JP6616637B2 - 透明導電膜上への導電性皮膜形成方法 - Google Patents

透明導電膜上への導電性皮膜形成方法 Download PDF

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Description

本発明は透明導電膜上への導電性皮膜形成方法に関して、ITO膜などの比抵抗の大きな透明導電膜上に高い密着性で銅、スズなどの導電性皮膜を良好に形成できるものを提供する。
ITO膜、IWO膜、IZO膜、酸化亜鉛膜などの透明導電膜は液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、太陽電池、タッチパネルなどの様々な用途に使用される。
当該透明導電膜の電極部とIC、その他の配線基板との接合を容易にするため、透明導電膜上には銅、銀、金、スズなどの導電性皮膜を形成するが、透明導電膜は酸化物であるうえ、電気抵抗率が大きいため、導電性皮膜を形成しても強固な密着性を得るのは難しい。
そこで、ガラスなどの絶縁基板上に設けたITO膜などの透明導電膜に導電性皮膜を形成する従来技術を挙げると、次の通りである。
(1)特許文献1
ガラス基板にITO膜パターンを形成し、このITO膜に無電解メッキによりニッケル・リン皮膜からなる第一層を形成し、この第一層を170〜250℃で加熱して、液晶セルにダメージを与えずに密着性を付与した後、第一層上に無電解メッキにより金皮膜からなる第二層を形成する(請求項1、段落8、13〜21、図3)。
無電解メッキ液の組成は示されていない。
(2)特許文献2
透明導電膜上に無電解ニッケルメッキ皮膜からなる第一層を形成し、この第一層を150〜300℃で30分〜2時間加熱した後(段落15、23)、第一層上に金メッキ皮膜からなる第二層を形成する(請求項1、実施例1〜3)。この製法では、密着性及びハンダ付け性に優れ、メッキ皮膜に良好に低電気抵抗性を付与できる(段落6)。
(3)特許文献3
パターン形成した透明導電膜上に無電解メッキによりニッケル・リン皮膜からなる第一層を形成し、この第一層上に無電解メッキによりニッケル・コバルト・リン皮膜(又は無電解ニッケル・コバルト合金皮膜)からなる第二層を形成して熱処理し(段落29)、第二層の上に金属層を形成する(請求項1又は2、段落19)。
この場合、第一層と第二層とに夫々圧縮応力が働き、密着性が向上するとともに、金属層と第二層との密着力が高く、透明導電膜と金属層との密着性が有効に増す(段落19)。
一方、パターン形成した透明導電膜上に無電解ニッケル・コバルト・ホウ素皮膜からなる第一層を形成して熱処理し(段落36)、第一層の上に金属層を形成する(請求項3〜4、段落20)。第一層に圧縮応力が働いて密着性が向上し、第一層と金属層との密着力が高く、透明導電膜と金属層との密着性が有効に増す(段落20)。
(4)特許文献4
ガラス基板上に透明導電膜(ITO膜など)を形成し、透明導電膜上に無電解ニッケルメッキ皮膜の下地層を形成し、下地層上に電気メッキにより銅の主導電層を形成した後、下地層と透明導電膜の密着性を増すために、230℃、10分以上の条件で熱処理する(請求項1、請求項4、段落24〜25)。
(5)特許文献5
透明導電膜と最上層との密着性を増す目的で(第2頁の発明の効果)、ガラス基板上に透明導電膜のパターンを形成し、その上に無電解メッキによりニッケル・リン皮膜からなる第一層を形成し、第一層上に無電解メッキによりニッケル・ホウ素皮膜からなる第二層を形成し、最上層に無電解メッキにより金皮膜を形成する(第1頁の特許請求の範囲、第2頁の実施例)。
上記皮膜形成方式を通じて熱処理は行っていない。
(6)特許文献6
基材(PBT樹脂など)に設けたITO膜などの透明導電膜に無電解メッキによりニッケル・リン皮膜からなる低応力皮膜を形成し、この低応力皮膜の上に無電解金メッキにより低抵抗皮膜を形成する(請求項1〜3、段落21〜26)。
上記皮膜形成方式では、熱処理することなく、低応力皮膜を透明導電膜上に密着性良く形成する(段落19)。
特開平8−201831号公報 特開平5−125552号公報 特開平7−065650号公報 特開平8−222128号公報 特開昭63−255377号公報 特開2013−136810号公報
しかしながら、ITO膜などの透明導電膜上に銀、銅、スズなどの導電性皮膜を形成する場合、上記特許文献5〜6のように、先ず、透明導電膜上にニッケル・リン皮膜、或いはニッケル・ホウ素皮膜からなる下地皮膜を単層又は複層で形成し、この下地皮膜を緩衝層として銀、銅、スズなどの導電性皮膜を形成することで透明導電膜と導電性皮膜との密着性を確保しようとしているが、強固な密着性には不充分であり、電子部品としての信頼性の確保は容易でない。
そこで、上記特許文献1〜4のように、透明導電膜上の下地皮膜を熱処理し、透明導電膜と下地皮膜の密着性を高めた上で、導電性皮膜を下地皮膜上に形成する場合には、透明導電膜と導電性皮膜との密着性は増すが、下地皮膜の種類や形成方法によっては密着性に問題が残る場合もあり、また、高温での熱処理が必須になると生産性が低下する問題もある。
本発明は、ITO膜などの透明導電膜上に銀、銅、スズなどの導電性皮膜を強固に密着形成することを技術的課題とする。
本発明者らは、透明導電膜上に導電性皮膜を形成する場合、透明導電膜と導電性皮膜の間にニッケル系の下地皮膜を介在させ、当該下地皮膜を所定の錯化剤と界面活性剤を併用添加した電気ニッケル−リンメッキ浴で形成すると、下地皮膜をITO膜などの透明導電膜上に強固に密着させることで、透明導電膜上に導電性皮膜を良好に密着形成できること、また、この下地皮膜を従来より低温領域で熱処理すると、下地皮膜の密着性をさらに改善できること、一方、ニッケル−リン以外のニッケル系の下地皮膜の場合には、所定の錯化剤を添加した電気ニッケル系メッキ浴で当該下地皮膜を形成し、且つ、この下地皮膜を従来より低温領域で熱処理すると、やはり下地皮膜を透明導電膜上に強固に密着させることで、透明導電膜上に導電性皮膜を良好に密着形成できることを見い出し、本発明を完成した。
即ち、本発明1は、透明導電膜上に導電性皮膜を形成する方法において、
(1)透明導電膜上に電気ニッケル系メッキ浴を用いて、ニッケル−リン皮膜からなる下地皮膜をメッキ形成する工程と、
(2)当該下地皮膜上に、下地皮膜より電気抵抗率が低い導電性皮膜を形成する工程とからなり、
上記電気ニッケル系メッキ浴は、
(a)可溶性ニッケル塩と、
(b)リンを含む化合物と、
(c)アミノカルボン酸類、オキシカルボン酸類、糖質、アミノアルコール類、ポリカルボン酸類、ポリアミン類より選ばれた錯化剤と、
(d)ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤より選ばれた界面活性剤の少なくとも一種
とを含有することを特徴とする透明導電膜上への導電性皮膜形成方法である。
本発明2は、透明導電膜上に導電性皮膜を形成する方法において、
(1)透明導電膜上に電気ニッケル系メッキ浴を用いて、ニッケルとタングステン、コバルト、モリブデン、クロムより選ばれた異種成分の少なくとも一種とからなるニッケル系メッキ皮膜の下地皮膜をメッキ形成する工程と、
(1a)下地皮膜を30〜160℃で熱処理する工程と、
(2)当該下地皮膜上に、下地皮膜より電気抵抗率が低い導電性皮膜を形成する工程とからなり、
上記電気ニッケル系メッキ浴は、
(a)可溶性ニッケル塩と、
(b)皮膜形成するためのニッケルの相手方の異種成分の供給源として、タングステン、コバルト、モリブデン、クロムより選ばれた異種成分の可溶性塩又は当該成分を含む化合物と、
(c)アミノカルボン酸類、オキシカルボン酸類、糖質、アミノアルコール類、ポリカルボン酸類、ポリアミン類より選ばれた錯化剤
とを含有することを特徴とする透明導電膜上への導電性皮膜形成方法である。
本発明3は、透明導電膜上に導電性皮膜を形成する方法において、
(1)透明導電膜上に電気ニッケル系メッキ浴を用いて、ニッケル−ホウ素皮膜からなる下地皮膜をメッキ形成する工程と、
(1a)下地皮膜を30〜160℃で熱処理する工程と、
(2)当該下地皮膜上に、下地皮膜より電気抵抗率が低い導電性皮膜を形成する工程とからなり、
上記電気ニッケル系メッキ浴は、
(a)可溶性ニッケル塩と、
(b)ホウ素を含む化合物と、
(c)アミノカルボン酸類、オキシカルボン酸類、糖質、アミノアルコール類、ポリカルボン酸類、ポリアミン類より選ばれた錯化剤
とを含有することを特徴とする透明導電膜上への導電性皮膜形成方法である。
本発明4は、本発明1において、下地皮膜形成工程(1)と導電性皮膜形成工程(2)との間に、下地皮膜を30〜160℃で熱処理する工程(1a)を介在させて、
(1)下地皮膜形成工程と、
(1a)下地皮膜の熱処理工程と、
(2)熱処理した下地皮膜上に導電性皮膜を形成する導電性皮膜形成工程
とからなることを特徴とする透明導電膜上への導電性皮膜形成方法である。
本発明5は、上記本発明1〜4のいずれかにおいて、電気ニッケル系メッキ浴の錯化剤(c)がクエン酸、酒石酸、リンゴ酸、グリコール酸、グルコン酸、コハク酸、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸より選ばれたオキシカルボン酸、ポリカルボン酸、アミノカルボン酸又はその塩の少なくとも一種であることを特徴とする透明導電膜上への導電性皮膜形成方法。
本発明6は、上記本発明1〜5のいずれかにおいて、電気ニッケル系メッキ浴のpHが3.0〜8.0であることを特徴とする透明導電膜上への導電性皮膜形成方法。
本発明7は、上記本発明2、5又は6において、下地皮膜のニッケル系メッキ皮膜がニッケル−モリブデン合金皮膜、ニッケル−コバルト合金皮膜、ニッケル−タングステン合金皮膜、ニッケル−クロム合金皮膜のいずれかであることを特徴とする透明導電膜上への導電性皮膜形成方法。
本発明8は、上記本発明1〜7のいずれかにおいて、導電性皮膜を電気メッキ又は無電解メッキで形成し、
当該導電性皮膜が銅、スズ、銀、金、パラジウム、プラチナ、白金、アルミニウム、マグネシウム、タングステン、コバルト、亜鉛より選ばれた金属の少なくとも一種からなるメッキ皮膜であることを特徴とする透明導電膜上への導電性皮膜形成方法である。
本発明では、ニッケル系皮膜からなる下地皮膜を介してITO膜などの透明導電膜上に銀、銅、スズなどの導電性皮膜を形成するものである。
先ず、上記下地皮膜がニッケル−リン皮膜の場合には、所定の錯化剤と界面活性剤を併用したメッキ浴を用いた電気メッキにより下地皮膜を形成するため、透明導電膜上に下地皮膜を強固に密着でき、もって、ITO膜などの透明導電膜上に当該導電性皮膜を良好に密着形成できる。
ニッケル−リン皮膜からなる下地皮膜の場合、下地皮膜に対する熱処理の有無は問わないが、30〜160℃の比較的低温で熱処理すると、導電性皮膜の密着性をさらに向上できる。
上記錯化剤はオキシカルボン酸、アミノカルボン酸、糖質、アミノアルコール類、ポリカルボン酸類、ポリアミン類から選ばれ、例えば、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、グリコール酸、グルコン酸、コハク酸、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸及びこれらの塩などが挙げられる。
上記界面活性剤はノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤から選ばれる。
一方、当該下地皮膜がニッケル−リン以外の特定のニッケル系皮膜の場合には、所定の錯化剤を含有するメッキ浴を用いた電気メッキにより下地皮膜を形成し、且つ、下地皮膜を従来技術に比べて比較的低温の領域で熱処理するため、やはり透明導電膜上に下地皮膜を強固に密着でき、もって、透明導電膜上に導電性皮膜を良好に密着形成できる。このニッケル−リン以外のニッケル系皮膜は、ニッケル・ホウ素皮膜、ニッケル・モリブデン合金皮膜、ニッケル・コバルト合金皮膜などが挙げられる。
上記錯化剤はニッケル−リン皮膜の場合と同じである。
下地皮膜がニッケル−リン以外のニッケル系皮膜の場合、上記熱処理温度は30〜160℃であり、例えば、30〜100℃の温水又はオイル中での浸漬処理を選択すると、従来の高温加熱に比べて熱処理を簡便化でき、生産性を高められる。
ニッケル−リン皮膜、或はそれ以外のニッケル系皮膜は、透明導電膜上に導電性皮膜を形成するための下張り用なので、その膜厚は0.1〜5.0μm程度で充分である。
本発明は、透明導電膜上に下地皮膜を介して銀、銅、スズなどの導電性皮膜を形成する方法であって、第一の方法(本発明1)は、当該下地皮膜がニッケル−リン皮膜であり、下地皮膜を所定の錯化剤と界面活性剤を含む電気メッキ浴を用いた電着皮膜で形成し、好ましくは、この下地皮膜を従来より低温領域で熱処理する方法であり、第二の方法(本発明2)は、当該下地皮膜がニッケル−リン以外のニッケル−モリブデン合金、ニッケル−コバルト合金などの所定のニッケル合金系皮膜であり、下地皮膜を所定の錯化剤を含む電気メッキ浴を用いた電着皮膜で形成し、且つ、この下地皮膜を従来より低温領域で熱処理する方法であり、第三の方法(本発明3)は、当該下地皮膜がニッケル−ホウ素皮膜であり、下地皮膜を所定の錯化剤を含む電気メッキ浴を用いた電着皮膜で形成し、且つ、この下地皮膜を従来より低温領域で熱処理する方法である。
即ち、本発明は下地皮膜がニッケル−リン皮膜である本発明1と、下地皮膜がニッケル−リン以外のニッケル−モリブデン合金、ニッケル−コバルト合金などの所定のニッケル合金系皮膜からなる本発明2と、下地皮膜がニッケル−ホウ素皮膜である本発明3の三つの発明を包含する。
上記透明導電膜はITO膜(酸化インジウム・スズ膜)、IWO膜(酸化インジウム・タングステン膜)、IZO膜(酸化インジウム・亜鉛膜)、ZnO膜(酸化亜鉛膜)、AZO膜(ZnOにAlをドープした膜)、ATO膜(酸化スズにアンチモンをドープした膜)、GZO膜(ZnOにGaをドープした膜)などをいう。
本発明1は下地皮膜がニッケル−リン皮膜であって、
(1)透明導電膜上に所定の錯化剤と界面活性剤を含む電気ニッケル−リンメッキ浴を用いて、ニッケル−リン皮膜からなる下地皮膜をメッキ形成する工程と、
(2)当該下地皮膜上に下地皮膜より電気抵抗率が低い導電性皮膜を形成する工程とからなる。
また、本発明2は下地皮膜がニッケル−リン以外のニッケル系皮膜であって、
(1)透明導電膜上に電気ニッケル系メッキ浴を用いて、ニッケルとタングステン、コバルト、モリブデン、クロム、ホウ素より選ばれた異種成分の少なくとも一種とからなるニッケル系メッキ皮膜の下地皮膜をメッキ形成する工程と、
(1a)下地皮膜を30〜160℃で熱処理する工程と、
(2)当該下地皮膜上に、下地皮膜より電気抵抗率が低い導電性皮膜を形成する工程とからなる。
本発明1又は2の下地工程(1)で形成するニッケル系皮膜は、ニッケルと、リン、タングステン、コバルト、モリブデン、クロム、ホウ素より選ばれた異種成分の少なくとも一種とからなり、ニッケル単独の金属皮膜は排除される。
本発明2のニッケル−リン以外のニッケル系メッキ皮膜としては、ニッケル・ホウ素皮膜、ニッケル・モリブデン合金皮膜、ニッケル・コバルト合金皮膜、ニッケル・クロム合金皮膜、ニッケル・タングステン合金皮膜などが挙げられる。
本発明のニッケル系皮膜(本発明1と2を包含した皮膜)では、ニッケル・リン皮膜、ニッケル・ホウ素皮膜、ニッケル・モリブデン合金皮膜、ニッケル・コバルト合金皮膜などが好ましい。
そこで、先ず、本発明1のニッケル−リン皮膜を形成するための電気ニッケル−リンメッキ浴を説明する。
当該ニッケル−リンメッキ浴は、
(a)可溶性ニッケル塩と、
(b)リンを含む化合物と、
(c)アミノカルボン酸類、オキシカルボン酸類、糖質、アミノアルコール類、ポリカルボン酸類、ポリアミン類より選ばれた錯化剤と、
(d)ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤より選ばれた界面活性剤
とを必須成分とする。
上記可溶性ニッケル塩(a)はメッキ浴中にニッケルイオンを供給可能であれば良く、硫酸ニッケル、塩化ニッケル、硫酸ニッケルアンモニウム、酸化ニッケル、酢酸ニッケル、炭酸ニッケル、シュウ酸ニッケル、有機スルホン酸のニッケル塩などが挙げられ、硫酸ニッケル、酸化ニッケルなどが好ましい。
また、上記リンを含む化合物(b)としては、亜リン酸、次亜リン酸、ピロリン酸、オルトリン酸、ヒドロキシエチレンジアミンジホスホン酸、ニトリロトリス(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)及びこれらの塩が挙げられる。
上記可溶性ニッケル塩は単用又は併用でき、そのメッキ浴に対する含有量は0.01〜3.0モル/L、好ましくは0.05〜2.0モル/L、より好ましくは0.1〜1.5モル/Lである。
上記リンを含む化合物は単用又は併用でき、そのメッキ浴に対する含有量は0.05〜1.0モル/L、好ましくは0.1〜0.7モル/L、より好ましくは0.1〜0.5モル/Lである。
上記電気ニッケル−リンメッキ浴に含有する錯化剤(c)はメッキ浴中で主にニッケル錯体を形成する化合物であり、電極電位の変化に対する陰極電流密度の変化を緩やかにして、ニッケル系皮膜の析出を容易にする機能を果し、アミノカルボン酸類、オキシカルボン酸類、糖質、アミノアルコール類、ポリカルボン酸類、ポリアミン類よりなる群から選ばれる。
アミノカルボン酸類には、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、トリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA)、エチレンジアミンテトラプロピオン酸、ニトリロ三酢酸(NTA)、イミノジ酢酸(IDA)、イミノジプロピオン酸(IDP)、メタフェニレンジアミン四酢酸、1,2−ジアミノシクロヘキサン−N,N,N′,N′−四酢酸、ジアミノプロピオン酸及びこれらの塩などが挙げられ、NTA、EDTAが好ましい。
上記オキシカルボン酸類には、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、グルコン酸、グリコール酸、乳酸、グルコヘプトン酸及びこれらの塩などが挙げられ、クエン酸、酒石酸、グルコン酸及びこれらの塩が好ましい。
上記糖質には、グルコース(ブドウ糖)、フルクトース(果糖)、ラクトース(乳糖)、マルトース(麦芽糖)、イソマルツロース(パラチノース)、キシロース、ソルビトール、キシリトール、マンニトール、マルチトール、エリスリトール、還元水飴、ラクチトール、還元イソマルツロース、グルコノラクトンなどが挙げられ、ソルビトール、キシリトール、マンニトール、マルチトールなどの糖アルコールが好ましい。
上記アミノアルコール類には、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミンなどが挙げられ、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミンが好ましい。
上記ポリカルボン酸類としては、コハク酸、シュウ酸、グルタル酸、アジピン酸、マロン酸及びこれらの塩などが挙げられ、コハク酸が好ましい。
上記ポリアミン類には、メチレンジアミン、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサエチレンヘプタミンなどが挙げられ、エチレンジアミンが好ましい。
上記錯化剤としては、オキシカルボン酸類、アミノカルボン酸類、糖質が好ましく、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、グリコール酸、グルコン酸、コハク酸、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸及びこれらの塩などが好適である。
上記錯化剤は単用又は併用でき、そのメッキ浴に対する含有量は0.001〜2モル/Lであり、好ましくは0.001〜0.8モル/L、より好ましくは0.01〜0.5モル/Lである。
上記電気ニッケル−リンメッキ浴に含有する界面活性剤(d)はノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤より選ばれ、透明導電膜と下地皮膜の密着性をさらに増す作用をする。
上記ノニオン系界面活性剤としては、一般的に、C1〜C20アルカノール、フェノール、ナフトール、ビスフェノール類、(ポリ)C1〜C25アルキルフェノール、(ポリ)アリールアルキルフェノール、C1〜C25アルキルナフトール、C1〜C25アルコキシル化リン酸(塩)、ソルビタンエステル、ポリアルキレングリコール、C1〜C22脂肪族アミン、C1〜C22脂肪族アミドなどにエチレンオキシド(EO)及び/又はプロピレンオキシド(PO)を2〜300モル付加縮合させたものや、C1〜C25アルコキシル化リン酸(塩)などが挙げられる。本発明では、電気ニッケル系メッキ浴に添加するノニオン性界面活性剤として、エチレンジアミン・テトラポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン、エチレンジアミン・テトラポリオキシエチレンなどを選択すると、上記密着性の点で有利である。
上記両性界面活性剤としては、カルボキシベタイン、イミダゾリンベタイン、スルホベタイン、アミノカルボン酸などが挙げられる。また、エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドとアルキルアミン又はジアミンとの縮合生成物の硫酸化、或はスルホン酸化付加物も使用できる。
上記界面活性剤は単用又は併用でき、そのメッキ浴に対する含有量は0.1〜50g/Lであり、好ましくは1〜30g/L、より好ましくは5〜25g/Lである。
一方、前記本発明2〜3のニッケル−リン以外のニッケル系皮膜を形成するための電気ニッケル系メッキ浴を説明する。前述の通り、本発明3はニッケル−ホウ素皮膜であり、本発明2はニッケル−モリブデン合金、ニッケル−コバルト合金などの、ニッケル−ホウ素を除くニッケル合金系皮膜である。
当該メッキ浴は
(a)可溶性ニッケル塩と、
(b)ニッケル系皮膜を構成する、ニッケルの相手方の異種成分の可溶性塩又は当該成分を含む化合物と、
(c)アミノカルボン酸類、オキシカルボン酸類、糖質、アミノアルコール類、ポリカルボン酸類、ポリアミン類より選ばれた錯化剤
とを必須成分とする。
本発明2〜3のニッケル系メッキ浴は、前記界面活性剤(d)を必須成分としない点で本発明1とは異なり、本発明1の界面活性剤(d)の含有の有無は問わない。
上記可溶性ニッケル塩(a)とその含有量は本発明1に示した通りである。
上記錯化剤は、前記ニッケル−リン皮膜で用いた化合物と同じである([0022]の第7行目参照)。
上記電気ニッケル系メッキ浴に含有する化合物(b)は皮膜形成するためのニッケルの相手方の異種成分の供給源であり、タングステン、コバルト、モリブデン、クロム、ホウ素より選ばれた異種成分の可溶性塩又は当該成分を含む化合物をいう。
例えば、可溶性コバルト塩としては、硫酸コバルト、酸化コバルト、塩化コバルト、硝酸コバルト、酢酸コバルト、有機スルホン酸のコバルト塩などが挙げられる。
可溶性クロム塩としては、酢酸クロム、水酸化クロム、酸化クロム、塩化クロム、硫酸クロム、硫酸クロムカリウム、硝酸クロムなどが挙げられる。
可溶性モリブデン塩としては、酸化モリブデン、モリブデン酸ナトリウム、モリブデン酸アンモニウム、モリブデン酸カルシウムなどが挙げられる。
可溶性タングステン塩としては、塩化タングステン、酸化タングステン、タングステン酸ナトリウムなどが挙げられる。
ホウ素を含む化合物としては、酸化ホウ素、フッ化ホウ素、水酸化ホウ素塩、ホウ酸、ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウムなどが挙げられる。
上記異種成分の可溶性塩、又は当該成分を含む化合物は単用又は併用でき、そのメッキ浴に対する含有量は0.01〜1.5モル/L、好ましくは0.03〜1.0モル/L、より好ましくは0.03〜0.6モル/Lである。
本発明1の電気ニッケル−リンメッキ浴、或は本発明2〜3のニッケル−リン以外の電気ニッケル系メッキ浴には、光沢剤、平滑剤などの他の添加剤を含有することができる。
上記光沢剤にはサッカリン、ナフタレンスルホン酸塩、ホウ酸などが挙げられ、上記平滑剤にはブチンジオール、プロパギルアルコール、クマリンなどが挙げられる。
本発明1のニッケル−リンメッキ浴では、密着性を増す見地からノニオン性、両性界面活性剤の添加を必須要件とするが、上記界面活性剤から外れるカチオン性、アニオン性界面活性剤をメッキ浴に添加することを排除するものではない。また、本発明2〜3のニッケル−リン以外のニッケル系メッキ浴では、各種の界面活性剤の添加を排除するものではない。
電気ニッケル系メッキ浴は透明導電膜上に下地形成するためのものであり、酸性が強いと透明導電膜を損ない、また、つき廻り性が低下する恐れがあるため、同メッキ浴のpHは3.0〜8.0が適当である。具体的には、ニッケル−リン皮膜では、pHは3.0〜7.0、好ましくは4.0〜6.0であり、その他のニッケル系皮膜では、pHは3.0〜8.0、好ましくは4.0〜6.0である。
また、下地形成工程(1)において、電気メッキの際の陰極電流密度は0.01〜5.0A/dm2、好ましい範囲0.05〜2.0A/dm2である。
上記下地工程(1)において、透明導電膜の単位面積当たりの電気低効率が増すほど、上記ニッケル系皮膜の形成が難しくなるため、当該単位面積当たりの電気低効率は50〜500Ω/cm2程度であり、好ましくは70〜400Ω/cm2である。
この場合、本発明の下地皮膜であるニッケル系皮膜にあっては、透明導電膜との密着力を適正に保持するため、リン、ホウ素、モリブデンなどの異種成分の含有率は5.0〜30.0重量%が適当であり、好ましくは7.0〜25.0重量%である。
また、下地皮膜となるニッケル系皮膜は上層に導電性皮膜を形成するに足る導電性と密着力を付与できれば良いので、厚く形成する必要はない。従って、その膜厚は0.1〜5.0μm、好ましくは0.1〜3.0μm、より好ましくは0.1〜2.0μmである。
前述したように、本発明2〜3のニッケル−リン以外のニッケル系皮膜を下地皮膜とする場合、下地皮膜形成工程(1)と導電性皮膜形成工程(2)との間に、下地皮膜を従来より低温領域の30〜160℃で熱処理する工程(1a)を介在させることが必須要件である。
上記熱処理はオーブン加熱、ドライヤーの温風加熱、温水或いはオイルバスへの浸漬などの様々な態様を選択できるが、例えば、30〜100℃の温水処理(温水に浸漬する湯煎)などを選択すると、従来の高温加熱に比べて熱エネルギーの軽減と熱処理の簡便化を図り、生産性を向上できる。
一方、本発明1のニッケル−リン皮膜を下地皮膜とする場合、下地皮膜の熱処理は必須要件ではないが、下地皮膜形成工程(1)と導電性皮膜形成工程(2)との間に、下地皮膜を30〜160℃で熱処理する工程(1a)を介在させると、透明導電膜上への下地皮膜の密着性をさらに増すことができる。
即ち、熱処理を加えた場合、本発明1の導電性皮膜形成方法は次の工程からなり、本発明2〜3の工程と共通する。
(1)下地皮膜形成工程
(1a)下地皮膜の熱処理工程
(2)熱処理した下地皮膜上に導電性皮膜を形成する導電性皮膜形成工程
次いで、本発明1、2又は3において、上層皮膜である導電性皮膜を形成する工程(2)を説明する。
導電性皮膜は導電性を有する公知の皮膜であれば特段の制約はないが、例えば、銅、スズ、銀、金、パラジウム、プラチナ、白金、アルミニウム、マグネシウム、タングステン、コバルト、亜鉛より選ばれた金属が挙げられ、銀、銅、スズが好適である。
上記導電性皮膜は電気メッキ、無電解メッキ、スパッタリング又は蒸着などにより形成することができ、この中では、生産性の見地からメッキ方式が好ましい。但し、アルミニ
ウム、マグネシウム、亜鉛などはメッキが難しいので、スパッタリング又は蒸着で形成することになる。
また、導電性皮膜の上層に、さらに、第三層以上を多層形成して最上層の表面を銀色の外観にしても良い。当該最上層には、例えば、スズ、クロム、モリブデン、銀などが好適である。

以下、下地皮膜(ニッケル系皮膜)を形成するための電気ニッケル系メッキ浴、導電性皮膜を形成するためのメッキ浴、並びに透明導電膜(ITO膜)上に当該ニッケル系皮膜を介して導電性皮膜を形成する方法の実施例を述べるとともに、ITO膜に対するニッケル系皮膜の密着性の評価試験例を順次説明する。
尚、本発明は下記の実施例、試験例に拘束されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意の変形をなし得ることは勿論である。
《ITO膜上に導電性皮膜を形成する方法の実施例》
下記の実施例1〜22のうち、実施例1〜10、15、20〜22はニッケル−リン皮膜(下地皮膜)/銅皮膜(導電性皮膜)、実施例11はニッケル−モリブデン皮膜(下地皮膜)/銅皮膜(導電性皮膜)、実施例12はニッケル−タングステン皮膜(下地皮膜)/銅皮膜(導電性皮膜)、実施例13はニッケル−コバルト皮膜(下地皮膜)/銅皮膜(導電性皮膜)、実施例14はニッケル−ホウ素皮膜(下地皮膜)/銅皮膜(導電性皮膜)、実施例18はニッケル−リン皮膜(下地皮膜)/スズ皮膜(導電性皮膜)、実施例19はニッケル−リン皮膜(下地皮膜)/銀皮膜(導電性皮膜)の各例である。
実施例15は下地皮膜を熱処理しない例、他の実施例は下地皮膜を熱処理した例である。
実施例3はニッケル系メッキ浴の錯化剤にアミノカルボン酸を用いた例、実施例4は同じく糖質を用いた例、実施例5はポリカルボン酸を用いた例、他の実施例はオキシカルボン酸又はその塩を用いた例である。
実施例3〜5はニッケル系メッキ浴の界面活性剤に両性界面活性剤を用いた例、他の実施例は同じくノニオン性界面活性剤を用いた例である。
一方、下記の比較例1〜8のうち、比較例1はITO基板の上に下地皮膜を形成せずに、導電性皮膜形成用のメッキ浴を用いて直接に電気メッキした例である。比較例2は実施例1を基本として、下地形成用のニッケル系メッキ浴に公知のワット浴を用いた例である。 比較例3〜5は下地皮膜がニッケル−リン皮膜の例であり、比較例3は実施例1を基本として、下地皮膜形成用の電気メッキ浴に本発明の錯化剤を欠く例である。比較例4は実施例1を基本として、下地皮膜形成用の電気メッキ浴に本発明の界面活性剤を欠く例である。比較例5は実施例1を基本として、下地皮膜形成用の電気メッキ浴に本発明の界面活性剤に替えてカチオン性界面活性剤を用いた例である。
比較例6〜7は下地皮膜がニッケル−モリブデン皮膜の例であり、比較例6は実施例11を基本として、下地皮膜を熱処理しなかった例である。比較例7は実施例11を基本として、下地皮膜を熱処理したが、下地皮膜形成用の電気メッキ浴に本発明の錯化剤を欠く例である。
比較例8は下地皮膜がニッケル−コバルト皮膜の例であり、実施例13を基本として、下地皮膜形成用の電気メッキ浴に本発明の錯化剤を欠く例である。
(1)実施例1
ITO膜上に下地皮膜(ニッケル系皮膜)を介して導電性皮膜を形成する場合、ITO膜の電気抵抗率が増すほど、下地皮膜の密着性は低下する。
従って、先ず、5cm×5cm角のガラス板に、2種の電気抵抗率50Ω/cm2、400Ω/cm2を有するITO膜を形成した各基板を準備し、透明導電膜の試料とした。電気抵抗率が増しても、下地皮膜を密着性良く下張りできるか否かを検証するためである。
下記(a)はITO基板上に形成する下地皮膜(ニッケル系皮膜)と、当該下地皮膜を形成するために建浴した電気ニッケル系メッキ浴の組成を表す。下記(c)は下地皮膜上に形成する導電性皮膜と、当該導電性皮膜を形成するための電気又は無電解メッキ浴の組成を表す。下記(b)はITO基板に下地皮膜を形成した後、熱処理し又はしないで、下地皮膜上に導電性皮膜をメッキ形成する工程での具体的条件を表す。
(a)下地皮膜:ニッケル−リン皮膜
電気ニッケル−リンメッキ浴を次の組成で建浴した。
スルファミン酸ニッケル(Ni2+として) 0.25モル/L
塩化ニッケル(Ni2+として) 0.03モル/L
ホウ酸 0.2モル/L
亜リン酸 0.4モル/L
クエン酸 0.3モル/L
サッカリン 0.02モル/L
ポリオキシエチレンクミルフェノールエーテル(EO10モル) 20g/L
pH(28%アンモニアで調整) 4.5
[電気メッキ条件]
浴温:40℃
電流密度:0.3A/dm2
メッキ時間:15分
[メッキ皮膜]
膜厚:0.2μm
リンの含有率:11%
(b)工程
上記(a)のニッケル系メッキ浴を用いて各ITO基板上に下地皮膜を形成し、25℃、約30秒の条件で水洗した後、50℃、3分の条件で湯煎し、下記(c)の電気銅メッキ浴を用いて下地皮膜上に導電性皮膜を形成した。
(c)導電性皮膜:銅
電気銅メッキ浴を次の組成で建浴した。
硫酸銅5水和物 0.8モル/L
硫酸 1.0モル/L
塩酸 1.8モル/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1.0mg/L
ポリエチレングリコール(分子量4000) 1.0g/L
ポリエチレンイミン 3.0mg/L
[電気メッキ条件]
浴温:25℃
電流密度:5A/dm2
メッキ時間:15分
[メッキ皮膜]
膜厚:10μm
(2)実施例2
実施例1を基本として、電気ニッケル−リンメッキ浴のニッケル塩を変更した。
(a)下地皮膜:ニッケル−リン皮膜
電気ニッケル−リンメッキ浴を次の組成で建浴した。
硫酸ニッケル(Ni2+として) 0.25モル/L
塩化ニッケル(Ni2+として) 0.03モル/L
ホウ酸 0.2モル/L
亜リン酸 0.4モル/L
クエン酸 0.3モル/L
サッカリン 0.02モル/L
エチレンジアミンテトラポリオキシエチレン(EO15モル)
−ポリオキシプロピレン(PO15モル) 20g/L
pH(28%アンモニアで調整) 4.5
[電気メッキ条件]
浴温:40℃
電流密度:0.3A/dm2
メッキ時間:15分
[メッキ皮膜]
膜厚:0.2μm
リンの含有率:11%
(b)工程
上記実施例1と同じ。
(c)導電性皮膜:銅
上記実施例1と同じ。
(3)実施例3
実施例1を基本として、電気ニッケル−リンメッキ浴の錯化剤及び界面活性剤を変更した。
(a)下地皮膜:ニッケル−リン皮膜
電気ニッケル−リンメッキ浴を次の組成で建浴した。
スルファミン酸ニッケル(Ni2+として) 0.25モル/L
塩化ニッケル(Ni2+として) 0.03モル/L
ホウ酸 0.2モル/L
亜リン酸 0.4モル/L
ニトリロ三酢酸 0.3モル/L
サッカリン 0.02モル/L
ラウリル酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド 20g/L
pH(28%アンモニアで調整) 4.5
[電気メッキ条件]
浴温:40℃
電流密度:0.3A/dm2
メッキ時間:15分
[メッキ皮膜]
膜厚:0.2μm
リンの含有率:11%
(b)工程
上記実施例1と同じ。
(c)導電性皮膜:銅
上記実施例1と同じ。
(4)実施例4
実施例1を基本として、電気ニッケル−リンメッキ浴の錯化剤及び界面活性剤を変更した。
(a)下地皮膜:ニッケル−リン皮膜
電気ニッケル−リンメッキ浴を次の組成で建浴した。
スルファミン酸ニッケル(Ni2+として) 0.25モル/L
塩化ニッケル(Ni2+として) 0.03モル/L
ホウ酸 0.2モル/L
亜リン酸 0.4モル/L
ソルビトール 0.3モル/L
サッカリン 0.02モル/L
ラウリル酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド 20g/L
pH(28%アンモニアで調整) 4.5
[電気メッキ条件]
浴温:40℃
電流密度:0.3A/dm2
メッキ時間:15分
[メッキ皮膜]
膜厚:0.2μm
リンの含有率:11%
(b)工程
上記実施例1と同じ。
(c)導電性皮膜:銅
上記実施例1と同じ。
(5)実施例5
実施例1を基本として、電気ニッケル−リンメッキ浴の錯化剤及び界面活性剤を変更した。
(a)下地皮膜:ニッケル−リン皮膜
電気ニッケル−リンメッキ浴を次の組成で建浴した。
スルファミン酸ニッケル(Ni2+として) 0.25モル/L
塩化ニッケル(Ni2+として) 0.03モル/L
ホウ酸 0.2モル/L
亜リン酸 0.4モル/L
コハク酸 0.3モル/L
サッカリン 0.02モル/L
ラウリル酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド 20g/L
pH(28%アンモニアで調整) 4.5
[電気メッキ条件]
浴温:40℃
電流密度:0.3A/dm2
メッキ時間:15分
[メッキ皮膜]
膜厚:0.2μm
リンの含有率:11%
(b)工程
上記実施例1と同じ。
(c)導電性皮膜:銅
上記実施例1と同じ。
(6)実施例6
実施例1を基本として、電気ニッケル−リンメッキ浴のリン含有化合物の含有量を増量した。
(a)下地皮膜:ニッケル−リン皮膜
電気ニッケル−リンメッキ浴を次の組成で建浴した。
スルファミン酸ニッケル(Ni2+として) 0.25モル/L
塩化ニッケル(Ni2+として) 0.03モル/L
ホウ酸 0.2モル/L
亜リン酸 0.5モル/L
クエン酸 0.3モル/L
サッカリン 0.02モル/L
ポリオキシエチレンクミルフェノールエーテル(EO10モル) 20g/L
pH(28%アンモニアで調整) 4.5
[電気メッキ条件]
浴温:40℃
電流密度:0.3A/dm2
メッキ時間:15分
[メッキ皮膜]
膜厚:0.2μm
リンの含有率:15%
(b)工程
上記実施例1と同じ。
(c)導電性皮膜:銅
上記実施例1と同じ。
(7)実施例7
実施例1を基本として、電気ニッケル−リンメッキ浴の光沢剤(サッカリン)の含有量を増量した。
(a)下地皮膜:ニッケル−リン皮膜
電気ニッケル−リンメッキ浴を次の組成で建浴した。
スルファミン酸ニッケル(Ni2+として) 0.25モル/L
塩化ニッケル(Ni2+として) 0.03モル/L
ホウ酸 0.2モル/L
亜リン酸 0.4モル/L
クエン酸 0.3モル/L
サッカリン 0.04モル/L
ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル(EO12モル) 20g/L
pH(28%アンモニアで調整) 4.5
[電気メッキ条件]
浴温:40℃
電流密度:0.3A/dm2
メッキ時間:15分
[メッキ皮膜]
膜厚:0.2μm
リンの含有率:12%
(b)工程
上記実施例1と同じ。
(c)導電性皮膜:銅
上記実施例1と同じ。
(8)実施例8
実施例2を基本として、電気ニッケル−リンメッキ浴の光沢剤(サッカリン)の含有量を増量した。
(a)下地皮膜:ニッケル−リン皮膜
電気ニッケル−リンメッキ浴を次の組成で建浴した。
スルファミン酸ニッケル(Ni2+として) 0.25モル/L
塩化ニッケル(Ni2+として) 0.03モル/L
ホウ酸 0.2モル/L
亜リン酸 0.4モル/L
クエン酸 0.3モル/L
サッカリン 0.04モル/L
エチレンジアミンテトラポリオキシエチレン(EO15モル)
−ポリオキシプロピレン(PO15モル) 20g/L
pH(28%アンモニアで調整) 4.5
[電気メッキ条件]
浴温:40℃
電流密度:0.3A/dm2
メッキ時間:15分
[メッキ皮膜]
膜厚:0.2μm
リンの含有率:11%
(b)工程
上記実施例1と同じ。
(c)導電性皮膜:銅
上記実施例1と同じ。
(9)実施例9
実施例1を基本として、電気ニッケル−リンメッキ浴のリン含有化合物を変更した(亜リン酸→次亜リン酸)。
(a)下地皮膜:ニッケル−リン皮膜
電気ニッケル−リンメッキ浴を次の組成で建浴した。
スルファミン酸ニッケル(Ni2+として) 0.25モル/L
塩化ニッケル(Ni2+として) 0.03モル/L
ホウ酸 0.2モル/L
次亜リン酸 0.4モル/L
クエン酸 0.3モル/L
サッカリン 0.02モル/L
エチレンジアミンテトラポリオキシエチレン(EO2モル)
−ポリオキシプロピレン(PO10モル) 20g/L
pH(28%アンモニアで調整) 4.5
[電気メッキ条件]
浴温:40℃
電流密度:0.3A/dm2
メッキ時間:15分
[メッキ皮膜]
膜厚:0.2μm
リンの含有率:10%
(b)工程
上記実施例1と同じ。
(c)導電性皮膜:銅
上記実施例1と同じ。
(10)実施例10
実施例1を基本として、電気ニッケル−リンメッキ浴のノニオン性界面活性剤の含有量を減量した。
(a)下地皮膜:ニッケル−リン皮膜
電気ニッケル−リンメッキ浴を次の組成で建浴した。
スルファミン酸ニッケル(Ni2+として) 0.25モル/L
塩化ニッケル(Ni2+として) 0.03モル/L
ホウ酸 0.2モル/L
亜リン酸 0.4モル/L
クエン酸 0.3モル/L
サッカリン 0.02モル/L
ポリオキシエチレンクミルフェノールエーテル(EO10モル) 10g/L
pH(28%アンモニアで調整) 4.5
[電気メッキ条件]
浴温:40℃
電流密度:0.3A/dm2
メッキ時間:15分
[メッキ皮膜]
膜厚:0.2μm
リンの含有率:11%
(b)工程
上記実施例1と同じ。
(c)導電性皮膜:銅
上記実施例1と同じ。
(11)実施例11
電気ニッケル系メッキ浴をニッケル−リンメッキ浴からニッケル−モリブデン合金メッキ浴に変更した。
(a)下地皮膜:ニッケル−モリブデン皮膜
電気ニッケル−モリブデンメッキ浴を次の組成で建浴した。
硫酸ニッケル6水和物(Ni2+として) 0.2モル/L
モリブデン酸ナトリウム(Na2MoO4・2H2O) 0.05モル/L
グルコン酸ナトリウム 0.2モル/L
pH(28%アンモニアで調整) 8.0
[電気メッキ条件]
浴温:25℃
電流密度:0.15A/dm2
メッキ時間:20分
[メッキ皮膜]
膜厚:0.05μm
Moの含有率:40%
(b)工程
上記実施例1と同じ。
(c)導電性皮膜:銅
上記実施例1と同じ。
(12)実施例12
電気ニッケル系メッキ浴をニッケル−リンメッキ浴からニッケル−タングステン合金メッキ浴に変更した。
(a)下地皮膜:ニッケル−タングステン皮膜
電気ニッケル−タングステンメッキ浴を次の組成で建浴した。
硫酸ニッケル6水和物(Ni2+として) 0.1モル/L
タングステン酸ナトリウム(Wイオンとして) 0.2モル/L
クエン酸3ナトリウム2水和物 0.3モル/L
pH(28%アンモニアで調整) 7.0
[電気メッキ条件]
浴温:40℃
電流密度:0.7A/dm2
メッキ時間:20分
[メッキ皮膜]
膜厚:0.05μm
Wの含有率:43%
(b)工程
上記実施例1と同じ。
(c)導電性皮膜:銅
上記実施例1と同じ。
(13)実施例13
電気ニッケル系メッキ浴をニッケル−リンメッキ浴からニッケル−コバルト合金メッキ浴に変更した。
(a)下地皮膜:ニッケル−コバルト皮膜
電気ニッケル−コバルトメッキ浴を次の組成で建浴した。
硫酸ニッケル6水和物(Ni2+として) 0.75モル/L
硫酸コバルト7水和物(Co2+として) 0.1モル/L
クエン酸 0.01モル/L
塩化ナトリウム 0.25モル/L
ホウ酸 0.5モル/L
pH(28%アンモニアで調整) 5.6
[電気メッキ条件]
浴温:20℃
電流密度:1.0A/dm2
メッキ時間:10分
[メッキ皮膜]
膜厚:0.05μm
Coの含有率:35%
(b)工程
上記実施例1と同じ。
(c)導電性皮膜:銅
上記実施例1と同じ。
(14)実施例14
電気ニッケル系メッキ浴をニッケル−リンメッキ浴からニッケル−ホウ素メッキ浴に変更した。
(a)下地皮膜:ニッケル−ホウ素皮膜
電気ニッケル−ホウ素メッキ浴を次の組成で建浴した。
スルファミン酸ニッケル(Ni2+として) 1.20モル/L
塩化ニッケル(Ni2+として) 0.04モル/L
クエン酸3ナトリウム2水和物 0.01モル/L
ホウ酸 0.5モル/L
サッカリン 0.02モル/L
pH(28%アンモニアで調整) 4.3
[電気メッキ条件]
浴温:40℃
電流密度:1.0A/dm2
メッキ時間:10分
[メッキ皮膜]
膜厚:0.1μm
Bの含有率:15%
(b)工程
上記実施例1と同じ。
(c)導電性皮膜:銅
上記実施例1と同じ。
(15)実施例15
実施例1を基本として、下地皮膜を熱処理せずに導電性皮膜を形成した。
(a)下地皮膜:ニッケル−リン皮膜
実施例1と同じ。
(b)工程
上記実施例1の(a)に記載のニッケル系メッキ浴を用いて各ITO基板上に下地皮膜を形成し、25℃、約30秒の条件で水洗した後、熱処理することなく、実施例1の(c)に記載の電気銅メッキ浴を用いて下地皮膜上に導電性皮膜を形成した。
(c)導電性皮膜:銅
上記実施例1と同じ。
(16)実施例16
実施例1を基本として、下地皮膜の熱処理の条件を変更した。
(a)下地皮膜:ニッケル−リン皮膜
実施例1と同じ。
(b)工程
上記実施例1の(a)に記載のニッケル系メッキ浴を用いて各ITO基板上に下地皮膜を形成し、25℃、約30秒の条件で水洗した後、オーブンで150℃、20分の条件で加熱を行い、実施例1の(c)に記載の電気銅メッキ浴を用いて下地皮膜上に導電性皮膜を形成した。
(c)導電性皮膜:銅
上記実施例1と同じ。
(17)実施例17
実施例1を基本として、導電性皮膜を形成するための電気銅メッキ浴を変更した。
(a)下地皮膜:ニッケル−リン皮膜
実施例1と同じ。
(b)工程
実施例1と同じ。
(c)導電性皮膜:銅
電気銅メッキ浴を次の組成で建浴した。
硫酸銅5水和物(Cu2+として) 0.1モル/L
エチレンジアミン 0.3モル/L
硫酸アンモニウム 1.5モル/L
グリシン 0.3モル/L
α,α′−ビピリジル 30mg/L
pH(28%アンモニアで調整) 7.0
[電気メッキ条件]
浴温:50℃
電流密度:1A/dm2
メッキ時間:15分
[メッキ皮膜]
膜厚:10μm
(18)実施例18
実施例1を基本として、導電性皮膜を銅皮膜からスズ皮膜に変更した。
(a)下地皮膜:ニッケル−リン皮膜
実施例1と同じ。
(b)工程
実施例1と同じ。
(c)導電性皮膜:スズ
電気スズメッキ浴を次の組成で建浴した。
メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) 0.5モル/L
メタンスルホン酸 1.0モル/L
ポリオキシエチレンクミルフェノールエーテル(EO10モル) 10g/L
[電気メッキ条件]
浴温:40℃
電流密度:2A/dm2
メッキ時間:10分
[メッキ皮膜]
膜厚:10μm
(19)実施例19
実施例1を基本として、導電性皮膜を銅皮膜から銀皮膜に変更し、無電解メッキにより形成した。
(a)下地皮膜:ニッケル−リン皮膜
実施例1と同じ。
(b)工程
実施例1と同じ。
(c)導電性皮膜:銀
無電解銀メッキ浴を次の組成で建浴した。
硝酸銀(Ag+として) 0.01モル/L
コハク酸イミド 0.05モル/L
イミダゾール 0.05モル/L
[電気メッキ条件]
浴温:50℃
メッキ時間:60分
[メッキ皮膜]
膜厚:1μm
(20)実施例20
実施例2を基本として、下地皮膜の熱処理の条件を変更した。
(a)下地皮膜:ニッケル−リン皮膜
実施例2と同じ。
(b)工程
上記実施例2の(a)に記載のニッケル系メッキ浴を用いて各ITO基板上に下地皮膜を形成し、25℃、約30秒の条件で水洗した後、ドライヤーで100℃、5分の条件で加熱を行い、実施例1の(c)に記載の電気銅メッキ浴を用いて下地皮膜上に導電性皮膜を形成した。
(c)導電性皮膜:銅
上記実施例1と同じ。
(21)実施例21
実施例5を基本として、下地皮膜の熱処理の条件を変更した。
(a)下地皮膜:ニッケル−リン皮膜
実施例5と同じ。
(b)工程
上記実施例5の(a)に記載のニッケル系メッキ浴を用いて各ITO基板上に下地皮膜を形成し、25℃、約30秒の条件で水洗した後、ドライヤーで100℃、5分の条件で加熱を行い、実施例1の(c)に記載の電気銅メッキ浴を用いて下地皮膜上に導電性皮膜を形成した。
(c)導電性皮膜:銅
上記実施例1と同じ。
(22)実施例22
実施例7を基本として、下地皮膜の熱処理の条件を変更した。
(a)下地皮膜:ニッケル−リン皮膜
実施例7と同じ。
(b)工程
上記実施例5の(a)に記載のニッケル系メッキ浴を用いて各ITO基板上に下地皮膜を形成し、25℃、約30秒の条件で水洗した後、ドライヤーで100℃、5分の条件で加熱を行い、実施例1の(c)に記載の電気銅メッキ浴を用いて下地皮膜上に導電性皮膜を形成した。
(c)導電性皮膜:銅
上記実施例1と同じ。
(23)比較例1
前記実施例1を基本として、(a)の下地皮膜を形成せず、ITO基板上に直接、実施例1の(c)に記載の銅メッキ浴を用いて(同(c)のメッキ条件で)電気メッキを行った。
その結果、ITO基板上への導電性皮膜(銅皮膜)の形成を試みたが、粉状の析出物が生成しただけで、銅メッキ皮膜は形成されなかった。
(24)比較例2
実施例1を基本として、下地皮膜を公知のワット浴で形成した。
(a)下地皮膜:ニッケル皮膜
実施例1の(a)に記載のニッケル系メッキ浴に替えて、公知のワット浴を用いた。
ワット浴の組成は次の通りである。
硫酸ニッケル6水和物(Ni2+として) 1.15モル/L
塩化ニッケル(Ni2+として) 0.5モル/L
ホウ酸 0.7モル/L
pH(28%アンモニアで調整) 4.0
[電気メッキ条件]
浴温:60℃
電流密度:2A/dm2
メッキ時間:15分
[メッキ皮膜]
膜厚:0.2μm
(b)工程
上記実施例1と同じ。
(c)導電性皮膜:銅
上記実施例1と同じ。
(25)比較例3
実施例1を基本として、下地皮膜形成用のメッキ浴に錯化剤を含有しなかった。下地皮膜は熱処理した。
(a)下地皮膜:ニッケル−リン皮膜
電気ニッケル−リンメッキ浴を次の組成で建浴した。
スルファミン酸ニッケル(Ni2+として) 0.25モル/L
塩化ニッケル(Ni2+として) 0.03モル/L
ホウ酸 0.2モル/L
亜リン酸 0.4モル/L
サッカリン 0.02モル/L
ポリオキシエチレンクミルフェノールエーテル(EO10モル) 20g/L
pH(28%アンモニアで調整) 4.5
[電気メッキ条件]
浴温:40℃
電流密度:0.3A/dm2
メッキ時間:15分
[メッキ皮膜]
膜厚:0.2μm
リンの含有率:10%
(b)工程
上記実施例1と同じ。
(c)導電性皮膜:銅
上記実施例1と同じ。
(26)比較例4
実施例1を基本として、下地皮膜形成用のメッキ浴にノニオン性界面活性剤を含有しなかった。下地皮膜は熱処理した。
(a)下地皮膜:ニッケル−リン皮膜
電気ニッケル−リンメッキ浴を次の組成で建浴した。
スルファミン酸ニッケル(Ni2+として) 0.25モル/L
塩化ニッケル(Ni2+として) 0.03モル/L
ホウ酸 0.2モル/L
亜リン酸 0.4モル/L
クエン酸 0.3モル/L
サッカリン 0.02モル/L
pH(28%アンモニアで調整) 4.5
[電気メッキ条件]
浴温:40℃
電流密度:0.3A/dm2
メッキ時間:15分
[メッキ皮膜]
膜厚:0.2μm
リンの含有率:11%
(b)工程
上記実施例1と同じ。
(c)導電性皮膜:銅
上記実施例1と同じ。
(27)比較例5
実施例1を基本として、下地皮膜形成用のメッキ浴にノニオン性に替えて、カチオン性界面活性剤を含有した。下地皮膜は熱処理した。
(a)下地皮膜:ニッケル−リン皮膜
電気ニッケル−リンメッキ浴を次の組成で建浴した。
スルファミン酸ニッケル(Ni2+として) 0.25モル/L
塩化ニッケル(Ni2+として) 0.03モル/L
ホウ酸 0.2モル/L
亜リン酸 0.4モル/L
クエン酸3ナトリウム2水和物 0.3モル/L
サッカリン 0.02モル/L
ジアリルジメチルアンモニウムクロリド重合体 20g/L
pH(28%アンモニアで調整) 4.5
[電気メッキ条件]
浴温:40℃
電流密度:0.3A/dm2
メッキ時間:15分
[メッキ皮膜]
膜厚:0.2μm
リンの含有率:11%
(b)工程
上記実施例1と同じ。
(c)導電性皮膜:銅
上記実施例1と同じ。
(28)比較例6
実施例11を基本として、下地皮膜を熱処理せずに導電性皮膜を形成した。
(a)下地皮膜:ニッケル−モリブデン皮膜
電気ニッケル−モリブデンメッキ浴を次の組成で建浴した。
硫酸ニッケル6水和物(Ni2+として) 0.2モル/L
モリブデン酸ナトリウム(Na2MoO4・2H2O) 0.05モル/L
グルコン酸ナトリウム 0.2モル/L
pH(28%アンモニアで調整) 8.0
[電気メッキ条件]
浴温:25℃
電流密度:0.15A/dm2
メッキ時間:20分
[メッキ皮膜]
膜厚:0.05μm
Moの含有率:40%
(b)工程
上記実施例11の(a)に記載のニッケル系メッキ浴を用いて各ITO基板上に下地皮膜を形成し、25℃、約30秒の条件で水洗した後、熱処理することなく、実施例11の(c)に記載の電気銅メッキ浴を用いて下地皮膜上に導電性皮膜を形成した。
(c)導電性皮膜:銅
上記実施例11(即ち、実施例1)と同じ。
(29)比較例7
実施例11を基本として、下地皮膜形成用のメッキ浴に錯化剤を含有しなかった。下地皮膜は熱処理した。
(a)下地皮膜:ニッケル−モリブデン皮膜
電気ニッケル−モリブデンメッキ浴を次の組成で建浴した。
硫酸ニッケル6水和物(Ni2+として) 0.2モル/L
モリブデン酸ナトリウム(Na2MoO4・2H2O) 0.05モル/L
pH(28%アンモニアで調整) 8.0
[電気メッキ条件]
浴温:25℃
電流密度:0.15A/dm2
メッキ時間:20分
[メッキ皮膜]
膜厚:0.05μm
Moの含有率:40%
(b)工程
上記実施例11と同じ。
(c)導電性皮膜:銅
上記実施例11(即ち、実施例1)と同じ。
(30)比較例8
実施例13を基本として、下地皮膜形成用のメッキ浴に錯化剤を含有しなかった。下地皮膜は熱処理した。
(a)下地皮膜:ニッケル−コバルト皮膜
実施例13の(a)に記載のニッケル−コバルトメッキ浴を基本として、次の通り、本発明の錯化剤を含まないニッケル系メッキ浴を建浴した。
硫酸ニッケル6水和物(Ni2+として) 0.75モル/L
硫酸コバルト7水和物(Co2+として) 0.1モル/L
塩化ナトリウム 0.25モル/L
ホウ酸 0.5モル/L
pH(28%アンモニアで調整) 5.6
[電気メッキ条件]
浴温:20℃
電流密度:1.0A/dm2
メッキ時間:10分
[メッキ皮膜]
膜厚:0.05μm
Coの含有率:35%
(b)工程
上記実施例13(即ち、実施例1)と同じ。
(c)導電性皮膜:銅
上記実施例1と同じ。
《ITO膜に対する下地皮膜の密着性の評価試験例》
そこで、上記実施例1〜22並びに比較例1〜8の各導電性皮膜の形成方法をITO基板に適用して、得られた導電性皮膜に粘着テープを貼り付けて、粘着テープを剥離した場合に、当該導電性皮膜と一体に密着形成された下地皮膜とITO基板との境界に着目して、当該境界を起点として下地皮膜がITO基板から剥離するか否かを観察し、ITO基板に対する密着性の優劣を下記の基準に基づいて評価した。
○:下地皮膜はITO基板から剥離しなかった。
△:下地皮膜はITO基板から部分的に剥離した。
×:下地皮膜はITO基板から全面的に剥離した。
下表はその試験結果である。但し、比較例1ではITO基板上に下地皮膜を形成しなかったので、下表の「−−」は下地皮膜の剥離試験自体を行わなかったことを示す。
電気抵抗率Rの単位はΩ/cm2である。
R=50 R=400 R=50 R=400
実施例1 ○ ○ 実施例17 ○ ○
実施例2 ○ ○ 実施例18 ○ ○
実施例3 ○ ○ 実施例19 ○ ○
実施例4 ○ ○ 実施例20 ○ ○
実施例5 ○ ○ 実施例21 ○ ○
実施例6 ○ ○ 実施例22 ○ ○
実施例7 ○ ○
実施例8 ○ ○ 比較例1 −− −−
実施例9 ○ ○ 比較例2 × ×
実施例10 ○ ○ 比較例3 × ×
実施例11 ○ ○ 比較例4 × ×
実施例12 ○ △ 比較例5 × ×
実施例13 ○ △ 比較例6 × ×
実施例14 ○ △ 比較例7 × ×
実施例15 ○ △ 比較例8 × ×
実施例16 ○ ○
《試験結果の評価》
上表によると、比較例1では下地皮膜を形成せずにITO基板上に直接に導電性皮膜(銅皮膜)を形成しようとしたが、銅皮膜は得られず、粉状の析出物が得られたのみであった。
これに対して、下地皮膜を介してITO基板上に導電性皮膜を形成した実施例1〜22では、いずれも下地皮膜はITO基板に強固に密着しており、特に、400Ω/cm2の大きな電気抵抗率を示すITO基板に対しても下地皮膜は良好な密着性を示した(但し、実施例12〜15の評価は△であった)。従って、実施例1〜22では、ITO基板上に下地皮膜を介して導電性皮膜を密着性良く形成できた。
一方、公知のワット浴を用いてITO基板上にニッケル皮膜を形成した比較例2では、ITO基板に対するニッケル皮膜の密着性に劣り、従って、ITO基板上に導電性皮膜(銅皮膜)を密着性良く形成することはできなかった。
上記比較例3〜5は下地皮膜がニッケル−リン皮膜の例である。
下地皮膜形成用の電気メッキ浴に本発明の錯化剤を欠いた比較例3では、ITO基板に対するニッケル−リン皮膜(下地皮膜)の密着性に劣り、従って、ITO基板上に導電性皮膜(銅皮膜)を密着性良く形成できなかった。
また、下地皮膜形成用の電気メッキ浴に本発明の界面活性剤を欠いた比較例4でも、やはりITO基板に対するニッケル−リン皮膜(下地皮膜)の密着性に劣り、従って、ITO基板上に導電性皮膜(銅皮膜)を密着性良く形成できなかった。
下地皮膜形成用の電気メッキ浴に本発明で特定された界面活性剤に替えてカチオン性界面活性剤を使用した比較例5では、上記比較例4と同じく、ITO基板に対するニッケル−リン皮膜(下地皮膜)の密着性に劣り、ITO基板上に導電性皮膜(銅皮膜)を密着性良く形成できなかった。
これにより、下地皮膜がニッケル−リン皮膜の場合、ITO基板に対する下地皮膜の密着性を強固に確保する点で、下地形成用の電気メッキ浴に所定の錯化剤と界面活性剤の両成分を併用添加した上記実施例1〜10、15、20〜22の比較例3〜5に対する優位性が裏付けられた。
上記比較例6〜7は下地皮膜がニッケル−モリブデン皮膜の例、同じく比較例8はニッケル−コバルト皮膜の例である。
上記実施例11(下地皮膜がニッケル−モリブデン皮膜の例)を基本として、下地皮膜を熱処理しなかった比較例6では、ITO基板に対するニッケル−モリブデン皮膜(下地皮膜)の密着性に劣り、ITO基板上に導電性皮膜(銅皮膜)を密着性良く形成できなかった。
また、下地皮膜を熱処理したが、下地皮膜形成用の電気メッキ浴に本発明の錯化剤を欠いた比較例7では、やはりITO基板に対するニッケル−モリブデン皮膜(下地皮膜)の密着性に劣り、ITO基板上に導電性皮膜(銅皮膜)を密着性良く形成できなかった。
上記実施例13(下地皮膜がニッケル−コバルト皮膜の例)を基本として、下地皮膜形成用の電気メッキ浴に本発明の錯化剤を欠いた比較例8では、やはりITO基板に対するニッケル−コバルト皮膜(下地皮膜)の密着性に劣り、ITO基板上に導電性皮膜(銅皮膜)を密着性良く形成できなかった。
これにより、ニッケル−リン以外のニッケル系皮膜が下地皮膜の場合、ITO基板に対する下地皮膜の密着性を強固に確保する点で、下地皮膜を熱処理し、且つ、下地形成用の電気メッキ浴に所定の錯化剤を含有した上記実施例11〜14の比較例6〜8に対する優位性が裏付けられた。
そこで、実施例1〜22を詳細に説明する。
実施例1〜10、15〜17、20〜22はニッケル−リン皮膜(下地皮膜)/銅皮膜(導電性皮膜)の例であり、実施例18はニッケル−リン皮膜(下地皮膜)/スズ皮膜(導電性皮膜)、実施例19はニッケル−リン皮膜(下地皮膜)/銀皮膜(導電性皮膜)の各例である。本発明の錯化剤と界面活性剤を併用添加した電気メッキ浴で形成した下地皮膜(ニッケル−リン皮膜)はITO基板に強固に密着するため、この下地皮膜を介在させることで、ITO基板上に銅、銀、スズの各種の導電性皮膜を密着性良く形成できた。
実施例3は下地形成用の電気メッキ浴に含有する錯化剤にアミノカルボン酸を用いた例、実施例4は同じく糖質を用いた例、実施例5はポリカルボン酸を用いた例、他の実施例はオキシカルボン酸又はその塩を用いた例であるが、特定の錯化剤のうちのいずれを選択しても、ITO基板に対する下地皮膜の密着性を良好に確保できた。
また、実施例3〜5は下地形成用の電気メッキ浴に含有する界面活性剤に両性界面活性剤を用いた例、他の実施例は同じくノニオン性界面活性剤を用いた例であるが、ノニオン性及び両性のいずれの界面活性剤を選択しても、ITO基板に対する下地皮膜の密着性を良好に確保できた。
次いで、下地皮膜がニッケル−リン皮膜である上記実施例のうち、下地皮膜を熱処理しない実施例15では、50Ω/cm2の相対的に小さな電気抵抗率を示すITO基板への下地皮膜の密着性は強固であった一方で、400Ω/cm2の大きな電気抵抗率を示すITO基板に対しては一部に剥離が見られて評価は一歩譲ったが、比較例1〜8に対する優位性は明らかであった。
実施例16は実施例1を基本として下地皮膜の熱処理条件を50℃、3分の湯煎から150℃、20分のオーブン加熱に変更した例であるが、密着性の評価は両者で変わらないため、相対的に高温のオーブン加熱に拠ることなく、実施例1のような省エネ条件の熱処理(短時間の湯煎)でも下地皮膜を強固に密着できることが判断できる。
また、実施例17は導電性皮膜を構成する銅のメッキ浴組成を実施例1から変更した例であり、銅メッキ浴の組成を自由に選択しても、密着性を高く保持できることが判断できる。
尚、実施例6は亜リン酸(リン含有化合物)の含有量を実施例1より増した例であるが、下地皮膜(ニッケル−リン皮膜)のリン含有率は11%から15%に増していた。
他方、実施例11はニッケル−モリブデン皮膜(下地皮膜)/銅皮膜(導電性皮膜)、実施例12はニッケル−タングステン皮膜(下地皮膜)/銅皮膜(導電性皮膜)、実施例13はニッケル−コバルト皮膜(下地皮膜)/銅皮膜(導電性皮膜)、実施例14はニッケル−ホウ素皮膜(下地皮膜)/銅皮膜(導電性皮膜)の各例であり、本発明の錯化剤を含む電気メッキ浴で下地皮膜を形成するとともに、当該下地皮膜を熱処理するため、電気抵抗率=50Ω/cm2のITO基板では強固な密着性を示した。
その一方で、電気抵抗率=400Ω/cm2のITO基板に対しては、下地皮膜の一部に剥離が見られたが、比較例1〜8に対する優位性は明らかであった。
尚、実施例14は下地皮膜がニッケル−ホウ素の例であるが、例えば、実施例1に比べて下地皮膜の膜厚を半分に薄く形成したため、下地皮膜(ニッケル−ホウ素皮膜)のホウ素含有率は実施例1に比べて相対的に高かった。

Claims (8)

  1. 透明導電膜上に導電性皮膜を形成する方法において、
    (1)透明導電膜上に電気ニッケル系メッキ浴を用いて、ニッケル−リン皮膜からなる下地皮膜をメッキ形成する工程と、
    (2)当該下地皮膜上に、下地皮膜より電気抵抗率が低い導電性皮膜を形成する工程とからなり、
    上記電気ニッケル系メッキ浴は、
    (a)可溶性ニッケル塩と、
    (b)リンを含む化合物と、
    (c)アミノカルボン酸類、オキシカルボン酸類、糖質、アミノアルコール類、ポリカルボン酸類、ポリアミン類より選ばれた錯化剤と、
    (d)ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤より選ばれた界面活性剤の少なくとも一種
    とを含有することを特徴とする透明導電膜上への導電性皮膜形成方法。
  2. 透明導電膜上に導電性皮膜を形成する方法において、
    (1)透明導電膜上に電気ニッケル系メッキ浴を用いて、ニッケルとタングステン、コバルト、モリブデン、クロムより選ばれた異種成分の少なくとも一種とからなるニッケル系メッキ皮膜の下地皮膜をメッキ形成する工程と、
    (1a)下地皮膜を30〜160℃で熱処理する工程と、
    (2)当該下地皮膜上に、下地皮膜より電気抵抗率が低い導電性皮膜を形成する工程とからなり、
    上記電気ニッケル系メッキ浴は、
    (a)可溶性ニッケル塩と、
    (b)皮膜形成するためのニッケルの相手方の異種成分の供給源として、タングステン、コバルト、モリブデン、クロムより選ばれた異種成分の可溶性塩又は当該成分を含む化合物と、
    (c)アミノカルボン酸類、オキシカルボン酸類、糖質、アミノアルコール類、ポリカルボン酸類、ポリアミン類より選ばれた錯化剤
    とを含有することを特徴とする透明導電膜上への導電性皮膜形成方法。
  3. 透明導電膜上に導電性皮膜を形成する方法において、
    (1)透明導電膜上に電気ニッケル系メッキ浴を用いて、ニッケル−ホウ素皮膜からなる下地皮膜をメッキ形成する工程と、
    (1a)下地皮膜を30〜160℃で熱処理する工程と、
    (2)当該下地皮膜上に、下地皮膜より電気抵抗率が低い導電性皮膜を形成する工程とからなり、
    上記電気ニッケル系メッキ浴は、
    (a)可溶性ニッケル塩と、
    (b)ホウ素を含む化合物と、
    (c)アミノカルボン酸類、オキシカルボン酸類、糖質、アミノアルコール類、ポリカルボン酸類、ポリアミン類より選ばれた錯化剤
    とを含有することを特徴とする透明導電膜上への導電性皮膜形成方法
  4. 下地皮膜形成工程(1)と導電性皮膜形成工程(2)との間に、下地皮膜を30〜160℃で熱処理する工程(1a)を介在させて、
    (1)下地皮膜形成工程と、
    (1a)下地皮膜の熱処理工程と、
    (2)熱処理した下地皮膜上に導電性皮膜を形成する導電性皮膜形成工程
    とからなることを特徴とする請求項1に記載の透明導電膜上への導電性皮膜形成方法。
  5. 電気ニッケル系メッキ浴の錯化剤(c)がクエン酸、酒石酸、リンゴ酸、グリコール酸、グルコン酸、コハク酸、ニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸より選ばれたオキシカルボン酸、ポリカルボン酸、アミノカルボン酸又はその塩の少なくとも一種であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の透明導電膜上への導電性皮膜形成方法。
  6. 電気ニッケル系メッキ浴のpHが3.0〜8.0であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の透明導電膜上への導電性皮膜形成方法。
  7. 下地皮膜のニッケル系メッキ皮膜がニッケル−モリブデン合金皮膜、ニッケル−コバルト合金皮膜、ニッケル−タングステン合金皮膜、ニッケル−クロム合金皮膜のいずれかであることを特徴とする請求項2、5又は6に記載の透明導電膜上への導電性皮膜形成方法。
  8. 導電性皮膜を電気メッキ又は無電解メッキで形成し、
    当該導電性皮膜が銅、スズ、銀、金、パラジウム、プラチナ、白金、アルミニウム、マグネシウム、タングステン、コバルト、亜鉛より選ばれた金属の少なくとも一種からなるメッキ皮膜であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の透明導電膜上への導電性皮膜形成方法。
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