から乳酸を取得する乳酸の製造方法である。
本発明に係る形質転換体を、糖を含む培養液中で培養することにより、解糖系により該糖から得られるピルビン酸がLDHにより還元されて乳酸が産生され、培養液に産出された乳酸を培養液から取得することで乳酸を製造できる。
炭素源である糖としては、たとえば、グルコース、フルクトース、スクロース、マルトース等の糖が挙げられる。窒素源としては、たとえば、アンモニア、塩化アンモニウム、酢酸アンモニウム等の無機酸または無機酸のアンモニウム塩、ペプトン、カザミノ酸、イーストエキス等が挙げられる。無機塩類としては、たとえば、リン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム等が挙げられる。さらには、プロテオリピド等の発酵促進因子などを含ませることができる。
なお、後述の実施例等で示す菌体濃度は、日本分光社製可視紫外分光器V550によって測定した波長660nmの光の吸光度(OD660)から換算した値である。660nmにおけるOD660=1は、分裂酵母乾燥重量の0.2g、湿重量の0.8gに相当する。
また、培養温度は、23〜37℃であることが好ましい。また、培養時間は適宜決定できる。
また、培養は、回分培養であってもよく、連続培養であってもよい。たとえば、回分培養で培養を行った後、菌体を培養液から分離して、乳酸を含む培養液を取得できる。また、連続培養法では、たとえば、培養中の培養槽から培養液の一部を抜き出し、抜き出した培養液から乳酸を分離するとともに、培養上清を回収し、該培養上清にグルコースおよび新たな培養液等を加えて培養槽に戻すことを繰り返して、連続的に培養する方法が挙げられる。連続培養を行うことにより、乳酸の生産性がより向上する。
S.ポンベを宿主とし、PDC2遺伝子が削除され、かつHsLDH遺伝子が3コピー導入された形質転換体を作製した。
S.ポンベのウラシル要求性株ARC010株(遺伝子型:h− 、leu1−32、ura4−D18)(国際公開第2007/015470号パンフレット参照。)を、pdc2削除断片で、東田らの方法(米国特許第6,235,499号明細書参照。)に従って形質転換し、該断片がS.ポンベのゲノム上のpdc2遺伝子座近傍に導入された形質転換体を得た。該形質転換体を、さらにLatour法(Nucleic Acids Res.誌、2006年、34巻、e11頁、国際公開第2007/063919号パンフレットに記載)に従ってFOA処理し、PDC2遺伝子(系統名:SPAC1F8.07c)を削除した削除株(IGF543株)を作製した。
pdc2削除断片(2811bp、配列番号11)の作製には、S.ポンベのARC032株(遺伝子型:h−)(国際公開第2007/015470号パンフレット参照。)からDNeasy(キアゲン社製)によって調製した全ゲノムDNAを鋳型とし、表1に示す塩基配列を有する8種の合成オリゴDNA(オペロン社製)を使用した。
まず、HsLDH遺伝子発現カセットを保持する単座組込型組換えベクターpSM−HsLDHベクター(4562bp、図1)を作製した。pSM−HsLDHベクターは、DNA合成により、配列番号12に示す塩基配列からなるDNA断片として作製した。
次いで、IGF543株を、pSM−HsLDHベクターで形質転換した。該操作により、HsLDH発現カセットがゲノム上のgpm1遺伝子座近傍に導入された。該形質転換株(HsLDH遺伝子1コピー導入株)をASP3494株とした。
ASP3494株を、HsLDH遺伝子発現カセットを保持し、ihc1プロモーターを有する単座組込型組換えベクターpSL17−HsLDH(特許文献3参照。)の制限酵素BsiWI消化物で、Bahlerらの方法(Yeast誌、1998年、14巻、943−951頁)に従い形質転換した。該操作により、該発現カセットがゲノム上のleu1遺伝子座近傍に導入され、gpm1遺伝子座近傍にhCMVプロモーターによって制御されたHsLDH遺伝子を1コピーと、Leu1遺伝子座近傍にihcプロモーターによって制御されたHsLDH遺伝子を1コピーとの合計2コピーのHsLDH遺伝子が導入された形質転換株を作製した。該形質転換株(HsLDH遺伝子2コピー導入株)をASP4121株とした。
pSM−HsLDHベクターによりS.ポンベのゲノムに導入されたura4遺伝子は、2つのhCMVプロモーター配列に挟まれている為、ホモロガスリコンビネーションによりゲノム上から脱落しやすい。
そこで、ASP4121株をFOA処理し、ウラシルの要求性を復帰させた。
まず、HsLDH遺伝子発現カセットを保持する単座組込型組換えベクターpSN−HsLDHベクター(4535bp、図2)を作製した。pSN−HsLDHベクターは、DNA合成により、配列番号13に示す塩基配列からなるDNA断片として作製した。
次いで、ASP4121株をFOA処理してウラシルの要求性を復帰させた形質転換株を、pSN−HsLDHベクターで形質転換した。該操作により、HsLDH発現カセットがゲノム上のeno101遺伝子座近傍に導入され、gpm1遺伝子座近傍にhCMVプロモーターによって制御されたHsLDH遺伝子を1コピーと、Leu1遺伝子座近傍にihcプロモーターによって制御されたHsLDH遺伝子を1コピーと、eno101遺伝子座近傍にhCMVプロモーターによって制御されたHsLDH遺伝子を1コピーとの合計3コピーのHsLDH遺伝子が導入された形質転換株を作製した。該形質転換株(HsLDH遺伝子3コピー導入株)をASP4956株とした。
pSM−HsLDHベクターによる場合と同様に、pSN−HsLDHベクターによりS.ポンベのゲノムに導入されたura4遺伝子は、2つのhCMVプロモーター配列に挟まれている為、ホモロガスリコンビネーションによりゲノム上から脱落しやすい。
そこで、ASP4956株をFOA処理し、ウラシルの要求性を復帰させた。
ASP4956株をFOA処理してウラシルの要求性を復帰させた形質転換株を、ura4遺伝子を含むDNA断片(3277bp、配列番号14)で形質転換し、ウラシル要求性が補完された形質転換株を作製した。該形質転換株(HsLDH遺伝子3コピー導入栄養要求補完株)をASP5019株とした。
ASP5019株と、特許文献3に記載のASP3509株、ASP2914株、ASP3619株、ASP3621株、ASP3631株、ASP3622株、およびASP3623株の増殖能と乳酸産生能を比較した。ASP3509株はIGF543株にHsLDH遺伝子1コピーを導入した株であり、ASP2914株はIGF543株にHsLDH遺伝子2コピーを導入した株であり、ASP3619株はIGF543株にHsLDH遺伝子1コピーとLbLDH遺伝子(ラクトバチルス・ブルガリクス(Lactobacillus bulgaricus)のLDH遺伝子)1コピーを導入した株であり、ASP3621株はIGF543株にHsLDH遺伝子1コピーとSaLDH遺伝子(スタヒロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)のLDH遺伝子)1コピーを導入した株であり、ASP3631株はIGF543株にHsLDH遺伝子1コピーとLpLDH遺伝子1コピーを導入した株であり、ASP3622株はIGF543株にHsLDH遺伝子1コピーとLplLDH遺伝子(ラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum)のLDH遺伝子)1コピーを導入した株であり、ASP3623株はIGF543株にHsLDH遺伝子1コピーとPaLDH遺伝子(ペディオコッカス・アシディラクティシ(Pediococcus acidilactici)のLDH遺伝子)1コピーを導入した株である。
例1で用いたASP5019株とASP3631株について、フラスコ培養し、増殖能と乳酸産生能を比較した。
具体的には、各形質転換株をYES液体培地(イーストエキス5g/L、グルコース30g/L、アデニン1g/L、ヒスチジン1g/L、ロイシン1g/L、ウラシル1g/L、リシン1g/L)に植菌して、温度32℃、振盪速度110rpmの条件下で30時間培養を行った。培養終了後、菌体を回収し、表4に示す組成に微量元素類およびビタミン類を適当量加えた培養培地を張り込んだ、3L容ジャーファーメンターに接種し、温度32℃、ODカスケード制御下にて60時間流加培養を行い、終了後、培養液のOD660を測定した。
次いで、培養終了後の培養液から遠心分離処理により菌体を分離し、該菌体を11.1%グルコース水溶液に初発菌体濃度が36g(乾燥菌体換算)/L(OD660=180)になるように接種したものを発酵液として、7時間試験管にて発酵させた。発酵終了後の発酵液の乳酸濃度(g/L)を測定した。
例1で用いたASP5019株とASP3631株について、連続培養し、乳酸産生能を比較した。
具体的には、例2と同様の方法を用いて得られた60時間流加培養菌体を回収し、該菌体を表5に示す組成に微量元素類およびビタミン類を適当量加えた発酵培地に、初発菌体濃度が36g(乾燥菌体換算)/L(OD660=180)になるように接種したものを発酵液とした。該発酵液0.5Lを、1L容ジャーファーメンター中に移し、クロスフロー方式の精密濾過膜を通して循環させた。そして、一定流量で発酵培地の供給および膜濾過液の引抜きを行う連続発酵を、28℃で200時間超行った。その際、希釈率は0.066(1/h)とした。該連続発酵では、菌体のサイズよりも小さい細孔径の精密濾過膜を用いているため、菌体は槽内へ還流され、200時間超の連続発酵中においてリサイクルされた。アルカリを用いたpHの中和は行わなかった。
なお、2014年10月10日に出願された日本特許出願2014−209048号の明細書、特許請求の範囲、要約書および図面の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。
Claims (10)
- シゾサッカロミセス・ポンベを宿主とし、ヒト由来の乳酸脱水素酵素遺伝子が3コピー組み込まれ、かつ前記シゾサッカロミセス・ポンベ宿主のピルビン酸脱炭酸酵素2をコードする遺伝子が欠失または失活している、形質転換体。
- 前記乳酸脱水素酵素遺伝子がシゾサッカロミセス・ポンベの染色体に組み込まれている、請求項1に記載の形質転換体。
- 500mL容の坂口フラスコに入った、イーストエクストラクト1%、ペプトン2%、およびグルコース6%からなる液体培地100mLに初発菌体濃度を0.04g(乾燥菌体換算)/Lになるように菌体を接種し、温度32℃、110rpmかつ振り幅7cmの振盪条件下で20時間培養した培養液の菌体濃度が4.0g(乾燥菌体換算)/L以上であり、
500mL容の坂口フラスコに入った、イーストエクストラクト1%、ペプトン2%、およびグルコース6%からなる液体培地100mLに初発菌体濃度を0.04g(乾燥菌体換算)/Lになるように菌体を接種し、温度32℃、110rpmかつ振り幅7cmの振盪条件下で20時間培養し得られた菌体を、直径18mmかつ長さ150mmの試験管に入った4.5mLの11.1%グルコース水溶液に初発菌体濃度が36g(乾燥菌体換算)/Lになるように接種し、温度32℃、仰角43.5°、110rpm、およびふり幅7cmの振盪条件下で3時間発酵させた発酵液の乳酸濃度が80g/L以上である、請求項1又は2に記載の形質転換体。 - シゾサッカロミセス・ポンベを宿主とし、シゾサッカロミセス・ポンベ内で機能するプロモーターとターミネーターとヒト由来の乳酸脱水素酵素遺伝子とを含む発現カセットを、前記宿主の染色体中の1〜3箇所に導入した形質転換体を得ること、および、
前記宿主としてピルビン酸脱炭酸酵素2をコードする遺伝子が欠失または失活した宿主を用いるか、または前記得られた形質転換体のピルビン酸脱炭酸酵素2をコードする遺伝子を欠失または失活させること
を特徴とする、ヒト由来の乳酸脱水素酵素遺伝子が3コピー組み込まれかつピルビン酸脱炭酸酵素2をコードする遺伝子が欠失または失活している形質転換体の製造方法。 - 前記発現カセットを、シゾサッカロミセス・ポンベの染色体中のeno101遺伝子座上流10000bpから下流10000bpの領域、leu1遺伝子座上流10000bpから下流10000bpの領域、およびgpm1遺伝子座上流10000bpから下流10000bpの領域から選ばれる領域に導入する、請求項4に記載の形質転換体の製造方法。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の形質転換体を培養液中で培養し、該培養液から乳酸を取得する乳酸の製造方法。
- 濃度1〜50質量%のグルコースを含む培養液を使用して培養を行う、請求項6に記載の乳酸の製造方法。
- 前記形質転換体により産生される乳酸により、前記培養液のpHが3.5以下になった後にさらに培養を継続する、請求項6または7に記載の乳酸の製造方法。
- 前記形質転換体により産生された培養液中の乳酸を中和することなく培養を継続する、請求項6〜8のいずれか一項に記載の乳酸の製造方法。
- 前記形質転換体により産生された培養液中の乳酸を中和することなく、培養液から乳酸を分離する、請求項6〜9のいずれか一項に記載の乳酸の製造方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014209048 | 2014-10-10 | ||
JP2014209048 | 2014-10-10 | ||
PCT/JP2015/078394 WO2016056566A1 (ja) | 2014-10-10 | 2015-10-06 | 形質転換体およびその製造方法、ならびに乳酸の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2016056566A1 JPWO2016056566A1 (ja) | 2017-07-27 |
JP6620375B2 true JP6620375B2 (ja) | 2019-12-18 |
Family
ID=55653177
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016553124A Expired - Fee Related JP6620375B2 (ja) | 2014-10-10 | 2015-10-06 | 形質転換体およびその製造方法、ならびに乳酸の製造方法 |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US10214754B2 (ja) |
EP (1) | EP3205721B1 (ja) |
JP (1) | JP6620375B2 (ja) |
AR (1) | AR102238A1 (ja) |
ES (1) | ES2759269T3 (ja) |
WO (1) | WO2016056566A1 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20190070986A (ko) * | 2016-11-01 | 2019-06-21 | 피티티 글로벌 케미칼 피씨엘 | D-락트산 또는 그의 염을 생산하기 위한 발효 방법 |
WO2019240243A1 (ja) * | 2018-06-15 | 2019-12-19 | キッコーマン株式会社 | セレノネインの製造方法 |
KR20200040017A (ko) * | 2018-10-08 | 2020-04-17 | 에스케이이노베이션 주식회사 | 알코올 생성이 억제된 재조합 내산성 효모 및 이를 이용한 젖산의 제조방법 |
KR20210158676A (ko) | 2020-06-24 | 2021-12-31 | 에스케이이노베이션 주식회사 | 젖산 생산능이 증가된 재조합 내산성 효모 |
Family Cites Families (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4808880B2 (ja) | 1999-07-23 | 2011-11-02 | ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カリフォルニア | バクテリオファージphic31組み換え系による真核細胞におけるdna組み換え |
EP1290161B1 (en) | 2000-05-30 | 2011-06-22 | Johnson & Johnson Research Pty Limited | METHODS FOR MEDIATING GENE SUPPRESION BY USING FACTORS THAT ENHANCE RNAi |
CA2430270A1 (en) * | 2000-11-22 | 2002-05-30 | Cargill Dow Polymers, Llc | Methods and materials for the synthesis of organic products |
JP4049364B2 (ja) | 2002-03-22 | 2008-02-20 | 独立行政法人科学技術振興機構 | 多コピー型・ゲノム挿入型の選択両用ベクター |
EP1513923B1 (en) * | 2002-05-30 | 2007-07-18 | NatureWorks LLC | Methods and materials for the production of d-lactic acid in yeast |
US7514253B2 (en) | 2003-05-16 | 2009-04-07 | Glycofi, Inc. | URA5 gene and methods for stable genetic integration in yeast |
US20050112737A1 (en) | 2003-11-20 | 2005-05-26 | A. E. Staley Manufacturing Co. | Lactic acid producing yeast |
CN101287833A (zh) | 2005-10-14 | 2008-10-15 | 东丽株式会社 | 酵母和l-乳酸的制造方法 |
JP5424871B2 (ja) | 2006-05-19 | 2014-02-26 | グライコフィ, インコーポレイテッド | 組換えベクター |
JP2008092862A (ja) | 2006-10-12 | 2008-04-24 | Institute Of Physical & Chemical Research | 組換え開始酵素認識配列の低侵襲染色体導入による減数分裂期組換え分布の制御法 |
CN102498209A (zh) | 2009-08-21 | 2012-06-13 | 旭硝子株式会社 | 转化体及其制造方法以及乳酸的制造方法 |
CA2818499A1 (en) | 2010-11-22 | 2012-06-07 | Novozymes, Inc. | Compositions and methods for 3-hydroxypropionic acid production |
WO2014030655A1 (ja) | 2012-08-24 | 2014-02-27 | 旭硝子株式会社 | 形質転換体およびその製造方法、ならびに乳酸の製造方法 |
KR102208959B1 (ko) | 2013-08-09 | 2021-01-28 | 삼성전자주식회사 | 락테이트 데히드로게나제가 활성화된 효모 세포 및 그를 이용한 락테이트를 생산하는 방법 |
-
2015
- 2015-10-06 EP EP15849633.1A patent/EP3205721B1/en not_active Not-in-force
- 2015-10-06 JP JP2016553124A patent/JP6620375B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2015-10-06 ES ES15849633T patent/ES2759269T3/es active Active
- 2015-10-06 US US15/506,960 patent/US10214754B2/en not_active Expired - Fee Related
- 2015-10-06 WO PCT/JP2015/078394 patent/WO2016056566A1/ja active Application Filing
- 2015-10-09 AR ARP150103283A patent/AR102238A1/es unknown
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20170356017A1 (en) | 2017-12-14 |
ES2759269T3 (es) | 2020-05-08 |
AR102238A1 (es) | 2017-02-15 |
WO2016056566A1 (ja) | 2016-04-14 |
EP3205721A4 (en) | 2018-04-11 |
EP3205721B1 (en) | 2019-08-28 |
EP3205721A1 (en) | 2017-08-16 |
JPWO2016056566A1 (ja) | 2017-07-27 |
US10214754B2 (en) | 2019-02-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5772594B2 (ja) | 形質転換体およびその製造方法、ならびに乳酸の製造方法 | |
JP6620375B2 (ja) | 形質転換体およびその製造方法、ならびに乳酸の製造方法 | |
JP6176251B2 (ja) | 形質転換体およびその製造方法、ならびに乳酸の製造方法 | |
JP2018157814A (ja) | シュードザイマ・アンタクティカの新規菌株 | |
US20120034654A1 (en) | Method for transforming schizosaccharomyces pombe, transformant of schizosaccharomyces pombe and method for producing heterologous protein | |
JP6499587B2 (ja) | 形質転換体およびその製造方法、ならびに乳酸の製造方法 | |
WO2014030644A1 (ja) | シゾサッカロミセス・ポンベ変異体の形質転換体、およびクローニングベクター | |
JP6620373B2 (ja) | 形質転換体およびその製造方法、ならびに炭素数4のジカルボン酸の製造方法 | |
JP6488666B2 (ja) | クローニングベクター、発現ベクターおよび形質転換体の製造方法 | |
JP5954315B2 (ja) | 変異体および該変異体の培養方法 | |
WO2016084857A1 (ja) | 3-ヒドロキシプロピオン酸の製造方法、および形質転換体 | |
JP7452900B2 (ja) | 乳酸耐性の向上を有する酵母およびその使用 | |
JP2006280268A (ja) | 細胞増殖の促進によりアルコール生産効率を向上させる方法 | |
WO2004090117A1 (ja) | 酵母宿主、形質転換体および異種タンパク質の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20170117 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170127 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180713 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20180717 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190716 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190903 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20191001 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20191031 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6620375 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |