JP6619183B2 - 芳香族ポリエステル、芳香族ポリエステル液状組成物、芳香族ポリエステルフィルムの製造方法及び芳香族ポリエステルフィルム - Google Patents

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Description

本発明は、芳香族ポリエステル、芳香族ポリエステル液状組成物、芳香族ポリエステルフィルムの製造方法及び芳香族ポリエステルフィルムに関する。
芳香族ポリエステルは、優れた高周波特性、低吸湿性を示すことから、エレクトロニクス基板等のフィルム材料としての応用が検討されている。
例えば特許文献1には、(A)芳香族ヒドロキシカルボン酸由来の繰返し単位と、(B)芳香族ジカルボン酸由来の繰返し単位と、(C)芳香族ジアミン、水酸基を有する芳香族アミンから選ばれる芳香族アミン由来の繰返し単位とを所定量含むことを特徴とする芳香族ポリエステル、及びN−メチルピロリドンなどの非プロトン性溶媒を含む芳香族ポリエステル液状組成物を提案するとともに、この液状組成物を支持基板上に流延し、溶媒を除去することによる芳香族ポリエステルフィルムの製造方法等が開示されている。
特開2004−315678号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の芳香族ポリエステルは、フィルム材料として用いた場合のフィルム伸度や熱伝導率等には未だ改良の余地があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、フィルム材料として用いた場合にフィルム伸度と熱伝導率に優れる芳香族ポリエステル、該芳香族ポリエステルを用いた芳香族ポリエステル液状組成物、芳香族ポリエステルフィルムの製造方法及び芳香族ポリエステルフィルムを提供することを課題とする。
本発明の第1の態様は、構成単位として、(A)下記式(a)で表される繰返し単位と、(B)芳香族ジカルボン酸由来の繰返し単位と、(C)芳香族ジアミン、水酸基を有する芳香族アミンから選ばれる芳香族アミン由来の繰返し単位とを含み、(A)から(C)繰返し単位の合計に対して、(A)の繰返し単位の含有率が10モル%以上20モル%未満、(B)及び(C)の繰返し単位の含有率がそれぞれ40モル%を超え45モル%以下であることを特徴とする芳香族ポリエステルである。
−O−Ar−CO− (a)
(式中、Arは、1,4−フェニレン又は2,6−ナフタレンを表す。)
本発明の第2の態様は、前記本発明の第1の態様の芳香族ポリエステルと非プロトン性溶媒とを含有することを特徴とする芳香族ポリエステル液状組成物である。
本発明の第3の態様は、前記本発明の第2の態様の芳香族ポリエステル液状組成物を支持基板上に塗布する工程と、該芳香族ポリエステル液状組成物から溶媒を除去する工程と、を有する芳香族ポリエステルフィルムの製造方法である。
本発明の第4の態様は、前記本発明の第3の態様の製造方法により得られる芳香族ポリエステルフィルムである。
本発明によれば、フィルム材料として用いた場合にフィルム伸度と熱伝導率に優れる芳香族ポリエステル、該芳香族ポリエステルを用いた芳香族ポリエステル液状組成物、芳香族ポリエステルフィルムの製造方法及び芳香族ポリエステルフィルムを提供することができる。
<芳香族ポリエステル>
本発明の第1の態様の芳香族ポリエステルは、エレクトロニクス基板等のフィルム材料として好適に用いることができる。
本発明の芳香族ポリエステルは、構成単位として、
(A)下記式(a)で表される繰返し単位と、
(B)芳香族ジカルボン酸由来の繰返し単位と、
(C)芳香族ジアミン、水酸基を有する芳香族アミンから選ばれる芳香族アミン由来の繰返し単位とを含み、
(A)から(C)繰返し単位の合計に対して、
(A)の繰返し単位の含有率が10モル%以上20モル%未満、
(B)及び(C)の繰返し単位の含有率がそれぞれ40モル%を超え45モル%以下であることを特徴とする芳香族ポリエステルである。
−O−Ar−CO− (a)
(式中、Arは、1,4−フェニレン又は2,6−ナフタレンを表す。)
(繰返し単位(A))
繰返し単位(A)は、下記式(a)で表される。
−O−Ar−CO− (a)
(式中、Arは、1,4−フェニレン又は2,6−ナフタレンを表す。)
式(a)におけるArは、1,4−フェニレン又は2,6−ナフタレンのほか、4,4’−ビフェニレンであってもよい。
繰返し単位(A)の代表例としては、例えばp−ヒドロキシ安息香酸由来の繰返し単位、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸由来の繰返し単位、4−ヒドロキシ−4’−ビフェニルカルボン酸由来の繰返し単位などが挙げられる。中でも2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸由来の繰返し単位が好ましい。
(繰返し単位(B))
繰返し単位(B)は芳香族ジカルボン酸由来の繰返し単位である。
繰返し単位(B)としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、ジフェニルエーテル−2,2’−ジカルボン酸、ジフェニルエーテル−2,3’−ジカルボン酸、ジフェニルエーテル−2,4’−ジカルボン酸、ジフェニルエーテル−3,3’−ジカルボン酸、ジフェニルエーテル−3,4’−ジカルボン酸、ジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジフェン酸ビス(p−カルボキシフェニル)アルカン、ジフェニルエーテル−2,2’−ジカルボン酸、ジフェニルエーテル−2,3’−ジカルボン酸、ジフェニルエーテル−2,4’−ジカルボン酸、ジフェニルエーテル−3,3’−ジカルボン酸、ジフェニルエーテル−3,4’−ジカルボン酸、ジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸、から誘導される繰返し単位が挙げられる。中でも、汎用性の高いことから、テレフタル酸から誘導される構成単位とイソフタル酸から誘導される構成単位が好ましい。
本発明においては、繰返し単位(B)は、例えば下式(b)で表される構成繰返し単位であることが好ましい。
−CO−Ar−CO− (b)
(式中、Arは、1,4−フェニレン、1,3−フェニレンまたは2,6−ナフタレンを表す。)
繰返し単位(B)としては、Arが1,4−フェニレン基であるもの(テレフタル酸に由来する繰返し単位)、Arが1,3−フェニレン基であるもの(イソフタル酸に由来する繰返し単位)、Arが2,6−ナフチレン基であるもの(2,6−ナフタレンジカルボン酸に由来する繰返し単位)、及びArがジフェニルエ−テル−4,4’−ジイル基であるもの(ジフェニルエ−テル−4,4’−ジカルボン酸に由来する繰返し単位)が好ましい。
(繰返し単位(C))
繰返し単位(C)は、芳香族ジアミン、水酸基を有する芳香族アミンから選ばれる芳香族アミン由来の繰返し単位である。繰返し単位(C)としては、例えば下式(c)で表される構成繰返し単位が好ましい。
―X−Ar−NH− (c)
(式中、Arは1,4−フェニレン,1,3−フェニレンまたは2,6−ナフタレンを表し、Xは−O−または−NH−を表す。)
また繰返し単位(C)の代表例としては、例えば3−アミノフェノール由来の繰返し単位、4−アミノフェノール由来の繰返し単位、1,4−フェニレンジアミン由来の繰返し単位、1,3−フェニレンジアミン由来の繰返し単位などが挙げられる。なかでも4−アミノフェノール由来の繰返し単位が好ましく使用される。
前記Ar、Ar及びArで表される基の一つ以上の水素原子は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、アルキル基又はアリール基で置換されていてもよい。
前記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
前記アルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、n−オクチル基、n−ノニル基及びn−デシル基が挙げられ、その炭素数は、1〜10であることが好ましい。
前記アリール基の例としては、フェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、1−ナフチル基及び2−ナフチル基が挙げられ、その炭素数は、6〜20であることが好ましい。
前記水素原子がこれらの基で置換されている場合、その数は、Ar、Ar又はArで表される前記基毎に、それぞれ独立に、2個以下であることが好ましく、1個であることがより好ましい。
本発明の芳香族ポリエステルは、上記の(A)から(C)の繰返し単位を含むものであり、その組成は、(A)から(C)の繰返し単位の合計に対して、(A)の繰返し単位の含有率が10モル%以上20モル%未満、(B)及び(C)の繰返し単位の含有率がそれぞれ40モル%を超え45モル%以下であることを特徴とする。
(A)の繰返し単位の含有率は16モル%以上19モル%以下であることが好ましく、16モル%以上18モル%以下であることがより好ましい。
(B)及び(C)の繰返し単位の含有率はそれぞれ40モル%を超え45モル%以下であり、(B)及び(C)の繰返し単位の含有率がそれぞれ40モル%を超え43モル%以下であることが好ましい。
本発明において、繰返し単位(A)の含有率が(A)から(C)の繰返し単位の合計に対して、上記下限値以上であると、製造時の粘度の急激な上昇を抑制できるため、製造上の観点から好ましい。また、上記上限値以下であると、後述する芳香族ポリエステル液状組成物とした際の、溶剤に対する溶解性が良好となる。
さらに、繰返し単位(A)の含有率が(A)から(C)の繰返し単位の合計に対して、上記所定の範囲であることにより、本発明の芳香族ポリエステルを用いて芳香族ポリエステルフィルムを製造した場合、該芳香族ポリエステルフィルムのフィルム伸度を大きくすることができる。このため、本発明の芳香族ポリエステルを用いて製造した芳香族ポリエステルフィルムは、曲げ加工(ベンディング加工)した際にクラックが発生しない、又はクラックの発生を大きく抑制することができる。
これに加えて、繰返し単位(A)の含有率が(A)から(C)の繰返し単位の合計に対して、上記所定の範囲であることにより、本発明の芳香族ポリエステルを用いて芳香族ポリエステルフィルムを製造した場合、該芳香族ポリエステルフィルムの熱伝導率を高くすることができる。
本発明において、繰返し単位(B)及び(C)の含有率が(A)から(C)の繰返し単位の合計に対して、それぞれ上記所定の範囲であることにより、本発明の芳香族ポリエステルを用いて芳香族ポリエステルフィルムを製造した場合、該芳香族ポリエステルフィルムの屈曲性の発揮に寄与でき、フィルム伸度を大きくすることができる。このため、本発明の芳香族ポリエステルを用いて製造した芳香族ポリエステルフィルムは、曲げ加工(ベンディング加工)した際にクラックが発生しない、又はクラックの発生を大きく抑制することができる。
本発明において、繰返し単位(B)は繰返し単位(C)と実質的に等量用いられることが好ましい。繰返し単位(B)の含有率は、繰返し単位(C)の含有率に対して、−10モル%〜+10モル%であっても良い。対応するモノマーの使用比率をこの範囲で変更することにより、芳香族ポリエステルの重合度を制御することもできる。
(任意の繰返し単位(D))
本発明の芳香族ポリエステルは、上記の(A)から(C)の繰返し単位を含むことを特徴とするものであるが、さらに(D)芳香族ジオール由来の繰返し単位等も含むことができる。
繰返し単位(D)の芳香族ジオール由来の繰返し単位としては、例えば下式(d)で示される繰返し単位が挙げられる。
−O−Ar−O− (d)
(Arは、1,4−フェニレン、1,3−フェニレンまたは4,4’−ビフェニレンを表す。)
この式(d)におけるArの一つ以上の水素原子は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、アルキル基又はアリール基で置換されていてもよい。
該置換基としては、前記Ar、Ar及びArが有していてもよい置換基として説明したハロゲン原子、アルキル基又はアリール基と同様の基が挙げられる。
繰返し単位(D)の代表例としては、例えばハイドロキノン由来の繰返し単位、レゾルシン由来の繰返し単位、4,4’−ビフェノール由来の繰返し単位などが挙げられる。なかでもレゾルシン由来の繰返し単位が好ましく使用される。
繰返し単位(D)は、繰返し単位(C)の一部を置き換える形で使用することが好ましく、この場合の置き換量は、通常、本来用いる繰返し単位(C)に対するモル比(D)/(C)で0.75以下であり、好ましくは0.65以下である。
本発明における芳香族ポリエステルは、構成繰返し単位として、上記のような繰返し単位を含むことを特徴とするものであるが、その製造方法としては、各繰返し単位に対応したモノマーすなわち芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、芳香族アミン、芳香族ジオール等、またはこれらのエステル形成性誘導体及び/又はアミド形成性誘導体を用い、常法、例えば特開2002−220444号、特開2002−146003号等に記載の方法等に準拠することにより製造し得る。
また各モノマーの使用モル%は、上記構成繰返し単位において示したモル%の通りである。
ここで、芳香族ジカルボン酸、芳香族ヒドロキシカルボン酸等におけるカルボン酸のエステル形成性誘導体、アミド形成性誘導体としては、例えばカルボキシル基が酸ハロゲン化物、酸無水物などの反応活性が高くエステル、アミド等を生成する反応を促進するような誘導体となっているものや、カルボキシル基がアルコール類やエチレングリコール等のエステルであって、エステル交換反応によりエステルを、アミド交換反応によりアミドを生成するような誘導体となっているものが挙げられる。
また芳香族ジオール、芳香族ヒドロキシカルボン酸、アミノフェノール等におけるフェノール性水酸基のエステル形成性誘導体としては、例えばフェノール性水酸基が低級カルボン酸類とのエステルであって、エステル交換反応によりエステルを生成するような誘導体となっているものが挙げられる。
芳香族ジアミン、アミノフェノール等におけるアミノ基のアミド形成誘導体としては、例えばアミノ基が、低級カルボン酸類とのアミドであって、アミド交換反応によりアミドを生成するような誘導体となっているものが挙げられる。
本発明における芳香族ポリエステルの代表的製法としては、例えば、芳香族ヒドロキシカルボン酸、アミノフェノール、芳香族ジアミン、芳香族ジオール等のフェノール性水酸基やアミノ基を過剰量の脂肪酸無水物によりアシル化してアシル化物を得、得られたアシル化物と、芳香族ジカルボン酸、芳香族ヒドロキシカルボン酸等のカルボキシル基とでエステル交換、アミド交換することにより重縮合する溶融重合方法などが挙げられる。
ここで、アシル化反応においては、脂肪酸無水物の添加量は、フェノール性水酸基とアミノ基の合計に対して、通常1.0〜1.2倍当量であり、好ましくは1.05〜1.1倍当量である。脂肪酸無水物の添加量が1.0倍当量未満では、重縮合時にアシル化物や原料モノマーなどが昇華し、反応系が閉塞し易い傾向があり、また、1.2倍当量を超える場合には、得られる芳香族ポリエステルが着色する傾向がある。
アシル化反応は、通常130〜180℃で5分〜10時間反応させるが、140〜160℃で10分〜3時間反応させることがより好ましい。
アシル化反応に使用される脂肪酸無水物は、特に限定されないが、例えば、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸、無水イソ酪酸、無水吉草酸、無水ピバル酸、無水2エチルヘキサン酸、無水モノクロル酢酸、無水ジクロル酢酸、無水トリクロル酢酸、無水モノブロモ酢酸、無水ジブロモ酢酸、無水トリブロモ酢酸、無水モノフルオロ酢酸、無水ジフルオロ酢酸、無水トリフルオロ酢酸、無水グルタル酸、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水β−ブロモプロピオン酸などが挙げられ、これらは2種類以上を使用してもよい。価格と取り扱い性の観点から、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸、無水イソ酪酸が好ましく、より好ましくは、無水酢酸である。
エステル交換、アミド交換においてはカルボキシル基がアシル基、アミド基の総量の0.8〜1.2倍当量になるように調整することが好ましい。
またエステル交換、アミド交換は、130〜400℃で0.1〜50℃/分の割合で昇温しながら行なうことが好ましく、150〜350℃で0.3〜5/分の割合で昇温しながら行なうことがより好ましい。この際、平衡を移動させるため、副生する脂肪酸と未反応の脂肪酸無水物は、蒸発させるなどして系外へ留去することが好ましい。
なお、アシル化反応、エステル交換、アミド交換は、触媒の存在下に行なってもよい。
触媒としては、従来からポリエステルの重合用触媒として公知のものを使用することができ、例えば、酢酸マグネシウム、酢酸第一錫、テトラブチルチタネート、酢酸鉛、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、三酸化アンチモンなどの金属塩触媒、N,N−ジメチルアミノピリジン、N―メチルイミダゾールなどの有機化合物触媒などを挙げることができる。
これらの触媒の中で、N,N−ジメチルアミノピリジン、N―メチルイミダゾールなどの窒素原子を2個以上含む複素環状化合物が好ましく使用される(特開2002−146003参照)
エステル交換、アミド交換による重縮合は、通常、溶融重合により行なわれるが、溶融重合と固層重合とを併用してもよい。固相重合は、溶融重合工程からポリマーを抜き出し、その後、粉砕してパウダー状もしくはフレーク状にした後、公知の固相重合方法により行うことが好ましい。具体的には、例えば、窒素などの不活性雰囲気下、180〜350℃で、1〜30時間固相状態で熱処理する方法などが挙げられる。固相重合は、攪拌しながらでも、攪拌することなく静置した状態で行ってもよい。なお適当な攪拌機構を備えることにより溶融重合槽と固相重合槽とを同一の反応槽とすることもできる。固相重合後、得られた芳香族ポリエステルは、公知の方法によりペレット化し、成形してもよい。
芳香族ポリエステルの製造装置としては、回分装置、連続装置いずれも用いることができる。
かくして、本発明の芳香族ポリエステルが製造されるが、芳香族ポリエステルには、本発明の目的を損なわない範囲で、公知のフィラー、添加剤等を含有していても良い。
フィラーとしては、例えば、エポキシ樹脂粉末、メラミン樹脂粉末、尿素樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、スチレン樹脂などの有機系フィラー、シリカ、アルミナ、酸化チタン、ジルコニア、カオリン、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、燐酸カルシウム、窒化ホウ素などの無機フィラーなどが挙げられる。
添加剤としては、公知のカップリング剤、沈降防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤などが挙げられる。
また、芳香族ポリエステルには、本発明の目的を損なわない範囲で、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリフェニルエーテル及びその変性物、ポリエーテルイミドなどの熱可塑性樹脂、グリシジルメタクリレートとポリエチレンの共重合体などのエラストマーなどを一種または二種以上を含有していても良い。
本発明の芳香族ポリエステルがこれらの充填材を含む場合、充填材の含有量は、芳香族ポリエステルの100質量部に対して、0質量部より多く100質量部以下であることが好ましい。
<芳香族ポリエステル液状組成物>
本発明の第2の態様の芳香族ポリエステル液状組成物は、上記のような芳香族ポリエステルと非プロトン性溶媒とを含有するものであり、両者を混合することにより製造し得る。
ここで、芳香族ポリエステルの含量は、非プロトン性液体100質量部に対して0.01質量部以上100質量部以下であることが好ましい。0.01質量部未満であると溶液粘度が低すぎて均一に塗工できない傾向があり、100質量部を超えると、高粘度化する傾向がある。
作業性や経済性の観点から、非プロトン性液体100質量部に対して、芳香族ポリエステルが1質量部以上50質量部以下であることより好ましく、2質量部以上40質量部以下であることがさらに好ましい。
また非プロトン性溶媒としては、例えば、1−クロロブタン、クロロベンゼン、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、1,1,2,2−テトラクロロエタンなどのハロゲン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどのエーテル系溶媒、アセトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒、酢酸エチルなどのエステル系溶媒、γ―ブチロラクトンなどのラクトン系溶媒、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどのカーボネート系溶媒、トリエチルアミン、ピリジンなどのアミン系溶媒、アセトニトリル、サクシノニトリルなどのニトリル系溶媒、N,N‘−ジメチルホルムアミド、N,N‘−ジメチルアセトアミド、テトラメチル尿素、N−メチルピロリドンなどのアミド系溶媒、ニトロメタン、ニトロベンゼンなどのニトロ系溶媒、ジメチルスルホキシド、スルホランなどのスルフィド系溶媒、ヘキサメチルリン酸アミド、トリn−ブチルリン酸などのリン酸系溶媒などが挙げられる。
これらの中では、ハロゲン原子を含まない溶媒が環境への影響面から好ましく使用され、また双極子モーメントが3以上5以下の溶媒が溶解性の観点から好ましく使用される。
非プロトン性化合物であり、且つ双極子モーメントが3〜5である化合物としては、ジメチルスルホキシド(双極子モーメント:4.1デバイ)、N,N−ジメチルアセトアミド(3.7デバイ)、N,N−ジメチルホルムアミド(3.9デバイ)、N−メチルピロリドン(4.1デバイ)を例示することができる。
液状組成物において、芳香族ポリエステルは必ずしも全量が溶解している必要性はないが、溶解していない量が少ないほど好ましく、全量が溶解していることがより好ましい。
<芳香族ポリエステルフィルムの製造方法>
本発明の第3の態様芳香族ポリエステルフィルムの製造方法について説明する。
本発明の液晶ポリエステルフィルムの製造方法は、上記のような芳香族ポリエステル液状組成物を、支持基板上に塗布する工程と、該芳香族ポリエステル液状組成物から溶媒を除去する工程と、を有する。
本発明においては、必要に応じて、フィルターなどによってろ過することにより溶液組成物中に含まれる微細な異物を除去した後、支持基材上に、例えば、ローラーコート法、ディップコート法、スプレイコート法、スピナーコート法、カーテンコート法、スロットコート法、スクリーン印刷法等の各種手段により表面平坦かつ均一に流延する。
非プロトン性溶媒の除去方法は、特に限定されないが、溶媒を蒸発させて除去する方法が好ましく、加熱、減圧及び通風のいずれかを単独で、又は二つ以上を組み合わせて蒸発させる方法が例示できる。なかでも、生産効率及び取扱い性の観点から、加熱して溶媒を蒸発させる方法が好ましく、通風及び加熱しながら蒸発させる方法がより好ましい。
このときの加熱は、60〜200℃で10分〜2時間行うことが好ましく、次いで、液晶ポリエステルのさらなる高分子量化もあわせて行うために、200〜400℃で30分〜5時間加熱することが好ましい。なお、ここで「溶媒を除去する」とは、必ずしも「溶媒を全量除去する」ことを意味するものではないが、例えば、芳香族ポリエステルフィルムの明らかな重量変化が生じない程度にまで、十分に溶媒を除去することが好ましい。
<芳香族ポリエステルフィルム>
このようにして得られる芳香族ポリエステルフィルムの厚みは、特に限定されることはないが、製膜性や機械特性の観点から、0.5〜500μmであることが好ましく、取り扱い性の観点から1〜200μmであることがより好ましい。
また本発明の芳香族ポリエステルフィルムは、熱伝導率がよく、フィルム伸度が大きい等の特性に優れるのみならず、高周波特性、低吸湿性などの優れた特性を示すので、近年注目されているビルドアップ工法などによる半導体パッケージやマザーボード用の多層プリント基板、フレキシブルプリント配線板、テープオートメーテッドボンディング用フィルム、その他8ミリビデオテープの基材、業務用デジタルビデオテープの基材、透明導電性(ITO)フィルムの基材、偏光フィルムの基材、各種調理食品用、電子レンジ加熱用の包装フィルム、電磁波シールド用フィルム、抗菌性フィルム、気体分離用フィルム等に用いることができる。
<金属ベース回路基板>
本発明の芳香族ポリエステルフィルムを用いた金属ベース回路基板について説明する。
本発明の芳香族ポリエステルフィルムを用いた金属ベース回路基板は、絶縁層として前記芳香族ポリエステルフィルムを用いること以外は、公知の金属ベース回路基板と同様の構成とすることができ、同様の方法で製造できる。
金属ベース回路基板は、例えば、一枚の前記芳香族ポリエステルフィルムからなる絶縁層、若しくは複数枚の前記芳香族ポリエステルフィルムが積層されてなる絶縁層の、片面又は両面に、金属層が設けられた積層体を作製し、かかる積層体の金属層にエッチング等により所定の回路パターンを形成し、この回路パターンが形成された積層体をそのまま、又は必要に応じて二枚以上を積層することにより、製造できる。金属ベース回路基板は、芳香族ポリエステルフィルムの両面に金属層が積層されたものであることが好ましい。
複数枚の前記芳香族ポリエステルフィルムが積層された絶縁層の場合、これら複数枚の芳香族ポリエステルフィルムは、すべて同じでもよいし、一部のみ同じでもよく、すべて異なっていてもよい。また、その枚数は2枚以上であれば特に限定されない。このような絶縁層は、例えば、複数枚の芳香族ポリエステルフィルムを、その厚さ方向に重ね合わせ、加熱プレスして互いに融着させ、一体化させることで作製できる。
金属層の材質は、銅、アルミ、銀又はこれらから選択される一種以上の金属を含む合金が好ましい。なかでも、より優れた導電性を有する点から、銅又は銅合金が好ましい。そして、金属層は、材料の取扱いが容易で、簡便に形成でき、経済性にも優れる点から、金属箔からなるものが好ましく、銅箔からなるものがより好ましい。金属層を絶縁層の両面に設ける場合、これら金属層の材質は、同じでもよいし、異なっていてもよい。
金属層を設ける方法としては、金属箔を絶縁層の表面に融着させる方法、金属箔を絶縁層の表面に接着剤で接着させる方法、絶縁層の表面をめっき法、スクリーン印刷法又はスパッタリング法により、金属粉又は金属粒子で被覆する方法が例示できる。
絶縁層が、複数枚の前記芳香族ポリエステルフィルムが積層されてなる場合には、これら芳香族ポリエステルフィルムをその厚さ方向に重ねて配置し、最も外側に位置する一方の又は両方の芳香族ポリエステルフィルムの表面に、さらに金属箔を重ねて、これら金属箔及び複数枚の芳香族ポリエステルフィルムを加熱プレスすることで、絶縁層を形成するときに、絶縁層の片面又は両面に金属層も同時に設けることができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
攪拌装置、トルクメータ、窒素ガス導入管、温度計及び還流冷却器を備えた反応器に、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸(以下、HNAと略称する)338.7g(1.8モル)、4−ヒドロキシアセトアニリド(以下、APAPと略称する)619.8g(4.1モル)、イソフタル酸(以下、IPAと略称する)681.1g(4.1モル)及び無水酢酸704.4g(6.90モル)を仕込んだ。反応器内を十分に窒素ガスで置換した後、窒素ガス気流下で15分かけて150℃まで昇温し、温度を保持して3時間還流させた。
その後、留出する副生酢酸及び未反応の無水酢酸を留去しながら300分かけて300℃まで昇温し、トルクの上昇が認められる時点を反応終了とみなし、内容物を取り出した。次いでこれを室温まで冷却して粗粉砕機で粉砕後、窒素雰囲気下290℃で3時間保持し、固相で重合反応を進めて芳香族ポリエステル粉末を得た。
[実施例2]
攪拌装置、トルクメータ、窒素ガス導入管、温度計及び還流冷却器を備えた反応器に、HNA301.1g(1.6モル)、APAP634.9g(4.2モル)、IPA697.7g(4.2モル)及び無水酢酸694.2g(6.80モル)を仕込んだ。反応器内を十分に窒素ガスで置換した後、窒素ガス気流下で15分かけて150℃まで昇温し、温度を保持して3時間還流させた。
その後、留出する副生酢酸及び未反応の無水酢酸を留去しながら300分かけて300
℃まで昇温し、トルクの上昇が認められる時点を反応終了とみなし、内容物を取り出した。次いでこれを室温まで冷却して粗粉砕機で粉砕後、窒素雰囲気下290℃で3時間保
持し、固相で重合反応を進めて芳香族ポリエステル粉末を得た。
[製造例3]
攪拌装置、トルクメータ、窒素ガス導入管、温度計及び還流冷却器を備えた反応器に、HNA376.4g(2.0モル)、APAP604.6g(4.0モル)、IPA664.5g(4.0モル)及び無水酢酸714.6g(7.00モル)を仕込んだ。反応器内を十分に窒素ガスで置換した後、窒素ガス気流下で15分かけて150℃まで昇温し、温度を保持して3時間還流させた。
その後、留出する副生酢酸及び未反応の無水酢酸を留去しながら300分かけて300℃まで昇温し、トルクの上昇が認められる時点を反応終了とみなし、内容物を取り出した。次いでこれを室温まで冷却して粗粉砕機で粉砕後、窒素雰囲気下290℃で3時間保
持し、固相で重合反応を進めて芳香族ポリエステル粉末を得た。
[製造例4]
攪拌装置、トルクメータ、窒素ガス導入管、温度計及び還流冷却器を備えた反応器に、HNA282.3g(1.5モル)、APAP642.4g(4.25モル)、IPA706.1g(4.25モル)及び無水酢酸689.1g(6.75モル)を仕込んだ。反応器内を十分に窒素ガスで置換した後、窒素ガス気流下で15分かけて150℃まで昇温し、温度を保持して3時間還流させた。
その後、留出する副生酢酸及び未反応の無水酢酸を留去しながら300分かけて300℃まで昇温し、トルクの上昇が認められる時点を反応終了とみなし、内容物を取り出した。次いでこれを室温まで冷却して粗粉砕機で粉砕後、窒素雰囲気下290℃で3時間保
持し、固相で重合反応を進めて芳香族ポリエステル粉末を得た。
<実施例3>
実施例1で得られた芳香族ポリエステル粉末50gをN−メチルピロリドン200gに加え、140℃に加熱した結果、完全に溶解し透明な溶液が得られることを確認した。この溶液を攪拌及び脱泡し、芳香族ポリエステル溶液を得た。得られた溶液を銅箔上に塗布厚み200μmでバーコートした後、熱風乾燥器を用いて50℃で2時間加熱して溶媒を除去し、更に窒素雰囲気下、300℃で1時間熱処理した。得られた樹脂つき銅箔から銅箔をエッチング除去したところ、膜厚み25μmの十分な強度を有する芳香族ポリエステルフィルムが得られた。
<実施例4>
実施例1で得られた芳香族ポリエステル粉末を用いる代わりに、実施例2で得られた芳香族ポリエステル粉末50gを用いる以外は実施例3に準拠して実施し、膜厚み25μmの十分な強度を有する芳香族ポリエステルフィルムを得た。
<比較例1>
実施例1で得られた芳香族ポリエステル粉末を用いる代わりに、製造例1で得られた芳香族ポリエステル粉末50gを用いる以外は準拠して実施し、膜厚み25μmの十分な強度を有する芳香族ポリエステルフィルムを得た。
<比較例2>
実施例1で得られた芳香族ポリエステル粉末を用いる代わりに、製造例2で得られた芳香族ポリエステル粉末50gを用いる以外は準拠して実施し、膜厚み25μmの十分な強度を有する芳香族ポリエステルフィルムを得た。
以上のようにして得られた芳香族ポリエステルフィルム(実施例3および比較例1)に対して、以下のような評価試験を行った。
1.熱伝導率
熱伝導率は、以下の方法で熱拡散率、比熱および密度を求め、下式の演算を行うことによって算出した。
熱伝導率=熱拡散率×比熱×密度
ここで、熱伝導率は、上述の各芳香族ポリエステルフィルムを温度波熱分析法により、室温で測定した。測定装置としては、アイフェイズ社製のai−Phase Mobileを用いた。
比熱は、示差走査熱量計(DSC)を用い、サファイア標準物質との比較により測定した。
また、密度は、アルキメデス法を用いて測定した。
2.引張特性
JIS K7127に準拠して、引張強さと引張破断伸びを測定した。引張り試験機を用いて、速度5mm/minで引張り、試料が切断(破断)したときの強度(引張り荷重値を試験片の断面積で除した値)、および伸び率を求める。引張り伸び率は次の式によって算出する。引張り伸び率が大きいほど、フィルム伸度が大きいことを意味する。
伸び率(%)=(L−Lo)/Lo
Lo:試験前の試料長さ、L:破断時の試料長さ
これら評価試験の結果を表1に示す。
Figure 0006619183
表1に示したとおり、実施例3の芳香族ポリエステルフィルムは、熱伝導率が0.30W/(m・K)と高く、引張破断伸びが23.3%と良好な結果であった。
表1に示したとおり、実施例4の芳香族ポリエステルフィルムは、熱伝導率が0.29W/(m・K)と高く、引張破断伸びが20.5%であり、良好な結果であった。
比較例1の芳香族ポリエステルフィルムは、熱伝導率が0.27W/(m・K)と、実施例3と比較して低い値であった。引張破断伸びは、18.5%であり、実施例3よりも低く、20%を下回った。
また、表1に示した結果のとおり、実施例3は比較例1に比べて引張破断伸びが5%も大きく、さらに、熱伝導率も比較例1に比べて0.03W/m・Kも向上していた。
同様に、実施例4は比較例1に比べて引張破断伸びが2%も大きく、さらに、熱伝導率も比較例1に比べて0.02W/m・Kも向上していた。
以上の評価結果に示したとおり、本実施例によれば、熱伝導率が高く、フィルム伸度が大きい芳香族ポリエステルフィルムを得ることができた。

Claims (9)

  1. 構成単位として、
    (A)下記式(a)で表される繰返し単位と、
    (B)芳香族ジカルボン酸由来の繰返し単位と、
    (C)水酸基を有する芳香族アミンから選ばれる芳香族アミン由来の繰返し単位と、
    を含み、
    (A)から(C)の繰返し単位の合計に対して、
    (A)の繰返し単位の含有率が10モル%以上20モル%未満、(B)及び(C)の繰返し単位の含有率がそれぞれ40モル%を超え42モル%以下であり、
    前記(C)の繰返し単位が、4−ヒドロキシアセトアニリド由来の繰り返し単位であることを特徴とする芳香族ポリエステル。
    −O−Ar−CO− (a)
    (式中、Arは、1,4−フェニレン又は2,6−ナフタレンを表す。)
  2. 前記(B)の繰返し単位が下記式(b)で表される繰返し単位である請求項1に記載の芳香族ポリエステル。
    −CO−Ar−CO− (b)
    (式中、Arは、1,4−フェニレン、1,3−フェニレンまたは2,6−ナフタレンを表す。)
  3. 前記(A)の繰り返し単位が、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸由来の繰り返し単位である、請求項1又は2に記載の芳香族ポリエステル。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の芳香族ポリエステルと非プロトン性溶媒とを含有することを特徴とする芳香族ポリエステル液状組成物。
  5. 芳香族ポリエステルを、非プロトン性溶媒100質量部に対して0.01質量部以上100質量部以下含有することを特徴とする請求項4に記載の芳香族ポリエステル液状組成物。
  6. 前記非プロトン性溶媒が、ハロゲン原子を含まない非プロトン性溶媒であることを特徴とする請求項4又は5記載の芳香族ポリエステル液状組成物。
  7. 前記非プロトン性溶媒の双極子モーメントが3以上5以下であることを特徴とする請求項4から6のいずれか1項に記載の芳香族ポリエステル液状組成物。
  8. 請求項5から7のいずれか1項に記載の芳香族ポリエステル液状組成物を支持基板上に塗布する工程と、
    該芳香族ポリエステル液状組成物から溶媒を除去する工程と、を有する芳香族ポリエステルフィルムの製造方法。
  9. 請求項8記載の製造方法により得られる芳香族ポリエステルフィルム。
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